JP3615393B2 - シートベルト用アンカプレートの取付構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートベルト用アンカプレートの取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図2は、従来から使用されている自動車用シートの一例を示す斜視図であって、シート1は、図示しないフロアパネル上に固定されているロアレール2に沿って前後方向に位置が調節できるようになっており、レバー3を操作することにより、その位置を固定するようになっている。また、シート1の側方には、先端にシートベルトのバックル4が取り付けられたアンカプレート5が設けられている。
【0003】
図3は、シート1の支持機構の一例を示す斜視図、図4は、図3のIV−IV断面図であって、前述したロアレール2は、ベースフレーム6と共にフロアパネル7(図4参照)に固定されており、ロアレール2の上には、アッパレール8が前後方向(図4中の紙面と直交する方向)へ摺動可能に嵌合している。
【0004】
アッパレール8の上には補強フレーム9が固着されていて、その上にシート1(図4参照)が取り付けられている。アッパレール8の側面にはセットフレーム10が固着されていて、これらのアッパレール8に固着されている補強フレーム9とセットフレーム10とは、シート1の側方で互いに密接して鉛直方向に立ち上がるように配設されている。
【0005】
補強フレーム9とセットフレーム10とが互いに密接して鉛直方向に立ち上がっている箇所には貫通孔11が穿設されていて、ボルト12が貫通されている。そしてボルト12の頭部13は、補強フレーム9のセットフレーム10とは反対側の面に、溶接14によって固着されている。
【0006】
ボルト12には、弾性を有するウエーブワッシャ15を嵌めた後、先端にシートベルトのバックル4が取り付けられているアンカプレート5の基部に穿設されている嵌合孔16を嵌め、ワッシャ17を介在させてナット18をボルト12の先端側に螺合させている。
【0007】
これによって先端にシートベルトのバックル4が取り付けられているアンカプレート5を、ボルト12を回動中心として動かし、シート1に着座する人の体格や姿勢に応じてバックル4の位置を調整することができるようになっている。
【0008】
図5は、図4の部分的な拡大図であって、ボルト12の部分を示している。ボルト12は、補強フレーム9のセットフレーム10とは反対側の面に溶接14によって固着される頭部13が最も大径になっており、頭部13よりも小径になっている中径部19が頭部13に続いて形成されており、ボルト12の先端側は、中径部19よりも小径の雄ねじ部20が中径部19に続いて形成されている。
【0009】
そしてボルト12の中径部19を、補強フレーム9及びセットフレーム10の貫通孔11と、アンカプレート5の基部に穿設されている嵌合孔16とに貫通させて、その間にウエーブワッシャ15を外嵌し、雄ねじ部20にはワッシャ17を嵌めると共にナット18を螺合し、ナット18を締め付けるとワッシャ17は、段状になっている中径部19の端部21に当接した状態で、アンカプレート5の基部をセットフレーム10の方に押し付けることになる。
【0010】
ここで、中径部19の長さをA、
アンカプレート5の基部の厚さをB、
補強フレーム9とセットフレーム10との合計厚さをC、
アンカプレート5の基部とセットフレーム10との間の隙間をD、
とすると、
【数1】
D=A−B−C
となり、ウエーブワッシャ15の押圧状態の厚さ方向の寸法は、アンカプレート5の基部とセットフレーム10との間の隙間Dに相当する寸法に等しくなって、その状態の弾発力でアンカプレート5の基部をワッシャ17に押し付け、アンカプレート5の基部とワッシャ17との間の摩擦力により、アンカプレート5をボルト12を回動中心として位置調整する時の抵抗力と、位置調整後の保持力とを生ずるようになっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、アンカプレート5の基部の厚さB、及び中径部19の長さAは、それぞれ単体で管理されるため、その寸法は変動することはないが、補強フレーム9及びセットフレーム10は成型ばらつきがあって、補強フレーム9とセットフレーム10との合計厚さCは大きく変動し、また、溶接14等の組み付けばらつきが生じて、補強フレーム9とセットフレーム10に対する中径部19の軸線方向の固定位置も変動する。
【0012】
このため、前述したD=A−B−Cに基づくアンカプレート5の基部とセットフレーム10との間の隙間Dの寸法が変動するため、ウエーブワッシャ15の押圧状態がシート1によって異なるようになり、シート1に着座する人の体格や姿勢に応じてバックル4の位置を調整する時のアンカプレート5の抵抗力や、位置調整後のアンカプレート5に対する保持力が大きく変動する不具合があった。
【0013】
本発明は、このような不具合を解消し、先端にシートベルトのバックルが取り付けられたアンカプレートの位置を調節する時の抵抗力と、位置調整後のアンカプレートに対する保持力とが一定になるようにしたシートベルト用アンカプレートの取付構造を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達するため、本発明のシートベルト用アンカプレートの取付構造は、
シートの側方に配設され互いに密接して鉛直方向に固定されているフレーム部材と、
該フレーム部材に穿設された貫通孔を貫通し、且つ頭部が前記フレーム部材に固着されたボルトと、
前記頭部に続いてボルトに形成され前記フレーム部材に穿設された前記貫通孔に嵌合し前記頭部よりも小径の台座部と、
該台座部に続いて前記ボルトに形成され該台座部よりも小径で所定長さを有する中径部と、
該中径部に続いて前記ボルトの先端側に形成され該中径部よりも小径の雄ねじ部と、
前記ボルトの中径部の所定長さよりも小さな寸法の厚さを有し基部が前記中径部に回動可能に嵌合され先端にシートベルトのバックルが取り付けられたアンカプレートと、
前記ボルトの中径部に外嵌されアンカプレート基部とボルトの台座部との間に介装された弾性を有するウエーブワッシャと
を備えたことを特徴とするものである。
【0015】
上記の構成により、本発明では、ウエーブワッシャがアンカプレートとボルトの台座部との間に介装されて、フレーム部材の成型ばらつき及び溶接等の組み付けばらつきの影響を受けなくなって、一定寸法の押圧状態になり、アンカプレートの位置を調節する時の抵抗力と、位置調整後のアンカプレートに対する保持力とが一定に保たれるようになる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図に基づいて説明する。
【0017】
図1は、本発明の実施の形態の一例を示す要部拡大断面図であって、図5に相当する箇所を示しており、図5と同一部品には同一符号を付してある。
【0018】
本発明において使用するボルト22は、最も大径の頭部23に続いて台座部24が形成されており、更にこの台座部24に続いて先端側へ、中径部19、雄ねじ部20が順次形成されている。
【0019】
頭部23に続く台座部24は、頭部23よりもやや小径で、ウエーブワッシャ15の直径よりも大きい寸法の直径を有しており、台座部24の軸線方向の長さ25は、補強フレーム9とセットフレーム10との合計厚さCにほぼ等しい寸法になっている。
【0020】
台座部24に続く中径部19の直径は、台座部24の直径よりは小さく、ウエーブワッシャ15を外嵌して、アンカプレート5の基部に穿設されている嵌合孔16に嵌合するのに適する寸法になっており、中径部19の長さAは、アンカプレート5の基部の厚さBに、ウエーブワッシャ15の最適押圧状態の厚さを加えた寸法になるような、所定長さに作られている。
【0021】
中径部19に続いて先端側に形成されている雄ねじ部20は中径部19よりも小径であって、中径部19の端部21は段状になっている。
【0022】
一方、シート1の側方で互いに密接して鉛直方向に立ち上がるように配設されている補強フレーム9及びセットフレーム10には、上述したボルト22の台座部24を嵌合させるのに適する直径の貫通孔26を穿設しておく。
【0023】
上述したボルト22は、補強フレーム9側から貫通孔26に挿入して台座部24を貫通孔26に嵌合し、ボルト22の頭部23を補強フレーム9のセットフレーム10とは反対側の面に、溶接14によって固着する。
【0024】
次に、中径部19に弾性を有するウエーブワッシャ15を外嵌した後、先端にシートベルトのバックル4が取り付けられているアンカプレート5の基部に穿設されている嵌合孔16を嵌め、ワッシャ17を介在させてナット18を雄ねじ部20に螺合させ、ナット18を締め付けると、ナット18はワッシャ17を介して段状になっている中径部19の端部21に当接した状態になり、アンカプレート5の基部をセットフレーム10の方に押し付けることになる。
【0025】
この時ウエーブワッシャ15は、台座部24の表面とアンカプレート5の基部との間で押圧された状態になる。
【0026】
ここで、中径部19の長さをA、
アンカプレート5の基部の厚さをB、
台座部24の表面とアンカプレート5の基部との間の隙間をE、
とすると、
【数2】
E=A−B
となり、ウエーブワッシャ15の押圧状態の厚さ方向の寸法は、中径部19の長さAから、アンカプレート5の基部の厚さBを差し引いた寸法、すなわちアンカプレート5の基部との間の隙間Eに等しくなって、その状態の弾発力でアンカプレート5の基部をワッシャ17に押し付け、アンカプレート5の基部とワッシャ17との間の摩擦力により、アンカプレート5をボルト22を回動中心として位置調整する時の抵抗力と、位置調整後の保持力とを生ずるようになる。
【0027】
上述した本図示例における
【数3】
E=A−B
を、従来の装置で説明した
【数4】
D=A−B−C
と比較すると、本図示例の台座部24の表面とアンカプレート5の基部との間の隙間Eは、成型ばらつきが生じてしまう補強フレーム9とセットフレーム10との合計厚さCの要素や、溶接14等の組み付けばらつきによる影響がなくなり、単体で寸法を管理することができるボルト22の中径部19の長さAと、アンカプレート5の基部の厚さBとの要素のみに左右されることになり、常に一定寸法に管理することが可能になる。
【0028】
従って、本図示例のように、台座部24の表面とアンカプレート5の基部との間で押圧されるウエーブワッシャ15の押圧状態の厚さ方向の寸法は、常に一定寸法に管理することが可能な台座部24の表面とアンカプレート5の基部との間の隙間Eに等しくなり、ウエーブワッシャ15の弾発力が一定になって、アンカプレート5をボルト22を回動中心として位置を調整する時の抵抗力と、位置調整後の保持力とは、常に一定に保たれるようになる。
【0029】
【発明の効果】
本発明は、フレーム部材の成型ばらつき及び溶接等の組み付けばらつきの影響を受けなくなって、一定寸法の押圧状態になり、アンカプレートの位置を調節する時の抵抗力と、位置調整後のアンカプレートに対する保持力とが一定に保たれる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す要部拡大断面図である。
【図2】自動車用シートの一例を示す斜視図である。
【図3】自動車用シートの支持機構の一例を示す斜視図である。
【図4】図3のIV−IV断面図である。
【図5】図4の部分的な拡大図である。
【符号の説明】
1 シート
4 バックル
5 アンカプレート
9 補強フレーム(フレーム部材)
10 セットフレーム(フレーム部材)
15 ウエーブワッシャ
18 ナット
19 中径部
20 雄ねじ部
21 端部
22 ボルト
23 頭部
24 台座部
26 貫通孔
Claims (1)
- シートの側方に配設され互いに密接して鉛直方向に固定されているフレーム部材と、
該フレーム部材に穿設された貫通孔を貫通し、且つ頭部が前記フレーム部材に固着されたボルトと、
前記頭部に続いてボルトに形成され前記フレーム部材に穿設された前記貫通孔に嵌合し前記頭部よりも小径の台座部と、
該台座部に続いて前記ボルトに形成され該台座部よりも小径で所定長さを有する中径部と、
該中径部に続いて前記ボルトの先端側に形成され該中径部よりも小径の雄ねじ部と、
前記ボルトの中径部の所定長さよりも小さな寸法の厚さを有し基部が前記中径部に回動可能に嵌合され先端にシートベルトのバックルが取り付けられたアンカプレートと、
前記ボルトの中径部に外嵌されアンカプレート基部とボルトの台座部との間に介装された弾性を有するウエーブワッシャと
を備えたことを特徴とするシートベルト用アンカプレートの取付構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16704198A JP3615393B2 (ja) | 1998-06-15 | 1998-06-15 | シートベルト用アンカプレートの取付構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP16704198A JP3615393B2 (ja) | 1998-06-15 | 1998-06-15 | シートベルト用アンカプレートの取付構造 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH11348727A JPH11348727A (ja) | 1999-12-21 |
JP3615393B2 true JP3615393B2 (ja) | 2005-02-02 |
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JP16704198A Expired - Fee Related JP3615393B2 (ja) | 1998-06-15 | 1998-06-15 | シートベルト用アンカプレートの取付構造 |
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