JP3602034B2 - 取鍋運搬車両 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば鋼やアルミニウムなど高温(たとえば、約750℃)の溶湯(溶融金属)を入れた取鍋を運搬するのに使用される取鍋運搬車両に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の取鍋運搬車両としては、荷台に支持枠体が回動自在に設けられるとともに、この支持枠体に取鍋が支持される構成であった。そして、取鍋運搬車両を目的とする箇所に停止させ、アウトリガーを着地させ、溶融供給手段をセットさせるなどした状態で、支持枠体とともに取鍋を上方に回動させて傾動させることで、溶湯を、湯出口を介して溶融供給手段に移し、以て溶解炉などに供給していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来構成において、オペレータの操作ミスにより、アウトリガーの着地や溶融供給手段のセットなどが行われていない状態で取鍋を上方に傾動させたとき、溶湯供給は確実かつ円滑に行えないことになる。
【0004】
そこで本発明は、オペレータに操作ミスがあったとき、取鍋の上方傾動を自動的に阻止し得る取鍋運搬車両を提供することを目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明の請求項1記載の取鍋運搬車両は、荷台には、アウトリガーと、取鍋を支持する支持枠体と、取鍋からの溶湯を側方に供給するための溶湯供給手段とが設けられ、前記支持枠体は上下に回動可能に設けられるとともに、この支持枠体を回動させる回動手段が設けられ、前記溶湯供給手段は、前記荷台の前部で支持枠体と運転部との間に設けられて、横方向に伸縮自在に構成されるとともに、支持枠体と一体状に上方に回動された取鍋からの溶湯を受け入れる溶湯受入れ部が設けられ、この溶湯受入れ部を開閉自在なカバー体が設けられ、前記アウトリガーの着地動と、カバー体の開動と、溶湯供給手段の伸展動とが行われたのち、回動手段が動作可能となるように構成されていることを特徴としたものである。
【0006】
したがって請求項1の発明によると、取鍋が溶湯を受け入れるに際して、回動手段により支持枠体を下方に回動させている。この状態で取鍋に溶湯を供給し、この前後にカバー体によって溶湯受入れ部の上面開放部を閉塞させる。そして取鍋運搬車両を走行させることで、取鍋、すなわち溶湯を目的とする場所へ運搬し得る。その際に、溶湯受入れ部の上面開放部をカバー体によって閉塞していることで、雨水などの他物が溶湯供給手段側に進入することを防止し得る。
【0007】
取鍋を目的とする場所へ運搬したのち、アウトリガー群を下降させて着地させ、カバー体を開動させて溶湯受入れ部の上面開放部を開放させ、溶湯供給手段を伸展動させて、その先端部分を目的とする箇所の上方に位置させる。次いで、回動手段を作動させて、支持枠体を上方に回動させるのであるが、その際に回動手段が作動しないときには、所期の各動作が完了していないことになる。すなわち、アウトリガーの着地動と、カバー体の開動と、溶湯供給手段の伸展動とのうち、少なくとも1つの動作が完了していないときには、回動手段はインターロックの状態で作動しないことになる。
【0008】
予め、または修正により所期の各動作が完了しているときには、回動手段の作動により支持枠体を上方に回動し得る。これにより取鍋も一体に回動させ、以て溶湯を溶湯受入れ部に供給する。この溶湯受入れ部に供給した溶湯は、伸展動させた溶湯供給手段の先端部分から目的とする箇所、たとえば溶解炉へ供給し得る。このようにして所期の供給を行ったのち、回動手段により支持枠体を下方に回動させ、溶湯供給手段を横方向に収縮動させ、カバー体により溶湯受入れ部の上面開放部を閉塞させ、アウトリガー群を上昇させることにより、最初の状態に戻し得る。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
取鍋運搬車両1は、前部のトラックヘッド2と後部のトレーラ10とからなる。前記トラックヘッド2は、車体3に車輪4や運転部5などが設けられることにより構成され、そして運転部5には、前進用ハンドル6や後進用ハンドル7や前後向き変更自在な運転席8などが設けられている。
【0010】
前記トレーラ10は、車輪11を有する荷台12の前後部に、それぞれ左右に振分けてアウトリガー13が配設されることで構成される。そしてトラックヘッド2の後部に、縦方向軸14などを介してトレーラ10の前部が連結されるとともに、トラックヘッド2とトレーラ10との間にはステアリングシリンダー装置15が設けられている。
【0011】
前記荷台12上には架台20が設けられ、この架台20は、ベース台部21と、このベース台部21の前部からの立設枠部22などにより構成される。この立設枠部22の上端には、左右一対の連結用ブラケット23が立設され、これら連結用ブラケット23には左右方向のピン孔24が形成されている。
【0012】
さらに立設枠部22の上端には、前記連結用ブラケット23の側内方に位置されて受けブラケット25が立設され、これら受けブラケット25には上面が開放の受け凹部26が形成されている。なお、受け凹部26の最下位半円部とピン孔24とは同一軸心上に位置するように構成されている。
【0013】
前記架台20上には、支持枠体30が上下方向に回動自在に設けられている。この支持枠体30は、下枠部31と、この下枠部31の前部から立設された前枠部32と、下枠部31と前枠部32の側部間に設けられた左右一対の側枠部33などにより構成されている。
【0014】
前枠部32の上端前部には左右一対の被連結用ブラケット34が設けられるとともに、これら被連結用ブラケット34には左右方向のピン孔35が形成されている。また、下枠部31の後部で左右方向の中央部分には保持用ブラケット36が設けられ、この保持用ブラケット36には上下方向の長孔37が形成されている。
【0015】
そして支持枠体30は、その被連結用ブラケット34のピン孔35と前記架台20における連結用ブラケット23のピン孔24とに亘って左右方向(車幅方向)の連結ピン38が挿通されることで、架台20に対して上下方向に回動自在に連結されている。前記支持枠体30を上下方向に回動させるために、ベース台部21の後部と側枠部33の上後部との間に、それぞれ回動用シリンダー装置(回動手段の一例)39が設けられ、これら回動用シリンダー装置39は同期駆動されるように構成されている。ここで、回動用シリンダー装置39への給油経路中にはソレノイドバルブ(図示せず。)が介在されている。
【0016】
前記支持枠体30には、取鍋40が上下方向で相対的に移動可能に支持されている。すなわち取鍋40には、その上部の一箇所に湯出口41が設けられ、そして湯出口41の両側に位置される状態で、横方向の係止ピン42がブラケット43を介して設けられている。ここで両係止ピン42は、前記架台20における受け凹部26に上方から係合自在であり、以て係合によって受けブラケット25側に支持されている。
【0017】
また、前記湯出口41に対する反対側において、取鍋40の下端部分には被保持用ブラケット44が設けられるとともに、この被保持用ブラケット44には左右方向のピン孔45が形成されている。ここで被保持用ブラケット44のピン孔45は前記保持用ブラケット36の長孔37に連通自在であり、これらピン孔45と長孔37とに亘って着脱自在な保持連結具(ボルト・ナットなど)46を作用させることで、取鍋40の後部が支持枠体30側に保持される。
【0018】
これによって、支持枠体30側に対して取鍋40は、その後部が長孔37の長さ範囲内において上下方向で相対的に移動可能に支持され、また前部は、上面が開放された受け凹部26によって上下方向で相対的に移動可能に支持されることになる。なお取鍋40の底部分には、120度置きの三箇所(所定角度置きの複数箇所)にロードセル(後述する。)用の被受止め部47が設けられている。また取鍋40の上端部分には、開閉自在な蓋体48が設けられている。
【0019】
前記荷台12側には、取鍋40と支持枠体30の相対的な上下移動により取鍋40のみを受止める重量計測手段50が設けられている。すなわち、重量計測手段50は、荷台12上に設けられた上下方向のリフトシリンダー装置51と、このリフトシリンダー装置51の上面に設けられたロードセル52などにより一例が構成され、ロードセル52が前記被受止め部47に下方から対向されるように、三箇所(複数箇所)に設けられている。
【0020】
前記架台20における立設枠部22の上端部分には、前記係止ピン42の抜け止め手段55が設けられている。すなわち、抜け止め手段55は、シリンダー装置56によりリンク機構57を作動させることにより、抜け止め用部材58を揺動させて、受け凹部26の上端を開閉するように構成されている。
【0021】
前記架台20における立設枠部22の部分には、取鍋40からの溶湯を側方に供給するための溶湯供給手段60が設けられている。すなわち、立設枠部22の上部には溶湯受入れ部61が設けられ、この溶湯受入れ部61の下部には横方向への固定樋部62が設けられている。そして、固定樋部62に対して横方向に伸縮自在な中間可動樋部63と、この中間可動樋部63に対して横方向に伸縮自在な先端可動樋部64とが設けられている。
【0022】
前記中間可動樋部63や先端可動樋部64を横方向(左右方向)に伸縮動させるために、立設枠部22の下部には、シリンダー装置65により左右動される下位可動台66と、この下位可動台66に設けられた駆動チェーン装置67により下位可動台66に対して左右動される中間位可動台68と、この中間位可動台68に設けられたシリンダー装置69により中間位可動台68に対して左右動される上位可動台70とが設けられている。そして中間位可動台68に中間可動樋部63が連結され、上位可動台70に先端可動樋部64が連結されている。
【0023】
前記溶湯受入れ部61は上面開放の矩形箱状であって、その上面開放部を開閉自在なカバー体71が設けられている。すなわちカバー体71は、立設枠部22の前面に上下方向に設けられたシリンダー装置72によって、リンク体73を横軸74の周りに回動させることにより、横軸74の周りに揺動されて溶湯受入れ部61の上面開放部を開閉するように構成されている。
【0024】
上記構成の取鍋運搬車両1においては、前記アウトリガー13の着地動を検出手段により検出し、前記カバー体71の開動を検出手段により検出し、前記抜け止め手段55の抜け止め動を検出手段により検出するように構成されるとともに、前記溶湯供給手段60の伸展動が目視により確認し得るように構成されている。なお検出手段は、いずれも図示していないが、たとえばリミットスイッチなどにより構成されている。
【0025】
そして、前記アウトリガー13の着地動と、カバー体71の開動と、溶湯供給手段60の伸展動と、抜け止め手段55の抜け止め動とが行われて、それぞれ検出などされることで、ソレノイドバルブに通電されて回動用シリンダー装置39が動作可能となるように構成されている。
【0026】
以下に、上記した実施の形態における作用を説明する。
取鍋40が溶湯を受け入れるに際して、回動用シリンダー装置39を収縮動させ、支持枠体30を連結ピン38の周りに下方に回動させて、図1や図2、図6の実線に示されるように、その下枠部31を荷台12上に着地させている。この前後に、蓋体48に設けられている供給用孔の蓋が開かれている。この状態で、供給用孔を通して取鍋40に溶湯を供給したのち、蓋を閉じる。
【0027】
このように蓋体48を被せる前後において、シリンダー装置72の伸展動によってリンク体73を横軸74の周りに回動させる。これによりカバー体71を横軸74の周りに下方へ揺動させ、以て図1、図7の実線に示されるように、カバー体71によって溶湯受入れ部61の上面開放部を閉塞させる。
【0028】
そして取鍋運搬車両1を走行させることで、取鍋40、すなわち溶湯を目的とする場所へ運搬し得る。その際に、溶湯受入れ部61の上面開放部をカバー体71によって閉塞していることで、雨水などの他物が溶湯供給手段60側に進入することを防止し得る。
【0029】
取鍋40に溶湯を入れた直後や溶湯を目的場所へ運搬したのちなど、適宜なときにおいて、溶湯を入れている実の取鍋40の重量を重量計測手段50により計測する。すなわち、各被受止め部47に下方から対向させているリフトシリンダー装置51群を伸展動させ、以てロードセル52群を前記被受止め部47群に下方から当接させた状態で、図6の仮想線に示されるように、支持枠体30から取鍋40を持ち上げる。
【0030】
これにより、支持枠体30に対して取鍋40を相対的に上昇させ得、このとき、取鍋40側の係止ピン42を受け凹部26内で上昇させるとともに、取鍋40側の保持連結具46を長孔37内で上昇させ、以て取鍋40を支持枠体30に対してフリーの状態にし得る。このように支持枠体30に対してフリーの状態になった取鍋40側の重量を、ロードセル52群によって計測し得る。このとき、計測重量から取鍋40の本体重量を自動的に引くように設定しておくこととで、溶湯のみの実重量を計測し得ることになる。
【0031】
このようにして、支持枠体30の重量などを含まず、支持枠体30の揺動回転部をフリーの状態として、取鍋40側のみの重量を計測し得ることで、その計測精度を向上し得る。なお計測するタイミングによっては、蓋体48を外した状態での取鍋40側のみの重量計測も可能となる。
【0032】
所期の重量計測を行ったのち、リフトシリンダー装置51群を収縮動させてロードセル52群を下降させることで、再び図1、図2、図6の実線に示されるように、取鍋40を支持枠体30の下枠部31上に載置し得る。
【0033】
前述したように、取鍋40を目的とする場所へ運搬したのち、取鍋40内の溶湯を目的とする箇所、たとえば溶解炉へ供給する。この供給を行うに際して、図8に示されるように、走行レバーを中立にして目視による確認を行うとともに、駐車ブレーキスイッチをかけて、ランプ点灯による確認を行う。次いで、運転席8を反転させて後進用ハンドル7側に向き、そしてキャブカバーの下げなどを行う。
【0034】
この状態で、まずアウトリガー13群を下降させて着地させる。この下降動が充分に行われた(インタロックされた)ことを検出手段が検出することでランプ点灯が行われ、以て目視による確認を行える。
【0035】
次いで、カバー体スイッチを操作してシリンダー装置72を収縮動させ、図4、図5の実線、図7の仮想線に示されるように、リンク体73を介してカバー体71を横軸74の周りに上方へ揺動させ、以て溶湯受入れ部61の上面開放部を開放させる。この開放動が確実に行われた(インタロックされた)ことを検出手段が検出することでランプ点灯が行われ、以て目視による確認を行える。
【0036】
次いで、溶湯供給手段60のスイッチを操作して伸展動させる。すなわち、シリンダー装置65による下位可動台66の左右動、駆動チェーン装置67による中間位可動台68の左右動、シリンダー装置69による上位可動台70の左右動を行う。これにより、図3〜図5に示されるように、固定樋部62に対して中間可動樋部63を横方向に伸展させるとともに、中間可動樋部63に対して先端可動樋部64を横方向に伸展させて、先端可動樋部64の先端部分を目的とする箇所の上方に位置させる。この伸展動が所望の状態に行われたことは、目視により確認し得る。
【0037】
この前後に、抜け止め手段55が作動されているか否かの確認を行う。すなわち抜け止め手段55は、シリンダー装置56の伸展動によって、リンク機構57を介して抜け止め用部材58を下方回動させることで、この抜け止め用部材58により受け凹部26の上方開放部を閉じた状態にし得、以て係止ピン42は受け凹部26から抜け出ることが阻止される。この抜け止め動が確実に行われた(インタロックされた)ことを検出手段が検出することでランプ点灯が行われ、以て目視による確認を行える。
【0038】
次いで、傾動スイッチをオンして回動用シリンダー装置39を伸展動させ、支持枠体30を連結ピン38の周りで上方に回動させるのであるが、その際に回動用シリンダー装置39が作動しないときには、所期の各動作が完了しておらず、インターロックの状態になっている。
【0039】
すなわち、前記アウトリガー13の着地動と、前記カバー体71の開動と、前記抜け止め手段55の抜け止め動と、前記溶湯供給手段60の伸展動とのうち、少なくとも1つの動作が完了していないときには、回動用シリンダー装置39のソレノイドに通電されていない状態のままであり、以て回動用シリンダー装置39はインターロックの状態で作動しないことになる。したがって、オペレータの操作ミスによる不測な動作を未然に自動的に防止し得る。
【0040】
予め、または修正により所期の各動作が完了して、回動用シリンダー装置39のソレノイドに通電されているとき、傾動スイッチをオンして回動用シリンダー装置39を伸展動させ、支持枠体30を連結ピン38の周りで上方に回動し得る。この動作はメロディホーンなどにより確認し得る。
【0041】
これにより、支持枠体30に支持されている取鍋40も一体に回動させ、以て溶湯を、たとえば図7の仮想線に示されるように、湯出口41を介して溶湯受入れ部61に供給する。この溶湯受入れ部61に供給された溶湯は、傾斜して配設されている固定樋部62、中間可動樋部63、先端可動樋部64へと順に流れ、以て先端可動樋部64の先端部分から溶解炉などに供給し得る。
【0042】
支持枠体30と取鍋40との回動は、最終的には図2の仮想線に示されるように、90度以上(たとえば95度)に行われ、これにより取鍋40内の溶湯をほぼ完全に排出し得る。なお、取鍋40の回動中や最終的な回動時において、取鍋40の前部側の係止ピン42は、抜け止め手段55の抜け止め用部材58によって受け凹部26から抜け出ることが阻止され、また取鍋40の後部側の保持連結具46は、保持ブラケット36の長孔37内に位置されていることから、この取鍋40が支持枠体30側から脱落する恐れはない。
【0043】
上述したようにして所期の供給を行ったのち、回動用シリンダー装置39を収縮動させて、支持枠体30を連結ピン38の周りに下方に回動させ、その下枠部31を荷台12上に着地させる。さらにシリンダー装置65による下位可動台66の左右動、駆動チェーン装置67による中間位可動台68の左右動、シリンダー装置69による上位可動台70の左右動を行って、中間可動樋部63や先端可動樋部64を横方向に収縮動させて固定樋部62の下方、すなわち車幅内に位置させる。
【0044】
また、シリンダー装置72を伸展動させ、カバー体71を横軸74の周りに下方へ揺動させて、溶湯受入れ部61の上面開放部を閉塞させる。さらにアウトリガー13群を上昇させる。これにより、最初の状態に戻し得る。
【0045】
なお、補修や取り換えなどのため取鍋40を支持枠体30から外す場合、抜け止め手段55のシリンダー装置56によりリンク機構57を作動させ、抜け止め用部材58を揺動させて受け凹部26の上端を開放させるとともに、保持連結具46を離脱させる。これにより取鍋40は、支持枠体30との連結部がなくなり、以てクレーンの吊り上げなどによって支持枠体30から外し得る。
【0046】
上記した実施の形態では、アウトリガー13の着地動と、カバー体71の開動と、抜け止め手段55の抜け止め動と、溶湯供給手段60の伸展動とのうち、少なくとも1つの動作が完了していないときに、回動用シリンダー装置39のソレノイドに通電されない形式としているが、これは支持枠体30や取鍋40の形式によっては、抜け止め手段55の抜け止め動が省略された構成であってもよい。
【0047】
上記した実施の形態では、回動手段として回動用シリンダー装置39が示されているが、これはリンク形式やチェーン回動形式など、他の形式であってもよい。
【0048】
上記した実施の形態では、アウトリガー13の着地動と、カバー体71の開動と、抜け止め手段55の抜け止め動と、溶湯供給手段60の伸展動とが、この順で行われているが、その作動順は任意に変更し得るものである。
【0049】
上記した実施の形態では、支持枠体30から取鍋40を持ち上げた状態で重量計測手段50による計測を行っているが、これは別の形式で重量計測を行ってもよいし、また重量計測手段を設けない形式であってもよい。
【0050】
【発明の効果】
上記した本発明によると、取鍋に溶湯を供給し、カバー体によって溶湯受入れ部の上面開放部を閉塞した状態で走行させることにより、取鍋、すなわち溶湯を目的とする場所へ運搬でき、その際に、カバー体によって、雨水などの他物が溶湯供給手段側に進入することを防止できる。
【0051】
取鍋を目的とする場所へ運搬したのち、回動手段を作動させて支持枠体を上方に回動させるのであるが、その際に、アウトリガーの着地動と、カバー体の開動と、溶湯供給手段の伸展動とのうち、少なくとも1つの動作が完了していないときには、回動手段はインターロックの状態で作動しないことになり、したがって、オペレータの操作ミスによる不測な動作を未然に自動的に阻止できる。
【0052】
予め、または修正により所期の各動作が完了しているときには、回動手段の作動により支持枠体を上方に回動でき、これにより取鍋も一体に回動させて、溶湯を溶湯受入れ部に供給できる。この溶湯受入れ部の溶湯は、伸展動させた溶湯供給手段の先端部分から目的とする箇所、たとえば溶解炉へ確実かつ円滑に供給できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示し、取鍋運搬車両におけるトレーラ部分の一部切り欠き側面図である。
【図2】同取鍋運搬車両の側面図である。
【図3】同取鍋運搬車両の平面図である。
【図4】同取鍋運搬車両の一部切り欠き背面図である。
【図5】同取鍋運搬車両における溶湯供給手段部分の背面図である。
【図6】同取鍋運搬車両における取鍋支持部の計測作用を説明する一部切り欠き側面図である。
【図7】同取鍋運搬車両におけるカバー体部分の一部切り欠き側面図である。
【図8】同取鍋運搬車両における傾動作業時の作用説明図である。
【符号の説明】
1 取鍋運搬車両
2 トラックヘッド
10 トレーラ
12 荷台
13 アウトリガー
15 ステアリングシリンダー装置
20 架台
30 支持枠体
38 連結ピン
39 回動用シリンダー装置(回動手段)
40 取鍋
41 湯出口
50 重量計測手段
55 抜け止め手段
58 抜け止め用部材
60 溶湯供給手段
61 溶湯受入れ部
71 カバー体
72 シリンダー装置

Claims (1)

  1. 荷台には、アウトリガーと、取鍋を支持する支持枠体と、取鍋からの溶湯を側方に供給するための溶湯供給手段とが設けられ、前記支持枠体は上下に回動可能に設けられるとともに、この支持枠体を回動させる回動手段が設けられ、前記溶湯供給手段は、前記荷台の前部で支持枠体と運転部との間に設けられて、横方向に伸縮自在に構成されるとともに、支持枠体と一体状に上方に回動された取鍋からの溶湯を受け入れる溶湯受入れ部が設けられ、この溶湯受入れ部を開閉自在なカバー体が設けられ、前記アウトリガーの着地動と、カバー体の開動と、溶湯供給手段の伸展動とが行われたのち、回動手段が動作可能となるように構成されていることを特徴とする取鍋運搬車両。
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