JP4128047B2 - 小径金属棒材の熱処理方法及び装置 - Google Patents

小径金属棒材の熱処理方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、小径、長尺の円筒状又は円柱状の金属棒材(小径金属棒材という)の熱処理方法及び装置に関し、特に、小径金属棒材に対して曲がりを生じることなく熱処理を施すことを可能とする熱処理方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、小径金属棒材に対して焼入れなどの熱処理を施した際に曲がりが生じやすいことが知られており、特に外径がmmオーダで、長さがmオーダといった極端に細長いものでは顕著に曲がりが生じるという問題があった。そこで、本出願人は、このような小径、長尺の円筒状又は円柱状の金属条材を、曲がりを生じることなく連続的に熱処理する方法及び装置を開発し、特許出願した(特開平9−71819号公報、特開2000−26920号公報参照)。これらの公報に記載のものは、複数個の受けスキューローラとその上に乗せられる小径金属棒材を押さえるための押さえスキューローラを有するスキューローラセットを、小径金属棒材の走行経路上に複数基配置し、その複数基のスキューローラセットで金属条材を回転させながら走行させ、走行中の小径金属棒材に対して加熱、冷却を施して熱処理を行うものであり、小径金属棒材に曲がりを生じることなく、連続的に熱処理できるという利点を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記公報に記載の熱処理方法及び装置にも更に改良すべき点のあることが判明した。すなわち、上記公報に記載の熱処理方法では、熱処理のための加熱及び冷却を、一定速度で走行中の小径金属棒材に対して行っているため、加熱昇温速度、加熱保持時間、冷却時の温度降下速度が相互に関連しており、このためそれぞれを所望の値となるように設定することが困難であり、材料によっては、最適な熱処理条件を設定できない場合があるという問題が生じた。
【0004】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、小径金属棒材の熱処理時の加熱昇温速度、加熱保持時間、温度降下速度をそれぞれ、所望の値に容易に設定可能としながら、小径金属棒材に対して曲がりを生じさせることなく、所望の熱処理を施すことを可能とする熱処理技術を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、加熱昇温速度、加熱保持時間、温度降下速度をそれぞれ、所望の値に容易に設定可能とするため、小径金属棒材の加熱昇温及び温度保持は、小径金属棒材を一定位置に保持した状態で、すなわちバッチ式で行い、加熱後の小径金属棒材の冷却は、該小径金属棒材を複数基のピンチスキューローラセットによって、その軸線を中心に回転させながら長手方向に走行させ、冷却装置を通過させて冷却する方式、すなわち連続方式で行う構成とし、更に、加熱後の小径金属棒材を連続方式での冷却工程に移行する前に、その小径金属棒材を放冷して、変態点以上の温度ではあるが、該小径金属棒材をピンチスキューローラセットで取り扱うのに支障を生じない程度の剛性を確保できる温度に、温度降下させておくという構成としたものである。このように、小径金属棒材の加熱昇温、及び保持をバッチ式で行い、冷却を複数基のピンチスキューローラセットを用いた連続方式で行う構成としたことにより、加熱昇温速度、加熱保持時間、温度降下速度をそれぞれ、所望の値に設定でき、材料に応じた所望の熱処理条件での熱処理が可能となり、また、冷却時に生じがちな小径金属棒材の曲がりを発生させることなく冷却を行うことができる。
【0006】
更に、小径金属棒材をピンチスキューローラセットに供給する際の小径金属棒材の温度が、例えば、1200°Cといった高温であると、高温時における小径金属棒材の剛性がきわめて小さいため、ピンチスキューローラセットでその小径金属棒材をつかんで回転させる際に、小径金属棒材に好ましくない変形を生じてしまうが、本発明では上記したように小径金属棒材を放冷して、ピンチスキューローラセットで取り扱うのに支障を生じない程度の剛性を確保できる温度に温度降下させているので、その小径金属棒材をピンチスキューローラセットに供給して走行させても、好ましくない変形を生じることがない。また、複数基のピンチスキューローラセットによって、小径金属棒材をその軸線を中心に回転させながら長手方向に走行させることにより、小径金属棒材に曲がりが生じるのを防止すると共に、曲がりがあった場合にはそれを矯正でき、その矯正作用は、小径金属棒材が変態を完了した後ではきわめて小さくなるが、本発明では、小径金属棒材を変態点以上においてピンチスキューローラセットに供給するので、供給前に曲がりがあっても、ピンチスキューローラセットによって曲がりを矯正でき、且つ曲がりを防止しながら冷却して、変態を完了させるので、曲がりの無い製品を得ることができる。かくして、外径がmmオーダで、長さがmオーダといった小径金属棒材に対しても曲がりを生じることなく、高品質の熱処理を施すことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明に係る小径金属棒材の熱処理方法の基本形態は、小径金属棒材を一定位置に位置させた状態でその全長を熱処理に必要な温度に加熱、昇温させ、且つ熱処理に必要な時間だけその温度に保持し、その後、前記小径金属棒材を放冷して、変態点以上の温度ではあるが、該小径金属棒材をピンチスキューローラセットで取り扱うのに支障を生じない程度の剛性を確保できる温度に、温度降下させ、その後、その小径金属棒材を、その軸線を中心に回転させながら長手方向に走行させるように配列した複数基のピンチスキューローラセットに供給し、該複数基のピンチスキューローラセットによって前記小径金属棒材をその軸線を中心に回転させながら長手方向に走行させ、冷却装置を通過させて冷却し熱処理するものである。
【0008】
ここで、小径金属棒材をピンチスキューローラセットに供給する前に、該小径金属棒材を放冷して到達させる温度は、棒材の材質、棒材の直径、長さ等によっても異なるが、おおよその目安としては、小径金属棒材の融点よりも、融点の絶対温度の15%〜30%低い温度とすることが好ましい。更に具体的には、高速度鋼に対して、加熱到達最高温度を1200°Cとして熱処理する場合、放冷により、1150°C〜900°Cにまで温度降下させ、その後、ピンチスキューローラセットに供給することが好ましい。
【0009】
この熱処理方法の実施に当たって、小径金属棒材の全長加熱には種々な方法を採用することができるが、好ましい方法としては、誘導加熱を挙げることができる。誘導加熱を用いることで容易に所望温度に、所望の昇温速度で加熱することができ、且つ所望温度に所望時間保持することができるといった利点が得られる。
【0010】
小径金属棒材を誘導加熱する具体的な一方法としては、該小径金属棒材の全長に亘って囲繞するマルチターン形の誘導コイルで行うこと方法を挙げることができ、これにより、小径金属棒材を回転させることなくその全長に亘って均一に加熱することができる。
【0011】
また、誘導加熱の他の方法としては、前記小径金属棒材を、その軸線を中心に回転させながら、長手方向に囲繞した鞍形又はヘアピン形の誘導コイルで行う方法、及び前記小径金属棒材を、その軸線を中心に回転させながら、前記小径金属棒材の全長に沿って対向させたヘアピン形の誘導コイルで行う方法を挙げることができ、これらの方法によっても小径金属棒材をその全長に亘って均一に加熱することができる。
【0012】
小径金属棒材の全長加熱には、直接通電加熱を用いることも可能であり、直接通電加熱を採用することで、小径金属棒材を回転させることなく均一に加熱することができる。また、高価な高周波電源装置を必要としないといった利点も得られる。
【0013】
本発明に係る小径金属棒材の熱処理装置の基本形態は、熱処理すべき小径金属棒材を水平に且つ長手方向に送り出す棒材供給装置と、該棒材供給装置によって長手方向に送り出されてくる小径金属棒材を受け取り、一定位置に位置させた状態で全長を熱処理に必要な温度に加熱する加熱処理装置と、該加熱処理装置から前記小径金属棒材を長手方向に送り出す棒材搬送装置と、前記加熱処理装置から長手方向に送り出される前記小径金属棒材を受け取り、冷却する冷却処理装置を備え、該冷却処理装置が、小径金属棒材をその軸線を中心に回転させながら長手方向に走行させるように配列した複数基のピンチスキューローラセットと、前記ピンチスキューローラセットで支持されて長手方向に走行する小径金属棒材を冷却する冷却装置を備えるという構成としたものである。この構成により、熱処理すべき小径金属棒材を棒材供給装置によって加熱処理装置に送り、加熱処理装置において、その小径金属棒材を一定位置に位置させた状態で、所望の昇温速度で昇温させ、且つ所望温度に所望時間保持でき、その後、放冷して、該小径金属棒材を、変態点以上の温度ではあるが、該小径金属棒材をピンチスキューローラセットで取り扱うのに支障を生じない程度の剛性を確保できる温度に、温度降下させ、その後、その小径金属棒材を冷却処理装置に送り、複数基のピンチスキューローラセットによって小径金属棒材をその軸線を中心に回転させながら長手方向に走行させ、冷却装置を通過させて所望の温度降下速度で冷却することができ、小径金属棒材に対して曲がりを生じることなく、また、好ましくない変形を生じることなく、高品質の熱処理を施すことができる。
【0014】
ここで、前記加熱処理装置は、小径金属棒材を一定位置に位置させた状態で全長を熱処理に必要な温度に加熱することができるものであれば、その形態は任意であり、種々な形態を採り得る。一つの実施形態では、前記加熱処理装置を、小径金属棒材を貫通させた状態で支持する耐熱性のチューブと、該チューブを囲繞するように配置され、該チューブに保持された小径金属棒材を全長に亘って誘導加熱可能なマルチターン形の誘導コイルを有する構造とすることができ、この構造により、耐熱性のチューブに小径金属棒材を保持させ、その全長を誘導コイルで均一に加熱することができる。
【0015】
他の実施形態では、加熱処理装置を、小径金属棒材を一定位置に保持し、その軸線を中心に回転させる回転支持装置と、該回転支持装置に保持された前記小径金属棒材の全長を加熱する鞍形又はヘアピン形の誘導コイルを有する構造とすることができ、この構造により、小径金属棒材の全長を誘導コイルで均一に加熱することができる。
【0016】
更に他の実施形態では、前記加熱処理装置を、前記小径金属棒材を一定位置に保持する支持装置と、該支持装置に保持された前記小径金属棒材の両端にそれぞれ連結可能な通電端子を備えた直接通電装置を有する構造とすることができ、この構造によっても、小径金属棒材の全長を均一に通電加熱することができる。
【0017】
前記した加熱処理装置から加熱後の小径金属棒材を長手方向に送り出す棒材搬送装置の形態も種々なものとすることができ、一つの例では、小径金属棒材をその軸線を中心に回転させながら長手方向に走行させる複数基の搬送用スキューローラセットを有する構造とすることができる。この構造とすると、小径金属棒材に曲がりを生じることなく、小径金属棒材を送り出すことができる。また、棒材搬送装置の他の例では、棒材供給装置及びその棒材供給装置によって加熱処理装置に送り込まれる棒材を棒材搬送装置とすることができる。すなわち、棒材供給装置によって加熱処理装置に送り込まれる棒材で、加熱後の小径金属棒材の後端を押し、その小径金属棒材を冷却処理装置に送り出すことができる。この構造を採用すると、棒材搬送装置として、専用の部品を設ける必要がなく、装置構成を簡略化できる利点が得られる。
【0018】
本発明で熱処理の対象とする小径金属棒材は、熱処理時に曲がりを生じる恐れのあるものであれば任意であるが、特に、外径がmmオーダで、長さがmオーダといった長さ/外径比の極端に大きい棒材である場合に本発明適用の効果が大きく好適である。また、材質も特に限定するものではないが、熱処理に当たって、加熱、昇温速度、加熱保持時間、冷却、降温速度等を精密にコントロールすることが望ましい材料、例えば、高速度鋼等に対して本発明適用の効果が大きい。
【0019】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。図1(a)は本発明の一実施形態に係る熱処理装置の概略平面図、(b)はその熱処理装置に設けている加熱処理装置の概略断面図である。1は熱処理すべき小径金属棒材(以下ワークという)、2は棒材供給装置である。この棒材供給装置2は、ワーク1をその軸線を中心として回転させながら長手方向に且つ矢印Aで示す方向に送り出すピンチスキューローラセット3を備えている。ピンチスキューローラセット3は、図2、図3に示すように、基台5と、この基台5上に、ワーク1の走行軸線C−Cをはさんで交互に且つその走行軸線C−Cに対して微小な角度α1 (2〜4°程度)傾斜して配置された複数の受けスキューローラ6と、ワーク1を受けスキューローラ6に押しつけるように且つ受けスキューローラ6とは反対方向に微小な角度α2 (2〜4°程度)傾斜して設けられた1個の押えスキューローラ7と、押えスキューローラ7を回転駆動する駆動手段(図示せず)を備えており、押えスキューローラ7を一定速度で回転させることでワーク1を回転させながら長手方向に一定速度で走行させることができる。なお、ピンチスキューローラセット3に用いる受けスキューローラ6は、少なくとも走行軸線C−Cをはさんで1個ずつあればよいが、図示したように走行軸線C−Cの両側にそれぞれ複数個設けておくと、受けスキューローラ6によるワーク1の支持点が多くなってワーク1を直線状に支持する効果が増し、ワーク1にたわみを生じさせることなく安定して支持できる利点が得られるので、好ましい。図1(a)において、棒材供給装置2の上流には、複数のワーク1を貯蔵する貯蔵領域(図示せず)と、その貯蔵領域から1本のワーク1を取り出し、棒材供給装置2のピンチスキューローラセット3に供給する取り出し装置(図示せず)が設けられている。
【0020】
図1(a)において、10は、棒材供給装置2によって長手方向に送り出されてくるワーク1を受け取り、一定位置に位置させた状態で全長を熱処理に必要な温度に加熱する加熱処理装置である。この実施形態の加熱処理装置10は、図1(b)に示すように、ワーク1を貫通させた状態で支持する耐熱性のチューブ11と、そのチューブ11を囲繞するように配置され、チューブ11に保持されたワーク1を全長に亘って誘導加熱可能なマルチターン形の誘導コイル12を有している。チューブ11には、ワーク1の誘導加熱に干渉しないよう、アルミナパイプなどの非磁性材料が用いられる。
【0021】
図1(a)において、15は、加熱処理装置10から長手方向に送り出されるワーク1を受け取り、冷却する冷却処理装置である。この冷却処理装置15は、ワーク1を、その軸線を中心に回転させながら長手方向に走行させるように配列した複数基のピンチスキューローラセット16及び17と、そのピンチスキューローラセット16と17の間に配置され、長手方向に走行しているワーク1に冷却油、冷却空気などの冷却媒体を吹き付けて冷却する冷却装置18を備えている。ここで用いられるピンチスキューローラセット16、17も、図2、図3に示すピンチスキューローラセット3と同様の構造のものであり、基台5、受けスキューローラ6(図1では図示を省略)、押えスキューローラ7等を備えており、その押えスキューローラ7が駆動装置(図示せず)によって回転駆動される構成となっている。なお、冷却装置18の入側に配置されている複数基のピンチスキューローラセット16は、必ずしも全部の押えスキューローラ7を回転駆動する必要はなく、一部のピンチスキューローラセット16では、押えスキューローラ7を単に回転自在な構成としてもよい。
【0022】
次に、上記構成の熱処理装置による熱処理動作を説明する。図4(a)に示すように、熱処理すべきワーク1を棒材供給装置2のピンチスキューローラセット3で加熱処理装置10のチューブ11内に送り込み、更に、図4(b)に示すように後続のワーク1をピンチスキューローラセット3で加熱処理装置10に向かって送り込むことで、先行のワーク1を後続のワーク1で押して加熱処理装置10の所定位置に送り込む。その後、図4(c)に示すように、後続のワーク1はピンチスキューローラセット3で少し後退させておく。次に、加熱処理装置10内の所定位置に送り込まれたワーク1をマルチターン形の誘導コイル12で加熱し、熱処理に必要な温度に、例えば、高速度鋼に対しては1200°C程度に、所望の昇温速度で昇温させ、且つその温度に所望の時間保持する。その後、ワーク1をその場所で放冷し、ワーク1の変態点以上の温度ではあるが、ワーク1を下流のピンチスキューローラセット16、17等で支障なく取り扱うことができる程度の剛性、すなわちピンチスキューローラセット16、17によって把持し、回転させながら走行させる際に好ましくない変形を生じさせない程度の剛性を備える温度、例えば、1100°C程度にまで温度降下させる。
【0023】
その後、図4(d)に示すように、棒材供給装置2のピンチスキューローラセット3によって後続のワーク1を加熱処理装置10に送り込み、そのワーク1で、加熱処理済のワーク1を押して下流の冷却処理装置15に送り出す。送り出されたワーク1の先端が、ピンチスキューローラセット16に達すると、以後は、そのピンチスキューローラセット16によって駆動力を与えられ、軸線を中心に回転しながら長手方向に走行し、図4(e)に示すように、冷却装置18を通過し、連続的に冷却され、下流に排出される。この動作と並行して、後続のワーク1が加熱処理装置10の所定位置に送り込まれ、加熱処理装置10によって、加熱処理が施される。以下、同様の動作を繰り返すことで、ワーク1が次々と熱処理される。
【0024】
以上に説明したように、図1(a)に示す熱処理装置では、ワーク1の加熱昇温及び温度保持を、連続方式での冷却とは別個に行うことができ、このため、昇温速度、温度保持時間、温度降下速度などの熱処理条件を、材料に応じた最適な値として熱処理することができる。また、ワーク1に曲がりを生じ易い冷却工程では、ワーク1を複数基のピンチスキューローラセット16、17によって保持し、回転させながら走行させているので、曲がりを生じることがなく、また、加熱工程において曲がりが生じていてもそれを矯正することができる。更に、ワーク1をピンチスキューローラセット16に供給するに先立って、ワーク1を放冷してピンチスキューローラセット18で把持しても支障を生じない剛性を備える温度にまで温度降下させているので、ワーク1をピンチスキューローラセット16、17で保持して搬送する際に、好ましくない変形が生じるということがない。かくして、ワーク1を良好に熱処理することができる。
【0025】
なお、上記実施形態では、加熱処理装置10のチューブ11内に挿入したワーク1を、そのチューブ11で直接保持しており、加熱処理中、ワーク1は静止した状態となっている。このようにワーク1を静止状態としても、加熱手段としてマルチターン形の誘導コイル12を用いることにより、ワーク1を全周に渡ってほぼ均一に加熱することができるが、更に均一な加熱が望まれる場合には、加熱中、ワーク1を回転させてもよい。図5はその場合の実施形態に係る加熱処理装置10Aを示すもので、(a)はその概略平面図、(b)はその概略断面図である。この加熱処理装置10Aには、マルチターン形の誘導コイル12内に挿入されたワーク1を一定位置に保持し、その軸線を中心に回転させる回転支持装置19が設けられている。この回転支持装置19は、ワーク1の長手方向の複数箇所を保持するように、且つ誘導コイル12に干渉しない位置に配置された複数基の回転ローラセット20を備えており、各回転ローラセット20は、ワーク1を保持して回転させることができるよう軸線を横方向にずらせて配置された複数の、例えば2個の回転ローラ21,21を備えている。なお、図5(b)において、23は誘導コイル12の外周に配置された断熱材であり、図5(a)では図示を省略している。この加熱処理装置10Aを用いると、ワーク1の加熱処理中或いは放熱中、ワーク1を回転ローラセット20によって一定位置で回転させることができ、これによって、周方向にきわめて均一な加熱及び温度保持が可能となる利点が得られる。
【0026】
更に、図1(a)に示す実施形態の熱処理装置では、加熱処理装置10に対するワーク1の供給並びに排出に、棒材供給装置2のピンチスキューローラセット3及びそれによって送られるワーク1を利用しているが、加熱処理装置10自体にワーク1を搬送するための手段を設けることも可能である。図6はその場合の実施形態に係る加熱処理装置10Bを示すもので、(a)はその概略平面図、(b)はその概略断面図である。この加熱処理装置10Bには、マルチターン形の誘導コイル12内に挿入されたワーク1を保持し、回転させながら長手方向に送る棒材搬送装置24が設けられている。この棒材搬送装置24は、ワーク1の長手方向の複数箇所を保持するように、且つ誘導コイル12に干渉しない位置に配置された複数基の搬送用スキューローラセット25を備えており、各搬送用スキューローラセット25は、ワーク1を保持し、回転させながら長手方向に送る複数個のスキューローラ26、26を備えている。なお、図6(b)において、23は誘導コイル12の外周に配置された断熱材であり、図6(a)では図示を省略している。この加熱処理装置10Bでは、棒材供給装置2(図1参照)から送られてきたワーク1が搬送用スキューローラセット25に保持された後は、その搬送用スキューローラセット25によって所定位置に送り込り込まれる。このため、後続のワーク1で押し込む必要がなくなる。また、加熱処理後のワーク1を冷却処理装置15に排出する際には、搬送用スキューローラセット25を作動させることで、下流の冷却処理装置15に排出でき、図4(d)に示したように、後続のワーク1で押し出す必要がなくなる。このように、この実施形態では、ワーク1の長手方向に離れた複数箇所を搬送用スキューローラセット25によって保持し且つ搬送させることができるので、図4(d)に示すように、加熱処理後のワーク1を後続のワーク1で押し出す場合に比べて、ワーク1に加わる圧縮力がきわめて小さくなり、ワーク排出時に圧縮力によって生じる恐れのある曲がりを防止できる利点が得られる。
【0027】
上記の実施形態はいずれも、ワークの加熱にマルチターン形の誘導コイル12を用いているが、ワークの加熱はこれに限らず、種々変更可能である。以下、加熱手段を変更した実施形態をいくつか説明する。
【0028】
図7(a)は本発明の他の実施形態に係る熱処理装置の概略平面図、(b)はその熱処理装置に設けている加熱処理装置10Cに用いている鞍形の誘導コイル12Aの概略斜視図、(c)は加熱処理装置10Cの概略断面図である。この実施形態では、加熱処理装置10Cが、ワーク1を一定位置に保持し、その軸線を中心に回転させる回転支持装置19と、その回転支持装置19に保持されたワーク1を長手方向に囲繞するように配置された鞍形の誘導コイル12Aを備えている。ここで用いた回転支持装置19も、複数の回転ローラ21,21を備えた回転ローラセット20を、複数基、ワーク1の長手方向の複数箇所を保持して回転させるよう配置した構造のものである。鞍形の誘導コイル12Aは、互いに平行に配置された誘導作用部12a,12aと、その端部を互い連結する連結部12b,12bを備えており、その連結部12b,12bを誘導作用部12a,12aを配置した平面に交叉する平面内に位置させた構造のものである。この構造により、図7(b)に示すように、誘導コイル12Aを所定位置に位置させた状態で、ワーク1を、誘導コイル12Aの一端側からワーク1の長手方向に送って、誘導作用部12a,12aの間に送り込むことができ、また、他端側に排出することができる。加熱処理装置10C以外の部分は、図1(a)に示す熱処理装置と同様である。
【0029】
図7(a)の実施形態においても、図4で説明した手順でワーク1が、加熱処理装置10Cに送り込まれ、加熱処理装置10Cでは、ワーク1を回転ローラセット20で回転させた状態で誘導コイル12Aによる加熱及び温度保持が行われる。この際、図7(c)に示すように、誘導コイル12Aの誘導作用部12a,12aはワーク1の外周の一部に対向するのみであるが、ワーク1が回転することにより全周に亘って均一に加熱することができる。ワーク1を所望温度に加熱し且つ所望の時間だけ、その温度に保持した後は、ワーク1を回転させた状態で放冷し、適当な温度にまで温度降下させた後、図4で説明した手順でワーク1を冷却処理装置15に排出し、冷却を行う。以上のようにして、この実施形態でも、良好な熱処理を行うことができる。
【0030】
図8(a)は本発明の更に他の実施形態に係る熱処理装置の概略平面図、(b)はその熱処理装置に設けている加熱処理装置10Dで用いるヘアピン形の誘導コイル12Bの概略斜視図、(c)は加熱処理装置10Dの加熱領域31の概略断面図、(d)は加熱処理装置10Dの搬送領域30の概略断面図である。この実施形態では、加熱処理装置10Dが、搬送領域30と加熱領域31を備えており、搬送領域30には、ワーク1を保持し、回転させながら長手方向に送る複数基の搬送用スキューローラセット25を備えた棒材搬送装置24が設けられている。一方、加熱領域31には、ワーク1を保持して回転させる複数基の回転ローラセット20を備えた回転支持装置19と、その回転支持装置19に保持されたワーク1を長手方向に囲繞するように配置されたヘアピン形の誘導コイル12Bが設けられている。このヘアピン形の誘導コイル12Bは、互いに平行に配置された誘導作用部12a,12aと、その端部を互い連結する連結部12b,12bを備えており、誘導作用部12a,12a及び連結部12b,12bを同一平面内に位置させた簡単な構造のものである。なお、図8(a)において、図示は省略しているが、搬送領域30に置かれているワーク1を持ち上げ、加熱領域31の誘導コイル12Bの内側に降ろし、また、逆に加熱領域31の誘導コイル12Bの内側にあるワーク1を持ち上げ、搬送領域30に降ろすためのワーク移載手段も設けられている。加熱処理装置10D以外の部分は、図1(a)に示す熱処理装置と同様である。
【0031】
次に、図8(a)に示す実施形態における熱処理動作を説明する。まず、棒材供給装置2のピンチスキューローラセット3がワーク1を加熱処理装置10Dの搬送領域30に送り出し、搬送領域30の搬送用スキューローラセット25に供給する。搬送用スキューローラセット25はワーク1を所定位置まで搬送した後、停止する。次に、ワーク移載手段がそのワーク1を加熱領域31に運び、誘導コイル12Bの内側に降ろす。次に、そのワーク1を回転ローラセット20で回転させた状態で、誘導コイル12Bによる加熱及び温度保持が行われ、その後、ワーク1を回転させた状態で放冷し、適当な温度にまで温度降下させる。次に、ワーク移載手段が、加熱処理済のワーク1を持ち上げ、搬送領域30の搬送用スキューローラセット25の上に降ろし、搬送用スキューローラセット25はそのワーク1を回転させながら下流の冷却処理装置15に送り出す。そのワーク1を受け取った冷却処理装置15は連続方式で、ワーク1の冷却を行う。以上のようにして、この実施形態でも、良好な熱処理を行うことができる。
【0032】
図9(a)は本発明の更に他の実施形態に係る熱処理装置の概略平面図、(b)はその熱処理装置に設けている加熱処理装置10Eの概略断面図である。この実施形態に用いている加熱処理装置10Eは、図7に示す実施形態の加熱処理装置10Cにおいて鞍形の誘導コイル12Aを用いていたのを、ヘアピン形の誘導コイル12Bに代え、且つその誘導コイル12Bを、ワーク1の全長に沿って対向させて配置したものである。その他の構成は、図7の実施形態と同様である。図9に示す実施形態でも、図7の実施形態と同様にして、良好な熱処理を行うことができる。なお、図9の実施形態では、誘導コイル12Bの誘導作用部12aがワーク1の片側のみに位置しているため、図7の実施形態のように、ワーク1の両側に誘導作用部12aを配置する場合に比べて加熱効率は悪くなるが、簡単な構造の誘導コイル12Bを使用できるという利点が得られる。
【0033】
図10は本発明の更に他の実施形態に係る熱処理装置の概略平面図である。この実施形態では、加熱処理装置10Fに、ワーク1を保持し、回転させながら長手方向に送る複数基の搬送用スキューローラセット25を備えた棒材搬送装置24が設けられている。この棒材搬送装置24はワーク1に対する加熱中は、ワーク1を一定位置に保持する作用を果たすものであり、従って、ワーク1を一定位置に保持する支持装置を兼ねている。更に、加熱処理装置10Fは、ワーク1の両端にそれぞれ連結可能な通電端子36,37を備えた直接通電装置35を備えている。一方の通電端子36はワーク1の長手方向に移動可能に設けられており、ワーク1を長手方向に引張って熱膨張を吸収することができるよう、シリンダ機構38に連結されている。他方の通電端子37は定位置に固定されている。その他の構成は、図1に示す実施形態と同様である。
【0034】
図10に示す実施形態では、ワーク1が加熱処理装置10Fに送り込まれ、所定位置に停止すると、そのワーク1の両端に通電端子36,37を連結し、直接通電して加熱する。この際、シリンダ機構38によってワーク1に適当な張力を加えておくことで、ワーク1の熱膨張による曲がりを防止する。所定温度への加熱及び温度保持が終わると、そのまま放冷して、所望温度にまで温度降下させる。その後、通電端子36,37を外し、搬送用スキューローラセット25によってワーク1を回転させながら下流の冷却処理装置15に送り出す。そのワーク1を受け取った冷却処理装置15は連続方式で、ワーク1の冷却を行う。以上のようにして、この実施形態でも、良好な熱処理を行うことができる。なお、この実施形態では、シリンダ機構38を設けて加熱中のワーク1に引張力を作用させて熱膨張による曲がりを防止しているが、その必要がなければ、シリンダ機構38は省略してもよい。
【0035】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明は、小径金属棒材の加熱及び温度保持は、その小径金属棒材を一定位置に保持したバッチ式で行い、冷却は、小径金属棒材を複数基のピンチスキューローラセットによって、その軸線を中心に回転させながら長手方向に走行させる連続方式で行う構成としたことにより、加熱昇温速度、加熱保持時間、温度降下速度をそれぞれ、材料に応じた所望の値とすることができ、また、加熱工程で小径金属棒材に曲がりが発生してもそれを冷却工程で矯正することができると共に冷却時に生じがちな曲がりを発生させることもない。更に、加熱後の小径金属棒材を放冷して、適度に温度降下させた後、冷却工程を行うためのピンチスキューローラセットに供給する構成としたことで、ピンチスキューローラセットでつかんで搬送する際にも好ましくない変形を生じることがない。かくして、本発明によれば、外径がmmオーダで、長さがmオーダといった小径金属棒材に対しても曲がりや好ましくない変形を生じることなく、高品質の熱処理を施すことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施形態に係る熱処理装置の概略平面図
(b)はその熱処理装置に設けている加熱処理装置の概略断面図
【図2】ピンチスキューローラセットの概略平面図
【図3】ピンチスキューローラセットの概略斜視図
【図4】(a),(b),(c),(d),(e)は、図1に示す熱処理装置の動作を説明する概略平面図
【図5】(a)は本発明の他の実施形態に係る熱処理装置に用いる加熱処理装置10Aの概略平面図
(b)はその概略断面図
【図6】(a)は本発明の更に他の実施形態に係る熱処理装置に用いる加熱処理装置10Bの概略平面図
(b)はその概略断面図
【図7】(a)は本発明の更に他の実施形態に係る熱処理装置の概略平面図
(b)はその熱処理装置の加熱処理装置10Cで用いる鞍形の誘導コイル12Aの概略斜視図
(c)は加熱処理装置10Cの概略断面図
【図8】(a)は本発明の更に他の実施形態に係る熱処理装置の概略平面図
(b)はその熱処理装置の加熱処理装置10Dで用いるヘアピン形の誘導コイル12Bの概略斜視図
(c)は加熱処理装置10Dの加熱領域の概略断面図
(d)は加熱処理装置10Dの搬送領域の概略断面図
【図9】(a)は本発明の更に他の実施形態に係る熱処理装置の概略平面図
(b)はその熱処理装置に設けている加熱処理装置10Eの概略断面図
【図10】本発明の更に他の実施形態に係る熱処理装置の概略平面図
【符号の説明】
1 小径金属棒材(ワーク)
2 棒材供給装置
3 ピンチスキューローラセット
5 基台
6 受けスキューローラ
7 押えスキューローラ
10,10A,10B,10C,10D,10E,10F 加熱処理装置
11 チューブ
12,12A,12B 誘導コイル
12a 誘導作用部
12b 連結部
15 冷却処理装置
16,17 ピンチスキューローラセット
18 冷却装置
19 回転支持装置
20 回転ローラセット
21 回転ローラ
23 断熱材
24 棒材搬送装置
25 搬送用スキューローラセット
26 スキューローラ
30 搬送領域
31 加熱領域
35 直接通電装置
36,37 通電端子
38 シリンダ機構

Claims (12)

  1. 小径金属棒材を一定位置に位置させた状態でその全長を熱処理に必要な温度に加熱、昇温させ、且つ熱処理に必要な時間だけその温度に保持し、その後、前記小径金属棒材を放冷して、変態点以上の温度ではあるが、該小径金属棒材をピンチスキューローラセットで取り扱うのに支障を生じない程度の剛性を確保できる温度に、温度降下させ、その後、その小径金属棒材を、その軸線を中心に回転させながら長手方向に走行させるように配列した複数基のピンチスキューローラセットに供給し、該複数基のピンチスキューローラセットによって前記小径金属棒材をその軸線を中心に回転させながら長手方向に走行させ、冷却装置を通過させて冷却し熱処理することを特徴とする小径金属棒材の熱処理方法。
  2. 前記小径金属棒材を放冷して到達させる温度を、該小径金属棒材の融点よりも、融点の絶対温度の15%〜30%低い温度とすることを特徴とする請求項1記載の小径金属棒材の熱処理方法。
  3. 前記小径金属棒材の全長加熱を、該小径金属棒材を一定位置に位置させた状態で誘導加熱によって行うことを特徴とする請求項1又は2記載の小径金属棒材の熱処理方法。
  4. 前記小径金属棒材の誘導加熱を、該小径金属棒材を全長に亘って囲繞するマルチターン形の誘導コイルで行うことを特徴とする請求項3記載の小径金属棒材の熱処理方法。
  5. 前記小径金属棒材の誘導加熱を、該小径金属棒材を、その軸線を中心に回転させながら、長手方向に囲繞した鞍形又はヘアピン形の誘導コイルで行うことを特徴とする請求項3記載の小径金属棒材の熱処理方法。
  6. 前記小径金属棒材の誘導加熱を、該小径金属棒材を、その軸線を中心に回転させながら、前記小径金属棒材の全長に沿って対向させたヘアピン形の誘導コイルで行うことを特徴とする請求項3記載の小径金属棒材の熱処理方法。
  7. 前記小径金属棒材の全長加熱を、直接通電加熱で行うことを特徴とする請求項1又は2記載の小径金属棒材の熱処理方法。
  8. 熱処理すべき小径金属棒材を水平に且つ長手方向に送り出す棒材供給装置と、該棒材供給装置によって長手方向に送り出されてくる小径金属棒材を受け取り、一定位置に位置させた状態で全長を熱処理に必要な温度に加熱する加熱処理装置と、該加熱処理装置から前記小径金属棒材を長手方向に送り出す棒材搬送装置と、前記加熱処理装置から長手方向に送り出される前記小径金属棒材を受け取り、冷却する冷却処理装置を備え、該冷却処理装置が、小径金属棒材を、その軸線を中心に回転させながら長手方向に走行させるように配列した複数基のピンチスキューローラセットと、前記ピンチスキューローラセットで支持されて長手方向に走行する小径金属棒材を冷却する冷却装置を備えていることを特徴とする小径金属棒材の熱処理装置。
  9. 前記加熱処理装置が、前記小径金属棒材を貫通させた状態で支持する耐熱性のチューブと、該チューブを囲繞するように配置され、該チューブに保持された小径金属棒材を全長に亘って誘導加熱可能なマルチターン形の誘導コイルを有することを特徴とする請求項8記載の小径金属棒材の熱処理装置。
  10. 前記加熱処理装置が、前記小径金属棒材を一定位置に保持し、その軸線を中心に回転させる回転支持装置と、該回転支持装置に保持された前記小径金属棒材の全長を加熱する鞍形又はヘアピン形の誘導コイルを有することを特徴とする請求項8記載の小径金属棒材の熱処理装置。
  11. 前記加熱処理装置が、前記小径金属棒材を一定位置に保持する支持装置と、該支持装置に保持された前記小径金属棒材の両端にそれぞれ連結可能な通電端子を備えた直接通電装置を有することを特徴とする請求項8記載の小径金属棒材の熱処理装置。
  12. 前記棒材搬送装置が、前記小径金属棒材をその軸線を中心に回転させながら長手方向に走行させる複数基の搬送用スキューローラセットを有することを特徴とする請求項8から11のいずれか1項記載の小径金属棒材の熱処理装置。
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