JP3593096B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体デバイス等の製造において電気、電子絶縁材料として用いられるポリイミド系の感光性樹脂組成物を用いた半導体装置の製造方法に関するものであり、詳しくは、この感光性樹脂組成物は、ICやLSI等の半導体チップ上に成膜され、微細パターンの加工が必要とされる絶縁・保護膜の形成などに適用されるとともに、チップスタック型やLOC(リードフレーム・オン・チップ)型等の半導体装置の製造に適したものである
【0002】
【従来の技術】
近年、ポリイミド樹脂は、その高い耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性、低誘電率等によって、半導体を含む電気・電子分野への展開がなされており、半導体デバイスの分野では、IC、LSI、超LSIのチップの層間絶縁膜や表面保護膜として利用されている。しかし、従来のパターン形成方法では、ポリイミド前駆体をウェーハ上に塗布・乾燥してポリイミド樹脂化皮膜を形成した後、フォトレジストを用いてパターン蝕刻加工を行わなくてはならず、また、その際に有害物質であるヒドラジン溶液をポリイミドエッチング液として使用しなくてはならなかった。
【0003】
このため、ポリイミド前駆体に感光基を導入し、ポリイミド自体でパターン形成を可能にする試みが材料メーカー各社で行われており、幾つかの製品分野において実用化されている。しかしながら、これまでの感光性を有するポリイミド前駆体は、一般的なポリイミド前駆体について単純に感光性を付与したのみに止まり、チップの表面保護膜としての機能が制限されていた。近年の半導体関連材料、とりわけ有機合成材料に期待される機能は複雑化を極め、ポリイミド前駆体またはこれを硬化させて得られるポリイミド樹脂に対しても複数の機能を要求するようになってきている。
【0004】
特に、IC、LSIパッケージおよびそのプロセスの分野では多種多様な形状のデザインが必要とされており、ウェーハの状態で形成されるポリイミド保護膜によせる期待は大きい。すなわち、保護膜として使用されるポリイミド樹脂に接着性能を付与することができれば、飛躍的な性能向上と多様なバリエーションを有するIC、LSI製品を生み出すことが可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、前述した従来のポリイミド樹脂の制約を解消し、一度硬化したポリイミド樹脂が一般的な熱可塑性樹脂と同様に再度接着することが可能で、かつパターン形成性に優れるネガ型感光性ポリイミド樹脂組成物とそれを用いた半導体装置の製造方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の目的を達成しようと鋭意研究を進めた結果、後述する樹脂組成物とその適用が、上記目的を達成できることを見いだし、本発明を完成したものである。
【0007】
即ち、本発明は、(A)次式の繰返し単位で構成されるポリイミド前駆体
【化3】
Figure 0003593096
(但し、式中、R1 は、4価の芳香族基、複数の芳香族環が単結合された4価の有機基、又は複数の芳香族環が−O−、−CO−、−SO2 −若しくは−CH2−で結合された4価の有機基であり、R2 は、2価の芳香族基、複数の芳香族環が単結合された2価の有機基、又は複数の芳香族環が−O−、−CO−、−SO2 −若しくは−CH2 −で結合された2価の有機基と下記構造式を有する2価の有機基からなるとともに、k,l,m,x,yはいずれも1以上の整数であり、
【化4】
Figure 0003593096
そして化4で示される有機基のR2 全体に占める割合が10〜50モル%である)
(B)光重合開始剤、増感剤および保存安定性を目的とした禁止剤並びに(C)溶剤からなる感光性樹脂組成物を半導体基板上にコーティングしパターニングをした後にポリイミド前駆体をイミド化して表面保護膜を形成し、該半導体基板を分割した半導体チップの表面保護膜上に別の半導体チップ又はリードフレームを熱圧着して接着固定することを特徴とする半導体装置の製造方法である。
【0009】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】
本発明に用いる(A)ポリイミド前駆体のR1 骨格となる酸成分としては、例えば、ピロメリット酸、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸、2,3,3′,4′−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、4,4′−オキシジフタル酸、3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、1,2,4,5−シクロペンタンテトラカルボン酸、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸、3,3′,4,4′−ビシクロヘキシルテトラカルボン酸、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸、3,4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−コハク酸等とその無水物が挙げられ、これらは単独又は混合して使用することができる。
【0011】
骨格の酸成分についてエチレン性不飽和結合を有する有機基をエステル結合させる化合物としては、
【化5】
Figure 0003593096
などが挙げられ、これらは単独又は混合して使用することができる。
【0012】
本発明に用いる(A)ポリイミド前駆体のR2 骨格の1つとなるジアミン化合物としては、例えば、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、2,5−ジアミノトルエン、2,6−ジアミノトルエン、3,5−ジアミノトルエン、1−メトキシ−2,4−ジアミノベンゼン、1,4−ジアミノ−2−メトキシ−5−メチルベンゼン、1,3−ジアミノ−4,6−ジメチルベンゼン、3,5−ジアミノ安息香酸、2,5−ジアミノ安息香酸、1,2−ジアミノナフタレン、1,4−ジアミノナフタレン、1,5−ジアミノナフタレン、1,6−ジアミノナフタレン、1,7−ジアミノナフタレン、1,8−ジアミノナフタレン、2,3−ジアミノナフタレン、2,6−ジアミノナフタレン、1,4−ジアミノ−2−メチルナフタレン、1,5−ジアミノ−2−メチルナフタレン、1,3−ジアミノ−2−フェニルナフタレン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)エタン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′,5,5′−テトラメチル−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′−ジメチル−5,5′−ジエチル−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′,5,5′−テトラエチル−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、4,4′−メチレンビス(3,3−ジメチル−シクロヘキシルアミン)、2,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3′−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4′−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4′−ジアミノベンズアニリド、3,3′−ジアミノジフェニルエーテル、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、ビス(4−アミノフェニル)ジエチルシラン、ビス(4−アミノフェニル)ジフェニルシラン、ビス(4−アミノフェニル)−N−メチルアミン、ビス(4−アミノフェニル)−N−フェニルアミン、3,3′−ジアミノベンゾフェノン、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、2,6−ジアミノピリジン、3,5−ジアミノピリジン、4,4′−ジアミノビフェニル、3,3′−ジアミノビフェニル、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノビフェニル、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジアミノビフェニル、3,3′−ジヒドロキシ−4,4′−ジアミノビフェニル、o−トルイジンスルフォン、4,4′−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルフォン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフォン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,10−ビス(4−アミノフェニル)アントラセン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−1−フェニル−2,2,2−トリフルオロエタン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン等が挙げられ、これらは単独又は2種以上混合して使用することができる。
【0013】
また、もう1つのR骨格となる化4を構成するジアミン化合物としては、
【化6】
Figure 0003593096
(式中、xは1〜10の整数、yは1〜3の整数をそれぞれ表す)
が挙げられ、これらは単独又は2種以上混合して使用することができる。化7で示される化合物はRを構成するジアミン化合物全体量に占める割合として10〜50モル%、好ましくは20〜40モル%の範囲で使用するのがよい。
【0014】
次に本発明において、上記エステル化成分とジアミン成分の重縮合反応に使用する脱水縮合剤について説明する。
【0015】
上記エステル化成分とジアミン成分とを重縮合法によって反応させる場合、通常は、酸クロライドを用いて行われるが、半導体デバイスを含む電気、電子分野においては、遊離したクロルイオンが製品信頼性不良の原因となるため、酸クロライド法による重合は好ましくない。また、脱水縮合剤として用いられるDCC等のカルボジイミド誘導体は、▲1▼副反応の併発、▲2▼ポリイミド前駆体のゲル化、▲3▼毒性等の問題があり、さらには副生成物として発生するウレアの完全な除去が困難である。そのため、反応系を冷却したり、脱水縮合剤を数回に分けて添加したり、酸成分とジアミン成分のモルバランスを崩すなどして使用されている。その結果、製造における厳しい工程管理が必要とされるばかりでなく、合成されたポリイミド前駆体の分子量が低くなり、解像度が低くなる、膜特性が悪くなる等の問題が起こる。
【0016】
しかし、本発明に好適に使用される脱水縮合剤は、上記欠点を完全に解決するものであり、穏和な条件で安定した製造が可能であるため、高い解像度をもち、かつ高い膜特性を有するポリイミド前駆体を得ることができる。即ち、本発明において使用する脱水縮合剤は上記エステル化合物とジアミン成分の重縮合反応において、選択的にアミド結合を生成するため、▲1▼副反応の併発が起こりにくい、▲2▼ポリイミド前駆体のゲル化が起こらない、▲3▼高分子量化が可能であるという特徴を有している。また、重縮合反応終了後に存在する脱水縮合剤の未反応分、もしくはその分解物はメタノール、エタノール等の低級アルコールに溶解するため、ポリイミド前駆体から容易に除去することが可能である。
【0017】
上述のような本発明に好適に用いられる脱水縮合剤としては、ジフェニル(2,3−ジヒドロ−2−チオキソ−3−ベンゾオキサゾール)ホスホナートおよびその誘導体、ジフェニル(2,3−ジヒドロ−2−チオキソ−3−ベンゾチアゾール)ホスホナートおよびその誘導体が挙げられ、これらは単独又は2種以上混合して使用することができる。これらの配合割合は、上記エステル化合物に対して1〜3倍モルの範囲で、好ましくは2〜2.5倍モルの範囲で使用することができる。
【0018】
本発明に用いる樹脂組成物の重合溶剤としては、例えば、N−メチルピロリドン、N,N′−ジメチルアセトアミド、N,N′−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶剤や、シクロヘキサノン、シクロペンタノン等が挙げられ、これらは単独又は2種以上混合して使用することができる。
【0019】
次に、光重合開始剤、増感剤、保存安定剤、感光剤を含むポリイミド前駆体溶液の調製について説明する。
【0020】
本発明に用いる(B)成分の光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4′−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、2,2′−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン等のアセトフェノン誘導体、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、チオキサントン、2−メチルオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジル、ベンジルジメチルケタール、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、2,6′−ジ(4′−ジアジドベンザル)シクロヘキサノン、2,6′−ジ(4′−ジアジドベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、2,6′−ジ(4′−ジアジドベンザル)−4−エチルシクロヘキサノン、2,6′−ジ(4′−ジアジドベンザル)−4−ブチルシクロヘキサノン、2,6′−ジ(4′−ジアジドベンザル)−4−(t−ブチル)シクロヘキサノン等のアジド化合物、1−フェニル−1,2−ブタジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−プロパンジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−プロパンジオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、1,3−ジフェニルプロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシ−プロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム等のオキシム類、N−フェニルグリシン、N−(P−エチル)フェニルグリシン、N−(P−メチル)フェニルグリシン等のグリシン誘導体などが挙げられ、これらは単独又は2種以上混合して使用することができる。配合割合は、上記組成物100重量部に対して0.1〜10重量部が好ましい。
【0021】
また、本発明における光重合開始剤は、紫外線中の365nm、436nmにおいて効率よく反応性ラジカルを発生させるものであれば上記化合物に限定されるものではない。
【0022】
本発明に用いる(B)成分の増感剤としては、例えば、ミヒラーズケトン、4,4′−ビス(ジエチルアミノベンゾフェノン)、2,5−ビス(4′−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノン、2,6−ビス(4′−ジエチルアミノベンザル)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4′−ジメチルアミノベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、2,6−ビス(4′−ジエチルアミノベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、4,4′−ビス(ジエチルアミノ)カルコン、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)カルコン、p−ジメチルアミノシンナミリデンインダノン、p−ジメチルアミノベンジリデンインダノン、2−(p−ジメチルアミノフェニルビフェニレン)−ベンゾチアゾール、2−(p−ジメチルアミノフェニルビニレン)−ベンゾチアゾール、1,3−ビス(4′−ジメチルアミノベンザル)アセトン、3,3′−カルボニル−ビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−アセチル−7−ジメチルアミノクマリン、3−エトキシカルボニル−7−ジメチルアミノクマリン、3−ベンジロキシカルボニル−7−ジメチルアミノクマリン、3−メトキシカルボニル−7−ジメチルアミノクマリン、3−エトキシカルボニル−7−ジエチルアミノクマリン、N−フェニル−N′−エタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、N−P−トリルジエタノールアミン、N−フェニルメタノールアミン、4−モルホニノベンゾフェノンジメチルアミノ安息香酸イソアミル、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、1−フェニル−5−メルカプト−1H−テトラゾール等が挙げられ、これらは単独又は2種以上混合して使用することができる。その添加量は、上記樹脂組成物100重量部に対して0.1〜10重量部が好ましい。また、これらの増感剤は、使用する波長に合わせて更には要求感度に合わせて利用することで各波長における解像度を向上させることができる。
【0023】
本発明に用いる(B)成分の保存安定剤は、樹脂の保存安定性を向上させるためのものであり、その具体的なものは例えば、ヒドロキノン、メチルヒドロキノン、ブチルキノン等のヒドロキノン誘導体を使用することができ、これらは単独又は2種以上混合して使用することができる。その添加量は、上記樹脂組成物100重量部に対して0.1〜10重量部が好ましい。
【0024】
本発明に用いる樹脂組成物の(C)溶剤としては、例えば、N−メチルピロリドン、N,N′−ジメチルアセトアミド、N,N′−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶剤や、シクロヘキサノン、シクロペンタノン等が挙げられ、これらは単独又は2種以上混合して使用することができる。
【0025】
次に、本発明によって得られた樹脂組成物の適用方法について説明する。
【0026】
半導体デバイスへの適用を考えた場合、まず、この樹脂組成物を対象とするウェーハ上にスピンコーターを用いてコーティングする。この樹脂組成物は活性エチレン性二重結合を含むため、半導体製造装置として一般に用いられる高圧水銀灯露光によって露光部位のみ架橋反応し、現像液として使用する有機溶剤に対して不溶化させることができる。現像液はN−メチルピロリドン、N,N′−ジメチルアセトアミド、N,N′−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶剤や、シクロヘキサノン、シクロペンタノン等を用いることができ、これらは単独又は複数を組み合わせ、更にはコーティング膜の膨潤性を改善させるために少量のアルコール、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、2−フロパノールと混合して使用することがでる。得られた樹脂パターンはイミド化反応をさせるために200℃以上の加熱処理を施す。これらのプロセスによって本発明の樹脂組成物による絶縁保護膜が形成される。
【0027】
次に、本発明の感光性樹脂組成物と、これまでの感光性化されたポリイミド樹脂前駆体組成物との相違点を説明する。
【0028】
即ち、複合化された半導体パッケージの例として、スタックタイプのパッケージやLOCタイプのパッケージが知られている。図1(a)に示すような、、チップ1,2を重ねて積層し、各々をリードフレーム3とワイヤボンディングするスタックタイプのパッケージにおいて、上記にて作成されたサイズ違いのポリイミド表面保護膜4付きのチップ1を使用すればチップの積層にあたり、通常使用される絶縁接着テープ無しに直接チップ1,2の積層が可能となる。上記積層タイプのチップスタックの場合、下層チップ1と上層チップ2は固定されていなければならず、その固定方法としては一般的に絶縁性を有する接着テープが使用されている。しかしながら、本発明のポリイミド膜は、それ自身が接着性を有することを特徴としているため、絶縁接着テープ無しに下層チップ1の表面保護膜4を接着層として使用することで直接接着固定ができるのである。
【0029】
また、図1(b)に示すような、リードフレーム6がチップ5の内側まで配置しなくてはならないLOCタイプのパッケージにおいて、チップ5上に配置される多数のリードフレーム6は従来絶縁テープでチップ5に固定されており、上記スタックタイプと同様の理由によって絶縁テープ無しでチップ5の表面保護膜7を利用してリードフレーム6の固定が可能となる。以上のように、本発明により得られる樹脂組成物は接着性を有する新たな樹脂であることによって、さまざまなタイプのIC、LSI製品で応用が期待される。
【0030】
これらの接着機構に関しては、本発明によって得られるポリイミド膜のガラス転移温度(Tg)と大きな相関性を有しており、一般的なポリイミド膜では280〜350℃となるTgを、本発明で得られるポリイミド膜では200℃以下にすることで接着性を付与している。即ち、低いTgの特性を応用して、熱可塑性樹脂と同じような溶融挙動を発現させることが最大の特徴である。
【0031】
本発明の樹脂組成物で形成されるポリイミド膜と被着体との接着は、主として熱圧着が有効であり、温度は200〜300℃の範囲、圧力は50〜100g/mmが最適である。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
【0033】
実施例1
[ポリマーの合成]
乾燥空気導入管を備えたフラスコに4,4′−オキシジフタル酸無水物74.5g、ヒドロキシエチルメタクリレート65.6g、N−メチルピロリドン528.6gおよびヒドロキノン0.5gを加えた後、51.0gのトリエチルアミンを30分かけて滴下した。この反応系を室温で3時間エステル化反応させた。反応終了後、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン69.0gと1,3−ビス(γ−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン17.9gを加え、更に1時間攪拌した後、193.3gのジフェニル(2,3−ジヒドロ−2−チオキソ−3−ベンゾオキサゾール)ホスホナートを3回に分けて加えて重縮合反応を行った。
【0034】
得られたスラリー状の樹脂を高速に攪拌した10Lのメタノール中で攪拌洗浄した後、減圧乾燥によって乾燥した。このポリイミド前駆体をGPC(ゲルパーミネーションクロマトグラフィー)で分子量測定をしたところ、スチレン換算の数平均分子量で15000であり、十分な高分子量であることがわかった。また、得られたポリイミド前駆体100gを400gのN−メチル−2−ピロリドンに溶解し、バーコールコート法にて膜厚100μmのポリイミドフィルムを作成した。フィルム作成は150℃3時間、250℃で3時間、350℃で3時間順次加熱処理して完全にイミド化を行なった。このフィルムのガラス転移温度は150℃であった。
【0035】
[感光性の検証]
このポリイミド前駆体100重量部とベンゾフェノン2重量部、テトラエチレングリコールジメタクリレート20重量部およびヒドロキノン1重量部とをN−メチルピロリドン300重量部に溶解させ感光性樹脂組成物A−1とした。
【0036】
この組成物A−1をスピンコーターを用いて6インチシリコンウェーハ上に塗布した後、90℃のベーク板上にて乾燥させて20μmの膜厚に調整した。次に、この塗膜表面上にミラープロジェクションアライナーを用いてライン/スペースパターンを300mJ/cmの露光量で露光した。更に、この塗膜表面をシクロヘキサノンで30秒間現像し、続けて2−プロパノールでリンス洗浄した。得られたパターンを光学顕微鏡によって観察したところ、10μmのライン/スペース迄の解像度があることがわかった。更にこのパターンを150℃で1時間、250℃で1時間、350℃で1時間の加熱処理をして、イミド化を行なった。得られたポリイミドパターンは、PCT(121℃,2気圧)で300時間の処理をしてもウェーハと強固に密着しており、通常のテープ剥離試験においても剥がれることはなかった。
【0037】
[接着性の実験−1]
上記組成物A−1を上記感光性の検証と同じプロセスで、6インチのシリコンウェーハ上に成膜した。但し、露光する際にはフォトマスクを使用せずに全面露光で行なった。得られたイミド硬化膜ウェーハを280℃のベーク板上で加熱しながら、厚さ400μmに研磨した1mm□のシリコンチップを研磨面を下にして50g/mmの圧力で10秒間の熱圧着を行なった。この際の接着力をせん断破壊装置で測定したところ5kg/mmの接着強度を有していた。更に接着サンプルをPCT(120℃,2.0気圧)で300時間処理し、同様に接着強度を測定したところ接着性の低下は見られず5kg/mmであった。
【0038】
[接着性の実験−2]
上記組成物A−1の接着性の実験−1において、熱圧着温度を250℃にした以外は全て同じ操作で実験を行なった。この時の接着強度は3kg/mmであった。更に接着サンプルをPCT(121℃,2.0気圧)で300時間処理し、同様に接着強度を測定したところ接着性の低下は見られず3kg/mmであった。
【0039】
[接着性の実験−3]
上記組成物A−1の接着性の実験−1において、熱圧着温度を300℃にした以外は全て同じ操作で実験を行なった。この時の接着強度は10kg/mmであった。更に接着サンプルをPCT(121℃,2.0気圧)で300時間処理し、同様に接着強度を測定したところ接着性の低下は見られず10kg/mmであった。
【0040】
実施例2
[ポリマーの合成]
乾燥空気導入管を備えたフラスコに4,4′−オキシジフタル酸無水物75.8g、ヒドロキシエチルメタクリレート66.8g、N−メチルピロリドン524.4gおよびヒドロキノン0.5gを加えた後、51.9gのトリエチルアミンを30分かけて滴下した。この反応系を室温で3時間エステル化反応させた。反応終了後、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン60.2gと1,3−ビス(γ−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン24.3gを加え、更に1時間攪拌した後、196gのジフェニル(2,3−ジヒドロ−2−チオキソ−3−ベンゾオキサゾール)ホスホナートを3回に分けて加えて重縮合反応を行った。
【0041】
得られたスラリー状の樹脂を高速に攪拌した10Lのメタノール中で攪拌洗浄した後、減圧乾燥によって乾燥した。このポリイミド前駆体をGPC(ゲルパーミネーションクロマトグラフィー)で分子量測定をしたところ、スチレン換算の数平均分子量で14000であり、十分な高分子量であることがわかった。また、得られたポリイミド前駆体100gを400gのN−メチル−2−ピロリドンに溶解し、バーコールコート法にて膜厚100μmのポリイミドフィルムを作成した。フィルム作成は150℃3時間、250℃で3時間、350℃で3時間順次加熱処理して完全にイミド化を行なった。このフィルムのガラス転移温度は138℃であった。
【0042】
[感光性の検証]
このポリイミド前駆体100重量部とベンゾフェノン2重量部、テトラエチレングリコールジメタクリレート20重量部、およびヒドロキノン1重量部をN−メチルピロリドン300重量部に溶解させ感光性樹脂組成物A−2とした。
【0043】
この組成物A−2をスピンコーターを用いて6インチシリコンウェーハ上に塗布した後、90℃のベーク板上にて乾燥させて20μmの膜厚に調整した。次に、この塗膜表面上にミラープロジェクションアライナーを用いてライン/スペースパターンを300mJ/cmの露光量で露光した。更に、この塗膜表面をシクロヘキサノンで20秒間現像し、続けて2−プロパノールでリンス洗浄した。得られたパターンを光学顕微鏡によって観察したところ、10μmのライン/スペース迄の解像度があることがわかった。更にこのパターンを150℃で1時間、250℃で1時間、350℃で1時間の加熱処理をして、イミド化を行なった。得られたポリイミドパターンは、PCT(121℃,2気圧)で300時間の処理をしてもウェーハと強固に密着しており、通常のテープ剥離試験においても剥がれることはなかった。
【0044】
[接着性の実験−1]
上記組成物A−2を上記感光性の検証と同じプロセスで、6インチのシリコンウェーハ上に成膜した。但し、露光する際にはフォトマスクを使用せずに全面露光で行なった。得られたイミド硬化膜ウェーハを280℃のベーク板上で加熱しながら、厚さ400μmに研磨した1mm□のシリコンチップを研磨面を下にして50g/mmの圧力で10秒間の熱圧着を行なった。この際の接着力をせん断破壊装置で測定したところ7kg/mmの接着強度を有していた。更に接着サンプルをPCT(120℃,2.0気圧)で300時間処理し、同様に接着強度を測定したところ接着性の低下は見られず7kg/mmであった。
【0045】
[接着性の実験−2]
上記組成物A−2の接着性の実験−1において、熱圧着温度を250℃にした以外は全て同じ操作で実験を行なった。この時の接着強度は5kg/mmであった。更に接着サンプルをPCT(121℃,2.0気圧)で300時間処理し、同様に接着強度を測定したところ接着性の低下は見られず5kg/mmであった。
【0046】
[接着性の実験−3]
上記組成物A−2の接着性の実験−1において、熱圧着温度を300℃にした以外は全て同じ操作で実験を行なった。この時の接着強度は12kg/mmであった。更に接着サンプルをPCT(121℃,2.0気圧)で300時間処理し、同様に接着強度を測定したところ接着性の低下は見られず12kg/mmであった。
【0047】
実施例3
[ポリマーの合成]
乾燥空気導入管を備えたフラスコに4,4′−オキシジフタル酸無水物77.4g、ヒドロキシエチルメタクリレート68.2g、N−メチルピロリドン519gおよびヒドロキノン0.5gを加えた後、53.0gのトリエチルアミンを30分かけて滴下した。この反応系を室温で3時間エステル化反応させた。反応終了後、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン41.0g、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン21.9gおよび1,3−ビス(γ−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン18.6gを加え、更に1時間攪拌した後、200gのジフェニル(2,3−ジヒドロ−2−チオキソ−3−ベンゾオキサゾール)ホスホナートを3回に分けて加えて重縮合反応を行った。
【0048】
得られたスラリー状の樹脂を高速に攪拌した10Lのメタノール中で攪拌洗浄した後、減圧乾燥によって乾燥した。このポリイミド前駆体をGPC(ゲルパーミネーションクロマトグラフィー)で分子量測定をしたところ、スチレン換算の数平均分子量で12000であり、十分な高分子量であることがわかった。また、得られたポリイミド前駆体100gを400gのN−メチル−2−ピロリドンに溶解し、バーコールコート法にて膜厚100μmのポリイミドフィルムを作成した。フィルム作成は150℃3時間、250℃で3時間、350℃で3時間順次加熱処理して完全にイミド化を行なった。このフィルムのガラス転移温度は126℃であった。
【0049】
[感光性の検証]
このポリイミド前駆体100重量部とベンゾフェノン2重量部、テトラエチレングリコールジメタクリレート20重量部、およびヒドロキノン1重量部をN−メチルピロリドン300重量部に溶解させ感光性樹脂組成物A−3とした。
【0050】
この組成物A−3をスピンコーターを用いて6インチシリコンウェーハ上に塗布した後、90℃のベーク板上にて乾燥させて20μmの膜厚に調整した。次に、この塗膜表面上にミラープロジェクションアライナーを用いてライン/スペースパターンを300mJ/cmの露光量で露光した。更に、この塗膜表面をシクロヘキサノンで15秒間現像し、続けて2−プロパノールでリンス洗浄した。得られたパターンを光学顕微鏡によって観察したところ、10μmのライン/スペース迄の解像度があることがわかった。更にこのパターンを150℃で1時間、250℃で1時間、350℃で1時間の加熱処理をして、イミド化を行なった。得られたポリイミドパターンは、PCT(121℃,2気圧)で300時間の処理をしてもウェーハと強固に密着しており、通常のテープ剥離試験においても剥がれることはなかった。
【0051】
[接着性の実験−1]
上記組成物A−3を上記感光性の検証と同じプロセスで、6インチのシリコンウェーハ上に成膜した。但し、露光する際にはフォトマスクを使用せずに全面露光で行なった。得られたイミド硬化膜ウェーハを280℃のベーク板上で加熱しながら、厚さ400μmに研磨した1mm□のシリコンチップを研磨面を下にして50g/mmの圧力で10秒間の熱圧着を行なった。この際の接着力をせん断破壊装置で測定したところ7kg/mmの接着強度を有していた。更に接着サンプルをPCT(120℃,2.0気圧)で300時間処理し、同様に接着強度を測定したところ接着性の低下は見られず7kg/mmであった。
【0052】
[接着性の実験−2]
上記組成物A−3の接着性の実験−1において、熱圧着温度を250℃にした以外は全て同じ操作で実験を行なった。この時の接着強度は6kg/mmであった。更に接着サンプルをPCT(121℃,2.0気圧)で300時間処理し、同様に接着強度を測定したところ接着性の低下は見られず6kg/mmであった。
【0053】
[接着性の実験−3]
上記組成物A−3の接着性の実験−1において、熱圧着温度を300℃にした以外は全て同じ操作で実験を行なった。この時の接着強度は13kg/mmであった。更に接着サンプルをPCT(121℃,2.0気圧)で300時間処理し、同様に接着強度を測定したところ接着性の低下は見られず13kg/mmであった。
【0054】
[接着性の実験−4]
上記組成物A−3の接着性の実験−1において、熱圧着の圧力を100gにした以外は全て同じ操作で実験を行なった。この時の接着強度は10kg/mmであった。更に接着サンプルをPCT(121℃,2.0気圧)で300時間処理し、同様に接着強度を測定したところ接着性の低下は見られず10kg/mmであった。
【0055】
比較例1
[ポリマーの合成]
乾燥空気導入管を備えたフラスコに3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸無水物87.0g、ヒドロキシエチルメタクリレート80.8g、N−メチルピロリドン472gおよびヒドロキノン0.5gを加えた後、62.8gのトリエチルアミンを30分かけて滴下した。この反応系を室温で3時間エステル化反応させた。反応終了後、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル59.2gを加え、更に1時間攪拌した後、238gのジフェニル(2,3−ジヒドロ−2−チオキソ−3−ベンゾオキサゾール)ホスホナートを3回に分けて加えて重縮合反応を行った。
【0056】
得られたスラリー状の樹脂を高速に攪拌した10Lのメタノール中で攪拌洗浄した後、減圧乾燥によって乾燥した。このポリイミド前駆体をGPC(ゲルパーミネーションクロマトグラフィー)で分子量測定をしたところ、スチレン換算の数平均分子量で18000であり、十分な高分子量であることがわかった。また、得られたポリイミド前駆体100gを400gのN−メチル−2−ピロリドンに溶解し、バーコールコート法にて膜厚100μmのポリイミドフィルムを作成した。フィルム作成は150℃3時間、250℃で3時間、350℃で3時間順次加熱処理して完全にイミド化を行なった。このフィルムのガラス転移温度は350℃であった。
【0057】
[感光性の検証]
このポリイミド前駆体100重量部とベンゾフェノン2重量部、テトラエチレングリコールジメタクリレート20重量部、およびヒドロキノン1重量部をN−メチルピロリドン300重量部に溶解させ感光性樹脂組成物C−1とした。
【0058】
この組成物C−1をスピンコーターを用いて6インチシリコンウェーハ上に塗布した後、90℃のベーク板上にて乾燥させて20μmの膜厚に調整した。次に、この塗膜表面上にミラープロジェクションアライナーを用いてライン/スペースパターンを300mJ/cmの露光量で露光した。更に、この塗膜表面をシクロヘキサノンで40秒間現像し、続けて2−プロパノールでリンス洗浄した。得られたパターンを光学顕微鏡によって観察したところ、10μmのライン/スペース迄の解像度があることがわかった。更にこのパターンを150℃で1時間、250℃で1時間、350℃で1時間の加熱処理をして、イミド化を行なった。得られたポリイミドパターンは、PCT(121℃,2気圧)で300時間の処理をしたところウェーハから剥がれてしまった。
【0059】
[接着性の実験−1]
上記組成物C−1を上記感光性の検証と同じプロセスで、6インチのシリコンウェーハ上に成膜した。但し、露光する際にはフォトマスクを使用せずに全面露光で行なった。得られたイミド硬化膜ウェーハを280℃のベーク板上で加熱しながら、厚さ400μmに研磨した1mm□のシリコンチップを研磨面を下にして50g/mmの圧力で10秒間の熱圧着を行なったが接着しなかった。
【0060】
[接着性の実験−2]
上記組成物C−1の接着性の実験−1において、熱圧着温度を300℃にした以外は全て同じ操作で実験を行なったが、やはり接着しなかった。
【0061】
[接着性の実験−3]
上記組成物C−1の接着性の実験−1において、熱圧着圧力を100g/mmにした以外は全て同じ操作で実験を行なったが、やはり接着しなかった。
【0062】
【発明の効果】
本発明で得られる感光性樹脂組成物は、半導体チップの表面保護のみならず、一度イミド化した後でも加熱圧着が可能である。本発明によれば、半導体及び電気・電子部品に要求される複雑な構造部品を組み立てることが可能となる。更には本発明で得られる樹脂組成物は、一般的なエンジニアリングプラスチックと比較して、耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性に優れるポリイミド樹脂をベースとしているため、上記分野での性能向上が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は、本発明の感光性樹脂組成物を適用したチップスタック型半導体装置の断面図、同図(b)は、本発明の感光性樹脂組成物を適用したリードフレームオンチップ(LOC)型半導体装置の断面図である。
【符号の説明】
1,2,5 半導体チップ、
3,6 リードフレーム、
4,7 ポリイミドの表面保護膜。

Claims (1)

  1. (A)次式の繰返し単位で構成されるポリイミド前駆体
    Figure 0003593096
    (但し、式中、R 1 は、4価の芳香族基、複数の芳香族環が単結合された4価の有機基、又は複数の芳香族環が−O−、−CO−、−SO 2 −若しくは−CH 2 −で結合された4価の有機基であり、R 2 は、2価の芳香族基、複数の芳香族環が単結合された2価の有機基、又は複数の芳香族環が−O−、−CO−、−SO 2 −若しくは−CH 2 −で結合された2価の有機基と下記構造式を有する2価の有機基からなるとともに、k,l,m,x,yはいずれも1以上の整数であり、
    Figure 0003593096
    そして化2で示される有機基のR 2 全体に占める割合が10〜50モル%である。)、
    (B)光重合開始剤、増感剤および保存安定性を目的とした禁止剤並びに(C)溶剤からなる感光性樹脂組成物を、半導体基板上にコーティングしパターニングをした後にポリイミド前駆体をイミド化して表面保護膜を形成し、該半導体基板を分割した半導体チップの表面保護膜上に別の半導体チップ又はリードフレームを熱圧着して接着固定することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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