JP2007318671A - 画像処理装置、記録装置および画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置、記録装置および画像処理方法 Download PDF

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    • H04N1/54Conversion of colour picture signals to a plurality of signals some of which represent particular mixed colours, e.g. for textile printing

Abstract

【課題】C、M、Yなどプリンタの1次色を色再現する場合に、色相のシフトを抑制し、かつ高彩度を実現する色分解を行う。
【解決手段】1次色Cを再現する色分解テーブルのW−Cライン上の各格子点の格子点データを、W点からC点に向かってCインクが単調増加するように定める。また、W点からC点に向かう途中から調色のための特色Gインクが単調増加して用いられ、C点では基本色Cインクと特色Gインクの混色となるように格子点データを定める。このように、反射率特性において、基本色Cインクがブルー寄りの発色となっている場合に、彩度が高くかつCインクとグリーンの帯域でオーバーラップする部分を多く持つ特色Gインクが、デバイス1次色Cの高濃度部で用いられる。これにより、色相シフトの抑制と高彩度を両立して実現することができる。
【選択図】図25

Description

本発明は、画像処理装置、記録装置および色分解テーブル作成方法に関し、特に、シアン、マゼンタ、イエローといった1次色の色再現に関するものである。
画像情報(文字、記号等を含む)を記録媒体に形成する画像形成装置は、プリンタ、複写機、ファクシミリとして、また、コンピュータ、ワードプロセッサなどで処理された情報の出力機器として知られている。このような画像形成装置では、紙やプラスチック薄板(OHP用紙)のような記録媒体に対して、記録機構を用いて画像情報に基づいた記録を行う。これらの記録方式の代表的な例としては、インクジェット方式、ワイヤドット方式、感熱方式、熱転写方式、レーザービームなどを利用した電子写真方式などがある。
このうち、インクジェット方式は、記録ヘッドからインクを液滴の形態で吐出し、これを記録媒体に着弾させてドットを形成し画像を形成する方式である。この方式を利用したインクジェットプリンタは、コンピュータ等の情報処理機器の出力装置として近年広く用いられている。
インクジェットプリンタでは、記録剤としてのインクに含有される色材として染料や顔料を用いる。この色材によるインク色として、減法混色の三原色となるシアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の基本色が用いられる。また、ブラック(K)を加えた4色を用いるシステムも一般的である。ブラックをさらに用いることによって記録媒体へのインク付与量低減や濃度向上を実現することができる。さらに、写真調の高画質出力用のシステムでは、シアンやマゼンタについて色材濃度の低い淡シアン(LC)、淡マゼンタ(LM)を上記4色のインクに加えて使用することもある。これにより、記録画像のハイライト部の粒状感を低減できるなどの画質向上を実現できる。また、グレー(Gry)、淡グレー(淡Gry)のインクをさらに用いるプリンタシステムも知られている。
このような種々のインクを用いて目的とする画質の画像を得るには、画像情報が表す色をどのようなインクの組合せで実現するかを定める色分解処理が重要となる。
特許文献1や特許文献2には、濃、淡インクを用いる場合の色分解処理が開示されている。特許文献1には、濃、淡インクの切り替え時のインク打ち込み量の変化による階調性劣化を抑制することを目的とし、シアン、マゼンタといった1次色を濃、淡インクの両方で色再現するような色分解が記載されている。また、特許文献2には、相対的にブロンズ現象を生じやすい淡インクと、ブロンズ現象を生じ難い濃インクを用いる場合に、ブロンズの有無のために生じる光沢むらを抑制すべく、1次色を濃、淡インクの両方で再現する色分解処理が記載されている。
ところで、近年、カラープリンタの普及により、さらなる高画質への要求が高まっている。しかし、CMYの基本色記録剤やLC,LM,Gry、LGry、Kなどの準基本色記録剤では、記録剤の発色特性によって再現できる色に限りがあり、より鮮やかな色の再現は難しい。そこで、これらの基本色および準基本色に加え、レッド(R)、オレンジ(O)、グリーン(G)、ブルー(B)、バイオレット(V)などの特色記録剤を用いるようになりつつある。
このような特色を用いる場合の色分解処理が、次の特許文献2〜9に開示されている。
特許文献2には、色分解によって求めた基本色記録剤について、基本色のうちの2つと、この2つの基本色記録剤の混色によって得られる特色を交換することにより、特色を使用する系における色分解を行うことが記載されている。
また、特許文献3、5、6、7には、C、M、Yの基本色やK、LC、LMなどの準基本色(有彩1次色)と、特色(有彩2次色)を用いる場合に、特色の多用で生じる粒状感の低減を目的とした色分解(分版処理)が記載されている。特に、明るい色再現域での特色インク使用量を抑える一方で特色の色再現を生かした色分解を行うことが記載されている。
さらに、特許文献7、9には、明るく、かつ彩度が高い発色特性の特色インクを用いる場合に、色域拡大効果のある高明度領域だけに特色インクを使用し、逆に色域縮小の原因となる低明度領域には特色インクを使用しない色分解を行うことが記載されている。
特開2003−39714号公報 特開平10−112809号公報 特開2004−314490号公報 特許登録02711081号公報 特開2005−335191号公報 特開2005−059362号公報 特開2005−217987号公報 特開2005−059361号公報 特開2002−33930号公報
ところで、インクジェットプリンタの記録剤であるインクの特性としては、発色特性の他、文字や罫線のにじみ具合、長期保存安定性や吐出安定性など種々の特性が要求される。ここで長期保存安定性は、耐オゾン被爆、耐紫外線被爆、耐水などの特性であり、吐出安定性とは、目詰まりなどの吐出不良が生じない特性である。このようにインクは発色ばかりかそれ以外の様々な特性を考慮して製造する必要がある。このため、発色特性についてある程度の妥協をしたインクを用いることが多い。
図1は、このような発色特性についてある程度の妥協をしたインクの色再現特性を示す図である。図1は、C、M,Yの基本色インク、LC、LMの準基本色インクおよびR、Gの特色インクそれぞれのインク付与量に応じた再現色の変化を、CIE−L色空間におけるa平面に正射影して表したものである。図1に示すように、それぞれインクは付与量の増加に伴って、a平面の原点付近にある紙白点Wから、彩度が増加して行く。準基本色インクLC、LMは、対応する基本色インクC、Mとそれぞれほぼ等しい色相を再現するが、彩度はより低い彩度をそれぞれ再現する。また、特色インクGは、YインクとC(LC)インクの色再現ラインの間、特色RはYインクとM(LM)インクの色再現ラインの間の色を再現している。さらに、Yインクは、b軸の正の方向に沿って色相を保ちつつ彩度が増加する色再現を実現する。
ところが、図1の例では、Cインクの色再現ライン1201やMインクの色再現ライン1203には、インク付与量の増加に伴って、それぞれシアンからブルー、マゼンタからレッドに色相が大きく曲がる(シフト)する部分1201A、1203Aが存在する。また、これらのそれぞれ同系色の淡インクLC、LMについても、同様にシフトする部分が存在する。ただし、淡インクの場合は相対的にシフト量は少ない。
以下、この色相のシフトについてインクCを例にとり説明する。
図2は、プリンタに入力する画像情報である色信号RGBによるデバイス(例えば、ディスプレイの)色再現域を示す図である。色信号R、G、B各8ビットの組合せで示されるデバイス色は図2に示す立方体の1つの点として表される。
図2に示す立体のWhite−Cyanライン41上のデバイス色の色分解が、例えば、図3に示すように、W(White)点からC(Cyan)点に向けてインクC単色が単調増加するものである場合について考える。このとき、図2に示すB(Blue)−C(Cyan)−G(Green)ライン上のデバイス色の色分解は、図4に示すように、Cインクについては、B点からC点を経由してG点まで一定である。また、B点からC点の間では、Mインクが単調増加してC点で0となる。そして、G点からC点の間では、Yインクが単調増加してC点で0となっている。
図5は、図1に示した色再現特性をもつCインクを用いて、図3に示す単純な色分解処理を行う場合のプリンタの色再現域を示す図である。図5は、図1と同様の図であり、色再現域をaに対する正射影で表している。図5では、その紙面に対して鉛直上方向が明るさを表すL軸、同図の横方向にa軸、縦方向にb軸をとっている。図において、太い実線は、プリンタの色再現域のうち、明るい(W)側、細い点線は、暗い(K)側のそれぞれ色再現ラインを示している。詳細には、図2に示す立方体でWと各頂点C、G、Y、R、M、Bとを結ぶラインそれぞれの色再現ラインが上記明るい側にあり、各頂点C、G、Y、R、M、BとKとを結ぶラインそれぞれの色再現ラインが上記暗い側にある。
図5に示すように、WからCにかけての色再現ライン1201は、図1にて説明したように、Cの増加に連れて色相が大きくシフトし、かつ彩度も最大値に達してその後低下する特性を持つ。一方、CからK(黒)にかけての色再現ライン1202はこのような色相の大きなシフトが無い。これは、C−K間では、Cの補色成分M、Yなどのバランスによって明るさと色相が同時に調整されているからであり、C単色で構成されているW−C間と比べてライン上での色相シフトが抑えられている。
図6は、図5に示した色再現域のうち、W−C−B面の色再現域を太実線で囲って示している。また、図7は、図5に示した色再現域のうち、C−B−K面の色再現域を太実線で囲って示している。これらの図において、C−Bラインを境にそれより上面と下面では面積が大きく異なっていること、およびW−C−K面が大きく歪んでいることがわかる。
すなわち、上記のように発色特性についてある程度の妥協がなされた基本色記録剤を用い、かつ単純な色分解を行う場合には次のような問題を生じることを本願発明者は見出した。W−C−Kラインに沿ったグラデーション画像や、W−C−K面に接するようなグラデーション画像を記録するときに、シアン色に再現される領域とブルー色に再現される領域とが混在し、色合いにおいて擬似階調が生じるという問題である。そして、このような擬似階調を避けるには、基本色色剤を用いるデバイス1次色ライン(例えば、上述したように、図2のラインW−C)の色再現において、基本色記録剤の色再現特性を補償することが必要となることを本発明者は見出した。
上述した各特許文献に記載の色分解は、この補償が十分でないかその点について開示がない。
具体的には、特許文献1に開示されている、デバイス1次色をCインクと同系色のLCインクの両方を用いて再現する方法では、図2のW−Cライン41上の色の色分解が、図8に示すもののようになる。図8に示すように、W点からC点に向かってLCインクが増加し、粒状感が目立たなくなるW−C間の中程から、Cインクが単調増加するとともに、LCインクが減少し、C点をCインクとLCインクの両方を用いて色再現する。また、図2のB−C−Gライン上の色の色分解は、図9に示すように、CインクがB点からC点を経由してG点まで一定となる。また、LCインクはC点付近で山状に増減する。さらに、MインクはB点からC点に向けて単調減少してC点で0となり、YインクはG点からC点に向けて単調減少してC点で0となる。
しかしながら、以上の特許文献1に記載の色分解では、若干の色調整ができるにすぎず、Cライン1201における大きな色相シフト(図5〜図7)を補償することはできない。すなわち、CとLCのような略同系色の記録剤を製造する場合、色材に類似のものを用いることが多い。このため、程度の差はあるが、Cインクの色再現が大きく色相シフトを生じる場合には、LCインクの色再現も同様に色相シフトを生じ、その結果、色相シフトの補償効果は低くなる。
特許文献2に記載の基本色と特色を用いる色分解は、そもそも基本色色剤の発色特性を補償すること自体が考慮されていない。この場合、図2のW−Cライン41上のデバイス色の色分解は、図3に示したようにW点からC点へCインク単色の単調増加となる色分解となる場合がある。この場合に、発色特性についてある程度の妥協がなされた記録剤を用いると、図5〜図7に示したライン1201の大きな色相シフトを生じることがある。
特許文献3、5、6および7には、デバイス2次色の色再現において、粒状感低減を目的としてハイライト部に特色を使用しない色分解が記載されている。これら文献には、特色が多用されるデバイス2次色の色分解について開示されているものの、デバイス1次色の色分解については何ら開示されていない。
同様に、特許文献7や特許文献8には、デバイス2次色において、明度が高く、かつ彩度が高い発色特性の特色インクを用いる場合の色分解が開示されているものの、デバイス1次色の色分解については何ら開示されていない。すなわち、これらの文献はデバイス1次色の色分解において色相シフトを補償することは示唆していない。
ところで、以上の特許文献には記載されない色分解として、基本色インクの使用量を、基本色インクが色相シフトを起こさない範囲に抑える、次のような色分解を考慮することができる。
この色分解では、図2のW−Cライン41の色分解は、図3に示すものと同様、W点からC点に向けてCインク単色の単調増加となるが、C点でのCインク量が記録可能なインク打ち込み量よりも少なくなる。この場合、色再現域の最外郭をなす、図2のB−C−Gラインにおける色分解は、M、Yのインクについては、図4に示すものと同様、MインクがB点からC点の間で単調減少してC点で0となり、YインクはG点からC点に向けて単調減少してC点で0となる。一方、Cインクは、B点およびG点ではCインク単色で記録可能な上限となるのに対し、C点では記録可能なインク打ち込み量よりも少なくなる。従って、Cインクのインク使用量は、図4ではB→C→G間で一定の直線であるのに対し、本例では、B点から谷となるC点を経由してG点まで下に凸の弧を描くものとなる。そして、このような色分解は、図10に示すa平面や図11に示すC平面における、Cインクのみの色再現ライン1201と同様になる。しかし、このラインの終端はライン1201の途中までの点1201Bとなる。この場合、図10から分るように、色相のシフトが大きくなることを避けることができるが、図11に示すように、再現可能な彩度Cの値が低下する。つまり、このように基本色インクの使用量を抑制するだけでは、デバイス1次色の彩度が低下してしまい、色再現域が小さくなる弊害を生じる。
同様に、上記の各特許文献には記載されない色分解として、高彩度部で色相シフトを起こす基本色インクを、その他の基本色インクを用いて調色するものを考えることができる。この色分解では、図2のW−Cライン41は、図12に示すように、W点からC点に向かってCインクは単調増加し、また、W−Cラインの途中から調色のためのYインクを使い始めそれが単調増加するように色分解される。そして、C点はCインクとYインクの混色となる。なお、この場合の、図2のB−C−Gラインにおける色分解は、図13に示すように、CインクはB点からC点を経由してG点まで一定である。また、MインクはB点からC点の間で単調減少してC点で0となり、YインクはG点からC点とB点の途中の所定の量まで単調減少し、C点では上記のとおりCインクとYインクの混色となり、C点とB点の途中で0となる。
この色分解によるW−Cライン41の色再現域は、図10や図11において再現ライン1602(ラインの端は図10において符号1602Aで示される)として示される。図10から分るように、色相シフトは抑制することができる。しかし、図11に示すように、Cインク単色を用いる場合の再現ライン1201よりも大幅に彩度が低下する。すなわち、デバイス1次色を、複数の基本色インクの混色によって再現する場合には、デバイス1次色の彩度が低下してしまい、色再現域が小さくなるという問題を生じる。
本発明は、以上の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、色相のシフトを抑制し、かつ高彩度を実現することが可能な画像処理装置、記録装置および画像処理方法を提供することにある。
そのために本発明では、3原色に対応した基本色記録剤と、前記基本色記録剤とは異なる色相を示す特色記録剤を用いて記録を行う記録装置であって、前記3原色のある1つの基本色記録剤の単位面積あたりの打ち込み量が最大となる色を、前記ある1つの基本色記録剤と、前記ある1つの基本色記録剤と他の1つの基本色記録剤との間の色相を示す特色記録剤を用いて再現することを特徴とする。
また、3原色に対応した基本色記録剤と当該基本色記録剤とは異なる色相を示す特色記録剤をと用いて表現可能な色を再現するための記録剤の量を定める色分解処理を実行する画像処理装置であって、前記3原色のある1つの基本色記録剤の単位面積あたりの打ち込み量が最大となる色を、前記ある1つの基本色記録剤と、前記ある1つの基本色記録剤と他の1つの基本色記録剤との間の色相を示す特色記録剤とを用いて再現するように、当該基本色記録剤および当該特色記録剤それぞれの量を定める色分解手段を具えたことを特徴とする。
他の形態では、色信号で特定される色(RGBで特定される色)を色再現するための記録剤の量を定める色分解処理を実行する画像処理装置であって、前記色信号で特定される所定の(色相がシフトする記録剤と同じ色相の1次色であること、および、W−C(−K)ラインのある部分(全部あるいは一部)の色であること;クレーム上は色空間の1点の色も含む)1次色を、3原色のある1つに対応した基本色記録剤と、前記ある1つに対応した基本色記録剤と他の1つの基本色記録剤との間の色相を再現する特色記録剤と、を用いて再現するように、当該基本色記録剤および当該特色記録剤それぞれの量を定める色分解手段を具えたことを特徴とする。
また、3原色に対応した基本色記録剤と当該基本色記録剤とは異なる色相を示す特色記録剤をと用いて表現可能な色を再現するための記録剤の量を定める色分解処理を実行するための画像処理方法であって、前記3原色のある1つの基本色記録剤の単位面積あたりの打ち込み量が最大となる色を、前記ある1つの基本色記録剤と、前記ある1つの基本色記録剤と他の1つの基本色記録剤との間の色相を示す特色記録剤とを用いて再現するように、当該基本色記録剤および当該特色記録剤それぞれの量を定める色分解工程を有したことを特徴とする。
以上の構成によれば、1次色を再現するのに基本色記録剤とその基本色記録剤と色相において隣に位置する他の基本色記録剤との間の色相を再現する特色記録剤とが用いられる。これにより、例えば、発色特性において、基本色記録剤が色相においてある方向に寄った特性を有している場合に、彩度が高くかつ基本色記録剤と一定の帯域で発色特性が重なる部分を持つ特色記録剤が、1次色の特に高濃度部で用いるようにすることができる。その結果、色相シフトを抑制し、また、高彩度を実現することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
用語の定義
最初に、本明細書で用いる用語について以下のように定義する。
(1次色、2次色)
ディスプレイやプリンタなどのデバイスが扱う色信号の3原色にあたるものをデバイス1次色、このデバイス1次色のうち任意の2色を混色したものをデバイス2次色という。これは、以下で説明するように狭義の1、2次色である。
加法混色によって発色するディスプレイでは色R、G、Bがデバイス1次色であり、色C(=G+B)、M(=R+B)、Y(=R+G)がデバイス2次色である。図23にて後述する画像処理構成における色補正処理部101で入力色信号(R、G、B)によって特定される色のうち、R、G、Bはデバイス1次色であり、C、M、Yはデバイス2次色である。
また、減法混色によって発色するプリンタでは、色C、M、Yが1次色、色R(=M+Y)、G(=C+Y)、B(=C+M)が2次色である。図23にて同様に後述する色変換処理部102で入力色信号(R、G、B)によって特定される色のうち、色C、M、Yはデバイス1次色であり、色R、G、Bはデバイス2次色である。
一方、広義には、デバイスが持つ原色、すなわち、デバイスが単色記録によって再現できる色を1次色、これらの原色のうち任意の2色の混色を2次色という。
本明細書では、以上の狭義と広義の1次色、2次色の混同を避けるべく、狭義の1、2次色をそれぞれデバイス1、2次色、広義の1、2次色を単に1、2次色という。
さらに、プリンタのインクの出力データを生成する色分解処理を記載する本明細書では、色分解テーブルにおいて、図2のW−C−K、W−M−K、W−Y−Kライン上の点(格子点を含む)を定める色信号で特定される色をデバイス1次色ということができる。同様に、図2のW−R−K、W−G−K、W−B−Kライン上の点(格子点を含む)の色信号で特定される色をデバイス2次色とする。
(基本色インク(記録剤)と準基本色インク(記録剤))
本明細書では、減法混色の3原色であるCMYの3色のインクを基本色インク、これと同系色であるか、または無彩色であるLC、LM、Gry、LGry、Kのインクを準基本色インクと呼ぶ。
(人間の視覚特性に即した色空間)
本明細書では、色再現域の比較や色相の特定に際して、人間の視覚特性に即した色空間としてCIE−L空間を用いているが、これに限られるものではない。例えば、XYZ、CIE−L、L、マンセル表色系、Yxy、Lなどの任意の色空間を用いることができる。本明細書に記載のCIE−L色空間によって規定されている部分は、もちろんCIE−L色空間以外の上述した色空間を用いて規定することもできる。
(淡インク)
インクジェットプリンタにおいて、紙面上のドット充填率の低いハイライト部でのドットの粒状感を低減するため、通常用いられるレギュラーインク(濃インク)と略同系色で色材濃度の低いインクが用いられる。シアン(C)に対する淡シアン(LC)、マゼンタ(M)に対する淡マゼンタ(LM)が一般的であるが、グレー(Gry)に対する淡グレー(LGry)なども用いられることがある。濃インクと淡インクそれぞれのインク組成は、色材濃度が異なるだけの場合もあるし、色材自体が異なるものを用いる場合がある。従って、濃、淡インクは略同系色だが、若干色が異なることもある。淡インク以外の呼称として、フォトインク、ライトインクなどがある。
(特色)
本明細書において「特色」とは、広義には、基本色記録剤であるイエロー、マゼンタ、シアンの色相とは異なる色のことを指す。また、狭義には、CIE−L色空間において、マゼンタ、イエロー、シアンの基本色記録剤のうちの任意の2つの記録剤の組み合わせにより記録媒体上に表現される色再現領域よりも高い明度を表現でき、かつ上記任意の2つの記録剤の組み合わせにより表現される色再現領域内の色相角を示す色のことを指す。あるいは、CIE−L色空間において、マゼンタ、イエロー、シアンの基本色記録剤のうちの任意の2つの記録剤の組み合わせにより記録媒体上に表現される色再現領域よりも高い彩度を表現でき、かつ上記任意の2つの記録剤の組み合わせにより表現される色再現領域内の色相角を示す色のことを指す。
本発明を適用する上で、上述した狭義の意味の「特色」の記録剤を用いることが好ましいが、広義の意味の「特色」の記録剤を使用することもできる。また、本明細書では、特色インクとして、Y−C間の色相の特色Gインク、C−M間の色相の特色Bインクおよび特色Vインク、M−Y間の色相の特色Rインクおよび特色Oインクを例として用いる。ここで、Gインクはグリーンインク、Bインクはブルーインク、Vインクはバイオレットインク、Rインクはレッドインク、Oインクはオレンジインクを指す。
(打ち込み量)
本明細書において、「打ち込み量」とは、単色のインクによって単位面積あたりに付与されるインク付与量のことを指す。総打ち込み量とは、色分解テーブルに応じて使用されるインク種すべてでの打ち込み量の総量のことを指す。なお、(インク)デューティー、(インク)付与量、(インク)塗布量なども同義に用いられる。
記録媒体が受容可能なインク打ち込み総量には上限があり、単位面積、単位時間あたりに付与されるインク量や、インク物性、記録媒体物性に応じて、異なる値となる。この上限は、一般に、記録解像度が高ければ高いほど、高速記録によって単位時間あたりのインク付与量が多ければ多いほど、インク物性として浸透度が低ければ低いほど、記録媒体特性としてインク受容層が薄ければ薄いほど、少なくなる傾向にある。
(混色と混合)
本明細書において、「混色」とは、面積変調方式によって、複数色のインクが紙面に記録される状態を指す。例えば染料系インクを用いて先に記録したインクが十分に乾燥する前に記録されるような場合には、この「混色」という表現が適当である。これに対し、顔料系のように先に記録したインクの上に次のインクが記録されると後に記録されたインクが先に記録されたインクを覆ってしまうような場合には、「積層」という表現が適当であるが、本明細書では、記載する内容に応じて選択的に用いる。
また、本明細書において「混合」インクとは、複数種のインクがインク液滴の状態で混合されたものを指す。これは上記の染料系インクにおける「混色」と類似の意味となるが、本明細書では、対象とする色剤を染料に限定しないので、意識的に両者を区別して用いる。
(色の名称)
本明細書では、色の名称として以下を使用し、それぞれ記載する内容に応じて選択的に用いる。
White、W、ホワイトは、白のことを示す。Black、Bk,K、ブラックは、黒のことを示す。Cyan、Cは、シアンのことを示す。Magenta、Mは、マゼンタのことを示す。Yellow、Y、イエローは、黄のことを示す。Red,R,レッドは、赤のことを示す。Green,G,グリーンは、緑のことを示す。Blue,B,ブルーは、青のことを示す。Orange、O,オレンジは、橙のことを示す。Violet、V,バイオレットは、紫のことを示す。LightCyan、LC、PC,ライトシアン、フォトシアンは、淡シアンのことを示す。LightMagenta、LM、PM,ライトマゼンタ、フォトマゼンタは、淡マゼンタのことを示す。Gray,Gry,グレイは、灰のことを示す。LightGray,LightGry、LGry、ライトグレイ、フォトグレイは、淡灰のことを示す。
色彩工学に関する事項
次に、本明細書の説明で用いる色彩工学に関するいくつかの事項について簡単に説明する。
(反射原稿の発色とその知覚メカニズム)
図14は、反射原稿における色の知覚メカニズムを説明する模式図である。図14に示す領域A、B、Cは、それぞれ、光の照射、原稿による吸光と一部の帯域の反射、人間の視覚による認識に対応している。以下ではグリーンの測定用パッチが記録された反射原稿を白色光下で観察した場合について、発色とその知覚のメカニズムを説明する。
白色光源501からは、長波長の可視光(赤色の光)502、中波長の可視光(緑色の光)503、短波長の可視光(青色の光)504が混在して放射されている。
白色光源501からの光は、反射原稿506の着目するパッチ505に入射し、その一部である長波長の光502と短波長の光504が吸収される。一方で、吸収されなかった中波長の光503が、原稿から反射し、反射光507として人間の目508に届く。
白色光は、グラフ509およびその詳細な図15に示すように、視覚に感ずる380[nm]から730[nm]の波長帯域全域について放射されるものである。一方、パッチ部の反射特性はグラフ510およびその詳細な図16に示すように短波長と長波長をカットし、かつ中波長域を通過させるバンドパスフィルタとなっている。従って、白色光505は、バンドパスフィルタの特性510によって、短波長904と長波長902をカットされ、中波長域(グリーン色の領域)907のみが残り、人間の目508に届く。
人間の目508に入射した光は、グラフ511およびその詳細な図17に示す3種の異なる応答特性を持つ等色関数に従って知覚される。中波長域の光507は、500[nm]付近にピークをもつことから、z等色関数には、ほとんどかからないが、y等色関数、x等色関数の順に強く知覚される。
これらの光の照射と反射および光の認識の過程は、波長λについての積分を用いて、以下の式−数1、数2、数3で表される。
Figure 2007318671
概略、X値は主にレッド領域、Y値はグリーン領域、Z値はブルー領域の光に対して応答するものであり、特にY値は、明るさも示している。
さらに、色空間におけるユークリッド距離が色の違い(色差)と一致する均等色空間となるように変形した座標値(L、a、b)は、以下の、式−数4を使用して、式−数5、数6、数7で表される。
Figure 2007318671
(スペクトルと色再現)
図18、図19および図20は、波長ごとに、xyz等色関数と、反射原稿からの反射光(白色光源下の場合、原稿の分光反射率と同様の傾向を示す)を比較して示す図である。図の横軸に対して、下側が三刺激値、上側が反射光の放射エネルギー(∝分光反射率)となっている。なお、反射光がない状態が黒で、図中に示した「紙白」が白である。
(スペクトルと明度)
明るさ(明度)は、Y値であらわされる。式−数2で示すY値を大きく(明るく)するには、y等色関数の応答が活発な帯域で、より大きな振幅の光を当てればよい。従って、図18において、波長帯域が同じ場合、振幅が小さい反射光901は暗く、振幅が大きい光902は明るい。なお、明度は、L表色系において、Lで表される。
(スペクトルと色相)
色合いを示す色相は、反射光の放射(波長)帯域による。図19において、振幅、波長帯域幅が同じ場合、短波長域にある反射光1001は青く、波長が長くなるにしたがって、緑、黄へとシフトし、より長波長域にある反射光1002は赤い。なお、色相は、L表色系では、以下の式−数9の色相角θであらわされる。
Figure 2007318671
(スペクトルと彩度)
鮮やかさを示す彩度は、反射光の帯域幅の狭さと振幅の高さによる。図20において、同じ振幅の場合、帯域の広い反射光1101は、より多くの色相の光の重ね合わせとなっていることから彩度が低く、帯域の狭い反射光1102は彩度が高い。また、同じ帯域幅の場合、振幅の小さい反射光1102よりも、振幅の大きい反射光1103の方が彩度が高い。なお、彩度は、L表色系では、以下の式−数8の彩度C*であらわされる。
Figure 2007318671
(インクの混色とスペクトル)
インクジェットプリンタなどの面積変調型の記録方式では、紙面をミクロに見ると、紙白がそのまま露出している部分、第1のインクによって覆われている部分、第2のインクによって覆われている部分、第1のインクと第2のインクが紙面上で混ざったり(混色)重なったり(積層)している部分、それぞれと同じインクが重なっている部分などが混在し、紙面に対して層状にはなっていない。また、染料のような色材分子が小さく浸透度の高いインクの場合は、紙面深さ方向にもインクは広がりを持ち、かつ紙面深くに浸透したインクも色再現に影響を及ぼす。これに対し、顔料のような色材分子が大きく、浸透度の低いインク滴は比較的紙面上にとどまり、また、表面の色剤が比較的優勢になりがちである。さらに、紙面のインク滴がオプティカルドットゲインを生じさせることからもわかるように、記録されたインクドットの上に照射された光以外に、インクドットのない領域に照射された光も紙面上を伝ってインクに吸光されることがある。このため、紙面上のインクドットの色再現とメカニズムを精確に捉えることは容易ではない。
しかし、インクの混色とスペクトルの関係を概略で捉えるには、第1層のインクによってフィルタリング(吸光)された後で、第2層のインクによってフィルタリングされると考えることができる。なお、ここで厳密には、第1層で吸光された光は、第2層の特性に関わらず紙面から反射されることはないはずであるから、紙面上の記録状態が層状となっている場合には、層の順番が重要である。
以下、本発明の一実施形態に係る色分解処理について詳細に説明する。なお、以下で説明する実施形態は発明を説明するための一例にすぎず、本発明の範囲を制限するものではないことはもちろんである。
<第1の実施形態>
図21は、本発明の一実施形態に係るインクジェットプリンタとホストコンピュータを有して構成される記録システムの概略構成を示す図である。図21において、インクジェットプリンタ13には、複数(7色)のヘッドカートリッジ(記録部)1A、1B、1C、1D、1E、1F,1Gが、キャリッジ2に着脱可能に搭載されている。なお、複数の記録部1A〜1Gの全体または任意の一つを指す場合、単に記録部(記録ヘッドまたはヘッドカートリッジ)1で示すことにする。
各ヘッドカートリッジ1は、それぞれ、上部にインクタンク部を、下部に記録ヘッド部(インク吐出部)を有しており、記録ヘッドとインクタンクを一体化した構造を有している。なお、記録ヘッドとインクタンクが相互に着脱できる構成であってもよいことはもちろんである。それぞれの記録部1はキャリッジ2に位置決めして交換可能なように搭載されており、各記録部1のそれぞれには、記録ヘッド部を駆動するための信号などを受けるためのコネクター(不図示)が設けられている。一方、キャリッジ2には、上記コネクターを介して各記録部1に駆動信号等を伝達するためのコネクターホルダー(電気接続部)が設けられている。そして、キャリジ2上の各記録部1と装置本体側の制御回路とは、信号パルス電流や温調用電流を流すためのフレキシブルケーブルで接続される。
各ヘッドカートリッジ1A〜1Gはそれぞれのインクタンク部に、1AはKのインク、1B、1C、1DはそれぞれC、M、Yのインク、1E、1F、1Gにはそれぞれ、R、G、Bのインクが収納されている。また、各記録ヘッド部それぞれの記録媒体8と対向する面(図示の例では、不図示の下向きの面)に、インクを吐出するための吐出口が所定の配列を成して形成され、それぞれ収納されたインクを吐出することができる。
キャリッジ2は、主走査方向に延在させて装置本体に設置されたガイドシャフト3に沿って往復移動が可能なように案内支持されている。そして、キャリッジ2は、主走査モータ4によって、モータプーリ5、従動プーリ6およびタイミングベルト7を介して駆動され、その位置、速度が制御されて移動する。用紙やプラスチックシート等の記録媒体8は、2組の搬送ローラ対9、10および11、12の間で挟持され、これらの搬送ローラの回転により記録ヘッド1の吐出口面と対向する位置(記録部)を通って搬送(紙送り)される。なお、記録媒体8は、記録部において平坦な記録面を形成するように、その裏面をプラテン(不図示)により支持されている。この場合、キャリッジ2に搭載された各ヘッドカートリッジ1は、それらの吐出口面がキャリッジ2から下方へ突出して上記2組の搬送ローラ対の間で記録媒体8と平行になるように保持されている。
これらが一体となって構成されたインクジェットプリンタ13は、ホストコンピュータ14にケーブル15を介して接続され、ホストコンピュータ14内にインストールされたプリンタドライバによって制御される。
図22は、図21に示した記録システムの主にホストコンピュータの構成を示すブロック図である。ホストコンピュータ14は、CPU202、RAMやROMなどのメモリ203、ハードディスクなどの外部記憶装置204を備える。さらに、キーボードやマウスなどの入力デバイスが接続される入カ部205やプリンタなどの周辺機器が接続可能なインターフェイス206を備える。これらの各部はシステムバスを介して相互に接続されている。CPU202は、メモリ203に格納されたプログラムを実行することにより、図23にて後述する画像処理を実行する。このプログラムは外部記憶204などに記憶されており、必要に応じて外部装置204からメモリ203に供給される。
ホストコンピュータ14は、インターフェイス206を介してプリンタ13に接続され、画像処理を施した画像データをプリンタ13に送り、記録動作を行わせる。
図23は、ホストコンピュータ14において実行される画像処理の主要な機能を示すブロック図であり、入力されるR、G、B各色8ビット(256階調)の画像データをC、M、Y、K、R、G、B各色1ビットの記録データとして出力する処理を示している。なお、この処理は、ホストコンピュータ14上で動作するプリンタドライバとして実現される。
入力データであるR、G、B各色8ビットの画像データは、色補正処理部101で、プリンタ13が再現できる色域色であるR、G、B各色8ビットの画像データに補正される。この処理は3次元ルックアップテーブル(LUT)を用い、補間演算を併用して行われる。具体的には、例えばsRGBモニタによる色再現など所望の色再現を得るために、ガマットマッピング技術を用いて、プリンタ13の色再現域を、Lなどの均等色空間上で、適切な色目標に結びつけるカラーマッチングを行う。このガマットマッピング技術は、公知のものを用いることができる。なお、色補正処理は、必ずしもテーブルを用いて行う必要はなく、適切な線形、非線形な色補正関数によって色補正処理を行ってもよい。
次に、色変換処理部102では、図25などにて後述される色分解処理が行われ、RGB画像データが、C、M、Y、K、R、G、B各色8ビットの画像データに変換される。この処理も3次元LUTに補間演算を併用して行う。この処理によって、色信号RGBで表される画像をプリンタを用いて再現する際のインクの色信号C、M、Y、K、R、G、Bの組合せが定まる。
色変換処理によって得られたC、M、Y、K、R、G、B各色8ビットの画像データは、出力ガンマ補正部103で、1次元LUTを用いて出力ガンマ補正が施される。出力ガンマ補正は、多くの場合、線形にならない単位面積当りの記録ドット数と出力特性(反射濃度等)との関係を補正して、入力されるC、M、Y、K、R、G、B各色8ビットの画像データと、形成される画像の出力特性との線形関係を保証するものである。
さらに、C、M、Y、K、R、G、B各色8ビットの画像データは、量子化処理部104で、プリンタ13の記録機構に応じて量子化される。例えば、プリンタ13が2値プリンタであれば、C、M、Y、K、R、G、B各色1ビットのデータに量子化(2値化)される。この量子化方法は、公知の誤差拡散法やディザ法を用いることができる。なお、この量子化処理では、例えば4値などの2値より大きな量子化を行い、プリンタにおいて、その4値のデータに基づいてドットパターン展開を行うことにより、最終的に記録ヘッドを駆動するための2値データを得るような形態であってもよい。
インク色材について
次に、本実施形態で好ましく用いることができる基本色であるイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックのインクと、特色であるレッド、グリーンおよびブルーのインクの色材は次のとおりである。
本実施形態の基本色(イエロー、マゼンタおよびシアンの三原色にブラックを加えたもの)のインクに用いる色材としては、染料または顔料のいずれかを用いることができる。
中でも、顔料は、顔料粒子間で凝集しやすい特性がある。このために顔料では、後述の通り、混色した場合に彩度が低下しやすく、本発明の色分解方法をより効果的に適用できる。また、一般に、顔料はインク溶媒に不溶な色材が粒子を形成して発色に関与しているため、吸収スペクトルが広くなり、反射光、散乱光の混入もあって、染料に比べ、基本色インクの彩度が低くなりがちである。このような基本色インクの彩度が低くなりがちである分、本発明の特色インクの併用によって彩度を保持する技術をより効果的に適用することができる。
C、Y、Gインクの発色特性
図24は、基本色Cインク、基本色Yインクおよび特色Gインクそれぞれの発色特性を示す反射スペクトルである。基本色Cインクは、シアン成分のほか波長の短いブルー領域でも比較的高い反射率をもつ。また、特色Gインクは、基本色Cインクと同様のスペクトル形状だが、グリーン寄りにピークを持ち、より反射帯域が狭くなっている。基本色Yインクは、イエローおよびレッド領域で高い反射率を持ち、グリーンからシアン、ブルー領域にかけて低い反射率となっている。
以上から、基本色Cインクは、ブルー寄りの発色となっており、特色Gインクは、彩度が高く、かつ基本Cインクとグリーンの帯域でオーバーラップする部分を多く持つものである。また、基本色Yインクは、基本色Cインクと、グリーンの帯域でオーバーラップする部分が少ない。
インク組成
本実施形態の基本色Cインクおよび特色Gインクの色材の具体例は以下のものが挙げられ、上記条件に適合するものを選択することができる。
(水性媒体)
本発明にかかる水性インクは、水及び、水溶性有機溶剤との混合溶媒を含むが、水溶性有機溶剤としては、下記に列挙したようなものの中から選択することができる。水溶性有機溶剤としては、具体的には、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等の炭素数1〜4のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレングリコール類;ポリエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の低級アルキルエーテルアセテート;グリセリン;エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類;N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。又、水としては、脱イオン水を使用することが望ましい。
本発明にかかる水性インク中の水溶性有機溶剤の含有量は特に限定されないが、インク全質量に対して、好ましくは3〜50質量%の範囲とすることが好適である。又、インクに含有される水の量は、インク全質量に対して、好ましくは50〜95質量%の範囲とすることが好ましい。
(色材)
次に、本発明にかかる色材について説明する。本発明にかかる水性インクを構成する色材としては、水性インクとして用いることのできる色材であれば、特に限定されるものではない。具体的には、アニオン性基を有する水溶性染料や、分散剤を用いる樹脂分散タイプの顔料(樹脂分散型顔料)、顔料粒子の表面に親水性基を導入した自己分散タイプの顔料(自己分散型顔料)、顔料粒子の表面に高分子を含む有機基が化学的に結合している改質された顔料(樹脂結合型自己分散顔料)、水不溶性色材自体の分散性を高めて分散剤等を用いることなく分散可能とした、マイクロカプセル型顔料等の顔料を用いることが出来る。色材のインク全量に対する割合としては、0.1〜15質量%、より好ましくは1〜10質量%である。以下、本発明に用いることのできるこれらの染料及び顔料について説明する。
(顔料)
本発明にかかる水性インクにおいて使用することのできる顔料は特に限定されず、下記に挙げるようなものをいずれも使用することができる。
黒色インクに使用される顔料としては、カーボンブラックが好適である。例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラックをいずれも使用することができる。具体的には、例えば、レイヴァン(Raven)7000、レイヴァン5750、レイヴァン5250、レイヴァン5000ULTRA、レイヴァン3500、レイヴァン2000、レイヴァン1500、レイヴァン1250、レイヴァン1200、レイヴァン1190ULTRA−II、レイヴァン1170、レイヴァン1255(以上、コロンビア社製)、ブラックパールズ(Black Pearls)L、リーガル(Regal)400R、リーガル330R、リーガル660R、モウグル(Mogul)L、モナク(Monarch)700、モナク800、モナク880、モナク900、モナク1000、モナク1100、モナク1300、モナク1400、モナク2000、ヴァルカン(Valcan)XC−72R(以上、キャボット社製)、カラーブラック(Color Black)FW1、カラーブラックFW2、カラーブラックFW2V、カラーブラックFW18、カラーブラックFW200、カラーブラックS150、カラーブラックS160、カラーブラックS170、プリンテックス(Printex)35、プリンテックスU、プリンテックスV、プリンテックス140U、プリンテックス140V、スペシャルブラック(Special Black)6、スペシャルブラック5、スペシャルブラック4A、スペシャルブラック4(以上、デグッサ社製)、No.25、No.33、No.40、No.47、No.52、No.900、No.2300、MCF−88、MA600、MA7、MA8、MA100(以上、三菱化学社製)等の市販品を使用することができる。又、本発明のために別途新たに調製されたカーボンブラックを使用することもできる。しかし、本発明は、これらに限定されるものではなく、従来公知のカーボンブラックをいずれも使用することができる。又、カーボンブラックに限定されず、マグネタイト、フェライト等の磁性体微粒子や、チタンブラック等を黒色顔料として用いてもよい。
有機顔料としては、具体的には、例えば、トルイジンレッド、トルイジンマルーン、ハンザエロー、ベンジジンエロー、ピラゾロンレッド等の不溶性アゾ顔料、リトールレッド、ヘリオボルドー、ピグメントスカーレット、パーマネントレッド2B等の溶性アゾ顔料、アリザリン、インダントロン、チオインジゴマルーン等の建染染料からの誘導体、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系顔料、キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタ等のキナクリドン系顔料、ペリレンレッド、ペリレンスカーレット等のペリレン系顔料、イソインドリノンエロー、イソインドリノンオレンジ等のイソインドリノン系顔料、ベンズイミダゾロンエロー、ベンズイミダゾロンオレンジ、ベンズイミダゾロンレッド等のイミダゾロン系顔料、ピランスロンレッド、ピランスロンオレンジ等のピランスロン系顔料、インジゴ系顔料、縮合アゾ系顔料、チオインジゴ系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、フラバンスロンエロー、アシルアミドエロー、キノフタロンエロー、ニッケルアゾエロー、銅アゾメチンエロー、ペリノンオレンジ、アンスロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、ジオキサジンバイオレット等が挙げられる。勿論、これらに限定されず、その他の有機顔料であってもよい。
又、本発明で使用することのできる有機顔料を、カラーインデックス(C.I.)ナンバーにて示すと、例えば、C.I.ピグメントイエロー12、13、14、17、20、24、74、83、86、93、97、109、110、117、120、125、128、137、138、147、148、150、151、153、154、166、168、180、185、C.I.ピグメントオレンジ16、36、43、51、55、59、61、71、C.I.ピグメントレッド9、48、49、52、53、57、97、122、123、149、168、175、176、177、180、192、215、216、217、220、223、224、226、227、228、238、240、254、255、272、C.I.ピグメントバイオレット19、23、29、30、37、40、50、C.I.ピグメントブルー15、15:1、15:3、15:4、15:6、22、60、64、C.I.ピグメントグリーン7、36、C.I.ピグメントブラウン23、25、26等が例示できる。
又、顔料をインク中に分散させるための分散剤としては、水溶性樹脂であればどのようなものでも使用することができるが、重量平均分子量が1,000〜30,000の範囲のものが好ましく、更には、3,000〜15,000の範囲のものが好ましい。このような分散剤として、具体的には、スチレン、スチレン誘導体、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル等、アクリル酸、アクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸誘導体、イタコン酸、イタコン酸誘導体、フマール酸、フマール酸誘導体、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、アクリルアミド、及びその誘導体等から選ばれた少なくとも2つの単量体(このうち少なくとも1つは親水性単量体)からなるブロック共重合体、或いはランダム共重合体、グラフト共重合体、又はこれらの塩等が挙げられる。或いは、ロジン、シェラック、デンプン等の天然樹脂も好ましく使用することができる。これらの樹脂は、塩基を溶解させた水溶液に可溶であり、アルカリ可溶型樹脂である。尚、これらの顔料分散剤として用いられる水溶性樹脂は、インク全質量に対して0.1〜5質量%の範囲で含有させるのが好ましい。
(その他の成分)
本発明にかかる水性インクは、保湿性維持のために、上記した成分の他に、尿素、尿素誘導体、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン等の保湿性固形分をインク成分として用いてもよい。尿素、尿素誘導体、トリメチロールプロパン等の、保湿性固形分のインク中の含有量は、一般には、インクに対して0.1〜20.0質量%の範囲とすることが好ましく、より好ましくは3.0〜10.0質量%の範囲である。
また、本発明のインクジェット記録装置用インクは、上記成分以外にも必要に応じて、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤等の、種々の添加剤を含有させてよい。
色分解方法
色変換処理部102(図23)で用いられる3次元LUT形態の色分解テーブルの作成は、次のように行われる。最初に、図2に示す立方体においてLUTの格子点を規定する。本実施形態では、LUTの格子点は、入力するRGB各8ビットデータのうち、例えば上位4ビットによって規定される。この場合、RGB信号に応じて、図2に示す立方体で2×2×2個の格子点が規定される。また、入力するRGB各8ビットデータのうち下位4ビットのデータは、補間演算における重み付け(内分比)データとして用いられる。ここで、図2における格子点Whiteは、色信号の組(R、G、B)が(255、255、255)で特定される点(格子点)である。同様に、Cyanは(0、255、255)、Mgentaは(255、0、255)、Yellowは(255、255、0)でそれぞれ特定される点である。さらに、Redは(255、0、0)、Greenは(0、255、0)、Blueは(0、0、255)でそれぞれ特定される点である。また、blacKは(0、0、0)で特定される点である。
次に、このような格子点が規定された図2の立方体において、本実施形態の色分解方法によってインク量(Y、M、C、K、R、G、B各8ビットの値)を定める格子点を選択する。詳細には、図2における、W−C(B、M,R,Y,G)なるライン、C(B、M、R、Y、G)−Kなるライン、C−B、C−G、B−M、M−R、R−Y、Y−Gの各ラインおよびW−Kラインそれぞれにおける格子点について、色分解処理を行い、インク量を決定する。この格子点データとしての各色インク量の組合せはそれぞれの格子点に対応付けてテーブルデータとして格納される。
さらに、上記のように定めた各ラインの格子点データに基づき、立方体において上記のライン以外の格子点のインク量を補間によって求める。この方法としては、例えば、特許文献9に開示されているような補間技術を用いることができる。これら求めたライン以外の格子点データも、同様に格子点に対応させて格納される。
本発明の一実施形態では、デバイス1次色を再現する、図2のW−Cライン41上の格子点の格子点データを、図25に示すような各色インク量で再現するような色分解データとする。すなわち、W(White)点からC(Cyan)点に向かってCインクは単調増加する。また、W点からC点に向かう途中から調色のための特色Gインクが単調増加して用いられ、C点では基本色Cインクと特色Gインクの混色となる。このようにCインクの単位面積あたりの打ち込み量が最大となるC(Cyan)点の色を表現する場合に、通常、基本色Cインクのみを用いるところ、本実施形態では、基本色Cインクと特色Gインクを用いるのである。これにより最大濃度のC画像の領域が基本色Cインクと特色Gインクの混色により表現されることになる。
また、図25に示すように、GインクはC点からK点向かって徐々に減少し、K(blacK)点で0となる。これとともに、Kインクが途中から使用され始めK点で最大となる。なお、このラインにおけるGインクの使い方はこれに限られないことはもちろんである。
さらに、このC−K間では、基本色成分Cとその調整成分Gに対する補色成分として、MインクおよびYインクが用いられる。なお、この補色成分として、MおよびYの代わりに特色R単色や、特色Rとその調色のためのMまたはYのいずれかを使用することもできる。また、明度領域によって上記の補色を使い分けることもできる。例えば、C点付近では、インク打ち込み量に余裕があり、かつ粒状度に留意する必要があるので、MおよびYを補色として使用し、暗部では、インク打ち込み量に余裕がなく、粒状度に留意する必要性が低いことから、特色Rを補色成分として使用することもできる。また、グレーインクを使用するシステムであれば、上記の補色成分の代わりに適宜グレーインクを使用することもできる。本発明の適用は、これらのG−Kラインの色分解によって制限されるものではないことはもちろんである。
なお、図25の横軸においてW−Cライン41上の格子点は、実際は離散的な位置で示されるものである。従って、それに対応するインク量も離散的は点として本来示されるが、説明の簡略化のため、連続的にインク量が変化するように示している。
図2のB−C−Gライン上の格子点およびG−Yライン上の格子点に対する色分解は、図26に示すものとなる。すなわち、CインクはB点からC点まで一定で、C点からG点まで単調減少しG点で0となる。また、MインクはB点からC点まで単調減少して、C点で0となる。さらに、調色のために使用する特色Gインクは、B点とC点の途中からC点を経由してG点まで単調増加しG点で最大となる。
さらに、Gインクは、G点からY点に向けて単調減少する。そして、このG−Y間ではYインクが単調増加する。この色分解で、C点は、図25に示したように、基本色Cインクと特色Gインクの混色となる。なお、このG−Y間では、G点を特色Gインクだけで再現するものとしているが、調色を目的として、特色Gインクと基本色Cインクや、特色Gインクと基本色Yインクの2色によって再現することもできる。また、特色Gインクを付与可能な最大量まで使用しても、用紙のインク受容可能量(インク打ち込み量)に到達しない場合は、特色Gインクのほかに、基本色Cインクと基本色Yインクをさらに追加して用いてもよい。これにより、高彩度な色再現が可能となる。本発明は、これらのG−Yラインの色分解によって制限されるものでないことはもちろんである。
以上の色分解によって得られる格子点データに基づいて、プリンタで記録が行われるときの色再現は、図10や図11の色再現ライン1601として示される。W−C間のデバイス1次色Cを再現するのに、図10に示すように、基本色Cインク以外に特色Gインクを用いる(図25)。これにより、Cインク単色記録の場合(ライン1201)に生じる高彩度部での色相シフトを抑制することができる。また、図11に示すように、本実施形態のライン1601は、背景技術の欄で述べた基本色Yによって調色を行った場合の再現ライン1602と比べて大幅な高彩度の発色を実現でき、また、C単色の場合のライン1201と同等の彩度を実現できる。このように本実施形態の色分解によれば、基本色Cインクに起因した色相シフトを抑制するとともに、調色による彩度の低下をも抑制することができる。
以上のように、反射率特性において基本色Cインクがブルー寄りの発色となっている場合に、彩度が高くかつCインクとグリーンの帯域でオーバーラップする部分を多く持つ特色Gインクを、デバイス1次色Cの高濃度部で用いる。ここで、高濃度部とは、少なくとも最高濃度域を含めばよいが、好適には、最高濃度域並びにその近傍の濃度域を指す。これにより、上記のような色相シフトの抑制と高彩度を両立して実現することができる。
なお、デバイス1次色M、Yに係わるそれぞれのラインW−M、W−Yについても、本実施形態のインク系が、それぞれMインク、Yインクが単独で用いられたときに色相シフトを生じるものである場合は、図25に示したのと同様の色分解とすることができる。例えば、色相がシフトする方向に応じて、基本色Mインクと特色R、基本色Yインクと特色Gインクを用いることができる。
図27は、本実施形態のようにデバイス1次色CのラインW−Cに特色Gインクが用いられることに関連した、以上説明した以外の他のラインの色分解を示す図である。同図は、W−G−Kラインの色分解を示している。GインクはW点からG点に向かって単調増加しG点で最大となる。そして、G点からK点近くまでの区間で、Gインクは一定を保ち、K点直前から急激に減少して、K点では0となる。このラインでは、MインクがK点に向かって増加した後減少し、K点で0となる。また、Kインクが途中から使用されK点で最大となる。なお、この例では、G点の色を特色Gインクだけで再現するものとしているが、調色を目的として、特色Gインクと基本色Cインクや、特色Gインクと基本色Yインクの2色によって再現することもできる。また、特色Gインクを付与可能な最大量まで使用しても、用紙のインク受容可能量(インク打ち込み量)に到達しない場合には、特色Gインクの他に、基本色Cインクと基本色Yインクをさらに用いることもできる。これにより、高彩度な色再現が可能となる。また、特色Gインクの補色成分として基本色M単色を使用しているが、基本色Mと基本色Yなどを使用しても良い。本発明はこれらのG−Yラインの色分解によって制限されるものでないことはもちろんである。
本実施形態で用いている発色メカニズム
以下では、上述した本実施形態の色分解方法が、その背景として用いている発色メカニズムを、次の5つの条件で記録した場合の発色特性を比較しつつ説明する。
例1:基本色Cインク単色による記録 (以下、従来例)
例2:基本色Cインクと、基本色Yインクによる混色記録 (比較例)
例3:基本色Cインクと、特色Gインクによる混色記録 (本実施形態)
例4:基本色Cインクと、基本色Yインクの混合インクCYによる記録 (比較例)
例5:基本色Cインクと、特色Gインクの混合インクCGによる記録 (比較例)
ここで、混色記録のほかに、混合インクによる記録(比較例5)を加えているが、これは、混色記録の場合に、紙面へのインクの形成過程やドットの配置による影響を明確にするためである。なお、ここでの「記録」結果は、記録ヘッドの走査回数が多く、かつ双方向の記録を基にしたものである。例えば、第1のインクと第2のインクを混色した場合には、第1のインクが後(上)に記録される場合と、第2のインクが後(上)に記録される場合の2種類が同等の比率で紙面上に一様に並んでいるものである。
先ず、記録媒体紙面上でのドット形成状態について顕微鏡写真を元に確認する。
●ドットの紙面上での記録状態についての顕微鏡写真
以下、それぞれの記録方法による紙面での記録状態を顕微鏡写真を用いて説明する。なお、顕微鏡写真上での濃度はそれぞれのインクの記録濃度に相当しているが、記録状態の視認性を確保するために、顕微鏡写真ごとに若干の明度調整を行っている。従って、この顕微鏡写真からは、ドットの記録状態は確認可能だが、顕微鏡写真間の濃度比較によって、それぞれの記録方法による濃度を推定することはできない。
図28は、図3などに示すC点でのCインク量を、Cインク単色で紙面に記録(例1)した場合の記録状態の顕微鏡写真を示す。この顕微鏡写真で白い部分が紙面であり、黒い部分ほどCインクの記録濃度が高くなっている。図28によれば、紙面のほぼ全面がCインクによって埋められており、一部には紙面が残り、また一部ではドットが重なり合って記録されていることがわかる。
図29は、図25のC点での特色Gインク量をGインク単色で紙面に記録した場合の記録状態の顕微鏡写真を示す図である。図29によれば、紙面の半分程度がまんべんなくGインクによって埋められており、半分程度は紙面がそのまま残った状態である。そして、Gドット同士は、ほとんど重なることなく記録されていることがわかる。なお、図29から、Gドットは紙面上でほぼ真円として記録されることがわかる。
図30は、図12のC点での基本色Yインク量をYインク単色で紙面に記録した場合の記録状態の顕微鏡写真を示す図である。図30によれば、ほとんどの領域で紙面がそのまま残っており、紙面の一部についてYドットがまばらで、重なることなく記録されていることがわかる。なお、図30からは、Yドットは、涙滴形で大きく濃度の高いドットとして記録されている主滴と、その隣の小さな円形の小ドット1〜2滴として記録されているサテライト(飛翔過程において主滴から分離して記録される副滴)からなっていることがわかる。
図31は、図12のC点での基本色Cインクを基本色Yインクによって調色する色分解テーブル(例2)を用いて紙面に記録した場合の記録状態の顕微鏡写真を示す図である。図31によれば、そのほとんどの領域は、図28のCインク単色記録時と同等となっているが、一部については、図28のCインク単色記録時よりも黒く記録されていることがわかる。この黒く記録されている部分は、図28および図30から、基本色Cインク滴と基本色Yインクが重なって記録されている領域であることが類推される。さらに、図31から、この方法では、濃度が相対的に低い領域と、濃度が相対的に高い領域とに分離して記録されることがわかる。
図32は、図25のC点での基本色Cインクを特色Gインクによって調色する本実施形態の色分解テーブル(例3)を用いて紙面に記録した場合の記録状態の顕微鏡写真を示す図である。図28および図29との比較および図32から、図中の明るい真円は特色Gインクが紙面上にまんべんなく記録されたものであり、基本色Cインクによるドットとは、比較的混ざり合って記録されていることがわかる。
図33は、図12のC点での基本色Cインクと基本色Yインクを同様の比率で混合した混合インクCY(例4)を用いて紙面に記録した場合の記録状態の顕微鏡写真を示す図である。図33では、図31で特徴的であった重なって記録されている領域がなくなり、紙面全域が一様に記録されていることがわかる。混色インクによる記録では、基本色Cインクによる領域と、基本色Cインクと基本色Yインクの混色による領域が分離することなく記録されるはずである。従って、図33と図31の記録状態の比較から、基本色Cインクを基本色Yインクによって調色する例2の色分解テーブルを用いる場合に分離している領域は、Cインク単色記録による領域と、CインクとYインクの混色記録による領域とであることが推定できる。
図34は、図25のC点での基本色Cインクと特色Gインクを同様の比率で混合した混合インクCGを用いて紙面に記録した場合(例5)の記録状態の顕微鏡写真を示す図である。図34では、図32の若干明るい真円がなくなり、紙面全域がより一様に記録されていることがわかる。しかし、基本色Cインクと基本色Yインクを使用した図31と図33のような混色記録状態と、混色インクによる記録状態との間の差は小さい。従って、基本色Cインクを特色Gインクによって混色記録した場合には、基本色Cインクと基本色Yインクの混色記録した場合と比べて、領域の分離が少なくなっていることがわかる。
以上から、CインクとYインクの混色記録時には、ほとんどを占めるCインク単色記録による領域と、まばらに点在する2種のインクの混色記録による領域に分離している。これに対して、CインクとGインクの混色記録時は、2種のインクの混色記録領域が広く、かつCインク単色記録領域と分離することなく混ざり合っていることがわかる。
●a*b*平面での色再現(色合い)
次に、それぞれの場合についての色合いについて確認する。
図35は、例1〜例5それぞれの記録によるa平面上の色再現を示す図である。ここで、例1の基本色Cインク単色による記録(再現ライン1201)、例2の基本色Cインクと基本色Yインクによる混色記録(再現ライン1602)は前述のとおりである。また、例3の本実施形態による、基本色Cインクと特色Gインクによる混色記録(再現ライン1601)についても、前述のとおりである。
例4の混合インクCYによる記録による色再現は、再現ライン1802のようになる。Cインクに対してYインクを混合することによって、混合インクCYでは、色相がより大きくイエロー寄りとなる。さらに、例2のCインクとYインクの混色記録結果1602と比較すると、混合比率は同じでも、混色記録を行った場合よりも、混合インクとした方が色相調整効果は非常に大きいことがわかる。また、混合インクCYの再現ライン1802は、Cインク単色記録ほどではないものの、高彩度部において色相シフトを起こしている。このことから、基本色Cインクに対して、基本色Yインクに相当する成分を加えることで、色再現特性を改善することが困難であることがわかる。
これに対して、例5の混合インクCGによる記録による色再現は、再現ライン1801のようになる。Cインクに対してGインクを混合して調色することによって、色相が若干イエロー寄りとなっていることがわかる。さらに、例3の本実施形態のCインクとGインクの混色記録結果1601と比較すると、混合比率を同じにしたとき、混色記録を行った場合と比べて色相調整効果は大差ないことがわかる。
また、図35の基本色Cインクと特色Gインクの混合インクCGの再現ライン1801は、Cインク単色記録ほどではないものの、高彩度部において色相シフトを起こすことがわかる。従って、基本色Cインクに対して、特色Gインクに相当する成分を加えることで、色再現特性を改善することは困難である。このように、本実施形態のように基本色Cインクと特色Gインクの両方の色再現特性を考慮した色分解テーブルによらなければ、色相シフト抑制と彩度の保持の両方を同時に達成することができない。
以上のとおり、CインクとYインクの混色記録時には、混合インク時よりも色相調整効果が低くなるのに対して、CインクとGインクの混色記録時は、混色記録時と混合インク時との間で相対的に色相調整効果の差が少ないことがわかる。
●C*L*平面での色再現(彩度)
図36は、例1〜例5それぞれの記録によるC平面における色再現を説明する図である。ここで、例1の基本色Cインク単色による記録(再現ライン1201)、例2の基本色Cインクと基本色Yインクによる混色記録(再現ライン1602)は前述のとおりである。また、例3の基本色Cインクと特色Gインクによる混色記録(再現ライン1601)についても、前述のとおりである。
例4の混合インクCYによる記録による色再現は、図36において再現ライン1802のようになる。Cインクに対してYインクを混合して調色することによって、混合インクCYの場合、彩度が大幅に低下する。さらに、例2のCインクとYインクの混色記録結果1602と比較すると、混合比率は同じでも、混色記録を行った場合よりも、このように混合インクとした方がかなり大幅に彩度が低下してしまうことがわかる。
例5の混合インクCGによる記録による色再現は、図36において、再現ライン1801のようになる。例3のCインクとGインクの混色記録結果1601と比較しても、混合比率を同じにして、混色記録を行った場合と比べて彩度は大差ないことがわかる。
以上から、CインクとYインクの混色記録時には、混合インク時よりも彩度が高いのに対して、CインクとGインクの混色記録時は、混色記録時と混合インク時との間で相対的に彩度の差が少ないことがわかる。
●スペクトル
図37は、例1〜5の場合それぞれの記録結果の反射率スペクトルを示す図である。図37から、例1のCインク単色記録の場合は、スペクトルは曲線1201のようにブルー寄りとなる。例2のCインクとYインクによる混色記録では、曲線1602のようにグリーン寄りとなる。この場合、480[nm]付近で反射率が低く(吸光率が高く)、従って色相シフトの抑制効果はあるものの、彩度が低下することがわかる。また、例3の本実施形態による、CインクとGインクの混色記録では、曲線1601のように色相だけがグリーン寄りで、C単色記録時(曲線1201)とほぼ同じ彩度(反射率)を保っていることがわかる。
さらに、例4のCインクとYインクの混合インクCYによる記録では、曲線1802のように、色相はグリーン寄りとなるものの、CインクとYインクの混色記録結果1602と比べて更に彩度が低下してしまうことがわかる。ところが、例5のCインクとGインクの混合インクCGによる記録では、曲線1801のように、CインクとGインクの混色記録時と彩度についてほぼ同様の色再現特性となる。
以上から、CインクとYインクの混色記録時には、混合インク時よりも色相調整効果が低く、また、彩度が高くなる。これに対して、CインクとGインクの混色記録時は、混色記録時と混合インク時との間で相対的に色相調整効果、彩度の両方とも差が少ないことがわかる。
●発色のメカニズム
以上説明したドット記録状態についての観察結果と、色再現についての測定結果の両方から、それぞれ以下のような発色メカニズムであることが推測できる。
CインクとYインクの混色記録時には、調色のためのYインクのドット数が少ないことや、CインクとYインクの混合による凝集などによって、ほとんどの面積を占めるCインク単色からなる領域と、まばらなCインクとYインクの両方からなる領域に分離する。この2種類の領域からなる紙面をマクロ的に見た場合、十分な色調整効果を得るには、仮にYインクが拡散した場合よりも大量のYインクを投入して色調整を行う必要がある。また、このYインクの大量投入によって、彩度がより低下しやすくなっていることが推測される。さらに、CインクとYインクのスペクトルが大きく異なり、色相調整のために、所望の色相の波長域の反射までも抑えてしまうことになり、両者の混色による彩度の低下がより一層加速される。
一方で、CインクとGインクの混色記録時は、調色時に加わるGインクのドット数が相対的に多いことや、Cインクの置かれた紙面でのGインクの拡散効果によって、必要十分なGインク量によって調色することが可能である。また、CインクとGインクのスペクトルが類似しており、色相調整によって、所望の色相の波長域の反射を保存することが可能となっていることが推測される。
また、このような、基本色インク同士でスペクトル帯域が大きくずれていたり、色材や溶媒の物性が大きく異なっていて凝集しやすかったりするという関係は一般的なものであるといえる。さらに、基本色インクとこの基本色に隣り合う近い色の特色インクとの間でスペクトル帯域が重なっていたり、色材や溶媒の物性が類似していてお互いに拡散し易いという関係も一般的なものであるといえる。
以上から、本発明は、これらの物理的性質に起因するインク特性を適切に組み合わせて、基本色インクを特色インクによって調色する色分解を行うものであり、従来の基本色を用いた色分解における調色とは、その基礎とするメカニズムが異なるものである。
<実施形態の変形例>
上述した実施形態の変形例について以下に説明するが、主に上述の実施形態と異なる点のみ説明する。いずれの変形例にも基本色の高デューティー部における彩度を保持しつつ、色相シフト(巻き込み)を抑制するという本発明の効果が損なわれることは以下の説明から明らかとなる。
変形例1
第1の変形例は、図2のW−Cライン41におけるハイライト部の粒状感に留意した色分解に関するものである。
図38は、W−Cライン41上の各格子点の各色インク量(格子点データ)を示す図である。上述の実施形態にかかる図25に示す色分解と異なり、基本色Cインクと、準基本色LCインクによる濃淡切り替えが行われる。このようにすることによって、ハイライト部の粒状感を改善することができる。なお、図38では、濃インクCと特色インクGを用い始める位置(格子点)は同じ位置であるが、これに限られないことはもちろんである。例えば、LCインク、Cインク、Gインクの粒状度の大小関係や、Cインク、LCインクによる色再現で色相のシフトをし始める位置との関係によって、Cが先に使用されGがその後に追加されるようにしたり、また、その逆としたりと適宜変更することができる。
変形例2
第2変形例は、図2のW−Cライン41におけるハイライト部の色相調整に留意した色分解に関するものである。
図39は、W−Cライン41上の各格子点の各色インク量(格子点データ)を示す図である。上述の実施形態にかかる図25と異なり、基本色Cインクの調色のために添加する特色Gインクがハイライト部から使われている。これにより、基本色Cインクの高デューティー部の色相シフト(巻き込み)を改善するだけでなく、W−Cライン41の彩度を保持したまま、色相を任意に調整することができる。また、これに加えて粒状度にも留意する場合には、基本色Cの粒状感を考慮して、図39において基本色Cを基本色Cと準基本色LCの濃淡切り替えとすることができる。あるいは特色Gの粒状感を考慮してハイライト部に関しては若干の準基本色LCと基本色Yの混色を用いることもできる。このようにハイライト部に若干の準基本色LCと基本色Yの混色を用いる場合であっても、基本色Cの高デューティー部を特色Gで調色するようにすることにより、W−Cライン41全体として大きく彩度低下を招くことはない。
変形例3
第3の変形例は、図2のW−Cライン41におけるハイライト部の色相調整に留意した色分解に関するものである。
図40は、W−Cライン41上の各格子点の各色インク量(格子点データ)を示す図である。上述の実施形態にかかる図25と異なり、基本色Cインクの調色のために添加する特色Gインクがハイライト部から大量に使われている。これにより、ハイライト部から大きくブルー寄りに色相シフトするような基本色Cインクを使用する場合であっても、その彩度を低下させることなく、適切に調色することができる。粒状度を考慮して、基本色Cの代わりに基本色Cと準基本色LCによる濃淡切り替えを用いることや、特色Gの代わりにハイライト部に限定して若干の準基本色LCと基本色Yの混色を使用できることは、上記の変形例と同様である。
変形例4
第4の変形例は、図2のW−Cライン41の再現におけるブロンズによる光沢ムラや、インク打ち込み量の急速な変化による擬似階調に留意した色分解に関するものである。
図41は、W−Cライン41上の各格子点の各色インク量(格子点データ)を示す図である。上述の実施形態にかかる図25と異なる点は、基本色Cインクと準基本色LCインクによる濃淡切り替えが行われ、また、C点が基本色Cインクと準基本色LCインクおよび調色のための特色Gインクによって構成されている点である。このようにすることによって、基本色C、準基本色LCのブロンズ度合いの差異に起因するブロンズ(光沢)むらや、W点からC点にいたるライン上での打ち込み量の急激な変化を抑え、擬似階調を防ぐことができる。
変形例5
第5の変形例は、ブロンズむらの軽減や特定色インクに2液混合時に両者が反応して定着するような反応液が含まれている場合など、発色特性以外の理由によって特定色のインクを混色する場合に関するものである。例えば、図2のW−Cライン41において、このような発色特性以外の理由によって、例えば、基本色Yインクが全域に加えられている場合の色分解に関する。
図42は、W−Cライン41上の各格子点の各色インク量(格子点データ)を示す図である。上述の実施形態にかかる図25と異なる点は、基本色Yインクがハイライト部から高デューティー部まで全域に添加されている。このような場合でも、基本色Yインクの発色特性として、大量に添加すると彩度を低下させてしまうことから、上記の発色特性以外の効果を得るために必要最小限の量を使用する。そして、基本色Cインクの高デューティー部における色相シフトの抑制用として、特色Gインクによる調色を併用することができる。このようにすることによって、発色特性以外の問題をその他のインクの添加によって回避しつつ、色再現上の問題を特色Gインクによる調色効果によって改善することができる。
変形例6
第6の変形例は、図2のW−Cライン41におけるハイライト部の色相調整に留意した色分解に関するものである。ここでは、基本色Cインクがハイライト部では、グリーン寄りの色再現特性を持ち、また、高彩度部ではブルー寄りに色相シフトを起こすような色再現特性となっている場合を前提としている。
図43は、W−Cライン41上の各格子点の各色インク量(格子点データ)を示す図である。上述の実施形態にかかる図25と異なる点は、基本色Cインクのハイライト部をブルー寄りへと調色するために特色Vインクが添加されている点である。また、高彩度部では特色Gインクによって、ブルー寄りに色相シフトすることを抑制する。本発明は、基本的に基本色の高デューティー部における色相シフトの抑制を主眼としたものである。この点から、ハイライト部については、このようにその他の色調整を適宜行うことができ、また、本発明の実施と併用することが可能であることは言うまでもない。
変形例7
第7の変形例は、基本色Cインクが、高デューティー部でこれまで説明したようなブルー寄りにではなく、グリーン寄りに色相シフトする特性を持っている場合の色分解に関するものである。
図44は、W−Cライン41上の各格子点の各色インク量(格子点データ)を示す図である。上述の実施形態にかかる図25と異なる点は、基本色Cインクの調色のために特色Gインクではなく、基本色Cと隣り合う色相であるが、ブルー寄りの発色特性を持つ特色Vインクが添加されている点である。
変形例8
第8の変形例は、基本色Mインクで再現するデバイス1次色の色分解に関するものである。
図45は、W−Mライン41上の各格子点の各色インク量(格子点データ)を示す図である。図1に示す例では、基本色Mインクの色再現ラインは、高デューティー部において、レッド寄りに色相シフト(巻き込み)を起こす。そこで、図45に示すように、基本色Mインクの高デューティー部について、ブルー寄りの色相をもつ特色Vインクを加えて調色する。このようにMインクの単位面積あたりの打ち込み量が最大となるM点の色を表現する場合に、通常、基本色Mインクのみを用いるところ、この変形例8では、基本色Mインクと特色Vインクを用いるのである。これにより最大濃度のM画像の領域が基本色Mインクと特色Vインクの混色により表現されることになる。
以上説明した実施形態および変形例は、デバイス1次色について、デバイス1次色に対応する基本色を、この基本色と隣り合う特色によって調色するものである。このインク色の組み合わせは以上説明した基本色Cインクと特色Gインクの組み合わせに限られるものではないことはもちろんである。例えば、変形例8のように基本色Mインクと特色Vインクの組み合わせを用いることができる。この基本色インクと特色の組み合わせは、次のものが挙げられる。例えば、基本色Cと特色B、基本色Cと特色V、基本色Mと特色R、基本色Mと特色O、基本色Yと特色G、基本色Yと特色R、基本色Yと特色Oなども本発明の範疇に含まれる。
このように、本発明は、デバイス1次色を再現する基本色記録剤について、その発色特性において生じている色相のシフトを調べその色相シフトの方向に応じて、用いる特色記録剤を定める。すなわち、その基本記録剤と色相において隣に位置する2つの基本色記録剤それぞれとの間の色相を再現する特色記録剤のうち、上記色相シフトの方向に応じてそのシフトを抑制(補償)する特色記録剤を選択する。そして、生じている色相シフトの量もしくはそれを抑制する量に応じて、その特色記録剤を使用する、デバイス1次色の範囲や、特色記録剤の量を定めるものである。これにより、色相のシフトを抑制し、かつ高彩度を実現することが可能となる。
<他の実施形態>
上述した実施形態および変形例では、色分解処理をホストコンピュータにおいて実行するものとしたが、これに限られないことはもちろんである。例えば、プリンタや記録機能の他複数の機能を有した複合機などの記録装置において色分解処理を実行してもよい。
また、上述した実施形態および変形例では、色分解処理をテーブルを用いて実行するものとしたが、これに限られない。例えば、テーブルによる変換関係を演算によって実現してもよい。
<さらに他の実施形態>
本発明は、上述した実施形態の機能を実現する、図23に示した画像処理の手順を実現するプログラムコード、またはそれを記憶した記憶媒体によっても実現することができる。また、システムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSが実際の処理の一部または全部を行うものであってもよい。
更に、プログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、CPUなどが実際の処理の一部または全部を行うものであってもよい。
インク単色記録時のインク付与量に応じた色の変化をCIE−L色空間のa平面上において示す図である。 プリンタのデバイスRGB色空間における色分解テーブルの立方体を示す図である。 従来例にかかる、W−CラインをCインク単色で再現する色分解テーブルを模式的に示す図である。 図3に示す従来の色分解テーブルにおけるB−C−Gラインの色分解を模式的に示す図である。 図3に示す従来の色分解テーブルによるプリンタの色再現域を模式的に示す図である。 図5の色再現域のうち、W−C−B面を強調して示す図である。 図5の色再現域のうち、C−BーK面を強調して示す図である。 他の従来例にかかる、デバイス1次色をCと同系色のLCの両方を使用して構成する場合のW−Cラインの色分解を模式的に示す図である。 図8に示す色分解テーブルにおけるB−C−Gラインの色分解を模式的に示す図である。 色分解テーブルにおけるW−Cラインの従来例の色分解と本発明の実施形態の色分解それぞれによる色再現をa平面において示す図である。 色分解テーブルにおけるW−Cラインの従来例の色分解と本発明の実施形態の色分解それぞれによる色再現をC平面において示す図である。 基本色インクCをその他の基本色インクYを用いて調色するW−Cラインの色分解を模式的に示す図である。 図12に示す色分解テーブルにおけるB−C−Gラインの色分解を模式的に示す図である。 反射原稿の発色とその知覚メカニズムを説明する模式図である。 白色光D50のスペクトルを示す図である。 Gインクの一例のスペクトルを示す図である。 等色関数を説明する図である。 スペクトルと明度の関係を説明する図である。 スペクトルと色相の関係を説明する図である。 スペクトルと彩度の関係を説明する図である。 本発明の一実施形態にかかるインクジェットプリンタとホストコンピュータによる記録システムの構成を示す概略斜視図である。 図21に示すホストコンピュータの主要な機能を示すブロック図である。 図22に示すホストコンピュータにおいて実施される画像処理を示すブロック図である。 本発明の一実施形態で用いるインクの発色特性を示す図である。 本発明の実施形態にかかる、基本色インクCを、特色インクGを用いて調色するW−CラインおよびC−Kラインの色分解を模式的に示す図である。 図25に示す色分解テーブルにおけるB−C−G−Kラインの色分解を模式的に示す図である。 図25に示す色分解テーブルにおけるW−G−Kラインの色分解を模式的に示す図である。 Cインク単色で紙面に記録した場合の記録状態の顕微鏡写真を示す図である。 Gインク単色で紙面に記録した場合の記録状態の顕微鏡写真を示す図である。 Yインク単色で紙面に記録した場合の記録状態の顕微鏡写真を示す図である。 基本色Cインクを基本色Yインクによって調色する色分解テーブルを用いて紙面に記録した場合の記録状態の顕微鏡写真を示す図である。 基本色Cインクを特色Gインクによって調色する本発明の一実施形態にかかる色分解テーブルを用いて紙面に記録した場合の記録状態の顕微鏡写真を示す図である。 基本色Cインクと基本色Yインクを同様の比率で混合した混合インクCYを用いて紙面に記録した場合の記録状態の顕微鏡写真を示す図である。 基本色Cインクと特色Gインクを同様の比率で混合した混合インクCGを用いて紙面に記録した場合の記録状態の顕微鏡写真を示す図である。 例1〜5に相当する記録状態での色再現をa平面において示す図である。 例1〜5に相当する記録状態での色再現をC平面おいて示す図である。 例1〜5に相当する記録状態の反射率スペクトルを示す図である。 本発明の実施形態の変形例1に係るハイライト部の粒状感に留意した、W−Cラインの色分解を模式的に示す図である。 本発明の実施形態の変形例2に係るハイライト部の色相調整に留意した、W−Cラインの色分解を模式的に示す図である。 本発明の実施形態の変形例3に係るハイライト部の色相調整に留意した、W−Cラインの色分解を模式的に示す図である。 本発明の実施形態の変形例4に係るブロンズによって生じる光沢ムラや、インク打ち込み量の急速な増減による擬似階調に留意した、W−Cラインの色分解を模式的に示す図である。 本発明の実施形態の変形例5に係る発色特性以外の理由によって特定色のインクを混色する場合の、W−Cラインの色分解を模式的に示す図である。 本発明の実施形態の変形例6に係るハイライト部の色相調整に留意し、その他の特色を調色に併用する場合の、W−Cラインの色分解を模式的に示す図である。 本発明の実施形態の変形例7に係る基本色Cインクが、高デューティー部でグリーン寄りに色相シフトする特性を持っている場合の、W−Cラインの色分解を模式的に示す図である。 本発明の実施形態の変形例8に係るデバイス1次色Mとして、基本色Mインクと特色Vインクの両方を用いる、W−Mラインの色分解を模式的に示す図である。
符号の説明
13 カラープリンタ
14 ホストコンピュータ
101 色補正処理部
102 色変換(色分解)処理部
103 出力ガンマ補正部
104 量子化処理部
202 CPU
203 メモリ(RAM/ROM等)
204 外部記憶(HDD等)
205 入力デバイスが接続される入力部
206 プリンタなどの周辺機器が接続可能なインターフェイス

Claims (11)

  1. 3原色に対応した基本色記録剤と、前記基本色記録剤とは異なる色相を示す特色記録剤を用いて記録を行う記録装置であって、
    前記3原色のある1つの基本色記録剤の単位面積あたりの打ち込み量が最大となる色を、前記ある1つの基本色記録剤と、前記ある1つの基本色記録剤と他の1つの基本色記録剤との間の色相を示す特色記録剤を用いて再現することを特徴とする記録装置。
  2. 3原色に対応した基本色記録剤と当該基本色記録剤とは異なる色相を示す特色記録剤とを用いて表現可能な色を再現するための記録剤の量を定める色分解処理を実行する画像処理装置であって、
    前記3原色のある1つの基本色記録剤の単位面積あたりの打ち込み量が最大となる色を、前記ある1つの基本色記録剤と、前記ある1つの基本色記録剤と他の1つの基本色記録剤との間の色相を示す特色記録剤とを用いて再現するように、当該基本色記録剤および当該特色記録剤それぞれの量を定める色分解手段
    を具えたことを特徴とする画像処理装置。
  3. 色信号で特定される色を色再現するための記録剤の量を定める色分解処理を実行する画像処理装置であって、
    前記色信号で特定される所定の1次色を、3原色のある1つに対応した基本色記録剤と、前記ある1つに対応した基本色記録剤と他の1つの基本色記録剤との間の色相を再現する特色記録剤と、を用いて再現するように、当該基本色記録剤および当該特色記録剤それぞれの量を定める色分解手段
    を具えたことを特徴とする画像処理装置。
  4. 前記色分解手段はテーブルを用いて前記色分解処理を行い、
    前記テーブルは、前記所定の1次色を特定する前記色信号によって規定される格子点に、前記所定の1次色を再現する前記基本色記録剤および前記特色記録剤の量を格子点データとして格納することを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記所定の1次色は、前記色信号によって特定される複数の色を連ねて形成されるラインの一部の色であることを特徴とする請求項3または4に記載の画像処理装置。
  6. 前記所定の1次色は、前記色信号によって特定される複数の色を連ねて形成されるラインの一部の色であり、
    前記色分解手段は、さらに前記ラインの前記複数の色を前記基本色記録剤より濃度の低い淡色記録剤を用いて再現するように当該淡色記録剤の量を定めることを特徴とする請求項3または4に記載の画像処理装置。
  7. 前記所定の1次色は、前記色信号によって特定される複数の色を連ねて形成されるラインの当該複数の色であることを特徴とする請求項3または4に記載の画像処理装置。
  8. 前記所定の1次色は、前記色信号によって特定される複数の色を連ねて形成されるラインの一部の色であり、
    前記色分解手段は、さらに前記ラインの前記複数の色を前記他の1つの基本色記録剤を用いて再現するように当該他の1つの基本色記録剤の量を定めることを特徴とする請求項3または4に記載の画像処理装置。
  9. 前記所定の1次色は、前記色信号によって特定される複数の色を連ねて形成されるラインの一部の色であり、
    前記色分解手段は、さらに前記ラインの前記複数の色を他の特色記録剤を用いて再現するように当該他の特色記録剤の量を定めることを特徴とする請求項3または4に記載の画像処理装置。
  10. 3原色に対応した基本色記録剤と当該基本色記録剤とは異なる色相を示す特色記録剤をと用いて表現可能な色を再現するための記録剤の量を定める色分解処理を実行するための画像処理方法であって、
    前記3原色のある1つの基本色記録剤の単位面積あたりの打ち込み量が最大となる色を、前記ある1つの基本色記録剤と、前記ある1つの基本色記録剤と他の1つの基本色記録剤との間の色相を示す特色記録剤とを用いて再現するように、当該基本色記録剤および当該特色記録剤それぞれの量を定める色分解工程
    を有したことを特徴とする画像処理方法。
  11. コンピュータに、色信号で特定される色を色再現するための記録剤の量を定める色分解処理を実行する画像処理装置として機能させるプログラムであって、前記機能は、
    前記色信号で特定される所定の1次色を、3原色の1つに対応した基本色記録剤と、前記1つに対応した基本色記録剤と他の1つの基本色記録剤との間の色相を再現する特色記録剤と、を用いて再現するように、当該基本色記録剤および当該特色記録剤それぞれの量を定める色分解手段
    を有したことを特徴とするプログラム。
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