JP2005096194A - 濃度の異なる複数の無彩色インクを含むインクセット - Google Patents
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Abstract
供する。
【解決手段】インクセットは、印刷媒体上に複数種類のインクによるドットを形成するこ
とによって画像を印刷する印刷装置用のインクセットであって、
前記インクセットが、カーボンブラック濃度の異なる少なくとも2種の無彩色インク、並
びにシアンインク、マゼンタインク、及びイエロインクを含み、更に、
前記印刷装置が、前記無彩色インクの中で最も濃度が薄いインクたる淡灰色インクによる
ドットを形成する淡灰色ドット形成手段と、前記淡灰色インクを除いた各種インクによる
ドットを形成する各種ドット形成手段とを備えるとともに、前記印刷媒体上で前記各種ド
ット形成手段がいずれのドットも形成しない領域には、前記淡灰色ドット形成手段が前記
淡灰色インクによるドットを形成する印刷装置である。
【選択図】図13
Description
適したインクセットに関する。
上にインクを塗布することによって画像を印刷する印刷装置は、コンピュータで作成した
画像やデジタルカメラで撮影した画像などを出力する機器として広く使用されている。こ
れら印刷装置では、吐出するインク滴の微細化などに代表される印刷装置本体での改良や
、コンピュータ技術の進歩を背景とした画像処理技術の高度化、あるいは専用用紙の開発
など、多方面に亘る継続的な技術開発によって、今日では銀塩写真にも劣らぬほど高画質
な画像を印刷することが可能となっている(例えば、特許文献1、特許文献2など)。
れて某かの色彩を呈している部分と、インクが塗布されておらず印刷媒体の地色がそのま
ま残された部分とで、光沢感の違いが目立ってしまい、画像を見る者に違和感を与えて画
質に悪影響を与える場合があった。こうした問題は、いわゆる光沢紙と呼ばれる専用の印
刷用紙を用いた場合に顕著に現れることが多いが、他の印刷媒体を用いて印刷した場合で
も、程度の違いこそあれ同様に生じ得る。
を塗布して画像を印刷する印刷装置(インクジェット記録用装置)において、より高画質
な画像を印刷することを可能とする技術として、以下に説明する印刷装置及び印刷方法を
開発し、更に、その印刷装置及び印刷方法に適したインクセットを開発した。本発明は、
前記インクセットの提供を目的とするものである。
濃度の異なる無彩色インクを少なくとも含んだ複数種類のインクを備え、印刷媒体上に該
インクによるドットを形成することによって画像を印刷する印刷装置において、
前記無彩色インクの中で最も濃度が薄いインクたる淡灰色インクによるドットを形成する
淡灰色ドット形成手段と、
前記淡灰色インクを除いた各種インクによるドットを形成する各種ドット形成手段と
を備えるとともに、
前記印刷媒体上で前記各種ドット形成手段がいずれのドットも形成しない領域には、前記
淡灰色ドット形成手段が前記淡灰色インクによるドットを形成することを特徴とする。
濃度の異なる無彩色インクを少なくとも含んだ複数種類のインクを用いて、印刷媒体上に
該インクによるドットを形成することによって画像を印刷する印刷方法において、
前記無彩色インクの中で最も濃度が薄いインクたる淡灰色インクによるドットを形成する
工程と、
前記淡灰色インクを除いた各種インクによるドットを形成する工程と
を備えるとともに、
前記淡灰色インクのドットを形成する工程は、該淡灰色インクを除いた各種インクによる
ドットが形成されない領域には、該淡灰色インクのドットを形成することを特徴とする。
ットを印刷媒体上に形成することにより画像を印刷する。ここで、該複数種類のインクの
中には、少なくとも濃度の異なる複数の無彩色インクが含まれており、各インクによるド
ットを形成するに際しては、前記淡灰色インクを除いた各種インクによるドットが形成さ
れない領域には、該淡灰色インクによるドットを形成しながら画像を印刷する。
ことになる。従って、インクが塗布されている領域と塗布されていない領域とで、光沢感
の違いによって印刷画像を見る者に違和感を与えてしまうことを、確実に回避することが
可能となる。
は、淡灰色インクによるドットとしている。淡灰色インクは、無彩色インク中で最も濃度
の薄いインクであるため、このインクを用いて形成されたドットは、明度の高い領域に形
成してもドットが目立ち難く、しかも、ドットを形成したことによる明度低下もごく僅か
なものに過ぎない。このことから、明度の高い領域に敢えて形成するドットを淡灰色イン
クによるドットとすることで、ドットを形成したことによる弊害が生じることを回避して
、印刷画質を確実に向上させることが可能となる。
ピュータに組み込んで、コンピュータを用いて印刷装置を制御することによっても実現す
ることができる。前記の印刷方法に対応するプログラムは、
濃度の異なる無彩色インクを少なくとも含んだ複数種類のインクを備え、印刷媒体上に該
インクによるドットを形成する印刷装置を、コンピュータを用いて制御することにより、
画像を印刷するためのプログラムにおいて、
前記無彩色インクの中で最も濃度が薄いインクたる淡灰色インクによるドットを形成する
べく前記印刷装置を制御する第1の機能と、
前記淡灰色インクを除いた各種インクによるドットを形成するべく前記印刷装置を制御す
る第2の機能と
を備えるとともに、
前記第1の機能は、前記淡灰色インクを除いた各種インクによるドットが形成されない領
域には、該淡灰色インクのドットを形成することを特徴とする。
濃度の異なる無彩色インクを少なくとも含んだ複数種類のインクを備え、印刷媒体上に該
インクによるドットを形成する印刷装置を、コンピュータを用いて制御することにより、
画像を印刷するためのプログラムをコンピュータに読み取り可能に記録した記録媒体にお
いて、
前記無彩色インクの中で最も濃度が薄いインクたる淡灰色インクによるドットを形成する
べく前記印刷装置を制御する第1の機能と、
前記淡灰色インクを除いた各種インクによるドットを形成するべく前記印刷装置を制御す
る第2の機能と
を備えるとともに、
前記第1の機能は、前記淡灰色インクを除いた各種インクによるドットが形成されない領
域には、該淡灰色インクのドットを形成することを特徴とする。
れば、高画質の画像を印刷することが可能となる。
印刷媒体上に複数種類のインクによるドットを形成することによって画像を印刷する印刷
装置用のインクセットであって、
前記インクセットが、カーボンブラック濃度の異なる少なくとも2種の無彩色インク、並
びにシアンインク、マゼンタインク、及びイエロインクを含み、更に、
前記印刷装置が、前記無彩色インクの中で最も濃度が薄いインクたる淡灰色インクによる
ドットを形成する淡灰色ドット形成手段と、前記淡灰色インクを除いた各種インクによる
ドットを形成する各種ドット形成手段とを備えるとともに、前記印刷媒体上で前記各種ド
ット形成手段がいずれのドットも形成しない領域には、前記淡灰色ドット形成手段が前記
淡灰色インクによるドットを形成する印刷装置であることを特徴とする、前記のインクセ
ットに関する。
水系顔料インクである。
また、本発明の別の好ましい態様においては、前記無彩色インクは、前記無彩色インク
の中で最も濃度が濃いインクたる黒色インクと、前記無彩色インクの中で最も濃度が薄い
インクたる淡灰色インクと、該黒色インクよりも濃度が薄く且つ前記淡灰色インクよりも
濃度が濃い灰色インクとを備える。
ック含有量がその淡灰色インクの全重量に対して0.01重量%〜0.4重量%であり、
前記の灰色インクにおけるカーボンブラック含有量がその灰色インクの全重量に対して0
.4重量%〜1.5重量%であり、そして前記の黒色インクにおけるカーボンブラック含
有量がその黒色インクの全重量に対して1.5重量%〜10重量%である。更に、前記の
灰色インクは、カーボンブラック含有量0.4重量%〜1重量%の灰色インク及び/又は
カーボンブラック含有量1重量%〜1.5重量%の灰色インクであることができる。
/又は淡マゼンタインクを更に含む。
手段は、前記各種インクによるドットとして、少なくとも、シアンインク、マゼンタイン
ク、イエロインク、又は黒色インクのいずれかによるドットを形成する手段である。ある
いは、前記印刷装置における前記各種ドット形成手段は、前記各種インクによるドットと
して、更に、淡シアンインク又は淡マゼンタインクのいずれかによるドットを形成する手
段である。あるいは、前記印刷装置における前記各種ドット形成手段は、前記各種インク
によるドットとして、更に、灰色インクによるドットを形成する手段である。
手段がいずれのドットも形成せずに前記淡灰色インクによるドットが形成される領域には
、該淡灰色インクによるドットとともに、前記淡シアンインク、淡マゼンタインク、又は
イエロインクのいずれかによるドットが形成される。
りは明度が高く、前記イエロインクよりは明度の低いインクである。
印刷媒体上に複数種類のインクによるドットを形成することによって画像を印刷する印刷
方法用のインクセットであって、
前記インクセットが、カーボンブラック濃度の異なる少なくとも2種の無彩色インク、並
びにシアンインク、マゼンタインク、イエロインク、淡シアンインク、及び淡マゼンタイ
ンクを含み、更に、
前記印刷方法が、前記無彩色インクの中で最も濃度が薄いインクたる淡灰色インクによる
ドットを形成する工程と、前記淡灰色インクを除いた各種インクによるドットを形成する
工程とを備えるとともに、前記淡灰色インクのドットを形成する工程は、該淡灰色インク
を除いた各種インクによるドットが形成されない領域には、該淡灰色インクのドットを形
成する工程であることを特徴とする、前記のインクセットにも関する。
るモノクロ画像を印刷する場合にも画質を改善することができるが、カラー画像を印刷す
る場合にも同様に画質を改善することができる。従って、シアンインクとマゼンタインク
とイエロインクと黒色インクとを備え、これらインクによるドットを形成してカラー画像
を印刷する場合に、各種インクによるドットが形成されないような明度の高い領域に淡灰
色インクによるドットを形成してやれば、印刷されたカラー画像中でインクが塗布されて
いる領域と塗布されていない領域とが生じて、光沢感の違いにより、見る者に違和感を生
じさせることを確実に回避することが可能となる。
形成する結果、印刷されたカラー画像中の多くの領域において、淡灰色インクなどの無彩
色インクによるドットが形成されることになる。このように無彩色インクのドットを形成
することにより、光源によって色の見え方が変わって違和感を与える光源依存性の問題が
軽減され、この点からも高画質のカラー画像を印刷することが可能となる。
アンインク、淡マゼンタインク、及び灰色インクによるドットを形成すると、印刷画質の
品質はそれだけ高くなる。従って、従来の印刷装置や印刷方法では、印刷媒体上でインク
の塗布されている領域と塗布されていない領域とで、光沢感が違うことによる画質の悪化
が目に付き易い傾向にある。これに対して本発明では、明度の高い領域に淡灰色インクに
よるドットを形成するので、より一層効果的に印刷画質を向上させることが可能となる。
色インクによるドットが形成される領域、すなわち、印刷画像中で明度が高くて、該淡灰
色インクのドットが形成されなければいずれのドットも形成されない領域には、該淡灰色
インクによるドットとともに、前記淡シアンインク、淡マゼンタインク、イエロインクの
いずれかによるドットを形成することとしてもよい。こうすれば、印刷媒体の地色が無彩
色ではなく、某かの色相を帯びている場合でも、淡灰色インクによるドットともに、淡シ
アンインク、淡マゼンタインク、及び/又はイエロインクの少なくともいずれかによるド
ットを形成することで、地色の色彩を補償して無彩色に近づけることができ、高画質な画
像を得ることが可能となるので好ましい。
記イエロインクよりは明度の低いインクとすることができる。あるいは、前記マゼンタイ
ンクよりは明度が高く、前記イエロインクよりは明度の低いインクを該淡灰色インクとす
ることができる。
淡灰色インクの明度が黒色インクに対してあまりに明るいと、淡灰色インクと黒色イン
クとのつながりが悪くなるので適当ではない。すなわち、例えば無彩色の画像を印刷する
場合、淡灰色インクが明るすぎると、淡灰色インクだけでは画像の明度を十分に低くする
ことができなくなる。とは言え、逆に淡灰色インクの明度が低すぎると、淡灰色インクに
よるドットが目立って画質を悪化させるおそれが生じる。このことから明らかなように、
淡灰色インクには適切な明度範囲があり、淡灰色インクを、シアンインクあるいはマゼン
タインクよりは明るく、イエロインクよりは暗いインクとすることにより、効果的に印刷
画質を改善することが可能である。
果をより明確に説明するために、それらの代表的な実施態様を以下に説明し、続いて、そ
れらの印刷装置及び印刷方法に利用することのできるインクセットを説明する。
A.第1実施態様
A−1.装置構成
A−2.画像処理
A−3.第1実施態様の色変換処理
B.第2実施態様
B−1.装置構成
B−2.画像処理
C.インクセット
C−1.無彩色インク
C−2.インクセットの構成
C−3.シアンインク及び淡シアンインク
C−4.マゼンタインク及び淡マゼンタインク
C−5.イエロインク
D.記録媒体
A−1.装置構成:
図1は、本発明のインクセットを適用する印刷装置及び画像処理装置からなる印刷シス
テムの構成を示す説明図である。図示するように、この印刷システムは、コンピュータ8
0にプリンタ20(あるいはプリンタ120)が接続された構成となっており、コンピュ
ータ80に所定のプログラムがロードされて実行されると、コンピュータ80とプリンタ
20(あるいはプリンタ120)とが全体として一体の印刷システムとして機能する。印
刷しようとする画像は、コンピュータ80上で各種のアプリケーションプログラム91に
よって作成された画像が使用される。また、コンピュータ80に接続されたスキャナ21
を用いて取り込んだ画像や、あるいはデジタルカメラ(DSC)28で撮影した画像を、
メモリカード27を経由して取り込んで使用することも可能である。これらの画像のデー
タORGは、コンピュータ80内のCPU81によって、プリンタが印刷可能な画像デー
タに変換され、印刷データFNLとしてプリンタに出力される。プリンタ20(あるいは
プリンタ120)が、この印刷データFNLに従って、印刷用紙上にインクドットの形成
を制御すると、最終的に、印刷用紙上に画像が印刷されることになる。
するRAM83、各種のプログラムを記憶しておくROM82,ハードディスク26等か
ら構成されている。また、SIO88を、モデム24を経由して公衆電話回線PNTに接
続すれば、外部のネットワーク上にあるサーバSVから必要なデータやプログラムをハー
ドディスク26にダウンロードすることが可能となる。
種類のインクからなる本発明のインクセットを備え、これらインクによるドットを印刷媒
体上に形成することで、カラー画像あるいはモノクロ画像を印刷するプリンタである。
駆動されるヘッドを備えており、ヘッドからインク滴を吐出することによって印刷媒体上
にインクドットを形成する。もちろん、ピエゾ素子を利用してインク滴を吐出する方式に
限らず、他の方式によりインク滴を吐出するヘッドを備えたプリンタを用いるものとして
もよい。例えば、インク通路に配置したヒータに通電し、インク通路内に発生する泡(バ
ブル)によってインク滴を吐出する方式のプリンタに適用するものとしてもよい。また、
インク滴を吐出する代わりに、熱転写などの現象を利用して、印刷用紙上にインクドット
を形成する方式のプリンタであっても構わない。
トウェアの構成を概念的に示すブロック図である。コンピュータ80においては、すべて
のアプリケーションプログラム91はオペレーティングシステムの下で動作する。オペレ
ーティングシステムには、ビデオドライバ90やプリンタドライバ92が組み込まれてい
て、各アプリケーションプログラム91から出力される画像データは、ビデオドライバ9
0で所定の信号変換が行われた後、モニタ23で表示される。
リンタドライバ92は、アプリケーションプログラム91から画像データを受け取って所
定の画像処理を行い、プリンタが印刷可能な印刷データFNLに変換した後、変換した印
刷データFNLをプリンタ20(あるいはプリンタ120)に出力する。画像処理の内容
については後述する。
プリンタ20は、図示するように、キャリッジ40に搭載された印字ヘッド41を駆動し
てインクの吐出及びドット形成を行う機構と、このキャリッジ40をキャリッジモータ3
0によってプラテン36の軸方向に往復動させる機構と、紙送りモータ35によって印刷
用紙Pを搬送する機構と、制御回路60とから構成されている。
行に架設されたキャリッジ40を摺動可能に保持する摺動軸33と、キャリッジモータ3
0との間に無端の駆動ベルト31を張設するプーリ32と、キャリッジ40の原点位置を
検出する位置検出センサ34等から構成されている。
タ35と、図示しない給紙補助ローラと、紙送りモータ35の回転をプラテン36及び給
紙補助ローラに伝えるギヤトレイン(図示省略)とから構成されている。印刷用紙Pは、
プラテン36と給紙補助ローラの間に挟み込まれるようにセットされ、プラテン36の回
転角度に応じて所定量だけ送られる。
タ20の各種機構を制御する。すなわち、制御回路60は、キャリッジモータ30と紙送
りモータ35の動作を制御することによってキャリッジ40の主走査と副走査とを制御す
るとともに、コンピュータ80から供給される印刷データFNLに基づいて、各ノズルで
のインク滴の吐出を制御している。この結果、印刷用紙上の適切な位置にインクドットが
形成される。
色インクを搭載するインクカートリッジ43と、有彩色インクを搭載するインクカートリ
ッジ42とが装着されている。第1実施態様のプリンタ20においては、無彩色インクを
搭載するインクカートリッジ42には、黒色インクと、黒色インクよりも明度の高い淡灰
色インクとが搭載されている。有彩色インクを搭載するインクカートリッジ43には、シ
アンインクとマゼンタインクとイエロインクとが搭載されている。また、後述するように
第2実施態様のプリンタ120には、より多種類のインクが搭載されている。尚、各種イ
ンクを搭載する組み合わせはこれに限られものではなく、また、これら全てのインクを1
つのカートリッジに収納しても構わない。また、以下では場合によって、黒色インク,淡
灰色インク,マゼンタインク,イエロインクのそれぞれを、Kインク,LLKインク,C
インク,Mインク,Yインクと略称することがあるものとする。
ンクは図示しない導入管を通じて、各色毎のインク吐出用ヘッド44ないし48に供給さ
れる。各ヘッドに供給されたインクは、制御回路60の制御の下でインク吐出用ヘッド4
4ないし48から吐出される。
を示す説明図である。図示するように、第1実施態様のプリンタ20においては、インク
吐出用ヘッドの底面に、Y,M,C,LLK,Kの各色のインクを吐出する5組のノズル
列が形成されており、1組のノズル列あたり48個のノズルNzが、一定のノズルピッチ
kで配列されている。
測結果を示した説明図である。横軸にとったドット記録率とは、印刷用紙上に形成される
ドットの密度に相当する指標であり、ドット記録率0%はドットが全く形成されていない
状態を表し、ドット記録率100%はすべての画素にドットが形成されている状態を表し
ている。また、縦軸にとった明度は、印刷用紙の地色を100%とする相対的な明度で表
示している。図5に示すように、本実施態様のLLKインクは、Cインク,Mインクより
は明度が高く、Yインクよりは明度の低いインクとなっている。従って、LLKインクを
用いて形成したドットは、CインクあるいはMインクを用いて形成したドットよりは目立
ち難く、Yインクのドットよりは目立ち易いドットとなる。
ータ30を駆動することによって、各色のインク吐出用ヘッド44ないし48を印刷用紙
Pに対して主走査方向に移動させ、また紙送りモータ35を駆動することによって、印刷
用紙Pを副走査方向に移動させる。制御回路60の制御の下、キャリッジ40の主走査及
び副走査を繰り返しながら、適切なタイミングでノズルを駆動してインク滴を吐出するこ
とによって、プリンタ20は印刷用紙上に画像を印刷している。
図6は、本実施態様の画像処理装置としてのコンピュータ80が、画像データに所定の
画像処理を加えることによって、印刷データに変換する処理の流れを示すフローチャート
である。かかる処理は、コンピュータ80のオペレーティングシステムがプリンタドライ
バ92を起動することによって開始される。以下、図6に従って、本実施態様の画像処理
について簡単に説明する。
像データの読み込みを開始する(ステップS100)。ここで読み込まれるデータは、R
GBカラー画像データ、すなわちR(レッド)、G(グリーン)、及びB(ブルー)の各
色毎に、階調値0から階調値255の256階調幅を有する画像データである。
換する(ステップS102)。画像データの解像度が印刷解像度よりも低い場合は、線形
補間を行うことで隣接画像データ間に新たなデータを生成し、逆に印刷解像度よりも高い
場合は、一定の割合でデータを間引くことによって画像データの解像度を印刷解像度に変
換する。
色変換処理とは、先に読み込んだRGB画像データを、プリンタに備えられている各色の
インクについての階調データに変換する処理である。色変換処理は、色変換テーブルを参
照することによって迅速に行うことができる。色変換処理については、後ほど詳細に説明
する。
理とは次のような処理である。色変換処理によって得られた階調データは、階調値0から
255の256階調を有するデータであるが、実際に印刷する場合には、印刷用紙上にド
ットを「形成する」か「形成しない」かのいずれかの状態しか取り得ない。そこで、25
6階調を有する階調データを、ドットの形成有無に対応する2階調のデータに変換する必
要がある。このように階調数変換処理とは、256階調の画像データを、ドットの形成有
無を示す2階調のデータに変換する処理である。階調数変換処理を行う手法としては種々
の方法が知られているが、本実施態様では、誤差拡散法と呼ばれる手法を用いて階調数変
換処理を行う。もちろん、他の周知の方法を用いても構わない。
インターレース処理とは、ドット形成の有無を表す形式に変換された画像データを、印字
ヘッドが実際にドットを形成する順番を考慮しながら、プリンタ20に転送すべき順序に
並べ替える処理である。プリンタドライバは、インターレース処理を行って最終的に得ら
れた画像データを、印刷データとしてプリンタ20に出力する(ステップS110)。プ
リンタ20は、印刷データに従って、各種のインクドットを印刷用紙上に形成する。その
結果、画像データに対応した画像が印刷用紙上に印刷される。
ここで、図6のステップS104において行われる色変換処理について説明する。前述
したように、色変換処理は色変換テーブルを参照することによって迅速に行うことが可能
である。図7は、ステップS104において参照される色変換テーブルを概念的に示した
説明図である。RGB画像データは、直交3軸をR軸、G軸、B軸とする色立体内の座標
値として表すことができるから、色立体を細分して生成した各格子点は、それぞれがRG
B画像データを表していると考えることができる。色変換テーブルは、このような各格子
点が表す画像データを色変換して、得られた画像データを各格子点に対応づけて記憶した
3次元の数表と考えることができる。
ク毎に、インク量に相当するデータが記憶されている。例えば、R,G,B各色の階調値
がいずれも「0」の画像データは、真っ黒な画像を表現しているから、このことに対応し
て(R,G,B)=(0,0,0)の格子点には、Kインクのインク量に相当するデータ
として階調値255が記憶され、C,M,Y,LLKの各インクについては階調値0のデ
ータが記憶されている。図7中に、(C,M,Y,K,LLK)=(0,0,0,255
,0)と表示されているのは、C,M,Y,LLKの各インクについては階調値0であり
、Kインクについては階調値255であるようなインク量のデータが記憶されていること
を表している。
子点には、(C,M,Y,K,LLK)=(0,0,0,0,5)、すなわち、C,M,
Y,Kの各インクについては階調値0であり、LLKインクについては階調値5であるデ
ータが記憶されている。R,G,B各色の階調値がいずれも「255」の画像データは真
っ白な画像を表現しているから、本来であれば、(R,G,B)=(255,255,2
55)の格子点には、プリンタ20が表現し得る最も明るい画像に相当するデータ、すな
わちC,M,Y,K,LLKのいずれのインクについても階調値0となるデータが記憶さ
れている筈である。しかし、本実施態様の色変換テーブルでは、敢えてこのような格子点
にも、LLKのインクに小さな階調値(ここでは階調値5)を対応付けて記憶している。
このように、(R,G,B)=(255,255,255)の格子点に(C,M,Y,K
,LLK)=(0,0,0,0,5)のデータを記憶する結果として、色変換テーブルの
格子点は、C,M,Y,K,LLKのいずれかのインクに必ず階調値0ではないデータが
記憶されていることになる。換言すれば、C,M,Y,K,LLKのいずれのインクにつ
いても階調値0が記憶されているような格子点は、図7の色変換テーブルには存在してい
ない。
る最も明るい画像を表現すべき(R,G,B)=(255,255,255)の格子点に
、僅かに暗めの画像に相当するデータ(C,M,Y,K,LLK)=(0,0,0,0,
5)が記憶されている。これに伴って、RGB画像データに対して印刷画像の明るさが逆
転したり、画像全体の見え方が変わることの無いように、本実施態様の色変換テーブルの
各格子点に記憶されている各色インクのデータは、階調値が修正されている。色変換テー
ブルの全ての格子点について説明すると極めて複雑になるので、ここでは一例として、色
変換テーブルの無彩色軸上の格子点に記憶されている各色インクのインク量データについ
て説明する。
B)=(255,255,255)とを結ぶ対角線上にある各格子点について、記憶され
ている各色インクの階調値を概念的に示した説明図である。格子点(R,G,B)=(0
,0,0)、すなわちRGB各色の階調値が「0」の画像データは、完全な黒を表現して
いる。また、格子点(R,G,B)=(255,255,255)に相当するRGB画像
データは、完全な白を表現している。そして、この2つの格子点を結ぶ対角線上のRGB
画像データは、いずれも無彩色を表現しており、格子点(R,G,B)=(255,25
5,255)から格子点(R,G,B)=(0,0,0)に向かうにつれて、次第に明度
が低い(暗い)画像となっていく。このことから、この様な対角線を、ここでは無彩色軸
と呼ぶことにする。今、格子点(R,G,B)=(255,255,255)の明度を「
100」とし、格子点(R,G,B)=(0,0,0)の明度を「0」とする。図8は、
このような明度を横軸に取り、各色インクのインク量に相当する階調値を縦軸に取って表
している。
いずれも「255」の格子点については、LLKインクのみ階調値「5」で、他のインク
については階調値「0」のデータが記憶されている。また、格子点の明度が小さくなって
行くにつれて、LLKインクの階調値は次第に大きくなっていく。このようにLLKイン
クのインク量を次第に増やしていくことにより、印刷される画像も、違和感を与えること
なく次第に明度が小さく(暗く)なっていく。
、格子点の明度が「a」に達すると、LLKインクに加えて、C,M,Y各色のインクの
使用も開始する。そして、それ以降は、明度が小さくなるに従ってC,M,Y各色のイン
クをほぼ同量ずつ増加させ、その増加に伴ってLLKインクの使用量を減少させることに
よって、画像の明度を小さくしていく。C,M,Y各色のインクをほぼ同量ずつ使用すれ
ば、黒色を表現することができ、インク量を増加させれば画像の明度を小さくしていくこ
とができる。
が「b」の時点では、C,M,Y各色のインク量は階調値255に達していないので、そ
のままインク量を増やしていけば明度を小さくすることも可能である。しかし、C,M,
Yの3つのインクをほぼ同量ずつ使用しているので全体としてのインク使用量が多くなっ
てしまい、印刷用紙に許容されているインク使用量を超えて、画質が悪化するおそれがあ
る。この様なことを考慮して、明度が「b」に達したら、それ以上はC,M,Yインクの
使用量を増やさずに、Kインクの使用を開始する。そして、明度が「b」より小さくなる
に従って、Kインクのインク量を増加させ、これにつれてC,M,Y各色インクのインク
使用量は減少させていく。こうしてKインクの使用量を階調値255に達するまで増加さ
せる。この結果、格子点(R,G,B)=(0,0,0)には、Kインクのインク量が階
調値255、他のインクについては階調値0のデータが記憶されることになる。
,K,LLKの各色インクについての階調値が記憶されている。前述したように、格子点
(R,G,B)=(255,255,255)に記憶されているデータは、プリンタ20
が表現可能な最も明るい画像よりも僅かに暗い画像のデータとなっている。しかし、色変
換テーブルの無彩色軸上の各格子点には、図8に示すようにして各色インクのデータが記
憶されているので、印刷された画像は明度の逆転が生ずることなく、自然に明るさが変化
した画像を得ることができる。また、色変換テーブルの無彩色軸上以外にある各格子点に
ついても、色のつながりが不自然になることのない様にカラーマッピングが行われている
。このため、画像全体としても違和感の無いカラー画像を印刷することが可能である。
ジタルカメラを用いて撮影した海辺の風景を、プリンタ20で印刷した画像を示している
。図中に「b」と表示されて部分は、ヨットの白い帆布が太陽の強い照り返しを受けて白
く光っている部分を示している。また、図中に「a」と表示されている部分は、青空に浮
かぶ白雲の中でひときわ白く光っている部分を示している。これらの部分では、RGB画
像データは、最も明るいデータすなわち、R,G,B各色の階調値がいずれも「255」
のデータとなっている。従来の画像処理を行った場合は、これら「a」あるいは「b」の
部分では、インクドットが形成されずに、印刷用紙が地色のまま残ってしまう。他の部分
では、インクドットが形成されているのに対して、これらの部分では印刷用紙がそのまま
残っているので、画像中に光沢感の大きく異なった部分が発生し、見る者に違和感を与え
てしまうおそれがある。これに対して、上述した画像処理を行えば、「a」あるいは「b
」の部分にもLLKインクのドットが形成されるので、他の部分と同様の光沢感を得るこ
とができ、見る者に違和感を与えることを確実に回避することが可能となる。
、画像中の無彩色の部分を安定して印刷することが可能である。この理由を、図8を参照
しながら説明する。図8に示すように、無彩色の画像は、明度が「a」より明るい範囲で
はLLKインクのみを用いて印刷され、明度cより暗い範囲ではKインクのみを用いて印
刷されており、C,M,Y各色インクを用いて印刷されるのは明度a〜明度cの範囲のみ
となっている。ここで、C,M,Yの各インクを適切な比率で使用すれば、無彩色を表現
することができるが、各色インクのバランスが少しでもずれると、印刷画像に色が付いて
しまう。例えば、Cインクの割合が僅かでも増えると印刷画像はシアン色を帯びた画像と
なり、逆にCインクの割合が少なくなると赤色がかった画像となってしまう。この点で、
本実施態様の画像処理では、明度aより明るい範囲及び明度cより暗い範囲では、LLK
インクあるいはKインクを用いて印刷され、C,M,Yインクは使用されていないので、
C,M,Yインクの割合がずれて無彩色部分に色が付いてしまうおそれはない。また、明
度a〜明度cの範囲においても、C,M,Y各色インクを用いて無彩色を表現する比率が
高いのは、明度bの付近だけであり、他の領域ではLLKインクあるいはKインクの分担
比率も大きくなっている。従って、明度b付近の画像を除けば、例えC,M,Y各色イン
クの割合がずれたとしても、無彩色部分にさほど色が現れることが無く、画像全体として
は無彩色の部分を安定して印刷することが可能となる。
低減することも可能となる。すなわち、各種のインクを用いて画像を印刷する場合、光の
反射特性はインク毎に異なっているので、ある光源の下では自然な画像に見えていても、
光源を換えると色あるいは色のつながりが不自然に見えることが起こり得る。こうした光
源依存の問題は、1種類のインクを用いて画像を印刷している場合は大きな問題となるこ
とは少なく、僅かでもLLKインクを使用することで大きく軽減可能になる。図8に示し
たように、本実施態様の画像処理によれば、無彩色の画像は、明度aより明るい領域ある
いは明度cより暗い領域ではLLKインクあるいはKインクのみを用いて印刷されており
、光源依存性はほとんど問題となることがない。また、明度aから明度cの範囲でも全て
の領域において、僅かとは言えLLKあるいはKインクが使用されているので、光源依存
の問題を大きく軽減することが可能である。
更に、本実施態様で参照される色変換テーブルは、格子点(R,G,B)=(255,
255,255)に(C,M,Y,K,LLK)=(0,0,0,0,5)が記憶されて
いることに合わせて、画像全体で色のつながりが不自然となることのない様にカラーマッ
ピングが行われた結果、多くの格子点でLLKインクあるいはKインクの階調値が「0」
ではない値となっている。すなわち、無彩色でない部分についても、多くの部分で、僅か
にLLKインクあるいはKインクのドットが形成されることとなり、光源依存性の問題を
軽減することができると言う利点が得られる。
以上に説明した第1実施態様では、プリンタ20には、有彩色のインクとしてはCイン
ク(シアンインク)、Mインク(マゼンタインク)及びYインク(イエロインク)の3種
類のインクを備え、また無彩色のインクとしてはKインク(黒色インク)及びLLKイン
ク(淡灰色インク)の2種類のインクを備えている場合である。一方、第2実施態様では
、有彩色のインクとして、Cインクよりも濃度の薄い淡Cインク(LC)、及びMインク
よりも濃度の薄い淡Mインク(LM)を備え、無彩色のインクとしては、Kインク(黒色
インク)よりは濃度が薄くLLKインク(淡灰色インク)よりは濃度が濃い灰色インク(
LKインク)を備えている場合について説明する。
図10は、こうした第2実施態様のプリンタ120に備えられたインク吐出用ヘッド4
4ないし51におけるインクジェットノズルNzの配列を示す説明図である。図示するよ
うに、インク吐出用ヘッドの底面には、Y,M,LM,C,LC,LLK,LK,Kの各
色のインクを吐出する8組のノズル列が形成されており、1組のノズル列あたり48個の
ノズルNzが、一定のノズルピッチkで配列されている。このうち、Y,M,LM,C,
LCの5種類の有彩色インクはカートリッジ42に収納され、LLK,LK,Kの3種類
の無彩色インクはカートリッジ43に収納されている。
した説明図である。図11に示すように、LCインク、LMインクは、Cインク及びMイ
ンクよりは明度が高く、Yインクよりは明度の低いインクとなっている。また、LKイン
クは、Kインクよりは明度が高く、Cインク,Mインクよりは明度が低いインクとなって
いる。図示されているように、LLKインクはLCインク、LMインクよりも明度が低い
インクであるが、LLKインクは無彩色である分だけ有彩色のインクよりも目立ちにくく
、従って、LLKインクのドットは、LCインクあるいはLMインクによるドットと同程
度に目立ち難いドットとなっている。
り、これら多種類のインクを有効に活用して高画質の画像を印刷するべく、次のような画
像処理を行う。
図12は、第2実施態様の画像処理の流れを示したフローチャートである。かかる処理
も第1実施態様と同様に、コンピュータ80のオペレーティングシステムがプリンタドラ
イバ92を起動することによって開始される。
で(ステップS200)、読み込んだ画像データの解像度を、プリンタ120が印刷する
ための解像度に変換する(ステップS202)。これら処理については第1実施態様と同
様であり、ここでは説明を省略する。
する(ステップS204)。画像を、モノクロ画像あるいはカラー画像のいずれかで印刷
するかが、プリンタドライバ92に予め設定されており、ステップS204では、かかる
設定に基づいて判断する。
明度変換処理を行う(ステップS206)。明度変換処理では、RGB画像データを、画
像の明度を表す明度データに一旦変換した後、得られた明度データを、Kインク,LKイ
ンク,LLKインクの各インクについてのインク量に相当するデータに変換する処理を行
う。RGB画像データは、次式によって明度データに変換することができる。
明度データ=(R階調値+G階調値+B階調値)*100/765
ここで、R階調値、G階調値、B階調値は、それぞれRGB画像データのR,G,B各色
の階調値である。上式によれば、RGB各色の階調値がいずれも「255」のとき、階調
値100の明度データに変換され、また、RGB各色の階調値がいずれも「0」のとき、
階調値0の明度データに変換される。尚、必要に応じて、RGBの各色毎に異なる重みを
付けて加算することとしてもよい。更には、ステップS200において、白黒画像の画像
データや、Lab形式で表現されたカラー画像データのように、明度が分離された画像デ
ータを読み込んでいる場合は、明度データに変換する処理は省略することができる。
いてのインク量に相当するデータに変換する。かかる変換は、図13に示す変換テーブル
を参照することによって行う。図示するように、変換テーブルには、明度データに対して
、K,LK,LLKの各インクについてのインク量データが設定されており、かかるテー
ブルを参照することによって、明度データをK,LK,LLKの各インクについてのイン
ク量のデータに迅速に変換することができる。図13に示されているように、階調値10
0の明度データに対しては、Kインク及びLKインクについては階調値0、LLKインク
については階調値5のデータが対応付けられている。
ップS208)。地色調整処理とは、印刷用紙の地色が完全な無彩色ではなく、某かの色
を呈している場合に、これを補償して無彩色に近づけるための処理である。地色調整処理
は、コンピュータ80のモニタ23を見ながら、プリンタドライバ92に対して補償する
色彩を設定することによって行う。
している様子を示した説明図である。図示されているように、プリンタドライバ92の地
色調整用の画面を開くと、画面上部には、印刷用紙の地色を設定するボックスが表示され
、画面下部には、地色を補償するために調整する程度を設定するボックスが表示される。
紙の地色が赤みを帯びていると感じた場合は、ボックス中の矢印を「赤気味」と表示され
ている位置に合わせる。また、用紙が青みを帯びていると感じた場合は、ボックス中の矢
印を「青気味」と表示されている位置に合わせる。印刷用紙の地色が赤みを帯びている場
合は、LCインクのドットを形成すれば地色を無彩色に近づけることができる。すなわち
、シアン色は赤色の補色に相当するから、LCインクのドットを適切な密度で形成してや
れば、印刷用紙の赤色を帯びた地色を打ち消して無彩色とすることが可能である。図14
に示した地色を設定するボックス中で、「赤気味(シアン付与)」と表示されているのは
、用紙の地色が赤みを帯びている場合にはLCインクが付与されることを表したものであ
る。同様に、印刷用紙の地色が緑色を帯びている場合は、LMインクを付与し、地色が青
みを帯びている場合はYインクを付与してやればよい。また、印刷用紙の地色が黄色みを
帯びている場合は、LCインクとLMインクとを付与することで、地色を補償することが
できる。図14に示した例では、印刷用紙の地色は、僅かに赤みがかった黄色である場合
を示している。
めの調整程度を設定する。地色の調整程度は、ボックス中の矢印を移動させることによっ
て変えることができる。すなわち、モニタ上で右方向に移動させるほど、地色を補償する
ためのインク、すなわちLC,LM,Yインクなどの付与量が多くなる。また、左端の「
無調整」と表示された位置に合わせた場合は、地色を補償するためにインクが付与される
ことはない。こうして印刷用紙の地色と地色の調整程度が設定されると、設定に応じてL
Cインク、あるいはLMインク、Yインクが適切な割合で、適切なインク量だけ、ステッ
プS206の明度変換処理で得られたインク量データに対して付加される。図12のステ
ップS208では、以上のようにして印刷用紙の地色を調整する処理を行う。こうして印
刷用紙の地色と地色の調整量を設定した後、実際に印刷した画像を確認して、設定内容を
修正する作業を繰り返すことにより、印刷用紙の地色を適切に補償することが可能である
。
あると判断された場合は(ステップS204:no)、色変換処理を行う(ステップS2
10)。第2実施態様の色変換処理は、前述した第1実施態様の色変換処理とほぼ同様の
処理であり、ここでは詳細な説明は省略する。但し、第1実施態様の色変換処理で参照さ
れる色変換テーブルでは、各格子点にC,M,Y,K,LLKの5色分の階調値が記憶さ
れていたのに対して、第2実施態様で参照する色変換テーブルは、各格子点に、C,LC
,M,LM,Y,K,LK,LLKの8色分の階調値が記憶されている点が大きく異なっ
ている。また、第2実施態様の色変換テーブルにおいても、第1実施態様の色変換テーブ
ルと同様に、格子点(R,G,B)=(255,255,255)には、LLKインクだ
けが階調値5であり、他のインクについては階調値0のデータが記憶されている。
の画像処理と同様に、階調数変換処理を行って、インク量に相当するデータを、各インク
毎にドット形成の有無による表現形式のデータに変換する(ステップS212)。そして
、得られたデータにインターレース処理(ステップS214)を施した後、印刷データと
してプリンタ120に出力する(ステップS216)。
トを形成することにより、高画質のモノクロ画像を印刷することができる。また、前述し
た図9中の「a」あるいは「b」に示すような、画像中の特に明るい部分においても、少
なくとも一定量のLLKインクのドットは必ず形成されるので、この様な部分と他の部分
とで光沢感の違いが生じて画質を悪化させるおそれがない。
っている。上述したように、第2実施態様では、画像中の最も明るい部分でも、少なくと
も一定量のLLKインクのドットが必ず形成され、その分だけ明度が低くなるので、この
点からも白黒写真の風合いにより近づけた高画質な画像を印刷することが可能である。
せて適量のインクを付加して用紙の地色を補償することで、印刷用紙の地色に影響される
ことなく、安定して高画質の画像を印刷することができる。
画質も向上させることが可能である。例えば、これら無彩色のインクを使用すれば、僅か
なインクを使用するだけで画像の明度を低くすることができるので、明度が低めの画像で
あっても、印刷用紙のインク許容量の制約を受けることなく高画質な画像を印刷すること
ができる。また、画像の明度に合わせて、Kインク、LKインク、LLKインクを適切に
使い分けることで、これらドットの目立たない高画質な画像を得ることが可能となる。
優れた効果を得ることができる。すなわち、画像を更に安定して印刷することが可能であ
る。先の第1実施態様で説明したように、無彩色の画像はC,M,YあるいはLC,LM
インクを用いるだけで出力することができるが、各色インクのバランスが少しでもずれる
と、印刷画像に色が付いてしまう。例えば、C(LC)インクの割合がわずかでも増える
と印刷画像はシアン色を帯びた画像となり、逆にC(LC)インクの割合が少なくなると
赤色がかった画像となってしまう。この点で、第2実施態様の画像処理では、出力画像の
明度に応じてC(LC),M(LM),Y各色インクに置き換えて、K,LK,LLKイ
ンクを用いて無彩色を表現するため、たとえC(LC),M(LM),Y各色インクの割
合がずれたとしても、無彩色部分にさほど色が現れることがなく、画像全体としては無彩
色の部分を安定して印刷することが可能となる。
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することができる。例
えば、上述した各実施態様は、いずれもカラー画像を印刷するものとして説明したが、モ
ノクロ画像を印刷するプリンタに対しても同様に適用することが可能である。
を、通信回線を介してコンピュータシステムのメインメモリ又は外部記憶装置に供給し実
行するものであってもよい。もちろん、CD−ROMやフレキシブルディスクに記憶され
たソフトウェアプログラムを読み込んで実行するものであっても構わない。
ものとして説明したが、いわゆるバリアブルドットプリンタ等のように、印刷用紙上に形
成されるドットの大きさを制御可能なプリンタに適用することもできる。
るものとして説明したが、画像データ変換処理の一部あるいは全部をプリンタ側、あるい
は専用の画像処理装置を用いて実行するものであっても構わない。
本発明のインクセットは、前記の通り、カーボンブラック濃度の異なる少なくとも2種
の無彩色インク、並びにシアンインク、マゼンタインク、及びイエロインクを含む。また
、前記無彩色インクは、淡灰色インクを含む。この淡灰色インクとは、無彩色インクの中
でカーボンブラック濃度が最も薄いインクである。
本発明のインクセットは、無彩色インクとして、少なくとも、
(イ)カーボンブラック濃度が最も低い淡灰色インクと、
(ロ)カーボンブラック濃度が最も高い黒色インクと
を含む。また、本発明の好ましい態様のインクセットは、少なくとも、
(イ)カーボンブラック濃度が最も低い淡灰色インクと、
(ロ)カーボンブラック濃度が中間的な灰色インク(1種又はそれ以上)と、
(ハ)カーボンブラック濃度が最も高い黒色インクと
を含む。
、その淡灰色インクの全重量に対して、好ましくは0.4重量%以下、特には、0.01
重量%〜0.4重量%以下、好ましくは0.05重量%〜0.3重量%、より好ましくは
、0.1重量%〜0.25重量%である。
量は、その灰色インクの全重量に対して、好ましくは0.4重量%〜1.5重量%、より
好ましくは、0.5重量%〜1.2重量%、特には0.6重量%〜1.0重量%である。
なお、前記の灰色インクとしては、カーボンブラック含有量0.4重量%〜1重量%の灰
色インク及び/又はカーボンブラック含有量1重量%〜1.5重量%の灰色インクを組み
合わせて用いることができる。
その黒色インクの全重量に対して、好ましくは1.5重量%〜10重量%、より好ましく
は、1.5重量%〜8重量%である。
え、コンタクト法、ファーネスト法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカ
ーボンブラックを使用することができる。カーボンブラックとしては、具体的には、三菱
化学(株)製のNo.2300,No.900,HCF88,No.33,No.40,
No.45,No.52,MA7,MA8,MA100,No2200B等が、コロンビ
ア社製のRaven5750,Raven5250,Raven5000,Raven3
500,Raven1255,Raven700等が、キャボット社製のRegal40
0R,Regal330R,Regal660R,Mogul L,Monarch70
0,Monarch800,Monarch880,Monarch900,Monar
ch1000,Monarch1100,Monarch1300,Monarch14
00等が、デグッサ社製のColor Black FW1,Color Black
FW2,Color Black FW2V,Color Black FW18,Co
lor Black FW200,Color Black S150,Color B
lack S160,Color Black S170,Printex 35,Pr
intex U,Printex V,Printex 140U,Special B
lack 6,Special Black 5,Special Black 4A,
Special Black 4等が使用できるが、これらに限定されるものではない。
ンブラックを用いることもできる。この場合は、分散剤を用いる必要はない。酸化処理は
公知の方法で行うことができる。酸化処理によって、前記カーボンブラックの表面に、カ
ルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、又はスルホン基等の親水性基を導入する
ことができる。
、更に好ましくは0.1μm以下である。
本発明のインクセットに含まれる各無彩色インクは、着色剤として、カーボンブラック
以外の着色剤を含まないことが好ましい。
本発明のインクセットを構成するインクの種類や数は、前記の2種以上の無彩色インク
と、イエロインク、シアンインク及びマゼンタインクとをインクセット構成員として含む
限り特に限定されるものではないが、典型的なインクセットとしては、例えば、イエロイ
ンク、シアンインク、マゼンタインク、前記の淡灰色インク(イ)、前記の灰色インク(
ロ)、及び前記の黒色インク(ハ)の6色のインクセット;前記6色インクセットに淡シ
アンインク及び淡マゼンタインクを加えた8色のインクセット;前記8色インクセットに
ダークイエロインクを加えた9色のインクセット;前記6色インクセットにレッドインク
、グリーンインク、及びブルーインクを加えた9色のインクセット;前記6色インクセッ
トにオレンジインク、グリーンインク、及びブルーインクを加えた9色のインクセット;
並びに前記6色インクセットにオレンジインク、グリーンインク、及びバイオレットイン
クを加えた9色のインクセット;を挙げることができる。
記録画像の画質向上を目的に、それぞれマゼンタインク、及びシアンインクの色材濃度を
低くしたインクである。また、「ダークイエロ」のインクとは、シャドー部等の暗色に対
する色再現性を向上させる目的で、イエロインクよりも明度・彩度の低い色材(顔料)を
用いたイエロインクである。そして、「レッド」、「オレンジ」、「グリーン」、「ブル
ー」、及び「バイオレット」の各インクは、色再現範囲を向上させるために、イエロ、マ
ゼンタ、シアンの中間色を構成する要素として使用されるインクである。
本発明のインクセットは、シアン着色剤を含むシアンインクを含み、好ましくは更に淡
シアンインクを含む。「シアンインク」のシアン着色剤の濃度は、そのインクの全重量に
対して好ましくは1.5〜10重量%、より好ましくは2〜6重量%である。「淡シアン
インク」のシアン着色剤の濃度は、そのインクの全重量に対して好ましくは0.01〜2
重量%、より好ましくは0.2〜1.5重量%である。前記シアンインク及び淡シアンイ
ンクに含まれることのできるシアン着色剤は、特に限定されるものではないが、例えば、
水溶性染料又は水不溶性顔料である。画像の濃度や耐光性及び耐水性に優れる点で、水不
溶性の顔料が好ましい。前記シアン着色剤として用いることのできる水溶性染料は、従来
のインクに使用されている水溶性染料で他のインク成分添加により、色調の変化や、沈殿
物を生成しないものである限り、任意の染料を使用することができる。
ては、C.I.Pigment Blue 1,C.I.Pigment Blue 2
,C.I.Pigment Blue 3,C.I.Pigment Blue 15:
3,C.I.Pigment Blue 15:4,C.I.Pigment Blue
15:34,C.I.Pigment Blue 16,C.I.Pigment B
lue 22,C.I.Pigment Blue 60,C.I.Vat Blue
4,C.I,Vat Blue 60等を挙げることができる。ただし、これらに限定さ
れるものではない。
顔料の粒径は、特に限定されるものではないが、10μm以下が好ましく、より好まし
くは1μm以下であり、更に好ましくは0.1μm以下である。
いが、好ましくは前記淡灰色インクにおけるカーボンブラック濃度よりも高く、しかも前
記黒色インクにおけるカーボンブラック濃度よりも低い濃度であり、より好ましくは、前
記灰色インクにおけるカーボンブラック濃度よりも高く、しかも前記黒色インクにおける
カーボンブラック濃度よりも低い濃度、又は前記淡灰色インクにおけるカーボンブラック
濃度よりも高く、しかも前記灰色インクにおけるカーボンブラック濃度よりも低い濃度で
ある。淡シアンインクにおけるシアン着色剤の濃度が、前記淡灰色インクにおけるカーボ
ンブラック濃度以下の濃度である場合には、出力濃度が薄いため、必要とするインク量が
多くなり、にじみとなってしまうことがある。一方、淡シアンインクにおけるシアン着色
剤の濃度が、前記黒色インクにおけるカーボンブラック濃度以上の濃度である場合には、
粒状性が悪くなることがある。
本発明のインクセットは、マゼンタ着色剤を含むマゼンタインクを含み、好ましくは更
に淡マゼンタインクを含む。「マゼンタインク」のマゼンタ着色剤の濃度は、そのインク
の全重量に対して好ましくは1.5〜10重量%、より好ましくは2〜8重量%である。
「淡マゼンタインク」のシアン着色剤の濃度は、そのインクの全重量に対して好ましくは
0.01〜2重量%、より好ましくは0.2〜1.5重量%である。前記マゼンタインク
及び淡マゼンタインクに含まれることのできるマゼンタ着色剤は、特に限定されるもので
はないが、例えば、水溶性染料又は水不溶性顔料である。画像の濃度や耐光性及び耐水性
に優れる点で、水不溶性の顔料が好ましい。前記マゼンタ着色剤として用いることのでき
る水溶性染料は、従来のインクに使用されている水溶性染料で他のインク成分添加により
、色調の変化や、沈殿物を生成しないものである限り、任意の染料を使用することができ
る。
としては、C.I.Pigment Red 5,C.I.Pigment Red 7
,C.I.Pigment Red 12,C.I.Pigment Red 48(C
a),C.I.Pigment Red 48(Mn),C.I.Pigment Re
d 57(Ca),C.I.Pigment Red 57:1,C.I.Pigmen
t Red 112,C.I.Pigment Red 122,C.I.Pigmen
t Red 123,C.I.Pigment Red 168,C.I.Pigmen
t Red 184,C.I.Pigment Red 202,C.I.Pigmen
t Red 209,C.I.Pigment Violet 19等を挙げることがで
きる。ただし、これらに限定されるものではない。
顔料の粒径は、特に限定されるものではないが、10μm以下が好ましく、より好まし
くは1μm以下が好ましく、更に好ましくは0.1μm以下である。
れないが、好ましくは、前記淡灰色インクにおけるカーボンブラック濃度よりも高く、し
かも前記黒色インクにおけるカーボンブラック濃度よりも低い濃度であり、より好ましく
は、前記灰色インクにおけるカーボンブラック濃度よりも高く、しかも前記黒色インクに
おけるカーボンブラック濃度よりも低い濃度、又は前記淡灰色インクにおけるカーボンブ
ラック濃度よりも高く、しかも前記灰色インクにおけるカーボンブラック濃度よりも低い
濃度である。淡マゼンタインクにおけるマゼンタ着色剤の濃度が、前記淡灰色インクにお
けるカーボンブラック濃度以下の濃度である場合には、出力濃度が薄いため、必要とする
インク量が多くなり、にじみとなってしまうことがある。一方、淡マゼンタインクにおけ
るマゼンタ着色剤の濃度が、前記黒色インクにおけるカーボンブラック濃度以上の濃度で
ある場合には、粒状性が悪くなることがある。
また、本発明のインクセットは、イエロ着色剤を含むイエロインクを含む。「イエロイ
ンク」のイエロ着色剤の濃度は、そのインクの全重量に対して好ましくは1.5〜10重
量%、より好ましくは2〜7重量%である。イエロインクに含まれることのできるイエロ
着色剤は、特に限定されるものではないが、例えば、水溶性染料又は水不溶性顔料である
。画像の濃度や耐光性及び耐水性に優れる点で、水不溶性の顔料が好ましい。前記イエロ
着色剤として用いることのできる水溶性染料は、従来のインクに使用されている水溶性染
料で他のインク成分添加により、色調の変化や、沈殿物を生成しないものである限り、任
意の染料を使用することができる。
,C.I.Pigment Yellow 2,C.I.Pigment Yellow
3,C.I.Pigment Yellow 12,C.I.Pigment Yel
low 13,C.I.Pigment Yellow 14C,C.I.Pigmen
t Yellow 16,C.I.Pigment Yellow 17,C.I.Pi
gment Yellow 73,C.I.Pigment Yellow 74,C.
I.Pigment Yellow 75,C.I.Pigment Yellow 8
3,C.I.Pigment Yellow 93,C.I.Pigment Yell
ow 95,C.I.Pigment Yellow 97,C.I.Pigment
Yellow 98,C.I.Pigment Yellow 109,C.I.Pig
ment Yellow 110,C.I.Pigment Yellow 114,C
.I.Pigment Yellow 128,C.I.Pigment Yellow
129,C.I.Pigment Yellow 138,C.I.Pigment
Yellow 147,C.I.Pigment Yellow 150,C.I.Pi
gment Yellow 151,C.I.Pigment Yellow 154,
C.I.Pigment Yellow 180,C.I.Pigment Yello
w 185等を挙げることができる。ただし、これらに限定されるものではない。
顔料の粒径は、特に限定されるものではないが、10μm以下が好ましく、より好まし
くは1μm以下が好ましく、更に好ましくは0.1μm以下である。
クの全重量に対して約0.5〜8重量%、好ましくは約1〜6重量%であることができる
。更に、イエロインクにおけるイエロ着色剤の濃度は、好ましくは前記灰色インクの濃度
よりも高い濃度であり、より好ましくは前記黒色インクにおけるカーボンブラック濃度よ
りも高いか、又は前記黒色インクにおけるカーボンブラック濃度よりも低く、しかも前記
灰色インクにおけるカーボンブラック濃度よりも高い濃度である。イエロ着色剤の濃度が
、前記灰色インクにおけるカーボンブラック濃度以下の濃度である場合には、必要とする
インク量が多くなり、にじみとなってしまうことがある。
ゼンタインク、及びイエロインク、並びに各無彩色インクは、前記着色剤又はカーボンブ
ラックを前記含有量で含有することを除けば、それ以外の点では、従来公知のインクと同
様の配合成分を含むことができ、有機系インク又は好ましくは水系インクとして調製する
ことができる。また、従来公知の各種の記録方法用インクとして利用することができ、好
ましくはインクジェット記録用インクとして利用することができる。
以下に、本発明のインクセットがインクジェット記録用であり、各インクが水系インク
である場合について簡単に説明する。
前記着色剤は、例えば、分散剤で水性媒体中に分散させた顔料分散液としてインクに添加
するのが好ましい。
分散剤としては、慣用の界面活性剤の他、顔料分散液を調製するのに慣用されている分
散剤、例えば高分子分散剤を好適に使用することができる。なお、この顔料分散液に含ま
れる分散剤がインクの分散剤及び界面活性剤としても機能するであろうことは当業者に明
らかであろう。
。
高分子分散剤の好ましい例としては天然高分子を挙げることができる。その具体例とし
ては、にかわ、ゼラチン、ガゼイン、又はアルブミンなどのタンパク質類、アラビアゴム
、又はトラガントゴムなどの天然ゴム類、サボニンなどのグルコシド類、アルギン酸、あ
るいはアルギン酸プロピレングリコールエステル、アルギン酸トリエタノールアミン、又
はアルギン酸アンモニウムなどのアルギン酸誘導体、メチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、又はエチルヒドロキシセルロースなどのセ
ルロース誘導体などを挙げることができる。
例としては、ポリビニルアルコール類、ポリビニルピロリドン類、ポリアクリル酸、アク
リル酸−アクリルニトリル共重合体、アクリル酸塩−アクリルニトリル共重合体、酢酸ビ
ニル−アクリル酸エステル共重合体、又はアクリル酸−アクリル酸エステル共重合体など
のアクリル系樹脂、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、
スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン
−アクリル酸共重合体、又はスチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸エ
ステル共重合体などのスチレン−アクリル樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレ
ン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−マレイン酸樹脂、ロジン変性マレイン酸樹
脂、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、
あるいは、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体
、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、又は酢
酸ビニル−アクリル酸共重合体などの酢酸ビニル系共重合体及びそれらの塩を挙げること
ができる。
これらの中でも、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、
アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、及びスチレン−無水マレイン酸共重合体が該
分散剤として好ましい。
ジョンソンポリマー株式会社製、ジョンクリル68(分子量10000、酸価195)、
ジョンクリル61J(分子量10000、酸価195)、ジョンクリル680(分子量3
900、酸価215)、ジョンクリル682(分子量1600、酸価235)、ジョンク
リル550(分子量7500、酸価200)、ジョンクリル555(分子量5000、酸
価200)、ジョンクリル586(分子量3100、酸価105)、ジョンクリル683
(分子量7300、酸価150)、ジョンクリルB−36(分子量6800、酸価250
)等を挙げることができる。これらは、分散剤として機能させるだけでなく、インク中に
添加し、インクに対して定着性などを付与させることもできる。
できる。界面活性剤の具体例としては、アニオン性界面活性剤(例えば、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、又はポリオキシエチレンアルキルエー
テルサルフェートのアンモニウム塩など)、ノニオン性界面活性剤(例えば、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシ
エチレンアルキルアミン、又はポリオキシエチレンアルキルアミドなど)、両性界面活性
剤(例えば、N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシメチルアンモニウムベタ
イン、N,N−ジアルキルアミノアルキレンカルボン酸塩、N,N、N−トリアルキル−
N−スルホアルキレンアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキル−N,N−ビスポリオ
キシエチレンアンモニウム硫酸エステルベタイン、又は2−アルキル−1−カルボキシメ
チル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン)等を挙げることができ、これら
は単独で又は二種以上を組合せて使用することができる。
剤を含むのが好ましい。この添加によってインクの記録媒体への浸透性を向上することが
でき、種々の記録媒体においてにじみの少ない印刷を期待することができる。本発明で用
いるインクジェット記録用水系インクにおいて用いられるアセチレングリコール系界面活
性剤の好ましい具体例としては、一般式(1):
基、好ましくは炭素数6以下のアルキル基である〕で表わされる化合物を挙げることがで
きる。
チル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオ
ール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3オールなどを挙げることができる。前記一般
式(1)で表されるアセチレングリコール系界面活性剤として市販品を利用することも可
能であり、その具体例としてはサーフィノール104、82、465、485、又はTG
(いずれもAir Products and Chemicals.Inc.より入手
可能)、オルフィンSTG、オルフィンE1010(いずれも日信化学社製の商品名)を
挙げることができる。
以上の整数を表し、EOはエチレンオキシ基を表し、POはプロピレンオキシ基を表し、
s及びtは0以上の整数を表すが、但しs+tは1以上の整数を表し、EO及びPOは、
[ ]内においてその順序は問わず、ランダムであってもブロックであってもよい〕で表
されるシリコーン系界面活性剤を含むのが好ましい。この添加によってインクの記録媒体
への浸透性を向上することができる。
一般式(2)において、R11〜R17が、独立して、C1-6アルキル基、より好ましくはメ
チル基であり、j及びkが、独立して、1以上の整数、より好ましくは1〜2であり、s
及びtは0以上の整数を表すが、但しs+tが1以上の整数、より好ましくはs+tは2
〜4である化合物である。
前記式(2)において、j及びkが同じ数であり、しかも1〜3、特には1又は2である
化合物であり、更に好ましい前記一般式(2)で表される化合物は、R11〜R17が全てメ
チル基を表し、jが1を表し、kが1を表し、uが1を表し、sが1以上の整数、特には
1〜5の整数を表し、tが0を表す化合物である。
、本発明で用いるインクジェット記録用水系インクの全重量に対して0.03〜3重量%
が好ましく、より好ましくは0.1〜2重量%程度であり、更に好ましくは0.3〜1重
量%程度である。
ることが可能である。例えば、ビックケミー・ジャパン株式会社より市販されているシリ
コーン系界面活性剤BYK−347又はBYK−348が利用可能である。
ではないが、好ましくは0.01〜10重量%、より好ましくは0.1〜5重量%の範囲
である。界面活性剤の含有量が0.01重量%未満になると界面活性効果が十分に得られ
ず、10重量%を超えると結晶の析出、液晶の形成、あるいは顔料の安定性低下などによ
る吐出不良の原因となる場合が認められる。
又は安定化剤として、水溶性有機溶媒を含有することができる。各インクに添加される水
溶性有機溶媒の含有量は、各インクの全重量に対して、好ましくは0.5〜40重量%程
度であり、より好ましくは2〜30重量%である。
前記の水溶性有機溶媒としては、通常の水性顔料インクに配合される水溶性有機溶媒を
用いることができ、具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、1
,2,6−ヘキサントリオール、チオグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、
トリメチロールエタン、若しくはトリメチロールプロパンなどの多価アルコール類;エチ
レングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノブチルエーテル、トリエチエレングリコールモノメチルエーテル、トリ
エチレングリコールモノエチルエーテル、若しくはトリエチレングリコールモノブチルエ
ーテルなどの多価アルコールのアルキルエーテル類;あるいは、2−ピロリドン、N−メ
チル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、又はトリエタノール
アミンを挙げることができる。
、及び/又は防錆剤を更に含有するのが好ましい。ここで、防腐剤は、アルキルイソチア
ゾロン、クロルアルキルイソチアゾロン、ベンズイソチアゾロン、ブロモニトロアルコー
ル、オキサゾリジン系化合物、及びクロルキシレノールからなる群から選択された1種以
上の化合物が好ましく、金属イオン捕獲剤は、エチレンジアミン四酢酸塩が好ましく、防
錆剤は、ジシクロヘキシルアンモニウムニトラート及び/又はベンゾトリアゾールが好ま
しく用いられる。
り防止、吐出安定性の確保、放置安定性の確保の目的で、湿潤剤、保湿剤、溶解助剤、浸
透制御剤、粘度調整剤、pH調整剤、溶解助剤、酸化防止剤、防黴剤、腐食防止剤、その
他の種々の添加剤を添加することができる。
その他、インク成分の溶解性を向上させ、更に記録媒体、例えば、紙に対する浸透性を
向上させ、あるいはノズルの目詰まりを防止する成分として、エタノール、メタノール、
ブタノール、プロパノール、又はイソプロパノールなどの炭素数1〜4のアルキルアルコ
ール類、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルスルホキシド、ソルビット、ソルビタン
、アセチン、ジアセチン、トリアセチン、スルホランなどを挙げることができ、これらを
適宜選択して使用することができる。
、モルホリンなどのアミン類及びそれらの変成物、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、
水酸化リチウムなどの無機水酸化物、水酸化アンモニウム、4級アンモニウム塩(テトラ
メチルアンモニウムなど)、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウムなどの炭酸塩
類、その他、燐酸塩などを挙げることができる。
その他の添加剤として、尿素、チオ尿素、テトラメチル尿素などの尿素類、アロハネー
ト、メチルアロハネートなどのアロハネート類、ビウレット、ジメチルビウレット、テト
ラメチルビウレットなどのビウレット類など、L−アスコルビン酸及びその塩、市販の酸
化防止剤、紫外線吸収剤なども用いることができる。
下であることが好ましく、更に好ましくは、25〜45mN/mの範囲である。表面張力
が45mN/mを越えると、印字の乾燥性が悪くなり、滲みが発生しやすくなり、カラー
ブリードが発生する等のため、良好な印刷画像が得られにくい。また、表面張力が25m
N/m未満では、プリンタヘッドのノズル周囲が濡れやすくなるためにインク滴の飛行曲
がりが発生する等、吐出安定性に問題が生じ易い。上記表面張力は、通常に用いられる表
面張力計によって測定することができる。
インクの表面張力は、インクを構成する各成分の種類や組成比などを調整することによ
り上記範囲内とすることができる。
本発明で用いるインクジェット記録用水系インクは、当業者に周知の通常の方法で調製
することができる。
本発明のインクセットは、記録媒体として、各インクに含まれる固体成分(例えば、顔
料や樹脂成分)を表面上に実質的に残留させるが、各インクの液体成分を実質的に吸収す
る記録媒体を利用するのが特に好ましい。こうした記録媒体は、例えば、表面の平均孔径
が、顔料の平均粒径よりも小さい。好ましい記録媒体は、前記顔料の平均粒径よりもそれ
ぞれ小さい平均孔径を有するインク受容層を含む記録媒体である。
媒体を使用することができる。インク受容層は、記録媒体の最上層であるか、あるいはそ
の上に、例えば、光沢層を有する中間層であることもできる。このような記録媒体として
は、そのインク受容層中に多孔質顔料及びバインダー樹脂を含有する、いわゆる吸収型(
空隙型ともいう)の記録媒体と、前記インク受容層中にカゼイン、変性ポリビニルアルコ
ール(PVA)、ゼラチン、又は変性ウレタン等の樹脂を更に含有する、いわゆる膨潤型
の記録媒体とが知られており、本発明のインクセットはいずれの記録媒体にも使用するこ
とができる。
ンク受容層の上に光沢層を有する記憶媒体を用いることが好ましく、光沢系メディア、す
なわち20°及び60°のグロス値が10以上である記録媒体を用いることが好ましい。
光沢系メディアとしては、例えば、PM写真用紙(セイコーエプソン株式会社製)、又は
スーパーファイン専用光沢フィルム(セイコーエプソン株式会社製)などを挙げることが
できる。
、ゲルタイプ、又は気相法等のシリカ系、擬ベーマイト等のアルミナ水和物、シリカ/ア
ルミナハイブリッドゾル、スメクタイト粘土、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バ
リウム、二酸化チタン、カオリン、白土、タルク、珪酸マグネシウム、又は珪酸カルシウ
ム等を挙げることができ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
能力を有し、インク受容層の強度を高めることのできる化合物であれば特に限定されず、
例えば、ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、酢酸ビニル、澱
粉、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、スチレン
−ブタジエン共重合体等の共役ジエン系共重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重
合体等のビニル系共重合体ラテックス、アクリル酸及びメタクリル酸の重合体等のアクリ
ル系共重合体ラテックス等を挙げることができる。
インク受容層の場合も、必要に応じ、定着剤、蛍光増白剤、耐水化剤、防かび剤、防腐剤
、分散剤、界面活性剤、増粘剤、pH調整剤、消泡剤、及び/又は保水剤等の各種添加剤
を含有させることもできる。
前記の各インク受容層が設けられる前記基材としては、紙(サイズ処理紙を含む);ポ
リエチレン、ポリプロピレン、又はポリエステル等を紙にコートしたレジンコート紙;バ
ライタ紙;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、又はポリプロピレン等の熱可塑
性樹脂フィルム;合成紙;合成繊維で形成されたシート状物等を挙げることができる。
ク受容層とを有する記録媒体であり、それらの基材及びインク受容層も、例えば、以下の
物性を有するものが好ましい。
前記基材としては、紙(木材パルプを含有するもの)が好ましく、その坪量は、好まし
くは100〜350g/m2、更に好ましくは180〜260g/m2である。また、厚み
は、好ましくは100〜400μm、更に好ましくは180〜260μmである。前記イ
ンク受容層は、インク受容層全体の重量を基準として、固形分換算で、前記多孔質顔料と
して湿式法シリカゲルを50重量%〜60重量%の量で含有し、前記バインダー樹脂とし
てポリビニルアルコールを30重量%〜40重量%の量で含有することが、インク吸収性
、及び印字堅牢性等の点で好ましい。また、前記インク受容層の塗工量は、固形分換算で
、5〜50g/m2であることが、インク吸収性の点で好ましい。なお、インク受容層自
体の厚みとしては、好ましくは10〜40μm、更に好ましくは20〜30μmである。
本発明のインクセットに用いる記録媒体は、前記記録媒体の表面(特には、インク受容
層)の平均孔径が50nm以下であることが好ましく、30nm以下であることがより好
ましい。平均孔径が300nmを超えると、顔料がインク受容層内部まで浸透し、発色性
が低下することがある。
するものでない。なお、実施例中の「%」及び「部」は特に断らない限り、重量基準であ
る。
以下の表1に記載の配合成分から、イエロインク(Y)、マゼンタインク(M)、ライ
トマゼンタインク(Lm)、シアンインク(C)、及びライトシアンインク(Lc)、並
びに黒色インク(K)、灰色インク(LK)、及び淡灰色インク(LLK)を調製した。
具体的には、各配合成分を混合し、サンドミル(安川製作所製)中でガラスビーズ〔直
径=1.7mm;混合物の1.5倍量(重量)〕とともに2時間分散させ、3種の無彩色
インクを得た。
以下の表1に記載のBYK348は、界面活性剤であり、プロキセルXL2は、防腐剤
(アヴィシア社製)である。表1において、単位は重量%であり、各インクには、全体を
100重量%とする純水が含まれている。
前項(1)で調製したインクセットを、図10に示したようなインク吐出ヘッドに充填
し、白から黒への18段階の無彩色パッチを、光沢系記録媒体(MC写真用紙;セイコー
エプソン株式会社製)に出力した。通常のインク重量で得られた出力データと、或る1種
(又は2種)の特定インクの吐出重量を10重量%ずつ順に減少させて得られた出力デー
タとを、それぞれ測色し、各パッチについて、CIE規定のa*b*値の変化度(Δa*
b*)をブロットした。なお、規定のインク重量を得るための駆動電圧は、ヘッドを駆動
させる電圧を変化させてインクを吐出させ、そのインクの重量を実測することにより決定
した。また、2種のインク吐出重量を10重量%減少させる場合はそれぞれのインクの吐
出重量を5重量%ずつ減少させた。結果を図15に示す。図15に示されるように、色彩
値のばらつきは最大であってもΔa*b*は1.3程度であり、実際に視認が困難なレベ
ルであることがわかった。
を印刷する印刷装置及び印刷方法において用いることにより、高画質の画像を印刷するこ
とができる。
21…スキャナ
23…モニタ
24…モデム
26…ハードディスク
27…メモリカード
30…キャリッジモータ
31…駆動ベルト
32…プーリ
33…摺動軸
34…位置検出センサ
35…紙送りモータ
36…プラテン
40…キャリッジ
41…印字ヘッド
42,43…インクカートリッジ
43…インクカートリッジ
44…インク吐出用ヘッド
60…制御回路
61…CPU
62…ROM
63…RAM
80…コンピュータ
81…CPU
82…ROM
83…RAM
88…SIO
90…ビデオドライバ
91…アプリケーションプログラム
92…プリンタドライバ
120…プリンタ
Claims (12)
- 印刷媒体上に複数種類のインクによるドットを形成することによって画像を印刷する印
刷装置用のインクセットであって、
前記インクセットが、カーボンブラック濃度の異なる少なくとも2種の無彩色インク、並
びにシアンインク、マゼンタインク、及びイエロインクを含み、更に、
前記印刷装置が、前記無彩色インクの中で最も濃度が薄いインクたる淡灰色インクによる
ドットを形成する淡灰色ドット形成手段と、前記淡灰色インクを除いた各種インクによる
ドットを形成する各種ドット形成手段とを備えるとともに、前記印刷媒体上で前記各種ド
ット形成手段がいずれのドットも形成しない領域には、前記淡灰色ドット形成手段が前記
淡灰色インクによるドットを形成する印刷装置であることを特徴とする、前記のインクセ
ット。 - 前記インクセットを構成する各インクが、それぞれ水系顔料インクである、請求項1に
記載のインクセット。 - 前記無彩色インクが、前記無彩色インクの中で最も濃度が濃いインクたる黒色インクと
、前記無彩色インクの中で最も濃度が薄いインクたる淡灰色インクと、該黒色インクより
も濃度が薄く且つ該淡灰色インクよりも濃度が濃い灰色インクとを備える、請求項1又は
2に記載のインクセット。 - 前記の淡灰色インクにおけるカーボンブラック含有量がその淡灰色インクの全重量に対
して0.01重量%〜0.4重量%であり、前記の灰色インクにおけるカーボンブラック
含有量がその灰色インクの全重量に対して0.4重量%〜1.5重量%であり、そして前
記の黒色インクにおけるカーボンブラック含有量がその黒色インクの全重量に対して1.
5重量%〜10重量%である、請求項3に記載のインクセット。 - 前記の灰色インクが、カーボンブラック含有量0.4重量%〜1重量%の灰色インク及
び/又はカーボンブラック含有量1重量%〜1.5重量%の灰色インクである、請求項4
に記載のインクセット。 - 前記インクセットが、淡シアンインク及び/又は淡マゼンタインクを更に含む、請求項
1〜5のいずれか一項に記載のインクセット。 - 前記印刷装置における前記各種ドット形成手段が、前記各種インクによるドットとして
、少なくとも、シアンインク、マゼンタインク、イエロインク、又は黒色インクのいずれ
かによるドットを形成する手段である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のインクセッ
ト。 - 前記印刷装置における前記各種ドット形成手段が、前記各種インクによるドットとして
、更に、淡シアンインク又は淡マゼンタインクのいずれかによるドットを形成する手段で
ある、請求項7に記載のインクセット。 - 前記印刷装置における前記各種ドット形成手段が、前記各種インクによるドットとして
、更に、灰色インクによるドットを形成する手段である、請求項8に記載のインクセット
。 - 前記印刷装置における前記各種ドット形成手段がいずれのドットも形成せずに前記淡灰
色インクによるドットが形成される領域には、該淡灰色インクによるドットとともに、前
記淡シアンインク、淡マゼンタインク、又はイエロインクのいずれかによるドットが形成
される、請求項1〜9のいずれか一項に記載のインクセット。 - 前記淡灰色インクが、前記シアンインクよりは明度が高く、前記イエロインクよりは明
度の低いインクである、請求項1〜10のいずれか一項に記載のインクセット。 - 印刷媒体上に複数種類のインクによるドットを形成することによって画像を印刷する印
刷方法用のインクセットであって、
前記インクセットが、カーボンブラック濃度の異なる少なくとも2種の無彩色インク、並
びにシアンインク、マゼンタインク、及びイエロインクを含み、更に、
前記印刷方法が、前記無彩色インクの中で最も濃度が薄いインクたる淡灰色インクによる
ドットを形成する工程と、前記淡灰色インクを除いた各種インクによるドットを形成する
工程とを備えるとともに、前記淡灰色インクのドットを形成する工程は、該淡灰色インク
を除いた各種インクによるドットが形成されない領域には、該淡灰色インクのドットを形
成する工程であることを特徴とする、インクセット。
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