JP2001264980A - 感光性樹脂組成物およびその製造方法 - Google Patents

感光性樹脂組成物およびその製造方法

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JP2001264980A
JP2001264980A JP2000075063A JP2000075063A JP2001264980A JP 2001264980 A JP2001264980 A JP 2001264980A JP 2000075063 A JP2000075063 A JP 2000075063A JP 2000075063 A JP2000075063 A JP 2000075063A JP 2001264980 A JP2001264980 A JP 2001264980A
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group
aromatic
tetravalent
compound
polyimide precursor
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JP2000075063A
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Masato Tagami
正人 田上
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Kyocera Chemical Corp
Original Assignee
Toshiba Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルカリ水溶液にて現像が可能なネガ型パタ
ーン形成能を有するポリイミド前駆体を提供する。 【解決手段】 (A)次式のポリイミド前躯体、 (式中、R1 は、ベンゾフェノンテトラカルボン酸残基
など、R2 は、 4,4′−ジアミノジフェニルエーテル残
基など、そしてR3 、R4 はヒドロキシベンジルアルコ
ールなどフェノール性OH基を有する芳香族化合物残
基) (B)ポリイミド前躯体合成用のジフェニル(2,3-ジヒ
ドロ-2−チオキソ-3−ベンゾオキサゾール)ホスホナー
トなど脱水縮合剤、(C)1,3-ビス(4,5-ジヒドロ-2−
オキサゾリル)ベンゼンなどオキサゾリン化合物、
(D)ジフェニルヨードニウム-9,10-ジメトキシアント
ラセン-2−スルフォネートなど光酸発生剤および(E)
溶剤からなる感光性樹脂組成物とその製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイス等
の製造において電気、電子絶縁材料として用いられるポ
リイミド系の感光性樹脂組成物およびその製造方法に関
するものであり、詳しくは、この感光性樹脂組成物は、
ICやLSI等の半導体素子上に成膜される絶縁保護膜
であって、微細パターンの加工が必要とされるものなど
に適用される。
【0002】
【従来の技術】近年、ポリイミド樹脂は、その高い耐熱
性、耐薬品性、電気絶縁性、低誘電率等によって、半導
体を含む電気、電子分野への展開がなされており、半導
体デバイスの分野では、IC、LSI、超LSIのチッ
プの層間絶縁膜や表面保護膜として利用されている。し
かし、従来のポリイミド膜パターン形成方法では、ポリ
イミド前駆体をウェーハ上に塗布・乾燥した後、フォト
レジストを用いてパターン蝕刻加工を行わなくてはなら
ず、また、有害物質であるヒドラジン溶液をポリイミド
エッチング液として使用しなくてはならなかった。
【0003】このため、ポリイミド前駆体に感光基を導
入し、ポリイミド自体のパターン形成を可能にする試み
が材料メーカー各社で行われており、いくつかの製品分
野において実用段階にきている。しかし、現在実用化さ
れている感光性ポリイミドは、パターン形成の際に有機
溶剤によって現像しなくてはならず、環境保全の観点か
ら重大な問題となっている。この問題からパターン形成
の際にアルカリ水溶液が利用できる感光性ポリイミド前
駆体が強く要求されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前述
した従来の欠点を解消し、アルカリ水溶液にて現像が可
能なネガ型パターン形成能を有するポリイミド前駆体と
このポリイミド前駆体を安定して製造する方法を提供す
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の目的
を達成しようと鋭意研究を進めた結果、後述の樹脂組成
物と、その製造方法を採用することによって、上記目的
を達成できることを見いだし、本発明を完成したもので
ある。
【0006】即ち、本発明の感光性樹脂組成物は、
(A)次の繰返し単位をもつポリイミド前躯体、
【化3】 (但し、式中、R1 は、4価の芳香族基、複数の芳香族
環が単結合された4価の有機基、又は複数の芳香族環が
−O−、−CO−、−SO2 −、−CH2 −若しくは−
C(CF3 2 −で結合された4価の有機基であり、R
2 は、4価の芳香族基、又は複数の芳香族環が単結合、
−O−、−CO−、−SO2 −、−CH2−若しくは−
C(CF3 2 −で結合された4価の芳香族基であり、
そしてR3、R4 はフェノール性OH基を有する芳香族
化合物の残基である) (B)上記の(A)ポリイミド前躯体を合成するにあた
り用いる脱水縮合剤、(C)1以上のオキサゾリン環を
有するオキサゾリン化合物、(D)活性光線によって酸
性を有する官能基を発生する光酸発生剤および(E)溶
剤からなることを特徴とする。
【0007】また、本発明の感光性樹脂組成物の製造方
法は、(1)下記繰返し単位中に示されるR1 骨格をも
つ酸二無水物とR3 、R4 骨格をもつアルコール性化合
物とのエステル化反応工程、
【化4】 (但し、式中、R1 は、4価の芳香族基、複数の芳香族
環が単結合された4価の有機基、又は複数の芳香族環が
−O−、−CO−、−SO2 −、−CH2 −若しくは−
C(CF3 2 −で結合された4価の有機基であり、R
2 は、4価の芳香族基、又は複数の芳香族環が単結合、
−O−、−CO−、−SO2 −、−CH2−若しくは−
C(CF3 2 −で結合された4価の芳香族基であり、
そしてR3、R4 はフェノール性OH基を有する芳香族
化合物の残基である) (2)脱水縮合剤添加のもとで、(1)のエステル化反
応物と式化2中のR2 骨格となるジアミン化合物との重
縮合反応工程、(3)重縮合反応したポリイミド前躯体
の精製工程および(4)オキサゾリン化合物及び光酸発
生剤との樹脂溶剤の調製工程からなることを特徴とする
ものである。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】まず、本発明の感光性樹脂組成物の製造方
法を、(1)〜(4)の工程順に説明し、同時に本発明
の感光性樹脂組成物の(A)〜(E)成分を説明する。
【0010】(1)化4の式中におけるR1 骨格をもつ
酸二無水物とR3 、R4 骨格をもつアルコール性化合物
とのエステル化反応工程 本発明におけるポリイミド前躯体のR1 骨格をもつ酸成
分としては、例えば、ピロメリット酸、3,3′,4,
4′−ビフェニルテトラカルボン酸、2,3,3′,
4′−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3′,4,
4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、4,4′−オ
キシジフタル酸、3,3′,4,4′−ジフェニルスル
ホンテトラカルボン酸、2,2−ビス(3,4−ジカル
ボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,3,
6,7−ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,5,6
−ナフタレンテトラカルボン酸、1,4,5,8−ナフ
タレンテトラカルボン酸、1,2,3,4−シクロブタ
ンテトラカルボン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカ
ルボン酸、1,2,4,5−シクロペンタンテトラカル
ボン酸、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボ
ン酸、3,3′,4,4′−ビシクロヘキシルテトラカ
ルボン酸、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル
酢酸、3,4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラ
ヒドロナフタレン−1−コハク酸等とその無水物が挙げ
られ、これらは単独又は混合して使用することかができ
る。
【0011】さらに、上記R1 骨格となる酸成分にエス
テル結合で導入するR3 、R4 骨格をもつアルコール性
化合物としては、例えば、2−ヒドロキシベンジルアル
コール、3−ヒドロキシベンジルアルコール、4−ヒド
ロキシベンジルアルコール、3,5−ジヒドロキシベン
ジルアルコール、2−[ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)メチル]ベンジルアルコール、ハイドロキノン、ヒ
ドロキシハイドロキノン、4−ヒドロキシ−3−メトキ
シベンジルアルコール、ビス(4−ヒドロキシ−3−メ
チルフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)スルホン等が挙げられ、単独又は2種以上混合し
て使用することができる。
【0012】上記R1 骨格となる酸成分と上記R3 、R
4 骨格をもつ化合物のエステル化反応は、例えばR1
格をもつ酸二無水物とR3 、R4 骨格をもつアルコール
性化合物で、反応溶媒としてはポリイミド前駆体合成に
良好な非プロトン性極性溶媒、例えばN−メチル−2−
ピロリドン等を用い、反応を円滑に行うための塩基性触
媒、例えばトリエチルアミン、ピリジン、トリエタノー
ルアミン等の存在下、常温で行うのが好ましい。この塩
基性触媒は上記酸成分に対して1.5〜3.0倍モル、
好ましくは2.0〜2.5倍モルの範囲で使用すること
ができる。
【0013】(2)上記エステル化合物と化4の式中の
2 骨格となるジアミン化合物との重縮合反応工程 本発明に用いるR2 骨格となるジアミン化合物として
は、例えば、m−フェニレンジアミン、p−フェニレン
ジアミン、2,4−ジアミノトルエン、2,5−ジアミ
ノトルエン、2,6−ジアミノトルエン、3,5−ジア
ミノトルエン、1−メトキシ−2,4−ジアミノベンゼ
ン、1,4−ジアミノ−2−メトキシ−5−メチルベン
ゼン、1,3−ジアミノ−4,6−ジメチルベンゼン、
1,2−ジアミノナフタレン、1,4−ジアミノナフタ
レン、1,5−ジアミノナフタレン、1,6−ジアミノ
ナフタレン、1,7−ジアミノナフタレン、1,8−ジ
アミノナフタレン、2,3−ジアミノナフタレン、2,
6−ジアミノナフタレン、1,4−ジアミノ−2−メチ
ルナフタレン、1,5−ジアミノ−2−メチルナフタレ
ン、1,3−ジアミノ−2−フェニルナフタレン、2,
2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、1,1−ビ
ス(4−アミノフェニル)エタン、4,4′−ジアミノ
ジフェニルメタン、3,3′−ジメチル−4,4′−ジ
アミノジフェニルメタン、3,3′,5,5′−テトラ
メチル−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,
3′−ジメチル−5,5′−ジエチル−4,4′−ジア
ミノジフェニルメタン、3,3′,5,5′−テトラエ
チル−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′
−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、4,4′−
メチレンビス(3,3−ジメチル−シクロヘキシルアミ
ン)、2,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、4,
4′−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3′−ジア
ミノジフェニルスルフォン、4,4′−ジアミノジフェ
ニルスルフォン、4,4′−ジアミノベンズアニリド、
3,3′−ジアミノジフェニルエーテル、3,4′−ジ
アミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェ
ニルエーテル、ビス(4−アミノフェニル)ジエチルシ
ラン、ビス(4−アミノフェニル)ジフェニルシラン、
ビス(4−アミノフェニル)−N−メチルアミン、ビス
(4−アミノフェニル)−N−フェニルアミン、3,
3′−ジアミノベンゾフェノン、4,4′−ジアミノベ
ンゾフェノン、2,6−ジアミノピリジン、3,5−ジ
アミノピリジン、4,4′−ジアミノビフェニル、3,
3′−ジアミノビフェニル、3,3′−ジメチル−4,
4′−ジアミノビフェニル、3,3′−ジメトキシ−
4,4′−ジアミノビフェニル、3,3′−ジヒドロキ
シ−4,4′−ジアミノビフェニル、o−トルイジンス
ルフォン、4,4′−ビス(4−アミノフェノキシ)ビ
フェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]プロパン、ビス[4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル]スルフォン、ビス[4−(3−
アミノフェノキシ)フェニル]スルフォン、1,4−ビ
ス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス
(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,10−ビス
(4−アミノフェニル)アントラセン、9,9−ビス
(4−アミノフェニル)フルオレン、2,2−ビス(4
−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−
ビス(3−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、
1,1−ビス(4−アミノフェニル)−1−フェニル−
2,2,2−トリフルオロエタン、2,2−ビス(3−
アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロ
パン、2,2−ビス(3−アミノ−4−メチルフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパ
ン等が挙げられ、これらは単独又は2種以上混合して使
用することができる。また、これらの化合物はR1 骨格
をもつ酸二無水物に対して等モルで使用するのが好まし
いが、使用目的や最終粘度、分子量に合わせて0.5〜
1.5倍モルの範囲で使用することができる。
【0014】次に本発明において、上記重縮合反応に使
用する脱水縮合剤[(B)]について説明する。
【0015】上記(1)エステル化反応物の酸成分とジ
アミン成分とを重縮合法によって反応させる場合、通常
は、酸クロライドを用いて行われるが、半導体デバイス
を含む電気、電子分野においては、遊離したクロルイオ
ンが製品信頼性不良の原因となるため、酸クロライド法
による重合を行う場合には、重縮合後に純水にて十分洗
浄する必要がある。また、他の重縮合法として脱水縮合
剤であるDCC(ジシクロヘキシルカルボジイミド)等
のカルボジイミド誘導体を用いることが可能であるが、
副反応の併発、ポリイミド前駆体のゲル化、毒性
等の問題があり、さらには副生成物として発生するウレ
アの完全な除去が困難である。そのため、反応系を冷却
したり、脱水縮合剤を数回に分けて添加したり、酸成分
とジアミン成分のモルバランスを崩すなどして使用しな
くてはならない。また、他の方法として近年、本発明者
らが特許申請をしている脱水縮合剤としてジフェニル
(2,3−ジヒドロ−2−チオキソ−3−ベンゾオキサ
ゾール)ホスホナートおよびその誘導体、ジフェニル
(2,3−ジヒドロ−2−チオキソ−3−ベンゾチアゾ
ール)ホスホナートおよびその誘導体による重縮合法が
挙げられ、この方法では、穏和な条件で安定した製造が
可能であるため、高い解像度をもち、かつ高膜特性を有
するポリイミド前駆体を得ることができる。これらは単
独又は2種以上混合して使用することができる。これら
の添加量は、上記エステル化合物に対して1〜3倍モル
の範囲で、好ましくは2〜2.5倍モルの範囲で使用す
ることができる。
【0016】本発明に用いるポリイミド前躯体の重縮合
反応の溶媒としては、例えば、N−メチルピロリドン、
N,N′−ジメチルアセトアミド、N,N′−ジメチル
ホルムアミド等の非プロトン性極性溶剤や、シクロヘキ
サノン、シクロペンタノン等が用いられ、これらは単独
又は2種以上混合して使用することができる。
【0017】(3)重縮合反応したポリイミド前躯体の
精製工程 得られたスラリー状高分子をメタノール、エタノール、
イソプロピルアルコール、水等の貧溶剤中で攪拌、洗浄
した後、析出した物を減圧乾燥して前述した化4で示さ
れるポリイミド前躯体[(A)成分]が得られる。
【0018】(4)オキサゾリン化合物及び光酸発生剤
とのポリイミド前躯体溶液の調製工程 前述によって製造されたポリイミド前躯体にオキサゾリ
ン化合物及び光酸発生剤等を添加する。
【0019】1以上のオキサゾリン環を有するオキサゾ
リン化合物[(C)成分]としては、具体的には、
【化5】 が挙げられ、これらは単独又は2種以上混合して使用す
ることができる。
【0020】また、一般的に光酸発生剤とよばれる化合
物[(D)成分]は、紫外線などの活性光線によってル
イス酸やカチオン種を生成する物質で、近年では半導体
集積回路の微細パターン形成用レジスト(通称、化学増
幅レジスト)によく用いられている。光酸発生剤として
具体的には、例えば、
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】 等が挙げられ、これらは単独又は2種以上混合して使用
することができる。
【0021】また、本発明によって得られる樹脂組成物
は、溶剤に溶解した性状で使用されるが、溶解に使用さ
れる溶剤[(E)成分]としては、例えば、N−メチル
ピロリドン、N,N′−ジメチルアセトアミド、N,
N′−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶剤
や、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、ジエチレン
グリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジ
ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエー
テルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル
等が挙げられ、これらは単独又は2種以上混合して使用
することができる。
【0022】次に、本発明の樹脂組成物の使用方法につ
いて説明する。
【0023】半導体デバイスへの適用を考えた場合、ま
ず、この樹脂組成物を対象とするウェーハ上にスピンコ
ーターを用いてコーティングし、次に80〜100℃で
塗膜を乾燥させる。得られた塗膜上にパターンが描画さ
れているマスクを透過させて365nm、436nmと
いった活性紫外線を照射する。この露光によって発生す
る酸とオキサゾリン化合物とを架橋させるために120
℃前後の加熱処理を行う。次に、この塗膜をアルカリ水
溶液、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸
ナトリウム、炭酸カリウム、アンモニア等の無機アルカ
リ水溶液やエチルアミン、n−プロピルアミン等の一級
アミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン等の
二級アミン、トリエチルアミン、メチルジメチルアミン
等の三級アミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタ
ノールアミン等のアルコールアミン、テトラメチルアン
モニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒド
ロキシド等の四級アミンを使用して活性光線照射部のみ
を溶解現像し、純水によってリンス洗浄する。現像方式
としては、スプレー、パドル、浸漬、超音波等の方式が
考えられる。これによって、対象とするウェーハ上には
所望するネガ型パターンを得ることができる。さらに、
この塗膜を熱処理させることによってこの樹脂組成物を
イミド化し、膜特性に優れるポリイミド膜を形成するこ
とができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例に基づいて
具体的に説明する。
【0025】実施例1 窒素導入管を備えた反応フラスコに、ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸二無水物を1molと1LのN−メチル
−2−ピロリドンと4−ヒドロキシベンジルアルコール
2.1molとを加えて攪拌し、続けて2.1molの
トリエチルアミンを30分間で滴下する。この状態で3
時間放置した。これに4,4´−ジアミノジフェニルエ
ーテル1molを加えて30分間攪拌後、2.1mol
のジフェニル(2,3−ジヒドロ−2−チオキソ−3−
ベンゾオキサゾールホスホナートを5回に分けて添加
し、その状態で5時間縮合反応する。得られたスラリー
状の混合物を大量のメタノール中に投入して洗浄し、得
られた固形樹脂を真空乾燥機によって12時間乾燥す
る。さらに乾燥した固形樹脂30gと、5gの1,3−
ビス(4,5−ジヒドロ−2−オキサゾリル)ベンゼ
ン、更に2gのジフェニルヨードニウム−9,10−ジ
メトキシアントラセン−2−スルフォネートを70gの
N−メチル−2−ピロリドンに溶解させ、得られたスラ
リー状物を1μm濾過してサンプル1とした。
【0026】このサンプル1をスピンコーターを用いて
6インチシリコンウェーハ上にコートし、ベーク板にて
80℃で3分間加熱乾燥することによって膜厚10μm
の塗膜を得た。この塗膜を365nmのみを透過させる
フィルターを使用した紫外線露光機によって300mj
/cm2 のエネルギーでテストパターンを照射し、続け
てベーク板にて110℃で1分間加熱し、さらに2.3
8%のTMAH(テトラメチルアンモニウムハイドライ
ド)水溶液にて1分間のパドル現像を行った。この操作
によって塗膜の紫外線照射部以外を溶解させたネガ型レ
リーフパターンを得ることができた。得られたパターン
を光学顕微鏡によって観察したところ、5.0μmまで
のパターンがシャープに形成されていることが確認でき
た。
【0027】さらに、このパターンを150℃で1時
間、次いで250℃で1時間、さらに350℃で1時間
の加熱処理を行い、塗膜のイミド化を完結させた。この
イミドパターンは、シリコンウェーハ上に強固に密着し
ており、パターンに樹脂クラックや剥離は観察されなか
った。
【0028】実施例2 窒素導入管を備えた反応フラスコに、2,2′−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロ
パン二無水物1molと1LのN−メチル−2−ピロリ
ドンと4−ヒドロキシベンジルアルコール2.1mol
とを加えて攪拌し、続けて2.1molのトリエチルア
ミンを30分間で滴下する。この状態で3時間放置し
た。これに4,4´−ジアミノジフェニルメタン1mo
lを加えて30分間攪拌後、2.1molのジフェニル
(2,3−ジヒドロ−2−チオキソ−3−ベンゾオキサ
ゾール)ホスホナートを5回に分けて添加し、その状態
で5時間縮合反応させる。得られたスラリー状の混合物
を大量のメタノール中に投入して洗浄し、得られた固形
樹脂を真空乾燥機によって12時間乾燥する。さらに乾
燥した固形樹脂30gと5gの1,4−ビス(4,5−
ジヒドロ−2−オキサゾリル)ベンゼン、更に2gのジ
フェニルヨードニウム−9,10−ジメトキシアントラ
セン−2−スルフォネートを70gのN−メチル−2−
ピロリドンに溶解させ、得られたスラリー状物を1μm
濾過してサンプル2とした。
【0029】このサンプル2をスピンコーターを用いて
6インチシリコンウェーハ上にコートし、ベーク板にて
80℃で3分間加熱乾燥することによって膜厚10μm
の塗膜を得た。この塗膜を365nmのみを透過させる
フィルターを使用した紫外線露光機によって300mj
/cm2 のエネルギーでテストパターンを照射し、続け
てベーク板にて110℃で1分間加熱し、さらに2.3
8%のTMAH(テトラメチルアンモニウムハイドライ
ド)水溶液にて1分間のパドル現像を行った。この操作
によって塗膜の紫外線照射部以外を溶解させたネガ型レ
リーフパターンを得ることができた。得られたパターン
を光学顕微鏡によって観察したところ、5.0μmまで
のパターンがシャープに形成されていることが確認でき
た。
【0030】さらに、このパターンを150℃で1時
間、次いで250℃で1時間、さらに350℃で1時間
の加熱処理を行い、塗膜のイミド化を完結させた。この
イミドパターンは、シリコンウェーハ上に強固に密着し
ており、パターンに樹脂クラックや剥離は観察されなか
った。
【0031】
【発明の効果】本発明は、ネガ型のパターン形成能をも
つ感光性ポリイミド前駆体であり、パターン形成に関し
てはアルカリ性水溶液を使用することが可能である。こ
のため、得られるパターンの現像液に対する膨潤が少な
く、極めてシャープな高解像度パターンを得ることがで
きるだけではなく、これまで大量に発生していた有機溶
剤の産業廃棄物をも全廃することができる。また、最終
的に得られるポリイミド塗膜は、耐熱性や耐薬品性に優
れているため、通常使用されている半導体デバイス保護
膜と同等に使用することが可能となった。本発明は、感
光性樹脂組成物に使用される樹脂骨格そのものと、その
製造方法に関するものであるが、これらは全く新規の発
想に基くものであり、他に類のない非常に優れた発明で
あることが容易に理解できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/027 H01L 21/312 D 21/312 21/30 502R Fターム(参考) 2H025 AA07 AA08 AB16 AB17 AC01 AD01 BC69 BC86 BE00 BE07 BE10 BJ01 CB25 CB45 CC17 CC20 FA12 FA29 4J002 CM041 EB117 EJ017 EU226 EV047 EV217 EV237 EV307 FD207 GP03 5F058 AA10 AC02 AC07 AF04 AG03 AG09 AH02 AH03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)次の繰返し単位をもつポリイミド
    前躯体、 【化1】 (但し、式中、R1 は、4価の芳香族基、複数の芳香族
    環が単結合された4価の有機基、又は複数の芳香族環が
    −O−、−CO−、−SO2 −、−CH2 −若しくは−
    C(CF3 2 −で結合された4価の有機基であり、R
    2 は、4価の芳香族基、又は複数の芳香族環が単結合、
    −O−、−CO−、−SO2 −、−CH2−若しくは−
    C(CF3 2 −で結合された4価の芳香族基であり、
    そしてR3、R4 はフェノール性OH基を有する芳香族
    化合物の残基である) (B)上記の(A)ポリイミド前躯体を合成するにあた
    り用いる脱水縮合剤、(C)1以上のオキサゾリン環を
    有するオキサゾリン化合物、(D)活性光線によって酸
    性を有する官能基を発生する光酸発生剤および(E)溶
    剤からなることを特徴とする感光性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (1)下記繰返し単位中に示されるR1
    骨格をもつ酸二無水物とR3 、R4 骨格をもつアルコー
    ル性化合物とのエステル化反応工程、 【化2】 (但し、式中、R1 は、4価の芳香族基、複数の芳香族
    環が単結合された4価の有機基、又は複数の芳香族環が
    −O−、−CO−、−SO2 −、−CH2 −若しくは−
    C(CF3 2 −で結合された4価の有機基であり、R
    2 は、4価の芳香族基、又は複数の芳香族環が単結合、
    −O−、−CO−、−SO2 −、−CH2−若しくは−
    C(CF3 2 −で結合された4価の芳香族基であり、
    そしてR3、R4 はフェノール性OH基を有する芳香族
    化合物の残基である) (2)脱水縮合剤添加のもとで、(1)のエステル化反
    応物と式化2中のR2 骨格となるジアミン化合物との重
    縮合反応工程、(3)重縮合反応したポリイミド前躯体
    の精製工程および(4)オキサゾリン化合物及び光酸発
    生剤との樹脂溶剤の調製工程からなることを特徴とする
    感光性樹脂組成物の製造方法。
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