JP3593858B2 - 基準電圧源回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は基準電圧源回路に関し、半導体製造プロセスのばらつきに拘らず高精度の基準電圧を出力する基準電圧源回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は従来の基準電圧源回路の一例の回路図を示す。同図中、電流密度(又は接合部の面積比)の異なるnpnトランジスタQ1,Q2はベースを共通接続されており、トランジスタQ1のコレクタ・ベース間を共通接続されて抵抗R1を介してnpnトランジスタQ4のエミッタ及び出力端子12に接続され、トランジスタQ1のエミッタは接地されている。トランジスタQ2のコレクタはnpnトランジスタQ3のベースに接続されると共に抵抗R2を介してトランジスタQ4のエミッタに接続され、トランジスタQ2のエミッタは抵抗R3を介して接地されている。
【0003】
トランジスタQ3のコレクタはトランジスタQ4のベース及び定電流源10の一端に接続され、トランジスタQ3のエミッタは接地されている。トランジスタQ4のコレクタは電源VCCに接続され、定電流源10の他端は電源VCCに接続されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来回路の出力電圧V1は次式で表わされる。
【0005】
【数1】
【0006】
但し、VBE1 ,VBE2 ,VBE3 夫々はトランジスタQ1,Q2,Q3夫々のベース・エミッタ間電圧降下、VT はVT =kT/qで表わされ、kはボルツマン定数、Tは温度、qは電子電荷である。IS1,IS2夫々はトランジスタQ1,Q2のベース・エミッタ間の逆方向電流、IC1,IC2夫々はトランジスタQ1,Q2のコレクタ電流である。
【0007】
上記の(1)式で右辺第1項のVBE3 は温度が高くなるほど値が減少する負の温度特性を持つのに対し、右辺第2項のVT は温度が高くなるほど値が増大する正の温度特性を持ち、これらが相殺して出力電圧V1は温度に拘らず一定値となる。
しかし、従来回路では半導体製造プロセスのばらつきによって、トランジスタQ3のベース・エミッタ間電圧VBE3 がばらつく。このばらつきは数10mV程度で従来は特に問題はなかった。ところが、リチウムイオン電池の充電回路や保護回路等においてはより高精度の基準電圧が求められており、上記の電圧VBE3 の数10mVのばらつきは無視できないという問題があった。なお、VBE1 −VBE2 については相対値のばらつきのため影響は無視できる。
【0008】
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、半導体製造プロセスのばらつきに拘らず高精度の基準電圧を得ることのできる基準電圧源回路を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、電流密度が異なる一対のトランジスタで構成される差動回路と、
前記差動回路の一対のトランジスタ夫々のベースを一部抵抗の両端に接続されており、一端に出力トランジスタ及び出力端子が接続された複数抵抗の直列接続回路と、
前記複数抵抗の直列接続回路の他端に接続され、ダイオード接続されたトランジスタとを有し、
前記直列接続回路の複数抵抗を拡散抵抗で構成し、
前記ダイオード接続されたトランジスタはpnpラテラルトランジスタであり、
前記拡散抵抗は前記pnpラテラルトランジスタのp形領域と同一プロセスで形成されるp形領域を用いる。
【0010】
このように、直列接続回路の複数抵抗を拡散抵抗とすることにより、半導体製造プロセスのばらつきに応じて複数抵抗の抵抗値が増減し、ダイオード接続されたトランジスタのベース・エミッタ間の逆方向電流が半導体製造プロセスのばらつきで増減するのに合わせて上記ダイオード接続されたトランジスタのコレクタ電流を増減させることができ、これによって、ダイオード接続されたトランジスタのベース・エミッタ間電圧降下を半導体製造プロセスのばらつきに拘らず略一定とすることができ、高精度の基準電圧を発生でき、ダイオード接続されたトランジスタをpnpラテラルトランジスタとし、拡散抵抗をp形領域に形成することにより、p形領域の製造プロセスで不純物濃度の増減に応じてトランジスタのベース・エミッタ間の逆方向電流が増加(又は減少)したときは複数抵抗の抵抗値が減少(又は増加)して、トランジスタのコレクタ電流を増加(又は減少)させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は本発明回路の一実施例の回路図を示す。同図中、pnpトランジスタQ15のベースは定電流源20の一端に接続され、定電流源20の他端は接地されている。トランジスタQ15のエミッタはトランジスタQ14のベースに接続されると共に抵抗R10を介して電源VCCに接続され、トランジスタQ15のコレクタは接地されて、トランジスタQ15はエミッタフォロアを構成している。pnpトランジスタQ14のエミッタは電源VCCに接続され、コレクタは出力端子22に接続されると共に、抵抗R11の一端に接続されている。
【0014】
抵抗R11,R12,R13は拡散抵抗であり、直列接続回路を構成している。抵抗R11,R12の接続点はnpnトランジスタQ11のベースに接続され、抵抗R12,R13の接続点はnpnトランジスタQ12のベースに接続されている。トランジスタQ11,Q12は電流密度(又は接合部の面積比)が異なるもので、夫々のエミッタは共通接続されて抵抗R14を介して接地されており、夫々のエミッタはpnpトランジスタQ16,Q17のコレクタに接続されている。トランジスタQ16,Q17は夫々のベースをトランジスタQ16のコレクタと共通接続され、夫々のエミッタを電源VCCに接続されてカレントミラー回路を構成している。なお、トランジスタQ12,Q17夫々のベース・コレクタ間には位相補償用のコンデンサC12,C11夫々が接続されている。更に、トランジスタQ17のコレクタにはnpnトランジスタQ18のベースが接続され、トランジスタQ18のコレクタは電源VCCに接続され、エミッタは定電流源20の一端に接続されている。このトランジスタQ18はエミッタフォロアを構成し、トランジスタQ16,Q17夫々のコレクタの電位を合わせている。
【0015】
ここで、トランジスタQ14は出力トランジスタであり、トランジスタQ15はトランジスタQ14の駆動能力を上げるためのエミッタフォロア回路である。また、トランジスタQ11,Q12は差動回路であり、トランジスタQ16,Q17は差動回路の電流源である。トランジスタQ13は差動回路のトランジスタQ11,Q12と共に出力電圧Vout の温度特性を補償するためのトランジスタである。
【0016】
図2はトランジスタQ13と抵抗R13の断面構造図を示す。同図中、p形の半導体基板40の表面にn形ウエル42,44が形成されている。各ウエルはn+ 形埋め込み層46及びp形アイソレーション領域48により分離されている。n形ウエル42内には不純物拡散によるp形領域50,52とn+ 形領域54が形成されている。上記のp形領域50,52にはエミッタ電極56,コレクタ電極58が設けられ、n+ 形領域54にはベース電極60が設けられて、ラテラルpnpトランジスタQ13が形成されている。
【0017】
また、n形ウエル44内には不純物拡散によるp形領域62とn+ 形領域64が形成されている。p形領域の互いに離間した位置に抵抗電極66,68が設けられ、n+ 形領域64にはウエル電位を与えるための電極70が設けられて拡散抵抗R13が形成されている。なお、抵抗R11,R12についても上記の抵抗R13と同一構造である。
【0018】
図1の出力電圧Vout は次式で表わされる。
【0019】
【数2】
【0020】
但し、VBE11,VBE12,VBE13夫々はトランジスタQ11,Q12,Q13夫々のベース・エミッタ間電圧降下、IS11 ,IS12 夫々はトランジスタQ11,Q12のベース・エミッタ間の逆方向電流、IC11 ,IC12 夫々はトランジスタQ11,Q12のコレクタ電流である。上記の(2)式の右辺第2項はトランジスタQ11,Q12のベース・エミッタ間電圧降下の差によって抵抗R12に流れる電流が抵抗R11,R12,R13を流れることで生じる電圧降下を表わしている。
【0021】
上記の(2)式で右辺第1項のVBE13は温度が高くなるほど値が減少する負の温度特性を持つのに対し、右辺第2項のVT は温度が高くなるほど値が増大する正の温度特性を持ち、これらが相殺して出力電圧Vout は温度に拘らず一定値となる。
また、VBE13は次式で表わされる。
【0022】
【数3】
【0023】
但し、IS13 ,IC13 夫々はトランジスタQ13のベース・エミッタ間の逆方向電流、コレクタ電流である。
ここで、トランジスタQ13のp形領域50,52の不純物拡散濃度が高いとき(3)式の逆方向電流IS13 は不純物拡散濃度と比例関係で増加する。また、p形領域50,52と同一拡散工程で形成されるp形領域62を用いた抵抗R11,R12,R13夫々は不純物濃度が高くなると低抵抗となるため、コレクタ電流IC13 も増加する。従って、(3)式におけるIC13 /IS13 は半導体製造プロセスのばらつきにより不純物拡散濃度が高くなっても略一定となり、VBE13は略一定となる。
【0024】
一方、トランジスタQ13のp形領域50,52の不純物拡散濃度が低いとき(3)式の逆方向電流IS13 は不純物拡散濃度と比例関係で減少する。また、p形領域50,52と同一拡散工程で形成されるp形領域62を用いた抵抗R11,R12,R13夫々は不純物濃度が低くなると高抵抗となるため、コレクタ電流IC13 も減少する。従って、(3)式におけるIC13 /IS13 は半導体製造プロセスのばらつきにより不純物拡散濃度が低くなっても略一定となり、VBE13は略一定となる。
【0025】
【発明の効果】
上述の如く、請求項1に記載の発明によれば、直列接続回路の複数抵抗を拡散抵抗とすることにより、半導体製造プロセスのばらつきに応じて複数抵抗の抵抗値が増減し、ダイオード接続されたトランジスタのベース・エミッタ間の逆方向電流が半導体製造プロセスのばらつきで増減するのに合わせて上記ダイオード接続されたトランジスタのコレクタ電流を増減させることができ、これによって、ダイオード接続されたトランジスタのベース・エミッタ間電圧降下を半導体製造プロセスのばらつきに拘らず略一定とすることができ、高精度の基準電圧を発生でき、ダイオード接続されたトランジスタをpnpラテラルトランジスタとし、拡散抵抗をp形領域に形成することにより、p形領域の製造プロセスで不純物濃度の増減に応じてトランジスタのベース・エミッタ間の逆方向電流が増加(又は減少)したときは複数抵抗の抵抗値が減少(又は増加)して、トランジスタのコレクタ電流を増加(又は減少)させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明回路の一実施例の回路図である。
【図2】本発明回路の一部の断面構造図である。
【図3】従来回路の一例の回路図である。
【符号の説明】
C11,C12 コンデンサ
Q11,Q12,Q18 npnトランジスタ
Q13〜Q17 pnpトランジスタ
R10〜R14 抵抗
20 定電流源
Claims (1)
- 電流密度が異なる一対のトランジスタで構成される差動回路と、
前記差動回路の一対のトランジスタ夫々のベースを一部抵抗の両端に接続されており、一端に出力トランジスタ及び出力端子が接続された複数抵抗の直列接続回路と、
前記複数抵抗の直列接続回路の他端に接続され、ダイオード接続されたトランジスタとを有し、
前記直列接続回路の複数抵抗を拡散抵抗で構成し、
前記ダイオード接続されたトランジスタはpnpラテラルトランジスタであり、
前記拡散抵抗は前記pnpラテラルトランジスタのp形領域と同一プロセスで形成されるp形領域を用いることを特徴とする基準電圧源回路。
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JP21864397A JP3593858B2 (ja) | 1997-08-13 | 1997-08-13 | 基準電圧源回路 |
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JP21864397A JP3593858B2 (ja) | 1997-08-13 | 1997-08-13 | 基準電圧源回路 |
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