JP2001277554A - 特定色のインクを他色で置き換えて印刷可能な印刷システム、印刷制御装置およびその印刷方法 - Google Patents

特定色のインクを他色で置き換えて印刷可能な印刷システム、印刷制御装置およびその印刷方法

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JP2001277554A
JP2001277554A JP2000095988A JP2000095988A JP2001277554A JP 2001277554 A JP2001277554 A JP 2001277554A JP 2000095988 A JP2000095988 A JP 2000095988A JP 2000095988 A JP2000095988 A JP 2000095988A JP 2001277554 A JP2001277554 A JP 2001277554A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 DYインクのインク切れにより印刷を中断
する必要のない印刷技術を提供すること。 【解決手段】CPU81はDYインク残量DYremをカ
ートリッジ43の記憶措置53から取得し、取得したD
Yインク残量DYremがDYインクの使用を許容する下
限値DYref未満であるか否かを判定する。DYインク
残量DYremが許容下限値DYref以上であると判定した
場合には、7色用LUTを用いて色変換処理を実行す
る。CPU81は、DYインク残量DYremが許容下限
値DYref未満であると判定し、実行中の印刷ジョブが
完了していると判定した場合には、6色用LUTを用い
て色変換処理を実行する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数色のインクを
用いて印刷媒体上にカラー画像を印刷する技術に関し、
さらに詳細には、一色のインクを他色のインクで置き換
えて印刷を実行する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷媒体上にブラック色、シアン色、マ
ゼンタ色、イエロ色、淡シアン色および淡マゼンタ色を
含む各色のインクドットを形成してカラー画像を印刷す
るカラープリンタが、各種画像を出力する出力機器とし
て広く使用されている。淡シアン色や淡マゼンタ色等の
淡インクドットは、シアン色やマゼンタ色等のいわゆる
濃インクドットに比べてインクドットが目立ちにくいの
で、インクドットの目立たない高画質の画像を印刷する
ことが可能である。
【0003】また、最近では、ブラック色、シアン色、
マゼンタ色、イエロ色、淡シアン色および淡マゼンタ色
の6色に、イエロ色インクに、例えば、淡色インクを混
合してその明度を低くしたダークイエロ色を加えた7色
インクを用いてカラー画像を印刷するカラープリンタが
検討されている。ダークイエロ色を用いれば、本来イエ
ロインクドットと淡インクドットの2ドットで形成すべ
き色相をダークイエロインクの1ドットで形成すること
ができる。これにより、淡色インクドットを形成する場
合に問題となっていた、単位面積あたりに形成可能なイ
ンクドットの密度(インクデューティ)に余裕を持たせ
ることが可能となり、そのインクデューティの余裕分を
利用して、例えば、淡インクドットをさらに形成する等
といったドット形成の自由度が広がり印刷画質の更なる
向上を図ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように多くの利点
をもたらすダークイエロ色インクではあるが、他のイン
クと比較してその消費率が高く、インク切れを起こしや
すいという問題があった。カラー画像をどの色のインク
を用いて表現するかは設計事項ではあるものの、インク
デューティの観点からダークイエロ色インクを用いる利
点を享受しようとすれば、例えば、イエロインクドット
の1ドット、淡シアンインクドットの1ドット、淡マゼ
ンタインクの1ドットで形成すべき色相をダークイエロ
インクの1ドットで形成することになる。
【0005】このようなダークイエロ色のインク切れが
印刷ジョブの途中で生じた場合には、印刷を中断して、
ダークイエロ色のインクカートリッジを交換した後、再
度印刷ジョブを実行しなければならず、特に、大判印刷
の場合には印刷効率が著しく低下する。
【0006】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたものであり、特定色(ダークイエロ色)のインク切
れにより印刷を中断する必要のない印刷技術を提供する
ことを目的とする。また、特定色のインク切れによって
も印刷品質を劣化させることのなく印刷を継続すること
ができる印刷技術を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記課題を解決するために本発明の第1の態様は、複数色
のインクを用いて印刷データを印刷する印刷システムを
提供する。本発明の第1の態様に係る印刷システムは、
複数色のインクと、主に吸収する光の波長範囲が前記複
数色のインクの中の1色のインクと重複すると共に前記
複数色の中の少なくとも2色のインクによって色相の置
換が可能な特定色のインクをそれぞれ収容する収容体
と、前記収容体に収容されている前記特定色のインクの
量を検出するインク量検出手段と、前記検出された特定
色のインク量が第1のしきい値未満である場合には、前
記特定色を含む前記複数色のインクを用いた場合と同等
の色再現性が得られるように前記特定色を除く前記複数
色を用いて色再現情報を生成する色再現情報生成手段
と、前記色再現情報生成手段により生成された色再現情
報に基づいて前記複数色のインクを吐出するインク吐出
手段とを備えることを特徴とする。
【0008】本発明の第1の態様に係る印刷システムに
よれば、特定色のインク量が第1のしきい値未満である
場合には、特定色を含む複数色のインクを用いた場合と
同等の色再現性が得られるように特定色を除く複数色を
用いて色再現情報を生成する。したがって、本発明の第
1の態様に係る印刷システムは、特定色のインク切れに
より印刷を中断する必要がない。また、特定色のインク
切れによっても印刷品質を劣化させることのなく印刷を
継続することができる。
【0009】本発明の第2の態様は、複数色のインクを
用いて印刷データの印刷を実行するための印刷制御情報
を生成する印刷制御装置を提供する。本発明の第2の態
様に係る印刷制御装置は、主に吸収する光の波長範囲が
前記複数色のインクの中の1色のインクと重複すると共
に前記複数色の中の少なくとも2色のインクによって色
相の置換が可能な特定色のインクの量を検出するインク
量検出手段と、前記検出された特定色のインク量が第1
のしきい値未満である場合には、前記特定色を含む前記
複数色のインクを用いた場合と同等の色再現性が得られ
るように前記特定色を除く前記複数色を用いて色再現情
報を生成する色再現情報生成手段と、前記色再現情報生
成手段により生成された色再現情報に基づいて前記印刷
制御情報を生成する印刷制御情報生成手段とを備えるこ
とを特徴とする。
【0010】本発明の第2の態様に係る印刷制御装置
は、検出された特定色のインク量が第1のしきい値未満
である場合には、特定色を含む複数色のインクを用いた
場合と同等の色再現性が得られるように特定色を除く複
数色を用いて色再現情報を生成する。したがって、本発
明の第2の態様に係る印刷制御装置は、特定色のインク
切れにより印刷を中断する必要がないよう印刷制御情報
を生成することができる。また、特定色のインク切れに
よっても印刷品質を劣化させることなく印刷を継続する
ことができるように印刷制御情報を生成することができ
る。
【0011】本発明の第3の態様は、複数色のインクを
用いて印刷データの印刷を実行するための印刷制御情報
を生成する印刷制御装置を提供する。本発明の第3の態
様に係る印刷制御装置は、主に吸収する光の波長範囲が
前記複数色のインクの中の1色のインクと重複すると共
に前記複数色のインクによって色相の置換が可能な特定
色のインクの量を検出するインク量検出手段と、次に印
刷されるページに対応する前記印刷データに基づいて必
要な前記特定色のインク量を算出する必要特定色インク
量算出手段と、算出された前記特定色のインク量が検出
された前記特定色のインク量よりも多い場合には、前記
特定色を含む前記複数色のインクを用いた場合と同等の
色再現性が得られるように前記特定色を除く前記複数色
を用いて色再現情報を生成する色再現情報生成手段と、
前記色再現情報生成手段により生成された色再現情報に
基づいて前記印刷制御情報を生成する印刷制御情報生成
手段とを備えることを特徴とする。
【0012】本発明の第3の態様に係る印刷制御装置
は、次に印刷されるページに対応する印刷データに基づ
いて必要な特定色のインク量を算出し、算出した特定色
のインク量が検出した特定色のインク量よりも多い場合
には、特定色を含む複数色のインクを用いた場合と同等
の色再現性が得られるように特定色を除く複数色を用い
て色再現情報を生成する。このように、本発明の第3の
態様に係る印刷制御装置は、印刷データに基づいてペー
ジ単位にて特定色のインク切れを判断することができる
ので、特定色のインクを効率よく消費することができる
と共に、特定色インクのインク切れに伴う印刷品質の変
化を抑制することができる。
【0013】本発明の第4の態様は、少なくともイエロ
ーインクを含む複数色のインクと、前記複数色のインク
によって色相の置換が可能なダークイエローインクとを
用いた印刷データの印刷を実行するための印刷制御情報
を生成する印刷制御装置を提供する。本発明の第4の態
様に係る発明は、前記ダークイエローインクのインク量
を検出するインク量検出手段と、検出された前記ダーク
イエロインクのインク量が前記第1のしきい値未満の場
合には、前記ダークイエロインクを含む前記複数色のイ
ンクを用いた場合と同等の色再現性が得られるように前
記ダークイエローインクを除く前記複数色のインクを用
いてドットを形成するか否かを画素毎に決定するドット
形成決定手段と、前記ドット形成決定手段の決定に基づ
いて前記印刷制御信号を生成する印刷制御情報生成手段
とを備えることを特徴とする。
【0014】本発明の第4の態様に係る印刷制御装置に
よれば、検出されたダークイエロインクのインク量が第
1のしきい値未満の場合には、ダークイエロインクを含
む複数色のインクを用いた場合と同等の色再現性が得ら
れるようにダークイエローインクを除く複数色のインク
を用いてドットを形成するか否かを画素毎に決定するの
で、ダークイエロインクのインク切れにより印刷を中断
する必要がない。また、ダークイエロインクのインク切
れによっても印刷品質を劣化させることなく印刷を継続
することができる。
【0015】本発明の第5の態様は、本発明の第4の態
様に係る印刷制御装置によって生成された印刷制御情報
に基づいて印刷データを印刷する印刷装置を提供する。
本発明の第5の態様に係る印刷装置は、少なくともイエ
ローインクを含む複数色のインクと、前記複数色のイン
クによって色相の置換が可能なダークイエローインクと
をそれぞれ収容するインク収容と、前記印刷制御情報を
受け取る印刷制御情報受信手段と、受け取った前記印刷
制御情報に従って前記各色インクのドットを形成するド
ット形成手段とを備えることを特徴とする。
【0016】本発明の第5の態様に係る印刷装置は、ダ
ークイエロインクのインク切れにより印刷を中断する必
要がない。また、ダークイエロインクのインク切れによ
っても印刷品質を劣化させることなく印刷を継続するこ
とができる。
【0017】本発明の第6の態様は、少なくともイエロ
ーインクを含む複数色のインクと、前記複数色のインク
によって色相の置換が可能なダークイエローインクとを
用いて印刷データの印刷を実行するための印刷方法を提
供する。本発明の第6の態様に係る印刷方法は、前記ダ
ークイエローインクのインク量を検出し、検出された前
記ダークイエローインクのインク量が第1のしきい値未
満の場合には、前記ダークイエロインクを含む前記複数
色のインクを用いた場合と同等の色再現性が得られるよ
うに前記ダークイエロインクを除く前記各色インクを用
いてドットを形成するか否かを画素毎に決定し、前記ド
ット形成をするか否かの決定に基づいて前記各色インク
のドットを印刷媒体上に形成することを特徴とする。
【0018】本発明の第6の態様によれば、検出された
ダークイエロインクのインク量が第1のしきい値未満の
場合には、ダークイエロインクを含む複数色のインクを
用いた場合と同等の色再現性が得られるようにダークイ
エローインクを除く複数色のインクを用いてドットを形
成するか否かを画素毎に決定するので、ダークイエロイ
ンクのインク切れにより印刷を中断する必要がない。ま
た、ダークイエロインクのインク切れによっても印刷品
質を劣化させることなく印刷を継続することができる。
【0019】本発明の第7の態様は、複数色のインクを
用いて印刷データの印刷を実行するための印刷制御信号
の生成をコンピュータ上で実行するためのプログラムを
格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供す
る。本発明の第7の態様に係るコンピュータ読み取り可
能媒体に格納されている、前記プログラムは、主に吸収
する光の波長範囲が前記複数色のインクの中の1色のイ
ンクと重複すると共に前記複数色の中の少なくとも2色
のインクによって色相の置換が可能な特定色のインクの
量を検出する機能と、検出した前記特定色のインクのイ
ンク量が第1のしきい値未満の場合には、前記特定色イ
ンクを含む前記複数色のインクを用いた場合と同等の色
再現性が得られるように前記特定色インクを除く前記各
色インクを用いてドットを形成するか否かを画素毎に決
定する機能と、前記ドット形成決定機能によるドット形
成の決定に基づいて前記印刷制御信号を生成する機能と
を備えることを特徴とする。
【0020】本発明の第7の態様に係るコンピュータ読
み取り可能媒体に格納されているプログラムによれば、
検出された特定色のインク量が第1のしきい値未満の場
合には、特定色を含む複数色のインクを用いた場合と同
等の色再現性が得られるように特定色を除く複数色のイ
ンクを用いてドットを形成するか否かを画素毎に決定す
る。したがって、本発明の第7の態様に係るコンピュー
タ読み取り可能媒体に格納されているプログラムを実行
することにより、特定色のインク切れにより印刷を中断
を回避することができる。また、特定色のインク切れに
よっても印刷品質を劣化させることなく印刷を継続する
ことができる。
【0021】本発明の第8の態様は、少なくともイエロ
ーインクを含む複数色のインクと、前記複数色のインク
によって色相の置換が可能なダークイエローインクとを
用いて印刷データの印刷を実行するための印刷制御信号
の生成をコンピュータ上で実行するためのプログラムを
格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供す
る。本発明の第8の態様に係るコンピュータ読み取り可
能媒体に格納されている前記プログラムは、前記ダーク
イエローインクのインク量を検出する機能と、次に印刷
されるページに対応する前記印刷データに基づいて必要
な前記ダークイエローインクのインク量を算出する機能
と、算出された前記ダークイエローインクの必要インク
量が検出された前記ダークイエローインクのインク量よ
りも多い場合には、前記ダークイエロインクを含む前記
複数色のインクを用いた場合と同等の色再現性が得られ
るように前記ダークイエロインクを除く前記各色インク
を用いてドットを形成するか否かを画素毎に決定する機
能と、前記ドット形成機能によるドット形成の決定結果
に基づいて前記印刷制御信号を生成する機能とを備える
ことを特徴とする。
【0022】本発明の第8の態様に係るコンピュータ読
み取り可能媒体に格納されているプログラムによれば、
次に印刷されるページに対応する印刷データに基づいて
必要なダークイエローインクのインク量を算出し、算出
したダークイエローインクの必要インク量が検出された
ダークイエローインクのインク量よりも多い場合には、
ダークイエロインクを含む複数色のインクを用いた場合
と同等の色再現性が得られるようにダークイエロインク
を除く各色インクを用いてドットを形成するか否かを画
素毎に決定する。したがって、本発明の第8の態様に係
るコンピュータ読み取り可能媒体に格納されているプロ
グラムを実行することにより、印刷データに基づいてペ
ージ単位にて特定色のインク切れを判断することができ
るので、特定色のインクを効率よく消費することができ
ると共に、特定色インクのインク切れに伴う印刷品質の
変化を抑制することができる。
【0023】本発明の第1の態様に係る印刷システム、
および本発明の第2の態様に係る印刷制御装置におい
て、前記再現情報は、前記特定色により再現されるべき
色表現を前記特定色を除く前記複数色のインクに振り分
けるための情報であっても良い。また、前記色再現情報
生成手段は、処理中の印刷ジョブが存在する場合には検
出された前記特定色のインク量にかかわらず前記複数色
のインクおよび前記特定色のインクを用いて色再現情報
を生成しても良い。さらに、前記色再現情報生成手段
は、検出された前記特定色のインク量が第1のしきい値
未満であるか否かを印刷ページ単位で判定して色再現情
報を生成しても良い。かかる構成を備える場合には、特
定色を複数色によって置換することによる印刷品質の変
化の知覚を抑制することができる。
【0024】本発明の第1の態様に係る印刷システムは
さらに、次に印刷されるページに対応する前記印刷デー
タに基づいて必要な前記特定色のインク量を算出する特
定色インク量算出手段を備え、前記色再現情報生成手段
は、算出された前記特定色のインク量が検出された前記
特定色のインク量よりも多い場合に、前記特定色を含む
前記複数色のインクを用いた場合と同等の色再現性が得
られるように前記特定色を除く前記複数色を用いて色再
現情報を生成することができる。かかる構成を備える場
合には、印刷データに応じて、印刷中における特定色イ
ンクのインク切れを防止できると共に、特定色のインク
を効率よく消費することができる。
【0025】本発明の第1の態様に係る印刷システム、
本発明の第2の態様に係る印刷制御装置、および本発明
の第3の態様に係る印刷制御装置において、前記複数色
のインクは、イエローインク、マゼンタインク、シアン
インク、前記マゼンタインクよりも濃度の低いライトマ
ゼンタインクおよび前記シアンインクよりも濃度の低い
ライトシアンインクを含み、前記特定色のインクは前記
イエローインクよりも明度の低いダークイエローインク
であっても良い。また、前記色再現情報生成手段は、前
記イエローインク、マゼンタインクおよびシアンインク
を用いて前記ダークイエローインクの色相を補償しても
良い。
【0026】さらに、本発明の第3の態様に係る印刷制
御装置において、前記複数色のインクは、イエローイン
ク、マゼンタインク、シアンインクを含み、前記特定色
のインクは、前記マゼンタインクよりも濃度の低いライ
トマゼンタインクまたは前記シアンインクよりも濃度の
低いライトシアンインクであっても良い。
【0027】本発明の第4の態様に係る印刷制御装置に
おいて、前記ドット形成決定手段は、処理中の印刷ジョ
ブが存在する場合には検出された前記ダークイエロイン
クのインク量にかかわらず前記複数色のインクおよび前
記ダークイエロ色のインクを用いてドット形成の有無を
画素毎に決定しても良い。また、前記ドット形成決定手
段は、処理中の印刷ジョブが存在せず、検出された前記
ダークイエローインクのインク量が第1のしきい値以上
の場合には、前記印刷データに基づき前記各色インクを
用いてドットを形成するか否かを画素毎に決定しても良
い。さらに、前記ドット形成決定手段は、検出された前
記ダークイエロインクのインク量が第1のしきい値未満
であるか否かを印刷ページ単位で判定してドット形成の
有無を決定しても良い。かかる構成を備える場合には、
ダークイエロインクを複数色によって置換することによ
る印刷品質の変化の知覚を抑制することができる。
【0028】本発明の第4の態様に係る印刷制御装置は
さらに、次に印刷されるページに対応する前記印刷デー
タに基づいて必要な前記ダークイエローインクのインク
量を算出する必要ダークイエローインク量算出手段を備
え、算出された前記ダークイエローインクの必要インク
量が検出された前記ダークイエローインクのインク量よ
りも多い場合には、前記ダークイエロインクを含む前記
複数色のインクを用いた場合と同等の色再現性が得られ
るように前記ダークイエロインクを除く前記各色インク
を用いてドットを形成するか否かを画素毎に決定するド
ット形成決定手段と、前記ドット形成決定手段の決定に
基づいて前記印刷制御情報を生成する印刷制御情報生成
手段とを備えることができる。このように、印刷データ
に基づいてページ単位にてダークイエロインクのインク
切れを判断することができるので、特定色のインクを効
率よく消費することができると共に、特定色インクのイ
ンク切れに伴う印刷品質の変化を抑制することができ
る。
【0029】本発明の第6の態様に係る印刷方法におい
て、現在処理中の印刷ジョブの次の印刷ジョブから、前
記ダークイエロインクを含む前記複数色のインクを用い
た場合と同等の色再現性が得られるように前記複数色の
インクによるドットの形成を決定することができる。ま
た、印刷ページ単位にて前記ダークイエロインクを含む
前記複数色のインクを用いた場合と同等の色再現性が得
られるように前記複数色のインクによるドットの形成を
決定するができる。かかる構成を備える場合には、ダー
クイエロインクを複数色によって置換することによる印
刷品質の変化の知覚を抑制することができる。
【0030】本発明の第6の態様に係る印刷方法はさら
に、次に印刷されるページに対応する前記印刷データに
基づいて必要な前記ダークイエローインクのインク量を
算出し、算出された前記ダークイエローインクの必要イ
ンク量が検出された前記ダークイエローインクのインク
量よりも多い場合には、前記ダークイエロインクを含む
前記複数色のインクを用いた場合と同等の色再現性が得
られるように前記印刷データに基づき前記ダークイエロ
インクを除く前記各色インクを用いてドットを形成する
か否かを画素毎に決定し、前記ドット形成をするか否か
の決定に基づいて前記各色インクのドットを印刷媒体上
に形成することができる。このように、印刷データに基
づいてページ単位にてダークイエロインクのインク切れ
を判断することができるので、特定色のインクを効率よ
く消費することができると共に、特定色インクのインク
切れに伴う印刷品質の変化を抑制することができる。
【0031】本発明の第4の態様に係る印刷制御装置、
および本発明の第6の態様に係る印刷方法において、前
記複数色のインクは、前記イエローインクに加えて、マ
ゼンタインク、シアンインク、前記マゼンタインクより
も濃度の低いライトマゼンタインクおよび前記シアンイ
ンクよりも濃度の低いライトシアンインクを含むことが
できる。また、前記使用インク置換手段は、前記イエロ
ーインク、マゼンタインクおよびシアンインクを用いて
前記ダークイエローインクの色相を補償することができ
る。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の作用・効果をより
明確に説明するために、本発明の実施の形態を、次のよ
うな順序に従って説明する。 A.第1実施例: A−1.装置構成: A−2.画像処理: B.第2実施例: A.第1実施例: A−1.装置構成:
【0033】図1は、本発明に関わる印刷制御装置およ
び印刷装置からなる印刷システムの構成を示す説明図で
ある。図示するように、この印刷システムは、コンピュ
ータ80にカラープリンタ20が接続されており、コン
ピュータ80に所定のプログラムがロードされて実行さ
れると、コンピュータ80とカラープリンタ20とが全
体として印刷システムとして機能する。印刷しようとす
るカラー原稿は、コンピュータ80上で各種のアプリケ
ーションプログラム91により作成した画像等が使用さ
れる。また、コンピュータ80に接続されたスキャナ2
1を用いて取り込んだカラー画像や、あるいはデジタル
カメラ(DSC)28で撮影した画像をメモリカード2
7を経由して取り込んで使用することも可能である。こ
れらの画像のデータORGは、コンピュータ80内のC
PU81により、カラープリンタ20が印刷可能な画像
データに変換され、画像データFNLとしてカラープリ
ンタ20に出力される。カラープリンタ20は、この画
像データFNLに従って、印刷媒体上に各色のインクド
ットの形成を制御する結果、印刷用紙上にカラー原稿に
対応するカラー画像が印刷されることになる。
【0034】コンピュータ80は、各種の演算処理を実
行するCPU81や、データを一時的に記憶するRAM
83、各種のプログラムを記憶しておくROM82,ハ
ードディスク26等から構成されている。また、SIO
88をモデム24を経由して公衆電話回線PNTに接続
すれば、外部のネットワーク上にあるサーバSVから必
要なデータやプログラムをハードディスク26にダウン
ロードすることが可能となる。
【0035】カラープリンタ20はカラー画像の印刷が
可能なプリンタであり、本実施例では、印刷用紙上にシ
アン,マゼンタ,イエロ,ブラックの4色インクに加え
て、淡シアン(LC)・淡マゼンタ(LM)の2色の淡
インクと、ダークイエロ(DY)を加えた合計7色イン
クのドットを形成可能なインクジェットプリンタを使用
している。ここで、淡シアン(LC)インクおよび淡マ
ゼンタ(LM)インクは、それぞれシアンインクあるい
はマゼンタインクの染料濃度の薄い(例えばシアンイン
クあるいはマゼンタインクの染料濃度の1/4の染料濃
度)インクである。また、ダークイエロインクは、イエ
ロインクより明度の低い黄色のインクであり、本実施例
では、イエロインクに淡シアンインクの染料と淡マゼン
タインクの染料とを添加したようなインクを、ダークイ
エロインクとして使用している。なお、イエロインクに
他のインクの染料を添加したり、あるいは他の黄色い染
料を用いたイエロインクをダークイエロインクとして使
用しても構わない。
【0036】以下の説明では場合によって、シアンイン
ク,マゼンタインク,イエロインク,ブラックインク,
淡シアンインク,淡マゼンタインク,ダークイエロイン
クのそれぞれをCインク,Mインク,Yインク,Kイン
ク,LCインク,LMインク,DYインクと略称するも
のとする。
【0037】カラープリンタ20は、ピエゾ素子を用い
てインクを吐出することによって印刷用紙上にインクド
ットを形成する方式を採用している。この方式のプリン
タは、ピエゾ素子の駆動波形を制御することによって、
吐出するインク滴の大きさを制御することができる。吐
出するインク滴の大きさを制御することにより、印刷用
紙上に形成されるインクドットの大きさを制御すること
が可能である。
【0038】本実施例で使用したカラープリンタでは、
ピエゾ素子を用いてインクを吐出する方式を採用してい
るが、他の方式によりインクを吐出するノズルユニット
を備えたプリンタを用いるものとしてもよい。例えば、
インク通路に配置したヒータに通電し、インク通路内に
気泡(バブル)を発生させることによってインクを吐出
させる方式のプリンタに適用してもよい。かかる方式を
用いてインク滴を吐出する場合も、ヒータに通電する電
流波形を制御したり、あるいは同時にインクを吐出する
ノズル数を増やしたりすることによって、印刷用紙上に
形成されるインクドットの大きさを制御することが可能
である。また、インクを吐出する代わりに、熱転写など
の現象を利用して、印刷用紙上にインクドットを形成す
る方式のプリンタであっても構わない。
【0039】図2は、本実施例の印刷制御装置の機能を
実現するための、コンピュータ80のソフトウェアの構
成を概念的に示すブロック図である。コンピュータ80
においては、すべてのアプリケーションプログラム91
はオペレーティングシステムの下で動作する。オペレー
ティングシステムには、ビデオドライバ90やプリンタ
ドライバ92が組み込まれていて、各アプリケーション
プログラム91から出力される画像データは、これらの
ドライバを介して、カラープリンタ20に出力される。
【0040】アプリケーションプログラム91が印刷命
令を発すると、コンピュータ80のプリンタドライバ9
2は、アプリケーションプログラム91から画像データ
を受け取って、所定の画像処理を行い、プリンタが印刷
可能な画像データFNLに変換してカラープリンタ20
に出力する。
【0041】図2に概念的に示すように、プリンタドラ
イバ92が行う画像処理は、解像度変換モジュール93
と、色変換モジュール94と、階調数変換モジュール9
5と,信号変換モジュール96と,インターレースモジ
ュール97の大きく5つのモジュールから構成されてい
る。以下、各モジュールが行う画像処理の内容について
簡単に説明する。
【0042】解像度変換モジュール93は、各種のアプ
リケーションプログラム91から受け取った画像データ
の解像度を、カラープリンタ20が印刷するための解像
度に変換する。画像データの解像度が印刷解像度よりも
低い場合は、線形補間を行って隣接画像データ間に新た
なデータを生成し、逆に印刷解像度よりも高い場合は、
一定の割合でデータを間引くことによって、画像データ
の解像度を印刷解像度に変換する。
【0043】色変換モジュール94は、解像度変換モジ
ュール93から印刷解像度に変換された画像データを受
け取って、色変換処理を行う。色変換処理とは、R・G
・Bの階調値からなる画像データをカラープリンタ20
で使用するC・M・Y・K・LC・LM・DYの各7
色、または、C・M・Y・K・LC・LMの各6色の階
調値のデータに変換する処理である。この処理は、色変
換テーブルを用いて行われており、本実施例ではDYイ
ンク残量不足時に用いるための6色用色変換テーブルL
UT6と、通常時に用いるための7色用色変換テーブル
LUT7とが備えられている。LUT6にはR・G・B
のそれぞれの組合せからなる色を、C・M・Y・K・L
C・LM各色で表現するときの、各色階調値の組合せが
記憶されている。一方、LUT7にはR・G・Bのそれ
ぞれの組合せからなる色を、C・M・Y・K・LC・L
M・DY各色で表現するときの、各色階調値の組合せが
記憶されている。DYインク残量不足時における両LU
T6、LUT7の使い分けについては後述する。
【0044】階調数変換モジュール95は、色変換モジ
ュール94から色変換済みの画像データを受け取って、
階調数変換処理を行う。本実施例においては、色変換後
の画像データは各色毎に256階調幅を持つデータとし
て表現されている。これに対し、本実施例のカラープリ
ンタ20では、「ドットを形成する」,「ドットを形成
しない」のいずれかの状態しか採り得ない。すなわち、
本実施例のカラープリンタ20は局所的には2階調しか
表現し得ない。そこで、256階調を有する画像データ
を、カラープリンタ20が表現可能な2階調で表現され
た画像データに変換する必要がある。このような階調数
の変換を行う処理が階調数変換処理である。
【0045】インターレースモジュール97は、信号変
換モジュール96から6色分または7色分のドットデー
タを受け取って、インターレース処理を行う。インター
レース処理は、ドットの形成有無を表す形式に変換され
た画像データを、カラープリンタ20に転送すべき順序
に並べ替えてる処理である。インターレースモジュール
97は、処理を終了すると、画像データFNLとしてカ
ラープリンタ20に出力する。
【0046】本実施例では、カラープリンタ20は、画
像データFNLに従って、ドットを形成する役割を果た
すのみであり、画像処理は行っていないが、カラープリ
ンタ20において画像変換の一部を実行しても良い。
【0047】図3は、本実施例のカラープリンタ20の
概略構成を示す説明図である。このカラープリンタ20
は、図示するように、キャリッジ40に搭載された印字
ヘッド41を駆動してインクの吐出およびドット形成を
行う機構と、このキャリッジ40をキャリッジモータ3
0によってプラテン36の軸方向に往復動させる機構
と、紙送りモータ35によって印刷用紙Pを搬送する機
構と、制御回路60とから構成されている。
【0048】キャリッジ40をプラテン36の軸方向に
往復動させる機構は、プラテン36の軸と並行に架設さ
れたキャリッジ40を摺動可能に保持する摺動軸33
と、キャリッジモータ30との間に無端の駆動ベルト3
1を張設するプーリ32と、キャリッジ40の原点位置
を検出する位置検出センサ34等から構成されている。
【0049】印刷用紙Pを搬送する機構は、プラテン3
6と、プラテン36を回転させる紙送りモータ35と、
図示しない給紙補助ローラと、紙送りモータ35の回転
をプラテン36および給紙補助ローラに伝えるギヤトレ
イン(図示省略)とから構成されている。印刷用紙P
は、プラテン36と給紙補助ローラの間に挟み込まれる
ようにセットされ、プラテン36の回転角度に応じて所
定量だけ送られる。
【0050】制御回路60は、CPU61とROM62
とRAM63等から構成されており、カラープリンタ2
0の各種機構を制御する。すなわち、制御回路60は、
キャリッジモータ30と紙送りモータ35の動作を制御
することによってキャリッジ40の主走査と副走査とを
制御するとともに、コンピュータ80から供給される画
像データFNLに基づいて、各ノズルでのインク滴の吐
出を制御している。この結果、印刷用紙上の適切な位置
にインクドットが形成される。
【0051】キャリッジ40にはブラック(K)インク
を収納するインクカートリッジ42と、シアン(C)・
マゼンタ(M)・イエロ(Y)・淡シアン(LC)・淡
マゼンタ(LM)・ダークイエロ(DY)のインクを収
納するインクカートリッジ43とが装着されている。各
インクカートリッジ42、43には記憶素子53が備え
られており、各インクのインク残量、カートリッジ4
2,43の製造年月日といった情報が格納されている。
各インクのインク残量の検出は、例えば、ドット形成数
にドットインク滴量を乗じて得られたインク消費量を各
色インク毎にカウントアップしてインク初期量から減じ
たり、インクカートリッジ42、43内の各色インクに
電圧を印加し、その電圧変化を電圧センサによって検出
したり、あるいは、光学式センサによってインクカート
リッジ42、43内の各色インクの透過率を検出するこ
とにより実行される。これらのインク残量検出処理は、
プリンタ20の制御回路60またはコンピュータ80に
よって実行され、記憶素子53上のインク残量情報は、
印刷実行の都度プリンタ20によって更新される。な
お、KインクとDYインクとを同じインクカートリッジ
に収納等してもよい。また、多色のインクをそれぞれ別
のカートリッジに収納しても構わない。複数のインクを
1つのカートリッジに収納可能とすれば、インクカート
リッジをコンパクトに構成することができる。
【0052】キャリッジ40にインクカートリッジ4
2,43を装着すると、カートリッジ内の各インクは図
示しない導入管を通じて、各色毎のインク吐出用ヘッド
44ないし50に供給される。各ヘッドに供給されたイ
ンクは、制御回路60の制御の下でインク吐出用ヘッド
44ないし50から吐出される。
【0053】図4は、インク吐出用ヘッド44ないし5
0におけるインクジェットノズルNzの配列を示す説明
図である。図示するように、インク吐出用ヘッドの底面
には、各色毎のインクを吐出する7組のノズル列が形成
されており、1組のノズル列あたり48個のノズルNz
が、一定のノズルピッチkで配列されている。
【0054】図5は、本実施例のカラープリンタ20で
用いられるインク成分の一例を示したものである。図5
に示すように、各色のインクは、水に粘度調整用のジエ
チレングリコールと、各色毎の染料などを適量ずつ添加
した混合溶液である。本実施例で用いたDYインクの組
成は、Yインクの染料であるダイレクトイエロ86に、
Cインクの染料であるダイレクトブルー199とMイン
クの染料であるアシッドレッド289とを略等量ずつ添
加した組成となっている。しかしDYインクの組成はこ
れに限定されるものではなく、例えば、ダイレクトブル
ー199とアシッドレッド289の比率や添加量を変え
たインク、または、ダイレクトイエロ86にK(ブラッ
ク)インクの染料であるフードブラック2を少量添加し
たインクを使用することもできる。更には、ダイレクト
ブルー199やアシッドレッド289の添加量を多くし
てダイレクトイエロ86の含有量を若干減少させたイン
クや、フードブラックを添加してダイレクトイエロ86
の含有量を若干減少させたインクを使用することもでき
る。また、DYインクに使用される黄色成分の染料は、
Yインクとは異なる染料を使用するものであっても構わ
ない。例えば、Yインクに使用されている黄染料のダイ
レクトイエロ86の他に、ダイレクトイエロ132やア
シッドイエロ23等の黄色染料を使用することも可能で
ある。いずれにしても、Yインクよりは暗く、単独では
無彩色の灰色を表現することはできないが、カラープリ
ンタに備えられた他色のインクと併用することで無彩色
を表現可能なインクであれば、DYインクとして使用す
ることができる。
【0055】図6は、図5に示した組成の各種インクの
明度を測定したものである。図6の横軸に取ったドット
記録率とは、単位面積当たりに形成されるドットの割合
を示す指標である。例えば、ドット記録率100%とは
すべての画素にドットが形成されている状態を示し、ド
ット記録率50%とは半分の画素にドットが形成されて
いる状態を、ドット記録率0%とはいずれの画素にもド
ットが形成されていない状態を示している。縦軸にとっ
た明度は、印刷用紙の地色を基準とした画像の明るさを
示している。例えば、明度100%とは印刷用紙の地色
そのままの状態を示し、明度が小さくなるにつれて画像
の明るさは暗くなっていく。図示するように、いずれの
ドットも、ドット記録率0%の時は明度100%であ
り、ドット記録率が増加するにつれて、すなわちドット
を形成するにつれて、明度は小さくなっていく。同一の
ドット記録率で各種ドットによる画像の明度を比較すれ
ば、各種インクの明るさを知ることができる。
【0056】図6に示されているように、本実施例で使
用されているインクは、明るさの順に大きく4つのグル
ープに分けることができる。Yインクはもっとも明るい
グループに属し、LMインクとLCインクとDYインク
は2番目に明るいグループに属している。CインクとM
インクが3番目に明るいグループであり、Kインクがも
っとも暗いグループに属している。図5に示すように、
DYインクはYインクに、LCインク相当の染料とLM
インク相当の染料とが添加されたようなインク組成とな
っていることに対応して、DYインクはLMインクやL
Cインクよりは暗いインクとなっている。
【0057】以上のようなハードウェア構成を有するカ
ラープリンタ20は、キャリッジモータ30を駆動する
ことによって、各色のインク吐出用ヘッド44ないし5
0を印刷用紙Pに対して主走査方向に移動させ、また紙
送りモータ35を駆動することによって、印刷用紙Pを
副走査方向に移動させる。制御回路60の制御の下、キ
ャリッジ40の主走査および副走査を繰り返しながら、
適切なタイミングでノズルを駆動してインク滴を吐出す
ることによって、カラープリンタ20は印刷用紙上にカ
ラー画像を印刷する。 A−2.画像処理:
【0058】以下、図7ないし図9を参照して第1実施
例の印刷システムにおける画像処理について説明する。
図7は画像処理に際して実行される処理ルーチンを示す
フローチャートである。図8は図7中の色変換処理に際
して実行される処理ルーチンを示すフローチャートであ
る。図9は第1実施例における7色用LUT7と6色用
LUT6の対応関係の一例を示す説明図である。
【0059】第1実施例の印刷システムは、コンピュー
タ80とカラープリンタ20とから構成されている。コ
ンピュータ80のプリンタドライバ92は、DYインク
残量DYremに基づいて画像データORGをDYインク
のドットを含む7色分のドットデータ、あるいは、DY
インクを含まない6色分のドットデータに変換する。プ
リンタドライバ92は、変換した7色分または6色分の
ドットデータを画像データFNLとしてカラープリンタ
20に供給する。カラープリンタ20は、供給された7
色分または6色分の画像データFNLを受け取り、C・
M・Y・K・LC・LM・DYの7色、またはC・M・
Y・K・LC・LMの6色のインクドットを形成して画
像を印刷する。
【0060】コンピュータ80内のCPU81は、アプ
リケーションプログラム91によって作成された後プリ
ンタドライバ92に供給された処理すべき画像データを
取り込む(ステップS100)。アプリケーションプロ
グラム91の中では、カラー画像データは、赤色
(R),緑色(G),青色(B)の3色の画像の組合せ
により表現されており、また各色毎の画像は、それぞれ
が階調値を有する画素の集まりとして表現されている。
8ビットの画像データであれば、各画素が採り得る階調
値は0から255の256段階の値となる。
【0061】アプリケーションプログラム91から画像
データを取り込むと、CPU81は、解像度変換を行う
(ステップS110)。解像度変換処理では、画像の解
像度がプリンタ解像度より低い場合には、線形補間を実
行して隣接する画素の間に新たな画像データを生成し、
逆に画像の解像度がプリンタ解像度より高い場合には、
一定の割合で画像データを間引くことにより解像度を低
下させる。上述のように、取り込んだ画像は画素の集ま
りとして表現されているが、この画像を印刷する場合、
印刷しようとする印刷媒体上における画像の大きさによ
って、印刷媒体上において1画素が対応する長さは異な
ってくる。プリンタが単位長さ当たりに形成できるドッ
トの数(これをプリンタ解像度と呼ぶ)は、予めプリン
タ機種毎に決まっており、画像処理の都合上、画像解像
度をプリンタ解像度に一致させておく必要がある。そこ
で、解像度変換(ステップS110)では、このように
画像の解像度をプリンタの解像度に一致させる処理を行
う。
【0062】解像度変換処理が終了すると、CPU81
は色変換処理を行う(ステップS120)。前述のよう
に、アプリケーションプログラム91は、一般にカラー
画像を赤色(R),緑色(G),青色(B)の3色の階
調画像データとして表現している。一方、カラープリン
タ20は、原理的には、カラー画像をシアン色(C),
マゼンタ色(M),イエロ色(Y)の3色の減法混色に
よって表現する。したがって、カラー画像の印刷に際し
ては、R・G・Bの3色による色の表現方法を、C・M
・Yの3色による色の表現方法に変換する、色変換処理
が必要となる。
【0063】本実施例では、色変換処理の本質的処理の
実行に先立ち、6色用LUT6を用いて画像データの色
変換を実行するか、7色用LUT7を用いて画像データ
の色変換を実行するかを判定する使用LUT判定処理を
実行する。以下、図8を参照して使用LUT判定処理に
ついて説明する。CPU81はDYインクの残量DYre
mを取得する(ステップS1200)。既述のように、
本実施例の印刷システムに用いられるインクカートリッ
ジ42、43には、インク残量等の情報を格納する記憶
素子53が備えられており、CPU81はプリンタ20
の制御回路60を介してDYインクのインク残量DYre
mを取得する。CPU81は、取得したDYインク残量
DYremがDYインクの使用を許容する下限値DYref未
満であるか否かを判定し(ステップS1201)、DY
インク残量DYremが許容下限値DYref以上であると判
定した場合には(ステップ1201:No)、7色用L
UT7を用いて色変換処理を実行する(ステップS12
02)。なお、許容下限値DYrefとしては、例えば、
全インク容量の約20%とすることができる。
【0064】一方、CPU81は、DYインク残量DY
remが許容下限値DYref未満であると判定した場合には
(ステップ1201:Yes)、実行中の印刷ジョブが
完了したか否かを判定する(ステップS1203)。C
PU81は、実行中の印刷ジョブが完了していないと判
定した場合には、7色用LUT7を用いて色変換処理を
実行する(ステップS1202)。一方、CPU81
は、実行中の印刷ジョブが完了していると判定した場合
には、6色用LUT6を用いて色変換処理を実行する
(ステップS1204)。同一印刷ジョブ内では使用L
UTの切り換えを行わないことで、印刷品質(印刷結
果)のばらつきを防止するのである。このように、印刷
ジョブが完了していない場合には使用LUTの切り換え
を行わないので、許容下限値DYrefの値は、一般的に
インク切れとされるインク残量よりも多い値であること
が望ましい。
【0065】次に、色変換処理の本質的な処理について
説明する。上述のように、本実施例では、C・M・Yの
3色ではなく、K・LC・LM・DYを加えた合計7
色、もしくは、K・LC・LMを加えた合計6色に変換
しているが、説明を簡略化するために、C・M・Yの3
色に変換するものとして説明する。色変換処理を行う
と、それぞれ256階調を持ったR・G・B階調画像デ
ータが、256階調を持ったC・M・Yの階調画像デー
タに変換される。
【0066】CPU81は、図10に示すような変換表
を参照して、R・G・B階調値をC・M・Y階調値に変
換する。図示するように、変換表はR・G・Bの階調値
を軸とする3次元の数表(色立体)であり、本実施例で
は各軸の値は0から255の値を採りうる。互いに直交
するR・G・B各軸が張る空間を色空間と呼ぶ。変換表
は、色立体を小さな立方体に細分し、小さな各立方体の
頂点毎に、対応するC・M・Yの階調値を記憶したもの
である。
【0067】変換表を参照して色変換を行うには、次に
ようにして行う。例えば、R・G・B階調値がそれぞれ
RA・GA・BAで表される色をC・M・Y階調値で表
現する場合、色空間上で座標(RA,GA,BA)の点
Aを考え、点Aを含むような小さな立方体(dV)を見
つけ出し、この立方体の各頂点に記憶されているC・M
・Yの各階調値から補間演算を行って、点AのC・M・
Y階調値を算出する。
【0068】このように変換表は、RGBの色立体に含
まれる各座標に対して、C・M・Yの階調値を一組定め
るという機能を果たすものである。変換表に、C・M・
Yの階調値に加えて、K(黒),LC(淡いシアン),
LM(淡いマゼンタ),DY(暗いイエロ)の各階調値
を記憶しておけば、RGB色立体内の各座標に対して、
C,M,Y,K,LC,LM,DYの各階調値を対応付
けることができる(7色用LUT7)。あるいは、変換
表に、C・M・Yの階調値に加えて、K(黒),LC
(淡いシアン),LM(淡いマゼンタ)の各階調値を記
憶しておけば、RGB色立体内の各座標に対して、C,
M,Y,K,LC,LMの各階調値を対応付けることが
できる(6色用LUT6)。また、変換表には、中間的
なC,M,Yの値あるいは、C,M,Y,Kの値、ある
いはC,M,Y,K,LC,LMの値を記憶させておい
て、そこから演算等により最終的なC,M,Y,K,L
C,LM,DY、または、C,M,Y,K,LC,LM
の各階調値を求めても良い。
【0069】また、ほとんどの場合は、色変換処理の中
で色補正処理も併せて行う。色補正処理とは、R・G・
Bそれぞれの階調値を補正することによって、カラー画
像を読み込む際に装置毎に感度特性が異なる影響を除い
たり、または、C・M・Yの各階調値を予め補正して印
刷装置毎の色再現特性の違いを除くための処理を言う。
色補正を行うことにより、画像を読み込む機器や印刷装
置の違いによらず、正確な色を表現することが可能とな
る。
【0070】ここで、本実施例にて用いられる7色用L
UT7と6色用LUT6の対応関係の一例について図9
を参照して説明する。7色用LUT7のある格子点に着
目したときに、その格子点に記憶されている階調値の組
み合わせが(C、M、Y、K、LC、LM、DY)=
(1,1,1,1,10,10,5)であったとする。
DYインクは、基本的に図5に示すように、Yインクに
LCインク成分のLMインク成分とが混合されたインク
であるから、例えば、6色用LUT6の格子点の階調値
の組み合わせは(C、M、Y、K、LC、LM)=
(1,1,1+1,1,10+1,10+1)とするこ
とができる。すなわち、Yドット・LCドット・LMド
ットの3つのドットに含まれる染料量と、DYドットに
含まれる染料量とがほぼ等しくなるので、Yドット・L
Cドット・LMドットの3つのドットが重ね打ちされた
色と、DYドットの色とはほとんど同じような色を表現
することになる。したがって、印刷用紙上に表現される
色はほぼ同様の色となるので、画質を悪化させることは
ない。また、DYの階調値の振り分けは、これに限られ
るものでなく、図9に示すように(C、M、Y)にそれ
ぞれ、(0.3、0.3、1)、または、(1.8、
1.8、1)ずつ割り振っても良く、あるいは、(C、
M、Y、K)に(2、2、2、1)ずつ割り振っても良
い。さらに、この他の割合によってDYインクの階調値
を他のインクに割り振っても良い。前者から後者に移行
するに連れて、インクデューティの余裕は大きくなり、
印刷品質は低下していく。
【0071】色変換処理を終了すると、CPU81は階
調数変換処理を行う(ステップS130)。色変換後の
画像データは、C,M,Y,K,LC,LM,DYの7
色、または、C,M,Y,K,LC,LMの6色の25
6階調画像となっている。一方プリンタは、印刷用紙上
にドットを形成することによって画像を表現しており、
ドットは形成するか否かの2つの状態しか採り得ない。
もっとも、最近ではドットの大きさを変える等して、中
間状態を含めた多値のドットを印刷可能なプリンタも存
在するが、依然として表現しうる階調値は多くはない。
そこで、階調数変換処理によって、256階調を有する
画像を、プリンタが表現できる非常に少ない階調で表現
された画像に変換する必要がある。図11は、階調数変
換処理の一例として、2値化処理を行っている様子を示
す概念図である。図11(a)は、2値化処理を行う前
の色変換後の画像データを、また図11(b)は2値化
処理を行った後の画像データを示している。図示するよ
うに、2値化処理前の画像データは各画素に256階調
のいずれかの値が書き込まれているが、2値化処理後の
画素データは各画素にドットを形成する(値:1)か、
しない(値:0)かを表すいずれかの値が書き込まれて
いる。尚、図11(b)では、ドットの分布状況を分か
り易くするために、「1」が書き込まれている画素には
ハッチを施し、「0」が書き込まれている画素は白抜き
で表している。
【0072】本実施例では、C,M,Y,K,LC,L
M,DYの7色またはC,M,Y,K,LC,LMの6
色についてドットの形成有無を判断しているため、判断
方法については種々の方法が考えられ、それぞれに得失
がある。本実施例のカラープリンタ20では、使用者が
各種方法を選択することができる。以下、各方法につい
て説明していくが、代表的なものとしては、誤差拡散法
と呼ばれる方法と組織的ディザ法と呼ばれる方法との2
つがある。一般的に、誤差拡散法は画質に優れ、組織的
ディザ法は高速処理が可能であるという特徴がある。以
下では、誤差拡散方法と組織ディザ法の概要について、
それぞれ簡単に説明する。
【0073】A−3.誤差拡散法による2値化処理:図
12は誤差拡散法により2値化処理を行うフローチャー
トである。尚、ここで説明している実施例では、2値化
処理を、色変換処理で変換されたC,M,Y,K,L
C,LM,DYの各色毎に行っている。説明の煩雑化を
避けるために、以下の説明では、色を特定せずに説明す
る。2値化処理を開始すると、CPU81は画像データ
Cdを読み込む(ステップS200)。この画像データ
Cdは、色変換後の256階調を有する各色毎の画像デ
ータである。このデータに対し、補正データCdxを生
成する(ステップS202)。誤差拡散処理は処理済み
の画素について生じた2値化誤差を、その画素の回りの
未処理画素に所定の重みを付けて配分するもので、ステ
ップS202では周辺の処理済み画素から分配されてき
た誤差を着目画素に加えて、補正データCdxを算出す
る。着目している画素PPに対して、周辺のどの画素に
どの程度の重み付けで、この誤差を配分するかを例示し
たのが図13である。着目画素PPに対して、キャリッ
ジ40の走査方向で数画素、および用紙Pの搬送方向後
ろ側の隣接する数画素に対して、2値化誤差が所定の重
み(1/4,1/8,1/16)を付けて配分される。
誤差拡散処理については後で詳述する。こうして生成さ
れた補正データCdxと、各色毎に設定されている所定
の閾値thとの大小を比較し(ステップS204)、デ
ータCdxが閾値thより大きい場合には、2値化結果
を表す値Cdrにドットを形成することを意味する値
「1」を代入する(ステップS206)。逆に、データ
Cdxが閾値thより小さい場合は、2値化結果を表す
値Cdrにドットを形成しないことを示す値「0」を代
入する(ステップS208)。閾値thは、このように
ドットを形成するか否かを判断する基準となる値であ
る。インク残量の検出をドット形成量に基づいて実行す
る場合には、ここで判断された各色インクに対するドッ
ト形成の有無の判断と形成ドットのインク適量とを用い
て、各色インクのインク消費量がカウントアップされ
る。
【0074】次に、CPU81は2値化により生じた誤
差を計算し、その誤差を周辺の画素に拡散する処理を実
施する(ステップS210)。誤差とは、原画像データ
の階調値から、階調数変換結果を引いた値をいう。例え
ば、原画像データにおける階調値64の画素を考え、ド
ットが形成されたことによって、その画素には255階
調値相当が表現されたとすると、64−255=−19
1の誤差が生じていることになる。逆に、その画素にド
ットが形成されない場合には、64−0=64の誤差が
生じる。
【0075】こうして演算された誤差は図13に示した
割合で、周辺の画素に拡散される。例えば、着目画素P
Pにおいて階調値64に相当する誤差が算出された場
合、隣の画素P1には誤差の1/4である階調値16に
相当する誤差が拡散されることになる。こうして拡散さ
れた誤差が、先に説明したステップ202で画像データ
Cdに反映され、補正データCdxが生成されるのであ
る。以上を全画素分について繰り返すと(ステップS2
12)、最終的には、図11(b)に示したようなドッ
トの有無を表す画像データが得られる。
【0076】上述のように、色変換処理でC,M,Y,
K,LC,LM,DYの7色またはのC,M,Y,K,
LC,LMの6色の階調画像データを生成させ、2値化
処理は各色毎に独立して行うという方法は、各色毎の処
理内容が簡単であり迅速な処理が可能となる。また、各
色毎の処理が独立し、かつ比較的単純であるため、専用
の画像処理装置を使用してデータ変換を行う場合に並列
処理が容易であり、誤差拡散法を用いた2値化処理であ
りながら迅速な処理を行うことが可能となる。
【0077】一方、色変換処理(図7参照)ではC,
M,Y,Kの4色の画像データを生成し、Cの階調デー
タからCとLCのドット形成有無を、またMの階調デー
タからMとLMのドット形成有無を、Yの階調データか
らYとDYのドット形成有無を判断するようにしてもよ
い。このような方法を用いれば、色変換処理が簡略化さ
れ、迅速な変換が可能となる。
【0078】組織的ディザ法による2値化処理の考え方
を図14を用いて説明する。ここでは、一般的な場合と
して画像データCdは0から255までの値を取り得る
とし、ディザマトリックスは0から254の値を取り得
るものとした。また、説明を簡略化するために、図14
では、画像データの一部(4×4の画素)のみを取り出
して表している。図14に示す通り、画像データCdの
各画素とディザマトリックスの対応箇所の大小を比較す
る。画像データCdの方がディザマトリックスに示され
た閾値よりも大きい場合にはドットをオンにし、画像デ
ータCdの方が小さい場合にはドットをオフとする。図
14中でハッチングを付した画素がドットをオンにする
画素を意味している。
【0079】以上のように、組織的ディザ法を用いた2
値化処理では、画像データの階調値とディザマトリック
スの閾値とを対応する画素毎に比較し、C,M,Y,
K,LC,LM,DYの7色、または、C,M,Y,
K,LC,LMの6色について全画素のドット形成有無
を判断する。
【0080】組織的ディザ法の場合も誤差拡散法による
2値化処理の場合と同様に、色変換処理(図7参照)で
はC,M,Y,Kの4色の画像データを生成させ、Cの
階調データからCとLCのドット形成有無を、またMの
階調データからMとLMのドット形成有無を、Yの階調
データからYとDYのドット形成有無を判断するように
してもよい。かかる方法によれば、色変換処理で4色の
画像データを生成させればよいので、色変換処理を簡略
化することができる。更に、同色系統のドット(例えば
CドットとLCドット)に関しては、1つの画素に重ね
打ちされることを簡単に避けることができ、画質の向上
が期待できる。
【0081】図7に戻り説明を続けると、CPU81は
階調数変換処理(ステップS130)を終了すると、イ
ンターレース処理を開始する(ステップS140)。こ
の処理は、階調数変換処理によってドットの形成有無を
表す形式に変換された画像データを、カラープリンタ2
0に転送すべき順序に並べ替える処理である。すなわ
ち、前述のようにカラープリンタ20は、キャリッジ4
0の主走査と副走査を繰り返しながら、印字ヘッド41
を駆動して印刷用紙Pの上にドット列(ラスタ)を形成
していく。図4を用いて説明したように、各色毎のイン
ク吐出用ヘッド44ないし50には、複数のノズルNz
が設けられているので、1回の主走査で複数本のラスタ
を形成することができる。それらラスタは互いにノズル
ピッチkだけ離れている。その結果、画素間隔で並ぶラ
スタを形成するには、まず、ノズルピッチkだけ離れた
複数のラスタを形成し、次にヘッド位置を少しずらし
て、ラスタの間に新たなラスタを形成していくといった
制御が必要となる。また、印刷画質を向上させるため
に、1本のラスタを複数回の主走査に分けて形成した
り、更には印刷時間を短縮するために、主走査の往動時
と復動時のそれぞれでドットを形成するといった制御も
行われる。
【0082】インターレース処理が終了すると、画像デ
ータはプリンタが印刷可能な画像データFNLとして、
カラープリンタ20に出力される(ステップS15
0)。
【0083】以上説明したように、第1実施例に係る印
刷システムによれば、色変換テーブルLUTとしてDY
インクを含む7色用LUT7とDYインクを含まない6
色用LUT6とを備え、印刷ジョブ単位でDYインク残
量DYremに基づいて使用するLUTを切り換える構成
を備えている。したがって、印刷実行中のDYインク切
れを回避することができると共に、インク切れに伴う印
刷の中止、および、印刷の再実行を回避することができ
る。また、1つの印刷ジョブが終了した時点でLUTの
切り換えが実行されるので、複数の印刷ジョブがプリン
タに送られた場合であっても印刷ジョブ単位での印刷結
果に印刷品質のばらつきが生じることはなく、また、7
色LUT7から6色LUT6に切り換えて印刷が継続さ
れるので送信済みの印刷ジョブを中断する必要がない。
【0084】B.第2実施例:上述してきた第1実施例
の印刷システムにおいては、DYインク残量DYremが
許容下限値DYref未満となっても実行中の印刷ジョブ
が終了しなければ色変換テーブルLUTの切り換えを実
行しない。これに対して、第2実施例の印刷システムで
は、現ページの印刷中に次ページの印刷に必要なDYイ
ンク量DYreqに基づいて色変換テーブルの切り換えを
実行する。かかる場合の使用LUT判定処理について図
16を参照して説明する。図16は第2実施例において
色変換処理に際して実行される処理ルーチンを示すフロ
ーチャートである。なお、印刷システムの構成について
は第1実施例にて説明した印刷システムの構成と同様で
あるから同一の構成には同一の符号を付すことでその説
明を省略する。
【0085】本処理ルーチンが開始すると、CPU81
はDYインクの残量DYremをインクカートリッジ4
2、43の記憶素子53から取得する(ステップS12
10)。CPU81は、取得したDYインク残量DYre
mがDYインクの使用を許容する第2下限値DYref2未
満であるか否かを判定し(ステップS1211)、DY
インク残量DYremが第2許容下限値DYref2以上であ
ると判定した場合には(ステップ1211:No)、7
色用LUT7を用いて色変換処理を実行する(ステップ
S1212)。なお、第2許容下限値DYref2として
は、例えば、全インク容量の約10%〜15%が適用さ
れ得る。
【0086】一方、CPU81は、DYインク残量DY
remが第2許容下限値DYref未満であると判定した場合
には(ステップS1211:Yes)、次ページの印刷
に必要なDYインク量DYreqを算出する(ステップS
1213)。必要DYインク量DYreqは、例えば、R
GB画像データ(印刷データ)とCMYデータとを予め
関連付けておき、RGB画像データから直接、必要とさ
れるDYインク量を概算しても良く、あるいは、RGB
画像データを7色用LUT7を用いて色変換し、必要と
されるDYインクのドット数から求めてもよい。CPU
81は、算出した必要DYインク量DYreqがDYイン
ク残量DYrem未満であるか否かを判定し(ステップS
1214)、必要DYインク量DYreqがDYインク残
量DYrem未満であると判定した場合には(ステップS
1214:Yes)、6色用LUT6を用いて次ページ
の印刷データの色変換処理を実行する。一方、CPU8
1は、必要DYインク量DYreqがDYインク残量DYr
em以上であると判定した場合には(ステップS121
4:No)、7色用LUT7を用いて次ページの印刷デ
ータの色変換処理を実行する(ステップS1212)。
なお、一旦、ステップS1213にて7色用LUT7を
用いて色変換処理を実行している場合には、先の処理結
果を用いても良い。
【0087】以上説明したように、第2実施例に係る印
刷システムによれば、色変換テーブルLUTとしてDY
インクを含む7色用LUT7とDYインクを含まない6
色用LUT6とを備え、次ページに要求される必要DY
インク量DYreqとDYインク残量DYremとに基づいて
使用するLUTを切り換える構成を備えている。したが
って、印刷実行中のDYインク切れを回避することがで
きると共に、インク切れに伴う印刷の中止、および、印
刷の再実行を回避することができる。また、ページ単位
でLUTの切り換えが実行されるので、たとえ、印刷品
質に多少の相違があったとしても、同一ページ内にてL
UTを切り換える場合と比較して認識されにくいという
利点を有する。また、次ページ印刷に要求される必要D
Yインク量DYreqをしきい値としてLUTの切り換え
を行うので、DYインクの第2許容下限値DYref2を
許容下限値DYrefよりも少なく設定することが可能と
なり、DYインクをぎりぎりまで使用することができ
る。
【0088】なお、色変換テーブルLUTを切り換える
に当たっては、LUTの切り換えの確認を促す表示をC
RT23上に表示して、LUTの切り換え、または、D
Yインクを含むインクカートリッジ43の交換を選択で
きるようにしても良い。このように構成することによ
り、ユーザは、印刷品質を重視する印刷(全ページに亘
り厳密に同一の印刷品質を求める印刷)と、ランニング
コストを重視する印刷とを選択することができる。
【0089】以上、いくつかの実施例に基づき本発明に
係る印刷システムを説明してきたが、上記した実施例
は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発
明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに
特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得
ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもち
ろんである。
【0090】例えば、上記各実施例では、7色用LUT
7および6色用LUT6の2つの色変換テーブルを備え
ているが、7色用LUT7のみを備えて、インクデュー
ティを考慮して7色用LUT7を利用してDYを含まな
い6色用LUT6の階調値を動的に算出するようにして
も良い。その一例について図9を参照して説明する。イ
ンクデューティの余裕が大きい場合には、印刷品質を優
先して上記各実施例でも説明したようにDYの階調値を
Y、LC、LMに割り振り、インクデューティの余裕が
小さくなるに連れて、DYの階調値をC、M、Kにも割
り振っていく。すなわち、用いられるDYの成分と他の
6色(C、M、Y、K、LC、LM)の成分との関係は
予め知られているので、その関係に基づいて割り振りの
程度を決めてやればよい。
【0091】上記各実施例では、色変換テーブルを用い
てRGBデータをCMYデータに変換しているが、色変
換テーブルを用いることなく、色変換関数を用いて色変
換を実行しても良い。
【0092】上記各実施例では、印刷ジョブ単位、また
は、次ページのDYインク消費量に基づくページ単位に
て、7色用LUT7から6色用LUT6への切り換えを
実行しているが、次ページのDYインク消費量を考慮す
ることなくページ単位で色変換テーブルの切り換えを実
行しても良い。かかる場合には、色変換テーブルの切り
換え判断に用いるDYインク残量を低く設定できると共
に、ページ単位であることから色変換テーブルの切り換
えに伴う印刷品質の変化が知覚されにくいという利点を
有する。また、行単位にて7色用LUT7と6色用LU
T6とを交互に切り換えて、最終的に6色用LUT6に
切り換えるようにしてもよい。このように、移行印刷部
分を設けることによってページ途中での色変換テーブル
の切り換えに伴う印刷品質の変化を知覚され難くするこ
とが可能となり、ページ途中での色変換テーブルの切り
換えを実行することができる。
【0093】上記各実施例では、上述の機能を実現する
ソフトウェアプログラム(アプリケーションプログラ
ム)が印刷システム上に格納されているが、例えば、上
述の機能を実現するソフトウェアプログラム(アプリケ
ーションプログラム)を、通信回線を介してコンピュー
タシステムのメインメモリまたは外部記憶装置に供給し
実行するものであってもよい。
【0094】また、上述の各実施例では、DYを除く6
色分の画像データをコンピュータ80からカラープリン
タ20に供給するものとして説明したが、6色分の画像
データをDYを含む7色分の画像データに復号するコン
トロールボックスをカラープリンタ20の前段に設け、
画像データをコンピュータ80から該コントロールボッ
クスに供給するようにしても良い。
【0095】また、上述したカラープリンタ20は、C
・M・Y・K・LC・LM・DYの7色のインクドット
を形成可能なカラープリンタとして説明したが、カラー
プリンタが備えるインクの種類はこれに限定されるもの
ではない。例えば、前記7色に加えて他のインクを備え
たカラープリンタであっても良く、更には、LCインク
あるいはLMインクのいずれか一方を有しないカラープ
リンタであっても構わない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に従う印刷システムの概略構成図で
ある。
【図2】ソフトウェアの構成を示す説明図である。
【図3】本実施例のプリンタの概略構成図である。
【図4】本実施例のカラープリンタのインク吐出量ヘッ
ドにノズルが配置されている様子を示す説明図である。
【図5】本実施例のカラープリンタに使用されている各
種インクのインク組成を例示した説明図である。
【図6】本実施例のカラープリンタに使用されている各
種インクの明度の計測結果を示す説明図である。
【図7】第1実施例において画像処理に際して実行され
る処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図8】第1実施例において図7中の色変換処理に際し
て実行される処理ルーチンを示すフローチャートであ
る。
【図9】第1実施例における7色用LUT7と6色用L
UT6の対応関係の一例を示す説明図である。
【図10】第1実施例における変換表の概要を示す説明
図である。
【図11】2値化処理の概要を説明する概要説明図であ
る。
【図12】第1実施例における誤差拡散法による2値化
処理の一例を示すフローチャートである。
【図13】誤差拡散法において誤差を拡散する際の重み
の一例を説明する説明図である。
【図14】組織的ディザ法を用いてドット形成有無を判
断する原理を示す説明図である。
【図15】第2実施例において図7中の色変換処理に際
して実行される処理ルーチンを示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
20…カラープリンタ 21…スキャナ 24…モデム 26…ハードディスク 27…メモリカード 30…キャリッジモータ 31…駆動ベルト 32…プーリ 33…摺動軸 34…位置検出センサ 35…紙送りモータ 36…プラテン 40…キャリッジ 41…印字ヘッド 42,43…インクカートリッジ 44…インク吐出用ヘッド 53…記憶素子 60…制御回路 61…CPU 62…ROM 63…RAM 80…コンピュータ 81…CPU 82…ROM 83…RAM 88…SIO 90…ビデオドライバ 91…アプリケーションプログラム 92…プリンタドライバ 93…解像度変換モジュール 94…色変換モジュール 95…階調数変換モジュール 96…インターレースモジュール LUT6…6色用色変換テーブル LUT7…7色用色変換テーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA11 EA29 EB13 EB20 EB29 EB50 EC65 ED07 EE09 EE18 EE20 2C262 AA02 AA24 AB13 BA14 BA16 BA18 EA04 EA11 GA01 5C074 AA15 BB16 CC26 DD16 DD21 DD24 EE20 FF15 GG01 5C079 HB03 KA12 KA15 KA20 LA31 NA03 NA23 PA07

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数色のインクを用いて印刷データを印刷
    する印刷システムであって、 複数色のインクと、主に吸収する光の波長範囲が前記複
    数色のインクの中の1色のインクと重複すると共に前記
    複数色の中の少なくとも2色のインクによって色相の置
    換が可能な特定色のインクをそれぞれ収容する収容体
    と、 前記収容体に収容されている前記特定色のインクの量を
    検出するインク量検出手段と、 前記検出された特定色のインク量が第1のしきい値未満
    である場合には、前記特定色を含む前記複数色のインク
    を用いた場合と同等の色再現性が得られるように前記特
    定色を除く前記複数色を用いて色再現情報を生成する色
    再現情報生成手段と、 前記色再現情報生成手段により生成された色再現情報に
    基づいて前記複数色のインクを吐出するインク吐出手段
    とを備える印刷システム。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の印刷システムにおいて、 前記再現情報は、前記特定色により再現されるべき色表
    現を前記特定色を除く前記複数色のインクに振り分ける
    ための情報であることを特徴とする印刷システム。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の印刷システムにおいて、 前記色再現情報生成手段は、処理中の印刷ジョブが存在
    する場合には検出された前記特定色のインク量にかかわ
    らず前記複数色のインクおよび前記特定色のインクを用
    いて色再現情報を生成することを特徴とする印刷システ
    ム。
  4. 【請求項4】請求項2に記載の印刷システムにおいて、 前記色再現情報生成手段は、検出された前記特定色のイ
    ンク量が第1のしきい値未満であるか否かを印刷ページ
    単位で判定して色再現情報を生成することを特徴とする
    印刷システム。
  5. 【請求項5】請求項1に記載の印刷システムはさらに、 次に印刷されるページに対応する前記印刷データに基づ
    いて必要な前記特定色のインク量を算出する特定色イン
    ク量算出手段を備え、 前記色再現情報生成手段は、算出された前記特定色のイ
    ンク量が検出された前記特定色のインク量よりも多い場
    合に、前記特定色を含む前記複数色のインクを用いた場
    合と同等の色再現性が得られるように前記特定色を除く
    前記複数色を用いて色再現情報を生成することを特徴と
    する印刷システム。
  6. 【請求項6】請求項1ないし請求項5のいずれか1の請
    求項に記載の印刷システムにおいて、前記複数色のイン
    クは、イエローインク、マゼンタインク、シアンイン
    ク、前記マゼンタインクよりも濃度の低いライトマゼン
    タインクおよび前記シアンインクよりも濃度の低いライ
    トシアンインクを含み、 前記特定色のインクは前記イエローインクよりも明度の
    低いダークイエローインクであることを特徴とする印刷
    システム。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の印刷システムにおいて、 前記色再現情報生成手段は、前記イエローインク、マゼ
    ンタインクおよびシアンインクを用いて前記ダークイエ
    ローインクの色相を補償することを特徴とする印刷シス
    テム。
  8. 【請求項8】複数色のインクを用いて印刷データの印刷
    を実行するための印刷制御情報を生成する印刷制御装置
    であって、 主に吸収する光の波長範囲が前記複数色のインクの中の
    1色のインクと重複すると共に前記複数色の中の少なく
    とも2色のインクによって色相の置換が可能な特定色の
    インクの量を検出するインク量検出手段と、 前記検出された特定色のインク量が第1のしきい値未満
    である場合には、前記特定色を含む前記複数色のインク
    を用いた場合と同等の色再現性が得られるように前記特
    定色を除く前記複数色を用いて色再現情報を生成する色
    再現情報生成手段と、 前記色再現情報生成手段により生成された色再現情報に
    基づいて前記印刷制御情報を生成する印刷制御情報生成
    手段とを備える印刷制御装置。
  9. 【請求項9】請求項8に記載の印刷制御装置において、 前記再現情報は、前記特定色により再現されるべき色表
    現を前記特定色を除く前記複数色のインクに振り分ける
    ための情報であることを特徴とする印刷制御装置。
  10. 【請求項10】請求項8に記載の印刷制御装置におい
    て、 前記色再現情報生成手段は、処理中の印刷ジョブが存在
    する場合には検出された前記特定色のインク量にかかわ
    らず前記複数色のインクおよび前記特定色のインクを用
    いて色再現情報を生成することを特徴とする印刷制御装
    置。
  11. 【請求項11】請求項10に記載の印刷制御装置におい
    て、 前記色再現情報生成手段は、検出された前記特定色のイ
    ンク量が第1のしきい値未満であるか否かを印刷ページ
    単位で判定して色再現情報を生成するこを特徴とする印
    刷制御装置。
  12. 【請求項12】複数色のインクを用いて印刷データの印
    刷を実行するための印刷制御情報を生成する印刷制御装
    置であって、 主に吸収する光の波長範囲が前記複数色のインクの中の
    1色のインクと重複すると共に前記複数色のインクによ
    って色相の置換が可能な特定色のインクの量を検出する
    インク量検出手段と、 次に印刷されるページに対応する前記印刷データに基づ
    いて必要な前記特定色のインク量を算出する必要特定色
    インク量算出手段と、 算出された前記特定色のインク量が検出された前記特定
    色のインク量よりも多い場合には、前記特定色を含む前
    記複数色のインクを用いた場合と同等の色再現性が得ら
    れるように前記特定色を除く前記複数色を用いて色再現
    情報を生成する色再現情報生成手段と、 前記色再現情報生成手段により生成された色再現情報に
    基づいて前記印刷制御情報を生成する印刷制御情報生成
    手段とを備える印刷制御装置。
  13. 【請求項13】請求項8ないし請求項12のいずれか1
    の請求項に記載の印刷制御装置において、前記複数色の
    インクは、イエローインク、マゼンタインク、シアンイ
    ンク、前記マゼンタインクよりも濃度の低いライトマゼ
    ンタインクおよび前記シアンインクよりも濃度の低いラ
    イトシアンインクを含み、 前記特定色のインクは前記イエローインクよりも明度の
    低いダークイエローインクであることを特徴とする印刷
    制御装置。
  14. 【請求項14】請求項13に記載の印刷制御装置におい
    て、 前記色再現情報生成手段は、前記イエローインク、マゼ
    ンタインクおよびシアンインクを用いて前記ダークイエ
    ローインクの色相を補償することを特徴とする印刷制御
    装置。
  15. 【請求項15】請求項12に記載の印刷制御装置におい
    て、 前記複数色のインクは、イエローインク、マゼンタイン
    ク、シアンインクを含み、 前記特定色のインクは、前記マゼンタインクよりも濃度
    の低いライトマゼンタインクまたは前記シアンインクよ
    りも濃度の低いライトシアンインクであることを特徴と
    する印刷制御装置。
  16. 【請求項16】少なくともイエローインクを含む複数色
    のインクと、前記複数色のインクによって色相の置換が
    可能なダークイエローインクとを用いた印刷データの印
    刷を実行するための印刷制御情報を生成する印刷制御装
    置であって、 前記ダークイエローインクのインク量を検出するインク
    量検出手段と、 検出された前記ダークイエロインクのインク量が前記第
    1のしきい値未満の場合には、前記ダークイエロインク
    を含む前記複数色のインクを用いた場合と同等の色再現
    性が得られるように前記ダークイエローインクを除く前
    記複数色のインクを用いてドットを形成するか否かを画
    素毎に決定するドット形成決定手段と、 前記ドット形成決定手段の決定に基づいて前記印刷制御
    信号を生成する印刷制御情報生成手段とを備える印刷制
    御装置。
  17. 【請求項17】請求項16に記載の印刷制御装置におい
    て、 前記ドット形成決定手段は、処理中の印刷ジョブが存在
    する場合には検出された前記ダークイエロインクのイン
    ク量にかかわらず前記複数色のインクおよび前記ダーク
    イエロ色のインクを用いてドット形成の有無を画素毎に
    決定することを特徴とする印刷制御装置。
  18. 【請求項18】請求項16に記載の印刷制御装置におい
    て、 前記ドット形成決定手段は、処理中の印刷ジョブが存在
    せず、検出された前記ダークイエローインクのインク量
    が第1のしきい値以上の場合には、前記印刷データに基
    づき前記各色インクを用いてドットを形成するか否かを
    画素毎に決定することを特徴とする印刷制御装置。
  19. 【請求項19】請求項17に記載の印刷制御装置におい
    て、 前記ドット形成決定手段は、検出された前記ダークイエ
    ロインクのインク量が第1のしきい値未満であるか否か
    を印刷ページ単位で判定してドット形成の有無を決定す
    ることを特徴とする印刷制御装置。
  20. 【請求項20】請求項16に記載の印刷制御装置はさら
    に、 次に印刷されるページに対応する前記印刷データに基づ
    いて必要な前記ダークイエローインクのインク量を算出
    する必要ダークイエローインク量算出手段を備え、 算出された前記ダークイエローインクの必要インク量が
    検出された前記ダークイエローインクのインク量よりも
    多い場合には、前記ダークイエロインクを含む前記複数
    色のインクを用いた場合と同等の色再現性が得られるよ
    うに前記ダークイエロインクを除く前記各色インクを用
    いてドットを形成するか否かを画素毎に決定するドット
    形成決定手段と、 前記ドット形成決定手段の決定に基づいて前記印刷制御
    情報を生成する印刷制御情報生成手段とを備える印刷制
    御装置。
  21. 【請求項21】請求項16ないし請求項20のいずれか
    1の請求項に記載の印刷制御装置において、 前記複数色のインクは、前記イエローインクに加えて、
    マゼンタインク、シアンインク、前記マゼンタインクよ
    りも濃度の低いライトマゼンタインクおよび前記シアン
    インクよりも濃度の低いライトシアンインクを含むこと
    を特徴とする印刷制御装置。
  22. 【請求項22】請求項21に記載の印刷制御装置におい
    て、 前記使用インク置換手段は、前記イエローインク、マゼ
    ンタインクおよびシアンインクを用いて前記ダークイエ
    ローインクの色相を補償することを特徴とする印刷制御
    装置。
  23. 【請求項23】請求項16ないし請求項21のいずれか
    1の請求項に記載の印刷制御装置によって生成された印
    刷制御情報に基づいて印刷データを印刷する印刷装置で
    あって、 少なくともイエローインクを含む複数色のインクと、前
    記複数色のインクによって色相の置換が可能なダークイ
    エローインクとをそれぞれ収容するインク収容と、 前記印刷制御情報を受け取る印刷制御情報受信手段と、 受け取った前記印刷制御情報に従って前記各色インクの
    ドットを形成するドット形成手段とを備える印刷装置。
  24. 【請求項24】少なくともイエローインクを含む複数色
    のインクと、前記複数色のインクによって色相の置換が
    可能なダークイエローインクとを用いて印刷データの印
    刷を実行するための印刷方法であって、 前記ダークイエローインクのインク量を検出し、 検出された前記ダークイエローインクのインク量が第1
    のしきい値未満の場合には、前記ダークイエロインクを
    含む前記複数色のインクを用いた場合と同等の色再現性
    が得られるように前記ダークイエロインクを除く前記各
    色インクを用いてドットを形成するか否かを画素毎に決
    定し、 前記ドット形成をするか否かの決定に基づいて前記各色
    インクのドットを印刷媒体上に形成する印刷方法。
  25. 【請求項25】請求項24に記載の印刷方法において、 現在処理中の印刷ジョブの次の印刷ジョブから、前記ダ
    ークイエロインクを含む前記複数色のインクを用いた場
    合と同等の色再現性が得られるように前記複数色のイン
    クによるドットの形成を決定することを特徴とする印刷
    方法。
  26. 【請求項26】請求項25に記載の印刷方法において、 印刷ページ単位にて前記ダークイエロインクを含む前記
    複数色のインクを用いた場合と同等の色再現性が得られ
    るように前記複数色のインクによるドットの形成を決定
    することを特徴とする印刷方法。
  27. 【請求項27】請求項24に記載の印刷方法はさらに、 次に印刷されるページに対応する前記印刷データに基づ
    いて必要な前記ダークイエローインクのインク量を算出
    し、 算出された前記ダークイエローインクの必要インク量が
    検出された前記ダークイエローインクのインク量よりも
    多い場合には、前記ダークイエロインクを含む前記複数
    色のインクを用いた場合と同等の色再現性が得られるよ
    うに前記印刷データに基づき前記ダークイエロインクを
    除く前記各色インクを用いてドットを形成するか否かを
    画素毎に決定し、 前記ドット形成をするか否かの決定に基づいて前記各色
    インクのドットを印刷媒体上に形成する印刷方法。
  28. 【請求項28】請求項24ないし請求項27のいずれか
    1の請求項に記載の印刷方法において、 前記複数色のインクは、前記イエローインクに加えて、
    マゼンタインク、シアンインク、前記マゼンタインクよ
    りも濃度の低いライトマゼンタインクおよび前記シアン
    インクよりも濃度の低いライトシアンインクを含むこと
    を特徴とする印刷方法。
  29. 【請求項29】請求項28に記載の印刷方法において、 前記イエローインク、マゼンタインクおよびシアンイン
    クを用いて前記ダークイエローインクの色相を補償する
    ことを特徴とする印刷方法。
  30. 【請求項30】複数色のインクを用いて印刷データの印
    刷を実行するための印刷制御信号の生成をコンピュータ
    上で事項するためのプログラムを格納したコンピュータ
    読み取り可能な記録媒体であって、前記プログラムは、 主に吸収する光の波長範囲が前記複数色のインクの中の
    1色のインクと重複すると共に前記複数色の中の少なく
    とも2色のインクによって色相の置換が可能な特定色の
    インクの量を検出する機能と、 検出した前記特定色のインクのインク量が第1のしきい
    値未満の場合には、前記特定色インクを含む前記複数色
    のインクを用いた場合と同等の色再現性が得られるよう
    に前記特定色インクを除く前記各色インクを用いてドッ
    トを形成するか否かを画素毎に決定する機能と、 前記ドット形成決定機能によるドット形成の決定に基づ
    いて前記印刷制御信号を生成する機能とを備えるコンピ
    ュータ読み取り可能な記録媒体。
  31. 【請求項31】少なくともイエローインクを含む複数色
    のインクと、前記複数色のインクによって色相の置換が
    可能なダークイエローインクとを用いて印刷データの印
    刷を実行するための印刷制御信号の生成をコンピュータ
    上で実行するためのプログラムを格納したコンピュータ
    読み取り可能な記録媒体であって、前記プログラムは、 前記ダークイエローインクのインク量を検出する機能
    と、 次に印刷されるページに対応する前記印刷データに基づ
    いて必要な前記ダークイエローインクのインク量を算出
    する機能と、 算出された前記ダークイエローインクの必要インク量が
    検出された前記ダークイエローインクのインク量よりも
    多い場合には、前記ダークイエロインクを含む前記複数
    色のインクを用いた場合と同等の色再現性が得られるよ
    うに前記ダークイエロインクを除く前記各色インクを用
    いてドットを形成するか否かを画素毎に決定する機能
    と、 前記ドット形成機能によるドット形成の決定結果に基づ
    いて前記印刷制御信号を生成する機能とを備えるコンピ
    ュータ読み取り可能な記録媒体。
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JP2013095080A (ja) * 2011-11-02 2013-05-20 Seiko Epson Corp 色変換機能を備えた印刷装置および印刷方法

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