JPH035487B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はガス瞬間式給湯装置に関する。

（発明の背景） 従来、ガス瞬間式給湯装置としては種々の構造
があるが、いずれも１つの熱交換器に対して１つ
のバーナーが設けられているものである。

そして、そのバーナーとしては、ガス量を変化
させることにより、熱量を制御する所謂ガス比例
式のバーナーを用いるものが多い。

ところが上記ガス比例式のバーナーはバーナー
の構造上最小号数が最大号数の1/4乃至1/5に限定
される。

そこで、本発明の発明者は１つの熱交換器に対
して、ガス量を変化させることにより熱量を制御
するバーナーと、燃焼と消火を繰返し、燃焼時間
と消火時間の比を変化させることにより熱量を制
御するバーナーの両方を備えることにより最小号
数を０号近くまで小さくすることができ、しかも
最大号数も大きくすることができるガス瞬間式給
湯機を発明した。

斯るガス瞬間式給湯機は制御の方式が異なる２
つのバーナーを備えるため、夫々のバーナーの能
力範囲及び制御の仕方によつては一方のバーナー
の燃焼から他方のバーナーの燃焼への切換の際に
切れ間が生じる恐れがある。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明が解決しようとする問題点は一方のバー
ナーの燃焼から他方のバーナーの燃焼への切換時
に切れ間が生じないようにすることである。

（問題を解決するための手段） 上記問題を解決するために本発明が講ずる技術
手段は、１つの熱交換器に対して、ガス量を変化
させることにより熱量を制御する第１バーナー
と、燃焼と消火を繰返し、燃焼時間と消火時間の
比を変化させることにより熱量を制御する第２バ
ーナーの双方を備え、第１バーナーの制御可能な
最小能力を第２バーナーの最大能力により小さく
構成してなり、必要熱量が増大するように変化す
る場合その必要熱量が最小能力から第２バーナー
の最大能力より若干小さな能力に相当する能力範
囲までのときは第２バーナーの間歇燃焼制御によ
り、上記範囲以上第１バーナーの最大能力範囲ま
でのときは第２バーナーのガス比例制御により、
第１バーナーの最大能力を越えるときは、第１バ
ーナーのガス比例制御と、第２バーナーの連続燃
焼により制御し、必要熱量が減少するように変化
する場合には必要熱量が第１、第２バーナーの最
大能力の和に相当する能力範囲から第１バーナー
の最大能力より若干小さな能力範囲までのときは
第２バーナーの連続燃焼と第１バーナーのガス比
例制御により、前記範囲以下第１バーナーの制御
可能な最小能力までの範囲のときは第１バーナー
のガス比例制御により、第１バーナーの制御可能
な最小能力から第２バーナーの最小能力までの範
囲のときは第２バーナーの間歇燃焼制御により制
御するものである。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図に基づいて説明す
る。

図中ａは給湯機で、１つの熱交換器１に対し
て、第１バーナー２及び第２バーナー３の２つの
バーナーを備え、ガス配管４を介して供給される
ガスが第１バーナー２及び／又は第２バーナー３
で燃焼し、給水管路５を流動する水が熱交換器１
で加熱されるようになつている。

ガス配管４は中途部で第１バーナー２に連絡す
る第１ガス配管４ａと第２バーナー３に連絡する
第２ガス配管４ｂに分岐しており、この分岐部分
より上流側に元電磁弁６を備えている。

また上記第１ガス配管４ａには上流側から第１
電磁弁７、ガバナー８、比例弁９が順次設けら
れ、第２ガス配管４ｂには第２電磁弁１０とガバ
ナー１１が前者１０を上流側に配して夫々設けら
れている。

従つて、第１バーナー２は第１電磁弁７を開弁
すると比例弁９の開度に応じた量のガスが供給さ
れることになり、比例弁９の開度を変え供給ガス
量を変化させることにより熱量を変えることがで
きるようになつている。

また、第２バーナー３は第２電磁弁１０の開弁
により常時一定量のガスが供給されることになる
ので、第２電磁弁１０の開閉を繰返すことにより
間歇燃焼させ火が着いている時間と、火が消えて
いる時間の比により熱量を変えることができるよ
うになつている。

上記第１バーナー２はガス量により制御できる
最小の熱量、即ち最小能力が第２バーナー３を連
続燃焼させたときの熱量、即ち第２バーナー３の
最大能力より小さくなるように構成され、図示例
の場合第１バーナー２は５本のバーナーの単体
２′を備え、最小能力が４号で、最大能力が16号
になるように構成されており、第２バーナー３は
２本のバーナー単体３′を備え、最小能力が1.2号
で、最大能力が６号になるように構成されてい
る。従つて給湯器ａ全体としては1.2号から22号
の範囲の能力を有する。

一方、給水管路５には熱交換器１より上流側に
水量センサー１２と入水温センサー１３が前者を
上流側に配して設けられると共に熱交換器１の下
流側に出湯温センサー１４が熱交換器１出口に近
接して設けられる。

上記第１電磁弁７、比例弁９、第２電磁弁１
０、水量センサー１２、入水温センサー１３、出
湯温センサー１４は夫々制御基板１５に電気的に
接続し、水量センサー１２は給水管路５を流れる
水の量を検出して信号Ａを、入水量センサー１３
は熱交換器１への入水温度を検出して信号Ｂを、
また出湯温センサー１４は熱交換器１からの出湯
温度を検出して信号Ｃを夫々制御基板１５へ送
る。

制御基板１５は給湯機ａの機台内又はコントロ
ールボツクス１６内に設けられており、後述の必
要熱量演算手段１５ａ、バーナー選択手段１５
ｂ、着火、消火時間算出手段１５ｃ、第２電磁弁
用出力発生手段１５ｄ、比例弁開度算出手段１５
ｅ、第１電磁弁用出力発生手段１５ｆ比例弁駆動
手段１６ｇ等を有する。

必要熱量演算手段１５ａは、上記水量センサー
１２、入水温センサー１３、出湯温センサー１４
の検出信号Ａ，Ｂ，Ｃを入力し、水量センサー１
２が検出した水量と、入水温センサー１３が検出
した入水温度と、コントロールボツクス１６の温
度設定部１７で設定された設定湯温と、熱交換器
１の熱効率によりフイードフオワードの熱量を演
算すると共に出湯温センサー１４が検出した出湯
温度と、上記設定湯温と比例ゲインによりフイー
ドバツクの熱量を演算し、この両熱量を加えて必
要熱量を決定する。

バーナー選択手段１５ｂは上記必要熱量演算手
段１５ａが演算した必要熱量に応じて使用バーナ
ーを選択するもので、必要熱量が、増大するよう
に変化した場合、その必要熱量が1.2号から5.4号
の範囲に相当するときには着火、消火時間算出手
段１５ｃに、5.4号を越え16号の範囲までに相当
するときは比例弁開度算出手段１５ｅに、更に16
号を越え22号の範囲までに相当するときには着
火、消火時間算出手段１５ｃと比例弁開度算出手
段１５ｅの双方に、夫々出力信号を発生し、必要
熱量が減少するように変化した場合、その必要量
が22号から14号までの範囲に相当するときには着
火、消火時間算出手段１５ｃと比例弁開度算出手
段１５ｅの双方に、14号以下４号までの範囲に相
当するときには比例弁開度算出手段１５ｅに、４
号以下1.2号までの範囲に相当するときには着火、
消火時間算出手段１５ｃに夫々出力信号を発生す
る。

着火、消火時間算出手段１５ｃは上記バーナー
選択手段１５ｂの出力を受けると必要熱量演算手
段１５ａで演算された必要熱量に応じて、第２バ
ーナー３の着火時間と消火時間の比を算出決定
し、第２電磁弁用出力発生手段１５ｄに信号を送
出する。

この際、必要熱量が増加する方向に変化する場
合で16号を越え22号迄の範囲に相当するとき、及
び必要熱量が減少する方向に変化する場合で22号
から14号迄の範囲に相当するときには、着火、消
火時間算出手段１５ｃは第２バーナー３の連続燃
焼を決定する。

第２電磁弁用出力発生手段１５ｄは着火、消火
時間算出手段１５ｃからの信号を受け、該算出手
段１５ｃで決定された着火時間と消火時間の比に
応じて第２電磁弁１０に出力Ｄを間歇的、若しく
は連続敵に送出する。

第２電磁弁１０は第２電磁弁用出力発生手段１
５ｄの出力Ｄを受けて発生出力Ｄの間隔に応じて
開閉を繰り返えすか、連続的に開弁する。

一方、前記比例弁開度算出手段１５ｅはバーナ
ー選択手段１５ｂの出力信号を入力すると第１電
磁弁用出力発生手段１５ｆに信号を送出すると共
に演算された必要熱量に基づいて比例弁９の開度
を算出決定し、それに応じて比例弁駆動手段１５
ｇに信号を送出する。

第１電磁弁用出力発生手段１５ｆは比例弁開度
算出手段１５ｅからの信号を受けると第１電磁弁
７に出力Ｅを送出して第１電磁弁７を開弁する。

比例弁駆動手段１５ｇは比例弁開度算出手段１
５ｅからの信号を受けると比例弁９に出力Ｆを送
出して比例弁９を駆動し、比例弁開度算出手段１
５ｅにより算出された開度に比例弁９の開度を調
節する。

而して、この給湯機ａは必要熱量が増大する方
向に変化する場合、必要熱量が1.2号から5.4号ま
での範囲に相当するときには第２バーナー３が間
歇燃焼を行い、その燃焼時間と消火時間の比によ
り熱量を制御し、5.4号を越えて16号までの範囲
に相当するときには第１バーナー２が燃焼し、そ
のガス比例制御により熱量を制御し、更に16号を
越えて22号までの範囲に相当するときには第２バ
ーナー３を連続燃焼すると共に第１バーナー２を
燃焼させ、第１バーナー２のガス比例制御部によ
り熱量を制御する。

また必要熱量が減少する方向に変化する場合、
必要熱量が22号から14号までの範囲に相当すると
きには第２バーナー３の連続燃焼と第１バーナー
３の燃焼を行つて第１バーナー３のガス比例制御
により熱量を制御し、14号以下４号までの範囲に
相当するとにきは第１バーナー２のみが燃焼して
そのガス比例制御により熱量を制御し、更に４号
以下1.2号までの範囲に相当するときには第２バ
ーナー３の間歇燃焼のみが行なわれ、その燃焼時
間と消火時間の比によつて熱量が制御される。

尚、ガス配管４の元電磁弁６はコントロールボ
ツクス１６のON、OFFスイツチ１８の操作によ
り開閉する。

（効果） 本発明は叙上の構成であるから途中切れ間なく
最小能力から最大能力まで必要に応じて制御する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すガス瞬間式給
湯装置の模式図、第２図は制御の変化を示すチヤ
ートである。第３図は機能ブロツク図である。 １……熱交換器、２……第１バーナー、３……
第２バーナー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ １つの熱交換器に対してガス量を変化させる
   ことにより熱量を制御する第１バーナーと、燃焼
   と消火を繰返し燃焼時間と消火時間の比を変化さ
   せることにより熱量を制御する第２バーナーの両
   方を備え、第１バーナーの制御可能な最小能力を
   第２バーナーの最大能力より小さく構成してな
   り、必要熱量が増大するように変化する場合、そ
   の必要熱量が最小能力から第２バーナーの最大能
   力より若干小さな能力に相当する能力範囲のとき
   は第２バーナーの間歇燃焼制御により、上記範囲
   以上第１バーナーの最大能力範囲までのときは第
   １バーナーのガス比例制御により、第１バーナー
   の最大能力を越えるときは第１バーナーのガス比
   例制御と第２バーナーの連続燃焼により制御し、
   必要熱量が減少するように変化する場合、その必
   要熱量が第１、第２バーナーの最大能力の和に相
   当する能力範囲から第１バーナーの最大能力より
   若干小さな能力範囲までのときは第２バーナーの
   連続燃焼と第１バーナーのガス比例制御により、
   前記範囲以下第１バーナーの制御可能な最小能力
   までの範囲のときは第１バーナーのガス比例制御
   により、第１バーナーの制御可能な最小能力から
   第２バーナーの最小能力までの範囲のときは第２
   バーナーの間歇燃焼制御により制御することを特
   徴とするガス瞬間給湯装置。