JP3605095B2 - 容器制御装置及び製造関連設備 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、容器制御装置及び製造関連設備に係り、特に、容器の搬送を制御する容器制御装置及び該容器制御装置を含む製造関連設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
缶にビール等の液体を充填する充填装置(フィラー)がある。充填装置には、コンベア(搬送装置)により搬送経路に沿って缶が供給される。充填装置に対する缶の供給及び供給の停止は、搬送経路上に設けられた缶制御装置によってなされる。
【0003】
図1は、従来の充填装置及び缶制御装置を概略的に示す図である。缶10は、ガイド部材4a及び4bによってガイドされながら、コンベア6により搬送経路に沿って連続的に搬送される。タイミングスクリュー3及びスターホイール2は、充填部1と同期しながら回転している。タイミングスクリュー3には、円筒状の缶10の側面に係合する螺旋状の溝(他の観点で表現すると、歯部或いは凸部)が全周にわたって設けられている。缶10がタイミングスクリュー3の先端部付近に到達すると、缶10は螺旋状の溝に係合してタイミングスクリュー3の回転に合わせてスターホイール2の方向に搬送される。このとき、缶10がスターホイール2の半円状に窪んだ溝内に渡されるように、タイミングスクリュー3とスターホイール2との同期が取られている。
【0004】
タイミングスクリュー3(充填部1)に対する缶10の供給を停止する必要が生じた際は、対向配置された一対のストッパ部材(缶制御装置)5a及び5bにより缶10を挟み込むことにより、缶10の搬送を強制的に停止させることができる。この状態において、典型的には、コンベア6は継続して稼働しており、そのため、ストッパ部材5a及び5bによって挟み込まれて停止している缶10及びそれに続く缶10には、コンベア6との間に摩擦力が働く。
【0005】
タイミングスクリュー3(充填部1)に対する缶10の供給を再開(開始)させる際は、対向配置された一対のストッパ部材5a及び5bによる缶10の拘束或いは遮断を解除すればよい。これにより、缶10は、再びコンベア6により搬送経路に沿ってその下流方向であるタイミングスクリュー3の方向に移動を開始する。
【0006】
なお、ストッパ部材5a及び5bの双方が缶10側に押し出されることにより缶10を挟み込む機構の他、一方のみが缶10側に押し出されることにより缶10を挟み込む機構もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の缶制御装置には次の問題点がある。すなわち、従来の缶制御装置では、缶の搬送を再開(或いは開始)する際にタイミングスクリュー3の回転角度を考慮しないので、缶10が誤ったタイミングでタイミングスクリュー3に供給されうる。この場合、例えば図2に模式的に示すように、先頭の缶10やそれに続く缶10がタイミングスクリュー3の螺旋状の歯部によって変形もしくは破損させられる可能性がある。
【0008】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、例えば、搬送経路の下流の処理装置等における容器の破損もしくは変形を防止することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の1つの側面は、容器の搬送を制御する容器制御装置に係り、該容器制御装置は、搬送装置により搬送経路に沿って搬送されてくる容器を取り込む取込部を有する処理装置に対する容器の供給の開始又は再開を前記搬送経路上で制御するための制御部材と、前記取込部に対して適正なタイミングで容器が供給されるように、前記取込部の状態に応じて前記制御部材を駆動して容器の供給を開始又は再開させる駆動部とを備える。このような構成によれば、取込部の状態に応じて駆動部が制御部材を駆動することにより、例えば、取込部に誤ったタイミングで容器が供給されることに起因する容器の変形或いは破損を防止することができる。
【0010】
本発明の好適な応用例によれば、前記取込部は、例えば、容器を取り込んで移動させるために容器に係合する歯部を有する。この場合、前記駆動部は、例えば、前記歯部の位置に関する情報に応じて前記制御部材を駆動することが好ましい。
【0011】
本発明の好適な応用例によれば、前記歯部は、例えば、回転可能に支持された回転部材に対して螺旋状に設けられている。この場合、前記駆動部は、例えば、前記回転部材の回転角度に応じて前記制御部材を駆動することが好ましい。
【0012】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記駆動部は、前記処理装置に対して前記搬送経路に沿って搬送される容器が前記取込部によって取り込まれる際に該容器に前記歯部が食い込まないタイミングで、前記制御部材を駆動して該容器の供給を開始又は再開させることが好ましい。
【0013】
本発明の好適な応用例によれば、前記回転部材は、例えばタイミングスクリューである。
【0014】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記制御部材は、前記処理装置に対する容器の供給を停止させるための部材としても使用されることが好ましい。
【0015】
例えば、前記制御部材は、その側面の一部に容器と係合する螺旋状の溝を有し、容器の搬送経路に対してほぼ平行な軸を中心として回転可能に配置されることが好ましい。この場合、前記駆動部は、前記軸を中心として前記制御部材を回転又は回動させることにより容器の搬送及び停止を制御することが好ましい。ここで、前記駆動部は、前記搬送装置による容器の搬送を許すときは、前記制御部材の側面のうち前記螺旋状の溝が設けられていない部分が前記搬送経路の側部に向くように前記制御部材を回動させ、前記搬送装置による容器の搬送を遮断するときは、前記螺旋状の溝が容器に係合するように前記制御部材を回動させその状態で前記制御部材を静止させることにより容器を停止させることが好ましい。
【0016】
又は、前記制御部材は、容器を両側から挟み込むようにして停止させ、その挟む込みを解除することにより容器の供給を再開させる部材を含んでもよい。
【0017】
又は、前記制御部材は、前記搬送経路を塞ぐことにより容器を停止させ、前記搬送経路を開放することにより容器の供給を再開させる部材を含んでもよい。
【0018】
本発明の好適な応用例によれば、前記処理装置は、例えば、容器に液体を充填する充填装置を含む。
【0019】
本発明の他の側面は、容器を取り扱う製造関連設備に係り、該製造関連設備は、搬送装置により搬送経路に沿って搬送されてくる容器を取り込む取込部を有する処理装置と、前記処理装置に対する容器の供給の開始又は再開を前記搬送経路上で制御するための制御部材と、前記取込部に対して適正なタイミングで容器が供給されるように、前記取込部の状態に応じて前記制御部材を駆動して容器の供給を開始又は再開させる駆動部とを備える。
【0020】
ここで、製造関連設備とは、例えば、製造工程(例えば、ビールの製造工程)、処理工程、検査工程等の各種の工程において、容器を取り扱うあらゆる設備を含む用語であるものとする。前記処理装置には、例えば、容器に液体を充填する充填装置などが含まれうる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を説明する。
【0022】
なお、以下では、本発明の容器制御装置を缶の搬送及び停止を制御する装置に適用した例を説明するが、本発明は、缶以外の容器(例えば、瓶、ペットボトル等)の搬送及び停止を制御する装置にも適用することができる。また、以下では、缶にビール等の液体を充填する充填装置に対して缶を供給するための搬送経路に容器制御装置を配置した例を説明するが、本発明は、充填装置以外の処理装置(例えば、瓶等の容器にラベルを貼るラベリング装置、缶や瓶等の容器を検査する検査装置等)に容器を供給するための搬送経路に配置して用いることもできる。
【0023】
図3及び図4は、本発明の好適な実施の形態の容器制御装置及びその適用例(缶にビール等の液体を充填するための製造関連設備)を示す図である。図3は、充填装置に対して缶を供給している状態を示し、図4は、充填装置に対する缶の供給を容器制御装置により停止させている状態を示している。
【0024】
この実施の形態では、容器制御装置100は、缶10にビール等の液体を充填する充填装置に対して缶を搬送するための搬送経路に配置されている。充填装置は、例えば、充填部1、スターホイール2及びタイミングスクリュー3等で構成されている。
【0025】
缶10は、ガイド部材4a及び4b等によってガイドされながら、コンベア6により搬送経路に沿って連続的に搬送される。タイミングスクリュー3及びスターホイール2は、缶10に液体を充填するための充填部1と同期しながら回転している。モータ16によって回転駆動されるタイミングスクリュー3には、缶10を取り込んで移動させるために、円筒状の缶10の側面(胴部)に係合する螺旋状の溝(他の観点で表現すると、歯部或いは凸部)が全周にわたって設けられている。缶10がタイミングスクリュー3の先端付近に到達すると、缶10が螺旋状の溝に係合してタイミングスクリュー3の回転に合わせてスターホイール2の方向に搬送される。ここで、缶10がスターホイール2の半円筒状に窪んだ溝に渡されるように、タイミングスクリュー3とスターホイール2との同期が取られている。
【0026】
缶10を搬送経路に沿ってタイミングスクリュー3(充填部1)に供給する際は、図3に示すように、容器制御装置100の半スクリュー型の制御部材11は、コンベア6による缶10の搬送を阻害しないように、すなわち、螺旋状の溝が形成されていない面(搬送用ガイド面)11pが搬送経路(或いは缶10の胴部)に向けられた状態になるように駆動部(例えば、ステッピングモータ)13によって回動され、その状態が維持される。この状態では、制御部材11は、缶10の搬送をガイドするガイド部材として機能しうる。
【0027】
タイミングスクリュー3(充填部1)に対する缶10の供給を停止する必要が生じた際は、半スクリュー型の制御部材11は、駆動部13により、その螺旋状の溝が缶10の円筒面に係合するように、典型的には180度回動される。図4は、図3に示す状態から制御部材11を180度回動させた状態を示している。
【0028】
駆動部13による制御部材11の回動動作は、搬送中の缶10と缶10との間に制御部材11の螺旋状の溝と溝との間の歯部或いは凸部が挿入されるように、すなわち、缶の円筒面に対して溝の面が適合するように、制御される。このとき、停止させるべき缶10は、制御部材11に設けられた螺旋状の歯部によって搬送方向への移動が規制されるので、駆動部13が制御器30から缶10の搬送の再開(開始)の指令を受けて制御部材11を搬送可能状態に戻さない限り、制御部材11から抜けて下流側に移動することはない。
【0029】
また、この回動動作に伴って、缶10は、制御部材11の螺旋状の溝(或いは歯部)に沿って移動しながら搬送状態(搬送速度)から停止状態に至るので、比較的に緩やかに停止される。このような効果を更に高めるために、缶10を停止させる際、駆動部13は、回動動作の初期においてはコンベア6による搬送速度と概ね等しい速度で缶10が移動するような回転速度で制御部材11を回動させ、その後、徐々に制御部材11の回転速度を低下させながら回動動作を停止(これにより、缶10も停止する)させることが好ましい。
【0030】
上記のような制御部材の回動動作のタイミング制御は、例えば、1又は複数のセンサ20により缶10が所定位置を通過するタイミングを計測しながら、制御器30(図3にのみ図示)がその計測結果に基づいて駆動部13を制御することによりなされる。この際、制御器30は、制御部材11の回転角度を検出する検出器(例えば、ロータリーエンコーダ)12の出力に基づいて駆動部13をフィードバック制御してもよい。
【0031】
センサ20は、例えばフォトインタラプタによって構成することができる。典型的には、缶10は、上部及び下部の径が絞られているので、図7に示すように隣り合う缶10の間の上部には隙間10gが生じる。この実施の形態では、隣り合う缶10の間の上部及び下部に形成される隙間10gが所定位置を通過するタイミングを検出するようにフォトインタラプタの光路を配置している。この検出結果に対して所定の補正演算を施すことにより、例えば缶10の先端部分や中心部分等の缶10の任意の部分が任意の位置(例えば、制御部材11を基準とする所定の位置、より具体的には、制御部材11の回動角度が所定角度であるときにおける制御部材11の歯部の位置)を通過するタイミングを演算することができる。
【0032】
タイミングスクリュー3(充填部1)に対して缶10を供給し続けている間は、当然に缶10はコンベア6により搬送方向に搬送され続けるので、駆動部13による制御部材11の駆動は、制御系の遅れによる誤差が生じないようになされる。
【0033】
センサ20は、また、缶10の搬送異常を検出するためにも利用されうる。例えば、缶10が正常に搬送されているのであれば得られるであろうセンサ20の出力(例えば、波形変化、或いは、隙間10gの周期的な検出)が得られない場合には、缶10の搬送異常があるものと判断することができる。このような異常が検出された場合、制御器30は、例えば、警報を発する他、装置の全体又は一部を停止状態にすることができる。
【0034】
更に、停止されていた缶10の供給の再開(開始)タイミングについては、回転しているタイミングスクリュー3の回転角度、もしくは、タイミングスクリュー3の全周にわたって形成された螺旋状の歯部の位置を考慮すべきである。より具体的には、制御部材11が缶10の搬送を再開(開始)させ、その停止されていた先頭の缶10が搬送経路を通ってタイミングスクリュー3に至った時に、タイミングスクリュー3に形成された螺旋状の歯部が缶10に食い込まないように、制御部材11を駆動すべきである。
【0035】
この実施の形態では、タイミングスクリュー3の歯部の位置に関する情報としてタイミングスクリュー3の回転角度を検出する検出器(例えば、ロータリーエンコーダ)15を備えており、検出器15による検出結果に基づいて、タイミングスクリュー3に対して適正なタイミングで缶10が供給されるように、制御器30が駆動部13を制御する。すなわち、制御部材11は、検出器15による検出結果に基づいて、タイミングスクリュー3に対して適正なタイミングで缶10が供給されるように、コンベア6による缶10の搬送を阻害しない角度(すなわち、図3に示す状態)に回動される。このような制御は、例えば、タイミングスクリュー3と制御部材11との距離、コンベア6による搬送速度、タイミングスクリュー3の回転速度、制御部材11の回動速度、缶10が制御部材11による拘束を解除されるときの制御部材の回転角度(及びそのような回転角度まで回動するために要する時間)、制御系の遅れ等のパラメータを考慮してなされうる。
【0036】
次に、図5を参照しながら缶の搬送及び停止を制御するための制御部材11の好ましい形状の一例を説明する。図5の(a)、(b)は、それぞれ缶10の搬送を停止させた状態における制御部材11の側面図、平面図である。本発明の好適な実施の形態の制御部材11は、缶10の搬送経路に対して平行に配置される軸11aを中心として回転可能に支持される。制御部材11は、側面の一部(すなわち、全周のうち一部)に、断面において半円状に窪んだ螺旋状の溝11r(及び溝11r間の歯部11t)が形成され、該側面の他の一部には概ね円筒面状或いは直線状の搬送用ガイド面11pが形成されている。
【0037】
ここで、螺旋状の溝10rを制御部材11の全周にわたって形成することもできる。この場合は、缶10の搬送時に缶10の移動を阻害しないように、制御部材11を搬送経路から遠ざけるか、制御部材11をタイミングスクリュー3(或いは缶10の搬送速度)に同期させて連続回転させればよい。
【0038】
更に、螺旋状の溝11rを制御部材11の全周にわたって形成する場合には、タイミングスクリュー3の代わりに制御部材11を設けてもよい。
【0039】
或いは、タイミングスクリュー3が制御部材11の機能を代用するように、スターホイール2に対して缶10を供給する際にはタイミングスクリュー3を連続回転させ、供給を停止する際にはタイミングスクリュー3の回転を停止させてもよい。この場合は、例えば、タイミングスクリュー3、スターホイール2、充填部1の動作タイミングを考慮する必要がある。
【0040】
図6は、制御部材11の好ましい形状の一例を別の観点で示した図である。図6は、制御部材11をその軸方向の無限遠から見た概念図である。この実施の形態の制御部材11は、例えば、中心線C1を中心とする半径r1の円柱状部材に深さ(r1−r2)の溝(好適には、中心線C1を通る平面で切断した断面図において半円状に窪んだ溝)を螺旋状に形成し、その後、その溝が形成された円柱状部材から、中心線C1からずれた中心線C2を中心とする半径r3の円筒面内の部分を切り出して得られる形状(すなわち、溝が形成された円柱状部材から斜線部を削り取って得られる形状)を有する。この場合、図中右側には、概ね円筒面状、或いは直線状の搬送用ガイド面11pが形成され、図中左側には、深さ(r1−r2)の溝が形成される。ここで、図6に示す例では、中心線C1と中心線C2との距離が(r3−r2)で、半径r1の円と半径r3の円が図中左側で接している。
【0041】
本発明の好適な実施の形態では、例えば、中心線C1(制御部材11の中心線C2から偏心した線)を回転中心11aとして駆動部13により回転又は回動駆動する。
【0042】
図8は、上記の制御部材11に代えて使用されうる他の実施の形態の制御部材の構成を示す図である。図8に示す実施の形態は、一対の制御部材41a及び41bを有し、これらにより缶10を両側から挟み込むようにして缶10を停止させ、これらによる挟み込みを解除することにより、コンベア6による缶10の搬送を許すように構成されている。制御部材41a及び41bは、上記の駆動部13に対応する駆動部(例えば、エアシリンダ、リニアモータ等)42a及び42bによって駆動される。
【0043】
駆動部42a及び42bは、図3及び図4に示す実施の形態と同様に、制御部材41a及び41bが缶10の搬送を再開(開始)させ、その停止されていた先頭の缶10が搬送経路を通ってタイミングスクリュー3に至った時に、タイミングスクリュー3に形成された螺旋状の歯部が缶10に食い込まないようなタイミングで、制御部材41a及び41bを駆動してそれらによる缶10の拘束を解除する。このような制御は、例えば、タイミングスクリュー3と制御部材41a及び41bとの間の距離、コンベア6による搬送速度、タイミングスクリュー3の回転速度、駆動部42a及び42bの応答速度、制御系の遅れ等のパラメータを考慮してなされうる。
【0044】
図8に示す実施の形態では、一対の制御部材の双方を駆動するが、一方を固定しておき、他方のみを駆動してもよい。
【0045】
図9は、上記の制御部材11に代えて使用されうる更に他の実施の形態の制御部材の構成を示す図である。図9に示す実施の形態は、缶10の搬送経路を塞ぐことにより缶10を停止させ、搬送経路を開放することによりコンベア6による缶10の搬送を許す制御部材51を有する。制御部材51は、上記の駆動部13に対応する駆動部(例えば、エアシリンダ、リニアモータ等)52によって駆動される。
【0046】
駆動部52は、図3及び図4に示す実施の形態と同様に、制御部材51が缶10の搬送を再開(開始)させ、その停止されていた先頭の缶10が搬送経路を通ってタイミングスクリュー3に至った時に、タイミングスクリュー3に形成された螺旋状の歯部が缶10に食い込まないようなタイミングで、制御部材51を駆動して制御部材51による缶10の拘束を解除する。このような制御は、例えば、タイミングスクリュー3と制御部材51との間の距離、コンベア6による搬送速度、タイミングスクリュー3の回転速度、駆動部52の応答速度、制御系の遅れ等のパラメータを考慮してなされうる。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、例えば、例えば、搬送経路の下流の処理装置等における容器の破損もしくは変形を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の充填装置及び缶制御装置を概略的に示す図である。
【図2】缶の供給の再開時(或いは開始時)におけるタイミングスクリューに対する缶の供給タイミングに関する問題を模式的に示す図である。
【図3】本発明の好適な実施の形態の製造関連設備(缶の供給時)を示す図である。
【図4】本発明の好適な実施の形態の製造関連設備(缶の停止時)を示す図である。
【図5】缶の搬送及び停止を制御するための制御部材の構造を示す図である。
【図6】缶の搬送及び停止を制御するための制御部材の構造を示す図である。
【図7】缶の位置を検出するための原理を説明するための図である。
【図8】本発明の他の実施の形態の制御部材及びその周辺を示す図である。
【図9】本発明の他の実施の形態の制御部材及びその周辺を示す図である。
【符号の説明】
1 充填部
2 スターホイール
3 タイミングスクリュー
4a、4b ガイド部材
5a、5b ストッパ部材
6 コンベア(搬送経路)
10、10a、10b 缶
10g 缶と缶の間の隙間
11 制御部材
11a 軸
11p 搬送用ガイド面
11r 溝
11t 歯部(凸部)
12 検出器(例えば、ロータリーエンコーダ)
13 駆動器(例えば、ステッピングモータ)
15 検出器(例えば、ロータリーエンコーダ)
16 モータ
20 センサ
30 制御器
Claims (9)
- 容器の搬送を制御する容器制御装置であって、
搬送装置により搬送経路に沿って搬送されてくる容器を取り込む取込部を有する処理装置に対する容器の供給及び停止を前記搬送経路上で制御するための制御部材と、
前記制御部材を駆動する駆動部とを備え、
前記制御部材は、その側面の一部に容器と係合する螺旋状の溝を有し、前記搬送経路に対してほぼ平行な軸を中心として回転可能に配置されており、
前記駆動部は、前記軸を中心として前記制御部材を回転又は回動させることにより前記処理装置に対する容器の供給及び停止を制御し、前記処理装置に対する容器の供給を開始又は再開する際は、前記取込部に対して適正なタイミングで容器が供給されるように、前記取込部の状態に応じて前記制御部材を駆動する、
ことを特徴とする容器制御装置。 - 前記取込部は、容器を取り込んで移動させるために容器に係合する歯部を有し、前記駆動部は、前記歯部の位置に関する情報に応じて前記制御部材を駆動することを特徴とする請求項1に記載の容器制御装置。
- 前記歯部は、回転可能に支持された回転部材に対して螺旋状に設けられており、前記処理装置に対する容器の供給を開始又は再開する際は、前記駆動部は、前記回転部材の回転角度に応じて前記制御部材を駆動することを特徴とする請求項2に記載の容器制御装置。
- 前記駆動部は、前記処理装置に対して前記搬送経路に沿って搬送される容器が前記取込部によって取り込まれる際に該容器に前記歯部が食い込まないタイミングで、前記制御部材を駆動して該容器の供給を開始又は再開させることを特徴とする請求項3に記載の容器制御装置。
- 前記回転部材は、タイミングスクリューであることを特徴とする請求項4に記載の容器制御装置。
- 前記駆動部は、前記搬送装置による容器の搬送を許すときは、前記制御部材の側面のうち前記螺旋状の溝が設けられていない部分が前記搬送経路の側部に向くように前記制御部材を回動させ、前記搬送装置による容器の搬送を遮断するときは、前記螺旋状の溝が容器に係合するように前記制御部材を回動させその状態で前記制御部材を静止させることにより容器を停止させることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の容器制御装置。
- 前記処理装置は、容器に液体を充填する充填装置を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の容器制御装置。
- 容器を取り扱う製造関連設備であって、
搬送装置により搬送経路に沿って搬送されてくる容器を取り込む取込部を有する処理装置と、
前記処理装置に対する容器の供給及び停止を前記搬送経路上で制御するための制御部材と、
前記制御部材を駆動する駆動部とを備え、
前記制御部材は、その側面の一部に容器と係合する螺旋状の溝を有し、前記搬送経路に対してほぼ平行な軸を中心として回転可能に配置されており、
前記駆動部は、前記軸を中心として前記制御部材を回転又は回動させることにより前記処理装置に対する容器の供給及び停止を制御し、前記処理装置に対する容器の供給を開始又は再開する際は、前記取込部に対して適正なタイミングで容器が供給されるように、前記取込部の状態に応じて前記制御部材を駆動する、
ことを特徴とする製造関連設備。 - 前記処理装置は、容器に液体を充填する充填装置を含むことを特徴とする請求項8に記載の製造関連設備。
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