JP4052044B2 - 光学装置およびプロジェクタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光学装置およびプロジェクタに関する。
【0002】
【背景技術】
従来から、プレゼンテーションやホームシアター等の分野において、プロジェクタが利用されている。このようなプロジェクタとしては、例えば、画質の向上等を目的として、光源から射出された光束を複数の色光に分離する色分離光学装置と、これらの分離された色光毎に画像情報に応じて変調する液晶パネル等の三枚の光変調装置と、これらの光変調装置で変調された色光を合成して射出するプリズム等の色合成光学装置と、この合成された色光を拡大投写する投写光学系とを備えたものがある。
【0003】
このようなプロジェクタは、机や台の上に載置して使用するため、観察しやすいように、投写領域を投写光学系の光軸よりもやや上方にずらした、いわゆる「あおり投写」を行う構成とされている。この「あおり投写」は、投写光学系の光軸に対して色合成光学装置の光束射出端面の中心軸をあおり方向とは反対側である下方側にずらすことにより実現できる。
【0004】
また、従来のプロジェクタでは、コンピュータから出力されたRGB信号に基づく画像を投写するデータプロジェクタとして利用する際に、投写画像に十分な明るさを付与することを目的として、光源には、緑色の波長帯(500nm〜570nm)に強い輝度スペクトルを有するものが利用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような光源を備えるプロジェクタを用いて、ビデオ信号(コンポジット信号やコンポーネント信号)に基づく画像を投写しようとすると、緑色の波長帯が強く現れることから、例えば、投写画像において、白色となる部分が緑色がかった白色になってしまうという問題があった。そこで、従来は、液晶パネルに供給されるビデオ信号のレベルを電気回路的な調整を行うことにより、緑色の波長帯(500nm〜570nm)を70%程度まで低減させる補正を行っていた。しかしながら、この場合には、ビデオ信号のダイナミックレンジが下がって、投写画像のコントラストが30%近く低下してしまうという問題があった。
【0006】
そこで、電気回路的な調整の代わりに、投写光学系の光路後段に、これらの波長帯の光束をカットするための反射型の光学フィルタを設けたものが考えられる。このような光学フィルタは、平坦なガラス基板上に所定厚の膜を多層に形成した光学変換膜として構成され、前記波長帯の光束の30%を反射する特性を有する構成とされる。これにより、ビデオ信号に基づく投写画像において、コントラストの低下を防止できて、投写画像の鮮明化を図ることができる。
【0007】
しかしながら、前述した反射型の光学フィルタでは、この光学フィルタへの入射光の入射角度により反射特性が異なるため、投写画像に色むらを発生させるという場合がある。
【0008】
本発明の目的は、投写画像での色むらの発生を防止して、高品質な画像を投写でき光学装置およびプロジェクタを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光学装置は、光源から射出された光束を、画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調装置と、この光変調装置で形成された光学像を拡大して投写する投写光学系とを備える光学装置であって、前記投射光学系の光路後段に配置される光学フィルタを備え、前記光学フィルタは、基板と、この基板の光入射面に形成され、屈折率の異なる2種類の薄膜を交互に積層した光学変換膜とを備え、前記光学変換膜の一端側から他端側に向かって膜の厚さが連続的に減少し、前記基板に対して傾斜して形成されていることを特徴とする。
【0010】
ここで、前記2種類の薄膜のうちの一方の薄膜は五酸化タンタル(Ta25)から構成され、他方の薄膜は二酸化珪素(SiO2)から構成されるようにすることができる。
また、前記2種類の薄膜のうちの一方の薄膜は二酸化ジルコニウム(ZrO2)から構成され、他方の薄膜は二酸化珪素(SiO2)から構成されるようにすることもできる。
【0011】
光学変換膜としては、前述した2種類の薄膜を交互に8層や12層等の多層に構成したものを採用できる。この場合には、色調の調整具合に合わせて、適宜、各層の厚さや積層数を変更できる。
【0012】
また、膜の厚さが連続的に減少するとは、この光学フィルタへの入射光束の入射角度分布に従って反射特性が変化するように、膜の厚さを連続的に変化させて構成したものである。
【0013】
また、画像情報としては、ビデオ信号や、コンピュータからのRGB信号等が挙げられる。さらに、光源としては、例えば、メタルハライドランプ等の波長500nm〜570nmのスペクトルが強いものを採用できる。また、光学フィルタにおける厚みの大きい部分の光変調装置に対する位置は、特に限定されない。
【0014】
本発明によれば、光学フィルタへの入射光の入射角度分布に従うように、光学変換膜の一端側から他端側に向かって膜の厚さを連続的に減少させて、基板に対して光学変換膜を傾斜して形成することにより、光学フィルタのどの場所においても一様な反射特性が付与されるため、投写画像での色むらの発生を防止できて、高品質な画像を提供できる。
【0015】
以上の光学フィルタにおいて、該光学フィルタの光束入射面側には、位相差板が配置されていることが好ましい。この位相差板としては、λ/4板(1/4波長板)を好適に採用できる。
【0016】
ここで、例えば、一般的な液晶プロジェクタでは、液晶パネルに対して、光路の前段および後段には、偏光子または検光子となる偏光板がそれぞれ設けられ、この偏光板の光路後段に投写光学系が配置され拡大投写される。
この状態で、本発明の光学フィルタを投写光学系の光路後段に配置し、液晶パネルの光路前段から光束を入射すると、液晶パネルから射出され偏光板を通過した偏光は、光学フィルタのλ/4板で反射された際に位相がずれて前記偏光板で吸収される。このため、光学フィルタでの反射光が液晶パネルまで戻らないので、このような反射光が液晶パネルで反射することによるゴーストの発生を防止できる。
【0018】
以上の光学装置において、前記投写光学系は、該投写光学系の光軸に対して前記光変調装置の画像形成領域の中心軸がずれたあおり投写に用いられ、前記光学変換膜の厚さは、あおり方向に向かうに従って連続的に減少していることが好ましい。
このようなあおり投写の場合には、光変調装置から射出され、投写光学系におけるおあり方向の反対側の位置で通過した光束は、投写光学系により光学フィルタに対して大きな角度をもって入射される。このような大きな角度を持って入射する入射光は、角度がない場合に比べて、反射特性が最も異なることになる。このため、膜の厚さがあおり方向に向かうに従って連続的に減少していることにより、大きな角度の入射光に対応できるため、より一層効果的に投写画像の画質を向上できる。
【0019】
ここで、前記光学フィルタは、あおり方向側の端部が前記投射光学系と近接するように、前記投射光学系の光軸に直交する軸に対して傾斜していることが好ましい。
この場合には、あおり方向側の端部が前記投射光学系と近接するように、前記投射光学系の光軸に直交する軸に対して傾斜していることにより、光学フィルタの各部位における入射角度の差を小さくできるため、投写画像での色むらの発生をより一層防止できる。
【0020】
本発明に係るプロジェクタは前記光学装置を備えることを特徴とするものであり、前光学装置と略同様の効果を奏することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
〔1.プロジェクタの主な構成〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る光学機器としてのプロジェクタ1を上方から見た斜視図である。図2は、プロジェクタ1を下方から見た斜視図である。
図1または図2に示すように、プロジェクタ1は、射出成形によって成形された略直方体状の外装ケース2を備える。この外装ケース2は、プロジェクタ1の本体部分を収納する合成樹脂製の筐体であり、アッパーケース21と、ロアーケース22とを備え、これらのケース21,22は、互いに着脱自在に構成されている。
【0022】
アッパーケース21は、図1,2に示すように、プロジェクタ1の上面、側面、前面、および背面をそれぞれ構成する上面部21A、側面部21B、前面部21Cおよび背面部21Dを含んで構成される。
同様に、ロアーケース22も、図1,2に示すように、プロジェクタ1の下面、側面、前面、および背面をそれぞれ構成する下面部22A、側面部22B、前面部22C、および背面部22Dを含んで構成される。
【0023】
従って、図1,2に示すように、直方体状の外装ケース2において、アッパーケース21およびロアーケース22の側面部21B,22B同士が連続的に接続されて直方体の側面部分210が構成され、同様に、前面部21C,22C同士の接続で前面部分220が、背面部21D,22D同士の接続で背面部分230が、上面部21Aにより上面部分240が、下面部22Aにより下面部分250がそれぞれ構成される。
【0024】
図1に示すように、上面部分240において、その前方側には操作パネル23が設けられ、この操作パネル23の近傍には音声出力用のスピーカ孔240Aが形成されている。
【0025】
前方から見て右側の側面部分210には、2つの側面部21B,22Bを跨る開口211が形成されている。ここで、外装ケース2内には、後述するメイン基板51と、インターフェース基板52とが設けられており、この開口211に取り付けられるインターフェースパネル53を介して、メイン基板51に実装された接続部51Bと、インターフェース基板52に実装された接続部52Aとが外部に露出している。これらの接続部51B,52Aにおいて、プロジェクタ1には外部の電子機器等が接続される。
【0026】
前面部分220において、前方から見て右側で、前記操作パネル23の近傍には、2つの前面部21C,22Cを跨ぐ円形状の開口221が形成されている。この開口221に対応するように、外装ケース2内部には、投写光学系としての投写レンズ46が配置されている。この際、開口221から投写レンズ46の先端部分が外部に露出しており、この露出部分の一部であるレバー46Aを介して、投写レンズ46のフォーカス操作が手動で行えるようになっている。
【0027】
前面部分220において、前記開口221の反対側の位置には、排気口222が形成されている。この排気口222には、安全カバー222Aが形成されている。
【0028】
図2に示すように、背面部分230において、背面から見た右側には矩形状の開口231が形成され、この開口231からインレットコネクタ24が露出するようになっている。
【0029】
下面部分250において、下方から見て右端側の中央位置には矩形状の開口251が形成されている。開口251には、この開口251を覆うランプカバー25が着脱自在に設けられている。このランプカバー25を取り外すことにより、図示しない光源ランプの交換が容易に行えるようになっている。
【0030】
また、下面部分250において、下方から見て左側で背面側の隅部には、一段内側に凹んだ矩形面252が形成されている。この矩形面252には、外部から冷却空気を吸入するための吸気口252Aが形成されている。矩形面252には、この矩形面252を覆う吸気口カバー26が着脱自在に設けられている。吸気口カバー26には、吸気口252Aに対応する開口26Aが形成されている。開口26Aには、図示しないエア光学フィルタが設けられており、内部への塵埃の侵入が防止されている。
【0031】
さらに、下面部分250において、後方側の略中央位置にはプロジェクタ1の脚部を構成する後脚2Rが形成されている。また、下面部22Aにおける前方側の左右の隅部には、同じくプロジェクタ1の脚部を構成する前脚2Fがそれぞれ設けられている。つまり、プロジェクタ1は、後脚2Rおよび2つ前脚2Fにより3点で支持されている。
2つの前脚2Fは、それぞれ上下方向に進退可能に構成されており、プロジェクタ1の前後方向および左右方向の傾き(姿勢)を調整して、投写画像の位置調整ができるようになっている。
【0032】
また、図1,2に示すように、下面部分250と前面部分220とを跨るように、外装ケース2における前方側の略中央位置には、直方体状の凹部253が形成されている。この凹部253には、該凹部253の下側および前側を覆う前後方向にスライド自在なカバー部材27が設けられている。このカバー部材27により、凹部253には、プロジェクタ1の遠隔操作を行うための図示しないリモートコントローラ(リモコン)が収納される。
【0033】
ここで、図3,4は、プロジェクタ1の内部を示す斜視図である。具体的には、図3は、図1の状態からプロジェクタ1のアッパーケース21を外した図である。図4は、図3の状態から制御基板5を外した図である。
【0034】
外装ケース2には、図3,4に示すように、背面部分に沿って配置され、左右方向に延びる電源ユニット3と、この電源ユニット3の前側に配置された平面視略L字状で光学系としての光学ユニット4と、これらのユニット3,4の上方および右側に配置される制御部としての制御基板5とを備える。これらの各装置3〜5によりプロジェクタ1の本体が構成されている。
【0035】
電源ユニット3は、電源31と、この電源31の下方に配置された図示しないランプ駆動回路(バラスト)とを含んで構成される。
電源31は、前記インレットコネクタに接続された図示しない電源ケーブルを通して外部から供給された電力を、前記ランプ駆動回路や制御基板5等に供給するものである。
前記ランプ駆動回路は、光学ユニット4を構成する図3,4では図示しない光源ランプに、電源31から供給された電力を供給するものであり、前記光源ランプと電気的に接続されている。このようなランプ駆動回路は、例えば、基板に配線することにより構成できる。
【0036】
電源31および前記ランプ駆動回路は、略平行に上下に並んで配置されており、これらの占有空間は、プロジェクタ1の背面側で左右方向に延びている。
また、電源31および前記ランプ駆動回路は、左右側が開口されたアルミニウム等の金属製のシールド部材31Aによって周囲を覆われている。
シールド部材31Aは、冷却空気を誘導するダクトとしての機能に加えて、電源31や前記ランプ駆動回路で発生する電磁ノイズが、外部へ漏れないようにする機能も有している。
【0037】
制御基板5は、図3に示すように、ユニット3,4の上側を覆うように配置されCPUや接続部51B等を含むメイン基板51と、このメイン基板51の下側に配置され接続部52Aを含むインターフェース基板52とを備える。
この制御基板5では、接続部51B,52Aを介して入力された画像情報に応じて、メイン基板51のCPU等が、後述する光学装置を構成する液晶パネルの制御を行う。メイン基板51は、金属製のシールド部材51Aによって周囲を覆われている。
【0038】
〔2.光学ユニットの詳細な構成〕
ここで、図5は、光学ユニット4を示す分解斜視図である。図6は、光学ユニット4を模式的に示す図である。
光学ユニット4は、図6に示すように、光源装置411を構成する光源ランプ416から射出された光束を光学的に処理して画像情報に対応した光学像を形成し、この光学像を拡大して投射するユニットであり、インテグレータ照明光学系41と、色分離光学系42と、リレー光学系43と、光学装置本体44と、投写光学系としての投写レンズ46と、これらの光学部品41〜44,46を収納する合成樹脂製のライトガイド47(図5)とを備える。なお、光学装置本体44と投写レンズ46とにより、請求項に記載の光学装置が構成されている。
【0039】
インテグレータ照明光学系41は、光学装置本体44を構成する3枚の液晶パネル441(赤、緑、青の色光毎にそれぞれ液晶パネル441R,441G,441Bとする)の画像形成領域をほぼ均一に照明するための光学系であり、光源装置411と、第1レンズアレイ412と、第2レンズアレイ413と、偏光変換素子414と、重畳レンズ415とを備える。
【0040】
光源装置411は、放射光源としての光源ランプ416と、リフレクタ417とを備え、光源ランプ416から射出された放射状の光線をリフレクタ417で反射して平行光線とし、この平行光線を外部へと射出する。光源ランプ416には、メタルハライドランプを採用している。なお、高圧水銀ランプ以外に、高圧水銀ランプやハロゲンランプ等も採用できる。また、リフレクタ417には、放物面鏡を採用している。なお、放物面鏡の代わりに、平行化凹レンズおよび楕円面鏡を組み合わせたものを採用してもよい。なお、光源ランプ416については、後で詳述する。
【0041】
第1レンズアレイ412は、光軸方向から見てほぼ矩形状の輪郭を有する小レンズがマトリクス状に配列された構成を有している。各小レンズは、光源ランプ416から射出される光束を、複数の部分光束に分割している。各小レンズの輪郭形状は、液晶パネル441の画像形成領域の形状とほぼ相似形をなすように設定されている。たとえば、液晶パネル441の画像形成領域のアスペクト比(横と縦の寸法の比率)が4:3であるならば、各小レンズのアスペクト比も4:3に設定する。
【0042】
第2レンズアレイ413は、第1レンズアレイ412と略同様な構成を有しており、小レンズがマトリクス状に配列された構成を有している。この第2レンズアレイ413は、重畳レンズ415とともに、第1レンズアレイ412の各小レンズの像を液晶パネル441上に結像させる機能を有する。
【0043】
偏光変換素子414は、第2レンズアレイ413と重畳レンズ415との間に配置される。このような偏光変換素子414は、第2レンズアレイ413からの光を1種類の偏光光に変換するものであり、これにより、光学装置本体44での光の利用効率が高められている。
【0044】
具体的に、偏光変換素子414によって1種類の偏光光に変換された各部分光は、重畳レンズ415によって最終的に光学装置本体44の液晶パネル441上にほぼ重畳される。偏光光を変調するタイプの液晶パネル441を用いたプロジェクタ1では、1種類の偏光光しか利用できないため、他種類のランダムな偏光光を発する光源ランプ416からの光束の略半分が利用されない。このため、偏光変換素子414を用いることにより、光源ランプ416から射出された光束を全て1種類の偏光光に変換し、光学装置本体44での光の利用効率を高めている。なお、このような偏光変換素子414は、たとえば特開平8−304739号公報に紹介されている。
【0045】
色分離光学系42は、2枚のダイクロイックミラー421,422と、反射ミラー423とを備え、ダイクロイックミラー421、422によりインテグレータ照明光学系41から射出された複数の部分光束を赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の色光に分離する機能を有している。
【0046】
リレー光学系43は、入射側レンズ431と、リレーレンズ433と、反射ミラー432、434とを備え、色分離光学系42で分離された色光である赤色光を液晶パネル441Rまで導く機能を有している。
【0047】
この際、色分離光学系42のダイクロイックミラー421では、インテグレータ照明光学系41から射出された光束のうち、赤色光成分と緑色光成分とは透過し、青色光成分は反射する。ダイクロイックミラー421によって反射した青色光は、反射ミラー423で反射し、フィールドレンズ418を通って、青色用の液晶パネル441Bに到達する。このフィールドレンズ418は、第2レンズアレイ413から射出された各部分光束をその中心軸(主光線)に対して平行な光束に変換する。他の液晶パネル441G、441Rの光入射側に設けられたフィールドレンズ418も同様である。
【0048】
また、ダイクロイックミラー421を透過した赤色光と緑色光のうちで、緑色光は、ダイクロイックミラー422によって反射し、フィールドレンズ418を通って、緑色用の液晶パネル441Gに到達する。一方、赤色光は、ダイクロイックミラー422を透過してリレー光学系43を通り、さらにフィールドレンズ418を通って、赤色光用の液晶パネル441Rに到達する。
なお、赤色光にリレー光学系43が用いられているのは、赤色光の光路の長さが他の色光の光路長さよりも長いため、光の拡散等による光の利用効率の低下を防止するためである。すなわち、入射側レンズ431に入射した部分光束をそのまま、フィールドレンズ418に伝えるためである。なお、リレー光学系43には、3つの色光のうちの赤色光を通す構成としたが、これに限らず、例えば、青色光を通す構成としてもよい。
【0049】
光学装置本体44は、入射された光束を画像情報に応じて変調してカラー画像を形成するものであり、色分離光学系42で分離された各色光が入射される3つの入射側偏光板442と、各入射側偏光板442の後段に配置される光変調装置としての液晶パネル441R,441G,441Bと、各液晶パネル441R,441G,441Bの後段に配置される射出側偏光板443と、色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム444と、投写レンズ46の光路後段に配置される位相差板(λ/4板)600と、この位相差板600の光路後段に配置される反射型の光学フィルタ500とを備える。
【0050】
液晶パネル441R,441G,441Bは、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として用いたものである。
光学装置本体44において、色分離光学系42で分離された各色光は、これら3枚の液晶パネル441R,441G,441B、入射側偏光板442、および射出側偏光板443によって画像情報に応じて変調されて光学像を形成する。
【0051】
入射側偏光板442は、色分離光学系42で分離された各色光のうち、一定方向の偏光光のみ透過させ、その他の光束を吸収するものであり、サファイアガラス等の基板に偏光膜が貼付されたものである。また、基板を用いずに、偏光膜をフィールドレンズ418に貼り付けてもよい。
射出側偏光板443も、入射側偏光板442と略同様に構成され、液晶パネル441(441R,441G,441B)から射出された光束のうち、所定方向の偏光光のみ透過させ、その他の光束を吸収するものである。また、基板を用いずに、偏光膜をクロスダイクロイックプリズム444に貼り付けてもよい。
これらの入射側偏光板442および射出側偏光板443は、互いの偏光軸の方向が直交するように設定されている。
【0052】
クロスダイクロイックプリズム444は、射出側偏光板443から射出され、各色光毎に変調された光学像を合成してカラー画像を形成するものである。
クロスダイクロイックプリズム444には、赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが、4つの直角プリズムの界面に沿って略X字状に設けられ、これらの誘電体多層膜により3つの色光が合成される。
【0053】
〔3.光源ランプのスペクトル特性〕
図7は、光源ランプ416のスペクトル特性を示す図である。
図7に示すように、波長440nm近傍(500nm〜570nm)に青色光を示すスペクトルのピークが現れ、波長550nm近傍(500nm〜570nm)に緑色光を示すスペクトルのピークが現れ、波長580nm近傍に赤色光を示すスペクトルのピークが現れている。赤色光の強度は、緑色光の強度に対して約70%程度である。青色光の強度は、緑色光の強度に対して約90%程度である。
【0054】
〔4.反射型の光学フィルタの構成〕
図8は、反射型の光学フィルタ500の層構成を示す断面図である。
図8に示すように、反射型の光学フィルタ500は、青板ガラスまたは白板ガラス等からなるガラス基板510と、このガラス基板510の表面に対して、蒸着等により、屈折率の異なる2種類の薄膜である高屈折率層521および低屈折率層522が交互に8層に積層された光学変換膜としての多層膜520とを備える。第8層は、投写レンズ46からの光束入射側に位置する。なお、図示を省略しているが、ガラス基板510の裏面には、反射防止膜が形成されている。
【0055】
多層膜520を構成する高屈折率層521は、五酸化タンタル(Ta25)から構成されている。低屈折率層522は、二酸化珪素(SiO2)から構成されている。多層膜520は、ガラス基板510側の第1層から第8層まで下記の厚さで構成されている。なお、反射する光の設計波長λ=540(nm)とする。五酸化タンタルの屈折率n1=2.10である。また、二酸化珪素の屈折率n2=1.46である。
【0056】
第1層:厚さ0.66λn1(1697)nm、五酸化タンタル層
第2層:厚さ0.08λn2(296)nm、二酸化珪素層
第3層:厚さ0.79λn1(2031)nm、五酸化タンタル層
第4層:厚さ0.12λn2(444)nm、二酸化珪素層
第5層:厚さ0.76λn1(1954)nm、五酸化タンタル層
第6層:厚さ0.32λn2(1184)nm、二酸化珪素層
第7層:厚さ0.62λn1(1594)nm、五酸化タンタル層
第8層:厚さ0.60λn2(2219)nm、二酸化珪素層
【0057】
また、図8に示すように、多層膜520は、一端520A側から他端520B側に向かって、層構成を変えることなく膜の厚さが連続的に減少し、基板510に対して傾斜して形成されている。
【0058】
図9は、反射型の光学フィルタ500の透過率特性を示す図である。
このような反射型の光学フィルタ500から射出された画像光は、図9に示すような透過率特性を有している。すなわち、500nm〜570nmの波長帯の光束の透過率が70%以下となっている。すなわち、この波長帯の光束の30%以上を反射するということである。
【0059】
〔5.光学装置および投写レンズの配置〕
図10は、液晶パネル441(441G)と、クロスダイクロイックプリズム444と、投写レンズ46と、位相差板600と、反射型の光学フィルタ500との配置を示す模式図である。
図10において、投写レンズ46は、投写レンズ46の光軸に対して液晶パネル441の画像形成領域の中心軸がずれた、いわゆる「あおり投写」に使用されるものであり、クロスダイクロイックプリズム444の光束射出端面の中心軸Aは、投写レンズ46の光軸Bに対して、あおり方向(図10中上方向)とは反対側の下方側にずれて配置されている。
また、クロスダイクロイックプリズム444の光束入射端面の入射光束中心軸Aは、液晶パネル441の画像形成領域の入射光束中心軸Cに対して、あおり方向側にずれた位置に配置されている。
【0060】
投写レンズ46は、樹脂製等の鏡筒460内の光路の照明光軸上に5枚4群として構成された1群レンズ461、2群レンズ462、3群レンズ463、および4群レンズ464を備える。
1群レンズ461は、あおり方向に拡大投写するための非球面レンズとされた凹レンズである。2群レンズ462は、光束を調整する凸レンズである。3群レンズ463は、凹レンズ463Aと入射側が非球面レンズとされた凸レンズ463Bとが貼り合わされたバルサムレンズである。4群レンズ464は、画像光をのみこむ凸レンズである。
【0061】
位相差板600は、投写レンズ46と反射型の光学フィルタ500との間に、介在して配置されている。この位相差板600は、1/4波長板として構成されている。
【0062】
反射型の光学フィルタ500は、その多層膜520の厚さが、あおり方向に向かうに従って連続的に減少するように配置されている。また、反射型の光学フィルタ500は、液晶パネル441の透過面と平行な軸、すなわち、投写レンズ46の光軸Bに直交する鉛直方向の軸Dに対して、あおり方向側の端部500Aが、投写レンズ46方向に角度θだけ傾斜している。
これにより、反射型の光学フィルタ500は、この光学フィルタ500への入射光の入射角度分布に従って反射特性が変化するように構成されている。
【0063】
また、反射型の光学フィルタ500は、プロジェクタ1の制御基板に入力された入力信号に基づいて、投写レンズ46の光路後段に反射型の光学フィルタ500を配置するか否かについて切り替えが行われる。この切り替えは、入力信号に基づいて自動的に切り替えられる、なお、このような切り替えに限らず、投写画像の画質の設定時に切り替えたり、使用者が自ら手動で切り替えたりする構成とすることができる。
【0064】
このようなプロジェクタ1において、光源から射出された光束は、液晶パネル441で画像情報に応じて変調されて光学像として形成される。この光学像は、クロスダイクロイックプリズム444の光束入射端面からそれぞれ入射され合成される。この合成光は、クロスダイクロイックプリズム444の光束射出側端面から射出され、投写レンズ46に飲み込まれる。
【0065】
次に、投写レンズ46において、クロスダイクロイックプリズム444から射出された合成光は、4群レンズ464に入射した後に、バルサムレンズである3群レンズ463で色収差の補正がなされ、第2レンズ462で光量調整されてから、非球面レンズである1群レンズ461で歪曲補正をしながら、あおり方向へ拡大投写される。
【0066】
この後、位相差板600を透過した画像光は、反射型の光学フィルタ500において、500nm〜570nmの波長帯の光束のうち30%を反射し、残りの70%の光束および他の波長帯の光束はそのまま透過する。
反射型の光学フィルタ500を透過した光束は、入射光の入射角度分布に従うように構成されているため、入射部位に左右されない所定の光束となっている。これにより、投写画像には、色むらのない高画質が確保されている。一方、反射型の光学フィルタ500で反射された反射光は、一部が投写レンズ46側に戻されるが、この戻り光は、位相差板600を2度の透過により位相がずれて、液晶パネル441の光路後段の前記射出側偏光板443(図6)で吸収されることとなる。このため、前記戻り光は、液晶パネル441の画像形成領域には入射されないようになっている。なお、反射光のうち投写レンズ46に戻らない分については、当然液晶パネル441には戻らないことになる。
【0067】
〔6.第1実施形態の効果〕
本実施形態によれば、以下のような効果を奏することができる。
(1)反射型の光学フィルタ500への入射光の入射角度分布に従うように、多層膜520の一端520A側から他端520B側に向かって、膜の厚さを連続的に減少させて、基板510に対して多層膜520を傾斜して形成することにより、反射型の光学フィルタ500のどの場所においても一様な反射特性が付与されるため、投写画像での色むらの発生を防止できて、高品質な画像を提供できる。また、このような光学フィルタ500を備える光学装置やプロジェクタ1も、色むらのない高品質な画像を提供できる。
【0068】
(2)反射型の光学フィルタ500の光束入射面側には、位相差板600を配置したので、光学フィルタ500での反射光が射出側偏光板443で吸収されて液晶パネル441の画像形成領域には達しないから、反射光の液晶パネル441での反射による投写画像上でのゴーストの発生を確実に防止できる。
【0069】
(3)多層膜520を、その厚さがあおり方向に向かうに従って連続的に減少するように構成したので、最も大きな入射角度を有する入射光に対応できるため、より一層効果的に投写画像の画質を向上できる。
【0070】
(4)反射型の光学フィルタ500において、あおり方向側の端部500Aを投写レンズ46側に傾斜したので、光学フィルタ500の各部位における入射角度の差を小さくできるため、投写画像での色むらの発生をより一層防止できる。
【0071】
(5)反射型の光学フィルタ500により、一般に緑色光とされる波長500nm〜570nmの入射光のうち少なくとも30%を反射するので、この反射型の光学フィルタ500を透過した光束による投写画像において緑色成分が30%程度減少され、ビデオ信号に基づく投写画像を鮮明にできる。特に、白色において、緑がかった白色ではなく純粋な白色を投写できる。この際、液晶パネル441に供給されるビデオ信号のダイナミックレンジを小さくする必要がないので、投写画像のコントラストも十分に確保できる。
【0072】
(6)反射型の光学フィルタ500を光路から出し入れ等することにより、コンピュータから入力されるRGB信号にも対応できる。このため、供給される画像情報(ビデオ信号,RGB信号)に応じて投写画像の色味を簡易に切り替えることができる。このような切り替えは、自動でも手動でもよい。
【0073】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係るプロジェクタは、前記第1実施形態に係るプロジェクタ1とは、その反射型の光学フィルタの構成のみが相違し、その他の構成については、第1実施形態と略同一である。このため、層構成について、前記図8を参照した上で、説明を省略または簡略する。
【0074】
具体的には、第2実施形態に係るプロジェクタを構成する反射型の光学フィルタ501は、前記第1実施形態の反射型の光学フィルタ500とは、高屈折率層521の材料が相違しており、図3に示すように、高屈折率層521は、二酸化ジルコニウム(ZrO2)から構成されており、低屈折率層522の材料は同じである。また、反射型の光学フィルタ501は、前記第1実施形態と同様に、あおり方向に向かうに従って膜厚が小さくなように、プロジェクタ内に配置されている。この際、あおり方向側の端部が投写レンズ側に傾斜している。
【0075】
なお、反射する光の設計波長λ=540(nm)とする。二酸化ジルコニウムの屈折率n3=2.05である。また、二酸化珪素の屈折率n2=1.46である。具体的には、反射型の光学フィルタ501の多層膜520は、下記の通りである。また、第2実施形態では、第1実施形態のガラス基板510の裏面に形成された反射防止膜は形成されていない。
【0076】
第1層:厚さ0.66λn3(1739)nm、二酸化ジルコニウム層
第2層:厚さ0.08λn2(296)nm、二酸化珪素層
第3層:厚さ0.79λn3(2081)nm、二酸化ジルコニウム層
第4層:厚さ0.12λn2(444)nm、二酸化珪素層
第5層:厚さ0.76λn3(2002)nm、二酸化ジルコニウム層
第6層:厚さ0.32λn2(1184)nm、二酸化珪素層
第7層:厚さ0.62λn3(1633)nm、二酸化ジルコニウム層
第8層:厚さ0.60λn2(2219)nm、二酸化珪素層
【0077】
本第2実施形態においても、前記第1実施形態の(1)〜(6)と同様の効果を奏することができる。
【0078】
〔7.実施形態の変形〕
なお、本発明は前述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記各実施形態において、反射型の光学フィルタ500,501を8層として構成したが、例えば、下記のような12層として構成したものも採用できる。この際、各実施形態同様に連続的に膜厚を変化させて傾斜させればよい。
【0079】
多層膜において、高屈折率層を五酸化タンタル(Ta25)から構成し、低屈折率層を二酸化珪素(SiO2)から構成する。なお、反射する光の設計波長λ=500(nm)とする。五酸化タンタルの屈折率n1=2.10である。また、二酸化珪素の屈折率n2=1.46である。
【0080】
第1層:厚さ0.48λn1(1143)nm、五酸化タンタル層
第2層:厚さ0.58λn2(1986)nm、二酸化珪素層
第3層:厚さ0.13λn1(310)nm、五酸化タンタル層
第4層:厚さ0.10λn2(342)nm、二酸化珪素層
第5層:厚さ0.82λn1(1952)nm、五酸化タンタル層
第6層:厚さ0.40λn2(1370)nm、二酸化珪素層
第7層:厚さ0.09λn1(214)nm、五酸化タンタル層
第8層:厚さ0.24λn2(822)nm、二酸化珪素層
第9層:厚さ0.88λn1(2095)nm、五酸化タンタル層
第10層:厚さ0.12λn2(411)nm、二酸化珪素層
第11層:厚さ0.07λn1(167)nm、五酸化タンタル層
第12層:厚さ0.34λn2(1164)nm、二酸化珪素層
【0081】
また、前記各実施形態において、投写レンズ46と反射型の光学フィルタ500,501との間に、位相差板600を配置したが、特に設けなくてもよい。
さらに、反射型の光学フィルタのあおり方向側の端部である上端部を投写レンズ方向に傾斜させるようにしたが、必要がなければ、特にしなくてもよい。
【0082】
また、反射型の光学フィルタにおいて、膜の厚さがあおり方向に向かうに従って連続的に減少するようにしたが、これに限らず、例えば、左右のいずれかの方向に向かうに従って連続的に減少するような構成等を採用できる。また、左右側の端部に向かうに従って連続的に減少する、すなわち、光学フィルタの中心部分が最も厚くなるような構成としてもよい。
また、光学フィルタや光学装置をプロジェクタに組み込んだが、これに限らず、その他の光学機器に組み込んでもよい。
【0083】
なお、光学フィルタとして、反射型の光学フィルタを採用したが、これに限らず、例えば、吸収型の光学フィルタを採用してもよい。この吸収型の光学フィルタは、吸収剤を添加したガラス基板として構成でき、この場合には、ガラス基板の厚さを一端側から他端側に向かって減少させて、ガラス基板自体に傾斜を設けるように構成することができる。これにより、前記反射型の光学フィルタと同様に、投写画像での色むらの発生を防止して、高品質な画像を投写できるという効果を奏することができる。
【0084】
【発明の効果】
本発明によれば、投写画像での色むらの発生を防止して、高品質な画像を投写できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るプロジェクタを上方から見た斜視図である。
【図2】前記プロジェクタを下方から見た斜視図である。
【図3】図1の状態からアッパーケースを外した状態を示す斜視図である。
【図4】図3の状態から制御基板を外した斜視図である。
【図5】前記プロジェクタの光学ユニットを示す分解斜視図である。
【図6】前記光学ユニットを模式的に示す図である。
【図7】前記プロジェクタの光源ランプのスペクトル特性を示す図である。
【図8】前記プロジェクタの反射型の光学フィルタの層構成を示す断面図である。
【図9】前記プロジェクタの反射型の光学フィルタの透過率特性を示す図である。
【図10】前記プロジェクタの液晶パネルと、クロスダイクロイックプリズムと、投写レンズと、位相差板と、前記反射型の光学フィルタとの配置を示す模式図である。
【符号の説明】
1 プロジェクタ(光学機器)
44 光学装置本体
46 投写レンズ(投写光学系)
416 光源ランプ(光源)
441(441R,441G,441B) 液晶パネル(光変調装置)
500,501 反射型の光学フィルタ(光学フィルタ)
500A 端部(あおり方向側端縁)
510 ガラス基板(基板)
520 多層膜(光学変換膜)
521 高屈折率層(2種類の薄膜の一方の薄膜)
522 低屈折率層(2種類の薄膜の他方の薄膜)
600 位相差板

Claims (7)

  1. 光源から射出された光束を、画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調装置と、この光変調装置で形成された光学像を拡大して投写する投写光学系とを備える光学装置であって、
    前記投射光学系の光路後段に配置される光学フィルタを備え、
    前記光学フィルタは、
    基板と、この基板の光入射面に形成され、屈折率の異なる2種類の薄膜を交互に積層した光学変換膜とを備え、
    前記光学変換膜の一端側から他端側に向かって膜の厚さが連続的に減少し、前記基板に対して傾斜して形成されていることを特徴とする光学装置
  2. 請求項1に記載の光学装置において、
    前記2種類の薄膜のうちの一方の薄膜は五酸化タンタルから構成され、他方の薄膜は二酸化珪素から構成されていることを特徴とする光学装置
  3. 請求項1に記載の光学装置において、
    前記2種類の薄膜のうちの一方の薄膜は二酸化ジルコニウムから構成され、他方の薄膜は二酸化珪素から構成されていることを特徴とする光学装置
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の光学装置において、前記光学フィルタの光束入射面側には、位相差板が配置されていることを特徴とする光学装置
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の光学装置において、
    前記投写光学系は、該投写光学系の光軸に対して前記光変調装置の画像形成領域の中心軸がずれたあおり投写に用いられ、
    前記光学変換膜の厚さは、あおり方向に向かうに従って連続的に減少していることを特徴とする光学装置。
  6. 請求項5に記載の光学装置において、
    前記光学フィルタは、あおり方向側の端部が前記投射光学系と近接するように、前記投射光学系の光軸に直交する軸に対して傾斜していることを特徴とする光学装置。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の光学装置を備えることを特徴とするプロジェクタ。
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