JP3594682B2 - 軟弱海底地盤へのケーソン据付方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、軟弱な海底地盤上に構築される防波堤,岸壁,護岸,係船施設,突堤,離岸堤等に使用されるケーソンを、据付後の沈下量が抑制され且つ円弧滑りが生じ難い安定した状態に軟弱な海底地盤上へ経済的に据え付けることのできる軟弱海底地盤へのケーソン据付方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
防波堤,岸壁,護岸,係船施設,突堤,離岸堤等は、側壁に囲まれた空間内に略全高さに亘って隔壁が形成されているコンクリート製や鋼製のケーソンを、通常海底地盤上に敷設された基礎捨石上に載置して後、側壁で囲まれた空間内に砂利等の中詰材を投入する作業を行って安定した状態に据え付けることにより構築されていた。
しかしながら、上記した如く砂利等の中詰材を投入されて据え付けられたケーソンの見掛けの密度は非常に高く、ケーソンの底面より基礎捨石に作用する圧力は非常に大きいのである。
【0003】
従って、ケーソンを据え付けるべき海域の海底地盤が軟弱である場合には、基礎捨石上に載置されたケーソンがこの基礎捨石と共に沈下し易いという欠点があった。
据え付けられたケーソンが例えば防波堤に使用される場合について述べると、このケーソンの上端が水面より所定の高さ以上に突出していなければ防波堤の効果を奏することができないので、沈下量が大きくなるとその上端が前記所定の高さ以上となるように嵩上げする作業を行っていたのである。この嵩上げ作業は据え付けられたケーソンの上面に更に上部コンクリートを打設する作業なので手間と時間とを要するだけでなく、嵩上げされたケーソンは全体として重量が増加して沈下が更に進み易くなるので、嵩上げ作業を頻繁に行わなければならないという欠点があった。
【0004】
また、据え付けられたケーソンの側壁には波浪等に起因する外力が作用するのであって、通常岸と反対側に位置する側壁に大きな外力が作用するのであり、図7に示す如くこのような外力が作用するとケーソン7の底面より基礎捨石3aに不均一な圧力が生じるので、海底地盤4が軟弱であるとケーソン7の底面の大きな圧力が生じている側が大きく沈下して恰も軟弱な海底地盤4を円弧状に押圧したように傾く、いわゆる円弧滑りが生じるという欠点があった。
このような円弧滑りが生じると、ケーソン7の傾きを修正する手段が無く、このケーソン7を撤去して新たにケーソンを据え付けなければならないので、この撤去作業と据付作業に手間と時間と多額の費用を要するという欠点があった。
【0005】
そこで、軟弱な海底地盤4に据え付けるケーソンとして、横断面台形状のケーソンが使用されるようになってきた。この横断面台形状のケーソンは、略直方体のケーソンと比較してケーソンの基礎捨石に当接する底面の面積をケーソンの体積に対して大きくすることができるので、ケーソンを据え付けた際に軟弱な海底地盤上に敷設された基礎捨石に作用するケーソンよりの圧力を小さくすることができ、しかも波浪に起因する外力を下方への分力として付与することができるので安定した状態に据え付けることができるのである。
【0006】
しかしながら、前記横断面台形状のケーソンは、傾斜せしめられた側壁を上から投影した部分のみを略直方体のケーソンと比較して1/2の体積とすることができるだけでケーソンの底面より基礎捨石に作用する圧力をそれほど小さくすることができないので円弧滑りや沈下量を抑制する効果が小さく、且つ特殊な形状をしていて且つケーソン自体が大型化するので例えば製造すべきケーソンの台形状を縦に割って2分割した形状の分割ケーソンを予め製造しておく必要が生じることがあり、この場合にはこれらの分割ケーソンの接合に要する作業量が多くなるばかりか接合を行う設備等が必要となるので必然的に高価となるという欠点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の欠点を解消し、沈下が生じ難く且つ円弧滑りが生じ難い安定した状態に軟弱な海底地盤上にケーソンを据え付けることができると共に、沈下が生じ難いので嵩上げ作業を長期に亘って必要とせず、更にケーソンを据え付ける位置には基礎捨石を比較的薄く敷設するだけで上記安定した状態に経済的にケーソンを据え付けることのできる軟弱海底地盤へのケーソン据付方法を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、かかる課題を解決すべく種々検討した結果、所定の形状寸法を有する上部ケーソンと、該上部ケーソンより広幅の所定の形状寸法を有し且つ海水の密度より僅かに高い見掛けの密度を有する浮力ケーソンとを準備し、軟弱な海底地盤上に比較的薄く敷設した基礎捨石上に前記浮力ケーソンを載置すると共にその周囲に更に基礎捨石を敷設してその上面が露出した状態に該浮力ケーソンを基礎捨石に埋没させて捨石マウンドを構成し、該捨石マウンドに埋没された浮力ケーソンの上面に前記上部ケーソンを載置すれば、上記課題を解決することができることを究明して本発明を完成したのである。
【0009】
以下、図面により本発明に係る軟弱海底地盤へのケーソン据付方法について詳細に説明する。
図1は本発明方法を実施して軟弱海底地盤上に据え付けられたケーソンの据付状態の1例を示す断面説明図、図2は本発明方法に使用される浮力ケーソンの1例を示す斜視図、図3は図2に示す浮力ケーソンの断面説明図、図4は密度増大手段が設けられている浮力ケーソンの1例を示す断面説明図、図5は本発明方法に使用される上部ケーソンの1例を示す斜視図、図6は本発明方法を実施して軟弱海底地盤上に図1の如くケーソンを据え付ける過程を示す断面説明図である。
【0010】
本発明方法について簡単に説明すると、本発明方法は、軟弱な海底地盤上に比較的薄く敷設した基礎捨石上に上部ケーソンより広幅の所定の形状寸法を有する浮力ケーソンを載置すると共にその周囲に更に基礎捨石を敷設してその上面が露出した状態に浮力ケーソンを基礎捨石に埋没させて捨石マウンドを構成し、この捨石マウンドに埋没された浮力ケーソンの上面に上部ケーソンを載置して据え付けるのである。
このような本発明方法を実施するためには、先ず捨石マウンドの基礎捨石に埋没される浮力ケーソンと、捨石マウンドの上面に載置される上部ケーソンとを準備する。
【0011】
浮力ケーソン1は、図2に示す如く上面1aを閉塞されており、内部に中空部が形成されていたり、又は図3に示す如く内部に形成された中空部に軽量中詰材1bを埋没されていたりして海水の密度より僅かに高い見掛けの密度を有している。
すなわち、浮力ケーソン1は、見掛けの密度を可及的に低くしたいのであるが、後述する如く据え付けるべき所定の海域まで運搬されて後に沈降させて基礎捨石3a上に載置するので、前記した所定の見掛けの密度は少なくとも浮力ケーソン1を沈降させるときには海水より重いことが必要であり、そしてこの浮力ケーソン1によりその下方の基礎捨石3aに作用する圧力が小さいと海底地盤4に与える影響も小さいことから、海水より僅かに重い例えば略1.1ton/m3程度の密度であることが好ましい。
【0012】
ここで、浮力ケーソン1を所定の海域まで運搬するには、安価で且つ簡単な曳航により行うことが好ましいのであるが、浮力ケーソン1の見掛けの密度が海水の密度より高いと海面より上方に吊り上げた状態や運搬船に積載した状態で浮力ケーソン1を所定の海域まで運搬しなければならない。そこで、浮力ケーソン1を所定の海域まで運搬するには見掛けの密度を海水の密度より低く且つ据え付けるべき所定の海域において基礎捨石3a上に載置すべく沈降させるにときには見掛けの密度を海水の密度より僅かに高くできるように、浮力ケーソン1として見掛けの密度を増大せしめる密度増大手段1cが設けられていることが好ましい。
【0013】
この密度増大手段1cとしては、例えば図4に示す如く内部に複数の中空部1caが形成されていて海上に浮上し得るように見掛けの密度が海水の密度より低く形成されていると共に、前記複数の中空部1caのうちの所定の中空部1caの浮力ケーソン1の浮上時の吃水面以下の位置に穿設されている下部の貫通孔1cbと所定の中空部1caの頂部に穿設されている上部の貫通孔1cbと前記上部の貫通孔1cbに設置されている空気抜き弁1ccとを備えている態様を示すことができる。
前記所定の中空部1caとは、浮力ケーソン1の寸法・構造に対応して当該中空部1caに海水が注入されたときに浮力ケーソン1の見掛けの密度が海水の密度より僅かに高くすることのできる中空部1caであって、図4に示す浮力ケーソン1の場合には両側部に位置する中空部1caである。
【0014】
上部ケーソン2は、従来より一般に使用されているケーソン、例えば図5に示す如く側壁2aで囲まれた空間内に隔壁2bが格子状に略全高さに亘って形成されているものを使用することができる。
本発明方法を実施するには、先ず軟弱な海底地盤4上に比較的薄く所定の高さだけ基礎捨石 3a を敷設してからこの基礎捨石 3a 上に前記した浮力ケーソン1を載置し、その周囲に更に基礎捨石 3a を敷設して図1に示す如く上面 1a が露出した状態に浮力ケーソン1を基礎捨石 3a に埋没させて捨石マウンド3を構成するのである。
【0015】
この際、浮力ケーソン1は据え付けるべき所定の海域まで運搬されて後に沈降せしめられるのであり、このとき浮力ケーソン1が内部に中空部が形成されていたり内部に形成されている中空部に軽量中詰材1bが埋設されて海水の密度より僅かに高い所定の見掛けの密度に形成されている場合には、起重機船等により運搬して来てクレーンにより吊り下げながら沈降させる。
【0016】
また浮力ケーソン1に見掛けの密度を増大せしめる密度増大手段1cが設けられている場合には、海水より低い見掛けの密度を有する浮力ケーソン1を海上に浮上させた状態,すなわち密度増大手段1cが前記した態様の場合には上部の貫通孔1cbに設置されている空気抜き弁1ccを閉じて海上に浮上させた状態で所定の海域まで引き船により洩航して来て、密度増大手段1cの空気抜き弁1ccを開いて浮力ケーソン1の所定の中空部1ca内に海水を注水せしめて見掛けの密度を海水の密度より僅かに高くしてクレーンにより吊り下げながら沈降させる。すなわち、密度増大手段1cが前記した如き態様の場合には、曳航時に海水より低い見掛けの密度とするときには空気抜き弁1ccを閉じて上部の貫通孔1cbを閉塞しておくと、下部の貫通孔1cbからは僅かな海水が侵入するだけで見掛けの密度を海水より低くすることができ、沈降時に海水より高い見掛けの密度とするときには空気抜き弁1ccを開くと下部の貫通孔1cbから海水が注水されるに従って上部の貫通孔1cbから中空部1ca内の空気が抜かれて中空部1ca内に海水が注水され見掛けの密度を海水の密度より僅かに高くすることができるのである。
【0017】
そして、浮力ケーソン1と基礎捨石3aとの間に浮力ケーソン1のズレを防止すべくゴム製やアスファルト製の摩擦増大マット5を介在せしめた状態で浮力ケーソン1を載置することが好ましく、この場合には浮力ケーソン1の底面に摩擦増大マット5を取り付けておくか又は浮力ケーソン1が載置される基礎捨石3a上の所定の位置に摩擦増大マット5を敷設してから浮力ケーソン1を沈降させて基礎捨石3a上に載置する。
【0018】
かくして構成した捨石マウンド3にその上面 1a が露出した状態に埋没された浮力ケーソン1の上面 1aに、上部ケーソン2を浮上させた状態から側壁2aで囲まれた空間内に海水を注入し沈降させて載置する。
上部ケーソン2を載置する位置は、前述した如く浮力ケーソン1は見掛けの密度を比較的低く形成されていて且つその上面1aの幅B1は上部ケーソン2の底面2cの幅B2より広幅に形成されており基礎捨石3a上に作用する圧力を基礎捨石3aのみで構成された捨石マウンド上に上部ケーソン2を直接載置する場合に比べて軽減することができるので、浮力ケーソン1の上面1aであって、浮力ケーソン1の上面1aからその底面2cがはみ出さない位置とすればよい。
【0019】
更に上部ケーソン2を、捨石マウンド3に埋没された浮力ケーソン1の上面 1aの幅方向中央に対して上部ケーソン2の幅方向中央が波浪等に起因して大きな力が作用する側壁2a側にズレた位置となるように浮力ケーソン1の上面 1a に載置すると、波浪に起因する外力によりこの外力を受けた側壁2aと反対側端部の上部ケーソン2の底面2cに大きな荷重が作用するのであるが、浮力ケーソン1の幅方向中央位置と上部ケーソン2の幅方向中央位置とが合致している状態に浮力ケーソン1の上面 1aに上部ケーソン2を載置した場合に比べてこの端部は浮力ケーソン1の幅方向中央側に位置しているので、波浪に起因して大きく作用する外力を浮力ケーソン1の幅方向中央位置側で受けることができ、浮力ケーソン1の底面に作用する圧力の不均一性が緩和され、円弧滑りをより効果的に防止することができて好ましい。
【0020】
また、上部ケーソン2を浮力ケーソン1上に載置するときに衝撃を緩めると共に据付が完了した後の両ケーソン1,2間での滑りを防止すべく、ゴム製やアスファルト製の摩擦増大兼緩衝マット6を浮力ケーソン1と上部ケーソン2との間に介在せしめることが好ましく、この場合上部ケーソン2の下面に摩擦増大兼緩衝マット6を取り付けておくか又は上部ケーソン2が載置される浮力ケーソン1上の所定の位置に摩擦増大兼緩衝マット6を敷いておいてから上部ケーソン2を沈降させて浮力ケーソン1の上面1aに載置すればよい。
【0021】
【作用及び発明の効果】
このような本発明方法を実施して軟弱な海底地盤4に据え付けられたケーソンは、従来と同等の形状及び密度を有する上部ケーソン2が、海水の密度より僅かに高い見掛けの密度に形成されている,すなわち上部ケーソン2や基礎捨石3aの密度より非常に低い見掛けの密度に形成されている浮力ケーソン1がその上面 1a が露出した状態に基礎捨石 3a に埋没されて構成されている捨石マウンド3に埋没された浮力ケーソン1の上面 1aに載置されていて、捨石マウンド3の基礎捨石3aにその上面 1a が露出した状態に埋没されている浮力ケーソン1の幅は上部ケーソン2より広幅であるので、基礎捨石3aのみで構成されている捨石マウンド上に上部ケーソン2を直接載置する場合に比べて捨石マウンド3の基礎捨石3aに作用する圧力を大幅に低減することができ、その結果基礎捨石3aの下方の軟弱な海底地盤4に作用する圧力も大幅に低減されるのである。従って、軟弱な海底地盤4上に構成された捨石マウンド3の沈下量を軽減することができると共に円弧滑りの発生も抑制されて安定性に優れている。
【0022】
また、浮力ケーソン1に密度増大手段1cが設けられていると、浮力ケーソン1を所定の海域まで運搬する作業を浮力ケーソン1の見掛けの密度を海水の密度より低くして海上に浮上させて安価で且つ簡単な曳航により行うことができ、浮力ケーソン1を軟弱な海底地盤4上に比較的薄く敷設した基礎捨石3a上に載置するときに密度増大手段1cにより海水の密度より僅かに高い密度にして浮力ケーソン1を効率良く沈降させることができる。
【0023】
更に、据付状態における法線と平行な上部ケーソン2の側壁 2a には、波浪に起因して作用する外力が一方の側壁 2a (通常岸と反対側に位置する外海側の側壁)に大きく作用するので、上部ケーソン2を捨石マウンド3に埋没された浮力ケーソン1の上面 1a の幅方向中央に対して上部ケーソン2の幅方向中央が波浪等に起因して大きな力が作用する側壁 2a 側にズレた位置となるように浮力ケーソン1の上面 1a に載置すると、前記波浪に起因して一方の側壁 2a が大きな力を受けてこの側壁 2a と反対側の側壁 2a 側端部における上部ケーソン2の底面 2c に大きな荷重が働いたときに、浮力ケーソン1の上面 1a の幅方向中央位置と上部ケーソン2の幅方向中央位置とが合致している状態に上部ケーソン2を載置した場合に比べて大きな荷重が働く上部ケーソン2の底面 2c の端部は浮力ケーソン1の幅方向中央側に位置しているので、上部ケーソン2の底面 2c が浮力ケーソン1の上面 1a に当接することにより浮力ケーソン1の底面に作用する圧力の不均一性が緩和されて浮力ケーソン1の基礎捨石 3a に作用する圧力が端部側(側壁側)で大きくなることが抑制され、より効果的に円弧滑りを抑制することができる。
【0024】
そして、上部ケーソン2の底面 2c が浮力ケーソン1の上面 1a に当接して載置されている ので、上記した如く基礎捨石 3a より海底地盤4に作用する圧力を低減することができて沈下量を抑制する効果に非常に優れている。
【0025】
また、浮力ケーソン1と基礎捨石 3a との間に摩擦増大マット5を介在せしめた状態で浮力ケーソン1を基礎捨石 3a に埋没すると浮力ケーソン1のズレが抑制され、更に上部ケーソン2と浮力ケーソン1との間に摩擦増大兼緩衝マット6を介在せしめた状態で上部ケーソン2を浮力ケーソン1の上面 1a に載置すると両ケーソン1,2が激しく衝突することが抑制されて上部ケーソン2及び浮力ケーソン1を損傷することなく上部ケーソン2を浮力ケーソン1上に載置することができると共に浮力ケーソン1に対する上部ケーソン2のズレが抑制されより安定した状態に両ケーソン1,2を据え付けることができる。
【0026】
このように種々の効果を奏する本発明方法は、その工業的価値の非常に大きなものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施して軟弱海底地盤上に据え付けられたケーソンの据付状態の1例を示す断面説明図である。
【図2】本発明方法に使用される浮力ケーソンの1例を示す斜視図である。
【図3】図2に示す浮力ケーソンの断面説明図である。
【図4】密度増大手段が設けられている浮力ケーソンの1例を示す断面説明図である。
【図5】本発明方法に使用される上部ケーソンの1例を示す斜視図である。
【図6】本発明方法を実施して軟弱海底地盤上に図1の如くケーソンを据え付ける過程を示す断面説明図である。
【図7】従来の方法によって据え付けられたケーソンを示しており波浪に起因して円弧滑りが生じた状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 浮力ケーソン
1a 上面
1b 軽量中詰材
1c 密度増大手段
1ca 中空部
1cb 貫通孔
1cc 空気抜き弁
2 上部ケーソン
2a 側壁
2b 隔壁
2c 底面
3 捨石マウンド
3a 基礎捨石
4 海底地盤
5 摩擦増大マット
6 摩擦増大兼緩衝マット
7 従来のケーソン
B1 浮力ケーソンの上面の幅
B2 上部ケーソンの底面の幅
Claims (7)
- 所定の形状寸法を有する上部ケーソン(2)と、該上部ケーソン(2)より広幅の所定の形状寸法を有し且つ海水の密度より僅かに高い見掛けの密度を有する浮力ケーソン(1)とを準備し、軟弱な海底地盤(4)上に比較的薄く敷設した基礎捨石(3a)上に前記浮力ケーソン(1)を載置すると共にその周囲に更に基礎捨石(3a)を敷設してその上面(1a)が露出した状態に該浮力ケーソン(1)を基礎捨石(3a)に埋没させて捨石マウンド(3)を構成し、該捨石マウンド(3)に埋没された浮力ケーソン(1)の上面 (1a)に前記上部ケーソン(2)を載置することを特徴とする軟弱海底地盤へのケーソン据付方法。
- 上部ケーソン ( 2 ) を、捨石マウンド ( 3 ) に埋没された浮力ケーソン ( 1 ) の上面 (1a) の幅方向中央に対して該上部ケーソン ( 2 ) の幅方向中央が波浪等に起因して大きな力が作用する側壁 (2a) 側にズレた位置となるように該浮力ケーソン ( 1 ) の上面 (1a) に載置する請求項1に記載の軟弱海底地盤へのケーソン据付方法。
- 浮力ケーソン(1)と基礎捨石(3a)との間に摩擦増大マット(5)を介在せしめる請求項1又は2に記載の軟弱海底地盤へのケーソン据付方法。
- 上部ケーソン(2)を浮力ケーソン(1)の上面(1a)に載置するときに、浮力ケーソン(1)と上部ケーソン(2)との間に摩擦増大兼緩衝マット(6)を介在せしめる請求項1から3までのいずれか1項に記載の軟弱海底地盤へのケーソン据付方法。
- 浮力ケーソン ( 1 ) として、内部に中空部を形成されているか又は内部の中空部に軽量中詰材 (1b) が埋没されており見掛けの密度が海水の密度より僅かに高い略1 . 1 ton /m 3 に形成されている浮力ケーソン ( 1 ) を使用する請求項1から4までのいずれか1項に記載の軟弱海底地盤へのケーソン据付方法。
- 浮力ケーソン ( 1 ) として、内部に複数の中空部 (1ca) を形成されていて見掛けの密度が海水の密度より低く形成されていると共に所定の中空部 (1ca) に海水を注入せしめて見掛けの密度を増大せしめる密度増大手段 (1c) が設けられている浮力ケーソン ( 1 ) を使用し、該浮力ケーソン ( 1 ) を見掛けの密度が海水の密度より低い状態で設置すべき所定の海域まで曳航して後、前記密度増大手段 (1c) により見掛けの密度を海水の密度より僅かに高くして沈降させて捨石マウンド ( 3 ) を構成する軟弱な海底地盤 ( 4 ) 上に比較的薄く敷設した基礎捨石 (3a) 上に浮力ケーソン ( 1 ) を載置する請求項1から5までのいずれか1項に記載の軟弱海底地盤へのケーソン据付方法。
- 浮力ケーソン ( 1 ) に設けられている密度増大手段 (1c) が、海水を注入せしめられる所定の中空部 (1ca) の該浮力ケーソン ( 1 ) の浮上時の吃水面以下の位置に穿設されている下部の貫通孔 (1cb) と該所定の中空部 (1ca) の頂部に穿設されている上部の貫通孔 (1cb) と該上部の貫通孔 (1cb) に設置されている空気抜き弁 (1cc) とを備えている請求項6に記載の軟弱海底地盤へのケーソン据付方法。
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