JP3608700B2 - シャッター - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金融機関等の店舗に設置される自動取引装置等の紙葉類入出口を開閉するためのシャッターに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のシャッターは、紙幣等の紙葉類の挿入口への挿入や受取時に自動制御により開閉動作を行うようにしている。特に、紙葉類挿入時および紙葉類受取時の際のシャッターの閉動作は、シャッターが開いている状態で紙葉類挿入口内に紙葉類の存在を確認し、その確認につづいて紙葉類挿入口内に手の挿入がされているか否かのハンド確認をし、手が挿入されていないことを認識した後に、シャッターを閉めるようにしている。なお、そのシャッターを閉める際に、顧客が手を挿入することができる間隔を空けた位置で閉動作を一時停止し、顧客に紙葉類の挿入を整えさせて、一定時間の経過後にシャッターを完全に閉めるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のシャッターによると、閉動作を開始する前にハンド確認を行っているが、動作を開始した後は手等の異物の存在に係わりなく閉動作を行うため、手等の異物が存在した場合にはシャッターの閉動作を妨げて閉動作を停止させ、自動取引装置の稼働を停止させる問題がある。このため、自動取引装置の稼働効率が悪くなる問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明は、金融機関等の店舗に設置される自動取引装置等の紙葉類入出口を開閉するためのシャッターにおいて、シャッターの開閉動作させる開閉機構と、紙葉類入出口に異物が存在するか否かを感知する感知部とを備え、シャッターが全開している状態から閉動作を行う場合には、開閉機構によりシャッターを閉方向に移動させて、紙葉類入出口に異物を取り除くのに必要な間隔をあけて一時停止させ、この一時停止の間、異物の存在の有無を監視し、異物の存在を認識した場合には、開閉機構によりシャッターを開動作させてから再び閉動作を行わせ、一時停止の間、異物の存在を認識しない場合には再び閉動作を行って閉めるようにした。
【0005】
なお、一時停止の後、再び閉動作を行う間、異物の存在の有無を監視し、異物の存在を認識した場合には、開閉機構によりシャッターを開動作させてから再び閉動作を行わせることが好ましい。また、シャッターは、硬質材料部のシャッター開方向先端に軟質材料部を一体化させた構造とするのが好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、シャッター機構概略図である。図において、1は紙葉類入出口であり、紙幣等の紙葉類を顧客に対して出し入れするためのものである。2はシャッターであり、前記紙葉類入出口1の開口端に設置され、2点鎖線で示すようにスライドすることにより、開閉動作を行い、紙葉類の入出が可能となっている。また、このシャッター2には、シャッターラック3が取り付けてある。このシャッターラック3と噛み合うシャッターギヤ4,5,6は、シャッターモーター7の駆動を伝達するギヤ群であり、シャッターモーター7の正転駆動および逆転駆動により、シャッター2の開閉を行うことができるようになっている。なお、前記シャッターモーター7は、図示しない制御部(以下「制御部」と呼ぶ。)によりその回転動作を自動制御されるようになっている。その自動制御は、図示しない記憶部に格納されたプログラムにより提供される。特に本実施の形態では、そのプログラムは、後述する紙幣類挿入時および紙幣受取時のシャッターの閉動作の動作制御を行うためのものである。
【0007】
8はプールであり、紙葉類の挿入時には顧客により挿入された紙葉類を貯留させ、シャッター2の閉じた後に図示しない搬送機構により紙葉類を自動取引装置内部に取り込んでいき、紙葉類の排出時には図示しない搬送機構により自動取引装置内部から搬送された紙葉類を貯留させ、シャッター2を開けて顧客に受け取らせるためのものである。
【0008】
9はシャッターセンサーで、紙葉類入出口内に顧客の手などが入っていないか否かを監視するためのものであり、例えば、光や超音波を利用したセンサーである。
次に、紙幣類挿入時および紙幣受取時のシャッターの閉動作の動作制御手順を説明する。
【0009】
図2は、シャッター閉動作のフローチャートである。
S1:制御部は、シャッター2をL1の位置まで全開して処理をS2に移す。なお、紙葉類の挿入時には、シャッター2を全開させて顧客に紙葉類をプール8に挿入させる。紙葉類の排出時には、シャッター2を全開させて顧客に受け取らせる。
【0010】
S2:制御部は、プール8に紙葉類が存在するか否かを監視する。そして、例えば、紙葉類の挿入時には、顧客が紙葉類をプール8に挿入した場合、紙葉類の排出時には、顧客が紙葉類を受け取った場合を認識して、処理をS3に移す。
S3:制御部は、シャッターセンサー9により一定時間の間ハンド確認を行う。このハンド確認により、プール8内に手等の異物が存在しないことを認識した場合には、処理をS4に移す。
【0011】
S4:制御部は、シャッター2を閉じる命令を出し、シャッターモーター7をシャッター2を閉じる方向に一定時間回転させる。なお、その時間は、A[ms]と記し、処理をS5に移す。
S5:制御部は、そのA[ms]後、シャッターモーター7の回転を停止し、残開量L2の間隔を空けてシャッター2の閉動作を一時停止する。その時間は、B[ms]と記し、処理をS5に移す。また、残開量L2は、手等の異物を取り除くのに必要な間隔であり、B[ms]は、手等の異物を取り除くのに必要な時間であればよい。なお、この停止時には、制御部は、プール8内に手等の異物が入っているか否かを監視する。もし手等の異物がプール8内にあった場合、直ちにシャッター2の閉動作を停止し、シャッターモーター7をシャッター2の開方向に回転させ、シャッター2を開き、再びシャッター2の閉動作を最初のステップから行うようにする。また、シャッター2の一時停止中に顧客の手等の異物が存在しない場合は、処理をS6に移す。
【0012】
S6:制御部は、手等の異物が存在プール8内に存在しないと判断し、シャッターモーター7をシャッター2を閉じる方向に一定時間(C[ms])回転させ、シャッター2の閉動作を行う。なお、この閉動作中であるC[ms]の間も、制御部は、プール8内に手等の異物が入っているか否かを監視する。もし手等の異物がプール8内にあった場合、直ちにシャッター2の閉動作を停止し、シャッターモーター7をシャッター2の開方向に回転させ、シャッター2を開き、再びシャッター2の閉動作を最初のステップから行うようにする。また、シャッター2の閉動作中に顧客の手等の異物が存在しない場合は、処理をS7に移す。
【0013】
S7:制御部は、シャッター2が完全に閉じられたか否かを図示しないセンサによりC[ms]の間中監視し、シャッター2が完全に閉じられたことを認識した場合にはシャッターモーター7を停止し、シャッター2の閉動作を完了する。また、C[ms]の経過後、シャッター2の閉状態を関知しなかった場合には、シャッター2に手等の異物が引っ掛かっている可能性があるため、シャッターモーター2をシャッター2を開方向に回転させ、シャッター2を開いた後いて、処理をS1に戻し、再びシャッター2の閉動作を行う。
【0014】
なお、上記シャッター2は、図3に示すシャッター2重構造概略図のように、シャッター硬質材料部10のシャッター開方向先端に軟質材料部11を接着剤等により一体化させて1枚のシャッターを構成するようにするのが好ましい。異物に与える衝撃を吸収するためである。
上記実施の形態によると、手等の異物が存在した場合にはシャッターの閉動作を中止し、再びシャッターを開いた後に、再度シャッターの閉動作を行うようにしたため、自動取引装置の稼働を停止させることなく、異物除去を行うことができるようになり、また、このため、自動取引装置の稼働効率の悪化を防ぐことができるようになる。
【0015】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によると、手等の異物が存在した場合にはシャッターの閉動作を中止し、再びシャッターを開いた後に、再度シャッターの閉動作を行うようにしたため、自動取引装置の稼働を停止させることなく、異物除去を行うことができる効果が得られる。このため、自動取引装置の稼働効率の悪化を防ぐことができる効果が得られる。また、シャッターの閉動作を一時停止することにより、一時停止の間に異物の除去を促すことができため、再びシャッターを開くのを防ぎ、自動取引装置の稼働効率の悪化を防ぐ効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シャッター機構概略図
【図2】シャッター閉動作のフローチャート
【図3】シャッター2重構造概略図
【符号の説明】
1 紙葉類入出口
2 シャッター
3 シャッターラック
4,5,6 シャッターギヤ
7 シャッターモーター
8 プール
9 シャッターセンサー
Claims (3)
- 金融機関等の店舗に設置される自動取引装置等の紙葉類入出口を開閉するためのシャッターにおいて、
シャッターの開閉動作させる開閉機構と、紙葉類入出口に異物が存在するか否かを感知する感知部とを備え、
シャッターが全開している状態から閉動作を行う場合には、開閉機構によりシャッターを閉方向に移動させて、紙葉類入出口に異物を取り除くのに必要な間隔をあけて一時停止させ、
この一時停止の間、異物の存在の有無を監視し、異物の存在を認識した場合には、開閉機構によりシャッターを開動作させてから再び閉動作を行わせ、一時停止の間、異物の存在を認識しない場合には再び閉動作を行って閉めるようにしたことを特徴とするシャッター。 - 請求項1において、
一時停止の後、再び閉動作を行う間、異物の存在の有無を監視し、異物の存在を認識した場合には、開閉機構によりシャッターを開動作させてから再び閉動作を行わせるようにしたことを特徴とするシャッター。 - 請求項1又は請求項2において、
硬質材料部のシャッター開方向先端に軟質材料部を一体化させた構造としたことを特徴とするシャッター。
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JP09194097A JP3608700B2 (ja) | 1997-04-10 | 1997-04-10 | シャッター |
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JP09194097A JP3608700B2 (ja) | 1997-04-10 | 1997-04-10 | シャッター |
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Family Applications (1)
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JP09194097A Expired - Fee Related JP3608700B2 (ja) | 1997-04-10 | 1997-04-10 | シャッター |
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Families Citing this family (3)
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-
1997
- 1997-04-10 JP JP09194097A patent/JP3608700B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH10283523A (ja) | 1998-10-23 |
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