JP3621599B2 - コンソールのスライド支持装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、左右の座席と座席の間に配置されたコンソールを前後にスライド移動させるのに適するコンソールスライド支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ワンボックスタイプの車両において、例えば、特開平9−109778号公報に示すように左右の座席と座席の間にセンタコンソールを配置したものがある。
【0003】
センタコンソールは、必要に応じて前座席側又は後部座席側で利用出来るようレールに支持され、前後にスライド移動が可能となっている。
【0004】
センタコンソールは、スライド移動時にレールに対してガタ付くことなく円滑な移動が求められる。具体的には、例えば、図9に示す如く、スライドレール101に設けられたほぼ水平に突出するレール部103に対して、スライド移動可能なベース部材105に上下一対のローラ107,107を設け、その上下一対のローラ107,107でレール部103を上下から挟みつける構造とするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記した如く、ベース部材105に設けられた上下一対のローラ107,107によってレール部103を上下から挟みつけることで、ガタ付きを起こすことなく、ベース部材105の前後の円滑なスライド移動が可能となる。
【0006】
反面、ローラ107とローラ107の距離が狭くなると、レール部103に対して強く接触し合うようになり、スライド移動に支障をきたす。場合によっては組付けが困難となる等の問題を招く。逆に組付け時にローラ107間の距離が広くなりすぎるとローラ107とレール部103との間に隙間が発生し、隙間によるガタ付音によって品質感の低下を招く虞れがある。このために、高い組付精度が要求され、組付性の面で問題があった。
【0007】
そこで、この発明は、組付けを容易にすると共に、スライド移動時及び移動完了後のガタ付音の起きないコンソールのスライド支持装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、この発明の請求項1によれば、上下に対向し合うレール上面及びレール下面とを有するスライドレールのレール部と、そのレール部に対して移動可能なコンソールのベース部材に取付けられ、前記レール部のレール下面と接触し転動する固定ローラと、ベース部材に可動部材を介して上下動自在に取付けられ、前記レール部のレール上面と接触し転動する可動ローラと、可動ローラが、前記レール部のレール上面と常時接触し合う方向へ前記可動部材を付勢する付勢部材とから成っている。
【0009】
これにより、固定ローラはレール部のレール下面と、可動ローラは付勢部材により付勢された状態でレール部のレール上面とそれぞれ接触し合うため、高い組付精度を必要とすることなく固定ローラ及び可動ローラをレール部のレール上面とレール下面にそれぞれ確実に接触させることができるようになり、ベース部材の円滑なスライド移動が可能となる。この時、可動ローラは、付勢部材によってレール上面側へ付勢される。と同時に、その反作用によって固定ローラもレール部のレール下面と確実に接触し合うようになり、ガタ付くことのない円滑なスライド移動が可能になると共に、移動完了後、振動等による影響で上下のガタ付音を確実になくすことができる。
【0010】
また、この発明の請求項2によれば、可動部材を、可動部材取付軸心から可動ローラ軸心までの距離に対し、可動部材取付軸心から付勢作用面までの距離が長い形状とする。
【0011】
これにより、付勢部材の付勢力を、てこの原理によって大きな付勢力として可動部材に与えることができる。
【0012】
また、この発明の請求項3によれば、付勢部材を、ベース部材又は可動部材のいずれか一方に設ける。
【0013】
これにより、付勢部材を精度よく、しかも、容易に取付けることができる。
【0014】
また、この発明の請求項4によれば、固定ローラに、レール側面と弾接し、左右方向へ付勢力を与える付勢部材を設ける。
【0015】
これにより、左右方向への付勢力によって車幅方向のガタ付音もなくすことができる。
【0016】
また、この発明の請求項5によれば、可動ローラを、前後に配置された固定ローラの外側に配置する。
【0017】
これにより、前後のローラ支持点からローラ支持点間での距離が長くなり、上下方向のガタ付音をより確実になくすことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図1乃至図7の図面を参照しながらこの発明の実施の形態について具体的に説明する。
【0019】
図6において、1は例えばワンボックス車両の左右の前席と後部座席(いずれも図示していない)の間に配置されるセンタコンソール3のスライドレールを示しており、センタコンソール3はスライドレール1に沿って前後(図面左右)方向へのスライド移動が可能となっている。
【0020】
スライドレール1は、図5に示す如く、アルミ製で水平なレール本体5の左右にレール部7,7を有し、左右の取付けブラケット9により車両のフロアパネルに固定支持されている。
【0021】
左右のレール部7,7は、図7に示す如く、後述する固定ローラ11と可動ローラ13が転動するレール上面15とレール下面17を有する断面矩形の形状となっていて、レール上面15側には所定の溝巾のアリ溝19が長手方向に沿って連続して設けられている。
【0022】
また、スライドレールのレール部7内には、センタコンソール3を所定のスライド位置で固定するロック装置21の位置決め孔22が長手方向に沿って4個所に設けられている。
【0023】
センタコンソール3は、図6に示す如くコンソールボックス23とトレー25とベース部材27とに分けられている。
【0024】
コンソールボックス23は、内部が物入れとなっていて底部はトレー25の上部に固定支持されている。コンソールボックス23の、上面には両開きタイプの蓋29が、両側には左右に開くテーブル31がそれぞれ設けられている。蓋29の裏側には、開いた蓋29の上にカップ等を置いても倒れることのないカップホルダ33を有している。また、コンソールボックス23の前面には、常時はボックス本体内に位置し、回転蓋35の取手37を持って手前へ引くと、回転蓋35が90度回転し、回転蓋35の内側に設けられたカップホルダ(図示していない)が内部から現われるようになっている。
【0025】
トレー25は、図5に示す如くコンソールボックス23とベース部材27とを一体に接続する接続部材となっていて、取付けビス37によりベース部材27に固定支持されている。
【0026】
ベース部材27は、水平部39と両側部41とから成り、一方の側部41は水平部39と一体に形成され、他方の側部41はビス43により水平部39に固定支持されている。
【0027】
ベース部材27の両側部41の外側には、図3に示す如く、前後左右の四個所にレール部7のレール下面17と接触し転動する固定ローラ11が設けられる一方、両側部41の内側には、レール上面15と接触し転動する可動ローラ13が設けられている。
【0028】
固定ローラ11は、ローラ軸45によってベース部材27の側部41に直接回転自在に支持されている。
【0029】
固定ローラ11のローラ軸45には、軸線方向となる車幅方向へ付勢力を与えるゴムでできた付勢部材46が圧入固着され、付勢部材46の側面は、レール部7のレール内壁面7aと弾接している。
【0030】
可動ローラ13は、可動部材47を介してベース部材27の側部41に回転自在に支持され、前記した前後の固定ローラ11と固定ローラ11の外側に配置されている。これにより、各可動ローラ13のローラ支持点間の距離が、各固定ローラ11のローラ支持点間の距離より大きくすることで、ベース部材27に発生する上下方向の動きを抑止する構造となっている。
【0031】
可動部材47は、図2に示す如く、取付軸49により回転自在に支持された横向きU字状の形状となっていて、その一端には、前記レール上面15と接触し合う前記可動ローラ13が装着されている。他端には、付勢部材となるラバー51が装着され、ベース部材27の付勢作用面53と弾接している。
【0032】
取付軸49となる付勢部材取付軸から付勢作用面53までの距離aは、可動部材取付軸49から可動ローラ13の可動ローラ軸心までの距離bに対してa>bの関係に設定され、てこの原理によって付勢作用面53からの小さい付勢力でも、可動ローラ13に大きな付勢力が与えられるようになっている。
【0033】
なお、付勢部材としては、ラバー51の外に、スプリング(図示していない)であってもよい。また、ラバー51は、図8に示す如く、ベース部材27に固定支持し、そのラバー51に対して付勢部材47の付勢作用面47aを弾接させるようにしても、大きな付勢力を与えることが可能となる。
【0034】
一方、コンソールボックス23のロック装置21は、図5,図7に示す如く、ベース部材27の側部41の内側にビス55で固着されたラッチブラケット57に、ピン59及び上下の長孔61とによってラッチ63が上下動自在に支持されている。
【0035】
ラッチ63の下端部は、レール部7内の底面に設けられた位置決め孔22と係脱自在に係合している。ラッチ63の上端部は、ベース部材27及びトレー25にそれぞれ設けられた開口孔65,66から前記ラッチブラケット57と一緒に上方へ突出し、ラッチブラケット57の上端部と一緒にロック操作レバー67に取付けられている。
【0036】
即ち、ロック操作レバー67の先端側第1取付け孔69は、ラッチブラケット57の上端側固定孔71に支持ピン73を介して上下に回動自在に取付けられ、前記支持ピン73を支点として上下動するロック操作レバー67の第2取付け孔75は、前記ラッチ63の上端部の連結孔77と結合ピン79によって回動自在に取付けられている。
【0037】
ロック操作レバー67は、コイルばね81によりラッチ63が常時下方へ向け付勢されるようロック操作レバー67の操作部67aに時計方向の付勢力が作用している。
【0038】
なお、コイルばね81の一端は、前記ロック操作レバー67側の結合ピン79に、他端はラッチブラケット57のピン59にそれぞれ係止されている。
【0039】
なお、図5において、83はスライドレール1のレール部7の内側と外側に所定の間隔で配置されたフックを示しており、装飾部材となるガーニッシュ等を取付けるためのものである。
【0040】
このように構成されたコンソールのスライド支持装置によれば、固定ローラ11はレール部7のレール下面17と、可動ローラ13はラバー51により付勢された状態でレール部7のレール上面15とそれぞれ接触し合うため、高い組付精度を必要とすることなく固定ローラ及び可動ローラ11,13をレール部7のレール上面15とレール下面17にそれぞれ確実に接触させることが出来る。
【0041】
一方、ロック操作レバー67を操作してラッチ63を位置決め孔22から外すことで、拘束が解除されレール部7に沿ってセンタコンソール1の前後方向へのスライド移動が可能となり、前席又は後席での使用が可能となる。
【0042】
このセンタコンソール1の移動時に、可動ローラ13はラバー51によりレール上面15側へ向かって付勢される一方、その反作用によって固定ローラ11もレール下面17側へ向かう付勢作用が働らくようになる。
【0043】
この時、ラバー51からの付勢力は、可動部材47により大きな付勢力として可動ローラ13に与えることができる結果、小さな付勢力で、可動ローラ13を確実に付勢することが可能となる。また、固定ローラ11は、ローラ軸45に設けられた付勢部材46によって軸線方向の付勢力が与えられるため、上下方向及び車幅方向へガタ付くことなくレール上面15とレール下面17に沿って円滑に転動すると共に、移動完了後も、振動等による影響で上下、左右のガタ付音が発生することもない。
【0044】
同時に、各ローラ支持点間の距離を大きく確保した可動ローラ13によって上下方向のガタ付音を良り確実に抑制することができる。
【0045】
【発明の効果】
以上、説明したようにこの発明によれば、高い組付精度を必要としなくても、第1,第2ローラをレール上面とレール下面に確実に接触させた状態で組付けることが出来ると共に、ガタ付くことなく円滑に転動することが可能となり、上下、左右のガタ付音を確実になくすことができる。
【0046】
また、付勢手段からの付勢力を、支持アームにより大きな付勢力として第2ローラに与えることが出来る。この結果、小さい付勢力でも第2ローラを確実に付勢することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかるコンソールのスライド支持装置を示した概要説明図。
【図2】付勢部材、固定ローラ、可動ローラの取付状態を示した拡大側面部。
【図3】図2の一部切断した拡大正面図。
【図4】固定ローラのローラ軸に軸線方向へ付勢力を与える付勢部材を設けた一部分の拡大断面図。
【図5】センタコンソールを除いた装置全体の分解斜視図。
【図6】センタコンソールを示した全体の斜視図。
【図7】ロック装置の取付位置を示した説明図。
【図8】付勢部材となるラバーを、ベース部材に設けた説明図。
【図9】従来例を示したスライド支持装置の概要説明図。
【符号の説明】
1 スライドレール
11 固定ローラ
13 可動ローラ
15 レール上面
17 レール下面
51 ラバー(付勢部材)
【発明の属する技術分野】
この発明は、左右の座席と座席の間に配置されたコンソールを前後にスライド移動させるのに適するコンソールスライド支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ワンボックスタイプの車両において、例えば、特開平9−109778号公報に示すように左右の座席と座席の間にセンタコンソールを配置したものがある。
【0003】
センタコンソールは、必要に応じて前座席側又は後部座席側で利用出来るようレールに支持され、前後にスライド移動が可能となっている。
【0004】
センタコンソールは、スライド移動時にレールに対してガタ付くことなく円滑な移動が求められる。具体的には、例えば、図9に示す如く、スライドレール101に設けられたほぼ水平に突出するレール部103に対して、スライド移動可能なベース部材105に上下一対のローラ107,107を設け、その上下一対のローラ107,107でレール部103を上下から挟みつける構造とするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記した如く、ベース部材105に設けられた上下一対のローラ107,107によってレール部103を上下から挟みつけることで、ガタ付きを起こすことなく、ベース部材105の前後の円滑なスライド移動が可能となる。
【0006】
反面、ローラ107とローラ107の距離が狭くなると、レール部103に対して強く接触し合うようになり、スライド移動に支障をきたす。場合によっては組付けが困難となる等の問題を招く。逆に組付け時にローラ107間の距離が広くなりすぎるとローラ107とレール部103との間に隙間が発生し、隙間によるガタ付音によって品質感の低下を招く虞れがある。このために、高い組付精度が要求され、組付性の面で問題があった。
【0007】
そこで、この発明は、組付けを容易にすると共に、スライド移動時及び移動完了後のガタ付音の起きないコンソールのスライド支持装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、この発明の請求項1によれば、上下に対向し合うレール上面及びレール下面とを有するスライドレールのレール部と、そのレール部に対して移動可能なコンソールのベース部材に取付けられ、前記レール部のレール下面と接触し転動する固定ローラと、ベース部材に可動部材を介して上下動自在に取付けられ、前記レール部のレール上面と接触し転動する可動ローラと、可動ローラが、前記レール部のレール上面と常時接触し合う方向へ前記可動部材を付勢する付勢部材とから成っている。
【0009】
これにより、固定ローラはレール部のレール下面と、可動ローラは付勢部材により付勢された状態でレール部のレール上面とそれぞれ接触し合うため、高い組付精度を必要とすることなく固定ローラ及び可動ローラをレール部のレール上面とレール下面にそれぞれ確実に接触させることができるようになり、ベース部材の円滑なスライド移動が可能となる。この時、可動ローラは、付勢部材によってレール上面側へ付勢される。と同時に、その反作用によって固定ローラもレール部のレール下面と確実に接触し合うようになり、ガタ付くことのない円滑なスライド移動が可能になると共に、移動完了後、振動等による影響で上下のガタ付音を確実になくすことができる。
【0010】
また、この発明の請求項2によれば、可動部材を、可動部材取付軸心から可動ローラ軸心までの距離に対し、可動部材取付軸心から付勢作用面までの距離が長い形状とする。
【0011】
これにより、付勢部材の付勢力を、てこの原理によって大きな付勢力として可動部材に与えることができる。
【0012】
また、この発明の請求項3によれば、付勢部材を、ベース部材又は可動部材のいずれか一方に設ける。
【0013】
これにより、付勢部材を精度よく、しかも、容易に取付けることができる。
【0014】
また、この発明の請求項4によれば、固定ローラに、レール側面と弾接し、左右方向へ付勢力を与える付勢部材を設ける。
【0015】
これにより、左右方向への付勢力によって車幅方向のガタ付音もなくすことができる。
【0016】
また、この発明の請求項5によれば、可動ローラを、前後に配置された固定ローラの外側に配置する。
【0017】
これにより、前後のローラ支持点からローラ支持点間での距離が長くなり、上下方向のガタ付音をより確実になくすことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図1乃至図7の図面を参照しながらこの発明の実施の形態について具体的に説明する。
【0019】
図6において、1は例えばワンボックス車両の左右の前席と後部座席(いずれも図示していない)の間に配置されるセンタコンソール3のスライドレールを示しており、センタコンソール3はスライドレール1に沿って前後(図面左右)方向へのスライド移動が可能となっている。
【0020】
スライドレール1は、図5に示す如く、アルミ製で水平なレール本体5の左右にレール部7,7を有し、左右の取付けブラケット9により車両のフロアパネルに固定支持されている。
【0021】
左右のレール部7,7は、図7に示す如く、後述する固定ローラ11と可動ローラ13が転動するレール上面15とレール下面17を有する断面矩形の形状となっていて、レール上面15側には所定の溝巾のアリ溝19が長手方向に沿って連続して設けられている。
【0022】
また、スライドレールのレール部7内には、センタコンソール3を所定のスライド位置で固定するロック装置21の位置決め孔22が長手方向に沿って4個所に設けられている。
【0023】
センタコンソール3は、図6に示す如くコンソールボックス23とトレー25とベース部材27とに分けられている。
【0024】
コンソールボックス23は、内部が物入れとなっていて底部はトレー25の上部に固定支持されている。コンソールボックス23の、上面には両開きタイプの蓋29が、両側には左右に開くテーブル31がそれぞれ設けられている。蓋29の裏側には、開いた蓋29の上にカップ等を置いても倒れることのないカップホルダ33を有している。また、コンソールボックス23の前面には、常時はボックス本体内に位置し、回転蓋35の取手37を持って手前へ引くと、回転蓋35が90度回転し、回転蓋35の内側に設けられたカップホルダ(図示していない)が内部から現われるようになっている。
【0025】
トレー25は、図5に示す如くコンソールボックス23とベース部材27とを一体に接続する接続部材となっていて、取付けビス37によりベース部材27に固定支持されている。
【0026】
ベース部材27は、水平部39と両側部41とから成り、一方の側部41は水平部39と一体に形成され、他方の側部41はビス43により水平部39に固定支持されている。
【0027】
ベース部材27の両側部41の外側には、図3に示す如く、前後左右の四個所にレール部7のレール下面17と接触し転動する固定ローラ11が設けられる一方、両側部41の内側には、レール上面15と接触し転動する可動ローラ13が設けられている。
【0028】
固定ローラ11は、ローラ軸45によってベース部材27の側部41に直接回転自在に支持されている。
【0029】
固定ローラ11のローラ軸45には、軸線方向となる車幅方向へ付勢力を与えるゴムでできた付勢部材46が圧入固着され、付勢部材46の側面は、レール部7のレール内壁面7aと弾接している。
【0030】
可動ローラ13は、可動部材47を介してベース部材27の側部41に回転自在に支持され、前記した前後の固定ローラ11と固定ローラ11の外側に配置されている。これにより、各可動ローラ13のローラ支持点間の距離が、各固定ローラ11のローラ支持点間の距離より大きくすることで、ベース部材27に発生する上下方向の動きを抑止する構造となっている。
【0031】
可動部材47は、図2に示す如く、取付軸49により回転自在に支持された横向きU字状の形状となっていて、その一端には、前記レール上面15と接触し合う前記可動ローラ13が装着されている。他端には、付勢部材となるラバー51が装着され、ベース部材27の付勢作用面53と弾接している。
【0032】
取付軸49となる付勢部材取付軸から付勢作用面53までの距離aは、可動部材取付軸49から可動ローラ13の可動ローラ軸心までの距離bに対してa>bの関係に設定され、てこの原理によって付勢作用面53からの小さい付勢力でも、可動ローラ13に大きな付勢力が与えられるようになっている。
【0033】
なお、付勢部材としては、ラバー51の外に、スプリング(図示していない)であってもよい。また、ラバー51は、図8に示す如く、ベース部材27に固定支持し、そのラバー51に対して付勢部材47の付勢作用面47aを弾接させるようにしても、大きな付勢力を与えることが可能となる。
【0034】
一方、コンソールボックス23のロック装置21は、図5,図7に示す如く、ベース部材27の側部41の内側にビス55で固着されたラッチブラケット57に、ピン59及び上下の長孔61とによってラッチ63が上下動自在に支持されている。
【0035】
ラッチ63の下端部は、レール部7内の底面に設けられた位置決め孔22と係脱自在に係合している。ラッチ63の上端部は、ベース部材27及びトレー25にそれぞれ設けられた開口孔65,66から前記ラッチブラケット57と一緒に上方へ突出し、ラッチブラケット57の上端部と一緒にロック操作レバー67に取付けられている。
【0036】
即ち、ロック操作レバー67の先端側第1取付け孔69は、ラッチブラケット57の上端側固定孔71に支持ピン73を介して上下に回動自在に取付けられ、前記支持ピン73を支点として上下動するロック操作レバー67の第2取付け孔75は、前記ラッチ63の上端部の連結孔77と結合ピン79によって回動自在に取付けられている。
【0037】
ロック操作レバー67は、コイルばね81によりラッチ63が常時下方へ向け付勢されるようロック操作レバー67の操作部67aに時計方向の付勢力が作用している。
【0038】
なお、コイルばね81の一端は、前記ロック操作レバー67側の結合ピン79に、他端はラッチブラケット57のピン59にそれぞれ係止されている。
【0039】
なお、図5において、83はスライドレール1のレール部7の内側と外側に所定の間隔で配置されたフックを示しており、装飾部材となるガーニッシュ等を取付けるためのものである。
【0040】
このように構成されたコンソールのスライド支持装置によれば、固定ローラ11はレール部7のレール下面17と、可動ローラ13はラバー51により付勢された状態でレール部7のレール上面15とそれぞれ接触し合うため、高い組付精度を必要とすることなく固定ローラ及び可動ローラ11,13をレール部7のレール上面15とレール下面17にそれぞれ確実に接触させることが出来る。
【0041】
一方、ロック操作レバー67を操作してラッチ63を位置決め孔22から外すことで、拘束が解除されレール部7に沿ってセンタコンソール1の前後方向へのスライド移動が可能となり、前席又は後席での使用が可能となる。
【0042】
このセンタコンソール1の移動時に、可動ローラ13はラバー51によりレール上面15側へ向かって付勢される一方、その反作用によって固定ローラ11もレール下面17側へ向かう付勢作用が働らくようになる。
【0043】
この時、ラバー51からの付勢力は、可動部材47により大きな付勢力として可動ローラ13に与えることができる結果、小さな付勢力で、可動ローラ13を確実に付勢することが可能となる。また、固定ローラ11は、ローラ軸45に設けられた付勢部材46によって軸線方向の付勢力が与えられるため、上下方向及び車幅方向へガタ付くことなくレール上面15とレール下面17に沿って円滑に転動すると共に、移動完了後も、振動等による影響で上下、左右のガタ付音が発生することもない。
【0044】
同時に、各ローラ支持点間の距離を大きく確保した可動ローラ13によって上下方向のガタ付音を良り確実に抑制することができる。
【0045】
【発明の効果】
以上、説明したようにこの発明によれば、高い組付精度を必要としなくても、第1,第2ローラをレール上面とレール下面に確実に接触させた状態で組付けることが出来ると共に、ガタ付くことなく円滑に転動することが可能となり、上下、左右のガタ付音を確実になくすことができる。
【0046】
また、付勢手段からの付勢力を、支持アームにより大きな付勢力として第2ローラに与えることが出来る。この結果、小さい付勢力でも第2ローラを確実に付勢することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかるコンソールのスライド支持装置を示した概要説明図。
【図2】付勢部材、固定ローラ、可動ローラの取付状態を示した拡大側面部。
【図3】図2の一部切断した拡大正面図。
【図4】固定ローラのローラ軸に軸線方向へ付勢力を与える付勢部材を設けた一部分の拡大断面図。
【図5】センタコンソールを除いた装置全体の分解斜視図。
【図6】センタコンソールを示した全体の斜視図。
【図7】ロック装置の取付位置を示した説明図。
【図8】付勢部材となるラバーを、ベース部材に設けた説明図。
【図9】従来例を示したスライド支持装置の概要説明図。
【符号の説明】
1 スライドレール
11 固定ローラ
13 可動ローラ
15 レール上面
17 レール下面
51 ラバー(付勢部材)
Claims (5)
- 上下に対向し合うレール上面及びレール下面とを有するスライドレールのレール部と、そのレール部に対して移動可能なコンソールのベース部材に取付けられ、前記レール部のレール下面と接触し転動する固定ローラと、ベース部材に可動部材を介して上下動自在に取付けられ、前記レール部のレール上面と接触し転動する可動ローラと、可動ローラが前記レール部のレール上面と常時接触し合う方向へ前記可動部材を付勢する付勢部材とから成ることを特徴とするコンソールのスライド支持装置。
- 可動部材は、可動部材取付軸心から可動ローラ軸心間での距離に対し、可動部材取付軸心から付勢作用面までの距離が長い形状となっていることを特徴とする請求項1記載のコンソールのスライド支持装置。
- 付勢部材は、ベース部材又は可動部材のいずれか一方に設けられていることを特徴とする請求項1又は2の何れかに記載のコンソールのスライド支持装置。
- 固定ローラに、レール側面と弾接し、左右方向へ付勢力を与える付勢部材を設けたことを特徴とする請求項1記載のコンソールのスライド支持装置。
- 可動ローラは、前後に配置された固定ローラの外側に配置されることを特徴とする請求項1記載のコンソールのスライド支持装置。
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