JP2007065496A - プロジェクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】 投影画像のコントラストの低下を防止できるとともに、色むらを低減できるプロジェクタを提供する。
【解決手段】プロジェクタは、光源装置と、光源装置から射出された光束を複数の色光に分離する色分離光学系と、これら分離された色光毎に画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、各光変調装置で変調された光学像を合成する色合成光学装置と、この合成された光学像を拡大投射する投射光学装置とを備える。そして、光源装置から光変調装置までの光路中には、光束の所定のスペクトル成分を反射し、他のスペクトル成分を透過する光学フィルタ91が配設されている。光学フィルタ91は、光束を射出する光束射出側端面が光束の光軸に直交する平面に対して所定角度、傾斜するように配設されている。
【選択図】 図12

Description

本発明は、プロジェクタに関する。
従来、プレゼンテーションやホームシアタ等の分野において、プロジェクタが利用されている。このようなプロジェクタとしては、例えば、画質の向上等を目的として、光源装置と、この光源から射出された光束を複数の色光に分離する色分離光学系と、これら分離された色光毎に画像情報に応じて変調する液晶パネル等の三枚の光変調装置と、これら光変調装置で変調された色光を合成するプリズム等の合成光学系と、この合成された光学像を拡大投射する投射レンズ等の投射光学装置とを備えたものがある。
以上のようなプロジェクタでは、ビジネスユースのデータプロジェクタとして利用する際に、投影画像に十分な輝度を与えることを目的として、光源には、緑色の波長帯(500nm〜570nm程度)や、青色の波長帯(420nm〜460nm程度)における相対スペクトル強度が高い高圧放電ランプ等が利用されている。
ところで、以上のような光源を備えるプロジェクタをホームユースに転用しようとしても、緑色の波長帯が強く現れることから、投影画像において、白色となる部分が緑色がかった白色になってしまい、それを光変調装置を使用して修正しようとした場合、明るさとコントラストが低下するという問題があった。
この問題を解決するため、所定のスペクトル成分を除去する光学フィルタを、投射レンズの光路後段側に配設する構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載の光学フィルタは、基板と、この基板の光束入射面に積層された屈折率の異なる光学変換膜とを有する反射型光学フィルタである。そして、光学フィルタを投射レンズの光路後段側に配設することで、投射レンズから射出された光学像が光学フィルタを通過し、投影画像のコントラストの低下が防止される。
特開2004−45482号公報
しかしながら、特許文献1に記載の光学フィルタは、光束の入射角度によって反射特性が異なる性質を有している。また、投射レンズは、投影画像を大きく形成するために、光束を光路中心に対して所定角度で拡がるように射出する構造である。このため、投影画像の端部を形成する光束は、光学フィルタの光束入射側端面に対する入射角が大きくなり、投影画像の端部と中央部とで色むらが生じやすい。
本発明の目的は、投影画像のコントラストの低下を防止できるとともに、色むらを低減できるプロジェクタを提供することにある。
本発明のプロジェクタは、光源装置と、前記光源装置から射出された光束を複数の色光に分離する色分離光学系と、これら分離された色光毎に画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、各光変調装置で変調された光学像を合成する色合成光学装置と、この合成された光学像を拡大投射する投射光学装置とを備えたプロジェクタであって、前記光源装置から前記光変調装置までの光路中には、前記光束の所定のスペクトル成分を反射し、他のスペクトル成分を透過する光学フィルタが配設され、前記光学フィルタは、前記光束を射出する光束射出側端面が前記光束の光軸に直交する平面に対して所定角度、傾斜するように配設されていることを特徴とする。
ここで、光源装置としては、例えば、高圧放電ランプを採用できる。
また、光学フィルタとしては、例えば、青板ガラスまたは白板ガラス等からなるガラス基板と、このガラス基板の表面に屈折率の異なる薄膜が積層された光学変換膜とを有する光学フィルタを採用できる。
本発明によれば、光学フィルタを光源装置から光変調装置までの光路中に配設することで、光学フィルタにて光源装置から射出された光束の所定のスペクトル成分を除去できる。例えば、光学フィルタにて緑色の波長帯のスペクトル成分を所定の割合で除去することで、白色となる部分が緑色がかった白色となることがなく、投影画像のコントラストの低下も防止できる。
また、光学フィルタを光源装置から光変調装置までの光路中に配設することで、例えば、光学フィルタを投射光学装置の光路後段側に配設する構成と比較して、光学像の端部を形成する光束と中心部を形成する光束との光学フィルタの光束入射側端面に対する入射角の差を小さくでき、色むらを低減できる。
ところで、光学フィルタの光束射出側端面が光束の光軸に直交するように、光学フィルタを光源装置から光変調装置までの光路中に配設した場合には、例えば、以下の問題が生じやすい。
例えば、光源装置から射出された光束が光変調装置(液晶パネル)に照射された際、光変調装置の構造上、光変調装置における外縁部分にて光束が反射してプロジェクタ内部において迷光となることが知られている。
そして、光変調装置の外縁部分にて反射された迷光は、光源装置〜光変調装置までの光束の軌跡を辿って光源装置に向けて戻る。この際、光学フィルタの光束射出側端面が光束の光軸に直交するように配設されている場合には、迷光が光学フィルタの光束射出側端面にて反射し、再度、迷光が光変調装置の画像形成領域等に照射される。このような状態では、光変調装置の画像形成領域に不要な光が入り込むため、該不要な光により投影画像の色むらの増加等が生じ、投影画像を良好に維持することができない。
これに対して、本発明では、光学フィルタは、光束射出側端面が光束の光軸に直交する平面に対して所定角度、傾斜するように配設されている。このことにより、光学フィルタの光束射出側端面にて反射した迷光が光変調装置の画像形成領域から外れるように、光学フィルタの傾斜角度を設定しておけば、光変調装置の画像形成領域に不要な光が入り込むことを防止でき、投影画像を良好に維持できる。
本発明のプロジェクタでは、前記光学フィルタは、前記色分離光学系の光路前段側に配設されていることが好ましい。
本発明では、光学フィルタは、色分離光学系の光路前段側、すなわち、色分離光学系にて複数の色光に分離される分離位置よりも光路前段側に配置されている。このため、光学フィルタにて、光源装置から射出された光束の例えば、赤、緑、青等の各色の波長帯のスペクトル成分をそれぞれ補正することができ、各色の強度バランスを所望の強度バランスに設定でき、投影画像を所望の色合いで表示できる。
本発明のプロジェクタでは、前記光源装置を含んで構成され、前記光源装置から射出された光束を複数の部分光束に分割し、各部分光束を前記光変調装置の画像形成領域上で重畳させるインテグレータ照明光学系が設けられ、前記インテグレータ照明光学系は、前記光源装置から射出された光束を複数の部分光束に分割する複数のレンズ要素を有する第1レンズアレイと、前記第1レンズアレイの前記複数のレンズ要素に応じた複数のレンズ要素を有する第2レンズアレイと、前記第2レンズアレイから射出された前記複数の部分光束を前記光変調装置の画像形成領域に重畳させる重畳レンズとを含んで構成され、前記光学フィルタは、前記第2レンズアレイおよび前記重畳レンズ間の光路中に配設されていることが好ましい。
ところで、光源装置から光変調装置までの光路中において、重畳レンズと、重畳レンズから光変調装置までの光路中に配設され重畳レンズから射出された光束を該重畳レンズとともに光変調装置の画像形成領域に結像させるレンズ等の光学系との前側合成焦点面から外れた位置(以下、非焦点面位置と記載する)、例えば、重畳レンズの光路後段側等に、光学フィルタを配設した場合には、光変調装置の外縁部分にて反射された迷光は、光学フィルタの光束射出側端面にて発散光として反射されてしまう。
例えば、光学フィルタの光束射出側端面が光束の光軸に直交するように前記非焦点面位置に配設した場合には、光変調装置の外縁部分にて反射された迷光は、光源装置〜光変調装置までの光束の軌跡を辿って光源装置に向けて戻り、光学フィルタの光束射出側端面にて発散光として反射され、光変調装置の画像形成領域を平面的に覆うように光変調装置を照射する。すなわち、迷光の光変調装置への照射面積が比較的に大きいものとなる。したがって、光学フィルタの光束射出側端面にて反射した迷光が光変調装置の画像形成領域から外れるように光学フィルタの傾斜角度を設定する際、迷光の光変調装置への照射面積が比較的に大きいので光変調装置に照射される迷光を移動させるための移動量が大きくなり、すなわち、前記傾斜角度を比較的に大きくする必要があり、光学フィルタの傾斜角度分、光学フィルタの光軸方向の設置スペースを余計に必要としてしまう。また、光学フィルタを必要以上に傾斜させた場合には、光学フィルタの特性上、投影画像に色むらや色ずれが生じやすい。
本発明では、光源装置から光変調装置までの光路中において、重畳レンズと、重畳レンズから光変調装置までの光路中に配設され重畳レンズから射出された光束を該重畳レンズとともに光変調装置の画像形成領域に結像させるレンズ等の光学系との前側合成焦点面近傍位置(以下、焦点面位置と記載する)、すなわち、第2レンズアレイおよび重畳レンズ間に、光学フィルタが配設される。このため、光変調装置の外縁部分にて反射された迷光を、該光学フィルタの光束射出側端面にて収束光として反射させることができる。
例えば、光学フィルタの光束射出側端面が光束の光軸に直交するように前記焦点面位置に配設した場合、光変調装置の外縁部分にて反射された迷光は、光源装置〜光変調装置までの光束の軌跡を辿って光源装置に向けて戻り、光学フィルタの光束射出側端面にて収束光として反射され、再度、光変調装置の外縁部分に結像する。すなわち、迷光の光変調装置への照射面積が小さいものとなる。したがって、光学フィルタの光束射出側端面にて反射した迷光が光変調装置の画像形成領域から外れるように光学フィルタの傾斜角度を設定する際、迷光の光変調装置への照射面積が小さいので光変調装置に照射される迷光を移動させるための移動量が小さくなり、すなわち、前記傾斜角度を比較的に小さいものとすることができ、光学フィルタの光軸方向の設置スペースを大きくすることがない。また、光学フィルタの傾斜角度を小さく設定できるので、光学フィルタを必要以上に傾斜させることにより投影画像に色むらや色ずれが生じることを回避できる。
本発明のプロジェクタでは、前記光束の光路上に配置される光学部品を収納する光学部品用筐体と、前記光学フィルタを支持し、前記光学部品用筐体内部で前記光学フィルタを、前記光束射出側端面が前記光束の光軸に直交する平面に対して所定角度、傾斜した状態で前記光束の光路内外に移動させる移動機構とを備えていることが好ましい。
本発明によれば、光学フィルタが移動機構により移動可能に支持されているので、移動機構によって、ビジネスユースの場合は光学フィルタを光路上から退避させておき、ホームユースの場合は光学フィルタを光路上に移動させることで使用目的に応じて適切な投影画像を得ることができる。
ところで、例えば、移動機構として、光学フィルタをその面外方向に回動させる構成を採用した場合には、光学フィルタの回動時に他の光学部品と機械的に干渉しないように、光学フィルタの光軸方向の設置スペースを比較的大きく設定する必要がある。
本発明では、移動機構は、光学フィルタを光束射出側端面が光束の光軸に直交する平面に対して所定角度、傾斜した状態で光束の光路内外に移動(スライド移動)させる。このことにより、例えば、移動機構により光学フィルタをその面外方向に回動させる構成と比較して、光学フィルタの光軸方向の設置スペースを小さく設定でき、光学フィルタのレイアウトの自由度を向上できる。
本発明のプロジェクタでは、前記移動機構は、前記光学部品用筐体に固定される固定部材と、前記光学フィルタを支持し前記固定部材に対して移動可能に取り付けられる移動部材と、前記光学フィルタを前記光束の光路内外に位置するように前記移動部材を移動させる駆動機構とを含んで構成され、前記移動部材は、平面視略コ字状の板体で構成され、コ字状内側部分にて前記光学フィルタを支持し、前記移動部材におけるコ字状内側部分の対向する各端縁には、前記光学フィルタの対向する各端部側を挟持可能とする一対の第1支持部および一対の第2支持部がそれぞれ形成され、前記一対の第1支持部と前記一対の第2支持部とは、前記光束の光軸方向に所定寸法ずれた位置にそれぞれ形成され、前記光学フィルタの光束射出側端面が前記光束の光軸に直交する平面に対して所定角度、傾斜した状態で前記光学フィルタを支持し、前記一対の第1支持部のうち前記光学フィルタの傾斜方向と反対側の一方の第1支持部と前記光学フィルタとの部材間、および、前記一対の第2支持部のうち前記光学フィルタの傾斜方向と反対側の一方の第2支持部と前記光学フィルタとの部材間のうち少なくともいずれか一方の部材間には、前記光学フィルタを前記傾斜方向に付勢する付勢部材が配設されていることが好ましい。
本発明では、移動機構を構成する移動部材には一対の第1支持部および一対の第2支持部が形成され、一対の第1支持部および一対の第2支持部は光束の光軸方向に所定寸法ずれた位置にそれぞれ形成されている。このことにより、一対の第1支持部および一対の第2支持部にて光学フィルタの対向する各端部側を支持することで、光学フィルタの光束射出側端面が光束の光軸に直交する平面に対して所定角度、傾斜した状態に容易に設定できる。
また、付勢部材にて光学フィルタを傾斜方向に付勢することで光学フィルタを移動部材に対して取り付けているので、光学フィルタの何らかの不具合により交換を行う際に、付勢部材を取り外すことで、光学フィルタに対する付勢状態を開放することができ、容易に光学フィルタの交換を行うことができる。
さらに、移動部材が平面視略コ字形状を有しているので、該コ字状先端部分が光束の光軸に近接する側に位置するように配設すれば、光学フィルタを光路内外に移動させる際に、移動部材にて光束を遮蔽することがなく、投影画像を良好に維持できる。
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。
〔1.外観構成〕
図1および図2は、プロジェクタ1の外観を示す斜視図である。具体的に、図1は、プロジェクタ1を前面上方側から見た斜視図である。図2は、プロジェクタ1を背面上方側から見た斜視図である。
プロジェクタ1は、光源から射出される光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成し、形成した光学像をスクリーン(図示略)上に拡大投射するものである。このプロジェクタ1は、図1または図2に示すように、略直方体状の外装筺体2、およびこの外装筺体2から露出する投射光学装置としての投射レンズ3を備える。
投射レンズ3は、筒状の鏡筒内に複数のレンズが収納された組レンズとして構成され、プロジェクタ1の装置本体により画像情報に応じて変調された画像光を拡大投射する。
外装筺体2は、合成樹脂製の筺体であり、プロジェクタ1の装置本体を収納する。この外装筺体2は、図1または図2に示すように、装置本体の上部部分を覆うアッパーケース21と、装置本体の下部部分を覆うロアーケース22と、装置本体の前面部分を覆うフロントケース23(図1)とを備える。
アッパーケース21は、図1または図2に示すように、外装筺体2の天面、側面の一部、背面の一部、および前面の一部をそれぞれ形成する天面部21A、側面部21B(図2),21C(図1)、背面部21D(図2)、および前面部21E(図1)を含んで構成される。
天面部21Aは、図1または図2に示すように、平面視略矩形形状を有し、平面視略中央部分から前面側、側面側、および背面側にかけて、なだらかに湾曲し、凸曲面形状を有する。
この天面部21Aにおいて、前方側であって、前方から見て右側部分には、図1または図2に示すように、2つの開口部21A1が形成されている。そして、2つの開口部21A1は、投射レンズ3を操作可能としスクリーン(図示略)上に投射された投影画像の投射位置調整を実施するための各種回転つまみ3Aの一部を露出させる。
また、この天面部21Aにおいて、開口部21A1の後方側には、図1または図2に示すように、プロジェクタ1の起動・調整操作を実施する操作パネル24が左右方向に延びるように設けられている。操作パネル24の操作ボタン241を適宜押下すると、操作ボタン241内部に配置される図示しない回路基板に実装されたタクトスイッチと接触し、所望の操作が可能となる。また、前記回路基板には、図示しないLED(Light Emitting Diode)が取り付けられており、所定の操作に応じて発光するようになっている。
なお、前述した操作パネル24の回路基板は、制御基板(図示略)と電気的に接続され、操作ボタン241の押下に伴う操作信号は、前記制御基板に出力される。
側面部21B,21C、背面部21D、および前面部21Eは、図1または図2に示すように、天面部21Aにおける平面視矩形形状の各端縁から略垂下する部分である。
これらのうち背面部21Dにおいて、背面側から見て左側部分には、図2に示すように、下端縁から上方側に向けて平面視コ字状の切り欠き21D1が形成されている。
また、前面部21Eには、図1に示すように、下端縁から上方側に向けて平面視コ字状の切り欠き21E1が形成されている。
ロアーケース22は、図1または図2に示すように、外装筺体2の底面、側面の一部、背面の一部、および前面の一部をそれぞれ形成する底面部22A、側面部22B(図2),22C(図1)、背面部22D(図2)、および前面部22E(図1)を含んで構成される。
底面部22Aは、具体的な図示は省略するが、略矩形状の平坦面で構成されている。そして、この底面部22Aには、机等の接地面に接地する複数の脚部や、プロジェクタ1内部に外部の冷却空気を導入するための吸気口が形成されている。
側面部22B,22C、背面部22D、および前面部22Eは、図1または図2に示すように、底面部22Aにおける平面視矩形形状の各端縁から上方に立設する部分である。
これらのうち背面部22Dにおいて、背面側から見て左側部分には、図2に示すように、上端縁から下方側に向けて平面視コ字状の切り欠き22D1が形成されている。そして、アッパーケース21およびロアーケース22を組み合わせた状態で切り欠き21D1,22D1が接続して開口部25が形成される。この開口部25には、図2に示すように、該開口部25の形状に対応した外形形状を有する接続端子設置部26が嵌合固定される。
この接続端子設置部26は、図2に示すように、背面部21D,22Dの端面よりも内側に窪む断面略コ字形状を有し、底部分に複数の孔261が形成されている。そして、図2に示すように、これら複数の孔261を介して、外部の電子機器からの画像信号、音声信号等を入力するための複数の接続端子27が露出している。また、この接続端子設置部26の内側には、接続端子27から入力される信号を処理するインターフェース基板(図示略)が配置されている。
なお、前記インターフェース基板は、制御基板(図示略)と電気的に接続され、インターフェース基板にて処理された信号は、制御基板に出力される。
また、背面部22Dにおいて、切り欠き22D1の下方側には、図2に示すように、2つの開口部22D2,22D3が形成されている。そして、図2に示すように、背面側から見て左側に位置する開口部22D2を介して内部のインレットコネクタ28が露出し、外部の電力をプロジェクタ1の装置本体に供給可能としている。また、図2に示すように、背面側から見て右側に位置する開口部22D3を介して電源スイッチ29が露出し、該電源スイッチ29を切り替えることで、プロジェクタ1の主電源のON/OFFが可能となる。
なお、この電源スイッチ29は、制御基板(図示略)と電気的に接続され、電源スイッチ29の切り替えに伴う操作信号は、前記制御基板に出力される。
また、前面部22Eには、図1に示すように、上端縁から下方側に向けて平面視コ字状の切り欠き22E1が形成されている。そして、アッパーケース21およびロアーケース22が組み合わされた状態で、前面部21Eの切り欠き21E1のコ字状内側部分、および前面部22Eの切り欠き22E1のコ字状内側部分にてフロントケース23が支持固定される。
フロントケース23は、図1に示すように、左右方向に延びる略楕円形状を有し、アッパーケース21およびロアーケース22と接続することで、切り欠き21E1,22E1にて形成される開口部分を閉塞する。
このフロントケース23において、前方から見て右側部分には、図1に示すように、外装筺体2の内側に窪み、底部分に略円形状の開口231が形成されている。そして、この開口231は、投射レンズ3の先端部分を露出させる。
また、このフロントケース23において、長手方向略中央部分には、図1に示すように、リモコン受光窓232が形成されている。そして、このリモコン受光窓232の内側には、リモートコントローラ(図示略)からの操作信号を受信するリモコン受光モジュール(図示略)が配置されている。
なお、リモートコントローラには、前述した操作パネル24に設けられる起動スイッチ、調整スイッチ等と同様のものが設けられていて、リモートコントローラを操作すると、この操作に応じた赤外線信号がリモートコントローラから出力され、赤外線信号は、リモコン受光窓232を介してリモコン受光モジュールで受光され、制御基板(図示略)で処理される。
さらに、このフロントケース23において、前方から見て左側部分には、図1に示すように、プロジェクタ1内部にて温められた空気を外部に排出するための平面視矩形状の排気口233が形成されている。
また、この排気口233周縁部分は、図1に示すように、内部に向けて突出する筒形状を有するように形成されている。より具体的には、排気口233周縁部分は、投射レンズ3に近接する方向に向けて投射レンズ3からの投射方向に対して傾斜して突出する筒形状を有するように形成されている。そして、排気口233の筒状内側部分には、図1に示すように、上下に架設され、排気口233周縁部分の突出方向に延出する複数の羽根板233Aが形成されている。
〔2.内部構成〕
図3および図4は、プロジェクタ1の内部構成を示す図である。具体的に、図3は、アッパーケース21および制御基板を取り外した状態を前面上方側から見た斜視図である。図4は、アッパーケース21および制御基板を取り外した状態を背面上方側から見た斜視図である。
外装筺体2の内部には、図3または図4に示すように、プロジェクタ1の装置本体が収容されている。この装置本体は、光学装置としての光学ユニット4と、電源ユニット5と、冷却ユニット6等を含んで構成される。
なお、装置本体は、図示は省略するが、光学ユニット4、電源ユニット5、および冷却ユニット6の他、光学ユニット4の上方側に配置されプロジェクタ1全体を制御する制御基板等を備えている。
〔3.光学ユニットの詳細な構成〕
図5は、光学ユニット4の光学系を模式的に示す平面図である。
光学ユニット4は、前記制御基板による制御の下、画像情報に応じて画像光を形成する。この光学ユニット4は、図3または図4に示すように、外装筺体2内において、背面部21D,22Dに沿って左右方向に延び、側面部21B,22Bに沿って前方に延びる平面視L字形状を有している。
この光学ユニット4は、図5に示すように、インテグレータ照明光学系41と、色分離光学系42と、リレー光学系43と、電気光学装置44と、光学フィルタ装置9と、これらの光学部品41〜44および光学フィルタ装置9を内部に収納するとともに、投射レンズ3を所定位置で支持固定する合成樹脂製の光学部品用筐体45とを備える。
インテグレータ照明光学系41は、電気光学装置44を構成する後述する各液晶パネルの画像形成領域をほぼ均一に照明するための光学系である。このインテグレータ照明光学系41は、図5に示すように、光源装置411と、第1レンズアレイ412と、第2レンズアレイ413と、偏光変換素子414と、重畳レンズ415とを備えている。
光源装置411は、放射状の光線を射出する放射光源としての光源ランプ411Aと、この光源ランプ411Aから射出された放射光を反射するリフレクタ411Bと、ランプハウジング411C(図3ないし図5)とを備える。光源ランプ411Aとしては、高圧放電ランプ、例えば、ハロゲンランプやメタルハライドランプ、または高圧水銀ランプ等を採用できる。リフレクタ411Bとしては、放物面鏡を用いている。なお、放物面鏡の他、平行化凹レンズと共に楕円面鏡を用いてもよい。
ランプハウジング411Cは、光源ランプ411Aおよびリフレクタ411Bを内部に収納するものであり、ロアーケース22の底面部分に取り付けられるとともに光学部品用筐体45と接続する。
第1レンズアレイ412は、光軸方向から見てほぼ矩形状の輪郭を有する小レンズ(レンズ要素)がマトリクス状に配列された構成を有している。各小レンズは、光源ランプ411Aから射出される光束を、複数の部分光束に分割している。
第2レンズアレイ413は、第1レンズアレイ412と略同様な構成を有しており、小レンズ(レンズ要素)がマトリクス状に配列された構成を有している。この第2レンズアレイ413は、重畳レンズ415とともに、第1レンズアレイ412の各小レンズの像を後述する液晶パネル上に結像させる機能を有している。
偏光変換素子414は、第2レンズアレイ413の光路後段側に配置される。このような偏光変換素子414は、第2レンズアレイ413からの光を略1種類の偏光光に変換するものであり、これにより、電気光学装置44での光の利用効率が高められている。
具体的に、偏光変換素子414によって略1種類の偏光光に変換された各部分光は、重畳レンズ415によって最終的に電気光学装置44の後述する各液晶パネル上にほぼ重畳される。偏光光を変換するタイプの液晶パネルを用いた本実施形態のプロジェクタ1では、1種類の偏光光しか利用できないため、他種類のランダムな偏光光を発する光源ランプ411Aからの光束の略半分が利用されない。このため、偏光変換素子414を用いることにより、光源ランプ411Aから射出された光束を略全て1種類の偏光光に変換し、電気光学装置44での光の利用効率を高めている。
色分離光学系42は、2枚のダイクロイックミラー421,422と、反射ミラー423とを備え、ダイクロイックミラー421,422によりインテグレータ照明光学系41から射出された複数の部分光束を赤、緑、青の3色の色光に分離する機能を有している。
リレー光学系43は、入射側レンズ431、リレーレンズ433、および反射ミラー432,434を備え、色分離光学系42で分離された色光を青色光用の液晶パネルまで導く機能を有している。
この際、色分離光学系42のダイクロイックミラー421では、インテグレータ照明光学系41から射出された光束の青色光成分と緑色光成分とが透過するとともに、赤色光成分が反射する。ダイクロイックミラー421によって反射した赤色光は、反射ミラー423で反射し、フィールドレンズ417を通って赤色光用の液晶パネルに達する。このフィールドレンズ417は、第2レンズアレイ413から射出された各部分光束をその中心軸(主光線)に対して平行な光束に変換する。他の緑色光および青色光用の液晶パネルの光入射側に設けられたフィールドレンズ417も同様である。
ダイクロイックミラー421を透過した青色光と緑色光のうちで、緑色光はダイクロイックミラー422によって反射し、フィールドレンズ417を通って緑色光用の液晶パネルに達する。一方、青色光はダイクロイックミラー422を透過してリレー光学系43を通り、さらにフィールドレンズ417を通って青色光用の液晶パネルに達する。なお、青色光にリレー光学系43が用いられているのは、青色光の光路の長さが他の色光の光路の長さよりも長いため、光の拡散等による光の利用効率の低下を防止するためである。すなわち、入射側レンズ431に入射した部分光束をそのまま、フィールドレンズ417に伝えるためである。なお、リレー光学系43には、3つの色光のうちの青色光を通す構成としたが、これに限らず、例えば、赤色光を通す構成としてもよい。
電気光学装置44は、3枚の光変調装置となる液晶パネル441(赤色光用の液晶パネルを441R、緑色光用の液晶パネルを441G、青色光用の液晶パネルを441Bとする)と、偏光板442と、視野角補正板444と、色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム443とを備えている。
液晶パネル441は、例えば、ポリシリコンTFT(Thin Film Transistor)をスイッチング素子として用いたものであり、色分離光学系42で分離された各色光は、これら3枚の液晶パネル441とこれらの光束入射側および射出側にある偏光板442によって、画像情報に応じて変調されて光学像を形成する。
偏光板442は、液晶パネル441の光路前段側および光路後段側に配置される入射側偏光板442A、射出側偏光板442Bを備える。
入射側偏光板442Aは、色分離光学系42で分離された各色光のうち、一定方向の偏光光のみ透過させ、その他の光束を吸収するものであり、水晶またはサファイア等からなる基板に偏光膜が貼付されたものである。そして、この入射側偏光板442Aは、光学部品用筐体45を構成する後述する位置調整機構により、光学部品用筐体45内に設定される所定の照明光軸に対して位置調整可能に配置されている。
射出側偏光板442Bも、入射側偏光板442Aと略同様に構成され、液晶パネル441から射出された光束のうち、所定方向の偏光光のみ透過させ、その他の光束を吸収するものである。また、基板を用いずに、偏光膜をクロスダイクロイックプリズム443に貼り付けてもよいし、基板をクロスダイクロイックプリズム443に貼り付けてもよい。
これらの入射側偏光板442A、射出側偏光板442Bは、互いの偏光軸の方向が直交するように設定されている。
視野角補正板444は、基板上に液晶パネル441で形成された光学像の視野角を補正する機能を有する光学変換膜が形成されたものである。このような視野角補正板444を配置することにより、黒画面時の光漏れを低減し投影画像のコントラストが大幅に向上する。そして、この視野角補正板444は、入射側偏光板442Aと略同様に、光学部品用筐体45を構成する後述する位置調整機構により、光学部品用筐体45内に設定される所定の照明光軸に対して位置調整可能に配置されている。
クロスダイクロイックプリズム443は、3枚の液晶パネル441から射出された色光毎に変調された画像を合成してカラー画像を形成するものである。なお、クロスダイクロイックプリズム443には、赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが、4つの直角プリズムの界面に沿って略X字状に形成され、これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成される。
光学フィルタ装置9は、色分離光学系42の光路前段側であって、第2レンズアレイ413および偏光変換素子414の間に配設され、光源ランプ411Aから射出される光束のうち所定のスペクトル成分を反射して、投影画像の色合いを調整するものである。
なお、光学フィルタ装置9の詳細な構造については、後述する。
本実施形態では、重畳レンズ415と、重畳レンズ415から液晶パネル441までの光路中に配設され重畳レンズ415から射出された光束を重畳レンズ415とともに液晶パネル441の画像形成領域に結像させるフィールドレンズ417等の光学系との前側合成焦点面は、第2レンズアレイ413および重畳レンズ415間に位置付けられている。すなわち、光学フィルタ装置9を構成する後述する光学フィルタは、前記前側合成焦点面近傍に位置付けられることとなる。
以上説明した各光学系41〜44および光学フィルタ装置9は、光学部品用筺体45内に収容されている。
光学部品用筐体45は、図3ないし図5に示すように、内部に光源装置411から射出された光束の照明光軸A(図5)が設定され、前述の各光学部品412〜415,417,421〜423,431〜434,442A,444、および光学フィルタ装置9を上方からスライド式に嵌め込む溝部(図示略)がそれぞれ設けられた容器状の部品収納部材451(図3、図5)と、部品収納部材451の上部の開口を閉塞する蓋状の蓋状部材452と、蓋状部材452の一部を含み、入射側偏光板442Aおよび視野角補正板444の双方の位置調整を実施する位置調整機構445(図3、図4)とを備えて構成されている。
また、平面視略L字状の光学部品用筐体45の一端側には、照明光軸A(図5)に対する所定位置に光源装置411が配設され、他端側には、照明光軸Aに対する所定位置に投射レンズ3が固定されている。また、投射レンズ3の光路前段側には、電気光学装置44が固定されている。
〔4.電源ユニットの構成〕
電源ユニット5は、インレットコネクタ28(図2)を介して外部から供給された電力を各構成部材に供給するものである。この電源ユニット5は、図3または図4に示すように、光学ユニット4の光源装置411の側方であって、外装筺体2の側面部21C,22Cに沿って配設される。この電源ユニット5は、図3または図4に示すように、電源ブロック51と、ランプ駆動ブロック52とを備える。
電源ブロック51は、光源装置411の側方に配設され、インレットコネクタ28を介して外部から供給された電力をランプ駆動ブロック52および前記制御基板等に供給する。この電源ブロック51は、入力される交流を所定の電圧に変換するトランスや該トランスからの出力を所定の電圧の直流に変換する変換回路等が片面に実装された回路基板(図示略)と、この回路基板を覆う箱状部材511とを備える。
箱状部材511は、図3または図4に示すように、光源装置411とで略L字形状を有するように、前後方向に延出する形状を有している。そして、この箱状部材511には、背面側に冷却ユニット6からの空気を内部に導入するための第1導入口511A(図4)が形成され、光源装置411とで形成される略L字形状の内側端面に内部の空気を外部に排出するための排出口511B(図3)が形成されている。また、図示は省略するが、この箱状部材511には、光源装置411から離間する側の端面にランプ駆動ブロック52から排出された空気を導入するための第2導入口が形成されている。
ランプ駆動ブロック52は、電源ブロック51の側方で側面部21C,22Cに沿って配設され、光源装置411に安定した電圧で電力を供給するための変換回路等が片面に実装された回路基板(図示略)を備え、電源ブロック51から入力した商用交流電流は、このランプ駆動ブロック52によって整流、変換されて、直流電流や交流矩形波電流となって光源装置411に供給される。また、ランプ駆動ブロック52の前記回路基板は、電源ブロック51と同様に、箱状部材521内部に収納されている。
箱状部材521は、図3または図4に示すように、箱状部材511と平行に前後方向に延出する形状を有している。そして、この箱状部材521には、背面側に冷却ユニット6からの空気を内部に導入するための導入口521A(図4)が形成され、箱状部材511と対向する側の端面に、箱状部材511の前記第2導入口に対応して、内部の空気を外部に排出するための排出口(図示略)が形成されている。
〔5.冷却ユニットの構成〕
冷却ユニット6は、プロジェクタ1内部の構成部材を冷却するものである。この冷却ユニット6は、図3または図4に示すように、電源ユニット5を主に冷却する電源ユニット冷却部61と、プロジェクタ1内部の空気を外部に排出するための光源装置冷却部62等を含んで構成される。
なお、具体的な図示は省略するが、冷却ユニット6は、各液晶パネル441や偏光変換素子414を冷却するための冷却ファンやダクトで構成される液晶パネル冷却部等も備えている。
電源ユニット冷却部61は、図3または図4に示すように、光源装置411および電源ユニット5と外装筺体2の背面部21D,22Dとの間の空間に配設される。この電源ユニット冷却部61は、図3または図4に示すように、吸気側ダクト611と、シロッコファン612と、第1排気側ダクト613とを備える。そして、電源ユニット冷却部61は、シロッコファン612の駆動により、プロジェクタ1外部の冷却空気を、ロアーケース22に形成された吸気口(図示略)〜吸気側ダクト611〜シロッコファン612〜排気側ダクト613の空気流通路を辿って電源ユニット5を構成する各箱状部材511,521の各導入口511A,521Aを介して各箱状部材511,521内部に導入する。電源ユニット5のうち箱状部材521内部に導入された空気は、箱状部材521の排出口(図示略)および箱状部材511の第2導入口(図示略)を介して箱状部材511内部に導入される。箱状部材521内部において、導入口521Aから排出口へと空気が流通する際に、ランプ駆動ブロック52の回路基板が冷却される。また、電源ユニット5のうち箱状部材511内部に導入された空気は、排出口511Bを介して、箱状部材511および光源装置411で形成される略L字形状の内側部分に排出される。箱状部材511内部において、第1導入口511Aおよび第2導入口から排出口511Bへと空気が流通する際に、電源ブロック51の回路基板が冷却される。
光源装置冷却部62は、図3または図4に示すように、光源装置411および箱状部材511で形成される略L字形状の内側部分に配設される。この光源装置冷却部62は、図3または図4に示すように、軸流ファン621と、第2排気側ダクト622とを備える。そして、光源装置冷却部62は、軸流ファン621の駆動により、光源装置411および箱状部材511で形成される略L字形状の内側部分の空気(電源ユニット5を介して排出された空気等)や、その他の空間の空気を、軸流ファン621〜第2排気側ダクト622の空気流通路を辿ってフロントケース23の排気口233を介して投射レンズ3の投射方向から離間する方向にプロジェクタ1外部へと排出する。より具体的に、光源装置411を構成するランプハウジング411Cには、図3または図4に示すように、前後方向に対向する各端面に空気を内外に流通可能とする複数の孔411C1が形成されており、軸流ファン621が駆動することにより、複数の孔411C1を介してランプハウジング411C内部の空気が軸流ファン621に吸入される。ランプハウジング411C内部において、複数の孔411C1を介して空気が流通する際に、光源ランプ411Aやリフレクタ411Bが冷却される。
〔6.光源ランプのスペクトル特性〕
図6は、光源ランプ411Aのスペクトル特性の一例を示す図である。
本実施形態では、光源ランプ411Aとして、高圧水銀灯ランプを採用している。この光源ランプ411Aにおいて、波長440nm近傍(420nm〜460nm程度)に青色光を示すスペクトルのピークが現れ、波長550nm近傍(500nm〜570nm程度)に緑色光を示すスペクトルのピークが現れ、赤色光は、600nm〜680nmで、青色光や緑色光のようなピークはない。赤色光の強度は、緑色光の強度に対して約60%程度である。青色光の強度は、緑色光の強度に対して約90%程度である。
〔7.光学フィルタ装置の構造〕
図7ないし図12は、光学フィルタ装置9の概略構成を示す図である。具体的に、図7は、光束入射側の上方から見た光学フィルタ装置9の斜視図である。図8は、光束射出側の上方から見た光学フィルタ装置9を斜視図である。図9は、光束射出側から見た光学フィルタ装置9の平面図である。図10は、光束入射側の下方から見た光学フィルタ装置9の分解斜視図である。図11は、光束射出側の上方から見た光学フィルタ装置9の分解斜視図である。図12は、側方から見た光学フィルタ装置9の断面図である。なお、以下では、説明の便宜上、入射光束の光軸をZ軸、Z軸に直交する2軸をX軸(水平軸)、Y軸(垂直軸)とする。
光学フィルタ装置9は、図7ないし図12に示すように、光学フィルタ91と、移動機構92とを備える。
〔7-1.光学フィルタの構成〕
光学フィルタ91は、移動機構92により移動自在に支持され、光路中に位置付けられた際に、入射光束の所定のスペクトル成分を反射し、他のスペクトル成分を透過するものである。この光学フィルタ91は、具体的な図示は省略するが、青板ガラスまたは白板ガラス等からなるガラス基板と、このガラス基板の表面に対して、蒸着等により、屈折率の異なる薄膜である高屈折率層および低屈折率層が交互に積層された光学変換膜とを含んで構成される。前記高屈折率層の材料としては、例えば、五酸化タンタル(Ta2O5)を採用できる。また、前記低屈折率層の材料としては、例えば、二酸化珪素(SiO2)を採用できる。
そして、上述した光学フィルタ91は、採用される光源ランプ411Aのスペクトル特性に応じて製造されている。例えば、光学フィルタ91は、以下に示す透過率特性を有している。
光学フィルタ91は、図6に示すように、第1の波長帯Ar1(460nm〜535nm程度)の入射光束、および第2の波長帯Ar2(560nm〜595nm程度)の入射光束を反射するように構成されている。すなわち、光学フィルタ91が赤、緑、青の各色光のスペクトルの間の入射光束を透過させないことで、光学フィルタ91を介した光束において、赤、緑、青の各色の純度が高められる。
また、光学フィルタ91は、入射光束における赤、緑、青の各色の純度を高めるとともに、赤、緑、青の各色の強度バランスを調整するように各色光毎の透過率が設定されている。例えば、強度の高い緑色光、青色光の透過率を赤色光の透過率よりも低くするように光学フィルタ91の透過率を設定し、赤、緑、青の各色の強度を同程度とするように構成する。なお、光学フィルタ91としては、これに限らず、赤、緑、青の各色の強度バランスをその他の比率とするように構成しても構わない。
〔7-2.移動機構の構成〕
移動機構92は、光学フィルタ91を支持し、図5の矢印R方向に、すなわち、光学部品用筐体45に設定された照明光軸Aを辿る光束の光路内外に光学フィルタ91を移動させる部材である。この移動機構92は、図7ないし図12に示すように、第1固定部材921と、第2固定部材922と、駆動機構923と、移動部材924と、付勢部材925(図10、図11)とを備える。
第1固定部材921は、光学部品用筐体45の上方側(上面)に固定され(図3または図4)、移動部材924の図7ないし図12中、+Y軸方向端縁を移動可能に支持する部材である。この第1固定部材921は、図7ないし図12に示すように、板体9211と、レール部9212と、固定部9213,9214とを備え、これら各部材9211〜9214が一体化されている。
板体9211は、図7ないし図12に示すように、XZ平面に沿って延出する平面視矩形状の板体であり、長手方向がX軸方向に向うように固定部9213,9214を介して光学部品用筐体45に固定される。
レール部9212は、図7ないし図12に示すように、板体9211の+Z軸方向端縁から略垂下し、移動部材924の後述する係合部と係合する部分である。
固定部9213は、図7、図8、図10、または図11に示すように、板体9211の+X軸方向側に設けられた円孔である。
固定部9214は、図7ないし図12に示すように、レール部9212の−X軸方向側の+Y軸方向端縁に設けられ、該+Y軸方向端縁から+Z軸方向に向けて突出する板状に形成され、略中央部分に円孔9214Aが形成されている。
そして、図示しない固定ねじを固定部9213および固定部9214の円孔9214Aに挿通し、前記各固定ねじを光学部品用筐体45に螺合することで、第1固定部材921が固定される。
第2固定部材922は、光学部品用筐体45の下方側(底面)に固定され、駆動機構923を駆動可能に支持する部材である。この第2固定部材922は、図7ないし図12に示すように、載置固定部9221と、支持固定部9222とを備える。
載置固定部9221は、駆動機構923の後述するモータおよび減速ギアボックスを載置固定するとともに、支持固定部9222と組み合わせることで駆動機構923の後述する第1歯車および第2歯車を回動可能に挟持する。この載置固定部9221は、図10または図11に示すように、板体9221Aと、第1取付部9221Bと、第2取付部9221Cとを備え、これら各部材9221A〜9221Cが一体化されている。
板体9221Aは、図10または図11に示すように、XZ平面に沿って延出する平面視矩形状の板体であり、長手方向がX軸方向に向うように配置される。
この板体9221Aには、図10または図11に示すように、載置固定部9221に対して、駆動機構923の後述する減速ギアボックスを位置決めするための複数の位置決め孔9221A1、および前記減速ギアボックスを固定するための一対の固定用孔9221A2が形成されている。
また、この板体9221Aには、図10または図11に示すように、前記減速ギアボックスの軸部を挿通可能とする切り欠き9221A3が形成されている。
第1取付部9221Bは、載置固定部9221および支持固定部9222を組み合わせるための部位である。この第1取付部9221Bは、図10または図11に示すように、板体9221Aの−X軸方向端縁から−Y軸方向に向けて突出し、突出方向先端部分がXZ平面に略平行して−X軸方向に延出する形状を有している。そして、第1取付部9221Bの延出部分には、図10に示すように、支持固定部9222に対して、載置固定部9221を位置決めするための位置決め突起9221B1、および固定するための固定用孔9221B2が形成されている。
第2取付部9221Cは、載置固定部9221および支持固定部9222を組み合わせるための部位であるとともに、駆動機構923の後述する第2歯車の軸部の一方を軸支する部位である。この第2取付部9221Cは、図10または図11に示すように、板体9221Aの+X軸方向端縁から−Y軸方向に向けて突出し、突出方向先端部分がXZ平面に略平行して+X軸方向に延出する形状を有している。
そして、第2取付部9221Cの延出部分の+Z軸方向側には、図10または図11に示すように、支持固定部9222に対して、載置固定部9221を位置決めするための位置決め突起9221C1、および固定するための固定用孔9221C2が形成されている。
また、第2取付部9221Cの延出部分の−Z軸方向側には、図10または図11に示すように、駆動機構923の後述する第2歯車の軸部の一方側を軸支するための円孔9221C3が形成されている。
そして、上述した第1取付部9221Bの突出寸法は、第2取付部9221Cの突出寸法よりも大きく設定されている。すなわち、第1取付部9221Bの延出部分は、第2取付部9221Cの延出部分よりも−Y軸方向に位置付けられている。
支持固定部9222は、載置固定部9221と組み合わせることで駆動機構923の後述する第1歯車および第2歯車を回動可能に挟持するとともに、光学部品用筐体45の下方側に固定される。この支持固定部9222は、図10または図11に示すように、板体9222Aと、第1取付部9222Bと、第2取付部9222Cと、第1固定部9222Dと、第2固定部9222Eとを備え、これら各部材9222A〜9222Eが一体化されている。
板体9222Aは、図10または図11に示すように、XZ平面に沿って延出する平面視矩形状の板体であり、長手方向がX軸方向に沿うように第1固定部9222Dおよび第2固定部9222Eを介して光学部品用筐体45に固定される。
この板体9222Aには、図10または図11に示すように、載置固定部9221を構成する板体9221Aの切り欠き9221A3に対応して駆動機構923の後述する第1歯車の軸部の他方側を軸支するための円孔9222A1と、載置固定部9221を構成する第2取付部9221Cの円孔9221C3に対応して駆動機構923の後述する第2歯車の軸部の他方側を軸支するための円孔9222A2とが形成されている。
第1取付部9222Bは、載置固定部9221および支持固定部9222を組み合わせるための部位である。この第1取付部9222Bは、図10または図11に示すように、板体9222Aの−X軸方向端縁から−X軸方向に延出し、載置固定部9221を構成する第1取付部9221Bの位置決め突起9221B1および固定用孔9221B2に対応して、位置決め用孔9222B1および固定用孔9222B2を有する。
第2取付部9222Cは、載置固定部9221および支持固定部9222を組み合わせるための部位である。この第2取付部9222Cは、図10または図11に示すように、板体9222Aの+Z軸方向端縁から+Y軸方向に向けて突出し、突出方向先端部分がXZ平面に略平行して+Z軸方向に延出する形状を有している。
そして、第2取付部9222Cの延出部分には、図10または図11に示すように、載置固定部9221を構成する第2取付部9221Cの位置決め突起9221C1および固定用孔9221C2に対応して、位置決め用孔9222C1および固定用孔9222C2を有する。
そして、第2取付部9222Cの突出寸法は、第1取付部9221Bおよび第2取付部9221Cと第1取付部9222Bおよび第2取付部9222Cとで載置固定部9221および支持固定部9222を組み合わせた際に、図9に示すように、載置固定部9221を構成する板体9221AがXZ平面に略平行となり、板体9222Aと載置固定部9221を構成する第2取付部9221Cの延出部分との間に駆動機構923の後述する第2歯車を配置可能に設定されている。
また、上述した載置固定部9221を構成する第1取付部9221Bの突出寸法は、第1取付部9221Bおよび第2取付部9221Cと第1取付部9222Bおよび第2取付部9222Cとで載置固定部9221および支持固定部9222を組み合わせた際に、図9に示すように、載置固定部9221を構成する板体9221Aと支持固定部9222を構成する板体9222Aとの間に駆動機構923の後述する第1歯車を配置可能に設定されている。
第1固定部9222Dおよび第2固定部9222Eは、図10または図11に示すように、板体9221Aの+Z軸方向端縁、および−Z軸方向端縁に設けられ、第2固定部材922および駆動機構923を光学部品用筐体45の下方側に取り付けるための部位である。そして、第1固定部9222Dおよび第2固定部9222Eには、図10または図11に示すように、光学部品用筐体45に対して、第2固定部材922を位置決め・固定するための孔9222D1,9222E1が形成されている。
駆動機構923は、第2固定部材922に支持されつつ、駆動することで移動部材924をX軸方向(図5中、矢印R方向)に移動させる部材である。この駆動機構923は、図9ないし図11に示すように、モータ9231と、減速ギアボックス9232と、第1歯車9233と、第2歯車9234とを備える。
モータ9231は、一般的なモータであり、前記制御基板等による制御にて駆動する。そして、このモータ9231は、そのモータ軸(図示略)が−Y軸方向に向くように配設され、前記モータ軸が減速ギアボックス9232を構成するギアの軸部(図示略)と接続する。
減速ギアボックス9232は、具体的な図示は省略するが、複数のギア(図示略)を噛合させ、伝達された回転速度を減速するものである。そして、この減速ギアボックス9232は、図10または図11に示すように、前記ギアの軸部(図示略)がモータ9231のモータ軸および第1歯車9233の軸部9233Aの一方側と接続し、モータ9231の駆動によるモータ軸の回転速度を減速して第1歯車9233に伝達する。
この減速ギアボックス9232の−Y軸方向端面には、図10または図11に示すように、第2固定部材922を構成する板体9221Aの位置決め孔9221A1および一対の固定用孔9221A2に対応して、位置決め突起9232Aおよび一対の固定用孔9232Bが形成されている。そして、モータ9231および減速ギアボックス9232は、位置決め突起9232Aを位置決め孔9221A1に嵌合することで第2固定部材922に対して位置決めされ、一対の固定用孔9232Bを介して図示しない固定ねじを挿通し一対の固定用孔9221A2に螺合することで第2固定部材922に固定される。
第1歯車9233は、軸部9233Aが第2固定部材922の切り欠き9221A3および円孔9222A1にそれぞれ挿通され、回転可能に軸支される。そして、第1歯車9233は、軸部9233Aの一方側が減速ギアボックス9232のギアの軸部と接続し、噛合部9233Bが第2歯車9234と噛合し、前記ギアの回転を第2歯車9234に伝達する。
第2歯車9234は、軸部9234Aが第2固定部材922の円孔9221C3および円孔9222A2にそれぞれ挿通され、回転可能に軸支される。そして、第2歯車9234は、噛合部9234Bが第1歯車9233の噛合部9233B、および移動部材924の後述するラックと噛合し、第1歯車9233の回転を移動部材924に伝達する。
移動部材924は、光学フィルタ91を支持するとともに、駆動機構923の駆動により第1固定部材921のレール部9212、および光学部品用筐体45の底面に形成された溝部(図示略)に沿って、X軸方向(図5中、矢印R方向)に移動するものである。この移動部材924は、図7ないし図11に示すように、平面視コ字形状を有する板体であり、コ字状先端部分が+X軸方向(照明光軸Aに近接する方向)に向くように配置され、コ字状内側部分にて光学フィルタ91を支持固定する。
この移動部材924において、+Y軸方向端部には、図8ないし図12に示すように、+Y軸方向に向けて突出して断面視略コ字形状を有し、コ字状内側部分にて第1固定部材921のレール部9212と係合する一対の係合部9241が形成されている。
また、この移動部材924において、+Z軸方向端面における−Y軸方向端部側には、図8ないし図11に示すように、駆動機構923の第2歯車9234と噛合するラック9242がX軸方向に延びるように形成されている。そして、移動部材924は、駆動機構923の駆動により第2歯車9234の回転がラック9242に伝達されることで、X軸方向(図5中、矢印R方向)に移動し、光束の光路内に配設することで光学フィルタ91に投影画像の色合いを調整させる調整位置P1(図5)、光束の光路外に配設することで入射光束をそのまま光路後段側に進行させる非調整位置P2(図5)に光学フィルタ91を位置付ける。
さらに、この移動部材924において、コ字状内側部分における+Y軸方向端縁には、図8ないし図12に示すように、−Y軸方向に向けて突出し、光学フィルタ91を移動部材924に設置した状態で、光学フィルタ91の+Y軸方向端部側のZ軸方向両端面にそれぞれ対向する一対の第1支持部9243A,9243Bが形成されている。
これら第1支持部9243A,9243Bのうち、−Z軸方向側の第1支持部9243Bには、図11に示すように、+X軸方向側の+Z軸方向端面に−Z軸方向に向けて窪み、付勢部材925を設置するための凹部9243B1が形成されている。そして、この凹部9243B1の底部分の一部には、図7または図10に示すように、−Z軸方向端面に貫通し、付勢部材925と係合する係合孔9243B2が形成されている。
これら第1支持部9243A,9243Bの離間寸法は、光学フィルタ91の厚み寸法よりも大きく形成されている。
さらにまた、この移動部材924において、コ字状内側部分における−Y軸方向端縁には、図7、図11、または図12に示すように、+Y軸方向に向けて突出し、光学フィルタ91を移動部材924に設置した状態で、光学フィルタ91の−Y軸方向端部側のZ軸方向両端面にそれぞれ対向する一対の第2支持部9244A,9244Bが形成されている。
これら第2支持部9244A,9244Bの離間寸法は、上述した一対の第1支持部9243A,9243Bと同様に、光学フィルタ91の厚み寸法よりも大きく形成されている。
そして、上述した一対の第1支持部9243A,9243Bと一対の第2支持部9244A,9244Bとは、図12に示すように、Z軸方向にずれた位置に形成されている。より具体的に、一対の第1支持部9243A,9243Bは、一対の第2支持部9244A,9244Bに対して、+Z軸方向側に所定寸法、ずれた位置に形成されている。
光学フィルタ91を移動部材924に設置する際には、一対の第1支持部9243A,9243B間、および一対の第2支持部9244A,9244B間に光学フィルタ91のY軸方向両端部側をそれぞれ挿入する。この状態では、一対の第1支持部9243A,9243Bと一対の第2支持部9244A,9244BとがZ軸方向にずれた位置に形成されているため、光学フィルタ91は、図12に示すように、光束射出側端面911がXY平面(入射光束の光軸であるZ軸に直交する平面)に対して所定角度、傾斜するように配設される。より具体的に、光学フィルタ91は、図12に示すように、光束射出側端面911が−Y軸方向に向く方向にXY平面に対して所定角度、傾斜するように配設される。
付勢部材925は、図10または図11に示すように、基体9251からばね部9252が折り曲げられた板バネで構成される。この付勢部材925は、光学フィルタ91を移動部材924に設置した状態で、光学フィルタ91および第1支持部9243B間に挿通され第1支持部9243Bの凹部9243B1に設置される。そして、付勢部材925を設置した状態では、ばね部9252の付勢力により基体9251が光学フィルタ91を第1支持部9243Bから第1支持部9243Aに向けて(光学フィルタ91の傾斜方向に)付勢する。また、付勢部材925を設置した状態では、ばね部9252の先端部分が第1支持部9243Bの係合孔9243B2に係合し、外力の影響によって付勢部材925が外れることを防止している。
上述した実施形態においては、光学フィルタ91を光源装置411から液晶パネル441までの光路中に配設しているので、光学フィルタ91にて光源装置411から射出された光束の所定のスペクトル成分を除去できる。例えば、光学フィルタ91にて緑色の波長帯のスペクトル成分を所定の割合で除去することで、白色となる部分が緑がかった白色となることがなく、投影画像のコントラストの低下を防止できる。
また、光学フィルタ91を光源装置411から液晶パネル441までの光路中に配設することで、例えば、光学フィルタ91を投射レンズの光路後段側に配設する構成と比較して、光学像の端部を形成する光束と中心部を形成する光束との光学フィルタ91の光束入射側端面に対する入射角の差を小さくでき、色むらを低減できる。
ところで、光学フィルタ91の光束射出側端面911が光束の光軸に直交するように、光学フィルタ91を光源装置411から液晶パネル441までの光路中に配設した場合には、例えば、以下の問題が生じやすい。
例えば、光源装置411から射出された光束が液晶パネル441に照射された際、液晶パネル441の構造上、液晶パネル441における外縁部分にて光束が反射してプロジェクタ1内部において迷光となることが知られている。
そして、液晶パネル441の外縁部分にて反射された迷光は、光源装置411〜液晶パネル441までの光束の軌跡を辿って光源装置411に向けて戻る。この際、光学フィルタ91の光束射出側端面911が光束の光軸に直交するように配設されている場合には、迷光が光学フィルタ91の光束射出側端面911にて反射し、再度、迷光が液晶パネル441の画像形成領域等に照射される。このような状態では、液晶パネル441の画像形成領域に不要な光が入り込むため、該不要な光により投影画像の色むらの増加等が生じ、投影画像を良好に維持することができない。
本実施形態では、光学フィルタ91は、光束射出側端面911が光束の光軸に直交する平面に対して所定角度、傾斜するように配設されている。このことにより、光学フィルタ91の光束射出側端面911にて反射した迷光が液晶パネル441の画像形成領域から外れるように、光学フィルタ91の傾斜角度を設定しておけば、液晶パネル441の画像形成領域に不要な光が入り込むことを防止でき、投影画像を良好に維持できる。
ここで、光学フィルタ91は、色分離光学系42の光路前段側、すなわち、色分離光学系42にて赤、緑、青の各色光に分離される分離位置よりも光路前段側に配置されている。このため、光学フィルタ91にて、光源装置411から射出された光束の赤、緑、青の各色の波長帯のスペクトル成分をそれぞれ補正することができ、各色の強度バランスを所望の強度バランスに設定でき、投影画像を所望の色合いで表示できる。
図13ないし図16は、前記実施形態の効果を説明するための図である。具体的に、図13および図14は、光源装置411から射出され液晶パネル441の外縁部分である上方側端縁および下方側端縁に照射され外縁部分にて反射した迷光の軌跡を模式的に示す図である。そして、図13は光学フィルタ91を重畳レンズ415の光路後段側に配設した場合を模式的に示す図であり、図14は光学フィルタ91を重畳レンズ415および第2レンズアレイ413間(偏光変換素子414および第2レンズアレイ413間)に配設した場合(本実施形態)を模式的に示す図である。また、図15および図16は、図13および図14に対応し、光学フィルタ91の光束射出側端面911にて反射され液晶パネル441に照射される迷光の状態を模式的に示す図である。
なお、図13および図14では、説明の便宜上、光学フィルタ91、重畳レンズ415、液晶パネル441のみを図示し、その他の光学部品、移動機構92等の図示を省略している。
ところで、光源装置411から液晶パネル441までの光路中において、重畳レンズ415と、重畳レンズ415から液晶パネル441までの光路中に配設され重畳レンズ415から射出される光束を重畳レンズ415とともに液晶パネル441の画像形成領域に結像させるフィールドレンズ417等の光学系との前側合成焦点面から外れた位置(以下、非焦点面位置と記載する)、例えば、重畳レンズ415の光路後段側等に、光学フィルタ91を配設した場合には、図13に示すように、液晶パネル441の外縁部分にて反射された迷光は、光学フィルタ91の光束射出側端面911にて発散光として反射されてしまう。
例えば、図13(A)に示すように、光学フィルタ91の光束射出側端面911が光束の光軸に直交するように前記非焦点面位置に配設した場合には、液晶パネル441の外縁部分にて反射された迷光は、光源装置411〜液晶パネル441までの光束の軌跡を辿って光源装置411に向けて戻り、光学フィルタ91の光束射出側端面911にて発散光として反射され、図15(A)に示すように、液晶パネル441の画像形成領域を平面的に覆うように液晶パネル441を照射する。すなわち、迷光の液晶パネル441への照射面積が大きいものとなる。したがって、図13(B)に示すように光学フィルタ91の光束射出側端面911にて反射した迷光が液晶パネル441の画像形成領域から外れるように光学フィルタ91の傾斜角度θ1を設定する際、図15(B)に示すように迷光の液晶パネル441への照射面積が比較的に大きいので液晶パネル441に照射される迷光を移動させるための移動量L1が大きくなり、すなわち、傾斜角度θ1を比較的に大きくする必要があり、光学フィルタ91の傾斜角度θ1分、光学フィルタ91の光軸方向の設置スペースを余計に必要としてしまう。また、光学フィルタ91を必要以上に傾斜させた場合には、光学フィルタ91の特性上、投影画像に色むらや色ずれが生じやすい。
これに対して、本実施形態では、図14に示すように、光源装置411から液晶パネル441までの光路中において、重畳レンズ415と、重畳レンズ415から液晶パネル441までの光路中に配設され重畳レンズ415から射出される光束を重畳レンズ415とともに液晶パネル441の画像形成領域に結像させるフィールドレンズ417等の光学系との前側合成焦点面近傍位置(以下、焦点面位置と記載する)、すなわち、第2レンズアレイ413および偏光変換素子414間に、光学フィルタ91が配設されている。このため、液晶パネル441の外縁部分にて反射された迷光を、該光学フィルタ91の光束射出側端面911にて収束光として反射させることができる。
例えば、図14(A)に示すように光学フィルタ91の光束射出側端面911が光束の光軸に直交するように前記焦点面位置に配設した場合、液晶パネル441の外縁部分にて反射された迷光は、光源装置411〜液晶パネル441までの光束の軌跡を辿って光源装置411に向けて戻り、光学フィルタ91の光束射出側端面911にて収束光として反射され、再度、液晶パネル441の外縁部分に結像する。すなわち、迷光の液晶パネル441への照射面積が図16(A)に示すように小さいものとなる。したがって、図14(B)に示すように光学フィルタ91の光束射出側端面911にて反射した迷光が液晶パネル441の画像形成領域から外れるように光学フィルタ91の傾斜角度θ2を設定する際、図16(B)に示すように迷光の液晶パネル441への照射面積が小さいので液晶パネル441に照射される迷光を移動させるための移動量L2が小さくなり、傾斜角度θ2を比較的に小さいものとすることができ、光学フィルタ91の光軸方向の設置スペースを大きくすることがない。また、光学フィルタ91の傾斜角度θ2を小さく設定できるので、光学フィルタ91を必要以上に傾斜させることにより投影画像に色むらや色ずれが生じることを回避できる。
なお、上述した傾斜角度θ2は、液晶パネル441のサイズ、迷光を移動させる方向、光学フィルタ91および液晶パネル441間に配設されるレンズ等の光学部品の光学特性を考慮して計算により算出されるものである。
ここで、液晶パネル441のアスペクト比は、一般的に、縦よりも横の方が長く設定されている。そして、本実施形態では、光学フィルタ91は、光束射出側端面911が−Y軸方向(下方向)に向く方向にXY平面に対して所定角度、傾斜するように配設されている。すなわち、光学フィルタ91の光束射出側端面911にて反射した迷光が液晶パネル441の下方側に逃げるように、光学フィルタ91を傾斜させている。上述した液晶パネル441のアスペクト比を考慮した場合には、光学フィルタ91の光束射出側端面911にて反射した迷光を液晶パネル441の横方向に逃がすための移動量よりも、縦方向に逃がすための移動量の方が小さくなる。したがって、迷光を移動させる移動量をより小さいものとすることができ、すなわち、光学フィルタ91の傾斜角度θ2をより小さいものとすることができ、光学フィルタ91の光軸方向の設置スペースをより小さいものとすることができる。
また、光学フィルタ91が移動機構92により移動可能に支持されているので、移動機構92によって、ビジネスユースの場合は光学フィルタ91を調整位置P1に位置付け、ホームユースの場合は光学フィルタ91を非調整位置P2に位置付けることで使用目的に応じて適切な投影画像を得ることができる。
ところで、例えば、移動機構として、光学フィルタ91をその面外方向に回動させる構成を採用した場合には、光学フィルタ91の回動時に他の光学部品と機械的に干渉しないように、光学フィルタ91の光軸方向の設置スペースを比較的大きく設定する必要がある。
本実施形態では、移動機構92は、光学フィルタ91を光束射出側端面911が光束の光軸に直交する平面に対して所定角度、傾斜した状態で調整位置P1および非調整位置P2にスライド移動させる。このことにより、例えば、移動機構により光学フィルタ91をその面外方向に回動させる構成と比較して、光学フィルタ91の光軸方向の設置スペースを小さく設定でき、第2レンズアレイ413および偏光変換素子414間のような狭い空間にも容易に配設することができる。
さらに、移動機構92を構成する移動部材924には一対の第1支持部9243A,9243Bおよび一対の第2支持部9244A,9244Bが形成され、一対の第1支持部9243A,9243Bと一対の第2支持部9244A,9244Bとは、光軸方向に所定寸法ずれた位置にそれぞれ形成されている。このことにより、一対の第1支持部9243A,9243Bおよび一対の第1支持部9244A,9244Bにて光学フィルタ91の対向する各端部側を支持することで、光学フィルタ91の光束射出側端面911が光束の光軸に直交する平面に対して所定角度θ2、傾斜した状態に容易に設定できる。
また、付勢部材925にて光学フィルタ91を傾斜方向に付勢することで光学フィルタ91を移動部材924に対して取り付けているので、光学フィルタ91の何らかの不具合により交換を行う際に、付勢部材925を取り外すことで、光学フィルタ91に対する付勢状態を開放することができ、容易に、光学フィルタ91の交換を行うことができる。
さらに、移動部材924が平面視略コ字形状を有し、該コ字状先端部分が光束の光軸に近接する側に位置するように配設されているので、光学フィルタ91を調整位置P1および非調整位置P2に移動させる際に、移動部材924にて光束を遮蔽することがなく、投影画像を良好に維持できる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記実施形態では、光学フィルタ91は、光束入射側端面および光束射出側端面が平行となる略板状に形成されている。そして、光学フィルタ91全体を傾斜させることで、光学フィルタ91の光束射出側端面911が光束の光軸に直交する平面に対して所定角度θ2、傾斜するように設定している。本発明は、これに限らず、光学フィルタの光束射出側端面が光束の光軸に直交する平面に対して所定角度θ2、傾斜するように設定されていればよく、例えば、光学フィルタを光束入射側端面および光束射出側端面が平行しない断面視略くさび形状を有するように形成し、光学フィルタの光束射出側端面が光束の光軸に直交する平面に対して所定角度θ2、傾斜するように配設する構成を採用してもよい。
前記実施形態では、光学フィルタ91は、迷光が液晶パネル441の下方側に逃げるように、すなわち、光束射出側端面911が−Y軸方向に向く方向にXY平面に対して所定角度θ2、傾斜させていたが、これに限らず、所定角度θ2だけ、XY平面に対して傾斜していればよく、例えば、光束射出側端面911が+Y軸方向に向く方向にXY平面に対して所定角度θ2傾斜させた構成を採用してもよい。
前記実施形態では、光学フィルタ91は、図14(B)に示すように焦点面位置に配設されていたが、本発明はこれに限らず、例えば、図13(B)に示すように非焦点面位置に配設する構成を採用しても本発明の目的を十分に達成できる。
前記実施形態では、光学フィルタ91は、第2レンズアレイ413および偏光変換素子414の間に配設されていたが、これに限らず、焦点面位置に配設することが好ましく、例えば、光学フィルタ91を偏光変換素子414および重畳レンズ415の間に配設してもよい。
前記実施形態では、第2レンズアレイ413および重畳レンズ415の間に、重畳レンズ415およびフィールドレンズ417の前側合成焦点面が位置付けられていたが、これに限らず、その他の位置に前側合成焦点面が位置付けられている構成を採用してもよい。このように構成した場合には、光学フィルタ91を、前側合成焦点面位置近傍に配設することが好ましい。
前記実施形態では、インテグレータ照明光学系41として、第1レンズアレイ412、第2レンズアレイ413、重畳レンズ415を含んだ構成としたが、これに限らず、柱状のガラスロッドや、中空のガラスロッド等を用いたインテグレータロッドとリレーレンズを備えた構成を採用しても構わない。このように構成した場合であっても、光学フィルタ91を、光源装置411から射出された光束を液晶パネル441に結像させることに寄与するレンズ系の前側合成焦点面位置近傍に配設することが好ましい。
前記実施形態では、付勢部材925は、光学フィルタ91および第1支持部9243B間に配設していたが、これに限らず、光学フィルタ91および第2支持部9244B間に配設する構成や、光学フィルタ91と第1支持部9243Bとの間、および、光学フィルタ91と第2支持部9244Bとの間の双方に配設する構成を採用しても構わない。
前記実施形態では、3つの液晶パネル441を用いたプロジェクタ1を説明したが、これに限らない。例えば、2つの液晶パネルを用いたプロジェクタ、あるいは、4つ以上の液晶パネルを用いたプロジェクタにも適用可能である。また、液晶パネル441は、透過型を採用していたが、これに限らず、反射型の液晶パネルを採用してもよく、あるいは、ディジタル・マイクロミラー・デバイス(テキサス・インスツルメント社の商標)を採用してもよい。ディジタル・マイクロミラー・デバイスを採用した場合には、入射側偏光板442Aおよび射出側偏光板442Bが不要となる。
前記実施形態では、光学ユニット4は、平面視略L字状の形状を有していたが、その他の形状を採用してもよく、例えば、平面視略U字状の形状としてもよい。
前記実施形態では、スクリーンを観察する方向から投射を行うフロントタイプのプロジェクタの例のみを説明したが、本発明では、スクリーンを観察する方向とは反対側から投射を行うリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
本発明を実施するための最良の構成などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明は、投影画像のコントラストの低下を防止できるとともに、色むらを低減できるため、ホームシアタ等で用いられるプロジェクタとして利用できる。
利用できる。
本実施形態におけるプロジェクタの外観を示す斜視図。 前記実施形態におけるプロジェクタの外観を示す斜視図。 前記実施形態におけるプロジェクタの内部構成を示す図。 前記実施形態におけるプロジェクタの内部構成を示す図。 前記実施形態における光学ユニットの光学系を模式的に示す平面図。 前記実施形態における光源ランプのスペクトル特性の一例を示す図。 前記実施形態における光学フィルタ装置の概略構成を示す図。 前記実施形態における光学フィルタ装置の概略構成を示す図。 前記実施形態における光学フィルタ装置の概略構成を示す図。 前記実施形態における光学フィルタ装置の概略構成を示す図。 前記実施形態における光学フィルタ装置の概略構成を示す図。 前記実施形態における光学フィルタ装置の概略構成を示す図。 前記実施形態の効果を説明するための図。 前記実施形態の効果を説明するための図。 前記実施形態の効果を説明するための図。 前記実施形態の効果を説明するための図。
符号の説明
1・・・プロジェクタ、3・・・投射レンズ(投射光学装置)、41・・・インテグレータ照明光学系、42・・・色分離光学系、45・・・部品収納部材、91・・・光学フィルタ、92・・・移動機構、411・・・光源装置、412・・・第1レンズアレイ、413・・・第2レンズアレイ、415・・・重畳レンズ、441・・・液晶パネル(光変調装置)、443・・・クロスダイクロイックプリズム(色合成光学装置)、921,922・・・固定部材、923・・・駆動機構、924・・・移動部材、925・・・付勢部材、9243A,9243B・・・第1支持部、9244A,9244B・・・第2支持部。

Claims (5)

  1. 光源装置と、前記光源装置から射出された光束を複数の色光に分離する色分離光学系と、これら分離された色光毎に画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、各光変調装置で変調された光学像を合成する色合成光学装置と、この合成された光学像を拡大投射する投射光学装置とを備えたプロジェクタであって、
    前記光源装置から前記光変調装置までの光路中には、前記光束の所定のスペクトル成分を反射し、他のスペクトル成分を透過する光学フィルタが配設され、
    前記光学フィルタは、前記光束を射出する光束射出側端面が前記光束の光軸に直交する平面に対して所定角度、傾斜するように配設されていることを特徴とするプロジェクタ。
  2. 請求項1に記載のプロジェクタにおいて、
    前記光学フィルタは、前記色分離光学系の光路前段側に配設されていることを特徴とするプロジェクタ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のプロジェクタにおいて、
    前記光源装置を含んで構成され、前記光源装置から射出された光束を複数の部分光束に分割し、各部分光束を前記光変調装置の画像形成領域上で重畳させるインテグレータ照明光学系が設けられ、
    前記インテグレータ照明光学系は、前記光源装置から射出された光束を複数の部分光束に分割する複数のレンズ要素を有する第1レンズアレイと、前記第1レンズアレイの前記複数のレンズ要素に応じた複数のレンズ要素を有する第2レンズアレイと、前記第2レンズアレイから射出された前記複数の部分光束を前記光変調装置の画像形成領域に重畳させる重畳レンズとを含んで構成され、
    前記光学フィルタは、前記第2レンズアレイおよび前記重畳レンズ間の光路中に配設されていることを特徴とするプロジェクタ。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
    前記光束の光路上に配置される光学部品を収納する光学部品用筐体と、
    前記光学フィルタを支持し、前記光学部品用筐体内部で前記光学フィルタを、前記光束射出側端面が前記光束の光軸に直交する平面に対して所定角度、傾斜した状態で前記光束の光路内外に移動させる移動機構とを備えていることを特徴とするプロジェクタ。
  5. 請求項4に記載のプロジェクタにおいて、
    前記移動機構は、前記光学部品用筐体に固定される固定部材と、前記光学フィルタを支持し前記固定部材に対して移動可能に取り付けられる移動部材と、前記光学フィルタが前記光束の光路内外に位置するように前記移動部材を移動させる駆動機構とを含んで構成され、
    前記移動部材は、平面視略コ字状の板体で構成され、コ字状内側部分にて前記光学フィルタを支持し、
    前記移動部材におけるコ字状内側部分の対向する各端縁には、前記光学フィルタの対向する各端部側を挟持可能とする一対の第1支持部および一対の第2支持部がそれぞれ形成され、
    前記一対の第1支持部と前記一対の第2支持部とは、前記光束の光軸方向に所定寸法ずれた位置にそれぞれ形成され、前記光学フィルタの光束射出側端面が前記光束の光軸に直交する平面に対して所定角度、傾斜した状態で前記光学フィルタを支持し、
    前記一対の第1支持部のうち前記光学フィルタの傾斜方向と反対側の一方の第1支持部と前記光学フィルタとの部材間、および、前記一対の第2支持部のうち前記光学フィルタの傾斜方向と反対側の一方の第2支持部と前記光学フィルタとの部材間のうち少なくともいずれか一方の部材間には、前記光学フィルタを前記傾斜方向に付勢する付勢部材が配設されていることを特徴とするプロジェクタ。
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