JP3603035B2 - モータアクチュエータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータの回転力を減速して出力軸に伝えて回転させるモータアクチュエータに係り、特に、モータの回転位置を検出する機能を有するモータアクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の空調装置用のモータアクチュエータやドアガラス昇降用のパワーウインド装置用のモータアクチュエータ、更には、サンルーフ開閉用のモータアクチュエータ等においては、モータ駆動開始時からのモータの回転位置(より厳密には、モータの駆動軸の回転量)を検出し、所定位置まで回転した状態でモータを停止させることによって、空調装置の切り替えやドアガラスの昇降、サンルーフの開閉を制御している。
【0003】
また、このようなモータアクチュエータにおけるモータの回転位置検出には、モータの駆動軸の回転方向に沿って交互に異極が並ぶマグネットをモータの駆動軸に一体に設けると共に、このマグネットの側方にホール素子を配置してマグネットの回転に伴いホール素子に対向するマグネットの磁極の変化をホール素子で検出し、更に、この検出結果に基づいてモータの回転位置を検出する構成が採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のようなマグネットの磁気の強度等をホール素子等の磁気センサにより検出し、その検出結果に基づいてモータの回転位置を検出する構成の場合、磁気センサが検出する磁気の強度は磁気センサとマグネットとの間隔(エアギャップ)で決まり、この間隔(エアギャップ)が小さいほど磁気センサが検出する磁気の強度は強くなる。
【0005】
一方、このように磁気センサとマグネットとの間隔で磁気センサが検出する磁気の強度が変化するということは、すなわち、マグネットに対する磁気センサの位置精度によって磁気センサが検出する磁気の強度が変化することになる。
【0006】
このため、磁気センサの組付誤差等に起因して磁気センサとマグネットとの間隔が最大となってしまった場合であっても磁気センサがマグネットの磁気を検出できるように、磁気センサとマグネットとの間隔が最大でない場合には不要に磁気の強度が強く(例えば、保磁力や残留磁束密度が大きい)高価なマグネットを使用しており、コスト高となっていた。
【0007】
これに対し、高価なマグネットを用いないようにするための手段としては、マグネットに対する磁気センサの位置精度を高めることが考えられるが、磁気センサの位置精度を高めるために磁気センサの組付誤差を厳格に設定することで、工数面等からコスト高となってしまう。
【0008】
本発明は、上記事実を考慮して、安価なコストで確実にモータの回転位置を検出しうるモータアクチュエータを得ることが目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のモータアクチュエータは、給電により駆動軸が回転する駆動モータと、前記駆動軸を最終の出力軸へ接続すると共に、前記駆動軸の回転を減速しつつ出力軸へ伝達する1乃至複数の減速ギヤと、前記駆動軸及び前記減速ギヤの何れか1つに設けられ前記何れか1つと共に一体的に回転するマグネットと、前記マグネットが発する磁気の変化を検出する磁気センサと、前記マグネットの側方に配置されて内側に前記磁気センサを収容するセンサケースと、前記マグネット側及び前記マグネットとは反対側の何れか一方の側から前記磁気センサへ当接可能に前記センサケースに設けられ、前記磁気センサへの当接状態で前記何れか一方の側への前記磁気センサの変位を制限するストッパと、少なくとも一部が磁性材料により形成されて、前記磁気センサを介して前記ストッパとは反対側で前記センサケースに収容されると共に、自らの付勢力で前記磁気センサを前記ストッパの側へ付勢して前記磁気センサを保持する付勢部材と、を備えている。
【0018】
上記構成のモータアクチュエータでは、駆動モータが給電されると駆動モータが駆動軸を回転させる。さらに、この駆動軸の回転は、1乃至複数の減速ギヤにより減速されつつ出力軸に伝えられ、これにより出力軸が回転し、例えば、この出力軸に連結された他の装置の被駆動軸に回転が伝えられる。
【0019】
また、駆動軸が回転して減速ギヤが回転すると、駆動軸及び減速ギヤの何れか1つに設けられたマグネットが前記何れか1つと共に一体的に回転する。一方、このマグネットの側方には磁気センサを収容したセンサケースが設けられており、このセンサケース内の磁気センサによってマグネットが発する磁気が検出される。但し、前記何れか1つと共にマグネットは回転しているために磁力線の向き等が逐次変化し、また、例えば、自らの回転方向に沿って磁極(N極及びS極)が交互に並ぶようにマグネットが設定されている場合には磁極が変化する。このため、マグネットが回転による磁気の変化を磁気センサが検出し、また、例えば、磁気センサが検出した磁気の変化の周期等を算出することでマグネットの回転位置、すなわち、前記何れか1つの回転位置が検出される。
【0027】
ここで、本モータアクチュエータでは、センサケースに磁気センサが収容される。したがって、このセンサケースを予め設定された所定位置に取り付けることでセンサケースがマグネットの側方に配置され、ひいては磁気センサがマグネットの側方の所定位置に配置される。
【0028】
ところで、センサケースの内側に磁気センサを収容するためには、センサケースの内周部と、その内側へ収容される磁気センサとの間にクリアランスが必要であり、クリアランスがないと磁気センサをセンサケースの内側に収容できない。しかも、センサケース自体にも寸法誤差等が生じているため、単純にセンサケースに磁気センサを収容してセンサケースを予め設定された所定位置に配置しても、所謂「がたつき」等により磁気センサの位置は安定しない。このように、磁気センサの位置が安定しないと、磁気センサとマグネットとの間の間隔も安定せず、このため、磁気センサが検出するマグネットの磁気の検出感度が安定しない可能性がある。
【0029】
しかしながら、本発明では、センサケースに収容された付勢部材の付勢力により磁気センサはセンサケースに設けられたストッパの側へ付勢され、これによって、磁気センサがストッパへ押し付けられる(換言すれば、磁気センサがセンサケースの内部で付勢部材とストッパとによって弾性挟持される)。したがって、本発明では、センサケース内における磁気センサの変位、特に、マグネットに対して接離する方向への変位が制限され、磁気センサとマグネットとの間隔が常に一定となり、その結果、磁気センサが検出するマグネットの磁気の検出感度が安定する。
また、本発明では、磁気センサを介してマグネットとは反対側には設けられた付勢部材の少なくとも一部が磁性材料によって形成される。このため、マグネットの磁界を形成する磁力線は、この磁性材料である付勢部材へ向かおうとし、付勢部材(すなわち、磁性体)へ向かう磁力線が増加する。付勢部材へ向かう磁力線は磁気センサを横切ることになり、したがって、付勢部材へ向かう磁力線が増加することで磁気センサを横切る磁力線が増加することになる。このため、磁気センサが検出する磁気が強くなり、結果的に磁気センサの磁気検出感度が向上する。
さらに、上記のように付勢部材は磁気センサと共にセンサケースに収容されて、その付勢力で磁気センサをストッパに押し当てているため、磁気センサと磁性体との相対的な位置関係が容易且つ自動的に決まる。このため、磁性体へ向かい、又は、磁性体を通過した磁力線が確実に磁気センサを横切るようにすることができる。したがって、磁気センサの磁気検出感度が向上するという上述した効果を確実に得ることができる。
【0030】
しかも、磁性体である付勢部材を本モータアクチュエータに(より詳細に言えば、上述した駆動軸や減速ギヤ等を収容するためのギヤボックス等に)別途磁性体を配置するためのスペースが不要となり、しかも、付勢部材が磁性体を兼ねることで別途に磁性体を設ける必要もない。これにより、本モータアクチュエータの小型化等に寄与する。
なお、本発明において、マグネットは駆動軸及び減速ギヤの何れか1つに設けられていればよい。したがって、実質的にマグネットを前記何れか1つとは別体で構成して、接着剤等の固着手段等により一体に固着してもよいし、前記何れか1つの少なくとも一部(すなわち、前記何れか1つ全体でもよい)をマグネットで形成してもよい。
また、本発明における磁気センサとは、マグネットが発する磁気の変化を検出できる構成であればよく、例えば、ホール素子のような自らを横切る磁力線の強度を検出する構成でもよい。
【0031】
請求項2に記載のモータアクチュエータは、請求項1に記載の本発明において、略板状に形成されると共に、所定部位にて湾曲若しくは屈曲され、当該湾曲部位若しくは屈曲部位を境とする一方が他方に対して回動した場合に元の状態に復元する弾性を有する板ばねを前記付勢部材としたことを特徴としている。
【0032】
上記構成のモータアクチュエータでは、付勢部材が所謂板ばねにより形成されているため、センサケース内への収容時においては自然な状態よりも屈曲若しくは湾曲が大きくなるように適度に屈曲若しくは湾曲させれば容易にセンサケース内に収容でき、組み付け性の向上を図ることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
図3には本発明の一実施の形態に係るモータアクチュエータ10の構成が平面図により示されており、図4にはモータアクチュエータ10における回転位置検出機構の概略的な構成がブロック図により示されている。
【0034】
図4に示されるように、モータアクチュエータ10はケース14を備えている。ケース14は、深さ方向一端が開口した略箱形状のケース本体16と、ケース本体16の開口端(深さ方向一端)に取り付けられてケース本体16を閉止する図示しない蓋とにより構成されている。
【0035】
ケース本体16の内側には駆動モータとしてのモータ20が収容されている。このモータ20は所謂「D・Cモータ」とされており、モータ20の駆動軸としてのシャフト22の先端側には後述するウオームホイール26、ギヤ28、30、32と共に減速ギヤを構成するウオームギヤ24が一体的且つ同軸的に固定されている。ウオームギヤ24の側方にはウオームホイール26が配置されている。ウオームホイール26は、その軸方向一端がケース本体16の底部に形成された図示しない軸受に回動自在に軸支されており、他端がケース14の蓋に形成された図示しない軸受に回動自在に軸支された状態でウオームギヤ24に噛み合っている。
【0036】
このウオームホイール26の軸方向一端側(すなわち、ケース本体16の底部側)にはギヤ28がウオームホイール26に対して一体的且つ同軸的に設けられており、ウオームホイール26及びギヤ28の側方に設けられたギヤ30に噛み合っている。ギヤ30はその軸方向一端がケース本体16の底部に形成された図示しない軸受に回動自在に軸支されており、他端がケース14の蓋に形成された図示しない軸受に回動自在に軸支されている。また、ギヤ30の軸方向他端側にはギヤ32がギヤ30に対して同軸的且つ一体的に設けられている。
【0037】
このギヤ32の側方には出力軸としての出力ギヤ34が配置されており、ギヤ32はこの出力ギヤ34に噛み合っている。出力ギヤ34はその軸方向一端がケース本体16の底部に形成された図示しない軸受に回動自在に軸支されている。また、出力ギヤ34の他端側はケース14の蓋に形成された図示しない軸受に回動自在に軸支され、更に、出力ギヤ34の他端部はケース14の蓋を貫通してケース14の外部に設けられた車両用空調装置の切替部材(図示省略)へ機械的に直接又は他の連結手段を介して間接的に連結されている。
【0038】
空調装置の切替部材は、例えば、空調装置の内気循環モードと外気取入モードとを切り替えるための切替ダンパや、送風方向を切り替えるための切替ダンパ、更には、温風と冷風をミックスして送風するためのエアミックスドア等を指すが、切替部材の態様はこれらに限定されるものではない。また、本発明に係るモータアクチュエータが空調装置用のモータアクチュエータに限定されるものではない。
【0039】
一方、モータ20のケーシングを兼ねるヨーク40には軸受42が設けられており、上述したシャフト22の軸方向中間部と基端部を回転自在に軸支している。また、ヨーク40の内側には回転子44が収容されている。回転子44にはシャフト22が一体的且つ同軸的に貫通しており、シャフト22と共に一体的に回転する。また、回転子44にはコイル46が幾重にも巻き掛けられており、このコイル46が通電されることにより周囲に磁界が生ずる。
【0040】
さらに、回転子44の軸方向側方には整流子48が設けられている。整流子48はシャフト22周りに所定角度毎に複数設けられ、回転子44並びにシャフト22へ一体的に取り付けられて上述したコイル46へ電気的に接続されている。
【0041】
これに対し、ヨーク40には一対のブラシ50が設けられている。これらのブラシ50はシャフト22の回転半径方向に沿い、且つ、シャフト22を介して互いに対向する如く配置されている。各ブラシ50は回転子44と共に整流子48がシャフト22周りに回転した際に、整流子48の何れかに摺接するように設けられており、何れか一方のブラシ50が整流子48の何れか1つに摺接した状態では、何れか他方のブラシ50が整流子48の他の何れか1つに摺接する。
【0042】
これらのブラシ50はリード線等の電気的接続手段を介してバッテリー52(図4参照)へ電気的に接続されており、したがって、一方のブラシ50からこれが摺接する一方の整流子48、コイル46、他方の整流子48、他方のブラシ50と電流が流れ、これにより、コイル46が通電されて周囲に磁界を発生させる構成である。
【0043】
また、図3に示されるように、ヨーク40の内側には、一対の永久磁石54が設けられている。これらの永久磁石54はシャフト22の回転半径方向に沿ってコイル46と対向するように配置された状態でヨーク40の内周部に固着されてヨーク40と一体とされている。ここで、ヨーク40は金属で形成されており、永久磁石54が形成する磁力線の磁路となっている。周知のように、モータ20はコイル46が通電された際に形成する磁界と永久磁石54が形成する磁界の相互作用で回転子44が回転する構成である。
【0044】
また、図4に示されるように、モータ20は制御部60を構成する制御手段及び判定手段としてのモータ制御回路62へ電気的に接続されており、このモータ制御回路62によりバッテリー52からモータ20(より詳細に言えば、一対のブラシ50の一方)へ送られる電流の制御がなされる。
【0045】
一方、図3に示されるように、シャフト22のヨーク40とウオームギヤ24との間にはマグネット70が配置されている。このマグネット70は全体的に略円盤形状若しくは略円柱形状に形成された永久磁石で、シャフト22へ同軸的且つ一体的に固定されている。また、このマグネット70を模式的に表した図1に示されるように、自らの軸周り方向に沿ってN極とS極とが一定角度(例えば、45度や60度)毎に交互に位置するように形成されている。
【0046】
さらに、図3に示されるように、ケース本体16の内側には、磁気センサユニット72が設けられている。ここで、図2には、図3の磁気センサユニット72設置部分を拡大した図が示されている。この図に示されるように、磁気センサユニット72はセンサ保持手段としてのセンサケース74を備えている。センサケース74はマグネット70の外周面と対向する側及びシャフト22の軸方向に沿った方向の一方の側が開口した略箱形状とされており、図1に示されるように、下壁78から連続して延出された取付脚82をケース本体16の底部に形成された図示しない取付部へ係合させることでセンサケース74をケース本体16上の所定位置に取り付けることができるようになっている。
【0047】
なお、本実施の形態では、上記のように下壁78に形成された取付脚82をケース本体16の底部に形成された取付部へ係合させることでセンサケース74をケース本体16上の所定位置に取り付ける構成であるが、取付脚82や取付部の位置はセンサケース74の下壁78やケース本体16の底部に限定されるものではなく、例えば、取付脚82をセンサケース74のマグネット70とは反対側の側壁80に形成して、取付脚82が係合する取付部を側壁80と対向するケース本体16の側壁に形成してもよい。また、本実施の形態は、取付脚82はケース本体16の取付部に係合させる構成であるが、取付脚82をケース本体16の底部上の所定位置に接着剤等の固着手段で固着して、センサケース74をケース本体16の底部上に取り付ける構成としてもよい。
【0048】
さらに、図1及び図2に示されるように、センサケース74の内側には、磁気センサとしてのホール素子84が配置されている。ホール素子84は外郭部86と、この外郭部86の内側に埋設されている素子本体88とにより構成されており、素子本体88を横切る磁束を検出し、横切った磁束の磁束密度に応じた電気信号を発信する。
【0049】
図4に示されるように、ホール素子84は上述したモータ制御回路62へ電気的に接続されており、ホール素子84からの電気信号はモータ制御回路62へ送られる。モータ制御回路62では、ホール素子84からの電気信号に基づいてホール素子84と対向するマグネット70の極性の変化を検出すると共に、ホール素子84と対向するマグネット70の極性が変化した回数をカウントし、このカウント数に基づいてシャフト22の回転位置を判定するように設定されている。
【0050】
一方、図1示されるように、上述したセンサケース74を構成する上壁76及び下壁78の各々にはストッパ90が形成されている。ストッパ90は上壁76及び下壁78のマグネット70側の端部に形成されており、これらのストッパ90の間の寸法は、上壁76と下壁78との間隔よりも小さく、更には、上壁76と下壁78との間隔に沿った(すなわち、上下方向に沿った)ホール素子84の外郭部86の寸法よりも小さい。このため、ホール素子84がセンサケース74の内側からマグネット70側へ移動してセンサケース74の外部へ抜け出ようとすると、ストッパ90が外郭部86に係合してホール素子84の移動を規制する。
【0051】
また、各ストッパ90のマグネット70とは反対側の面にはテーパ部92が形成されている。テーパ部92はマグネット70とは反対方向に対して他方のストッパ90側へ傾斜した(すなわち、上下方向に傾斜した)傾斜面とされている。これらのテーパ部92に対応して外郭部86のマグネット70側の面には一対のテーパ部94が形成されている。各テーパ部94は対向するテーパ部92に対応した角度で傾斜した傾斜面で、実質的にはテーパ部94がテーパ部92に当接することでマグネット70側へのホール素子84の移動が規制される。
【0052】
さらに、センサケース74の内側で且つ外郭部86のマグネット70とは反対側には付勢部材としてセンサ保持手段を構成し更に磁性体としての板ばね96が配置されている。板ばね96は金属等の磁性材料により略板状に形成されており、特に外力が付与されていない状態にあっては、上下方向(上述した上壁76から下壁78への方向及びその反対方向)に沿った寸法が上壁76と下壁78との間隔よりも充分に大きく、外力が付与されて上下方向が小さくなるように湾曲されることで元の状態に戻る方向への復元力(弾性力)が生ずる。
【0053】
この板ばね96は、上下方向の端部が上壁76、下壁78、及びマグネット70とは反対側の側壁80に当接可能状態まで外力が付与されて湾曲されており、この状態でセンサケース74の内側に収容されている。
【0054】
ここで、板ばね96は、上下方向の端部が上壁76、下壁78、及びマグネット70とは反対側の側壁80に当接可能状態まで単純に湾曲されているだけであれば、湾曲状態の板ばね96の張出寸法(すなわち、ストッパ90側を開口端としマグネット70とは反対側の側壁80を底とみなして、ストッパ90側からマグネット70とは反対側の側壁80側及びその反対をセンサケース74の深さ方向とした場合、この深さ方向に沿って板ばね96で最もストッパ90側に位置する部分から最もマグネット70とは反対側の側壁80までの長さ)は、テーパ部92とテーパ部94とが当接した状態でのマグネット70とは反対側の側壁80とこの側壁と対向する外郭部86の側面との間隔よりも大きい。
【0055】
したがって、上下方向のみならず、センサケース74の深さ方向に沿った外力が板ばね96に付与されていることで、板ばね96は自らの弾性力Fで外郭部86をマグネット70側へ押圧している。
【0056】
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
【0057】
本モータアクチュエータ10では、図示しないスイッチから操作信号を制御部60のモータ制御回路62が受信することでモータ20への通電が開始され、これにより、回転子44がシャフト22周りに回転する。回転子44の回転と共にシャフト22が回転すると、シャフト22に取り付けられたウオームギヤ24が回転し、このウオームギヤ24に噛み合うウオームホイール26が回転する。ウオームホイール26の回転は、ギヤ28〜32を介して減速されながら出力ギヤ34へ伝えられ、これにより出力ギヤ34が回転させられる。
【0058】
さらに、出力ギヤ34は自らに連結された被駆動軸を回転させ、例えば、この被駆動軸が空調装置の内気循環モードと外気取入モードとを切り替えるための切替ダンパに連結されているのであれば、内気循環モード及び外気取入モードの何れか一方のモードから他方のモードへと移行する方向へ切替ダンパを変位させる。
【0059】
また、モータ制御回路62はモータ20に対する通電を開始すると、ホール素子84と対向するマグネット70の極性変化のカウント数をリセットする。
【0060】
この状態でモータ20が通電されることでシャフト22が回転し、シャフト22と共にマグネット70が一体的に回転する。マグネット70の各磁極からは磁束が放出され、或いは、放出された磁束を吸引している。これらの磁束がホール素子84の素子本体88を横切ると、この横切った磁束の量に応じた電気信号がホール素子84からモータ制御回路62へ送られる。
【0061】
ここで、上述したように、マグネット70は回転するため、ホール素子84がN極と対向しているか、S極と対向しているか、N極とS極との境界近傍部分が対向しているかで素子本体88を横切る磁束量が変化する。したがって、モータ制御回路62では、素子本体88を横切る磁束量に対応したホール素子84からの電気信号を受けることで、ホール素子84がN極と対向しているか、S極と対向しているか、N極とS極との境界近傍部分が対向しているかを検出できる。
【0062】
さらに、マグネット70はその回転方向に沿って一定角度毎(例えば、45度毎)にN極とS極が交互に位置するように形成されているため、シャフト22が1回転する際には一定回数のホール素子84とN極及びS極との対向が検出される。
【0063】
モータ制御回路62では、ホール素子84から送られた電気信号に基づいてホール素子84とN極及びS極との対向回数をカウントしており、所定回数の対向回数をカウントした場合、例えば、内気循環モード及び外気取入モードの何れか一方のモードから他方のモードへ完全に移行するまでの切替ダンパの変位量に対応した対向回数をカウントした場合に、モータ制御回路62によってモータ20が停止される。
【0064】
一方、本モータアクチュエータ10では、板ばね96の付勢力(押圧力)Fでホール素子84の外郭部86に形成されたテーパ部94がストッパ90のテーパ部92へ圧接されるため、センサケース74の内部でホール素子84ががたつくことがない。これにより、マグネット70とホール素子84との間隔を常に一定にでき、マグネット70とホール素子84との間隔の変動に起因するホール素子84による磁気検出感度の変動を防止若しくは抑制できる。
【0065】
しかも、このように、板ばね96がその付勢力(押圧力)Fでテーパ部94をテーパ部92へ圧接させることで、センサケース74に対するホール素子84の位置が自動的に決定し、変動することがない。したがって、マグネット70に対するセンサケース74の位置精度、すなわち、ケース本体16の底部に形成された図示しない取付部に対する取付脚82の位置精度だけでホール素子84とマグネット70との間隔(エアギャップ)の精度が決まる。このため、本モータアクチュエータ10では、ケース本体16の底部に形成された図示しない取付部に対する取付脚82の位置精度だけに注意すれば、常に、ホール素子84とマグネット70との間隔(エアギャップ)を一定にできるため、保磁力や残留磁束密度が不要に大きく高価なマグネット70を使用しなくても、ホール素子84の素子本体88にマグネット70が形成する次回の磁束を確実に横切らせることができ、ホール素子84の検出感度を確保若しくは向上できる。このように、本モータアクチュエータ10では、保磁力や残留磁束密度が不要に大きく高価なマグネット70を使用しなくても、ホール素子84の検出感度を確保若しくは向上できるため、コストを安価にできる。
【0066】
一方、上述したように、本実施の形態においてホール素子84を介してマグネット70とは反対側に金属等の磁性体で形成された板ばね96を配置することで、マグネット70が形成する次回の磁束は板ばね96へ向かおうとし、板ばね96に向かう磁束がホール素子84の素子本体88を横切る。
【0067】
すなわち、板ばね96等の磁性体を設けない場合には、マグネット70が形成する磁界の磁束B1(図1参照)の少なくともその一部が素子本体88を横切らない。ここで、本実施の形態の如く、磁性体(板ばね96)を設けると磁性体(板ばね96)に磁束B1が吸引され、その結果、それまで素子本体88を横切らなかった磁束B1が素子本体88を横切る(すなわち、図1に示す磁束B2となる)。
【0068】
ホール素子84は素子本体88を横切る磁束が多いほど検出感度が高いため、磁性体で形成した板ばね96により磁束を吸引することで素子本体88を横切る磁束を増加させることにより、保磁力や残留磁束密度の小さなマグネット70でも充分にホール素子84で磁束を検出できるため、更に、コストを安価にできる。
【0069】
さらに、ホール素子84を収容するセンサケース74内に板ばね96を設けることで、センサケース74に対するホール素子84の相対的な位置関係を容易且つ自動的に決めることができるため、ホール素子84の磁気検出感度が向上するという上述した効果を確実且つ容易に得ることができる。
【0070】
しかも、センサケース74内に板ばね96を設けることにより、ケース本体16内に別途板ばね96を配置するためのスペースがを設けなくてもよく、本モータアクチュエータ10の小型化に寄与すると共に、ケース本体16内にセンサケース74を組み付ければ、自動的にホール素子84及び板ばね96のケース本体16内への組み付けが完了することから、ケース本体16内という狭い場所でホール素子84と板ばね96とを個別にケース本体16内に組み付けることに比べて作業性が大幅に向上する。
【0072】
なお、本実施の形態では、ホール素子84を介してマグネット70とは反対側に板ばね96を配置してホール素子84をストッパ90へ押し付ける構成としたが、板ばね96をホール素子84とマグネット70との間に配置し、ストッパ90で板ばね96を保持しつつ、板ばね96の弾性力でホール素子84をセンサケース74のマグネット70とは反対側の側壁80へ押し付ける構成としてもよい。この構成であっても、磁性体としての板ばね96へ磁束が向かうことになるため、基本的には上述した作用と略同等の作用を奏し、略同等の効果を得ることができる。
【0073】
さらに、本実施の形態では、センサケース74ひいてはホール素子84をマグネット70の外周部の側方に配置した構成であったが、センサケース74ひいてはホール素子84をマグネット70の軸方向側方に配置してもよい。
【0074】
また、本実施の形態では、マグネット70を駆動軸としてのシャフト22へ一体的に設けた構成であったが、シャフト22の一部をマグネット70で形成する構成としてもよい。
【0075】
さらに、マグネット70を駆動軸としてのシャフト22に設けずに、減速ギヤとしてのウオームホイール26、ギヤ30や出力軸としての出力ギヤ32へ一体的且つ同軸的に設けて、これに対応して磁気センサユニット72を設ける構成としてもよい。
【0076】
また、本実施の形態では磁気センサとしてのホール素子84を1個しか設けていなかったが、ホール素子84をシャフト22周りに所定の角度をあけて2個設けて、これらのホール素子84の位相差でモータ20の回転方向をも検出する構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るモータアクチュエータの要部を拡大した図2の1−1線に沿った正面断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るモータアクチュエータの要部を拡大した平面断面図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係るモータアクチュエータの平面図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係るモータアクチュエータの制御系の概略を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 モータアクチュエータ
20 モータ(駆動モータ)
22 シャフト(駆動軸)
24 ウオームギヤ(減速ギヤ)
26 ウオームホイール(減速ギヤ)
28 ギヤ(減速ギヤ)
30 ギヤ(減速ギヤ)
32 ギヤ(減速ギヤ)
34 出力ギヤ(出力軸)
70 マグネット
74 センサケー
84 ホール素子(磁気センサ)
90 ストッパ
96 板ばね(付勢部材)

Claims (2)

  1. 給電により駆動軸が回転する駆動モータと、
    前記駆動軸を最終の出力軸へ接続すると共に、前記駆動軸の回転を減速しつつ出力軸へ伝達する1乃至複数の減速ギヤと、
    前記駆動軸及び前記減速ギヤの何れか1つに設けられ前記何れか1つと共に一体的に回転するマグネットと、
    前記マグネットが発する磁気の変化を検出する磁気センサと、
    前記マグネットの側方に配置されて内側に前記磁気センサを収容するセンサケースと、
    前記マグネット側及び前記マグネットとは反対側の何れか一方の側から前記磁気センサへ当接可能に前記センサケースに設けられ、前記磁気センサへの当接状態で前記何れか一方の側への前記磁気センサの変位を制限するストッパと、
    少なくとも一部が磁性材料により形成されて、前記磁気センサを介して前記ストッパとは反対側で前記センサケースに収容されると共に、自らの付勢力で前記磁気センサを前記ストッパの側へ付勢して前記磁気センサを保持する付勢部材と、
    を備えるモータアクチュエータ。
  2. 略板状に形成されると共に、所定部位にて湾曲若しくは屈曲され、当該湾曲部位若しくは屈曲部位を境とする一方が他方に対して回動した場合に元の状態に復元する弾性を有する板ばねを前記付勢部材としたことを特徴とする請求項1に記載のモータアクチュエータ。
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