JP3599752B2 - 水冷壁温度制御手段を備えたボイラ装置 - Google Patents
水冷壁温度制御手段を備えたボイラ装置 Download PDFInfo
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はボイラ火炉のバーナ燃焼制御装置に係り、特に火炉水冷壁の熱負荷分布を均一化させるのに好適な水冷壁温度制御手段を備えたボイラ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ボイラ火炉のバーナと水冷壁との配置関係は、図4(a)の火炉の平断面図および図5(a)の火炉の側断面図に示すように構成されている。そして、火炉水冷壁3の平断面における熱負荷分布曲線を図4(b)に、火炉水冷壁3の側断面における熱負荷分布曲線を図5(b)に示す。通常の場合は、火炉中央部aは熱負荷が大きく、側壁部a1,a2は熱負荷が小さくなっている。特に、火炉の平断面においては、図4(a)に示すように、バーナ1に供給される微粉炭などの燃料は、バーナの配列方向に同一の微粉炭ミル(図示せず)から均等に分配され供給されているので、火炉の中心部より離れた水冷壁コーナ部にではバーナ火炎温度の低下が生じるからである。このため、各伝熱管の熱吸収量の差に応じて、管内の圧力損失に差が生じ、管内を流れる流体の流量が不均一となり、許容量以上の熱負荷を受けて過熱される伝熱管が生じるという問題があった。
このため従来技術においては、伝熱管内を流れる流体の流量が不均一にならないように、火炉水冷壁を構成する伝熱管をスパイラル化して管内の流体の流れを調整したり、また特開平2−293502号公報において提案されているごとく、各水冷壁の管寄せヘッダ部に連絡管を設け、この連絡管内を流れる流体の温度を測定し、これにより各バーナへの燃料供給量を調整して、各水冷壁ごとに熱負荷の不均衡が生じない制御方法が採用されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来技術においては、火炉水冷壁管をスパイラル化して管内の流体の流れを調整したり、垂直な水冷壁伝熱管とする場合には、流体温度の不均一化を抑制するため各伝熱管ごとに圧力損失の調整が可能な抵抗体を設けたり、あるいは流動性の阻害が生じ易い伝熱管に対しては、伝熱管の肉厚や材質を適切に選定し、伝熱管に破損が生じないようにする方式が採用されていた。しかし、これらの方式は水冷壁の構造が複雑となるばかりでなく設備費が高価になるという問題があった。また、各伝熱管のヘッダ部に連絡管を設け、連絡管の内部流体の温度を測定し、その温度によって各バーナへの供給燃料を制御する方法は、連絡管内部の流体の温度を検出する方法であるため、実際の伝熱管表面との温度差がかなりあって、十分に管内流体の流量の不均一化を抑制することが難しく、また上記と同様に伝熱管の構造ならびに水冷壁温度制御機構が複雑になるという問題があった。
そして、上記いずれの従来技術においても、火炉水冷壁の表面における熱吸収の均一化をはかるという点についての配慮は全くなく、伝熱管の管内流体の流量の不均一化を招き、伝熱管が過熱し損傷されるという虞れがあった。
【0004】
本発明の目的は、上記従来技術における問題点を一挙に、かつ根本的に解決するものであって、従来の伝熱管内の流体の流れ、あるいは温度などによって対応する制御方式を用いることなく、火炉の水冷壁を構成している各伝熱管の表面温度を直接検出し、この温度検出信号とメタル温度設定器からのメタル温度設定信号との偏差によって火炉内に投入される燃料配分を各バーナごとに調整し、水冷壁伝熱管に与える熱負荷の均一化をはかり、管内流体温度の不均一化を防止する水冷壁温度制御手段を備えたボイラ装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記本発明の目的を達成するために、ボイラ火炉の水冷壁を構成する各伝熱管の表面部の温度を直接検出し、該伝熱管の温度に応じて、これに対向する火炉に配列された各バーナへの燃料供給量を制御し、水冷壁を構成する伝熱管の管内の流体の温度を均一化する手段を設けるものである。
本発明は、請求項1に記載のように、水冷壁を構成する複数の伝熱管と、該水冷壁に対向する複数のバーナとを配設したボイラ火炉において、上記複数の伝熱管の内各バーナに対向する伝熱管の任意の部位に、該伝熱管の表面部の温度を検出する温度検出器を設け、該温度検出器からの温度検出信号とメタル温度設定器からのメタル温度設定信号との偏差に基づいて、当該伝熱管に対向するバーナへの燃料供給量の制御を行う手段を少なくとも設けた水冷壁温度制御手段を備えたボイラ装置とするものである。
さらに、請求項2に記載のように請求項1において、上記のバーナへの燃料供給量の制御手段は、バーナの燃焼をオン・オフ制御する手段とすることもできる。
【0006】
【作用】
ボイラ火炉に設けられている各々のバーナに供給される微粉炭や油、ガス等の燃料は、火炉の水冷壁伝熱管に設けられているメタル温度計などの温度検出器による温度検出信号とメタル温度設定器からのメタル温度設定信号との偏差に基づいて、水冷壁の伝熱管の温度が均一化されるようにそれぞれのバーナへの燃料供給量が調整され燃焼制御される。これによって、火炉の水冷壁伝熱管の熱負荷はほぼ均一化されるため、局所的に伝熱管の温度が上昇することがなく、伝熱管が過熱される虞れは無くなる。
【0007】
【実施例】
以下に本発明の実施例を挙げ、図面を用いてさらに詳細に説明する。
図1は、微粉炭焚ボイラに本発明を適用した場合の系統図を示すものである。図において、微粉炭機4より送られた微粉炭は、微粉炭管5を通り、分配器6および流量調整器7を経て、微粉炭バーナ8へ供給される。また、火炉水冷壁伝熱管9には、各々の微粉炭バーナ8に対応したメタル温度計10がそれぞれの伝熱管表面に配設されている。
図2に、微粉炭の分配に対する制御系の一例を示す。各微粉炭バーナ8に対応したメタル温度発信器11からのメタル温度検出信号と、メタル温度設定器14のメタル温度設定信号とを減算器12に入力し、その差の偏差信号を出力する減算器12により演算し、算出された偏差信号に基づいて調整器13により乗算器16の流量調整器開度発信器15からの信号を補正し、流量調整器7の開度設定を行い、微粉炭量を制御するものである。
【0008】
次に、本発明の他の実施例を図3に示す。これは、火炉に配列された微粉炭バーナ8へ供給する燃料配分量を調整させるために、バーナオン・オフ制御弁17を設け、微粉炭バーナ8の燃焼制御を行う方式である。この実施例における効果は、個別の微粉炭バーナ8への燃料調整が不要で、メタル温度計10の指示により、高温となった水冷壁伝熱管9に対向するバーナの燃焼を停止させる方式であり、バーナ制御系統の簡素化がはかられる。
上記の実施例においては、微粉炭焚ボイラについて述べたが、油、ガス焚ボイラにおいても本発明の水冷壁温度制御手段が好適に用いられることは言うまでもない。
【0009】
【発明の効果】
以上詳細に説明したごとく、本発明のボイラ火炉の水冷壁温度制御手段によれば、火炉水冷壁に配列したバーナに対向して、水冷壁伝熱管の表面の任意の位置に温度検出器とメタル温度設定器を配設し、温度検出器からの温度検出信号とメタル温度設定器からのメタル温度設定信号との偏差に基づいてバーナへの燃料供給量の制御あるいはバーナの燃料をオン・オフ制御するため、各々水冷壁の伝熱管への熱吸収量のアンバランスを抑制することができ、管内流体の流量の不均一化を防止することができるので、水冷壁が受ける熱負荷に大きな不均衡が生じ許容量以上の熱負荷を受けて水冷壁が損傷されることを効果的に防止することができる。
また、水冷壁に流す流体の流量の調整手段等を講じる必要がないので、水冷壁の温度制御手段を簡素化することができるので設備費が安価となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で例示した水冷壁温度制御装置の構成を示す系統図。
【図2】図1に示す水冷壁温度制御装置の制御系の一例を示す系統図。
【図3】本発明の他の実施例である水冷壁温度制御装置の構成を示す系統図。
【図4】従来の火炉の平断面〔図4(a)〕と炉幅方向の熱負荷分布曲線〔図(b)〕を示す図。
【図5】従来の火炉の側断面〔図5(a)〕と炉の高さ方向の熱負荷分布曲線〔図5(b)〕を示す図。
【符号の説明】
1…バーナ
2…アフターエアポート
3…火炉水冷壁
4…微粉炭機
5…微粉炭管
6…分配器
7…流量調整器
8…微粉炭バーナ
9…火炉水冷壁伝熱管
10…メタル温度計
11…メタル温度発信器
12…減算器
13…調整器
14…メタル温度設定器
15…流量調整器開度発信器
16…乗算器
17…バーナオン・オフ制御弁
Claims (2)
- 水冷壁を構成する複数の伝熱管と、該水冷壁に対向する複数のバーナとを配設したボイラ火炉において、上記複数の伝熱管の内各バーナに対向する伝熱管の任意の部位に、該伝熱管の表面部の温度を検出する温度検出器を設け、該温度検出器からの温度検出信号とメタル温度設定器からのメタル温度設定信号との偏差に基づいて、当該伝熱管に対向するバーナへの燃料供給量の制御を行う手段を少なくとも設けたことを特徴とする水冷壁温度制御手段を備えたボイラ装置。
- 請求項1において、バーナへの燃料供給量の制御手段は、バーナの燃焼をオン・オフ制御する手段であることを特徴とする水冷壁温度制御手段を備えたボイラ装置。
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