JP2018058303A - 印刷装置、印刷方法、および、コンピュータープログラム - Google Patents

印刷装置、印刷方法、および、コンピュータープログラム Download PDF

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Abstract

【課題】十分な品位の赤色や緑色を出力できる技術を提供する。【解決手段】印刷装置は、赤色から黒色までの色領域の内の少なくとも一部の色を印刷する際に、イエローインクのノズル列の後行ノズルの使用率をマゼンタインクのノズル列の後行ノズルの使用率よりも高くさせる第1処理と、緑色から黒色までの色領域の内の少なくとも一部の色を印刷する際に、イエローインクのノズル列の後行ノズルの使用率をシアンインクのノズル列の後行ノズルの使用率よりも高くさせる第2処理とのうち少なくともいずれか一方の処理を行う高発色処理を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、印刷装置、印刷方法、および、コンピュータープログラムに関する。
従来、シアン(以下、C)、マゼンタ(以下、M)、イエロー(以下、Y)、ブラック(以下、K)の各インクを有するシリアル方式の印刷装置では、共通の印刷領域を複数回の主走査で完成させる。例えば特許文献1に記載された技術では、滲みを抑制する対象の色については、ノズル列のうち、インクを吐出するタイミングが他のノズルよりも早い先行ノズルからインクを吐出している。
特許第5539119号公報 特許第5633110号公報
しかし、従来のシリアル方式の印刷装置では、マゼンタインクやシアンインクをイエローインクと混色した場合の発色効率が十分に上がらず、十分な品位の赤色や緑色を出力できない場合があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、印刷装置が提供される。この印刷装置は、 印刷ヘッドを印刷媒体に対して前記印刷媒体の幅方向たる主走査方向と該主走査方向に交差する副走査方向とに各々相対的に駆動して印刷する印刷装置であって、少なくともシアンインクとマゼンタインクとイエローインクとをそれぞれ吐出する複数のノズル列を備えた印刷ヘッドと;画像データを取得する取得部と;前記印刷ヘッドの前記主走査方向への走査を共通の印刷領域において複数回行いつつ前記印刷媒体にインクを吐出させることで、前記画像データに応じたドットを前記印刷媒体に形成するドット形成部と、を備え;前記各ノズル列は、前記共通の印刷領域に対して前記インクを吐出する走査のタイミングが他のノズルよりも早い先行ノズルと、前記共通の印刷領域に対して前記インクを吐出する走査のタイミングが先行ノズルよりも遅い後行ノズルとを含み;前記ドット形成部は;赤色から黒色までの色領域の内の少なくとも一部の色を印刷する際に;前記イエローインクのノズル列の前記後行ノズルの使用率を前記マゼンタインクのノズル列の前記後行ノズルの使用率よりも高くさせる第1処理と;緑色から黒色までの色領域の内の少なくとも一部の色を印刷する際に;前記イエローインクのノズル列の前記後行ノズルの使用率を前記シアンインクのノズル列の前記後行ノズルの使用率よりも高くさせる第2処理とのうち;少なくともいずれか一方の処理を行う高発色処理を行う。この形態の印刷装置によれば、例えば、染料インクを用いて赤色や緑色を出力する際に、シアンやマゼンタインクを主に先行ノズルから吐出し、イエローインクを主に後行ノズルから吐出できるので、シアンやマゼンタインクが印刷媒体表面の発色効率の良い部分を占めることができる。そのため、色域拡大効果が大きく、十分な品位の赤色や緑色を出力できる。
(2)上記形態の印刷装置において、前記ドット形成部は、前記第1処理を、黒インクと前記マゼンタインクと前記イエローインクとを混色させる色を印刷する場合に行い、前記第2処理を、黒インクと前記シアンインクと前記イエローインクとを混色させる色を印刷する場合に行ってもよい。この形態の印刷装置によれば、黒インクを用いた濃い赤色や緑色の品位を高めることができる。
(3)上記形態の印刷装置において、予め定められた色域で印刷を行う通常モードと、前記通常モードよりも広い色域で印刷を行う高発色モードとのうち、少なくともいずれか一方を選択可能な選択部とを備え;前記ドット形成部は、前記高発色モードが選択された場合に、前記高発色処理を行ってもよい。この形態の印刷装置によれば、高発色モードが選択された場合に、品位の高い印刷を行うことができる。
(4)上記形態の印刷装置において、前記ドット形成部は、前前記ドット形成部は、前記高発色モードが選択された場合、前記通常モードが選択された場合と比較して、副走査方向送り量を減らしてもよい。この形態の印刷装置によれば、高発色モードが選択された場合に、速度よりも品位を優先させて印刷を行うことができる。
(5)上記形態の印刷装置において、前記画像データを、前記各インクの量に対応する値に変換するための色変換ルックアップテーブルを備え;前記ドット形成部は、前記高発色モードと、前記通常モードとで、印刷媒体上に形成されるインクドットサイズが同一であっても異なる前記色変換ルックアップテーブルを用いてもよい。この形態の印刷装置によれば、高発色モード用に各色インク量が最適化された色変換ルックアップテーブルを用いて印刷することが出来るので、赤色や緑色の品位を効果的に高めることができる。
(6)上記形態の印刷装置において、前記ドット形成部は、前記第1処理では、前記マゼンタインクと前記イエローインクとを、それぞれのノズル列の内、前記副走査方向における位置が異なるノズルから吐出させ、前記第2処理では、前記シアンインクと前記イエローインクとを、それぞれのノズル列の内、前記副走査方向における位置が異なるノズルから吐出させてもよい。この形態の印刷装置によれば、複数の色のノズルを擬似的に副走査方向に順次配置した縦配列ヘッドと見なして印刷することができるので、共通の印刷領域において、インク色の塗布順を容易に制御することができる。
(7)上記形態の印刷装置において、前記ドット形成部は、複数の閾値からなるディザマスクの各閾値と、前記画像データを構成する画素データとを比較することによりドットの形成を決定するものであり;前記ディザマスクは、前記イエローインクを吐出する前記後行ノズルによってドットが形成される位置に対応する閾値が、前記イエローインクを吐出する前記先行ノズルによりドットが形成される位置に対応する閾値よりもドットが形成されやすい値に設定されてもよい。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、印刷方法や、コンピュータープログラム等の形態で実現することができる。コンピュータープログラムは、コンピューターが読み取り可能な記録媒体に記録されていてもよい。
印刷システムの概略構成を示す図である。 プリンターの概略構成を示す図である。 印刷ヘッドの底面に形成されたノズル列の配置をキャリッジ側から見た図である。 シアンおよびマゼンタインク用ノズル列のノズル別のインクデューティー100%の時の使用率の設計値を示す図である。 イエローインク用ノズル列のノズル別のインクデューティー100%の時の使用率の設計値を示す図である。 ブラックインク用ノズル列のノズル別のインクデューティー100%の時の使用率の設計値を示す図である。 シアンおよびマゼンタインク用ノズル列のノズル別の使用率の設計値を示す図である。 イエローインク用ノズル列のノズル別のインクデューティー100%の時の使用率の設計値を示す図である。 あるノズル列がパス毎に副走査される様子を示す図である。 重複ノズルマップの一例を示す図である。 重複ノズルマップの一例を示す図である。 重複ノズルマップの一例を示す図である。 コンピューターが実行する印刷処理のフローチャートである。 通常処理と高発色処理における、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックインクで出力した場合の、赤色の最大彩度を示した図である。 あるノズル列がパス毎に副走査される様子を示す図である。 シアンおよびマゼンタインク用ノズル列のノズル別の使用率の設計値を示す図である。 イエローインク用ノズル列のノズル別の使用率の設計値を示す図である。 重複ノズルマップの一例を示す図である。 重複ノズルマップの一例を示す図である。 印刷ヘッドの底面に形成されたノズル列の配置をキャリッジ側から見た図である。 各色インクのノズル別のインクデューティー100%の時のノズル使用率の設計値を示す図である。 印刷ヘッドの底面に形成されたノズル列の配置をキャリッジ側から見た図である。 印刷ヘッドの底面に形成されたノズル列の配置をキャリッジ側から見た図である。 第4実施形態における印刷システムの概略構成を示す図である。 あるノズル列がパス毎に副走査される様子を示す図である。 シアンおよびマゼンタインク用ノズル列のノズル別のインクデューティー100%の時の使用率の設計値を示す図である。 イエローインク用ノズル列のノズル別のインクデューティー100%の時の使用率の設計値を示す図である。
A−1.第1実施形態:
図1は、本発明の一実施形態としての印刷システム10の概略構成を示す図である。図示するように、本実施形態の印刷システム10は、コンピューター100と、コンピューター100の制御の下で実際に画像を印刷するプリンター200とから構成されている。印刷システム10は、全体が一体となって広義の印刷装置として機能する。
図1に示すコンピューター100には、所定のオペレーティングシステムがインストールされており、このオペレーティングシステムの下で、アプリケーションプログラム20が動作している。オペレーティングシステムには、ビデオドライバー22やプリンタードライバー24が組み込まれている。アプリケーションプログラム20は、例えば、周辺機器インターフェース等を通じて、デジタルカメラ120から画像データIMGを入力する。すると、アプリケーションプログラム20は、ビデオドライバー22を介して、この画像データIMGによって表される画像をディスプレイ114に表示する。また、アプリケーションプログラム20は、プリンタードライバー24を介して、画像データIMGをプリンター200に出力する。アプリケーションプログラム20がデジタルカメラ120から入力する画像データIMGは、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の3色の色成分からなるカラーデータである。
本願の「ドット形成部」に相当し「ドット形成機能」を実現するプリンタードライバー24は、画像取得モジュール40と、色変換モジュール42と、ハーフトーンモジュール44と、印刷データ出力モジュール46とを備えている。本願の「取得部」に相当し「取得機能」を実現する画像取得モジュール40は、アプリケーションプログラム20から、印刷の対象となる画像データの取得を行う。
色変換モジュール42は、予め用意された色変換ルックアップテーブルLUTを参照して、画像データの色成分R,G,Bをプリンター200が表現可能な色成分(シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K))の各インクの量に対応する値に変換する。
ハーフトーンモジュール44は、色変換後の画像データを、ドットの分布によって表すハーフトーン処理を行う。ハーフトーンモジュール44は、予め用意されたディザマスクDMを用いてハーフトーン処理を行う。
印刷データ出力モジュール46は、ハーフトーン処理によって得られた各色のドットの配置を表すデータを、プリンター200の印刷ヘッド241によるドットの形成順序に合わせて並び替え、印刷データとしてプリンター200に出力する。
本実施形態では、インク色に応じ、後述する印刷ヘッド241に設けられた各ノズルの使用率を設定する。より具体的には、共通の印刷領域を走査する複数回の主走査パスうち、シアンインクとマゼンタインクについては先行パス主体で打ち、イエローインクについては先行パスよりも印字タイミングが遅い後行パス主体で打つように各ノズルの使用率を設定する。印刷システム10は、このようにしてシアンインクとマゼンタインクが印刷媒体表面の発色効率の良い部分を占めるよう先行パス主体で印字し、イエローインクを後行パスで印字することにより印刷結果の色域を拡大させている。イエローインクを後に印字する原理については後で詳しく説明する。
図2は、プリンター200の概略構成を示す図である。プリンター200は、いわゆるシリアル方式のプリンターであり、紙送りモーター235によって印刷媒体Pを副走査方向に搬送する搬送機構と、キャリッジモーター230によってキャリッジ240をプラテン236の軸方向、すなわち印刷媒体Pの幅方向である主走査方向に複数回搬送させる主走査機構と、キャリッジ240に搭載された印刷ヘッド241を駆動してインクの吐出およびドット形成を行う機構と、これらの紙送りモーター235、キャリッジモーター230、印刷ヘッド241および操作パネル256との信号のやり取りを司る制御回路260とから構成されている。印刷媒体Pとしては、例えば表面に微細な空隙を有するシリカ等の微粒子からなるインク吸収層(コート層)を有するメディアを用いることが出来る。
キャリッジ240をプラテン236の軸方向に往復動させる主走査機構は、プラテン236の軸と並行に架設されキャリッジ240を摺動可能に保持する摺動軸233と、キャリッジモーター230との間に無端の駆動ベルト231を張設するプーリー232と、キャリッジ240の原点位置を検出する位置検出センサー234等から構成されている。
キャリッジ240には、シアンインク(C)と、マゼンタインク(M)と、イエローインク(Y)と、ブラックインク(K)とを収容した複数のインクカートリッジ243が搭載される。本実施形態において、インクの色材は染料である。キャリッジ240の下部に設けられた印刷ヘッド241には、インクを吐出するノズル列244〜247が、インクの色毎に形成されている。
図3は、印刷ヘッド241の底面に形成されたノズル列の配置をキャリッジ240側から見た図である。図示するように、印刷ヘッド241は、主走査方向に交差する副走査方向に複数のノズルが並んで形成されたノズル列244〜247を備えている。本実施形態では、各ノズル列は、14個のノズルから構成されている。これらのノズル列244〜247は、キャリッジ240に装着されるインクカートリッジ243からインクが供給され、それぞれシアンインク(C)、マゼンタインク(M)、イエローインク(Y)、ブラックインク(K)を吐出可能である。以下では、副走査方向に向かって先頭側のノズルの番号を「13」とし、後端側のノズルの番号を「0」として説明する。なお、図3に示すように、本実施形態では、各インク色に対応するノズル列は、ノズルが副走査方向に1列に並んで構成されるが、各ノズル列におけるノズルの配置は、特に限定するものではない。例えば、1つのインク色に対して、ノズルが複数列に並んでいてもよいし、ノズルが千鳥状に配置されていてもよい。
図2に示すように、プリンター200が備える制御回路260は、CPU102や、ROM、RAM、PIF(周辺機器インターフェース)等がバスで相互に接続されて構成されている。制御回路260は、PIFを介してコンピューター100から出力された印刷データを受け取ると、キャリッジモーター230を駆動することによって、印刷ヘッド241を印刷媒体Pに対して主走査方向に複数回往復動させ、また、紙送りモーター235を駆動することによって、印刷媒体Pを副走査方向に移動させる。制御回路260は、キャリッジ240が往復動する動き(主走査)や、印刷媒体の紙送りの動き(副走査)に合わせて、印刷データに基づいて適切なタイミングでノズルを駆動することにより、印刷媒体P上の適切な位置に適切な色のインクドットを形成する。こうすることによって、プリンター200は、印刷媒体P上にカラー画像を印刷することが可能となっている。なお、本実施形態は、印刷媒体を副走査方向に搬送しているが、印刷媒体の位置を固定し、キャリッジ240を副走査方向の逆方向に搬送することとしてもよい。つまり、印刷ヘッド241は、印刷媒体Pに対して主走査方向および副走査方向にそれぞれ相対的に駆動されればよい。
本実施形態では、印刷ヘッド241の駆動制御の態様として、1色あたりのノズル数を「14」、ノズルピッチを「2」、紙送り量を「7」とし、印刷ヘッド241の往動時と復動時との両方でインクを吐出する双方向印刷を行うこととする。本実施形態では、ノズルピッチを「2」としたため、1回の印刷ヘッド241の主走査で1ラインおきにドットが形成されることになる。1回の紙送り量に相当する7ライン分の領域に注目して見ると、先行パスである1回目の主走査パスでは、ノズル番号10~13番の4本の先端側ノズルにより1ラインおきにドットが形成され、2回目の主走査パスでは、ノズル番号7~9の3本のノズルにより、間のラインにドットが形成され、3回目の主走査パスでは、ノズル番号3〜6の4本のノズルにより1回目の主走査パスと同一のライン上を重複して走査し、後行パスである4回目の主走査パスでは、ノズル番号0~2の3本の後端側ノズルが、1回目の主走査パスと同一のライン上を重複して走査する。このように、本実施形態では共通の印刷領域を4回の主走査パスで完成させる。
上述したように、本実施形態の印刷システム10は、印刷結果の色域を拡大させる機能を備えている。印刷システム10は、このような機能を実現するために、イエローインクを吐出するノズル列のうち、副走査方向に向かって後端側のノズルの使用率を、先端側のノズルよりも高める制御を行う。以下、使用率を高める後端側のノズルのことを、「後行ノズル」といい、相対的に使用率を低くする先端側のノズルのことを「先行ノズル」という。具体的には、共通の印刷領域を複数回の主走査パスで完成させる場合、先行パスを担当するノズルを先行ノズル、後行パスを担当するノズルを後行ノズルとする。ただし、走査回数が奇数の時は、中央のパスを担当するノズルはどちらにも属さないものとしてよい。また、先行ノズルは後行ノズルを含む他のノズルよりも早い主走査パスを担当するため、インクを吐出するタイミングが早い。つまり、先行ノズルは、共通の印刷領域に対してインクを吐出する走査のタイミングが後行ノズルよりも早い。使用率を高める後行ノズルの個数は、本実施形態では、7個とする。図3に示すように、本実施形態では、後行ノズルはノズル番号0〜6番のノズルであり、先行ノズルは7〜13番のノズルである。
図4は、本実施形態におけるシアンおよびマゼンタインク用ノズル列のノズル別のインクデューティー100%の時の使用率の設計値を示す図であり、図5は、本実施形態におけるイエローインク用ノズル列のノズル別のインクデューティー100%の時の使用率の設計値を示す図である。また、図6は、本実施形態におけるブラックインク用ノズル列のノズル別のインクデューティー100%の時の使用率の設計値を示す図である。なお、インクデューティーとは、所定の印刷領域においてドットONとなる画素の比率のことである。
図4は先行ノズルの使用率を高めた例、図5は後行ノズルの使用率を高めた例、図6は先行ノズルと後行ノズルの使用率が等しい例となる。インクデューティーが100%未満の時は、ハーフトーン側が特別な配慮を行わない場合は、インクデューティー100%の時の使用率にその時のデューティー値(100%を1とする)を乗じた値となるが、これらは設計時の期待値であり、インクデューティー100%未満ではノズル番号単位で見るとバラツキが発生するため、おおむねこのような傾向にあればよい。この図では、縦軸はノズル使用率を示しており、横軸はノズル番号を示す。ノズル使用率とは、あるノズルでドットが形成される確率を意味する。シアンおよびマゼンタインクは先行ノズルであるノズル番号7〜13で(図4参照)、イエローインクは後行ノズルであるノズル番号0〜6を用いてインクを吐出する(図5参照)。図5に示すようにイエローインクの吐出を行えば、主に後行ノズルでイエローインクの吐出を行うことができる。
図4、5は、共通の印刷領域を完成させるための4回の主走査パスにおいて、同じパスで使用される0番から2番、3番から6番、7番から9番、10番から13番の各ノズルのグループ内でノズル使用率は同一である。これに対して、図6、7、8のように、同じパスに属するノズルグループ内でも、ノズル番号に応じてノズル使用率が変化する設計でもよい。図7は、シアンおよびマゼンタインク用ノズル列のノズル別の使用率の設計値を示す図であり、図8は、イエローインク用ノズル列のノズル別のインクデューティー100%の時の使用率の設計値を示す図である。図6、7、8に示すようにインクの吐出を行えば、ノズル列の端部の使用率を低下できるので、さらに、紙送り量の周期でつなぎ目が筋として認識されてしまうバンディング発生の抑制に効果的である。
図9は、あるノズル列がパス毎に副走査される様子を示す図である。図9には、印刷媒体に対してノズル列が相対的に移動している様子を示している。図9では、ノズル列が移動している様子を示しているが、ノズル列ではなく印刷媒体を移動させる場合、移動方向は逆方向になる。本実施形態では、14個のノズル(0番〜13番)から構成されたノズル列を、主走査の度に7画素ずつ副走査(紙送り)させる。そして本実施形態では、4回の主走査および3回の副走査で共通の印刷領域CAにドットを埋めて完成させる。本実施形態における共通の印刷領域CAとは、副走査方向に7ドット分の幅の領域である。本実施形態では、紙送り量と一致する7ドットの副走査方向幅の周期で、同じノズル番号の組合せが繰り返し出現する。
上記のような印刷ヘッド241の駆動制御によって、共通の印刷領域CAを完成させるため、本実施形態では、ノズル番号10〜13を1パス目に、ノズル番号7〜9を2パス目に、ノズル番号3〜6を3パス目に、ノズル番号0〜2を4パス目に使用する。すると、ノズル番号10〜13およびノズル番号3〜6は、1パス目と3パス目とで、ノズル番号7〜9およびノズル番号0〜2は、2パス目と4パス目とで同じ副走査方向画素位置を走査するので、同一画素位置をどちらのパスでも印字可能である。すなわち、ノズル番号が7異なるノズル2本のノズルは同じ副走査方向位置を重複して走査するので、図4、5、6、7、8の実線では、ノズル番号N(Nは0から6の整数)とノズル番号N+7のノズルのノズル使用率の和は100%となっておりそのため、例えば、ノズル番号10は1パス目に50%、ノズル番号3は4パス目に50%の比率でドットを形成するように、それぞれの使用率の期待値を制御できる。本実施形態では印刷ヘッド241が備える複数のノズルのそれぞれの使用率を、以下に説明する重複ノズルマップによって設定する。
図10は、図6に示した特性を実現する重複ノズルマップNM1の一例を示す図である。重複ノズルマップNM1は、図9の共通の印刷領域CAに対応し、副走査方向に沿った縦サイズが印刷領域CAと同じ7であり、主走査方向に沿った横サイズが8である。図10に示した各格子は1つのドットを示し、格子内の番号は、そのドットを形成するノズルの番号を示している。つまり、重複ノズルマップは0番ノズルと7番ノズルのように、同一の副走査方向位置で重複関係にあるノズルのどちらを用いてドット形成するかを、主走査方向の画素位置ごとに示すもので、印刷媒体上に形成されるドットは、その形成位置と、そのドットを形成するノズルの番号とが一意に対応していることになる。この重複ノズルマップを印刷媒体上に繰り返し適用すれば、どの画素位置にどのノズルでドットを形成するかを指定できる。
図10では重複関係にあるN番ノズル(Nは0から6の整数)とN+7番ノズルは、それぞれ(N+1)/8、(7−N)/8の割合で使用されており、ハーフトーン側が特別な配慮を行わない場合は、それぞれのノズルによってドットONとなる画素数の比率の期待値は、この割合になる。図10の重複ノズルマップではノズル列の端に位置するノズルほど使用率を下げることで、副走査送りの境界が筋として視認されてしまうバンディングを低減している。
図11は、図4に示した、7番から13番の先行ノズルの使用率が高くなる特性を実現する重複ノズルマップNM2の一例を示す図である。図11は主走査方向が8画素周期の繰り返しとなるノズルマップの例であり、ノズル0〜6は8画素に2画素の割合で25%、ノズル7〜13は8画素に6画素の割合で75%の割当率となるため、確率的にはこの比率でノズルが使用されることになり、図4の使用率が期待値となるハーフトーンが実現できる。割当率とは、重複ノズルマップにおける、重複関係にあるノズルの比率を示す値であり、インクデューティー100%の時のノズル使用率と一致する。また、図12は、同様に、図5に示した、0番から6番の先行ノズルの使用率が高くなる特性を実現する重複ノズルマップNM3の一例を示す図である。重複ノズルマップのサイズは縦横共に図10〜12に示したサイズより大きくてもよいし、小さくてもよい。横方向の主走査方向サイズを大きくすれば、それだけ、各ノズルの使用率をより細かく設定し、繰り返し周期も大きくすることが可能となる。例えば、横サイズを16画素以上にすることで、図7、8のように1/16以上の分解能でノズル毎に異なる使用率を設定することができる。重複ノズルマップは、1回の主走査パスで形成される画素位置を同じグループとして、グループ単位で見た時に偏りなく均等に分散配置されるよう作成することが望ましいが、そのノズルマップ内での配置自体は規則的であっても不規則であってもかまわない。また、縦方向の副走査方向サイズも紙送り量である7の整数倍であれば図10〜12に示したサイズに限られない。縦サイズは対応するノズル番号の組合せが同じ繰り返しになる周期が最小単位となる。本実施形態の場合は7だが、たとえば紙送り量が一定ではなく、7と11の送りを交互に行う場合などでは、繰り返し周期は7と11を足した18となる。なお、図7に破線で示した使用率については第2実施形態において説明する。
プリンタードライバー24は、赤色から黒色までの色領域の内の少なくとも一部の色を印刷する際に、つまり、マゼンタインクとイエローインクとを混色させるときだけでなく、マゼンタインクにイエローインクとブラックインクとを混色させる際に、マゼンタインクのノズル列の先行ノズルを後行ノズルより使用率を高くさせ、イエローインクのノズル列の後行ノズルを先行ノズルより使用率を高くさせる第1処理を行う。つまり、この第1処理ではイエローインクのノズル列の後行ノズルの使用率をマゼンタインクのノズル列の後行ノズルの使用率よりも高くさせる。また、プリンタードライバー24は、緑色から黒色までの色領域の内の少なくとも一部の色を印刷する際に、つまり、シアンインクとイエローインクとを混色させるときだけでなく、シアンインクにイエローインクとブラックインクとを混色させる際に、シアンインクのノズル列の先行ノズルを後行ノズルより使用率を高くさせ、イエローインクのノズル列の後行ノズルを先行ノズルより使用率を高くさせる第2処理を行う。つまり、この第2処理ではイエローインクのノズル列の後行ノズルの使用率をシアンインクのノズル列の後行ノズルの使用率よりも高くさせる。本実施形態において、このような第1処理と第2処理とのうち、少なくともいずれか一方の処理を行うことを、高発色処理という。本実施形態では、高発色処理において、第1処理と第2処理とを両方行う。以下、高発色処理が行われる印刷処理について詳細に説明する。
図13は、本実施形態のコンピューター100が実行する印刷処理のフローチャートである。この印刷処理は、ハードウェアとしてのCPU102がプリンタードライバー24として用意されたプログラムを実行することにより行なわれる。プログラムはコンピューター100のメモリに記憶されていてもよいし、コンピューター100が読み取り可能な各種記録媒体に記録されていてもよい。この印刷処理では、コンピューター100は、まず、画像取得モジュール40を用いて、RGB形式の画像データIMGをアプリケーションプログラム20から取得する(ステップS100)。なお、ステップS100を「取得工程」ともいう。
画像データを取得すると、コンピューター100は、色変換モジュール42を用いて、ステップS100で取得したRGB形式の画像データを、プリンターの出力インク色に対応するCMYK形式の画像データに変換する色変換処理を行い、各インク色の画素データ(インクデューティー)を決定する(ステップS200)。
CMYK形式の画像データが得られると、コンピューター100は、ハーフトーンモジュール44を用いてシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の色毎にディザマスクDMを用いてハーフトーン処理を行う(ステップS300)。なお、本実施形態ではハーフトーンモジュール44はディザマスクDMを用いて組織的ディザ法によりハーフトーン処理を行うが、誤差拡散法などの他の手法によってハーフトーン処理を行ってもよい。
ハーフトーン処理が終了すると、コンピューター100は、ハーフトーン処理されたC、M、Y、Kについての各画像データを、印刷データとして、印刷データ出力モジュール46を用いてプリンター200に出力する(ステップS400)。このとき、コンピューター100は、重複ノズルマップNM2、NM3を参照して、インク色毎にどのノズルを用いて各画素にドットを形成するかを指定するためのデータを印刷データに含ませる。このステップS400の処理によって、上述した第1処理と第2処理とが実現される。なお、ステップS400を「ドット形成工程」ともいう。
プリンター200は、この印刷データを受信して、図9に示したように、ノズルピッチを「2」、紙送り量を「7」として印刷ヘッド241を駆動し、印刷ヘッド241の往動時と復動時の両方で各色のインクを印刷データにおいて指定させたノズルから吐出させて双方向印刷を行う。
図14は、通常処理と高発色処理における、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックインクで印刷した場合の、黒、赤、白の順に変化する赤色のグラデーションにおける最大彩度を示した図である。通常処理とは、イエローインクを後から吐出する高発色処理とは異なり、イエローインクについても、マゼンタやシアンインクと同じ走査タイミングでインクを吐出する処理である。この図では、左側の縦軸は赤色の最大彩度のc*値を、右側の縦軸は高発色処理時のc*値から通常処理時のc*値を引いた差分値を示しており、横軸は明るさに対応するL*値を示す。L*値=10は黒、L*値=90は白に近い色で、L*値=55付近でもっとも彩度の高い赤色になる。
図14の赤色としては、CIE規格によるL*a*b*表色系で色相角が45度、すなわちa*=b*となる色(正確にはやや黄色よりの赤色)を選び、明るさに対応するL*値が10から90まで5きざみの17水準の場合について、彩度が最大となる色を通常処理時と高発色処理時について調査した。彩度が最大となる色は、C,M,Y,Kの4色のインク量の組合せでの出力結果を調査した結果から、a*=b*の条件下で彩度に対応する値であるc*=√(a*+b*)が最大となる色を各L*値について探索して得た。各インク色のDuty(ドットON率)を5%程度の間隔で変化させた時の組合せ色についてのみ出力色を測色し、任意のインク量の場合の出力色については、線形な補間演算によって求めた。
図14より、高発色処理時では通常処理時と比べて、L*値が15から50の範囲である赤色の暗部側において、Δc*値にして4から6の高い彩度拡大効果があることがわかる。暗部側とは、マゼンタインクとイエローインクに加えて、明度を下げるためにシアンまたはブラックインク(主にブラックインク)が混色される領域ということができる。暗部で高彩度を実現するためには、イエローインクやマゼンタインクを極力減らさずにシアンインクやブラックインクを付加していく必要があり、トータルのインク量は明部よりも増大する傾向にある。Δc*値は3以上の差で違いが知覚的に認識可能といわれており、あきらかに、色域の拡大が視認できる改善が実現できている。
以上の傾向は、用いるインクセットやメディアによって変動し、特に効果の大きい組合せが存在する場合があるが、傾向としてはほとんどの組合せで確認された。また、黒、緑、白の順に変化する緑色のグラデーションにおける、緑色の暗部についても程度の差は生じるが、同様の傾向があった。緑色の暗部とは、緑を発色させるためのシアンインクとイエローインクに、明度を下げるためにマゼンタまたはブラックインク(主にブラックインク)が混色される領域とする。
以上で説明した印刷処理によれば、赤色から黒色までの色領域の内の少なくとも一部の色を印刷する場合に、印刷媒体上の同一印刷位置を見れば、イエローインクの方が、マゼンタインクよりも相対的に遅く吐出される。また、緑色から黒色までの色領域の内の少なくとも一部の色を印刷する場合に、印刷媒体上の同一印刷位置を見れば、イエローインクの方が、シアンインクよりも相対的に遅く吐出される。従って、マゼンタインクおよびシアンインクが印刷媒体表面の発色効率の良い部分を占めた後にイエローインクが打たれて印刷媒体中に浸透していく。そのため、色域拡大効果が大きく、十分な品位の赤色や緑色を出力できる。またこの効果はインクの総量が増大してメディアのインク吸収量の余裕が小さくなる高彩度の暗部で特に顕著となる。
本実施形態では、ブラックインクについては、先行ノズルと後行ノズルの使用率が等しくなる設定としたが、ブラックインクも、シアンやマゼンタインク同様、先行ノズルの使用率が高まる設定としても良い。またイエローインクと同様、後行ノズルの使用率が高まる設定としてもよい。
A−2.第1実施形態の変形例:
印刷ヘッド241の駆動制御の態様として、ノズルピッチを「2」、紙送り量を「9」とし、印刷ヘッドの往動時と復動時との両方でインクを吐出する双方向印刷を行ってもよい。図15は、あるノズル列がパス毎に副走査される様子を示す図である。図15には、印刷媒体に対してノズル列が相対的に移動している様子を示している。本変形例では、14個のノズル(0番〜13番)から構成されたノズル列を、主走査の度に9画素ずつ副走査(紙送り)させる。そして、3回の主走査および2回の副走査で共通の印刷領域CAにドットを埋めて完成させる。本変形例において、共通の印刷領域CAとは、副走査方向に9画素分の幅の領域である。本実施例は、奇数の主走査回数で共通の印刷領域CAを完成させる場合の例を示す。
上記のような印刷ヘッド241の駆動制御によって、共通の印刷領域CAを完成させるため、ノズル番号9〜13を1パス目に、ノズル番号5〜8を2パス目に、ノズル番号0〜4を3パス目に使用する。すると、ノズル番号9〜13およびノズル番号0〜4は、1パス目と3パス目とで同じ画素位置を走査するので、同一画素位置をどちらのパスでも印字可能である。そのため、例えば、ノズル番号9〜13は1パス目に50%、ノズル番号0〜4は3パス目に50%の比率でドットを形成するように、それぞれの使用率を制御できる。
図16は、本変形例におけるシアンおよびマゼンタインク用ノズル列のノズル別の使用率の設計値を示す図であり、図17は、本変形例におけるイエローインク用ノズル列のノズル別の使用率の設計値を示す図である。図4、5、6ではインクデューティー100%の時の使用率しか表示しなかったが、図16および図17には、インクデューティーが100%、40%、16%の場合のそれぞれのノズル使用率が示されている。100%の時のノズル使用率に0.4を乗じたものが40%の時のノズル使用率、0.16を乗じたものが16%の時のノズル使用率となっている。図16に示されているように、各インクデューティーでは、先行ノズルであるノズル番号9〜13の使用率が、後行ノズルであるノズル番号0〜4の使用率よりも高くなっている。また、図17に示されているように、各インクデューティーでは、先行ノズルであるノズル番号9〜13の使用率が低く、後行ノズルであるノズル番号0〜4の使用率は先行ノズルの使用率より高い。
図16に示すようにシアンおよびマゼンタインクの吐出を行えば、先行ノズルを含むノズル番号5〜13が主に用いられてインクが吐出され、図17に示すようにイエローインクの吐出を行えば、後行ノズルを含むノズル番0〜8が主に用いられてインクが吐出される。なお、インクデューティーが40%、100%では、主に、ノズル列の中央付近のノズルが用いられる。そのため、バンディングの発生を抑制できる。本変形例では、印刷ヘッド241が備える複数のノズルのそれぞれの使用率を、以下に説明する重複ノズルマップによって設定する。
図18は、図16に示したインク使用率を実現する重複ノズルマップNM4の一例を示す図である。重複ノズルマップNM4は、主走査方向に沿った横サイズが4であり、副走査方向に沿った縦サイズが27である。図18に示した各格子は1つのドットを示し、格子内の番号は、そのドットを形成するノズルの番号を示している。つまり、印刷媒体上に形成されるドットは、その形成位置と、そのドットを形成するノズルの番号とが一意に対応していることになる。この重複ノズルマップを印刷媒体上に繰り返し適用すれば、どの画素位置にどのノズルでドットを形成するかを指定できる。図18は主走査方向が4画素周期の繰り返しとなるノズルマップの例であり、ノズル0〜4は25%、ノズル5〜8は100%、ノズル9〜13は75%の割当率となるため、確率的にはこのような比率でノズルが使用されることになり、図16の使用率が期待値となるハーフトーンが実現できる。また、図19は、図17に示したインク使用率を実現する重複ノズルマップNM5の一例を示す図である。
なお、上述した図15の駆動制御のようにパス数が奇数の場合、真中のパスで生成するドットは、先行パスにも後行パスにも属さないとして、先行ノズルの使用率や後行ノズルの使用率の計算対象から除外してもよい。
B.第2実施形態:
上述した第1実施形態では、ディザマスクDMと重複ノズルマップとを用いて印刷処理を行っているが、ディザマスクと重複ノズルマップは関連させずに独立して作られているため、ノズル番号ごとのノズル使用率の期待値は、重複ノズルマップだけで決まる。すなわち、インクデューティーが100%未満の時のノズル別使用率は、実際にはばらつきが生じるものの、期待値としてはノズルの割当率、すなわちデューティー100%の時の使用率にその時のデューティー値(100%を1とする)を乗じた値となる。これに対して、第2実施形態では、図11に示した重複ノズルマップをディザマスクDMを関連付けたディザマスクを用いる。これにより、インクデューティー100%未満の時のノズル使用率を、割当率によって決まる形状とは異なる特性にすることが可能となる。すなわち、図7の62.5%(破線で示す)での使用率のように、100%(実線で示す)の使用率に0.625を乗じたものとは異なる特性、具体的には先行ノズルの使用率がより高くなった特性を実現し、本発明の効果をよりいっそう高めることが可能となる。
第2実施形態では、ディザマスクDMのサイズを重複ノズルマップサイズの縦横とも整数倍のサイズとすることで、ディザマスクDM上の位置に対応するノズル番号が一意的に決まるようにしたうえで、図11に示した重複ノズルマップNM2を参照して、ドットの形成されやすい小さな閾値が後行ノズルのノズル番号の位置に配置される比率が高まるように、予め、ディザマスクDMを生成する。こうしたディザマスクの閾値の設定方法については、例えば、特許文献2に記載されている。このようなディザマスクDMを予め生成しておき、そのディザマスクDMをシアンおよびマゼンタインクに適用すれば、シアンおよびマゼンタのインクデューティーが100%に近い場合には、図7の実線で示すように、ノズル列の端部の使用率が低くなり、また、先行ノズル(ノズル番号7〜13)の使用率が後行ノズル(ノズル番号0〜6)よりも高くなるためバンディング抑制と色域拡大効果のバランスをとったノズル使用率の設定となる。また、シアンおよびマゼンタインクのインクデューティーが中間的な値であるような62.5%以下の場合には、図7の破線で示すように、後行ノズルによってドットがより形成されにくくなるので、赤色や緑色の色域拡大効果を重視した設定になる。例えば、イエローインクとマゼンタインクの混色により赤色を出力したい場合、双方を100%近く吐出するとメディアがインクを吸収できる限界を超えてしまうため。イエローインクやマゼンタインクは60%以下の吐出に抑えられるケースがほとんどであり、このような設定は色域拡大効果に非常に有効である。
図7で示されていないインクデューティー値については、例えばノズル番号ごとに、インクデューティー値100%、62.5%、0%(インクデューティー値0%時のノズル使用率は、全ノズル0%)の値から、直線補間によって求められる値を用いて、ディザマスク作成時の設計値とすればよい。また、本実施形態におけるディザマスクの作成方法を応用すれば、インクデューティー値100%の時は先行ノズルと後行ノズルは同じ比率で使用されるが、インクデューティー値60%以下では、後行ノズルまたは先行ノズルの比率が高まる重複ノズルマップとディザマスクの組合せも作成可能となる。
C−1.第3実施形態:
第3実施形態では、主走査方向に並んだ複数のインク色のノズル列の内少なくとも2列のノズル列を擬似的に副走査方向に並んだノズル列として扱う。図20は、本実施形態における印刷ヘッド241の底面に形成されたノズル列の配置をキャリッジ240側から見た図である。本実施形態では、各ノズル列は、21個のノズルから構成されている。以下では、副走査方向に向かって先頭側のノズルの番号を「20」とし、後端側のノズルの番号を「0」として説明する。
本実施形態において、制御回路260は、図20において白抜きで示されているノズルは使用せず、それぞれ枠で囲われた黒で塗りつぶされたノズルを使用する。具体的には、マゼンタおよびシアンインクの吐出時は、先行側ノズルであるノズル番号14〜20のみを、ブラックインクの吐出時は、中央のノズル番号7〜13のみを、イエローインクの吐出時は、後行側ノズルであるノズル番号0〜6のみを使用する。こうすることにより、1色につき7つのノズルのヘッドを、(1)マゼンタおよびシアンインク、(2)ブラックインク、(3)イエローインクの順に副走査方向に3列に配置できるので、2列のインク列を主走査方向に配置したヘッドを用いるのと同様に印刷ヘッド241を扱うことが出来る。
図21は、本実施形態における各色インクのノズル別のインクデューティー100%の時のノズル使用率の設計値を示す図である。この図では、縦軸はノズル使用率を示しており、横軸はノズル番号を示す。上述したように、マゼンタおよびシアンインクはノズル番号14〜20のみを、ブラックインクはノズル番号7〜13のみを、イエローインクはノズル番号0〜6のみを使用する。
本実施形態によれば、インク色毎のノズル列において、制御回路260が使用するノズルを限定することにより、主走査方向に配置された複数色のノズル列を擬似的に副走査方向に配置されたノズル列に見立てて印刷することができる。そのため、共通の印刷領域において、インク色の塗布順を容易に制御することができる。また、インクの塗布順は、最初にシアンとマゼンタインク、次にブラックインク、最後にイエローインクである。従って、シアンとマゼンタインクが印刷媒体表面の発色効率の良い部分を占め、次いでブラックインクがイエローインクと混色することなく打たれ、最後にイエローインクが打たれる。そのため、色域拡大効果が大きく、十分な品位の赤色や緑色を出力できる。また、ブラックインクをイエローインクに先行させることで、ブラックインクをイエローインクよりも表層に止めることができるので、少ないブラックインク量で彩度低下を抑えながら明度を下げることができる。
C−2.第3実施形態の変形例:
図20では、イエローインクとブラックインク、ブラックインクとマゼンタインクおよびシアンインクの間で主走査方向にはノズルの重複が全くない構成としたが、一部のノズルを重複させることも可能である。例えば、図22には、3ノズルだけ、イエローインクとブラックインクの間、および、ブラックインクとマゼンタインクおよびシアンインクの間で重複がある例を示している。このように一部のノズルを重複させたとしても十分な色域拡大効果が得られる。また、1色あたりのノズル数が9ノズルに増やせるので、紙送り量を9に増やして印刷速度の高速化を図ることができる。
また、図22のノズル構成において、紙送り量7のままとし、増えた各色インクの使用ノズル数の2ノズルは、同一ラスターを重複して走査させる構成としてもよい。この時、重複ノズルについては、どちらのノズルでドットを形成するかは、第1実施形態のように適当な重複ノズルマップを定めて制御してもよいし、画素ごとにランダムに決定してもよい。
図23は、各色インクの使用ノズル数を11とし、シアンインクとマゼンタインクとブラックインクを先行、イエローインクを後行とした構成を示している。この構成では、同一ラスターを重複走査しない場合に紙送り量を11までに増やすことができ、印刷速度を高速化できる。図23に示した例では、シアンインクとマゼンタインクとブラックインクとを同時に印画するため、図20や図22の構成よりもやや色域拡大の効果が低減するが、その差は小さく、この構成でも十分な効果を発揮する。
D.第4実施形態:
図24は、本発明の第4実施形態における印刷システム10Aの概略構成を示す図である。印刷システム10Aは第1実施形態の印刷システム10とは異なり、コンピューター100Aにインストールされたオペレーティングシステムに組み込まれたプリンタードライバー24Aが、選択モジュール48を備える。また、印刷システム10Aは、大きさの異なる複数種類のドットが形成可能である。プリンタードライバー24Aは、画像データに応じて、印刷媒体上に形成されるインクドットのサイズ(以下、「出力ドットサイズ」という)を適宜変化させる。
本願の「選択部」に相当する選択モジュール48は、印刷結果の色域を拡大させるか否かについての問い合わせをディスプレイ114等に表示することでユーザーに画質モードを選択させる。ユーザーは、画質モードとして、通常モードと高発色モードとの少なくともいずれか一方を選択可能である。通常モードとは、予め定められた色域で印刷を行い、高発色モードとは、通常モードよりも広い色域で印刷を行う。高発色モードでは、プリンタードライバー24Aが、上述した第1処理と、第2処理とのうち、少なくともいずれか一方の処理を行わせる高発色処理を行う。
色変換モジュール42は、通常モードが選択された場合には、通常モード用の色変換ルックアップテーブルLUT1を使用し、各インクの画素データを決める。高発色モードが選択された場合には、色変換モジュール42は、少なくとも彩度が向上する色域である予め定められた濃い赤色や濃い緑色において、出力ドットサイズが、通常モードが選択された場合の出力ドットサイズと同一であっても、高発色モード用に最適化した色変換ルックアップテーブルLUT2を使用し、各インクの画素データを決める。色変換ルックアップテーブルLUT2で再現可能な色域は、色変換ルックアップテーブルLUT1で再現可能な色域よりも広い。
図9に示した、紙送り量7の印画モードは4回の主走査で共通の印刷領域CAを完成させる。これに対して、図15に示した紙送り量9の印画モードは図9の印画モードよりも高速で、3回の主走査で共通の印刷領域CAを完成させる。図9と図4の組合せと、図15と図16の組合せを比較すると、図9の印画モードでは、全ノズルを先行ノズルグループと後行ノズルグループに分けて、両者に明確な使用率の差をつけることが可能となっており、より本発明の色域拡大効果を大きくできる。そこで、本実施形態でのプリンタードライバー24Aは、高発色モードが選択されると、例えば、低速だが本発明の色域拡大効果が高い図9に示した印画モードを採用し、通常モードが選択されると、例えば、高速だが本発明の彩度向上効果が小さい図25に示した印刷モード、または本発明を適用しない印画モードを選択するようにすることで、通常印刷モードでは副走査方向送り量を増やすことにより、品位よりも速度を優先して印刷を行う。
本実施形態によれば、彩度が向上する色域である予め定められた濃い赤色や濃い緑色において、高発色モード用に最適化したルックアップテーブルを用いて色変換を行うため、色域拡大効果が大きく、十分な品位の赤色や緑色を出力できる。
また、高発色モードが選択されると、通常モードが選択された場合と比較して、副走査方向送り量を減らす。そのため、速度よりも品位を優先させて印刷を行うことができる。本実施形態の高発色モードでは、図20のような、疑似的にノズルを副走査方向に配列したように扱う印画モードを採用することも可能で、速度は大幅に低下するが、本発明の色域拡大効果は最も高くなる。
E.変形例:
<第1変形例>
上述した実施形態において、インクの色材として染料を用いたが、顔料を用いてもよい。
<第2変形例>
上述した実施形態では、コンピューター100とプリンター200とによって構成される印刷システム10において印刷を行っている。これに対して、プリンター200自体が、画像データをデジタルカメラや各種メモリーカードから入力して印刷を行うこととしてもよい。つまり、プリンター200の制御回路260内のCPU102が、上述した印刷処理およびハーフトーン処理と同等の処理を実行することで印刷を行ってもよい。
<第3変形例>
上述した実施形態において、予め定められた濃い赤色や濃い緑色を印字する場合のみ、イエローインクを後行ノズルから吐出してもよい。
<第4変形例>
上述した実施形態において、図26に示す、シアンおよびマゼンタインク用ノズル列のノズル別のインクデューティー100%の時の使用率の設計値と、図27に示す、イエローインク用ノズル列のノズル別のインクデューティー100%の時の使用率の設計値を用いてインクの吐出を行ってもよい。このようなノズル使用率の特性を適用することで、シアンおよびマゼンタインクが完全に打ち終わった後にイエローインクを打つ構成が実現できる。
<第5変形例>
上述した第4実施形態では、主走査数を増加させて高品位な印刷を行っている。これに対して、印刷ヘッド241の主走査速度それ自体を低速とし、高画質・高彩度の印刷を行なうものとしてもよい。また印刷ヘッド241が一主走査を行なった後、次の主走査を開始するまでの時間を長くしてもよい。
<第6変形例>
上述した実施形態における、ノズルピッチ、紙送り量、印刷モード(双方向印刷モード、高発色モード)は、一例であり、これらのパラメーターは任意に設定可能である。例えば、印刷モードは往動時または復動時にのみインクを吐出する一方向モードでもよい。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、変形例中の技術的特徴は、上述した課題を解決するために、あるいは上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜削除することが可能である。
10、10A…印刷システム、20…アプリケーションプログラム、22…ビデオドライバー、24、24A…プリンタードライバー、40…画像取得モジュール、42…色変換モジュール、44…ハーフトーンモジュール、46…印刷データ出力モジュール、100、100A…コンピューター、102…CPU、114…ディスプレイ、120…デジタルカメラ、200…プリンター、230…キャリッジモーター、231…駆動ベルト、232…プーリー、233…摺動軸、235…モーター、236…プラテン、240…キャリッジ、241…印刷ヘッド、243…インクカートリッジ、244〜247…ノズル列、256…操作パネル、260…制御回路、CA…共通の印刷領域、DM…ディザマスク、IMG…画像データ、LUT、LUT1、LUT2…色変換ルックアップテーブル、NM1、NM2、NM3、NM4、NM5…重複ノズルマップ、P…印刷媒体

Claims (9)

  1. 印刷ヘッドを印刷媒体に対して前記印刷媒体の幅方向たる主走査方向と該主走査方向に交差する副走査方向とに各々相対的に駆動して印刷する印刷装置であって、
    少なくともシアンインクとマゼンタインクとイエローインクとをそれぞれ吐出する複数のノズル列を備えた印刷ヘッドと、
    画像データを取得する取得部と、
    前記印刷ヘッドの前記主走査方向への走査を共通の印刷領域において複数回行いつつ前記印刷媒体にインクを吐出させることで、前記画像データに応じたドットを前記印刷媒体に形成するドット形成部と、を備え、
    前記各ノズル列は、前記共通の印刷領域に対して前記インクを吐出する走査のタイミングが他のノズルよりも早い先行ノズルと、前記共通の印刷領域に対して前記インクを吐出する走査のタイミングが先行ノズルよりも遅い後行ノズルとを含み、
    前記ドット形成部は、
    赤色から黒色までの色領域の内の少なくとも一部の色を印刷する際に、
    前記イエローインクのノズル列の前記後行ノズルの使用率を前記マゼンタインクのノズル列の前記後行ノズルの使用率よりも高くさせる第1処理と、
    緑色から黒色までの色領域の内の少なくとも一部の色を印刷する際に、前記イエローインクのノズル列の前記後行ノズルの使用率を前記シアンインクのノズル列の前記後行ノズルの使用率よりも高くさせる第2処理とのうち、
    少なくともいずれか一方の処理を行う高発色処理を行う
    印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置であって、
    前記ドット形成部は、前記第1処理を、黒インクと前記マゼンタインクと前記イエローインクとを混色させる色を印刷する場合に行い、前記第2処理を、黒インクと前記シアンインクと前記イエローインクとを混色させる色を印刷する場合に行う
    印刷装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の印刷装置であって、
    予め定められた色域で印刷を行う通常モードと、前記通常モードよりも広い色域で印刷を行う高発色モードとのうち、少なくともいずれか一方を選択可能な選択部とを備え、
    前記ドット形成部は、前記高発色モードが選択された場合に、前記高発色処理を行う
    印刷装置。
  4. 請求項3に記載の印刷装置であって、
    前記ドット形成部は、前記高発色モードが選択された場合、前記通常モードが選択された場合と比較して、副走査方向送り量を減らす
    印刷装置。
  5. 請求項3または請求項4に記載の印刷装置であって、
    前記画像データを、前記各インクの量に対応する値に変換するための色変換ルックアップテーブルを備え、
    前記ドット形成部は、前記高発色モードと、前記通常モードとで、印刷媒体上に形成されるインクドットサイズが同一であっても異なる前記色変換ルックアップテーブルを用いる
    印刷装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の印刷装置であって、
    前記ドット形成部は、前記第1処理では、前記マゼンタインクと前記イエローインクとを、それぞれのノズル列の内、前記副走査方向における位置が異なるノズルから吐出させ、前記第2処理では、前記シアンインクと前記イエローインクとを、それぞれのノズル列の内、前記副走査方向における位置が異なるノズルから吐出させる
    印刷装置。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の印刷装置であって、
    前記ドット形成部は、複数の閾値からなるディザマスクの各閾値と、前記画像データを構成する画素データとを比較することによりドットの形成を決定するものであり、
    前記ディザマスクは、前記イエローインクを吐出する前記後行ノズルによってドットが形成される位置に対応する閾値が、前記イエローインクを吐出する前記先行ノズルによりドットが形成される位置に対応する閾値よりもドットが形成されやすい値に設定されている
    印刷装置。
  8. 少なくともシアンインクとマゼンタインクとイエローインクとをそれぞれ吐出する複数のノズル列を備えた印刷ヘッドを印刷媒体に対して前記印刷媒体の幅方向たる主走査方向と該主走査方向に交差する副走査方向とに各々相対的に駆動して印刷する印刷方法であって、
    画像データを取得する取得工程と、
    前記印刷ヘッドの前記主走査方向への走査を共通の印刷領域において複数回行いつつ前記印刷媒体にインクを吐出させることで、前記画像データに応じたドットを前記印刷媒体に形成するドット形成工程と、を備え、
    前記各ノズル列は、前記共通の印刷領域に対して前記インクを吐出する走査のタイミングが他のノズルよりも早い先行ノズルと、前記共通の印刷領域に対して前記インクを吐出する走査のタイミングが先行ノズルよりも遅い後行ノズルとを含み、
    前記ドット形成工程では、
    赤色から黒色までの色領域の内の少なくとも一部の色を印刷する際に、
    前記イエローインクのノズル列の前記後行ノズルの使用率を前記マゼンタインクのノズル列の前記後行ノズルの使用率よりも高くさせる第1処理と、
    緑色から黒色までの色領域の内の少なくとも一部の色を印刷する際に、
    前記イエローインクのノズル列の前記後行ノズルの使用率を前記シアンインクのノズル列の前記後行ノズルの使用率よりも高くさせる第2処理とのうち、少なくともいずれか一方の処理を行う高発色処理を行う
    印刷方法。
  9. 印刷装置が、少なくともシアンインクとマゼンタインクとイエローインクとをそれぞれ吐出する複数のノズル列を備えた印刷ヘッドを印刷媒体に対して前記印刷媒体の幅方向たる主走査方向と該主走査方向に交差する副走査方向とに各々相対的に駆動して印刷を行うためのコンピュータープログラムであって、
    画像データを取得する取得機能と、
    前記印刷ヘッドの前記主走査方向への走査を共通の印刷領域において複数回行いつつ前記印刷媒体にインクを吐出させることで、前記画像データに応じたドットを前記印刷媒体に形成するドット形成機能と、をコンピュータープログラムに実現させ、
    前記各ノズル列は、前記共通の印刷領域に対して前記インクを吐出する走査のタイミングが他のノズルよりも早い先行ノズルと、前記共通の印刷領域に対して前記インクを吐出する走査のタイミングが先行ノズルよりも遅い後行ノズルとを含み、
    前記ドット形成機能は、
    赤色から黒色までの色領域の内の少なくとも一部の色を印刷する際に、
    前記イエローインクのノズル列の前記後行ノズルの使用率を前記マゼンタインクのノズル列の前記後行ノズルの使用率よりも高くさせる第1処理と、
    緑色から黒色までの色領域の内の少なくとも一部の色を印刷する際に、
    前記イエローインクのノズル列の前記後行ノズルの使用率を前記シアンインクのノズル列の前記後行ノズルの使用率よりも高くさせる第2処理とのうち、少なくともいずれか一方の処理を行う高発色処理を行う
    コンピュータープログラム。
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