JP3610357B2 - 木材パネル、土留部材および木材固定工法 - Google Patents

木材パネル、土留部材および木材固定工法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、土砂等の崩壊のおそれのある法面の土留に適した木材パネル、土留部材および木材固定工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、道路や山腹、河川の護岸等の土砂崩壊が予測される法面または崩壊した法面に施工される土留工法は、コンクリートやコンクリートブロック、または鋼製や金網製の箱型枠に玉石を投入したものが主流であり、近年においては急勾配補強盛土工法も普及している。
【0003】
一方、近年において自然環境や景観を重視しかつ環境に配慮した土木資材や工法が開発されつつあり、自然石や木材等の天然資材を積極的に使用する手法の採用が強く要請され始めている。特に国内の森林を健全に育成させるために、間伐の推進は緊急の課題であり、間伐材を建築分野のみではなく土木資材にも積極的に活用させることは関係者の最大の懸案事項である。
【0004】
木材を使用した法面保護工は、従来、道路法尻や治山工事等の山腹に簡易な柵工として採用されていたが、それ以外に、例えば特開平10−114951号公報または特開2000−8383号公報に記載されているように、木材単体および木材と異質材料とを組み合わせ、背面の土砂に抵抗する土留工や護岸工として使用されるケースが増加している。
【0005】
さらに木材が腐朽しても構造物に影響を与えない景観工法も開発されつつあり、例えば特開2000−273882号公報に記載されているように、コンクリート構造物の化粧型枠や、特開平11−303090号公報に記載のように、金網系のカゴ枠に木材を接続し、景観上は木材を配置したように見せているものなどがある。
【0006】
また、法面勾配が1割以下の緩斜面における法面保護工は緑化工法が主流であるが、大雨により法面(土砂)の流出が予想される箇所においてはコンクリート枠やブロック張工が施工されており、近年、間伐材の需要促進の面からこれらの代替として道路法尻に間伐材丸太を並べる景観工法が自治体から採用され始めている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、以上に述べた従来の木材を使用した土留および護岸工法では、木材で背面の土砂を抑えるため、木材が生物由来である以上、腐朽は免れず、腐朽時の土砂の流出対策が未解決という問題点があった。
【0008】
木材の腐朽を防ぐため、木材に防腐薬剤を注入する方法が考えられるが、防腐薬剤の注入では耐用年数を延ばすだけであって根本的な解決策とはならず、そのうえ、水際に使用する際には、薬剤が環境に与える影響に十分留意しなければならなかった。
【0009】
従来技術のコンクリートの化粧型枠や、構造物の表面に木材を配した工法においても、木材腐朽後の景観には配慮されておらず、木材を交換するためには再度の工事が必要となるという問題点があった。
【0010】
従来技術の、緩斜面の法尻に木材を配した景観工法では、特に切土法面の玉石等の露出する凹凸面に丸太が密着せず、大雨時には法面との空隙や木材の腐朽部から進入した流水が雨裂を増大させ、法面土砂の流出をおこす例が多々見られるという問題点があった。
【0011】
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたもので、景観上の木材が腐朽しても背面土砂が流出するのを防ぐことができ、さらに、腐朽した木材を複数本単位で容易に交換可能な木材パネルおよび土留部材を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る木材パネルは、支持フレームと、支持板と、木材部とを有し、前記支持板は前記支持フレームの一方面側に突出するよう前記支持フレームに設けられ、前記木材部は、複数の細長い木材を貫通する長ボルトにより並列に連結して成り、前記支持フレームの一方面側に沿うよう前記支持板に着脱可能に取り付けられていることを、特徴とする。
【0013】
本発明に係る木材パネルは、木材部が複数の細長い木材を貫通する長ボルトにより並列に連結して成り、木材部は支持板に着脱可能に取り付けられているため、特別な工事をしなくとも、腐朽した木材を木材部ごと複数本単位で容易に交換することができる。支持フレームには、その内側を塞ぐよう土留用ネットを張り付けることができる。その場合、木材部の木材が腐朽していても、土留用ネットにより背面土砂が流出するのを防ぐことができる。なお、本明細書において、「木材」とは、長尺材と同義であり、細長い丸太や角材のような木製の棒状部材のほか、板材や竹材であってもよく、材質、断面形状を問わない。従って、本明細書において、「木材部」には、例えば、複数の細長い丸太、板材または竹材を貫通する長ボルトにより並列に連結して成るものが含まれる。支持フレームは、背面土砂に抵抗する長尺かつ細幅の剛性板から成ってもよい。
【0014】
請求項1の本発明に係る木材パネルは、前述の本発明に係る木材パネルにおいて、前記長ボルトは一端が前記木材から突出しており、前記支持板は下側支持板と上側支持板とから成り、前記下側支持板は前記長ボルトの一端が挿入される孔を有して前記木材部を支持し、前記上側支持板は突出側の端部に前記長ボルトを保持する溝を有し、前記上側支持板に回転可能に取り付けられて前記溝に保持された長ボルトに着脱可能に係合する係合片を有することを、特徴とする。
【0015】
請求項1の本発明に係る木材パネルは、係合片を長ボルトから外し、長ボルトを溝から外して孔から引き抜くことにより、木材部を容易に支持板から外すことができ、木材部の交換を容易に行うことができる。
【0016】
請求項1の本発明に係る木材パネルは、木材部の木材が水平方向に伸びるよう配置されることが好ましい。この場合、支持フレームは、左右の縦柱材の一方の端部を連結材で連結して成ることが好ましい。この場合、下側支持板および上側支持板は、縦柱材より前面方向に突出するよう両端が縦柱材に固定される。下側支持板および上側支持板には、下側支持板および上側支持板より前面方向への突出距離の小さい2本以上の縦材が連結されることが好ましい。この場合、支持フレームの厚みと縦材の突出距離により、背面土砂と木材部との間に空間を与えることができ、この空間により木材が腐りにくくなり、木材の耐久性を高めるとともに、水中などでは小動物の棲息環境を提供することができる。木材部は、水平方向に伸びるよう並設した複数の木材を2本以上の長ボルトにより一体化して成ることが好ましい。
【0017】
請求項2の本発明に係る木材パネルは、前述の本発明に係る木材パネルにおいて、前記木材部は固定プレートを有し、前記固定プレートは前記長ボルトにより貫通されて前記木材の間に取り付けられ、前記木材の間から突出して前記木材の一端側に伸びる1対の係合突起を有し、前記支持板は下側支持板と上側支持板とから成り、前記下側支持板および前記上側支持板は前記係合突起が挿入される孔を有して前記木材部を支持することを、特徴とする。
【0018】
請求項2の本発明に係る木材パネルは、固定プレートの係合突起を下側支持板および上側支持板の孔から引き抜くことにより、木材部を容易に支持板から外すことができ、木材部の交換を容易に行うことができる。
【0019】
請求項2の本発明に係る木材パネルは、木材部の木材が上下方向に伸びるよう配置されることが好ましい。この場合、支持フレームは、左右の縦柱材の両方の端部を連結材で連結して成ることが好ましい。この場合、下側支持板および上側支持板は、縦柱材より前面方向に突出するよう両端が縦柱材に固定される。この構成では、支持フレームの厚みと下側支持板および上側支持板の突出距離により、背面土砂と木材部との間に空間を与えることができ、この空間により木材が腐りにくくなり、木材の耐久性を高めるとともに、水中などでは小動物の棲息環境を提供することができる。支持フレームは、縦柱材に固定されて下側支持板の下方で木材部の下端を支持可能な突出板を有することが好ましい。木材部は、上下方向に伸びるよう並設した複数の木材を2本以上の長ボルトにより一体化して成ることが好ましい。
【0020】
請求項3の本発明に係る木材パネルは、請求項1または2の木材パネルにおいて、土留用ネットが前記支持フレームにその内側を塞ぐよう張り付けてあることを特徴とする。請求項3の本発明に係る木材パネルは、木材部の木材が腐朽していても、土留用ネットにより背面土砂が流出するのを防ぐことができる。
請求項4の本発明に係る土留部材は、支持フレームと、支持板と、基部と、土留用ネットと、木材部とを有し、前記支持板は前記支持フレームの前面側に突出するよう前記支持フレームに設けられ、前記基部は前記支持フレームの背面側に伸びるよう前記支持フレームの下端に設けられて前記支持フレームを支持し、前記土留用ネットは前記支持フレームにその内側を塞ぐよう張り付けられ、前記木材部は、複数の細長い木材を貫通する長ボルトにより並列に連結して成り、前記支持フレームの前面側に沿うよう前記支持板に着脱可能に取り付けられている土留部材であって、前記長ボルトは一端が前記木材から突出しており、前記支持板は下側支持板と上側支持板とから成り、前記下側支持板は前記長ボルトの一端が挿入される孔を有して前記木材部を支持し、前記上側支持板は突出側の端部に前記長ボルトを保持する溝を有し、前記上側支持板に回転可能に取り付けられて前記溝に保持された長ボルトに着脱可能に係合する係合片を有することを、特徴とする。
請求項5の本発明に係る土留部材は、支持フレームと、支持板と、基部と、土留用ネットと、木材部とを有し、前記支持板は前記支持フレームの前面側に突出するよう前記支持フレームに設けられ、前記基部は前記支持フレームの背面側に伸びるよう前記支持フレームの下端に設けられて前記支持フレームを支持し、前記土留用ネットは前記支持フレームにその内側を塞ぐよう張り付けられ、前記木材部は、複数の細長い木材を貫通する長ボルトにより並列に連結して成り、前記支持フレームの前面側に沿うよう前記支持板に着脱可能に取り付けられている土留部材であって、前記木材部は固定プレートを有し、前記固定プレートは前記長ボルトにより貫通されて前記木材の間に取り付けられ、前記木材の間から突出して前記木材の一端側に伸びる1対の係合突起を有し、前記支持板は下側支持板と上側支持板とから成り、前記下側支持板および前記上側支持板は前記係合突起が挿入される孔を有して前記木材部を支持することを、特徴とする。
【0022】
請求項4および5の本発明に係る土留部材は、基部を設置面上に配置し、支持板の背面側を法面に向けて設置する。請求項5の土留部材は、木材部が複数の細長い木材を貫通する長ボルトにより並列に連結して成り、木材部は支持板に着脱可能に取り付けられているため、特別な工事をしなくとも、腐朽した木材を木材部ごと複数本単位で容易に交換することができる。支持フレームには土留用ネットを張り付けられているため、木材部の木材が腐朽していても、土留用ネットにより背面土砂が流出するのを防ぐことができる。
【0023】
請求項6の本発明に係る土留部材は、請求項4または5の土留部材において、前記基部は前記支持フレームに対して前記支持フレームの下端を中心として回転して折り畳み可能に設けられ、前記基部を設置面上に配置したとき前記支持フレームを立てた状態で保つよう前記基部と前記支持フレームとに連結可能なストッパを有することを、特徴とする。
【0024】
請求項6の本発明に係る土留部材は、基部が支持フレームに対して折り畳み可能なため、折り畳むことにより搬送や保管の際にスペースをとらない。使用の際には、ストッパにより基部と支持フレームとを連結し、支持フレームを立てた状態で保つことができる。
【0025】
請求項7の本発明に係る土留部材は、請求項4,5または6の土留部材において、前記支持フレームは下端部材と上端部材と前記下端部材の両端を前記上端部材の両端と連結する2本の連結部材とを有し、前記基部は、前記支持フレームの背面側に伸びるよう前記下端部材にそれぞれ一端が取り付けられた2本の脚材と、設置面上に配置したとき設置面に沿って伸びる面を有して各脚材の他端を連結するよう各他端に固定された板材とを有し、一方の脚材は前記下端部材の中間部分に取り付けられ、前記板材は前記一方の脚材との連結部を越えて外側に突出して伸びていることを、特徴とする。
【0026】
請求項7の本発明に係る土留部材は、一方の脚材が下端部材の中間部分に取り付けられているため、複数の土留部材を隣合わせに配置して各木材部で折れ曲がった壁を形成するとき、一方の脚材は隣合う土留部材の脚材と重ならず、配置のじゃまにならない。また、板材が一方の脚材との連結部を越えて外側に突出して伸びているため、その板材の外側に伸びた部分の上に隣合う土留部材の脚材を載せることにより、土留部材の安定を図ることができる。
【0027】
請求項8の本発明に係る土留部材は、請求項4,5,6または7の土留部材において、前記木材部は複数の細長い丸太、板材または竹材を貫通する長ボルトにより並列に連結して成ることを特徴とする。
【0028】
前述の土留部材は、前述の木材パネルの支持フレームに左右縦柱材を設け、さらに、脚材と板材とストッパとを連結させて自立可能なフレームを形成し、そのフレームの前面および底面の空間部に強化ネットを張って構成してもよい。この場合、強化ネットは、フレームに直接、または溶接金網もしくは格子状の鉄筋類を介して接続させる。これにより、背面土砂は、フレームに緊張した強化ネットで抵抗される。
【0029】
強化ネットは、急勾配補強盛土工法で採用される控えネットと同種のものを使用してもよい。強化ネットは、フレーム前面および底面の自由な箇所において、鉄筋またはプラスチック類の連結材を介して控えネットと連結可能とした場合には、補強盛土工法の前面枠材とすることができる。
【0030】
複数の土留部材を連結する場合、平面状の壁を形成するときには支持フレームの縦柱材、ストッパおよび脚材の交点をボルトを介して連結することが好ましい。
【0031】
請求項9の本発明に係る木材固定工法は、構造物の壁面に支持板を突出するよう固定し、複数の細長い木材を貫通する長ボルトにより並列に連結して成る木材部を、前記壁面に沿うよう前記支持板に着脱可能に取り付ける木材固定工法であって、前記長ボルトは一端が前記木材から突出しており、前記支持板は下側支持板と上側支持板とから成り、前記下側支持板の孔に前記長ボルトの一端を挿入して前記木材部を支持し、前記上側支持板の突出側の端部の溝で前記長ボルトを保持し、前記上側支持板に回転可能に取り付けられた係合片を、前記溝に保持された長ボルトに着脱可能に係合させることを、特徴とする。
【0032】
本発明に係る木材固定工法は、木材部が複数の細長い木材を貫通する長ボルトにより並列に連結して成り、木材部は支持板に着脱可能に取り付けられているため、特別な工事をしなくとも、腐朽した木材を木材部ごと複数本単位で容易に交換することができる。
【0033】
なお、支持板は、上側支持板と下側支持板とに分かれていることが好ましい。この場合、支持板の固定は、(1)上側支持板および下側支持板、(2)それらの中間部に2本以上の縦材を固定したもの、または(3)上側支持板、下側支持板および下側支持板の下方で木材部の下端を支持可能な突出板を、コンクリートアンカーまたはボルトにより、既設のコンクリート、ブロック構造物、既存技術による鋼製擁壁構造物その他の構造物の壁面に固定することにより行ってもよい。この場合、支持板に木材部を取り付けることで、景観上、木材で既存構造物を覆うことができるとともに、木材の腐朽時の脱着が可能となる。
【0034】
さらに、既存技術におけるエキスパンドメタルまたは格子状の鉄筋類を素材とし、空間を有する補強盛土工法の前面枠および金網製箱型枠(箱枠、カゴ枠などを含む)においても、前述の支持板をボルト類を介してこれに固定することにより、景観上、木材で構成された土留壁と見せることができる。
【0035】
また、緩斜面における凹凸法面に砕石を敷設し、この凹凸を解消し、かつ裏面に土留用ネットを張った木材パネルを設置することで、大雨時の流水による法面の雨裂と砕石の流出が防止可能であり、特に、道路法面においては雑草の刈払い手間が省け、視距確保を兼ねた景観工法となる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき、本発明の各種実施の形態について説明する。
図1乃至図4は、本発明の第1の実施の形態を示している。
図1乃至図3に示すように、木材部1と支持フレーム2と下側支持板21と上側支持板22とから、横型木材パネル3が構成される。各支持板21,22は、支持フレーム2の一方面側に突出するよう支持フレーム2に固定されている。木材部1は、複数の細長い木材11を貫通する長ボルト12により並列に連結して成る。木材部1は、支持フレーム2の一方面側に沿うよう支持板21,22に着脱可能に取り付けられている。
【0037】
木材部の木材11は、水平方向に並設してある。木材11は、間伐材を含む木質系資材である。木材11には、少なくとも2本以上の長ボルト12を上下方向に貫通させてある。長ボルト12は、一端が木材11のうち下端の木材から突出している。長ボルト12は、上下をナット14で固定させてある。さらに、木材11の間には、スペーサー13が挟められ、空間が与えられている。
【0038】
下側支持板21は、山形鋼を素材とし、所定のボルト孔27を有している。下側支持板21は、支持フレーム2の前面方向に片面を突出させてある。上側支持板22は、所定の溝28および固定金具29を有し、支持フレーム2の前面方向に片面を突出させてある。下側支持板21および上側支持板22の両端には、左右の縦柱材24が連結されている。下側支持板21および上側支持板22には、それらより前面方向の突出距離の小さい2本以上の縦材25aが両端を固定されている。
【0039】
図3および図4に示すように、木材部1と支持フレーム2との接続は、長ボルト12の最下端を下側支持板21のボルト孔27に挿入し、木材部1を下側支持板21で支持し、木材11aと11bの間の長ボルト12を上側支持板22の所定の溝28に挿入して行われる。横型木材パネル3は、さらに係合片29を有する。係合片29は、上側支持板22に回転可能に取り付けられて、溝28に保持された長ボルト12に着脱可能に係合する。係合片29は、中空パイプ29dを介して上側支持板22に回転が自由なように取り付けられている。係合片29の溝部29aを長ボルト12と係合させ、長ボルト12の上部のナット14を締めれば、木材部1と支持フレーム2との接続が完了する。なお、中空パイプ29dは、係合片29と上側支持板22の厚さ以上の高さを有し、それぞれの所定の孔を通してボルトセット29e ,29f で上側支持板22に固定してある。
【0040】
横型木材パネル3は、木材部1が複数の細長い木材11を貫通する長ボルト12により並列に連結して成り、木材部11は下側支持板21および上側支持板22に着脱可能に取り付けられているため、特別な工事をしなくとも、腐朽した木材11を木材部1ごと複数本単位で容易に交換することができる。支持フレーム2には、その内側を塞ぐよう土留用ネットを張り付けることができる。その場合、木材部1の木材11が腐朽していても、土留用ネットにより背面土砂が流出するのを防ぐことができる。
【0041】
図5および図6は、本発明の第2の実施の形態を示している。
図5に示すように、縦型木材パネル6が、本発明の第2の実施の形態の横型木材パネル3の木材部1の設置方向を変えて成る。縦型木材パネル6の木材部4は、2枚以上の固定プレート41を有する。各固定プレート41は、長ボルト12により貫通されて木材11の間に取り付けられている。固定プレート41は、1対の係合突起41a,41bを有する。1対の係合突起41a,41bは、木材11の間から突出して木材11の一端側に伸びる。
【0042】
縦型木材パネル6は、前述の横型木材パネル2の支持フレーム2を基本構造とする支持フレーム5を有する。支持フレーム5は、山形鋼を素材とした構成である。支持フレーム5には、上側支持板25bおよび下側支持板25cが固定されている。支持フレーム5は、突出板21を有する。突出板21は、縦柱材24に固定され、下側支持板25cの下方で木材部4の下端を支持可能である。上側支持板25bおよび下側支持板25cは、突出板21より前面方向の突出距離が小さい。図6に示すように、固定プレート41の背面の係合突起41a ,41b は、上側支持板25bおよび下側支持板25cの所定のボルト孔27に挿入されている。
【0043】
図7は、本発明の第3の実施の形態を示している。
図7に示すように、緩斜面における法面保護工および護岸工に横型木材パネル3が設置されている。横型木材パネル3は、本発明の第1の実施の形態のものである。約1割以下で凹凸のある緩勾配の法面において施工する場合、まず、法面30に基礎砕石31を支持フレーム2の縦柱材24の厚さ以上で敷設し、凹凸面を整形解消する。次に、基礎砕石31の流出を防止する網目の小さいネット類32を挟んで、木材パネル3を設置する。縦柱材または縦材25aの数カ所において、アンカー33により支持フレーム2を固定する。これにより、木材が腐朽しても砕石の流出はなく、木材の交換が可能となる。
【0044】
上部法面からの流水や木材パネル3の裏面の湧水により、土砂の細粒分の流出が予想される場合には、基礎砕石31の厚さを約20cmとし、法面30と基礎砕石との間にフィルター34を敷設して土砂の流出を防止する。また、木材パネル3の安定性を図るため、基礎工35を実施することが望ましい。
【0045】
この工法により、従来の法面保護張工におけるコンクリ−トを木材に代替えすることが可能となり、木材の設置のみでは不完全であった凹凸法面における木材の使用が可能となる。また、この工法と別種緑化工法の組合せにより、より景観に配慮した法面保護工とすることができる。
【0046】
図8は、本発明の第4の実施の形態を示している。
図8に示すように、本発明の第4の実施の形態の木材固定工法では、既存の法面構造物を景観上、木材に変えることができる。
【0047】
図8に示すように、コンクリート擁壁36の所定の位置に、山形鋼を素材とする下側支持板21および上側支持板22を、コンクリートアンカーまたはコンクリート用くぎ等37を用いて固定する。下側支持板21および上側支持板22の間隔に合わせた所定の本数の木材を有する木材部1を準備する。その木材部1を長ボルト12により下側支持板21および上側支持板22に、所定の孔27および溝28並びに係合片29で接続、固定する。これにより、景観上、コンクリート面を木材とすることができる。
【0048】
図9は、本発明の第5の実施の形態を示している。
図9に示すように、本発明の第5の実施の形態の木材固定工法では、既存の鋼製擁壁構造物を景観上、木材に変えることができる。
【0049】
図9に示すように、既存技術における鋼製擁壁構造物38の所定の位置に、山形鋼を素材とする下側支持板21および上側支持板22を、ボルト39を用いて固定する。下側支持板21および上側支持板22の間隔に合わせた所定の本数の木材を有する木材部1を準備する。その木材部1を長ボルト12により下側支持板21および上側支持板22に、所定の孔27および溝28並びに係合片29で接続、固定する。これにより、景観上、鋼製擁壁面を木材とすることができる。
【0050】
図10は、本発明の第6の実施の形態を示している。
図10に示すように、本発明の第6の実施の形態の木材固定工法では、既存の補強盛土工法の支持フレーム(前面枠体)40を景観上、木材に変えることができる。
【0051】
支持フレーム40は、一例では、高さ約50cm前後である。既存技術における支持フレーム40の所定の位置に、山形鋼を素材とする下側支持板21および上側支持板22を、ボルト39および裏面材20を用いて固定する。下側支持板21および上側支持板22の間隔に合わせた所定の本数の木材を有する木材部1を準備する。その木材部1を長ボルト12により下側支持板21および上側支持板22に、所定の孔27および溝28並びに係合片29で接続、固定する。これにより、脱着可能な木材を使用した補強盛土工法の支持フレームとすることができる。なお、本実施の形態では、短尺の剛性板を支持板21,22と裏面材20の素材として使用した例を示してある。
【0052】
本実施の形態では、木材が水平方向に伸びる横型の木材部の例を示しているが、木材が上下方向に伸びる縦型の木材部を用いてもよい。この場合、支持板21,22と裏面材20は、本実施の形態における配置から90度回転させ、縦方向に配置する。また、本実施の形態において、木材部1の木材11の一部を切り欠いて、木材部1に窓を形成してもよい。その窓は、植生用に利用することができる。
【0053】
図11は、本発明の第7の実施の形態を示している。
図11に示すように、本発明の第7の実施の形態では、既存技術における補強盛土工法に使用される支持フレーム40を利用している。支持フレーム40は、複数が上下方向に配置されている。下段の支持フレーム40に控えネット76を接続した後、支持フレーム40の背面側を埋戻し、埋戻した土砂75の転圧後に、上段支持フレーム40を施工する。
【0054】
本発明の第4、5、6または7の実施の形態で用いる木材部は、下側支持板21および上側支持板22の間隔に合わせて木材11の本数や径を決定しても、逆に、木材部の高さに合わせて下側支持板21および上側支持板22の間隔を決定してもよい。また、下側支持板21および上側支持板22より前面方向の突出距離の小さい2本以上の縦材25aを使用し、構造物36,38,40の壁面と木材部1との間に空間を与えてもよい。なお、下側支持板21および上側支持板22が固定可能な構造物であれば、コンクリートおよび既存技術における鋼製擁壁構造物並びに補強盛土工法に使用される支持フレーム(前面枠体)など、適用される構造物は限定されるものではない。いずれにしても、腐朽時に容易に交換可能な木材部が既存構造物に形成することができる。
【0055】
さらに、木材部の重量を支持可能であれば、下側支持板21および上側支持板22は、長尺の必要性はなく、図10に示すように、所定の孔27および溝28並びに係合片29を有する短尺の剛性板でもよい。
【0056】
本発明の第4、5、6または7の実施の形態では、木材パネルをコンクリートを始めとする平面を有する構造物に設置することで、景観上、木材を素材とする構造物に見せる効果があり、また、木材の腐朽時には木材を複数本単位で容易に交換することができる。特に、第6の実施の形態に示すように、近年急速に普及しているエキスパンドメタルなどの補強盛土工法の支持フレームに木材パネルを適用することで、木材と緑化を共に有する景観を提供できる効果がある。
【0057】
図1および図12乃至図17は、本発明の第8の実施の形態を示している。
図12に示すように、本発明の第8の実施の形態では、前述の横型木材パネルを使用して土留部材が構成されている。支持フレーム2には、平鋼を素材とするストッパ71と山形鋼を素材とする脚材72とがボルトにより連結してある。さらに、左右の脚材72を平鋼を素材とする板材73にて連結することにより、自立可能なフレーム7aが形成される。
【0058】
フレーム7aの前面部および底面部に、1枚あるいは前面部と底面部に分離した強化ネット74を接続させて、土留フレーム7cが形成されている。強化ネット74は、フレーム7aに直接あるいは溶接金網または格子状の鉄筋類を介して接続されている。この土留フレーム前面に木材部1を取り付けることにより、脱着可能な木材パネルを使用した土留部材7が形成される。なお、本実施の形態では、木材が水平方向に伸びる横型の木材部の例を示しているが、木材が上下方向に伸びる縦型の木材部を用いてもよい。また、本実施の形態において、木材部1の木材11の一部を切り欠いて、木材部1に窓を形成してもよい。その窓は、植生用に利用することができる。
【0059】
強化ネット74は、最後部一つ前の孔列に、板材73を交互に通過させて板材73に固定することが望ましい。図13は、フレーム7aに強化ネット74を接続させた土留フレーム7cの斜視図を示す。図1は、図13の土留フレーム7cに木材部1を取り付けたものである。
【0060】
図14に示す土留部材7は、フレームに緊張された強化ネット74で背面土砂に抵抗するため、木材部1は土圧に関与しない。また、前面方向に突出させた2本以上の縦材25aを有するため、背面土砂75と木材11は直接接せず、木材の耐久性が向上してある。特に、護岸構造物に使用した際は、縦材25aの突出距離分の空間が水中の小動物の棲息環境を提供する。また、木材の腐朽時には、支持フレーム2の係合片の操作により容易にこれを交換することが可能である。このため、あえて木材に高価な防腐薬剤を注入して耐久性を向上させる必要がなく、薬剤が水質に与える影響を心配する必要がない。
【0061】
強化ネット74は、土留フレーム7cの前面部および底面部に接続している。強化ネット74は、その自由な箇所において、連結材により控えネット76と連結可能である。例えば、図15に示す前面部および底面部において、互いのネット74,76の一部を重ね、図16に示すように、各ネット74,76の重複した列孔に連結材77を交互に通過させることにより、補強盛土工法の支持フレーム(前面枠体)として使用することができる。この支持フレームを上段に積み重ねることにより、補強盛土壁とすることができる。
【0062】
土留フレーム7cは、ストッパ71を取り外せば強化ネット74を接続したままで、木材パネルの支持フレーム2の背面に折り畳みが可能であり、畳んだ状態での運搬も容易に可能となる。なお、図17は、強化ネットを省略した、フレーム7aを折り畳んだ状態の斜視図である。
【0063】
次に、本実施の形態の土留部材の作用、効果について説明する。
土留部材7を適用することにより、木材11が腐朽しても背面土砂の流出がないため、木材使用による安全性確保の課題から解放され、従来より使用が控えられていた人家周辺また道路法面の土留構造物においても木材を使用することが可能となる。
【0064】
また、木材の腐朽が構造物に影響を与えないため、木材に高価な防腐薬剤を注入して耐用年数を高める必要がなく、水中および水際で護岸構造物として使用する場合に、薬剤の影響を考慮することなく木材を使用することが可能となる。
【0065】
さらに、木材部と土留部との間に空間を与えているため、木材が直接、背面土砂に接せず、木材の耐久性が向上する効果があるとともに、特に水中に使用した場合には、この空間が小動物の隠れ家等になり得るため、環境に配慮した資材および護岸工法が提供できる。
【0066】
従来の木材を使用した土留構造物においては木材が腐朽し、背面土砂の流出が懸念される時には、再工事とこれに伴う費用が必要であった。これに対し、木材パネル1を使用した土留部材7においては、木材部1が容易に脱着可能であり、木材の腐朽時に木材部のみの交換で更新が可能となる。支持フレームおよび強化ネットの耐用年数までこの更新を繰り返すことにより、従来製品に比して施工性、維持管理の効率性が大幅に向上し、非常に優れた対費用効果を生ずる。
【0067】
図18および図19は、本発明の第9の実施の形態を示している。
土留部材を現地に適用する場合、背後部の重複を伴う内カーブ曲線部における対策が必要となる。本実施の形態では、図18に示すように、支持フレーム7bは、正面右側の縦柱材24、脚材72およびストッパ71を中央部に寄せてある。これにより、右側端部に空間を与えてある。さらに、板材73の右側を脚材72の外側に延長させてある。なお、図18では、木材部および強化ネットを省略して記載してある。
【0068】
図19に示す曲線区間における平面図で説明すると、支持フレーム7bにおいて、正面右側端部と脚材72aとの空間距離79だけ、右側に隣接する支持フレーム7bの左背後部を内側に配することができる。さらに、右側に隣接する支持フレーム7bの左側の脚材72を、左側に隣接する支持フレーム7bの板材73の上に載せることで、右側に隣接する支持フレーム7bの背面土砂を含めた重量が左側に隣接する支持フレーム7bの上に加わり、その自立安定性を高めることができる。なお、隣接の左右の支持フレーム7bは、互いの縦柱材24および脚材72aを長ボルト78等で固定することが望ましい。
【0069】
図20は、本発明の第10の実施の形態を示している。
図20は、切土法面または比較的高さを要しない高さ約3m前後の盛土法面に適用する場合に、積み重ねを容易にするものである。なお、図20では、木材部および強化ネットを省略して記載してある。
【0070】
土留部材7を単独に積み重ねた場合、背面土圧の安全計算上、転倒または滑動のおそれが生じることがある。そのような場合、支持フレーム7aの背面に溶接金網または格子状の鉄網類80を配置し、両先端部をフック状に加工した鉄筋棒81により支持フレーム7aと鉄網類80とを連結する。これにより、断面形状が略L型であった土留部材7aを箱型のカゴ状とする。中詰土砂75を転圧すれば、支持フレーム7aは、積み重ねが可能となる。
【0071】
【発明の効果】
本発明に係る木材パネル、土留部材および木材固定工法によれば、景観上の木材が腐朽しても背面土砂が流出するのを防ぐことができ、さらに、腐朽した木材を複数本単位で容易に交換可能である。
【0072】
本発明に係る木材パネル、土留部材および木材固定工法によれば、木材または竹材等の天然素材を使用しているため、現在重要視されている環境に配慮したものであり、特に、人目に触れる箇所においては優れた景観をもたらす効果がある。また、道路法面においては、雑草の刈払いの手間が省け、視距確保を兼ねた景観工法となる。
【0073】
さらに、木材に間伐材を使用することにより、全国の山村共通の課題である間伐を推進させる効果が生じる。使用する木材には、あえて防腐処理を行う必要がないため、比較的早いサイクルで腐朽材を交換することにより、再度の間伐材の需要を生ずる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の木材パネルを使用した土留部材を示す斜視図である。
【図2】図1に示す土留部材の木材パネルの分解斜視図である。
【図3】図2に示す木材パネルの縦断面図である。
【図4】図2に示す木材パネルの上側支持部材への取付部周辺を示す斜視図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態の木材パネルを示す分解斜視図である。
【図6】図5に示す木材パネルの縦断面図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態の木材パネルによる緩斜面での木材固定工法を示す断面図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態の木材パネルによるコンクリート構造物における木材固定工法を示す斜視図である。
【図9】本発明の第5の実施の形態の木材パネルによる鋼製土留構造物における木材固定工法を示す斜視図である。
【図10】本発明の第6の実施の形態の木材パネルによる補強盛土工法の前面枠体における木材固定工法を示す斜視図である。
【図11】本発明の第7の実施の形態の、複数の木材パネルを上下方向に配置した補強盛土工法の前面枠における木材固定工法を示す断面図である。
【図12】本発明の第8の実施の形態の木材パネルを使用した土留部材の分解斜視図である。
【図13】図12に示す土留部材の木材部を省略した状態の斜視図である。
【図14】図12に示す土留部材の断面図である。
【図15】図12に示す土留部材の土留用強化ネットと控えネットとの接続関係を示す斜視図である。
【図16】図15に示す土留用強化ネットと控えネットとの接続方法を示す斜視図である。
【図17】図12に示す土留部材の支持フレームを折り畳んだ状態を示す斜視図である。
【図18】本発明の第9の実施の形態の土留部材の木材部を省略した状態の斜視図である。
【図19】図18に示す土留部材の曲線区間における連結状態を示す平面図である。
【図20】本発明の第10の実施の形態の、積み重ねを容易にした土留部材の支持フレームを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 横型木材部
2 支持フレーム
3 横型木材パネル
4 縦型木材部
5 支持フレーム
6 縦型木材パネル
7 木材パネルを使用した土留部材
7a フレーム
12 長ボルト
21 下側支持板
22 上側支持板
24 縦柱材
25a 縦材
25b 上側支持板
25c 下側支持板
27 ボルト孔
28 上側支持板に付する所定の溝
29 係合片
29a 係合片に付する所定の溝
29b 係合片に付する所定の孔
29c 上側支持板に付する所定の孔
29d 中空パイプ
29e ボルト
29f ナット
36 コンクリートおよびブロック構造物
37 コンクリートアンカー
38 鋼製土留構造物
39 固定ボルト
40 補強盛土工法に使用される空間を有する前面支持フレーム
41 固定プレート
71 ストッパ
72 脚材
73 板材
74 強化ネット
76 控えネット
77 ネット連結材

Claims (9)

  1. 支持フレームと、支持板と、木材部とを有し、
    前記支持板は前記支持フレームの一方面側に突出するよう前記支持フレームに設けられ、
    前記木材部は、複数の細長い木材を貫通する長ボルトにより並列に連結して成り、前記支持フレームの一方面側に沿うよう前記支持板に着脱可能に取り付けられている木材パネルであって、
    前記長ボルトは一端が前記木材から突出しており、
    前記支持板は下側支持板と上側支持板とから成り、前記下側支持板は前記長ボルトの一端が挿入される孔を有して前記木材部を支持し、前記上側支持板は突出側の端部に前記長ボルトを保持する溝を有し、
    前記上側支持板に回転可能に取り付けられて前記溝に保持された長ボルトに着脱可能に係合する係合片を有することを、
    特徴とする木材パネル。
  2. 支持フレームと、支持板と、木材部とを有し、
    前記支持板は前記支持フレームの一方面側に突出するよう前記支持フレームに設けられ、
    前記木材部は、複数の細長い木材を貫通する長ボルトにより並列に連結して成り、前記支持フレームの一方面側に沿うよう前記支持板に着脱可能に取り付けられている木材パネルであって、
    前記木材部は固定プレートを有し、前記固定プレートは前記長ボルトにより貫通されて前記木材の間に取り付けられ、前記木材の間から突出して前記木材の一端側に伸びる1対の係合突起を有し、
    前記支持板は下側支持板と上側支持板とから成り、前記下側支持板および前記上側支持板は前記係合突起が挿入される孔を有して前記木材部を支持することを、
    特徴とする木材パネル。
  3. 土留用ネットが前記支持フレームにその内側を塞ぐよう張り付けてあることを特徴とする請求項1または2記載の木材パネル。
  4. 支持フレームと、支持板と、基部と、土留用ネットと、木材部とを有し、
    前記支持板は前記支持フレームの前面側に突出するよう前記支持フレームに設けられ、
    前記基部は前記支持フレームの背面側に伸びるよう前記支持フレームの下端に設けられて前記支持フレームを支持し、
    前記土留用ネットは前記支持フレームにその内側を塞ぐよう張り付けられ、
    前記木材部は、複数の細長い木材を貫通する長ボルトにより並列に連結して成り、前記支持フレームの前面側に沿うよう前記支持板に着脱可能に取り付けられている土留部材であって、
    前記長ボルトは一端が前記木材から突出しており、
    前記支持板は下側支持板と上側支持板とから成り、前記下側支持板は前記長ボルトの一端が挿入される孔を有して前記木材部を支持し、前記上側支持板は突出側の端部に前記長ボルトを保持する溝を有し、
    前記上側支持板に回転可能に取り付けられて前記溝に保持された長ボルトに着脱可能に係合する係合片を有することを、
    特徴とする土留部材。
  5. 支持フレームと、支持板と、基部と、土留用ネットと、木材部とを有し、
    前記支持板は前記支持フレームの前面側に突出するよう前記支持フレームに設けられ、
    前記基部は前記支持フレームの背面側に伸びるよう前記支持フレームの下端に設けられて前記支持フレームを支持し、
    前記土留用ネットは前記支持フレームにその内側を塞ぐよう張り付けられ、
    前記木材部は、複数の細長い木材を貫通する長ボルトにより並列に連結して成り、前記支持フレームの前面側に沿うよう前記支持板に着脱可能に取り付けられている土留部材であって、
    前記木材部は固定プレートを有し、前記固定プレートは前記長ボルトにより貫通されて前記木材の間に取り付けられ、前記木材の間から突出して前記木材の一端側に伸びる1対の係合突起を有し、
    前記支持板は下側支持板と上側支持板とから成り、前記下側支持板および前記上側支持板は前記係合突起が挿入される孔を有して前記木材部を支持することを、
    特徴とする土留部材。
  6. 前記基部は前記支持フレームに対して前記支持フレームの下端を中心として回転して折り畳み可能に設けられ、
    前記基部を設置面上に配置したとき前記支持フレームを立てた状態で保つよう前記基部と前記支持フレームとに連結可能なストッパを有することを、
    特徴とする請求項4または5記載の土留部材。
  7. 前記支持フレームは下端部材と上端部材と前記下端部材の両端を前記上端部材の両端と連結する2本の連結部材とを有し、
    前記基部は、前記支持フレームの背面側に伸びるよう前記下端部材にそれぞれ一端が取り付けられた2本の脚材と、設置面上に配置したとき設置面に沿って伸びる面を有して各脚材の他端を連結するよう各他端に固定された板材とを有し、
    一方の脚材は前記下端部材の中間部分に取り付けられ、前記板材は前記一方の脚材との連結部を越えて外側に突出して伸びていることを、
    特徴とする請求項4,5または6記載の土留部材。
  8. 前記木材部は複数の細長い丸太、板材または竹材を貫通する長ボルトにより並列に連結して成ることを特徴とする請求項4,5,6または7記載の土留部材。
  9. 構造物の壁面に支持板を突出するよう固定し、複数の細長い木材を貫通する長ボルトにより並列に連結して成る木材部を、前記壁面に沿うよう前記支持板に着脱可能に取り付ける木材固定工法であって、
    前記長ボルトは一端が前記木材から突出しており、
    前記支持板は下側支持板と上側支持板とから成り、前記下側支持板の孔に前記長ボルトの一端を挿入して前記木材部を支持し、前記上側支持板の突出側の端部の溝で前記長ボルトを保持し、
    前記上側支持板に回転可能に取り付けられた係合片を、前記溝に保持された長ボルトに着脱可能に係合させることを、
    特徴とする木材固定工法。
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