JP3598884B2 - 自動車用オープニング部構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用オープニング部構造に関するもので、前側をヒンジとしたフロントドア、後ろ側をヒンジとしたリアドア或いは左右どちらかをヒンジとしたバックドアのオープニングを形成するヒンジ側のパネル構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の自動車用オープニング部8の構造として、例えば、図7に示す一般的な自動車1の車体構成部材であるフロントフェンダ2の一般部2bと、該一般部2bの後ろ側RR且つ下側LWRに配されてなる別部材の下側部材2aとの、双方の後ろ側RRに形成されている。即ち、ドア4が、図9に示すヒンジ3を中心に回転して開成した時に、露出する面である。前記一般部2bは、図9に示すように、フロントピラー11などを覆う構成をしている。
【0003】
該フロントフェンダ2の下側部材2aは、図8に示すように、前後FR,RRに細く、上下UP,LWRに長いピラー状に形成されている。その横断面は、図9に示すように、前後FR,RR双方にフランジ6、7がそれぞれ形成されている。
【0004】
後ろ側RRのフランジ6は、前記オープニング部8である後ろ側RRの端部と、前記フロントフェンダ2の後ろ側RRに配されるドア4の前端部4aとの間には、図9に実線で示すように、ドア4が閉じられた状態で若干(この例では6ミリ)の隙間を一様に形成してなり、該オープニング部8の内側に、ドア4がヒンジ3を中心に回転して、二点鎖線で示すように、ドア4が開くときに、入り込むドア4の前端部4aの軌跡5に干渉しないように、約45度の傾きをもって逃げた形状に形成されている。
【0005】
また、前側のフランジ7は、造形上の制約及び図示しないタイヤとの間隔から決められる位置に形成されていると共に、外装部品であるフロントフェンダプロテクタ9が、タッピングネジ10により支持されている。
【0006】
こうした横断面に形成されている下側部材2aは、フランジ6がインバース面であるので、図9に示すX方向に成形型を抜くことができない状態にある(類似技術として、実開平2ー102879号公報或いは実開平6ー74567号公報参照)。尚、符号9は、前記フロントフェンダ2の内側に支持されてなる外装部品であるフェンダープロテクタである。
【0007】
そこで、かかるフロントフェンダ2の下側部材2aの成形の際は、前記インバースな面を有するフランジ6を形成するために、図示しない45度の傾きを有する中子を、図示しない成形型の中でスライドさせる。また、かかる下側部材2aの剛性確保の上から、前記前側FRのフランジ7を高く(長く)して強度向上を図っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の技術にあっては、フロントフェンダ2を、一般部2bと下側部材2aとに上下二分割することで、両者の合わせ工数を必要とするばかりか、フロントフェンダ2の裏面側に入り込んだ泥などが、一般部2bと下側部材2aとの分割面12から表面側に雨水などと共ににじみ出てきて垂れて見栄えを悪くするおそれがある。また、フロントフェンダ2を、一般部2bと下側部材2aとに二分割されているので、成形型を二個必要とし、この点でも原価高騰の一原因になるおそれがあり、改善が望まれている。
【0009】
そこで、この発明は、オープニング部を形成する車体構成部材にインバース面が形成されていても、一成形型で成形でき、位置合わせを必要としない自動車用オープニング部構造の提供を課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、ドアのオープニング側及びその反対側の両側端部に車体内方に向かうフランジが形成されてなる車体構成部材のオープニング側のフランジには、ヒンジにより回転されたドアの端部が入り込む軌跡を逃げたインバースな面が形成されてなる自動車用オープニング部構造において、前記反対側のフランジには、前記インバースな面が形成される成形型の抜き方向に干渉しない高さになる切欠部が形成されてなり、該切欠部を架橋するレインフォースが、前記反対側のフランジに支持されてなる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の自動車用オープニング部構造であって、前記レインフォースは、前記反対側のフランジに支持される面を底面とする断面略コの字状に形成されてなる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の自動車用オープニング部構造であって、前記レインフォースには、外装部品の支持部が設けられてなる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の自動車用オープニング部構造であって、前記外装部品は、フェンダープロテクタである。
【0014】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、ドアのオープニング側及びその反対側の両側端部に車体内方に向かうフランジが形成されてなる車体構成部材のオープニング側のフランジには、ヒンジにより回転されたドアの端部が入り込む軌跡を逃げたインバースな面が形成されてなる自動車用オープニング部構造において、前記反対側のフランジには、前記インバースな面が形成される成形型の抜き方向に干渉しない高さになる切欠部が形成されてなり、該切欠部を架橋するレインフォースが、前記反対側のフランジに支持されてなるので、オープニング部を形成する車体構成部材にインバースな面が形成されていても、抜き方向において支障を来さないので、一成形型で成形できることになり、製造原価が安価になる。また、オープニング部構造が一部品で形成され、二部品でないので、位置合わせを必要としない分原価が低減される。また、分割面が形成されないので、車体構成部材の裏面に付着した泥などが雨水などと一緒ににじみ出る場所がないことになり、見栄え上の不具合が生じなくなる。また、オープニング部構造に形成した切欠部をレインフォースが架橋するので、強度が十分確保されることになる。
【0015】
請求項2に記載の発明によれば、前記レインフォースは、前記反対側のフランジに支持される面を底面とする断面略コの字状に形成されてなるため、オープニング部構造として略面一状態を確保できる。
【0016】
請求項3に記載の発明によれば、前記レインフォースには、外装部品の支持部が設けられてなるため、切欠部が形成されていても、何ら問題なく、外装部品を支持できる。
【0017】
請求項4に記載の発明によれば、前記外装部品は、フェンダープロテクタであるため、タイヤの移動代に十分逃げた形状を確保しつつ、前後寸法が細いオープニング部構造にフェンダープロテクタを支持できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好適な実施形態を、図1〜図6に基づいて説明する。図1は、自動車15の外観を斜め方向から見た図である。該自動車15のフロントフェンダ16の一般部16bと、下側部16aとの後ろ側RRに、オープニング部8が形成されている。即ち、ドア4が、前記図9に示すヒンジ3を中心に回転して開成した時に、露出する面である。
【0019】
該フロントフェンダ16の下側部16aは、図1及び図1の矢視Bにかかる図3に示すように、前後FR,RRに細く、上下UP,LWRに長いピラー状に形成されている。その矢視Cにかかる図4によれば、前側FRのフランジ17には、後述する切欠部18が形成されていて、該切欠部18を覆うように、上下に長尺状のレインフォース19が溶接SWにより支持されている。下側部16aの横断面は、図5及び図6に示すように、前記フランジ6及びフランジ17が、前後FR,RRにそれぞれ形成されている。
【0020】
後ろ側RRのフランジ6は、前記オープニング部8である後ろ側RRの端部と、前記フロントフェンダ2の後ろ側RRに配されるドア4の前端部4aとの間には、図5に実線で示すように、ドア4が閉じられた状態で若干(この例では6ミリ)の隙間を一様に形成してなり、該オープニング部8の内側に、ドア4がヒンジ3(図9参照)を中心に回転して、二点鎖線で示すように、ドア4が開くときに、入り込むドア4の前端部4aの軌跡5に干渉しないように、約45度の傾きをもって逃げたインバースな面形状に形成されている。
【0021】
前側のフランジ17は、前記インバースな面形状に形成されてなるフランジ6の図示しない成形型の抜き方向に干渉しない高さになる切欠部18を有する。該切欠部18を上下に架橋する前記レインフォース19は、図5に示す位置では切欠部18に干渉しない位置に支持されてなる。
【0022】
前記レインフォース19は、図6に示すように、前記フランジ17に支持される面19aを底面とする断面略コの字状に形成されてなり、該支持される面19aに、外装部品であるフロントフェンダープロテクタ9の支持部であるグロメット20が設けられてなる。尚、図2にハッチングで示したフロントフェンダープロテクタ9の部分により、前記レインフォース19は覆われて外部から見えない状態になる。
【0023】
次に、この実施形態に係る自動車用オープニング部構造8の優れている点を説明する。
【0024】
この実施形態の自動車用オープニング部構造8における一方側である後ろ側RRの面であるフランジ6には、ヒンジ3(図9参照)によりドア4の前端部4aが入り込む軌跡5を逃げたインバースな面が形成されてなり、他方側である前側FRの面であるフランジ17には、前記インバース面が形成されるフランジ6の図示しない成形型の抜き方向に干渉しない高さになる切欠部18を有するので、オープニング部8を形成する車体構成部材であるフロントフェンダ16にインバース面が形成されていても、抜き方向において、支障を来さなくなっているので、一つの成形型で成形できることになり、製造原価が安価になる。また、オープニング部8のフロントフェンダ16が一部品で形成され、二部品でないので、位置合わせを必要としない分原価が低減されるばかりか、フロントフェンダ16の裏面に付着した泥などが雨水などと一緒ににじみ出るような二部品の分割面12(図7参照)がないので、見栄えを損なうなどの不具合が生じなくなる。しかも、フランジ17の切欠部18に、レインフォース19が架橋されてなるので、フランジ17の強度が十分確保されることになる。
【0025】
前記レインフォース19は、前記フランジ17に支持される面を底面19aとする断面略コの字状に形成されてなるため、オープニング部8構造として略面一状態を確保できる。
【0026】
前記レインフォース19には、外装部品であるフロントフェンダプロテクタ9の支持部であるタッピングネジ10のグロメット20が設けられてなるため、切欠部18が形成されていても、何ら問題なく、フロントフェンダプロテクタ9を支持できる。
【0027】
前記フロントフェンダープロテクタ9によれば、図示しないタイヤの移動代を十分逃げた形状を確保しつつ、前後寸法が細いオープニング部8構造に支持できることになる。
【0028】
尚、以上の実施形態では、フロントフェンダ16、フロントフェンダプロテクタ9など、前側FRをヒンジとしたフロントドア4を例にとり説明してきたが、フロントドア4ばかりでなく、後ろ側RRをヒンジとしたリアドア或いは左右どちらかをヒンジとしたバックドアのオープニングを形成するヒンジ側のパネル構造であれば、全く同様に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態に係る自動車の斜視図。
【図2】図1中A部の分解拡大斜視図。
【図3】図1中矢示Bにかかる側面図。
【図4】図3中矢示Cにかかる正面図。
【図5】図3中矢示SD−SD線に沿う断面図。
【図6】図3中矢示SE−SE線に沿う断面図。
【図7】従来技術に係る自動車の斜視図。
【図8】図7中F部の分解斜視図。
【図9】図7中矢示SGーSG線に沿う断面図。
【符号の説明】
1、15 自動車
2、16 フロントフェンダ(車体構成部材)
3 ヒンジ
4 ドア
5 軌跡
6、17 フランジ
8 オープニング部
9 フロントフェンダプロテクタ(外装部品)
18 切欠部
19 レインフォース
20 グロメット(支持部)
Claims (4)
- ドアのオープニング側及びその反対側の両側端部に車体内方に向かうフランジが形成されてなる車体構成部材のオープニング側のフランジには、ヒンジにより回転されたドアの端部が入り込む軌跡を逃げたインバースな面が形成されてなる自動車用オープニング部構造において、
前記反対側のフランジには、前記インバースな面が形成される成形型の抜き方向に干渉しない高さになる切欠部が形成されてなり、該切欠部を架橋するレインフォースが、前記反対側のフランジに支持されてなることを特徴とする自動車用オープニング部構造。 - 請求項1に記載の自動車用オープニング部構造であって、
前記レインフォースは、前記反対側のフランジに支持される面を底面とする断面略コの字状に形成されてなることを特徴とする自動車用オープニング部構造。 - 請求項1又は請求項2に記載の自動車用オープニング部構造であって、
前記レインフォースには、外装部品の支持部が設けられてなることを特徴とする自動車用オープニング部構造。 - 請求項3に記載の自動車用オープニング部構造であって、
前記外装部品は、フェンダープロテクタであることを特徴とする自動車用オープニング部構造。
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- 1999-06-11 JP JP16554599A patent/JP3598884B2/ja not_active Expired - Fee Related
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