JP3587922B2 - 投入物品の反転排出装置及び排出シュート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、特に、カット野菜、漬物、筋子等のように付着性又は粘着性を有する物品を内部に収納したカップ等の物品保持手段を所定の高さまで上昇させた後に反転させて、その内部に収納する物品を例えば包装用袋に投入する投入物品の反転排出装置、及びこの反転排出装置に使用することができる排出シュートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の投入物品の反転排出装置には、図17に示すものがあり、この装置は、物品3を収容した容器1を搬送ベルトコンベア2によって水平方向に搬送し、この搬送中の容器1を、この搬送ベルトコンベア2の終端部に設けた前部係止バー8aと後部係止バー8bに所定の動作をさせることにより容器1を1個ずつ所定のタイミングで搬送ベルトコンベア2の終端部から排出することができる。そして、この排出された容器1は、ガイド筒4の上側開口部内に反転しながら落下して、ガイド筒4の下側開口部の下方位置に設けられているストッパ板12によって反転した状態で受け止められる。このストッパ板12には透孔13を設けてあり、ストッパ板12によって受け止められた容器1内の物品3は、この透孔13、この透孔13の下方に設けた案内筒17、及びシュート18の内側を通って袋19内に投入される。このようにして空になった容器1は、ガイド筒4が枢軸6を中心にして図17に示す垂直位置から図18に示す傾斜位置に揺動する(図17に示すハの方向)ことによりストッパ板12上の位置から誘導板14上を通って排出コンベア7上に排出される。排出コンベア7上に排出された容器1は、この排出コンベア7によって後段に反転した状態で搬送される。一方、揺動して容器1を排出したガイド筒4は、図17に示すニの方向に揺動して元の垂直位置に戻り、後続の容器1を上側開口部から受け入れて上記と同様の動作を順次繰り返す。なお、図17に示す5は、流体シリンダである。この流体シリンダ5は、ガイド筒4を揺動駆動するためのものである(実開昭60−68008号公報参照)。
【0003】
上記構成の反転排出装置によると、物品3を収容する容器1を搬送ベルトコンベア2の終端部から送り出して、容器1を反転させた状態でストッパ板12の上面に自由落下させ、このストッパ板12上に落下した衝撃により容器1内の物品3を容器1から排出させることができる。これにより、物品3が粘着性、又は付着性を有する場合でも物品3を容器1内から確実に排出させることができる。従って、搬送ベルトコンベア2の搬送面とストッパ板12の上面との落差は、物品3の粘着性、又は付着性の程度に応じた高さに形成してある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の反転排出装置では、物品3の粘着性、又は付着性が著しく大きい場合は、それに応じて搬送ベルトコンベア2の搬送面とストッパ板12の上面との落差を大きくする必要があり、このように落差を大きくすると、この反転排出装置の高さが高くなり、この装置の洗浄に手間が掛かるし、装置の費用の増大を招き、更に、設置場所の天井の高さに制約を受けるという問題が起こる。その為に、上記従来の反転排出装置では、粘着性、又は付着性が比較的大きい物品3を扱う場合には、装置の上記制約により容器1内の物品3を確実に排出することができないことがある。
【0005】
そして、上記反転排出装置では、ストッパ板12上の容器1を排出コンベア7上に排出するときは、ガイド筒4を枢軸6を中心にして図17に示す垂直位置から図18に示す傾斜位置に揺動させているが、ガイド筒4が図18に示す傾斜位置に揺動した状態では、ガイド筒4内の容器1もガイド筒4と同一の方向に傾斜しており、容器1がこの傾斜した状態で排出コンベア7上に落下すると排出コンベア7上で転倒する恐れがあり、容器1が転倒するとこの転倒した容器1を自動的に起立させるためには起立装置を設ける必要があるという問題がある。
【0006】
また、上記反転排出装置では、搬送ベルトコンベア2により、容器1を搬送方向に沿って1列で搬送し、ガイド筒4内に容器1を1個ずつ投入してその容器1から物品3を排出しているので、物品3を容器1から排出させる時間当たりの回数を多くするにも有る一定の限界がある。つまり、搬送ベルトコンベア2及び排出コンベア7の各搬送速度やガイド筒4の揺動速度を上昇させるにも有る一定の限界があるからである。
【0007】
更に、容器1から排出された物品3は、シュート18を通って袋19内に投入されるが、物品3が付着性又は粘着性を有する場合は(たいていの物品は程度の差こそあれ付着性又は粘着性を有するものである。)、物品3がシュート18の内周面に付着する。このように、物品3がシュート18の内周面に付着すると、各袋19内に投入される物品3の重量(又は体積)のばらつきが大きくなるという問題がある。
【0008】
本発明は、特に、付着性、又は粘着性を有する物品を、この物品が投入されている容器から速やかに、そして、確実に排出させることができる投入物品の反転排出装置、及び内周面に付着する物品を確実に排出することができる排出シュートを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1の発明の投入物品の反転排出装置は、リフトコンベアが物品を収容する物品保持手段を搬送方向に沿って所定の複数列に整列させて上方に向かって搬送し、上記リフトコンベアの上端部で上記複数列に整列する各物品保持手段を反転させて当該物品保持手段をこの反転させた状態で受枠上に落下させ、当該各物品保持手段に収容されている物品を上記受枠の内側を通過させて排出させる投入物品の反転排出装置において、上記リフトコンベアが、上記複数列に整列する各物品保持手段を支持して当該物品保持手段の開口部を上側に向けた起立状態で上記上端部まで上方に向かって搬送する運搬手段と、上記各物品保持手段を上記上端部で反転させる際の搬送速度を所定の範囲内で変更可能な駆動手段と、を具備する構成としたことを特徴とするものである。
【0010】
第2の発明の投入物品の反転排出装置は、第1の発明の投入物品の反転排出装置において、上記リフトコンベアの上端部と上記受枠との間にシュートを設け、このシュートが、上記リフトコンベアから受け入れた反転状態の複数列に整列する上記各物品保持手段を上記受枠上に落下させる物品保持手段の受入れ状態と上記受枠上の各物品保持手段を上記受枠上から側方へ排出する排出状態とに移動する構成としたことを特徴とするものである。
【0011】
第3の発明の投入物品の反転排出装置は、リフトコンベアが物品を収容する物品保持手段を搬送方向に沿って所定の複数列に整列させて当該物品保持手段の開口部を上側に向けた状態で上方に向かって搬送し、上記リフトコンベアの上端部で上記複数列に整列する各物品保持手段を反転させて、固定して設けられているシュート内に投入し、当該各物品保持手段をこの反転させた状態で上記シュートを通過させて受枠上に落下させ、この受枠上の当該各物品保持手段に収容されている物品を上記受枠の内側を通過させて排出させる投入物品の反転排出装置において、上記シュートの下端部と上記受枠との間に排出手段を設け、この排出手段が、平行運動機構の可動側の2つの回り対偶を互いに連結する連結部に設けられており上記リフトコンベアの上端部で複数列に整列する上記各物品保持手段が上記受枠上に落下可能な上記物品保持手段の受入れ状態と上記受枠上の各物品保持手段と係合しこれら物品保持手段を上記受枠の側方に移動させて排出する排出状態との間を往復移動する構成としたことを特徴とするものである。
【0012】
第4の発明の投入物品の反転排出装置は、リフトコンベアが物品を収容する物品保持手段を搬送方向に沿って所定の複数列に整列させて当該物品保持手段の開口部を上側に向けた状態で上方に向かって搬送し、上記リフトコンベアの上端部で上記複数列に整列する各物品保持手段を反転させて、固定して設けられているシュート内に投入し、当該各物品保持手段をこの反転させた状態で上記シュートを通過させて受枠上に落下させ、この受枠上の当該各物品保持手段に収容されている物品を上記受枠の内側を通過させて排出させる投入物品の反転排出装置において、上記シュートの下端部と上記受枠との間に排出手段を設け、この排出手段が、上記リフトコンベアの上端部で複数列に整列する上記各物品保持手段が上記受枠上に落下可能な上記物品保持手段の受入れ状態から上記受枠上の各物品保持手段を上記受枠の側方に移動させて排出する排出状態までの間を上記受枠の上面と平行する方向に案内手段に案内されて移動する構成としたことを特徴とするものである。
【0013】
第5の発明の排出シュートは、物品が投入される上側開口部と、開口面積がこの上側開口部よりも狭く形成され上記投入された物品を排出する下側開口部と、を有する筒状部を第1の側壁と第2の側壁により形成し、第1の側壁及び第2の側壁が、上記上側開口部から投入された物品の滑落経路を形成すると共に、第1及び第2の側壁のうちいずれか一方又は両方が上記上側開口部の開口面積を広げる方向と狭める方向に所定の範囲内で移動可能であり、物品が上記上側開口部内に投入された後に上記側壁を上記上側開口部の開口面積を狭める方向に駆動部により駆動する構成としたことを特徴とするものである。
【0014】
第6の発明の排出シュートは、第5の発明の排出シュートにおいて、上記駆動部が、物品が上記上側開口部内に投入された後に、第1及び第2の側壁のうちいずれか一方又は両方を上記上側開口部を狭める方向に駆動して上記側壁に付着する物品を脱落させるように上記側壁の駆動を停止させる構成としたことを特徴とするものである。
【0015】
第1及び第2の各発明によると、物品を収容する物品保持手段を、この物品保持手段の開口部を上側に向けた起立状態でリフトコンベアによりその上端部まで搬送して反転させてこの反転した状態(物品保持手段の開口部が下側に向いた状態)で受枠上に落下させ、物品保持手段が受枠上に落下した衝撃により物品を物品保持手段から排出させることができる。そして、物品保持手段をリフトコンベアの上端部で反転させる際の搬送速度を所定の範囲内で変更可能であるので、物品の性状が比較的付着性、又は粘着性を有する場合は、上記反転の際の搬送速度を比較的速くすることにより物品保持手段の落下速度を速くすることができ、これによって物品保持手段が受枠上に落下した時の衝撃を大きくすることができ、その結果、付着性等を有する物品を物品排出手段から確実に排出させることができる。そして、付着性等の小さい物品に対しては、上記反転の際の搬送速度を比較的遅くすることにより物品保持手段と受枠との衝突音を小さくすることができる。
【0016】
そして、第1乃至第4の各発明によると、リフトコンベアが物品を収容する物品保持手段を搬送方向に沿って所定の複数列に整列させて搬送することができ、そして、この複数列に整列する各物品保持手段をリフトコンベアの上端部で反転させて受枠上に落下させることができるので、物品を物品保持手段から排出させる時間当たりの回数を物品保持手段の列数に比例して多くすることができる。
【0017】
第2の発明によると、シュートが受入れ状態にあるときは、リフトコンベアから物品保持手段を受け入れて受枠上に案内して落下させることができ、シュートが受入れ状態から排出状態に移動することにより、受枠上の各物品保持手段を受枠上から側方へ排出することができる。
【0018】
第3の発明によると、物品を収容する物品保持手段を、この物品保持手段の開口部を上側に向けた状態でリフトコンベアによりその上端部まで搬送して反転させてこの反転した状態で固定シュート内を通過させて受枠上に落下させ、物品保持手段が受枠上に落下した衝撃により物品を物品保持手段から排出させることができる。そして、受枠上に複数の物品保持手段が落下した時に、排出手段がこれら物品保持手段と係合した状態で受枠の側方に移動してこれら物品保持手段を受枠の側方に排出することができる。ここで、排出手段は、平行運動機構の可動側の2つの回り対偶を連結する連結部に設けてあるので、この排出手段が物品保持手段を受け入れる受入れ状態から物品保持手段を排出する排出状態に移動するまでの移動区間において、排出手段と受枠上面とのなす角度は常に一定であり、これによって、上記移動区間内において物品保持手段を受枠上面に対して略直角を成す反転状態のままで移動させて排出することができる。
【0019】
第4の発明と第3の発明の相違するところは、排出手段を受入れ状態から排出状態まで移動させる経路であり、これ以外は第3の発明と同様に作用する。つまり、第4の発明によると、複数の各物品保持手段を受け入れることができる受入れ状態からこれら物品保持手段を排出する排出状態までの移動区間を、排出手段が案内手段に案内されて受枠の上面と平行する経路を通って移動し、これによって、上記移動区間内において物品保持手段を受枠上面に対して略直角を成す反転状態のままで移動させて排出することができる。
【0020】
第5及び第6の各発明によると、上側開口部の開口面積を下側開口部よりも大きく形成してあるので、上側開口部では比較的広い範囲に亘って落下する物品を受け入れることができ、そして、下側開口部ではこの受け入れた物品を比較的狭い範囲内に排出することができる。そして、上側開口部内に投入された物品は、第1又は第2の側壁の内側に付着することがあるが、上側開口部の開口面積を狭める方向に側壁を駆動することができるので、この駆動によって側壁の滑落経路をこの駆動前よりも垂直方向に近づけることができる。これにより、側壁に付着する物品をこの側壁から滑落させて排出することができる。
【0021】
第6の発明によると、物品が上側開口部内に投入された後に、第1及び第2の側壁のうちいずれか一方又は両方を上側開口部を狭める方向に駆動して、しかる後に側壁に付着する物品を脱落させるようにその側壁の駆動を停止させることができる。これによって、側壁に付着する物品をその物品の慣性力により側壁から脱落させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の第1実施形態を各図を参照して説明する。この実施形態は、本発明の投入物品の反転排出装置及び排出シュート(請求項1、2、5、及び6に記載の発明)を組合せ秤に適用した例を示している。この組合せ秤は、図1の平面図に示すように、作業者が円筒形状の空のカップ20に物品21を投入するための投入ステージ61と、4台の計量器62(62−1、62−2、62−3、62−4)と、滞留コンベア63と、搬送コンベア64と、排出装置(本発明に係る投入物品の反転排出装置)65と、移送コンベア66と、を備えている。そして、これら投入ステージ61、4台の計量器62(62−1、62−2、62−3、62−4)、・・・・等は、多数個のカップ(物品保持手段)20を図1に各矢印で示すようにこの組合せ秤上で時計方向に搬送することができる構成である。
【0023】
この組合せ秤によると、図1に示すように、これらカップ20が投入ステージ61に搬送されてきた際に、例えばカット野菜、漬物、筋子等のように付着性、又は粘着性を有する被計量物品21を各カップ20に作業者が手で投入(充填)してこれら各物品21の重量を計量器62が計量し、これら計量済み物品21を収容するカップ20は、順次滞留コンベア63によって搬送されて図1に示す状態で滞留する。次に、組合せ演算手段が、滞留コンベア63上に滞留する先頭から10個のカップ20に収容されている各物品21の重量値を種々に組合わせて合計重量値が所定重量範囲内となる重量値の組合せを選択し、その組合せに選択された重量値と対応する物品21を収容するカップ20を図2に示すようにして滞留コンベア63上から搬送コンベア64上に移動させる。搬送コンベア64は、これら組合せに選択された物品21を収容する4個のカップ20を後段の排出装置65に搬送する。排出装置65は、これら4個のカップ20を排出位置(受枠52上)88に搬送し、この排出位置88で各カップ20から物品21を排出する。これによって上記組合せ計量された物品21は、包装機89に投入されて包装される。なお、空になったカップ20は、反転した状態で送り出しコンベア92上に送られ、この送り出しコンベア92に送り出されてカップ反転装置96を通り、開口部を上側に向けられて移送コンベア66に送られる。そして、移送コンベア66から投入ステージ61に搬送され、そして、この投入ステージ61上で物品21が投入されて上記計量、及び包装を繰り返して行う。なお、各カップ20は、同一重量となるように形成してある。
【0024】
次に、排出装置(投入物品の反転排出装置及び排出シュートを含む)65について説明する。今、組合せ演算手段による組合せ演算によって、図2に示すように、物品21を収容する4個のカップ20が組合せに選択されると、各カップ20は、滞留コンベア63上から搬送コンベア64上に移されて、搬送コンベア64の終端部に設けたストッパ22に係止されて搬送コンベア64上の所定の位置で滞留する。その際、搬送コンベア64の終端部近傍に設けた4個のカップ検出センサ(フォトセンサ)23−1〜23−4がこれら組合せに選択された4個のカップ20を検出してカップ検出信号を生成し、このカップ検出信号が図示しない中央演算処理装置(以下、CPUという。)に入力すると、CPUは、ストッパシリンダ113を作動させて伸長状態(図1、及び図4参照)とし、この伸長状態のストッパシリンダ113により次回の組合せ演算に選択された物品21を収容する後続のカップ20が排出装置65内に搬送されてこないように停止させておくことができる。
【0025】
図4に示すように、4個のカップ20が搬送コンベア64の終端部で停止した状態では、搬送コンベア64が駆動しているのでこれら4個のカップ20は押せ押せの状態でストッパ22に係止されている。そして、この押せ押せの状態では、各カップ20は、搬送コンベア64から外側(搬送コンベア64の搬送方向に対して右側又は左側)にはみ出ようとするが、左側のプッシャシリンダ24側への移動は、このプッシャシリンダ24に設けられているプッシャバー25によって規制されており、その反対側である右側への移動は、図4に示すカップ待機板26により規制されている。このカップ待機板26は、図5に示すように、搬送コンベア64の案内枠27に設けてあり、カップ待機板26の上面28は、同図に示す搬送コンベア64の搬送面(プラスチックチェーンの上面)29よりも高さH(=2〜3mm)だけ高くなるように形成してあり、この段差Hによって、搬送コンベア64上のカップ20がカップ待機板26側にはみ出ないように規制することができる。そして、カップ待機板26のプラスチックチェーン30と隣接する部分31は、曲げ半径Rで屈曲形成してあり、このように屈曲形成したことにより、搬送コンベア64上のカップ20をカップ待機板26上に乗り移り易くすることができる。即ち、図4に示すように、4個のカップ20が押せ押せの状態でストッパ22に係止された状態となると、包装機89からの受入れ信号に連動したタイミングでプッシャシリンダ24が短縮状態から伸長状態に作動し、このプッシャシリンダ24による強制的な押し出し力が、カップ20の自重によるカップ待機板26への乗り上げ抵抗力に打ち勝って、これら4個のカップ20をカップ待機板26上に押し出すことができる。
【0026】
カップ待機板26は、図4及び図5に示すように、5枚の側壁32を設けてあり、これら5枚の側壁32が、押し出されてくる4個のカップ20を図4に示す位置に案内することができる。そして、図4に示すように、4個のカップ20を保持するカップ待機板26の対応する4箇所に切欠部33を設けてあり、これら各切欠部33は後述するL字状金具34を通過させるためのものである。カップ待機板26のカップ押し出し方向の先端部には、先端壁35を設けてある。この先端壁35と側壁32の高さは、どちらも同じ高さに形成してある。そして、5つの側壁32の各ピッチは、90.5mm、側壁32の厚みが1.5mm、側壁32の向かい合う面の間隔が89mmであり、カップ20の直径が88mmであるので、カップ20と側壁32との隙間が1mmある。先端壁35は、プッシャバー25によって押し出されてくる4個の各カップ20を図4に示す所定位置に停止させる役割を果たすものである。このように、4個の各カップ20を図4に示す所定位置に停止させることにより、4つの各L字状金具34が上昇時に各カップ20を安定した状態で上昇させることができる。このL字状金具34が請求項1に記載の運搬手段である。
【0027】
次に、このL字状金具34を設けてあるリフトコンベア36を説明する。リフトコンベア36は、図3の側面図に示すように、上端に設けてある駆動スプロケット37、下端に設けてある従動スプロケット38、及び中間に設けてある中間スプロケット39を有している。駆動スプロケット37は、駆動軸40に取り付けてあり、この駆動軸40は、スプロケット(図示せず)、チェーン41、及びスプロケット42を介して減速機付きサーボモータ43の回転軸44と連結している。そして、上記駆動スプロケット37、中間スプロケット39、及び従動スプロケット38には、図3に示すように環状のチェーン45を掛けてあるので、サーボモータ43を所定方向に回転駆動させることによりチェーン45を矢印46の方向に駆動することができる。
【0028】
チェーン45は、図6の正面図に示すように、2本のチェーン45、45からなっており、この2本のチェーン45は、互いに多数本のバー47を介して連結してある。そして、これらバー47は、隣接する3本で1組を構成しており、各組を構成する3本のバー47には、図6に示すように、L字状金具34を4つずつ設けてあり、この4つのL字状金具34が1つの組を構成している。なお、この4つのL字状金具34うちの左側の2つが中央と下側の2本のバー47に設けてあり、右側の2つが中央と上側の2本のバー47に設けてある。そして、各L字状金具34がバー47に沿って移動しないように各バー47にはカラー48を設けてある(図4参照)。そして、図6に示すように、1組を構成する4つのL字状金具34のうち右側の2つのL字状金具34と左側の2つのL字状金具34の取付位置を違えてあるのは、これら4つのL字状金具34に係合して搬送される1組を構成する4個の各カップに収容されている物品21が所定の排出位置88に排出された時に、物品21を後述する排出シュート49の下側開口部50に詰まらず速やかに排出することができるようにするためである。
【0029】
また、図5に示すように、L字状金具34の姿勢を制御する2本の各バー47は、L字状金具34に対して回動自在に挿通していているそして、2本のバー47のうち上側のバー47が貫通する孔を、長孔53に形成してあり、このように長孔53に形成してあるのは、チェーン45がスプロケット37、38、39を通過する時に曲げられるが、このようにチェーン45が曲げられると、互いに隣合うバー47どうしの間隔が狭くなるのでこの間隔の変化をバー47の長孔53に沿う移動によって吸収することができるようにするためである。そして、図7に示す54はL字状金具34によって搬送中のカップ20が同図の左右の方向に移動しないように規制するガイド板であり、55は搬送中のカップ20が図7の下側方向に移動しないように規制するガイド板である。これらガイド板54、55は、図3に示すように、カップ待機板26の上方位置からリフトコンベア36の上端部までの範囲で設けられている。
【0030】
サーボモータ43は、間欠駆動しており、組合せ秤の組合せ演算の回数が例えば40回/minとすると、リフトコンベア36の1サイクルの時間が1.5secであり、L字状金具34の移動時間を0.9sec、停止時間を0.6secとしている。図3は、停止中の8組のL字状金具34を実線で示している。リフトコンベア36の上端部に破線で示すL字状金具34は、カップ20をカップシュート56の上側開口部内に投入する状態を示すものである。
【0031】
リフトコンベア36の駆動装置としてサーボモータ43を使用する理由は、第1に、図3に示すカップ待機板26上に待機している各カップ20をL字状金具34がゆっくりと持ち上げることによりカップ20とL字状金具34との衝突時のショックを防止する為のスローアップ機能を持たせる為である。第2に、図3に示すように、L字状金具34がリフトコンベア36の上端部に移動した時に、カップ20を適切なカップ反転投入速度でカップシュート56内に投入することができるようにする為である。適切なカップ反転投入速度とは、カップ20が反転した状態でカップシュート56内を通過して受枠52上に落下した時に、その落下の衝撃によりカップ20内の物品21をカップ20から確実に排出させることができ、しかも、落下の衝撃が比較的小さい適切な速度であり、この適切なカップ反転投入速度は、物品21の付着性、粘着性の程度の違い等によって変わるものである。第3に、図3に示すように、リフトコンベア36の上端部近傍でL字状金具34が停止する時に、そのL字状金具34に係合するカップ20がリフトコンベア36の上端部から飛び出さないようにする為のブレーキ制御のスローダウン機能を持たせる為である。そして、第4に、組合せ秤の処理能力(時間当たりの組合せ演算回数)の変更に対応させてリフトコンベア36のカップ搬送速度、即ち、上記各時点での速度を適切な速度に容易に変更することができるようにする為である。
【0032】
カップシュート56は、図3に示すように、筒状をなし、上側開口部と下側開口部を有している。上側開口部は、リフトコンベア36の上端部から投入されるカップ20を受け入れることができる方向に向かうように形成してあり、下側開口部は、上側開口部から投入されたカップ20を受枠52上に落下させることができる方向に向かうように形成してある。また、カップシュート56内に投入された4個のカップ20が互いに衝突することを防止する為に、図8(b)に示すように、カップシュート56内に3つの仕切り板57を設けてある。つまり、カップシュート56の内部は、図8(b)に示すように、4つに均等に区画してあり、各区画域内にカップ20が1個ずつ投入される。即ち、4個の各カップ20がリフトコンベア36の上端部でその遠心力により各L字状金具34から外れてカップシュート56の上側開口部に形成されている4つの各開口部内に投入され、4個の各カップ20が各々の開口部が下向きとなった状態(反転状態)でカップシュート56内を通過して受枠52上に落下する。
【0033】
受枠52は、図3に示すように、上面を略水平にした状態で架台58に設けてある。受枠52は、図9に示すように、フランジ部59と、緩衝板60と、物品案内筒74と、カップ案内筒75と、を備えている。
フランジ部59は、図9(b)に示すように、平面形状が略長方形の板状体であり、横長の2つの貫通孔76、77を形成してある。図9(b)に示す上側の貫通孔76は、カップ20内の物品21が投入される物品投入口76であり、下側の貫通孔77は、物品21の取り出されたカップ20を排出するカップ排出口77である。この物品投入口76の一方の内縁には円弧状の4つの小突起78を設けてあり、他方の内縁には円弧状の4つの大突起79を設けてある。これらの各突起78、79は、同図に一点鎖線で示す落下してきた4個の各カップ20を保持することができる。そして、各カップ20内の物品21は、物品投入口76に投入される。
【0034】
緩衝板60は、ゴム製であり、受枠52上に落下してくるカップ20の開口縁との衝突による衝撃を和らげる役割を果たすものである。この緩衝板60は、図9に示すように、物品投入口76の内周縁に沿って形成した凹部80に取り付けてあり、中央に設けた貫通孔の内縁は、物品投入口76の内縁形状と対応する形状(上記4つの小突起78と4つの大突起79と対応する突起を設けた形状)に形成してある。この緩衝板60は、カップ20との衝撃を和らげることにより、カップ20の欠けや割れを防止することができる。従って、カップ20を例えばプラスチック製とすることができる。ただし、緩衝板60によりカップ20と受枠52との衝撃を緩和しているが、カップ20内に収容されている物品21は、その緩和された衝撃によってもカップ20から確実に排出される。
【0035】
フランジ部59の物品投入口76の設けられている部分の下面に設けてある筒状部は、物品案内筒74である。カップ20から排出された物品21は、この物品案内筒74を通って排出シュート49に投入される。また、フランジ部59のカップ排出口77の設けられている部分の下面に設けてある筒状部は、カップ案内筒75である。物品21の排出された空カップ20は、このカップ案内筒75を通って送り出しコンベア92に排出される。
【0036】
図3に示す受枠52のフランジ部59の上面に設けられているものは、カバー81である。このカバー81は、反転状態のカップ20がカップシュート56を通って受枠52上に落下した際にカップ20がバウンドするが、この時にカップ20から排出された物品21が受枠52の上面及びその近傍に飛散しないようにする為のものである。
【0037】
図3に示す82は、揺動駆動部である。この揺動駆動部82は、エアーシリンダであり、カップシュート56を揺動駆動するためのものである。カップシュート56は、図3に示すように、その上端部に枢軸83を設けてあり、この枢軸83を中心にして実線で示すカップ受入れ状態と破線で示すカップ排出状態との間を揺動自在に支持されている。そして、このカップシュート56の側壁に、揺動駆動部82であるエアーシリンダのピストンロッドの先端部93が回動自在に連結している。また、揺動駆動部82の基端部は、枢軸94を介して架台58に回動自在に設けてある。この構成により、揺動駆動部82が伸長状態である図3に示すカップ受入れ状態では、リフトコンベア36からカップ20を受け取り、この受け取ったカップ20を受枠52上に落下させてカップ20内の物品21を排出シュート49内に投入することができる。そして、揺動駆動部82を駆動して、図3に伸長状態から短縮状態にすると、カップシュート56が図3に破線で示す位置(カップ排出状態)まで揺動する。この際、受枠52上に落下した4個のカップ20を、カップシュート56によって引きずりながら受枠52上を移動させてカップ案内筒75内に排出することができる。このカップ案内筒75内に排出された4個のカップ20は反転した状態(開口部が下側に向いた状態)で送り出しコンベア92上に排出される。
【0038】
このように、カップシュート56を揺動させてカップ20をカップ案内筒75内に排出することができる構成であるので、カップ20を排出する為に、カップシュート56以外に排出用の装置を設ける必要がない。従って、このカップシュート56及びカップ20を排出する為の構造が簡単であり、費用の低減に貢献することができる。
【0039】
次に、物品案内筒74の下方位置に設けてある排出シュート49について説明する。排出シュート49は、図10(a)、(b)に示すように、偏平なじょうご状の形状をしている。そして、上側開口部51が物品案内筒74の下側開口部と向かい合っており、下側開口部50が図3に示す包装機89に設けられている物品受入れ筒95と向かい合うようにして設けてある。この排出シュート49は、第1の側壁96、第2の側壁97、及び第1及び第2のアクチュエータ(回動駆動部)98を備えている。
第1の側壁96は、図10に示すように、扇状に形成してあり、右側縁を内側に屈曲形成してあり、第2の側壁97は、第1の側壁96と同様の扇状に形成してあり、左側縁を内側に屈曲形成してある。そして、第1と第2の各側壁96、97の各下端部の外側面には、支持板99を介して枢軸100を設けてある。この2本の枢軸100は、図10(b)に示すように、同一線上に設けてあり、各枢軸100は第1及び第2のアクチュエータ98と連結している。各アクチュエータ98は、架台58に固定して設けてある。
【0040】
この排出シュート49は、2台のアクチュエータ98を駆動することにより、第1と第2の各側壁96、97を枢軸100を中心にして互いに反対方向に揺動させることができ、これによって、排出シュート49の上側開口部51の開口面積を広げることができるし、狭めることもできる。図10(a)、(b)、(d)は、排出シュート49の上側開口部51の開口面積を広げた状態を示す図であり、図10(c)、(e)は、排出シュート49の上側開口部51の開口面積を狭めた状態を示す図である。この排出シュート49の各部の寸法及び角度は、上側開口部51の開口面積を広げた状態を示す図10(a)において、上側開口部51の長さL1 が360mm、下側開口部50の長さL2 が80mm、高さHが400mm、物品滑落経路の傾斜角θが70°であり、図10(b)において、奥行き方向の幅Wが90mmである。上側開口部51の開口面積を狭めた状態を示す図10(c)において、上側開口部51の長さL1 ’90mm、下側開口部50の長さL2 ’が90mmである。
【0041】
この組合せ秤は、カップ20を使用することにより比較的付着性、粘着性が大きい物品21でも精度良く計量することができるようにしたものである。従って、排出シュート49を設けると、内面に物品21が付着することがあるので、排出シュート49は無いほうが良い。しかし、受枠52上に落下した4個のカップ20から排出される物品21を包装機89に設けられている物品受入れ筒95内に投入するには、じょうご状の排出シュート49を設ける必要がある。そして、排出シュート49の物品滑落経路の傾斜角θは、物品21の付着を避けるためには90°に近いほうが望ましい。しかし、傾斜角θを90°に近づけると、排出シュート49の高さHが高くなり、これによって組合せ秤の高さも高くする必要があるので、装置の費用が嵩むという問題があり、傾斜角θを90°に近づけることができない。
そこで、排出シュート49の内面に物品21が付着することを防止できると共に、排出シュート49の高さHを低くすることができるようにする為に上記排出シュート49を発明した。
【0042】
この排出シュート49によると、反転状態の4個のカップ20が受枠52上に落下して、各カップ20内の物品21が排出シュート49の上側開口部51内に投入された後に、第1及び第2のアクチュエータ98、98を駆動して第1及び第2の側壁96、97を上側開口部51の開口面積を狭める方向に揺動させる。この揺動によって第1及び第2の側壁96、97の滑落経路をこの揺動前よりも垂直方向に近づけることができ、これにより、各側壁96、97に付着する物品21を各側壁96、97から滑落させて下側開口部50より排出することができる。そして、第1及び第2の側壁96、97の滑落経路が図10(c)に示すように、略垂直状態となったときに第1及び第2のアクチュエータ98、98の駆動を急停止させる。これにより、第1及び第2の側壁96、97にまだ付着している物品21をその物品21に掛かっている慣性力によって各側壁96、97から脱落させて下側開口部50より排出することができる。これにより、排出シュート49の上側開口部51より投入された物品21は、第1及び第2の側壁96、97に付着したままとならず、全て下側開口部50より排出することができ、計量精度の向上に貢献することができる。そして、図10(a)に示すように、滑落経路(第1及び第2の側壁96、97の各屈曲部)の傾斜角θは70°であり、緩やかであるので、この排出シュート49が取り付けられる組合せ秤の高さを比較的低くすることができ、これによって、組合せ秤の費用の低減を図ることができる。
【0043】
第2実施形態を図11乃至図13を参照して説明する。この実施形態の組合せ秤は、第1実施形態の組合せ秤においてその排出装置65に図11に示すカップ転倒防止装置112を設けたものである。これ以外は、第1実施形態と同等であるので詳細な説明を省略する。
カップ転倒防止装置112は、図11に示すように、架台58に設けられている軸受部114を有し、この軸受部114に軸115が回動自在に支持されている。そして、この軸115には、カップ20のピッチと略同ピッチで逆L字状の4つの転倒防止リンク116の上端部を固着して設けてある。更に、この軸115には、第1リンク117の下端部を固着して設けてあり、この第1リンク117とカップシュート56とを第2リンク118を介して連結してある。118a、118bは、連結軸である。そして、カップ案内筒75には、図13(b)に示すように、4つの各転倒防止リンク116が挿通可能な4つの挿通孔119を設けてある。
【0044】
このカップ転倒防止装置112によると、図11に示すように、カップシュート56がカップ受入れ状態にあるときは、4つの転倒防止リンク116がカップ案内筒75から外れている。従って、カップ案内筒75内に投入されている4個のカップ20を、送り出しコンベア92によって順次後段に送り出すことができる。次に、図12に示すように、カップシュート56がカップ排出状態にあるときは、図13(b)に示すように、4つの転倒防止リンク116がカップ案内筒75に設けた4つの挿通孔119に挿通した状態となり、受枠52上の4個のカップ20がこれら4つの転倒防止リンク116により仕切られた4つの各空間内に投入されるので、これら4つの各転倒防止リンク116により4個の各カップ20が送り出しコンベア92の送り出し方向に転倒しないように保持することができる。これにより、組合せ秤による計量を滞ることなく順次継続させることができる。
【0045】
第3実施形態を図14を参照して説明する。第1実施形態の組合せ秤と第3実施形態の組合せ秤とが相違するところは、第1実施形態の組合せ秤では、図3に示すように、カップシュート56を揺動させることにより受枠52上のカップ20をカップ案内筒75内に排出する構成としたが、第3実施形態の組合せ秤では、カップシュート56を架台58に固定して設け、受枠52上のカップ20を平行運動機構120に設けられている横送り筒(排出手段)121によりカップ案内筒75内に排出する構成としたところと、受枠52の上面122と送り出しコンベア92の搬送面123との段差をh2 ’からh2 にしたところである。これ以外は、第1実施形態と同等であるので詳細な説明を省略する。第3実施形態の平行運動機構120は、請求項3に記載の平行運動機構である。
【0046】
平行運動機構120は、図14に示すように、互いに平行する2本の揺動リンク124を有しており、各揺動リンク124の上端部を枢軸125を介して回動自在に架台58に設けてある。そして、2本の揺動リンク124の各下端部を連結リンク126により連結してある。この連結リンク126の両端部は、連結軸127、127を介して各揺動リンク124と連結している。そして、図14に示すように、2本の揺動リンク124のうち右側の揺動リンク124は、駆動シリンダ128のピストンロッドの先端部と連結軸129を介して連結しており、この駆動シリンダ128の基端部が架台58と枢軸130を介して連結している。そして、このように構成した平行運動機構120を互いに間隔を隔てて2組設けてあり、この2組の平行運動機構120に設けられている2本の連結リンク126の間に図14に示す横送り筒121を設けてある。
【0047】
この横送り筒121は、図16(a)に示すように、平面形状が横長の長方形に形成した短筒形であり、内側に3つの仕切り板131を互いに間隔を隔てて設けてある。これによって、4個のカップ20をこれら仕切り板131で仕切られた4つの各区画域132、・・・・内で保持することができる。そして、この横送り筒121が図14に一点鎖線で示す位置から実線で示す位置に移動する際に、横送り筒121とカップ20が衝突しないように側壁133に切欠134を設けてある。また、横送り筒121が図14に一点鎖線で示す位置に揺動した状態において、カップ20が送り出しコンベア92によって後段に搬送される際に、横送り筒121とカップ20が衝突しないように仕切り板131の下端縁135を定めている。
【0048】
この平行運動機構120によると、図14に示すように、駆動シリンダ128が伸長状態であるときは、横送り筒121がカップシュート56の下側位置に揺動し、カップシュート56内を落下してくる4個のカップ20をこの横送り筒121内に受け入れることができる受入れ状態となる。そして、駆動シリンダ128が駆動して伸長状態から短縮状態となると、横送り筒121内に4個のカップ20を保持した状態で受枠52上を滑らせて移動させてこれら4個のカップ20を送り出しコンベア92上に排出することができる。ただし、横送り筒121が平行運動機構120によりカップ受入れ位置(実線で示す位置)からカップ排出位置(一点鎖線で示す位置)まで揺動する範囲内において、横送り筒121の側壁136の内面と受枠52の上面とのなす角度が一定の90°であり、これによって、横送り筒121の側壁136の内面と当接して移動する4個の各カップ20も、各カップ20の外周面と受枠52の上面とのなす角度を一定の90°にして移動させることができる。従って、4個の各カップ20を、送り出しコンベア92上で送り出し方向に転倒させることなくその送り出しコンベア92上に反転状態で移動させることができる。
【0049】
そして、駆動シリンダ128がこの短縮状態から伸長状態に駆動すると、横送り筒121は、図14に示すカップシュート56の下方の元の位置に戻る。
なお、図14には、カップ転倒防止装置112を示していないが、第2実施形態で説明したカップ転倒防止装置112を設けてある。ただし、カップ転倒防止装置112の第2リンク118は、揺動リンク124に連結してあり、この揺動リンク124の揺動によって4つの転倒防止リンク116を第2実施形態と同様に駆動している。
【0050】
また、受枠52の上面と送り出しコンベア92の搬送面123との段差h2 ’をカップ20の高さの約1/2としており、第1実施形態と比較して段差を小さくしているので、カップ20が受枠52の上面122から送り出しコンベア92の搬送面123上に落下したときのカップ20の跳返りを小さくすることができる。その結果、送り出しコンベア92上に落下したカップ20の転倒の可能性を小さくすることができる。
【0051】
第4実施形態を図15を参照して説明する。第3実施形態の組合せ秤と第4実施形態の組合せ秤とが相違するところは、第3実施形態の組合せ秤では、図14に示すように、横送り筒121を平行運動機構120を使用して移動させる構成としたのに対して、第4実施形態では、横送り筒121を案内手段137により案内して移動させる構成としたところである。これ以外は第3実施形態と同等であるので詳細な説明を省略する。この案内手段137は、請求項4に記載の案内手段である。
【0052】
案内手段137は、図15に示すように、架台58に固定して設けたレール138と、このレール138に沿って摺動する摺動部(図示せず)と、からなっている。レール138は、互いに間隔を隔てて平行すると共に、受枠52の上面122に対しても平行する2本のレール138からなり、横送り筒121を間に挟んで配置してある。摺動部は、ローラを介して夫々のレール138に載置してあり、横送り筒121と結合している。そして、横送り筒121は、駆動シリンダ141のピストンロッドの先端部と連結軸139を介して連結しており、この駆動シリンダ141の基端部が架台58と枢軸140を介して連結している。
【0053】
この案内手段137によると、図15に示すように、駆動シリンダ141が伸長状態であるときは、横送り筒121がカップシュート56の下側位置に移動し、カップシュート56内を落下してくる4個のカップ20をこの横送り筒121内に受け入れることができる受入れ状態となる。そして、駆動シリンダ141が駆動して伸長状態から短縮状態となると、横送り筒121内に4個のカップ20を保持した状態で受枠52上を滑らせて移動させてこれら4個のカップ20を送り出しコンベア92上に排出することができる。ただし、横送り筒121が案内手段137によりカップ受入れ位置(実線で示す位置)からカップ排出位置(一点鎖線で示す位置)まで移動する範囲内において、横送り筒121の側壁136の内面と受枠52の上面122とのなす角度が一定の90°であり、これによって、横送り筒121の側壁136の内面と当接して移動する4個の各カップ20も、各カップ20の外周面と受枠52の上面122とのなす角度を一定の90°にして移動させることができる。しかも、横送り筒121を、受枠52の上面と一定の距離を保った状態で移動させることができる。従って、4個の各カップ20は、送り出しコンベア92上で送り出し方向に転倒することなく送り出しコンベア92上に排出することができる。そして、駆動シリンダ141がこの短縮状態から伸長状態に駆動すると、横送り筒121は、図15に示すカップシュート56の下方の元の位置に戻る。
【0054】
なお、図15には、カップ転倒防止装置112を示していないが、第2実施形態で説明したカップ転倒防止装置112と同等のものを設けてある。ただし、カップ転倒防止装置112の第2リンク118は、横送り筒121に連結してあり、この横送り筒121の往復移動によって4つの転倒防止リンク116を第2実施形態と同様に駆動している。
【0055】
次に、上記第1乃至第4実施形態の組合せ秤に設けてある投入ステージ61、計量器62、滞留コンベア63、プッシャー84、組合せ演算手段、搬送コンベア64等について詳細に説明する。
【0056】
投入ステージ61は、図1に示すように、カップ20を進行方向に3個並べて1列としたものを4列保持することができる固定台(簀の子状の受け台)67を備えている。この固定台67には、カップ20が隣の列又は投入ステージ61の外側にはみ出ないように5本のガイド68を進行方向97に平行し、互いに間隔を隔てて設けてある。この投入ステージ61の入口には、移送コンベア66の終端部69が接続している。この終端部69に空のカップ20が4個溜まり、かつ、この組合せ秤に設けられている中央演算処理装置(CPU)(図示せず)から所定の供給信号が出力されると、この終端部69の近傍位置に設けてあるエアーシリンダで構成した空カップ用プッシャー70が伸長動作し、この空カップ用プッシャー70の先端に設けたパッド71が終端部69上の4個の空カップ20を投入ステージ61上の入口に送り出すことができる。このようにして投入ステージ61上に送り出された4個のカップ20は、夫々の前方のカップ20を前方に押し進め、これによって、投入ステージ61上の最前列の4個のカップ20を夫々と対応する4台の各計量器62−1、62−2、62−3、62−4上に移動させることができ、更に、4台の計量器62−1、62−2、62−3、62−4上の4個のカップ20を滞留コンベア63上に移動させることができる。しかる後に、空カップ用プッシャー70が短縮動作して移送コンベア66上の後続の4個のカップ20を終端部69に溜めておくことができる。なお、この終端部69の入口にはストッパ72を設けてある。このストッパ72は、エアーシリンダであり、移送コンベア66の終端部69に4個のカップ20が溜まった時に閉動作(図1に示す伸長状態となる。)して、後続のカップ20がこの終端部69に進入してこないように止めておくことができ、終端部69のカップ20が投入ステージ61に押し出されて空カップ用プッシャー70が短縮動作した時に開動作(短縮状態となる。)してカップ20を終端部69に通す役目を果たす。物品21を各カップ20に投入(充填)するのは、空カップ20がこの投入ステージ61上にある時である。
【0057】
図1に示す4台の各計量器62は、ロードセル等の重量検出器を有しており、各ロードセルに設けられている載台上に、投入ステージ61から物品21の投入されたカップ20が送られてくると、そのカップ20及びカップ20に投入されている物品21の合計重量を計量することができる。そして、この組合せ秤に設けられている演算制御部(図示せず)がこの合計重量値から既知であるカップ20(各カップ20は同一の重量である)の重量値を減算して物品21の重量を演算して得ることができる。そして、計量済み物品の投入されている4個のカップ20は、後段の滞留コンベア63上のカップ20の数が8個以下になった時に滞留コンベア63に搬送される。これは、滞留コンベア63は、12個のカップ20を滞留させることができる長さであり、計量済みの4個のカップ20を受け入れるためには、滞留コンベア63上のカップ20の数が8個(=12−4)以下であることが必要だからである。
【0058】
滞留コンベア63は、図1に示すように、基端部が4台の計量器62の側方に配置されている直線コンベアであり、各計量器62から排出されたカップ20を受け取って同図の左方向に搬送することができる。そして、左側先端部にはストッパ73を設けてあり、このストッパ73によりカップ20を係止することができる。この滞留コンベア63は、環状の2つのプラスチックチェーン(トップチェーン)を備えており、プラスチックチェーンのカップ20と接触する搬送面は、摩擦抵抗の小さいプラスチック板によって形成してある。
【0059】
そして、図1に示す滞留コンベア63の上側には第1〜第10のプッシャー84−1〜84−10を設けてあり、各プッシャーのピストンロッドの先端に設けたパッド85−1〜85−10によって、滞留コンベア63上のカップ20がプッシャー84側にはみ出ないように規制することができる。つまり、滞留コンベア63は、モータにより常時回転駆動しており、滞留コンベア63上の各カップ20はストッパ73側に搬送されて先頭のカップ20がストッパ73に当接すると後続のカップ20は順次互いに接触した押せ押せの状態で1列に並び、各カップ20はその位置で停止することとなる。ただし、滞留コンベア63は、常時搬送駆動されているので、この滞留コンベア63上に1列に並んでいるカップ20は進行方向に向かって左側又は右側にはみ出ようとするが、滞留コンベア63に設けた段差H及びパッド85−1〜85−10によってカップ20が滞留コンベア63の外側にはみ出ないように規制することができる。なお、図1に示すように、第10のプッシャー84−10の後段にもガイド112を設けてあり、カップ20のはみ出しを防止している。
【0060】
第1〜第10の各プッシャー84−1〜84−10は、滞留コンベア63上の所望のカップ20を搬送コンベア64側に取り出すための手段である。これら第1〜第10の各プッシャー84−1〜84−10は、図1に示すように、エアーシリンダから成っており、各プッシャーは、カップ20の直径と同一の長さの間隔をおいて夫々配置してある。即ち、図1に示すように、12個のカップ20が滞留コンベア63上で1列に並んだ状態で先頭から10個までの各カップ20と対応して第1〜第10の各プッシャー84−1〜84−10を設けてある。各プッシャー84−1〜84−10に設けてあるパッド85−1〜85−10は、平面形状がL字状である。パッド85の形状をL字状としたのは、図2に示すように、第2、第5、第8、及び第10のプッシャー84−2、84−5、84−8、84−10が伸長動作した状態で、各プッシャー84−2、84−5、84−8、84−10により取り出した各カップ20の後続のカップ20を対応するパッドの係止板86により係止するためである。これにより、伸長状態の各プッシャー84−2、84−5、84−8、84−10が短縮状態になるとき、各パッド85−2、85−5、85−8、85−10が後続のカップ20をそれら各係止位置で停止させた状態でスムースに後退して図1に示す短縮状態に戻ることができる。
【0061】
次に、組合せ演算手段が、これら計量済み物品21の各重量を種々に組合わせて組合せ演算する手順、及び組合せに選択された物品21を滞留コンベア63から取り出して搬送コンベア64上に移動させて排出装置65内に搬送する手順を説明する。
組合せ演算手段は、図には示さないが、中央演算処理装置(CPU)により構成されている演算制御部(図示せず)と、この演算制御部と接続する記憶部(図示せず)に記憶されている所定のプログラムと、により構成されており、所定の組合せ演算を行う手段である。即ち、各計量器62により計量して得られた被計量物品21の各重量値を種々に組合わせてそれら組合せのうち合計重量値が予め定めた所定重量範囲内であって、予め定めた条件を満足する組、例えば目標重量値に等しいか若しくは最も近い組を構成する物品を選択する手段である。
【0062】
なお、組合せ演算手段による組合せ演算は、作業者が設定表示部87を操作して予め設定してある組合せ演算開始メモリ数がKとなったときに開始する。この組合せ演算開始メモリ数とは、組合せ演算手段が組合せ演算を開始するための条件であり、この条件は、滞留コンベア63上に停止しているカップ20の数(記憶部に記憶されている計量済み物品の重量値の数)が例えばK=9個以上となることとしている。つまり、記憶部に記憶されている重量値の数が9個未満では組合せ演算を行っても合計重量が所定重量範囲内となる組合せを選択する可能性が低いので組合せ演算を行わず、従って重量値の数が9個以上となり、組合せの選択の可能性の高くなったときに組合せ演算を行うこととしている。ただし、この組合せ演算開始メモリ数Kは、組合せ計量の計量精度や計量速度等に応じて作業者が設定表示部87を操作して任意の組合せ演算開始メモリ数を設定することができる。そして、滞留コンベア63上に停止しているカップ20の個数が9個未満となったときには、滞留コンベア63上のカップ20の個数が9個以上となるまで計量器62から計量済み物品を収容するカップ20が4個ずつ搬送されてくる。そして、滞留コンベア63上のカップ20の個数が9個以上となったときは、計量器62からの搬送が自動的に停止する。
【0063】
また、組合せに選択されたカップ20を滞留コンベア63から取り出して搬送コンベア64に移動させる取り出し手段は、第1〜第10のプッシャー84−1〜84−10である。従って、これら第1〜第10のプッシャー84−1〜84−10により取り出すことができるのは、図1に示す滞留コンベア63上に滞留する12個のカップ20のうち、先頭から10個のカップ20のうちのいずれかのカップ20であるので、組合せに参加させる重量値もこれら10個のカップ20に投入されている物品21の重量値としている。よって、先頭から11番目と12番目のカップ20及びこれよりも後続のカップ20に収容されている物品21の重量値は組合せに参加させていない。つまり、図1に示す滞留コンベア63の搬送面のうち、上記先頭から10個目までのカップ20が載置されている区間がカップ20の滞留手段の機能を果たし、先頭から11個目のカップ20が載置されている位置から後方の計量器62の側方に伸延するも区間がカップ20の待機手段の機能を果たす。図1の状態では、この待機手段には11個目と12番目のカップ20が停止している。
【0064】
そして、図1に示す第1〜第10のプッシャー84−1〜84−10により取り出されたカップ20を所定の排出位置88に搬送する搬送手段は、同図に示す搬送コンベア64と、排出装置65と、からなっている。
【0065】
今、組合せ演算手段により物品(重量値)の所定の組合せとして例えば図2に示すように第2番目の物品21と第5番目の物品21と第8番目の物品21と第10番目の物品21が選択されたとすると、同図に示すように、第2、第5、第8、及び第10のプッシャー84−2、84−5、84−8、84−10が伸長駆動してこれら第2、第5、第8、及び第10番目の各物品21を収容する各カップ20を滞留コンベア63上から押し出して、はみ出し防止手段である保持枠79の上面81を乗り越えさせ、この滞留コンベア63と隣接して設けてある搬送コンベア64上に移動させる。そして、第2、第5、第8、及び第10のプッシャー84−2、84−5、84−8、84−10が伸長駆動した状態では、図2に示すように、各プッシャーに設けてあるパッド85−2、85−5、85−8、85−10の夫々の各係止板86が、取り出した2、5、8、10番目の各カップ20の夫々の後続のカップ20を係止することができる。これにより、伸長状態の第2、第5、第8、及び第10のプッシャー84−2、84−5、84−8、84−10が短縮駆動したときに、各パッド85−2、85−5、85−8、85−10が後続の各カップ20を引っ掛けることなく、スムースに図1に示す元の位置に戻ることができる。
【0066】
そして、搬送コンベア64上に移動した第2、第5、第8、及び第10番目の4個のカップ20は、この搬送コンベア64により搬送されて排出装置65に搬送される。この排出装置65に搬送された第2、第5、第8、及び第10番目の各カップ20は、物品21が取り出され、これら取り出された物品21を包装機89が包装する。一方、第2、第5、第8、及び第10のプッシャー84−2、84−5、84−8、84−10が短縮状態となると、選択されなかった第1、第3、第4、第6、第7、及び第9番目の各物品21を収容する6個の各カップ20、及び後続の2個のカップ20が滞留コンベア63により搬送されて前進する。また、4台の計量器62から計量済み物品を収容する4個のカップ20が順次滞留コンベア63に供給される。これら4個のカップ20及び滞留コンベア63上の8個のカップ20、即ち、計量済み物品を収容する合計12個のカップ20は、搬送されて上述のようにして先頭のカップ20がストッパ73により係止され、この先頭のカップ20及び後続のカップ20が1列に互いに接触した押せ押せの状態で滞留コンベア63上で停止する。しかる後に、次の組合せ演算が行われる。
【0067】
ただし、組合せ演算で選択された物品(重量値)21の個数が4個の場合は、滞留コンベア63上には8個のカップ20しか残らないので、組合せ演算開始メモリ数K=9個よりも少なく、従って、4台の計量器62から次の計量済み物品が投入されているカップ20が滞留コンベア63に排出されるまでは次の組合せ演算を行わないようにしている。
【0068】
搬送コンベア64は、滞留コンベア63と同等のプラスチックチェーンコンベアである。この搬送コンベア64の左側面にはガイド90を設けてあり、このガイド90は、滞留コンベア63から搬送コンベア64に押し出されたカップ20が搬送コンベア64から落下しないようにするためのものである。そして、搬送コンベア64の搬送面は滞留コンベア63の搬送面82と略同一の高さに配置してある。また、図1に示すように、搬送コンベア64の排出装置65の入口部には、ストッパ72と同等のストッパシリンダ113を設けてある。このストッパシリンダ113は、伸長状態と短縮状態とに所定のタイミングで切り替わることにより、組合せに選択されたカップ20を各組ごとに順次排出装置65に送り込むことができる。そして、ストッパシリンダ113が伸長状態となって選択されたカップ20を搬送コンベア64上で停止させた状態では、これらカップ20がガイド90等によって搬送コンベア64上からはみ出ないように両側から規制されており、従って、これらカップ20は搬送コンベア64上で整列して停止することができる。
【0069】
上記各実施形態の組合せ秤によると、図1に示すように、投入ステージ61上で被計量物品がカップ20内に投入されてから組合せ演算によって選択されて、包装機89に投入されるまでの間、物品を同一のカップ20によって保持する構成である。従って、付着性、又は粘着性を有する物品が、従来の組合せ秤のように、分割シュートや集合シュートの内側に付着することがなく、その結果、付着性、又は粘着性を有するカット野菜、漬物、又は筋子等の物品の組合せ計量の計量精度及び計量速度を従来よりも向上させることができる。
【0070】
しかも、カップ20に投入されている物品を別のホッパ等に移替えずに多数の計量済み物品を滞留コンベア63上に溜めておくことができる構成であるので、物品を別のホッパ等に移替えることが原因して起こる付着による重量変動が存在せず、これによっても、粘着性等を有する物品の組合せ計量の計量精度及び計量速度を従来よりも向上させることができる。そして、多数の計量済み物品を収容するカップ20を滞留コンベア(滞留手段及び待機手段)63上に溜めておくことができる構成であるので、計量器62による計量を連続して順次行うことができ、これによって、計量器62の運転効率を従来よりも向上させることができる。
【0071】
ただし、上記各実施形態において、カップ20の形状を底を有する短円筒形としたが、これ以外の形状、例えば底を有する多角筒としてもよい。
【0072】
そして、上記各実施形態において、排出シュート49の第1及び第2の側壁96、97をアクチュエータ98、98により揺動駆動する構成としたが、いずれか一方の側壁をアクチュエータ98により揺動駆動する構成としてもよい。
【0073】
【発明の効果】
第1及び第2の各発明によると、物品保持手段をリフトコンベアの上端部で反転させる際の搬送速度を所定の範囲内で変更可能な構成であるので、反転した状態で落下する物品保持手段の落下速度を所定の範囲内で自由に速くすることができる。即ち、物品保持手段が受枠上に落下した時の衝撃を所定の範囲内で自由に大きくすることができる。これにより、比較的付着性、又は粘着性を有する物品を物品保持手段から確実に排出させることができる。従って、物品保持手段の落下速度を速くする為に、リフトコンベアの上端部と受枠との落差を大きくする必要がないので、この反転排出装置をコンパクトにすることができ、費用の低減、及び設置場所の天井高さの制限を緩和することができるという効果がある。そして、付着性等の小さい物品に対しては、上記反転の際の搬送速度を比較的遅くすることにより物品保持手段と受枠との衝突音を小さくすることができるという効果がある。
【0074】
そして、第1乃至第4の各発明によると、複数列に整列する各物品保持手段をリフトコンベアの上端部で反転させて受枠上に落下させることができる構成であるので、物品を物品保持手段から排出させる時間当たりの回数を物品保持手段の列数に比例して多くすることができるという効果がある。即ち、物品を物品保持手段より排出する処理能力を倍増させるための費用が比較的少なく、装置の設置場所の拡大も比較的少なくて済む。
【0075】
第2の発明によると、シュートを設けたことにより、リフトコンベアから受け入れた物品保持手段を案内して受枠上に確実に落下させることができるという効果がある。シュートが受入れ状態から排出状態に移動させることにより、受枠上の各物品保持手段を受枠上から側方へ排出することができるので、物品保持手段を排出するための装置をシュートと別に設ける必要がなく、この反転排出装置の構造を簡単にすることができるという効果がある。
【0076】
第3の発明によると、排出手段を、平行運動機構の可動側の2つの回り対偶を連結する連結部に設けた構成であるので、排出手段が物品保持手段を受け入れる受入れ状態から物品保持手段を排出する排出状態に移動するまでの移動区間において、物品保持手段を受枠上面に対して略直角を成す反転状態のままで移動させて排出することができる。これによって、受枠上の物品保持手段を転倒させることなく受枠の側方に反転した状態で確実に移動させて排出することができるという効果がある。
【0077】
第4の発明によると、排出手段が、受枠の上面と平行する方向に移動する構成であるので、排出手段が物品保持手段を受け入れる受入れ状態から物品保持手段を排出する排出状態に移動するまでの移動区間において、物品保持手段を受枠上面に対して略直角を成す反転状態のままで移動させて排出することができる。しかも、上記移動区間において、排出手段と物品保持手段の接触箇所を常に一定とすることができるので、受枠上の物品保持手段を排出する際の転倒の可能性を第3の発明よりも小さくすることができるという効果がある。
【0078】
第5及び第6の各発明は、上側開口部内に物品が投入された後に、物品の滑落経路を形成する第1及び第2の側壁のうちいずれか一方又は両方を上側開口部の開口面積を狭める方向に駆動することができる構成としている。この駆動によって側壁の滑落経路をこの駆動前よりも垂直方向に近づけることができ、これにより、側壁に付着する物品をこの側壁から滑落させることができるので、上側開口部から投入された物品が側壁に付着したままとならず、下側開口部より排出することができるという効果がある。この第5の発明は、物品の性状が比較的付着性又は粘着性を有するものに対して特に有効である。
【0079】
第6の発明は、物品が上側開口部内に投入された後に、第1及び第2の側壁のうちいずれか一方又は両方を上側開口部を狭める方向に駆動して、しかる後に側壁に付着する物品を脱落させるようにその側壁の駆動を停止させる構成である。従って、第5の発明と同様に、側壁を上記駆動によって垂直方向に近づけることができるので、側壁に付着する物品を滑落させることができるし、側壁を停止させた時に物品に掛かっている慣性力によってもその付着する物品を側壁から脱落させることができる。このように、第6の発明は、第5の発明よりも側壁に付着する物品をより確実に脱落させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態に係る組合せ秤を示す平面図である。
【図2】同第1実施形態の組合せ秤のプッシャーが選択された物品を収容するカップを押し出す状態を示す平面図である。
【図3】同第1実施形態の組合せ秤に設けられている排出装置の側面図である。
【図4】同発明の第1実施形態の組合せ秤を図3のA−A方向から見た拡大平面図である。
【図5】同発明の第1実施形態の組合せ秤においてリフトコンベアがカップを持ち上げる状態を示す拡大側面図である。
【図6】同発明の第1実施形態のリフトコンベアにより搬送されているカップを示す拡大正面図である。
【図7】同発明の第1実施形態の組合せ秤を図3のB−B方向から見た拡大平面図である。
【図8】(a)は同第1実施形態のカップシュートの側面図、(b)は図8(a)のカップシュートの正面図である。
【図9】(a)は同第1実施形態の受枠の側面図、(b)は図9(a)の受枠の平面図、(c)は図9(a)の受枠の正面図である。
【図10】(a)は同第1実施形態の排出シュートの開いた状態を示す正面図、(b)は図10(a)の排出シュートの側面図、(c)は同第1実施形態の排出シュートの閉じた状態を示す正面図、(d)は図10(a)の排出シュートの平面図、(e)は図10(c)の排出シュートの平面図である。
【図11】同発明の第2実施形態に係る組合せ秤の排出装置に設けられているカップ転倒防止装置の非作動状態を示す拡大側面図である。
【図12】同発明の第2実施形態に係る組合せ秤の排出装置に設けられているカップ転倒防止装置の作動状態を示す拡大側面図である。
【図13】(a)は同発明の第2実施形態のカップ転倒防止装置の作動状態を示す拡大平面図、(b)は同第2実施形態のカップ転倒防止装置の作動状態を示す拡大正面図である。
【図14】同発明の第3実施形態に係る組合せ秤の排出装置に設けられている平行リンク機構を示す拡大側面図である。
【図15】同発明の第4実施形態に係る組合せ秤の排出装置に設けられている案内手段を示す拡大側面図である。
【図16】(a)は同第3実施形態の横送り筒の平面図、(b)は図16(a)の横送り筒の正面図、(c)は図16(a)の横送り筒の左側面図、(d)は図16(a)の横送り筒の右側面図である。
【図17】従来の投入物品の反転排出装置のカップ受入れ状態を示す斜視図である。
【図18】従来の投入物品の反転排出装置のカップ排出状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
20 カップ
21 物品
34 L字状金具
36 リフトコンベア
43 サーボモータ
49 排出シュート
50 下側開口部
51 上側開口部
52 受枠
56 カップシュート
61 投入ステージ
62−1〜62−4 計量器
63 滞留コンベア
64 搬送コンベア
65 排出装置
66 移送コンベア
70 空カップ用プッシャー
84−1〜84−10 プッシャー
85−1〜85−10 パッド
96 第1の側壁
97 第2の側壁
120 平行運動機構
121 横送り筒
137 案内手段
Claims (6)
- リフトコンベアが物品を収容する物品保持手段を搬送方向に沿って所定の複数列に整列させて上方に向かって搬送し、上記リフトコンベアの上端部で上記複数列に整列する各物品保持手段を反転させて当該物品保持手段をこの反転させた状態で受枠上に落下させ、当該各物品保持手段に収容されている物品を上記受枠の内側を通過させて排出させる投入物品の反転排出装置において、上記リフトコンベアが、上記複数列に整列する各物品保持手段を支持して当該物品保持手段の開口部を上側に向けた起立状態で上記上端部まで上方に向かって搬送する運搬手段と、上記各物品保持手段を上記上端部で反転させる際の搬送速度を所定の範囲内で変更可能な駆動手段と、を具備する構成としたことを特徴とする投入物品の反転排出装置。
- 請求項1に記載の投入物品の反転排出装置において、上記リフトコンベアの上端部と上記受枠との間にシュートを設け、このシュートが、上記リフトコンベアから受け入れた反転状態の複数列に整列する上記各物品保持手段を上記受枠上に落下させる物品保持手段の受入れ状態と上記受枠上の各物品保持手段を上記受枠上から側方へ排出する排出状態とに移動する構成としたことを特徴とする投入物品の反転排出装置。
- リフトコンベアが物品を収容する物品保持手段を搬送方向に沿って所定の複数列に整列させて当該物品保持手段の開口部を上側に向けた状態で上方に向かって搬送し、上記リフトコンベアの上端部で上記複数列に整列する各物品保持手段を反転させて、固定して設けられているシュート内に投入し、当該各物品保持手段をこの反転させた状態で上記シュートを通過させて受枠上に落下させ、この受枠上の当該各物品保持手段に収容されている物品を上記受枠の内側を通過させて排出させる投入物品の反転排出装置において、上記シュートの下端部と上記受枠との間に排出手段を設け、この排出手段が、平行運動機構の可動側の2つの回り対偶を互いに連結する連結部に設けられており上記リフトコンベアの上端部で複数列に整列する上記各物品保持手段が上記受枠上に落下可能な上記物品保持手段の受入れ状態と上記受枠上の各物品保持手段と係合しこれら物品保持手段を上記受枠の側方に移動させて排出する排出状態との間を往復移動する構成としたことを特徴とする投入物品の反転排出装置。
- リフトコンベアが物品を収容する物品保持手段を搬送方向に沿って所定の複数列に整列させて当該物品保持手段の開口部を上側に向けた状態で上方に向かって搬送し、上記リフトコンベアの上端部で上記複数列に整列する各物品保持手段を反転させて、固定して設けられているシュート内に投入し、当該各物品保持手段をこの反転させた状態で上記シュートを通過させて受枠上に落下させ、この受枠上の当該各物品保持手段に収容されている物品を上記受枠の内側を通過させて排出させる投入物品の反転排出装置において、上記シュートの下端部と上記受枠との間に排出手段を設け、この排出手段が、上記リフトコンベアの上端部で複数列に整列する上記各物品保持手段が上記受枠上に落下可能な上記物品保持手段の受入れ状態から上記受枠上の各物品保持手段を上記受枠の側方に移動させて排出する排出状態までの間を上記受枠の上面と平行する方向に案内手段に案内されて移動する構成としたことを特徴とする投入物品の反転排出装置。
- 物品が投入される上側開口部と、開口面積がこの上側開口部よりも狭く形成され上記投入された物品を排出する下側開口部と、を有する筒状部を第1の側壁と第2の側壁により形成し、第1の側壁及び第2の側壁が、上記上側開口部から投入された物品の滑落経路を形成すると共に、第1及び第2の側壁のうちいずれか一方又は両方が上記上側開口部の開口面積を広げる方向と狭める方向に所定の範囲内で移動可能であり、物品が上記上側開口部内に投入された後に上記側壁を上記上側開口部の開口面積を狭める方向に駆動部により駆動する構成としたことを特徴とする排出シュート。
- 請求項5に記載の排出シュートにおいて、上記駆動部が、物品が上記上側開口部内に投入された後に、第1及び第2の側壁のうちいずれか一方又は両方を上記上側開口部を狭める方向に駆動して上記側壁に付着する物品を脱落させるように上記側壁の駆動を停止させる構成としたことを特徴とする排出シュート。
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