JP4687048B2 - 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、及び画像記録装置 - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、及び画像記録装置 Download PDF

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本発明は、画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、及び画像記録装置に関し、特に、基本色のインク以外に、複数の基本色で表現可能な特定色のインクを吐出する記録ヘッドにより画像を記録する技術に関する画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、及び画像記録装置に関する。
デジタルカラー画像を記録する画像記録装置の一つとして、複数の色のインクを備えたカラーインクジェットプリンタが提案され、画像を印刷するのに広く用いられている。インクジェットプリンタは、複数のノズルを集積配列した記録ヘッドを、紙等の印刷媒体を送る方向(用紙搬送方向)と直交する方向に配置し、記録ヘッドにある複数のノズルから吐出されるインク粒子を印刷媒体上に着弾させることでインクドットを形成して画像を記録する。インクは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)を基本色として用いられている。
一般に、インクジェットプリンタでは、液滴吐出ノズルを正確に製造しても、その精度には限界があり、ノズル毎にインクの吐出特性にバラツキが生じてしまう。このバラツキにより、インクの記録媒体上への着弾位置やインク量が微妙に異なってしまう。この微妙に異なる量(ばらつき量)は吐出する滴種が同じ場合はノズル毎にほぼ均一となる。従って、図12に示すように、用紙搬送方向と直交する方向に複数のノズルが配列された記録ヘッドからインク滴を吐出させて画像を形成する場合、例えばノズルN2から吐出されたインクの着弾位置にある程度大きなズレが生じるとすると、ノズルN2からのインクドット列とノズルN1からのインクドット列とが重なり合うことにより黒筋BKが発生してしまうと共に、ノズルN2からのインクドット列とノズルN3からのインクドット列との間に隙間ができることにより白筋BWが形成されてしまう。このような筋状の濃淡ムラは、バンディング又はストリークスと呼ばれる。バンディングは、ノズル毎にばらつき量が均一のため、例えば有効記録領域が用紙の幅以上とされた長尺状の記録ヘッドを用いたインクジェットプリンタの場合(記録ヘッドが用紙搬送方向と直交する方向に走査しない構成のインクジェットプリンタの場合)には、用紙搬送方向に筋状に目立ちやすく、記録ヘッドが用紙搬送方向と直交する方向に走査しながら画像を記録するインクジェットプリンタの場合には、用紙搬送方向と直交する方向に筋状に目立ちやすい。
ところで、色再現性を向上させるためと使用インクのトータル液量を減らすために、上記のYMCK以外の特定色のインクをさらに用いるインクジェットプリンタが提案されている。このようなインクジェットプリンタにおいても上記のバンディングの問題が発生する場合がある。この場合、例えば特定色を複数の所定基本色で置換し、同一ドットに複数の所定基本色のインクを滴下すれば、複数の所定基本色のインクの着弾位置が微妙にずれることによってバンディングを目立ちにくくすることができると考えられる。
このように特定色を複数の所定基本色で置換するインクジェットプリンタとしては、例えば特許文献1に記載されたものがある。
特開平8−85219号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたインクジェットプリンタは、インクドットに起因した粒状感を低減することを目的として特定色を複数の所定基本色に置換しており、2値化する前の多階調のデータの時点で特定色を複数の所定基本色に置換している。従って、確実に同一のドットで複数の所定基本色のインクが混合されるとは限らず、バンディングを目立ちにくくすることができるとは限らない、という問題があった。
本発明は上記事実を考慮して成されたものであり、基本色以外の特定色のインクを用いた構成においてバンディングを目立ちにくくすることができる画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、及び画像記録装置を得ることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、画像データに基づいて、画素を構成するドットを記録するために複数の基本色のインク滴を吐出すると共に、少なくとも2つの所定基本色の組み合わせで表現可能な特定色のインク滴を吐出する記録ヘッドにより、画像を記録する画像記録装置用の画像処理装置であって、前記画素の画素値と前記記録ヘッドにより画像を記録したときに発生する筋状の濃度むらの発生度合いとの対応関係に基づいて、前記特定色で記録されるべき画素を構成するドットの少なくとも一部を、前記組み合わせの色で記録すべき特定ドットとして設定する設定手段と、前記設定手段により設定された特定ドットが、前記所定基本色のドットの組み合わせで記録されるように、前記基本色のインクを吐出させるための基本色データ及び前記特定色のインクを吐出させるための特定色データを作成する作成手段と、を備えたことを特徴とする。
画像記録装置は、画像データに基づいて、画素を構成するドットを記録媒体に記録するために複数の基本色のインク滴を吐出すると共に、少なくとも2つの所定基本色の組み合わせで表現可能な特定色のインク滴を吐出する記録ヘッドにより、記録媒体に画像を記録する。画像は複数の画素で構成され、画像データは、各画素の画素値(濃度値)から成る。画像記録装置は、ディザ法や誤差拡散法等により1画素を1ドットで表現して画素を記録したり、濃度パターン法等により1画素を複数ドットで表現し、この複数のドットのパターンによって画素を記録したりすることにより、擬似的に中間調を表現する。
特定色は、基本色以外の色であって、複数の基本色のうち少なくとも2つの所定基本色の組み合わせで表現可能な色である。このように、基本色の組み合わせで実現される特定色のインクを専用に設けて画像を記録することにより、特定色をより鮮やかに記録することができると共に、使用インクのトータル液量を減らすことができる。
本発明は、このような画像記録装置用の画像処理装置であり、設定手段は、特定色で記録されるべき画素を構成するドットの少なくとも一部を、組み合わせの色で記録すべき特定ドットとして設定する。なお、1画素を1ドットで表現して画素を記録する構成の場合には特定色で記録されるべき画素は1ドットで構成され、特定色で記録されるべき画素が複数ある場合にはその一部又は全部の画素が特定ドットとして設定される。また、1画素を複数ドットで表現して画素を記録する構成の場合には特定色で記録されるべき画素は複数ドットで構成され、この複数ドットのうち一部のドットが特定ドットとして設定される。
作成手段は、設定手段により設定された特定ドットが、所定基本色のドットの組み合わせで記録されるように、基本色のインクを吐出させるための基本色データ及び特定色のインクを吐出させるための特定色データを作成する。記録ヘッドは、この基本色データ及び特定色データに基づいて、各色のインクを記録媒体上に滴下する。
このように、特定色で記録されるべき画素全てを特定色のインクで記録するのではなく、一部の特定ドットに対しては少なくとも2つの所定基本色のインクを組み合わせて記録するように基本色データ及び特定色データを作成する。このため、特定ドットについては複数の所定基本色のインク滴の着弾位置が微妙にずれるので、ノズル毎のインク吐出特性のバラツキの均一性を乱すことができ、バンディングを目立ちにくくすることができる。
なお、記設定手段は、前記画素の画素値と前記記録ヘッドにより画像を記録したときに発生する筋状の濃度むらの発生度合いとの対応関係に基づいて、前記特定ドットの位置を設定する例えば、画素値とバンディングの度合いとの対応関係を予め実験等によって求めておき、画素値がバンディングが目立ちにくい濃度の場合には特定ドットの位置を増加させることにより、より効果的にバンディングを目立ちにくくすることができる。なお、記録用紙の種類によってインクの滲み方は異なり、滲みが少ないほどバンディングが目立ちやすく、滲みが多いほどバンディングが目立ちにくいため、画素値とバンディングの度合いとの対応関係は、記録用紙の種類毎に予め求めておくことが好ましい。この場合、請求項3に記載したように、前記設定手段は、画像が記録される記録用紙の種類に応じた対応関係を選択して前記特定ドットの位置を設定することにより、より効果的にバンディングを目立ちにくくすることができる。
また、請求項に記載したように、前記設定手段は、前記特定ドットの位置が2次元的に偏りのないランダムな位置となるように前記特定ドットの位置を設定するようにしてもよい。ここで、2次元的に偏りのないランダムな位置とは、特定ドットの位置が極端に固まったり離れたりしていない位置をいう。
また、請求項に記載したように、前記設定手段は、前記記録ヘッドにより画像を記録したときに発生する筋状の濃度むらの長手方向と直交する方向に沿って前記特定ドットの位置を設定することが好ましい。これにより、バンディングの方向と直交する方向に特定ドットが設定されるため、より効果的にバンディングを目立ちにくくすることができる。
また、請求項に記載したように、前記設定手段は、複数の閾値から成る所定のマトリクスパターンに基づいて、前記特定ドットの位置を設定するようにしてもよい。このマトリクスパターンとしては、例えばディザマトリクスやブルーノイズマスク等のハーフトーンスクリーンを用いてもよいし、任意に閾値を設定したマトリクスを用いても良い。
また、請求項に記載したように、前記記録ヘッドは、前記特定色及び前記基本色についてドット径の異なる複数種類のインク滴を吐出可能であり、前記設定手段は、前記特定ドットの一部を、当該一部の特定ドットの元のドット径よりも小さいドット径の特定色のドットをさらに記録する所定ドットとして設定し、前記作成手段は、前記所定ドットが、前記元のドット径よりも小さいドット径の特定色のドットと、前記元のドット径以下のドット径の前記所定基本色のドットとで記録されるように、前記特定色データ及び前記基本色データを作成するようにしてもよい。
このように、特定ドットを所定基本色のインクの組み合わせで記録するだけでなく、元のドット径よりも小径の特定色のドットを記録するようにすることにより、特定色を用いる利点を有し、より効果的にバンディングを目立ちにくくすることができる。
請求項記載の発明の画像処理方法は、画像データに基づいて、画素を構成するドットを記録するために複数の基本色のインク滴を吐出すると共に、少なくとも2つの所定基本色の組み合わせで表現可能な特定色のインク滴を吐出する記録ヘッドにより、画像を記録する画像記録装置用の画像処理方法であって、前記画素の画素値と前記記録ヘッドにより画像を記録したときに発生する筋状の濃度むらの発生度合いとの対応関係に基づいて、前記特定色で記録されるべき画素を構成するドットの少なくとも一部を、前記組み合わせの色で記録すべき特定ドットとして設定する設定工程と、前記設定手段により設定された特定ドットが、前記所定基本色のドットの組み合わせで記録されるように、前記基本色のインクを吐出させるための基本色データ及び前記特定色のインクを吐出させるための特定色データを作成する作成工程と、
を含むことを特徴とする。
このような画像処理方法を実行することにより、ノズル毎のインク吐出特性のバラツキの均一性を乱すことができ、バンディングを目立ちにくくすることができる。
請求項記載の発明の画像処理プログラムは、画像データに基づいて、画素を構成するドットを記録するために複数の基本色のインク滴を吐出すると共に、少なくとも2つの所定基本色の組み合わせで表現可能な特定色のインク滴を吐出する記録ヘッドにより、画像を記録する画像記録装置用の画像処理プログラムであって、前記画素の画素値と前記記録ヘッドにより画像を記録したときに発生する筋状の濃度むらの発生度合いとの対応関係に基づいて、前記特定色で記録されるべき画素を構成するドットの少なくとも一部を、前記組み合わせの色で記録すべき特定ドットとして設定するステップと、前記設定手段により設定された特定ドットが、前記所定基本色のドットの組み合わせで記録されるように、前記基本色のインクを吐出させるための基本色データ及び前記特定色のインクを吐出させるための特定色データを作成するステップと、を含む処理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
このような画像処理プログラムをコンピュータに実行させることにより、ノズル毎のインク吐出特性のバラツキの均一性を乱すことができ、バンディングを目立ちにくくすることができる。
請求項記載の画像記録装置は、前記請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の画像処理装置と、画像データに基づいて、画素を構成するドットを記録するために複数の基本色のインク滴を吐出すると共に、少なくとも2つの所定基本色の組み合わせで表現可能な特定色のインク滴を吐出する記録ヘッドと、を有することを特徴とする。
このような画像記録装置では、ノズル毎のインク吐出特性のバラツキの均一性を乱すことができ、バンディングを目立ちにくくすることができる。
本発明によれば、基本色以外の特定色のインクを用いた構成においてバンディングを目立ちにくくすることができる、という効果を有する。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1には、本発明に係るインクジェット記録装置12が示されている。インクジェット記録装置12の筐体14内の下部には給紙トレイ16が備えられており、給紙トレイ16内に積層された用紙Pをピックアップロール18で1枚ずつ取り出すことができる。取り出された用紙Pは、所定の搬送経路22を構成する複数の搬送ローラ対20で搬送される。以下、単に「搬送方向」というときは、記録媒体である用紙Pの搬送方向をいい、「上流」、「下流」というときはそれぞれ、搬送方向の上流及び下流を意味するものとする。
給紙トレイ16の上方には、駆動ロール24及び従動ロール26に張架された無端状の搬送ベルト28が配置されている。搬送ベルト28の上方には記録ヘッドアレイ30が配置されており、搬送ベルト28の平坦部分28Fに対向している。この対向した領域が、記録ヘッドアレイ30からインク滴が吐出される吐出領域SEとなっている。搬送経路22を搬送された用紙Pは、搬送ベルト28で保持されて吐出領域SEに至り、記録ヘッドアレイ30に対向した状態で、記録ヘッドアレイ30から画像情報に応じたインク滴が付着される。
なお、用紙Pを搬送ベルト28で保持した状態で周回させることで、吐出領域SE内に複数回通過させて、いわゆるマルチパスによる画像記録を行うことも可能であるが、本実施形態では、1パスで画像記録するものとする。
なお、搬送ベルト28は、一例として、半導電性ポリイミド材(表面抵抗値1010〜1013Ω/□、体積抵抗値109〜1012Ω・cm)を、厚さ75μm、幅380mm、周長1000mmに成形したものを使用できる。また、駆動ロール24及び従動ロール26としては、一例として、φ50mmのSUSロールを使用できる。
また、用紙Pを周回させる手段としては、搬送ベルト28に限られない。たとえば円筒状あるいは円柱状に形成された搬送ローラの外周に、記録媒体(用紙P)を吸着保持して回転させる構成でもよい。ただし、本実施形態のように搬送ベルト28を使用すると平坦部分28Fが構成されるので、この平坦部分28Fに対応させて記録ヘッドアレイ30を配置でき、好ましい。
記録ヘッドアレイ30は、本実施形態では、有効な記録領域が用紙Pの幅(搬送方向と直交する方向の長さ)以上とされた長尺状とされ、基本色であるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)の4色のインクに対応した4つのインクジェット記録ヘッド32Y、32M、32C、32K、基本色の組み合わせで表現される特定色(グリーン:G)のインクを吐出するインクジェット記録ヘッド32Gの合計5個のインクジェット記録ヘッド(以下、総称するときはインクジェット記録ヘッド32という)が搬送方向に沿って配置されており、カラーの画像を記録可能になっている。特定色は、基本色であるYMCK以外の色(例えばグリーン)である。
なお、それぞれのインクジェット記録ヘッド32においてインク滴を吐出する方法は特に限定されず、いわゆるサーマル方式や圧電方式等、公知のものを適用できる。
各インクジェット記録ヘッド32は、図示しない記録ヘッド制御手段によって制御されるようになっている。記録ヘッド制御手段は、たとえば、画像情報に応じてインク滴の吐出タイミングや使用するインク吐出口(ノズル)を決め、駆動信号をインクジェット記録ヘッド32に送る。
また、記録ヘッドアレイ30は、搬送方向と直交する方向に不動とされていてもよいが、必要に応じて移動するように構成しておくと、マルチパスによる画像記録で、より解像度の高い画像を記録したり、インクジェット記録ヘッド32の不具合を記録結果に反映させないようにしたりできる。
記録ヘッドアレイ30の近傍(本実施形態では搬送方向の両側)には、それぞれのインクジェット記録ヘッド32に対応した5つのメンテナンスユニット34Y、34M、34C、34K、34G(以下、総称するときはメンテナンスユニット34という)が配置されている。インクジェット記録ヘッド32に対してメンテナンスを行う場合には、図2に示すように、記録ヘッドアレイ30が上方へ移動し、搬送ベルト28との間に構成された間隙にメンテナンスユニット34が移動して入り込む。そして、ノズル面32N(図3参照)に対向した状態で、所定のメンテナンス動作(バキューム、ダミージェット、ワイピング、キャッピング等)を行う。
なお、本実施形態では、5つのメンテナンスユニット34を2個と3個に分割し、記録ヘッドアレイ30、画像記録時には記録ヘッドアレイ30の上流側及び下流側にそれぞれ配置されるようにしている。
図3にも詳細に示すように、記録ヘッドアレイ30の上流側には、電源38が接続された帯電ロール36が配置されている。帯電ロール36は、従動ロール26との間で搬送ベルト28及び用紙Pを挟みつつ従動し、用紙Pを搬送ベルト28に押圧する押圧位置と、搬送ベルト28から離間した離間位置との間を移動可能とされている。押圧位置では、接地された従動ロール26との間に所定の電位差が生じるため、用紙Pに電荷を与えて搬送ベルト28に静電吸着させることができる。
帯電ロール36としては、例えば、シリコーンゴムの表面に導電性カーボンを被覆し、体積抵抗値106〜107Ω・cm程度に調整したφ14mmのロールを使用することができる。
また、電源38としては、図3では直流電源を挙げているが、用紙Pを所定電位に帯電させることが可能であれば、交流電源でもよい。
なお、帯電ロール36よりもさらに上流側には、図示しないレジロールが設けられており、用紙Pが搬送ベルト28と帯電ロール36との間に至る前に位置合わせされる。
記録ヘッドアレイ30の下流側には、剥離プレート40が配置されており、用紙Pを搬送ベルト28から剥離することができる。剥離プレート40としては、たとえば、厚さ0.5mm、幅330mm、長さ100mmのアルミプレートを使用することができる。
剥離された用紙Pは、剥離プレート40の下流側で排出経路44を構成する複数の排出ローラ対42で搬送され、筐体14の上部に設けられた排紙トレイ46に排出される。
剥離プレート40の下方には、駆動ロール24との間で搬送ベルト28を挟持可能なクリーニングロール48が配置されており、搬送ベルト28の表面をクリーニングするようになっている。
給紙トレイ16と搬送ベルト28の間には、複数の反転用ローラ対50で構成された反転経路52が設けられており、片面に画像記録された用紙Pを反転させて搬送ベルト28に保持させることで、用紙Pの両面への画像記録を容易に行えるようになっている。
搬送ベルト28と排紙トレイ46の間には、特定色、基本4色の各インクをそれぞれ貯留するインクタンク54Y、54M、54C、54K、54Gが設けられている(以下、総称するときはインクタンク54という)。インクタンク54のインクは、図示しないインク供給配管によって、記録ヘッドアレイ30に供給される。基本4色及び特定色のインクとしては、水性インク、油性インク、溶剤系インク等、公知の各種インクを使用できる。
このような全体構成とされた本実施形態のインクジェット記録装置12では、上記したように、給紙トレイ16から取り出された用紙Pが搬送され、搬送ベルト28に至る。そして、帯電ロール36によって搬送ベルト28に押し付けられると共に、帯電ロール36からの印加電圧によって搬送ベルト28に吸着(密着)して保持される。この状態で、搬送ベルトの循環によって用紙Pが吐出領域SEを通過しつつ、記録ヘッドアレイ30からインク滴が吐出されて、用紙P上に画像が記録される。
画像が記録された用紙Pは、剥離プレート40で搬送ベルト28から剥離され、排出ローラ対42で搬送されて排紙トレイ46に排出される。
図4には、インクジェット記録装置12の制御系の概略ブロック図を示した。図4に示すように、インクジェット記録装置12は、制御部60、色変換部62、画像処理部64、記録データ作成部66、及び画像記録部68を含んで構成される。なお、色変換部62、画像処理部64、及び記録データ作成部66は、画像データをインクジェット記録装置12へ出力するパーソナルコンピュータ等の外部装置側に設けられていても良い。
制御部60は、色変換部62、画像処理部64、記録データ作成部66、及び画像記録部68を統括制御する。なお、画像記録部68は、図1〜3を参照して説明したインクジェット記録装置12のうち画像の記録に関する構成要素を含むものである。
色変換部62は、例えば用紙Pやインクの特性や後述するハーフトーン処理に応じた色補正や濃度補正を行うと共に、入力画像データがRGBデータの場合は、CMYKデータに変換する。なお、色補正処理は、一般にLUT(Look Up Table)と呼ばれる補正テーブルを用いて行う。
画像処理部64は、所謂ハーフトーン処理を実行する。すなわち256階調等の比較的高階調のデータから、画像記録部68で記録可能な階調数の画像データに変換する。ハーフトーン処理の手法としては、例えばディザ法や誤差拡散法等を用いることができるが、これに限られない。この処理は、GYMCKの各色毎に行われる。なお、用紙やインクが同じ場合でも、この処理が異なる場合には、前記LUTも異なることとなる。
なお、インクジェットプリンタで記録可能な階調数は一般的に2〜8階調であるが、本実施形態では一例としてYMCKGの各色共4階調、すなわち吐出するインク滴の種類が大滴、中滴、小滴の3つの場合について説明する。また、ここでは、大滴、中滴、小滴、無しの各々の4値化データをそれぞれ‘3’、‘2’、‘1’、‘0’とする。
また、画像処理部64は、特定色におけるバンディングを目立ちにくくするため、特定色の画像データの各画素値に基づいて、特定色の一部のドットが複数の所定基本色のドットに置換されるように、4値化された各色のデータを修正する(詳細は後述)。
記録データ作成部66は、画像処理部64で4値化された画像データを画像記録部68が解読可能なデータ構造に変換し、記録順序(転送順序)にデータを並び替えて画像記録部68へ出力する。このとき、インクジェット記録ヘッドやノズルの配列にマッピングさせた吐出タイミングやデータ配列も考慮して記録データを作成する。
画像記録部68は、記録データ作成部66で作成されたGYMCKの記録データに従って、各記録ヘッドのノズルからインクを吐出させる。これにより、用紙P上に画像が記録される。
このような構成のインクジェットプリンタでは、前述したように、インクジェット記録ヘッドのノズル毎にインクの吐出特性が微妙に異なること起因してバンディングが発生する場合があるが、このバンディングは、画素の濃度によって異なる。
図5には、例えば256階調の入力画像データの濃度と、4階調で記録するインクジェットプリンタ、すなわち入力画像データを4値化し、この4値化データに基づいて記録するインクジェットプリンタで発生するバンディングの度合いとの対応関係の一例を示した。図5に示すように、4階調で記録するため、バンディングの度合いが高くなる濃度のピークが3カ所存在する。
このように、濃度によってバンディングの度合いも異なるので、本実施形態では、バンディングを目立ちにくくするために、濃度に応じて特定色の所定位置のドット(特定ドット)を、特定色と同色となる複数の所定基本色のドットに置換されるように各色の4値化データを置換する。これにより、特定色のドットが複数の所定基本色のドットに置換され、置換された複数の所定基本色のドットの位置が微妙にずれることによりバンディングを目立ちにくくすることができる。なお、図5に示す濃度とバンディング度合いとの対応関係は一例であり、この対応関係は装置によって異なるため、実験等によって予め求めておく。また、記録用紙の種類によってもバンディング度合いは異なるので、記録用紙の種類毎に濃度とバンディング度合いとの対応関係を求めておく。
本実施形態では、図5に示すように、一例として、バンディングの度合いを3つの領域に分け、この領域毎に特定色(G)を複数の所定基本色(YとC)で置換する特定ドットの位置を定める。領域B1は、比較的バンディングが目立ちにくい領域であり、濃度DがD1≦D<D2又はD5≦D<D6の範囲にある領域である。領域B2は、バンディングが目立ちやすさが通常の領域であり、濃度DがD2≦D<D3又はD4≦D<D5の範囲にある領域である。領域B3は比較的バンディングが目立ちやすい領域であり、濃度DがD3≦D<D4の範囲にある領域である。この領域の設定は、予め実験等により濃度とバンディング度合いとの関係に基づいて定める。
特定色を複数の所定基本色で置換する特定ドットの位置は、予め定めたn×mの閾値マトリクスを用いて行う。この閾値マトリクスは、例えば図6に示すようなものを用いることができる。この閾値マトリクス70は、4×4のマトリクスの各マスに予め定めた閾値(0〜15)が設定されている。このような閾値マトリクス70をタイル状に画像データに敷き詰めるイメージで各閾値と画像データの各画素位置とを対応させ、後述するように画像データの濃度に応じて設定する比較閾値T1、T2と、閾値マトリクス70の各閾値とを比較して、特定色を複数の所定基本色で置換する特定ドットの位置を定める。そして、ディザ法と同様に、1ブロック(4×4画素)分の処理が終了する毎に閾値マトリクス70を次のブロックに順次移動させ、同様の処理を全ての画素について行う。なお、閾値マトリクスは、この例以外にも、間引き位置が2次元的に偏りのないランダムな位置となるような、図13に示すような公知のベイヤー型ディザマトリクス72や、図14に一例を示す各閾値が高周波ノイズのブルーノイズマスク等のハーフトーンスクリーン74を用いてもよい。
次に、本実施形態の作用として、画像処理部64で実行される特定色の置換処理について、図7に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップ102では、特定色の入力画像データのi行j列の画素の画素値(濃度値)Dijのバンディングの度合いが、図5に示すB1の領域であるか否か、すなわち、画素値DijがD1≦Dij<D2又はD5≦Dij<D6の範囲であるか否かを判断し、画素値(濃度値)Dijのバンディングの度合いが図5に示すB1の領域にある場合には、ステップ104へ移行し、B1の領域でない場合には、ステップ114へ移行する。
ステップ104では、第1の比較閾値T1を予め定めた比較閾値TH1に設定すると共に、第2の比較閾値T2を予め定めた比較閾値TH2に設定する。ここで、比較閾値T1は、特定色を複数の所定基本色で置換する特定ドットの位置を定めるための閾値であり、閾値マトリクスの各閾値のうち比較閾値T1以上となる位置が、特定ドットの位置として設定される。また、比較閾値T2は、T1<T2となるように設定され、閾値マトリクスの各閾値のうち比較閾値T2以上となる位置が、特定色を複数の所定基本色で置換するだけでなく、特定色の小滴のドットを記録する所定ドットの位置として設定される。すなわち、閾値マトリクスの各閾値のうち比較閾値T1未満の位置のドットについての各色の4値化データは修正せずそのままとされる。
一方、比較閾値T1以上で且つT2未満の位置のドットについては特定色を複数の所定基本色で置換する特定ドットに設定され、比較閾値T2以上の位置のドットについては特定色を複数の所定基本色で置換するだけでなく、置換前の特定ドットのドット径より小さいドット径の特定色のドットを記録する所定ドットの位置に設定される。所定ドットに設定されたドットについては、置換される所定基本色のドットのドット径は、置換前の特定ドットのドット径以下のドット径、すなわち置換前の特定ドットのドット径と同等かそれよりも小さいドット径となるように設定される。
所定ドットに設定されたドットにおける置換後の特定色のドット及び所定基本色のドットのドット径は、以下のようにして設定される。例えば、予め色味が近くなるドット径の組み合わせ、より具体的には、特定色のドット径と、これに色味が近くなる特定色のドット径及び複数の所定基本色のドット径の組み合わせと、の対応関係を決定しておく。例えばドット径が大径の特定色に対しては、これに色味が近い組み合わせとして中径の特定色及び中径の複数の所定基本色を対応させ、ドット径が中径の特定色に対しては、これに色味が近い組み合わせとして小径の特定色及び小径の複数の所定基本色を対応させる。これにより、元の特定色のドットに対応する色味の近い特定色及び所定基本色のドット径の組が定まる。この組は、後述するように、パッチを測色することで求めてもよい。特定色に対して、基本色のインクが薄い場合等は、置換後の所定基本色のドット径は、置換前の特定ドットのドット径と同等となることもある。また、置換前と置換後とでは微妙な色味の違いが生じるが、その違いはマクロ的に見た全体の色味の違いであり、ハーフトーン処理に応じた前記LUTを選択して用いることにより解消することができる。
なお、図6に示す閾値マトリクス70を用いる場合には、例えばTH1=12、TH2=14に予め設定される。この場合、図8に示すように、図中斜線で示す位置(閾値が12以上の位置)の合計4個のドットが特定ドットとして設定され、複数の所定基本色に置換される。また、特定ドットのうち★印の位置(閾値が14以上の位置)の合計2個のドットが所定ドットに設定され、複数の所定基本色のドットに加えて特定色のドットが記録される。なお、前述したように、置換後における特定色のドットは、元の特定色のドットのドット径よりも小径のドットで記録され、置換後における複数の所定基本色のドットは、元の特定色のドットのドット径よりも小径か同等のドットで記録される。
ステップ106では、設定した比較閾値T1、T2に基づいて置換処理を行う。すなわち、比較閾値T1以上で且つT2未満のドットを特定ドットに設定するべく、特定ドットの4値化データ及び複数の所定基本色の基本色データを書き換える。具体的には、特定ドットの特定色の4値化データを‘0’、すなわちインク滴無しに書き換えると共に、その特定ドットの複数の所定基本色の4値化データを、書き換える前の特定色の4値化データと同じデータに書き換える。すなわち、特定色の4値化データが‘3’、すなわち大滴を表すデータであった場合には、複数の所定基本色の4値化データも同じ‘3’に書き換える。これにより、特定色で記録されるべき特定ドットが複数の所定基本色に置換されて記録される。
一方、ステップ114では、画素値Dijのバンディングの度合いが、図5に示すB2の領域であるか否か、すなわち、画素値DijがD2≦Dij<D3又はD4≦Dij<D5の範囲であるか否かを判断し、画素値Dijのバンディングの度合いが図5に示すB2の領域にある場合には、ステップ116へ移行し、B2の領域でない場合には、ステップ118へ移行する。
ステップ116では、特定ドットの位置を定めるための第1の比較閾値T1を予め定めた比較閾値TC1に設定すると共に、所定ドットの位置を定めるための第2の比較閾値T2、第3の比較閾値T3を予め定めた比較閾値TC2、TC3に各々設定する。なお、TC1<TH1、TC2<TH2、TC2<TC3であり、図6に示す閾値マトリクス70を用いる場合には、例えばTC1=9、TC2=10、TC3=11に予め設定される。この場合、図9に示すように、図中斜線で示す位置(閾値が9以上の位置)の合計7個のドットが特定ドットに設定され、そのうち★印の位置(閾値が10以上で且つ11以下の位置)の合計2個のドットが所定ドットに設定される。
ステップ106では、上記と同様に、設定した比較閾値T1、T2に基づいて置換処理を行う。
ここで、例えば図12に示すように特定色のみによってドットが記録された場合、バンディングが発生するが、上記のように一部のドットを複数の所定基本色で置換することにより、図10に示すようにバンディングが目立つのを防ぐことができる。例えば図12の特定色(グリーン)のドット80Gは、図9に示す斜線の位置のドットに対応し、図10に示すように所定基本色であるイエロー、シアンのドット80Y、80Cに置換される。このとき、ドット80Y、80Cの着弾位置がすれることにより、バンディングを目立ちにくくすることができる。なお、図12に示すように元々中滴で記録されるべきドット82Gは図10に示すように、同じく中滴のドット82Y、82Cに置換される。これにより、より元画像に近い画像を記録することができる。
また、図9の★印の位置のドットについては、特定色のドットが所定基本色であるイエロー、シアンのドット80Y、80Cに置換されて記録されるだけでなく、特定色のグリーンのドット84Gも記録される。なお、イエロー、シアンのドット80Y、80C及びグリーンのドット84Gは、元の特定色のドットのドット径よりも小径のドットで記録される。このように、特定ドットのうち一部の所定ドットに特定色の小径のドットを記録することにより、特定色を用いる利点を有し、より効果的にバンディングを目立ちにくくすることができる。
一方、ステップ118では、画素値Dijのバンディングの度合いが、図5に示すB3の領域であるか否か、すなわち、画素値DijがD3≦Dij<D4の範囲であるか否かを判断し、画素値Dijのバンディングの度合いが図5に示すB3の領域にある場合には、ステップ120へ移行する。また、画素値Dijのバンディングの度合いがB3の領域でない場合、すなわち画素値Dijが0≦Dij<D1又はD6≦Dijの場合には、バンディングが発生しないため、置換処理を行わずにステップ108へ移行する。
ステップ120では、特定ドットの位置を定めるための第1の比較閾値T1を予め定めた比較閾値TL1に設定すると共に、所定ドットの位置を定めるための第2の比較閾値T2、第3の比較閾値T3を予め定めた比較閾値TL2、TL3に各々設定する。なお、TL1<TC1、TL2<TC2、TL2<TL3であり、図6に示す閾値マトリクス70を用いる場合には、例えばTL1=5、TL2=9、TL3=12に予め設定される。この場合、図11に示すように、図中斜線で示す位置(閾値が5以上の位置)の合計10個のドットが特定ドットに設定され、そのうち★印の位置(閾値が9以上で且つ12以下の位置)の合計4個のドットが所定ドットに設定される。
ステップ108では、全画素について上記の処理を終了したか否かを判定し、終了していない場合にはステップ102へ戻って次の画素について上記と同様の処理を行う。なお、1ブロック(4×4画素)分の処理が終了する毎に閾値マトリクス70を次のブロックに移動させて同様の処理を行う。一方、全画素について上記の処理が終了した場合には、本ルーチンを終了する。
なお、ハーフトーン処理の手法としてディザ法を用いる場合には、全画素についてハーフトーン処理した後に、上記のような置換処理を全画素分まとめて行っても良いし、ハーフトーン処理を1画素分行う毎に置換処理を行っても良い。
また、ハーフトーン処理の手法として誤差拡散法を用いる場合については、全画素についてハーフトーン処理した後に、上記のような置換処理を全画素分まとめて行っても良いが、ハーフトーン処理を1画素分行う毎に置換処理を行う方が好ましい。これは、置換後のドットの画素濃度に対応した画素値に基づいて誤差拡散処理を行う方が、置換処理による色味の変化を少なくすることができるためである。
以下、誤差拡散法を用いる場合における置換後のドットの画素値に計算について、画像データの階調数が256階調の場合を例に説明する。
まず、予め実験等により、特定色を256階調で各々印刷した各濃度のパッチを測色すると共に、特定色に対応した複数の所定基本色の全てのドット径の組み合わせのドットについて印刷した各パッチ、及び、特定色と特定色に対応した複数の所定基本色の全てのドット径の組み合わせのドットについて印刷した各パッチのパッチを測色し、特定色の階調値と、階調値に対応した前記組み合わせのドット(その階調値と最も色差が小さくなる前記組み合わせのドット)との対応関係を予め求めておき、例えば画像処理部64内部のメモリに予め記憶しておく。そして、誤差拡散処理時には、置換後の前記組み合わせのドットに対応した特定色の階調値を画素値として、誤差を計算する。
具体的には、例えば置換処理により大径の特定色のドットが、中径の特定色、小径の基本色A、及び中径の基本色Bの組み合わせのドットに置換された場合、その組み合わせに対応した特定色の階調値を前記対応関係から求める。例えば中径の特定色、小径の基本色A、及び中径の基本色Bの組み合わせのドットのパッチと最も色差が小さい特定色の階調値が‘253’であった場合には、この値がその画素の画素値に修正され、誤差が計算される。仮にこの画素の元の画素値が‘200’だとすると、置換前と置換後における特定色の誤差は200−253=−53となる。なお、所定基本色については、通常の誤差拡散の計算が行われる。
このように、本実施形態では、画素の濃度に応じて特定ドットの位置を設定して、設定された位置の特定ドットを特定色から複数の所定基本色に変換するため、バンディングが目立つのを効果的に防ぐことができる。
なお、図15に示す閾値マトリクスのように、図12に示すようなバンディングの方向、すなわち黒筋又は白筋の長手方向と直交する方向に特定ドットが設定されるように閾値が設定されるようにしてもよい。すなわち、バンディングの方向と直交する方向の閾値を全て‘0’にした列を設ける。これにより、図9に示すように、バンディングの方向と直交する方向に沿って特定ドットが設定され、より効果的にバンディングを目立ちにくくすることができる。
また、本実施形態では、有効な記録領域が用紙の幅以上の長さを有する長尺状の記録ヘッドアレイを用いた場合について説明したが、有効な記録領域が用紙Pの幅未満の長さを有する記録ヘッドアレイを用紙の搬送方向と直交する方向に走査しながら画像を記録するインクジェットプリンタについても本発明を適用可能である。
また、本実施形態では、各インクの滴径が大滴、中滴、小滴、無しの場合について説明したが、これに限らず、滴径の種類をこれより多くしても良いし、少なくしてもよい。
また、本実施形態では、特定色がグリーンの場合を例に説明したが、これに限らず、マゼンダ及びイエローの混合色で表されるレッドや、マゼンダ及びシアンの混合色で表されるブルーであってもよい。
また、本実施形態では、特定色が1色の場合の構成について説明したが、これに限らず、複数の異なる特定色、例えばレッド、ブルー等も用いるように構成してもよい。
本発明に係るインクジェット記録装置の画像記録状態における概略構成図である。 本発明に係るインクジェット記録装置のメンテナンス状態における概略構成図である。 本発明に係るインクジェット記録装置の搬送ベルト及びその近傍を示す概略構成図である。 本発明に係るインクジェット記録装置の制御ブロック図である。 濃度とバンディング度合いとの関係を示す線図である。 閾値マトリクスの一例を示す図である。 置換処理ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 特定ドットの位置について説明するための図である。 特定ドットの位置について説明するための図である。 特定色が複数の所定基本色に置換された場合のドット形状について説明するための図である。 特定ドットの位置について説明するための図である。 バンディングについて説明するための図である。 閾値マトリクスの他の例を示す図である。 閾値マトリクスの他の例を示す図である。 閾値マトリクスの他の例を示す図である。
符号の説明
12 インクジェット記録装置
30 記録ヘッドアレイ
32Y、32M、32C、32K、32G インクジェット記録ヘッド
58 色変換部
60 制御部
62 色変換部
64 画像処理部
66 記録データ作成部(設定手段、作成手段)
68 画像記録部
70 ハーフトーンスクリーン

Claims (9)

  1. 画像データに基づいて、画素を構成するドットを記録するために複数の基本色のインク滴を吐出すると共に、少なくとも2つの所定基本色の組み合わせで表現可能な特定色のインク滴を吐出する記録ヘッドにより、画像を記録する画像記録装置用の画像処理装置であって、
    前記画素の画素値と前記記録ヘッドにより画像を記録したときに発生する筋状の濃度むらの発生度合いとの対応関係に基づいて、前記特定色で記録されるべき画素を構成するドットの少なくとも一部を、前記組み合わせの色で記録すべき特定ドットとして設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定された特定ドットが、前記所定基本色のドットの組み合わせで記録されるように、前記基本色のインクを吐出させるための基本色データ及び前記特定色のインクを吐出させるための特定色データを作成する作成手段と、
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記設定手段は、画像が記録される記録用紙の種類に応じた対応関係を選択して前記特定ドットの位置を設定することを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  3. 前記設定手段は、前記特定ドットの位置が2次元的に偏りのないランダムな位置となるように前記特定ドットの位置を設定することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記設定手段は、前記記録ヘッドにより画像を記録したときに発生する筋状の濃度むらの長手方向と直交する方向に沿って前記特定ドットの位置を設定することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の画像処理装置。
  5. 前記設定手段は、複数の閾値から成る所定のマトリクスパターンに基づいて、前記特定ドットの位置を設定することを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記記録ヘッドは、前記特定色及び前記基本色についてドット径の異なる複数種類のインク滴を吐出可能であり、前記設定手段は、前記特定ドットの一部を、当該一部の特定ドットの元のドット径よりも小さいドット径の特定色のドットをさらに記録する所定ドットとして設定し、前記作成手段は、前記所定ドットが、前記元のドット径よりも小さいドット径の特定色のドットと、前記元のドット径以下のドット径の前記所定基本色のドットとで記録されるように、前記特定色データ及び前記基本色データを作成することを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の画像処理装置。
  7. 画像データに基づいて、画素を構成するドットを記録するために複数の基本色のインク滴を吐出すると共に、少なくとも2つの所定基本色の組み合わせで表現可能な特定色のインク滴を吐出する記録ヘッドにより、画像を記録する画像記録装置用の画像処理方法であって、
    前記画素の画素値と前記記録ヘッドにより画像を記録したときに発生する筋状の濃度むらの発生度合いとの対応関係に基づいて、前記特定色で記録されるべき画素を構成するドットの少なくとも一部を、前記組み合わせの色で記録すべき特定ドットとして設定する設定工程と、
    前記設定手段により設定された特定ドットが、前記所定基本色のドットの組み合わせで記録されるように、前記基本色のインクを吐出させるための基本色データ及び前記特定色のインクを吐出させるための特定色データを作成する作成工程と、
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
  8. 画像データに基づいて、画素を構成するドットを記録するために複数の基本色のインク滴を吐出すると共に、少なくとも2つの所定基本色の組み合わせで表現可能な特定色のインク滴を吐出する記録ヘッドにより、画像を記録する画像記録装置用の画像処理プログラムであって、
    前記画素の画素値と前記記録ヘッドにより画像を記録したときに発生する筋状の濃度むらの発生度合いとの対応関係に基づいて、前記特定色で記録されるべき画素を構成するドットの少なくとも一部を、前記組み合わせの色で記録すべき特定ドットとして設定するステップと、
    前記設定手段により設定された特定ドットが、前記所定基本色のドットの組み合わせで記録されるように、前記基本色のインクを吐出させるための基本色データ及び前記特定色のインクを吐出させるための特定色データを作成するステップと、
    を含む処理をコンピュータに実行させることを特徴とする画像処理プログラム。
  9. 前記請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の画像処理装置と、
    画像データに基づいて、画素を構成するドットを記録するために複数の基本色のインク滴を吐出すると共に、少なくとも2つの所定基本色の組み合わせで表現可能な特定色のインク滴を吐出する記録ヘッドと、
    を有する画像記録装置。
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