JP4679741B2 - 浮体型人工地盤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、沿岸域等に建造される浮力を利用した人工地盤に関する。
【0002】
【従来の技術】
図9および図10は、それぞれ港湾等の沿岸域で海水による浮力を利用した人工地盤の例を示す概略構成図で、図9に示す例では、海底3に多量の土砂等で埋立てられた人工島の岸壁1と岸壁2との間に、半潜水型のポンツーン4が架け渡され、支持部5と支持部6とで固定されて、ポンツーン4の上部には建造物7が構築されている。
【0003】
そして、建造物7を含む全重量Wは、ポンツーン4の両端の岸壁1,2の支点反力Rおよびポンツーン4の浮力Fによって支持される。このとき、ポンツーン4の容量を適正値に設定し、岸壁1,2の接地圧が過大にならないように支点反力Rを軽減させている。
【0004】
また、図10に示す例では、人工島の岸壁1,2の相互間に、半潜水型のポンツーン4が架け渡され、岸壁1,2により拘束されるポンツーン4の両端部は、海水の干満時に上下動可能な自由端となっている。そして、ポンツーン4の水平揺動を抑制するために、両岸壁1,2にはポンツーン4の両端面に対向するドルフィン9,10が設けられるとともに、ポンツーン4の側方で海底に打込まれた杭12にフェンダー11が設けられて、四方からポンツーン4の水平揺動を抑止している。
【0005】
しかしながら、図9に示す人工地盤では、人工島の両岸壁1,2の地盤が不同沈下した場合に、ポンツーン4が両岸壁1,2に固定されていることにより、風や海面8における波浪等の揺れの影響を受けないものの、建造物が傾斜するという問題点があり、このための対策として、大規模のジャッキアップ装置が必要となっている。
【0006】
また、図10に示す人工地盤では、ポンツーン4が両岸壁1,2に固定されていないことにより、両岸壁1,2の地盤が不同沈下した場合でもその影響を受けないが、風または波浪等による揺動について対策が必要となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、地盤形成のため半潜水型のポンツーンの両端部を支える2つの岸壁の不同沈下の影響を受け難くし、また上記ポンツーンを風や波浪等の揺れの影響を受け難く設置して、経済的で安定した人工地盤を構築できるようにした浮体型人工地盤を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するため、本発明の浮体型人工地盤は、海面を挟んで互いに対向する一方の岸壁と他方の岸壁との間に、半潜水型のポンツーンが海面に沿って架け渡され、同ポンツーンの一端部が上記一方の岸壁に拘束支持されるとともに、同ポンツーンの他端部が上記他方の岸壁に可動支持されている。
【0009】
また、本発明の浮体型人工地盤は、上記ポンツーンの一端部を拘束支持する一方の岸壁が、上記ポンツーンの他端部を可動支持する他方の岸壁よりも地盤沈下量の少ない安定地盤を有していることを特徴としている。
【0010】
さらに、本発明の浮体型人工地盤は、上記ポンツーンの一端部を拘束支持する一方の岸壁が、その拘束支持手段として上記ポンツーンとの間に弾性ブロックを介装され、上記ポンツーンの他端部を可動支持する他方の岸壁が、その可動支持手段として上記ポンツーンとの間にバネを介装されていることを特徴としている。
【0011】
また、本発明の浮体型人工地盤は、上記一方の岸壁と上記ポンツーンの一端部との間および上記他方の岸壁と上記ポンツーンの他端部との間に、それぞれ上下方向の棒鋼と同棒鋼を上下動のみ許容するように嵌入されたストッパーとからなる水平揺動抑制手段が介装されていることを特徴としている。
【0012】
さらに、本発明の浮体型人工地盤は、上記ポンツーンの一端部を拘束支持する一方の岸壁が、その拘束支持手段として上記ポンツーンとの間に弾性ブロックと摩擦板とを水平に重ねた重合体を介装されるとともに、上記ポンツーンの他端部を可動支持する他方の岸壁が、その可動支持手段として上記ポンツーンとの間にハ字状にそれぞれ対をなして配設されたバネおよびダンパーを介装されていることを特徴としている。
【0013】
また、本発明の浮体型人工地盤は、上記ポンツーンの一端部を拘束支持する一方の岸壁が、上記ポンツーンとの間に弾性ブロックと摩擦板とを水平に重ねた重合体と、上下方向の棒鋼を上下動のみ可能に嵌入されたストッパーからなる水平揺動抑制手段とを介装され、上記ポンツーンの他端部を可動支持する他方の岸壁が、上記ポンツーンとの間にハ字状に対をなして配設されたバネと、上下方向の棒鋼と同棒鋼を上下動のみ可能に嵌入されたストッパーとからなる水平揺動抑制手段とを介装されていることを特徴としている。
【0014】
さらに、本発明の浮体型人工地盤は、上記ポンツーンに、その内部を複数の区画に分割して形成された注排水可能のバラストタンクが設けられていることを特徴としている。
【0015】
上述の本発明の浮体型人工地盤では、互いに対向する一方の岸壁と他方の岸壁との間に架け渡された半潜水型のポンツーンが、その一端部を上記一方の岸壁に拘束支持されるとともに、その他端部を上記他方の岸壁に可動支持されているので、風や波浪等による影響や両岸壁相互の不同地盤沈下による影響を軽減しながら、ポンツーンの内部のバラスト調整により同ポンツーンを水平に保つことができるようになる。
【0016】
また、上記ポンツーンの一端部を拘束支持する一方の岸壁が、同ポンツーンの他端部を可動支持する他方の岸壁よりも地盤沈下量の少ない安定地盤を有するように選択しておくと、上記ポンツーンの水平支持が一層適切に行われるようになる。
【0017】
さらに、上記一方の岸壁に上記ポンツーンの一端部を拘束支持する手段として免震ゴム支承部材のごとき弾性ブロックを介装し、上記他方の岸壁に上記ポンツーンの他端部を可動支持する手段としてバネを介装すると、上記ポンツーンの水平維持がさらに的確に行われる。
【0018】
また、上記一方の岸壁と上記ポンツーンの一端部との間および上記他方の岸壁と上記ポンツーンの他端部との間に、それぞれ上記ポンツーンの水平揺動抑制手段として、上下方向の棒鋼と同棒鋼を上下動のみ許容するように嵌入されたストッパーとが設けられていると、両岸壁間における上記ポンツーンの保持が一層安定よく行われるようになる。
【0019】
さらに、上記ポンツーンの一端部を拘束支持する手段として上記弾性ブロックに摩擦板を水平に重ねた重合体を介装し、上記ポンツーンの他端部を可動支持する手段としてハ字状にそれぞれ対をなして配設されたバネおよびダンパーを介装すると、一方の岸壁における上記ポンツーンの一端部の拘束支持および同ポンツーンの他端部の他方の岸壁における可動支持が、同ポンツーンの水平揺動を極力抑制しながら、適切に行われるようになる。
【0020】
また、上記摩擦板を含む重合体およびハ字状に対をなして配設されたバネに、それぞれ上下方向の棒鋼と同棒鋼を上下動のみ許容するように嵌入されたストッパーとからなる水平揺動抑制手段が併設されると、上記ポンツーンの保持が、その水平揺動を十分に抑制されながら、さらに適切に行われるようになる。
【0021】
そして、上記ポンツーンが、その内部に複数の区画に分割して形成された注排水可能のバラストタンクを備えていると、同ポンツーンの一端部が一方の岸壁に拘束支持されるとともに他端部が他方の岸壁に可動支持されていることと相まって、各バラストタンクにおけるバラスト水の調整により同ポンツーンの水平維持が容易に実現できるようになる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面により本発明の実施形態について説明すると、図1は本発明の第1実施形態としての浮体型人工地盤を示す正面図、図2は図1の浮体型人工地盤におけるポンツーンの平面図、図3は図1の支持部Aの拡大図、図4は図1の支持部Bの拡大図であり、図5および図6は本発明の第2実施形態としての浮体型人工地盤の要部を示すもので、図5はそのポンツーンの一端部を拘束支持する部分の正面図、図6は同ポンツーンの他端部を可動支持する部分の正面図であり、図7および図8は本発明の第3実施形態としての浮体型人工地盤の要部を示すもので、図7はそのポンツーンの一端部を拘束支持する部分の正面図、図8は同ポンツーンの他端部を可動支持する部分の正面図である。
【0023】
まず本発明の第1実施形態としての浮体型人工地盤について説明すると、図1に示すように、陸地あるいは人工島などに形成された2つの岸壁1,2が海面8を挟んで互いに対向するように設けられており、一方の岸壁1と他方の岸壁2との間には半潜水型のポンツーン4が海面8に沿い架け渡されていて、同ポンツーン4の内部には、図示しない複数の区画に分割して形成された注排水可能のバラストタンクが設けられている。
【0024】
そしてポンツーン4の一端部が一方の岸壁1に拘束支持されるとともに、同ポンツーン4の他端部は他方の岸壁2に可動支持されている。すなわち、図1の支持部Aを拡大した図3に示すように、ポンツーン4の一端部は一方の岸壁1に免震ゴム支承部材のごとき弾性ブロック15により拘束支持され、また図1の支持部Bを拡大した図4に示すように、ポンツーン4の他端部は他方の岸壁2にハ字状に対をなして配設された等価水平弾性体としての2本のバネ16, 16により可動支持されている。
【0025】
さらに、この第1実施形態では、図3,4に示すように、一方の岸壁1とポンツーン4の一端部との間および他方の岸壁2とポンツーン4の他端部との間に、それぞれ上下方向の棒鋼13a,13bと同棒鋼をほぼ上下動のみ許容するように嵌入されたストッパー14a, 14bとからなる水平揺動抑制手段Tが設けられている。なお、棒鋼13a, 13bとしては管材の場合も含むものとする。
【0026】
ポンツーン4の一端部を拘束支持する支持部Aを備えた一方の岸壁1は、同ポンツーン4の他端部を可動支持する支持部Bを備えた他方の岸壁2よりも地盤沈下量の少ない安定地盤を有するものとされ、図2に示すように、上記の支持部Aおよび支持部Bはポンツーン4の両端縁部に沿ってそれぞれ多数列設されている。
【0027】
このようにして、水平に保持されるポンツーン4により構成された人工地盤の上には、本実施形態では建造物7が構築されているが、あるいは、この人工地盤の上面を航空機のための滑走路として利用することも可能である。
【0028】
上述のように構成された浮体型人工地盤によれば、建造物7を含む全重量Wは、ポンツーン4の片側の岸壁1の支点反力Rおよびポンツーン4の浮力Fによって支持されている。このとき、適正な支点反力Rになるようにポンツーン4の内部のバラストタンクにおけるバラスト水によって浮力Fが調整されている。
【0029】
風や波浪などによってポンツーン4が揺動すると、岸壁1側が弾性ブロック15によって図2の支持部Aのように岸壁1に沿って複数箇所で片側支持されているので、上下および水平揺動が抑止されるとともに、棒鋼13aとストッパー14aとによって水平揺動が抑止される。
一方、岸壁2側は、2本のバネ16によって水平位置を保持するように上下揺動を抑制し、棒鋼13bとストッパー14bとによって水平揺動が抑止される。
【0030】
また、人工島の岸壁1、岸壁2が不同沈下した場合には、地盤沈下量が少なく地盤の安定している岸壁1側の支持部Aで片側支持しているので、岸壁2側の支持部Bの不同沈下の影響を無くすことができる。
そして、支持部Aの沈下量の補正は必要であるが、浮力を利用することでジャッキアップ装置を小型化することができる。
【0031】
上述のように、本実施形態の浮体型人工地盤によれば、人工島の岸壁1と岸壁2との間にポンツーン4を架け渡し、地盤沈下量が少なく地盤の安定している岸壁1側で拘束支持とし、岸壁2側で可動支持としたので、岸壁2側の不同沈下の影響を無くすことができるとともに、風や波浪等による揺動を軽減することができる。
【0032】
また、支持部Aについて、弾性ブロック15としての免震ゴム支承部材による拘束支持手段と、棒鋼13aおよびストッパー14aの組合わせによる水平揺動抑制手段Tと相まって、上下動および水平揺動を適切に抑制することができ、支持部Bについては、バネ16による可動支持手段と棒鋼13bおよびストッパー14bの組合わせによる水平揺動抑制手段Tとによって水平揺動を適切に抑制することができる。
【0033】
次に、図5,6により本発明の第2実施形態について説明すると、図5および図6はそれぞれ前述の第1実施形態の図3および図4に対応する要部正面図であって、この第2実施形態の場合も、半潜水型ポンツーン4の一端部を拘束支持する一方の岸壁1は、同ポンツーン4の他端部を可動支持する他方の岸壁2よりも地盤沈下量の少ない安定地盤を有しているものが選択される。そして、ポンツーン4の内部には、第1実施形態と同様に注排水可能のバラストタンクが設けられる。
【0034】
本実施形態では、図5に示すように、ポンツーン4の一端部を拘束支持する一方の岸壁1は、ポンツーン4との間に、免震ゴム支承部材のごとき弾性ブロック21の上部に保持具22を介し摩擦板24を水平に重ねた重合体を介装されるほか、ポンツーン4の浮上がりおよび揺動を防止するため、ハ字状に対をなして配設されたオイルダンパー25, 25を介装されており、さらに保持具22の水平移動を拘束するストッパー23, 23が、同保持具22の両側方にやや間隔をあけるようにして岸壁1上に立設されている。
【0035】
また、図6に示すように、ポンツーン4の他端部を可動支持する他方の岸壁2は、ポンツーン4との間に、ハ字状に対をなして配設された等価水平弾性体としての2本のバネ26, 26を介装されるほか、ハ字状に対をなして配設されたオイルダンパー25, 25を介装されている。
【0036】
上述のように構成された本発明の第2実施形態としての浮体型人工地盤によれば、風や波浪などによってポンツーン4が揺動すると、岸壁1側(支持部A)が弾性ブロック21、保持具22および摩擦板24に加わる圧下荷重と2本のオイルダンパー25による拘束力とによって拘束支持されているので、上下および水平揺動が抑制されるとともに、保持具22とストッパー23とによって水平揺動が抑止される。
【0037】
一方、岸壁2側(支持部B)では、それぞれハ字状に配設された2本のバネ26および2本のオイルダンパー25による可動支持でポンツーン4は水平位置を保持されながら上下揺動を抑制されるようになる。
【0038】
また、両岸壁1,2が不同沈下した場合でも、前述の第1実施形態と同様に、岸壁2側(支持部B)の可動支持により、不同沈下の影響を無くすことができる。そして、その他、第1実施形態と同様の作用・効果を得ることができる。
【0039】
次に、図7,8により本発明の第3実施形態について説明すると、図7および図8はそれぞれ前述の第1実施形態の図3および図4に対応する要部正面図であって、この第3実施形態の場合も、半潜水型ポンツーン4の一端部を拘束支持する一方の岸壁1は、同ポンツーン4の他端部を可動支持する他方の岸壁2よりも地盤沈下量の少ない安定地盤を有しているものが選択される。そして、ポンツーン4の内部には、第1実施形態と同様に注排水可能のバラストタンクが設けられる。
【0040】
本実施形態では、図7に示すように、ポンツーン4の一端部を拘束支持する一方の岸壁1は、ポンツーン4との間に、免震ゴム支承部材のごとき弾性ブロック21の上部に保持具22を介し摩擦板24を水平に重ねた重合体を介装されるほか、ポンツーン4の水平揺動を抑制するため、同ポンツーン4から垂下された上下方向の棒鋼13aと同棒鋼13aをほぼ上下動のみ許容するように嵌入されて岸壁1上に固定されたストッパー14aとからなる水平揺動抑制手段Tが設けられており、さらに保持具22の水平移動を拘束するストッパー23, 23が、同保持具22の両側方にやや間隔をあけるようにして岸壁1上に立設されている。
【0041】
また、図8に示すように、ポンツーン4の他端部を可動支持する他方の岸壁2は、ポンツーン4との間にハ字状に対をなして配設された等価水平弾性体としての2本のバネ26, 26を介装されるほか、ポンツーン4の水平揺動を抑制するため、同ポンツーン4から垂下された上下方向の棒鋼13bと同棒鋼13bをほぼ上下動のみ許容するように嵌入されて岸壁2上に固定されたストッパー14bとからなる水平揺動抑制手段Tが設けられている。
【0042】
上述のように構成された本発明の第3実施形態としての浮体型人工地盤によれば、風や波浪などによってポンツーン4が揺動すると、岸壁1側(支持部A)が弾性ブロック21、保持具22および摩擦板24に加わる圧下荷重によって拘束支持されているので、上下揺動が抑制されるとともに、保持具22とストッパー23とによって水平揺動が抑止され、さらに、棒鋼13aとストッパー14aとによって水平揺動が抑止される。
【0043】
一方、岸壁2側(支持部B)は第1実施形態と同様に、2本のバネ16によって水平位置を保持するように上下揺動を抑制し、棒鋼13bとストッパー14bとによって水平揺動が抑止される。
【0044】
また、人工島の岸壁1、岸壁2が不同沈下した場合には、前述の第1実施形態と同様に、岸壁2側(支持部B)の不同沈下の影響を無くすことができる。その他、第1実施形態と同様の作用・効果を得ることができる。
【0045】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の浮体型人工地盤によれば次のような効果が得られる。
(1) 互いに対向する一方の岸壁と他方の岸壁との間に架け渡された半潜水型のポンツーンが、その一端部を上記一方の岸壁に拘束支持されるとともに、その他端部を上記他方の岸壁に可動支持されているので、風や波浪等による影響や両岸壁相互の不同地盤沈下による影響を軽減しながら、ポンツーンの内部のバラスト調整により同ポンツーンを水平に保つことができるようになる。
(2) 上記ポンツーンの一端部を拘束支持する一方の岸壁が、同ポンツーンの他端部を可動支持する他方の岸壁よりも地盤沈下量の少ない安定地盤を有するように選択しておくと、上記ポンツーンの水平支持が一層適切に行われるようになる。
(3) 上記一方の岸壁に上記ポンツーンの一端部を拘束支持する手段として免震ゴム支承部材のごとき弾性ブロックを介装し、上記他方の岸壁に上記ポンツーンの他端部を可動支持する手段としてバネを介装すると、上記ポンツーンの水平維持がさらに的確に行われる。
(4) 上記一方の岸壁と上記ポンツーンの一端部との間および上記他方の岸壁と上記ポンツーンの他端部との間に、それぞれ上記ポンツーンの水平揺動抑制手段として、上下方向の棒鋼と同棒鋼を上下動のみ許容するように嵌入されたストッパーとが設けられていると、両岸壁間における上記ポンツーンの保持が一層安定よく行われるようになる。
(5) 上記ポンツーンの一端部を拘束支持する手段として上記弾性ブロックに摩擦板を水平に重ねた重合体を介装し、上記ポンツーンの他端部を可動支持する手段としてハ字状にそれぞれ対をなして配設されたバネおよびダンパーを介装すると、一方の岸壁におけるポンツーンの一端部の拘束支持および同ポンツーンの他端部の他方の岸壁における可動支持が、同ポンツーンの水平揺動を極力抑制しながら、適切に行われるようになる。
(6) 上記摩擦板を含む重合体およびハ字状に対をなして配設されたバネに、それぞれ上下方向の棒鋼と同棒鋼を上下動のみ許容するように嵌入されたストッパーとからなる水平揺動抑制手段が併設されると、上記ポンツーンの保持が、その水平揺動を十分に抑制されながら、さらに適切に行われるようになる。
(7) 上記ポンツーンが、その内部に複数の区画に分割して形成された注排水可能のバラストタンクを備えていると、同ポンツーンの一端部が一方の岸壁に拘束支持されるとともに他端部が他方の岸壁に可動支持されていることと相まって、各バラストタンクにおけるバラスト水の調整により同ポンツーンの水平維持が容易に実現できるようになる。
(8) 上記各項により、風や波浪等の影響を受け難い安定した浮体型人工地盤を経済的に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としての浮体型人工地盤を示す正面図である。
【図2】図1の浮体型人工地盤におけるポンツーンの平面図である。
【図3】図1のA部の拡大図である。
【図4】図1のB部の拡大図である。
【図5】本発明の第2実施形態としての浮体型人工地盤の要部を図3に対応させて示す正面図である。
【図6】本発明の第2実施形態としての浮体型人工地盤の他の要部を図4に対応させて示す正面図である。
【図7】本発明の第3実施形態としての浮体型人工地盤の要部を図3,5に対応させて示す正面図である。
【図8】本発明の第3実施形態としての浮体型人工地盤の他の要部を図4,6に対応させて示す正面図である。
【図9】従来の浮体型人工地盤の一例を示す正面図である。
【図10】従来の浮体型人工地盤の他の例を示す正面図である。
【符号の説明】
1 一方の岸壁
2 他方の岸壁
3 海底
4 ポンツーン
5,6 支持部
7 建造物
8 海面
9,10 ドルフィン
11 フェンダー
12 杭
13a,13b 棒鋼
14a, 14b ストッパー
15 弾性ブロック
16 バネ
21 弾性ブロック
22 保持具
23 ストッパー
24 摩擦板
25 オイルダンパー
26 バネ
A,B 支持部
F 浮力
R 支点反力
T 水平揺動抑制手段
W 全重量

Claims (7)

  1. 海面を挟んで互いに対向する一方の岸壁と他方の岸壁との間に、半潜水型のポンツーンが海面に沿って架け渡され、同ポンツーンの一端部が上記一方の岸壁に拘束支持されるとともに、同ポンツーンの他端部が上記他方の岸壁に可動支持されており、上記ポンツーンの一端部を拘束支持する一方の岸壁が、上記ポンツーンの他端部を可動支持する他方の岸壁よりも地盤沈下量の少ない安定地盤を有していることを特徴とする、浮体型人工地盤。
  2. 海面を挟んで互いに対向する一方の岸壁と他方の岸壁との間に、半潜水型のポンツーンが海面に沿って架け渡され、同ポンツーンの一端部が上記一方の岸壁に拘束支持されるとともに、同ポンツーンの他端部が上記他方の岸壁に可動支持されており、上記ポンツーンの一端部を拘束支持する一方の岸壁が、その拘束支持手段として上記ポンツーンとの間に弾性ブロックを介装され、上記ポンツーンの他端部を可動支持する他方の岸壁が、その可動支持手段として上記ポンツーンとの間にバネを介装されていることを特徴とする、浮体型人工地盤。
  3. 請求項に記載の浮体型人工地盤において、上記一方の岸壁と上記ポンツーンの一端部との間および上記他方の岸壁と上記ポンツーンの他端部との間に、それぞれ上下方向の棒鋼と同棒鋼を上下動のみ許容するように嵌入されたストッパーとからなる水平揺動抑制手段が介装されていることを特徴とする、浮体型人工地盤。
  4. 海面を挟んで互いに対向する一方の岸壁と他方の岸壁との間に、半潜水型のポンツーンが海面に沿って架け渡され、同ポンツーンの一端部が上記一方の岸壁に拘束支持されるとともに、同ポンツーンの他端部が上記他方の岸壁に可動支持されており、上記ポンツーンの一端部を拘束支持する一方の岸壁が、その拘束支持手段として上記ポンツーンとの間に弾性ブロックと摩擦板とを水平に重ねた重合体を介装されるとともに、上記ポンツーンの他端部を可動支持する他方の岸壁が、その可動支持手段として上記ポンツーンとの間にハ字状にそれぞれ対をなして配設されたバネおよびダンパーを介装されていることを特徴とする、浮体型人工地盤。
  5. 海面を挟んで互いに対向する一方の岸壁と他方の岸壁との間に、半潜水型のポンツーンが海面に沿って架け渡され、同ポンツーンの一端部が上記一方の岸壁に拘束支持されるとともに、同ポンツーンの他端部が上記他方の岸壁に可動支持されており、上記ポンツーンの一端部を拘束支持する一方の岸壁が、上記ポンツーンとの間に弾性ブロックと摩擦板とを水平に重ねた重合体と、上下方向の棒鋼を上下動のみ可能に嵌入されたストッパーからなる水平揺動抑制手段とを介装され、上記ポンツーンの他端部を可動支持する他方の岸壁が、上記ポンツーンとの間にハ字状に対をなして配設されたバネと、上下方向の棒鋼と同棒鋼を上下動のみ可能に嵌入されたストッパーとからなる水平揺動抑制手段とを介装されていることを特徴とする、浮体型人工地盤。
  6. 請求項2、4及び5のいずれか1つに記載の浮体型人工地盤において、上記ポンツーンの一端部を拘束支持する一方の岸壁が、上記ポンツーンの他端部を可動支持する他方の岸壁よりも地盤沈下量の少ない安定地盤を有していることを特徴とする、浮体型人工地盤。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の浮体型人工地盤において、上記ポンツーンに、その内部を複数の区画に分割して形成された注排水可能のバラストタンクが設けられていることを特徴とする、浮体型人工地盤。
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