JP3605850B2 - パチンコ機における入賞装置保護カバー - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、パチンコ機の背面に突出して取り付けられる入賞装置の後方突出部を覆う方形凹状に形成された入賞装置保護カバーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年のパチンコ機においては、遊技盤の中央にソレノイド、モータ、ランプ、検出スイッチ等の電気的部品を含んだ大型の入賞装置を配置したものが主流となっている。そして、このような入賞装置は、上記した電気的部品や該電気的部品によって作動される部材を含んで構成されるので、必然的に後方への突出量が大きいものとなる。このため、パチンコ機の裏面に配置される機構板又は遊技盤の裏面に止着される入賞玉集合カバーには、上記入賞装置の後面を保護するために入賞装置保護カバーが設けられている。この入賞装置保護カバーは、機構板又は入賞玉集合カバーと一体的に成型されたり、あるいは機構板又は入賞玉集合カバーと別体に成型されて、それをビス等で止着するように構成されたものがほとんどであった。
【0003】
一方、遊技盤の中央に設けられる入賞装置は、上記したように多数の電気的部品を含んで構成されるため、多数の配線があり、そのような配線の誤配線を防止するために直接遊技制御回路に接続するのではなく、入賞装置に中継端子板を設け、その中継端子板に一旦それらの配線を接続し、一方、遊技制御回路からの配線も中継端子板に接続することにより、入賞装置の電気的部品と遊技制御回路とを接続するようにしていた。そして、上記した中継端子板は、接続作業を行い易くするために入賞装置の最後部に設けられるものがほとんどであった。
【0004】
ところで、例えば、入賞装置に配置された電気的部品が正常に作動しているか否かをテストするために、電気的部品から延びる配線を取り外して、テスト装置に接続する場合等がある。このような場合、機構板又は入賞玉集合カバーに止着される入賞装置保護カバーを一旦取り外した後でなければならず、入賞装置側の配線の取り外し作業が極めて面倒であった。そこで、本出願人は、先に実願平2−52383号(以下、先行技術という)で上記のような問題を解決する入賞装置保護カバーを提案した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
即ち、上記した先行技術は、その図に示すように入賞装置保護カバー40の後面を背抜き状の開口46とし、該開口46を閉塞するカバー蓋49を一側を軸支して開閉自在に設けることで、配線の取り外し作業の容易化を招来し得た。しかしながら、上記先行技術の入賞装置保護カバー40では、カバー蓋49を係合する係合片48が入賞装置保護カバー40の側壁から上方に延設されているだけであるため、係合片48を押圧してカバー蓋49の係合穴51との係合を解除する操作がしずらく、カバー蓋の開閉操作がスムーズに行えないという問題を有していた。本発明は、上記した問題点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、カバー蓋の開閉操作がスムーズに行えるパチンコ機における入賞装置保護カバーを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明においては、
パチンコ機の背面に突出して取り付けられる入賞装置の後方突出部を覆う方形凹状に形成された入賞装置保護カバーにおいて、
該入賞装置保護カバーの後面を背抜き状の開口とし、該開口を開閉するカバー蓋を一側を軸支して開閉自在に設けると共に該カバー蓋の開放側に対応する入賞装置保護カバーの側壁を押圧力により撓む撓み面として形成する一方、前記入賞装置保護カバーの前面端四隅に形成される取付部をパチンコ機の背面に設けられる取付ボスに取り付ける際に、該入賞装置保護カバーの前記撓み面が形成される側の少なくとも1つの取付部を前記取付ボスに対して移動可能に遊嵌係止される係止突起を有する遊動取付部として形成し、
前記カバー蓋の周壁及び撓み面には、前記撓み面の押圧操作に伴ってカバー蓋の閉塞固定及びその解除を行う係合部をそれぞれ形成したことを特徴とするものである。
【0007】
【作用】
該入賞装置保護カバーの後面を背抜き状の開口とし、該開口を開閉するカバー蓋を一側を軸支して開閉自在に設けると共に該カバー蓋の開放側に対応する入賞装置保護カバーの側壁を押圧力により撓む撓み面として形成し、前記カバー蓋の周壁及び撓み面には、前記撓み面の押圧操作に伴ってカバー蓋の閉塞固定及びその解除を行う係合部をそれぞれ形成したので、入賞装置側の配線の取り外し作業等を行うためにカバー蓋を開放する場合には、撓み面を押圧操作することでカバー蓋側及び撓み面側の各係合部間での係合が解除され、カバー蓋の閉塞固定が簡単に且つスムーズに解除される。一方、カバー蓋を閉塞する場合には、カバー蓋の閉塞操作に伴って撓み面を撓ましてカバー蓋側及びカバー本体側の各係合部間での係合が行われることで、カバー蓋が確実に且つスムーズに閉塞固定される。また、入賞装置保護カバーの前面端四隅に形成される取付部をパチンコ機の背面に設けられる取付ボスに取り付ける際に、該入賞装置保護カバーの撓み面が形成される側の少なくとも1つの取付部を取付ボスに対して移動可能に遊嵌係止される係止突起を有する遊動取付部として形成したので、より確実且つスムーズな撓み面の撓み動作を可能にしている。
【0008】
【実施例】
以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明する。まず、実施例に係る入賞装置保護カバー20が適用されるパチンコ機の遊技盤1の構成について図1を参照して説明する。図1は、遊技盤1の背面図である。遊技盤1は、ほぼ正方形状の合板で構成され、その前面の中央部には、ソレノイド、モータ、ランプ、検出スイッチ等の電気的部品を備えた入賞装置(以下、センター役物という)が配設されている。また、遊技盤1の背面には、遊技盤1の主要部域を覆う入賞玉集合カバー10が取付レバー部材2a〜2dによって着脱自在に取り付けられており、この入賞玉集合カバー10には、前記入賞装置の後方突出部分を覆う入賞装置保護カバー20と、制御回路基板32を収納する基板ボックス30とが取り付けられている。なお、入賞装置保護カバー20及び基板ボックス30の詳細な構成については後に詳述するものである。
【0009】
また、遊技盤1の背面であって入賞玉集合カバー10の上方位置には、中継端子板3が取り付けられている。この中継端子板3は、主としてセンター役物を除く遊技盤1に設けられる電気的機器(ランプ、ソレノイド、モータ、検出スイッチ等)と、基板ボックス30内の制御回路基板32との配線接続を中継するもので、複数のコネクタを有している。なお、中継端子板3は、遊技盤1の背面ではなく、入賞玉集合カバー10の背面に取り付けても良い。
【0010】
ところで、上記入賞玉集合カバー10は、前記センター役物は無論のこと周辺部に配置される入賞口あるいはセンター役物から排出される入賞玉が落下する入賞玉落下領域の全域を被覆するような方形状に形成され、そのほぼ四隅に形成された取付凹部11a〜11dに前記取付レバー部材2a〜2dを係合させることによって遊技盤1の背面に着脱自在に取り付けられるようになっている。この入賞玉集合カバー10は、図2に示すように、パチンコ玉の直径よりもやや大きい深さ(奥行巾)を有するように形成され、その上部側壁には、遊技盤1側の電気的機器から延びる配線の一部を引き出すための配線引出切欠部12が形成されている一方、その下部には、入賞玉集合カバー10内の入賞玉を入賞玉集合樋(図示しない)に向けて落下させる落下開放部13が形成されている。
【0011】
また、入賞玉集合カバー10は、そのほぼ中央に開口部14が開設され、遊技盤1に取り付けられる前記のセンター役物が後方に突出できるようにしている。そして、この開口部14は、遊技盤1に取り付けられる可能性のあるセンター役物のうち最も大きく形成されるセンター役物にも対応できるように入賞玉落下領域の周辺部を除く大きさとなるように形成されている。このため、遊技盤1に取り付けられる入賞装置の大きさが変化しても、それに対応するような入賞玉集合カバー10を特別に製作する必要もなく、すべてのセンター役物に対応することができる。また、開口部14が予め形成されているので、従来のように開口部14を切欠形成する際に発生するバリ等によって入賞装置から延びる配線が傷付けられることもない。なお、開口部14の開口縁には、該開口縁に沿って補強リブ15が一体的に周設されており、これによって、入賞玉集合カバー10の全体の強度を向上させている。
【0012】
上記補強リブ15の外側四隅には、入賞装置保護カバー20を入賞玉集合カバー10に取り付けるための取付ボス16a〜16dが突設されている。このうち取付ボス16a〜16cには、後述する入賞装置保護カバー20の固定取付部(ビス止め穴)21a〜21cをビスBで固定するためのビス止め穴が設けられている一方、取付ボス16dには、後述する入賞装置保護カバー20の遊動取付部(係合突起)21dを係止する係止溝16eが形成されている。また、補強リブ15の左外側部には、基板ボックス30を入賞玉集合カバー10に取り付けるための取付部17a〜17dが突設されている。これら取付部17a〜17dには、それぞれ後述する基板ボックス30の取付部材35をビス止め固定するためのビス止め穴が設けられている。なお、入賞玉集合カバー10は、各取付部17a〜17d間あるいは下辺部等に支持リブ18が形成されて剛性を高めており、取り付けられる基板ボックス30の荷重等による変形を防止している。
【0013】
次に、上記取付部17a〜17dに取り付けられる基板ボックス30の構造について説明する。基板ボックス30は、パチンコ機における各種の遊技動作を制御する制御回路基板32を内部に収納する立方体形状の収納筐体31と、該収納筐体31を前記入賞玉集合カバー10に取り付け固定する取付部材35と、該取付部材35に対して収納筐体31を回動(開閉)自在に支持する支持部材34と、から構成されている。収納筐体31は、その上下の各端部に係止片33a・33bが形成されると共に、一側端部には、上下一対の支軸部34a・34bを有する支持部材34が固着して設けられている。一方、取付部材35は、該取付部材35を入賞玉集合カバー10側の取付部17a〜17dにビス止め固定するためのビス止め孔(図示しない)が穿設されると共に、その一側端部には、収納筐体31側の支軸部34a・34bを挿入する各軸受部36a・36bが、また、上下の各端部には、収納筐体31側の係止片33a・33bと係合する各係合固定部37a・37bがそれぞれ設けられている。
【0014】
これによって、基板ボックス30は、収納筐体31側の支軸部34a・34bと取付部材35側の各軸受部36a・36bとの係合により収納筐体31が取付部材35に対して回動(開閉)自在に支持されると共に、収納筐体31側の係止片33a・33bと取付部材35側の各係合固定部37a・37bとの係合及び解除により収納筐体31と取付部材35との固定及び解除が可能な状態で、入賞玉集合カバー10に取り付けられるようになっている。なお、このように基板ボックス30を開閉自在に取り付けるようにしたのは、後に詳述する入賞装置保護カバー20が比較的大きく形成されているため、基板ボックス30を入賞玉集合カバー10の裏面に正常に固定したときに基板ボックス30の一側がパチンコ機の機構板(図示しない)の開口から外側に突出するので、機構板を開閉する際に、まず基板ボックス30を支軸部34a・34bで回動させ、その後に機構板を開放する必要があるからである。
【0015】
次に、本実施例の要部を構成する入賞装置保護カバー20の構成について説明する。入賞装置保護カバー20は、前記したように入賞玉集合カバー10の背面に突設された取付ボス16a〜16dに取り付けられるものであるが、図2に示すように前記開口部14のほぼ全域を覆うように凹状に形成され、そのほぼ四隅前端には、取付ボス16a〜16dに対応する固定取付部21a〜21c及び遊動取付部21dが形成されている。固定取付部21a〜21cには、入賞装置保護カバー20を前記取付ボス16a〜16cにビスBで固定するためのビス止め穴が形成されているのに対し、遊動取付部21dには、入賞装置保護カバー20を前記取付ボス16dの係止溝16eに移動可能に遊嵌係止される係合突起が形成されている。そして、入賞装置保護カバー20は、遊動取付部21dを取付ボス16dの係止溝16eに遊嵌係止させると共に、固定取付部21a〜21cを取付ボス16a〜16cにビスBで螺着することにより、入賞玉集合カバー10に対して着脱可能に止着される。
【0016】
ところで、図示の実施例において、入賞装置保護カバー20は、前記開口部14が最も大きく形成される可能性のある入賞装置に対応すべく形成されると同様に、最も後方に突出する入賞装置に対応できるような突出量を有するように設計される。これにより、遊技盤1に取り付けられるあらゆる種類のセンター役物に対応させることができる。もちろん、入賞装置保護カバー20を上記したような寸法に形成することなく、複数種類の奥行き方向寸法の入賞装置保護カバー20を用意しておき、遊技盤1に取り付けられる入賞装置の大きさにほぼ対応するような寸法の入賞装置保護カバー20を取り付けても良い。
【0017】
また、入賞装置保護カバー20の一側壁は、図1に示すように、取付部21a・21dよりも内側に凹んだ切欠部22aとなっている。この切欠部22aは、基板ボックス30に対向する側に設けられるが、これは、以下の理由による。即ち、前記したように開口部14及び入賞装置保護カバー20が比較的大きく形成されているため、この実施例においては、前記機構板を開閉する場合に、基板ボックス30を回動させてから開放する必要があり、基板ボックス30を回動したときに入賞装置保護カバー20と基板ボックス30とが衝突しないように基板ボックス30を収納するために切欠部22aが設けられるものである。また、入賞装置保護カバー20の一側壁の下部が大きく開口した側面開口部22bとなっているが、この側面開口部22bは、図示しないセンター役物側の中継端子板と基板ボックス30側の制御回路基板32とを配線接続させる配線貫通用の開口部として作用するものである。
【0018】
また、上記切欠部22a側の側壁は、側面開口部22bが形成されることにより他の側壁部に比べて壁巾Wが浅くなっており(図3参照)、図4の一点鎖線で示すように矢印A方向に押圧操作することで簡単に撓み得る撓み面22として形成されている。なお、このような撓み面22の撓み動作は、入賞装置保護カバー20の四隅を入賞玉集合カバー10に止着固定した状態でも得られるものであるが、本実施例では、前記したように入賞装置保護カバー20を入賞玉集合カバー10に対して固定するのではなく遊動可能に取り付ける遊動取付部(係合突起)21dを撓み面22側の前端一隅に設けることで、より確実且つスムーズな撓み面22の撓み動作を可能にしている。
【0019】
また、入賞装置保護カバー20の後面は、図4に示すように背抜き状の開口23とされ、その背抜き開口23にほぼ平板状のカバー蓋24が一側を軸支されて開閉自在に設けられている。そして、カバー蓋24を開閉自在に設けるため、入賞装置保護カバー20には、その一側部の上下に先端が二又に分かれた嵌入軸受片25a・25bが突設され、撓み面22側となる他側部の上下二箇所には係合部としての係止孔26a・26bが穿設されている。一方、カバー蓋24の一側部周壁には、前記嵌入軸受片25a・25bの二又状の先端に嵌入される係止軸27a・27bが外側に突設するように設けられ、他側部の周壁内側には、前記係止孔26a・26bに係合する係合突起(係合部)28a・28bが上下二箇所に形成されている。また、カバー蓋24の平板部上下には、入賞装置で発生する熱を外に放熱する放熱孔29が穿設されている。
【0020】
次に、本実施例に係る入賞装置保護カバー20のカバー蓋24の開閉操作を図5(A)(B)に基づいて以下に説明する。先ず、図5(A)に示す閉塞状態のカバー蓋24を開放する場合には、図5(B)に示すように撓み面22をA方向に押圧操作して、カバー蓋24の係合突起28a・28bと撓み面22側の係止孔26a・26bとの係合を解除する。そして、この状態から係止軸27a・27bを中心としてカバー蓋24を開放方向に回転操作することで、カバー蓋24が開放される。一方、カバー蓋24を閉塞する場合には、係止軸27a・27bを中心としてカバー蓋24を閉塞方向に回転操作すると、これに伴って、カバー蓋24は、その係合突起28a・28bで撓み面22をA方向に撓ませる。そして、カバー蓋24の係合突起28a・28bと撓み面22側の係止孔26a・26bとが図5(A)に示すように係合されることで、カバー蓋24が閉塞固定される。
【0021】
以上のように、本実施例の入賞装置保護カバー20は、その後面を背抜き開口23とし、該開口23を開閉するカバー蓋24を一側を軸支して開閉自在に設けると共に該カバー蓋24の開放側に対応する入賞装置保護カバー20の側壁上部を押圧力により撓む撓み面22として形成し、前記カバー蓋24の周壁内側には、係合突起28a・28bを設ける一方、撓み面22外側には、カバー蓋24の係合突起28a・28bを係止する係止孔26a・26bを設けている。このため、入賞装置側の配線の取り外し作業等を行うためにカバー蓋24を開閉する場合には、撓み面22を押圧操作するだけでカバー蓋24の閉塞固定及びその解除がスムーズに行え、ひいては、カバー蓋24の開閉操作がスムーズに行える入賞装置保護カバー20を提供することができる。
【0022】
なお、上記実施例は、本発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能である。例えば、上記実施例では、入賞玉集合カバー10に対して入賞装置保護カバー20を取り付けた構成としているが、入賞装置保護カバー20を入賞玉集合カバー10以外の構成部材(例えば、機構板等)に取り付けた構成とすることも可能である。また、入賞装置保護カバー20の取り付けとしては、四隅前端における三箇所のビス止めと一箇所の遊嵌係止とで行っているが、このような取り付け位置、取り付け数、及び取り付け方法は、特に限定するものではない。例えば、実施例中では、撓み面22の撓み動作をより確実に且つスムーズにするため、撓み面22の一側端に遊動取付部21dを設けているが、この遊動取付部21dを設けることなく入賞装置保護カバー20を完全に取り付け固定したものであっても構わない。また、これとは反対に、撓み面22の撓み動作をより一層確実に且つスムーズに行わせるため、撓み面22の他側端に位置する固定取付部21aに換えて遊動取付部を設けても良い。なお、このような場合には、入賞装置保護カバー20の取り付け固定箇所が減少するため、他の部分に固定取付部を設けて取り付け強度を向上させる必要がある。
【0023】
また、上記実施例では、カバー蓋24の閉塞固定を、カバー蓋24側に設けた係合突起28a・28bと、撓み面22側に設けた係止孔26a・26bとの係合により行っているが、特にこのような構成に限定するものではない。例えば、撓み面22側に係合部として係合突起を設ける一方、カバー蓋24側に係合部として係止孔を設けた構成とすることもできる。また、上記実施例では、入賞装置保護カバー20の一側壁に側面開口部22bを設けることで、該側面開口部22bを配線貫通用の開口部とすると共に、一側壁の壁巾Wを浅くして撓み面22を形成しているが、必ずしも一側壁の大部分を開口部とする必要はなく、入賞装置保護カバー20の一側壁に、配線貫通用の切欠部と撓み面22を形成するための溝状開口部とを別個に設ける構成とすることも可能である。さらには、上記実施例では、入賞装置保護カバー20の側壁を撓み面22として形成しているが、カバー蓋24側の一側壁を撓み面として形成することも可能である。この場合には、カバー蓋24の周壁外側と入賞装置保護カバー20の側壁内側とにそれぞれ係合部を形成する必要がある。
【0024】
【発明の効果】
以上、説明したところから明らかなように、本発明に係る入賞装置保護カバーは、該入賞装置保護カバーの後面を背抜き状の開口とし、該開口を開閉するカバー蓋を一側を軸支して開閉自在に設けると共に該カバー蓋の開放側に対応する入賞装置保護カバーの側壁を押圧力により撓む撓み面として形成し、前記カバー蓋の周壁及び撓み面には、前記撓み面の押圧操作に伴ってカバー蓋の閉塞固定及びその解除を行う係合部をそれぞれ形成したので、入賞装置側の配線の取り外し作業等を行うためにカバー蓋を開閉する場合には、撓み面を押圧操作するだけでカバー蓋の閉塞固定及びその解除がスムーズに行え、ひいては、カバー蓋の開閉操作がスムーズに行える入賞装置保護カバーを提供することができる。また、入賞装置保護カバーの前面端四隅に形成される取付部をパチンコ機の背面に設けられる取付ボスに取り付ける際に、該入賞装置保護カバーの撓み面が形成される側の少なくとも1つの取付部を取付ボスに対して移動可能に遊嵌係止される係止突起を有する遊動取付部として形成したので、より確実且つスムーズな撓み面の撓み動作を可能にしている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る入賞装置保護カバーが適用されるパチンコ機の遊技盤を示す背面図である。
【図2】上記入賞装置保護カバーと入賞玉集合カバーとの組み付け関係を示す分解斜視図である。
【図3】上記入賞装置保護カバーのカバー蓋が閉塞した状態を示す斜視図である。
【図4】上記入賞装置保護カバーのカバー蓋が開放した状態を示す斜視図である。
【図5】同図(A)は上記カバー蓋の係合突起と一側壁側の係止孔とが係合した状態を示す断面図であり、また、同図(B)はカバー蓋の係合突起と一側壁側の係止孔との係合が解除した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
20 入賞装置保護カバー
21d 遊動取付部
22 撓み面
23 背抜き開口
24 カバー蓋
26a・26b 係止孔(係合部)
28a・28b 係合突起(係合部)
【産業上の利用分野】
本発明は、パチンコ機の背面に突出して取り付けられる入賞装置の後方突出部を覆う方形凹状に形成された入賞装置保護カバーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年のパチンコ機においては、遊技盤の中央にソレノイド、モータ、ランプ、検出スイッチ等の電気的部品を含んだ大型の入賞装置を配置したものが主流となっている。そして、このような入賞装置は、上記した電気的部品や該電気的部品によって作動される部材を含んで構成されるので、必然的に後方への突出量が大きいものとなる。このため、パチンコ機の裏面に配置される機構板又は遊技盤の裏面に止着される入賞玉集合カバーには、上記入賞装置の後面を保護するために入賞装置保護カバーが設けられている。この入賞装置保護カバーは、機構板又は入賞玉集合カバーと一体的に成型されたり、あるいは機構板又は入賞玉集合カバーと別体に成型されて、それをビス等で止着するように構成されたものがほとんどであった。
【0003】
一方、遊技盤の中央に設けられる入賞装置は、上記したように多数の電気的部品を含んで構成されるため、多数の配線があり、そのような配線の誤配線を防止するために直接遊技制御回路に接続するのではなく、入賞装置に中継端子板を設け、その中継端子板に一旦それらの配線を接続し、一方、遊技制御回路からの配線も中継端子板に接続することにより、入賞装置の電気的部品と遊技制御回路とを接続するようにしていた。そして、上記した中継端子板は、接続作業を行い易くするために入賞装置の最後部に設けられるものがほとんどであった。
【0004】
ところで、例えば、入賞装置に配置された電気的部品が正常に作動しているか否かをテストするために、電気的部品から延びる配線を取り外して、テスト装置に接続する場合等がある。このような場合、機構板又は入賞玉集合カバーに止着される入賞装置保護カバーを一旦取り外した後でなければならず、入賞装置側の配線の取り外し作業が極めて面倒であった。そこで、本出願人は、先に実願平2−52383号(以下、先行技術という)で上記のような問題を解決する入賞装置保護カバーを提案した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
即ち、上記した先行技術は、その図に示すように入賞装置保護カバー40の後面を背抜き状の開口46とし、該開口46を閉塞するカバー蓋49を一側を軸支して開閉自在に設けることで、配線の取り外し作業の容易化を招来し得た。しかしながら、上記先行技術の入賞装置保護カバー40では、カバー蓋49を係合する係合片48が入賞装置保護カバー40の側壁から上方に延設されているだけであるため、係合片48を押圧してカバー蓋49の係合穴51との係合を解除する操作がしずらく、カバー蓋の開閉操作がスムーズに行えないという問題を有していた。本発明は、上記した問題点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、カバー蓋の開閉操作がスムーズに行えるパチンコ機における入賞装置保護カバーを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明においては、
パチンコ機の背面に突出して取り付けられる入賞装置の後方突出部を覆う方形凹状に形成された入賞装置保護カバーにおいて、
該入賞装置保護カバーの後面を背抜き状の開口とし、該開口を開閉するカバー蓋を一側を軸支して開閉自在に設けると共に該カバー蓋の開放側に対応する入賞装置保護カバーの側壁を押圧力により撓む撓み面として形成する一方、前記入賞装置保護カバーの前面端四隅に形成される取付部をパチンコ機の背面に設けられる取付ボスに取り付ける際に、該入賞装置保護カバーの前記撓み面が形成される側の少なくとも1つの取付部を前記取付ボスに対して移動可能に遊嵌係止される係止突起を有する遊動取付部として形成し、
前記カバー蓋の周壁及び撓み面には、前記撓み面の押圧操作に伴ってカバー蓋の閉塞固定及びその解除を行う係合部をそれぞれ形成したことを特徴とするものである。
【0007】
【作用】
該入賞装置保護カバーの後面を背抜き状の開口とし、該開口を開閉するカバー蓋を一側を軸支して開閉自在に設けると共に該カバー蓋の開放側に対応する入賞装置保護カバーの側壁を押圧力により撓む撓み面として形成し、前記カバー蓋の周壁及び撓み面には、前記撓み面の押圧操作に伴ってカバー蓋の閉塞固定及びその解除を行う係合部をそれぞれ形成したので、入賞装置側の配線の取り外し作業等を行うためにカバー蓋を開放する場合には、撓み面を押圧操作することでカバー蓋側及び撓み面側の各係合部間での係合が解除され、カバー蓋の閉塞固定が簡単に且つスムーズに解除される。一方、カバー蓋を閉塞する場合には、カバー蓋の閉塞操作に伴って撓み面を撓ましてカバー蓋側及びカバー本体側の各係合部間での係合が行われることで、カバー蓋が確実に且つスムーズに閉塞固定される。また、入賞装置保護カバーの前面端四隅に形成される取付部をパチンコ機の背面に設けられる取付ボスに取り付ける際に、該入賞装置保護カバーの撓み面が形成される側の少なくとも1つの取付部を取付ボスに対して移動可能に遊嵌係止される係止突起を有する遊動取付部として形成したので、より確実且つスムーズな撓み面の撓み動作を可能にしている。
【0008】
【実施例】
以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明する。まず、実施例に係る入賞装置保護カバー20が適用されるパチンコ機の遊技盤1の構成について図1を参照して説明する。図1は、遊技盤1の背面図である。遊技盤1は、ほぼ正方形状の合板で構成され、その前面の中央部には、ソレノイド、モータ、ランプ、検出スイッチ等の電気的部品を備えた入賞装置(以下、センター役物という)が配設されている。また、遊技盤1の背面には、遊技盤1の主要部域を覆う入賞玉集合カバー10が取付レバー部材2a〜2dによって着脱自在に取り付けられており、この入賞玉集合カバー10には、前記入賞装置の後方突出部分を覆う入賞装置保護カバー20と、制御回路基板32を収納する基板ボックス30とが取り付けられている。なお、入賞装置保護カバー20及び基板ボックス30の詳細な構成については後に詳述するものである。
【0009】
また、遊技盤1の背面であって入賞玉集合カバー10の上方位置には、中継端子板3が取り付けられている。この中継端子板3は、主としてセンター役物を除く遊技盤1に設けられる電気的機器(ランプ、ソレノイド、モータ、検出スイッチ等)と、基板ボックス30内の制御回路基板32との配線接続を中継するもので、複数のコネクタを有している。なお、中継端子板3は、遊技盤1の背面ではなく、入賞玉集合カバー10の背面に取り付けても良い。
【0010】
ところで、上記入賞玉集合カバー10は、前記センター役物は無論のこと周辺部に配置される入賞口あるいはセンター役物から排出される入賞玉が落下する入賞玉落下領域の全域を被覆するような方形状に形成され、そのほぼ四隅に形成された取付凹部11a〜11dに前記取付レバー部材2a〜2dを係合させることによって遊技盤1の背面に着脱自在に取り付けられるようになっている。この入賞玉集合カバー10は、図2に示すように、パチンコ玉の直径よりもやや大きい深さ(奥行巾)を有するように形成され、その上部側壁には、遊技盤1側の電気的機器から延びる配線の一部を引き出すための配線引出切欠部12が形成されている一方、その下部には、入賞玉集合カバー10内の入賞玉を入賞玉集合樋(図示しない)に向けて落下させる落下開放部13が形成されている。
【0011】
また、入賞玉集合カバー10は、そのほぼ中央に開口部14が開設され、遊技盤1に取り付けられる前記のセンター役物が後方に突出できるようにしている。そして、この開口部14は、遊技盤1に取り付けられる可能性のあるセンター役物のうち最も大きく形成されるセンター役物にも対応できるように入賞玉落下領域の周辺部を除く大きさとなるように形成されている。このため、遊技盤1に取り付けられる入賞装置の大きさが変化しても、それに対応するような入賞玉集合カバー10を特別に製作する必要もなく、すべてのセンター役物に対応することができる。また、開口部14が予め形成されているので、従来のように開口部14を切欠形成する際に発生するバリ等によって入賞装置から延びる配線が傷付けられることもない。なお、開口部14の開口縁には、該開口縁に沿って補強リブ15が一体的に周設されており、これによって、入賞玉集合カバー10の全体の強度を向上させている。
【0012】
上記補強リブ15の外側四隅には、入賞装置保護カバー20を入賞玉集合カバー10に取り付けるための取付ボス16a〜16dが突設されている。このうち取付ボス16a〜16cには、後述する入賞装置保護カバー20の固定取付部(ビス止め穴)21a〜21cをビスBで固定するためのビス止め穴が設けられている一方、取付ボス16dには、後述する入賞装置保護カバー20の遊動取付部(係合突起)21dを係止する係止溝16eが形成されている。また、補強リブ15の左外側部には、基板ボックス30を入賞玉集合カバー10に取り付けるための取付部17a〜17dが突設されている。これら取付部17a〜17dには、それぞれ後述する基板ボックス30の取付部材35をビス止め固定するためのビス止め穴が設けられている。なお、入賞玉集合カバー10は、各取付部17a〜17d間あるいは下辺部等に支持リブ18が形成されて剛性を高めており、取り付けられる基板ボックス30の荷重等による変形を防止している。
【0013】
次に、上記取付部17a〜17dに取り付けられる基板ボックス30の構造について説明する。基板ボックス30は、パチンコ機における各種の遊技動作を制御する制御回路基板32を内部に収納する立方体形状の収納筐体31と、該収納筐体31を前記入賞玉集合カバー10に取り付け固定する取付部材35と、該取付部材35に対して収納筐体31を回動(開閉)自在に支持する支持部材34と、から構成されている。収納筐体31は、その上下の各端部に係止片33a・33bが形成されると共に、一側端部には、上下一対の支軸部34a・34bを有する支持部材34が固着して設けられている。一方、取付部材35は、該取付部材35を入賞玉集合カバー10側の取付部17a〜17dにビス止め固定するためのビス止め孔(図示しない)が穿設されると共に、その一側端部には、収納筐体31側の支軸部34a・34bを挿入する各軸受部36a・36bが、また、上下の各端部には、収納筐体31側の係止片33a・33bと係合する各係合固定部37a・37bがそれぞれ設けられている。
【0014】
これによって、基板ボックス30は、収納筐体31側の支軸部34a・34bと取付部材35側の各軸受部36a・36bとの係合により収納筐体31が取付部材35に対して回動(開閉)自在に支持されると共に、収納筐体31側の係止片33a・33bと取付部材35側の各係合固定部37a・37bとの係合及び解除により収納筐体31と取付部材35との固定及び解除が可能な状態で、入賞玉集合カバー10に取り付けられるようになっている。なお、このように基板ボックス30を開閉自在に取り付けるようにしたのは、後に詳述する入賞装置保護カバー20が比較的大きく形成されているため、基板ボックス30を入賞玉集合カバー10の裏面に正常に固定したときに基板ボックス30の一側がパチンコ機の機構板(図示しない)の開口から外側に突出するので、機構板を開閉する際に、まず基板ボックス30を支軸部34a・34bで回動させ、その後に機構板を開放する必要があるからである。
【0015】
次に、本実施例の要部を構成する入賞装置保護カバー20の構成について説明する。入賞装置保護カバー20は、前記したように入賞玉集合カバー10の背面に突設された取付ボス16a〜16dに取り付けられるものであるが、図2に示すように前記開口部14のほぼ全域を覆うように凹状に形成され、そのほぼ四隅前端には、取付ボス16a〜16dに対応する固定取付部21a〜21c及び遊動取付部21dが形成されている。固定取付部21a〜21cには、入賞装置保護カバー20を前記取付ボス16a〜16cにビスBで固定するためのビス止め穴が形成されているのに対し、遊動取付部21dには、入賞装置保護カバー20を前記取付ボス16dの係止溝16eに移動可能に遊嵌係止される係合突起が形成されている。そして、入賞装置保護カバー20は、遊動取付部21dを取付ボス16dの係止溝16eに遊嵌係止させると共に、固定取付部21a〜21cを取付ボス16a〜16cにビスBで螺着することにより、入賞玉集合カバー10に対して着脱可能に止着される。
【0016】
ところで、図示の実施例において、入賞装置保護カバー20は、前記開口部14が最も大きく形成される可能性のある入賞装置に対応すべく形成されると同様に、最も後方に突出する入賞装置に対応できるような突出量を有するように設計される。これにより、遊技盤1に取り付けられるあらゆる種類のセンター役物に対応させることができる。もちろん、入賞装置保護カバー20を上記したような寸法に形成することなく、複数種類の奥行き方向寸法の入賞装置保護カバー20を用意しておき、遊技盤1に取り付けられる入賞装置の大きさにほぼ対応するような寸法の入賞装置保護カバー20を取り付けても良い。
【0017】
また、入賞装置保護カバー20の一側壁は、図1に示すように、取付部21a・21dよりも内側に凹んだ切欠部22aとなっている。この切欠部22aは、基板ボックス30に対向する側に設けられるが、これは、以下の理由による。即ち、前記したように開口部14及び入賞装置保護カバー20が比較的大きく形成されているため、この実施例においては、前記機構板を開閉する場合に、基板ボックス30を回動させてから開放する必要があり、基板ボックス30を回動したときに入賞装置保護カバー20と基板ボックス30とが衝突しないように基板ボックス30を収納するために切欠部22aが設けられるものである。また、入賞装置保護カバー20の一側壁の下部が大きく開口した側面開口部22bとなっているが、この側面開口部22bは、図示しないセンター役物側の中継端子板と基板ボックス30側の制御回路基板32とを配線接続させる配線貫通用の開口部として作用するものである。
【0018】
また、上記切欠部22a側の側壁は、側面開口部22bが形成されることにより他の側壁部に比べて壁巾Wが浅くなっており(図3参照)、図4の一点鎖線で示すように矢印A方向に押圧操作することで簡単に撓み得る撓み面22として形成されている。なお、このような撓み面22の撓み動作は、入賞装置保護カバー20の四隅を入賞玉集合カバー10に止着固定した状態でも得られるものであるが、本実施例では、前記したように入賞装置保護カバー20を入賞玉集合カバー10に対して固定するのではなく遊動可能に取り付ける遊動取付部(係合突起)21dを撓み面22側の前端一隅に設けることで、より確実且つスムーズな撓み面22の撓み動作を可能にしている。
【0019】
また、入賞装置保護カバー20の後面は、図4に示すように背抜き状の開口23とされ、その背抜き開口23にほぼ平板状のカバー蓋24が一側を軸支されて開閉自在に設けられている。そして、カバー蓋24を開閉自在に設けるため、入賞装置保護カバー20には、その一側部の上下に先端が二又に分かれた嵌入軸受片25a・25bが突設され、撓み面22側となる他側部の上下二箇所には係合部としての係止孔26a・26bが穿設されている。一方、カバー蓋24の一側部周壁には、前記嵌入軸受片25a・25bの二又状の先端に嵌入される係止軸27a・27bが外側に突設するように設けられ、他側部の周壁内側には、前記係止孔26a・26bに係合する係合突起(係合部)28a・28bが上下二箇所に形成されている。また、カバー蓋24の平板部上下には、入賞装置で発生する熱を外に放熱する放熱孔29が穿設されている。
【0020】
次に、本実施例に係る入賞装置保護カバー20のカバー蓋24の開閉操作を図5(A)(B)に基づいて以下に説明する。先ず、図5(A)に示す閉塞状態のカバー蓋24を開放する場合には、図5(B)に示すように撓み面22をA方向に押圧操作して、カバー蓋24の係合突起28a・28bと撓み面22側の係止孔26a・26bとの係合を解除する。そして、この状態から係止軸27a・27bを中心としてカバー蓋24を開放方向に回転操作することで、カバー蓋24が開放される。一方、カバー蓋24を閉塞する場合には、係止軸27a・27bを中心としてカバー蓋24を閉塞方向に回転操作すると、これに伴って、カバー蓋24は、その係合突起28a・28bで撓み面22をA方向に撓ませる。そして、カバー蓋24の係合突起28a・28bと撓み面22側の係止孔26a・26bとが図5(A)に示すように係合されることで、カバー蓋24が閉塞固定される。
【0021】
以上のように、本実施例の入賞装置保護カバー20は、その後面を背抜き開口23とし、該開口23を開閉するカバー蓋24を一側を軸支して開閉自在に設けると共に該カバー蓋24の開放側に対応する入賞装置保護カバー20の側壁上部を押圧力により撓む撓み面22として形成し、前記カバー蓋24の周壁内側には、係合突起28a・28bを設ける一方、撓み面22外側には、カバー蓋24の係合突起28a・28bを係止する係止孔26a・26bを設けている。このため、入賞装置側の配線の取り外し作業等を行うためにカバー蓋24を開閉する場合には、撓み面22を押圧操作するだけでカバー蓋24の閉塞固定及びその解除がスムーズに行え、ひいては、カバー蓋24の開閉操作がスムーズに行える入賞装置保護カバー20を提供することができる。
【0022】
なお、上記実施例は、本発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能である。例えば、上記実施例では、入賞玉集合カバー10に対して入賞装置保護カバー20を取り付けた構成としているが、入賞装置保護カバー20を入賞玉集合カバー10以外の構成部材(例えば、機構板等)に取り付けた構成とすることも可能である。また、入賞装置保護カバー20の取り付けとしては、四隅前端における三箇所のビス止めと一箇所の遊嵌係止とで行っているが、このような取り付け位置、取り付け数、及び取り付け方法は、特に限定するものではない。例えば、実施例中では、撓み面22の撓み動作をより確実に且つスムーズにするため、撓み面22の一側端に遊動取付部21dを設けているが、この遊動取付部21dを設けることなく入賞装置保護カバー20を完全に取り付け固定したものであっても構わない。また、これとは反対に、撓み面22の撓み動作をより一層確実に且つスムーズに行わせるため、撓み面22の他側端に位置する固定取付部21aに換えて遊動取付部を設けても良い。なお、このような場合には、入賞装置保護カバー20の取り付け固定箇所が減少するため、他の部分に固定取付部を設けて取り付け強度を向上させる必要がある。
【0023】
また、上記実施例では、カバー蓋24の閉塞固定を、カバー蓋24側に設けた係合突起28a・28bと、撓み面22側に設けた係止孔26a・26bとの係合により行っているが、特にこのような構成に限定するものではない。例えば、撓み面22側に係合部として係合突起を設ける一方、カバー蓋24側に係合部として係止孔を設けた構成とすることもできる。また、上記実施例では、入賞装置保護カバー20の一側壁に側面開口部22bを設けることで、該側面開口部22bを配線貫通用の開口部とすると共に、一側壁の壁巾Wを浅くして撓み面22を形成しているが、必ずしも一側壁の大部分を開口部とする必要はなく、入賞装置保護カバー20の一側壁に、配線貫通用の切欠部と撓み面22を形成するための溝状開口部とを別個に設ける構成とすることも可能である。さらには、上記実施例では、入賞装置保護カバー20の側壁を撓み面22として形成しているが、カバー蓋24側の一側壁を撓み面として形成することも可能である。この場合には、カバー蓋24の周壁外側と入賞装置保護カバー20の側壁内側とにそれぞれ係合部を形成する必要がある。
【0024】
【発明の効果】
以上、説明したところから明らかなように、本発明に係る入賞装置保護カバーは、該入賞装置保護カバーの後面を背抜き状の開口とし、該開口を開閉するカバー蓋を一側を軸支して開閉自在に設けると共に該カバー蓋の開放側に対応する入賞装置保護カバーの側壁を押圧力により撓む撓み面として形成し、前記カバー蓋の周壁及び撓み面には、前記撓み面の押圧操作に伴ってカバー蓋の閉塞固定及びその解除を行う係合部をそれぞれ形成したので、入賞装置側の配線の取り外し作業等を行うためにカバー蓋を開閉する場合には、撓み面を押圧操作するだけでカバー蓋の閉塞固定及びその解除がスムーズに行え、ひいては、カバー蓋の開閉操作がスムーズに行える入賞装置保護カバーを提供することができる。また、入賞装置保護カバーの前面端四隅に形成される取付部をパチンコ機の背面に設けられる取付ボスに取り付ける際に、該入賞装置保護カバーの撓み面が形成される側の少なくとも1つの取付部を取付ボスに対して移動可能に遊嵌係止される係止突起を有する遊動取付部として形成したので、より確実且つスムーズな撓み面の撓み動作を可能にしている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る入賞装置保護カバーが適用されるパチンコ機の遊技盤を示す背面図である。
【図2】上記入賞装置保護カバーと入賞玉集合カバーとの組み付け関係を示す分解斜視図である。
【図3】上記入賞装置保護カバーのカバー蓋が閉塞した状態を示す斜視図である。
【図4】上記入賞装置保護カバーのカバー蓋が開放した状態を示す斜視図である。
【図5】同図(A)は上記カバー蓋の係合突起と一側壁側の係止孔とが係合した状態を示す断面図であり、また、同図(B)はカバー蓋の係合突起と一側壁側の係止孔との係合が解除した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
20 入賞装置保護カバー
21d 遊動取付部
22 撓み面
23 背抜き開口
24 カバー蓋
26a・26b 係止孔(係合部)
28a・28b 係合突起(係合部)
Claims (1)
- パチンコ機の背面に突出して取り付けられる入賞装置の後方突出部を覆う方形凹状に形成された入賞装置保護カバーにおいて、
該入賞装置保護カバーの後面を背抜き状の開口とし、該開口を開閉するカバー蓋を一側を軸支して開閉自在に設けると共に該カバー蓋の開放側に対応する入賞装置保護カバーの側壁を押圧力により撓む撓み面として形成する一方、前記入賞装置保護カバーの前面端四隅に形成される取付部をパチンコ機の背面に設けられる取付ボスに取り付ける際に、該入賞装置保護カバーの前記撓み面が形成される側の少なくとも1つの取付部を前記取付ボスに対して移動可能に遊嵌係止される係止突起を有する遊動取付部として形成し、
前記カバー蓋の周壁及び撓み面には、前記撓み面の押圧操作に伴ってカバー蓋の閉塞固定及びその解除を行う係合部をそれぞれ形成したことを特徴とするパチンコ機における入賞装置保護カバー。
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