JP3606094B2 - 投写型表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像情報に応じて光学像を形成する電気光学装置と、この電気光学装置で形成された画像を拡大投写する投写レンズと、画像の投写位置を調整するレンズ位置調整機構と、これら本体を覆う外装ケースとを備えた投写型表示装置に関する。
【0002】
【背景技術】
従来より、光源を有する光源ユニットと、その光源から出射される光束を画像情報に応じて光学像を形成する電気光学装置と、この電気光学装置で形成された画像を拡大投写する投写レンズと、画像の投写位置を調整するレンズ位置調整機構と、これら構成部品を収納する外装ケースとを備えた投写型表示装置が知られている。
【0003】
このような投写型表示装置は、会議、学会、展示会等でのマルチメディアプレゼンテーションに広く利用される。
【0004】
この際、投写型表示装置による表示画面の視認性を向上するために、表示画面の高輝度化を行う場合がある。
【0005】
一般的に表示画面の高輝度化は、複数の投写型表示装置を重ね(スタックさせ)、各投写型表示装置から投写される画像を重ね合わせることによって行われるが、各投写型表示装置から投写される画像の投写位置を完全に一致させないと、表示される画像がずれてしまうという問題が生じる。
【0006】
このため、従来の投写型表示装置では、レンズ位置調整機構で投写レンズを上下に動作させ、投写レンズから投写される画像の投写位置を調整できるようになっており、各投写型表示装置で画像の投写位置を調整することで画像のずれを防止でき、これにより、表示画面の高輝度化が行えるようになっていた。
【0007】
ところで、投写型表示装置の外装ケース内には、光源、電源ユニット等の発熱部材が収納されているため、装置内部を効率的に冷却する必要がある。
【0008】
このため、従来の投写型表示装置では、構成部品を収納する外装ケースに、装置内部にゴミやほこりが入らない程度のメッシュ状の吸気孔を形成しておき、より多くの冷却空気で装置内部を確実に冷却できるようにしていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなメッシュ状の吸気孔は、外装ケースを射出成形等で形成する際に同時に形成することが可能であるが、吸気孔一つ一つの大きさが非常に小さいので、成形時に出るバリ等によって目詰まりが生じることがある。このような場合、目詰まり等を取り除き、外装ケースを貫通する完全な吸気孔を形成する作業を別途行わなくてはならず、非常に手間がかかるので、外装ケースの製作作業ひいては投写型表示装置の製造作業が煩雑になるという問題がある。また、外装ケースにメッシュ状の吸気孔を形成すると、投写型表示装置の外観が損なわれるという問題もある。
【0010】
本発明の目的は、外装ケースの製造の容易化を図るとともに、冷却効率を良好に維持でき、かつ、外観性の良好な投写型表示装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る投写型表示装置は、光源と、その光源から出射される光束を画像情報に応じて光学像を形成する電気光学装置と、この電気光学装置で形成された画像を拡大投写する投写レンズと、画像の投写位置を調整するレンズ位置調整機構と、これら本体を覆う外装ケースとを備えた投写型表示装置であって、前記投写レンズは、前記外装ケースに設けられている開口から外部に突出され、前記投写レンズと前記外装ケースの前記開口の周縁との間に形成される隙間は、防塵性を有する通気部材で塞がれていることを特徴とするものである。
【0012】
このような本発明によれば、外装ケースに設けられている開口から外部に突出されている投写レンズは、画像の投写位置を調整するためにレンズ位置調整機構によって、例えば、上下に動作するようになっているので、外装ケースの開口は、投写レンズが上下に動作する分大きく形成されている。つまり、外装ケースの開口の周縁と投写レンズとの間には、内外を連通する十分な隙間が設けられていることになり、この隙間に、防塵性を有する通気部材を設ければ、通気部材を介して確実に冷却用の空気を装置内部に吸入することが可能となる。これにより、外装ケースにメッシュ状の吸気孔を形成する必要がなくなるので、外装ケースの製造の容易化が図れ、ひいては投写型表示装置の製造作業が容易に行えるとともに、冷却効率が良好に維持され、かつ、外観性を良好にすることが可能となる。
【0013】
以上の投写型表示装置において、レンズ位置調整機構は、電気光学装置側に固定される固定部材と、投写レンズが接続されて固定部材に摺動可能に設けられる可動部材とを備えており、固定部材と可動部材との間の隙間は、気密部材で塞がれていることが望ましい。
【0014】
このように、固定部材と可動部材との間の隙間に気密部材を設ければ、固定部材と可動部材との間の隙間が充分に密閉されるので、レンズ位置調整機構の摺動部分から光が漏れる心配がない。
【0015】
この際、気密部材の表面が黒色とされていれば、投写レンズの光入射側に当たって反射した光を気密性部材で吸収することが可能となり、これにより、装置内部の反射率を充分に抑制することが可能となる。
【0016】
また、気密部材がフェルト部材で形成されていれば、固定部材と可動部材との間の気密性を充分に確保しつつ、固定部材に対する可動部材の摺動性能を向上させることが可能となる。
【0017】
さらに、レンズ位置調整機構は、前記外装ケースに対して突没自在に設けられた回転ノブで動作可能とされていることが好ましい。
【0018】
このようにすれば、レンズ位置調整機構を動作させる場合には、回転ノブを外装ケースに対して突出させ、逆に動作させない場合には、回転ノブを装置内部側に押し込んで外装ケースに対して突出しないようにしておけばよい。
【0019】
従って、レンズ位置調整機構を動作させる場合のみ回転ノブを突出させればよいので、投写型表示装置を持ち運ぶ際などに、回転ノブが机等に接触して破損するおそれがなく、これにより取扱いが容易になる。
【0020】
その上、回転ノブを装置内部に押し込んでおけば、回転ノブの端部と外装ケースの表面とを略面一とすることが可能となるので、外装ケースの表面がスッキリし、投写型表示装置の外観が向上する。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
(1)装置の全体構成
図1、図2には、本実施形態に係る投写型表示装置1の概略斜視図が示され、図1は上面側から見た斜視図、図2は下面側から見た斜視図である。
【0023】
投写型表示装置1は、光源としての光源ランプから出射された光束を赤(R)、緑(G)、青(B)の三原色に分離し、これらの各色光束を電気光学装置を構成する液晶パネルを通して画像情報に対応させて変調し、変調した後の各色の変調光束をプリズム(色合成光学系)により合成して、投写レンズ6を介して投写面上に拡大表示する形式のものである。投写レンズ6の一部を除いて、各構成部品は外装ケース2の内部に収納されている。
【0024】
(2)外装ケースの構造
外装ケース2は、基本的には、装置上面を覆うアッパーケース3と、装置底面を構成するロアーケース4と、前面部分を覆うフロントケース9と、背面部分を覆うリアケース5(図2)とから構成され、リアケース5が樹脂製である他はマグネシウム等の金属製である。
【0025】
図1に示されるように、アッパーケース3の上面において、その前方側の左右の端には、スピーカ用の多数の連通孔25R、25Lが形成されている。また、これらの連通孔25R、25L間には、投写型表示装置1の画質等を調整するための操作パネル60が設けられている。さらに、フロントケース9の向かって右上部分には、図示略のリモートコントローラからの光信号を受信するための受光部70が設けられている。
【0026】
図2に示されるように、ロアーケース4の底面の略中央には、装置内部を冷却する冷却空気を取り入れるための空気取入口240が設けられている。空気取入口240は、樹脂製のフィルタ交換蓋241に設けられており、このフィルタ交換蓋241をロアーケース4の側面側から着脱することで、内部のフィルタを交換することが可能である。
【0027】
また、ロアーケース4の底面には、その前端の左右の角部にフット31R、31Lが設けられ、後端の略中央部にフット31Cが設けられている。尚、フット31R、31Lの上下の進退量を調整することによって、表示画面の傾きを変更することが可能である。
【0028】
リアケース5は、図2に示されるように、装置背面側に配置された各種の入出力端子群51に対応して設けられているインターフェースパネル501と、装置内部の空気を排出する通気口としての排気口160および受光部70が設けられた光源ランプ交換蓋502とで構成されている。また、装置背面側には、外部電力供給用のACインレット50が配置されている。
【0029】
外装ケース2の側面には、アッパーケース3とロアーケース4との接続部分に孔11が形成されており、この孔11には、装置1の内部に取り付けられている後述するポップアップ式の回転ノブ20の端面が露出している。そして、この回転ノブ20の端面と外装ケース2の表面とは、略面一となっている。
【0030】
(3)装置の内部構造
図3には、投写型表示装置1の内部構造が示されている。
【0031】
この図に示されるように、装置1の内部には、投写レンズ6の一側方に配置された電源としての電源ユニット7、電源ユニット7の後方に配置された光源ユニットとしての光源ランプユニット8、光学系を構成する光学ユニット10、ユニット10内の電気光学装置925を駆動するドライバーボード(図示せず)、および装置1全体を制御するメインボード(図示せず)などが収容されている。
【0032】
電源ユニット7は、ACインレット50からの電力を変圧して、光源ランプユニット8や、ドライバーボード、メインボード、電気光学装置925の下方または上下両方に配置された吸気ファン(図示せず)、および光源ランプユニット8の後方に配置された排気ファン16などに供給するものであり、電源フィルタ、トランス(変圧器)、整流回路、平滑回路、電圧安定回路等が形成された電源回路基板の他、光源ランプユニット8の光源ランプ181を駆動するためのランプ駆動基板等を備えている。
【0033】
光源ランプユニット8は、投写型表示装置1の光源部分を構成するものであり、図4にも示されるように、光源ランプ181およびリフレクタ182からなる光源装置183と、この光源装置183を収納するランプハウジング(図示せず)とを有している。このような光源ランプユニット8は、前述した吸気ファンからの冷却空気や、外装ケース2と投写レンズ6との間の隙間92(図6)から吸引される冷却空気で冷却されるが、冷却空気は、先ず、吸引された直後に電気光学装置925および電源ユニット7等を冷却し、この後に装置1内部の略全域を冷却するように後方に流れ、最終的にはその大部分が光源ランプユニット8内を通って背後の排気ファン16で排気される。従って、排気ファン16の直前に光源ランプユニット8が配置されていることにより、その内部の光源装置183を大量の冷却空気で効率よく冷却することが可能である。
【0034】
光学ユニット10は、光源ランプユニット8から出射された光束を、光学的に処理して画像情報に対応した光学像を形成するユニットであり、照明光学系923、色分離光学系924、電気光学装置925、および色合成光学系としてのプリズムユニット910とを含んで構成される。電気光学装置925およびプリズムユニット910以外の光学ユニット10の光学素子は、上下のライトガイド(図示せず)の間に上下に挟まれて保持された構成となっている。尚、これらの上ライトガイド、下ライトガイドは一体とされて、ロアーケース4の側に固定ネジにより固定されている。また、これらのライトガイドは、プリズムユニット910の側に同じく固定ネジによって固定されている。
【0035】
直方体状のプリズムユニット910は、図5に示されるように、マグネシウムの一体成形品から構成される側面略L字状のヘッド体903の裏面側に固定ネジにより固定されている。また、電気光学装置925を構成する各液晶パネル925R、925G、925Bは、プリズムユニット910の3側面に固定部材を介して固定されている。
【0036】
ドライバーボードは、電気光学装置925の各液晶パネル925R、925G、925Bを駆動・制御するためのものであり、光学ユニット10の上方に配置される。
【0037】
メインボードは、投写型表示装置1全体を制御する制御回路が形成されたものであり、前記ドライバーボードの上方に配置される。このようなメインボードは、前述のドライバーボードおよび操作パネル60と電気的に接続される。
【0038】
(4)光学系の構造
次に、投写型表示装置1の光学系即ち光学ユニット10の構造について、図4に示す模式図に基づいて説明する。
【0039】
上述したように、光学ユニット10は、光源ランプユニット8からの光束(W)の面内照度分布を均一化する照明光学系923と、この照明光学系923からの光束(W)を、赤(R)、緑(G)、青(B)に分離する色分離光学系924と、各色光束R、G、Bを画像情報に応じて変調する電気光学装置925と、変調後の各色光束を合成する色合成光学系としてのプリズムユニット910とを含んで構成されている。
【0040】
照明光学系923は、第1のレンズ板921と、その出射側に配置された第2のレンズ板922と、光源ランプユニット8から出射された光束Wの光軸1aを装置1前方向に折り曲げる反射ミラー931とを備えている。
【0041】
第1のレンズ板921は、マトリクス状に配置された複数の矩形レンズを有しており、光源から出射された光束を複数の部分光束に分割し、各部分光束を第2のレンズ板922の近傍で集光させる。
【0042】
第2のレンズ板922は、マトリクス状に配置された複数の矩形レンズを有しており、第1のレンズ板921から出射された各部分光束を電気光学装置925を構成する液晶パネル925R、925G、925B(後述)上に重畳させる機能を有している。
【0043】
このように、本例の投写型表示装置1では、照明光学系923により、液晶パネル925R、925G、925B上をほぼ均一な照度の光で照明することができるので、照度ムラのない投写画像を得ることができる。
【0044】
色分離光学系924は、青緑反射ダイクロイックミラー941と、緑反射ダイクロイックミラー942と、反射ミラー943から構成される。まず、青緑反射ダイクロイックミラー941において、照明光学系923から出射される光束Wに含まれている青色光束Bおよび緑色光束Gが直角に反射され、緑反射ダイクロイックミラー942の側に向かう。
【0045】
赤色光束Rは、この青緑反射ダイクロイックミラー941を通過し、後方の反射ミラー943で直角に反射されて、赤色光束Rの出射部944からプリズムユニット910の側に出射される。
【0046】
次に、青緑反射ダイクロイックミラー941で反射された青色、緑色光束B、Gのうち、緑反射ダイクロイックミラー942において、緑色光束Gのみが直角に反射されて、緑色光束Gの出射部945からプリズムユニット910側に出射される。
【0047】
この緑反射ダイクロイックミラー942を通過した青色光束Bは、青色光束Bの出射部946からリレー光学系927の側に出射される。本例では、照明光学系923の光束Wの出射部から、色分離光学系924における各色光束R、G、Bの出射部944、945、946までの距離が全て等しくなるように設定されている。
【0048】
色分離光学系924の赤色、緑色光束R、Gの出射部944、945の出射側には、それぞれ集光レンズ951、952が配置されている。従って、各出射部から出射した赤色、緑色光束R、Gは、これらの集光レンズ951、952に入射して平行化される。
【0049】
このように平行化された赤色、緑色光束R、Gは、入射側偏光板960R、960Gを通って光変調装置である液晶パネル925R、925Gに入射して変調され、各色光に対応した画像情報が付加される。すなわち、これらの液晶パネル925R、925Gは、前述のドライバーボードによって画像情報に応じてスイッチング制御されて、これにより、ここを通過する各色光の変調が行われる。
【0050】
一方、青色光束Bは、リレー光学系927を介して対応する液晶パネル925Bに導かれ、ここにおいて、同様に画像情報に応じて変調が施される。尚、本実施形態の液晶パネル925R、925G、925Bとしては、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として用いたものを採用することができる。
【0051】
リレー光学系927は、青色光束Bの出射部946の出射側に配置した集光レンズ954と、入射側反射ミラー971と、出射側反射ミラー972と、これらの反射ミラーの間に配置した中間レンズ973と、液晶パネル925Bの手前側に配置した集光レンズ953とから構成されており、集光レンズ953から出射した青色光束Bは、入射側偏光板960Bを通って液晶パネル925Bに入射して変調される。
【0052】
この際、光束Wの光軸1aおよび各色光束R、B、Bの光軸1r、1g、1bは同一平面内に形成されるようになる。そして、各色光束の光路の長さ、すなわち光源ランプ181から各液晶パネルまでの距離は、青色光束Bが最も長くなり、従って、この光束の光量損失が最も多くなる。しかし、リレー光学系927を介在させることにより、光量損失を抑制できる。
【0053】
次に、各液晶パネル925R、925G、925Bを通って変調された各色光束R、G、Bは、出射側偏光板961R、961G、961Bを通ってプリズムユニット910に入射され、ここで合成される。そして、このプリズムユニット910によって合成されたカラー画像が投写レンズ6を介して所定の位置にある投写面100上に拡大投写されるようになっている。
【0054】
(5)投写レンズの取付構造
図5において、投写レンズ6は、光入射側がレンズ位置調整機構40に接続され、このレンズ位置調整機構40によって上下に動作されるようになっている。また、図1に示されるように、投写レンズ6の光出射側は、フロントケース9に形成された開口93から外部に突出している。
【0055】
この開口93は、投写レンズ6がレンズ位置調整機構40によって上下に動作することを考慮して、投写レンズ6の直径よりも大きく長孔状に形成され、当該開口93の周縁には、装置1の内部に向かって円筒状のフランジ部90が形成されている。
【0056】
このため、投写レンズ6の外周面と、フロントケース9の開口93の周縁(フランジ部90)との間には隙間92が形成されるが、この隙間92は、図6にも示されるように、フランジ部90に両面テープ等で取り付けられた防塵性および弾性を有する通気部材91で塞がれている。これにより、隙間92から装置1の内部に当該装置内部を冷却する冷却空気が吸入されるようになっている。
【0057】
一方、通気部材91が弾性を有しているので、隙間92を塞ぎながらも、図7に示されるように、図示しないレンズ位置調整機構で投写レンズ6を上方向に動かすことができ、また、図8に示されるように、投写レンズ6を下方向に動かすことができる。なお、通気部材91としては、連続気泡を有するスポンジの他、メッシュ状の布や金属網を採用できる。また、通気部材91の色は、外装ケース2と同じ色とされ、外部から目立たないようになっている。
【0058】
(6)レンズ位置調整機構の構造
図9には、レンズ位置調整機構40が示されている。レンズ位置調整機構40は、ヘッド体903に固定される固定部材401と、投写レンズ6の光入射側が接続されて固定部材401に摺動可能に取り付けられる可動部材402とを備えている。
【0059】
固定部材401は、中央部分に長孔形状の開口411を有する略四角板状の本体410と、本体410の両側に取り付けた第1のガイド部材412および第2のガイド部材413と、第1のガイド部材412に隣接して設けられた回転伝達機構414とを備えている。
【0060】
第1のガイド部材412は、上下方向に沿って延びる棒状の軸部417Aと、この軸部417Aの両端を支持する略円筒状の軸受部418とを備えている。軸部417Aは、外周面にねじが形成されたねじ軸部材であり、この底部には、歯車419が取り付けられ、軸部417Aと歯車419とは、一体となって回動するようになっている。
【0061】
第2のガイド部材413は、第1のガイド部材412と同様に、上下方向に沿って延びる棒状の軸部417Bと、この軸部417Bの両端を支持する略円筒状の軸受部418とを備えている。軸部417Bは、外周面にねじが形成されていない軸部材である。
【0062】
回転伝達機構414は、軸部420と、この軸部420の両端を支持する軸受部421と、前記歯車419に噛み合う平歯面を有して軸部420に一体に取り付けられた第1の歯車422と、この第1の歯車422の傘歯面に噛み合う第2の歯車459とを備え、この第2の歯車459には、回転ノブ20が取り付けられている。
【0063】
可動部材402は、中央部分に略真円形状の開口451を有する略四角板状の本体450と、本体450の四隅にそれぞれ設けられた略円筒状の軸受部452と、本体450の固定部材401に対向する面450Aに形成される円筒部453と、一方の側部に取り付けられ、雌ねじ孔454Aが形成された摺動部材454とを備えている。各軸受部452は、固定部材401の軸部417A、417Bに貫挿され、摺動部材454の雌ねじ孔454Aは、軸部417Aに螺合されている。
【0064】
可動部材402の固定部材401側の対向面には、気密性を有する黒色のフェルト部材で形成された気密部材416が設けられており、この気密部材416の外周形状は、長円状であるため、可動部材402を上下に摺動させても、可動部材402と固定部材401との間に隙間が生じないようになっている。
【0065】
このようなレンズ位置調整機構40は、第2の歯車459に組み込まれたポップアップ式の回転ノブ20で動作するようになっている。回転ノブ20は、図10に示されるように、第2の歯車459に組み込まれる芯部201と、この芯部201に嵌合するカバー部202と、芯部201のフランジ部分およびカバー部202のフランジ部分間に介装されるバネ203と、カバー部202を覆う化粧部材208(二点鎖線で示す)とを備えている。
【0066】
芯部201の先端側および基端側には、カバー部202の内部に形成されている突出部204、205に対応した係止部206、207が形成されている。これにより、カバー部202は、押圧される毎に芯部201に対する係止位置が替わるようになり、図6の実線および二点鎖線に示されるように、外装ケース2に対して突没されるようになっている。
【0067】
詳しくは、カバー部202を一回押すと、突出部204が係止部207に係止され、もう一回押すと、突出部204が係止部207から外れ、カバー部202がバネ203によって芯部201の先端側に移動(ポップアップ)し、突出部205が係止部206に係止される。
【0068】
ここで、カバー部202を芯部201の基端側で係止した状態で回転させても芯部201は回転しないようになっている。逆に、カバー部202を芯部201の先端側で係止した状態で回転させると、芯部201は回転する。
【0069】
本実施形態では、レンズ位置調整機構40を動作させる際には、化粧部材208が設けられているカバー部202を外装ケース2に対して突出させ、当該カバー部202を回転させることで使用するようになっている。つまり、カバー部202を回転させると、カバー部202を掛止している芯部201が回転し、第2の歯車459を介して第1の歯車422が回転する。
【0070】
第1の歯車422が回転すると、歯車419が回転するとともに、軸部417Aが回転し、その回転方向に応じて、摺動部材454が上下に摺動し、可動部材402も上下に摺動する。可動部材402には、投写レンズ6が接続されていることから、これにより、投写レンズが上下に動作し、画像の投写位置が調整可能となっている。
【0071】
(7)実施形態の効果
前述のような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
【0072】
すなわち、投写型表示装置1では、外装ケース2の開口93の周縁と、投写レンズ6との間に形成される隙間92に、防塵性を有する通気部材91を取り付けたので、通気部材91を介して確実に冷却用の空気を装置1の内部に吸入することができる。これにより、外装ケース2にメッシュ状の吸気孔を形成する必要がなくなるので、外装ケース2の製造の容易化を図ることができて投写型表示装置1の製造作業を容易にできるとともに、冷却効率が良好に維持され、かつ、外観を向上させることができる。また、通気部材91は、弾性も有しているので、投写レンズ6の移動を妨げることがない。また、通気部材91の色を、外装ケース2と同じ色にしたので、投写型表示装置1の外装が統一され、当該投写型表示装置1の外観をより一層向上できる。
【0073】
さらに、可動部材402の固定部材401側の対向面に気密部材416を設けたので、固定部材401と可動部材402との間の隙間を充分に密閉でき、レンズ位置調整機構40の摺動部分から光が漏れる心配がない。
【0074】
さらに、黒色の気密部材416を用いたので、可動部材402に接続される投写レンズ6の光入射側に、電気光学装置925で形成された画像となる光が当たって反射しても、その光を気密部材416で吸収することができる。これにより、装置1の内部の反射率を充分に抑えることができる。また、気密部材416をフェルト部材で形成したので、固定部材401と可動部材402との間の気密性を充分に確保しつつ、固定部材401に対する可動部材402の摺動性能を向上できる。
【0075】
また、レンズ位置調整機構40を動作させる場合には、カバー部202を外装ケース2に対して突出させ、逆に動作させない場合には、カバー部202を装置1の内部に押し込んで外装ケース2に対して突出しないようにした回転ノブ20を用いたので、レンズ位置調整機構40を動作させる場合のみ回転ノブ20のカバー部202を突出させればよく、投写型表示装置1を持ち運ぶ際などに、回転ノブ20が机等に接触して破損するおそれがなく、これにより、取扱いを容易にできる。
【0076】
その上、回転ノブ20のカバー部202を装置1の内部に押し込んでおくことで、回転ノブ20の端面と外装ケース2の表面とが略面一となる。このため、外装ケース2の表面がスッキリし、投写型表示装置1の外観を向上できる。
【0077】
(8)実施形態の変形
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、以下に示すような変形をも含むものである。
【0078】
例えば、前記実施形態では、レンズ位置調整機構40の可動部材402は、回転ノブ20で調整していたが、これに限らず、画像の投写位置を調整する毎に、外装ケース2を外し、手で可動部材402を動かして調整してもよい。但し、回転ノブ20で調整した方が、簡単に調整できる点で好ましい。
【0079】
また、前記実施形態では、回転ノブ20は、外装ケース2に対して突没自在に設けられていたが、これに限らず、常時外装ケース2に対して突出していてもよい。
【0080】
さらに、前記実施形態では、固定部材401と可動部材402との間の隙間を塞ぐように気密部材416が設けられていたが、これに限らず、固定部材401の開口411の大きさが可動部材402の開口451の大きさよりも充分小さく、可動部材402が上下に移動しても、固定部材401と可動部材402との間に隙間が生じなければ設けなくてもよい。
【0081】
また、前記実施形態では、通気部材91は、外装ケース2と同じ色を有していたが、異なる色を有していてもよい。
【0082】
さらに、通気部材91としては、弾性を有していなくてもよく、例えば、投写レンズ6の移動を妨げることがなく、隙間92を塞ぐような蛇腹状の金属網等のものでもよい。
【0083】
さらに、前記実施形態では、気密部材416は黒色の外装を有していたが、これに限らず、白色や、赤色、青色等、どのような色彩の外装を有していてもよい。
【0084】
また、前記実施形態では、レンズ位置調整機構40は、投写レンズ6を上下に動作させるようになっていたが、これに限らず、左右に動作させるようになっていてもよく、その方向性は、実施に当たって適宜設定すればよい。
【0085】
さらに、前記実施形態では、電気光学装置925は、TFT駆動の液晶パネル925R、925G、925Bから構成されていたが、これに限らず、他の駆動方式から構成される光変調装置を備えた投写型表示装置に本発明を採用してもよい。
【0086】
そして、前記実施形態では、電気光学装置925は、3枚の液晶パネル925R、925G、925Bから構成されていたが、これに限らず、1枚、2枚の液晶パネルから構成される光変調装置に本発明を採用してもよい。
【0087】
また、前記実施形態では、電気光学装置925を構成するパネルは液晶素子から構成されていたが、液晶以外のプラズマ素子、マイクロミラーを用いたデバイスパネルから構成される光変調装置を備えた投写型表示装置に本発明を採用してもよい。
【0088】
さらに、前記実施形態における電気光学装置925は、光束R、G、Bを透過して変調する形式のものであったが、これに限らず、入射した光を反射しつつ変調して出射する反射型の光変調装置を備えた投写型表示装置に本発明を採用してもよい。
【0089】
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および形状等は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造等としてもよい。
【0090】
【発明の効果】
前述のような本発明によれば、外装ケースの開口の周縁と、投写レンズとの間に形成される隙間に、防塵性を有する通気部材を設けたので、通気部材を介して確実に冷却用の空気を装置内部に吸入することができる。これにより、外装ケースの製造の容易化を図ることができて投写型表示装置の製造作業を容易に行うことができるとともに、冷却効率が良好に維持され、かつ、外観性を良好にできるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る投写型表示装置の上部から見た外観斜視図である。
【図2】前記実施形態における投写型表示装置の下部から見た外観斜視図である。
【図3】前記実施形態における投写型表示装置の内部構造を表す斜視図である。
【図4】前記実施形態における光学系の構造を説明するための模式図である。
【図5】前記実施形態の構成部品を示す斜視図である。
【図6】前記実施形態における投写型表示装置を後部から見た斜視図である。
【図7】前記実施形態における投写型表示装置の正面図である。
【図8】前記実施形態における投写型表示装置の正面図である。
【図9】前記実施形態におけるレンズ位置調整機構を示す分解斜視図である。
【図10】前記実施形態における回転ノブを示す断面図である。
【符号の説明】
1 投写型表示装置
2 外装ケース
6 投写レンズ
7 電源である電源ユニット
8 光源ユニットである光源ランプユニット
16 ファンである排気ファン
20 回転ノブ
40 レンズ位置調整機構
91 通気部材
160 通気口である排気口
181 光源である光源ランプ
401 固定部材
402 可動部材
416 気密部材
925 電気光学装置
Claims (4)
- 画像情報に応じて光学像を形成する電気光学装置と、この電気光学装置で形成された画像を拡大投写する投写レンズと、前記画像の投写位置を調整するレンズ位置調整機構と、本体を覆う外装ケースとを備えた投写型表示装置であって、
前記投写レンズは、前記外装ケースに設けられる開口から外部に突出され、前記投写レンズと前記外装ケースの前記開口の内側面との間に形成される隙間は、弾性と防塵性を有する通気部材で塞がれ、前記レンズ位置調整機構は、前記電気光学装置側に固定される固定部材と、前記投写レンズが接続されて前記固定部材に摺動可能に設けられる可動部材とを備え、
前記固定部材と可動部材との間の隙間は、気密部材で塞がれていることを特徴とする投写型表示装置。 - 請求項1に記載の投写型表示装置において、
前記気密部材は、少なくともその表面が黒色とされていることを特徴とする投写型表示装置。 - 請求項1または請求項2に記載の投写型表示装置において、
前記気密部材は、フェルト部材で形成されていることを特徴とする投写型表示装置。 - 請求項1または請求項3に記載の投写型表示装置において、
前記レンズ位置調整機構は、前記外装ケースに対して突没自在に設けられた回転ノブで動作可能とされていることを特徴とする投写型表示装置。
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