JP3607802B2 - 給紙装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真式複写機、レーザープリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に用いられる給紙装置に関し、特に2つの用紙収容部を並列に配置したタンデムタイプの給紙装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
大型の画像形成装置においては、使用する用紙枚数も相当量におよび、コピー作業中に用紙切れを生じる可能性が低くない。そこで、互いに並設された給紙位置と予備位置にそれぞれ用紙を積載し、給紙用紙がなくなると予備用紙を給紙位置へ移送するようになったタンデムタイプの給紙給紙が提案され、実用に供されている。
【0003】
このようなタンデムタイプの給紙装置においては、給紙用の用紙を収容するメイン収容部と予備用紙を収容するサブ収容部との間の隙間が小さいと、用紙を補充する際に隣の用紙の壁がじゃまとなり、用紙補給性が悪くなる。
【0004】
このような問題を解決するために、例えば本体から収容部を引き出す際には、並設するメイン収容部とサブ収容部の両方を一体で本体から手前側に引き出し、セットする際には、メイン収容部のみを単独でセットできるようにした構成が知られている。このような構成では、先に用紙を補給したメイン収容部を本体にセットする操作性を向上させるために、あるいは両方の用紙収容部が単独で本体にセット可能であることをユーザに理解しやすくするために、両方の収容部の間で本体から引き出せる量(トラベル量)を変えることが望ましい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、両方の用紙収容部のトラベル量を変えるようにすべく、サブ収容部のトラベル量を長くとると、図1に示されるように、前カバー2を引っ張り、両収容部を引き出して、先ずメイン収容部(図の右側)に用紙を補給して、当該メイン収容部のみを本体13にセットすると、メイン収容部の前面(インナーカバー7)とサブ収容部1の後面の間に大きな隙間が生じる。給紙中でもサブ収容部に補給できる所謂リミットレス給紙装置で給紙中にジャムが発生する場合には、このような隙間からメイン収容部内部にユーザが手を入れる危険性がある。特にメイン収容部の底板上昇の駆動を本体にもたせ、カップリング等で底板上昇を行うタイプのものでは、メイン収容部が少しでも引き出されると駆動が外れることとなり、底板が自重で下降することになるので、安全性に問題がある。
【0006】
そこで本発明は、2つの用紙収容部を並列に配置してなる給紙装置において、メイン用紙収容部のみを本体にセットした状態でも、メイン用紙収容部とサブ用紙収容部の間にユーザの手が入るような隙間をなくした給紙装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、本発明にしたがって、メイン用紙収容部とサブ用紙収容部を並列に配置しており、サブ用紙収容部の画像形成装置からの引き出し量がメイン用紙収容部の引き出し量よりも多くなっている給紙装置において、サブ用紙収容部の引き出し量を画定する画定部片のうちのサブ用紙収容部に取り付けられた部片が、メイン用紙収容部セット時に両用紙収容部間の隙間を閉鎖するように当該両用紙収容部間に張り出した遮蔽部片として機能することによって、解決できる。そして、サブ用紙収容部を画像形成装置から最大限に引き出した際にサブ用紙収容部に配設された用紙位置規制部片が画像形成装置本体よりも外方に位置するように、上記遮蔽部片がサブ用紙収容部に取り付けられていれば、効果的である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の詳細を、図に示された例に基づいて説明する。
本発明に係る給紙装置での操作方法を示す図2において、サブ用紙収容部1(第2用紙収容部、以下「左トレイ」という)に取り付けられている前カバー2を引っ張ると、メイン用紙収容部4(第1用紙収容部、以下「右トレイ」という)も併せて引き出される。その引き出しのための構成を図3に示す。即ち、給紙中でない通常時には左トレイ1に回転可能に付設され鉤部と隆起部を有したロックレバー3と右トレイ4に回転可能に付設された連結ブラケット5とが係合しているために、左トレイ1の引き出しによって、右トレイ4も一体的に引き出される。引き出しプロセスの終盤において、図4(a)に示されるように、本体前面幅方向に配置されたステー6(便宜的に図1で認識可能である)の凸部6aにロックレバー3の隆起部3aがあたると、ロックレバー3は回動上昇して連結ブラケット5との係合が解除され、その結果、左トレイ1のみが所定距離だけ長く引き出せることとなる(トラベル量差)。この所定距離が長い方が、ユーザが先ず右トレイ4に用紙を補給して本体にセットする際、右トレイ4に設けられているインナーカバー7を押し易い。右トレイ4セット後、左トレイ1に用紙を補給してセットする際には、図4(b)に示されるように、左トレイ1を押し込むと、ロックレバー3の鉤部3b先端が既にセットされている右トレイの連結ブラケット5に当たって持ち上がり、当該連結ブラケット5とロックレバー3が再び係合することとなる。
【0010】
給紙中においては、図3に示されるソレノイド8がオンされ、解除レバー9によって連結ブラケット5はロックレバー3との係合を解除するように回転する。この状態で前カバー2を引っ張ると、左トレイ1のみが本体から引き出されることとなる。この給紙中に右トレイ4が誤って引き出されないように、不図示のロック手段(例えばソレノイド)により当該右トレイ4を保持するようになっている。このように保持された右トレイ4の前面近傍(インナーカバー7部分)にストッパ10が設けられており、当該ストッパ10に左トレイ1後端範囲の側方突状部11が当たることで、左トレイ1の引き出し量が画定し、併せて、側方突状部11が左トレイ1と右トレイ4の間の隙間を塞ぐこととなる。したがって、上記用紙補給の際に右トレイ4に先ず用紙を補給してセットした後においても、同様に両トレイ間の隙間が上記ストッパ10と側方突状部11の当接によって塞がれることとなる。
【0011】
上記ストッパ10は、図6に示されるように、トレイ引き出し時に左トレイ1の後方サイドフェンス(用紙位置規制部片)12が本体13の前面よりも手前側(本体外方)に出ることができるように、左トレイの側方突状部11との当接位置が設定されており、これによって左トレイ1の良好な用紙補給性が確保される。当該ストッパ10は、当接の際の衝撃を吸収できるように、ウレタン等の材質でなっている。
【0012】
【発明の効果】
本発明によれば、サブ用紙収容部の引き出し量を画定する画定部片のうちのサブ用紙収容部に取り付けられた部片が、メイン用紙収容部セット時に両用紙収容部間の隙間を閉鎖するように当該両用紙収容部間に張り出した遮蔽部片として機能するので、ユーザの不注意による事故を未然に防ぐことができる。
【0013】
サブ用紙収容部を画像形成装置から最大限に引き出した際にサブ用紙収容部に配設された用紙位置規制部片が画像形成装置本体よりも外方に位置するように、上記遮蔽部片がサブ用紙収容部に取り付けられていれば、サブ用紙収容部における用紙補給性を損なうことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来における給紙装置の問題点を説明する概略斜視図である。
【図2】本発明における給紙装置での操作手順を説明する概略斜視図である。
【図3】メイン用紙収容部とサブ用紙収容部の連結機構を示す部分斜視図である。
【図4】図3の連結機構における両収容部の係合及び係合解除を説明するもので、(a)は係合解除を、(b)は係合を示す。
【図5】サブ用紙収容部の引き出し量を画定する側方突状部がメイン用紙収容部のストッパと当接している様子を示す部分斜視図である。
【図6】サブ用紙収容部に配設された用紙位置規制部片が画像形成装置本体よりも外方に位置していることを示す概略図である。
【符号の説明】
1 サブ用紙収容部
7 インナーカバー
10 ストッパ
11 側方突状部

Claims (2)

  1. メイン用紙収容部とサブ用紙収容部を並列に配置しており、サブ用紙収容部の画像形成装置からの引き出し量がメイン用紙収容部の引き出し量よりも多くなっている給紙装置において、サブ用紙収容部の引き出し量を画定する画定部片のうちのサブ用紙収容部に取り付けられた部片が、メイン用紙収容部セット時に両用紙収容部間の隙間を閉鎖するように当該両用紙収容部間に張り出した遮蔽部片として機能することを特徴とする給紙装置。
  2. サブ用紙収容部を画像形成装置から最大限に引き出した際にサブ用紙収容部に配設された用紙位置規制部片が画像形成装置本体よりも外方に位置するように、上記遮蔽部片がサブ用紙収容部に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の給紙装置。
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