JP3600052B2 - 左右糸巻き歪補正回路 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は左右糸巻き歪補正回路に関し、特にたとえばテレビジョン受像機およびモニタなどの陰極線管(CRT)に適用される、左右糸巻き歪補正回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3に示す従来のこの種の左右糸巻き歪補正回路1では、水平ドライブパルスが入力端子2に入力され、垂直パラボラ電圧が入力端子3に入力される。FET5は、PWM(Pulse Wide Modulation) 回路4の出力電圧に応じてオン/オフされ、FET5がオンのとき、S字コンデンサCS ′に充電された電圧がチョークコイルL1を介して接地面に放電される。S字コンデンサCS ′の電圧が低くなれば、水平偏向コイルL2に流れる水平偏向電流が増加し、S字コンデンサCS ′の電圧が高くなれば水平偏向電流は減少する。このようなS字コンデンサCS ′の電圧によって、左右の糸巻き歪が補正されていた
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この従来技術では、PWM回路4およびFET5が温度特性などでばらついてしまう。このため、S字コンデンサCS ′の端子電圧を適切に制御できず、糸巻き歪の補正ができないという問題があった。
それゆえに、この発明の主たる目的は、素子のばらつきや温度変化に拘わらず適切に動作する、左右糸巻き歪補正回路を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明は、水平偏向電流を制御する第1コンデンサ、第1コンデンサに並列接続されかつ第1コンデンサの不要電荷を放電するためのトランジスタ、およびトランジスタの導通時間を制御するためのPWM信号を出力するPWM回路を備えるダイオード変調方式の左右糸巻き歪補正回路において、第1コンデンサの端子電圧を波形整形する波形整形手段、波形整形手段の出力が印加される第1入力端,垂直パラボラ電圧が入力される第2入力端,および第1入力端に対する印加電圧と第2入力端に対する印加電圧との差分に応じた電圧を出力する出力端を有する差動アンプ、および出力端と第2入力端との間に介挿される、第1抵抗とこの第1抵抗に並列接続されるかつ水平周波数成分を除去する第2コンデンサとを含む並列回路をさらに備え、波形整形手段は、端子電圧を分圧する第2抵抗および第3抵抗、および第3抵抗に並列接続されるかつ分圧された電圧の水平周波数成分を除去する第3コンデンサを含み、PWM回路は、出力端からの出力電圧に基づいてPWM信号を生成することを特徴とする、左右糸巻き歪補正回路である。
【0005】
【作用】
左右糸巻き歪補正回路はダイオード変調方式であり、水平偏向電流を制御するコンデンサが設けられる。トランジスタはコンデンサに並列接続され、かつコンデンサの不要電荷を放電する。波形整形手段は、コンデンサの端子電圧を波形整形する。制御手段は、波形成形手段の出力と垂直パラボラ電圧とに基づいてトランジスタの導通時間を制御する。
【0006】
この発明のある局面では、波形整形手段は分圧手段および第1除去手段を含む。分圧手段は端子電圧を分圧し、第1除去手段は分圧された電圧の高周波成分を除去する。
この発明のある実施例では、制御手段は生成手段を含み、生成手段は波形整形手段の出力と垂直パラボラ電圧との差に応じた出力を生成する。
【0007】
この発明の他の実施例では、制御手段は第2除去手段をさらに含み、第2除去手段は生成手段の出力に含まれる水平周波数成分を除去する。
【0008】
【発明の効果】
この発明によれば、制御手段が端子電圧と垂直パラボラ電圧とに基づいてトランジスタの導通時間を制御するので、素子のばらつきや温度変化に拘わらず適切に動作することができる。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0009】
【実施例】
図1を参照して、この実施例の左右糸巻き歪補正回路10は入力端子12を含み、入力端子12はトランジスタT1のベースに接続される。トランジスタT1のコレクタはダンパダイオードD1のカソードに接続される。トランジスタT1とダンパダイオードD1との接続点には、コンデンサC1の一方端および水平偏向コイルL11の一方端が接続される。トランジスタT1のエミッタは、接地面に接続される。ダンパダイオードD1のアノードはダンパダイオードD2のカソードに接続され、ダンパダイオードD2のアノードは接地面に接続される。ダンパダイオードD1とダンパダイオードD2との接続点には、コンデンサC1の他方端、コンデンサC2の一方端、コンデンサC3の一方端およびコイルL12の一方端が接続される。コンデンサC2の他方端は接地面に接続される。コンデンサC3の他方端は水平偏向コイルL11の他方端と接続される。コイルL12の他方端は、S字コンデンサCS の一方端に接続され、S字コンデンサCS の他方端は接地面に接続される。コイルL12とS字コンデンサCS との接続点にはチョークコイルL13の一方端が接続される。
【0010】
チョークコイルL13の他方端は、電界効果トランジスタ(FET)14のドレインに接続される。FET14のソースは接地面に接続され、FET14のゲートはPWM回路16に接続される。また、コイルL12とS字コンデンサCS との接続点には、抵抗R1の一方端が接続される。抵抗R1の他方端は、抵抗R2を介して接地面に接続される。抵抗R1と抵抗R2との接続点にはコンデンサC4の一方端が接続され、コンデンサC4の他方端は接地面に接続される。また、抵抗R1と抵抗R2との接続点は差動アンプ18のプラス入力端に接続される。差動アンプ18のマイナス入力端には入力端子20が接続され、差動アンプ18と入力端子20との接続点には抵抗R3の一方端およびコンデンサC5の一方端が接続される。抵抗R3の他方端は差動アンプ18の出力端に接続されるとともに、コンデンサC5の他方端に接続される。また、差動アンプ18の出力端は、PWM回路16に接続される。
【0011】
入力端子12には水平ドライブパルスが与えられ、水平ドライブパルスがハイレベルの場合にはトランジスタT1がオンし、ダンパダイオードD1およびD2がオンする。このとき、鋸波電流I1が水平偏向コイルL11に流れ、また鋸波電流I2がコイルL12に流れる。鋸波電流I1およびI2は走査期間の時間の経過とともに直線的に減少し、走査期間のほぼ中間でその向きが逆転(図面の矢印と反対方向に)される。
【0012】
走査期間の後半では、鋸波電流I1はトランジスタT1を介して接地面に流れる。鋸波電流I1が鋸波電流I2より大きいときには、ダンパダイオードD2には差電流I1−I2が流れ、ダンパダイオードD1の電流は0になる。一方、鋸波電流I1が鋸波電流I2より小さいときには、ダンパダイオードD1には差電流I2−I1が流れ、ダンパダイオードD2の電流は0になる。
【0013】
垂直帰線期間では、トランジスタT1にはローレベルの水平ドライブパルスが与えられ、トランジスタT1はオフする。したがって、ダンパダイオードD1およびD2もオフする。すると、鋸波電流I1はコンデンサC1を充電し、鋸波電流I2はコンデンサC2を充電する。コンデンサC1およびC2の充電が完了すると、コンデンサC1およびC2は放電を開始する。つまり、コンデンサC1と水平偏向コイルL11およびコンデンサC3の直列回路とが並列共振し、コンデンサC2とコイルL12およびS字コンデンサCS の直列回路とが並列共振する。コンデンサC1およびC2の両端子間には、ほぼ正弦波形の帰線パルス電圧が発生する。この帰線パルス電圧が0になると、ダンパダイオードD1およびD2が導通し、再び走査期間の前半の動作に移行する。このような動作が繰り返し行われる。
【0014】
S字コンデンサCS の端子電圧は抵抗R1およびR2によって分圧され、抵抗R2の端子電圧に含まれる高周波成分がコンデンサC4によって除去される。このような抵抗R2の端子電圧が差動アンプ18のプラス入力端に与えられる。また、チョークコイルL13で取り出された直流成分はFET14のドレインに与えられる。
【0015】
また、差動アンプ18のマイナス入力端には、入力端子20を介して入力された垂直パラボラ電圧が与えられる。なお、垂直パラボラ電圧はミラー積分回路(図示せず)で生成される。差動アンプ18は、S字コンデンサCS の端子電圧を分圧し高周波成分を除去した電圧と垂直パラボラ電圧との差を検出し、差に比例した増幅電圧を出力する。差動アンプ18の閉ループは抵抗R3で形成され、抵抗R3と並列に接続されたコンデンサC5によって差動アンプ18の出力に含まれる水平周波数成分(水平成分)が除去される。つまり、図2に示すように、垂直帰線期間ではS字コンデンサCS の端子電圧には水平成分が含まれるため、差動アンプ18は水平成分についても差動増幅してしまう。このため、コンデンサC5を用いて水平成分が除去される。
【0016】
差動アンプ18の出力電圧はPWM回路16でパルス幅を変調され、変調された差動アンプ18の出力電圧がFET14のゲートに与えられる。PWM回路16からの出力電圧がハイレベルの場合にはFET14はオンし、ソース電流は接地面に与えられる。つまり、S字コンデンサCS の不要電荷が放電される。一方、PWM回路16からの出力電圧がローレベルの場合にはFET14はオフであるため、FET14には電流は流れない。
【0017】
たとえば、S字コンデンサCS の電圧が上昇すると、差動アンプ18のプラス入力端の入力電圧が上昇し、差動アンプ18の出力電圧が高くなる。このとき、PWM回路16からの出力電圧のハイレベルの期間が長くなる。したがって、FET14のオン期間が長くなり、チョークコイルL13からFET14を介して接地面に流れる電流の量が増加する。このため、S字コンデンサCS の端子電圧は下がる。このように、差動アンプ18のプラス入力端に入力される電圧とマイナス入力端に入力される電圧とが一致する電圧で、S字コンデンサCS の端子電圧が制御される。
【0018】
この実施例によれば、S字コンデンサCS の端子電圧と垂直パラボラ電圧とに基づいてPWM回路16の出力電圧によってFET14のオン/オフ期間のデューティ比を制御するので、素子のばらつきや温度変化に拘わらず適切に動作することができる。したがって、適切に左右糸巻歪み補正をかけることができる。
なお、この実施例では、PWM回路16でFET14のオン/オフ期間を制御するようにしたが、PWM回路16に変えてトランジスタを用いてもよい。この場合、たとえばnpn型のトランジスタを用いてエミッタフォロワ回路を構成し、差動アンプ18の出力電圧をベースに入力し、エミッタ電圧をFET14のゲートに入力すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す図解図である。
【図2】図1実施例のS字コンデンサの端子電圧を示す波形図である。
【図3】従来の左右糸巻き歪補正回路を示す図解図である。
【符号の説明】
10 …左右糸巻き歪補正回路
14 …FET
16 …PWM回路
18 …差動アンプ
【産業上の利用分野】
この発明は左右糸巻き歪補正回路に関し、特にたとえばテレビジョン受像機およびモニタなどの陰極線管(CRT)に適用される、左右糸巻き歪補正回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3に示す従来のこの種の左右糸巻き歪補正回路1では、水平ドライブパルスが入力端子2に入力され、垂直パラボラ電圧が入力端子3に入力される。FET5は、PWM(Pulse Wide Modulation) 回路4の出力電圧に応じてオン/オフされ、FET5がオンのとき、S字コンデンサCS ′に充電された電圧がチョークコイルL1を介して接地面に放電される。S字コンデンサCS ′の電圧が低くなれば、水平偏向コイルL2に流れる水平偏向電流が増加し、S字コンデンサCS ′の電圧が高くなれば水平偏向電流は減少する。このようなS字コンデンサCS ′の電圧によって、左右の糸巻き歪が補正されていた
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この従来技術では、PWM回路4およびFET5が温度特性などでばらついてしまう。このため、S字コンデンサCS ′の端子電圧を適切に制御できず、糸巻き歪の補正ができないという問題があった。
それゆえに、この発明の主たる目的は、素子のばらつきや温度変化に拘わらず適切に動作する、左右糸巻き歪補正回路を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明は、水平偏向電流を制御する第1コンデンサ、第1コンデンサに並列接続されかつ第1コンデンサの不要電荷を放電するためのトランジスタ、およびトランジスタの導通時間を制御するためのPWM信号を出力するPWM回路を備えるダイオード変調方式の左右糸巻き歪補正回路において、第1コンデンサの端子電圧を波形整形する波形整形手段、波形整形手段の出力が印加される第1入力端,垂直パラボラ電圧が入力される第2入力端,および第1入力端に対する印加電圧と第2入力端に対する印加電圧との差分に応じた電圧を出力する出力端を有する差動アンプ、および出力端と第2入力端との間に介挿される、第1抵抗とこの第1抵抗に並列接続されるかつ水平周波数成分を除去する第2コンデンサとを含む並列回路をさらに備え、波形整形手段は、端子電圧を分圧する第2抵抗および第3抵抗、および第3抵抗に並列接続されるかつ分圧された電圧の水平周波数成分を除去する第3コンデンサを含み、PWM回路は、出力端からの出力電圧に基づいてPWM信号を生成することを特徴とする、左右糸巻き歪補正回路である。
【0005】
【作用】
左右糸巻き歪補正回路はダイオード変調方式であり、水平偏向電流を制御するコンデンサが設けられる。トランジスタはコンデンサに並列接続され、かつコンデンサの不要電荷を放電する。波形整形手段は、コンデンサの端子電圧を波形整形する。制御手段は、波形成形手段の出力と垂直パラボラ電圧とに基づいてトランジスタの導通時間を制御する。
【0006】
この発明のある局面では、波形整形手段は分圧手段および第1除去手段を含む。分圧手段は端子電圧を分圧し、第1除去手段は分圧された電圧の高周波成分を除去する。
この発明のある実施例では、制御手段は生成手段を含み、生成手段は波形整形手段の出力と垂直パラボラ電圧との差に応じた出力を生成する。
【0007】
この発明の他の実施例では、制御手段は第2除去手段をさらに含み、第2除去手段は生成手段の出力に含まれる水平周波数成分を除去する。
【0008】
【発明の効果】
この発明によれば、制御手段が端子電圧と垂直パラボラ電圧とに基づいてトランジスタの導通時間を制御するので、素子のばらつきや温度変化に拘わらず適切に動作することができる。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0009】
【実施例】
図1を参照して、この実施例の左右糸巻き歪補正回路10は入力端子12を含み、入力端子12はトランジスタT1のベースに接続される。トランジスタT1のコレクタはダンパダイオードD1のカソードに接続される。トランジスタT1とダンパダイオードD1との接続点には、コンデンサC1の一方端および水平偏向コイルL11の一方端が接続される。トランジスタT1のエミッタは、接地面に接続される。ダンパダイオードD1のアノードはダンパダイオードD2のカソードに接続され、ダンパダイオードD2のアノードは接地面に接続される。ダンパダイオードD1とダンパダイオードD2との接続点には、コンデンサC1の他方端、コンデンサC2の一方端、コンデンサC3の一方端およびコイルL12の一方端が接続される。コンデンサC2の他方端は接地面に接続される。コンデンサC3の他方端は水平偏向コイルL11の他方端と接続される。コイルL12の他方端は、S字コンデンサCS の一方端に接続され、S字コンデンサCS の他方端は接地面に接続される。コイルL12とS字コンデンサCS との接続点にはチョークコイルL13の一方端が接続される。
【0010】
チョークコイルL13の他方端は、電界効果トランジスタ(FET)14のドレインに接続される。FET14のソースは接地面に接続され、FET14のゲートはPWM回路16に接続される。また、コイルL12とS字コンデンサCS との接続点には、抵抗R1の一方端が接続される。抵抗R1の他方端は、抵抗R2を介して接地面に接続される。抵抗R1と抵抗R2との接続点にはコンデンサC4の一方端が接続され、コンデンサC4の他方端は接地面に接続される。また、抵抗R1と抵抗R2との接続点は差動アンプ18のプラス入力端に接続される。差動アンプ18のマイナス入力端には入力端子20が接続され、差動アンプ18と入力端子20との接続点には抵抗R3の一方端およびコンデンサC5の一方端が接続される。抵抗R3の他方端は差動アンプ18の出力端に接続されるとともに、コンデンサC5の他方端に接続される。また、差動アンプ18の出力端は、PWM回路16に接続される。
【0011】
入力端子12には水平ドライブパルスが与えられ、水平ドライブパルスがハイレベルの場合にはトランジスタT1がオンし、ダンパダイオードD1およびD2がオンする。このとき、鋸波電流I1が水平偏向コイルL11に流れ、また鋸波電流I2がコイルL12に流れる。鋸波電流I1およびI2は走査期間の時間の経過とともに直線的に減少し、走査期間のほぼ中間でその向きが逆転(図面の矢印と反対方向に)される。
【0012】
走査期間の後半では、鋸波電流I1はトランジスタT1を介して接地面に流れる。鋸波電流I1が鋸波電流I2より大きいときには、ダンパダイオードD2には差電流I1−I2が流れ、ダンパダイオードD1の電流は0になる。一方、鋸波電流I1が鋸波電流I2より小さいときには、ダンパダイオードD1には差電流I2−I1が流れ、ダンパダイオードD2の電流は0になる。
【0013】
垂直帰線期間では、トランジスタT1にはローレベルの水平ドライブパルスが与えられ、トランジスタT1はオフする。したがって、ダンパダイオードD1およびD2もオフする。すると、鋸波電流I1はコンデンサC1を充電し、鋸波電流I2はコンデンサC2を充電する。コンデンサC1およびC2の充電が完了すると、コンデンサC1およびC2は放電を開始する。つまり、コンデンサC1と水平偏向コイルL11およびコンデンサC3の直列回路とが並列共振し、コンデンサC2とコイルL12およびS字コンデンサCS の直列回路とが並列共振する。コンデンサC1およびC2の両端子間には、ほぼ正弦波形の帰線パルス電圧が発生する。この帰線パルス電圧が0になると、ダンパダイオードD1およびD2が導通し、再び走査期間の前半の動作に移行する。このような動作が繰り返し行われる。
【0014】
S字コンデンサCS の端子電圧は抵抗R1およびR2によって分圧され、抵抗R2の端子電圧に含まれる高周波成分がコンデンサC4によって除去される。このような抵抗R2の端子電圧が差動アンプ18のプラス入力端に与えられる。また、チョークコイルL13で取り出された直流成分はFET14のドレインに与えられる。
【0015】
また、差動アンプ18のマイナス入力端には、入力端子20を介して入力された垂直パラボラ電圧が与えられる。なお、垂直パラボラ電圧はミラー積分回路(図示せず)で生成される。差動アンプ18は、S字コンデンサCS の端子電圧を分圧し高周波成分を除去した電圧と垂直パラボラ電圧との差を検出し、差に比例した増幅電圧を出力する。差動アンプ18の閉ループは抵抗R3で形成され、抵抗R3と並列に接続されたコンデンサC5によって差動アンプ18の出力に含まれる水平周波数成分(水平成分)が除去される。つまり、図2に示すように、垂直帰線期間ではS字コンデンサCS の端子電圧には水平成分が含まれるため、差動アンプ18は水平成分についても差動増幅してしまう。このため、コンデンサC5を用いて水平成分が除去される。
【0016】
差動アンプ18の出力電圧はPWM回路16でパルス幅を変調され、変調された差動アンプ18の出力電圧がFET14のゲートに与えられる。PWM回路16からの出力電圧がハイレベルの場合にはFET14はオンし、ソース電流は接地面に与えられる。つまり、S字コンデンサCS の不要電荷が放電される。一方、PWM回路16からの出力電圧がローレベルの場合にはFET14はオフであるため、FET14には電流は流れない。
【0017】
たとえば、S字コンデンサCS の電圧が上昇すると、差動アンプ18のプラス入力端の入力電圧が上昇し、差動アンプ18の出力電圧が高くなる。このとき、PWM回路16からの出力電圧のハイレベルの期間が長くなる。したがって、FET14のオン期間が長くなり、チョークコイルL13からFET14を介して接地面に流れる電流の量が増加する。このため、S字コンデンサCS の端子電圧は下がる。このように、差動アンプ18のプラス入力端に入力される電圧とマイナス入力端に入力される電圧とが一致する電圧で、S字コンデンサCS の端子電圧が制御される。
【0018】
この実施例によれば、S字コンデンサCS の端子電圧と垂直パラボラ電圧とに基づいてPWM回路16の出力電圧によってFET14のオン/オフ期間のデューティ比を制御するので、素子のばらつきや温度変化に拘わらず適切に動作することができる。したがって、適切に左右糸巻歪み補正をかけることができる。
なお、この実施例では、PWM回路16でFET14のオン/オフ期間を制御するようにしたが、PWM回路16に変えてトランジスタを用いてもよい。この場合、たとえばnpn型のトランジスタを用いてエミッタフォロワ回路を構成し、差動アンプ18の出力電圧をベースに入力し、エミッタ電圧をFET14のゲートに入力すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す図解図である。
【図2】図1実施例のS字コンデンサの端子電圧を示す波形図である。
【図3】従来の左右糸巻き歪補正回路を示す図解図である。
【符号の説明】
10 …左右糸巻き歪補正回路
14 …FET
16 …PWM回路
18 …差動アンプ
Claims (1)
- 水平偏向電流を制御する第1コンデンサ、
前記第1コンデンサに並列接続されかつ前記第1コンデンサの不要電荷を放電するためのトランジスタ、および
前記トランジスタの導通時間を制御するためのPWM信号を出力するPWM回路を備えるダイオード変調方式の左右糸巻き歪補正回路において、
前記第1コンデンサの端子電圧を波形整形する波形整形手段、
前記波形整形手段の出力が印加される第1入力端,垂直パラボラ電圧が入力される第2入力端,および前記第1入力端に対する印加電圧と前記第2入力端に対する印加電圧との差分に応じた電圧を出力する出力端を有する差動アンプ、および
前記出力端と前記第2入力端との間に介挿される、第1抵抗とこの第1抵抗に並列接続されるかつ水平周波数成分を除去する第2コンデンサとを含む並列回路をさらに備え、
前記波形整形手段は、前記端子電圧を分圧する第2抵抗および第3抵抗、および前記第3抵抗に並列接続されるかつ分圧された電圧の水平周波数成分を除去する第3コンデンサを含み、
前記PWM回路は、前記出力端からの出力電圧に基づいて前記PWM信号を生成することを特徴とする、左右糸巻き歪補正回路。
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JP37286898A JP3600052B2 (ja) | 1998-12-28 | 1998-12-28 | 左右糸巻き歪補正回路 |
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