JP2004160859A - 濃度の異なる複数の無彩色インクを搭載した印刷装置 - Google Patents

濃度の異なる複数の無彩色インクを搭載した印刷装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高画質の画像を印刷する。
【解決手段】無彩色インクを少なくとも含んだ複数種類のインクを備え、印刷媒体上に該インクによるドットを形成することによって画像を印刷する。ここで無彩色インクには、濃度が最も薄い無彩色インクたる淡灰色インクを初めとして、濃度の異なる複数のインクが含まれている。各インクによるドットを形成するに際しては、淡灰色インクを除いた各種インクによるドットがいずれも形成されない領域には、該淡灰色インクによるドットを形成して画像を印刷する。こうすれば、印刷媒体上でインクが塗布された領域と塗布されない領域とが生じて、これら領域間で光沢感が違って見る者に違和感を与えてしまい、画質を悪化させることを確実に回避することができる。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、高画質の画像を印刷する技術に関し、詳しくは、印刷媒体上にインクを塗布して画像を印刷する印刷装置の画質を改善する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
インク滴を吐出して印刷用紙にインクドットを形成するなど、何らかの方法で印刷媒体上にインクを塗布することによって画像を印刷する印刷装置は、コンピュータで作成した画像やデジタルカメラで撮影した画像などを出力する機器として広く使用されている。これら印刷装置では、吐出するインク滴の微細化などに代表される印刷装置本体での改良や、コンピュータ技術の進歩を背景とした画像処理技術の高度化、あるいは専用用紙の開発など、多方面に亘る継続的な技術開発によって、今日では銀塩写真にも劣らぬほど高画質な画像を印刷することが可能となっている(例えば、特許文献1、特許文献2など)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−320924号公報
【特許文献2】
特開2001−277552号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、印刷画像の高画質化がこのように進んで来ると、印刷媒体上にインクが塗布されて某かの色彩を呈している部分と、インクが塗布されておらず印刷媒体の地色がそのまま残された部分とで、光沢感の違いが目立ってしまい、画像を見る者に違和感を与えて画質に悪影響を与える場合があった。こうした問題は、いわゆる光沢紙と呼ばれる専用の印刷用紙を用いた場合に顕著に現れることが多いが、他の印刷媒体を用いて印刷した場合でも、程度の違いこそあれ同様に生じ得る。
【0005】
この発明は、従来の技術における上述した課題を解決するためになされたものであり、印刷媒体上にインクを塗布して画像を印刷する印刷装置において、より高画質な画像を印刷することを可能とする技術の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の印刷装置は、次の構成を採用した。すなわち、
濃度の異なる無彩色インクを少なくとも含んだ複数種類のインクを備え、印刷媒体上に該インクによるドットを形成することによって画像を印刷する印刷装置において、
前記無彩色インクの中で最も濃度が薄いインクたる淡灰色インクによるドットを形成する淡灰色ドット形成手段と、
前記淡灰色インクを除いた各種インクによるドットを形成する各種ドット形成手段と
を備えるとともに、
前記印刷媒体上で前記各種ドット形成手段がいずれのドットも形成しない領域には、前記淡灰色ドット形成手段が前記淡灰色インクによるドットを形成することを特徴とする。
【0007】
また、上記の印刷装置に対応する本発明の印刷方法は、
濃度の異なる無彩色インクを少なくとも含んだ複数種類のインクを用いて、印刷媒体上に該インクによるドットを形成することによって画像を印刷する印刷方法において、
前記無彩色インクの中で最も濃度が薄いインクたる淡灰色インクによるドットを形成する工程と、
前記淡灰色インクを除いた各種インクによるドットを形成する工程と
を備えるとともに、
前記淡灰色インクのドットを形成する工程は、該淡灰色インクを除いた各種インクによるドットが形成されない領域には、該淡灰色インクのドットを形成することを特徴とする。
【0008】
かかる印刷装置および印刷方法においては、複数種類のインクを用いて各インクによるドットを印刷媒体上に形成することにより画像を印刷する。ここで、該複数種類のインクの中には、少なくとも濃度の異なる複数の無彩色インクが含まれており、各インクによるドットを形成するに際しては、前記淡灰色インクを除いた各種インクによるドットが形成されない領域には、該淡灰色インクによるドットを形成しながら画像を印刷する。
【0009】
こうすれば、印刷画像中で明度の高い領域でも、必ず印刷媒体上にインクが塗布されることになる。従って、インクが塗布されている領域と塗布されていない領域とで、光沢感の違いによって印刷画像を見る者に違和感を与えてしまうことを、確実に回避することが可能となる。
【0010】
また、いずれのドットも形成されないような明度の高い領域に、敢えて形成するドットは、淡灰色インクによるドットとしている。淡灰色インクは、無彩色インク中で最も濃度の薄いインクであるため、このインクを用いて形成されたドットは、明度の高い領域に形成してもドットが目立ち難く、しかも、ドットを形成したことによる明度低下もごく僅かなものに過ぎない。このことから、明度の高い領域に敢えて形成するドットを淡灰色インクによるドットとすることで、ドットを形成したことによる弊害が生じることを回避して、印刷画質を確実に向上させることが可能となる。
【0011】
こうした印刷装置および印刷方法においては、前記複数種類のインクとして、前記淡灰色インクの他に、少なくとも、シアンインクとマゼンタインクとイエロインクと黒色インクとを備えることとしてもよい。そして、少なくとも、シアンインク、マゼンタインク、イエロインク、黒色インクのいずれによるドットも形成されない領域には、前記淡灰色インクによるドットを形成することとしても良い。
【0012】
明度の高い領域に淡灰色インクによるドットを形成すれば、いわゆるモノクロ画像を印刷する場合にも画質を改善することができるが、カラー画像を印刷する場合にも同様に画質を改善することができる。従って、シアンインクとマゼンタインクとイエロインクと黒色インクとを備え、これらインクによるドットを形成してカラー画像を印刷する場合に、各種インクによるドットが形成されないような明度の高い領域に淡灰色インクによるドットを形成してやれば、印刷されたカラー画像中でインクが塗布されている領域と塗布されていない領域とが生じて、光沢感の違いにより、見る者に違和感を生じさせることを確実に回避することが可能となる。
【0013】
また、各種ドットが形成されないような明度の高い領域に淡灰色インクによるドットを形成する結果、印刷されたカラー画像中の多くの領域において、淡灰色インクなどの無彩色インクによるドットが形成されることになる。経験上、多少なりとも無彩色インクのドットを形成してやれば、光源によって色の見え方が変わって違和感を与える光源依存性の問題が軽減されることが知られており、この点からも高画質のカラー画像を印刷することが可能となる。
【0014】
更に、カラー画像を印刷可能なこうした印刷装置においては、淡灰色インクの他に、少なくとも、シアンインクと、該シアンインクより濃度の薄い淡シアンインクと、マゼンタインクと、該マゼンタインクより濃度の薄い淡マゼンタインクと、イエロインクと、黒色インクと、該黒色インクよりも濃度が薄く且つ前記淡灰色インクよりも濃度が濃い灰色インクを備えることとしても良い。そして、これらシアンインク、淡シアンインク、マゼンタインク、淡マゼンタインク、イエロインク、黒色インク、灰色インクのいずれによるドットも形成されない領域には、該淡灰色インクによるドットを形成することとしても良い。
【0015】
シアンインク、マゼンタインク、イエロインク、黒色インクに加えて、淡シアンインク、淡マゼンタインク、灰色インクによるドットを形成可能とすれば、印刷画質はそれだけ高くなるので、印刷媒体上でインクの塗布されている領域と塗布されていない領域とで、光沢感が違うことによる画質の悪化が目に付き易い傾向にある。従って、明度の高い領域に淡灰色インクによるドットを形成してやれば、より一層効果的に印刷画質を向上させることが可能となる。
【0016】
こうした印刷装置においては、前記各種ドット形成手段がいずれのドットも形成せず且つ前記淡灰色インクによるドットが形成される領域、すなわち、印刷画像中で明度が高くて、該淡灰色インクのドットが形成されなければいずれのドットも形成されない領域には、該淡灰色インクによるドットとともに、前記淡シアンインク、淡マゼンタインク、イエロインクのいずれかによるドットを形成することとしてもよい。
【0017】
こうすれば、印刷媒体の地色が無彩色ではなく、某かの色相を帯びている場合でも、淡灰色インクによるドットともに、淡シアンインク、淡マゼンタインク、イエロインクの少なくともいずれかによるドットを形成することで、地色の色彩を補償して無彩色に近づけることができ、高画質な画像を得ることが可能となるので好ましい。
【0018】
また、上述した印刷装置および印刷方法において、前記淡灰色インクは、前記シアンインクよりは明度が高く、前記イエロインクよりは明度の低いインクとすることができる。あるいは、前記マゼンタインクよりは明度が高く、前記イエロインクよりは明度の低いインクを該淡灰色インクとすることができる。
【0019】
淡灰色インクの明度が黒色インクに対してあまりに明るいと、淡灰色インクと黒色インクとのつながりが悪くなるので適当ではない。すなわち、例えば無彩色の画像を印刷する場合、淡灰色インクが明るすぎると、淡灰色インクだけでは画像の明度を十分に低くすることができなくなる。とは言え、逆に淡灰色インクの明度が低すぎると、淡灰色インクによるドットが目立って画質を悪化させるおそれが生じる。このことから明らかなように、淡灰色インクには適切な明度範囲があり、経験上、淡灰色インクを、シアンインクあるいはマゼンタインクよりは明るく、イエロインクよりは暗いインクとしておけば、効果的に印刷画質を改善することが可能である。
【0020】
また、本発明の印刷方法は、所定の機能を実現するプログラムをコンピュータに組み込んで、コンピュータを用いて印刷装置を制御することによっても実現することができる。従って、本発明は次のようなプログラムあるいは該プログラムを記録した記録媒体としての態様も含んでいる。すなわち、本発明の印刷方法に対応するプログラムは、
濃度の異なる無彩色インクを少なくとも含んだ複数種類のインクを備え、印刷媒体上に該インクによるドットを形成する印刷装置をコンピュータを用いて制御することにより、画像を印刷するためのプログラムにおいて、
前記無彩色インクの中で最も濃度が薄いインクたる淡灰色インクによるドットを形成するべく前記印刷装置を制御する第1の機能と、
前記淡灰色インクを除いた各種インクによるドットを形成するべく前記印刷装置を制御する第2の機能と
を備えるとともに、
前記第1の機能は、前記淡灰色インクを除いた各種インクによるドットが形成されない領域には、該淡灰色インクのドットを形成することを特徴とする。
【0021】
また、本発明の印刷装置に対応する記録媒体は、
濃度の異なる無彩色インクを少なくとも含んだ複数種類のインクを備え、印刷媒体上に該インクによるドットを形成する印刷装置をコンピュータを用いて制御することにより、画像を印刷するためのプログラムをコンピュータに読み取り可能に記録した記録媒体において、
前記無彩色インクの中で最も濃度が薄いインクたる淡灰色インクによるドットを形成するべく前記印刷装置を制御する第1の機能と、
前記淡灰色インクを除いた各種インクによるドットを形成するべく前記印刷装置を制御する第2の機能と
を備えるとともに、
前記第1の機能は、前記淡灰色インクを除いた各種インクによるドットが形成されない領域には、該淡灰色インクのドットを形成することを特徴とする。
【0022】
これらプログラムをコンピュータに読み込ませ、印刷装置を制御しながら画像を印刷すれば、高画質の画像を印刷することが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の作用・効果をより明確に説明するために、以下では、本発明の実施の形態を次のような順序に従って説明する。
A.第1実施例:
A−1.装置構成:
A−2.画像処理:
A−3.第1実施例の色変換処理:
B.第2実施例:
B−1.装置構成:
B−2.画像処理:
【0024】
A.第1実施例:
A−1.装置構成:
図1は、本発明に関わる印刷装置および画像処理装置からなる印刷システムの構成を示す説明図である。図示するように、この印刷システムは、コンピュータ80にプリンタ20(あるいはプリンタ120)が接続された構成となっており、コンピュータ80に所定のプログラムがロードされて実行されると、コンピュータ80とプリンタ20(あるいはプリンタ120)とが全体として一体の印刷システムとして機能する。印刷しようとする画像は、コンピュータ80上で各種のアプリケーションプログラム91によって作成された画像が使用される。また、コンピュータ80に接続されたスキャナ21を用いて取り込んだ画像や、あるいはデジタルカメラ(DSC)28で撮影した画像をメモリカード27を経由して取り込んで使用することも可能である。これらの画像のデータORGは、コンピュータ80内のCPU81によって、プリンタが印刷可能な画像データに変換され、印刷データFNLとしてプリンタに出力される。プリンタ20(あるいはプリンタ120)が、この印刷データFNLに従って、印刷用紙上にインクドットの形成を制御すると、最終的に、印刷用紙上に画像が印刷されることになる。
【0025】
コンピュータ80は、各種の演算処理を実行するCPU81や、データを一時的に記憶するRAM83、各種のプログラムを記憶しておくROM82,ハードディスク26等から構成されている。また、SIO88をモデム24を経由して公衆電話回線PNTに接続すれば、外部のネットワーク上にあるサーバSVから必要なデータやプログラムをハードディスク26にダウンロードすることが可能となる。
【0026】
プリンタ20(あるいはプリンタ120)は、濃度の異なる無彩色インクを含んだ複数種類のインクを備え、これらインクによるドットを印刷媒体上に形成することで、カラー画像あるいはモノクロ画像を印刷するプリンタである。
【0027】
また、本実施例のプリンタ20(あるいはプリンタ120)は、ピエゾ素子によって駆動されるヘッドを備えており、ヘッドからインク滴を吐出することによって印刷媒体上にインクドットを形成する。もちろん、ピエゾ素子を利用してインク滴を吐出する方式に限らず、他の方式によりインク滴を吐出するヘッドを備えたプリンタを用いるものとしてもよい。例えば、インク通路に配置したヒータに通電し、インク通路内に発生する泡(バブル)によってインク滴を吐出する方式のプリンタに適用するものとしてもよい。また、インク滴を吐出する代わりに、熱転写などの現象を利用して、印刷用紙上にインクドットを形成する方式のプリンタであっても構わない。
【0028】
図2は、本実施例の画像処理装置の機能を実現するための、コンピュータ80のソフトウェアの構成を概念的に示すブロック図である。コンピュータ80においては、すべてのアプリケーションプログラム91はオペレーティングシステムの下で動作する。オペレーティングシステムには、ビデオドライバ90やプリンタドライバ92が組み込まれていて、各アプリケーションプログラム91から出力される画像データは、ビデオドライバ90で所定の信号変換が行われた後、モニタ23で表示される。
【0029】
また、アプリケーションプログラム91が印刷命令を発すると、コンピュータ80のプリンタドライバ92は、アプリケーションプログラム91から画像データを受け取って所定の画像処理を行い、プリンタが印刷可能な印刷データFNLに変換した後、変換した印刷データFNLをプリンタ20(あるいはプリンタ120)に出力する。画像処理の内容については後述する。
【0030】
図3は、第1実施例のプリンタ20の概略構成を示す説明図である。第1実施例のプリンタ20は、図示するように、キャリッジ40に搭載された印字ヘッド41を駆動してインクの吐出およびドット形成を行う機構と、このキャリッジ40をキャリッジモータ30によってプラテン36の軸方向に往復動させる機構と、紙送りモータ35によって印刷用紙Pを搬送する機構と、制御回路60とから構成されている。
【0031】
キャリッジ40をプラテン36の軸方向に往復動させる機構は、プラテン36の軸と並行に架設されたキャリッジ40を摺動可能に保持する摺動軸33と、キャリッジモータ30との間に無端の駆動ベルト31を張設するプーリ32と、キャリッジ40の原点位置を検出する位置検出センサ34等から構成されている。
【0032】
印刷用紙Pを搬送する機構は、プラテン36と、プラテン36を回転させる紙送りモータ35と、図示しない給紙補助ローラと、紙送りモータ35の回転をプラテン36および給紙補助ローラに伝えるギヤトレイン(図示省略)とから構成されている。印刷用紙Pは、プラテン36と給紙補助ローラの間に挟み込まれるようにセットされ、プラテン36の回転角度に応じて所定量だけ送られる。
【0033】
制御回路60は、CPU61とROM62とRAM63等から構成されており、プリンタ20の各種機構を制御する。すなわち、制御回路60は、キャリッジモータ30と紙送りモータ35の動作を制御することによってキャリッジ40の主走査と副走査とを制御するとともに、コンピュータ80から供給される印刷データFNLに基づいて、各ノズルでのインク滴の吐出を制御している。この結果、印刷用紙上の適切な位置にインクドットが形成される。
【0034】
キャリッジ40には、複数の無彩色インクを搭載するインクカートリッジ43と、有彩色インクを搭載するインクカートリッジ42とが装着されている。第1実施例のプリンタ20においては、無彩色インクを搭載するインクカートリッジ42には、黒色インクと、黒色インクよりも明度の高い淡灰色インクとが搭載されている。有彩色インクを搭載するインクカートリッジ43には、シアンインクとマゼンタインクとイエロインクとが搭載されている。また、後述するように第2実施例のプリンタ120には、より多種類のインクが搭載されている。尚、各種インクを搭載する組み合わせはこれに限られものではなく、また、これら全てのインクを1つのカートリッジに収納しても構わない。また、以下では場合によって、黒色インク,淡灰色インク,マゼンタインク,イエロインクのそれぞれを、Kインク,LLKインク,Cインク,Mインク,Yインクと略称することがあるものとする。
【0035】
キャリッジ40にインクカートリッジ42,43を装着すると、カートリッジ内の各インクは図示しない導入管を通じて、各色毎のインク吐出用ヘッド44ないし48に供給される。各ヘッドに供給されたインクは、制御回路60の制御の下でインク吐出用ヘッド44ないし48から吐出される。
【0036】
図4は、インク吐出用ヘッド44ないし48におけるインクジェットノズルNzの配列を示す説明図である。図示するように、第1実施例のプリンタ20においては、インク吐出用ヘッドの底面に、Y,M,C,LLK,Kの各色のインクを吐出する5組のノズル列が形成されており、1組のノズル列あたり48個のノズルNzが、一定のノズルピッチkで配列されている。
【0037】
図5は、第1実施例のプリンタ20に搭載されている各種インクについての明度の計測結果を示した説明図である。横軸にとったドット記録率とは、印刷用紙上に形成されるドットの密度に相当する指標であり、ドット記録率0%はドットが全く形成されていない状態を表し、ドット記録率100%はすべての画素にドットが形成されている状態を表している。また、縦軸にとった明度は、印刷用紙の地色を100%とする相対的な明度で表示している。図5に示すように、本実施例のLLKインクは、Cインク,Mインクよりは明度が高く、Yインクよりは明度の低いインクとなっている。従って、LLKインクを用いて形成したドットは、CインクあるいはMインクを用いて形成したドットよりは目立ち難く、Yインクのドットよりは目立ち易いドットとなる。
【0038】
以上のようなハードウェア構成を有する第1実施例のプリンタ20は、キャリッジモータ30を駆動することによって、各色のインク吐出用ヘッド44ないし48を印刷用紙Pに対して主走査方向に移動させ、また紙送りモータ35を駆動することによって、印刷用紙Pを副走査方向に移動させる。制御回路60の制御の下、キャリッジ40の主走査および副走査を繰り返しながら、適切なタイミングでノズルを駆動してインク滴を吐出することによって、プリンタ20は印刷用紙上に画像を印刷している。
【0039】
A−2.画像処理:
図6は、本実施例の画像処理装置としてのコンピュータ80が、画像データに所定の画像処理を加えることによって、印刷データに変換する処理の流れを示すフローチャートである。かかる処理は、コンピュータ80のオペレーティングシステムがプリンタドライバ92を起動することによって開始される。以下、図6に従って、本実施例の画像処理について簡単に説明する。
【0040】
プリンタドライバ92は、画像処理ルーチンを開始すると、先ず初めに、変換すべき画像データの読み込みを開始する(ステップS100)。ここで読み込まれるデータは、RGBカラー画像データ、すなわちR,G,Bの各色毎に、階調値0から階調値255の256階調幅を有する画像データである。
【0041】
次いで、取り込んだ画像データの解像度を、プリンタ20が印刷するための解像度に変換する(ステップS102)。画像データの解像度が印刷解像度よりも低い場合は、線形補間を行うことで隣接画像データ間に新たなデータを生成し、逆に印刷解像度よりも高い場合は、一定の割合でデータを間引くことによって画像データの解像度を印刷解像度に変換する。
【0042】
こうして解像度を変換したら、色変換処理を開始する(ステップS104)。色変換処理とは、先に読み込んだRGB画像データを、プリンタに備えられている各色のインクについての階調データに変換する処理である。色変換処理は、色変換テーブルを参照することによって迅速に行うことができる。色変換処理については、後ほど詳細に説明する。
【0043】
色変換処理に続いて、階調数変換処理を開始する(ステップS106)。階調数変換処理とは次のような処理である。色変換処理によって得られた階調データは、階調値0から255の256階調を有するデータであるが、実際に印刷する場合には、印刷用紙上にドットを「形成する」か「形成しない」かのいずれかの状態しか取り得ない。そこで、256階調を有する階調データを、ドットの形成有無に対応する2階調のデータに変換する必要がある。このように階調数変換処理とは、256階調の画像データを、ドットの形成有無を示す2階調のデータに変換する処理である。階調数変換処理を行う手法としては種々の方法が知られているが、本実施例では、誤差拡散法と呼ばれる手法を用いて階調数変換処理を行う。もちろん、他の周知の方法を用いても構わない。
【0044】
階調数変換処理に続いて、インターレース処理を行う(ステップS108)。インターレース処理とは、ドット形成の有無を表す形式に変換された画像データを、印字ヘッドが実際にドットを形成する順番を考慮しながら、プリンタ20に転送すべき順序に並べ替える処理である。プリンタドライバは、インターレース処理を行って最終的に得られた画像データを、印刷データとしてプリンタ20に出力する(ステップS110)。プリンタ20は、印刷データに従って、各種のインクドットを印刷用紙上に形成する。その結果、画像データに対応した画像が印刷用紙上に印刷される。
【0045】
A−3.第1実施例の色変換処理:
ここで、図6のステップS104において行われる色変換処理について説明する。前述したように、色変換処理は色変換テーブルを参照することによって迅速に行うことが可能である。図7は、ステップS104において参照される色変換テーブルを概念的に示した説明図である。RGB画像データは、直交3軸をR軸、G軸、B軸とする色立体内の座標値として表すことができるから、色立体を細分して生成した各格子点は、それぞれがRGB画像データを表していると考えることができる。色変換テーブルは、このような各格子点が表す画像データを色変換して、得られた画像データを各格子点に対応づけて記憶した3次元の数表と考えることができる。
【0046】
図7に示した色変換テーブルの各格子点には、プリンタ20に搭載されている各色インク毎に、インク量に相当するデータが記憶されている。例えば、R,G,B各色の階調値がいずれも「0」の画像データは、真っ黒な画像を表現しているから、このことに対応して(R,G,B)=(0,0,0)の格子点には、Kインクのインク量に相当するデータとして階調値255が記憶され、C,M,Y,LLKの各インクについては階調値0のデータが記憶されている。図7中に、(C,M,Y,K,LLK)=(0,0,0,255,0)と表示されているのは、C,M,Y,LLKの各インクについては階調値0であり、Kインクについては階調値255であるようなインク量のデータが記憶されていることを表している。
【0047】
また、図7に示されているように、(R,G,B)=(255,255,255)の格子点には、(C,M,Y,K,LLK)=(0,0,0,0,5)、すなわち、C,M,Y,Kの各インクについては階調値0であり、LLKインクについては階調値5であるデータが記憶されている。R,G,B各色の階調値がいずれも「255」の画像データは真っ白な画像を表現しているから、本来であれば、(R,G,B)=(255,255,255)の格子点には、プリンタ20が表現し得る最も明るい画像に相当するデータ、すなわちC,M,Y,K,LLKのいずれのインクについても階調値0となるデータが記憶されている筈である。しかし、本実施例の色変換テーブルでは、敢えてこのような格子点にも、LLKのインクに小さな階調値(ここでは階調値5)を対応付けて記憶している。このように、(R,G,B)=(255,255,255)の格子点に(C,M,Y,K,LLK)=(0,0,0,0,5)のデータを記憶する結果として、色変換テーブルの格子点は、C,M,Y,K,LLKのいずれかのインクに必ず階調値0ではないデータが記憶されていることになる。換言すれば、C,M,Y,K,LLKのいずれのインクについても階調値0が記憶されているような格子点は、図7の色変換テーブルには存在していない。
【0048】
このように、本実施例で参照する色変換テーブルは、本来はプリンタ20が表現し得る最も明るい画像を表現すべき(R,G,B)=(255,255,255)の格子点に、僅かに暗めの画像に相当するデータ(C,M,Y,K,LLK)=(0,0,0,0,5)が記憶されている。これに伴って、RGB画像データに対して印刷画像の明るさが逆転したり、画像全体の見え方が変わることの無いように、本実施例の色変換テーブルの各格子点に記憶されている各色インクのデータは、階調値が修正されている。色変換テーブルの全ての格子点について説明することは困難であるので、ここでは一例として、色変換テーブルの無彩色軸上の格子点に記憶されている各色インクのインク量データについて説明する。
【0049】
図8は、色変換テーブルの格子点(R,G,B)=(0,0,0)と格子点(R,G,B)=(255,255,255)とを結ぶ対角線上にある各格子点について、記憶されている各色インクの階調値を概念的に示した説明図である。格子点(R,G,B)=(0,0,0)、すなわちRGB各色の階調値が「0」の画像データは、完全な黒を表現している。また、格子点(R,G,B)=(255,255,255)に相当するRGB画像データは、完全な白を表現している。そして、この2つの格子点を結ぶ対角線上のRGB画像データは、いずれも無彩色を表現しており、格子点(R,G,B)=(255,255,255)から格子点(R,G,B)=(0,0,0)に向かうにつれて、次第に明度が低い(暗い)画像となっていく。このことから、この様な対角線を、ここでは無彩色軸と呼ぶことにする。今、格子点(R,G,B)=(255,255,255)の明度を「100」とし、格子点(R,G,B)=(0,0,0)の明度を「0」とする。図8は、このような明度を横軸に取り、各色インクのインク量に相当する階調値を縦軸に取って表している。
【0050】
前述したように、格子点の明度が「100」である場合、すなわちRGB各色階調値がいずれも「255」の格子点については、LLKインクのみ階調値「5」で、他のインクについては階調値「0」のデータが記憶されている。また、格子点の明度が小さくなって行くにつれて、LLKインクの階調値は次第に大きくなっていく。このようにLLKインクのインク量を次第に増やしていくことにより、印刷される画像も、違和感を与えることなく次第に明度が小さく(暗く)なっていく。
【0051】
もちろん、LLKインクを増やすだけで明度を小さくしていくことには限界があるので、格子点の明度が「a」に達すると、LLKインクに加えて、C,M,Y各色のインクの使用も開始する。そして、それ以降は、明度が小さくなるに従ってC,M,Y各色のインクをほぼ同量ずつ増加させることによって、画像の明度を小さくしていく。C,M,Y各色のインクをほぼ同量ずつ使用すれば、黒色を表現することができ、インク量を増加させれば画像の明度を小さくしていくことができる。
【0052】
こうして、格子点の明度が「b」に達したら、今度はKインクの使用を開始する。明度が「b」の時点では、C,M,Y各色のインク量は階調値255に達していないので、そのままインク量を増やしていけば明度を小さくすることも可能である。しかし、C,M,Yの3つのインクをほぼ同量ずつ使用しているので全体としてのインク使用量が多くなってしまい、印刷用紙に許容されているインク使用量を超えて、画質が悪化するおそれがある。この様なことを考慮して、明度が「b」に達したら、それ以上はC,M,Yインクの使用量を増やさずに、Kインクの使用を開始する。そして、明度が「b」より小さくなるに従って、Kインクのインク量を増加させ、これにつれてC,M,Y各色インクのインク使用量は減少させていく。こうしてKインクの使用量を階調値255に達するまで増加させる。この結果、格子点(R,G,B)=(0,0,0)には、Kインクのインク量が階調値255、他のインクについては階調値0のデータが記憶されることになる。
【0053】
図7に示した色変換テーブルの無彩色軸上の各格子点には、このようにしてC,M,Y,K,LLKの各色インクについての階調値が記憶されている。前述したように、格子点(R,G,B)=(255,255,255)に記憶されているデータは、プリンタ20が表現可能な最も明るい画像よりも僅かに暗い画像のデータとなっている。しかし、色変換テーブルの無彩色軸上の各格子点には、図8に示すようにして各色インクのデータが記憶されているので、印刷された画像は明度の逆転が生ずることなく、自然に明るさが変化した画像を得ることができる。また、色変換テーブルの無彩色軸上以外にある各格子点についても、色のつながりが不自然になることのない様にカラーマッピングが行われている。このため、画像全体としても違和感の無いカラー画像を印刷することが可能である。
【0054】
図9は、以上のような画像処理によって得られる効果を示す説明図である。図9は、デジタルカメラを用いて撮影した海辺の風景を、プリンタ20で印刷した画像を示している。図中に「b」と表示されて部分は、ヨットの白い帆布が太陽の強い照り返しを受けて白く光っている部分を示している。また、図中に「a」と表示されている部分は、青空に浮かぶ白雲の中でひときわ白く光っている部分を示している。これらの部分では、RGB画像データは、最も明るいデータすなわち、R,G,B各色の階調値がいずれも「255」のデータとなっている。従来の画像処理を行った場合は、これら「a」あるいは「b」の部分では、インクドットが形成されずに、印刷用紙が地色のまま残ってしまう。他の部分では、インクドットが形成されているのに対して、これらの部分では印刷用紙がそのまま残っているので、画像中に光沢感の大きく異なった部分が発生し、見る者に違和感を与えてしまうおそれがある。これに対して、上述した画像処理を行えば、「a」あるいは「b」の部分にもLLKインクのドットが形成されるので、他の部分と同様の光沢感を得ることができ、見る者に違和感を与えることを確実に回避することが可能となる。
【0055】
また、上述した画像処理では、次のような優れた効果を得ることができる。先ず第1に、画像中の無彩色の部分を安定して印刷することが可能である。この理由を、図8を参照しながら説明する。図8に示すように、無彩色の画像は、明度が「a」より明るい範囲ではLLKインクのみを用いて印刷され、明度cより暗い範囲ではKインクのみを用いて印刷されており、C,M,Y各色インクを用いて印刷されるのは明度a〜明度cの範囲のみとなっている。ここで、C,M,Yの各インクを適切な比率で使用すれば、無彩色を表現することができるが、各色インクのバランスが少しでもずれると、印刷画像に色が付いてしまう。例えば、Cインクの割合が僅かでも増えると印刷画像はシアン色を帯びた画像となり、逆にCインクの割合が少なくなると赤色がかった画像となってしまう。この点で、本実施例の画像処理では、明度aより明るい範囲および明度cより暗い範囲では、LLKインクあるいはKインクを用いて印刷され、C,M,Yインクは使用されていないので、C,M,Yインクの割合がずれて無彩色部分に色が付いてしまうおそれはない。また、明度a〜明度cの範囲においても、C,M,Y各色インクを用いて無彩色を表現する比率が高いのは、明度bの付近だけであり、他の領域ではLLKインクあるいはKインクの分担比率も大きくなっている。従って、明度b付近の画像を除けば、例えC,M,Y各色インクの割合がずれたとしても、無彩色部分にさほど色が現れることが無く、画像全体としては無彩色の部分を安定して印刷することが可能となる。
【0056】
また第2の利点として、上述した画像処理によれば、印刷画質の光源に対する依存性を低減することも可能となる。すなわち、各種のインクを用いて画像を印刷する場合、光の反射特性はインク毎に異なっているので、ある光源の下では自然な画像に見えていても、光源を換えると色あるいは色のつながりが不自然に見えることが起こり得る。こうした光源依存の問題は、1種類のインクを用いて画像を印刷している場合は大きな問題となることは少なく、また経験上、僅かでもLLKインクを使用することで大きく軽減可能なことが分かっている。図8に示したように、本実施例の画像処理によれば、無彩色の画像は、明度aより明るい領域あるいは明度cより暗い領域ではLLKインクあるいはKインクのみを用いて印刷されており、光源依存性はほとんど問題となることがない。また、明度aから明度cの範囲でも全ての領域において、僅かとは言えLLKあるいはKインクが使用されているので、光源依存の問題を大きく軽減することが可能である。更に、本実施例で参照される色変換テーブルは、格子点(R,G,B)=(255,255,255)に(C,M,Y,K,LLK)=(0,0,0,0,5)が記憶されていることに合わせて、画像全体で色のつながりが不自然となることのない様にカラーマッピングが行われた結果、多くの格子点でLLKインクあるいはKインクの階調値が「0」ではない値となっている。すなわち、無彩色でない部分についても、多くの部分で、僅かにLLKインクあるいはKインクのドットが形成されることとなり、光源依存性の問題を軽減することができると言う利点が得られる。
【0057】
B.第2実施例:
以上に説明した第1実施例では、プリンタ20には、有彩色のインクとしてはCインク,Mインク,Yインクの3種類のインクを備え、また無彩色のインクとしてはKインク、LLKインクの2種類のインクを備えているものとした。以下では、有彩色のインクとして、Cインクよりも濃度の薄い淡Cインク、およびMインクよりも濃度の薄い淡Mインクを備え、無彩色のインクとしては、Kインクよりは濃度が薄くLLKインクよりは濃度が濃いLKインクを備えているものとして説明する。
【0058】
B−1.装置構成:
図10は、こうした第2実施例のプリンタ120に備えられたインク吐出用ヘッド44ないし51におけるインクジェットノズルNzの配列を示す説明図である。図示するように、インク吐出用ヘッドの底面には、Y,M,LM,C,LC,LLK,LLK,Kの各色のインクを吐出する8組のノズル列が形成されており、1組のノズル列あたり48個のノズルNzが、一定のノズルピッチkで配列されている。このうち、Y,M,LM,C,LCの5種類の有彩色インクはカートリッジ42に収納され、LLK,LLK,Kの3種類の無彩色インクはカートリッジ43に収納されている。
【0059】
図11は、プリンタ120に搭載されている各種インクについての明度の計測結果を示した説明図である。図11に示すように、LCインク、LMインクは、CインクおよびMインクよりは明度が高く、Yインクよりは明度の低いインクとなっている。また、LKインクは、Kインクよりは明度が高く、Cインク,Mインクよりは明度が低いインクとなっている。図示されているように、LLKインクはLCインク、LMインクよりも明度が低いインクであるが、LLKインクは無彩色である分だけ有彩色のインクよりも目立ちにくく、従って、LLKインクのドットは、LCインクあるいはLMインクによるドットと同程度に目立ち難いドットとなっている。
【0060】
第2実施例のプリンタ120では、上述したように8種類ものインクが搭載されており、これら多種類のインクを有効に活用して高画質の画像を印刷するべく、次のような画像処理を行う。
【0061】
B−2.画像処理:
図12は、第2実施例の画像処理の流れを示したフローチャートである。かかる処理も第1実施例と同様に、コンピュータ80のオペレーティングシステムがプリンタドライバ92を起動することによって開始される。
【0062】
第2実施例の画像処理を開始すると、先ず初めに、変換すべき画像データの読み込んで(ステップS200)、読み込んだ画像データの解像度を、プリンタ120が印刷するための解像度に変換する(ステップS202)。これら処理については第1実施例と同様であり、ここでは説明を省略する。
【0063】
こうして解像度を変換したら、印刷しようとしている画像がモノクロ画像か否かを判断する(ステップS204)。画像を、モノクロ画像あるいはカラー画像のいずれかで印刷するかが、プリンタドライバ92に予め設定されており、ステップS204では、かかる設定に基づいて判断する。
【0064】
モノクロ画像で印刷する旨が設定されている場合は(ステップS204:yes)、明度変換処理を行う(ステップS206)。明度変換処理では、RGB画像データを、画像の明度を表す明度データに一旦変換した後、得られた明度データを、Kインク,LKインク,LLKインクの各インクについてのインク量に相当するデータに変換する処理を行う。RGB画像データは、次式によって明度データに変換することができる。
明度データ=(R階調値+G階調値+B階調値)*100/765
ここで、R階調値、G階調値、B階調値は、それぞれRGB画像データのR,G,B各色の階調値である。上式によれば、RGB各色の階調値がいずれも「255」のとき、階調値100の明度データに変換され、また、RGB各色の階調値がいずれも「0」のとき、階調値0の明度データに変換される。尚、必要に応じて、RGBの各色毎に異なる重みを付けて加算することとしても良い。更には、ステップS200において、白黒画像の画像データや、Lab形式で表現されたカラー画像データのように、明度が分離された画像データを読み込んでいる場合は、明度データに変換する処理は省略することができる。
【0065】
こうして得られた明度データを、Kインク,LKインク,LLKインクの各インクについてのインク量に相当するデータに変換する。かかる変換は、図13に示す変換テーブルを参照することによって行う。図示するように、変換テーブルには、明度データに対して、K,LK,LLKの各インクについてのインク量データが設定されており、かかるテーブルを参照することによって、明度データをK,LK,LLKの各インクについてのインク量のデータに迅速に変換することができる。図13に示されているように、階調値100の明度データに対しては、KインクおよびLKインクについては階調値0、LLKインクについては階調値5のデータが対応付けられている。
【0066】
以上のようにして明度変換処理を終了したら、続いて、地色調整処理を開始する(ステップS208)。地色調整処理とは、印刷用紙の地色が完全な無彩色ではなく、某かの色を呈している場合に、これを補償して無彩色に近づけるための処理である。地色調整処理は、コンピュータ80のモニタ23を見ながら、プリンタドライバ92に対して補償する色彩を設定することによって行う。
【0067】
図14は、印刷用紙の地色を補償する色彩を、プリンタドライバ92に対して予め設定している様子を示した説明図である。図示されているように、プリンタドライバ92の地色調整用の画面を開くと、画面上部には、印刷用紙の地色を設定するボックスが表示され、画面下部には、地色を補償するために調整する程度を設定するボックスが表示される。
【0068】
先ず、印刷用紙の地色を設定する処理について説明する。印刷用紙を見て、例えば、用紙の地色が赤みを帯びていると感じた場合は、ボックス中の矢印を「赤気味」と表示されている位置に合わせる。また、用紙が青みを帯びていると感じた場合は、ボックス中の矢印を「青気味」と表示されている位置に合わせる。印刷用紙の地色が赤みを帯びている場合は、LCインクのドットを形成すれば地色を無彩色に近づけることができる。すなわち、シアン色は赤色の補色に相当するから、LCインクのドットを適切な密度で形成してやれば、印刷用紙の赤色を帯びた地色を打ち消して無彩色とすることが可能である。図14に示した地色を設定するボックス中で、「赤気味(シアン付与)」と表示されているのは、用紙の地色が赤みを帯びている場合にはLCインクが付与されることを表したものである。同様に、印刷用紙の地色が緑色を帯びている場合は、LMインクを付与し、地色が青みを帯びている場合はYインクを付与してやればよい。また、印刷用紙の地色が黄色みを帯びている場合は、LCインクとLMインクとを付与することで、地色を補償することができる。図14に示した例では、印刷用紙の地色は、僅かに赤みがかった黄色である場合を示している。
【0069】
こうして、印刷用紙の地色を設定したら、画面下部のボックスでは、地色を補償するための調整程度を設定する。地色の調整程度は、ボックス中の矢印を移動させることによって変えることができる。すなわち、モニタ上で右方向に移動させるほど、地色を補償するためのインク、すなわちLC,LM,Yインクなどの付与量が多くなる。また、左端の「無調整」と表示された位置に合わせた場合は、地色を補償するためにインクが付与されることはない。こうして印刷用紙の地色と地色の調整程度が設定されると、設定に応じてLCインク、あるいはLMインク、Yインクが適切な割合で、適切なインク量だけ、ステップS206の明度変換処理で得られたインク量データに対して付加される。図12のステップS208では、以上のようにして印刷用紙の地色を調整する処理を行う。こうして印刷用紙の地色と地色の調整量を設定した後、実際に印刷した画像を確認して、設定内容を修正する作業を繰り返すことにより、印刷用紙の地色を適切に補償することが可能である。
【0070】
一方、図12のステップS204において、印刷しようとしている画像がカラー画像であると判断された場合は(ステップS204:no)、色変換処理を行う(ステップS210)。第2実施例の色変換処理は、前述した第1実施例の色変換処理とほぼ同様の処理であり、ここでは詳細な説明は省略する。但し、第1実施例の色変換処理で参照される色変換テーブルでは、各格子点にC,M,Y,K,LLKの5色分の階調値が記憶されていたのに対して、第2実施例で参照する色変換テーブルは、各格子点に、C,LC,M,LM,Y,K,LK,LLKの8色分の階調値が記憶されている点が大きく異なっている。また、第2実施例の色変換テーブルにおいても、第1実施例の色変換テーブルと同様に、格子点(R,G,B)=(255,255,255)には、LLKインクだけが階調値5であり、他のインクについては階調値0のデータが記憶されている。
【0071】
こうして、RGB画像データをインク量に相当するデータに変換したら、第1実施例の画像処理と同様に、階調数変換処理を行って、インク量に相当するデータを、各インク毎にドット形成の有無による表現形式のデータに変換する(ステップS212)。そして、得られたデータにインターレース処理(ステップS214)を施した後、印刷データとしてプリンタ120に出力する(ステップS216)。
【0072】
以上に説明した第2実施例においては、Kインク、LKインク、LLKインクのドットを形成することにより、高画質のモノクロ画像を印刷することができる。また、前述した図9中の「a」あるいは「b」に示すような、画像中の特に明るい部分においても、少なくとも一定量のLLKインクのドットは必ず形成されるので、この様な部分と他の部分とで光沢感の違いが生じて画質を悪化させるおそれがない。
【0073】
更に、白黒写真の白地の部分は一般に、印刷用紙の地色に比べて明度が低く(暗く)なっている。上述したように、第2実施例では、画像中の最も明るい部分でも、少なくとも一定量のLLKインクのドットが必ず形成され、その分だけ明度が低くなるので、この点からも白黒写真の風合いにより近づけた高画質な画像を印刷することが可能である。
【0074】
加えて、LCインク、LMインク、あるいはYインクを活用し、印刷用紙の地色に合わせて適量のインクを付加して用紙の地色を補償することで、印刷用紙の地色に影響されることなく、安定して高画質の画像を印刷することができる。
【0075】
もちろん、Kインク、LKインク、LLKインクを活用することで、カラー画像の印刷画質も向上させることが可能である。例えば、これら無彩色のインクを使用すれば、僅かなインクを使用するだけで画像の明度を低くすることができるので、明度が低めの画像であっても、印刷用紙のインク許容量の制約を受けることなく高画質な画像を印刷することができる。また、画像の明度に合わせて、Kインク、LKインク、LLKインクを適切に使い分けることで、これらドットの目立たない高画質な画像を得ることが可能となる。
【0076】
以上、各種の実施例について説明してきたが、本発明は上記すべての実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することができる。例えば、上述した各実施例は、いずれもカラー画像を印刷するものとして説明したが、モノクロ画像を印刷するプリンタに対しても同様に適用することが可能である。
【0077】
また、上述の機能を実現するソフトウェアプログラム(アプリケーションプログラム)を、通信回線を介してコンピュータシステムのメインメモリまたは外部記憶装置に供給し実行するものであってもよい。もちろん、CD−ROMやフレキシブルディスクに記憶されたソフトウェアプログラムを読み込んで実行するものであっても構わない。
【0078】
更に、上述した各種実施例では、印刷用紙上に形成するドットの大きさは一定であるものとして説明したが、いわゆるバリアブルドットプリンタ等のように、印刷用紙上に形成されるドットの大きさを制御可能なプリンタに適用することもできる。
【0079】
加えて、上述した各種実施例では、画像データ変換処理はコンピュータ内で実行されるものとして説明したが、画像データ変換処理の一部あるいは全部をプリンタ側、あるいは専用の画像処理装置を用いて実行するものであっても構わない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の印刷システムの概略構成図である。
【図2】本実施例の画像処理装置としてのコンピュータにおけるソフトウェア構成を示す説明図である。
【図3】本実施例のプリンタの概略構成図である。
【図4】第1実施例のプリンタのノズル配列を示した説明図である。
【図5】第1実施例のプリンタに搭載されている各種インクについての明度の計測結果を示した説明図である。
【図6】第1実施例の画像処理の流れを示したフローチャートである。
【図7】第1実施例の色変換処理中で参照される色変換テーブルを概念的に示した説明図である。
【図8】第1実施例で参照される色変換テーブルの無彩色軸上の各格子点に、各色インクのインク量データが記憶されている様子を概念的に示した説明図である。
【図9】第1実施例の画像処理によって得られる画質の改善効果を示した説明図である。
【図10】第2実施例のプリンタのノズル配列を示した説明図である。
【図11】第2実施例のプリンタに搭載されている各種インクについての明度の計測結果を示した説明図である。
【図12】第2実施例の画像処理の流れを示したフローチャートである。
【図13】第2実施例の明度変換処理中で参照される変換テーブルを概念的に示した説明図である。
【図14】第2実施例において印刷用紙の地色を調整する画面を例示した説明図である。
【符号の説明】
20…プリンタ
21…スキャナ
23…モニタ
24…モデム
26…ハードディスク
27…メモリカード
30…キャリッジモータ
31…駆動ベルト
32…プーリ
33…摺動軸
34…位置検出センサ
35…紙送りモータ
36…プラテン
40…キャリッジ
41…印字ヘッド
42,43…インクカートリッジ
43…インクカートリッジ
44…インク吐出用ヘッド
60…制御回路
61…CPU
62…ROM
63…RAM
80…コンピュータ
81…CPU
82…ROM
83…RAM
88…SIO
90…ビデオドライバ
91…アプリケーションプログラム
92…プリンタドライバ
120…プリンタ

Claims (8)

  1. 濃度の異なる無彩色インクを少なくとも含んだ複数種類のインクを備え、印刷媒体上に該インクによるドットを形成することによって画像を印刷する印刷装置において、
    前記無彩色インクの中で最も濃度が薄いインクたる淡灰色インクによるドットを形成する淡灰色ドット形成手段と、
    前記淡灰色インクを除いた各種インクによるドットを形成する各種ドット形成手段と
    を備えるとともに、
    前記印刷媒体上で前記各種ドット形成手段がいずれのドットも形成しない領域には、前記淡灰色ドット形成手段が前記淡灰色インクによるドットを形成することを特徴とする印刷装置。
  2. 請求項1記載の印刷装置であって、
    前記複数種類のインクとして、前記淡灰色インクの他に、少なくとも、シアンインクとマゼンタインクとイエロインクと黒色インクとを備えるとともに、
    前記各種ドット形成手段は、前記各種インクによるドットとして、少なくとも、シアンインク、マゼンタインク、イエロインク、黒色インクのいずれかによるドットを形成する手段である印刷装置。
  3. 請求項1記載の印刷装置であって、
    前記複数種類のインクとして、前記淡灰色インクの他に、少なくとも、シアンインクと、該シアンインクより濃度の薄い淡シアンインクと、マゼンタインクと、該マゼンタインクより濃度の薄い淡マゼンタインクと、イエロインクと、黒色インクと、該黒色インクよりも濃度が薄く且つ前記淡灰色インクよりも濃度が濃い灰色インクを備えるとともに、
    前記各種ドット形成手段は、前記各種インクによるドットとして、少なくとも、シアンインク、淡シアンインク、マゼンタインク、淡マゼンタインク、イエロインク、黒色インク、灰色インクのいずれかによるドットを形成する手段である印刷装置。
  4. 請求項3記載の印刷装置において、
    少なくとも前記各種ドット形成手段がいずれのドットも形成せずに前記淡灰色インクによるドットが形成される領域には、該淡灰色インクによるドットとともに、前記淡シアンインク、淡マゼンタインク、イエロインクのいずれかによるドットが形成されることを特徴とする印刷装置。
  5. 請求項2または請求項3に記載の印刷装置であって、
    前記淡灰色インクは、前記シアンインクよりは明度が高く、前記イエロインクよりは明度の低いインクである印刷装置。
  6. 請求項2または請求項3に記載の印刷装置であって、
    前記淡灰色インクは、前記マゼンタインクよりは明度が高く、前記イエロインクよりは明度の低いインクである印刷装置。
  7. 濃度の異なる無彩色インクを少なくとも含んだ複数種類のインクを用いて、印刷媒体上に該インクによるドットを形成することにより画像を印刷する印刷方法において、
    前記無彩色インクの中で最も濃度が薄いインクたる淡灰色インクによるドットを形成する工程と、
    前記淡灰色インクを除いた各種インクによるドットを形成する工程と
    を備えるとともに、
    前記淡灰色インクのドットを形成する工程は、該淡灰色インクを除いた各種インクによるドットが形成されない領域には、該淡灰色インクのドットを形成することを特徴とする工程である印刷方法。
  8. 濃度の異なる無彩色インクを少なくとも含んだ複数種類のインクを備え、印刷媒体上に該インクによるドットを形成する印刷装置をコンピュータを用いて制御することにより、画像を印刷するためのプログラムにおいて、
    前記無彩色インクの中で最も濃度が薄いインクたる淡灰色インクによるドットを形成するべく前記印刷装置を制御する第1の機能と、
    前記淡灰色インクを除いた各種インクによるドットを形成するべく前記印刷装置を制御する第2の機能と
    を備えるとともに、
    前記第1の機能は、前記淡灰色インクを除いた各種インクによるドットが形成されない領域には、該淡灰色インクのドットを形成することを特徴とする機能であるプログラム。
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JP2010240935A (ja) * 2009-04-03 2010-10-28 Seiko Epson Corp 複数色のインクを用いた多様な印刷
JP2011055465A (ja) * 2010-05-27 2011-03-17 Seiko Epson Corp 印刷制御装置

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