JP3591534B2 - 画質を改善する画像印刷 - Google Patents

画質を改善する画像印刷 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のインクを印刷媒体上に吐出することによって画像の印刷を行う印刷技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、画像の印刷装置として、インクジェットプリンタが広く普及している。印刷媒体としては、ユーザの好みに応じて様々な種類のものが利用されている。例えば、比較的光沢の強い、いわゆる光沢紙や、比較的光沢の弱い、いわゆる普通紙、マット紙などが、印刷媒体としてよく用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
印刷媒体に吐出されるインク量は、印刷したい画像データによって決まる。明度の低い領域では、吐出されるインク量が多くなり、明度の高い領域では、吐出されるインク量が少なくなる。
【0004】
比較的光沢の強い印刷媒体に印刷する場合には、吐出されたインク量が多い領域ほど、光沢が強くなる傾向がある。例えば、白い背景に人物がいる画像を印刷した場合、インクの吐出量が多い人物の領域は光沢が強く、インクの吐出量が少ない背景の領域は光沢が弱くなる。そのため、画像を見る人は、同じ画像の内にもかかわらず領域によって光沢が異なるという違和感を覚えてしまうという問題があった。
【0005】
比較的光沢の弱い印刷媒体に印刷する場合には、吐出されたインクが印刷媒体に吸収されやすい。そのため、印刷媒体の表面に残るインク色材が少なくなり、印刷媒体の、本来はインクに隠したい部分が表面に現れてしまい、必要とするインクの発色が得られにくい。この現象(発色のムラ)は、特にインクの吐出量が多い領域、例えば、ほぼ全ての画素にインクを吐出するような領域で、非常に目立ちやすい。例えば、白い背景に人物がいる画像を印刷した場合、インクの吐出量が多い人物の領域は、この現象が生じ、画像がざらついた感じになってしまうという問題があった。
【0006】
このように、通常のインクによる印刷では、十分な画質が得られない場合があるという問題があった。
【0007】
この発明は、従来技術における上述の問題を解決するためになされたものであり、画質の改善を安定に行う印刷技術を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上記課題の少なくとも一部を解決するために、この発明による第1の印刷装置は、印刷媒体上にインクを吐出することによって画像の印刷を行う印刷装置であって、着色材を含む少なくとも1種類の有色インクと、印刷画像の画質を改善するための改善インクと、を吐出することが可能な印刷ヘッドと、前記有色インクの吐出量が取りうる全範囲のうちの少なくとも一部の範囲において、前記改善インクの吐出量が0でない可変値となるように、前記改善インクの吐出量を前記有色インクの吐出量に基づいて調整する調整部と、を備える。
【0009】
この第1の印刷装置は、画像の画質を改善させるための改善インクの吐出量を、有色インクの吐出量に基づいて調整するので、過不足なく改善インクを吐出して、画質の改善を行うことができるという利点がある。
【0010】
上記第1の印刷装置において、比較的光沢の強い第1印刷媒体と、比較的光沢の弱い第2印刷媒体と、を利用可能であり、前記調整部は、前記第1印刷媒体が利用される場合に、ほぼ全ての画素に有色インクが吐出された領域における前記改善インクの第1の吐出量が、前記有色インクの吐出がほぼ無い領域での前記改善インクの第2の吐出量よりも少なくなるように設定することによって、印刷画像の光沢のムラを改善する第1調整モードを有しているのが好ましい。
【0011】
こうすることで、改善インク以外のインクの吐出量が少ない領域での光沢を、改善インクによって強くすることができる。よって、改善インク以外のインクの吐出量が多い領域と少ない領域との光沢の差を小さくし、光沢のムラを改善することができるという利点がある。
【0012】
上記第1の印刷装置において、比較的光沢の強い第1印刷媒体と、比較的光沢の弱い第2印刷媒体と、を利用可能であり、前記調整部は、前記第2印刷媒体が利用される場合に、ほぼ全ての画素に有色インクが吐出された領域における前記改善インクの第1の吐出量が、前記有色インクの吐出がほぼ無い領域での前記改善インクの第2の吐出量よりも多くなるように設定することによって、印刷画像の発色のムラを改善する第2調整モードを有しているのが好ましい。
【0013】
こうすることで、吐出されたインクの発色のムラを、改善インクによって改善することができるという利点がある。
【0014】
上記第1の印刷装置において、前記調整部は、第1の表色系で表された第1の画像データから、前記印刷部で利用可能なインクで構成される第2の表色系で表された第2の画像データへの変換を、ルックアップテーブルを使用して行うインク量データ変換部を備えているのが好ましい。
【0015】
こうすることで、画像データをインク量データに変換する処理を、ルックアップテーブルを参照することで迅速に行うことができるという利点がある。
【0016】
上記第1の印刷装置において、前記調整部は、前記調整部が有する複数の調整モードに対応して予め準備される複数のルックアップテーブルを備え、前記インク量データ変換部は、前記調整部が使用する調整モードに対応したルックアップテーブルを使用するのが好ましい。
【0017】
こうすることで、所望の画質の改善を実現する印刷を行うことができるという利点がある。
【0018】
上記第1の印刷装置において、前記改善インクは、着色材を含まない透明な液体であるのが好ましい。
【0019】
こうすることで、有色インクで再現された画像を改変することなく、改善インクを用いて画質の改善を行うことができるという利点がある。
【0020】
この発明の第2の印刷装置は、印刷媒体上にインクを吐出することによって画像の印刷を行う印刷装置であって、着色材を含む少なくとも1種類の有色インクと、印刷画像の画質を改善するための改善インクと、を吐出することが可能な印刷ヘッドと、前記改善インクの吐出量を、前記有色インクの吐出量に基づいて調整する調整部と、を備え、前記印刷装置は、比較的光沢の強い第1印刷媒体と、比較的光沢の弱い第2印刷媒体と、を利用可能であり、前記調整部は、前記第1印刷媒体が利用される場合に、ほぼ全ての画素に有色インクが吐出された領域における前記改善インクの第1の吐出量が、前記有色インクの吐出がほぼ無い領域での前記改善インクの第2の吐出量よりも少なくなるように設定することによって、印刷画像の光沢のムラを改善する第1調整モードと、前記第2印刷媒体が利用される場合に、ほぼ全ての画素に有色インクが吐出された領域における前記改善インクの第1の吐出量が、前記有色インクの吐出がほぼ無い領域での前記改善インクの第2の吐出量よりも多くなるように設定することによって、印刷画像の発色のムラを改善する第2調整モードと、を有する。
【0021】
この第2の印刷装置は、画像の画質を改善させる改善インクを用いて、印刷画像の光沢のムラの改善と発色のムラの改善とを行うことができるという利点がある。
【0022】
本発明の第3の印刷装置は、印刷媒体の印刷対象領域にインクを吐出することによって画像の印刷を行う印刷装置であって、着色材を含む少なくとも1種類の有色インクと、印刷画像の画質を改善するための改善インクと、を吐出することが可能な印刷ヘッドと、前記印刷ヘッドから吐出される各インクの吐出量を決定するインク吐出量決定部と、を備え、前記インク吐出量決定部は、少なくともゼロでない所定の吐出量範囲で前記有色インクが吐出される前記印刷対象領域内の領域において、前記改善インクのインクドットがほぼ均一に分散して形成されるように前記改善インクの吐出量を決定する。
【0023】
有色インクの吐出量が所定に範囲にある印刷媒体上の領域において、改善インクのインクドットがほぼ均一に形成されるので、その領域に関して改善インクによって画質を均一に改善することができる。また、改善インクのインクドットは分散して配置されるので、過度の改善インクの吐出によって却って画質を損ねる可能性を抑制することができる。
【0024】
前記インク吐出量決定部は、前記有色インクの吐出量がゼロである第1の領域においては前記改善インクの吐出量がゼロとなり、前記有色インクの吐出量がゼロで無い第2の領域においては前記改善インクのインクドットがほぼ均一に分散して形成されるように前記改善インクの吐出量を決定するようにしても良い。
【0025】
有色インクの吐出量がゼロの画像領域は画質改善が不要な場合がある。上記の構成では、そのような領域には不要な改善インクを吐出しないので、改善インクを節約することができる。
【0026】
あるいは、前記インク吐出量決定部は、前記有色インクの吐出量に拘わらず、前記印刷対象領域において前記改善インクのインクドットがほぼ均一に分散して形成されるように前記改善インクの吐出量を決定するようにしても良い。
【0027】
この構成によれば、有色インクの吐出量に拘わらず印刷対象領域に改善インクのドットを均一に分散して配置するので、有色インクが吐出される領域と吐出されない領域との境界が目立ってしまうことを防止できる。
【0028】
なお、前記改善インクのインクドットは、約1%ないし約20%の範囲内の所定のドット記録率でほぼ均一に形成されるようにすることが好ましい。
【0029】
この範囲のインク吐出量であれば、過度の改善インクの吐出によって却って有色インクが滲んだり、吐出したインクが乾くのに必要な時間が長くなったり、あるいは印刷媒体が波打ったりすることを防止できる。また、ある程度以上の画質改善効果を達成することができる。
【0030】
なお、この発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、印刷方法および印刷装置、印刷制御方法および印刷制御装置、これらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、そのコンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号、等の形態で実現することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.装置の構成:
B.第1調整モードの実施例:
C.第2調整モードの実施例:
D.変形例:
【0032】
A.装置の構成:
図1は、本発明の一実施例として印刷システムの構成を示すブロック図である。この印刷システムは、印刷制御装置としてのコンピュータ90と、印刷部としてのプリンタ20と、を備えている。なお、プリンタ20とコンピュータ90とは、広義の「印刷装置」と呼ぶことができる。
【0033】
コンピュータ90では、所定のオペレーティングシステムの下で、アプリケーションプログラム95が動作している。オペレーティングシステムには、ビデオドライバ91や、本発明の調整部またはインク吐出量決定部として機能するプリンタドライバ96が組み込まれており、アプリケーションプログラム95からは、これらのドライバを介して、プリンタ20に転送するための印刷データPDが出力されることになる。画像のレタッチなどを行うアプリケーションプログラム95は、処理対象の画像に対して所望の処理を行い、また、ビデオドライバ91を介してCRT21に画像を表示している。
【0034】
アプリケーションプログラム95が印刷命令を発すると、コンピュータ90のプリンタドライバ96が、画像データをアプリケーションプログラム95から受け取り、これをプリンタ20に供給する印刷データPDに変換する。図1に示した例では、プリンタドライバ96の内部には、解像度変換部97と、インク量データ変換部98と、ハーフトーン処理部99と、印刷データ生成部100と、ルックアップテーブル102と、調整モード選択部103と、が備えられている。
【0035】
解像度変換部97は、アプリケーションプログラム95で形成されたカラー画像データの解像度(即ち、単位長さ当りの画素数)を、印刷解像度に変換する役割を果たす。こうして解像度変換された画像データは、まだRGBの3つの色成分からなる画像情報である。インク量データ変換部98は、ルックアップテーブル102を参照しつつ、各画素のRGB画像データ(第1の画像データ)を、プリンタ20が利用可能な複数のインクの量に相当する多階調データ(第2の画像データ)に変換する。
【0036】
利用可能な調整モードが複数ある場合には、ユーザは、調整モード選択部103を用いることによって、使用する調整モードを選択することが可能である。利用可能な調整モードが1つである場合には、調整モード選択部103による処理、もしくは、調整モード選択部103そのものを省略することができる。
【0037】
ルックアップテーブル102は、調整モード選択部103で選択可能な調整モードに対応して準備される。インク量データ変換部98は、選択された調整モードに対応したルックアップテーブルを選択して参照する。調整モードの種類、インク量データ変換部98、ルックアップテーブル102については、後述する。
【0038】
インク量データは、例えば256階調の階調値を有している。ハーフトーン処理部99は、いわゆるハーフトーン処理を実行して、インク量データからハーフトーン画像データを生成する。このハーフトーン画像データは、印刷データ生成部100によりプリンタ20に転送すべきデータ順に並べ替えられ、最終的な印刷データPDとして出力される。なお、印刷データPDは、各主走査時のドットの記録状態を示すラスタデータと、副走査送り量を示すデータと、を含んでいる。
【0039】
なお、プリンタドライバ96は、印刷データPDを生成する機能を実現するためのプログラムに相当する。プリンタドライバ96の機能を実現するためのプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された形態で供給される。このような記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等の、コンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用できる。
【0040】
図2は、プリンタ20の概略構成図である。プリンタ20は、紙送りモータ22によって印刷用紙Pを副走査方向に搬送する副走査送り機構と、キャリッジモータ24によってキャリッジ30をプラテン26の軸方向(主走査方向)に往復動させる主走査送り機構と、キャリッジ30に搭載された印刷ヘッドユニット60を駆動してインクの吐出およびドット形成を制御するヘッド駆動機構と、これらの紙送りモータ22,キャリッジモータ24,印刷ヘッドユニット60および操作パネル32との信号のやり取りを司る制御回路40とを備えている。制御回路40は、コネクタ56を介してコンピュータ90に接続されている。
【0041】
印刷用紙Pを搬送する副走査送り機構は、紙送りモータ22の回転をプラテン26と用紙搬送ローラ(図示せず)とに伝達するギヤトレインを備える(図示省略)。また、キャリッジ30を往復動させる主走査送り機構は、プラテン26の軸と並行に架設されキャリッジ30を摺動可能に保持する摺動軸34と、キャリッジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を張設するプーリ38と、キャリッジ30の原点位置を検出する位置センサ39とを備えている。
【0042】
図3は、制御回路40を中心としたプリンタ20の構成を示すブロック図である。制御回路40は、CPU41と、プログラマブルROM(PROM)43と、RAM44と、文字のドットマトリクスを記憶したキャラクタジェネレータ(CG)45とを備えた算術論理演算回路として構成されている。この制御回路40は、さらに、外部のモータ等とのインタフェースを専用に行なうI/F専用回路50と、このI/F専用回路50に接続され印刷ヘッドユニット60を駆動してインクを吐出させるヘッド駆動回路52と、紙送りモータ22およびキャリッジモータ24を駆動するモータ駆動回路54と、を備えている。I/F専用回路50は、パラレルインタフェース回路を内蔵しており、コネクタ56を介してコンピュータ90から供給される印刷データPDを受け取ることができる。I/F専用回路50が内蔵する回路は、パラレルインタフェース回路に限らず、ユニバーサルシリアルバスインタフェース回路などコンピュータ90との接続の容易性を考慮して決めることができる。プリンタ20は、この印刷データPDに従って印刷を実行する。なお、RAM44は、ラスタデータを一時的に格納するためのバッファメモリとして機能する。
【0043】
印刷ヘッドユニット60は、印刷ヘッド28を有しており、また、利用可能なインクのインクカートリッジを搭載可能である。なお、印刷ヘッドユニット60は、1つの部品としてプリンタ20に着脱される。すなわち、印刷ヘッド28を交換しようとする際には、印刷ヘッドユニット60を交換することになる。印刷ヘッド28の下面には利用可能なインクを吐出するためのノズルが設けられる。
【0044】
以上説明したハードウェア構成を有するプリンタ20は、紙送りモータ22により印刷用紙Pを搬送しつつ、キャリッジ30をキャリッジモータ24により往復動させ、同時に印刷ヘッド28のピエゾ素子を駆動して、各インク滴の吐出を行い、インクドットを形成して印刷用紙P上に画質が改善された印刷画像を形成する。
【0045】
図4は、印刷ヘッド28の下面におけるノズルNzの配列を示す説明図である。印刷ヘッド28の下面には、ブラックインクK、シアンインクC、淡シアンインクLC、マゼンタインクM、淡マゼンタインクLM、イエローインクY、改善インクCLをそれぞれ吐出するためのノズル群が形成されている。なお、改善インクCL以外に利用することができるインクは、6つのインクK、C、LC、M、LM、Yに限られるものではなく、印刷画像の画質の好みなどに応じて任意に設定することができる。例えば、4つのインクK、C、M、Yを利用可能としても良く、ブラックインクKのみを利用可能としても良い。また、イエローインクYよりも明度の低いダークイエロインクや、ブラックインクKよりも明度の高いグレイインクや、ブルーインクや、レッドインクや、グリーンインクなどを利用することができるように組み合わせても良い。
【0046】
改善インクCLとしては、他のインクと同様の光沢を有するとともに、他のインクの発色性を改善させる、無色透明なインクを用いるのが好ましい。このような改善インクとして、例えば、特開平8−60059号公報に記載のインクを使用することができる。こうすることで、他のインクの吐出量を再調整することなく、印刷画像の画質を改善させることができる。また、耐水性、耐光性を良くするインクを用いることで、印刷画像の耐水性、耐光性を改善することもできる。この場合、有色インクの吐出量が少ない領域により多くの改善インクを吐出する第1調整モードを使用することで、印刷媒体の耐水性、耐光性を改善することができる。また、有色インクの吐出量が多い領域により多くの改善インクを吐出する第2調整モードを使用することで、インクを吐出した領域の耐水性、耐光性を改善することができる。
【0047】
図5は、実施例における2つの調整モードの概略を説明する説明図である。ここでは、白い背景の上に人物が印刷される例を示している。図5において、(a)は、光沢紙GP上に印刷を行う場合に適用される第1調整モードを示し、(b)は、非光沢紙NP上に印刷を行う場合に適用される第2調整モードを示している。なお、これらの調整モードは、プリンタドライバ96のユーザ設定画面(図示せず)上から調整モード選択部103に対して普通紙や光沢紙を使用するように設定することで、プリンタドライバ96によって自動的に選択される。
【0048】
図5(a)に示す第1調整モードにおいては、人物の領域には、人物の色を再現するために、改善インクCL以外のインクK,C,LC,M,LM,Y(以下有色インクと呼ぶ)が1種類以上吐出される。背景の領域には、白い背景であるために、有色インクは吐出されない。改善インクCLは、有色インクが吐出されない背景の領域には吐出され、有色インクが吐出される人物の領域にはほとんど吐出されない。改善インクを使用しない場合には、背景の領域にはインクが吐出されないため、背景の領域の光沢が人物の領域と比べて弱くなる。しかし、第1調整モードでは、有色インクが吐出されない背景領域に改善インクを吐出するので、背景領域の光沢を強くすることができる。その結果、人物領域と背景領域との光沢の差を小さくし、光沢のムラを改善することができる。さらに、人物領域には改善インクをほとんど吐出しないため、印刷媒体が波打ったり、吐出したインクが乾くのに必要な時間が長くなることを防止したり、改善インクの使用量を節約したりすることができる。
【0049】
改善インクの吐出量は、画像データに応じて変化する有色インクの吐出量に応じて変化させるのが好ましい。こうすることで、画像内における光沢のムラを、より細かく改善することができる。詳細については後述する
【0050】
図5(b)に示す第2調整モードにおいては、人物の領域には、人物の色を再現するために、有色インクが吐出される。背景の領域には、白い背景であるために、有色インクは吐出されない。改善インクCLも、有色インクが吐出される人物領域には吐出され、有色インクが吐出されない背景領域にはほとんど吐出されない。改善インクを使用しない場合には、人物領域に吐出した有色インクが印刷媒体に吸収されることで発色のムラが生じる。しかし、第2調整モードでは、有色インクが吐出されている人物領域に改善インクを吐出するので、人物領域での発色のムラを改善することができる。さらに、背景領域には改善インクをほとんど吐出しないため、改善インクの使用量を節約することができる。
【0051】
改善インクの吐出量は、画像データに応じて変化する有色インクの吐出量に応じて変化させるのが好ましい。こうすることで、画像内における発色のムラを、より細かく改善することができる。詳細については後述する。
【0052】
B.第1調整モードの実施例:
B1.第1調整モードの実施例1:
図6は、有色インクの吐出量と改善インクの吐出量との関係を説明するグラフである。図6において、(a)は有色インクの吐出量VSと、改善インクの吐出量VCLの関係を示し、(b)は有色インクの吐出量VSと、有色インクと改善インクの吐出量の合計値VT(=VS+VCL)との関係を示している。横軸は有色インクの吐出量VSであり、縦軸は、凡例で示されたインクの吐出量である。
【0053】
吐出量としては、全ての画素にいずれかのインクを吐出する場合を100%とする記録率を用いている。一つの画素の領域にサイズの異なるドットを形成することが可能な場合には、吐出したインクの容量を吐出量として用いて、吐出量の関係を設定することが好ましい。有色インクの吐出量VSは、有色インクとして使用することが可能なインクの吐出量の合計値である。従って、同じ画素位置に複数種類のインクが吐出される場合には、有色インク吐出量VSや合計吐出量VTは100%よりも大きな値となる。インク毎に光沢が異なる場合には、インク毎に異なる係数で重みをつけて合計値を計算することが好ましい。
【0054】
改善インクの吐出量VCLは、有色インクの吐出量VSがほぼ0%のときの値(第2の吐出量)が、有色インク吐出量VSがほぼ100%のときの値(第1の吐出量)と比べて、大きくなるように設定されている。よって、有色インクの吐出量VSが少ない領域の光沢を、改善インクによって強くすることができ、有色インクの吐出量VSが多い領域との光沢の差を小さくすることができる。また、有色インクの吐出量VSが多い領域では改善インクの吐出量VCLを少なくすることで、必要以上の改善インクを吐出しないように設定されている。よって、印刷媒体が波打つことを防止したり、吐出したインクが乾くのに必要な時間が長くなることを防止したり、改善インクの使用量を節約したりすることができる。さらに、この実施例1では、改善インク吐出量VCLの値は、合計吐出量VTの値が有色インク吐出量VSによらず0でない第1の所定の値A以上となるように設定されている。すなわち、印刷画像の全領域において、吐出された全てのインクの合計量が、第1の所定の値A以上となるように、改善インクの吐出量が設定されている。その結果、印刷画像の全領域において、所定の強さ以上の光沢を保つことができ、光沢の小さい領域が目立ってしまうことを防止することができる。図6の例では第1の所定の値Aは30%であるが、この値Aは使用するインクの種類や印刷媒体の種類に応じて決めることができる。
【0055】
次に、この実施例におけるインク量データ変換部98(図1)について説明する。インク量データ変換部98は、準備されたルックアップテーブル102の中から、調整モード選択部103で選択された調整モードに対応したルックアップテーブル102を選択し参照しつつ、画像のRGBデータ(第1の画像データ)を、各インクの量に相当する多階調データ(第2の画像データ)に変換する。ルックアップテーブル102は、RGBの各階調値に対する各インク量の階調値を記憶したテーブルであり、このテーブルを参照することで、RGBの3つの階調値から、改善インクと改善インク以外のインクとのインク量階調値を決めることができる。このようにルックアップテーブル102を参照してデータ変換を行うことで、画質を改善する印刷を迅速に行うことができる。ここで、RGBとインク量の階調は256段階に細分されており、0以上255以下の値をとる。こうすることで、高画質な印刷を行うことができる。なお、RGB階調や、インク量階調は256段階に限定されるものではない。より多い段階数、例えば512段階とすることで、さらに高画質な印刷を行うことができ、より少ない段階数、例えば128段階とすることで、ルックアップテーブルを記録するのに必要な記録媒体の大きさを小さくすることができる。なお、第1の画像データを、RGBの3つの色成分からなる画像データに限定するものではなく、L*a*b*表色系や、XYZ表色系など様々な表色系の画像データを第1の画像データとして用いることができる。
【0056】
次に、調整モードとルックアップテーブルとの関係について説明する。ルックアップテーブル102は、選択可能な調整モードに対応して準備される。例えば、第1調整モードの実施例1の調整モードを選択することができる場合には、有色インクと改善インクの吐出量が図6(a)に示すような関係となるようなルックアップテーブルを準備する。調整モード選択部103にて第1調整モードが選択された場合には、上述のルックアップテーブルを選択して参照することで、光沢のムラを改善することができる。改善インクを使用しない通常モードを選択することができる場合には、改善インクに関するデータの無い、もしくは、改善インクの吐出量が0であるルックアップテーブルを準備して使用することができる。また、改善インクの吐出を停止させる制御部(図示せず)を作動させることで、第1調整モードと同じルックアップテーブルを使用することもできる。
【0057】
B2.第1調整モードの実施例2:
図7は、第1調整モードの実施例2における、有色インクの吐出量と改善インクの吐出量との関係を説明するグラフである。図7におけるVS,VCL,VTの意味と、横軸と縦軸の定義は、図6のグラフと同じである。
【0058】
改善インク吐出量VCLの値は、合計吐出量VTの値が0でない第1の所定の値A以上となるように設定されている。さらに、有色インク吐出量VSの値が第1の所定の値Aよりも大きい領域においては、改善インク吐出量VCLの値が、0でない第2の所定の値Bとなるように設定されている。すなわち、印刷画像の全領域において、吐出された全てのインクの合計吐出量VTが第1の所定の値A以上となり、さらに、印刷画像の全領域において、改善インクの吐出量VCLが第2の所定の値B以上となる。その結果、改善インクの光沢と有色インクの光沢とが異なる場合でも、印刷画像の全領域に改善インクを吐出することで、光沢の違いを緩和することができる。図7の例では第1の所定の値Aは40%であり、第2の所定の値Bは5%であるが、これらの値AとBとは、使用するインクの種類や印刷媒体の種類に応じて決めることができる。
【0059】
B3.第1調整モードの実施例3:
図8は、第1調整モードの実施例3における、有色インクの吐出量と改善インクの吐出量との関係を説明するグラフである。図8におけるVS,VCL,VTの意味と、横軸と縦軸の定義は、図6のグラフと同じである。
【0060】
改善インク吐出量VCLの値は、合計吐出量VTの値が0でない第1の所定の値A以上となるように設定されている。さらに、有色インク吐出量VSの値がほぼ0に近い領域において、合計吐出量VTの値が、0でない第1の所定の値A以上、かつ、0でない第3の所定の値C以下となるように改善インク吐出量VCLの値が設定されている。第3の所定の値Cは第1の所定の値Aよりも大きい値である。有色インク吐出量VSの値が小さい領域、特に有色インク吐出量VSの値がほぼ0に近い領域では、印刷画像の光沢は印刷媒体の光沢によって決まる。印刷媒体の光沢が弱い場合は、有色インク吐出量VSの値がほぼ0%に近い領域に、改善インクを第1の所定の値Aだけ吐出しても、光沢の差が十分に小さくならない場合がある。そのような場合には、有色インク吐出量VSの値が小さい領域、特に有色インク吐出量VSの値がほぼ0%に近い領域において、合計吐出量VTの値が第1の所定の値A以上かつ第3の所定の値C以下の量となるように改善インク吐出量VCLを設定することで、光沢の差を小さくすることができる。図8の例では、第1の所定の値Aは20%であり、第3の所定の値Cは40%であるが、これらの値AとCとは、使用するインクの種類や印刷媒体の種類に応じて決めることができる。
【0061】
B4.第1調整モードの実施例4:
図9は、第1調整モードの実施例4における、有色インクの吐出量と改善インクの吐出量との関係を説明するグラフである。図9におけるVS,VCL,VTの意味と、横軸と縦軸の定義は、図6のグラフと同じである。
【0062】
改善インク吐出量VCLの値は、合計吐出量VTの値が0でない第1の所定の値A以上となるように設定されている。さらに有色インク吐出量VSの値が第1の所定の値Aよりも小さい領域の少なくとも一部においては、合計吐出量VTの値が、0でない第1の所定の値A以上、かつ、0でない第3の所定の値C以下となるように改善インク吐出量VCLの値が設定されている。第3の所定の値Cは第1の所定の値Aよりも大きい値である。よって、印刷媒体の光沢が弱い場合でも、有色インク吐出量VSの小さい領域において、合計吐出量VTの値が第1の所定の値A以上かつ第3の所定の値C以下となるように改善インク吐出量VCLを設定することで、光沢の差を安定して小さくすることができる。図9の例では、第1の所定の値Aは30%であり、第3の所定の値Cは40%であるが、これらの値AとCとは、使用するインクの種類や印刷媒体の種類に応じて決めることができる。
【0063】
B5.第1調整モードの実施例5:
図10は、第1調整モードの実施例5における、有色インクの吐出量と改善インクの吐出量との関係を説明するグラフである。図10におけるVS,VCL,VTの意味と、横軸と縦軸の定義は、図6のグラフと同じである。
【0064】
改善インク吐出量VCLの値は、合計吐出量VTの値が0でない第3の所定の値C以上となるように設定されている。よって、印刷媒体の光沢が弱い場合でも、有色インク吐出量VSの値によらずに、光沢の差を安定して小さくすることができる。さらに、改善インク吐出量VCLの値は、合計吐出量VTの値が有色インク吐出量VSの値の増加に伴って減少する領域が無いように、設定されている。よって、印刷画像において有色インク吐出量VSの値が連続的に増加する領域、例えばグラデーション領域においても、光沢の異なる境界が目立たないように、光沢のムラを改善することができる。図10の例では、上述の第3の所定の値Cは30%であるが、この値Cは、使用するインクの種類や印刷媒体の種類に応じて決めることができる。
【0065】
B6.第1調整モードの実施例6:
図11は、第1調整モードの実施例6における、有色インクの吐出量と改善インクの吐出量との関係を説明するグラフである。図11におけるVS,VCL,VTの意味と、横軸と縦軸の定義は、図6のグラフと同じである。
【0066】
改善インク吐出量VCLの値は、合計吐出量VTの値が0でない第1の所定の値A以上となるように設定されている。さらに有色インク吐出量VSの値が第1の所定の値Aよりも小さい領域においては、合計吐出量VTの値が、0でない第3の所定の値C以上となるように改善インク吐出量VCLの値が設定されている。第3の所定の値Cは第1の所定の値Aよりも大きい値である。よって、印刷媒体の光沢が弱い場合でも、有色インク吐出量VSの小さい領域において、合計吐出量VTの値が第3の所定の値C以上となるように改善インク吐出量VCLを設定することで、光沢の差を安定して小さくすることができる。図11の例では、第1の所定の値Aは20%であり、第3の所定の値Cは40%であるが、これらの値AとCとは、使用するインクの種類や印刷媒体の種類に応じて決めることができる。
【0067】
B7.第1調整モードの実施例7:
図12は、第1調整モードの実施例7における、有色インクの吐出量と改善インクの吐出量との関係を説明するグラフである。図12におけるVS,VCL,VTの意味と、横軸と縦軸の定義は、図6のグラフと同じである。
【0068】
改善インク吐出量VCLの値は、合計吐出量VTの値が0でない第1の所定の値A以上となるように設定されている。さらに有色インク吐出量VSの値が第1の所定の値Aよりも小さい領域においては、改善インク吐出量VCLの値が、0でない第4の所定の値D以上となるように設定されている。第4の所定の値Dは第1の所定の値Aよりも大きい値である。よって、印刷媒体の光沢が弱い場合でも、有色インク吐出量VSの小さい領域において、改善インク吐出量VCLの値を第4の所定の値D以上とすることで、光沢の差を安定して小さくすることができる。また、有色インク吐出量VSの値が第1の所定の値Aよりも小さい領域において、改善インク吐出量VCLの値を一定値とすることで、改善インクの吐出量の制御を簡単なものにすることもできる。図12の例では、第1の所定の値Aは20%であり、第4の所定の値Dは40%であるが、これらの値AとDとは、使用するインクの種類や印刷媒体の種類に応じて決めることができる。
【0069】
C.第2調整モードの実施例:
C1.第2調整モードの実施例1:
図13は、第2調整モードの実施例1における、有色インクの吐出量と改善インクの吐出量との関係を説明するグラフである。図13におけるVS,VCL,VTの意味と、横軸と縦軸の定義は、図6のグラフと同じである。有色インクの吐出量は、有色インクとして使用することが可能なインクの吐出量の合計値である。インク毎に発色のムラ具合が異なる場合には、インク毎に異なる係数で重みをつけて合計値を計算することもできる。
【0070】
改善インクの吐出量VCLは、有色インクの吐出量VSがほぼ0%のときの値(第2の吐出量)が、有色インク吐出量VSがほぼ100%のときの値(第1の吐出量)と比べて、小さくなるように設定されている。よって、有色インクの吐出量が多い領域での発色のムラを、改善インクによって改善することができる。また、有色インクの吐出量VSが少なく、発色の改善に必要な改善インクの量が少ない領域では、改善インクの吐出量VCLを少なくすることで、必要以上の改善インクを吐出しないように設定されている。よって、印刷媒体が波打つことを防止したり、吐出したインクが乾くのに必要な時間が長くなることを防止したり、改善インクの使用量を節約したりすることができる。さらに、改善インク吐出量VCLの値は、有色インク吐出量VSの値の増加に伴って減少しないように設定されている。よって、有色インクの量に応じた適量の改善インクを吐出することができる。
【0071】
C2.第2調整モードの実施例2:
図14は、第2調整モードの実施例2における、有色インクの吐出量と改善インクの吐出量との関係を説明するグラフである。図14におけるVS,VCL,VTの意味と、横軸と縦軸の定義は、図6のグラフと同じである。
【0072】
改善インク吐出量VCLの値は、有色インク吐出量VSの値の増加に伴って増加するように設定されている。さらに、有色インク吐出量VSの値が所定の値より小さい領域では、改善インクを吐出しないように設定されている。有色インクの吐出量VSが少なく、インクの発色のムラが目立たない領域において、改善インクを使用しないようにすることで、印刷媒体が波打ったり、吐出したインクが乾くのに必要な時間が長くなることを防止したり、改善インクの使用量を節約したりすることができる。
【0073】
C3.第2調整モードの実施例3:
図15は、第2調整モードの実施例3における、有色インクの吐出量と改善インクの吐出量との関係を説明するグラフである。図15におけるVS,VCL,VTの意味と、横軸と縦軸の定義は、図6のグラフと同じである。
【0074】
改善インク吐出量VCLの値は、有色インク吐出量VSの値が所定の値より小さい領域では、改善インクを吐出しないように設定されている。有色インクの吐出量VSが少なく、インクの発色のムラが目立たない領域において、改善インクを使用しないようにすることで、印刷媒体が波打ったり、吐出したインクが乾くのに必要な時間が長くなることを防止したり、改善インクの使用量を節約したりすることができる。さらに、改善インク吐出量VCLの値は、有色インク吐出量VSの値が所定の値より大きい領域において、0でない第5の所定の値Eとなるように設定されている。よって、発色の改善に必要な改善インクの吐出量が有色インク吐出量VSによらずほぼ一定である場合には、必要以上の改善インクを使用することなく、インクの発色の改善を行うことができる。なお、改善インク吐出量VCLの値は、0%から第5の所定の値Eにかけて、有色インク吐出量VSに基づいて滑らかに変化するのが好ましい。こうすることで、改善インクの吐出された領域と吐出されない領域との境界が目立つことを防止することができる。図15の例では、第5の所定の値Eは5%であるが、この値Eは、使用するインクの種類や印刷媒体の種類に応じて決めることができる。
【0075】
C4.第2調整モードの実施例4:
図16は、第2調整モードの実施例4における有色インクの吐出量と改善インクの吐出量との関係を説明するグラフである。図16におけるVS,VCL,VTの意味と、横軸と縦軸の定義は、図6のグラフと同じである。
【0076】
有色インク吐出量VSが所定の値F以下の範囲では、改善インク吐出量VCLがゼロに設定されている。また、有色インク吐出量VSが所定の値Fよりも大きい範囲では、改善インク吐出量VCLがゼロで無い一定値Eに設定されている。この設定によっても、上述した図15の実施例3とほぼ同様の効果を達成することができる。但し、本実施例4では改善インク吐出量VCLがステップ状に変化しているのに対して、図15の実施例3ではなめらかに増加している。この結果、印刷媒体の種類によっては、実施例3の方が、改善インクが吐出される画像領域と吐出されない画像領域との間の境界がより目立ち難くなる場合がある。このような場合には、本実施例4よりも実施例3の方が好ましい。
【0077】
図17は、実施例4の具体例を示している。ここでは、有色インク吐出量VSが0のときにのみ改善インク吐出量VCLがゼロに設定されており、有色インク吐出量VSが0でない範囲では、改善インク吐出量VCLが一定値E(=5%)に設定されている。有色インク吐出量VSがゼロの画像領域では、インクの発色の改善は必要とされないので、図17の設定では改善インクを節約することができる。
【0078】
C5.第2調整モードの実施例5:
図18は、第2調整モードの実施例5における有色インクの吐出量と改善インクの吐出量との関係を説明するグラフである。図18におけるVS,VCL,VTの意味と、横軸と縦軸の定義は、図6のグラフと同じである。
【0079】
この実施例5では、有色インク吐出量VSの値に拘わらず、改善インク吐出量VCLがゼロで無い100%未満の一定値Eに設定されている。この設定によれば、画質の改善(特に発色の改善)を達成しつつ、かつ、改善インクが吐出される画像領域と吐出されない画像領域との間に望ましくない境界が発生することを防止できるという利点がある。
【0080】
図19は、実施例5における改善インクのインクドットの配置例を示している。このように、実施例5では、印刷媒体上の印刷対象領域(印刷可能領域)において、改善インクのインクドットCLDが均一に分散して形成される。この例では、改善インク吐出量の値E(図18(a))が5%であり、20個の画素PXに1箇所の割合で改善インクのインクドットCLDが形成されている。なお、前述したように、本明細書において、インク吐出量の単位は、ドット記録率(全ての画素にインクドットを形成する場合を100%とする)を用いている。
【0081】
仮に、改善インクのインクドットCLDをほぼすべての画素に形成すると、却って有色インクが滲んだり、吐出したインクが乾くのに必要な時間が長くなったり、あるいは、印刷媒体が波打ったりする不具合が発生する可能性がある。これに対して、図19に示すように改善インクのインクドットCLDを画像印刷対象領域内に均一に分散して配置すれば、このような不具合を防止することができる。また、印刷の際の1画素PXは、肉眼で各画素を個別に識別できない程度に微細である。従って、改善インクのインクドットCLDを均一に分散して配置すれば、十分な画質改善効果(特に発色の改善)を達成することができる。このような効果を達成するためには、改善インクの吐出量VCLの値Eは、約1%〜約20%の範囲内の値に設定すればよいが、約1%〜約10%の範囲内の値が好ましく、約5%〜約10%の範囲内の値が最も好ましい。
【0082】
なお、改善インクのインクドットCLDの配置は、図19の例のように完全に均一に分散していることが好ましいが、完全に均一である必要は無く、ほぼ均一であれば良い。このような改善インクのインクドットCLDの配置は、本実施例5に限らず、上述した他のすべての実施例にも適用することが好ましい。
【0083】
なお、上述の各実施例の記載から理解できるように、改善インクを吐出する範囲は、前記有色インクの吐出量が取りうる全範囲のうちの一部の範囲とすることもできる。こうすることで、改善インクを節約することができる。また、改善インクを吐出する範囲を、前記有色インクの吐出量が取りうる全範囲とすることもできる。こうすることで、改善インクの吐出の有る領域と無い領域との境界が目立つことを防止することができる。
【0084】
この発明は上記の実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態において実施することが可能であり、例えば、次のような変形も可能である。
【0085】
D.変形例:
D1.変形例1:
プリンタドライバ96は、上述の第1調整モードと第2調整モードとを選択的に実行できるようにしてもよく、一方のみを実行できるようにしてもよい。但し、第1調整モードと第2調整モードを選択的に実行できるようにすれば、1種類の改善インクで、光沢のムラの改善と、発色のムラの改善とを行うことができる。さらに、第1調整モード、第2調整モードともに、それぞれ複数の調整モードで構成されるようにしてもよい。このように選択できる調整モードを複数準備することで、ユーザの要求に細かく対応することができ、利便性を向上させることができる。さらに、使用できる調整モードが複数ある場合には、複数の調整モードに対応して複数のルックアップテーブルを準備するのが好ましい。こうすることで、選択された調整モードによる印刷を迅速に行うことができる。
【0086】
D2.変形例2:
改善インクの吐出量は、使用できる有色インク全ての吐出量の合計値ではなく、一部の有色インクの吐出量の合計値に基づいて調整することもできる。例えば、第1調整モードでは、各有色インクを吐出して光沢を比較し、比較的光沢の強い有色インクのみの吐出量に基づいて、改善インクの吐出量を調整することもできる。具体的には、有色インクの中の、K,C,M,Yインクの吐出量に基づいて改善インクの吐出量を調整することで、光沢のムラの改善を行うことができる。
【0087】
D3.変形例3:
改善インクとして、吐出されたインクの光沢を抑制するようなインクを使用することも可能である。この場合には、第2調整モードを使用することで、印刷画像の光沢のムラを改善することができる。改善インクの吐出量VCLは、有色インクの吐出量VSがほぼ0%のときの値(第2の吐出量)が、有色インク吐出量VSがほぼ100%のときの値(第1の吐出量)と比べて、小さくなるように設定されることが好ましい。よって、有色インクの吐出量が多い領域の光沢を、改善インクによって弱くすることができ、有色インクの吐出量が少ない領域との光沢の差を小さくすることができる。また、有色インクの吐出量が少ない領域では改善インクの吐出量を少なくすることで、必要以上の改善インクを吐出しないように設定される。よって、改善インクの使用量を節約することができる。
【0088】
D4.変形例4:
改善インクの吐出量は、他のインクの吐出量に応じて連続的に変化させずに、複数の段階に分けて階段状に変化させることもできる。こうすることで、改善インクの吐出量の制御を簡単なものにすることができる。
【0089】
D5.変形例5:
上述の各実施例では、ルックアップテーブルを用いて印刷を行っていたが、本発明は、このようなルックアップテーブルを使用しない印刷方法や印刷装置にも適用可能である。また、上述した実施例では、改善インクCLに関してもハーフトーン処理(ディザ処理や誤差拡散)を行うものとしていたが、改善インクCLに関してはハーフトーン処理を行わずに、その吐出量VCLに応じて予め決定されたドット配置パターンに従って改善インクCLのインクドットを形成するようにしてもよい。
【0090】
D6.変形例6:
この発明はドラムスキャンプリンタにも適用可能である。この発明は、いわゆるインクジェットプリンタのみではなく、一般に、印刷ヘッドからインクを吐出することによって画像を印刷する印刷装置に適用することができる。このような印刷装置としては、例えばファクシミリ装置や、コピー装置がある。
【0091】
D7.変形例7:
上記実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、プリンタドライバ96(図1)の機能の一部を、プリンタ20内の制御回路40(図3)が実行するようにすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例として印刷システムの構成を示すブロック図。
【図2】プリンタの構成を示す説明図。
【図3】プリンタ20における制御回路40の構成を示すブロック図。
【図4】印刷ヘッド28下面のノズル配列を示す説明図。
【図5】第1調整モードと第2調整モードの概略を説明する説明図。
【図6】第1調整モードの実施例1における有色インクの吐出量と改善インクの吐出量との関係を説明する説明図。
【図7】第1調整モードの実施例2における有色インクの吐出量と改善インクの吐出量との関係を説明する説明図。
【図8】第1調整モードの実施例3における有色インクの吐出量と改善インクの吐出量との関係を説明する説明図。
【図9】第1調整モードの実施例4における有色インクの吐出量と改善インクの吐出量との関係を説明する説明図。
【図10】第1調整モードの実施例5における有色インクの吐出量と改善インクの吐出量との関係を説明する説明図。
【図11】第1調整モードの実施例6における有色インクの吐出量と改善インクの吐出量との関係を説明する説明図。
【図12】第1調整モードの実施例7における有色インクの吐出量と改善インクの吐出量との関係を説明する説明図。
【図13】第2調整モードの実施例1における有色インクの吐出量と改善インクの吐出量との関係を説明する説明図。
【図14】第2調整モードの実施例2における有色インクの吐出量と改善インクの吐出量との関係を説明する説明図。
【図15】第2調整モードの実施例3における有色インクの吐出量と改善インクの吐出量との関係を説明する説明図。
【図16】第2調整モードの実施例4における有色インクの吐出量と改善インクの吐出量との関係を説明するグラフ。
【図17】第2調整モードの実施例4の具体例を示すグラフ。
【図18】第2調整モードの実施例5における有色インクの吐出量と改善インクの吐出量との関係を説明するグラフ。
【図19】改善インクのインクドットの配置例を示す説明図。
【符号の説明】
20…プリンタ
21…CRT
22…紙送りモータ
24…キャリッジモータ
26…プラテン
28…印刷ヘッド
30…キャリッジ
32…操作パネル
34…摺動軸
36…駆動ベルト
38…プーリ
39…位置センサ
40…制御回路
41…CPU
43…P−ROM
44…RAM
45…CG
50…I/F専用回路
52…ヘッド駆動回路
54…モータ駆動回路
56…コネクタ
60…印刷ヘッドユニット
90…コンピュータ
91…ビデオドライバ
95…アプリケーションプログラム
96…プリンタドライバ
97…解像度変換部
98…インク量データ変換部
99…ハーフトーン処理部
100…印刷データ生成部
102…ルックアップテーブル
103…調整モード選択部
A …第1の所定の値
B …第2の所定の値
C …第3の所定の値
D …第4の所定の値
E …第5の所定の値
GP…光沢紙
NP…非光沢紙

Claims (13)

  1. 比較的光沢の強い第1印刷媒体と、比較的光沢の弱い第2印刷媒体とを利用可能であり、印刷媒体上にインクを吐出することによって画像の印刷を行う印刷装置であって、
    着色材を含む少なくとも1種類の有色インクと、印刷画像の画質を改善するための改善インクと、を吐出することが可能な印刷ヘッドと、
    前記改善インクの吐出量を、前記有色インクの吐出量に基づいて調整する調整部と、を備え、
    前記調整部は、
    前記第1印刷媒体が利用される場合に、ほぼ全ての画素に有色インクが吐出された領域における前記改善インクの第1の吐出量が、前記有色インクの吐出がほぼ無い領域での前記改善インクの第2の吐出量よりも少なくなるように設定することによって、印刷画像の光沢のムラを改善する第1調整モードと、
    前記第2印刷媒体が利用される場合に、ほぼ全ての画素に有色インクが吐出された領域における前記改善インクの第1の吐出量が、前記有色インクの吐出がほぼ無い領域での前記改善インクの第2の吐出量よりも多くなるように設定することによって、印刷画像の発色のムラを改善する第2調整モードと、
    を有する、印刷装置。
  2. 比較的光沢の強い第1印刷媒体と、比較的光沢の弱い第2印刷媒体とを利用可能で、着色材を含む少なくとも1種類の有色インクと、印刷画像の画質を改善するための改善インクとを印刷媒体に吐出することで画像の印刷を行う印刷部に供給すべき印刷データを生成する印刷制御装置であって、
    前記改善インクの吐出量を、前記有色インクの吐出量に基づいて調整する調整部と、
    前記調整部で調整されたインクの吐出量に従って、印刷媒体上の各画素における各インクの吐出状態を表す印刷データを生成する印刷データ生成部と、
    を備え、
    前記調整部は、
    前記第1印刷媒体が利用される場合に、ほぼ全ての画素に有色インクが吐出された領域における前記改善インクの第1の吐出量が、前記有色インクの吐出がほぼ無い領域での前記改善インクの第2の吐出量よりも少なくなるように設定することによって、印刷画像の光沢のムラを改善する第1調整モードと、
    前記第2印刷媒体が利用される場合に、ほぼ全ての画素に有色インクが吐出された領域における前記改善インクの第1の吐出量が、前記有色インクの吐出がほぼ無い領域での前記改善インクの第2の吐出量よりも多くなるように設定することによって、印刷画像の発色のムラを改善する第2調整モードと、
    を有する、印刷制御装置。
  3. 比較的光沢の強い第1印刷媒体と、比較的光沢の弱い第2印刷媒体とを利用可能で、着色材を含む少なくとも1種類の有色インクと、印刷画像の画質を改善するための改善インクと、を利用可能な印刷装置を用いて印刷を行う印刷方法であって、
    前記第1印刷媒体が利用される場合に、ほぼ全ての画素に有色インクが吐出された領域における前記改善インクの第1の吐出量が、前記有色インクの吐出がほぼ無い領域での前記改善インクの第2の吐出量よりも少なくなるように設定することによって、印刷画像の光沢のムラを改善する工程と、
    前記第2印刷媒体が利用される場合に、ほぼ全ての画素に有色インクが吐出された領域における前記改善インクの第1の吐出量が、前記有色インクの吐出がほぼ無い領域での前記改善インクの第2の吐出量よりも多くなるように設定することによって、印刷画像の発色のムラを改善する工程と、
    を備える、印刷方法。
  4. 比較的光沢の強い第1印刷媒体と、比較的光沢の弱い第2印刷媒体とを利用可能で、着色材を含む少なくとも1種類の有色インクと、印刷画像の画質を改善するための改善インクとを印刷媒体に吐出することで画像の印刷を行う印刷部に供給すべき印刷データを生成するためのコンピュータプログラムであって、
    前記第1印刷媒体が利用される場合に、ほぼ全ての画素に有色インクが吐出された領域における前記改善インクの第1の吐出量が、前記有色インクの吐出がほぼ無い領域での前記改善インクの第2の吐出量よりも少なくなるように設定することによって、印刷画像の光沢のムラを改善する機能と、
    前記第2印刷媒体が利用される場合に、ほぼ全ての画素に有色インクが吐出された領域における前記改善インクの第1の吐出量が、前記有色インクの吐出がほぼ無い領域での前記改善インクの第2の吐出量よりも多くなるように設定することによって、印刷画像の発色のムラを改善する機能と、
    調整されたインクの吐出量に従って、印刷媒体上の各画素における各インクの吐出状態を表す印刷データを生成する機能と、
    をコンピュータに実現させるコンピュータプログラム。
  5. 印刷媒体上にインクを吐出することによって画像の印刷を行う印刷装置であって、
    着色材を含む少なくとも1種類の有色インクと、印刷画像の画質を改善するための改善インクと、を吐出することが可能な印刷ヘッドと、
    前記改善インクの吐出量を前記有色インクの吐出量に基づいて調整する調整部と、
    を備え、
    前記調整部は、前記有色インクの吐出量が0から所定の値までの間は前記有色インク量と前記改善インク量との和が所定の第1の一定値を維持するように前記改善インク量を決定し、前記有色インクの吐出量が前記所定の値以上のときには前記改善インク量をゼロ、又は、前記第1の一定値よりも小さな第2の一定値に設定する、印刷装置。
  6. 着色材を含む少なくとも1種類の有色インクと、印刷画像の画質を改善するための改善インクとを印刷媒体に吐出することで画像の印刷を行う印刷部に供給すべき印刷データを生成する印刷制御装置であって、
    前記改善インクの吐出量を、前記有色インクの吐出量に基づいて調整する調整部と、
    前記調整部で調整されたインクの吐出量に従って、印刷媒体上の各画素における各インクの吐出状態を表す印刷データを生成する印刷データ生成部と、
    を備え、
    前記調整部は、前記有色インクの吐出量が0から所定の値までの間は前記有色インク量と前記改善インク量との和が所定の第1の一定値を維持するように前記改善インク量を決定し、前記有色インクの吐出量が前記所定の値以上のときには前記改善インク量をゼロ、又は、前記第1の一定値よりも小さな第2の一定値に設定する、印刷制御装置。
  7. 着色材を含む少なくとも1種類の有色インクと、印刷画像の画質を改善するための改善インクと、を利用可能な印刷装置を用いて印刷を行う印刷方法であって、
    前記有色インクの吐出量が0から所定の値までの間は前記有色インク量と前記改善インク量との和が所定の第1の一定値を維持するように前記改善インク量を決定し、前記有色インクの吐出量が前記所定の値以上のときには前記改善インク量をゼロ、又は、前記第1の一定値よりも小さな第2の一定値に設定する工程を備える、印刷方法。
  8. 着色材を含む少なくとも1種類の有色インクと、印刷画像の画質を改善するための改善インクとを印刷媒体に吐出することで画像の印刷を行う印刷部に供給すべき印刷データを生成するためのコンピュータプログラムであって、
    前記改善インクの吐出量を、前記有色インクの吐出量に基づいて調整する機能と、
    前記調整されたインクの吐出量に従って、印刷媒体上の各画素における各インクの吐出状態を表す印刷データを生成する機能と、
    をコンピュータに実現させるコンピュータプログラムであり、
    前記調整機能は、前記有色インクの吐出量が0から所定の値までの間は前記有色インク量と前記改善インク量との和が所定の第1の一定値を維持するように前記改善インク量を 決定し、前記有色インクの吐出量が前記所定の値以上のときには前記改善インク量をゼロ、又は、前記第1の一定値よりも小さな第2の一定値に設定する機能を含む、コンピュータプログラム。
  9. 印刷媒体上にインクを吐出することによって画像の印刷を行う印刷装置であって、
    着色材を含む少なくとも1種類の有色インクと、印刷画像の画質を改善するための改善インクと、を吐出することが可能な印刷ヘッドと、
    前記改善インクの吐出量を前記有色インクの吐出量に基づいて調整する調整部と、
    を備え、
    前記調整部は、前記有色インクの吐出量がゼロのときは前記改善インクの吐出量をゼロに設定し、前記有色インクの吐出量がゼロで無い所定の範囲において前記改善インクの吐出量を所定の一定値に設定する、印刷装置。
  10. 請求項9記載の印刷装置であって、
    前記調整部は、前記有色インクの吐出量がゼロのときは前記改善インクの吐出量をゼロに設定し、前記有色インクの吐出量がゼロで無いときには前記改善インクの吐出量をゼロで無い所定の一定値に設定する、印刷装置。
  11. 着色材を含む少なくとも1種類の有色インクと、印刷画像の画質を改善するための改善インクとを印刷媒体に吐出することで画像の印刷を行う印刷部に供給すべき印刷データを生成する印刷制御装置であって、
    前記改善インクの吐出量を、前記有色インクの吐出量に基づいて調整する調整部と、
    前記調整部で調整されたインクの吐出量に従って、印刷媒体上の各画素における各インクの吐出状態を表す印刷データを生成する印刷データ生成部と、
    を備え、
    前記調整部は、前記有色インクの吐出量がゼロのときは前記改善インクの吐出量をゼロに設定し、前記有色インクの吐出量がゼロで無い所定の範囲において前記改善インクの吐出量をゼロで無い所定の一定値に設定する、印刷制御装置。
  12. 着色材を含む少なくとも1種類の有色インクと、印刷画像の画質を改善するための改善インクと、を利用可能な印刷装置を用いて印刷を行う印刷方法であって、
    前記有色インクの吐出量がゼロのときは前記改善インクの吐出量をゼロに設定し、前記有色インクの吐出量がゼロで無い所定の範囲において前記改善インクの吐出量をゼロで無い所定の一定値に設定する工程を備える、印刷方法。
  13. 着色材を含む少なくとも1種類の有色インクと、印刷画像の画質を改善するための改善インクとを印刷媒体に吐出することで画像の印刷を行う印刷部に供給すべき印刷データを生成するためのコンピュータプログラムであって、
    前記改善インクの吐出量を、前記有色インクの吐出量に基づいて調整する機能と、
    前記調整されたインクの吐出量に従って、印刷媒体上の各画素における各インクの吐出状態を表す印刷データを生成する機能と、
    をコンピュータに実現させるコンピュータプログラムであり、
    前記調整機能は、前記有色インクの吐出量がゼロのときは前記改善インクの吐出量をゼロに設定し、前記有色インクの吐出量がゼロで無い所定の範囲において前記改善インクの吐出量をゼロで無い所定の一定値に設定する機能を含む、コンピュータプログラム。
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