JP3617863B2 - 組合せ秤 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、特にカット野菜、漬物、筋子等のように付着性、又は粘着性を有する被計量物品を物品保持手段に投入した状態で計量及び搬送する組合せ秤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の組合せ秤は、図13の一部省略断面図に示すように、円錐形状の分散テーブル1を備えており、この分散テーブル1上に被計量物品2が供給されると、分散テーブル1の遠心力等により物品2を外周側に移動させて分散させることができる。そして、分散テーブル1の外周縁から送り出された物品2は、この分散テーブル1の外周縁に沿って設けられている複数台の直進フィーダ3に供給されて、これら直進フィーダ3によって漸次外側方向に搬送される。これら直進フィーダ3の先端部から排出された物品2は、直進フィーダ3の先端部下方に設けられている供給ホッパ4に投入され、供給ホッパ4に投入された物品は各供給ホッパ4の下方位置に設けられている計量ホッパ5に供給される。そして、計量ホッパ5に供給された物品2は、計量ホッパ5を支持する重量検出器6により重量が計量され、重量が計量された物品2は計量ホッパ5の内側のゲート7が開放して、その下方に設けられているメモリーホッパ8に供給される。計量ホッパ5が空になると、上記と同様にして計量ホッパ5に物品が供給されてその物品の重量が計量される。これら各計量ホッパ5に収容されている計量済み物品の各計量値及び各メモリーホッパ8に収容されている計量済み物品の各計量値は、組合せ演算されて所定重量に等しいか若しくはそれに最も近い重量の組合せが選択され、この選択された計量値と対応する物品が計量ホッパ5、メモリーホッパ8から排出される。そして、これら排出された物品2は、分割シュート9及び集合シュート10を通って集合ホッパ11に供給され、この集合ホッパ11から包装機12に供給される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
図13に示す従来の組合せ秤では、計量精度にもよるが、一般に、計量ホッパ5が少なくとも10〜14台必要とされている。その結果、例えば、これら10〜14台の計量ホッパ5を10〜14台の直進フィーダ3の先端部に沿って円周上に配置すると、この円の直径D(図13参照)は比較的大きな寸法となる。また、組合せに選択された物品を包装機12に供給する為にはこれら選択された物品を包装機12上の1箇所に集合させる必要があるので、1台の集合ホッパ11に供給している。従って、従来の組合せ秤では、図13に示すように、直径Dが比較的長くなるので、計量ホッパ5から集合ホッパ11までの経路13の長さRも比較的長くなる。
【0004】
しかし、この経路13の長さRが比較的長くなると、物品が付着性、又は粘着性を有する場合、この経路13を形成する分割シュート9及び集合シュート10の内壁面に物品が付着する量が多くなり、これによって組合せ計量の計量精度の低下を招くという問題が起こっている。
【0005】
そして、図13に示す組合せ秤では、メモリーホッパ8を設けたことにより組合せに参加することができる計量済み物品の個数を多くすることができ、これにより、組合せ計量の計量精度を向上させることができるようにしている。しかし、計量ホッパ5内の計量済み物品2をメモリーホッパ8に供給する必要があるので、物品が付着性、又は粘着性を有する場合、物品が計量ホッパ5やメモリーホッパ8内に付着する量が多くなり、これによって組合せ計量の計量精度が低下するという問題がある。従って、粘着性等を有する物品では、所定の計量精度を維持する為にはメモリーホッパ8を設けることができない場合が起こる。
【0006】
そこで、メモリーホッパ8を設けずに所定の計量精度を維持させるには、計量ホッパ5の台数を増加させることが考えられるが、計量ホッパ5の台数を増加させると、図13に示す直径Dが大きくなって経路13の長さRが長くなるという問題が起こるので、計量ホッパ5の台数を増加させることにも或る一定の限界がある。更に、計量ホッパ5の台数を増加させると装置の費用が増加するし、装置の嵩も大きくなるという問題がある。
【0007】
また、図13に示す組合せ秤では、或る計量ホッパ5内に収容されている物品、又はその計量ホッパ5の下方に設けられているメモリーホッパ8内に収容されている物品が組合せに選択された場合に、その計量ホッパ5内の物品が排出されて空になるからこの空になった計量ホッパ5に新たに物品を供給してその物品の重量を計量することができる。従って、計量ホッパ5内に収容されている物品、又はその計量ホッパ5の下方に設けられているメモリーホッパ8内に収容されている物品が組合せに選択されず排出されない間は、その計量ホッパ5による計量が停止した状態であり、新たな物品の計量を行うことができない。そして、このように計量が停止している計量ホッパ5は、組合せ秤が運転中において常時複数台存在しているので、複数台設けられている計量ホッパ5全体の運転効率が低いという問題がある。
【0008】
更に、図13に示す組合せ秤では、組合せに選択された物品が計量ホッパ5又はメモリーホッパ8から排出されて、分割シュート9及び集合シュート10の内壁面を伝って包装機12に供給されるので、付着性又は粘着性を有する物品では、この経路13を移動する時間が長く掛かり、これによって、計量された物品が包装機12によって包装されるまでの時間が長く掛かるという問題がある。
【0009】
本発明は、付着性、又は粘着性を有する物品の組合せ計量の計量精度を向上させると共に、計量ホッパの運転効率の向上を図り、更に計量速度の向上を図ることができる組合せ秤であって、物品の供給を手作業と投入フィーダのいずれの方法でも行うことができる組合せ秤を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、複数の空の物品保持手段に投入ステージで物品を投入し、物品が投入された複数の物品保持手段を上記計量手段に移動させ、当該物品保持手段と当該物品保持手段に投入されている物品の合計重量、又は上記物品保持手段に物品が投入された状態で投入されている物品の重量、を複数の計量手段により計量し、上記計量手段により計量して得られた各重量値を種々に組合わせてそれら組合せのうち合計重量値が予め定めた所定重量範囲内の組を構成する物品を組合せ演算手段が選択し、この組合せ演算手段により選択された組を構成する物品を排出する排出位置に当該物品が投入されている上記物品保持手段を第1の搬送手段で搬送し、物品が排出された空の物品保持手段を上記投入ステージに第2の搬送手段で搬送することを順次繰り返して行う組合せ秤において、上記各計量手段は直線状に配置され、上記投入ステージは、上記各計量手段と第2搬送手段の終端部との間に、上記各計量手段にそれぞれが対応する複数の列に上記各物品保持手段を収容し、上記各列は、上記計量手段の側から上記第2搬送手段の終端部との間に上記各物品保持手段を互いに接した状態で収容し、第2の搬送手段の終端部に上記各列に対応して上記からの物品保持手段が存在する状態で、これら物品保持手段に全て接触しているパッドを1台のプッシャが上記計量手段側の各列の前記物品保持手段が前記各計量手段上に乗るように駆動するものである。
【0011】
第1乃至第の各発明によると、物品保持手段が投入ステージ上に移動したと時にこれら物品保持手段内に物品が投入され、物品保持手段に物品が投入された状態で、計量手段が、物品保持手段とこの物品保持手段に投入されている物品の合計重量、又は物品の重量を計量する。つまり、その物品の実質的な重量を計量する。そして、計量して得られたこれら各重量値を種々に組合わせてそれら組合せのうち合計重量値が予め定めた所定重量範囲内の組を構成する物品を組合せ演算手段が選択し、この組合せ演算手段により選択された物品をその物品保持手段に投入された状態で所定の排出位置に搬送して排出し、そして空の物品保持手段を投入ステージに搬送する。上記動作を繰り返し行うことにより組合せ計量を順次行う。
【0012】
また、計量手段により計量された計量済み物品を収容する物品保持手段は、この計量手段から順次排出されて、組合せに選択された後に所定の物品排出位置に搬送され、計量手段には、被計量物品を収容する物品保持手段が順次搬送される。これにより、計量手段は、被計量物品を収容する物品保持手段の重量を順次中断することなく計量することができる。
【0013】
そして、第1の発明では、投入ステージに搬送されてくる空の物品保持手段を投入ステージ上で搬送方向に沿って所定の複数列に整列させ、これら整列する複数列の物品保持手段を同期させて搬送することができる。このように、物品保持手段を投入ステージ上で複数列に整列させているので、単位時間当たりの物品保持手段の搬送個数を同一とすると、物品保持手段の搬送速度は、1列で搬送する場合と比較して1/(複数列の列数)に減速することができる。つまり、各物品保持手段の移動速度を比較的低速度にすることができる。しかも、各列の物品保持手段を同期して搬送しているので、物品保持手段への物品の投入を、手作業による投入、及び投入フィーダによる投入のいずれの方法にしろ、比較的簡単に行うことができる。
【0015】
また、投入ステージ上に所定の複数列に整列した各列の物品保持手段のうち最も後ろに整列する各物品保持手段を押し進めることにより、各列の物品保持手段を同期させて搬送することができる。
【0016】
の発明は、第1の発明の組合せ秤において、上記投入ステージ上に上記所定の複数列に整列した上記各物品保持手段に物品を投入する投入フィーダを設けたことを特徴とするものである。
【0017】
の発明によると、各物品保持手段は投入ステージ上で所定の複数列に整列し、これら整列した物品保持手段に投入フィーダが物品を投入することができる。
【0018】
の発明は、第の発明の組合せ秤において、上記投入フィーダの物品出口とこの物品出口の下方位置に移動してきている上記各列の所定の物品保持手段の上側開口部との夫々の間に複数のじょうごを設け、上記投入フィーダから所定のタイミングで物品を各じょうごに投入してこれら各じょうごを介して上記各列の所定の物品保持手段に物品を投入する構成としたことを特徴とするものである。
【0019】
の発明によると、投入フィーダの物品出口から所定のタイミングで物品を複数の各じょうご内に投入し、これら各じょうごを通して物品を各じょうごの下方位置に移動してきている各列の所定の物品保持手段に投入することができる。
【0020】
の発明は、第の発明の組合せ秤において、上記投入フィーダの物品出口とこの物品出口の下方位置に移動してきている上記各列の所定の物品保持手段の上側開口部との夫々の間に複数のタイミングホッパを設け、上記投入フィーダから上記各タイミングホッパに物品を投入し、各タイミングホッパから所定のタイミングで物品を上記各列の所定の物品保持手段に投入する構成としたことを特徴とするものである。
【0021】
の発明によると、投入フィーダの物品出口から物品を複数の各タイミングホッパ内に投入し、これら各タイミングホッパから所定のタイミングで物品を各タイミングホッパの下方位置に移動してきている各列の所定の物品保持手段に投入することができる。
【0022】
の発明は、第の発明の組合せ秤において、上記投入フィーダの物品出口と上記複数のじょうごの各上側開口部との夫々の間に複数のタイミングホッパを設け、上記投入フィーダから上記各タイミングホッパに物品を投入し、上記各タイミングホッパから所定のタイミングで物品を上記各じょうごを介して上記各列の所定の物品保持手段に投入する構成としたことを特徴とするものである。
【0023】
の発明によると、投入フィーダの物品出口から物品を複数の各タイミングホッパ内に投入し、これら各タイミングホッパから所定のタイミングで物品を各タイミングホッパの下方位置に設けられている各じょうごに投入してこれら各じょうごを通して各じょうごの下方位置に移動してきている各列の所定の物品保持手段に物品を投入する。
【0024】
の発明は、第3、第4又は第5の発明の組合せ秤において、上記投入フィーダを台車上に設け、この台車を移動させることにより上記投入フィーダを上記組合せ秤本体に対して着脱可能とし、上記投入フィーダを上記組合せ秤本体に取り付けた状態で上記投入フィーダを使用して物品を上記各列の所定の物品保持手段に投入可能な構成としたことを特徴とするものである。
【0025】
の発明によると、台車を移動させて投入フィーダを組合せ秤本体に取り付けた状態とし、この状態で投入フィーダにより物品を複数の各列の所定の物品保持手段に投入することができる。そして、台車を移動させて投入フィーダを組合せ秤本体から取り外した状態では、物品を手作業で物品保持手段に投入することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の第1実施形態を各図を参照して説明する。この実施形態の組合せ秤は、図1の平面図に示すように、作業者が円筒形の空のカップ20に物品21を投入するための投入ステージ61と、4台の計量器62(62−1、62−2、62−3、62−4)と、滞留コンベア63と、搬送コンベア64と、排出装置65と、移送コンベア66と、を備えている。そして、これら投入ステージ61、4台の計量器62(62−1、62−2、62−3、62−4)、・・・・等は、多数個のカップ(物品保持手段)20を図1に各矢印で示すようにこの組合せ秤上で時計方向に搬送することができる構成である。この組合せ秤によると、これらカップ20を搬送中に、例えばカット野菜、漬物、筋子等のように付着性、又は粘着性を有する被計量物品21を各カップ20に作業者が手で投入(充填)してこれら各物品21の重量を計量器62が計量し、これら計量済み物品21の内から組合せに選択された各物品21を収容するカップ20を所定の排出位置88に搬送し、各カップ20から物品を排出することにより合計重量が所定重量範囲内の物品の組合せ計量を行う。なお、空になったカップ20には、新たに物品21を投入して上記計量を繰り返して行う。そして、各カップ20は、同一重量となるように形成してある。
【0027】
投入ステージ61は、図1に示すように、カップ20を進行方向に3個並べて1列としたものを4列保持することができる固定台(簀の子状の受け台)67を備えている。この固定台67には、カップ20が隣の列又は投入ステージ61の外側にはみ出ないように5本のガイド68を進行方向97に平行し、互いに間隔を隔てて設けてある。この投入ステージ61の入口には、移送コンベア66の終端部69が接続している。この終端部69に空のカップ20が4個溜まり、かつ、この組合せ秤に設けられている中央演算処理装置(CPU)(図示せず)から所定の供給信号が出力されると、この終端部69の近傍位置に設けてあるエアーシリンダで構成した空カップ用プッシャー70が伸長動作し、この空カップ用プッシャー70の先端に設けたパッド71が終端部69上の4個の空カップ20を投入ステージ61上の入口に送り出すことができる。このようにして投入ステージ61上に送り出された4個のカップ20は、夫々の前方のカップ20を前方に押し進め、これによって、投入ステージ61上の最前列の4個のカップ20を夫々と対応する4台の各計量器62−1、62−2、62−3、62−4上に移動させることができ、更に、4台の計量器62−1、62−2、62−3、62−4上の4個のカップ20を滞留コンベア63上に移動させることができる。しかる後に、空カップ用プッシャー70が短縮動作して移送コンベア66上の後続の4個のカップ20を終端部69に溜めておくことができる。なお、この終端部69の入口にはストッパ72を設けてある。このストッパ72は、エアーシリンダであり、移送コンベア66の終端部69に4個のカップ20が溜まった時に閉動作(図1に示す伸長状態となる。)して、後続のカップ20がこの終端部69に進入してこないように止めておくことができ、終端部69のカップ20が投入ステージ61に押し出されて空カップ用プッシャー70が短縮動作した時に開動作(短縮状態となる。)してカップ20を終端部69に通す役目を果たす。
【0028】
なお、上記投入ステージ61、空カップ用プッシャー70、移送コンベア66の終端部69、及びストッパ72が、請求項1に記載の整列搬送手段を構成している。
【0029】
また、図1に示す118は、被計量物品21を溜めておくための溜容器である。この溜容器118は、例えばステンレス製であり、空カップ用プッシャー70及び移送コンベア66の終端部69の上方位置にこの組合せ秤の架台77に着脱可能に設けてある。そして、この溜容器118は、平面形状が矩形の底板119の3つの各辺に側板120を設けてあるが、投入ステージ61に向かう側の辺、即ち、取り出し口118aには側板を設けておらず、これによって、作業者が溜容器118上の物品21を手で持って投入ステージ61上の各カップ20内に物品21を投入し易くしている。
【0030】
上記構成の整列搬送手段によると、投入ステージ61に搬送されてくる空のカップ20を投入ステージ61上で搬送方向97に沿って4列に整列させ、これら整列する4列のカップ20を同期させて搬送することができる。このように、カップ20を投入ステージ61上で4列に整列させているので、単位時間当たりのカップ20の搬送個数を同一とした場合、カップ20の搬送速度は、1列で搬送する場合と比較して1/4に減速することができる。つまり、各カップ20の移動速度を比較的低速度にすることができ、しかも、各列のカップ20を上記搬送方向97に同期して搬送しているので、物品をカップ20に手で投入するタイミングがとり易く、従って、手で簡単に投入することができる。その結果、投入労力の軽減を図ることができる。そして、後述する各実施形態に設けられている投入フィーダ121によって投入する場合でも投入フィーダ121による物品投入の投入重量及び投入タイミングの調整を比較的簡単に行うことができ、その結果、投入フィーダ121の費用の低減を図ることができる。
【0031】
そして、図1に示すように、移送コンベア66の終端部69に整列する4個のカップ20を、空カップ用プッシャー70により、投入ステージ61上に4列に整列した各列のカップ20のうち最も後ろに整列する各カップ20の後ろから押し進めることにより、各列のカップ20を同期させて搬送することができる。これにより、整列搬送手段の構造を簡単で安価なものにすることができる。
【0032】
第2実施形態の組合せ秤を図3乃至図5を参照して説明する。この組合せ秤は、第1実施形態の組合せ秤に投入フィーダ121とじょうご122を設けたものである。この投入フィーダ121は、投入ステージ61上に4列に整列した各カップ20にじょうご122を介して物品21を順次投入するものである。
【0033】
じょうご122は、図8に示すように4つ設けてあり、これら4つのじょうご122は、連結板123によって連結されている。各じょうご122は、上側開口縁を正方形に、下側開口縁をカップ20の上側開口部よりも少し小さい円形に形成してある。そして、これら4つのじょうご122は、互いに隣合うものどうしが上側開口縁の各辺を接する状態で横1列に配置してある。この4つのじょうご122を組合せ秤に取り付けるときは、図3乃至図5に示すように、投入ステージ61の両側に設けられている取付枠124の上面に載置すればよい。その際、両方の取付枠124の上面に突設されているピン125に連結板123に設けてある小孔126を通し、これにより、連結板123とこれに設けられている4つのじょうご122が所定の取付け位置からずれないように止めておくことができる。なお、4つのじょうご122を取付枠124に取り付けた状態では、これら4つの各じょうご122の下側開口部と投入ステージ61の入口に停止して整列する4個のカップ20の上側開口部とを上側から見て、図4に示すように、この2つの中心を一致させている。これによって、4つの各じょうご122に投入された物品21は、各じょうご122の下方に位置する4個の各カップ20にこぼれないように投入される。このように、じょうご122は、投入フィーダ121から搬出されてくる物品21をこぼれ落ちないように確実に受け入れることができるし、この受け入れた物品21を確実に下方に停止するカップ20に投入することができるので、各カップ20への物品21の供給を極めて確実に行わせることができる。なお、じょうご122の取付枠124に対する着脱の際に、工具が不要であるので、洗浄の際の着脱を容易に行うことができる。
【0034】
投入フィーダ121は、図3に示すように、樋状部127と振動部128とを備えている。
樋状部127は、底板127aと側板127bを有している。この樋状部127の投入ステージ61側が物品搬出側であり、この物品搬出側には側板127bを設けておらず、その反対側が物品供給側であり、この物品供給側には側板127bを設けてある。この物品供給部127cに作業者が物品を供給する。そして、物品搬出部127dには、図3乃至図5に示すように、搬送方向97に対して直角方向の断面形状が略逆三角形の4つの溝129を設けてある。これら4つの各溝129が設けられているピッチは、図4に示すように、投入ステージ61上に4列に整列する各列のカップ20どうしのピッチと等しくしてある。この樋状部127は、振動部128に対して工具ないしで簡単に着脱を行うことができる構成としている。これにより、洗浄の際の樋状部127の振動部128に対する着脱を容易に行えるようにしている。
【0035】
振動部128は、図3に示すように、樋状部127を支持しており、樋状部127上の物品21を物品供給側から物品搬出側に向かって搬送するように振動する。そして、この振動部128は、図には示さないが所定の振動発生回路から所定のタイミングで信号が供給された時に振動する。振動部128の振動のタイミングは、4つのじょうご122の下方位置にカップ20が移動してきて停止したときに物品21をこれら4つのカップ20内に投入することができるタイミングである。つまり、空カップ用プッシャー70が伸長状態と短縮状態との間で駆動するが、空カップ用プッシャー70が短縮状態となっている時に物品21をカップ20に投入するように駆動制御している。この振動部128は、台車130上に設置してある。
【0036】
台車130は、図3に示すように、車輪131を設けてあるので移動可能であり、同図は、組合せ秤本体132に位置合わせした状態(以下、「取り付けた状態」ともいう。)を示す。この位置合わせした状態では、台車130が移動しないようにジャッキ133で固定してあり、この状態で投入フィーダ121を使用して物品21を各じょうご122を介して投入ステージ61上の各列の所定のカップ20に投入することができる。
【0037】
この投入フィーダ121は、組合せ秤本体132に位置合わせ(取り付け)するときは、台車130を移動させて図3乃至図5に示す位置にジャッキ133で固定するだけでよいので、手投入する際に使用する溜容器118が組合せ秤本体132に取り付けられている状態で取り付けることができる。これにより、投入フィーダ121の組合せ秤本体132への位置合わせ、取り外しを極めて簡単に行うことができるので、例えば被計量物品21が投入フィーダ121を使用する投入に適した性状である場合は、投入フィーダ121を組合せ秤本体132に取り付けて、この投入フィーダ121を使用して物品21を各じょうご122を介して複数の各列の所定のカップ20に投入することができるし、被計量物品21が投入フィーダ121を使用する投入に適していない性状である場合は、投入フィーダ121を組合せ秤本体132から取り外して、この投入フィーダ121を使用せずに手作業で物品21をカップ20に投入することができる。このように、投入フィーダ121の組合せ秤本体132に対する取付け、取り外しを簡単に行うことができるので、物品21の性状に応じてこの組合せ秤を有効に利用することができる。
【0038】
第3実施形態の組合せ秤を図6を参照して説明する。この組合せ秤は、第1実施形態の組合せ秤に、投入フィーダ121、タイミングホッパ134、及びじょうご122を設けたものである。この投入フィーダ121は、投入ステージ61上に4列に整列した各カップ20にタイミングホッパ134とじょうご122を介して物品21を順次投入するものである。じょうご122及び投入フィーダ121は、第2実施形態と同等であるのでそれらの説明を省略する。台車130は、図6に示すように、第2実施形態のものより高さを高く形成してあり、このようにして、樋状部127の物品搬出部127dの先端とじょうご122との間にタイミングホッパ134を配置してある。
【0039】
タイミングホッパ134は、図9に示すように4つ設けてあり、これら4つの各タイミングホッパ134は、平面形状が四角形の筒状に形成してある。そして、これら4つのタイミングホッパ134は、互いに隣合うものどうしが各側面を接する状態で横1列に配置してある。これら4つのタイミングホッパ134の下側開口部134aには、第1と第2ゲート135、136を設けてあり、この第1と第2ゲート135、136を開閉駆動することにより4つのタイミングホッパ134の全ての下側開口部134aを一斉に開閉することができる。この第1と第2ゲート135、136を開閉するゲート開閉機構137は、図9(a)の右端のタイミングホッパ134の右側面に設けてある。ただし、ゲートを開閉駆動するエアーシリンダ等の駆動装置は図には示していない。この4つのタイミングホッパ134は、図6に示すように、支持アーム138を介して台車130に固定して取り付けてある。各タイミングホッパ134が取り付けられている台車130を図6に示すように組合せ秤本体に位置合わせ(取り付け)した状態では、これら4つの各タイミングホッパ134の下側開口部134aと取付枠124に取り付けられている4つの各じょうご122の上側開口部とを上側から見てこの2つの中心を一致させている。これによって、4つの各タイミングホッパ134に投入された物品21は、各タイミングホッパ134の下方に位置する4つの各じょうご122に投入され、これら各じょうご122を通して対応する4個の各カップ20にこぼれないように投入される。なお、各タイミングホッパ134の下側開口部134aは、じょうご122の上側開口部よりも少し小さめに形成してある。
【0040】
タイミングホッパ134の第1と第2ゲート135、136は、図には示さないが所定の開閉駆動回路から所定のタイミングで信号が供給された時に開き、しかる後に閉じる。第1と第2ゲート135、136の開閉タイミングは、4つのじょうご122の下方位置にカップ20が移動してきて停止したときに物品21を4つの各じょうご122を介して4つの各カップ20内に投入することができるタイミングである。つまり、空カップ用プッシャー70が短縮状態となっている時に物品21をじょうご122を介してカップ20に投入するように駆動制御している。
【0041】
このように、タイミングホッパ134を設けたことにより、所定重量の物品21を各列の所定のカップ20に確実に投入することができる。つまり、第1又は2実施形態のようにタイミングホッパ134を使用しない場合は、カップ20が停止している間に作業者が手投入により、又は、投入フィーダ121を駆動して物品21をカップ20に投入する必要があるので、各タイミングごとにカップ20に投入する物品21の重量ばらつきが大きくなるという問題があるが、タイミングホッパ134を設けたことにより、投入ステージ61上のカップ20が移動中にでも投入フィーダ121によるタイミングホッパ134への物品21の投入を行うことができるので、投入時間を比較的長くとることができ、その結果、タイミングホッパ134に投入する物品21の重量ばらつきを小さくすることができる。そして、タイミングホッパ134からカップ20への物品21の投入時間は比較的短くて済むので、所定のタイミングに短時間で物品21を確実にカップ20に投入することができるからである。なお、タイミングホッパ134は、使用可能な状態で台車130に設けてあるので、台車130を所定位置に移動させるだけで投入フィーダ121と共に組合せ秤本体132に対して取付けと取り外しを簡単に行うことができる。
【0042】
第4実施形態の組合せ秤を図7を参照して説明する。この組合せ秤は、第1実施形態の組合せ秤に、タイミングホッパ134、及びじょうご122を設け、タイミングホッパ134の上方位置に溜容器118の取り出し口118aを配置したものである。この溜容器118は、架台77に設けた支持台139上に設けてあり、4つのタイミングホッパ134は、この支持台139に結合して固定してある。この組合せ秤において、物品21を各カップ20に投入するときは、作業者が、まず溜容器118に物品21を供給し、この溜容器118に溜めてある物品21を手で持って4つの各タイミングホッパ134に投入する。なお、溜容器118、4つのタイミングホッパ134、及び4つのじょうご122は、上記各実施形態で説明したものと同等であり、同様に作用して使用することができるのでそれらの説明を省略する。
【0043】
この実施形態の組合せ秤によると、作業者は、固定されている(常に停止している)4つのタイミングホッパ134に物品21を投入すればよいので、第1実施形態と比較して、物品21の投入作業をし易くすることができるという利点がある。しかも、タイミングホッパ134からじょうご122を介してカップ20への物品21の投入が済むと、第1と第2ゲート135、136が閉じており、この第1と第2ゲート135、136が閉じている間にこれら4つの各タイミングホッパ134に物品21を投入すればよいので、第1実施形態と比較して、物品21の投入時間を長くとることができるという利点がある。
【0044】
次に、上記第1乃至第4実施形態の組合せ秤に設けてある計量器62、滞留コンベア63、はみ出し防止手段、プッシャー84、組合せ演算手段、搬送コンベア64、排出装置65等について詳細に説明する。
【0045】
図1に示す4台の各計量器62は、ロードセル等の重量検出器を有しており、各ロードセルに設けられている載台上に、投入ステージ61から物品21の投入されたカップ20が送られてくると、そのカップ20及びカップ20に投入されている物品21の合計重量を計量することができる。そして、この組合せ秤に設けられている演算制御部(図示せず)がこの合計重量値から既知であるカップ20(各カップ20は同一の重量である)の重量値を減算して物品21の重量を演算して得ることができる。そして、計量済み物品の投入されている4個のカップ20は、後段の滞留コンベア63上のカップ20の数が8個以下になった時に滞留コンベア63に搬送される。これは、滞留コンベア63は、12個のカップ20を滞留させることができる長さであり、計量済みの4個のカップ20を受け入れるためには、滞留コンベア63上のカップ20の数が8個(=12−4)以下であることが必要だからである。勿論、計量器62を4台設けたが、4台以外の台数Aとしてもよい。その際、投入ステージ61のカップ20を整列する列数は、計量器62の台数Aに合わせる。そして、この場合は、計量済み物品の投入されているカップ20は、後段の滞留コンベア63上のカップ20の数が(12−A)個以下になった時に滞留コンベア63に搬送される。
【0046】
滞留コンベア63は、図1に示すように、基端部が4台の計量器62の側方に配置されている直線コンベアであり、各計量器62から排出されたカップ20を受け取って同図の左方向に搬送することができる。そして、左側先端部にはストッパ73を設けてあり、このストッパ73によりカップ20を係止することができる。この滞留コンベア63は、図10の断面図に示すように、環状の2つのプラスチックチェーン(トップチェーン)74、74を備えており、各プラスチックチェーン74、74の夫々の両端がスプロケット(図10には先端部に設けられているスプロケット75、75を示す。)75、75に掛けられている。このスプロケット75は、モータ(図示せず)の回転軸と連結しており、モータが回転することにより2つのプラスチックチェーン74、74が所定方向に駆動される。図には示さないが、プラスチックチェーン74、74のカップ20と接触する搬送面82は、摩擦抵抗の小さいプラスチック板によって形成してある。
【0047】
図10に示す76は、滞留コンベア63の本体である。この本体76は、図1に示す架台77に固定されており、この本体76の上面に断面形状がコ字状の案内枠78を設けてある。この案内枠78の上面83は、図10に示すように、プラスチックチェーン74の搬送面82よりも下側に位置しており、この案内枠78の両側面には、プラスチックチェーン74を保持する保持枠79、80を設けてある。この2つの保持枠79、80のうち、図10に示す案内枠78の左側面に設けてある保持枠79の上側屈曲部98の上面81は、プラスチックチェーン74の搬送面82よりも約3mm上側に位置するように形成してある。
【0048】
この保持枠79の上面81は、プラスチックチェーン74の搬送面82よりも約3mm高く形成してあり、この段差H(=約3mm)により、図10に示す滞留コンベア63上のカップ20が搬送コンベア64側にはみ出ないように規制することができる。従って、この段差Hは、カップ20の大きさ、重量、カップ20の底の円周縁のアール(R)の大きさ、更に、カップ20に投入される物品21の重量に応じて決定する必要がある。図11は、この段差部を示す拡大断面図である。即ち、同図に示すRは約3mm、αは約45°である。ただし、保持枠79の上面81のプラスチックチェーン74側の縁部99にα≒45°の傾斜面を施したが、これ以外の角度αの傾斜面を施してもよいし、この縁部99をアールに形成してもよい。また、カップ20の底の円周縁のアールをR≒3mmとしたが、これ以外の大きさのアールを施してもよい。要は、図11に示す段差H、R、縁部99の大きさや形状は、図1に示すように、カップ20が滞留コンベア63上で1列に整列している時には、カップ20が搬送コンベア64側にはみ出ないように規制することができ、プッシャー84が伸長動作した時には、カップ20が起立状態でこの保持枠79の上面81(はみ出し防止手段)を乗り越えて搬送コンベア64上に移動することができるものであれば良い。
【0049】
そして、図10に示す滞留コンベア63の右側には第1〜第10のプッシャー84−1〜84−10を設けてあり、各プッシャーのピストンロッドの先端に設けたパッド85−1〜85−10によって、滞留コンベア63上のカップ20がプッシャー84側にはみ出ないように規制することができる。つまり、滞留コンベア63は、モータにより常時回転駆動しており、滞留コンベア63上の各カップ20はストッパ73側に搬送されて先頭のカップ20がストッパ73に当接すると後続のカップ20は順次互いに接触した押せ押せの状態で1列に並び、各カップ20はその位置で停止することとなる。ただし、滞留コンベア63は、常時搬送駆動されているので、この滞留コンベア63上に1列に並んでいるカップ20は進行方向に向かって左側又は右側にはみ出ようとするが、上記段差H及びパッド85−1〜85−10によってカップ20が滞留コンベア63の外側にはみ出ないように規制することができる。なお、図1に示すように、第10のプッシャー84−10の後段にもガイド112を設けてあり、カップ20のはみ出しを防止している。
【0050】
第1〜第10の各プッシャー84−1〜84−10は、滞留コンベア63上の所望のカップ20を搬送コンベア64側に取り出すための手段である。これら第1〜第10の各プッシャー84−1〜84−10は、図1に示すように、エアーシリンダから成っており、各プッシャーは、カップ20の直径と同一の長さの間隔をおいて夫々配置してある。即ち、図1に示すように、12個のカップ20が滞留コンベア63上で1列に並んだ状態で先頭から10個までの各カップ20と対応して第1〜第10の各プッシャー84−1〜84−10を設けてある。各プッシャー84−1〜84−10に設けてあるパッド85−1〜85−10は、平面形状がL字状である。パッド85の形状をL字状としたのは、図2に示すように、第2、第5、第8、及び第10のプッシャー84−2、84−5、84−8、84−10が伸長動作した状態で、各プッシャー84−2、84−5、84−8、84−10により取り出した各カップ20の後続のカップ20を対応するパッドの係止板86により係止するためである。これにより、伸長状態の各プッシャー84−2、84−5、84−8、84−10が短縮状態になるとき、各パッド85−2、85−5、85−8、85−10が後続のカップ20をそれら各係止位置で停止させた状態でスムースに後退して図1に示す短縮状態に戻ることができる。プッシャー84が伸長状態にあるときが取り出し状態であり、短縮状態にあるときが非取り出し状態である。
【0051】
次に、組合せ演算手段が、これら計量済み物品21の各重量を種々に組合わせて組合せ演算する手順、及び組合せに選択された物品21を滞留コンベア63から取り出して搬送コンベア64上に移動させて排出装置65内に搬送する手順を説明する。
組合せ演算手段は、図には示さないが、中央演算処理装置(CPU)により構成されている演算制御部(図示せず)と、この演算制御部と接続する記憶部(図示せず)に記憶されている所定のプログラムと、により構成されており、所定の組合せ演算を行う手段である。即ち、各計量器62により計量して得られた被計量物品21の各重量値を種々に組合わせてそれら組合せのうち合計重量値が予め定めた所定重量範囲内であって、予め定めた条件を満足する組、例えば目標重量値に等しいか若しくは最も近い組を構成する物品を選択する手段である。
【0052】
なお、組合せ演算手段による組合せ演算は、作業者が設定表示部87を操作して予め設定してある組合せ演算開始メモリ数がKとなったときに開始する。この組合せ演算開始メモリ数とは、組合せ演算手段が組合せ演算を開始するための条件であり、この条件は、滞留コンベア63上に停止しているカップ20の数(記憶部に記憶されている計量済み物品の重量値の数)が例えばK=9個以上となることとしている。つまり、記憶部に記憶されている重量値の数が9個未満では組合せ演算を行っても合計重量が所定重量範囲内となる組合せを選択する可能性が低いので組合せ演算を行わず、従って重量値の数が9個以上となり、組合せの選択の可能性の高くなったときに組合せ演算を行うこととしている。ただし、この組合せ演算開始メモリ数Kは、組合せ計量の計量精度や計量速度等に応じて作業者が設定表示部87を操作して任意の組合せ演算開始メモリ数を設定することができる。そして、滞留コンベア63上に停止しているカップ20の個数が9個未満となったときには、滞留コンベア63上のカップ20の個数が9個以上となるまで計量器62から計量済み物品を収容するカップ20が4個ずつ搬送されてくる。そして、滞留コンベア63上のカップ20の個数が9個以上となったときは、計量器62からの搬送が自動的に停止する。
【0053】
また、組合せに選択されたカップ20を滞留コンベア63から取り出して搬送コンベア64に移動させる取り出し手段は、第1〜第10のプッシャー84−1〜84−10である。従って、これら第1〜第10のプッシャー84−1〜84−10により取り出すことができるのは、図1に示す滞留コンベア63上に滞留する12個のカップ20のうち、先頭から10個のカップ20のうちのいずれかのカップ20であるので、組合せに参加させる重量値もこれら10個のカップ20に投入されている物品21の重量値としている。よって、先頭から11番目と12番目のカップ20及びこれよりも後続のカップ20に収容されている物品21の重量値は組合せに参加させていない。つまり、図1に示す滞留コンベア63の搬送面のうち、上記先頭から10個目までのカップ20が載置されている区間がカップ20の滞留手段の機能を果たし、先頭から11個目のカップ20が載置されている位置から後方の計量器62の側方に伸延するも区間がカップ20の待機手段の機能を果たす。図1の状態では、この待機手段には11個目と12番目のカップ20が停止している。
【0054】
そして、図1に示す第1〜第10のプッシャー84−1〜84−10により取り出されたカップ20を所定の排出位置88に搬送する搬送手段は、同図に示す搬送コンベア64と、排出装置65と、からなっている。
【0055】
今、組合せ演算手段により物品(重量値)の所定の組合せとして例えば図2に示すように第2番目の物品21と第5番目の物品21と第8番目の物品21と第10番目の物品21が選択されたとすると、同図に示すように、第2、第5、第8、及び第10のプッシャー84−2、84−5、84−8、84−10が伸長駆動してこれら第2、第5、第8、及び第10番目の各物品21を収容する各カップ20を滞留コンベア63上から押し出して、はみ出し防止手段である保持枠79の上面81を乗り越えさせ、この滞留コンベア63と隣接して設けてある搬送コンベア64上に移動させる。そして、第2、第5、第8、及び第10のプッシャー84−2、84−5、84−8、84−10が伸長駆動した状態では、図2に示すように、各プッシャーに設けてあるパッド85−2、85−5、85−8、85−10の夫々の各係止板86が、取り出した2、5、8、10番目の各カップ20の夫々の後続のカップ20を係止することができる。これにより、伸長状態の第2、第5、第8、及び第10のプッシャー84−2、84−5、84−8、84−10が短縮駆動したときに、各パッド85−2、85−5、85−8、85−10が後続の各カップ20を引っ掛けることなく、スムースに図1に示す元の位置に戻ることができる。
【0056】
そして、搬送コンベア64上に移動した第2、第5、第8、及び第10番目の4個のカップ20は、この搬送コンベア64により搬送されて排出装置65に搬送される。この排出装置65に搬送された第2、第5、第8、及び第10番目の各カップ20は、物品21が取り出され、これら取り出された物品21を包装機89が包装する。一方、第2、第5、第8、及び第10のプッシャー84−2、84−5、84−8、84−10が短縮状態となると、選択されなかった第1、第3、第4、第6、第7、及び第9番目の各物品21を収容する6個の各カップ20、及び後続の2個のカップ20が滞留コンベア63により搬送されて前進する。また、4台の計量器62から計量済み物品を収容する4個のカップ20が順次滞留コンベア63に供給される。これら4個のカップ20及び滞留コンベア63上の8個のカップ20、即ち、計量済み物品を収容する合計12個のカップ20は、搬送されて上述のようにして先頭のカップ20がストッパ73により係止され、この先頭のカップ20及び後続のカップ20が1列に互いに接触した押せ押せの状態で滞留コンベア63上で停止する。しかる後に、次の組合せ演算が行われる。
【0057】
ただし、組合せ演算で選択された物品(重量値)21の個数が4個の場合は、滞留コンベア63上には8個のカップ20しか残らないので、組合せ演算開始メモリ数K=9個よりも少なく、従って、4台の計量器62から次の計量済み物品が投入されているカップ20が滞留コンベア63に排出されるまでは次の組合せ演算を行わないようにしている。これを実現するために、計量済み物品が収容されているカップ20が計量器62から滞留コンベア63に排出された時から所定時間経過後(この所定時間は、タイマによって計時している。)に組合せ演算を行う。なお、上記所定時間内に組合せに参加させる各物品の重量値を記憶部に記憶する。しかし、例えば、滞留コンベア63上に12個のカップが滞留していたとして、組合せ演算で選択された物品(重量値)21の個数が3個以下の場合は、滞留コンベア63上には9個のカップ20が残っているので、組合せ演算開始メモリ数K=9個以上の条件を満たし、従って、計量器62から次の計量済み物品が投入されているカップ20が滞留コンベア63に供給されない。その結果、計量器62から次のカップ20が滞留コンベア63に供給される前に組合せ演算を行うことができる。このように、次の計量済み物品21が収容されているカップ20の到着を待つ必要がないのは、図1に示す滞留コンベア63上の先頭から11番目と12番目の2個のカップ20を待機させてあり、この2個のカップ20に収容されている物品の重量値を次の組合せ演算に参加させることができるからである。待機手段に2個のカップ20を待機させておく理由は、上記のように、組合せに選択された物品を収容する3個以下のカップ20が滞留コンベア63から排出されたときに、次の計量済み物品を収容するカップ20が滞留コンベア63に送られて来るのを待たずに次の組合せ演算を行うことができ、従って、時間当たりの組合せ演算の回数を多くすることができるという利益があるからである。なお、この待機させているカップ20の個数は、多いほど次の計量済み物品が収容されているカップ20の到着を待たずに組合せ演算を行うことができる余裕を長くとることができるが、この待機カップ20の個数を多くすると組合せ秤の機長が長くなるので、機長を勘案して適切な待機カップ20の個数を決定することが必要である。
【0058】
搬送コンベア64は、図10に示すように、滞留コンベア63と同等のプラスチックチェーンコンベアである。この搬送コンベア64の左側面にはガイド90を設けてあり、このガイド90は、滞留コンベア63から搬送コンベア64に押し出されたカップ20が搬送コンベア64から落下しないようにするためのものである。そして、搬送コンベア64の搬送面は滞留コンベア63の搬送面82と略同一の高さに配置してあり、従って、搬送コンベア64の搬送面は、保持枠79の上側屈曲部98の上面81よりも約3mm(=H)低くなっている。搬送コンベア64の後端部は、排出装置65と接続している。また、図1に示すように、搬送コンベア64の排出装置65の入口部には、ストッパ72と同等のストッパシリンダ113を設けてある。このストッパシリンダ113は、伸長状態と短縮状態とに所定のタイミングで切り替わることにより、組合せに選択されたカップ20を各組ごとに順次排出装置65に送り込むことができる。そして、ストッパシリンダ113が伸長状態となって選択されたカップ20を搬送コンベア64上で停止させた状態では、これらカップ20が保持枠79の上側屈曲部98とガイド90とによって搬送コンベア64上からはみ出ないように両側から規制されており、従って、これらカップ20は搬送コンベア64上で整列して停止することができる。
【0059】
次に、排出装置65の説明をする。排出装置65は、傾斜コンベア91と送り出しコンベア92とを備えている。送り出しコンベア92は、滞留コンベア63と同等のプラスチックチェーンコンベアである。傾斜コンベア91は、図には示さないが、搬送面に4列に配置された多数のカップ保持部を設けてなるチェーンコンベアである。この傾斜コンベア91が、搬送コンベア64と接続しており、組合せに選択された物品を収容するカップ20を1個ずつ4個の各カップ保持部に受け入れる。これらカップ保持部に受け入れたカップ20は、図1に示すように、横1列に4個並んだ状態で順次斜め上方に向かって搬送され、上昇端で反転してカップ保持部から外れて位置決め筒部内に落下して所定の排出位置88で停止する。この排出位置88では、カップ20が反転していることとカップ20の落下による衝撃とにより内側に収容されている物品21がカップ20から排出され、カップ受板93の下部に設けたじょうご状部(図示せず)及び投入口94を通って包装機89に投入される。そして、空になった4個のカップ20は、エアーシリンダ(図示せず)によって図1の矢印95の方向に搬送される。4個の空のカップ20は、カップ受板93に設けた排出口(図示せず)を通って送り出しコンベア92上に搬送され、この送り出しコンベア92によって搬送され、そして、カップ反転装置96により180°反転されて、カップ20の口を上側に向けた状態で移送コンベア66に送り出される。そして、移送コンベア66は、空のカップ20をこの移送コンベア66の終端部69に移送し、この終端部69に空のカップ20が4個溜まり、上述したように、中央演算処理装置から所定の供給信号が出力されると、空カップ用プッシャー70が伸長動作し、この空カップ用プッシャー70の先端に設けたパッド71が終端部69上の4個の空カップ20を投入ステージ61上の入口部に送り出すことができる。このようにして、カップ20は循環して物品の組合せ計量を順次連続して行うことができる。
【0060】
なお、組合せに選択された各々の組を構成する物品21を収容するカップ20は、順に図1に示す排出位置88に搬送されて、カップ20内の物品21は包装機89に順に投入されるが、包装機89は、一つの組を構成する物品の数が幾つであるかを記憶手段から読み込んで1つの組を構成する物品を1つのパックに包装することができる。つまり、包装機89は、組合せに選択された物品の数が1、2、3、4、5、・・である各場合に応じて組合せに選択されたその数の当該物品を1つのパックに包装するように構成されている。
【0061】
次に、図12を参照して、計量された物品の重量を記憶する手順を説明する。まず、物品の投入されたカップ20が計量器62によって計量が完了し(S100)、この計量済み物品の重量値を記憶部に記憶する(S102、104)。例えば第1、2、・・・・、N番目に計量して得られた重量値を第1、2、・・・・、N番目のメモリに記憶する。そして、記憶した重量値の数がK、例えば9個以上であるか否かを判定して(S106)、9個未満であると判定したときは、組合せ演算を行わなず、9個以上であると判定したときは、組合せ演算を行う(S108)。そして、組合せ演算により組合せに選択されたs個の重量値(M、M、・・・・、M)の物品を収容するカップ20を搬送コンベア64に押し出す(S110)。
【0062】
ただし、選択されずに滞留コンベア63上に残った物品は、順次前進して物品の順番が変わるので、メモリに記憶されている重量値の順番も変更する必要がある。その為に、Mn+1 、Mn+2 、・・・・、Mn+(i−n) 番目のメモリに記憶されている重量値をM、Mn+1 、・・・・、Mn+(i−n)−1 番目のメモリに夫々移し替える(S112)。そして、Mm+1 、Mm+2 、・・・・、Mm+(i−m) 番目のメモリに記憶されている重量値をM、Mm+1 、・・・・、Mm+(i−m)−1 番目のメモリに夫々移し替える(S114)。また、Ml+1 、Ml+2 、・・・・、Ml+(i−l) 番目のメモリに記憶されている重量値をM、Ml+1 、・・・・、Ml+(i−l)−1 番目のメモリに夫々移し替える(S116)。なお、1≦l <m<・・・・<n≦iとし、iは、記憶済みのメモリの番号のうち最大番号の数値である。
【0063】
そして、メモリに記憶されている元の重量値の個数iからsを減算して現在記憶されている重量値の個数iを演算する(S118)。このようにして、順次物品を新たに計量して得られた重量値を記憶することができ、そして、選択されずに滞留コンベア63上に残っている物品の順番の変更に応じて各メモリに記憶されている重量値の順番を順次変更することができる。これによって、滞留コンベア63上に停止する物品の各重量値を各物品と対応して記憶することができる。
【0064】
上記各実施形態の組合せ秤によると、図10に示すように、滞留コンベア63に設けた保持枠79の上側屈曲部(はみ出し防止手段)98は、計量済み物品が収容されているカップ20が滞留コンベア63によって搬送されているときには、カップ20が滞留コンベア63上から搬送コンベア64側にはみ出さないように規制することができるのでカップ20を1列に整列させることができる。そして、滞留コンベア63上で1列に整列して停止している複数個のカップ20のうち組合せに選択された物品を収容するカップ20を搬送コンベア64上に移動させるためにプッシャー(取り出し手段)84によって押し出すときには、カップ20をこの上側屈曲部(はみ出し防止手段)98を乗り越えさせることができる。
【0065】
従って、図1に示すように、滞留コンベア63には、計量済み物品21が投入されている複数のカップ20を1列にして互いに隣合うものどうしを接触させた状態(押せ押せ状態)で溜めておくことを実現することができ、これによって、各カップ20を夫々別個に滞留コンベア63上に停止させておくためのストッパ(図示せず)を不要とすることができる。即ち、先頭のカップ20を停止させるストッパ73を設けることにより後続のカップ20を押せ押せの状態で停止させることができる。これによって、組合せ秤の嵩をその分だけ小さくすることができるし、装置の費用を低減することができる。
【0066】
そして、図2に示すように、滞留コンベア63上の複数個のカップ20のうち組合せに選択された物品21を収容するカップ20をプッシャー(取り出し手段)84によって押し出している取り出し状態では、各プッシャー84に設けられているパッド85の係止板86が、取り出されているカップ20の後続のカップ20を係止することができるので、プッシャー84が短縮動作してパッド85が後退する際にパッド85が後続のカップ20に引っ掛かることなくスムースに移動することができる。
【0067】
また、上記各実施形態の組合せ秤によると、図1に示すように、投入ステージ61上で被計量物品がカップ20内に投入されてから組合せ演算によって選択されて、包装機89に投入されるまでの間、物品を同一のカップ20によって保持する構成である。従って、付着性、又は粘着性を有する物品が、図13に示す従来の組合せ秤のように、分割シュート9や集合シュート10の内側に付着することがなく、その結果、付着性、又は粘着性を有するカット野菜、漬物、又は筋子等の物品の組合せ計量の計量精度及び計量速度を従来よりも向上させることができる。
【0068】
そして、計量済み物品が投入されているカップ20を滞留コンベア63上に多数溜めておくことができ、そして、これら滞留する多数のカップ20に投入されている多数の物品を組合せに参加させることができる構成であるので、これによっても組合せ計量の計量精度を向上させることができる。また、組合せに参加することができる物品の数を増加させる場合は、滞留コンベア63及び搬送コンベア64の長さを長くして、プッシャー84の数を増加することにより可能であり、図13に示す組合せ秤のように、1つの物品の重量値を増加させるために、1組の直進フィーダ3、計量ホッパ5、メモリホッパ8を増加させる必要がなく、経済的である。
【0069】
しかも、カップ20に投入されている物品を別のホッパ等に移替えずに多数の計量済み物品を溜めておくことができる構成であるので、物品を別のホッパ等に移替えることが原因して起こる付着による重量変動が存在せず、これによっても、粘着性等を有する物品の組合せ計量の計量精度及び計量速度を従来よりも向上させることができる。そして、多数の計量済み物品を収容するカップ20を滞留コンベア(滞留手段及び待機手段)63上に溜めておくことができる構成であるので、計量器62による計量を連続して順次行うことができ、これによって、計量器62の運転効率を従来よりも向上させることができる。
【0070】
ただし、上記第1実施形態において、図1に示すように、溜容器118上の物品21を手で持って4つの各カップ20に直接投入したが、第2実施形態の互いに結合する4つのじょうご122を図3に示すように、取付枠124に取り付けた構成とし、作業者が溜容器118上の物品21を手で持って4つの各じょうご122に投入し、これら4つの各じょうご122を介して物品21を4個の各カップ20に投入してもよい。つまり、第1実施形態では、投入ステージ61上に整列するカップ20の上側開口部に物品21を投入する必要があり、カップ20の上側開口部が狭い場合は、物品21を投入し難いという問題があるが、じょうご122の上側開口部を広く形成して、このじょうご122を介して物品21を投入することにより上記問題を解決することができる。
【0071】
そして、第1実施形態の組合せ秤に第2実施形態の互いに結合する4つのじょうご122を設け、更に第3実施形態の互いに結合する4つのタイミングホッパ134を上記4つの各じょうご122の上方位置(図6参照)に設けた構成としてもよい。これら4つのタイミングホッパ134は、投入ステージ61に着脱自在に取り付ける。この場合は、作業者が溜容器118上の物品21を手で持って4つの各タイミングホッパ134に投入すればよい。この投入された物品21は、所定のタイミングでタイミングホッパ134から排出されて4つの各じょうご122を通って4個の各カップ20に投入される。各タイミングホッパ134は、第3実施形態で説明した効果を発揮することができ、その説明を省略する。なお、タイミングホッパ134に物品21を投入し易くするために、タイミングホッパ134の上側開口部を広く形成するとよい。
【0072】
また、第1実施形態の組合せ秤に第3実施形態の互いに結合する4つのタイミングホッパ134を設けた構成とし、作業者がこの4つの各タイミングホッパ134に物品21を投入してもよい。
【0073】
第2実施形態において、4つのじょうご122を投入ステージ61に設けた構成としたが、これら4つのじょうご122の代わりに、第3実施形態で説明した4つのタイミングホッパ134を設けた構成としてもよい。勿論、物品21の性状が適している場合は、じょうご122及びタイミングホッパ134を省略し、投入フィーダ121から排出された物品21を直接4個の各カップ20に投入する構成としてもよい。
【0074】
また、上記各実施形態では、滞留コンベア16上に12個のカップ20を停止させる構成としたが、これ以外の個数のカップ20を停止させる構成としてもよい。そして、組合せに参加させる重量値の個数(カップ20の個数)を10個としたが、これ以外の個数としてもよい。その際、組合せに参加させる重量値の数に応じてその本数のプッシャー84を設ける。また、待機させる重量値(カップ20)の数を2個としたが、これ以外の個数としてもよい。なお、組合せに参加させる重量値の個数を、例えば8〜20個とし、従って、プッシャー84の本数を8〜20本とした構成とするのがよい。このように、プッシャー84の最低の本数を8本としたのは、許容重量範囲にもよるが、組合せに参加する重量値の数が8つ未満であれば組合せ合計重量値がその許容重量範囲内に入る確率が低くなり、需要者の要望を満たすことができないからであり、プッシャー84の最高の本数を20本としたのは、計量精度を過剰に上げる必要性が少ないからである。
【0075】
上記各実施形態において、空カップ20の重量が未知の場合、又は空カップ20の重量のばらつきが大きい場合は、投入ステージ61の手前に別個の計量器を設けてこの計量器により空カップ20の重量を予め計量し、後段の計量器62により計量して得られたカップ20と物品21の合計重量から対応するカップ20の重量を減算して物品21の重量を求める構成としてもよい。
【0076】
また、夫々の空カップ20の重量が均一である場合は、カップ20と物品の合計重量を種々に組合わせて組合せ演算を行ってもよい。この場合、目標重量値は、物品の重量にカップ20の重量を加えた重量値とする。
【0077】
そして、計量器62の台数を4台としたが、4台以外の台数としてもよい。そして、投入ステージ61は、計量器62の台数に応じた列数でカップ20を整列させて順次各計量器62にカップ20を供給する構成とする必要がある。なお、計量器62の台数は、組合せに選択される重量値の個数と略等しい台数とするのがよい。なぜなら、カップ20が組合せに選択されて滞留コンベア63から排出された個数と略等しい個数のカップ20を計量して滞留コンベア63に供給することにより、滞留コンベア63上に略一定の適切な個数のカップ20を停止させておくことができるし、計量器62を停止させることなく比較的高い稼働率で運転することができるからである。勿論、計量器62の計量速度が比較的速い場合は、計量器62の台数を、1回の組合せに選択される重量値の平均個数(カップ20の平均個数)の自然数分の1と略等しい台数としてもよい。
【0078】
更に、滞留コンベア63上に先頭から11番目と12番目の2個の待機カップ20を停止させる構成としたが、2個又はそれ以外の個数の待機カップ20を滞留コンベア63と別個のコンベア等の待機用搬送装置上に停止させる構成としてもよい。つまり、計量器62から排出されたカップ20を待機用搬送装置で受け入れて、この受け入れたカップ20を所定のタイミングで滞留コンベア63に順次移送する構成とする。
【0079】
そして、カップ20の形状を底を有する短円筒形としたが、これ以外の形状、例えば底を有する多角筒としてもよい。
【0080】
また、図1に示す滞留コンベア63、搬送コンベア64及びプッシャー84−1〜84−10を2組以上の複数組設け、4台の計量器62から排出されたカップ20をこれら複数組の滞留コンベア63、搬送コンベア64及びプッシャー84−1〜84−10に供給し、各組ごとで組合せに選択された物品を収容するカップ20を排出して順次1台の排出装置65に搬送する構成としてもよい。
【0081】
更に、上記各実施形態の滞留コンベア63、及び搬送コンベア64の各々を、環状の2つのプラスチックチェーンを有する構成としたが、これ以外に例えば環状の1つのプラスチックチェーンを有する構成としてもよい。要は、滞留コンベア63、及び搬送コンベア64の各コンベアは、カップ20を所定方向に搬送することができ、しかも、このコンベアの搬送面が移動している際(駆動中)に、先頭のカップ20が係止されて停止したときに後続のカップ20をこのコンベアの搬送面上で押せ押せの状態で停止させることができる構成のものであればよい。
【0082】
【発明の効果】
第1乃至第の各発明によると、被計量物品が物品保持手段内に投入されてから組合せ演算によって選択されて所定の排出位置に搬送されるまでの間、物品を同一の物品保持手段によって保持する構成である。従って、図13に示す従来の組合せ秤では、付着性、又は粘着性を有する物品を計量する場合、分割シュート9や集合シュート10の内側に物品が付着することがあるが、本発明によると、組合せ秤に分割シュート9や集合シュート10を設ける必要がないので、このような付着を完全に解消することができ、その結果、付着性、又は粘着性を有する物品の組合せ計量の計量精度及び計量速度を従来よりも向上させることができるという効果がある。
【0083】
しかも、物品保持手段に投入されている物品を別のホッパ等に移替えずに当該物品保持手段を所定の排出位置に搬送して当該物品を排出する構成であるので、物品を別のホッパ等に移替えることが原因して起こる付着による重量変動が存在しない。これによっても、粘着性等を有する物品の組合せ計量の計量精度及び計量速度を従来よりも向上させることができるという効果がある。
【0084】
そして、計量手段により計量された計量済み物品を収容する物品保持手段は、この計量手段から順次排出されて、組合せに選択された後に所定の物品排出位置に搬送され、計量手段には、被計量物品を収容する物品保持手段が順次搬送される構成である。これにより、計量手段は、被計量物品を収容する物品保持手段の重量を順次中断することなく連続して計量することができ、その結果、計量手段の運転効率(組合せ秤が稼働している時間に対する計量手段が計量を行っている時間の割合。)を従来よりも向上させることができるという効果がある。
【0085】
また、第1の発明によると、投入ステージに搬送されてくる空の物品保持手段を投入ステージ上で搬送方向に沿って所定の複数列に整列させ、これら整列する複数列の物品保持手段を同期させて搬送する構成である。このように、物品保持手段を投入ステージ上で複数列に整列させているので、単位時間当たりの物品保持手段の搬送個数を同一とすると、物品保持手段の搬送速度は、1列で搬送する場合と比較して1/(複数列の列数)に減速することができる。つまり、各物品保持手段の移動速度を比較的低速度にすることができる。しかも、各列の物品保持手段を同期して搬送しているので、物品を物品保持手段に手で投入する場合は投入を簡単に行うことができ、その結果、投入作業の労力の軽減を図ることができるという効果がある。そして、物品を例えば投入フィーダによって投入する場合でも投入フィーダによる物品投入の投入重量及び投入タイミングの調整を比較的簡単に行うことができ、その結果、投入フィーダの費用の低減を図ることができるという効果がある。
【0086】
第1の発明によると、投入ステージ上に所定の複数列に整列した各列の物品保持手段のうち最も後ろに整列する各物品保持手段を押し進めることにより、各列の物品保持手段を同期させて搬送する構成である。従って、投入ステージ上の物品を押し進める手段として例えばエアーシリンダ等を使用するプッシャーを採用することができ、これにより、整列搬送手段の構造を簡単で安価なものにすることができるという効果がある。
【0087】
の発明によると、投入ステージ上に所定の複数列に整列した各物品保持手段に物品を投入する投入フィーダを設けた構成としているので、各物品保持手段への物品の投入を投入フィーダにより自動的に行うことができ、従って、省力化を図ることができるという効果がある。そして、物品保持手段を、投入ステージ上で所定の複数列に整列させているので、1列で移動させる場合と比較して比較的低速度で移動させることができること、及び、各列の物品保持手段を同期して移動させていることにより、投入フィーダによる物品保持手段への物品の投入を比較的簡単に行うことができる。即ち、投入フィーダによる物品投入の投入重量及び投入タイミングの調整を比較的簡単に行うことができ、その結果、投入フィーダの構造を簡単なものにすることができ、費用の低減を図ることができるという効果がある。
【0088】
の発明は、投入フィーダの物品出口から所定のタイミングで物品を排出し、これら排出された物品を複数の各じょうご内を通して、各じょうごの下方位置に移動してきている各列の所定の物品保持手段に投入する構成であるので、物品を各列の所定の物品保持手段に、じょうごを使用しない場合と比較して確実に投入することができるという効果がある。つまり、投入ステージ上に物品がこぼれ落ちることを防止することができるので、衛生的であるし、この組合せ秤の掃除の手間を軽減することができる。
【0089】
の発明は、投入フィーダの物品出口から物品を複数の各タイミングホッパに投入し、各タイミングホッパに投入されている物品を所定のタイミングで各タイミングホッパの下方位置に移動してきている各列の所定の物品保持手段に投入する構成であるので、第4の発明のじょうごを使用する場合と比較して、所定重量の物品を各列の所定の物品保持手段に確実に投入することができるという効果がある。つまり、投入フィーダによるタイミングホッパへの物品の投入時間を比較的長くとることができるので、タイミングホッパに投入する物品の重量ばらつきを小さくすることができ、そして、タイミングホッパから物品保持手段への物品の投入時間は比較的短くて済むので、所定のタイミングに短時間で物品を確実に物品保持手段に投入することができるからである。
【0090】
の発明は、投入フィーダの物品出口から物品を複数の各タイミングホッパに投入し、各タイミングホッパに投入されている物品を所定のタイミングで各タイミングホッパの下方位置に設けられている各じょうごに投入してこれら各じょうごを通して各じょうごの下方位置に移動してきている各列の所定の物品保持手段に物品を投入する構成であるので、第の発明のじょうごを設けたことによる効果と第の発明のタイミングホッパを設けたことによる効果とを兼ね備えている。即ち、タイミングホッパを設けたことにより、一定重量の物品を各列の所定の物品保持手段に確実に投入することができるという効果があるし、じょうごを設けたことにより、投入ステージ上に物品がこぼれ落ちることを防止することができる等の効果がある。
【0091】
の発明によると、台車を移動させることにより、投入フィーダを組合せ秤本体に取り付けた状態と取り外した状態に自由に変更することができる構成であるので、例えば被計量物品が投入フィーダを使用する投入に適した性状である場合は、投入フィーダを取り付けた状態としてこの投入フィーダを使用して物品を複数の各列の所定の物品保持手段に投入することができるし、被計量物品が投入フィーダを使用する投入に適していない性状である場合は、投入フィーダを取り外した状態としてこの投入フィーダを使用せずに手作業で物品を物品保持手段に投入することができる。このように、投入フィーダの組合せ秤本体に対する取付け、取り外しを簡単に行うことができるので、物品の性状に応じてこの組合せ秤を有効に利用することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態に係る組合せ秤を示す平面図である。
【図2】同第1実施形態の組合せ秤のプッシャーが選択された物品を収容するカップを押し出す状態を示す平面図である。
【図3】同発明の第2実施形態の組合せ秤を示す側面図である。
【図4】同発明の第2実施形態の組合せ秤の一部を示す平面図である。
【図5】同発明の第2実施形態の組合せ秤の一部を示す正面図である。
【図6】同発明の第3実施形態の組合せ秤を示す側面図である。
【図7】同発明の第4実施形態の組合せ秤を示す側面図である。
【図8】(a)は同第2実施形態のじょうごを示す平面図、(b)は図8(a)のじょうごの正面図、(c)は図8(a)のじょうごの側面図である。
【図9】(a)は同第3実施形態のタイミングホッパを示す平面図、(b)は図9(a)のタイミングホッパの正面図、(c)は図9(a)のタイミングホッパの側面図である。
【図10】同第1乃至第4の各実施形態の組合せ秤の滞留コンベア及び搬送コンベアの拡大縦断面図である。
【図11】同第1乃至第4の各実施形態のはみ出し防止手段(保持枠の上側屈曲部)の拡大縦断面図である。
【図12】同第1乃至第4の各実施形態に係る組合せ秤の動作手順を示すフローチャートである。
【図13】従来の組合せ秤を示す部分省略断面図である。
【符号の説明】
20 カップ
21 物品
61 投入ステージ
62−1〜62−4 計量器
63 滞留コンベア
64 搬送コンベア
65 排出装置
66 移送コンベア
68 ガイド
70 空カップ用プッシャー
73 ストッパ
84−1〜84−10 プッシャー
85−1〜85−10 パッド
86 係止板
121 投入フィーダ
122 じょうご
130 台車
132 組合せ秤本体
134 タイミングホッパ
135 第1ゲート
136 第2ゲート

Claims (6)

  1. 複数の空の物品保持手段に投入ステージで物品を投入し、物品が投入された複数の物品保持手段を上記計量手段に移動させ、当該物品保持手段と当該物品保持手段に投入されている物品の合計重量、又は上記物品保持手段に物品が投入された状態で投入されている物品の重量、を複数の計量手段により計量し、上記計量手段により計量して得られた各重量値を種々に組合わせてそれら組合せのうち合計重量値が予め定めた所定重量範囲内の組を構成する物品を組合せ演算手段が選択し、この組合せ演算手段により選択された組を構成する物品を排出する排出位置に当該物品が投入されている上記物品保持手段を第1の搬送手段で搬送し、物品が排出された空の物品保持手段を上記投入ステージに第2の搬送手段で搬送することを順次繰り返して行う組合せ秤において、
    上記各計量手段は直線状に配置され、
    上記投入ステージは、上記各計量手段と第2搬送手段の終端部との間に、上記各計量手段にそれぞれが対応する複数の列に上記各物品保持手段を収容し、上記各列は、上記計量手段の側から上記第2搬送手段の終端部との間に上記各物品保持手段を互いに接した状態で収容し、第2の搬送手段の終端部に上記各列に対応して上記からの物品保持手段が存在する状態で、これら物品保持手段に全て接触しているパッドを1台のプッシャーが上記計量手段側の各列の前記物品保持手段が前記各計量手段上に乗るように駆動する組合せ秤。
  2. 請求項に記載の組合せ秤において、上記投入ステージ上に上記所定の複数列に整列した上記各物品保持手段に物品を投入する投入フィーダを設けたことを特徴とする組合せ秤。
  3. 請求項に記載の組合せ秤において、上記投入フィーダの物品出口とこの物品出口の下方位置に移動してきている上記各列の所定の物品保持手段の上側開口部との夫々の間に複数のじょうごを設け、上記投入フィーダから所定のタイミングで物品を各じょうごに投入してこれら各じょうごを介して上記各列の所定の物品保持手段に物品を投入する構成としたことを特徴とする組合せ秤。
  4. 請求項に記載の組合せ秤において、上記投入フィーダの物品出口とこの物品出口の下方位置に移動してきている上記各列の所定の物品保持手段の上側開口部との夫々の間に複数のタイミングホッパを設け、上記投入フィーダから上記各タイミングホッパに物品を投入し、各タイミングホッパから所定のタイミングで物品を上記各列の所定の物品保持手段に投入する構成としたことを特徴とする組合せ秤。
  5. 請求項に記載の組合せ秤において、上記投入フィーダの物品出口と上記複数のじょうごの各上側開口部との夫々の間に複数のタイミングホッパを設け、上記投入フィーダから上記各タイミングホッパに物品を投入し、上記各タイミングホッパから所定のタイミングで物品を上記各じょうごを介して上記各列の所定の物品保持手段に投入する構成としたことを特徴とする組合せ秤。
  6. 請求項3、4又は5に記載の組合せ秤において、上記投入フィーダを台車上に設け、この台車を移動させることにより上記投入フィーダを上記組合せ秤本体に対して着脱可能とし、上記投入フィーダを上記組合せ秤本体に取り付けた状態で上記投入フィーダを使用して物品を上記各列の所定の物品保持手段に投入可能な構成としたことを特徴とする組合せ秤。
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