JP3600165B2 - はんだ合金及びはんだ粉末及びはんだペースト及びプリント配線板及び電子部品及びはんだ付け方法及びはんだ付け装置 - Google Patents

はんだ合金及びはんだ粉末及びはんだペースト及びプリント配線板及び電子部品及びはんだ付け方法及びはんだ付け装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3600165B2
JP3600165B2 JP2001040966A JP2001040966A JP3600165B2 JP 3600165 B2 JP3600165 B2 JP 3600165B2 JP 2001040966 A JP2001040966 A JP 2001040966A JP 2001040966 A JP2001040966 A JP 2001040966A JP 3600165 B2 JP3600165 B2 JP 3600165B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solder
solder alloy
soldering
weight
cooling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001040966A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001276996A (ja
Inventor
雅之 北嶋
成和 竹居
康雄 森谷
義則 根本
由美子 福島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2001040966A priority Critical patent/JP3600165B2/ja
Publication of JP2001276996A publication Critical patent/JP2001276996A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3600165B2 publication Critical patent/JP3600165B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K35/00Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting
    • B23K35/22Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting characterised by the composition or nature of the material
    • B23K35/24Selection of soldering or welding materials proper
    • B23K35/26Selection of soldering or welding materials proper with the principal constituent melting at less than 400 degrees C
    • B23K35/262Sn as the principal constituent
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K35/00Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting
    • B23K35/22Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting characterised by the composition or nature of the material
    • B23K35/24Selection of soldering or welding materials proper
    • B23K35/26Selection of soldering or welding materials proper with the principal constituent melting at less than 400 degrees C
    • B23K35/264Bi as the principal constituent
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/30Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
    • H05K3/32Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits
    • H05K3/34Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits by soldering
    • H05K3/3457Solder materials or compositions; Methods of application thereof
    • H05K3/3463Solder compositions in relation to features of the printed circuit board or the mounting process

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明ははんだ合金及びはんだ粉末及びはんだペースト及びプリント配線板及び電子部品及びはんだ付け方法及びはんだ付け装置に係り、特に鉛(Pb)を含まないはんだ合金及びはんだ粉末及びはんだペースト及びプリント配線板及び電子部品及びはんだ付け方法及びはんだ付け装置に関する。
【0002】
電子部品をプリント配線板に実装する際、一般にはんだ付けによる実装が行われている。はんだは、低温で溶融しかつ電気的接続特性が良好であるため、電子部品のプリント配線板への実装に用いて好適である。
【0003】
しかるに、近年はんだに含有される鉛(Pb)の人体に与える影響が問題となってきている。
【0004】
従って、鉛(Pb)を含有しないはんだの提供が望まれている。
【0005】
【従来の技術】
一般に、自動化された電子部品のはんだ付け作業においては、数種の半田が用いられている。例えばSn63−Pb37は、63重量パーセントの錫(Sn)と37重量パーセントの鉛(Pb)を含有したはんだであり、183℃で溶融する共晶合金である。また、Sn62−Pb36−Ag2は、62重量パーセントの錫(Sn)と36重量パーセントの鉛(Pb)と2重量パーセントの銀(Ag)を含有したはんだであり、179℃で溶融する共晶合金である。
【0006】
これらのはんだは、溶融温度が低くまた機械的特性(例えば、引張強度や伸び率)及び電気的特性(電気抵抗)が良好であるため、自動化されたはんだ付け作業に優れた特性を有する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上記のように従来用いられているはんだは、鉛(Pb)を含有した構成とされている。鉛は毒性を有することが知られており、近年この鉛及び鉛を含有する組成物の使用には厳しい制限が課されるようになってきている。
【0008】
また、鉛を含有する半田を用いた電気製品等が廃棄されることにより鉛が暴露された状態となることを未然に防止する必要がある。
【0009】
よって、鉛を含有しない代替はんだを提供することにより、鉛を含有するはんだの依存を減じることが重要である。
【0010】
一方、はんだの特性としては、はんだ付け作業時における電子部品に対する熱の影響を低減する点より、はんだの溶融温度を低減させることが重要である。
【0011】
更に、上記のように鉛を含有しない代替はんだとしても、またはんだの溶融温度を低減させても、従来と同程度或いはそれ以上の機械的強度等を有する構成とすることが必要である。
【0012】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、鉛を含有しない代替はんだを提供することを目的とする。また、他の目的は、はんだの溶融温度を低減することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明では下記の手段を講じたことを特徴とするものである。
【0014】
請求項1記載の発明に係るはんだ合金は、
54 重量パーセントの含有量のビスマス(Bi)と、
5 重量パーセントの含有量のインジュウム(In)と、
1 重量パーセントの含有量の銀(Ag)と、
40 重量パーセントの含有量の錫(Sn)と
からなる組成を有することを特徴とするものである。
【0015】
また、請求項2記載の発明に係るはんだ合金は、
54 重量パーセントの含有量のビスマス(Bi)と、
5 重量パーセントの含有量のインジュウム(In)と、
1 重量パーセントの含有量の亜鉛(Zn)と、
40 重量パーセントの含有量の錫(Sn)と
からなる組成を有することを特徴とするものである。
【0017】
また、請求項3記載の発明に係るはんだ粉末は、
請求項1または2記載のはんだ合金を、
直径20〜60μmの球体形成としたことを特徴とするものである。
【0018】
また、請求項4記載の発明は、
請求項3記載のはんだ粉末において、
粉末表面に錫(Sn)もしくはゲルマニウム(Ge)を 0.1〜 5重量パーセント有する合金をメッキしたことを特徴とするものである。
【0019】
また、請求項5記載の発明に係るはんだペーストは、
80〜95重量パーセントの含有量を有する請求項3または4記載のはんだ粉末と、
全体として20〜 5重量パーセントの含有量を有するアミンハロゲン塩と多価アルコールと高分子材料との混合物とを混合した構成としたことを特徴とするものである。
【0020】
また、請求項6記載の発明に係るはんだペーストは、
80〜95重量パーセントの含有量を有する請求項3または4記載のはんだ粉末と、
全体として20〜 5重量パーセントの含有量を有する有機酸と多価アルコールと高分子材料と混合物とを混合した構成としたことを特徴とするものである。
【0021】
また、請求項7記載の発明は、
ベース材と、該ベース材上に形成された電子部品端子接続パターンとを具備するプリント配線板において、
上記電子部品端子接続パターンに、請求項1または2記載のはんだ合金をメッキしたことを特徴とするものである。
【0022】
また、請求項8記載の発明は、
電子部品本体より接続端子が延出した構成の電子部品において、
上記接続端子に、請求項1または2記載のはんだ合金をメッキしたことを特徴とするものである。
【0023】
また、請求項9記載の発明は、
電子部品本体に接続端子として突起電極が形成された構成の電子部品において、
上記突起電極を請求項1または2記載のはんだ合金により形成したことを特徴とするものである。
【0024】
また、請求項10記載の発明に係るはんだ付け方法は、
請求項1または2記載のはんだ合金を用いて被接合部材に対してはんだ付け処理を行うはんだ付け工程と、
上記はんだ付け工程終了後にはんだ付けした部位を冷却する冷却工程と、
を有することを特徴とするものである。
【0025】
また、請求項11記載の発明に係るはんだ付け装置は、
請求項1または2記載のはんだ合金を用いて被接合部材に対してはんだ付け処理を行うはんだ付け処理装置と、
上記はんだ付け工程終了後にはんだ付けした部位を冷却する冷却装置とを具備することを特徴とするものである。
【0026】
上記構成とされたはんだ合金,はんだ粉末,はんだペースト,プリント配線板及び電子部品は、錫(Sn)とビスマス(Bi)とインジュウム(In)、或いはこれに第3元素を含有した組成とされており、鉛を含有しない構成であるため、鉛の毒性に係わる各種悪影響を排除することができ安全性が向上すると共に、環境規制対策に対応することができる。
【0027】
また、上記構成とされたはんだ合金は、機械的強度を維持しつつ、従来よりも低温ではんだ付けを行うことが可能となるため、はんだ付けを行う被接合材に対するダメージを低減でき、被接合材に対する前処理の簡単化及び被接合材を構成する材料の低コスト化を図ることができる。
【0028】
また、上記のはんだ付け方法及びはんだ付け装置を用いることにより、機械的特性の良好なはんだ付け処理を行うことが可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施例について以下説明する。
【0030】
本発明者は、鉛(Pb)を含有しないはんだ合金として、各種金属を含有した合金を作成しその特性を調べたところ、錫(Sn),ビスマス(Bi),インジュウム(In)を含有させたはんだ合金、及び錫(Sn),銀(Ag),ビスマス(Bi)を含有させたはんだ合金が、鉛を含有している従来のはんだ(以下、有鉛はんだという)と近似した機械特性及び電気的特性を示すことが判った。
【0031】
そこで本発明者は、Sn,Bi,Inを含有させたはんだ合金、及びSn,Ag,Biを含有させたはんだ合金に注目し、各組成材料の含有率を変化させることにより、はんだ材料として良好な性質を示すSn,Bi,Inの組成比及びSn,Ag,Biの組成比を求める試験を行った。また、これに合わせてSn,Bi,Inに加えて、これ以外の金属元素もしくは非金属元素を添加したはんだ合金を作成し、その特性についても調べる試験を行った。
【0032】
先ず、Sn,Bi,Inより構成されるはんだ合金について説明する。
【0033】
図1及び図2はSn,Bi,及びInを含有させたはんだ合金に対し、引張強度,伸び率,破断時間,破断面形状,融点を夫々試験して求めた試験結果を示している。また図3は、Sn,Bi,Inにこれ以外の金属元素もしくは非金属元素を添加したはんだ合金に対し、引張強度,伸び率,破断時間,破断面形状,融点を夫々試験して求めた試験結果を示している。
【0034】
ここで、本発明者が行った試験方法及び試験装置について説明する。
【0035】
試験に際しては、各種組成比を有するはんだ合金よりなる試験片を作成し、この試験片に対して引張試験を行うことにより、図1乃至図3における引張強度,伸び率,破断時間,破断面形状の各項目を試験し、融点については熱電対を用いて測定した。
【0036】
試験片の形状としては、JIS7号試験片(断面積40mm2,標点距離30mm) を適用し、また試験片を作成する方法としては、Sn,Bi,Inの各種金属及びこれ以外の金属元素もしくは非金属元素を重量比で配合し、これを電気炉(400℃) で加熱溶融し、鋳型にて鋳造した。
【0037】
また、引張試験装置としては、インストロン製 model 4206(引張速度 0.5mm/min)を用い、これに上記のように鋳造された試験片を装着し、引張強度,伸び率,破断時間を測定し、また破断後の試験片の破断面形状を観察した。
【0038】
また、溶融点の測定に際しては、各種組成比のはんだ合金を電気炉(400℃) で加熱溶融して熱電対を挿入し、自然放置により冷却中の温度プロファイル測定により融点(液相線)を判定した。
【0039】
更に、図1乃至図3に示す各試験結果において、最右欄にある判定欄は、引張強度,伸び率,破断時間,破断面形状,融点の夫々の特性を総合的に判断した結果を示しており、はんだ材料として適用できる場合(基準合格の場合)には○印が、また基準不合格の場合には×印が付されている。
【0040】
本試験においては、はんだ材料として適用できる基準として、(1) 引張強度が2kg/mm2 以上で、(2) 伸び率が30%以上で、かつ(3) 融点が 155℃以下であることとした。この基準は、はんだ材料として従来の有鉛はんだと同等以上の特性である。
【0041】
続いて、上記の試験方法及び試験装置により求められた試験結果について考察する。
【0042】
図1は、Sn−Bi−In三元共晶はんだ合金に対して、Biの含有量をなるべく一定となるように設定した上で、Inの添加量を変化させたはんだ合金の各特性を示している。
【0043】
同図より、引張強度に関してはInの添加量が50重量パーセント未満の場合には基準値を満たしているが、比較例3,4のように50重量パーセントを越えた場合には基準値を満足しなくなる。
【0044】
また、伸び率に関しては、比較例1,2のようにInの添加量が 0.5重量パーセント未満の場合には基準値を満足させないが、 0.5重量パーセント以上の場合には基準値を満たす。
更に、融点においては、同図に示す全ての試験例において基準値を満足している。従来における有鉛はんだにおいては、はんだ付け処理を行う被接合材(例えば電子部品等)の耐熱温度の限界を約183℃として有鉛はんだの組成が行われていた。
【0045】
しかるに、Sn,Bi,Inを含有するはんだ合金では、融点(即ち、液相化温度)が低くなるため、従来の有鉛はんだよりも低温ではんだ付けを行うことが可能となり、はんだ付けを行う被接合材に対するダメージを低減でき、被接合材に対する前処理の簡単化及び電子部品を構成する材料の低コスト化を図ることができる。
【0046】
また、図1の試験結果より、融点はInの添加量が増大するほど低下する傾向を示しており、よってInの添加量を調整することによりはんだ合金の融点を制御することも可能である。よって、近年のように被接合材(例えば、半導体装置)の多様化により、はんだ付け温度に制約が生じるような場合においても、これに十分対応することができる。
【0047】
尚、破断時間に注目すると、比較例1,2のようにInの添加量が 0.5重量パーセント未満の場合、及び比較例3のようにInの添加量が50重量パーセントを越えた場合には破断時間が短くなっており耐久性に劣ることが判る。
但し、比較例4に示されるように、Inの添加量が50重量パーセントを越えた場合においても破断時間が適正値(約 40min〜 60min) の範囲に入っているものもあるため、破断時間に関してはBiの添加量が0(零)であるため破断時間が延長されたものと考える。
【0048】
また、破断面形状に注目すると、Inの添加量が 5.0重量パーセント以下の場合には脆性破壊となっており、Inの添加量が 5.0重量パーセントを越えると延性破壊となる。この破断面形状ははんだ合金の特性に特に影響を与えるものではないが、機械的強度の面からいえば破断面形状は脆性破壊よりも延性破壊の方が望ましい。
【0049】
図1の試験結果より上記の考察をまとめると、Sn−Bi共晶はんだ合金に対してInを 0.5重量パーセント以上で、かつ50.0重量パーセント未満の添加した場合(図1における実施例1−1〜1−5)に、はんだ材料として適した特性を有するはんだ合金を得ることができる。
【0050】
また、実施例1−5においては、引張強度は基準値をやや上回る値で満足しているが、伸び率においては他の比較例及び実施例に比べて大きく向上している。よって、はんだ合金の組成比率をSn:約34.0重量パーセント,Bi:約46.0重量パーセント,In:約20.0重量パーセントとすることにより、伸び率の極めて良好なはんだ合金を得ることができ、特に可撓変位するフレキシブル基板におけるはんだ付け等の、はんだ接続位置に大きな撓みが印加される部位のはんだ付けに用いて大きな効果を期待することができる。
【0051】
尚、上記のSn,Bi,Inの組成比を約34.0重量パーセント,約46.0重量パーセント,約20.0重量パーセントとしたのは、はんだ合金(試験片)の作成時に若干の測定誤差等を含むためであり、よって上記のSn,Bi,Inの組成比には、Sn,Biにおいては±1重量パーセント、Inにおいては±0.1 重量パーセントの誤差が含まれると推定される。よって、この誤差分を“約”という語で示している。また、上記の事項は請求項4においても同様である。
【0052】
続いて、図2を用いて本発明者が行った試験結果について説明する。図2は、Sn−Bi−In三元共晶はんだ合金に対して、Inの含有量をなるべく一定となるように設定した上で、Biの添加量を変化させたはんだ合金の各特性を示している。
【0053】
同図より、引張強度に関してはBiの添加量が 5.0重量パーセントを越えた場合には基準値を満たしているが、比較例10,11のようにBiの添加量が 5.0重量パーセント以下の場合には基準値を満足しなくなる。
【0054】
また、伸び率に関しては、比較例12〜15のようにBiの添加量が60.0重量パーセント以上の場合には基準値を満足させないが、60.0重量パーセント未満の場合には基準値を満たす。
更に、融点においては、実施例15で示すBi100パーセントを除いて、同図に示す全ての試験例において基準値を満足している。よって、図2に示す試験結果からも、Sn,Bi,Inを含有するはんだ合金では融点(即ち、液相化温度)を低くすることができることが実証される。
【0055】
また、図2の試験結果より、融点はBiの添加量が増大するほど上昇する傾向を示しており、よってBiの添加量を調整することによってもはんだ合金の融点を制御することが可能である。
【0056】
尚、破断時間に注目すると、比較例10,11のようにBiの添加量が 5.0重量パーセント以下の場合、及び比較例12〜15のようにBiの添加量が60.0重量パーセント以上の場合には、破断時間が短くなっており耐久性に劣ることが判る。また、破断面形状に注目すると、Biの添加量が55.0重量パーセント未満の場合には延性破壊となっており、Biの添加量が55.0重量パーセント以上で脆性破壊となる。
図2の試験結果より上記の考察をまとめると、Sn−In共晶はんだ合金に対してBiを 5.0重量パーセント越えた値で、かつ60.0重量パーセント未満の添加した場合(図2における実施例2−1,2−2)に、はんだ材料として適した特性を有するはんだ合金を得ることができる。
【0057】
更に、上記した図1の試験結果と、図2の試験結果とを総合的に判断すると、はんだ材料として適した特性を有するはんだ合金の組成比は、Biの含有量を60.0重量パーセントを越えない含有量とし、Inの含有量を50.0重量パーセントを越えない含有量とし、かつ残量をSnとした組成の場合であるということができる。
【0058】
また、図1に示したようにInの含有量を変化させた場合と図2に示したようにBiの含有量を変化させた場合において共に判定値が良好となるはんだ合金の組成比率は、Sn:約40.0重量パーセント,Bi:約55.0重量パーセント,In:約 5.0重量パーセントである。よって、はんだ合金の組成比率を上記のように設定することにより最も良好なはんだ特性を得ることができる。
【0059】
尚、上記のSn,Bi,Inの組成比においても、各組成比の値に“約”という語を付したのは、はんだ合金(試験片)の作成時に、Sn,Biにおいては±1重量パーセント、Inにおいては±0.1 重量パーセントの誤差が含まれると推定される。また、上記の事項は請求項3においても同様である。
【0060】
続いて、図3を用いて本発明者が行った試験結果について説明する。図3は、Sn−Bi−In三元共晶はんだ合金に対して、Sn,Bi,In以外の金属元素を添加したはんだ合金を作成し、その特性について試験した結果を示している。尚、図3では添加する金属として銀(Ag)と亜鉛(Zn)を用いた例を示している。
【0061】
Sn−Bi−In三元共晶はんだ合金に対してAg,Znを添加した場合、比較例21及び比較例22に示されるように、Ag,Znの添加量が 5.0重量パーセント以上の時は伸び率が基準値を満たさなくなる。しかるに、Ag,Znの添加量が 1.0重量パーセント以上の場合には伸び率は基準値を満足させる。
【0062】
また、融点においては同図に示す全ての実験例において基準値を満足しており、よって図3に示す実験結果からSn,Bi,In三元共晶はんだ合金に対してAg,Znを添加した構成のはんだ合金においても融点(即ち、液相化温度)を低くすることができることが実証される。
【0063】
よって、実施例3−1,3−2に示されるように、Ag,Znの添加量が1.0 以上でかつ 5.0未満の組成比を有するはんだ合金は、全ての試験項目において基準値を満足させる。
また図3より、Bi及びInの含有量は、前記した図1の試験結果と図2の試験結果とを総合的に判断することにより求められた値を満足している。即ち、Biの含有量は60.0重量パーセントを越えない含有量となっており、かつInの含有量は50.0重量パーセントを越えない含有量となっている。
図3の実験結果より上記の考察をまとめると、Biを60.0重量パーセントを越えない含有量とし、Inを50.0重量パーセントを越えない含有量とし、AgまたはZnを 1.0重量パーセント以上で5.0 重量パーセント未満の含有量とし、更に残量をSnとした組成とすることにより、はんだ材料として適した特性を有するはんだ合金を得ることができる。
【0064】
尚、図3に示す試験においては、Sn−Bi−In三元共晶はんだ合金に添加する金属材料としてAg,Znを適用した例を示したが、Ag,Znに代えてゲルマニウム(Ge),ガリウム(Ga)等の金属元素を添加してもよく、また非金属元素であるりん(P)を添加しても図3に示す特性と近似した特性を得ることができる。
【0065】
更に、図3に示す試験においてはSn−Bi−In三元共晶はんだ合金に金属材料としてアンチモン(Sb)を添加してもよい。このSbを添加することで、Sn−Pbメッキに対する拡散の防止を図れる作用・効果が発生する。PbとBiが接触する場合、拡散の発生により金属結晶の膨れ,剥離が発生し部品との接続強度が著しく劣化する。Sbを添加することでこのような拡散を防止できることは、部品接合の信頼性上非常に有利である。また、添加するSbの添加量は、1.0 〜5.0 重量パーセントの範囲にすることが望ましく、その範囲において引張強度と伸びを考慮して決定される。
【0066】
続いて、Sn,Ag,Biより構成されるはんだ合金について説明する。
【0067】
図4はSn,Ag,及びBiを含有させたはんだ合金に対し、引張強度,伸び率,破断時間,破断面形状,融点を夫々試験して求めた試験結果を示している。尚、図4に示される実験結果を求めるに際し、本発明者が行った試験方法及び試験装置は、前記した図1乃至図3に示される実験結果を求める際に行った試験方法及び試験装置と同一(既述した通り)であるためその説明は省略する。
【0068】
また、図1乃至図3に示した各試験結果と同様に、図4においても、最右欄にある判定欄は、引張強度,伸び率,破断時間,破断面形状,融点の夫々の特性を総合的に判断した結果を示しており、はんだ材料として適用できる場合(基準合格の場合)には○印が、また基準不合格の場合には×印が付されている。
【0069】
更に、本試験においては、はんだ材料として適用できる基準として、(1) 引張強度が7kg/mm2 以上で、(2) 伸び率が7.0 %以上で、かつ(3) 融点が 220℃以下であることとした。この基準は、前記したSn,Bi,Inにより構成されるはんだ材料の基準と異なる値となっている。
【0070】
これは、近年の電子機器の多様化に伴い、はんだ材料として伸び率はさほど必要としないが、高い引張強度を有する特性が望まれるものがあり、以下説明するSn,Ag,Biより構成されるはんだ合金はこのような要求に対応することを目的として作成されたものであるからである。
【0071】
図4の試験結果について考察する。
【0072】
図4は、Sn−Ag−Bi三元共晶はんだ合金に対して、Agの含有量をなるべく一定となるように設定した上で、Biの添加量を変化させたはんだ合金の各特性を示している。
【0073】
同図より、引張強度に関してはSn,Ag,Biより構成されるはんだ合金は、実施例4−1〜4−6で示される各合金組成において基準値を満たしていることが判る。しかるに、有鉛はんだである比較例30、SnとBiとの二元共晶はんだ合金である比較例31、及びSnとAgとの二元共晶はんだ合金である比較例32の各引張強度特性は、Sn,Ag,Biより構成されるはんだ合金に比べて低下しており基準値を満足していない。
【0074】
また、伸び率に関しては、同図に示す全ての試験例において基準値を満足している。尚、伸び率と引張強度は相反する特性を示すことが知られており、引張強度の特性が良好となる程伸び率は低下する傾向を示す。上記したように、Sn,Ag,Biより構成されるはんだ合金は特に高い引張強度特性を得ることを目的としており、よって実施例4−1〜4−6は高い引張強度特性を有している反面、伸び率に関しては比較例30〜32に対して低い値となっている。
更に、融点においても、同図に示す全ての試験例において基準値を満足している。特に、実施例4−1〜4−6は139℃〜220℃の範囲の融点を有している。従来における有鉛はんだにおいては、はんだ付け処理を行う被接合材(例えば電子部品等)の耐熱温度の限界を約183℃として有鉛はんだの組成が行われていた。しかるに、現状ではSn−Pbよりなる有鉛はんだに第3物質を添加することによりはんだの融点を調整することが行われており、融点が220℃以上のはんだも販売されている。従って、139℃〜220℃の範囲の融点を有する実施例4−1〜4−6を適宜選定することにより、引張強度の特性の良好なはんだ合金を目的に応じて選定して使用することが可能となる。
【0075】
また、破断時間に注目すると、破断時間は伸び率に比例するため、実施例4−1〜4−6の破断時間特性は比較例30〜32に対して低い値となっている。しかるに、上記したように実施例4−1〜4−6は引張強度の特性の良好であり、また破断時間の領域も約230sec〜670secとはんだ合金を用いた実装において特に問題となる値ではない。
【0076】
また、破断面形状に注目すると、機械的強度の面からいえば破断面形状は脆性破壊よりも延性破壊の方が望ましいが、上記のようにSn,Ag,Biより構成されるはんだ合金は高い引張強度特性を得ることを目的としているため、実施例4−1〜4−6に示されるように破断面形状が脆性破壊であっても特に問題となることはない。
【0077】
図4の試験結果をまとめると、実施例4−1〜4−6に示されるSn,Ag,Biより構成されるはんだ合金は、実施例30〜32で示される他の組成を有する共晶はんだ合金に対して、極めて良好な引張強度特性を得ることができる。また融点に関しては、従来からはんだ処理に用いている温度範囲内で種々の値に設定することが可能である。従って、被はんだ付け部材の特性等に応じてはんだ付け温度の選定の自由度を向上することができ、かつ高い引張強度を有するはんだ付け処理が可能となる。
また、実施例4−1〜4−6に示されるSn,Ag,Biの組成比を定量的に解析すると、Sn,Ag,Biの各成分の組成比は、定数 Xの値を 0≦ X<100 とした場合、Snの含有量は96.5×(100−X)/100重量パーセント、Agの含有量は 3.5×(100−X)/100重量パーセント、Biの含有量は X重量パーセントとして示すことができる。よって、定数Xの値を適宜選定することにより、被はんだ付け部材の特性に適合した融点を有し、かつ高い引張強度のはんだ合金を得ることができる。
【0078】
尚、実施例4−1は請求項10に、実施例4−2は請求項11に、実施例4−3は請求項12に、実施例4−4は請求項13に、実施例4−5は請求項14に、実施例4−6は請求項15に夫々対応している。
続いて、上記した各はんだ合金の応用例について説明する。
【0079】
図5は、上記した各はんだ合金を用いてはんだ粉末を形成した実施例を示している。図5(A)は、図1に示した実施例1−1〜1−5及び図2に示した実施例2−1,2−2のはんだ合金を直径20〜60μmの球体形状とすることによりはんだ粉末を形成したものである。また、図5(B)は、図3に示した実施例3−1,3−2のはんだ合金を直径20〜60μmの球体形状とすることによりはんだ粉末を形成したものである。更に、図5(c)は、図4に示した実施例4−1〜4−6のはんだ合金を直径20〜60μmの球体形状とすることによりはんだ粉末を形成したものである。
【0080】
また、図5(D)は、図1に示した実施例1−1〜1−5及び図2に示した実施例2−1,2−2のはんだ合金粉末の表面に、SnもしくはGeを 0.1〜 5.O重量パーセント有する合金をメッキして、全体の直径が20〜60μmの球体形状とした構成のはんだ粉末を示している。
【0081】
また、図5(E)は、図3に示した実施例3−1,3−2のはんだ合金粉末の表面に、SnもしくはGeを 0.1〜 5.O重量パーセント有する合金をメッキして、全体の直径が20〜60μmの球体形状とした構成のはんだ粉末を示している。
【0082】
更に、図5(F)は、図4に示した実施例4−1〜4−6のはんだ合金粉末の表面に、SnもしくはGeを 0.1〜 5.O重量パーセント有する合金をメッキして、全体の直径が20〜60μmの球体形状とした構成のはんだ粉末を示している。
【0083】
また、図5(G)は、図1に示した実施例1−1〜1−5及び図2に示した実施例2−1,2−2のはんだ合金粉末の表面に、20.0重量パーセントを越えるSnと60.0重量パーセントを越えないビスマス(Bi)を含有する合金をメッキして、全体の直径が20〜60μmの球体形状とした構成のはんだ粉末を示している。
【0084】
また、図5(H)は、図3に示した実施例3−1,3−2のはんだ合金粉末の表面に、20.0重量パーセントを越えるSnと60.0重量パーセントを越えないビスマスBiを含有する合金をメッキして、全体の直径が20〜60μmの球体形状とした構成のはんだ粉末を示している。
【0085】
更に、図5(I)は、図4に示した実施例4−1〜4−6のはんだ合金粉末の表面に、20.0重量パーセントを越えるSnと60.0重量パーセントを越えないビスマスBiを含有する合金をメッキして、全体の直径が20〜60μmの球体形状とした構成のはんだ粉末を示している。
【0086】
上記した各実施例のように、はんだ合金を直径が20〜60μmの粉末体とすることにより、このはんだ粉末をはんだペーストとして用いることが可能となる。また、図4(D)〜(I)に示した実施例のように、はんだ合金をSn、もしくはGeを 0.1〜 5.O重量パーセント有する合金、或いは20.0重量パーセントを越えるSnと60.0重量パーセントを越えないビスマスBiを含有する合金でメッキすることにより、はんだ合金の酸化を防止することができ、はんだペーストの信頼性を向上させることができる。
【0087】
続いて、上記した各はんだ粉末を用いたはんだペーストについて説明する。
上記したはんだ粉末を用いてはんだペーストを作成する場合、本発明者の試作では(1)80.0 〜95.0重量パーセントの含有量を有するはんだ粉末と、全体として20.0〜 5.0重量パーセントの含有量を有するアミンハロゲン塩と多価アルコールと高分子材料との混合物とを混合した構成、或いは(2)80.0 〜95.0重量パーセントの含有量を有するはんだ粉末と、全体として20.0〜 5.0重量パーセントの含有量を有する有機酸と多価アルコールと高分子材料と混合物とを混合した構成とした場合にはんだペーストとして良好な特性を得られることが判った。
【0088】
また、はんだ粉末に混合するアミンハロゲン塩としては、アクリルアミン塩酸塩,アニリン塩酸塩,ジエチルアミン塩酸塩,シクロヘキシルアミン塩酸塩,モノメチルアミン塩酸塩,ジメチルアミン塩酸塩,トリメチルアミン塩酸塩,フェニルヒドラジン塩酸塩,n−ブチルアミン塩酸塩,0−メチルヒドラジン塩酸塩,エチルアミン臭酸塩,シクロヘキシル臭酸塩,2−アミノエチルブロミド臭酸塩,トリ−n−ブチルアミン臭酸塩等が好適である。
【0089】
また、はんだ粉末に混合する有機酸としては、シュウ酸,マロン酸,コハク酸,グルタル酸,アジピン酸,ピメリン酸,スベリン酸,アゼライン酸,セバシン酸,マレイン酸,洒石酸,安臭香酸,酢酸,ヒドロキシ酢酸,プロピオン酸,ブチリック酸,パレリック酸,カプロン酸,エナント酸,カプリン酸,ラウリル酸,ミリスチン酸,パルミチン酸,ステアリン酸等が好適である。
【0090】
図6は上記した図1乃至図3に示されるはんだ合金を用いたはんだ粉末を用いたはんだペーストの混合例を示しており、また図7は上記した図4に示されるはんだ合金を用いたはんだ粉末を用いたはんだペーストの混合例を示している。
【0091】
上記したアミンハロゲン塩或いは有機酸は活性剤として機能する。また、基材としてはアビエチン酸,デヒドロアビエチン酸,α−テルピネオール等を適用することができる。また、チクソ材は粘度の調整をするものであり、高分子材である硬化ヒマシ油等を適用することができる。また、溶剤としては多価アルコールである2−メチル2,4−ペンタジオール等を適用することができる。
【0092】
上記したはんだペーストを用いることにより、Pbを用いないはんだペーストによりはんだリフロー処理が可能となり、生産性の良いはんだ処理を行うことが可能となる。
【0093】
図8は、プリント配線板に一般に行われるはんだメッキに上記したはんだ合金を適用した例を示している。
【0094】
同図に示されるように、プリント配線板1はガラス−エポキシ製のベース材2の表面に銅(Cu)により形成された外部接続端子3が形成さたれ構成とされている。この外部接続端子3上に図1乃至図3を用いて説明した各はんだ合金をメッキ処理したところ、Cuと各はんだ合金との接合性は良好であり、外部接続端子3上にはんだ合金膜4を形成することができた。
【0095】
また、図9は電子部品の接続端子(リード)に一般に行われるはんだメッキに上記したはんだ合金を適用した例を示している。また、本実施例においては、電子部品として半導体装置5を例に挙げている。
【0096】
同図に示されるように、半導体装置5は、樹脂パッケージ6の側部よりCu,42alloy,Covar 等により形成されたリード7が延出した構成とされている。このリード7上に図1乃至図3を用いて説明した各はんだ合金をメッキ処理したところ、Cu及び上記した各合金と各はんだ合金との接合性は良好であり、リード7上にはんだ合金膜8を形成することができた。
【0097】
上記のように、本発明に係るはんだ合金はプリント配線板1に形成される外部接続端子3及び半導体装置5のリード7に共にはんだメッキを行うとができるため、半導体装置5をプリント配線板1に実装する際に外部接続端子3とリード7とを確実にはんだ付けすることができ、実装時における信頼性を向上させることができる。
【0098】
更に、図10は電子部品の外部接続端子となる突起電極(バンプ)に上記したはんだ合金を適用した例を示している。また、本実施例においては、電子部品として半導体装置9を例に挙げている。
【0099】
同図に示されるように、半導体装置9は、半導体素子(図に現れず)を搭載した基板13と、この基板13の上部に配設された樹脂パッケージ14とにより構成される半導体装置本体10の下面に複数のはんだバンプ11を配設した構成とされている。このはんだバンプ11はプリント基板12上に形成された所定の電極にはんだ付けされる。このはんだバンプ11として上記したはんだ合金を例えばボールに形成したものを用いることにより、有鉛はんだを用いることなく半導体装置9をプリント基板12にフェイスダウンボンディングを行うことが可能となる。 続いて、上記したPbを含有しないはんだ合金を用いたはんだ付け方法及びはんだ付け装置について説明する。
【0100】
本発明者は、図1乃至図4に夫々示した実験結果において、他の実施例に対して伸び率の値が異常に大きい実施例が発生することに注目し、このように伸び率の値が異常に大きいはんだ合金が発生する原因を究明する実験を行った。
【0101】
ここで伸び率の値が異常に大きい実施例とは、図1における実施例1−5,図3における実施例3−2,図4における実施例4−1等である。また、先に述べた図1乃至図4に夫々示した実験結果以外においても、本発明者が実施した各種実験においてSn,Biを含むはんだ合金において頻繁に急激な伸び率の上昇が見られることが判った。
【0102】
先ず、本発明者が上記のように他の実施例に対して伸び率の値が異常に大きい実施例が発生する理由として考えたのは不純物の混入である。
【0103】
そこで、本発明者は、前記したと同様の作成方法によりSn,Biよりなるはんだ合金で試験片を作成し、伸び率を測定した結果上記の異常が発生している試験片に対して成分分析を行った。分析方法としては、蛍光X線分析法(SEIKO INSTRUMENTS製 :SFT7355 を使用) と誘導プラズマ発光分光分析法(ICP)を併用した。
【0104】
その結果、伸び率に異常が発生している試験片の成分は、SnとBiのみであり、不純物(第3元素)は混入していないことが判った。
【0105】
次に、本発明者が伸び率が大きくなる理由として考えたのは、試験片の作成条件の差である。具体的には、Sn,Biを含むはんだ合金を鋳型にて鋳造する際の冷却状態に注目し、冷却の行い方(冷却速度)を種々変更し、作成された試験片の特性を調べる実験を行った。以下、実験結果について説明する。
【0106】
図11は、試験片の冷却速度を種々変更した場合における、各試験片の機械的特性(引張強度,伸び率,破断時間,破断面形状)及び物質特性(表面状態,金属組織状態)を調べた実験結果を示している。また、本実験では試験片としてSnの含有率が42.0重量パーセント,Biの含有率が58.0重量パーセントのSn−Biの二元共晶はんだ合金を用いた。
【0107】
更に、本実験においては、冷却条件として自然冷却,水冷(強制冷却),徐冷の3種類を設定した。ここで、自然冷却とは溶融した上記はんだ合金を鋳型に充填した後常温雰囲気中に放置することにより冷却する方法である(実施例5−1〜実施例5−3) 。また、水冷とははんだ合金を鋳型に充填した後、鋳型を水により強制的に冷却する方法である(実施例5−4)。更に、徐冷とははんだ合金を鋳型に充填した後、鋳型を保温材内に入れて徐々に冷却する方法である(実施例5−5)。
【0108】
上記の各冷却方法を採用することにより、溶融したはんだ合金の冷却速度を変更することができる。更に、自然冷却においては、鋳型の温度を200℃(実施例5−1),100℃(実施例5−2),25℃(実施例5−3)の夫々に設定した上で溶融したはんだ合金を流し込むことにより、同一の冷却方法を採用しつつ冷却速度を変更する実験も試みた。
【0109】
また、図11に示される実施例5−1〜実施例5−5の各機械的特性は、単一の試験片による実験結果ではなく、バラツキ及び外乱の影響を低減させる面より、3個のサンプル試験片を作成し、夫々に対して機械的特性を求める実験を行った結果の平均値を示している。
【0110】
図12は実施例5−1の各サンプル試験片の実験結果であり、図13は実施例5−2の各サンプル試験片の実験結果であり、図14は実施例5−3の各サンプル試験片の実験結果であり、図15は実施例5−4の各サンプル試験片の実験結果であり、図16は実施例5−5の各サンプル試験片の実験結果である。
【0111】
また、図17は実施例5−1の各サンプル試験片において平均値に最も近いサンプル試験片に対して引張試験を行った荷重−伸び線図を示しており、図18は実施例5−2の各サンプル試験片において平均値に最も近いサンプル試験片に対して引張試験を行った荷重−伸び線図を示しており、図19は実施例5−3の各サンプル試験片において平均値に最も近いサンプル試験片に対して引張試験を行った荷重−伸び線図を示しており、図20は実施例5−4の各サンプル試験片において平均値に最も近いサンプル試験片に対して引張試験を行った荷重−伸び線図を示しており、図21は実施例5−5の各サンプル試験片において平均値に最も近いサンプル試験片に対して引張試験を行った荷重−伸び線図を示している。
【0112】
更に、図22は実施例5−1の代表的な破断面状態を示しており、図23は実施例5−2の代表的な破断面状態を示しており、図24は実施例5−3の代表的な破断面状態を示しており、図25は実施例5−4の代表的な破断面状態を示しており、図26は実施例5−5の代表的な破断面状態を示している。
【0113】
図11に示す実験結果は、上記した図12乃至図25をまとめたものである。以下、図11に示す実験結果に基づき、冷却条件とはんだ合金の機械的特性との関係について考察する。
【0114】
先ず、実施例5−1, 実施例5−4, 実施例5−5に基づき、鋳型温度が200℃であった場合において、冷却条件(自然冷却,水冷,徐冷却)を変更することにより冷却速度を変更した時の機械的特性に注目する。
【0115】
図11の実験結果より、冷却速度が最も遅い徐冷却の場合が最も伸び率が低く(20.44%)、続いて冷却速度が早くなるに従い、自然冷却(伸び率33.67 %),水冷(伸び率89.48 %) の順で伸び率は向上している。従って、実施例5−1, 実施例5−4, 実施例5−5の実験結果を比較することにより、冷却速度が速いほど伸び率が向上することが判る。
【0116】
続いて、実施例5−1〜実施例5−3に基づき、冷却条件を同一(自然冷却)とした上で鋳型温度を変更することにより冷却速度を変更した時の機械的特性に注目する。
【0117】
図11の実験結果より、冷却速度が最も遅い鋳型温度が200℃の場合が最も伸び率が低く(33.67%)、続いて鋳型温度が低くなるに従い、鋳型温度が100℃(伸び率137.50%),鋳型温度が25℃(伸び率218.33%) の順で伸び率は向上している。従って、実施例5−1〜実施例5−3の実験結果を比較することによっても、冷却速度が速いほど伸び率が向上することが判る。
【0118】
上記実験結果をまとめると、はんだ合金の機械的特性は、はんだ合金の組成が同一である場合には冷却速度に応じて変化し、冷却速度が速いほど伸び率が向上することが判明した。また、これに伴い、冷却速度が速いほど破断面形状も延性破断となっている。
【0119】
このように冷却速度が速いほど伸び率が向上する理由を考察すると、図11の実験結果より、伸び率が良好な値を示す実施例5−2〜実施例5−4においては試験片の表面に鱗状の模様は観察されず(急冷しない一般のSn42−Bi58のはんだ合金は表面に鱗状の模様が存在する)、また金属組織観察を行った結果実施例5−2〜実施例5−4においてはSnの組織が肥大化していることが判った。よって、上記の物質的特性から推定すると、伸び率が向上する原因は、Snの組織が肥大化に起因しているものと思われる。
【0120】
また、前述したように伸び率の急激な上昇は、Sn,Biよりなるはんだ合金ばかりでなく他の組成のはんだ合金においても発生しているため、これらの他の組成のはんだ合金における伸び率の急激な上昇も冷却速度を速くしたことに起因して発生しているものと思われる。
【0121】
上述してきた実験結果より、冷却速度が速いほど伸び率が向上することが判明した。一方、伸び率の良好なはんだ合金は、特に可撓変位するフレキシブル基板におけるはんだ付け等の、はんだ接続位置に大きな撓みが印加される部位のはんだ付けに用いて大きな効果を期待することができる。従って、はんだ付け処理においてはんだ合金を冷却することにより、伸び率の良好な、従ってはんだ付け部位に荷重が印加されてもこれに耐えうるはんだ付け処理を行うことが可能となる。
【0122】
以下、上記した理由に基づくはんだ付け方法及びはんだ付け装置について説明する。
【0123】
図27は、本発明の一実施例であるはんだ付け方法をプリント配線板のはんだ付け処理に適用した場合の工程図を示している。尚、本発明に係るはんだ付け方法は、プリント配線板のはんだ付け処理に限定されるものではなく、種々のはんだ付け作業に適用できるものである。
【0124】
図27に示されるプリント配線板のはんだ付け処理方法では、先ずステップ10において、プリント配線板のはんだ付け位置にフラックスを塗布するフラックス塗布工程を実施する。このフラックス塗布工程は、いわゆるはんだ濡れ性を向上するために行われるものであり、上述したPbを含まない各種はんだ合金に対応して選定される。
【0125】
続くステップ12では、プリント配線板に対して予備加熱を行う予備加熱工程が実施される。このように、プリント配線板に対して予備加熱を行うことにより、はんだ合金の部分的な冷却に起因したはんだの不均一化を防止することができる。
【0126】
続くステップ14では、プリント配線板に溶融したはんだ合金を配設してはんだ付け処理を行うはんだ付け工程が行われる。このはんだ付け工程では、例えばはんだ合金を溶融したはんだ浴中にプリント配線板を浸漬させることにより行われる。尚、上記したステップ10〜ステップ14までの各工程は、有鉛はんだを用いる従来方法においても実施されている工程である。
【0127】
続くステップ16では、はんだ付けした部位を冷却する冷却工が実施される。この冷却工程は本発明方法の特徴となる工程であり、ステップ14のはんだ付け工程において溶融され高温となっているはんだ合金を急激に冷却することにより、前述したようにはんだ合金の伸び率を向上させることができる。
【0128】
この際、はんだ合金を急激に冷却する具体的な方法としては、上記のはんだ付けした部位に冷媒(例えば、冷却ガスまたは揮発性有機溶剤等)を吹き付けることが考えられる。このように、冷却手段として冷媒を用いることにより、局所的な(即ち、はんだ付け部位のみに対する)冷却を行うことができ、プリント配線板に配設される他の部品等に冷却により影響が及ぶのを防止することができる。
図28は、本発明の一実施例であるはんだ付け装置を示している。
【0129】
同図に示すはんだ付け装置20は、前記した図27に示したはんだ付け処理方法に対応したものであり、被接合材として板状の部材(例えばプリント配線板)のはんだ付け処理に用いられるものである。しかるに、本実施例に係るはんだ付け装置20は、プリント配線板のはんだ付け処理に限定されるものではなく、種々のはんだ付け作業に適用できるものである。
【0130】
はんだ付け装置20は、大略するとフラックス塗布装置21,予備加熱装置22,はんだ付け処理装置23,搬送コンベア24,及び本発明の特徴となる冷却装置25等により構成されている。
【0131】
プリント配線板26は、搬送コンベア24に載置されて図中矢印で示す方向に搬送される。また、プリント配線板26の搬送方向に対する上流側より順にフラックス塗布装置21,予備加熱装置22,はんだ付け処理装置23,冷却装置25が配設されている。
【0132】
従って、プリント配線板26は搬送コンベア24により搬送される過程において、フラックス塗布装置21によりプリント配線板26のはんだ付け位置にフラックスが塗布され、続く予備加熱装置22によりプリント配線板26の予備加熱処理が行われ、続くはんだ付け処理装置23により上記したPbを含まないはんだ合金を用いて所定のはんだ付け処理が行われる。
【0133】
上記のようにはんだ付け処理が行われたプリント配線板26は、搬送コンベア24により冷却装置25に送られる。冷却装置25は、はんだ付け処理装置23により溶融され高温となっているはんだ合金を急激に冷却する。これにより、前述したようにはんだ合金の伸び率を向上させることができる。
【0134】
冷却装置25の具体的構成を図29乃至図31に示す。
【0135】
図29に示す冷却装置25Aは、冷媒として液体窒素を用いたものであり、液体窒素は液体窒素タンク27に充填されている。この液体窒素タンク27内の液体窒素は気化器28に供給される構成されており、液体窒素はこの気化器28において気化されて低温の冷却ガスとなる。
【0136】
気化器28で生成さたれ冷却ガス(窒素ガス)は、冷却ガスノズル30が接続されている冷却ガス供給パイプ29に供給され、よって冷却ガスは冷却ガスノズル30からプリント配線板26のはんだ合金配設位置に向け噴射される。これにより、プリント配線板26に配設されたはんだ合金は急冷却され、はんだ合金の伸び率を向上させることができる。
【0137】
一方、図30に示す冷却装置25Bは、冷媒として揮発性溶剤であるフレオンを用いたものである。フレオンはフレオンタンク31に充填されている。このフレオンタンク31には、フレオン噴射ノズル30が接続されたフレオン供給パイプ33が接続されている。
【0138】
フレオンタンク31内のフレオンがフレオン供給パイプ33に流出する、上記のようにフレオンは揮発性溶剤であるため気化して低温のフレオンガスが発生する。この低温のフレオンガスは、フレオン供給パイプ33を通りフレオン噴射ノズル30からプリント配線板26のはんだ合金配設位置に向け噴射される。これにより、プリント配線板26に配設されたはんだ合金は急冷却され、はんだ合金の伸び率を向上させることができる。
【0139】
更に、図31に示す冷却装置25Cは、前記した図29に示した冷却装置25Aを利用して管状の被接合材(本実施例ではパイプ材34)に対する冷却処理を行うよう構成されたものである。尚、図29に示した構成と同一構成については同一符号を付してその説明を省略する。
【0140】
冷却装置25Cは、冷却ガスノズル35を環状形状とすると共に、内側に向け冷却ガス(窒素ガス)を噴射しうる複数の噴射口36を設けた構成とされている。この冷却ガスノズル35は、筒状形状の冷却管37内に配設されている。
【0141】
図示されるように、はんだ鏝38を用いてSn−Bi共晶糸はんだ39を溶融してパイプ材34に対しはんだ付け処理を行うと、このパイプ材34は冷却装置25Cの冷却管37内に挿入される。前記したように、冷却管37内には冷却ガス(を内側に向け噴射する複数の噴射口36を有した冷却ガスノズル35が設けられているため、パイプ材34のはんだ付けされた部位は一括的に冷却ガスノズル35により冷却される。
【0142】
このように、冷却装置25Cによれば被接合材が管状形状を有しているパイプ材34であっても、はんだ合金の配設位置を均一に冷却することができ、均一の伸び率特性を有するはんだ付け処理を行うことが可能となる。
【0143】
尚、冷却装置25の構成は図29乃至図31に示した構成に限定されるものではなく、種々の構成の冷却装置を適用することができる。
【0144】
【発明の効果】
上述の如く本発明によれば、はんだ合金,はんだ粉末,はんだペースト,プリント配線板及び電子部品を鉛を含有しない構成とすることができ、鉛の毒性に係わる各種悪影響を排除することができ安全性が向上すると共に、環境規制対策に対応することができる。
【0145】
また、機械的強度を維持しつつ、従来よりも低温ではんだ付けを行うことが可能となるため、はんだ付けを行う被接合材に対するダメージを低減でき、被接合材に対する前処理の簡単化及び被接合材を構成する材料の低コスト化を図ることができる。
【0146】
更に、上記のはんだ付け方法及びはんだ付け装置を用いることにより、機械的特性(伸び率)の良好なはんだ付け処理を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Sn,Bi,Inを含有したはんだ合金において、Inの含有量を変化させた場合における引張強度,伸び率,破断時間,破断面形状,融点等を求めた試験結果を示す図である。
【図2】Sn,Bi,Inを含有したはんだ合金において、Biの含有量を変化させた場合における引張強度,伸び率,破断時間,破断面形状,融点等を求めた試験結果を示す図である。
【図3】Sn,Bi,Inにこれ以外の金属元素もしくは非金属元素を添加したはんだ合金に対し、引張強度,伸び率,破断時間,破断面形状,融点を夫々試験して求めた試験結果を示す図である。
【図4】Sn,Ag,Biを含有したはんだ合金において、主にBiの含有量を変化させた場合における引張強度,伸び率,破断時間,破断面形状,融点等を求めた試験結果を示す図である。
【図5】はんだ粉末を説明するための図である。
【図6】はんだペーストを説明するための図である(その1)。
【図7】はんだペーストを説明するための図である(その2)。
【図8】プリント配線板を説明するための図である。
【図9】電子部品(接続端子としてリードを用いたもの)を説明するための図である。
【図10】電子部品(接続端子としてバンプを用いたもの)を説明するための図である。
【図11】試験片作成条件とはんだ合金の機械的特性との関係を求めた実験結果を示す図である。
【図12】図11における実施例5−1の各サンプル試験片の実験結果を示す図である。
【図13】図11における実施例5−2の各サンプル試験片の実験結果を示す図である。
【図14】図11における実施例5−3の各サンプル試験片の実験結果を示す図である。
【図15】図11における実施例5−4の各サンプル試験片の実験結果を示す図である。
【図16】図11における実施例5−5の各サンプル試験片の実験結果を示す図である。
【図17】実施例5−1の各サンプル試験片において平均値に最も近いサンプル試験片に対して引張試験を行った荷重−伸び線図を示す図である。
【図18】実施例5−2の各サンプル試験片において平均値に最も近いサンプル試験片に対して引張試験を行った荷重−伸び線図を示す図である。
【図19】実施例5−3の各サンプル試験片において平均値に最も近いサンプル試験片に対して引張試験を行った荷重−伸び線図を示す図である。
【図20】実施例5−4の各サンプル試験片において平均値に最も近いサンプル試験片に対して引張試験を行った荷重−伸び線図を示す図である。
【図21】実施例5−5の各サンプル試験片において平均値に最も近いサンプル試験片に対して引張試験を行った荷重−伸び線図を示す図である。
【図22】実施例5−1の代表的な破断面状態を示す図である。
【図23】実施例5−2の代表的な破断面状態を示す図である。
【図24】実施例5−3の代表的な破断面状態を示す図である。
【図25】実施例5−4の代表的な破断面状態を示す図である。
【図26】実施例5−5の代表的な破断面状態を示す図である。
【図27】はんだ付け方法を示す工程図である。
【図28】はんだ付け装置の構成図である。
【図29】冷却装置の一例を示す構成図である。
【図30】冷却装置の一例を示す構成図である。
【図31】冷却装置の一例を示す構成図である。
【符号の説明】
1,プリント配線板
2 ベース材
3 外部接続端子
4,8 はんだ合金膜
5,9 半導体装置
6 樹脂パッケージ
7 リード
11 はんだバンプ
30 はんだ付け装置
21 フラックス塗布装置
22 予備加熱装置
23 はんだ付け処理装置
24 搬送コンベア
25,25A〜25C 冷却装置
26 プリント配線板
27 液体窒素タンク
28 気化器
29 冷却供給パイプ
30,35 冷却ガスノズル
31 フレオンタンク
32 フレオン噴射ノズル
33 フレオン供給パイプ
34 パイプ材

Claims (11)

  1. 54 重量パーセントの含有量のビスマス(Bi)と、
    5 重量パーセントの含有量のインジュウム(In)と、
    1 重量パーセントの含有量の銀(Ag)と、
    40 重量パーセントの含有量の錫(Sn)と
    からなる組成を有することを特徴とするはんだ合金。
  2. 54 重量パーセントの含有量のビスマス(Bi)と、
    5 重量パーセントの含有量のインジュウム(In)と、
    1 重量パーセントの含有量の亜鉛(Zn)と、
    40 重量パーセントの含有量の錫(Sn)と
    からなる組成を有することを特徴とするはんだ合金。
  3. 請求項1または2記載のはんだ合金を、
    直径20〜60μmの球体形成としたことを特徴とするはんだ粉末。
  4. 請求項3記載のはんだ粉末において、
    粉末表面に錫(Sn)もしくはゲルマニウム(Ge)を 0.1 5 重量パーセント有する合金をメッキしたことを特徴とするはんだ粉末。
  5. 80 95 重量パーセントの含有量を有する請求項3または4記載のはんだ粉末と、
    全体として 20 5 重量パーセントの含有量を有するアミンハロゲン塩と多価アルコールと高分子材料との混合物とを混合した構成としたことを特徴とするはんだペースト。
  6. 80 95 重量パーセントの含有量を有する請求項3または4記載のはんだ粉末と、
    全体として 20 5 重量パーセントの含有量を有する有機酸と多価アルコールと高分子材料と混合物とを混合した構成としたことを特徴とするはんだペースト。
  7. ベース材と、該ベース材上に形成された電子部品端子接続パターンとを具備するプリント配線板において、
    上記電子部品端子接続パターンに、請求項1または2記載のはんだ合金をメッキしたことを特徴とするプリント配線板。
  8. 電子部品本体より接続端子が延出した構成の電子部品において、
    上記接続端子に、請求項1または2記載のはんだ合金をメッキしたことを特徴とする電子部品。
  9. 電子部品本体に接続端子として突起電極が形成された構成の電子部品において、
    上記突起電極を請求項1または2記載のはんだ合金により形成したことを特徴とする電子部品。
  10. 請求項1または2記載のはんだ合金を用いて被接合部材に対してはんだ付け処理を行うはんだ付け工程と、
    上記はんだ付け工程終了後にはんだ付けした部位を冷却する冷却工程と、
    を有することを特徴とするはんだ付け方法。
  11. 請求項1または2記載のはんだ合金を用いて被接合部材に対してはんだ付け処理を行うはんだ付け処理装置と、
    上記はんだ付け工程終了後にはんだ付けした部位を冷却する冷却装置とを具備することを特徴とするはんだ付け装置。
JP2001040966A 1994-09-29 2001-02-16 はんだ合金及びはんだ粉末及びはんだペースト及びプリント配線板及び電子部品及びはんだ付け方法及びはんだ付け装置 Expired - Fee Related JP3600165B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001040966A JP3600165B2 (ja) 1994-09-29 2001-02-16 はんだ合金及びはんだ粉末及びはんだペースト及びプリント配線板及び電子部品及びはんだ付け方法及びはんだ付け装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23573494 1994-09-29
JP6-235734 1994-09-29
JP2001040966A JP3600165B2 (ja) 1994-09-29 2001-02-16 はんだ合金及びはんだ粉末及びはんだペースト及びプリント配線板及び電子部品及びはんだ付け方法及びはんだ付け装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05956195A Division JP3224185B2 (ja) 1994-09-29 1995-03-17 はんだ合金及びはんだ粉末及びはんだペースト及びプリント配線板及び電子部品及びはんだ付け方法及びはんだ付け装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001276996A JP2001276996A (ja) 2001-10-09
JP3600165B2 true JP3600165B2 (ja) 2004-12-08

Family

ID=26532295

Family Applications (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05956195A Expired - Fee Related JP3224185B2 (ja) 1994-09-29 1995-03-17 はんだ合金及びはんだ粉末及びはんだペースト及びプリント配線板及び電子部品及びはんだ付け方法及びはんだ付け装置
JP2001040966A Expired - Fee Related JP3600165B2 (ja) 1994-09-29 2001-02-16 はんだ合金及びはんだ粉末及びはんだペースト及びプリント配線板及び電子部品及びはんだ付け方法及びはんだ付け装置
JP2001040967A Expired - Lifetime JP3600166B2 (ja) 1994-09-29 2001-02-16 はんだ合金及びはんだ粉末及びはんだペースト及びプリント配線板及び電子部品及びはんだ付け方法及びはんだ付け装置

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05956195A Expired - Fee Related JP3224185B2 (ja) 1994-09-29 1995-03-17 はんだ合金及びはんだ粉末及びはんだペースト及びプリント配線板及び電子部品及びはんだ付け方法及びはんだ付け装置

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001040967A Expired - Lifetime JP3600166B2 (ja) 1994-09-29 2001-02-16 はんだ合金及びはんだ粉末及びはんだペースト及びプリント配線板及び電子部品及びはんだ付け方法及びはんだ付け装置

Country Status (1)

Country Link
JP (3) JP3224185B2 (ja)

Families Citing this family (35)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5755896A (en) * 1996-11-26 1998-05-26 Ford Motor Company Low temperature lead-free solder compositions
JP3622462B2 (ja) 1997-12-16 2005-02-23 株式会社日立製作所 半導体装置
US6156132A (en) * 1998-02-05 2000-12-05 Fuji Electric Co., Ltd. Solder alloys
JP2000183511A (ja) * 1998-12-21 2000-06-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd リフローはんだ付け方法およびリフローはんだ付け装置
JP4577974B2 (ja) * 2000-10-31 2010-11-10 パナソニック株式会社 フローはんだ付け方法および装置
JP4684439B2 (ja) * 2001-03-06 2011-05-18 富士通株式会社 伝導性粒子、伝導性組成物および、電子機器の製造方法
JP3953947B2 (ja) * 2002-12-13 2007-08-08 内橋エステック株式会社 合金型温度ヒューズ及び温度ヒューズエレメント用材料
CN100376704C (zh) * 2003-05-29 2008-03-26 松下电器产业株式会社 温度保险丝用元件、温度保险丝及使用了温度保险丝的电池
JP2007536088A (ja) * 2004-05-04 2007-12-13 エス−ボンド テクノロジーズ、エルエルシー インジウム、ビスマス及び/またはカドミウムを含有する低温活性半田を用いて形成した電子パッケージ
EP2623826B1 (en) * 2004-11-24 2016-04-06 Senju Metal Industry Co., Ltd. Fusible Plug
JP4627458B2 (ja) * 2005-05-27 2011-02-09 有限会社ナプラ ガラス又はセラミックスの低温接合用無鉛ハンダ合金
JP4472751B2 (ja) 2005-06-17 2010-06-02 富士通株式会社 はんだ処理方法
JP4799997B2 (ja) * 2005-10-25 2011-10-26 富士通株式会社 電子機器用プリント板の製造方法およびこれを用いた電子機器
EP2052805B1 (en) * 2006-08-04 2016-09-28 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Bonding material, bonded portion and circuit board
KR101406174B1 (ko) * 2007-06-18 2014-06-12 엠케이전자 주식회사 주석, 은 및 비스무스를 함유하는 무연솔더
CN101812623B (zh) * 2009-02-19 2014-04-09 上海神沃电子有限公司 一种环保型低温合金及其制备方法
CN101764002B (zh) * 2009-12-25 2014-01-01 上海神沃电子有限公司 一种助熔剂及其制备方法与应用
JP5828582B2 (ja) * 2011-03-24 2015-12-09 デクセリアルズ株式会社 太陽電池モジュール、太陽電池モジュールの製造方法、導電性接着剤
CN102990242A (zh) * 2011-09-13 2013-03-27 郴州金箭焊料有限公司 一种低温无卤无铅焊锡膏
KR101940237B1 (ko) * 2012-06-14 2019-01-18 한국전자통신연구원 미세 피치 pcb 기판에 솔더 범프 형성 방법 및 이를 이용한 반도체 소자의 플립 칩 본딩 방법
JP5958811B2 (ja) * 2012-07-12 2016-08-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 はんだ材料及びこれを用いた実装構造体
JP2015088683A (ja) * 2013-11-01 2015-05-07 富士通株式会社 熱接合シート、及びプロセッサ
JP5852080B2 (ja) * 2013-11-05 2016-02-03 ローム株式会社 半導体装置
CN105728977B (zh) * 2016-04-29 2018-06-19 广东中实金属有限公司 一种高可靠性低温无铅锡膏及其制备方法
JP6706351B2 (ja) * 2017-01-20 2020-06-03 レノボ・シンガポール・プライベート・リミテッド はんだ接合方法、およびはんだ継手
JP2018122322A (ja) * 2017-01-31 2018-08-09 株式会社タムラ製作所 鉛フリーはんだ合金、ソルダペースト、電子回路基板及び電子制御装置
JP6418349B1 (ja) * 2018-03-08 2018-11-07 千住金属工業株式会社 はんだ合金、はんだペースト、はんだボール、やに入りはんだおよびはんだ継手
CN112518167A (zh) * 2018-04-04 2021-03-19 史国民 耐腐蚀低温焊接材料
MX2021004334A (es) * 2018-10-24 2021-06-23 Alpha Assembly Solutions Inc Soluciones de soldadura de baja temperatura para sustratos de polimeros, placas de circuito impreso y otras aplicaciones de union.
EP3718678A1 (de) * 2019-04-03 2020-10-07 Felder GmbH Löttechnik Verfahren zur herstellung eines snbi-lötdrahtes, lötdraht und vorrichtung
WO2021049437A1 (ja) 2019-09-11 2021-03-18 株式会社新菱 Sn-Bi-In系低融点接合部材およびその製造方法、ならびに半導体電子回路およびその実装方法
JP7080939B2 (ja) 2020-09-04 2022-06-06 株式会社新菱 低融点接合部材およびその製造方法ならびに半導体電子回路およびその実装方法
CN112658526A (zh) * 2020-11-27 2021-04-16 北京理工大学 一种用于控制界面处金属间化合物生长的低熔点焊料
EP4159359A1 (de) * 2021-09-30 2023-04-05 ZKW Group GmbH Nicht-eutektische sn-bi-in lotlegierungen
CN114888480A (zh) * 2022-05-27 2022-08-12 深圳市聚峰锡制品有限公司 一种复合合金焊料及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001293594A (ja) 2001-10-23
JPH08150493A (ja) 1996-06-11
JP3224185B2 (ja) 2001-10-29
JP2001276996A (ja) 2001-10-09
JP3600166B2 (ja) 2004-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3600165B2 (ja) はんだ合金及びはんだ粉末及びはんだペースト及びプリント配線板及び電子部品及びはんだ付け方法及びはんだ付け装置
US6984254B2 (en) Lead-free solder alloy and a manufacturing process of electric and electronic apparatuses using such a lead-free solder alloy
EP1213089B1 (en) Solder, method for processing surface of printed wiring board, and method for mounting electronic part
JP4770733B2 (ja) はんだ及びそれを使用した実装品
TW201615854A (zh) 用於焊料層次的低溫高可靠度合金
TWI279281B (en) Lead-free solder alloy and preparation thereof
JP4722751B2 (ja) 粉末はんだ材料および接合材料
Shono et al. Development of Sn-Zn-Al lead-free solder alloys
EP3590652B1 (en) Solder alloy, solder junction material, and electronic circuit substrate
KR20090050072A (ko) 전기적 상호 연결부를 위한 개선된 솔더 합금, 그 생산 방법 및 용도
JP3991788B2 (ja) はんだおよびそれを用いた実装品
WO2007075763A1 (en) Modified and doped solder alloys for electrical interconnects, methods of production and uses thereof
EP3707285B1 (en) Low-silver tin based alternative solder alloy to standard sac alloys for high reliability applications
Kitajima et al. Reliability study of new SnZnAl lead-free solders used in CSP packages
JP2003245793A (ja) ハンダ用組成物、ハンダ付け方法および電子部品
US20030141602A1 (en) Lead pin with Au-Ge based brazing material
US9981348B2 (en) Solder alloy and mounted structure using same
JPH11151591A (ja) 高温無鉛はんだ合金
JPH0422595A (ja) クリームはんだ
US20040096688A1 (en) Lead-free joining material and joining method using the same
JP6427752B1 (ja) はんだ合金、はんだ接合材料及び電子回路基板
JP2006000925A (ja) 無鉛はんだ合金およびその製造方法
JP2003200288A (ja) Pbフリーはんだ材料及びそれを用いた電子機器
CN109894768A (zh) 一种低温无铅合金焊料及其制备方法
JP2003205388A (ja) パッケージ用無鉛はんだ製法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040224

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040426

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040914

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040915

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080924

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080924

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090924

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090924

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100924

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100924

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110924

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120924

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120924

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130924

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees