JP2013233713A - 画像処理装置、インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 - Google Patents

画像処理装置、インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 Download PDF

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Abstract

【課題】異なる記録モードにおいて画質向上液を用いる上でより適切な用い方をすることにより、ブロンズ現象や干渉色を抑制するとともに、光沢性や発色性を向上させることを可能とする。
【解決手段】カラーモードでは、画質向上液は、総ての入力信号値に対して同じ20%の量とする。これに対して、モノクロモードでは、ハイライト領域では30%の量とし、中間階調から高濃度領域に向けて徐々にインク量を低減するものとする。これにより、カラーモードとモノクロモードの画質特性に対応した画質向上液の最適な記録方法と使用量の調整を行うことができる。その結果、両モードで一定以上の写像性を維持しつつ、正反射光の色付きを低減することができ、カラー画像とモノクロ画像の両方で良好な画像を記録することができる。
【選択図】図24

Description

本発明は、画像処理装置、インクジェット記録装置およびその記録方法に関し、詳しくは、色材を実質的に含まない、いわゆる画質向上液を用いて記録画像におけるブロンズ現象や干渉色を抑制するとともに、光沢性や発色性を向上させる技術に関するものである。
この種のブロンズ現象を抑制する技術として、特許文献1に記載された、記録媒体をイエローインクでオーバーコートする技術が知られている。すなわち、シアン、マゼンタ、イエローインクを用いて記録媒体上に画像を記録した後、この記録した画像の上にブロンズの少ないイエローインクを記録デューティー10%以下で付与するものである。これにより、特に、シアン色相におけるブロンズを低減することが可能となる。
しかし、特許文献1に開示される方法は、多くの色相の色を用いる画像に対して実施することは困難な場合がある。すなわち、イエローインクを使用したことにより色相によっては彩度が低下したり、グレーバランスが崩れたりするなど、色味の変化で画質を損なう問題が発生する。また、特許文献1に開示される方法では、薄膜干渉によって発生する反射光の色づき現象(以下、干渉色とも言う)は解決されない。
このような問題を解決する技術として、色材を実質的に含まない、クリアインクあるいは画質向上液と呼ばれるインクを通常の色材を含むインクをともに用いて記録を行うものが知られている。これによれば、ブロンズ減少や干渉色を抑制する上で一定の効果がある。
特許第4066338号公報 特許第4040417号公報
しかしながら、単に、この画質向上液を用いるだけでは、記録画質を向上させる上で不十分な場合がある。第1には、画質向上液自体に改善の余地がある。すなわち、画質向上液は記録媒体に浸透せずにその表面に残存する量によってブロンズや干渉色を制御するものであるが、一方で、画像の光沢性や写像性にも影響を及ぼす。従って、画質向上液自体の性質によって記録媒体表面に残存する量を制御することができれば、ブロンズや干渉色の抑制ばかりか光沢性や写像性を制御することが可能となる。第2に、例えば、インクジェット記録装置において実行されるカラーモードとモノクロモードとでは、画質向上液の記録画像に対する用い方によって、その効果が異なることがある。例えば、画質向上液を、色材インクと同じ走査で記録媒体に付与する場合は、色材インクによる画像の記録の後に付与する場合に比べて記録媒体の表面に形成される凹凸が多くなり、これが光沢性、写像性や干渉色の違いとなって現れる。また、画質向上液を用いる量(単位面積当たりに付与される量)によっても、上述したブロンズ現象の違いとなって現れる。
本発明は、異なる記録モードにおいて画質向上液を用いる上でより適切な用い方をすることにより、ブロンズ現象や干渉色を抑制するとともに、光沢性や発色性を向上させることが可能な画像処理装置、インクジェット記録装置およびその記録方法を提供することを目的とする。
そのために本発明では、色材インクと、記録媒体に対する浸透性が異なる2種類以上の樹脂を有する画質向上液と、を吐出する記録ヘッドを用いて、前記色材インクと前記画質向上液を記録媒体に吐出して記録するための記録データを生成する画像処理装置であって、画像データを色材インクと画質向上液の使用量データに変換する変換手段と、前記使用量データに基づいて、複数の記録モードそれぞれのための記録データを生成する記録データ生成手段と、を具え、前記変換手段は、前記複数の記録モードごとに前記画質向上液の使用量が異なる変換を行い、前記記録データ生成手段は、前記複数の記録モードごとに、前記色材インクによる記録が完了する前に前記画質向上液による記録を開始する記録態様、または、前記色材インクによる記録が完了した後に前記画質向上液の記録を開始する記録態様を実施するための記録データを生成する、ことを特徴とする。
以上の構成によれば、異なる記録モードにおいて画質向上液を用いる上でより適切な用い方をすることができ、ブロンズ現象や干渉色を抑制するとともに、光沢性や発色性を向上させることが可能となる。
薄膜干渉による正反射光の色づきの発生メカニズムを説明する図である。 薄膜干渉による正反射光の色づきの発生メカニズムを説明する図である。 顔料色材と樹脂が紙面上に定着した状態を示す図である。 記録面の表面凹凸状態と正反射光の拡散状態との関係を説明する図である。 ブロンズ測定システムを模式的に示す図である。 ブロンズを測定した結果を、a**平面上にプロットした図である。 光沢度とヘイズを説明する図である。 本発明の実施形態で適用するインクジェット記録装置記録部を示す斜視図である。 本発明の実施形態で用いる記録ヘッドに搭載される8色のインクを吐出するノズル列の配列状態を示す図である。 本実施形態におけるインクジェット記録装置の制御構成を示すブロック図である。 本発明のインクジェット記録装置の画像処理構成を示すブロック図である。 本発明のインクジェット記録装置で用いるドットパターンの説明図である。 マルチパス記録で用いるマスクパターンの説明図である。 図13で説明したマスクパターンを用いたマルチパス記録処理を説明する図である。 画質向上液に含有される異なる2種類の水溶性樹脂の紙面への残りやすさの違いを説明する図である。 画質向上液がない場合、および樹脂水溶液単独で画質向上液を生成した場合、および二種類の樹脂水溶液を混合で画質向上液を生成した場合の記録物の光沢度と写像性を示す図である。 画質向上液がない場合、および樹脂水溶液単独で画質向上液を生成した場合、および二種類の樹脂水溶液を混合で画質向上液を生成した場合の記録物の正反射光色づきを示す図である。 画質向上液の記録方法の違いによる写像性と光沢度、およびブロンズと薄膜干渉との違いを説明する図である。 通常記録と後がけ記録を行う際の、記録ヘッドの使用ノズル位置を説明する図である。 本発明の第1実施形態に用いる各インク色毎のマスクパターンを説明する図である。 カラーモードとモノクロモードの色変換処理の構成を説明する図である。 カラーモードとモノクロモードの打ち込み量の関係をグレーラインの場合で説明する図である。 カラーモード・モノクロモードの反射光の彩度と写像性を説明する図である。 カラーモードとモノクロモードでの画質向上液CLの入力信号値に対する量を説明する図である。 本発明の第2実施形態における画質向上液の使用量について説明する図である。 本発明の第3実施形態における画質向上液の使用量について説明する図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
(正反射光色づきとその評価方法)
記録画像からの正反射光の色づきは、薄膜干渉やブロンズによる現象であることが知られている。薄膜干渉は、記録された色材層の厚さが光の波長程度となる場合に生じ、反射角によって反射光の色が異なる様子が見られる現象である。
図1および図2は、薄膜干渉による正反射光の色づきの発生メカニズムを説明する図である。図1に示すように、基材1510上の薄膜1511に入射角45度で光1512が入射する場合を考える。薄膜1511からの反射光は、薄膜表面からの反射光1513と、薄膜1511を通過して薄膜底面から反射する光1514の二つの光線からなる。この二つの光線が通る経路には差(光路差)があるため、二つの光線を合成した場合、波長と光路差の関係で光強度の強め合いと弱め合い(干渉)が生じる。図2に示すように、光路差がちょうど波長分の場合、波の山と山が重なり光強度が強まる。一方、光路差が半波長分の場合、波の山と谷が重なり光強度は弱まる。このように、波長によって反射強度が異なるため、薄膜1511からの反射光は、色付いて観察されることになる。
一方、ブロンズ現象は、顔料色材によって記録した記録面に照射された照明光の正反射光が、照明光とは異なる色に色づく現象である。詳しくは、ブロンズ現象は、図3(a)に示すように、顔料色材粒子201が記録媒体表面に露出された状態の時に、顔料粒子表面における光の選択的反射によって、反射光の中に顔料の吸収帯の波長成分の割合が大きくなる結果生じる現象である。
このブロンズ現象を抑制する方法として、図3(b)に示すように、記録面表面に顔料色材が露出しないように、表面を202に示すような、ラミネート材やオーバーコート材の膜202で覆う方法がある。但し、ラミネートやオーバーコートを施す機構を追加することによる、コストアップや、後工程を入れることによるトータル記録スピードの低下といった問題が発生する。
また、図4(a)に示すように、記録面上の平滑度が高く光沢性が高い状態では、正反射光の強度も強く、よりブロンズが目立ちやすくなる。逆に、図4(b)に示すように、記録面の表面が比較的荒れた状態で、表面凹凸が比較的大きい場合には、正反射光も表面で拡散されやすく、正反射光の強度も弱くなるため、ブロンズは目立ちにくくなる。
以上説明したような薄膜干渉やブロンズ現象によって生じる正反射光の色づきを測定する方法としては、以下に挙げる方法で定量的に測定することができる。例えば、村上色彩技術研究所製の三次元変角分光測色システム(GCMS−4)を用いて、光沢紙に顔料インクで記録した単色パッチに対して45°方向から光を照射し、逆方向の45°の位置で受光することによって、正反射光の色の測定を行うことができる。
図5は、この測定システムを模式的に示す図である。図5において、B0001は評価対象となる記録媒体B0003を照明する照明手段を示す。B0002は評価対象となる記録媒体B0003からの反射光を検出する光検出手段を示す。光検出手段B0002は、記録媒体B0003の法線方向に対して照明手段と反対側に同一角度θ傾いた箇所、すなわち、正反射方向に位置する。B0004は評価対象となるパッチが記録された記録媒体B0003を固定する固定台を示す。B0005は光検出手段B0002が測定する被測定部を示す。B0006は外部からの光を遮蔽するための遮光手段を示している。
次に、測定した記録媒体の正反射光から、正反射光の色づきの特性を算出する方法を説明する。光検出手段B0002によって測定される記録媒体B0003からの正反射光の分光強度Rx(λ)から得られる正反射光の三刺激値をXxYxZxとし、照明B0001の分光強度S(λ)から得られる照明光の三刺激値XsYsZsから、JIS Z 8729に基づいてB0003の正反射のL***値を算出する。ただし、JIS Z 8729の算出式におけるX、Y、Zの値には、記録媒体B0003からの正反射光の三刺激値(Xx、Yx、Zx)を使用し、Xn、Yn、Znの値には、光源の三刺激値(Xs、Ys,Zx)を使用する。
図6は、ある記録面を上記測定方法によって測定した結果を、a**平面上にプロットした図である。図6において、点(1)は正反射光の色づきが見た目に目立つ記録面の正反射光のL***値をプロットしたものである。また、点(2)は正反射光の色づきが比較的目立たない記録面の正反射光のL***値をプロットしたものである。C*(1)、C*(2)は、この正反射光のL***値から彩度C*=√(a*^2+b*^2)を計算した結果を示す。この値が大きいと、正反射光色づきの彩度が大きく正反射光の色づきとして目立ちやすいということを意味している。このように、通常の色を測定する際の拡散光のL***と同様に、正反射光色づきをa**平面上で、色相や彩度を求めることにより、正反射光色づきを定量化することができる。
(光沢度と写像性の評価方法)
次に、画像内の光沢均一性を評価するための基準となる記録媒体表面の光沢度と写像性について説明する。
記録媒体や画像の光沢感を評価する指標には、光沢度と写像性がある。以下に、光沢度と写像性の評価方法、及びこれらの関係を説明する。
図7(a)〜(d)は、この光沢度とヘイズを説明する図である。図7(a)に示すように、20°鏡面光沢度(以下、光沢度と記載する)およびヘイズは、記録物表面で反射した反射光を検出器(例えば、BYK−Gardner社製のB−4632(日本名;マイクロ−ヘイズ プラス)によって検出することによりそれらの値を求めることができる。反射光はその正反射光の軸を中心にある角度で分布しており、図7(d)に示すように、光沢度は、例えば検出器中心の開口幅1.8°で検出され、ヘイズは、その外側の例えば±2.7°までの範囲で検出されるものである。すなわち、反射光が観察される場合、その分布の中心軸をなす正反射光の入射光に対する反射率が光沢度と定義される。また、反射光の分布において正反射光の近傍に生じている散乱光を測定したものがヘイズもしくはヘイズ値と定義される。なお、上記検出器により測定される光沢度およびヘイズの単位は無次元で、光沢度はJIS規格のK5600に、ヘイズはISO規格のDIS13803に準拠している。
写像性は、例えば、JIS H8686『アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の写像性測定方法』やJIS K7105『プラスチックの光学的特性試験方法』を用いて測定され、記録媒体に映り込んだ像の鮮明さを表す。例えば、記録媒体に映り込んだ照明像がぼやけている場合は、写像性の値が低くなる。写像性を測定する装置としては、写像性測定器ICM−1T(スガ試験機製)や、写像性測定装置GP−1S(オプテック製)がJIS規格に準拠したもので市販されている。
図7(b)および(c)は、記録画像表面の粗さに応じて反射光の量や向きが異なることを示す図である。これらの図に示されるように、一般に、表面が粗くなるほど反射光が拡散し正反射光の量が減るため、写像性と光沢度がより小さく測定される。以下、本実施形態では、目標の写像性に対して、測定した写像性の測定値が小さいことを、写像性が低いと記載する。また、目標の光沢度に対して、測定した光沢度の測定値が小さいことを、光沢度が低いと記載する。
(装置構成)
図8は、本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の主に記録部の構成を示す斜視図である。図8において、キャリッジ5に搭載された記録ヘッド1は、矢印A1、A2方向にガイドレール4に沿って往復移動しながらノズルからインクを吐出し、記録媒体S2上に画像を形成する。記録ヘッド1は、それぞれ異なった色の色材インクと実質的に色材を含まない画質向上液とにそれぞれ対応した複数のノズル群を備えている。図9は、本実施形態の7色の色材インクである、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)、ライトシアン(LC)、ライトマゼンタ(LM)、グレー(GY)と、画質向上液(CL)とを吐出するためのそれぞれのノズル群を示している。これら各色の色材インクと画質向上液は、インクタンク(不図示)に貯留され、そのインクタンクからそれぞれのインク供給路を介して記録ヘッド1に供給される。本実施形態では、インクタンクと記録ヘッド1とは一体となりヘッドカートリッジ6を構成し、ヘッドカートリッジ6がキャリッジ5に搭載される。
また、キャリッジモータ11の駆動力を、タイミングベルト17を介してキャリッジ5に伝えることにより、キャリッジ5を、矢印A1、A2方向(主走査方向)に、ガイド軸3とガイドレール4に案内されて往復移動させる。このキャリッジ移動の際に、キャリッジ位置はキャリッジ5に設けられたエンコーダセンサ21によりキャリッジの移動方向に沿って備えられたリニアスケール19を読み取ることにより検出される。そして、この往復移動により記録媒体上への記録が開始される。この時、記録媒体S2は給紙トレイ12より供給され、搬送ローラ16とピンチローラ15とにより挟持され、プラテン2まで搬送される。
次に、キャリッジ5がA1方向に1走査分の記録を行うと、搬送モータ13によってリニアホイール20を介して搬送ローラ16が駆動される。そして、記録媒体S2が副走査方向である矢印B方向に所定量搬送される。その後、キャリッジ5がA2方向に走査しながら、記録媒体S2に記録が行なわれる。ホームポジションには図8に示されているように、ヘッドキャップ10と回復ユニット14が備えられ、必要に応じて間欠的に記録ヘッド1の回復処理を行う。
以上説明した動作を繰り返すことにより、記録媒体の1枚分の記録が終了すると、記録媒体は排紙され、1枚分の記録が完了する。
図10は、図8に示した本実施形態のインクジェット記録装置の制御構成を示すブロック図である。図10において、コントローラ100は主制御部であり、例えばマイクロ・コンピュータ形態のASIC101、ROM103、RAM105を有する。ROM103は、ドット配置パターン、マスクパターン、その他の固定データを格納している。RAM105は、画像データを展開する領域や作業用の領域等を設けている。ASIC101がROM103からプログラムを読み出し、画像データを記録媒体へ記録するまでの一連の処理を実行する。ホスト装置110は、後述する画像データの供給源(プリントに係る画像等のデータの作成、処理等を行うコンピュータとする他、画像読み取り用のリーダ部等の形態であってもよい)である。画像データ、その他のコマンド、ステータス信号等は、インタフェース(I/F)112を介してコントローラ100と送受信される。
ヘッド・ドライバ140は、プリント・データ等に応じて記録ヘッド1を駆動する。モータ・ドライバ150はキャリッジモータ11を駆動し、モータ・ドライバ160は搬送モータ13を駆動する。
(インク構成)
次に、本実施形態のインクジェット記録装置で使用される、顔料インク及び画質向上液を構成する各成分について説明する。
(水性媒体)
本発明で使用するインクには、水及び水溶性有機溶剤を含有する水性媒体を用いることが好ましい。インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として3.0質量%以上50.0質量%以下とすることが好ましい。又、インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として50.0質量%以上95.0質量%以下とすることが好ましい。
水溶性有機溶剤は、具体的には、例えば、以下のものを用いることができる。メタノール、エタノール、プロパノール、プロパンジオール、ブタノール、ブタンジオール、ペンタノール、ペンタンジオール、ヘキサノール、ヘキサンジオール、等の炭素数1〜6のアルキルアルコール類。ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類。アセトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトアルコール類。テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類。ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の平均分子量200、300、400、600、及び1,000等のポリアルキレングリコール類。エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等の炭素数2〜6のアルキレン基を持つアルキレングリコール類。ポリエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の低級アルキルエーテルアセテート。グリセリン。エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類。N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等。又、水は、脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。
(顔料)
顔料は、カーボンブラックや有機顔料を用いることが好ましい。インク中の顔料の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として0.1質量%以上15.0質量%以下とすることが好ましい。
ブラックインクは、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラックを顔料として用いることが好ましい。具体的には、例えば、以下の市販品等を用いることができる。レイヴァン:7000、5750、5250、5000ULTRA、3500、2000、1500、1250、1200、1190ULTRA−II、1170、1255(以上、コロンビア製)。ブラックパールズL、リーガル:330R、400R、660R、モウグルL、モナク:700、800、880、900、1000、1100、1300、1400、2000、ヴァルカンXC−72R(以上、キャボット製)。カラーブラック:FW1、FW2、FW2V、FW18、FW200、S150、S160、S170、プリンテックス:35、U、V、140U、140V、スペシャルブラック:6、5、4A、4(以上、デグッサ製)。No.25、No.33、No.40、No.47、No.52、No.900、No.2300、MCF−88、MA600、MA7、MA8、MA100(以上、三菱化学製)。又、本発明のために新たに調製したカーボンブラックを用いることもできる。勿論、本発明はこれらに限定されるものではなく、従来のカーボンブラックを何れも用いることができる。又、カーボンブラックに限定されず、マグネタイト、フェライト等の磁性体微粒子や、チタンブラック等を顔料として用いてもよい。
有機顔料は、具体的には、例えば、以下のものを用いることができる。トルイジンレッド、トルイジンマルーン、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、ピラゾロンレッド等の水不溶性アゾ顔料。リトールレッド、ヘリオボルドー、ピグメントスカーレット、パーマネントレッド2B等の水溶性アゾ顔料。アリザリン、インダントロン、チオインジゴマルーン等の建染染料からの誘導体。フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系顔料。キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタ等のキナクリドン系顔料。ペリレンレッド、ペリレンスカーレット等のペリレン系顔料。イソインドリノンイエロー、イソインドリノンオレンジ等のイソインドリノン系顔料。ベンズイミダゾロンイエロー、ベンズイミダゾロンオレンジ、ベンズイミダゾロンレッド等のイミダゾロン系顔料。ピランスロンレッド、ピランスロンオレンジ等のピランスロン系顔料。インジゴ系顔料、縮合アゾ系顔料、チオインジゴ系顔料、ジケトピロロピロール系顔料。フラバンスロンイエロー、アシルアミドイエロー、キノフタロンイエロー、ニッケルアゾイエロー、銅アゾメチンイエロー、ペリノンオレンジ、アンスロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、ジオキサジンバイオレット等。勿論、本発明はこれらに限定されるものではない。
又、有機顔料をカラーインデックス(C.I.)ナンバーで示すと、例えば、以下のものを用いることができる。C.I.ピグメントイエロー:12、13、14、17、20、24、74、83、86、93、97、109、110、117、120、125、128、137、138、147、148、150、151、153、154、166、168、180、185等。C.I.ピグメントオレンジ:16、36、43、51、55、59、61、71等。C.I.ピグメントレッド:9、48、49、52、53、57、97、122、123、149、168、175、176、177、180、192等。同、215、216、217、220、223、224、226、227、228、238、240、254、255、272等。C.I.ピグメントバイオレット:19、23、29、30、37、40、50等。C.I.ピグメントブルー:15、15:1、15:3、15:4、15:6、22、60、64等。C.I.ピグメントグリーン:7、36等。C.I.ピグメントブラウン:23、25、26等。勿論、本発明はこれらに限定されるものではない。
(分散剤)
上記したような顔料を水性媒体に分散するための分散剤は、水溶性を有する樹脂であれば何れのものも用いることができる。中でも特に、分散剤の重量平均分子量が1,000以上30,000以下、更には3,000以上15,000以下のものが好ましい。インク中の分散剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として0.1質量%以上5.0質量%以下とすることが好ましい。
分散剤は、具体的には、例えば、以下のものを用いることができる。スチレン、ビニルナフタレン、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル、アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマール酸、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、アクリルアミド、又はこれらの誘導体等を単量体とするポリマー。尚、ポリマーを構成する単量体のうち1つ以上は親水性単量体であることが好ましく、ブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体、又はこれらの塩等を用いても良い。又は、ロジン、シェラック、デンプン等の天然樹脂を用いることもできる。これらの樹脂は、塩基を溶解した水溶液に可溶である、即ち、アルカリ可溶型であることが好ましい。
(界面活性剤)
インクセットを構成するインクの表面張力を調整するためには、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤等の界面活性剤を用いることが好ましい。具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノール類、アセチレングリコール化合物、アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物等を用いることができる。
(その他の成分)
インクセットを構成するインクは、前記した成分の他に、保湿性維持のために、尿素、尿素誘導体、トリメチロールプロパン、及びトリメチロールエタン等の保湿性固形分を含有してもよい。インク中の保湿性固形分の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として0.1質量%以上20.0質量%以下、更には3.0質量%以上10.0質量%以下とすることが好ましい。又、インクセットを構成するインクは、前記した成分以外にも必要に応じて、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、及び蒸発促進剤等の種々の添加剤を含有してもよい。
次に、本実施形態で用いるインクをより具体的に説明する。本発明はその要旨を超えない限り、下記実施形態によって限定されるものではない。尚、文中「部」、及び「%」とあるのは、特に断りのない限り質量基準である。
(樹脂水溶液Aの調製)
酸価200mgKOH/g、重量平均分子量10,000のスチレン/アクリル酸のランダム共重合体を水酸化カリウムで1当量に中和した。その後、樹脂濃度が10.0%となるように水で調整して、樹脂水溶液Aを得た。
(樹脂水溶液Bの調製)
樹脂水溶液Aで用いた、酸価200mgKOH/g、重量平均分子量10,000のスチレン/アクリル酸のランダム共重合体に替えて、酸価:288mgKOH/g、重量平均分子量10,000、モノマー組成 スチレン/n−ブチルアクリレート/アクリル酸=23/37/37のランダム共重合体を用いた以外は樹脂水溶液Aの調製同様にして樹脂水溶液Bを調製した。
また、上記樹脂水溶液Bは、スチレン/アクリル酸共重合体、酸価203mgKOH/g、重量平均分子量10,000、モノマー組成 スチレン/アクリル酸=70/30のランダム共重合体でも良い。本樹脂水溶液Bは、浸透性が高く、紙面上に残りにくい特徴をもつ。また、本樹脂水溶液Bを用いて生成される画質向上液は少なくても光沢を改善する無色透明なインクであり、同様の効果が得られる限り、画質向上液に使用する樹脂水溶液Bは本実施形態に限定されるものではない。
(樹脂水溶液Cの調製)
樹脂水溶液Aで用いた、酸価200mgKOH/g、重量平均分子量10,000のスチレン/アクリル酸のランダム共重合体に替えて、酸価:210mgKOH/g、重量平均分子量10,000、モノマー組成 スチレン/n−ブチルアクリレート/アクリル酸=33/30/27のランダム共重合体を用いた以外は樹脂水溶液Aの調製同様にして樹脂水溶液Cを調製した。本樹脂水溶液Cは、浸透性が低く、紙面上に残りやすい特徴をもつ。本樹脂水溶液Cを用いて生成される画質向上液は少なくてもブロンズや薄膜干渉を改善する無色透明なインクであり、同様の効果が得られる限り、画質向上液に使用する樹脂水溶液Cは本実施形態に限定されるものではない。
(顔料分散液1〜4の調製)
以下に示す手順により、顔料分散液1〜4を調製した。<C.I.ピグメントレッド122を含む顔料分散液1の調製>
顔料(C.I.ピグメントレッド122)10部、樹脂水溶液A20部、イオン交換水70部を混合し、バッチ式縦型サンドミルを用いて3時間分散する。その後、遠心分離処理によって粗大粒子を除去した。更に、ポアサイズ3.0μmのセルロースアセテートフィルター(アドバンテック製)にて加圧ろ過し、顔料濃度が10質量%である顔料分散液1を得る。
<C.I.ピグメントブルー15:3を含む顔料分散液2の調製>
顔料(C.I.ピグメントブルー15:3)10部、樹脂水溶液A20部、イオン交換水70部を混合し、バッチ式縦型サンドミルを用いて5時間分散する。その後、遠心分離処理によって粗大粒子を除去した。更に、ポアサイズ3.0μmのセルロースアセテートフィルター(アドバンテック製)にて加圧ろ過し、顔料濃度が10質量%である顔料分散液2を得る。
<C.I.ピグメントイエロー74を含む顔料分散液3の調製>
顔料(C.I.ピグメントイエロー74)10部、樹脂水溶液A20部、イオン交換水70部を混合し、バッチ式縦型サンドミルを用いて1時間分散する。その後、遠心分離処理によって粗大粒子を除去した。更に、ポアサイズ3.0μmのセルロースアセテートフィルター(アドバンテック製)にて加圧ろ過し、顔料濃度が10質量%である顔料分散液3を得る。
<C.I.ピグメントブラック7を含む顔料分散液4の調製>
カーボンブラック顔料(C.I.ピグメントブラック7)10部、樹脂水溶液A20部、イオン交換水70部を混合し、バッチ式縦型サンドミルを用いて3時間分散する。尚、分散する際の周速は、顔料分散液1を調製する際の2倍とした。その後、遠心分離処理によって粗大粒子を除去する。更に、ポアサイズ3.0μmのセルロースアセテートフィルター(アドバンテック製)にて加圧ろ過し、顔料濃度が10質量%である顔料分散液4を得る。
(有色インクと画質向上液の調製)
下記表に示す各成分を混合し、十分攪拌した後、ポアサイズ0.8μmのセルロースアセテートフィルター(アドバンテック製)にて加圧ろ過を行い、インク1〜7と画質向上液CLを調製する。
画質向上液CLは、下記表にあるように、記録媒体に対する浸透性の高い樹脂水溶液Bと、浸透性の低い樹脂水溶液Cとが、1対1の割合で混合して生成される。なお、本実施形態では、樹脂水溶液BとCを等しい割合で混合するが、本発明の適用はこれに限るものではない。浸透性の高い樹脂水溶液Bは、前述したように光沢を改善する効果を果たし、浸透性の低い樹脂水溶液Cは、前述のようにブロンズや薄膜干渉を改善する効果を果たすため、合わせて使用する有色インクの特性に応じて、樹脂水溶液の配合率を調整することもできる。
以上説明した本実施形態の色材インク(有色インク)および画質向上液の組成をまとめると以下の表のとおりである。
Figure 2013233713
(第1実施形態)
図11は、本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置とそのホスト装置であるパーソナルコンピュータ(PC)によって構成される記録システムにおける画像処理の構成を示すブロック図である。なお、図11に示す記録システムが実行する画像処理は、図10に示したPCおよびプリンタそれぞれの制御、処理のための各要素によって構成するものである。なお、本発明の適用はこの形態に限られないことはもちろんである。例えば、図11に示すマスク処理部までの画像処理部がPCにおいて構成されてもよく、あるいは色処理部以降の画像処理部がプリンタにおいて構成されてもよい。本明細書では、このように構成される画像処理部を画像処理装置と称する。
PC上のアプリケーション901で処理される画像データは、RGB各8ビット、計24ビットの画像データとして、同じくPCの色補正部902に入力される。
色補正部902は、入力RGBデータから、異なるR’G’B’の画像データに変換する。この色補正処理には3次元LUTと補間演算による変換処理を用いて行われる。LUTの内容は、色補正の種類によって複数種類具備し、ユーザの選択およびアプリケーションの設定によって、適宜設定される。例えば、写真画像を出力したい場合には写真調のLUTが用いられ、グラフィック画像を出力したい場合にはグラフィック調のLUTが選択される。
色処理部903は、色補正部902で得られたRGBの画像データを、図24などにて後述される色変換テーブルを用いて、インクジェット記録装置で使用する色材インク色のC、M、Y、LC、LM、K、GYの信号および、画質向上液用の信号CLからなる画像データ(インク使用量データ)に変換する。この出力信号は各色8ビット、すなわち8色計64ビットの出力データとなる。
ハーフトーン処理部904は、入力された各色8ビット、256値の多値信号に対して、誤差拡散等の擬似中間調処理(ハーフトーニング処理)を行って、256値よりも少ないN値のデータに変換する。このN値は、具体的には3〜16値程度の各色2〜4ビットの多値である。なお、本実施形態では多値データを得るハーフトーニングの例を示しているが、これに限るものではなく、2値データを得るハーフトーニングでもよい。
PCからのハーフトーニング処理されたN値の画像データは、インクジェット記録装置(プリンタ)に転送されてプリントバッファ905に格納される。ドットパターン展開部906は、プリントバッファ905に格納されたN値のデータを読み出し、このN値に応じたドットパターンに展開を行う。図12は、ドットパターンを示す図である。図12に示す例は、N=5の場合のドットパターンを示しており、5値の画像データが示すレベル0、1、2、3および4それぞれに対応して、2画素×2画素のドットパターンが定められている。各パターンにおいて、黒で塗りつぶされた画素がドットをON、白の画素がドットをOFFとする2値データを示している。すなわち、このドットパターン展開によって、走査方向および副走査方向それぞれにおいて2倍の解像度の2値データが得られる。クリアインクの画像データCLについても同様、それぞれの信号値(画素値)に応じてそれぞれのドットパターン展開が行われ、それぞれの2値データが得られる。
次に、マスク処理部907は、ドットパターン展開部906で得られた各インクの2値データを、同一の記録領域を複数回の記録ヘッドによる走査に対応するデータに分割する。この処理は、間引きパターン(以下、マスクパターンとも言う)を用いて処理を行う。マスク処理部907は、色材インクC、M、Y、LC、LM、K、GYのデータとクリアインクのデータCLに対するマスク処理を行い、それぞれ記録データ生成を行う。そして、この生成された記録データに基づいて記録ヘッド908の各ノズルからインクおよび画質向上液の吐出が行われる。
図13は、マスク処理部907で用いるマスクの一例を示す図であり、同図は、4回の走査で記録を完成させる4パス用マスクのパターンを示している。このマスクパターンは各パスのONをする画素を黒ドットで、OFFをする画素を白ドットで表しており、ドット配置がランダム状に配置されたパターンである。縦横の画素サイズは768画素×768画素で、縦方向は記録ヘッドのノズル列方向、横方向は記録ヘッドの走査する主走査方向に対応している。さらに、縦方向の画素サイズ768は記録ヘッドのノズル数768と対応している。図の破線で示す、縦方向768画素を4分割した192画素の分割マスク領域が、それぞれ1〜4パスに対応するマスクパターンであり、かつこれら1〜4パスのマスクパターンはそれぞれ補間関係にある。本例では、1〜4パスのマスクパターンはほぼ同じデューティー、すなわち約25%とである。
図14は、図13に示したマスクパターンを用いたマルチパス記録を説明する図である。図14において、1201〜1204は記録ヘッド(本図では簡単のため1色の記録ヘッドで説明)を示し、また、1205〜1209は記録ヘッドのノズルと固定の関係にあるマスクパターンを示す。すなわち、4パスのマルチパス記録を行う際には、1回の走査ごとに記録用紙が、マスクの分割マスク領域の幅分、つまり、768個のノズルを4分割した192個のノズルからなるノズル群に対応した幅分搬送される。図14は、これに伴い、記録用紙の記録を完成する単位領域に対して、適用する分割マスク領域が変化する様子を示している。具体的には、N+1パスでは、単位領域に対して、図の一番下の分割マスク領域を用い、対応するノズル群で記録が行われる。以降、N+2パス、N+3パス、N+4パスと同様に、下から2番目、3番目、4番目の分割マスク領域を用い、対応するノズル群で記録が行われて、単位領域の記録が完成する。なお、ここで説明するマスクパターンは、後述する通常記録で使用するマスクパターンの例である。
以下、本発明の特徴となる構成の実施形態を説明する。
(画質向上液と写像性・光沢度、ブロンズ・薄膜干渉との関係)
以下に本発明の特徴である画質向上液とその特性、効果について説明する。
先ず、画質向上液に含有される異なる2種類の水溶性樹脂について、その特性として紙面への残りやすさの違いを説明する。水溶性が高い樹脂は、液体成分と固体成分に分離し難い。すなわち、図15(b)に示すように、固液分離していない樹脂は記録媒体内へ浸透が進み易く、記録媒体表層に残存し難い。その結果、記録部表層の凹凸が発生し難く、写像性が低下し難い一方、干渉やブロンズの抑制効果が小さい傾向がある。また、本実施形態に用いられている水溶性が高い樹脂は、屈折率が顔料色材の屈折率よりも低く、その結果、正反射光量が下がるため、光沢度は下がる。
一方、水溶性が低い樹脂は、記録媒体に付与された後、液体成分と固体成分に分離し易い。すなわち、図15(a)に示すように、固体成分である樹脂は記録媒体内へ浸透し難く、記録媒体表層に残存し易い。その結果、記録部表層の凹凸が発生し易く、光沢度や写像性は低下し、薄膜干渉が生じ難い傾向にある。また、色材層が樹脂によって被覆され表層に露出する色材が減少することによってブロンズが抑制される傾向にある。
本実施形態で用いられる画質向上液は、上述した浸透し易さに関する特性の異なる水溶性樹脂を含有する樹脂水溶液B(紙面に残り難い)と樹脂水溶液C(紙面に残り易い)の混合によって生成される。これにより、その混合率に応じて各々の特徴を合わせ持った効果をもたらす。
図16(a)および(b)は、画質向上液がない場合、および樹脂水溶液Bのみまたは樹脂水溶液Cのみで画質向上液を生成した場合、および本実施形態の、樹脂水溶液Bと樹脂水溶液Cを混合して生成した画質向上液である場合の、それぞれ記録物の光沢度と写像性を示す図である。同図は、紙白(255)から黒(0)に向かうグレーラインの各階調毎の記録パッチを前述の光沢度と写像性の測定方法で測定した結果をプロットしたものを示している。
図16(a)に示すように、画質向上液がない場合には、紙白付近のハイライト領域で光沢度が低く、中間調で光沢度が高くなり、高濃度部では黒に向って徐々に光沢度が下がる。特に、ハイライトから中間調にかけた光沢度の差(変化)が、見た目の違和感を生じやすく、光沢均一性の悪い印象を与える。
一方、樹脂水溶液Bのみで生成した画質向上液を用いる場合は、ハイライト領域から中間調域に20%デューティーで記録した時の光沢度は高くなり、上記ハイライト領域から中間調にかけて光沢度の差がなく、見た目の違和感もなくなる。紙面に残りやすい樹脂水溶液Cのみの画質向上液を用いる場合は、光沢度は画質向上液なしの場合とあまり変わらない結果となる。これは、図16(b)に示すように、樹脂水溶液Cのみの画質向上液を用いる場合は、写像性が、画質向上液なしの場合と比較して、大幅に低下するためである。樹脂水溶液Bは紙面に残り難いためそれほど写像性は低下しないが、樹脂水溶液Cは紙面に残りやすいので、紙面を荒らしやすく、写像性も下がる。写像性が低下すると、正反射光近傍の拡散光が増えるため、正反射光強度がその分低下するため、光沢度も落ちることとなる。
本実施形態の、樹脂水溶液BとCを混合して生成した画質向上液を用いる場合は、同様にハイライト領域から中間調域にかけて20%デューティーで記録した時の光沢度は、樹脂水溶液Bのみの画質向上液を用いた場合と比較すると若干低下するものの、画質向上液なしの場合に比較すれば、ハイライト領域から中間調域にかけた光沢度の差(変化)による見た目の違和感もかなり抑えられる。
図17は、画質向上液がない場合と、紙面に残りやすい樹脂水溶液Bのみまたは樹脂水溶液Cのみで画質向上液を用いた場合、および本実施形態の樹脂水溶液BおよびCを混合して生成した画質向上液を用いる場合の、記録物の正反射光の色づきを説明する図である。同図は、図16(a)および(b)と同様、紙白(255)から黒(0)に向かうグレーラインの各階調毎の記録パッチの色づきを測定した結果をプロットしたものを示している。
図17に示すように、画質向上液がない場合には、ハイライト領域では、薄膜干渉によって生じる正反射光の色づきがきわめて大きく、また、中間階調以上のブロンズによる正反射光の色づきも大きい。
また、紙面に残りにくい樹脂水溶液Bのみで生成した画質向上液を用いる場合、全階調域に20%デューティーで記録したときは、薄膜干渉やブロンズを低減する効果はあまりないことがわかる。
一方、樹脂水溶液Cのみで生成した画質向上液を用いる場合、全階調域において正反射光色づきは低減される。これは、ハイライト側において、紙面に残りやすい樹脂によって表面が荒らされ、薄膜干渉が起き難いことと、中間調以上では、色材の上に樹脂が被覆されるため、ブロンズ現象が起き難いためである。
本実施形態による、樹脂水溶液Bと樹脂水溶液Cを混合して生成した画質向上液を用いる場合、同様に全階調域に20%デューティーで記録したときの正反射光の色づきは、樹脂水溶液Cのみの場合と比較すると、若干効果は落ちるが、画質向上液なしの場合に比較して、大幅に色づき低減の効果が得られることがわかる。
以上説明したように、樹脂水溶液Bと樹脂水溶液Cは、光沢度と写像性、および正反射光色づきに対する効果は相反する特性であることから、両者のバランスをとり、樹脂水溶液BとCを混合することにより、両方の画質向上効果を合わせ持ち、それによる弊害を最小限に抑えることが可能となる。
(画質向上液記録方法と写像性・光沢度、ブロンズ・薄膜干渉との関係)
図18(a)〜(c)は、画質向上液の記録方法(記録態様)の違いによる写像性と光沢度、およびブロンズと薄膜干渉との違いを説明するための図である。図18(a)は、画質向上液が記録されていない状態を示している。また、図18(b)および(c)は、それぞれ後述する通常記録と後がけ記録で画質向上液を記録する場合を示している。
有色インクによる記録が完了する前に画質向上液の記録を開始する記録方法(以下、通常記録ともいう)、例えば、同じ走査で有色インクと画質向上液が付与される記録方法では、図18(b)に示すように、記録表面の平滑性が低下し、その結果、写像性と光沢性が低下し易い。これは、紙面に残存しやすい色材やポリマーを多く含む有色インクのインク滴は、紙面上に後から着弾してきた液滴の浸透を阻害し易いからである。また、紙やインク液滴間の表面張力の差によって濡れ広がり方も変わる。このように、吐出された液滴は、その液滴の種類と下地の状態によって、着弾した際の濡れ広がり方や浸透速度が異なる。その結果、定着後のドット高さが変化して平滑性が低下する。使用される有色インクの種類や、それらの有色インクと画質向上液の量が多くなるほどその傾向が顕著となる。このように通常記録では、平滑性が低下することから、ブロンズや薄膜干渉も少なくなる。
一方、有色インクによる記録が完了した後に画質向上液の記録を開始する記録方法(以下、後がけ記録ともいう)では、図18(c)に示すように、記録表面の平滑性が維持されるため、写像性は低下しにくく、光沢度のみが画質向上液の量に応じて大きく変化する傾向がある。本実施形態では、画質向上液に使用されている水溶性樹脂の屈折率は、紙の白地よりも高く、色材よりも低いため、有色インクの量が少なく、紙の白地の占める面積割合が大きいハイライト領域においては、光沢度が上がり、有色インクの量が多く、紙の白地の占める面積割合が少ない、中間調から高濃度領域においては、光沢度は下がる。この後がけ記録では、平滑性が高い状態が維持されるため、ブロンズや薄膜干渉は生じやすい。
(通常記録と後がけ記録方法)
次に、上述した、通常記録方法と後がけ記録方法の具体例を説明する。
図19(a)および(b)は、後がけ記録および通常記録を行う際の、記録ヘッドの使用ノズル範囲を示す図である。これら図において、破線で囲んだ領域がそれぞれの記録方法で使用するノズル範囲を示している。通常記録は、図19(b)に示すように、C、M、Y、K、LC、LM、GYの有色インクのノズル範囲と、画質向上液CLのノズル範囲は、記録方向において同じ範囲のノズルを用いて記録を行う。一方、後がけ記録における有色インクの使用ノズル範囲は、記録方向において下流、すなわち、記録媒体上ある記録領域に対して、先行して記録されるノズル範囲を用い、画質向上液は記録方向において上流、すなわち後から記録する側のノズル範囲を用いる。
後がけ記録を実施する方法として、前述したマスクパターンを、有色インク用と画質向上液で異ならせて使用することで、図19にあるようなノズル位置を異ならせた使用をすることができる。図20(a)および(b)は、後がけ記録用のマスクパターンの例を示す図である。図20(a)が有色インク用のマスクパターンを示し、図20(b)が画質向上液用のマスクパターンを示している。すなわち、本実施形態は、4パスのマルチパス記録において、この4パスで記録を完成する記録媒体の単位領域に対して、有色インクは1パス目と2パス目の2パスで記録を完成する。これに応じて、図20(a)に示すように、マスクパターンも上記1パス目と2パス目に対応する分割マスク領域が相互に補完の関係にある。一方、画質向上液は、単位領域に対して、3パス目と4パス目の2パスで記録を完成する。これに応じて、図20(b)に示すように、マスクパターンも上記3パス目と4パス目に対応する分割マスク領域が相互に補完の関係にある。このように、画質向上液は、有色インクよりも後の走査(パス;3パス目と4パス目)で記録される(後がけ記録)。
(カラーモードとモノクロモードの色変換処理、および正反射光色づきと写像性特性)
本発明の一実施形態のインクジェット記録装置は、カラーモードとモノクロモードを実行可能であり、この複数の記録モードに応じて、有色インクと画質向上液の用い方を異ならせる。
図21(a)および(b)は、カラーモードおよびモノクロモードそれぞれの、色変換部903(図11)による色変換処理を示すブロック図である。なお、図示および説明を簡略化するため、有色インクは、モノクロモードでは、無彩色インクKのみ、カラーモードでKに加えて有彩色インクC、M、Yを使用した例を示している。図21(a)および(b)に示すように、色変換部903は、カラーモードおよびモノクロモードそれぞれで、上記有色インクとともに、画像向上液CLを出力する。
カラーモードでは、モノクロモードに対して使用するインクの種類や総打ち込み量(Ink total)が多くなる。図22(a)および(b)は、カラーモードおよびモノクロモードの有色インクの打ち込み量をグレーラインにおいて示す図である。これら図に示すように、全階調において、カラーモードの方が、モノクロモードよりもインク種類も多く、総打ちこみ量も多い。
図23(b)および(c)は、図22(a)および(b)に示すインク使用量(図23(a)に総インク打ち込み量が示される)において、カラーモードおよびモノクロモードの反射光のそれぞれ彩度(色付き)および写像性を示す図である。カラーモードでは、使用する有色インク種類や量が多い記録領域では、記録表面の凹凸が大きくなりやすく写像性が低下しやすいことと、ブロンズによる正反射光の色付きもインクの打ち込み量が多い領域で顕著となり、中間調から暗部領域の広い領域にかけて目立つ。一方、モノクロモードでは、使用する有色インクの種類と量が少ないため、写像性が全般的に高く、ハイライトから中間色での薄膜干渉による色づきが顕著になり易い。
そこで、本実施形態では、カラーモードとモノクロモードの画質向上液の記録方法を変えるとともに、画質向上液の階調毎の使用量を変更する。以下、この本実施形態による記録方法および画質向上液の使用量について説明する。
先ず、カラーモードおよびモノクロモードそれぞれの画質向上液CLの記録方法について説明する。上述したように、カラーモードでは、使用する有色インク種類や量が多い記録領域では、記録表面の凹凸が大きくなり易く写像性が低下し易いことと、ブロンズによる正反射光の色付きもインクの打ち込み量が多い領域で顕著となり、中間調から暗部領域の広い領域にかけて目立つ。このため、カラーモードで使用する画質向上液は、写像性が低下しにくく、ブロンズ抑制効果の高い後がけ記録を用いる。一方、モノクロモードでは、使用する有色インクの種類および量が少ないため、写像性が全般的に高く、ハイライト領域から中間階調領域での薄膜干渉による色づきが顕著になり易い。このため、モノクロモードで使用する画質向上液は、表面形状を荒らして、薄膜干渉を抑制する効果の高い、通常記録を用いる。
次に、カラーモードおよびモノクロモードそれぞれの画質向上液CLの量を決定するための構成を説明する。
図24(a)および(b)は、図21(a)および(b)に示す色変換部903が用いる色変換テーブルの内容を示す図であり、入力信号値(R、G、B)に対する有色インクおよび画質向上液の打ち込み量(使用量)を示している。カラーモードでは、図24(a)に示すように、画質向上液は、総ての入力信号値に対して同じ20%の量とする。これに対して、モノクロモードでは、図24(b)に示すように、ハイライト領域では30%の量とし、中間階調から高濃度領域に向けて徐々にインク量を低減するものとする。概略すれば、カラーモードおよびモノクロモードにおいて、カラーモードの画質向上液の使用量は総ての階調において等しく、モノクロモードの画質向上液の使用量は、低濃度領域において等しく、その低濃度領域より高濃度側の領域で減少するものである。
この図24(a)および(b)に示すインクおよび画質向上液の使用量とすることによって、カラーモードおよびモノクロモードの反射光の彩度と写像性がどのように変化するかを図23(d)および(e)に示す。
モノクロモードでは、カラーモードに比較してハイライト側の薄膜干渉による正反射光の色づきが顕著であるため、前述したように記録方法として通常記録を採用する。すなわち、画質向上液と有色インクをほぼ同じタイミングで記録することで、表面形状を荒らし、薄膜干渉を抑制するため、画質向上液はカラーモードに比較して、より多くの量を用いる。一方、モノクロモードの中間階調以上の領域では、正反射光の色づきはカラーモードに比較して少ないことと、中間階調以上の階調ではインク打ち込み量が多くなる。このため、通常記録で画質向上液をあまり多く使用すると写像性が著しく低下することから、画質向上液の使用量はカラーモードに比較して低く抑える。
以上説明したように、カラーモードとモノクロモードの画質特性に対応した画質向上液の最適な記録方法と使用量の調整を行うことにより、両モードで一定以上の写像性を維持しつつ、正反射光の色付きを低減することがでる。これによりカラー写真とモノクロ写真の両方で良好な画像を記録することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態は、記録に用いる用紙(記録媒体)の種類に対応した記録モードに応じて、画質向上液の記録方法および量を定める形態に関する。
インクジェット用の記録用紙として、表面が平滑で光沢性に優れる光沢紙と、表面に微小な凹凸を持たせて光沢度を抑え、銀塩写真の絹目調に近い風合いを持つ半光沢紙がある。この半光沢紙では、表面粗さを表すRa値で0.6μm程度の凹凸がある。よって、記録面上に入射した光は表面で拡散されやすく、光沢度や写像性は低くなる。また、それに伴って、ブロンズや薄膜干渉も発生し難い。
ここで、光沢紙は、ブロンズによる正反射光の色付きもインクの打ち込み量が多い領域で顕著となり、中間階調から暗部領域の広い領域にかけて目立つ。このため、カラーモードで使用する画質向上液の記録方法は、写像性が低下しにくく、ブロンズ抑制効果の高い後がけ記録を用いる。一方、半光沢紙では、ブロンズによる正反射光の色づきは少なく、画質向上液によってブロンズを抑制しなくても、一定の正反射光の色づきを抑えられていることと、後がけ記録では、図19に示すように、ノズル数を減らして記録するため、記録速度が落ちる。このため、半光沢紙では、後がけ記録を用いず、通常記録で画質向上液を記録する。
また、画質向上液の使用量については次のとおりである。図25(a)および(b)は、色変換部(903)が用いる本実施形態の色変換テーブルの内容を示す図であり、図24(a)および(b)と同様の図である。詳しくは、図25(a)および(b)は、光沢紙および半光沢紙を用いる場合それぞれで用いる色変換テーブルを示しており、カラーモードのグレーラインに対する打ち込み量(使用量)の例を示している。図25(a)に示すように、光沢紙での画質向上液CLの使用量は第1実施形態に係る図24(a)に示すテーブルと同じであり、画質向上液を総ての階調について一律20%のデューティーの使用量である。これに対して、半光沢紙では、ブロンズや干渉色が目立ち難いことから、画質向上液CLの使用量を一律10%デューティーと少なくしている。概略すれば、光沢度の相対的に高い記録用紙を用いる記録モードと、光沢度の相対的に低い記録用紙を用いる記録モードにおいて、光沢度の相対的に高い記録用紙を用いる記録モードの画質向上液の使用量は総ての階調において等しく、光沢度の相対的に低い記録用紙を用いる記録モードの画質向上液の使用量は、総ての階調において等しいものである。
以上説明した実施形態によれば、記録用紙の種類、具体的には、表面の平滑性に応じて、画質向上液の記録方法と量が変更される。これにより、最適な画質が得られるのとともに、必要以上に記録速度を落とすことなく、また、必要以上に画質向上液を消費することなく、最適な画像記録を行うことができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態は、マルチパス記録のパス数に応じて画質向上液の記録方法および量を定める形態に関する。
顔料記録においては、パス数によって光沢性に変化があることが広く知られている。特許文献2には、記録パス数に応じて光沢度やヘイズが変わり、記録パス数が少ないほど光沢が高いことが記載されている。これは、記録パス数が少ない方が、1回のスキャンで記録するドットの密度が高くなり、インク滴が記録用紙表面に着弾してから浸透していくまでの過程で、隣接ドット同士の相互作用によって、ドットが連結しながら浸透をして行き、結果として、表面凹凸が荒れ難くなるからである。一方、記録パス数が多い場合は、1回のスキャンで記録するドットの密度が低いため、インクが着弾してから浸透するまでの過程で隣接ドット同士の相互作用は起きにくく、1つのドットの浸透後の顔料色材の界面が残るため、表面凹凸が生じ易くなる。
以上の点から、記録パス数が多い(例えば、8パス以上の)記録モードでは、画質向上液の記録方法は、写像性を低下させにくい後がけ記録を用いる。一方、記録パス数が少ない(例えば8パス未満の)記録モードの際には、画質向上液の記録方法は、写像性が高いゆえに発生しやすい薄膜干渉を抑えるために、通常記録を用いる。
また、画質向上液の使用量については次のとおりである。図26(a)および(b)は、色変換部(903)が用いる本実施形態の色変換テーブルの内容を示す図である。詳しくは、図26(a)および(b)は、8パスおよび4パスモードそれぞれで用いる色変換テーブルを示しており、カラーモードのグレーラインに対する打ち込み量(使用量)の例を示している。
図26(a)に示すように、8パスモードの画質向上液CLの使用量は第1実施形態と同じく、全階調で一律20%デューティーの使用量である。これに対して、4パスモードでは、ハイライト領域では薄膜干渉による干渉色が目立ちにくいことから、通常記録に合わせて、画質向上液の使用量も8パスモード記録と同じ一律20%デューティーとする。一方、中間階調から暗部にかけた領域では、通常記録による写像性変化が起きやすいことから、8パスモード記録よりも少ない10%デューティーに減らす。概略すれば、マルチパス記録の単位領域への走査回数が異なる記録モードにおいて、走査回数が相対的に多い記録モードの画質向上液の使用量は総ての階調において等しく、走査回数が相対的に少ない記録モードの画質向上液の使用量は、低濃度領域において等しく、その低濃度領域より高濃度側の領域にかけて減少し、その後等しくなるものである。
以上説明したように、本実施形態によれば、記録パス数によって生じる、表面形状の変化に応じて、画質向上液の記録方法と量を変更することにより、最適な画像記録を行うことができる。
(他の実施形態)
以上説明した実施形態では、使用する画質向上液に2種類の異なる特性を用いた樹脂水溶液を含有する形態で記載したが、これに限定するものではない。例えば、画質向上液に用いる樹脂水溶液は3種類またはそれ以上の異なる特性を用いた樹脂水溶液を用いても良い。すなわち、2種類以上の異なる特性を用いた樹脂水溶液を用いる形態に本発明を適用することができる。
また、上述の実施形態では、画質向上液の記録方法と量を、記録モードに応じて設定するものとしたが、画質向上液の記録方法のいずれか一方のみを異ならせてもよい。
903 色変換部
904 ハーフトーン処理部
906 ドットパターン展開部
907 マスク処理部

Claims (7)

  1. 色材インクと、記録媒体に対する浸透性が異なる2種類以上の樹脂を有する画質向上液と、を吐出する記録ヘッドを用いて、前記色材インクと前記画質向上液を記録媒体に吐出して記録するための記録データを生成する画像処理装置であって、
    画像データを前記色材インクと前記画質向上液の使用量データに変換する変換手段と、
    前記使用量データに基づいて、複数の記録モードそれぞれのための記録データを生成する記録データ生成手段と、
    を具え、
    前記変換手段は、前記複数の記録モードごとに前記画質向上液の使用量が異なる変換を行い、
    前記記録データ生成手段は、前記複数の記録モードごとに、前記色材インクによる記録が完了する前に前記画質向上液による記録を開始する記録態様、または、前記色材インクによる記録が完了した後に前記画質向上液の記録を開始する記録態様を実施するための記録データを生成する、ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記記録データ生成手段は、単位領域に対する記録ヘッドの複数回の走査で当該単位領域の記録を完成するマルチパス記録を行うとき用いるマスクパターンを異ならせることによって、前記色材インクによる記録が完了する前に前記画質向上液による記録を開始する記録態様、または、前記色材インクによる記録が完了した後に前記画質向上液の記録を開始する記録態様を実施するための記録データを生成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記複数の記録モードは、カラーモードおよびモノクロモードであり、前記カラーモードの前記画質向上液の使用量は総ての階調において等しく、前記モノクロモードの前記画質向上液の使用量は、低濃度領域において等しく、該低濃度領域より高濃度側の領域で減少することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記複数の記録モードは、光沢度の相対的に高い記録用紙を用いる記録モードと、光沢度の相対的に低い記録用紙を用いる記録モードであり、前記光沢度の相対的に高い記録用紙を用いる記録モードの前記画質向上液の使用量は総ての階調において等しく、前記光沢度の相対的に低い記録用紙を用いる記録モードの前記画質向上液の使用量は、総ての階調において等しいことを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  5. 前記複数の記録モードは、前記マルチパス記録の単位領域への走査回数が異なる記録モードであり、前記走査回数が相対的に多い記録モードの前記画質向上液の使用量は総ての階調において等しく、前記走査回数が相対的に少ない記録モードの前記画質向上液の使用量は、低濃度領域において等しく、該低濃度領域より高濃度側の領域にかけて減少し、その後等しくなることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  6. 色材インクと、記録媒体に対する浸透性が異なる2種類以上の樹脂を有する画質向上液と、を吐出する記録ヘッドを用いて、前記色材インクと前記画質向上液を記録媒体に吐出して記録するインクジェット記録装置であって、
    画像データを前記色材インクと前記画質向上液の使用量データに変換する変換手段と、
    前記使用量データに基づいて、複数の記録モードそれぞれのための記録データを生成する記録データ生成手段と、
    前記記録データ生成手段が生成した記録データに基づいて記録媒体に記録を行う記録手段と、
    を具え、
    前記変換手段は、前記複数の記録モードごとに前記画質向上液の使用量が異なる変換を行い、
    前記記録データ生成手段は、前記複数の記録モードごとに、前記色材インクによる記録が完了する前に前記画質向上液による記録を開始する記録態様、または、前記色材インクによる記録が完了した後に前記画質向上液の記録を開始する記録態様を実施するための記録データを生成する、ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  7. 色材インクと、記録媒体に対する浸透性が異なる2種類以上の樹脂を有する画質向上液と、を吐出する記録ヘッドを用いて、前記色材インクと前記画質向上液を記録媒体に吐出して記録するためのインクジェット記録方法であって、
    画像データを前記色材インクと前記画質向上液の使用量データに変換する変換工程と、
    前記使用量データに基づいて、複数の記録モードそれぞれのための記録データを生成する記録データ生成工程と、
    前記記録データ生成工程で生成した記録データに基づいて記録媒体に記録を行う記録工程と、
    を有し、
    前記変換工程では、前記複数の記録モードごとに前記画質向上液の使用量が異なる変換を行い、
    前記記録データ生成工程では、前記複数の記録モードごとに、前記色材インクによる記録が完了する前に前記画質向上液による記録を開始する記録態様、または、前記色材インクによる記録が完了した後に前記画質向上液の記録を開始する記録態様を実施するための記録データを生成する、ことを特徴とするインクジェット記録方法。
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