JP2001277552A - 印刷制御装置、印刷制御方法、印刷装置、および記録媒体 - Google Patents

印刷制御装置、印刷制御方法、印刷装置、および記録媒体

Info

Publication number
JP2001277552A
JP2001277552A JP2000091219A JP2000091219A JP2001277552A JP 2001277552 A JP2001277552 A JP 2001277552A JP 2000091219 A JP2000091219 A JP 2000091219A JP 2000091219 A JP2000091219 A JP 2000091219A JP 2001277552 A JP2001277552 A JP 2001277552A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
dots
color
image
achromatic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000091219A
Other languages
English (en)
Inventor
Seshin Shu
世辛 周
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2000091219A priority Critical patent/JP2001277552A/ja
Publication of JP2001277552A publication Critical patent/JP2001277552A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Color, Gradation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 粒状性の良好な高画質のカラー画像を印刷す
る。 【解決手段】 カラープリンタに、シアン,マゼンタ,
イエロ,ブラック、および淡ブラックのインクを設け、
各色インクドットを形成可能としておく。こうすれば、
例えば黒色画像を印刷する場合に、ブラックインクある
いは淡ブラックインクのいずれでも印刷可能となる。プ
リンタドライバは、カラー画像データに基づいて各色イ
ンクドットの形成有無を判断する場合に、ブラックドッ
トを形成するとドットが目立って粒状性が悪化する領域
では、淡ブラックドットを形成するように判断し、判断
結果をカラープリンタに出力する。こうすれば、ブラッ
クドットではドットが目立つ領域にはドットの目立たな
い淡ブラックドットが形成されることになるので、粒状
性の良好な高画質の画像を印刷することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、印刷媒体上に各
種インクドットを形成して高画質のカラー画像を印刷す
る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷媒体上に各色インクによるインクド
ットを形成してカラー画像を印刷する印刷装置が、コン
ピュータなどから出力されるカラー画像の出力機器とし
て広く使用されている。これら印刷装置は、次のよう
に、各色インクドットを適切に形成することによって、
シアン色,マゼンタ色,イエロ色を含んだ限られた種類
のインクドットを用いて多彩な色彩のカラー画像を印刷
することができる。例えば、カラー画像中のシアン色の
部分を印刷する場合には、シアン色のインクドットを形
成して画像を印刷する。同様に、マゼンタ色あるいはイ
エロ色の部分を印刷する場合は、それぞれマゼンタ色あ
るいはイエロ色のインクドットを用いて画像を印刷す
る。
【0003】また、カラー画像中の赤色の部分を印刷す
る場合には、マゼンタ色のインクドットとイエロ色のイ
ンクドットとを混在させながら画像を印刷する。こうす
れば、視覚上でいわゆる減法混色が生じるので、赤色の
色相を呈する画像を印刷することができる。同様に、マ
ゼンタ色のインクドットとシアン色のインクドットとを
混在させて画像を印刷すれば青色の画像を、シアン色の
インクドットとイエロ色のインクドットとを混在させて
画像を印刷すれば緑色の画像を、それぞれ印刷すること
ができる。
【0004】更に、シアン色,マゼンタ色,イエロ色の
3種類のインクドットを混在させて画像を印刷すれば、
明度の低い(暗い)カラー画像を印刷することができ
る。例えば、明度の低い赤色の画像を印刷する場合は、
赤色を印刷するためのマゼンタ色のインクドットおよび
イエロ色のインクドットに加えて、シアン色のインクド
ットを僅かに混在させながら画像を印刷する。シアン
色,マゼンタ色,イエロ色の各色インクドットをほぼ等
量ずつ混在させて形成すると、減法混色によって視覚上
では黒色を呈するので、マゼンタ色のインクドットとイ
エロ色のインクドットの中に僅かにシアン色のインクド
ットを形成することで、画像の明度を低下させる。画像
の明度を更に低くする場合には、シアン色のインクドッ
トの形成量を増やせばよい。尚、シアン色のインクドッ
トの形成量に比べて、マゼンタ色およびイエロ色のイン
クドットの形成量の方が遙かに多ければ画像の色相は依
然として赤色に保たれるが、シアン色のインクドットの
形成量が多くなると赤い色の鮮やかさ、すなわち彩度が
保てなくなるので、シアン色インクドットの形成に合わ
せてマゼンタ色とイエロ色のインクドットの形成量を増
やしてやる必要がある。
【0005】ここで、一般に印刷媒体には、単位面積当
たりに形成可能なインクドットの総量に制限がある。本
明細書では、この制限をインクデューティ制限と呼び、
形成可能なインクドット総量の制限値をインクデューテ
ィ制限値と呼ぶ。画像の明度を低くするために3種類の
インクドットを混在させて形成すると、インクデューテ
ィ制限の制約を受けて画質の低下をきたす場合があるの
で、ブラック色のインクドットを混在させながら画像を
印刷する技術が広く用いられている。例えば、明度が次
第に低くなる赤色の画像を印刷する場合は、次のように
してブラック色のインクドットを形成する。先ず、マゼ
ンタ色およびイエロ色のインクドットを混在させて形成
しておき、ここにシアン色のインクドットを少しずつ形
成していく。赤い色の彩度を保つために、シアン色のイ
ンクドットの増加に合わせて、マゼンタ色のインクドッ
トおよびイエロ色のインクドットの形成量も増加させて
いく。インクドットの総量がインクデューティ制限値に
近づくとブラック色のインクドットを形成し、それに合
わせて、明度を低下させるために形成していたシアン
色,マゼンタ色,イエロ色の各色のインクドットの形成
を中止する。ブラック色のインクドットを用いれば、シ
アン色,マゼンタ色,イエロ色の各色インクドットの減
法混色を利用するよりも少量のインクドットで画像の明
度を低下させることができるので、ブラック色のインク
ドットを形成することにより、インクデューティ制限に
対して余裕が生まれる。このように、シアン色,マゼン
タ色,イエロ色の各色インクドットをブラック色のイン
クドットで置き換えていくことにより、印刷媒体のイン
クデューティ制限による制約を受けることなく、画像の
明度を低くしていくことが可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ブラック色の
インクドットは目立ち易いドットであるために、画像の
明度を低くするためにブラック色のインクドットを形成
するとドットが目立ってざらざらした感じの画像となり
易く、画像の粒状性が悪化するいう問題があった。かと
いって、ブラック色のインクドットを用いずに、代わり
にシアン色,マゼンタ色,イエロ色の各色インクドット
を形成したのでは、明度の低い画像を印刷する場合に多
量のインクドットを形成しなければならなくなるので、
インクデューティ制限の制約から、画像の彩度を維持す
ることが困難となる。
【0007】本発明は、従来技術における上述の課題を
解決するためになされたものであり、粒状性の良好な高
画質の画像を印刷することを可能とする技術の提供を目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の印
刷制御装置は、次の構成を採用した。すなわち、互いに
組み合わせて用いることにより無彩色を表現可能な複数
の有彩色インクによるインクドットと、無彩色のインク
によるインクドットとを形成してカラー画像を印刷する
印刷部に、該各色のインクドットの形成を制御するため
の制御信号を出力して、該印刷部を制御する印刷制御装
置であって、前記カラー画像の画像データを受け取る画
像データ受取手段と、前記受け取った画像データに基づ
いて、前記各色のインクドットの形成有無を判断するド
ット形成判断手段と、前記ドット形成判断手段の判断結
果を、前記制御信号として前記印刷部に出力する制御信
号出力手段とを備え、前記ドット形成判断手段は、前記
複数の有彩色インクのインクドットと、第1の無彩色の
インクのインクドットと、該第1の無彩色インクよりも
明度の高い第2の無彩色インクのインクドットとについ
て、ドット形成の有無を判断する手段であることを要旨
とする。
【0009】また、上記の印刷制御装置に対応する本発
明の印刷制御方法は、互いに組み合わせて用いることに
より無彩色を表現可能な複数の有彩色インクによるイン
クドットと、無彩色のインクによるインクドットとを形
成してカラー画像を印刷する印刷部に、該各色のインク
ドットの形成を制御するための制御信号を出力して、該
印刷部を制御する印刷制御方法であって、前記カラー画
像の画像データを受け取り、前記受け取った画像データ
に基づいて、前記各色のインクドットの形成有無を判断
し、前記ドット形成有無の判断結果を、前記制御信号と
して前記印刷部に出力するとともに、前記ドット形成有
無の判断に際しては、前記複数の有彩色インクのインク
ドットと、第1の無彩色のインクのインクドットと、該
第1の無彩色インクよりも明度の高い第2の無彩色イン
クのインクドットとについて、ドット形成の有無を判断
することによって、前記印刷部を制御することを要旨と
する。
【0010】かかる印刷制御装置および印刷制御方法に
おいては、無彩色のインクとして、前記第1の無彩色イ
ンクと前記第2の無彩色インクとを備えている。このた
め、該第1の無彩色インクによるドットの一部あるいは
全部に代えて、2の無彩色インクのドットを形成した
り、逆に、該第2の無彩色インクによるドットの一部あ
るいは全部に代えて、該第1の無彩色インクのドットを
形成することが可能である。また、該第2の無彩色イン
クは該第1の無彩色インクよりも明度の高いインクに設
定されているので、該第1の無彩色インクのドットを形
成した場合と、該第2の無彩色インクのドットを形成し
た場合とで、印刷されたカラー画像の画質に異なった影
響を生じさせる。従って、カラー画像の画質に好ましい
影響を与えるように、該第1の無彩色インクのドットと
該第2の無彩色インクのドットとを適切な割合で形成す
ることで、より高画質なカラー画像を印刷することが可
能となる。
【0011】かかる印刷制御装置においては、次のよう
なインクを前記第2の無彩色インクとしても良い。すな
わち、組合せにより無彩色を表現している前記複数の有
彩色インクの中で最もインク量の少ない有彩色インクと
等量のインクで画像を形成したときに、該有彩色インク
で表現された該無彩色の画像の明度よりも、明度の高い
画像が形成されるインクを、前記第2の無彩色インクと
しても良い。
【0012】かかる第2の無彩色インクのインクドット
は、複数の有彩色インクを組み合わせても表現できない
ような、明度の高い無彩色のインクドットを形成するこ
とができる。従って、このような第2の無彩色インクを
用いることにより、有彩色インクを組み合わせて印刷し
た画像よりも、ドットの目立たない高画質のカラー画像
を印刷することが可能となる。
【0013】かかる印刷制御装置においては、次のよう
なインクを前記第2の無彩色インクとしても良い。すな
わち、前記有彩色インクの組合せによって表現された無
彩色の画像と同じ明度の画像を、該画像を形成する該有
彩色インクの合計インク量よりも少ないインク量で形成
可能なインクを、前記第2の無彩色インクとしても良
い。
【0014】かかる第2の無彩色インクを備えていれ
ば、有彩色インクのドットの組合せによって表現されて
いる無彩色を、該第2の無彩色インクのドットで置き換
えて表現することによって、使用するインク量の合計値
を減らすことができる。印刷媒体には、単位面積当たり
に使用することのできるインク量の上限値が決まってい
るので、該第2の無彩色インクのドットを形成すれば、
単位面積当たりに使用するインク量を上限値以下とする
ことができるので好ましい。
【0015】かかる印刷制御装置においては、有彩色イ
ンクのインクドットとして、シアン色インクのインクド
ット,マゼンタ色インクのインクドット,イエロ色イン
クのインクドットの各色インクドットについて、ドット
形成を制御しても良い。
【0016】少なくとも、シアン色インクのインクドッ
ト,マゼンタ色インクのインクドット,イエロ色インク
のインクドットの各色インクドットについて、ドット形
成を制御すれば、種々の色相を含むカラー画像を印刷す
ることができるので好ましい。
【0017】少なくとも、シアン色,マゼンタ色,イエ
ロ色の各色インクによるインクドットの形成を制御する
上述の印刷制御装置においては、前記各色のインクドッ
トに加えて、淡シアン色インクのインクドットおよび淡
マゼンタ色インクのインクドットについてのドット形成
を制御するとともに、前記第2の無彩色インクを次のよ
うなインクとしても良い。すなわち、前記有彩色インク
として前記淡シアン色インクと淡マゼンタ色インクとイ
エロ色インクとを用いて無彩色を表現するときの最もイ
ンク量の少ないインクと等量のインクで画像を形成した
ときに、該有彩色インクで表現された無彩色の画像の明
度よりも、明度の高い画像が形成されるインクを、前記
第2の無彩色インクとしても良い。
【0018】前記有彩色インクとして、淡シアン色イン
ク,淡マゼンタ色インク,イエロ色インクの各色インク
ドットを組み合わせることによって、明度の高い無彩色
を表現することができるが、前記第2の無彩色インクの
インクドットは、これら複数の有彩色インクを組み合わ
せても表現できないような、明度の高い無彩色のインク
ドットを形成することができる。従って、このような第
2の無彩色インクを用いることにより、ドットの目立た
ない高画質のカラー画像を印刷することが可能となるの
で好適である。
【0019】少なくとも、シアン色,マゼンタ色,イエ
ロ色,淡シアン色,淡マゼンタ色の各色インクによるイ
ンクドットの形成を制御する上述の印刷制御装置におい
ては、前記第2の無彩色インクを次のようなインクとし
ても良い。すなわち、前記有彩色インクとして前記淡シ
アン色インクと淡マゼンタ色インクとイエロ色インクと
を用いて表現された無彩色の画像と同じ明度の画像を形
成するために必要なインク量が、該無彩色の画像の形成
に要する該有彩色インクの合計インク量よりも少ないイ
ンクを、前記第2の無彩色インクとしても良い。
【0020】かかる第2の無彩色インクを備えれば、淡
シアン色,淡マゼンタ色,イエロ色のドットの組合せに
よって表現されている明度の高い無彩色を、該第2の無
彩色インクのドットで置き換えて表現することによっ
て、使用するインク量の合計値を減らすことができる。
その結果、単位面積当たりに使用するインク量を、印刷
媒体毎に定まっている上限値以下にすることが可能とな
るので好適である。
【0021】また、上述した各種の印刷制御装置と、該
印刷制御装置によってインクドットの形成を制御される
印刷部とを用いて、印刷装置を構成しても良い。かかる
印刷装置は、第1の無彩色インクおよび第2の無彩色イ
ンクを含んだ各色インクのインクドットを適切に形成し
て、高画質のカラー画像を印刷することができるので好
適である。
【0022】また、本発明は、上述した印刷制御方法の
動作を実現するプログラムをコンピュータに組み込むこ
とで、コンピュータを用いて実現することも可能であ
る。従って、本発明は次のような記録媒体としての構成
を取ることも可能である。すなわち、互いに組み合わせ
て用いることにより無彩色を表現可能な複数の有彩色イ
ンクによるインクドットと、無彩色のインクによるイン
クドットとを形成してカラー画像を印刷する印刷部に、
該各色のインクドットの形成を制御するための制御信号
を出力して、該印刷部を制御するためのするプログラム
を記録した記録媒体であって、前記カラー画像の画像デ
ータを受け取る機能と、前記受け取った画像データに基
づいて、前記各色のインクドットの形成有無を判断する
機能と、前記ドット形成有無の判断結果を、前記制御信
号として前記印刷部に出力する機能とを実現するプログ
ラムが記録されているとともに、前記ドット形成有無を
判断する機能として、前記複数の有彩色インクのインク
ドットと、第1の無彩色のインクのインクドットと、該
第1の無彩色インクよりも明度の高い第2の無彩色イン
クのインクドットとについて、ドット形成の有無を判断
する機能を実現するプログラムが記録されている記録媒
体としての態様である。
【0023】かかる記録媒体に記録されたプログラムを
コンピュータで読み取り、該コンピュータを用いて上述
の各機能を実現すれば、各色インクドットに加えて、第
2の無彩色インクのインクドットが形成されて、高画質
のカラー画像を印刷することが可能となる。
【0024】
【発明の他の態様】また、本発明は、前述した印刷制御
装置内で行われる機能を実現するためのプログラムコー
ドをコンピュータに記憶させ、該プログラムコードに記
述された各種機能をコンピュータを用いて実現すること
で、実施することも可能である。従って、本発明は次の
ようなプログラムコードとしての構成を採ることもでき
る。すなわち、互いに組み合わせて用いることにより無
彩色を表現可能な複数の有彩色インクによるインクドッ
トと、無彩色のインクによるインクドットとを形成して
カラー画像を印刷する印刷部に、該各色のインクドット
の形成を制御するための制御信号を出力して、該印刷部
を制御する方法を実現するプログラムを記述したプログ
ラムコードであって、前記カラー画像の画像データを受
け取る機能と、前記受け取った画像データに基づいて、
前記各色のインクドットの形成有無を判断する機能と、
前記ドット形成有無の判断結果を、前記制御信号として
前記印刷部に出力する機能とを実現する方法を記述する
とともに、前記ドット形成有無を判断する機能として、
前記複数の有彩色インクのインクドットと、第1の無彩
色のインクのインクドットと、該第1の無彩色インクよ
りも明度の高い第2の無彩色インクのインクドットとに
ついて、ドット形成の有無を判断する機能を実現する方
法を記述したプログラムコードとしての態様である。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の作用・効果をより明確に
説明するために、本発明の実施の形態を、次のような順
序に従って説明する。 A.第1実施例: A−1.装置構成: A−2.LKドット形成による画質の改善効果: A−3.変形例: B.第2実施例: B−1.装置構成: B−2.LKドット形成による画質の改善効果: B−3.変形例:
【0026】A.第1実施例: A−1.装置構成:図1は、本発明に関わる印刷制御装
置および印刷装置からなる印刷システムの構成を示す説
明図である。図示するように、この印刷システムは、コ
ンピュータ80にカラープリンタ20が接続された構成
となっており、コンピュータ80に所定のプログラムが
ロードされて実行されると、コンピュータ80とカラー
プリンタ20とが全体として一体の印刷システムとして
機能する。印刷しようとするカラー原稿は、コンピュー
タ80上で各種のアプリケーションプログラム91によ
って作成された画像等が使用される。また、コンピュー
タ80に接続されたスキャナ21を用いて取り込んだカ
ラー画像や、あるいはデジタルカメラ(DSC)28で
撮影した画像をメモリカード27を経由して取り込んで
使用することも可能である。これらの画像のデータOR
Gは、コンピュータ80内のCPU81によって、カラ
ープリンタ20が印刷可能な画像データに変換され、画
像データFNLとしてカラープリンタ20に出力され
る。カラープリンタ20が、この画像データFNLに従
って、印刷媒体上に各色のインクドットの形成を制御す
ると、最終的に、印刷用紙上にカラー原稿に対応したカ
ラー画像が印刷されることになる。
【0027】コンピュータ80は、各種の演算処理を実
行するCPU81や、データを一時的に記憶するRAM
83、各種のプログラムを記憶しておくROM82,ハ
ードディスク26等から構成されている。また、SIO
88をモデム24を経由して公衆電話回線PNTに接続
すれば、外部のネットワーク上にあるサーバSVから必
要なデータやプログラムをハードディスク26にダウン
ロードすることが可能となる。
【0028】カラープリンタ20はカラー画像の印刷が
可能なプリンタである。本実施例では、シアン,マゼン
タ,イエロ,ブラックの4色インクのドットに加えて、
ブラックインクより明度の高い淡ブラックインクのドッ
トを形成可能なインクジェットプリンタを使用してい
る。尚、以下では場合によって、シアンインク,マゼン
タインク,イエロインク,ブラックインク,淡ブラック
インクのそれぞれを、Cインク,Mインク,Yインク,
Kインク,LKインクと略称するものとする。
【0029】また、カラープリンタ20は、ピエゾ素子
を用いてインクを吐出することによって印刷用紙上にイ
ンクドットを形成する方式を採用している。尚、本実施
例で使用したカラープリンタ20では、ピエゾ素子を用
いてインクを吐出する方式を採用しているが、他の方式
によりインクを吐出するノズルユニットを備えたプリン
タを用いるものとしてもよい。例えば、インク通路に配
置したヒータに通電し、インク通路内に発生する泡(バ
ブル)によってインクを吐出する方式のプリンタに適用
するものとしてもよい。また、インクを吐出する代わり
に、熱転写などの現象を利用して、印刷用紙上にインク
ドットを形成する方式のプリンタであっても構わない。
【0030】図2は、本実施例の印刷制御装置の機能を
実現するための、コンピュータ80のソフトウェアの構
成を概念的に示すブロック図である。コンピュータ80
においては、すべてのアプリケーションプログラム91
はオペレーティングシステムの下で動作する。オペレー
ティングシステムには、ビデオドライバ90やプリンタ
ドライバ92が組み込まれていて、各アプリケーション
プログラム91から出力される画像データは、これらの
ドライバを介してカラープリンタ20に出力される。
【0031】アプリケーションプログラム91が印刷命
令を発すると、コンピュータ80のプリンタドライバ9
2は、アプリケーションプログラム91から画像データ
を受け取って所定の画像処理を行い、プリンタが印刷可
能な画像データFNLに変換した後、変換した画像デー
タFNLをカラープリンタ20に出力する。
【0032】図2は、本実施例の印刷制御装置の機能を
実現するための、コンピュータ80のソフトウェアの構
成を概念的に示すブロック図である。コンピュータ80
においては、すべてのアプリケーションプログラム91
はオペレーティングシステムの下で動作する。オペレー
ティングシステムには、ビデオドライバ90やプリンタ
ドライバ92が組み込まれていて、各アプリケーション
プログラム91から出力される画像データは、これらの
ドライバを介して、カラープリンタ20に出力される。
【0033】アプリケーションプログラム91が印刷命
令を発すると、コンピュータ80のプリンタドライバ9
2は、アプリケーションプログラム91から画像データ
を受け取って、所定の画像処理を行い、プリンタが印刷
可能な画像データFNLに変換してカラープリンタ20
に出力する。
【0034】図2に概念的に示すように、プリンタドラ
イバ92が行う画像処理は、解像度変換モジュール93
と、色変換モジュール94と、階調数変換モジュール9
5と,インターレースモジュール96の大きく4つのモ
ジュールから構成されている。以下、各モジュールが行
う画像処理の内容について簡単に説明する。
【0035】解像度変換モジュール93は、各種のアプ
リケーションプログラム91から受け取った画像データ
の解像度を、カラープリンタ20が印刷するための解像
度に変換する。画像データの解像度が印刷解像度よりも
低い場合は、線形補間を行って隣接画像データ間に新た
なデータを生成し、逆に印刷解像度よりも高い場合は、
一定の割合でデータを間引くことによって、画像データ
の解像度を印刷解像度に変換する。
【0036】色変換モジュール94は、解像度変換モジ
ュール93から印刷解像度に変換された画像データを受
け取って、色変換処理を行う。色変換処理とは、R,
G,Bの階調値からなる画像データをカラープリンタ2
0で使用するC,M,Y,K,LKの各色の階調値のデ
ータに変換する処理である。この処理は、色変換テーブ
ルLUTを用いて行われており、LUTにはR,G,B
のそれぞれの組合せからなる色を、C,M,Y,K,L
K各色で表現するときの、各色階調値の組合せが記憶さ
れている。
【0037】階調数変換モジュール95は、色変換モジ
ュール94から色変換済みの画像データを受け取って、
階調数変換処理を行う。本実施例においては、色変換後
の画像データは各色毎に256階調幅を持つデータとし
て表現されている。これに対し、本実施例のカラープリ
ンタ20では、「ドットを形成する」,「ドットを形成
しない」のいずれかの状態しか採り得ない。すなわち、
本実施例のカラープリンタ20は局所的には2階調しか
表現し得ない。そこで、256階調を有する画像データ
を、カラープリンタ20が表現可能な2階調で表現され
た画像データに変換する必要がある。このような階調数
の変換を行う処理が階調数変換処理である。
【0038】インターレースモジュール96は、階調数
変換モジュール95から各色インクドットの形成有無を
表すドットデータを受け取って、インターレース処理を
行う。インターレース処理は、ドットの形成有無を表す
形式に変換された画像データを、ドットの形成順序を考
慮しながらカラープリンタ20に転送すべき順序に並べ
替える処理である。インターレースモジュール96は、
処理を終了すると、画像データFNLとしてカラープリ
ンタ20に出力する。
【0039】カラープリンタ20は、画像データFNL
に従って各色のインクドットを形成する。その結果、印
刷用紙上に画像データORGに対応する画像を得ること
ができる。
【0040】図3は、本実施例のカラープリンタ20の
概略構成を示す説明図である。このカラープリンタ20
は、図示するように、キャリッジ40に搭載された印字
ヘッド41を駆動してインクの吐出およびドット形成を
行う機構と、このキャリッジ40をキャリッジモータ3
0によってプラテン36の軸方向に往復動させる機構
と、紙送りモータ35によって印刷用紙Pを搬送する機
構と、制御回路60とから構成されている。
【0041】キャリッジ40をプラテン36の軸方向に
往復動させる機構は、プラテン36の軸と並行に架設さ
れたキャリッジ40を摺動可能に保持する摺動軸33
と、キャリッジモータ30との間に無端の駆動ベルト3
1を張設するプーリ32と、キャリッジ40の原点位置
を検出する位置検出センサ34等から構成されている。
【0042】印刷用紙Pを搬送する機構は、プラテン3
6と、プラテン36を回転させる紙送りモータ35と、
図示しない給紙補助ローラと、紙送りモータ35の回転
をプラテン36および給紙補助ローラに伝えるギヤトレ
イン(図示省略)とから構成されている。印刷用紙P
は、プラテン36と給紙補助ローラの間に挟み込まれる
ようにセットされ、プラテン36の回転角度に応じて所
定量だけ送られる。
【0043】制御回路60は、CPU61とROM62
とRAM63等から構成されており、カラープリンタ2
0の各種機構を制御する。すなわち、制御回路60は、
キャリッジモータ30と紙送りモータ35の動作を制御
することによってキャリッジ40の主走査と副走査とを
制御するとともに、コンピュータ80から供給される画
像データFNLに基づいて、各ノズルでのインク滴の吐
出を制御している。この結果、印刷用紙上の適切な位置
にインクドットが形成される。
【0044】キャリッジ40にはブラック(K)インク
を収納するインクカートリッジ42と、シアン(C),
マゼンタ(M),イエロ(Y),淡ブラック(LK)の
インクを収納するインクカートリッジ43とが装着され
ている。もちろん、KインクとLKインクなどの他のイ
ンクを同じインクカートリッジに収納してもよい。複数
のインクを1つのカートリッジに収納可能とすれば、イ
ンクカートリッジをコンパクトに構成することができ
る。
【0045】キャリッジ40にインクカートリッジ4
2,43を装着すると、カートリッジ内の各インクは図
示しない導入管を通じて、各色毎のインク吐出用ヘッド
44ないし48に供給される。各ヘッドに供給されたイ
ンクは、制御回路60の制御の下でインク吐出用ヘッド
44ないし48から吐出される。
【0046】図4は、インク吐出用ヘッド44ないし4
8におけるインクジェットノズルNzの配列を示す説明
図である。図示するように、インク吐出用ヘッドの底面
には、K,C,M,Y,LKの各色のインクを吐出する
5組のノズル列が形成されており、1組のノズル列あた
り48個のノズルNzが、一定のノズルピッチkで配列
されている。
【0047】図5は、カラープリンタ20で用いられる
インク成分の一例を示したものである。図5に示すよう
に、各色のインクは蒸留水に、粘度調整用のジエチレン
グリコールと、各色毎の染料などを適量ずつ添加した混
合溶液である。本実施例で用いたLKインクは、染料で
あるフードブラック2が、Kインクのおよそ1/3程度
添加されたような組成となっている。もちろん、LKイ
ンクの組成はこれに限定されるものではなく、例えば、
周知な種々の黒色染料あるいは黒色顔料を添加したイン
ク組成とすることも可能である。また、LKインクの明
度がKインクの明度よりも高くなりさえすれば、染料あ
るいは顔料の添加量も種々の値とすることができる。
【0048】図6は、図5に示した組成の各色インクに
ついて、明度の計測結果を示した説明図である。横軸に
とったドット記録率とは、印刷用紙上に形成されるドッ
トの密度に相当する指標であり、ドット記録率0%はド
ットが全く形成されていない状態を表し、ドット記録率
100%はすべての画素にドットが形成されている状態
を表している。また、縦軸にとった明度は、印刷用紙の
地色を100%とする相対的な明度で表示している。図
6に示すように、本実施例のLKインクは、Kインク,
Cインク,Mインクよりは明度が高く、Yインクよりは
明度の低いインクとなっている。従って、LKインクの
ドットは、Kインク,Cインク,Mインクの各色インク
ドットよりは目立ち難く、Yインクのドットよりは目立
ち易いドットである。
【0049】第1実施例のLKインクは、Cドット,M
ドット,Yドットを組み合わせて表現した無彩色(以下
では、このような無彩色をコンポジットブラックと呼
ぶ)の明度を基準として、次のようなインクと言うこと
もできる。すなわち、LKインクは、コンポジットブラ
ックを表現している各色ドットの中でドット形成量の最
も少ないドットと等量のLKドットを形成したときに、
コンポジットブラックの明度よりも僅かに明度の高い無
彩色を表現するようなインクである。
【0050】もっとも、LKインクはこのような明度の
インクに限られるものではなく、Kインクよりも明度の
高いインクであれば、後述するように種々の明度のイン
クを用いることができる。
【0051】以上のようなハードウェア構成を有するカ
ラープリンタ20は、キャリッジモータ30を駆動する
ことによって、各色のインク吐出用ヘッド44ないし4
8を印刷用紙Pに対して主走査方向に移動させ、また紙
送りモータ35を駆動することによって、印刷用紙Pを
副走査方向に移動させる。制御回路60の制御の下、キ
ャリッジ40の主走査および副走査を繰り返しながら、
適切なタイミングでノズルを駆動してインク滴を吐出す
ることによって、カラープリンタ20は印刷用紙上にカ
ラー画像を印刷している。
【0052】A−2.LKドット形成による画質の改善
効果:明度の低い(すなわち、暗い)赤色の画像を印刷
する場合を例にとって、LKドットを形成することによ
る画質改善効果について説明する。図7(a)は、第1
実施例のカラープリンタ20で、明度の低い赤色画像を
印刷するときの、各色インクドットのドット記録率を概
念的に示した説明図である。図示されているように、赤
い画像を印刷することに対応して、Mインクのドットお
よびYインクのドットが多数形成されている。図7
(a)に示した例では、MドットおよびYドットのドッ
ト記録率は約90%となっている。尚、カラープリンタ
20で赤色の画像を印刷するためのMドットの形成量と
Yドットの形成量とは、実際には必ずしも等しくはなら
ないが、ここでは理解を容易にするために、Mドットの
形成量とYドットの形成量とが等しいものとして説明す
る。
【0053】画像の明度を低くするために、Mドットと
Yドットとに加えて、LKドットも多数形成されてい
る。図6に示したように、LKドットはMドットあるい
はCドットよりも明度が高く目立ち難いドットであるた
め、LKドットを多数形成してもドットが目立って粒状
性を悪化させることはない。
【0054】Cドットは僅かな分量だけ形成され、Kド
ットは形成されていない。前述したように、Cドットと
MドットとYドットとが混在して形成されると、減法混
色によって視覚的には黒色を呈することになる。従っ
て、画像の色相を赤色とするために実際に寄与している
ドットは、MドットあるいはYドットのドット記録率か
らCドットのドット記録率を引いた分量、すなわち、図
7(a)で「有彩色部分」と表示した分量のMドットお
よびYドットである。尚、図7(a)に示した例では、
説明の都合上、僅かにCドットが形成されるものとした
が、Cドットの形成は必須ではなく、Cドットが形成さ
れない設定とすることもできる。
【0055】図7(a)の右端には、各色インクドット
のドット記録率の合計値を示している。図示されている
ように、各色インクドットのドット記録率の合計値は、
インクデューティ制限値を満足する設定となっている。
【0056】図7(b)は、図7(a)の画像と同様の
明度の低い赤色の画像を、LKドットもKドットも使用
せずに印刷する場合の、各色インクドットのドット記録
率を概念的に示した説明図である。図7(a)の条件で
は、画像の明度を低くするためにLKドットを形成した
が、図7(b)の条件ではLKドットもKドットも形成
しない場合を想定しているので、画像の明度を低くする
ためにはCドットを形成して、減法混色によって明度を
低くする必要がある。ここで、前述したようにインクデ
ューティの制限から、MドットおよびYドットの形成量
は増やすことができないので、Cドットを増加させる
と、実質的に赤色を表現している有彩色部分が減少し、
鮮やかな赤色を保つことができなくなる。場合によって
は、画像の明度を低くするために形成すべきCドットの
形成量が多いため、インクデューティの制限から、Mド
ットとYドットの形成量を減少させなければならない場
合もある。このように、LKドットもKドットも形成せ
ずに明度の低い赤色画像を印刷する場合、Cドットのド
ット形成量が増加すること、および、場合によってはM
ドットおよびYドットのドット形成量を減少させなけれ
ばならないことから、彩度の低い、すなわち鮮やかさの
ない画像となってしまう。
【0057】このことから明らかなように、LKドット
を形成することによって、明度の低い画像を印刷する場
合にも、充分な彩度を有する鮮やかな画像を印刷するこ
とが可能となる。
【0058】図7(c)は、図7(a)の画像と同様の
明度の低い赤色の画像を、Kドットを使用して印刷する
としたときの、各色インクドットのドット記録率を概念
的に示した説明図である。図7(a)の条件では、画像
の明度を低くするためにLKドットを形成したが、図7
(c)の条件ではKドットを形成する。ここで、Kドッ
トはたいへん明度が低く、目立ち易いドットであるた
め、赤色の画像中にKドットを形成するとドットが目立
って、ざらざらした感じの、いわゆる粒状性の悪い画像
となってしまう。
【0059】これに対して、LKドットはKドットより
も明度の高く、目立ち難いドットであるため、LKドッ
トを形成してもKドットのように粒状性を悪化させるこ
とがない。すなわち、LKドットを形成することによっ
て、明度の低い画像を印刷する場合にも、ドットの目立
たない高画質の画像を印刷することができる。
【0060】また、図7(a)と図7(c)とを比較す
れば明らかなように、MドットおよびYドットのドット
記録率については、いずれの条件でも同等の値となって
いるが、Cドットのドット記録率については図7(c)
の条件の方が大きな値となっている。換言すれば、図7
(a)の条件(LKドットを形成する条件)の方が、図
7(c)の条件(Kドットを形成する条件)よりも有彩
色部分が大きくなり、高彩度の画像を印刷することが可
能である。このように、LKドットを形成する場合より
もKドットを形成する場合の方が、Cドットが多量に形
成される現象は次の理由によるものである。すなわち、
Kドットはたいへん目立ち易いドットであり、充分に明
度の低い画像中に形成しない限り、印刷画像の粒状性を
悪化させる。このため、一定の程度まではCドット,M
ドット,Yドットを形成して減法混色により画像の明度
を低くしてやらなければならない。これを換言すれば、
Kドットは画像の明度を低下させるために単独で使用す
ることはできず、常に一定量のCドット,Mドット,Y
ドットとともに使用する必要がある。これに対して、L
KドットはKドットのようには目立ち易くないので、L
Kドットのみで画像を明度を低下させても、画像の粒状
性が大きく悪化することはない。従って、Cドット,M
ドット,Yドットとともに使用する必要はない。このよ
うな理由から、LKドットを形成する場合より、Kドッ
トを形成する場合の方が、多量のCドットが形成される
ことになる。
【0061】このことから明らかなように、LKドット
を形成することの効果として、明度の低い画像を印刷す
る場合にも、鮮やかな色彩の高画質の画像を印刷するこ
とが可能となる。更には、LKドットを形成して、画像
の明度を充分に低くしておけば、Kドットを形成しても
ドットが目立つことはない。従って、LKドットを形成
することによって、明度の低い画像を印刷する場合に
も、ドットの目立たない高画質の画像を印刷することが
可能となる。
【0062】以上のような効果に加えて、LKドットの
形成が可能となれば、次のような種々の効果も生じる。
先ず、LKドットを形成することによって、いわゆるモ
ノクロ画像と呼ばれる無彩色の画像や、あるいは、ほと
んどモノクロ画像と呼べるような、僅かに色の付いた画
像の画質を改善することができる。
【0063】このような効果が生じるのは、次の理由に
よる。LKドットを形成しないカラープリンタで、モノ
クロ画像を印刷する場合、Cドットと,Mドットと,Y
ドットとを形成し、減法混色を利用して画像を印刷す
る。もちろん、画像の明度が低い部分では、Kドットを
使用することができるが、明度の比較的高い部分ではド
ットの目立つKドットは使用できないので、画像のかな
りの領域がC,M,Yドットによって印刷される。とこ
ろが、減法混色によって無彩色を表現する場合、C,
M,Yの各色ドットのバランスが僅かにずれただけで、
無彩色であるべき画像に僅かに色が付いてしまう。各色
ドットのバランスは、例えば、ドット形成量がずれた
り、インクドットの大きさがずれるといった理由で生じ
得る。無彩色であるべきところに僅かでも色が付くと、
画質を大きく悪化させる。これに対して、本実施例のカ
ラープリンタ20はLKドットの形成が可能であるた
め、明度の比較的高い部分の画像もLKドットを用いて
印刷することができる。また、C,M,Y各色のドット
を用いる場合にも、LKドットの補助として用いるだけ
でよい。C,M,Yドットを全く使用しないか、あるい
は補助的に使用されるのであれば、各色ドットのバラン
スがずれても、画質が悪化することはない。このような
理由から、LKドットを形成すれば、モノクロ画像の画
質を改善することが可能となる。
【0064】また、LKドットの形成が可能となれば、
次のような理由から、カラー画像の退色性も一部改善す
ることができる。すなわち、カラー画像を大気に長時
間、晒したままにしておくとインクドットの色が次第に
あせていく。ここで、C,M,Y各色ドットの色があせ
る速さは、通常は異なっているので、モノクロ画像を大
気に晒しておくと、無彩色であった部分に色が付くこと
がある。これに対して、LKドットを用いて印刷された
モノクロ画像は、各色ドット間で色があせる速さが違う
といった影響を受けず、無彩色の部分は無彩色のまま安
定に保たれる。このことから、LKドットを形成すれ
ば、モノクロ画像の色相の安定性を改善することによっ
て、退色性を一部改善することができる。
【0065】A−3.変形例:以上に説明した第1実施
例では、LKインクとして、図5あるいは図6に示した
インクを使用している。第1実施例のLKインクは、コ
ンポジットブラック(Cドット,Mドット,Yドットを
組み合わせて表現した無彩色)の明度を基準とすれば、
前述したように、コンポジットブラックを表現する各色
ドットの中でドット形成量の最も少ないドットと等量の
LKドットを形成したときに、コンポジットブラックの
明度よりも僅かに明度の高い無彩色を表現するようなイ
ンクとなっている。もっとも、LKインクはこのような
明度のインクに限られるものではなく、種々の明度のイ
ンクをLKインクとして使用することができ、LKイン
クの明度に応じて、種々の効果を得ることができる。以
下では、このような第1実施例の各種変形例について簡
単に説明する。
【0066】(1)第1の変形例:第1実施例の第1の
変形例は、LKインクとして、コンポジットブラックを
表現する各色ドットの中でドット形成量の最も少ないド
ットと等量のLKドットを形成したときに、コンポジッ
トブラックの明度よりも明度の低い(暗い)無彩色を表
現するようなインクを使用する。もっとも、かかる第1
の変形例のLKインクであっても、Kインクよりは明度
の高い(明るい)インクであることは言うまでもない。
【0067】このような第1の変形例のLKドットを形
成すれば、前述した第1実施例のLKドットを形成した
場合よりも、明度の低下の度合いが大きいので、第1実
施例のLKドットを形成する場合よりも多くのC,M,
Yドットの形成を中止することができる。その結果、イ
ンクデューティ制限に対して大きな余裕が生まれ、彩度
の向上などの画質改善効果を得ることができる。また、
第1実施例の変形例のLKドットは、前述の第1実施例
のLKドットよりはドットが目立ち易いが、Kドットに
比べれば、依然としてドットが目立ち難いので、かかる
第1実施例の変形例のLKドットを形成することによ
り、粒状性が改善された高画質の画像を印刷することが
できる。
【0068】(2)第2の変形例:第1実施例の第2の
変形例は、第1実施例のLKインクよりも更に明度の高
いインクを、LKインクとして使用する。かかる第2の
変形例のLKインクとして、例えば、第1実施例のLK
インクに対して、黒色染料を更に1/3程度に減らした
組成のインクを使用することができる。
【0069】このような第2の変形例のLKインクは、
前述の第1実施例のLKインクに比べて明度が高く、ド
ットが目立ち難いインクである。従って、かかる第2の
変形例のLKドットは、第1実施例のLKドットではド
ットが目立って粒状性が悪化するような明るい画像の中
に形成しても、画像の粒状性を悪化させることなく、高
画質の画像を印刷することができる。
【0070】B.第2実施例:前述した第1実施例の印
刷システムにおいては、C,M,Y,K,LKの5種類
のインクドットを形成しながら画像を印刷した。これに
対して、第2実施例では、5種類のインクドットに加え
て、淡シアンインクのドットおよび淡マゼンタインクの
ドットを形成することが可能である。淡シアンインクの
ドットや淡マゼンタインクのドットはたいへん目立ち難
いドットであり、これらドットを明度の高い画像、例え
ばほとんど白紙に近いような画像中に形成してもドット
が目立つことがない。従って、淡シアンインクおよび淡
マゼンタインクのインクドットを形成することにより、
明度の高い領域での印刷画質を大きく向上させることが
できる。第2実施例の印刷システムでは、これら淡シア
ンインクおよび淡マゼンタインクのインクドットに加え
て、LKインクのドットを形成可能となっており、明度
の高い領域での印刷画質を、更に向上させることが可能
となっている。以下、このような第2実施例の印刷シス
テムについて説明する。
【0071】B−1.装置構成:第2実施例の印刷シス
テムは、前述の第1実施例の印刷システムに対して、
C,M,Y,K,LKの各色インクドットに加えて、淡
シアンインクのドットおよび淡マゼンタインクのドット
を形成可能な点が異なっている。このことに対応して、
第2実施例のプリンタドライバ192も若干異なってい
る。そこで、第1実施例のプリンタドライバ92の説明
に用いた図2を流用して、第2実施例のプリンタドライ
バ192について簡単に説明する。尚、以下では、淡シ
アンインクをLCインクと呼び、淡マゼンタインクをL
Mインクと呼ぶものとする。
【0072】第2実施例のプリンタドライバ192も第
1実施例の印刷システムと同様、解像度変換モジュール
193,色変換モジュール194,階調数変換モジュー
ル195,インターレースモジュール196の4つのモ
ジュールから構成されている。解像度変換モジュール1
93は画像データの解像度をカラープリンタ120の印
刷解像度に変換する。色変換モジュール194は、色変
換テーブルを参照しながら、RGB画像データをC,
M,Y,LC,LM,K,LKの各色画像データに色変
換する。階調数変換モジュール195は、各色毎に25
6階調を有する画像データをカラープリンタ120が表
現可能な2階調の画像データに変換する。インターレー
スモジュール196は、ドットの形成順序を考慮しなが
らインターレース処理を行って、階調数変換処理済みの
画像データを最終的な画像データFNLとしてカラープ
リンタ120に出力する。
【0073】図8は、第2実施例のカラープリンタ12
0に装着されているインク吐出用ヘッド44ないし50
のノズルNzの配列を示す説明図である。図示するよう
に、インク吐出用ヘッドの底面には、K,C,M,Y,
LC,LM,LKの各色のインクを吐出する7組のノズ
ル列が形成されており、1組のノズル列あたり48個の
ノズルNzが、一定のノズルピッチkで配列されてい
る。
【0074】図9は、カラープリンタ120で用いられ
るインク成分の一例を示したものである。図5に示した
第1実施例のインク組成に対して、LCインク,LMイ
ンクが追加されている。また、LKインクに添加されて
いる黒色染料(フードブラック2)の添加量も約1/2
に減らされている。もちろん、LKインクの組成はこれ
に限定されるものではなく、例えば、周知な種々の黒色
染料あるいは黒色顔料を添加したインク組成とすること
も可能である。また、LKインクの明度がKインクの明
度よりも高くなりさえすれば、染料あるいは顔料の添加
量も種々の値とすることができる。尚、図9に示した組
成の各色インクについて、明度の計測結果を図10に示
している。
【0075】第2実施例のLKインクは、LCドット,
LMドット,Yドットを組み合わせて表現した無彩色
(以下では、このような無彩色を淡コンポジットブラッ
クと呼ぶ)の明度を基準として、次の2つの特徴を兼ね
備えたインクと言うこともできる。先ず第1に、LKイ
ンクは、淡コンポジットブラックを表現している各色ド
ットの中でドット形成量の最も少ないドットと等量のL
Kドットを形成したときに、淡コンポジットブラックの
明度よりも僅かに明度の高い無彩色を表現するようなイ
ンクである。第2に、LKインクは、淡コンポジットブ
ラックと同じ明度の無彩色を印刷した場合に、淡コンポ
ジットブラックを形成する各色インクの合計量よりも、
LKインクのインク量の方が少なくなるようなインクで
ある。
【0076】もっとも、LKインクはこのような明度の
インクに限られるものではなく、Kインクよりも明度の
高いインクであれば種々の明度のインクを用いることが
できる。
【0077】B−2.LKドット形成による画質の改善
効果:前述したように、淡シアンインクのドットと淡マ
ゼンタインクのドットを形成可能とすることで、明度の
高い領域での印刷画質を大きく改善することができる。
第2実施例の印刷システムでは、これらドットに加え
て、図9および図10に示したLKインクのドットを形
成可能とすることによって、明度の高い領域での印刷画
質を更に改善することができる。以下、赤色の画像を明
度の高い領域から少しずつ明度を低くしていく場合を例
にとって、LKドットを形成することによる画質改善効
果について説明する。
【0078】図11(a)は、第2実施例のカラープリ
ンタ120で、明度の高い赤色から少しずつ明度が低く
なるような画像を印刷するときの、各色インクドットの
ドット記録率を概念的に示した説明図である。図示され
ているように、明度の高い赤い画像を印刷することに対
応して、多数のLMドットと、LMドットの1/3程度
のYドットとが形成されている。LMドットを多数形成
する必要があるのは、LMインクは染料濃度が薄いので
(図9参照)、明度の高い画像を印刷する場合でも多数
のインクドットを形成する必要があるためである。尚、
LMドットとYドットとのドット形成割合は、インクの
組成など種々の要因によって変動し得るものであり、各
色インクドットの形成割合は図11に例示する値に限定
されるものではない。
【0079】画像の明度を低くするために、LMドット
とYドットとに加えて、LCドットおよびLKドットも
形成されている。図10に示したように、LKドットは
LCドットに比べれば明度が低く目立ち易いドットと言
えるが、後述する理由から、LKドットを形成すること
により、結果としてドットの目立たない高画質の画像を
印刷することが可能となっている。
【0080】図11(a)の右端には、各色インクドッ
トのドット記録率の合計値を示している。図示されてい
るように、各色インクドットのドット記録率の合計値
は、インクデューティ制限値を満足する設定となってい
る。
【0081】図11(b)は、図11(a)と同様の画
像を、仮にLKドットもKドットも使用せずに印刷する
としたときの、各色インクドットのドット記録率を概念
的に示した説明図である。LKドットもKドットも形成
しない条件では、画像の明度を低くするために、図11
(b)に示すようにLCドットを形成して減法混色によ
って明度を低くする。LCドットを増加させれば、赤い
色相を保つために、LMドットとYドットの形成量も増
加させる必要がある。ここで、LMドットをすべての画
素に形成しドット記録率100%に達すると、それ以上
はドットを形成することができないので、LMドットの
代わりにMドットを形成する必要がある。また、前述し
たようにインクデューティの制限から、LMドットをM
ドットに置き換えなければならない場合もある。ところ
が、Mドットは、LCドット,LMドット,Yドットに
比べて目立ち易いドットであるため、明るい赤色の画像
中にMドットを形成すると、ドットが目立って画像の粒
状性を悪化させる。これに対して、図10に示したよう
に、LKドットはMドットよりも明度が高く、目立ち難
いドットであるため、明るい赤色の画像中に形成しても
LKドットが目立つことはなく、従って画像の粒状性が
悪化することはない。このことから明らかなように、明
度の高い画像を印刷する場合に、LKドットを形成する
ことによってドットの目立たない高画質の画像を印刷す
ることが可能となる。
【0082】図11(c)は、図11(a)と同様な画
像を、Kドットを使用して印刷するとしたときの、各色
インクドットのドット記録率を概念的に示した説明図で
ある。図11(a)では、画像の明度を低くするために
LKドットを形成したが、図11(c)ではKドットを
形成している。ここで、Kドットはたいへん明度が低
く、目立ち易いドットであるため、明るい赤色の画像中
にKドットを形成するとドットが目立って、画像の粒状
性を大きく悪化させる。これに対して、LKドットはK
ドットよりも目立ち難いドットであるため、LKドット
を形成してもKドットのように粒状性を悪化させること
がない。すなわち、LKドットを形成することによっ
て、明度の高い画像を印刷する場合にも、ドットの目立
たない高画質の画像を印刷することができる。
【0083】B−3.変形例:以上に説明した第2実施
例では、LKインクとして、図9あるいは図10に示し
たインクを使用している。もっとも第2実施例のLKイ
ンクは、このような明度のインクに限られるものではな
く、種々の明度のインクをLKインクとして使用するこ
とができ、LKインクの明度に応じて、種々の効果を得
ることができる。以下では、このような第2実施例の変
形例について簡単に説明する。
【0084】第2実施例の変形例では、LKインクとし
て、上述した第2実施例のLKインクよりも明度の高い
インクを使用する。すなわち、変形例のLKインクは、
淡コンポジットブラックと同じ明度の無彩色を印刷した
場合に、淡コンポジットブラックを形成する各色インク
の合計量よりも、LKインクのインク量の方が多くなる
ようなインクである。
【0085】このような変形例のLKドットは、前述し
た第2実施例のLKドットに比べて、更にドットが目立
ち難くなるので、明るい画像をより高画質に印刷するこ
とが可能となる。また、モノクロ画像を印刷する場合な
どにも、変形例のLKドットは第2実施例のLKドット
よりも、明度の高い画像の形成することができるので、
LKドットの使用範囲が広がって、より高画質の画像を
印刷することができる。広い範囲でLKドットを使用す
ることができれば、画像を大気に長時間、晒したままに
しておいても、無彩色の部分は無彩色のまま安定に保た
れ、色相の安定性を改善することができる。
【0086】もちろん、第1実施例の印刷システムで用
いられる種々のLKインクを、第2実施例のLKインク
として使用することもできる。第2実施例の印刷システ
ムは第1実施例の印刷システムに対して、LCドットお
よびLMドットの形成を可能にしたシステムであるか
ら、第1実施例のLKインクを用いることにより、第1
実施例の印刷システムと同様の種々の効果が得られるこ
とは言うまでもない。
【0087】以上、各種の実施例について説明してきた
が、本発明は上記すべての実施例に限られるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実
施することができる。
【0088】例えば、上述の機能を実現するソフトウェ
アプログラム(アプリケーションプログラム)を、通信
回線を介してコンピュータシステムのメインメモリまた
は外部記憶装置に供給し実行するものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の印刷システムの概略構成図である。
【図2】ソフトウェアの構成を示す説明図である。
【図3】本実施例のプリンタの概略構成図である。
【図4】第1実施例のカラープリンタのインク吐出量ヘ
ッドにノズルが配置されている様子を示す説明図であ
る。
【図5】第1実施例のカラープリンタが備える各色イン
クのインク組成を例示する説明図である。
【図6】第1実施例のカラープリンタが備える各色イン
クの明度を計測した結果を示す説明図である。
【図7】第1実施例の印刷システムにおいてLKドット
を形成することによって得られる画質改善効果を示す説
明図である。
【図8】第2実施例のカラープリンタのインク吐出量ヘ
ッドにノズルが配置されている様子を示す説明図であ
る。
【図9】第2実施例のカラープリンタが備える各色イン
クのインク組成を例示する説明図である。
【図10】第2実施例のカラープリンタが備える各色イ
ンクの明度を計測した結果を示す説明図である。
【図11】第2実施例の印刷システムにおいてLKドッ
トを形成することによって得られる画質改善効果を示す
説明図である。
【符号の説明】
20…カラープリンタ 21…スキャナ 24…モデム 26…ハードディスク 27…メモリカード 30…キャリッジモータ 31…駆動ベルト 32…プーリ 33…摺動軸 34…位置検出センサ 35…紙送りモータ 36…プラテン 40…キャリッジ 41…印字ヘッド 42,43…インクカートリッジ 44〜50…インク吐出用ヘッド 60…制御回路 61…CPU 62…ROM 63…RAM 80…コンピュータ 81…CPU 82…ROM 83…RAM 88…SIO 90…ビデオドライバ 91…アプリケーションプログラム 92…プリンタドライバ 93…解像度変換モジュール 94…色変換モジュール 95…階調数変換モジュール 96…インターレースモジュール 120…カラープリンタ 192…プリンタドライバ 193…解像度変換モジュール 194…色変換モジュール 195…階調数変換モジュール 196…インターレースモジュール

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに組み合わせて用いることにより無
    彩色を表現可能な複数の有彩色インクによるインクドッ
    トと、無彩色のインクによるインクドットとを形成して
    カラー画像を印刷する印刷部に、該各色のインクドット
    の形成を制御するための制御信号を出力して、該印刷部
    を制御する印刷制御装置であって、 前記カラー画像の画像データを受け取る画像データ受取
    手段と、 前記受け取った画像データに基づいて、前記各色のイン
    クドットの形成有無を判断するドット形成判断手段と、 前記ドット形成判断手段の判断結果を、前記制御信号と
    して前記印刷部に出力する制御信号出力手段とを備え、 前記ドット形成判断手段は、前記複数の有彩色インクの
    インクドットと、第1の無彩色のインクのインクドット
    と、該第1の無彩色インクよりも明度の高い第2の無彩
    色インクのインクドットとについて、ドット形成の有無
    を判断する手段である印刷制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の印刷制御装置であって、 前記第2の無彩色インクは、組合せにより無彩色を表現
    している前記複数の有彩色インクの中で最もインク量の
    少ない有彩色インクと等量のインクで画像を形成したと
    きに、該有彩色インクで表現された該無彩色の画像の明
    度よりも、明度の高い画像が形成されるインクである印
    刷制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の印刷制御装置であって、 前記第2の無彩色インクは、前記有彩色インクの組合せ
    によって表現された無彩色の画像と同じ明度の画像を、
    該画像を形成する該有彩色インクの合計インク量よりも
    少ないインク量で形成可能なインクである印刷制御装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の印刷制御装置であって、 前記複数の有彩色インクのインクドットは、シアン色イ
    ンクのインクドットと、マゼンタ色インクのインクドッ
    トと、イエロ色インクのインクドットである印刷制御装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の印刷制御装置であって、 前記ドット形成判断手段は、前記各色のインクドットに
    加えて、淡い色のシアン色インクたる淡シアン色インク
    のインクドットと、淡い色のマゼンタ色インクたる淡マ
    ゼンタ色インクのインクドットとについて、ドット形成
    の有無を判断する手段であり、 前記第2の無彩色インクは、前記有彩色インクとして前
    記淡シアン色インクと淡マゼンタ色インクとイエロ色イ
    ンクとを用いて無彩色を表現するときの最もインク量の
    少ないインクと等量のインクで画像を形成したときに、
    該有彩色インクで表現された無彩色の画像の明度より
    も、明度の高い画像が形成されるインクである印刷制御
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の印刷制御装置であって、 前記ドット形成判断手段は、前記各色のインクドットに
    加えて、淡シアン色インクのインクドットおよび淡マゼ
    ンタ色インクのインクドットについてのドット形成の有
    無を判断する手段であり、 前記第2の無彩色インクは、前記有彩色インクとして前
    記淡シアン色インクと淡マゼンタ色インクとイエロ色イ
    ンクとを用いて表現された無彩色の画像と同じ明度の画
    像を、該画像を形成する該有彩色インクの合計インク量
    よりも少ないインク量で形成可能なインクである印刷制
    御装置。
  7. 【請求項7】 複数種類のインクドットを形成してカラ
    ー画像を印刷する印刷装置であって、 互いに組み合わせて用いることにより無彩色を表現可能
    な複数の有彩色インクによるインクドットと、第1の無
    彩色のインクによるインクドットと、該第1の無彩色イ
    ンクよりも明度の高い第2の無彩色インクによるインク
    ドットとを形成可能な印刷部と、 前記請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の印刷制
    御装置とを備える印刷装置。
  8. 【請求項8】 互いに組み合わせて用いることにより無
    彩色を表現可能な複数の有彩色インクによるインクドッ
    トと、無彩色のインクによるインクドットとを形成して
    カラー画像を印刷する印刷部に、該各色のインクドット
    の形成を制御するための制御信号を出力して、該印刷部
    を制御する印刷制御方法であって、 前記カラー画像の画像データを受け取り、 前記受け取った画像データに基づいて、前記各色のイン
    クドットの形成有無を判断し、 前記ドット形成有無の判断結果を、前記制御信号として
    前記印刷部に出力するとともに、 前記ドット形成有無の判断に際しては、前記複数の有彩
    色インクのインクドットと、第1の無彩色のインクのイ
    ンクドットと、該第1の無彩色インクよりも明度の高い
    第2の無彩色インクのインクドットとについて、ドット
    形成の有無を判断することによって、前記印刷部を制御
    する印刷制御方法。
  9. 【請求項9】 互いに組み合わせて用いることにより無
    彩色を表現可能な複数の有彩色インクによるインクドッ
    トと、無彩色のインクによるインクドットとを形成して
    カラー画像を印刷する印刷部に、該各色のインクドット
    の形成を制御するための制御信号を出力して、該印刷部
    を制御するためのするプログラムを記録した記録媒体で
    あって、 前記カラー画像の画像データを受け取る機能と、 前記受け取った画像データに基づいて、前記各色のイン
    クドットの形成有無を判断する機能と、 前記ドット形成有無の判断結果を、前記制御信号として
    前記印刷部に出力する機能とを実現するプログラムが記
    録されているとともに、 前記ドット形成有無を判断する機能として、前記複数の
    有彩色インクのインクドットと、第1の無彩色のインク
    のインクドットと、該第1の無彩色インクよりも明度の
    高い第2の無彩色インクのインクドットとについて、ド
    ット形成の有無を判断する機能を実現するプログラムが
    記録されている記録媒体。
JP2000091219A 2000-03-29 2000-03-29 印刷制御装置、印刷制御方法、印刷装置、および記録媒体 Pending JP2001277552A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000091219A JP2001277552A (ja) 2000-03-29 2000-03-29 印刷制御装置、印刷制御方法、印刷装置、および記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000091219A JP2001277552A (ja) 2000-03-29 2000-03-29 印刷制御装置、印刷制御方法、印刷装置、および記録媒体

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009174000A Division JP2009241609A (ja) 2009-07-27 2009-07-27 印刷制御装置、印刷装置、および印刷制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001277552A true JP2001277552A (ja) 2001-10-09

Family

ID=18606705

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000091219A Pending JP2001277552A (ja) 2000-03-29 2000-03-29 印刷制御装置、印刷制御方法、印刷装置、および記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001277552A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6637861B2 (en) 2001-02-23 2003-10-28 Seiko Epson Corporation Reduction of dependence of color appearance on light source
JP2006505431A (ja) * 2002-11-08 2006-02-16 ジェムプリュス 堆積させる滴数の最適化を伴うカラー・インクジェット・プリント方法および対応するプリンタ
JP2007185954A (ja) * 2005-12-14 2007-07-26 Brother Ind Ltd 液滴吐出装置
US7564604B2 (en) 2003-12-11 2009-07-21 Ricoh Company, Ltd. Color signal processing and color profile creation for color image reproduction
JP2009241609A (ja) * 2009-07-27 2009-10-22 Seiko Epson Corp 印刷制御装置、印刷装置、および印刷制御方法
JP2010143223A (ja) * 2009-12-18 2010-07-01 Seiko Epson Corp 印刷装置及び印刷方法
US20130100192A1 (en) * 2011-10-19 2013-04-25 David H. Donovan Printing near saturation

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6637861B2 (en) 2001-02-23 2003-10-28 Seiko Epson Corporation Reduction of dependence of color appearance on light source
US7883168B2 (en) 2001-02-23 2011-02-08 Seiko Epson Corporation Reduction of dependence of color appearance on light source
JP2006505431A (ja) * 2002-11-08 2006-02-16 ジェムプリュス 堆積させる滴数の最適化を伴うカラー・インクジェット・プリント方法および対応するプリンタ
JP2009083508A (ja) * 2002-11-08 2009-04-23 Gemplus 堆積させる滴数の最適化を伴うカラー・インクジェット・プリント方法および対応するプリンタ
JP2012116204A (ja) * 2002-11-08 2012-06-21 Gemalto Sa 堆積させる滴数の最適化を伴うカラー・インクジェット・プリント方法および対応するプリンタ
US7564604B2 (en) 2003-12-11 2009-07-21 Ricoh Company, Ltd. Color signal processing and color profile creation for color image reproduction
JP2007185954A (ja) * 2005-12-14 2007-07-26 Brother Ind Ltd 液滴吐出装置
JP2009241609A (ja) * 2009-07-27 2009-10-22 Seiko Epson Corp 印刷制御装置、印刷装置、および印刷制御方法
JP2010143223A (ja) * 2009-12-18 2010-07-01 Seiko Epson Corp 印刷装置及び印刷方法
US20130100192A1 (en) * 2011-10-19 2013-04-25 David H. Donovan Printing near saturation
US8870326B2 (en) * 2011-10-19 2014-10-28 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Printing near saturation

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4038998B2 (ja) 色の光源依存性を抑えた印刷
JP3925431B2 (ja) 有彩1次色インクと有彩2次色インクとを含む複数のインク成分への分版処理
JP4078811B2 (ja) 画素ブロック単位で濃淡インクによる階調再現を行う印刷
JP2001138555A (ja) 印刷制御装置、印刷装置、印刷制御方法、印刷方法、記録媒体、および色変換テーブルの設定方法
JP2001277552A (ja) 印刷制御装置、印刷制御方法、印刷装置、および記録媒体
JP3922052B2 (ja) 単色プリンタ、および画像処理装置
JP2004098468A (ja) カラー出力方法及び出力装置
JP2009241609A (ja) 印刷制御装置、印刷装置、および印刷制御方法
US8130416B2 (en) Image forming apparatus, image forming method, computer program, and recording medium
JP4186486B2 (ja) 色調を付与可能な単色プリンタ、および画像処理装置
JP4141723B2 (ja) モノトーン印刷
JP4433140B2 (ja) 印刷制御装置、印刷制御方法、印刷制御プログラム、色変換テーブルおよびインク量決定方法
JP2002225317A (ja) 印刷物のメタメリズムの改善
JP3783516B2 (ja) 特定色のインクを他色で置き換えて印刷可能な印刷システム、印刷制御装置およびその印刷方法
JP2004082346A (ja) 印刷制御装置、印刷システム及び該制御方法、並びに該制御方法を実施するためのプログラム
JP2001353888A (ja) 印刷制御装置、画像処理装置
JP4250961B2 (ja) 色再現範囲の拡張を考慮した分版処理
JP2005193463A (ja) インクが再現する光沢を考慮した印刷
JP2004160859A (ja) 濃度の異なる複数の無彩色インクを搭載した印刷装置
JP2004086258A (ja) 印刷システム及びそれを構成するプリンター、コンピュータ、プログラム並びに記録媒体
JP2001232823A (ja) 印刷システム、印刷制御装置、印刷装置、印刷方法、および記録媒体
JP2001205830A (ja) 印刷制御装置、印刷制御方法、印刷装置、印刷方法、および記録媒体
JP2018058303A (ja) 印刷装置、印刷方法、および、コンピュータープログラム
JP2001225489A (ja) 印刷システム、印刷制御装置、印刷装置、印刷方法、および記録媒体
JP2002225315A (ja) 印刷用の濃インクと淡インクの濃度バランス

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050513

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050823

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051021

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060214

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060417

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20060424

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20060526