JP3594290B2 - 熱処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シャフト、バー材、及びパイプ材などの棒状部材をその長手方向に搬送しながら熱処理する熱処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、棒状部材をその長手方向に搬送しながら焼入れ焼戻しなどの熱処理を施す熱処理装置が知られている。
【0003】
図5を参照して、従来の熱処理装置の一例を説明する。
【0004】
図5は、従来の熱処理装置の概略構成を示す模式図である。
【0005】
従来の熱処理装置10では、棒状部材(ワーク)30を矢印A方向に移動させながら(搬送しながら)例えば加熱コイル12で加熱する。棒状部材30を矢印A方向に搬送するためには、ボールねじ14を利用した搬送具16で棒状部材30の後端部30aを矢印A方向に押しながら移動させる。従って、棒状部材30を最後まで搬送したときは搬送具16が矢印A方向の下流側にまで移動している。棒状部材30の搬送が終了した後、次の棒状部材(図示せず)を搬送するためには、搬送具16を矢印A方向とは反対方向に移動させて戻し、この搬送具16を次の棒状部材の後端部に当接させる。このようにして、熱処理装置10では、複数本の棒状部材が順次に搬送される。
【0006】
また、熱処理装置10では、棒状部材30の表面に例えば均一な硬化層を形成するために、棒状部材30の長手方向両端部を駆動ロール18,20に載せて支えながら、これら駆動ロール18,20を回転させる。また、棒状部材30を駆動ロール18,20に押さえ付けるために、駆動ロール18,20それぞれの上方には押えロール22,24が配置されている。棒状部材30のうち駆動ロール18,20に載っている部分を押えロール22,24で上から押えることにより、棒状部材30を安定して回転させられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の熱処理装置10を用いて棒状部材30を熱処理するに当っては、搬送具16で棒状部材30を矢印A方向に搬送しながら、駆動ロール18,20で棒状部材30を回転させる。
【0008】
ところが、ボールねじ14を利用した搬送具16では棒状部材30を搬送する搬送速度に限界があり、高速で棒状部材30を搬送できない。しかも、棒状部材30を搬送し終った後、搬送具16を矢印A方向とは反対方向に移動させて戻すので、複数本の棒状部材を連続的に搬送できず、熱処理も連続的にできない。
【0009】
また、駆動ロール18,20に棒状部材30を載せて回転させるので、棒状部材30を高速で回転させにくく、低速回転(例えば60r.p.m.程度)となる。このため、熱処理に起因する歪みが大きくなるおそれがある。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑み、複数本の棒状部材を連続的に搬送できると共にこの棒状部材を高速で回転しながら熱処理できる熱処理装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の熱処理装置は、棒状部材をその長手方向に搬送しながら熱処理する熱処理装置において、棒状部材を挟持して回転させながらその長手方向に搬送する搬送ユニットを備え、該搬送ユニットは、
(1)棒状部材を挟んで互いに反対の側から該棒状部材を挟持する一対の搬送ロールと、
(2)これら一対の搬送ロールと共に前記棒状部材を下方から挟持して拘束する支持板と、
(3)これら一対の搬送ロールのうちの駆動ロールを回転自在に支持すると共に、所定の第1支持部材回動軸を中心にして回動する支持部材と、
(4)前記一対の搬送ロールのうち前記駆動ロールとは反対側の従動ロールを回転自在に支持すると共に、所定の第2支持部材回動軸を中心にして回動する支持部材と、
(5)前記2つの支持部材をこれら各支持部材の前記第1及び第2支持部材回動軸を中心にして同時に回動させることにより、前記駆動ロール及び前記従動ロールのロール回転軸の向きを連動して変えるハンドルとを備えたことを特徴とするものである。
【0012】
ここで、
(6)前記一対の搬送ロールの近傍に、棒状部材を検知する検知センサを備えてもよい。
【0013】
また、
(7)前記駆動ロール及び前記従動ロール双方の前記ロール回転軸の回転角度を検知するエンコーダを備えてもよい。
【0014】
さらに、
(8)前記駆動ロールを回転自在に支持する前記支持部材が取り付けられた箱と、
(9)棒状部材からの反発力で該箱が移動しないように該箱を押え付けるエアシリンダとを備えてもよい。
【0015】
さらにまた、
(10)前記一対の搬送ロールは、棒状部材の太さに応じて互いに接離するものであってもよい。
【0016】
さらにまた、
(11)前記一対の搬送ロールは、それぞれの前記ロール回転軸の向きを、棒状部材の搬送方向に平行な面内で変更できるものであってもよい。
【0017】
さらにまた、
(12)前記一対の搬送ロールは、棒状部材を搬送し始める搬送開始位置と、この棒状部材の搬送が終了する搬送終了位置とにそれぞれ配置されているものであってもよい。
【0018】
さらにまた、
(13)前記一対の搬送ロールは、該一対の搬送ロールに挟持されている棒状部材の芯よりも高い位置に前記ロール回転軸を有するものであってもよい。
【0019】
さらにまた、
(14)前記搬送開始位置に位置する一対の搬送ロールよりも搬送方向下流側に配置された、搬送中の棒状部材の太さとほぼ同じ直径の孔が形成されたガイドチップを備え、
(15)棒状部材が前記孔を通過するように該棒状部材を搬送してもよい。
さらにまた、
(16)前記ガイドチップよりも搬送方向下流側に配置された、搬送中の棒状部材を加熱する誘導加熱コイルと、
(17)該誘導加熱コイルよりも搬送方向下流側に配置された、搬送中の棒状部材を冷却する冷却ジャケットと、
(18)該冷却ジャケットを通過中の棒状部材を支える支持部材とを備えてもよい。
さらにまた、
(19)前記冷却ジャケットと前記搬送終了位置に配置された一対の搬送ロールとの間に配置された、搬送中の棒状部材を支えながら該一対の搬送ロールに案内するガイド部材を備えてもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の熱処理装置の実施形態を説明する。
【0021】
図1は、本発明の熱処理装置の第1実施形態を模式的に示す概略構成図である。
【0022】
熱処理装置40では、棒状部材30を矢印C方向に回転させると共に矢印D方向(棒状部材30の長手方向)に搬送しながら、この棒状部材30に熱処理を施す。ここでは、熱処理として、棒状部材30を加熱して急冷する焼入れを例に挙げて説明する。
【0023】
熱処理装置40には、搬送方向(矢印D方向)の上流側に一対の搬送ロール50が配置されている。この一対の搬送ロール50が配置されている位置は、本発明にいう搬送開始位置の一例である。一対の搬送ロール50は駆動ロール52と従動ロール54からなり、駆動ロール52は、搬送モータ56からの駆動力によって駆動する。駆動ロール52と従動ロール54、及びこれらの下方に配置された支持板55(図2参照)は、これらの間に棒状部材30を挟持して矢印C方向に回転させながら矢印D方向に搬送する。これら駆動ロール52と従動ロール54は、棒状部材30の太さに応じて互いに接離できるように構成されている。このため、様々な太さの棒状部材30を回転させながら搬送できる。また、駆動ロール52、従動ロール54、及び支持板55(図2参照)で棒状部材30を挟持して回転させるので、棒状部材30を高速で回転させられる。このため、棒状部材30の表面層を所定深さだけ硬化する場合は、表面層のどの部分でも均一な深さになるように硬化できる。なお、駆動ロール52と従動ロール54が互いに接離する構造などについては、図2、図3を参照して後述する。
【0024】
一対の搬送ロール50よりも搬送方向下流側には、搬送中の棒状部材30の太さとほぼ同じ直径の孔62が形成されたガイドチップ60が配置されている。搬送中の棒状部材30は、ガイドチップ60の孔62を通過しながらさらに搬送される。従って、棒状部材30のうちガイドチップ60を通過する部分の撓みが防止されて棒状部材30全体の歪みを低減できることとなる。
【0025】
ガイドチップ60よりも搬送方向下流側には、棒状部材30を誘導加熱するための誘導加熱コイル70が配置されている。この誘導加熱コイル70には、高周波電源72から電力が供給される。棒状部材30が誘導加熱コイル70を通過することにより、棒状部材30の表面層もしくは全体が例えば所定の焼入温度にまで加熱される。なお、従動ロール54と誘導加熱コイル70の距離に応じてガイドチップ60を複数個配置するように構成してもよい。
【0026】
誘導加熱コイル70よりも搬送方向下流側には、搬送中の棒状部材30を冷却する冷却ジャケット80が配置されている。棒状部材30のうち冷却ジャケット80を通過中の部分には冷却液82が噴射されてこの部分が急冷される。これにより、棒状部材30の表面層もしくは全体が所定の硬さになる。
【0027】
冷却ジャケット80の内部には、この冷却ジャケット80を通過中の棒状部材30を支えるガイドロール84(本発明にいう支持部材の一例である)が配置されている。棒状部材30のうち冷却ジャケット80を通過中の部分は、ガイドロール84に支えられる。従って、棒状部材30のうちガイドロール84を通過する部分の撓みが防止されて棒状部材30全体の歪みを低減できることとなる。
【0028】
冷却ジャケット80よりも搬送方向下流側には、2組のガイドロール90,92(本発明にいうガイド部材の一例である。)が配置されている。これら2組のガイドロール90,92は、棒状部材30のうち冷却ジャケット80を通過した部分を支えながら、後述する一対の搬送ロール100に案内する。従って、この通過した部分の撓みが防止されて棒状部材30全体の歪みを低減できることとなる。
【0029】
ガイドロール92よりも搬送方向下流側には、一対の搬送ロール100が配置されている。この一対の搬送ロール100が配置されている位置は、本発明にいう搬送終了位置の一例である。一対の搬送ロール100は駆動ロール102と従動ロール104からなり、駆動ロール102は、搬送モータ106からの駆動力によって駆動する。駆動ロール102と従動ロール104は、これらの間に棒状部材30を挟持して矢印C方向に回転させながら矢印D方向に搬送する。一対の搬送ロール100の構造は、上述した一対の搬送ロール50の構造と同じである。
【0030】
上述した搬送開始位置と搬送終了位置とにそれぞれ一対の搬送ロール50,100が配置されているので、棒状部材30の長さが搬送開始位置から搬送終了位置までの距離よりも長いものの場合、後行する棒状部材の先端部が先行する棒状部材の後端部を押すことにより、搬送開始位置に位置する一対の搬送ロール50、もしくは、搬送終了位置に位置する一対の搬送ロール100のうちの少なくともいずれかの搬送ロールに棒状部材30が挟持されるように搬送できる。このため、複数本の棒状部材を連続してスムーズに搬送できることとなり、熱処理の生産性が向上する。なお、一対の搬送ロール50,100の間に存在する棒状部材は多くても2本となる。
【0031】
上述したように熱処理装置40では、搬送中の棒状部材30がガイドチップ60やガイドロール84,90,92などによって支えられて撓みが防止されている。従って、従来の熱処理装置10(図5)に比べ、熱処理装置40では熱処理に起因する棒状部材30の歪みが大幅に減少する。この結果、熱処理の後に行われる歪み矯正が容易になる。
【0032】
図2、図3を参照して一対の搬送ロール50を有する搬送ユニットについて説明する。この搬送ユニットは、一対の搬送ロール100を有する搬送ユニットと同じ構造である。
【0033】
図2は、搬送ユニットの外観を示す斜視図であり、図3は、搬送ユニットの構造を示す説明図である。これらの図では、図1に示す構成要素と同一の構成要素には同一の符号が付されている。
【0034】
駆動ロール52と従動ロール54の中央部分52a,54aは円筒状になっている。この中央部分52a,54aは棒状部材30に接触する部分である。従って、駆動ロール52、従動ロール54、及び支持板55が棒状部材30を挟持する。この結果、駆動ロール52、従動ロール54、及び支持板55が棒状部材30を挟持する際の拘束力が高まり、棒状部材30を高速で回転できることとなる。
【0035】
駆動ロール52は、ロール回転軸52bを介してコ字状の支持部材112に回転自在に固定されている。また、従動ロール54も、ロール回転軸54bを介してコ字状の支持部材114に回転自在に固定されている。棒状部材30を矢印D方向に搬送する際には、駆動ロール52がロール回転軸52bを中心にして矢印E方向に回転し、同時に、従動ロール54がロール回転軸54bを中心にして矢印F方向に回転する。2つのロール回転軸52b,54bの向きは、ハンドル116を回転させて支持部材112,114を第1及び第2支持部材回動軸112a,114aを中心にして回動させることにより連動して変わる。この構造については後述する。
【0036】
搬送ユニット110には、駆動ロール52と従動ロール54の間隔を変更するハンドル120も備えられている。このハンドル120を回転させるとその回転量に応じて箱122が矢印G方向に接離し、駆動ロール52と従動ロール54の間隔が変わる。
【0037】
また、箱124の外側には、棒状部材30からの反発力で箱124が移動しないようにこの箱124を押さえ付けるエアシリンダ126が配置されている。従って、駆動ロール52を棒状部材30に押し付けることとなるので、棒状部材30が駆動ロール52と従動ロール54の間でスリップしない。なお、箱124の外側には、ロール回転軸52bとロール回転軸54bの回転角度を検知するエンコーダ128も配置されている。
【0038】
箱122と箱124の内部には、図3に示すように、種々のギアやシャフトなどが組み込まれている。ハンドル116は第1シャフト130に固定されており、ハンドル116を回転させるとその回転量に応じて第1シャフト130も回転する。第1シャフト130は、箱122,124それぞれに軸受132,134を介して回転自在に固定されている。
【0039】
箱122の内部には、第1シャフト130に直交する第2シャフト136が配置されている。これら第1シャフト130と第2シャフト136は傘歯車138で連結されている。第2シャフト136の一端部はウォームギア136aになっており、このウォームギア136aにはウォームホイール140が噛み合っている。このウォームホイール140の回転軸は支持部材114の第2支持部材回動軸114aになっている。
【0040】
箱124の内部には、第1シャフト130に直交すると共に第2シャフト136に平行に延びる第3シャフト142が配置されている。第1シャフト130と第3シャフト142は傘歯車144で連結されている。第3シャフト142の一端部はウォームギア142aになっており、このウォームギア142aにはウォームホイール146が噛み合っている。このウォームホイール146の回転軸は支持部材112の第1支持部材回動軸112aになっている。
【0041】
ハンドル116を例えば矢印H方向に所定角度だけ回転させると、第1シャフト130も矢印H方向に所定角度だけ回転する。この回転にともなって傘歯車138が回転して第2シャフト136は矢印I方向に所定角度だけ回転し、ウォームホイール140が矢印J方向に所定角度だけ回転する。この結果、支持部材114も矢印J方向に所定角度だけ回動し、従動ロール54のロール回転軸54bが所定角度だけ回動することとなる。
【0042】
一方、ハンドル116が矢印H方向に所定角度だけ回転すると、傘歯車144が回転して第3シャフト142が矢印K方向に所定角度だけ回転し、ウォームホイール146が矢印L方向に所定角度だけ回転する。この結果、支持部材112も矢印L方向に所定角度だけ回動し、駆動ロール52のロール回転軸52bが所定角度だけ回動することとなる。
【0043】
このようにしてハンドル116を回転させることにより駆動ロール52のロール回転軸52bと従動ロール54のロール回転軸54bの向きを変更できるので、これらロール回転軸52b,54bと棒状部材30とで形成される角度を変更できる。この結果、棒状部材30を搬送する搬送速度や、棒状部材30を回転させる回転速度などを容易に変更できる。
【0044】
また、ハンドル120を矢印M方向に所定角度だけ回転させると、箱122が矢印N方向に所定距離だけ移動する。この結果、駆動ロール52と従動ロール54は互いに接近する。一方、ハンドル120を矢印M方向とは反対方向に所定角度だけ回転させると、箱122が矢印N方向とは反対方向に所定距離だけ移動する。この結果、駆動ロール52と従動ロール54は互いに離れる。従って、棒状部材30の太さに応じてハンドル120を回転させることにより、様々な太さの棒状部材30を搬送できる。
【0045】
図4を参照して、本発明の熱処理装置の第2実施形態を説明する。
【0046】
図4は、本発明の熱処理装置の第2実施形態を模式的に示す概略構成図である。この図では、図1に示す構成要素と同一の構成要素には同一の符号が付されている。
【0047】
熱処理装置150では、4つのガイドチップ60,152,154,156が配置されている。ガイドチップ152,154,156の構造はガイドチップ60の構造と同じである。また、3つの冷却ジャケット158,160,162が配置されている。ガイドチップ60は、第1実施形態の熱処理装置40と同じ位置に配置されており、一対の搬送ロール50と誘導加熱コイル70の間にガイドチップ60が位置している。ガイドチップ152は、誘導加熱コイル70と第1冷却ジャケット158の間に位置している。また、ガイドチップ154は第1冷却ジャケット158と第2冷却ジャケット160の間に位置している。さらに、ガイドチップ156は第3冷却ジャケット162よりもやや搬送方向下流側に位置している。
【0048】
第2冷却ジャケット160と第3冷却ジャケット162は連続して配置されており、これらの内には、搬送中の棒状部材30を支持する断面V字状のアングルガイド164(本発明にいう支持部材の一例である)が配置されている。また、ガイドチップ156と一対の搬送ロール100の間には、搬送中の棒状部材30を一対の搬送ロール100に案内する断面V字状のアングルガイド166が配置されている。アングルガイド164,166では、棒状部材30が左右から挟まれるようになっているので左右に振れず、このため、熱処理に起因する歪みを低減できる。
【0049】
熱処理装置150では、上述したように4つのガイドチップ60,152,154,156や、アングルガイド164,166などが配置されているので、棒状部材30の撓みをいっそう確実に防止でき、この結果、熱処理に起因する歪みをさらに低減できることとなる。
【0050】
また、上記の熱処理装置40,150では、互いに長さの異なる棒状部材を連続して熱処理できる。この場合について、熱処理装置40を例にして説明するが、熱処理装置150でも同様である。
【0051】
一対の搬送ロール50とガイドチップ60の間に、棒状部材を検知する第1検知センサを配置しておく。また、搬送ロール100とガイドロール92の間にも、棒状部材を検知する第2検知センサを配置しておく。棒状部材が矢印D方向から搬送されてくると、先ず、第1検知センサが棒状部材を検知し、この検知信号をエアシリンダ126に送信する。これにより、エアシリンダ126が作動してロール52が棒状部材を押圧し、この結果、棒状部材は一対の搬送ロール50に挟持されて拘束され、回転しながら矢印D方向に進む(搬送される)。さらに棒状部材が進むと、第2検知センサに検知される。その後は、上記した一対の搬送ロール50の場合と同様に、一対の搬送ロール100が作動して棒状部材を矢印D方向に搬送する。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の熱処理装置では、棒状部材を挟持しながら搬送するので、一本の棒状部材を搬送し終った後、直に次の棒状部材を搬送ロールに挟持できる。このため、複数本の棒状部材を連続して搬送でき、熱処理の生産性が向上する。また、棒状部材を挟持して回転させるので、この棒状部材を高速で回転させられる。このため、棒状部材が均一に熱処理されることとなり、熱処理に起因する歪みを低減できる。
【0053】
ここで、上記一対の搬送ロールは、棒状部材の太さに応じて互いに接離するものである場合は、一対の搬送ロールを棒状部材の太さに応じて接離させることにより様々な太さの棒状部材を搬送できる。
【0054】
また、上記一対の搬送ロールは、棒状部材を挟持する際に該棒状部材に接触する平面状部分を有するものである場合は、一対の搬送ロールは棒状部材に平面状部分で接触してこれを挟持するので、一対の搬送ロールと棒状部材とが線接触もしくは点接触することとなり、一対の搬送ロールが棒状部材を挟持する際の拘束力が高まる。
【0055】
さらに、上記一対の搬送ロールは、それぞれの回転軸の向きを、棒状部材の搬送方向に平行な面内で変更できるものである場合は、一対の搬送ロールの回転速度が一定であってもそれぞれのロールの回転軸の向きを変更することによりそれぞれのロールの回転軸と棒状部材とで形成される角度を変更できるので、棒状部材を搬送する搬送速度や、棒状部材を回転させる回転速度などを容易に変更できる。
【0056】
さらにまた、上記一対の搬送ロールは、棒状部材を搬送し始める搬送開始位置と、この棒状部材の搬送が終了する搬送終了位置とにそれぞれ配置されているものである場合は、搬送開始位置と搬送終了位置とにそれぞれ一対の搬送ロールが配置されているので、搬送開始位置に位置する一対の搬送ロール、もしくは、搬送終了位置に位置する一対の搬送ロールのうちの少なくともいずれかの搬送ロールに棒状部材が挟持される。このため、複数本の棒状部材を連続してスムーズに搬送できることとなり、熱処理の生産性をいっそう向上できる。
【0057】
さらにまた、上記一対の搬送ロールは、この一対の搬送ロールに挟持されている棒状部材の芯よりも高い位置に回転中心軸を有するものである場合は、棒状部材がこの一対の搬送ロールから飛び出すことがない。
【0058】
さらにまた、上記搬送開始位置に位置する一対の搬送ロールよりも搬送方向下流側に配置された、搬送中の棒状部材の太さとほぼ同じ直径の孔が形成されたガイドチップを備え、棒状部材が上記孔を通過するようにこの棒状部材を搬送する場合は、搬送中の棒状部材がその太さとほぼ同じ直径の孔を通過するので、棒状部材の撓みを防止してその歪みを低減できる。
【0059】
さらにまた、上記ガイドチップよりも搬送方向下流側に配置された、搬送中の棒状部材を加熱する誘導加熱コイルと、この誘導加熱コイルよりも搬送方向下流側に配置された、搬送中の棒状部材を冷却する冷却ジャケットと、この冷却ジャケットを通過中の棒状部材を支える支持部材とを備えた場合は、搬送中の棒状部材が誘導加熱コイルで例えば焼入温度にまで加熱されて冷却ジャケットで急冷されるとき、冷却ジャケットを通過中の棒状部材が支持部材で支えられるので、棒状部材の撓みを防止してその歪みをいっそう低減できる。
【0060】
さらにまた、上記冷却ジャケットと上記搬送終了位置に配置された一対の搬送ロールとの間に配置された、搬送中の棒状部材を支えながらこの一対の搬送ロールに案内するガイド部材を備えた場合は、冷却ジャケットを通過した棒状部材がガイド部材に支えられながら一対の搬送ロールに案内されるので、棒状部材の撓みを防止してその歪みをさらにいっそう低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱処理装置の第1実施形態を模式的に示す概略構成図である。
【図2】搬送ユニットの外観を示す斜視図である。
【図3】搬送ユニットの構造を示す説明図である。
【図4】本発明の熱処理装置の第2実施形態を模式的に示す概略構成図である。
【図5】従来の熱処理装置の概略構成を示す模式図である。
【符号の説明】
30 棒状部材
40,150 熱処理装置
50,100 一対の搬送ロール
60,152,154,156 ガイドチップ
52b,54b 回転軸
70 誘導加熱コイル
80,158,160,162 冷却ジャケット
84 ガイドロール
164,166 アングルガイド

Claims (11)

  1. 棒状部材をその長手方向に搬送しながら熱処理する熱処理装置において、
    棒状部材を挟持して回転させながらその長手方向に搬送する搬送ユニットを備え、
    該搬送ユニットは、
    棒状部材を挟んで互いに反対の側から該棒状部材を挟持する一対の搬送ロールと、
    これら一対の搬送ロールと共に前記棒状部材を下方から挟持して拘束する支持板と、
    これら一対の搬送ロールのうちの駆動ロールを回転自在に支持すると共に、所定の第1支持部材回動軸を中心にして回動する支持部材と、
    前記一対の搬送ロールのうち前記駆動ロールとは反対側の従動ロールを回転自在に支持すると共に、所定の第2支持部材回動軸を中心にして回動する支持部材と、
    前記2つの支持部材をこれら各支持部材の前記第1及び第2支持部材回動軸を中心にして同時に回動させることにより、前記駆動ロール及び前記従動ロールのロール回転軸の向きを連動して変えるハンドルとを備えたことを特徴とする熱処理装置。
  2. 前記一対の搬送ロールの近傍に、棒状部材を検知する検知センサを備えたことを特徴とする請求項1に記載の熱処理装置。
  3. 前記駆動ロール及び前記従動ロール双方の前記ロール回転軸の回転角度を検知するエンコーダを備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の熱処理装置。
  4. 前記駆動ロールを回転自在に支持する前記支持部材が取り付けられた箱と、
    棒状部材からの反発力で該箱が移動しないように該箱を押え付けるエアシリンダとを備えたことを特徴とする請求項1,2,又は3に記載の熱処理装置。
  5. 前記一対の搬送ロールは、
    棒状部材の太さに応じて互いに接離するものであることを特徴とする請求項1から4までのうちのいずれか一項に記載の熱処理装置。
  6. 前記一対の搬送ロールは、
    それぞれの前記ロール回転軸の向きを、棒状部材の搬送方向に平行な面内で変更できるものであることを特徴とする請求項1から5までのうちのいずれか一項に記載の熱処理装置。
  7. 前記一対の搬送ロールは、
    棒状部材を搬送し始める搬送開始位置と、この棒状部材の搬送が終了する搬送終了位置とにそれぞれ配置されているものであることを特徴とする請求項1から6までのうちのいずれか一項に記載の熱処理装置。
  8. 前記一対の搬送ロールは、
    該一対の搬送ロールに挟持されている棒状部材の芯よりも高い位置に前記ロール回転軸を有するものであることを特徴とする請求項1から7までのうちのいずれか一項に記載の熱処理装置。
  9. 前記搬送開始位置に位置する一対の搬送ロールよりも搬送方向下流側に配置された、搬送中の棒状部材の太さとほぼ同じ直径の孔が形成されたガイドチップを備え、
    棒状部材が前記孔を通過するように該棒状部材を搬送することを特徴とする請求項7に記載の熱処理装置。
  10. 前記ガイドチップよりも搬送方向下流側に配置された、搬送中の棒状部材を加熱する誘導加熱コイルと、
    該誘導加熱コイルよりも搬送方向下流側に配置された、搬送中の棒状部材を冷却する冷却ジャケットと、
    該冷却ジャケットを通過中の棒状部材を支える支持部材とを備えたことを特徴とする請求項9に記載の熱処理装置。
  11. 前記冷却ジャケットと前記搬送終了位置に配置された一対の搬送ロールとの間に配置された、搬送中の棒状部材を支えながら該一対の搬送ロールに案内するガイド部材を備えたことを特徴とする請求項10に記載の熱処理装置。
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