JP2007065496A - プロジェクタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】プロジェクタは、光源装置と、光源装置から射出された光束を複数の色光に分離する色分離光学系と、これら分離された色光毎に画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、各光変調装置で変調された光学像を合成する色合成光学装置と、この合成された光学像を拡大投射する投射光学装置とを備える。そして、光源装置から光変調装置までの光路中には、光束の所定のスペクトル成分を反射し、他のスペクトル成分を透過する光学フィルタ91が配設されている。光学フィルタ91は、光束を射出する光束射出側端面が光束の光軸に直交する平面に対して所定角度、傾斜するように配設されている。
【選択図】 図12
Description
この問題を解決するため、所定のスペクトル成分を除去する光学フィルタを、投射レンズの光路後段側に配設する構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載の光学フィルタは、基板と、この基板の光束入射面に積層された屈折率の異なる光学変換膜とを有する反射型光学フィルタである。そして、光学フィルタを投射レンズの光路後段側に配設することで、投射レンズから射出された光学像が光学フィルタを通過し、投影画像のコントラストの低下が防止される。
ここで、光源装置としては、例えば、高圧放電ランプを採用できる。
また、光学フィルタとしては、例えば、青板ガラスまたは白板ガラス等からなるガラス基板と、このガラス基板の表面に屈折率の異なる薄膜が積層された光学変換膜とを有する光学フィルタを採用できる。
また、光学フィルタを光源装置から光変調装置までの光路中に配設することで、例えば、光学フィルタを投射光学装置の光路後段側に配設する構成と比較して、光学像の端部を形成する光束と中心部を形成する光束との光学フィルタの光束入射側端面に対する入射角の差を小さくでき、色むらを低減できる。
例えば、光源装置から射出された光束が光変調装置(液晶パネル)に照射された際、光変調装置の構造上、光変調装置における外縁部分にて光束が反射してプロジェクタ内部において迷光となることが知られている。
そして、光変調装置の外縁部分にて反射された迷光は、光源装置〜光変調装置までの光束の軌跡を辿って光源装置に向けて戻る。この際、光学フィルタの光束射出側端面が光束の光軸に直交するように配設されている場合には、迷光が光学フィルタの光束射出側端面にて反射し、再度、迷光が光変調装置の画像形成領域等に照射される。このような状態では、光変調装置の画像形成領域に不要な光が入り込むため、該不要な光により投影画像の色むらの増加等が生じ、投影画像を良好に維持することができない。
これに対して、本発明では、光学フィルタは、光束射出側端面が光束の光軸に直交する平面に対して所定角度、傾斜するように配設されている。このことにより、光学フィルタの光束射出側端面にて反射した迷光が光変調装置の画像形成領域から外れるように、光学フィルタの傾斜角度を設定しておけば、光変調装置の画像形成領域に不要な光が入り込むことを防止でき、投影画像を良好に維持できる。
本発明では、光学フィルタは、色分離光学系の光路前段側、すなわち、色分離光学系にて複数の色光に分離される分離位置よりも光路前段側に配置されている。このため、光学フィルタにて、光源装置から射出された光束の例えば、赤、緑、青等の各色の波長帯のスペクトル成分をそれぞれ補正することができ、各色の強度バランスを所望の強度バランスに設定でき、投影画像を所望の色合いで表示できる。
例えば、光学フィルタの光束射出側端面が光束の光軸に直交するように前記非焦点面位置に配設した場合には、光変調装置の外縁部分にて反射された迷光は、光源装置〜光変調装置までの光束の軌跡を辿って光源装置に向けて戻り、光学フィルタの光束射出側端面にて発散光として反射され、光変調装置の画像形成領域を平面的に覆うように光変調装置を照射する。すなわち、迷光の光変調装置への照射面積が比較的に大きいものとなる。したがって、光学フィルタの光束射出側端面にて反射した迷光が光変調装置の画像形成領域から外れるように光学フィルタの傾斜角度を設定する際、迷光の光変調装置への照射面積が比較的に大きいので光変調装置に照射される迷光を移動させるための移動量が大きくなり、すなわち、前記傾斜角度を比較的に大きくする必要があり、光学フィルタの傾斜角度分、光学フィルタの光軸方向の設置スペースを余計に必要としてしまう。また、光学フィルタを必要以上に傾斜させた場合には、光学フィルタの特性上、投影画像に色むらや色ずれが生じやすい。
例えば、光学フィルタの光束射出側端面が光束の光軸に直交するように前記焦点面位置に配設した場合、光変調装置の外縁部分にて反射された迷光は、光源装置〜光変調装置までの光束の軌跡を辿って光源装置に向けて戻り、光学フィルタの光束射出側端面にて収束光として反射され、再度、光変調装置の外縁部分に結像する。すなわち、迷光の光変調装置への照射面積が小さいものとなる。したがって、光学フィルタの光束射出側端面にて反射した迷光が光変調装置の画像形成領域から外れるように光学フィルタの傾斜角度を設定する際、迷光の光変調装置への照射面積が小さいので光変調装置に照射される迷光を移動させるための移動量が小さくなり、すなわち、前記傾斜角度を比較的に小さいものとすることができ、光学フィルタの光軸方向の設置スペースを大きくすることがない。また、光学フィルタの傾斜角度を小さく設定できるので、光学フィルタを必要以上に傾斜させることにより投影画像に色むらや色ずれが生じることを回避できる。
本発明によれば、光学フィルタが移動機構により移動可能に支持されているので、移動機構によって、ビジネスユースの場合は光学フィルタを光路上から退避させておき、ホームユースの場合は光学フィルタを光路上に移動させることで使用目的に応じて適切な投影画像を得ることができる。
本発明では、移動機構は、光学フィルタを光束射出側端面が光束の光軸に直交する平面に対して所定角度、傾斜した状態で光束の光路内外に移動(スライド移動)させる。このことにより、例えば、移動機構により光学フィルタをその面外方向に回動させる構成と比較して、光学フィルタの光軸方向の設置スペースを小さく設定でき、光学フィルタのレイアウトの自由度を向上できる。
また、付勢部材にて光学フィルタを傾斜方向に付勢することで光学フィルタを移動部材に対して取り付けているので、光学フィルタの何らかの不具合により交換を行う際に、付勢部材を取り外すことで、光学フィルタに対する付勢状態を開放することができ、容易に光学フィルタの交換を行うことができる。
さらに、移動部材が平面視略コ字形状を有しているので、該コ字状先端部分が光束の光軸に近接する側に位置するように配設すれば、光学フィルタを光路内外に移動させる際に、移動部材にて光束を遮蔽することがなく、投影画像を良好に維持できる。
〔1.外観構成〕
図1および図2は、プロジェクタ1の外観を示す斜視図である。具体的に、図1は、プロジェクタ1を前面上方側から見た斜視図である。図2は、プロジェクタ1を背面上方側から見た斜視図である。
プロジェクタ1は、光源から射出される光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成し、形成した光学像をスクリーン(図示略)上に拡大投射するものである。このプロジェクタ1は、図1または図2に示すように、略直方体状の外装筺体2、およびこの外装筺体2から露出する投射光学装置としての投射レンズ3を備える。
投射レンズ3は、筒状の鏡筒内に複数のレンズが収納された組レンズとして構成され、プロジェクタ1の装置本体により画像情報に応じて変調された画像光を拡大投射する。
アッパーケース21は、図1または図2に示すように、外装筺体2の天面、側面の一部、背面の一部、および前面の一部をそれぞれ形成する天面部21A、側面部21B(図2),21C(図1)、背面部21D(図2)、および前面部21E(図1)を含んで構成される。
この天面部21Aにおいて、前方側であって、前方から見て右側部分には、図1または図2に示すように、2つの開口部21A1が形成されている。そして、2つの開口部21A1は、投射レンズ3を操作可能としスクリーン(図示略)上に投射された投影画像の投射位置調整を実施するための各種回転つまみ3Aの一部を露出させる。
また、この天面部21Aにおいて、開口部21A1の後方側には、図1または図2に示すように、プロジェクタ1の起動・調整操作を実施する操作パネル24が左右方向に延びるように設けられている。操作パネル24の操作ボタン241を適宜押下すると、操作ボタン241内部に配置される図示しない回路基板に実装されたタクトスイッチと接触し、所望の操作が可能となる。また、前記回路基板には、図示しないLED(Light Emitting Diode)が取り付けられており、所定の操作に応じて発光するようになっている。
なお、前述した操作パネル24の回路基板は、制御基板(図示略)と電気的に接続され、操作ボタン241の押下に伴う操作信号は、前記制御基板に出力される。
これらのうち背面部21Dにおいて、背面側から見て左側部分には、図2に示すように、下端縁から上方側に向けて平面視コ字状の切り欠き21D1が形成されている。
また、前面部21Eには、図1に示すように、下端縁から上方側に向けて平面視コ字状の切り欠き21E1が形成されている。
底面部22Aは、具体的な図示は省略するが、略矩形状の平坦面で構成されている。そして、この底面部22Aには、机等の接地面に接地する複数の脚部や、プロジェクタ1内部に外部の冷却空気を導入するための吸気口が形成されている。
これらのうち背面部22Dにおいて、背面側から見て左側部分には、図2に示すように、上端縁から下方側に向けて平面視コ字状の切り欠き22D1が形成されている。そして、アッパーケース21およびロアーケース22を組み合わせた状態で切り欠き21D1,22D1が接続して開口部25が形成される。この開口部25には、図2に示すように、該開口部25の形状に対応した外形形状を有する接続端子設置部26が嵌合固定される。
この接続端子設置部26は、図2に示すように、背面部21D,22Dの端面よりも内側に窪む断面略コ字形状を有し、底部分に複数の孔261が形成されている。そして、図2に示すように、これら複数の孔261を介して、外部の電子機器からの画像信号、音声信号等を入力するための複数の接続端子27が露出している。また、この接続端子設置部26の内側には、接続端子27から入力される信号を処理するインターフェース基板(図示略)が配置されている。
なお、前記インターフェース基板は、制御基板(図示略)と電気的に接続され、インターフェース基板にて処理された信号は、制御基板に出力される。
なお、この電源スイッチ29は、制御基板(図示略)と電気的に接続され、電源スイッチ29の切り替えに伴う操作信号は、前記制御基板に出力される。
このフロントケース23において、前方から見て右側部分には、図1に示すように、外装筺体2の内側に窪み、底部分に略円形状の開口231が形成されている。そして、この開口231は、投射レンズ3の先端部分を露出させる。
また、このフロントケース23において、長手方向略中央部分には、図1に示すように、リモコン受光窓232が形成されている。そして、このリモコン受光窓232の内側には、リモートコントローラ(図示略)からの操作信号を受信するリモコン受光モジュール(図示略)が配置されている。
なお、リモートコントローラには、前述した操作パネル24に設けられる起動スイッチ、調整スイッチ等と同様のものが設けられていて、リモートコントローラを操作すると、この操作に応じた赤外線信号がリモートコントローラから出力され、赤外線信号は、リモコン受光窓232を介してリモコン受光モジュールで受光され、制御基板(図示略)で処理される。
また、この排気口233周縁部分は、図1に示すように、内部に向けて突出する筒形状を有するように形成されている。より具体的には、排気口233周縁部分は、投射レンズ3に近接する方向に向けて投射レンズ3からの投射方向に対して傾斜して突出する筒形状を有するように形成されている。そして、排気口233の筒状内側部分には、図1に示すように、上下に架設され、排気口233周縁部分の突出方向に延出する複数の羽根板233Aが形成されている。
図3および図4は、プロジェクタ1の内部構成を示す図である。具体的に、図3は、アッパーケース21および制御基板を取り外した状態を前面上方側から見た斜視図である。図4は、アッパーケース21および制御基板を取り外した状態を背面上方側から見た斜視図である。
外装筺体2の内部には、図3または図4に示すように、プロジェクタ1の装置本体が収容されている。この装置本体は、光学装置としての光学ユニット4と、電源ユニット5と、冷却ユニット6等を含んで構成される。
なお、装置本体は、図示は省略するが、光学ユニット4、電源ユニット5、および冷却ユニット6の他、光学ユニット4の上方側に配置されプロジェクタ1全体を制御する制御基板等を備えている。
図5は、光学ユニット4の光学系を模式的に示す平面図である。
光学ユニット4は、前記制御基板による制御の下、画像情報に応じて画像光を形成する。この光学ユニット4は、図3または図4に示すように、外装筺体2内において、背面部21D,22Dに沿って左右方向に延び、側面部21B,22Bに沿って前方に延びる平面視L字形状を有している。
この光学ユニット4は、図5に示すように、インテグレータ照明光学系41と、色分離光学系42と、リレー光学系43と、電気光学装置44と、光学フィルタ装置9と、これらの光学部品41〜44および光学フィルタ装置9を内部に収納するとともに、投射レンズ3を所定位置で支持固定する合成樹脂製の光学部品用筐体45とを備える。
インテグレータ照明光学系41は、電気光学装置44を構成する後述する各液晶パネルの画像形成領域をほぼ均一に照明するための光学系である。このインテグレータ照明光学系41は、図5に示すように、光源装置411と、第1レンズアレイ412と、第2レンズアレイ413と、偏光変換素子414と、重畳レンズ415とを備えている。
ランプハウジング411Cは、光源ランプ411Aおよびリフレクタ411Bを内部に収納するものであり、ロアーケース22の底面部分に取り付けられるとともに光学部品用筐体45と接続する。
第2レンズアレイ413は、第1レンズアレイ412と略同様な構成を有しており、小レンズ(レンズ要素)がマトリクス状に配列された構成を有している。この第2レンズアレイ413は、重畳レンズ415とともに、第1レンズアレイ412の各小レンズの像を後述する液晶パネル上に結像させる機能を有している。
具体的に、偏光変換素子414によって略1種類の偏光光に変換された各部分光は、重畳レンズ415によって最終的に電気光学装置44の後述する各液晶パネル上にほぼ重畳される。偏光光を変換するタイプの液晶パネルを用いた本実施形態のプロジェクタ1では、1種類の偏光光しか利用できないため、他種類のランダムな偏光光を発する光源ランプ411Aからの光束の略半分が利用されない。このため、偏光変換素子414を用いることにより、光源ランプ411Aから射出された光束を略全て1種類の偏光光に変換し、電気光学装置44での光の利用効率を高めている。
リレー光学系43は、入射側レンズ431、リレーレンズ433、および反射ミラー432,434を備え、色分離光学系42で分離された色光を青色光用の液晶パネルまで導く機能を有している。
液晶パネル441は、例えば、ポリシリコンTFT(Thin Film Transistor)をスイッチング素子として用いたものであり、色分離光学系42で分離された各色光は、これら3枚の液晶パネル441とこれらの光束入射側および射出側にある偏光板442によって、画像情報に応じて変調されて光学像を形成する。
入射側偏光板442Aは、色分離光学系42で分離された各色光のうち、一定方向の偏光光のみ透過させ、その他の光束を吸収するものであり、水晶またはサファイア等からなる基板に偏光膜が貼付されたものである。そして、この入射側偏光板442Aは、光学部品用筐体45を構成する後述する位置調整機構により、光学部品用筐体45内に設定される所定の照明光軸に対して位置調整可能に配置されている。
これらの入射側偏光板442A、射出側偏光板442Bは、互いの偏光軸の方向が直交するように設定されている。
なお、光学フィルタ装置9の詳細な構造については、後述する。
本実施形態では、重畳レンズ415と、重畳レンズ415から液晶パネル441までの光路中に配設され重畳レンズ415から射出された光束を重畳レンズ415とともに液晶パネル441の画像形成領域に結像させるフィールドレンズ417等の光学系との前側合成焦点面は、第2レンズアレイ413および重畳レンズ415間に位置付けられている。すなわち、光学フィルタ装置9を構成する後述する光学フィルタは、前記前側合成焦点面近傍に位置付けられることとなる。
光学部品用筐体45は、図3ないし図5に示すように、内部に光源装置411から射出された光束の照明光軸A(図5)が設定され、前述の各光学部品412〜415,417,421〜423,431〜434,442A,444、および光学フィルタ装置9を上方からスライド式に嵌め込む溝部(図示略)がそれぞれ設けられた容器状の部品収納部材451(図3、図5)と、部品収納部材451の上部の開口を閉塞する蓋状の蓋状部材452と、蓋状部材452の一部を含み、入射側偏光板442Aおよび視野角補正板444の双方の位置調整を実施する位置調整機構445(図3、図4)とを備えて構成されている。
また、平面視略L字状の光学部品用筐体45の一端側には、照明光軸A(図5)に対する所定位置に光源装置411が配設され、他端側には、照明光軸Aに対する所定位置に投射レンズ3が固定されている。また、投射レンズ3の光路前段側には、電気光学装置44が固定されている。
電源ユニット5は、インレットコネクタ28(図2)を介して外部から供給された電力を各構成部材に供給するものである。この電源ユニット5は、図3または図4に示すように、光学ユニット4の光源装置411の側方であって、外装筺体2の側面部21C,22Cに沿って配設される。この電源ユニット5は、図3または図4に示すように、電源ブロック51と、ランプ駆動ブロック52とを備える。
電源ブロック51は、光源装置411の側方に配設され、インレットコネクタ28を介して外部から供給された電力をランプ駆動ブロック52および前記制御基板等に供給する。この電源ブロック51は、入力される交流を所定の電圧に変換するトランスや該トランスからの出力を所定の電圧の直流に変換する変換回路等が片面に実装された回路基板(図示略)と、この回路基板を覆う箱状部材511とを備える。
箱状部材511は、図3または図4に示すように、光源装置411とで略L字形状を有するように、前後方向に延出する形状を有している。そして、この箱状部材511には、背面側に冷却ユニット6からの空気を内部に導入するための第1導入口511A(図4)が形成され、光源装置411とで形成される略L字形状の内側端面に内部の空気を外部に排出するための排出口511B(図3)が形成されている。また、図示は省略するが、この箱状部材511には、光源装置411から離間する側の端面にランプ駆動ブロック52から排出された空気を導入するための第2導入口が形成されている。
箱状部材521は、図3または図4に示すように、箱状部材511と平行に前後方向に延出する形状を有している。そして、この箱状部材521には、背面側に冷却ユニット6からの空気を内部に導入するための導入口521A(図4)が形成され、箱状部材511と対向する側の端面に、箱状部材511の前記第2導入口に対応して、内部の空気を外部に排出するための排出口(図示略)が形成されている。
冷却ユニット6は、プロジェクタ1内部の構成部材を冷却するものである。この冷却ユニット6は、図3または図4に示すように、電源ユニット5を主に冷却する電源ユニット冷却部61と、プロジェクタ1内部の空気を外部に排出するための光源装置冷却部62等を含んで構成される。
なお、具体的な図示は省略するが、冷却ユニット6は、各液晶パネル441や偏光変換素子414を冷却するための冷却ファンやダクトで構成される液晶パネル冷却部等も備えている。
図6は、光源ランプ411Aのスペクトル特性の一例を示す図である。
本実施形態では、光源ランプ411Aとして、高圧水銀灯ランプを採用している。この光源ランプ411Aにおいて、波長440nm近傍(420nm〜460nm程度)に青色光を示すスペクトルのピークが現れ、波長550nm近傍(500nm〜570nm程度)に緑色光を示すスペクトルのピークが現れ、赤色光は、600nm〜680nmで、青色光や緑色光のようなピークはない。赤色光の強度は、緑色光の強度に対して約60%程度である。青色光の強度は、緑色光の強度に対して約90%程度である。
図7ないし図12は、光学フィルタ装置9の概略構成を示す図である。具体的に、図7は、光束入射側の上方から見た光学フィルタ装置9の斜視図である。図8は、光束射出側の上方から見た光学フィルタ装置9を斜視図である。図9は、光束射出側から見た光学フィルタ装置9の平面図である。図10は、光束入射側の下方から見た光学フィルタ装置9の分解斜視図である。図11は、光束射出側の上方から見た光学フィルタ装置9の分解斜視図である。図12は、側方から見た光学フィルタ装置9の断面図である。なお、以下では、説明の便宜上、入射光束の光軸をZ軸、Z軸に直交する2軸をX軸(水平軸)、Y軸(垂直軸)とする。
光学フィルタ装置9は、図7ないし図12に示すように、光学フィルタ91と、移動機構92とを備える。
光学フィルタ91は、移動機構92により移動自在に支持され、光路中に位置付けられた際に、入射光束の所定のスペクトル成分を反射し、他のスペクトル成分を透過するものである。この光学フィルタ91は、具体的な図示は省略するが、青板ガラスまたは白板ガラス等からなるガラス基板と、このガラス基板の表面に対して、蒸着等により、屈折率の異なる薄膜である高屈折率層および低屈折率層が交互に積層された光学変換膜とを含んで構成される。前記高屈折率層の材料としては、例えば、五酸化タンタル(Ta2O5)を採用できる。また、前記低屈折率層の材料としては、例えば、二酸化珪素(SiO2)を採用できる。
光学フィルタ91は、図6に示すように、第1の波長帯Ar1(460nm〜535nm程度)の入射光束、および第2の波長帯Ar2(560nm〜595nm程度)の入射光束を反射するように構成されている。すなわち、光学フィルタ91が赤、緑、青の各色光のスペクトルの間の入射光束を透過させないことで、光学フィルタ91を介した光束において、赤、緑、青の各色の純度が高められる。
また、光学フィルタ91は、入射光束における赤、緑、青の各色の純度を高めるとともに、赤、緑、青の各色の強度バランスを調整するように各色光毎の透過率が設定されている。例えば、強度の高い緑色光、青色光の透過率を赤色光の透過率よりも低くするように光学フィルタ91の透過率を設定し、赤、緑、青の各色の強度を同程度とするように構成する。なお、光学フィルタ91としては、これに限らず、赤、緑、青の各色の強度バランスをその他の比率とするように構成しても構わない。
移動機構92は、光学フィルタ91を支持し、図5の矢印R方向に、すなわち、光学部品用筐体45に設定された照明光軸Aを辿る光束の光路内外に光学フィルタ91を移動させる部材である。この移動機構92は、図7ないし図12に示すように、第1固定部材921と、第2固定部材922と、駆動機構923と、移動部材924と、付勢部材925(図10、図11)とを備える。
板体9211は、図7ないし図12に示すように、XZ平面に沿って延出する平面視矩形状の板体であり、長手方向がX軸方向に向うように固定部9213,9214を介して光学部品用筐体45に固定される。
固定部9213は、図7、図8、図10、または図11に示すように、板体9211の+X軸方向側に設けられた円孔である。
固定部9214は、図7ないし図12に示すように、レール部9212の−X軸方向側の+Y軸方向端縁に設けられ、該+Y軸方向端縁から+Z軸方向に向けて突出する板状に形成され、略中央部分に円孔9214Aが形成されている。
そして、図示しない固定ねじを固定部9213および固定部9214の円孔9214Aに挿通し、前記各固定ねじを光学部品用筐体45に螺合することで、第1固定部材921が固定される。
載置固定部9221は、駆動機構923の後述するモータおよび減速ギアボックスを載置固定するとともに、支持固定部9222と組み合わせることで駆動機構923の後述する第1歯車および第2歯車を回動可能に挟持する。この載置固定部9221は、図10または図11に示すように、板体9221Aと、第1取付部9221Bと、第2取付部9221Cとを備え、これら各部材9221A〜9221Cが一体化されている。
この板体9221Aには、図10または図11に示すように、載置固定部9221に対して、駆動機構923の後述する減速ギアボックスを位置決めするための複数の位置決め孔9221A1、および前記減速ギアボックスを固定するための一対の固定用孔9221A2が形成されている。
また、この板体9221Aには、図10または図11に示すように、前記減速ギアボックスの軸部を挿通可能とする切り欠き9221A3が形成されている。
そして、第2取付部9221Cの延出部分の+Z軸方向側には、図10または図11に示すように、支持固定部9222に対して、載置固定部9221を位置決めするための位置決め突起9221C1、および固定するための固定用孔9221C2が形成されている。
また、第2取付部9221Cの延出部分の−Z軸方向側には、図10または図11に示すように、駆動機構923の後述する第2歯車の軸部の一方側を軸支するための円孔9221C3が形成されている。
この板体9222Aには、図10または図11に示すように、載置固定部9221を構成する板体9221Aの切り欠き9221A3に対応して駆動機構923の後述する第1歯車の軸部の他方側を軸支するための円孔9222A1と、載置固定部9221を構成する第2取付部9221Cの円孔9221C3に対応して駆動機構923の後述する第2歯車の軸部の他方側を軸支するための円孔9222A2とが形成されている。
そして、第2取付部9222Cの延出部分には、図10または図11に示すように、載置固定部9221を構成する第2取付部9221Cの位置決め突起9221C1および固定用孔9221C2に対応して、位置決め用孔9222C1および固定用孔9222C2を有する。
また、上述した載置固定部9221を構成する第1取付部9221Bの突出寸法は、第1取付部9221Bおよび第2取付部9221Cと第1取付部9222Bおよび第2取付部9222Cとで載置固定部9221および支持固定部9222を組み合わせた際に、図9に示すように、載置固定部9221を構成する板体9221Aと支持固定部9222を構成する板体9222Aとの間に駆動機構923の後述する第1歯車を配置可能に設定されている。
モータ9231は、一般的なモータであり、前記制御基板等による制御にて駆動する。そして、このモータ9231は、そのモータ軸(図示略)が−Y軸方向に向くように配設され、前記モータ軸が減速ギアボックス9232を構成するギアの軸部(図示略)と接続する。
この減速ギアボックス9232の−Y軸方向端面には、図10または図11に示すように、第2固定部材922を構成する板体9221Aの位置決め孔9221A1および一対の固定用孔9221A2に対応して、位置決め突起9232Aおよび一対の固定用孔9232Bが形成されている。そして、モータ9231および減速ギアボックス9232は、位置決め突起9232Aを位置決め孔9221A1に嵌合することで第2固定部材922に対して位置決めされ、一対の固定用孔9232Bを介して図示しない固定ねじを挿通し一対の固定用孔9221A2に螺合することで第2固定部材922に固定される。
この移動部材924において、+Y軸方向端部には、図8ないし図12に示すように、+Y軸方向に向けて突出して断面視略コ字形状を有し、コ字状内側部分にて第1固定部材921のレール部9212と係合する一対の係合部9241が形成されている。
これら第1支持部9243A,9243Bのうち、−Z軸方向側の第1支持部9243Bには、図11に示すように、+X軸方向側の+Z軸方向端面に−Z軸方向に向けて窪み、付勢部材925を設置するための凹部9243B1が形成されている。そして、この凹部9243B1の底部分の一部には、図7または図10に示すように、−Z軸方向端面に貫通し、付勢部材925と係合する係合孔9243B2が形成されている。
これら第1支持部9243A,9243Bの離間寸法は、光学フィルタ91の厚み寸法よりも大きく形成されている。
これら第2支持部9244A,9244Bの離間寸法は、上述した一対の第1支持部9243A,9243Bと同様に、光学フィルタ91の厚み寸法よりも大きく形成されている。
そして、上述した一対の第1支持部9243A,9243Bと一対の第2支持部9244A,9244Bとは、図12に示すように、Z軸方向にずれた位置に形成されている。より具体的に、一対の第1支持部9243A,9243Bは、一対の第2支持部9244A,9244Bに対して、+Z軸方向側に所定寸法、ずれた位置に形成されている。
また、光学フィルタ91を光源装置411から液晶パネル441までの光路中に配設することで、例えば、光学フィルタ91を投射レンズの光路後段側に配設する構成と比較して、光学像の端部を形成する光束と中心部を形成する光束との光学フィルタ91の光束入射側端面に対する入射角の差を小さくでき、色むらを低減できる。
例えば、光源装置411から射出された光束が液晶パネル441に照射された際、液晶パネル441の構造上、液晶パネル441における外縁部分にて光束が反射してプロジェクタ1内部において迷光となることが知られている。
そして、液晶パネル441の外縁部分にて反射された迷光は、光源装置411〜液晶パネル441までの光束の軌跡を辿って光源装置411に向けて戻る。この際、光学フィルタ91の光束射出側端面911が光束の光軸に直交するように配設されている場合には、迷光が光学フィルタ91の光束射出側端面911にて反射し、再度、迷光が液晶パネル441の画像形成領域等に照射される。このような状態では、液晶パネル441の画像形成領域に不要な光が入り込むため、該不要な光により投影画像の色むらの増加等が生じ、投影画像を良好に維持することができない。
本実施形態では、光学フィルタ91は、光束射出側端面911が光束の光軸に直交する平面に対して所定角度、傾斜するように配設されている。このことにより、光学フィルタ91の光束射出側端面911にて反射した迷光が液晶パネル441の画像形成領域から外れるように、光学フィルタ91の傾斜角度を設定しておけば、液晶パネル441の画像形成領域に不要な光が入り込むことを防止でき、投影画像を良好に維持できる。
なお、図13および図14では、説明の便宜上、光学フィルタ91、重畳レンズ415、液晶パネル441のみを図示し、その他の光学部品、移動機構92等の図示を省略している。
例えば、図13(A)に示すように、光学フィルタ91の光束射出側端面911が光束の光軸に直交するように前記非焦点面位置に配設した場合には、液晶パネル441の外縁部分にて反射された迷光は、光源装置411〜液晶パネル441までの光束の軌跡を辿って光源装置411に向けて戻り、光学フィルタ91の光束射出側端面911にて発散光として反射され、図15(A)に示すように、液晶パネル441の画像形成領域を平面的に覆うように液晶パネル441を照射する。すなわち、迷光の液晶パネル441への照射面積が大きいものとなる。したがって、図13(B)に示すように光学フィルタ91の光束射出側端面911にて反射した迷光が液晶パネル441の画像形成領域から外れるように光学フィルタ91の傾斜角度θ1を設定する際、図15(B)に示すように迷光の液晶パネル441への照射面積が比較的に大きいので液晶パネル441に照射される迷光を移動させるための移動量L1が大きくなり、すなわち、傾斜角度θ1を比較的に大きくする必要があり、光学フィルタ91の傾斜角度θ1分、光学フィルタ91の光軸方向の設置スペースを余計に必要としてしまう。また、光学フィルタ91を必要以上に傾斜させた場合には、光学フィルタ91の特性上、投影画像に色むらや色ずれが生じやすい。
例えば、図14(A)に示すように光学フィルタ91の光束射出側端面911が光束の光軸に直交するように前記焦点面位置に配設した場合、液晶パネル441の外縁部分にて反射された迷光は、光源装置411〜液晶パネル441までの光束の軌跡を辿って光源装置411に向けて戻り、光学フィルタ91の光束射出側端面911にて収束光として反射され、再度、液晶パネル441の外縁部分に結像する。すなわち、迷光の液晶パネル441への照射面積が図16(A)に示すように小さいものとなる。したがって、図14(B)に示すように光学フィルタ91の光束射出側端面911にて反射した迷光が液晶パネル441の画像形成領域から外れるように光学フィルタ91の傾斜角度θ2を設定する際、図16(B)に示すように迷光の液晶パネル441への照射面積が小さいので液晶パネル441に照射される迷光を移動させるための移動量L2が小さくなり、傾斜角度θ2を比較的に小さいものとすることができ、光学フィルタ91の光軸方向の設置スペースを大きくすることがない。また、光学フィルタ91の傾斜角度θ2を小さく設定できるので、光学フィルタ91を必要以上に傾斜させることにより投影画像に色むらや色ずれが生じることを回避できる。
なお、上述した傾斜角度θ2は、液晶パネル441のサイズ、迷光を移動させる方向、光学フィルタ91および液晶パネル441間に配設されるレンズ等の光学部品の光学特性を考慮して計算により算出されるものである。
本実施形態では、移動機構92は、光学フィルタ91を光束射出側端面911が光束の光軸に直交する平面に対して所定角度、傾斜した状態で調整位置P1および非調整位置P2にスライド移動させる。このことにより、例えば、移動機構により光学フィルタ91をその面外方向に回動させる構成と比較して、光学フィルタ91の光軸方向の設置スペースを小さく設定でき、第2レンズアレイ413および偏光変換素子414間のような狭い空間にも容易に配設することができる。
また、付勢部材925にて光学フィルタ91を傾斜方向に付勢することで光学フィルタ91を移動部材924に対して取り付けているので、光学フィルタ91の何らかの不具合により交換を行う際に、付勢部材925を取り外すことで、光学フィルタ91に対する付勢状態を開放することができ、容易に、光学フィルタ91の交換を行うことができる。
さらに、移動部材924が平面視略コ字形状を有し、該コ字状先端部分が光束の光軸に近接する側に位置するように配設されているので、光学フィルタ91を調整位置P1および非調整位置P2に移動させる際に、移動部材924にて光束を遮蔽することがなく、投影画像を良好に維持できる。
前記実施形態では、光学フィルタ91は、光束入射側端面および光束射出側端面が平行となる略板状に形成されている。そして、光学フィルタ91全体を傾斜させることで、光学フィルタ91の光束射出側端面911が光束の光軸に直交する平面に対して所定角度θ2、傾斜するように設定している。本発明は、これに限らず、光学フィルタの光束射出側端面が光束の光軸に直交する平面に対して所定角度θ2、傾斜するように設定されていればよく、例えば、光学フィルタを光束入射側端面および光束射出側端面が平行しない断面視略くさび形状を有するように形成し、光学フィルタの光束射出側端面が光束の光軸に直交する平面に対して所定角度θ2、傾斜するように配設する構成を採用してもよい。
前記実施形態では、光学フィルタ91は、図14(B)に示すように焦点面位置に配設されていたが、本発明はこれに限らず、例えば、図13(B)に示すように非焦点面位置に配設する構成を採用しても本発明の目的を十分に達成できる。
前記実施形態では、第2レンズアレイ413および重畳レンズ415の間に、重畳レンズ415およびフィールドレンズ417の前側合成焦点面が位置付けられていたが、これに限らず、その他の位置に前側合成焦点面が位置付けられている構成を採用してもよい。このように構成した場合には、光学フィルタ91を、前側合成焦点面位置近傍に配設することが好ましい。
前記実施形態では、インテグレータ照明光学系41として、第1レンズアレイ412、第2レンズアレイ413、重畳レンズ415を含んだ構成としたが、これに限らず、柱状のガラスロッドや、中空のガラスロッド等を用いたインテグレータロッドとリレーレンズを備えた構成を採用しても構わない。このように構成した場合であっても、光学フィルタ91を、光源装置411から射出された光束を液晶パネル441に結像させることに寄与するレンズ系の前側合成焦点面位置近傍に配設することが好ましい。
前記実施形態では、光学ユニット4は、平面視略L字状の形状を有していたが、その他の形状を採用してもよく、例えば、平面視略U字状の形状としてもよい。
前記実施形態では、スクリーンを観察する方向から投射を行うフロントタイプのプロジェクタの例のみを説明したが、本発明では、スクリーンを観察する方向とは反対側から投射を行うリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
利用できる。
Claims (5)
- 光源装置と、前記光源装置から射出された光束を複数の色光に分離する色分離光学系と、これら分離された色光毎に画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、各光変調装置で変調された光学像を合成する色合成光学装置と、この合成された光学像を拡大投射する投射光学装置とを備えたプロジェクタであって、
前記光源装置から前記光変調装置までの光路中には、前記光束の所定のスペクトル成分を反射し、他のスペクトル成分を透過する光学フィルタが配設され、
前記光学フィルタは、前記光束を射出する光束射出側端面が前記光束の光軸に直交する平面に対して所定角度、傾斜するように配設されていることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1に記載のプロジェクタにおいて、
前記光学フィルタは、前記色分離光学系の光路前段側に配設されていることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1または請求項2に記載のプロジェクタにおいて、
前記光源装置を含んで構成され、前記光源装置から射出された光束を複数の部分光束に分割し、各部分光束を前記光変調装置の画像形成領域上で重畳させるインテグレータ照明光学系が設けられ、
前記インテグレータ照明光学系は、前記光源装置から射出された光束を複数の部分光束に分割する複数のレンズ要素を有する第1レンズアレイと、前記第1レンズアレイの前記複数のレンズ要素に応じた複数のレンズ要素を有する第2レンズアレイと、前記第2レンズアレイから射出された前記複数の部分光束を前記光変調装置の画像形成領域に重畳させる重畳レンズとを含んで構成され、
前記光学フィルタは、前記第2レンズアレイおよび前記重畳レンズ間の光路中に配設されていることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
前記光束の光路上に配置される光学部品を収納する光学部品用筐体と、
前記光学フィルタを支持し、前記光学部品用筐体内部で前記光学フィルタを、前記光束射出側端面が前記光束の光軸に直交する平面に対して所定角度、傾斜した状態で前記光束の光路内外に移動させる移動機構とを備えていることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項4に記載のプロジェクタにおいて、
前記移動機構は、前記光学部品用筐体に固定される固定部材と、前記光学フィルタを支持し前記固定部材に対して移動可能に取り付けられる移動部材と、前記光学フィルタが前記光束の光路内外に位置するように前記移動部材を移動させる駆動機構とを含んで構成され、
前記移動部材は、平面視略コ字状の板体で構成され、コ字状内側部分にて前記光学フィルタを支持し、
前記移動部材におけるコ字状内側部分の対向する各端縁には、前記光学フィルタの対向する各端部側を挟持可能とする一対の第1支持部および一対の第2支持部がそれぞれ形成され、
前記一対の第1支持部と前記一対の第2支持部とは、前記光束の光軸方向に所定寸法ずれた位置にそれぞれ形成され、前記光学フィルタの光束射出側端面が前記光束の光軸に直交する平面に対して所定角度、傾斜した状態で前記光学フィルタを支持し、
前記一対の第1支持部のうち前記光学フィルタの傾斜方向と反対側の一方の第1支持部と前記光学フィルタとの部材間、および、前記一対の第2支持部のうち前記光学フィルタの傾斜方向と反対側の一方の第2支持部と前記光学フィルタとの部材間のうち少なくともいずれか一方の部材間には、前記光学フィルタを前記傾斜方向に付勢する付勢部材が配設されていることを特徴とするプロジェクタ。
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