JP3621289B2 - バン型トラック - Google Patents

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JP3621289B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はバン型トラックに関し、特にウイングを備えたバン型トラックに関する。
【0002】
【従来の技術】
荷箱の側面を大きく開放して荷物の積み卸しを容易に行うため、ウイングを備えたバン型トラックが市販されている。図15は、従来のウイングを備えたバン型トラックの後面図であり、ウイングを全開にした状態を示している。図15を参照すると、従来のウイングを備えたバン型トラックにおいては、ウイング100,100が、荷箱の屋根において図中左右方向中央付近に枢支されている(枢支点100c,100c)。そして、ウイング100は、屋根面の大部分を覆う屋根部100aと、側面(鉛直面)を覆う側面部100bから形成されている。このようなバン型トラックにおいては、ウイング100,100を開閉するために、荷箱とウイング100,100の間に油圧シリンダがそれぞれ取り付けられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のウイングを備えたバン型トラックにおいては、限られたスペースで、例えば、屋内のプラットホーム(図3参照)において、ウイングを全開して荷箱を全面開放しようとする場合、ウイングが壁又は天井と干渉するため、ウイングを全開できず、荷箱を全面開放することができないという問題点がある。
【0004】
例えば、再度図15を参照すると、ウイング100を全開するためには、荷箱の屋根面から高さR分の空間が必要であるが、天井と荷箱屋根面との間の距離がR以下である場所では、ウイング100を全開することができない。しかも、この場合、ウイング100先端の地面からの高さAが荷箱天井の地面からの高さLより低く、すなわち、ウイング100先端が荷箱天井より下方に垂れ下がっているため、荷箱が全面開放されず、特に、フォークリフトを用いた荷物の積み卸しが困難であるという問題点がある。
【0005】
本発明の目的は、限られたスペースにおいて、荷物の積み卸しを容易に行うことができる、ウイングを備えたバン型トラックを提供することである。本発明のさらなる目的は、安価で構造が簡素なウイング開放機構を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のバン型トラックは、荷箱と、前記荷箱の枠ないし障壁を構成する鳥居と、前記荷箱の屋根面及び鉛直面上部を覆う扉であって、該荷箱の上部ないし前記鳥居の上部に対して枢支された基端側のウイングと、前記荷箱の鉛直面を覆う扉であって、前記基端側のウイングの先端に対して枢支された先方側のウイングと、前記基端側及び先方側のウイングをはね上げて前記荷箱を開放した際に、該ウイング同士が互いに内側に折り畳まれるよう該先方側のウイングを該基端側のウイングの内側に向かって牽引する手段と、前記基端側のウイングの内側にその一端がピンを介して連結され、前記基端側及び先方側のウイングの閉位置において前記鳥居内の鉛直方向に延在する空間に内蔵されたリンク手段と、前記リンク手段に直接または間接的に連結されて前記鳥居内の水平方向に延在する空間に内蔵され、前記基端側及び先方側のウイングを開放させる付勢力を生じる付勢手段と、を備えたウイング開放機構と、を有することを特徴とする。
【0007】
このバン型トラックによれば、荷箱開放時、基端側のウイング(第1のウイング)と先方側のウイング(第2のウイング)が折り畳まれた状態ではね上がるため、これらのウイングのはね上げに要するスペースが大幅に削減され、限られたスペースにおいてこれらのウイングを最大に開いて荷箱を全開することができ、荷箱への荷物の積み卸しを容易に行うことができる。
【0009】
このバン型トラックによれば、リンク手段及び付勢手段を含んで構成されるウイング開放機構が鳥居に内蔵されているため、この機構の荷箱内(荷室)への張り出しがなく、荷箱への荷物の積み卸しを容易に行うことができ、又荷箱容積が実質的に拡大されている。
【0011】
本発明のバン型トラックは、好ましくは、荷箱の上部において、荷箱の端部に近接した位置に枢支され、荷箱の屋根面端部及び少なくとも鉛直面上部を覆うウイングを有している。このように、ウイングの枢支点を屋根面端部ないしその近傍にとることにより、ウイングの全開位置における荷箱の屋根面からの高さが低くなる。したがって、このバン型トラックによれば、天井が低い場所でもウイングを全開することができ、これにより、ウイング先端が荷箱の天井面より下方に垂れ下がることが防止され、荷箱(荷室)を全面開放することができ、特にフォークリフトを用いた荷物の積み卸しが容易化される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を説明する。
【0014】
図1は、本発明の一実施の形態に係るバン型トラックの斜視図である。図1を参照して、このバン型トラックは、荷箱の両側部に、荷箱開放時、互いに折り畳まれた状態ではね上がる分割ウイングを備えている。
【0015】
図2は、本発明の他の実施の形態に係るバン型トラックの斜視図である。図2を参照して、このバン型トラックは、荷箱の後部に、荷箱開放時、互いに折り畳まれた状態ではね上がる分割ウイングを備えている。なお、図1及び図2に示した、分割ウイングを備えたバン型トラックは、天井が低く且つ壁が迫っている場所における荷物の積み卸し用に適している。
【0016】
本発明のバン型トラックはその好ましい実施の形態において、二又は三以上に分割されたウイングを有している。また、好ましくは、分割されたウイングのうち、最も基端側のウイングが荷箱の屋根面及び鉛直面上部を覆い、先方側のウイングが荷箱の鉛直面中間部ないし下部を覆っている。
【0017】
本発明のバン型トラックはその好ましい実施の形態において、ウイングないし基端側のウイングが、荷箱の上部に対して、すなわち荷箱上部に直接的に又は鳥居上部などを介して間接的に枢支されている。なお、この実施の形態において、「ウイングが荷箱の上部に対して枢支されている」とは、ウイングが荷箱の上部と、同様の高さに位置する部材に枢支され、これによって、間接的に荷箱上部に枢支されている場合も含んでいる。
【0018】
本発明のバン型トラックはその好ましい実施の形態において、荷箱ないし鳥居の上部において、荷箱ないし鳥居の端部に近接した位置に枢支され、すなわち端部に寄せられた位置に枢支され、荷箱の屋根面端部と、荷箱鉛直面のうち少なくとも上部と、を覆うウイングを有する。この実施の形態によれば、ウイングの枢支点が屋根端部(荷箱端部又は鳥居端部)に寄せられているので、屋根中央付近に枢支点がある場合に比べて、ウイング開放時における、ウイングの荷箱屋根面からの高さが低くなる。つまり、天井が低い屋内でも、ウイングを全開し、荷箱を大きく開放することができる。好ましくは、ウイング全開時、ウイングの荷箱屋根面を覆う部分が鉛直方向に沿って延在し、荷箱鉛直面を覆う部分が水平方向に沿って延在するよう、ウイングを構成し枢支する。
【0019】
本発明のバン型トラックはその好ましい実施の形態において、好ましくは、荷箱鉛直面下部を覆う扉であって、荷箱ないし車台に対して枢支されたあおりを有している。
【0020】
本発明のバン型トラックはその好ましい実施の形態において、互いに連結された複数の分割ウイングと、荷箱の鳥居に内蔵されたウイング開放機構を備えている。このウイング開放機構は、好ましくは荷箱の両側に設けられた前後又は左右の鳥居、すなわち枠ないし障壁に内蔵される。
【0021】
本発明のバン型トラックはその好ましい実施の形態において、分割されたウイングのうち先方側のウイングを内側に牽引する手段が設けられる。好ましくは、この牽引手段が、荷箱に対して一端が固定されたワイヤと、基端側のウイングの内側に取り付けられ、ワイヤを案内する手段と、この案内手段を通過したワイヤの先端と先方側のウイングの内面間に配された弾性手段を有する。これによって、ワイヤが伸びた場合でも、荷箱開放時における先方側のウイングの垂れ下がりが防止されると共に、ワイヤの緊張状態が維持され案内手段からの脱落が防止される。好ましくは、上記弾性手段として引張ばねを用いる。
【0022】
本発明のバン型トラックはその好ましい実施の形態において、ウイングをその全開位置に向かって回転させるよう作用するモーメント(付勢力)を発生する付勢手段を備えている。付勢手段として弾性手段(ばね、ガスダンパ、ゴム等)を用いるとよい。また能力的もしくは構造的に弾性手段を用いることが困難な場合には、弾性手段のかわりにモータ、油圧シリンダ等を用いてもよい。
【0023】
本発明のバン型トラックはその好ましい実施の形態において、鳥居内の鉛直方向に延在する空間(柱)にリンク手段、例えばアーム(図4の11,13)を内蔵させる。そして、鳥居内の水平方向に延在する空間(梁)に付勢手段(図4の26)を内蔵させ、リンク手段と付勢手段を機能的に、すなわち直接又は間接的に連結する。このように、リンク手段を介して、ウイングとその付勢手段を連結することにより、ウイングに作用する付勢力を曲線的に変化させることができ、又ウイングの回動位置に応じて必要なモーメントを得ることができる。
【0024】
本発明のバン型トラックはその好ましい実施の形態において、ウイングの全開位置を規定するためのストッパが、リンク手段又はリンク手段と付勢手段を機能的に連結する部材上に設けられる。
【0025】
なお、以上説明した本発明の好ましい実施の形態を、本発明の原理に反しない限りにおいて、二又は三以上組み合わせることが可能である。
【0026】
【実施例】
以上説明した本発明の実施の形態をさらに明確化するために、以下図面を参照して、本発明の一実施例を説明する。
【0027】
[実施例1]
図3は、本発明の実施例1に係るバン型トラックの後面図であって、ウイング開放状態を示している。このバン型トラックは、図3中左右両側に同様のウイング等の機構を備えているから、以下の説明においては片側の機構を説明することにする。
【0028】
図3を参照すると、このバン型トラックは、折り畳まれた状態ではね上げられる分割ウイング1を備えている。詳細には、荷箱の屋根部において、鳥居7の上部にヒンジ40(図4参照)を介して基端側のウイング(以下「第1のウイング」という)1aが枢支され、さらに第1のウイング1aの先端には先方側のウイング1b(以下「第2のウイング」という)がヒンジ2を介して互いに連結されている。第1のウイング1aの内面には定滑車3が取り付けられ、荷箱側の側面部にはワイヤ固定部材8(図4参照)が取り付けられ、第2のウイング1bの内側にはワイヤ固定プレート4が取り付けられている。ワイヤ固定部材8にはワイヤ5の基端が係止され、ワイヤ5は定滑車3を懸回しながら第2のウイング1bに向かって延在している。そして、ワイヤ5の先端には第1のコイルばね6(弾性手段)の一端が連結され、第1のコイルばね6の他端はワイヤ固定プレート4に係止されている。第1のコイルばね6は、ワイヤ5の緊張状態を維持し、ワイヤ5の定滑車3からの脱落を防止する機能を有する。なお、このバン型トラックの後部には後扉41,41が取り付けられている。
【0029】
このバン型トラックにおいては、第1,第2のウイング1a,1bが互いに折り畳まれた状態で両者がはね上げられるため、図3に示すような限られた空間内でも、第1,第2のウイング1a,1bが壁や天井と干渉することなく、荷箱を容易に全開状態にすることができる。次に、このバン型トラックの前部の鳥居7及び後部の鳥居7に内蔵されたウイング開放機構について説明する。なお、前後のウイング開放機構は同様の構造を有しているため、以下の説明においては片方のウイング開放機構について説明することとする。
【0030】
図4は、本発明の実施例1に係るバン型トラックの鳥居の外面を取り除いて見た図であり、鳥居に内蔵されたウイング開放機構の側面図である。図6は図4の要部拡大図である。図9は、図6に示したウイング開放機構のウイングへの取付構造を示す正面図である。図10(A)は図3に示したバン型トラックの部分拡大背面図であり、図10(B)は図10(A)のB−B断面図である。
【0031】
図4、図6、図9、図10(A)及び図10(B)を参照すると、第1のウイング1a内面には一対の軸受部を備えたブラケット9が締結されている。この一対の軸受部の間には、ピン10を介して第1のアーム11の一端が枢支されている。第1のアーム11の他端にはピン12を介して一対の第2のアーム13の一端が枢支されている。第1,第2のウイング1a,1bの閉止状態において、リンク手段を構成する第1,第2のアーム11,13は鳥居7の柱に実質的に内蔵されている。
【0032】
一方、荷箱の屋根部であって、鳥居7の梁内には第1の固定プレート15から第2のコイルばね26(付勢手段)等が内蔵されている。詳細には、鳥居7の梁内下面には三角状の第1の固定プレート15が固定ないし一体に形成されている。上記第2のアーム13は屋根部において図4中左方に折曲して延在し、その他端はピン14を介して第1の固定プレート15の頂部に枢支されている。さらに、第2のアーム13の中間部(折曲部やや上方)にはピン16を介して弧状の第3のアーム17の一端が枢支されている。第3のアーム17はピン14を迂回するよう弧状に形成されている。
【0033】
また、上記第1の固定プレート15の一方の底角部にはピン20を介して一対の三角プレート19の第1の底角部が枢支されている。この三角プレート19の他方の底角部にはピン18を介して上記第3のアーム17の他端が枢支されている。さらに、この三角プレート19の頂角部にはピン21を介してロッド22の一端が連結(枢支)されている。ロッド22は鳥居7の梁内を水平方向に延在し、その他端にはねじ溝が刻まれ、このねじ溝にナット23が螺合されている。また、ナット23の一側にはナット23に支えられて第1のばね受けプレート24が設けられている。一方、荷箱の屋根部、すなわち鳥居の梁下面には、第1の固定プレート15と第1のばね受けプレート24の間に、第2の固定プレート27が固定ないし一体に形成されている。第2の固定プレート27の他側には第1のばね受けプレート24に対向する第2のばね受けプレート25が固定ないし一体に形成されている。第1,第2のばね受けプレート24,25間には第2のコイルばね26が圧縮介装されている。ロッド22は第1,第2のばね受けプレート24,25及び第2のコイルばね26を挿通している。第2のコイルばね26の圧縮度合は、ロッド22上におけるナット23の螺合位置を変更することによって調節できる。
【0034】
ロッド22上、第2のばね受けプレート25の一側には、環状のストッパ28が固定されている。ストッパ28のロッド22上の固定位置は可変することができる。ストッパ28は、第1,第2のウイング1a,1bを開放した際に、第2のばね受けプレート25の一側外面に当接して、第1,第2のウイング1a,1bの最大開放位置を規定する。したがって、ストッパ28の固定位置を可変することによって、第1のウイング1a等の全開位置を調節することができる。
【0035】
次に、このバン型トラックの分割ウイングを全開する場合の操作方法及びウイング開放機構の動作を説明する。図5は図4、図7は図6のそれぞれ動作図であって、いずれも分割ウイングが全開された状態を示している。そして、図8は図7に示したウイング開放機構の正面図である。
【0036】
まず、図4及び図6を参照すると、第1,第2のウイング1a,1bは、構造上、閉まり勝手となっており、これらの全閉状態は安定的に維持されている。
【0037】
そこで、操作者が第2のウイング1bを持ち上げると、図5に示すように、第1のウイング1aと、ワイヤ5及び第1のコイルばね6によって上方へ引っ張られている第2のウイング1bとは互いに内側に折り畳まれながら、上方へはね上がっていく。そして、第1のウイング1aに連結されている第1のアーム11が上方へ移動するのに伴い、第2のアーム13は図6中反時計方向に回動していき、さらに、第3のアーム17及び三角プレート19も同方向へ回動していく。これに伴い、ロッド22が図6中左方へストロークして、第2のコイルばね26が伸張される。
【0038】
第2のコイルばね26が伸長されることによって生じる付勢力(弾性力)は、第1,第2のウイング1a,1bを全開位置へ向かって回動させるモーメントとして作用して、第1,第2のウイング1a,1bは自然に全開位置(図5、図7及び図8参照)まではね上がる。この全開位置は、上述したようにストッパ28が第2のばね受けプレート25に当接することによって規定される。なお、上記モーメントは、第1,第2のウイング1a,1bがリンク手段を介して第2のコイルばね26に連結されていることにより、第1,第2のウイング1a,1bの回動位置に応じて、変化する。詳細には、ウイング開放時、このモーメントは、第1,第2のウイング1a,1bが最初はゆっくり、その後比較的速く上昇するよう、曲線的に変化する。
【0039】
はね上がった第1,第2のウイング1a,1bを元に戻すには、第1のウイング1a又は第2のウイング1bに紐などを取り付けておき、この紐を引っ張ればよい。第1のウイング1aが所定回動位置に到達した以降は、閉まり勝手とされている第1,第2のウイング1a,1bは自然に閉じる。
【0040】
次に、このバン型トラック及びウイング開放機構の利点を説明する。
(1) 限られたスペースにおいて、荷物の積み卸しを容易に行うことができる。
(2) 分割ウイングを一回の操作で開くことができる。
(3) ウイング開放機構が鳥居に内蔵され、この機構の荷箱内(荷室)への張り出しがないため、荷物の積み卸しが容易化されていると共に、荷箱の容積が実質的に拡大されている。
(4) ウイング開放機構が頑健かつ簡素な構造を有し、荷物や樹木と衝突しても故障しにくい。
(5) ウイング開放機構を安価に製造することができる。
【0041】
[実施例2]
次に、本発明の実施例2に係るバン型トラックを説明する。なお、本実施例の説明においては、主として、前記実施例1との相違点について説明するものとし、本実施例に係るバン型トラックが、前記実施例1に係るバン型トラックと同様の構造ないし機能を有している点については、説明の重複を避けるため、適宜前記実施例1の記載を参照することができるものとする。また、本実施例に係るバン型トラックの各要素が前記実施例1に係るバン型トラックの各要素と同様の構造ないし機能を有する場合には、基本的に同様の名称で称呼し、同様の参照符号を付与するものとする。
【0042】
前記実施例1に係るウイング開放機構においては、図6を参照して、第2のばね受けプレート25が第2の固定プレート27を介して鳥居7に固定されていたが、本実施例に係るウイング開放機構においては、図11を参照して、第2のばね受けプレート25及び第2のコイルばね26が鳥居7に対して枢支されている。
【0043】
図11は、本発明の実施例2に係り、バン型トラックの鳥居に内蔵されたウイング開放機構の側面図である。図12は図11の動作図であって、分割ウイングの開放状態を示している。図13(A)は図11に示したウイング開放機構におけるコイルばね枢支機構の背面図、図13(B)は同側面図である。
【0044】
図11、図13(A)及び図13(B)を参照して、鳥居7の梁下面上、第2のコイルばね26の他側には、対向する一対の軸受部を備えた軸受プレート32が固定ないし一体化されている。一対の軸受部にはそれぞれ、第2のばね受けプレート25固定用のプレート30,30の一端がピン31を介して枢支されている。プレート30は第2のコイルばね26の一端側へ延在し、プレート30の他端には第2のばね受けプレート25が固定ないし一体に形成されている。第2のコイルばね26は、ロッド22上に位置可変に固定された第1のばね受けプレート24と、鳥居7に対して枢支された第2のばね受けプレート25との間に圧縮介装され、第2のコイルばね26はロッド22の枢動と共に、ピン31を枢支点として枢動する。したがって、第2のコイルばね26の軸線方向、すなわち最大付勢力が作用する方向と、ロッド22の軸方向が、第1のウイング1aの回動位置にかかわらず、常に一致することになるため(図11と図12を対照)、第2のコイルばね26が発生する付勢力(弾性力)が有効利用され、第2のコイルばね26の小型化が可能となる。また、ウイング回動時における第2のコイルばね26の捩れも低減される。
【0045】
このバン型トラックの分割ウイングを開放(図12に開放状態を示す)又は閉止する場合の操作方法及びウイング開放機構の動作は、前記実施例1と同様であるから、前記実施例1の説明を参照するものとする。
【0046】
[実施例3]
次に、本発明の実施例3に係るバン型トラックを説明する。図14は、本発明の実施例3に係るバン型トラックの後面図であって、天井が低い屋内においてウイングを全開にした状態を示している。図14を参照すると、このバン型トラックは左右両側に、一体型のウイング50,50を有する。ウイング50は、荷箱の屋根面端部を覆う比較的短い屋根部50aと、荷箱の鉛直面を覆う比較的長い側面部50bから形成されている。屋根部50aの基端は、荷箱の屋根部において、荷箱上部の側端部又は鳥居上部の側端部に枢支されている(枢支点50c)。ウイング50の開放時、屋根部50aは鉛直方向に沿って、側面部50bは水平方向に沿って延在する。
【0047】
このバン型トラックにおいては、ウイング50の枢支点50cが端に寄せられているため、屋根中央付近に枢支点があるバン型トラックの場合(図15参照)と比べて、ウイング開放時における、ウイングの荷箱屋根面からの最大高さが低くなる。つまり、図14に示すように、ウイング100を全開にするには、荷箱の屋根面から高さr分(但しr<R(Rは図15参照))の空間しか必要でないため、天井が低い屋内でも、ウイング50を全開し、荷箱を大きく開放することができる。これによって、ウイング50先端の地面からの高さaが、荷室天井の地面からの高さLより高くなるため、荷箱(荷室)の側面が全面開放される。なお、a>L>A(Aは図15参照)である、
【0048】
なお、この実施例3に係るバン型トラックの一体型ウイングにも、前記実施例1又は前記実施例2のウイング開放機構を適用することができる。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、限られたスペースにおいて荷物の積み卸しを容易に行うことができる、ウイングを備えたバン型トラックが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るバン型トラックの斜視図である。
【図2】本発明の他の実施の形態に係るバン型トラックの斜視図である。
【図3】本発明の実施例1に係るバン型トラックの後面図であって、ウイング開放状態を示している。
【図4】本発明の実施例1に係り、バン型トラックの鳥居に内蔵されたウイング開放機構の側面図である。
【図5】図4の動作図であって、ウイング開放状態を示している。
【図6】図4の要部拡大図である。
【図7】図5の要部拡大図である。
【図8】図7に示したウイング開放機構の正面図である。
【図9】図6に示したウイング開放機構のウイングへの取付構造を示す正面図である。
【図10】(A)は図3に示したバン型トラックの部分拡大背面図であり、(B)は(A)のB−B断面図である。
【図11】本発明の実施例2に係り、バン型トラックの鳥居に内蔵されたウイング開放機構の側面図である。
【図12】図11の動作図であって、分割ウイングの開放状態を示している。
【図13】(A)は図11に示したウイング開放機構におけるコイルばね枢支機構の背面図、(B)は同側面図である。
【図14】本発明の実施例3に係るバン型トラックの後面図であって、天井が低い屋内においてウイングを全開にした状態を示している
【図15】従来のウイングを備えたバン型トラックの後面図であって、ウイングを全開にした状態を示している。
【符号の説明】
1 分割ウイング
1a 第1のウイング(基端側のウイング)
1b 第2のウイング(先方側のウイング)
2 ヒンジ
3 定滑車(ワイヤ案内手段)
4 ワイヤ固定プレート
5 ワイヤ
6 第1のコイルばね(先方側ウイングの牽引手段、弾性手段)
7 鳥居
8 ワイヤ固定部材
9 ブラケット
10 ピン
11 第1のアーム
12 ピン
13 第2のアーム
14 ピン
15 第1の固定プレート
16 ピン
17 第3のアーム
18 ピン
19 三角プレート
20 ピン
21 ピン
22 ロッド
23 ナット
24 第1のばね受けプレート
25 第2のばね受けプレート
26 第2のコイルばね(ウイングの付勢手段)
27 第2の固定プレート
28 ストッパ
30 第2のばね受けプレート固定用のプレート
31 ピン
32 軸受プレート
40 ヒンジ
41 後扉
50 一体型のウイング
50a ウイングの屋根部
50b ウイングの側面部
50c 枢支点
a ウイング先端の地面からの高さ
r ウイングの荷箱屋根面からの高さ(ウイングの屋根部の長さ)
L 荷箱天井の地面からの高さ

Claims (2)

  1. 荷箱と、
    前記荷箱の枠ないし障壁を構成する鳥居と、
    前記荷箱の屋根面及び鉛直面上部を覆う扉であって、該荷箱の上部ないし前記鳥居の上部に対して枢支された基端側のウイングと、
    前記荷箱の鉛直面を覆う扉であって、前記基端側のウイングの先端に対して枢支された先方側のウイングと、
    前記基端側及び先方側のウイングをはね上げて前記荷箱を開放した際に、該ウイング同士が互いに内側に折り畳まれるよう該先方側のウイングを該基端側のウイングの内側に向かって牽引する手段と、
    前記基端側のウイングの内側にその一端がピンを介して連結され、前記基端側及び先方側のウイングの閉位置において前記鳥居内の鉛直方向に延在する空間に内蔵されたリンク手段と、前記リンク手段に直接または間接的に連結されて前記鳥居内の水平方向に延在する空間に内蔵され、前記基端側及び先方側のウイングを開放させる付勢力を生じる付勢手段と、を備えたウイング開放機構と、
    を有することを特徴とするバン型トラック。
  2. 前記牽引する手段は、基端が前記荷箱の側面部に対して係止され且つ先端が前記先方側のウイングに取り付けられたワイヤ固定プレートに係止された弾性手段を介して前記先方側のウイングに対して係止されたワイヤと、前記基端側のウイングの内面に取り付けられ前記ワイヤが縣回された定滑車と、を有することを特徴とする請求項1記載のバン型トラック。
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