JP3599962B2 - アクリルゴム組成物及びアクリルゴムの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリマー中のゲル分が非常に少なく、優れた加工性を有する有機過酸化物加硫可能なアクリルゴムを含む組成物及びこれに用いるアクリルゴムの製造方法に関するものであり、このアクリルゴムは単独で又は他の有機過酸化物加硫可能な天然ゴム或いは合成ゴムとのブレンドにより、加工性に優れた組成物及び良好な加硫物性を有する加硫成形体を提供することができる。
【0002】
【従来の技術】
従来、成形用アクリルゴムにはハロゲンやエポキシ基を導入したアクリル系ゴム重合体が用いられ、耐熱性の良い成形品が得られていたが、更に耐熱性を向上したいというニーズに対処するため、ラジカル反応性不飽和基を加硫用官能基とし、これを有機過酸化物で加硫する提案がなされている。
加硫用官能基としてのラジカル反応性不飽和基は、通常、ラジカル反応性不飽和基を2個以上有するラジカル重合性単量体を他のラジカル重合性単量体と共重合して導入されるが、各々のラジカル反応性不飽和基が重合中にラジカル重合するため共重合体のゲル分含有量が高く、かつ加硫時に架橋に寄与するフリーのラジカル反応性不飽和基の含有量が相対的に少なくなり、補強剤、加硫剤等を配合して得られる配合物の加工性、加硫特性が劣る結果となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記のような状況から、本発明は、アクリルゴムを製造するためのラジカル共重合の際の重合過程で加硫用ラジカル反応性不飽和基の反応を抑制する方法、また、得られたゴム共重合体に補強剤、有機過酸化物加硫剤等を配合した優れた加工性、加硫特性を有するアクリルゴム組成物を提供しようとしてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記の課題を解決するため鋭意検討の結果、ラジカル反応性の異なる2個以上のラジカル反応性不飽和基を有する単量体を用い、アルキルアクリレート及び/又はアルコキシアルキルアクリレートと共重合する際、重合系のpHを6〜8に調整することにより、ゲル分率が5重量%以下のゴム共重合体が得られ、これが加工性、加硫特性に優れることを見いだし本発明を完成させた。
【0005】
すなわち、本発明は
からなることを特徴とするアクリルゴム組成物、及び
を水性媒体中でラジカル重合開始剤の存在下に重合中のpHを6〜8に調整して共重合することを特徴とするゲル分率が5重量%以下であるアクリルゴムの製造方法に関するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に本発明をさらに詳しく説明する。
本発明において用いられる(イ)成分の炭素数1〜8のアルキル基を有するアルキルアクリレートには、メチルアクリレート、エチルアクリレート、(n−,iso−)プロピルアクリレート、(n−,iso−,sec−,t− )ブチルアクリレート、(n−,iso−)ペンチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等が例示される。
【0007】
また、炭素数2〜12のアルコキシ置換アルキル基を有するアルコキシアルキルアクリレートとしては、例えばメトキシメチルアクリレート、メトキシエチルアクリレート、メトキシプロピルアクリレート、メトキシブチルアクリレート、メトキシペンチルアクリレート、エトキシメチルアクリレート、エトキシエチルアクリレート、エトキシプロピルアクリレート、エトキシブチルアクリレート、エトキシペンチルアクリレート、ブトキシメチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート等が例示される。
更に上記アルキルアクリレート又はアルコキシアルキルアクリレートの中でエチルアクリレート、ブチルアクリレート、メトキシエチルアクリレートが好ましい。
以上のアルキルアクリレート及びアルコキシアルキルアクリレートは1種のみ又は2種以上を選んで使用することができる。
【0008】
(ロ)成分の反応性の異なるラジカル反応性不飽和基を2個以上有するラジカル重合性単量体には、アリル(メタ)アクリレート、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン、ジシクロペンテニル基含有(メタ)アクリレート及び下記一般式(1)又は(2)で表わされるビニルシリルアルキル基を有する(メタ)アクリレート等が例示される。
【化1】
上記式中のnは1〜10の整数、好ましくは1〜5の整数、m,kはそれぞれ独立して1〜10の整数、好ましくは1〜4の整数、R1はH又はCH3 、R2〜R7はそれぞれ独立してCH3 又はC6H5(フェニル基)である。
【0009】
上記一般式(1)又は(2)の具体例としてビニルジメチルシリルメチルアクリレート、ビニルメチルフェニルシリルプロピルアクリレート、ビニルジメチルシリルプロピルメタクリレート、
【化2】
などが挙げられる。
(ロ)成分としては特にアリル(メタ)アクリレート、ビニルシリルアルキル基を有する(メタ)アクリレートが好ましい。
【0010】
これらの単量体はラジカル反応性不飽和基を2個以上、好ましくは2〜10個含有するが、夫々ラジカル重合性が異なり、ラジカル重合性の大きい不飽和基が重合時に(イ)成分と共重合し、ラジカル重合性の小さい不飽和基は、pH6以上の領域では重合活性が特異的に低下するので、その殆どが不飽和基のまま残存し(ゴム共重合体のゲル分率が小さくなる。)、成形時に 150〜 180℃の高温で有機過酸化物と反応しアクリルゴムを適度の速さで好ましい状態に加硫させ得ること、及びpHが8を超える領域ではラジカル重合中に(イ)成分のアルキルアクリレート、アルコキシアルキルアクリレートの一部が加水分解されるので好ましくないことを見いだした。(ロ)成分の単量体の使用量は(イ)成分と(ロ)成分の合計 100重量%に対し、 0.1〜5重量%とされる。好ましくは 0.2〜1重量%である。 0.1重量%未満では加硫速度が遅く、加硫が不十分となり、5重量%を超えると加硫物がもろくなり実用的でない。
【0011】
上記ゴム共重合体には(イ)、(ロ)成分以外に必要に応じてこれら各成分以外のエチレン性不飽和単量体を本発明の目的を損なわないために単量体全量の15重量%以下の量で使用することができる。
このような単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、塩化ビニル、酢酸ビニル、エチレン、プロピレン等が例示される。
【0012】
本発明で使用するアクリルゴム(具体的にはムーニー粘度[ML1+4(100℃)]10〜90が好ましい。)は乳化重合法、懸濁重合法のいずれでも製造することができるが、高反応率で、高分子量のポリマーが得られることから乳化重合法が好ましい。乳化重合法においては水性媒体中で界面活性剤、水溶性ラジカル重合開始剤の存在下に、pH調整剤を添加して重合中のpHを6〜8に保ちながら重合する必要がある。このpH領域を外れると、加硫用官能基として温存すべきラジカル反応性不飽和基が重合中に反応し、そのためゲル分率が5%を超え易く、加硫特性が低下したり、アルキルアクリレート、アルコキシアルキルアクリレートが加水分解され易いので好ましくない。pH調整剤としては、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、重炭酸ソーダ、アンモニア水等のアルカリ性物質、或いは炭酸ソーダ/ホウ酸等の緩衝剤等が使用でき、pH調整剤を用いて重合中のpHが6〜8から外れないようにして重合を行う。
【0013】
乳化重合法に用いる界面活性剤としては、ジアルキルスルホコハク酸エステル、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル等のノニオン性界面活性などが使用できる。また、ラジカル重合開始剤としては、水溶性の開始剤が使われるが、過酸化水素水、過硫酸塩等の無機系の開始剤よりもt−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルハイドロパーオキサイド等の有機系開始剤が好ましい。特にt−ブチルハイドロパーオキサイドは水溶性が高く好ましい開始剤であるが、半減期が10時間となる温度でさえ 160〜 170℃と高いため、ロンガリット、L−アスコルビン酸等と組み合わせたレドックス系で使用される。更に硫酸第1鉄と併用すると触媒活性が高くなるが、重合時のpHが6以上では硫酸第1鉄が酸化されて効力が低下するので、エチレンジアミン四酢酸又はエチレンジアミン四酢酸のアルカリ塩、クエン酸等のキレート剤で硫酸第1鉄を保護する必要があり、t−ブチルハイドロパーオキサイド/ロンガリット/エチレンジアミン四酢酸又はエチレンジアミン四酢酸のアルカリ塩/硫酸第1鉄が最も好ましい触媒系である。
【0014】
懸濁重合法ではポバール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプン、ポリエチレンオキサイド、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、メタケイ酸カルシウム等の懸濁剤、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル等の油溶性重合開始剤及び乳化重合法と同様のpH調整剤を使用し、水性媒体中でpH6〜8に調整しながら重合を行う。
【0015】
乳化重合法、懸濁重合法とも重合条件は10〜90℃の重合温度で2〜10時間程度で行われる。重合完了後、乳化重合品は塩析・水洗・脱水・乾燥し、懸濁重合品は濾過・水洗・脱水・乾燥等公知の方法で固形のアクリルゴムが得られる。
本発明のアクリルゴム組成物に使用する(1)成分のアクリルゴムは、上記方法によりゲル分率を5%以下にコントロールすることができ、このゲル分率5%以下のアクリルゴムが該組成物に有効である。ゲル分率が5%を超えると、押出特性が悪く、更に加硫特性の向上がはかれない。
【0016】
(2)成分の補強性充填剤としては、カーボンブラック、乾式シリカ(商品名エアロジル、キヤボシル等で市販されているものに代表される。)、アルキルシリケートやケイ酸ソーダから湿式法で合成される沈降性シリカなどが例示され、それらの比表面積は30m2/g以上、更に好ましくは40〜 250m2/gが望ましい。好ましくは粒径5〜60μmである。この補強性充填剤の配合量は(1)成分のアクリルゴム 100重量部に対し10〜 200重量部とされる。10重量部未満では補強効果が不十分で実用的な機械的強度が得られなくなるし、 200重量部を超えると良好な成形加工性が得られず、機械的強度も低下してしまう。好ましくは30〜 100重量部である。
【0017】
(3)成分の有機過酸化物系加硫剤としては、過酸化−p−クロロベンゾイル、過酸化ジクロロベンゾイル、過酸化ベンゾイル、ジクミルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエート、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート等が例示される。この有機過酸化物系加硫剤の使用量は適切な加硫状態を得るためアクリルゴム 100重量部に対し 0.1〜10重量部とするが、 0.1〜5重量部が好ましい。 0.1重量部未満では加硫が不十分であり、10重量部を超えると加硫物がもろくなり実用的でない。また必要に応じてエチレングリコールジメタクリレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド等の架橋助剤を併用して架橋効率を高め、物性の改善をはかることができる。
加硫温度は 140〜 180℃が好ましく、この温度において1〜15分程度加硫が行われる。また必要に応じて約 150〜 180℃の温度で1〜24時間程度の後加硫(二次加硫)を行い、物性の改善をはかることができる。
【0018】
上記(1)〜(3)成分からなる組成物は、各成分の所定量を一般のゴム混練用に使用されるバンバリーミキサー、ニーダー、インターミキサー、二本ロール等の混合機を使用して混練することにより容易に得ることができる。(2)成分の補強性充填剤のうち、シリカ系充填剤は多少水分を含んでいるので加硫剤の有機過酸化物を配合する前の混練中に 100℃以上の温度をかけて水分を除去することが望ましい。また、加硫剤として低温分解性の有機過酸化物を配合する時はスコーチ防止のために冷却可能な混合機を使用して、配合物の温度が70℃を超えないように温度管理することが望ましい。
【0019】
本発明のアクリルゴム組成物には必要に応じて(2)成分以外の、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム等の金属酸化物、グラファイト、炭酸カルシウム、マイカ粉、タルク、石英粉、セライト、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム等の充填剤、老化防止剤、プロセスオイル、離型剤、着色剤、紫外線吸収剤、難燃剤、分散剤などを添加することができる。また、耐熱性、耐油性を向上させる為にフッ素ゴム等を配合してもよい。
【0020】
【実施例】
つぎに、本発明を合成例及び比較合成例、さらに実施例及び比較例により、より具体的に説明する。なお例中の部及び%はそれぞれ重量部と重量%を示す。
【0021】
合成例1
窒素置換した攪拌機付密閉型反応器に、水 400部、ラウリル硫酸ナトリウム0.83部、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(ノイゲンEA−170、第一工業製薬社製、商品名)0.55部、炭酸ナトリウム0.03部及びホウ酸 0.3部を仕込んで反応器内を75℃に調整した後、t−ブチルハイドロパーオキサイド(パーブチルH−69、日本油脂社製、商品名)0.20部、ロンガリット 0.4部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムの1%水溶液0.06部、硫酸第一鉄の1%水溶液0.02部を添加し、(この時のpHは 7.1であった。)ついでエチルアクリレート、99.7部とアリルメタクリレート 0.3部の単量体混合物を3時間かけて滴下した。反応器内温を75℃に維持したまま更に1時間攪拌を続け反応を完結させた。
上記乳化重合により得られたエマルジョンのpHは 6.8であった。このエマルジョンを硫酸ナトリウム水溶液を用いて塩析し、水洗・乾燥して98.5%の収率でアクリルゴム共重合体P−1(ムーニー粘度[ML1+4(100℃)]は23であった。)を得た。コンデンサー付三角フラスコにP−1 10部及びアセトン50部を加えて加熱し、3時間リフラックス後のアセトン不溶分の量から計算したP−1のゲル分率は 0.5%であった。
【0022】
合成例2〜4
合成例1と同様にして表1に示される単量体組成で乳化重合し、塩析・水洗・乾燥してアクリルゴム共重合体P−2〜4を得た。重合前の水層及び重合エマルジョンのpH、共重合体P−2〜4のゲル分率、ムーニー粘度は表1に示すとおりであった。
【0023】
合成例5
窒素置換した攪拌機付密閉型反応器に、水 400部、ラウリル硫酸ナトリウム0.83部、ノイゲンEA−170(前出)0.55部、炭酸水素ナトリウム 0.8部を仕込んで反応器内温を30℃に調整した後、過硫酸カリウム 0.2部、L−アスコルビン酸 0.3部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムの1%水溶液0.06部、硫酸第一鉄の1%水溶液0.02部を添加し、(この時のpHは 7.8であった。)ついで表1に示される単量体の混合物を3時間かけて滴下した。反応器内温を30℃に維持したまま更に1時間攪拌を続け反応を完結させ、塩析・水洗・乾燥してアクリルゴム共重合体P−5(ムーニー粘度[ML1+4(100℃)]は27であった。)を得た。重合エマルジョンのpH、共重合体P−5のゲル分率は表1に示すとおりであった。
【0024】
合成例6(比較合成例)
炭酸水素ナトリウムを使用しなかったほかは合成例5と同様にして、表1に示される単量体組成で乳化重合し、塩析・水洗・乾燥してアクリルゴム共重合体P−6を得た。重合前の水層及び重合エマルジョンのpH、共重合体P−6のゲル分率、ムーニー粘度は表1に示すとおりであった。
【0025】
合成例7(比較合成例)
炭酸ナトリウム及びホウ酸を使用しなかったほかは合成例1と同様にして、表1に示される単量体組成で乳化重合し、塩析・水洗・乾燥してアクリルゴム共重合体P−7を得た。重合前の水層及び重合エマルジョンのpH、共重合体P−7のゲル分率、ムーニー粘度は表1に示すとおりであった。
【0026】
合成例8(比較合成例)
合成例1と同様にして表1に示される単量体組成で乳化重合し、塩析・水洗・乾燥してアクリルゴム共重合体P−8を得た。重合前の水層及び重合エマルジョンのpH、共重合体P−8のゲル分率、ムーニー粘度は表1に示すとおりであった。
【0027】
合成例9(比較合成例)
炭酸ナトリウム及びホウ酸を使用しなかったほかは合成例4と同様にして、表1に示される単量体組成で乳化重合し、塩析・水洗・乾燥してアクリルゴム共重合体P−9を得た。重合前の水層及び重合エマルジョンのpH、共重合体P−9のゲル分率、ムーニー粘度は表1に示すとおりであった。
【0028】
【表1】
【0029】
実施例1〜6及び比較例1〜4
合成例1〜5、合成例6〜9(比較合成例)で得られたアクリルゴム共重合体P−1〜P−9を用い、表2に示した配合処方でオープンロールにより40〜 100℃の温度で10〜30分程度混練し未加硫ゴムコンパウンドを得た。ついでプレス加硫 170℃×10分、二次加硫 180℃×4時間の加硫条件で加硫し、JIS K−6300及びJIS K−6301に準じて各未加硫ゴム及び各加硫ゴムの諸物性を測定し、その値を表3に示した。
【0030】
【表2】
2)ダイキン工業社製、商品名、フッ素ゴム
3)ユニロイヤル社製、商品名、老化防止剤、4,4’−ビス(4−α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン
4)日本油脂社製、商品名、有機過酸化物、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン
5)日本油脂社製、商品名、有機過酸化物、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンを40%含有
6)日本化成社製、架橋助剤、トリアリルイソシアヌレート
*1 MAFカーボン(Medium abrasion furnace black) 、平均粒径40μm、比表面積50m2/g
*2 HAFカーボン(High abrasion furnace black) 、平均粒径30μm、比表面積80m2/g
【0031】
【表3】
7)押出し条件
20mm押出機、L/D=15、回転数50rpm 、ダイ孔径5mmφ、バレル温度70℃、ヘッド温度 100℃、ダイ温度 110℃
8)加硫特性
JSRキュラストメーター III型、 170℃×10分(振幅角1度)
【0032】
【発明の効果】
本発明の製造方法で製造されたアクリルゴムはゲル分率が低いため、配合物のムーニー粘度が低く、押出速度等の押出特性に優れ、特にダイスウェルが小さく、且つ有機過酸化物加硫により良好な加硫物性を示す。このアクリルゴムは単独で或いは他の有機過酸化物加硫可能なゴムとブレンドして、ホース材、ガスケット材、シール材等の成形用材料として有用である。
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