JPS6325252B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はガス給湯装置、特に給湯時以外は配管
中の水を循環流動させて、これを冷めないように
常時設定温度に加熱維持しておき、給湯開始と同
時に設定温度の湯を供給するようにしたガス瞬間
式給湯装置の制御装置に関する。

（従来の技術） 従来、出湯時以外には配管内の水を循環流動さ
せて冷めないようにバーナーで加熱しておく形式
のガス給湯装置としては、本願出願人の出願に係
る特願昭59−90707号（特開昭60−233445号）が
ある。

このものは、バーナー、給水管路と給湯管路を
接続する熱交換器、給湯管路の途中を給水管路に
連絡して環状管路を形成する戻り管路、戻り管路
に設けられ給湯管路側から給水管路側へ水を流動
させるポンプを備え、給湯時以外には上記環状流
路内の水を循環流動せしめ、この循環水の水量、
入水温度、出湯温度を検出してこれらと設定温度
とに基づいて必要熱量を演算し、演算された必要
熱量に応じ、ガス配管中に設けた比例弁の開度を
可変してガス量を調整し湯温を制御するものであ
る。

しかし乍ら、このようにガス量により湯温を制
御する方式の場合、バーナーの構造上制御できる
最小号数が最大号数の1/4乃至1/5に限定されるた
め、次のような問題が生じる。

即ち、仮に循環（ポンプ）流量：２／分、保
温設定温度：60℃、循環水温度55℃の条件で、最
小号数４号（100Kcal／分）のバーナーにより比
例制御した場合、バーナーを最小能力で連続燃焼
させると、 100（Kcal／分）／２（ｌ／分）＝50℃ となる。

即ち循環水温度は50℃上昇するため100℃以上
となり突沸が起こる。

また、最小号数が限定されるため、保温設定温
度と循環水温度の差がある程度大きくないとバー
ナーに着火せず、しかも一担着火すると湯温の温
度上昇が大きいので、湯温のハンチングが大きく
なる。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明が解決しようとする問題点は、ガス量の
比例制御に代えて、バーナー間歇的に燃焼させ、
その着火時間と消火時間の比により熱量を制御し
て循環水の保温を行うことである。

（問題点を解決するための手段） 上記問題点を解決するために本発明が講ずる技
術的手段は、ガス供給源とバーナーを連絡するガ
ス配管に設けられパルス信号のパルス長さと間隔
で開閉する電磁弁、夫々給水管路の戻り管路接続
部より下流に設けられた水量センサーと入水温セ
ンサー、給湯管路の戻り管路分岐部より上流側に
設けられた出湯温センサー、温度設定手段を備え
るコントロールボツクス、温度設定手段で設定さ
れた設定温度と、水量センサーが検出する水量
と、入水温センサーが検出する熱交換器への入水
温度と、出湯温センサーが検出する熱交換器から
の出湯温度に基づいて必要熱負荷を演算する演算
手段、演算手段の演算結果に基づいてパルス信号
の長さと間隔を決定し、そのパルス信号を上記電
磁弁に送出するパルス送出手段とで制御装置を構
成するものである。

本発明の構成を第１図に基づいて説明する。

給水管路に設けた水量センサーと入水温センサ
ーは熱交換器へ供給される水の量と温度を、給湯
管路に設けた出湯温センサーは熱交換器から出る
湯の温度を夫々検出する。上記各センサーの検出
値は必要熱負荷を求めるための演算要素となるも
ので、演算手段が各センサーの検出値、温度設定
手段で設定された設定温度等に基づいて必要ガス
量を演算し、パルス送出手段が上記演算結果に基
づいてパルス信号の長さと間隔を決定し、そのパ
ルス信号をガス配管の電磁弁に送出する。電磁弁
はパルス信号の長さと間隔で開閉する。

即ちバーナーは、上記パルス信号の長さと間隔
で間歇的に燃焼することになり、仮にバーナーの
最大号数が６号の場合燃焼の周期Ｔと燃焼のON
時間との比は t₁／Ｔ＝tQ／150であるからt₁＝１秒とするとＴ＝150／
tQ となる。

従つて、Ｑ：流量２／分 ｔ：温度差（設定温度−循環水温度）60℃−55
℃＝５℃ のとき、Ｔ＝150／10＝15 即ち15秒周期の内１秒間バーナーを燃焼させれ
ば循環水温度は５℃上昇し、設定温度に維持する
ことができる。

従つて、突沸は生じず、ハンチングも小さい。

（実施例） 以下、本発明の一実施例を図に基づいて説明す
る。

第２図においてａは給湯機で、ガス配管８を介
して供給されるガスがバーナー７で燃焼し、給水
管路６を介して供給される水が熱交換器１で加熱
され、給湯管路３を経て水栓等、給湯器具２へ流
れるようになつている。

上記ガス配管８には電磁弁９とガバナー１０が
前者を上流側にして設けられる。

一方、給水管路６には上流側から順次、水量セ
ンサー１１及び入水温センサー１２を、給湯管路
３には熱交換器１の出口近くに出湯温センサー１
３を夫夫設ける。

また、上記給湯管路３はその中途部、詳しくは
給湯器具２の近くから戻り管路５を分岐し、該戻
り管路５の他端を水量センサー１１の手前におい
て給水管路６に接続する。

戻り管路５にはポンプ４をその吸込側を給湯管
路側にして設ける。

上記ポンプ４は給湯器具２からの出湯が行なわ
れていないときのみ作動するようにしても良い
し、給湯器具２からの出湯の有無に係りなく、給
湯機ａが運転状態にあるときは作動するようにし
ても良いが、説明の都合上以下においては後者の
場合についてのみ説明する。

ポンプ４は給湯器具２の給湯時に給湯管路３を
流れる湯を戻り管路５へ引き込み、給湯器具２へ
の湯の供給を妨げないように流量が２／分程度
の小能力のものを設置する。

ガス配管８の電磁弁９、給水管路６の水量セン
サー１１、入水温センサー１２、給湯管路３の出
湯温センサー１３及び戻り管路５のポンプ４は
夫々制御回路１４に電気的に接続し、水量センサ
ー１１は給水管路６を流れる水の量を検出して信
号Ａを、入水温センサー１２は熱交換器１への入
水温度を検出して信号Ｂを、また出湯温センサー
１３は熱交換器１からの出湯温度を検出して信号
Ｃを夫々制御回路１４へ送る。

制御回路１４は給湯機ａの基台内又はコントロ
ールボツクス１５内に配備して、コントロールボ
ツクス１５の運転スイツチ１６の「入」作動によ
り、ポンプ４に信号Ｄを送つてポンプ４を回転さ
せ、同時に信号Ａ，Ｂ，Ｃを受けて水量と、入水
温度と、コントロールボツクス１５の温度設定手
段１７で設定した保温設定温度と、熱交換器１の
熱効率により演算した必要熱量に、出湯温度と上
記設定温度と、比例ゲインにより演算した必要熱
量を加えて最終必要熱量を決定し、この最終必要
熱量に応じたパルス長さ、間隔でパルス信号Ｅを
電磁弁９に送るように構成する。

電磁弁９はパルス信号Ｅを受け、そのパルスの
長さと間隔で開閉を繰返えす。

即ちバーナー７はパルス信号Ｅのパルスの長さ
と間隔で間歇的に燃焼する。

而して、先ず給湯器具２の湯側パルプが閉止さ
れている状態で、コントロールボツクス１５の運
転スイツチ１６を「入」にすると、出湯温センサ
ー１３が該部の水温が設定温度になつていないの
を検知し、同時にポンプ４が回転を始め、電磁弁
９が開閉を繰返えして、バーナー７が間歇燃焼を
始める。

従つて、配管中の水はポンプ４の作動により給
水管路６から、熱交換器１、給湯管路３、戻り管
路５を経て給水管路６の水量センサー１１の手前
に戻るように循環流動し、熱交換器１通過時に加
熱される。

この際、バーナー７の間歇燃焼が制御回路１４
により火の着いている時間と火の消えている時間
の比を上記演算に基づいて制御されるので、循環
流動する水は設定温度まで沸き上げられ、以後設
定温度に維持される。

次に、給湯器具２の湯側バルブを開けば、先ず
配管中の既に設定温度まで沸き上げられている湯
が給湯器具２に供給され、続いて給水管路６から
新たに供給された水が設定温度に加熱されて供給
される。

尚、給湯器具２による湯の使用時には水量、入
水温度等が、前述の循環流動時、即ち湯の不使用
時とは当然変化するが、その変化は水量センサー
１１、入水温センサー１２により検出されて制御
回路１４に入力され、それに応じて必要熱量が制
御回路１４において演算され、電磁弁９の開閉、
即ちバーナー７の燃焼時間と消火時間の比は引き
続き最適に制御され、確実に設定温度の湯を供給
しつづける。

この際、ポンプ４は作動を継続しているが、能
力が小さいため給湯管路３の湯を戻り管路５に引
き込んで、給湯器具２に十分な湯が供給されるの
を阻害するようなことはない。

そして、給湯器具２の湯側バルブを閉止すれば
給湯機ａへの新たな水の供給は停止され、配管中
の湯は再び循環流動しつつ設定温度に維持され、
給湯器具２の次の使用を待つ。

本発明は上記の構成であるから以下の利点を有
する。

(1) 湯温の制御を、バーナーを間歇燃焼させ、そ
の燃焼時間と消火時間の比によつて行うので、
消火時間に対する燃焼時間の比を小さくするこ
とによりバーナーの号数を０号に近いところま
で落とすことができ、きわめて小さな熱量で燃
焼することができるをもつて設定温度と循環水
温度の差が極めて小さな場合でもこれを設定温
度に加熱することができる。

従つて突沸等の恐れがなく、湯温のハンチング
も小さい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の構成を説明するクレーム対応
図、第２図は本発明の一実施例を示すガス給湯装
置の制御装置の概略構成図、第３図はバーナーの
間歇燃焼を示すチヤートであり、Ｔは間歇燃焼の
周期、t₁は燃焼ONを示す。 １……熱交換器、２……給湯器具、３……給湯
管路、４……ポンプ、５……戻り管路、６……給
水管路、７……バーナー、９……電磁弁、１１…
…水量センサー、１２……入水温センサー、１３
……出湯温センサー、１４……制御回路、１５…
…コントロールボツクス、１６……温度設定手
段。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ バーナー、給水管路と給湯管路を接続する熱
   交換器、給湯管路の途中を給水管路に連絡して環
   状管路を形成する戻り管路、戻り管路に設けられ
   給湯管路側から給水管路側へ水を流動させるポン
   プを備え、給湯時以外には上記環状流路内の水を
   循環流動せしめてこれを設定温度に加熱維持する
   ガス給湯装置の制御装置であり、ガス供給源とバ
   ーナーを連絡するガス配管に設けられパルス信号
   のパルス長さと間隔で開閉する電磁弁、夫々給水
   管路の戻り管路接続部より下流に設けられた水量
   センサーと入水温センサー、給湯管路の戻り管路
   分岐部より上流側に設けられた出湯温センサー、
   温度設定手段を備えるコントロールボツクス、温
   度設定手段で設定された設定温度と各センサーが
   検出する検出値等に基づいて必要熱負荷を演算す
   る演算手段、演算手段の演算結果に基づいてパル
   ス信号の長さと、間隔を決定し、そのパルス信号
   を上記電磁弁に送出するパルス送出手段とからな
   るガス給湯装置の制御装置。