JP3611310B2 - 枚葉印刷機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、片面用印刷装置を用いて両面印刷を行う枚葉印刷機に関する。
【0002】
【従来の技術】
枚葉状のシートを途中で反転させてかかるシートに両面印刷を行う枚葉印刷機(以下、反転両面印刷機又は両面印刷機という)が開発されている。
例えば図4は従来の反転両面印刷機を説明する模式的な側面図であり、図4に示すように、従来の反転両面印刷機では、給紙装置1から一枚ずつ送られたシートを、スインググリッパ2で印刷胴の周速まで加速して、中間胴3を経て印刷装置9の一番目の印刷ユニットの圧胴10へ渡す。この一方で、インキ装置8から版胴30の画像にインキを着ける。圧胴10に渡されたシートは、版胴30の画像をブランケット胴20から転写される。
【0003】
このようにして、前半の印刷装置9の四つの印刷ユニットでシートの表面に印刷を施すと、シートは公知の反転装置35で天地が反転され裏返される。そして、後半の印刷装置53の四つの印刷ユニットでシートの裏面にも印刷が施される。この後、シートは、最終圧胴18を経てチェーン16を駆動する鎖車を有する排紙胴4に達してチェーングリッパ17に渡される。シートは、チェーン16とともに駆動されるこのチェーングリッパ17によって搬送されパイル形成部15に運ばれてパイル19に積上げられる。
【0004】
このような両面印刷機は一回の印刷工程で表裏4色の印刷が出来、従来一般的であった片面4色の機械で印刷するのに比し、次の印刷を待つ為の仕掛かり状態がなく、工場内のフロータイムが短くなり工期が短縮される利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この両面印刷機では、上述のように各面4色印刷の場合、片面印刷機では4ユニットあればよいのが8ユニットの印刷ユニットを要することになり、常に片面印刷の倍の数の印刷ユニットを装備しておかなければならない。このため、非常に大きな設置面積が必要となり、狭い工場での設置は難しいという課題がある。
【0006】
また、印刷機において主要な構成部分である印刷装置は高価である為、印刷機全体のコストはこれらの印刷装置のコストに略対応し、両面印刷機の場合、片面印刷機2台分のコストに匹敵する。したがって、印刷機の設備コストが高額となり、小さなサイズのシートを印刷する機械でも大型の機械並みの価格となってしまうという課題もある。
【0007】
更に、印刷の仕事では全て表裏4色の印刷ばかりではなく、片面印刷のみの仕事も多く、両面印刷機において片面印刷を行う場合印刷ユニットの半分は使われないことになり、総合稼動効率が良くない。
また、版胴にレーザーなどで直接画像を書込む機上製版の場合は、各版胴に一台ずつの書き込み装置が必要であり非常に高い機械となってしまう。
【0008】
本発明はこのような課題に鑑み案出されたもので、大きな設置面積を要することなくまた設備コストを低減できて総合稼動効率を向上させることができる両面印刷可能な枚葉印刷機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目標を達成するため、本発明の枚葉印刷機は、シートを供給する給紙装置と、外周長が印刷長さの偶数倍である印刷胴を有する印刷ユニットを複数そなえ該給紙装置から供給された該シートに印刷を施す印刷装置と、最終色印刷ユニットの圧胴に接続された排紙胴と、該排紙胴に接続されて該シートを搬送・積重する排紙装置と、該最終色印刷ユニットの圧胴に配置され該シートを表裏反転させる反転装置と、該反転装置で反転処理された該シートを一色目印刷ユニットの圧胴へ返送するシート返送装置とから構成されていることを特徴としている(請求項1)。
【0010】
また、該給紙装置は、該印刷装置に対して該シートを連続して供給する第1の供給モードと該シートを1枚供給した後に1枚分のスペースが空くように断続させて供給する第2の供給モードとを有していることが好ましい(請求項2)。
また、該最終色印刷ユニットの圧胴まで搬送された該シートを、該圧胴から該排紙胴へ連続して送り出す第1の送出モードと、該圧胴から該排紙胴と反転装置とへ交互に送り出す第2の送出モードとをそなえていることが好ましい(請求項3)。
【0011】
また、該シート返送装置が、該反転装置からのシート受取りに対する該一色目印刷ユニットの圧胴へのシート受渡しのタイミングを調節するタイミング調節機構をそなえていることが好ましい(請求項4)。
さらに、該シート返送装置が、該反転装置からのシート受取り部にそなえられた中間胴と、該一色目印刷ユニットの圧胴へのシート受渡し部にそなえられた中間胴と、これらの中間胴に巻回されたチェーンと、該チェーンに取付けられたチェーングリッパとからなり、該タイミング調節機構は、上記のシート受取り部にそなえられた中間胴から上記のシート受渡し部にそなえられた中間胴に至るまでの該チェーンの経路長さを変更することにより該タイミングを調節することが好ましい(請求項5)。
【0012】
また、該印刷ユニットが、版胴表面の版材に印刷画像を形成する画像書込み装置をそなえていることが好ましい(請求項6)。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図3は本発明の一実施形態にかかる枚葉印刷機を説明するもので、図1はその全体構成を説明する模式的な側面図、図2はその要部を拡大して示す模式的な側面図、図3はその動作を説明する模式的な側面図である。
【0014】
ただし、この実施の形態に記載される構成部品の寸法、材質、形状、その相対位置などは特に特定的な記載が無い限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。なお、前記した従来のものと同一の部位については図中同一の符号を付して示し、重複する説明は一部省略する。
また、ここでは一例として四色印刷の装置について説明するが色数はこれに限定されるものではない。
【0015】
図1に示すように、この枚葉印刷機は、上流側から給紙装置1,印刷装置9,排紙装置60をそなえており、給紙装置1から一枚ずつ送られたシートは、スインググリッパ2で印刷胴(版胴,ブランケット胴,圧胴)の周速まで加速されて、中間胴3を経て印刷装置9に送られ、印刷装置9で印刷を施された後、排紙胴4に進みチェーングリッパ17に渡され、チェーングリッパ17によってパイル形成部15に搬送されてパイル19に積上げられるようになっている。
【0016】
印刷装置9には、四つの印刷ユニット46,47,48,49が備えられ、例えば一色目印刷ユニット46ではブラックを印刷し、二色目印刷ユニット47シアンを印刷し、三色目印刷ユニット48ではマゼンタを印刷し、四色目印刷ユニット49ではイエローを印刷するなどして、4色刷り印刷を行うことができる。
印刷装置9の各印刷ユニット46,47,48,49には、版胴31,32,33,34、ブランケット胴21,22,23,24、圧胴11,12,13,14がそなえられ、各印刷ユニット46,47,48,49の相互間には、一・二色間中間胴41、二・三色間中間胴42、三・四色間中間胴43がそなえられる。また、四色目印刷ユニット49の圧胴14の下方には反転中間胴6がそなえられる。
【0017】
これらの版胴31〜34、ブランケット胴21〜24、圧胴11〜14、中間胴41,42,43,6の径は基準径の二倍になっている。また、版胴31〜34及びブランケット胴21〜24の外周面は、中心角で略180°分のA,B二つの面に分けられている。なお、版胴31〜34及びブランケット胴21〜24の各A面には符号にaを付して31a〜34a,21a〜24aで示し、版胴31〜34及びブランケット胴21〜24の各B面には符号にbを付して31b〜34b,21b〜24bで示す。
【0018】
さらに、一色目印刷ユニット46の入口部には第一中間胴3がそなえられ、四色目印刷ユニット49の圧胴14と反転中間胴6との間には切替中間胴5がそなえられ、反転中間胴6から一色目印刷ユニット46の圧胴11にかけて、反転胴7,第一戻り中間胴25,第二戻り中間胴26,前中間胴29が順にそなえられている。これらの各中間胴3,5,7,25,26,29の径は基準径になっている。
【0019】
給紙装置1と印刷ユニット9との連結は、圧胴11,12,13,14一回転に対し一枚のシートを供給する給紙状態(即ち、印刷装置9に対してシートを1枚供給した後に1枚分のスペースが空くように断続させて供給する第2の供給モード)と、圧胴11,12,13,14一回転に対し二枚のシートを供給する給紙状態(即ち、印刷装置9に対してシートを連続して供給する第1の供給モード)とを、選択できるようになっている。これを実現する給紙装置の詳細は図示していないが、例えば1対2で回転する駆動系と、1対1で回転する駆動系とをクラッチで切替連結しても良く、あるいは印刷装置と連動して回転できる変速可能な単独モータで各部を駆動するようにしてもよい。
【0020】
また、本実施形態では水無しオフセット印刷の場合を取上げているので、版胴31,32,33,34にはそれぞれ一つのインキ装置8が接続されている。なお、湿し装置については図示しないが、本枚葉印刷機は、通常のオフセット印刷である湿し装置を有する印刷装置に適用できるのは勿論のことである。また、インキ装置8は従来のマルチローラ方式を図示しているが、短縮型のキーレスインキ装置でも良いでもよい。
【0021】
そして、四色目(最終色)印刷ユニット49の圧胴14には、従来の機械と同様に、チェーン16を駆動するスプロケットを持つ排紙胴4が接続されていて、チェーングリッパ17によって排紙パイルの形成部分15a,15b等で構成される排紙装置60に搬送され積上げられる。
本実施形態では、四色目(最終色)圧胴14に公知の構造の反転装置35としてシートを導く為の切替中間胴5が配置されている。そして、切替中間胴5から反転中間胴6,反転胴7を通って、排紙胴4及びチェーングリッパ17と類似構造の第一戻り中間胴25,第二戻り中間胴26,中間チェーングリッパ28,中間チェーン27,位相調整鎖車54,55,56を持つチェーン搬送部(シート返送装置)44を経て、前中間胴29に接続しており、前中間胴29は一色目圧胴11に接続している。
【0022】
各圧胴11,12,13,14には、シートを掴む爪11a,11b,12a,12b,13a,13b,14a,14bが、色間中間胴41,42,43にもシートを掴む爪41a,41b,42a,42b,43a,43bがそれぞれA,B二組設けられている(A爪には符号にaを付し、B爪には符号にbを付す)。切替中間胴5,前中間胴29には同様な爪装置45が設けられている。
【0023】
さらに、チェーン搬送部44には複数個の中間チェーングリッパ28がそなえられ、この経路に沿ってシートが安定搬送されるようになっている。
ところで、反転中間胴6に対する反転胴7の位相とチェーン搬送装置44の位相とが、シートが反転した場合と反転しない場合とで変わることになるため、この結果、中間チェーングリッパ28と前中間胴29との位相が変わってしまう。そこで、タイミング調節機構としての三つの位相調整鎖車54,55,56を移動させて、反転装置35からのシート受取りに対する一色目印刷ユニット46の圧胴11へのシート受渡しのタイミングを調節して、位相合わせを行なう。
【0024】
つまり、三つの位相調整鎖車54,55,56の位置を変えることで、中間チェーングリッパ28と前中間胴29の爪装置45との位相が変わらないようにしている。つまり、三つの位相調整鎖車54,55,56の位置を変えることで、反転胴7とチェーン搬送装置44とのくわえ替え点57から前中間胴29とチェーン搬送装置とのくわえ替え点58迄の矢印方向のチェーン経路の長さを変更して、くわえ替え点57でのくわえ替えに対するくわえ替え点58でのくわえ替えタイミングを調整して、一色目圧胴11のB爪11bとの位相が変わらないようにすることができるのである。なお、位相調整鎖車54,55,56の位置の変更状態の一例を図3に点線と実線とで示す。
【0025】
反転する場合もシートの長さによって、同じ様に反転中間胴6に対して反転胴の位相が変わるので、位相調整鎖車54,55,56の位置を変えて中間チェーングリッパ28と一色目圧胴11のB爪11bの位相が変わらないようにする。また、排紙胴4上でチェーングリッパ17にくわえ取るか、排紙胴4でシートを切替中間胴5に進めるか否かは、図示しない公知の爪開閉のカム切替装置によって排紙胴4側及び四色目圧胴14側のカムを操作することで行うことができる。同様に一色目圧胴11が前中間胴29からシートを受取るか受取らないかは、図示しないカム切替装置で双方のカムを操作して行うことができる。これにより、最終色印刷ユニット49の圧胴14まで搬送されたシートを、圧胴14から排紙胴4へ連続して送り出す第1の送出モードと、圧胴14から排紙胴4と反転装置35とへ交互に送り出す第2の送出モードとを実現することができる。
【0026】
版胴31,32,33,34の外周は二枚印刷できる版31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bを装着できるようになっている。その版面に対応してブランケット胴21,22,23,24の外周も二枚転写できるブランケット21a,21b,22a,22b,23a,23b,24a,24bが装着される。また、圧胴11,12,13,14の外周も二枚転写に対応できるようになっている。なお、本実施形態では、印刷胴外周長を印刷長さ(基準印刷長)の2倍の長さのもので説明するが偶数倍の長さであればよい。
【0027】
さらに、本実施形態では、レーザーなどを使って各版胴31,32,33,34へ直接画像を書込む、画像書込み装置50が設けられている。この画像書込み装置50は版胴31,32,33,34の中心軸線と平行に固設された梁52に跨っているスライド51に取付けられている。また、この画像書き込み装置50は版胴の回転と正確に同期して軸線方向に規定量スライドできる図示しない駆動装置を有していて、画像を正確に書込めるようになっている。画像書き込み装置50は移動させる方式でなくてもよく、相当数のレーザー照射素子を配置するか、回転ミラーで走査するようにしても良い。
【0028】
本発明の一実施形態にかかる枚葉印刷機は上述のように構成されているので、この枚葉印刷機によれば以下のように四つの方法で印刷することができる。
第一の印刷方法は、給紙装置1を圧胴一回転に対し、つまり二組の爪に対し、一枚のシートを供給するように接続する。
この場合、最初に送られてきたシートはスインググリッパ2、第一中間胴3を経て、1色目圧胴11のA爪11aにくわえられる。圧胴11が1回転する間に、1枚目のシートは一色目ブランケット胴A面21aのブランケットから一色目版胴A面31aの版の画像が転写される。そして、一・二中間胴41のA爪41aに渡され、圧胴11のA爪11aは再びシートを受取る位置に来て二枚目のシートをくわえる。この間、シートは圧胴一回転に一枚しか送られてこないので、一色目圧胴11のB爪11bはシートをくわえないままである。
【0029】
次の一回転の間に1枚目のシートは一・二中間胴41から二色目圧胴12のA爪12aに渡され、二色目ブランケット胴A面32aのブランケットから二色目版胴A面32aの版の画像が転写される。そして、二・三中間胴42のA爪42aに渡され、この間二色目圧胴12のB爪12bはシートをくわえないままである。一色目圧胴11のA爪11aにくわえられた二枚目のシートは一回転前の1枚目のシートと同様、一色目ブランケット胴A面21aのブランケットから一色目版胴A面31aの版の画像が転写される。そして、一・二中間胴41のA爪41aに渡される。
【0030】
以下順次回転毎にシートは進み、四色目圧胴14を通過したシートは片面に各印刷ユニット46,47,48,49で各版胴A面31a,32a,33a,34aの画像が各ブランケット胴A面21a,22a,23a,24aから転写されている。例えば一色目ユニット46からブラック、二色目ユニット47からシアン、三色目ユニット48からマゼンタ、そして四色目ユニット49からイエローの4色で刷られている。
【0031】
片面に4色刷られたシートは、四色目圧胴14のA爪14aにくわえられたまま、排紙胴4との接続点を通過して、切替中間胴5との接続点に進む。ここで切替中間胴5の爪装置45にくわえ替えられる。ここから公知の反転装置35の反転中間胴6と反転胴7で天地を反転して裏返される。裏返されたシートは反転胴7から、チェーン搬送部44の第一戻り中間胴25上で中間チェーングリッパ28にくわえられ、搬送されて第二戻り中間胴26に至る。第二戻り中間胴26上で前中間胴29の爪装置45にくわえ替えられる。
【0032】
前中間胴29の爪装置45がシートをくわえて、一色目圧胴11との接続点にくると、一色目圧胴11のB爪11bと出会う。ここで裏返されたシートはB爪11bにくわえられる。今迄何もくわえないでいたB爪11bに初めてシートがくわえられる。ここからは各色の圧胴11,12,13,14及び中間胴41,42,43のB爪11b,41b,12b,42b,13b,43b,14bにくわえられて進み、各色の圧胴上で前に印刷された面の裏面に、ブランケット胴B面21b,22b,23b,24bから版胴B面31b,32b,33b,34bの画像が順次転写される。そして、B爪14bにくわえられて四色目圧胴14でブランケット胴B面24bから画像を転写されたシートは、シートの両面に4色印刷されている。
【0033】
両面印刷された四色目圧胴B爪14bくわえられているシートは、こんどは排紙胴4との接続点で排紙装置60へ搬送され積上げられた後機外へ排出する。即ち、シートはチェーングリッパ17にくわえ替えられ、チェーングリッパ17でパイル形成部15aへ運ばれ、パイル19aに積上げられ、満杯になると排出されるようになっている。
【0034】
二つの排紙パイル形成部15a,15bはどちらか一方の排紙パイル形成部で正紙を積み、他方の排紙パイル形成部では損紙が積上げられるが、本実施形態では15aで正紙を積み、15bで損紙をつむ場合を説明している。この方法はダブルデリバリとして公知の技術である。
第二の印刷方法は、給紙装置1からのシートの供給を、圧胴11,12,13,14の1回転に対し二枚供給するように接続する。
【0035】
この場合、一番目のシートは圧胴A爪11a、中間胴A爪41aにくわえられ、二番目のシートは圧胴B爪11b、中間胴B爪41bにくわえられる。以下、奇数番目のシートはA爪に、偶数番目のシートはB爪にくわえられる。そして、四色目圧胴14から切替中間胴5の方へは行かない。四色目圧胴14から排紙胴4でチェーングリッパ17にくわえ替えられて、パイル形成部15aで積上げられる。この場合、A,Bいずれの爪にくわえられたシートも片面四色の印刷となる。即ち、A爪11a,12a,13a,14aにくわえられたシートは版胴A面31a,32a,33a,34aの画像をブランケット胴A面21a,22a,23a,24aから転写され、B爪11b,12b,13b,14bにくわえられたシートには版胴B面31b,32b,33b,34bの画像をブランケット胴B面21b,22b,23b,24bから転写される。
【0036】
A,B面が同じ画像である時は普通の片面4色の印刷機と機械と同じ生産となる。この時は排紙パイル形成部15a,15bにおいてA,B面に対応して別々のパイル19a,19bに積上げても良いし、19a,19bいずれかのパイルに積上げても良い。A,Bが違う画像の場合は、二つの異なる仕事を同時に印刷することができる。この時は排紙パイル形成部15a,15bにおいて別々のパイル19a,19bに積上げる。この方法では戻りの切替中間胴5、反転装置35、チェーン搬送装置44及び前中間胴29は使用されないので、位相は反転しない時の位相で良い。
【0037】
第三の印刷方法は、シートの搬送経路は第一の方法と類似していて、切替中間胴5から反転装置35に進むが、ここで反転せずに進みチェーン搬送部44を経て前中間胴29に送られるようにする。
この時には、チェーン搬送装置44の三つの位相調整鎖車54,55,56の位置は図3の実線で示す状態にある。前中間胴29から一色目圧胴11のB爪11bに渡され各印刷ユニット46,47,48,49で同じ色を二度印刷することができる。例えば一色目印刷ユニットでブラック、二色目印刷ユニットでシアン、三色目印刷ユニットでマゼンタ、そして四色目印刷ユニットでイエローが印刷できる。この方法では同じ色の印刷でも一回の印刷では色の濃度が不足する場合やゴーストの発生を防ぐ事が難しい印刷の場合、同じ色の印刷でも版を別にして追加印刷する方法として使うことができる。
【0038】
第四の印刷方法としては、第一の印刷方法で、片面印刷したシートを切替中間胴5の方へ進ませず、排紙胴4の方へ進ませるようにする。こうすれば普通の片面四色印刷機と同様になる。
即ち、シートはA爪11a,12a,13a,14aにのみくわえられ、版胴A面31a,32a,33a,34aの画像をブランケット胴A面21a,22a,23a,24aから転写された印刷物がパイルに積上げられる。この場合、B爪11b,12b,13b,14bは使用されていない。この方法でも戻りの切替中間胴5、反転装置35、チェーン搬送装置44及び前中間胴29は使用されないので、位相は反転しない時の位相で良い。
【0039】
このように、本輪転印刷機では多様な印刷ができて、機械の総合稼動効率を高めることができるだけでなく、従来の両面4色印刷機では8つの印刷ユニットが必要であったものが、4つの印刷ユニットだけで行えるようになる。したがって、版胴に直接画像を書込む機上製版の場合は、画像書込み装置が従来の両面4色印刷機では、全体では8装置必要であったのが4装置で良いことになる。
【0040】
つまり、片面印刷機と同数の印刷ユニットで両面印刷機を構成することができ、これに付随して、画像書込み装置等の付帯設備も片面印刷機と同数で良いことになり、設備コストを大幅に削減することができる。また、機械の設置面積も従来の両面印刷機の約半分のスペースですむという利点もある。
また、1枚毎に異なる絵柄を印刷する場合に該当する胴やローラ等を着脱する必要が無く機構が簡素になる効果がある。
【0041】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、かかる実施形態では、本発明をオフセット印刷に適用した例を説明したが、本発明は印刷胴(印刷の主要な胴で版胴,ブランケット胴,圧胴などのこと)のうちブランケット胴20を除き、版胴30から直接シートに転写する印刷方式(平版直刷方式)にも適用できる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の枚葉印刷機によれば、外周長が印刷長さの偶数倍である印刷胴に表印刷用の版と裏印刷用の版とを用意し、まずは印刷装置でシートの表裏いずれかの面に印刷を施し、最終色印刷ユニットから送り出された片面印刷済みのシートを反転装置によって表裏反転させたうえで、シート返送装置によって一色目印刷ユニットの圧胴へ返送して、今度はシートの残りの面に印刷を施すようにすれば、片面印刷機と同数の印刷ユニットで両面印刷を行うことが可能になる。したがって、従来の両面印刷機の約半分のスペースですむようになり、大きな設置面積を要することもなく、設備コストも低減でき、総合稼動効率も向上させることができる(請求項1)。
【0043】
また、該給紙装置を第1の供給モードとして印刷装置に対してシートを連続して供給すれば、効率よく片面印刷を実施することができ、該給紙装置を第2の供給モードとして印刷装置に対してシートを1枚供給した後に1枚分のスペースが空くように断続させて供給すれば両面印刷が可能になる。供給するシートの間に、反転装置により表裏反転されシート返送装置により返送されたシートを送り込むようにして、両面印刷を実施することができるようになる(請求項2)。
【0044】
また、最終色印刷ユニットの圧胴まで搬送されたシートを該圧胴から排紙胴へ連続して送り出す第1の送出モードにすれば、効率よく片面印刷を実施することができ、該シートを該圧胴から排紙胴と反転装置とへ交互に送り出す第2の送出モードにすれば、両面印刷を実施することができるようになる(請求項3)。
また、該シート返送装置において、タイミング調節機構により、該反転装置からのシート受取りに対する該一色目印刷ユニットの圧胴へのシート受渡しのタイミングを適宜調節すれば、該一色目印刷ユニットの圧胴へのシートの受渡しを確実に行なうことができる(請求項4,5)。
【0045】
さらに、該印刷ユニットが、版胴表面の版材に印刷画像を形成する画像書込み装置をそなえていれば、1枚毎に異なる絵柄を印刷する場合にも該当する胴やローラ等を着脱する必要が無く機構が簡素になる効果がある(請求項6)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる枚葉印刷機械の全体構成を説明する模式的な側面図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる枚葉印刷機械の要部を拡大して示す模式的な側面図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる枚葉印刷機械の動作を説明する模式的な側面図である。
【図4】従来の反転両面印刷機を説明する模式的な側面図である。
【符号の説明】
1 給紙装置
2 スインググリッパ
3 第一中間胴
4 排紙胴
5 切替中間胴
6 反転中間胴
7 反転胴
8 インキ装置
9 印刷装置
10 圧胴
11 一色目圧胴
11a 一色目圧胴A爪
11b 一色目圧胴B爪
12 二色目圧胴
12a 二色目圧胴A爪
12b 二色目圧胴B爪
13 三色目圧胴
13a 三色目圧胴A爪
13b 三色目圧胴B爪
14 四色目圧胴
14a 四色目圧胴A爪
14b 四色目圧胴B爪
15 パイル形成部
15a 第一パイル形成部
15b 第二パイル形成部
16 チェーン
17 チェーングリッパ
18 最終圧胴
19 排紙パイル
19a 第一排紙パイル
19b 第二排紙パイル
20 ブランケット胴
21 一色目ブランケット胴
21a 一色目ブランケット胴A面
21b 一色目ブランケット胴B面
22 二色目ブランケット胴
22a 二色目ブランケット胴A面
22b 二色目ブランケット胴B面
23 三色目ブランケット胴
23a 三色目ブランケット胴A面
23b 三色目ブランケット胴B面
24 四色目ブランケット胴
24a 四色目ブランケット胴A面
24b 四色目ブランケット胴B面
25 第一戻り中間胴
26 第二戻り中間胴
27 中間チェーン
28 中間チェーングリッパ
29 前中間胴
30 版胴
31 一色目版胴
31a 一色目版胴A面
31b 一色目版胴B面
32 二色目版胴
32a 二色目版胴A面
32b 二色目版胴B面
33 三色目版胴
33a 三色目版胴A面
33b 三色目版胴B面
34 四色目版胴
34a 四色目版胴A面
34b 四色目版胴B面
35 反転装置
36 中間チェーン搬送部
40 中間胴
41 一・二色間中間胴
41a 一・二色間中間胴A爪
41b 一・二色間中間胴B爪
42 二・三色間中間胴
42a 二・三色間中間胴A爪
42b 二・三色間中間胴B爪
43 三・四色間中間胴
43a 三・四色間中間胴A爪
43b 三・四色間中間胴B爪
44 チェーン搬送部(シート返送装置)
45 爪装置
46 一色目印刷ユニット
47 二色目印刷ユニット
48 三色目印刷ユニット
49 四色目印刷ユニット
50 画像書込み装置
51 スライド
52 梁
53 後印刷装置
54,55,56 位相調整鎖車(タイミング調節機構)
57 反転胴とチェーン搬送装置のくわえ替え点
58 前中間胴とチェーン搬送装置のくわえ替え点
60 排紙装置

Claims (6)

  1. シートを供給する給紙装置と、
    外周長が印刷長さの偶数倍である印刷胴を有する印刷ユニットを複数そなえ該給紙装置から供給された該シートに印刷を施す印刷装置と、
    最終色印刷ユニットの圧胴に接続された排紙胴と、
    該排紙胴に接続されて該シートを搬送・積重する排紙装置と、
    該最終色印刷ユニットの圧胴に配置され該シートを表裏反転させる反転装置と、
    該反転装置で反転処理された該シートを一色目印刷ユニットの圧胴へ返送するシート返送装置と
    から構成されていることを特徴とする、枚葉印刷機。
  2. 該給紙装置は、該印刷装置に対して該シートを連続して供給する第1の供給モードと該シートを1枚供給した後に1枚分のスペースが空くように断続させて供給する第2の供給モードとを有していることを特徴とする、請求項1記載の枚葉印刷機。
  3. 該最終色印刷ユニットの圧胴まで搬送された該シートを、該圧胴から該排紙胴へ連続して送り出す第1の送出モードと、該圧胴から該排紙胴と反転装置とへ交互に送り出す第2の送出モードとをそなえている
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の枚葉印刷機。
  4. 該シート返送装置が、該反転装置からのシート受取りに対する該一色目印刷ユニットの圧胴へのシート受渡しのタイミングを調節するタイミング調節機構をそなえていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかの項に記載の枚葉印刷機。
  5. 該シート返送装置が、該反転装置からのシート受取り部にそなえられた中間胴と、該一色目印刷ユニットの圧胴へのシート受渡し部にそなえられた中間胴と、これらの中間胴に巻回されたチェーンと、該チェーンに取付けられたチェーングリッパとからなり、該タイミング調節機構は、上記のシート受取り部にそなえられた中間胴から上記のシート受渡し部にそなえられた中間胴に至るまでの該チェーンの経路長さを変更することにより該タイミングを調節することを特徴とする、請求項4記載の枚葉印刷機。
  6. 該印刷ユニットが、版胴表面の版材に印刷画像を形成する画像書込み装置をそなえていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかの項に記載の枚葉印刷機。
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