JP2006319961A - 画像処理装置、記録装置および画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置、記録装置および画像処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】モノクロ画像を記録する場合の画像処理において、発色ずれを抑制し良好なモノクロ画像を記録することを可能とする。
【解決手段】所定のモノクロ画像を記録するのに、グレー軸と該グレー軸以外の領域を含む色再現域の全域でブラックインクを用いるようにする。これにより、CMYを用いてモノクロ画像を表現することを回避して、3色インクのインク量のわずかなバランスのくずれによる発色ずれを抑制する。
【選択図】図9

Description

本発明は、画像処理装置、記録装置および画像処理方法に関し、詳しくは、モノクロ画像の記録データ生成における、記録に用いる色材の量を決定するための画像処理に関するものである。
画像を出力する画像形成装置として、複数色のインクを色材に用いるインクジェットプリンタが広く知られている。また、色材としてトナーを用いた電子写真方式のプリンタなども知られている。これらの画像形成装置は、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の3色、あるいはこれらにブラック(K)を加えた4色の色材を用い減法混色により種々の色を表現して記録を行う。
しかし、このような画像形成では、C、M、Yなどの色材量を定めるそれぞれの信号値に基づいて記録が行われたときに、それらの信号値によって意図した色が忠実に再現できないことが少なくない。例えば、用紙などの記録媒体においてそれぞれの色材によって形成されるドットの大きさがわずかに異なると、それらのドットの集合で構成される記録画像において色が微妙にずれて観察されることがある。これは、例えば、インクを吐出する記録ヘッドの個体差によって吐出されるインク滴の量(体積)がわずかに異なったり、また、電子写真方式の画像形成装置において感光体上に形成される潜像ドットの大きさがわずかに異なったりする場合に生じる。また、用いる記録媒体の種類とインクやトナーなどの色材の特性との関係によってもドットの大きさのわずかな違いが生じ得る。さらには、これらの画像形成装置の経時変化によっても、形成されるドットの大きさが変化することもある。
以上のように、実際の記録画像の色が色空間において色材信号が意図した色(位置座標)から外れて表現される現象は、多くの画像形成装置で起こり得る現象である。本明細書では、このような現象を「発色ずれ」と称することとする。
従来、この発色ずれに対処する方法として、いわゆるキャリブレーションが知られている。例えば、対象とするプリンタによってパッチを記録し、その側色結果に基づいて色変換やγ補正のテーブルを変更ないし生成することにより色材量を調整し、発色ずれを抑制することが行われている。また、個々の記録ヘッドの吐出されるインク滴の体積を測定し、それに基づいて同様に画像処理を変更などして色材量の調整が行われている。
しかし、モノクロ画像など、無彩色であるブラックないしグレーによって画像を表現する場合の発色ずれは、比較的調整が困難である。従来、グレーは特にその低濃度部でC、M、Yの基本3色を略同じ量重ね合わせることによって表現されることが多い(例えば、特許文献1参照)。この場合、各色の色材量がわずかに変化しても、3色のバランスのくずれによってその色相が比較的大きく動く。このため、色材量の調整そのものが難しくなるとともに、同様の理由で、形成されるドットの大きさがわずかに変化しても比較的大きく色が変化することになる。そして、このグレーの発色ずれは無彩色にわずかながら有彩色の色味がつくことを意味することから、発色ずれは顕著に観察されることになる。
図1は、特許文献1に記載される、グレー画像を記録する場合の色変換用ルックアップテーブル(LUT)の内容を示す図である。横軸は、色空間におけるグレー軸の色について、例えばR、G、B各8ビットの入力データが示す0〜255の濃度レベル(濃度値)を示す。また、縦軸はそれぞれの濃度値を表現するための、各色インクの出力信号値(0〜255)、すなわち、インク量(色材量)を示している。同図に示すように、低濃度領域から中濃度領域にかけてC、M、Y3色のインクでグレーを表現する。すなわち、同図に示す3色のインクそれぞれの出力値は、所定の色空間において、発色ずれがないグレーとして定められたものである。また、入力濃度レベルが176を過ぎた辺りからブラックインク(K)の使用が開始され、最高濃度レベルでは128程度の出力信号値となっている。
図2は、従来の色変換LUTの他の例を示す図である。同図は、図1と同様に色空間におけるグレー軸の色を表現するための各色のインク量を示している。図2に示す例は、シアン(C)インクおよびマゼンタ(M)インクについて、これら以外に、染料などの着色剤の濃度がより薄い淡シアン(lc)インクおよび淡マゼンタ(lm)インクを用いる場合の色変換LUTを示している。
近年のインクジェットプリンタの分野では、銀塩写真に匹敵するような高品位な画像が求められている。この場合に、大きな問題の1つは記録画像が観察者に与える粒状感である。この粒状感は、記録媒体に形成されたドットが、目視で認識できる程度に目立つ場合に観察者に与える視覚上のザラツキ感のようなものである。このような粒状感を低減するために、上記のように、同系色のインクについて着色剤の濃度が異なる複数種類のインクを用いる。
図2に示すように、低濃度領域では、lc、lmおよびYの3色のインクを用いてグレーを表現する。低濃度の徐々に濃度が増す過程では、ドットが離散的に形成されるので、より濃度の低いインクを用いることにより粒状感を低減する。この例でも、3色のインクそれぞれの出力値は、所定の色空間において、発色ずれがないグレーとして定められている。中濃度辺りの領域では、lmおよびlcの出力値が最大値に近くなり、これらのインクの組み合わせではこれ以上の濃度を表現することができなくなる。一方、この濃度領域では記録媒体上では多くのドットが埋め尽くされた状態となっているので、単独ドットによる粒状感は目立ちにくくなる。従って、この辺りからは、C、M、さらにはKを徐々に追加して行くことにより、粒状感が現れにくい状態で濃度を上昇させて行くことができる。同時に、lc、lmおよびYについては、出力値を徐々に減少させて行く。最終的には、Kの出力値が他のインクのどれよりも高い値を取ることにより、階調性の良好なグレーないしブラックを表現することができる。
以上、図1および図2に示したインク量決定の仕方は、前述したようにグレーもしくはブラックのモノクロ画像などにおいて発色ずれの調整が難しく、また、発色ずれが顕著になる。
これに対し、グレー軸の色を表現するのに、ブラック(K)インクを低濃度領域から高濃度領域の全領域に用いるものが、上記特許文献1にも黒文字などを記録するモードとして記載されている。このように、粒状感を特に考慮しなくてもよい場合は、Kインクを全濃度領域に用いてグレーないしブラックを表現することができ、これにより、C、M、Y3色によってグレー等を表現する場合のようなバランスのくずれによる発色ずれは抑制することができる。
特開2000−198227号公報
しかしながら、この場合には、Kインク自体が持つ特性やKインクと記録媒体との関係によって、モノクロ画像に意図しない色味が付くという、発色ずれを生じることがある。
また、特許文献1は、グレー軸以外の色について、Kインクを全濃度領域に用いることは示唆していない。すなわち、モノクロ画像においても、完全にニュートラル色調の純黒調だけでなく、冷黒調や温黒調と言った多少色調の付いた画像が求められることがある。これによればユーザの好みに応じた多様なモノクロ画像を記録することが可能になる。この場合、モノクロ画像において色調整がなされ、発色ずれのない、色調が調整されたモノクロ画像を記録できることが望ましい。しかし、特許文献1に記載のような、グレー軸の色について全濃度領域でKインクを用いる技術だけでは、この要求に応えることができないことは明らかである。
本発明の目的は、発色ずれを抑制し良好なモノクロ画像を記録することを可能とする画像処理装置、記録装置および画像処理方法を提供することにある。
そのために本発明では、画像処理装置において、画像を表す色信号を、当該画像を記録するために用いる色材に対応した信号に変換する色変換手段を具え、前記色変換手段は、グレー軸と該グレー軸以外の領域を含む色再現域の全域で無彩色の色材が使用されるように前記変換を行うことを特徴とする。
他の形態では、画像を記録するために用いる色材に対応した信号に基づいて記録媒体に画像を記録する記録装置において、画像を表す色信号を、当該画像を記録するために用いる色材に対応した信号に変換する色変換手段を具え、前記色変換手段は、グレー軸と該グレー軸以外の領域を含む色再現域の全域で無彩色の色材が使用されるように前記変換を行うことを特徴とする。
また、画像処理方法において、画像を表す色信号を、当該画像を記録するために用いる色材に対応した信号に変換する色変換工程を有し、前記色変換工程は、グレー軸と該グレー軸以外の領域を含む色再現域の全域で無彩色の色材が使用されるように前記変換を行うことを特徴とする。
さらに他の形態では、画像処理装置において、所定のモノクロ画像を記録するためのモノクロモード、およびカラー画像を記録するためのカラーモードを含む複数の記録モードを設定可能な手段と、前記記録モードとしてモノクロモードが設定された場合、前記モノクロ画像を表す色信号を、当該モノクロ画像の記録に用いる色材に対応した信号に変換する第1色変換手段と、前記記録モードとしてカラーモードが設定された場合、前記カラー画像を表す色信号を、当該カラー画像の記録に用いる色材に対応した信号に変換する第2変換手段と、を具え、前記第1色変換手段は、グレー軸と該グレー軸以外の色相を含む色再現域の全域で無彩色の色材が使用されるように前記変換を行い、前記第2色変換手段は、グレー軸と該グレー軸以外の色相を含む色再現域の一部で、前記無彩色の色材が使用されるように前記変換を行い、前記第1色変換手段の変換処理に用いる色再現域は、前記第2色変換手段の変換処理に用いる色再現域よりも小さいことを特徴とする。
さらに他の形態では、画像処理装置において、モノクロ画像の色調整を行う色調整手段と、前記色調整されたモノクロ画像を表す色信号を、当該モノクロ画像の記録に用いる色材に対応した信号に変換する色変換手段と、を具え、前記色変換手段は、グレー軸と該グレー軸以外の各色相を含む色再現域の前記グレー軸および前記各色相における、前記色信号によって規定される総ての濃度域で無彩色の色材が使用されるように前記変換を行うことを特徴とする。
さらに他の形態では、画像処理装置において、所定のモノクロ画像を記録するためのモノクロモードを設定する手段と、前記モノクロモードが設定された場合に、記録対象となる画像を表す色信号における色成分を破棄する手段と、前記色成分が破棄された色信号に対して色調整を行う手段と、前記色調整された色信号を、前記モノクロ画像の記録に用いる色材に対応した信号に変換する色変換手段と、を具え、前記色変換手段は、グレー軸と該グレー軸以外の各色相を含む色再現域内の前記グレー軸および前記各色相における、前記色信号によって規定される、低濃度域から高濃度域に至る総ての濃度域で無彩色の色材が使用されるように前記変換を行うことを特徴とする。
さらに他の形態では、画像処理方法において、モノクロ画像を表す色信号に対して色調整を行う工程と、色変換テーブルを用いて、前記色調整されたモノクロ画像を表す色信号を、当該モノクロ画像の記録に用いる色材に対応した信号に変換する工程と、を具え、前記色変換テーブルは、グレー軸と該グレー軸以外の各色相を含む色再現域の前記グレー軸および前記各色相における、前記色信号によって規定される総ての濃度域で無彩色の色材が使用されるように前記変換を行うテーブルであることを特徴とする。
以上の構成によれば、グレー軸と該グレー軸以外の領域を含む色再現域の全域で無彩色の色材を用いる。これにより、ブラックもしくはグレーのモノクロ画像を記録するときに、その画像の例えば低濃度域についてもブラックインクなどの無彩色色材で記録することができる。その結果、この低濃度域のブラックもしくはグレーをシアン、マゼンタ、イエローなどの3つの有彩色色材で表現する際に生じる、これら色材量のバランスのくずれに起因した発色ずれを抑制することができる。
また、無彩色色材が総ての濃度域で用いられる色再現域には、グレー軸に限られずその周囲の領域も含まれる。このことから、モノクロ画像において色調整が行われ、例えば、青みがかったブラックもしくはグレーといった色調のモノクロ画像を得ることが望まれる場合にも、適切な色変換が行われて発色ずれが抑制される。
さらに、好ましい態様によれば、総ての濃度域で、有彩色の色材を無彩色の色材より少なく用いる。これにより、例えば、無彩色の色材自体が持つ特性や記録媒体との相対的な発色特性によって記録される色味が違うといった発色ずれを、上記有彩色でその色ずれを相殺するように用いて防止することができる。
以上の結果、発色ずれを抑制し良好なモノクロ画像を記録することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
(第1実施形態)
図3は、本発明の一実施形態に係わるインクジェットプリンタの主要構成を示す斜視図である。図において、1は紙やプラスチックシートなどの記録媒体を示す。記録が開始される前、この記録媒体1は、不図示のカセット等に複数枚積層されており、記録が開始されると不図示の給紙ローラによって、装置本体内に1枚ずつ供給される。3は第1搬送ローラ対、4は第2搬送ローラ対をそれぞれ示し、これらローラ対は略鉛直方向において所定の間隔を隔てて配置されている。第1搬送ローラ対3および第2搬送ローラ対4は、それぞれのステッピングモータ(不図示)によって駆動されて回転し、これらローラ対に挟持された記録媒体1を矢印A方向に所定量ずつ間歇的に搬送する。
5a〜5fは、対応する記録ヘッド11に供給するインクを貯留したインクタンクを示す。インクタンク5aはイエロー(Y)、インクタンク5bはマゼンタ(M)、インクタンク5cはシアン(C)、インクタンク5dは淡マゼンタ(lm)、インクタンク5eは淡シアン(lc)、インクタンク5fはブラック(K)のインクをそれぞれ貯留している。それぞれのインクタンクの前方(記録媒体側)にはそれぞれ対応する記録ヘッド11がインク供給路を介して接続している。これにより、これらの記録ヘッド11のインク吐出口を配設した吐出口面は、第1搬送ローラ対3および第2搬送ローラ対4により挟持されて一定の張力が作用している記録媒体1に対向する。なお、上記6色のインクを吐出する記録ヘッド11は、色ごとに独立に構成されても良いし、一体に構成されていても良い。
記録ヘッド11およびインクタンク5a〜5fはそれぞれ、キャリッジ6に着脱可能に搭載されている。10はキャリッジモータを示し、その駆動力が2つのプーリ8a、8bおよびベルト7を介してキャリッジ6に伝えられることにより、キャリッジ6は矢印B方向に往復移動することができる。この際、キャリッジ6は、ガイドシャフト9によってその走査方向が案内支持される。
2は、記録ヘッド11のメンテナンス処理を行うための回復ユニットを示す。記録ヘッド11は必要に応じて回復ユニット2が設けられたホームポジションに移動し、回復ユニット2を用いて、予備吐出、吸引回復、ワイピングなどの回復処理が行われる。
記録を行う際は、キャリッジ6は矢印B方向へ所定の速度で移動し、この間にそれぞれの記録ヘッド11からは記録信号に応じて適切なタイミングでインク滴が吐出される。記録ヘッド11によるこの1回の記録走査を終了すると、搬送ローラ対3、4は記録媒体1を所定量だけ搬送する。このような記録走査と記録媒体の搬送とを繰返すことにより、記録媒体1には順次画像が形成されていく。
図4は、各色インクの記録ヘッド11K、11lc、11lm、11C、11M、11Yの吐出口面を模式的に示す図である。それぞれの記録ヘッド(の吐出口列)は、記録走査方向である矢印Bの方向に、インクタンク5と同じの順所で図の様に配列されている。各色インクの吐出口列において、吐出口は記録媒体搬送方向である矢印Aの方向に、約40μmのピッチで512個ずつ配設されている。これにより、それぞれの記録ヘッド11が1回の記録走査を行うと、記録媒体1には600dpi(ドット/インチ;参考値)の解像度を有する画像が形成される。
本実施形態では、各記録ヘッドの吐出口からは約2ng(2pl)のインク滴が吐出される。本実施形態のプリンタにおいて、この2ngのインク量は、「ブラックインクを記録媒体に離散的に記録した場合、一般的な明視距離においてその粒状感が殆ど問題にならない量」である。
なお、本発明の適用が、このような微小インク滴を用いる場合に限定されないことはもちろんである。例えば、画像が粒状感を呈してもそれほど問題にしない場合や、ユーザが粒状感をそれほど気にせず発色ずれの抑制を望むような場合など、発色ずれの抑制が主に求められている記録では、用いるインク滴の量に係わらず本発明を有効に適用することができる。
図5は、以上説明した本実施形態のインクジェットプリンタとこれに対するホストコンピュータを有して構成される本実施形態の記録システムを示すブロック図である。
ホストコンピュータ101は、CPU102、メモリ103、第2メモリ104、入カ部105、CRT108、およびインターフェイス106などが備えられている。
CPU102は、第2メモリ104に格納されたプログラムを実行することにより、図6、図7、図12などで後述する画像処理や記録に伴う処理全般を行う。メモリ103は、画像処理を行う際のワークエリアとして、また、画像データの一時的な記憶領域として用いられる。なお、画像データの変換処理などを実行するためのプログラムは、不図示の外部装置などからホストコンピュータ101に供給される形態であっても良い。ユーザはCRT108を確認しながら、入力部105を用いて各種コマンドを入力する。
ホストコンピュータ101は、インターフェイス106を介してインクジェット記録装置107と接続されており、CPU102は、画像処理を施して得られた記録データをインクジェットプリンタ107に送信して記録を実行させる。
図6は、図5に示したCPU102が行う、画像処理を説明するブロック図である。本実施形態では、画像を表す色信号として、レッド(R)、グリーン(G)およびブルー(B)の輝度信号を用いる。そして、この輝度信号で表される8ビット(256階調)の画像データを、最終的にはインクジェットプリンタで用いる、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ライトシアン(lc)、ライトマゼンタ(lm)およびブラック(K)それぞれ1ビットの記録データに変換する。なお、この画像処理の全体は、図7にて後述されるステップS705やステップS709の変換処理、あるいは図12にて後述されるステップS1205やステップS1210の変換処理に相当する。
図6に示すように、画像を表す色信号として、各色8ビットで構成される輝度信号RGBが、色変換処理部201に入力される。そして、この輝度信号RGBが、C、M、Y、lc、lmおよびKの8ビットの濃度信号に変換される。ここでは、3次元の色変換ルックアップテーブル(LUT)と補間処理を用いて変換が行われる。すなわち、CPU102は、LUTを参照することにより、入力されたRGB信号値の組み合わせ対応した、C、M、Y、K、lcおよびlmそれぞれの濃度値を求める。ここで、LUTには離散的なRGBデータに対する濃度値のみが保持されているので、各色256段階で表現されるRGBの全ての組み合わせに対応すべく保持している複数の濃度値の組みを用いて補間処理を行い入力RGB値の組に対応した濃度値の組を求める。なお、ここで行われる補間処理は公知の技術であるので、その詳細な説明は省略する。色変換処理201で取得される濃度信号値は、入力値と同様に8bitで表現され、256段階の階調値(濃度値)を有する画像データとして出力される。
色変換処理201が施された画像データは、次に、出力γ補正202による変換処理が行われる。出力γ補正部202では、最終的に記録媒体で表現される光学濃度が、入力される濃度信号に対し線形性を保つように、インク色ごとに補正を行う。ここでは各色独立に用意された1次元のルックアップテーブルを参照してγ補正を行う。出力γ補正202の出力信号は、入力値と同様に8bitの濃度値データとなっている。
出力γ補正202から出力された8bitの濃度値データは、次に、量子化処理203が施される。本実施形態のインクジェットプリンタにおいて、記録ヘッドから吐出されるインク滴は一律2ngである。従って、記録媒体の各画素では、2ngのインク滴を記録するか否かの2段階で濃度が表現される。複数の画素が集まったある程度の広さを持つ領域では、インクドットが形成された画素の数によってマクロ的に濃度が表現される。このような濃度表現方法を一般に面積階調法と呼ぶが、面積階調法を適用する記録装置においては、本実施形態のように、多値データを2値データに変換するための量子化処理が必要になる。量子化処理の方法にはいくつかあるが、公知の誤差拡散法やディザ法などを適用することが出来る。量子化処理203で量子化された各色1bitで表される2値の画像データは、インクジェットプリンタに転送され、記録動作が行われる。
以上説明した色変換処理201、出力γ補正202および量子化処理203における最適な変換方法は、記録媒体の種類や記録する画像の種類等によって異なるのが一般的である。特に、色変換処理201と出力γ補正202で用いられるルックアップテーブルは、記録媒体の種類ごとに用意されているのが一般的となっている。
図7は、本発明の第1の実施形態に係るモノクロ記録の場合のインク量決定のための色変換処理を含む、ホストコンピュータ101による画像処理およびそれに関連した処理を示すフローチャートである。
本処理は、ユーザがアプリケーション上で記録を指示すると起動され、先ず、CPU102は記録モードを選択するための画面をCRT108に表示する(ステップS701)。
図8は、この表示画面の例を示す図である。本実施形態のインクジェットプリンタでは、複数種類の記録媒体に記録が可能であり、それぞれの記録媒体に応じて適切な記録モードが用意されている。この記録モードの設定ないし選択は、ユーザが、図8に示す画面において、いくつかの条件に関する入力をすることによって行われる。本実施形態では、オートパレット81で、どのような種類の画像を記録するのか(文書か、写真かなど)を設定する。また、用紙の種類82で、どの種類の記録媒体に記録を行うかを設定する。さらに、グレースケール印刷83のチェックボックスをチェックすることにより、所望のモノクロ画像を記録するためのモノクロモードを設定することができる。
再び図7を参照すると、続くステップS702では、設定された記録モードが、モノクロ写真モードであるか否かを判断する。本実施形態では、この「モノクロ写真モード」は、チェックボックス83によってグレースケール印刷が選択され、かつ用紙の種類82においてプロフォトペーパーが選択された場合に設定される。なお、チェックボックス83によってグレースケール印刷が選択され、用紙の種類82においてプロフォトペーパー以外が選択された場合は、「モノクロ写真モード」以外の、通常のモノクロモード(グレースケール印刷)が設定される。
ステップS702でモノクロ写真モードと判断されたときは、ステップS706に進む。ステップS706では、モノクロ画像を表す色信号における色成分、具体的には、RGBで表現されるカラー情報を破棄する処理を行う。すなわち、画像を表す色信号として用いられるRGB信号をグレートーン(R=G=B)の輝度信号に変換する。この変換は、求める無彩色の輝度信号値をLとすると、例えば、L=0.3R+0.6G+0.1Bという変換式を用い、RGBをLに置き換えることによって行う。この処理によって一応の明度を意識したカラー情報(色成分)の破棄が行われる。ステップS706で色成分の破棄が行われたら、ステップS707へ進む。
ステップS707では、モノクロ写真画像について冷黒調または温黒調の色調整を行うか否かを判断する。これは、図11に示す「モノクロ写真色調調整」という設定画面において、チェックボックスがチェックされたか否かに応じて判断する。
色調調整処理を行うと判断したときは、ステップS708で、図11に示すスライダのスライド量に応じて色調の調整を行う。具体的には、ステップS706で求めたLの値を用い、温黒調の場合は、次の式(1)に従って調整が行われる。
R=INT(255×(L/255)1/(1+m)
G=INT(255×(L/255)1/(1+m)
B=INT(255×(L/255)(1+m)) (1)
ここで、mはユーザによって操作される上記スライダのスライド量に対応したトーン調整係数であり、例えば、0<m<0.5の範囲で調整される。これにより、R、GがBよりも大きな値を示すデータに調整される。すなわち、温黒調に調整されたRGBデータは、R=G>Bとなる。
一方、冷黒調の場合は、次の式(2)に従って調整が行われる。
R=INT(255×(L/255)(1−m)
G=INT(255×(L/255)(1−m)
B=INT(255×(L/255)1/(1−m)) (2)
ここで、mは上記のとおりスライド量に対応したトーン調整係数で、例えば、−0.5<m<0の範囲で調整される。これにより、BがR、Gよりも大きな値を示すデータに調整される。すなわち、冷黒調に調整されたRGBデータは、B>R=Gとなる。
ところで、上述した温黒調や冷黒調の調整は、一次元ルックアップテーブル(LUT)を用いて行うことも可能である。例えば、温黒調や冷黒調の設定段階ごとに一次元LUTを用意し、設定された段階に対応したLUTを用いてRGB信号値を変換するのである。しかし、この場合、温黒調の設定段階数と冷黒調の設定段階数を足した数だけ一次元LUTを用意する必要があり、色調整のための構成が多大で複雑なものとなる。また、温黒調や冷黒調以外の特殊用途で、セピア調、バイオレット調、シアン調などが求められた場合には、さらに、その用途向けに一次元LUTを用意する必要がある。
これに対し、本発明の実施形態では、上記のように温黒調や冷黒調に関する調整によって得られたRGB信号は、これらの信号を入力とする、図9、図10で後述される単一の三次元LUTを用いて色材量信号に変換される。これにより、上述のような設定段階の数だけLUTを用意せずに済ますことができる。換言すれば、本発明の実施形態では、温黒調や冷黒調は色調整として一般化された色変換と同様に実行される。従って、特殊用途のセピア調なども、それに応じたRGB信号を得る処理だけで、同じ単一のLUTを用いて対処することができる。そして、そのLUTによれば、その色調整に際して発色ずれを有効に軽減することができる。
ここで、再び図7に戻る。このステップS708にて色調整が行われた後は、ステップS709に進む。また、ステップS707にて色調整を行わないと判断した場合には、直接、ステップS709に進む。ステップS709では、モノクロ写真モード固有の変換処理2を実行する。すなわち、ステップS708の色調整処理が行われた場合は、上記2つの式に従って調整された色信号(RGB信号)が、変換処理2において色材(C、M、Y、K、lc、lc、lm)に対応した信号に変換される。一方、ステップS708の色調整処理が行われない場合は、ステップS706にて求めたLの値と等しいRGB信号(つまり、L=R=G=B)が、変換処理2において色材(C、M、Y、K、lc、lc、lm)の信号に変換される。
変換処理2は、図6で説明した色変換処理201を含み、この色変換処理201は、モノクロ写真モード専用の3次元ルックアップテーブルを用いて、図9にて後述されるようなインクの用い方を定めるものである。これにより、発色ずれのないモノクロ写真調画像を記録することが可能となる。詳しくは、この色変換処理は、無彩色軸(グレー軸)はもとより本色変換処理による色再現域の全域(総ての色相の、低濃度から高濃度に至る全濃度域)で、ブラックインクが他色インクよりも多く使用されるようにする。すなわち、このような、上記ブラックおよび他色のインクの使用量に対応した信号を生成する。
なお、変換処理2には、図6で説明した色変換処理201を含む一連の画像処理工程(201、202,203)が含まれていることは、前述したとおりである。従って、ステップS709では、色変換処理201により得られた各色インクに対応した8ビットの濃度信号を、出力γ補正処理202、量子化処理203を経て、各色1ビットで表される2値の記録データに変換する。
ここで、再び図7に戻る。ステップS702でモノクロ写真モードではないと判断されたときは、ステップS703に進み、「モノクロ写真モード」以外のモノクロモードが設定されているか否かを判断する。具体的には、ステップS702で説明したように、図8に示すユーザインターフェース画面で「グレースケール印刷」のチェックボックス83がチェックされたか否かを判断する。チェックされていることを検知したときは、ステップS704へ進み、ステップS706の処理と同様、RGBの画像信号をグレートーン(R=G=B)の輝度信号に変換する。その後ステップS705へ進む。一方、グレースケール印刷のチェックボックス83がチェックされていないと判断したときは、カラーモードが設定されているので、そのままステップS705へ進む。
ステップS705では、画像データに対し変換処理1を実行する。変換処理1にも、変換処理2と同様、図6にて説明した一連の画像処理工程(201、202,203)が含まれているが、その色変換処理201の内容が変換処理2のものとは異なっている。具体的には、ステップS704を経ずにステップS705へ至った場合は、変換処理1は、公知のカラーモード用の色変換処理テーブルを用いて、カラー画像を記録するのに必要な各色インクに対応した濃度値信号を生成する。なお、このカラーモード用の色変換処理テーブルにおいて、ブラックインクは、グレー軸と該グレー軸以外の領域を含む色再現域(カラーガマット)の総ての色相で使用されるわけではない。色再現域の一部の領域(具体的には、グレー軸およびその近傍の領域)において使用されるだけである。また、ステップS704を経てステップS705へ至った場合にも、変換処理1は、上述したカラーモード用の色変換処理テーブルを同様に用いる。ただし、カラーデータ(色成分)の破棄が行われているから、図2に示される、グレー軸の色変換を含む、グレースケール画像を記録するのに必要な各色インクに対応した濃度値信号の生成を行う。更に、ステップS705では、色変換処理201により得られた各色インクに対応した8ビットの濃度信号を、出力γ補正処理202、量子化処理203を経て、各色1ビットで表される2値の記録データに変換する。
ステップS705またはステップS709で変換処理が行われた画像データは、2値の記録データとしてインクジェットプリンタ107へ送られてる(ステップS710)。インクジェットプリンタ107では、こうして送られた2値の記録データに基づいて記録媒体に対する記録が実行される。
なお、本実施形態において、モノクロ写真モードが設定されるのは、記録媒体がプロフォトペーパーの場合のみである。従って、ステップS709で施される変換処理2では、プロフォトペーパー専用の処理方法が適用されている。一方、モノクロ写真モードではないと判断された場合に、ステップS705で行われる変換処理1は、複数種類の記録媒体に対応可能となっている。すなわち、色変換処理や出力γ補正は、記録媒体ごとに異なるルックアップテーブルが用意されおり、変換処理1では、それぞれの記録媒体に対応した変換が行われる。ここでは、特に、モノクロ写真モードとそれ以外のモードとの比較を行うために、図7に示すように2つに分岐される処理として説明した。
図9は、変換処理2における色変換処理201で用いるルックアップテーブル(LUT)を模式的に示す図である。図において、(a)〜(g)は、LUTのそれぞれグレー軸ライン、シアンライン、マゼンタライン、イエローライン、レッドライン、グリーンラインおよびブルーラインのテーブルを示している。それぞれの図において、横軸は、LUTのそれぞれのライン上の格子点を示しており、これらの格子点は、上述したRGB信号値によって規定される。縦軸は、それぞれの格子点に対応した、CMYKlclmそれぞれ濃度値、すなわち、そのラインの(格子点の)色を表現するのに用いるそれぞれのインクの量を示している。また、図9のテーブル(a)に示すグレー軸ラインは、LUTにおいてホワイトとブラックの格子点を結ぶラインである。また、図9のテーブル(b)に示すシアンラインは、上記ホワイトからシアンを通りブラックに至るラインであり、色再現域(カラーガマット)においてシアン色相の最大彩度点を通るラインである。図9のテーブル(c)〜(g)についても、シアンラインと同様のものであり、それぞれの色相の最大彩度点を通るラインである。なお、これらの図に示すライン(上の格子点)のインク量は、例えば、パッチを記録しその側色結果に基づいて求められ、また、これらのライン以外の格子点のインク量は補間処理によって定められている。
図9のテーブル(a)〜(g)に示す、本実施形態のLUT上のラインは、図10に示すように、変換処理1の場合の色再現域(カラーガマット)よりも小さい色再現域内のラインであり、また、変換処理1のテーブルとはインクの使用の仕方が大きく異なる。すなわち、モノクロ写真モードでは、ステップS708の色調調整を行っても、基本的にグレーないしブラックによるモノクロ画像であり、色再現域はグレー軸の周囲に彩度がそれほど大きく(高く)ない、小さなガマットとなる。図10は、本実施形態のガマット1001を明度(L)軸の上方から見た図であり、カラー記録の場合のガマット1002と比較して示している。同図に示すように、ガマット1001は、彩度(a、b)の値がガマット1002と比べてかなり小さなものである。
図9の(a)〜(g)で示される本実施形態のLUTは、第1の特徴として、グレー軸(図9(a))およびグレー軸以外の領域(図9(b)〜(g)を含む色再現域内(図10のガマット1001)の、グレー軸並びに各色相における低濃度から高濃度に至る全濃度領域においてブラックインクを用いるようにしている。そして、そのブラックインクは全濃度領域で他の色のインクよりも高い出力値を維持する。また、このブラックインク量は単調に増加している。このように、モノクロ画像を記録するのに、画像データによって規定される総ての濃度域でブラックインクを用いるようにする。これにより、CMYを用いてモノクロ画像を表現することを回避し、それによって、それら3色インクのインク量のわずかなバランスのくずれによる発色ずれを軽減することができる。換言すれば、有彩色のインクが、低濃度領域であってもブラックインクとともに用いられる。この場合に、これら有彩色インクは、粒状感を低減する役割や、互いにバランスを取りながらグレーを形成する基本色としての役割は担っていないので、濃度値が変化しても出力値は単調に増加するのみである。従って、互いに交差することもなく、図1、図2で説明した従来のモノクロモードのように発色ずれが起きる懸念も殆ど無くなる。なお、ここでのブラックインクは、輝度γ≒1.8となるような曲線が例として示されているが、輝度γの値はこれに限ったものではないことはもちろんである。
本実施形態のLUTは、第2の特徴として、それぞれの領域において、ブラックインク以外に少なくとも1つの有彩色インクを用いるようにしている。図9では、シアンとイエローや、マゼンタとイエローの2色の有彩色インクを用いる例を開示している。なお、最暗部の狭い部分で3色が用いられる。そして、これらの有彩色は、それらの出力値を低レベルに保っている。すなわち、本実施形態で用いる有彩色は、当該領域の色相、例えば、図9(b)に示すシアンラインではシアンの色相を表現するべく用いられる。これとともに、その領領域で用いられるブラックインク自体の特性や記録媒体との相対的な特性に起因した発色ずれを抑制するために用いられる。例えば、ブラックインクの特性もしくは相対的な特性が青みがかったグレーないしブラックとなるものであるときは、それを相殺して青みがかった色がでないようにする有彩色を用いる。これは、図9(a)に示すグレー軸でも同様である。図9(a)〜(g)に示す例では、2種類の有彩色インク(領域によって、シアンおよびイエローインク、またはマゼンタおよびイエローインク)のうち少なくとも1種類の有彩色インク(同例では、イエローインク、シアンインクまたはマゼンタインク)を、ブラックインクと同様、低濃度領域から高濃度領域に至る全濃度領域において使用する。そして、それ以外の有彩色インク(領域によってはシアンまたはイエローインクであったりする)については中濃度領域から使用する。このように、ブラックインクとともに、少なくとも1種類の有彩色インクを用いることにより、モノクロ写真画像を記録する際に、ブラックインクの特性に起因した発色ずれを抑制することができる。
これに対し、図1、図2に示す従来の色変換テーブルは、信号値の増減が単調ではなく、所々で各色間の交差が起こっている。このような状態は、発色ずれが発生しやすい状況を生み出してしまう。特に、本実施形態のように吐出量の小さな記録ヘッドを用いた場合には発色ずれはより顕著に現れ、モノクロ写真モードのように安定したモノトーンの画像が要求される場合において大きな画像弊害となる。
なお、低濃度領域からブラックインクを用いることは、粒状感を悪化させる恐れがある。しかし、前述したように、本実施形態のように1ドット当たりの吐出量が充分少なく、明視距離では形成されたドットが殆ど感知されない場合には、粒状感よりもむしろ「発色ずれ」のほうが大きな画像弊害となる。本発明者らは、高品位な写真画質を実現しようとする場合において、適用するインク滴の量に応じて、「粒状感」や「発色ずれ」のような画像弊害の度合いが変異することに着目した。そして、記録媒体でのドットの大きさが問題視されない程度に充分小さければ、粒状感よりも、「発色ずれ」を抑制するほうが重要と判断したものである。しかも、ガマット中、グレー軸以外においても上記の思想は貫かれており、色調調整機能を搭載しても、「発色ずれ」は発生しにくく高品位を保ったモノクロ写真を提供することができる。
記録媒体に形成されたドットの大きさやその目立ち具合は、記録媒体の色味や特性などに応じて変わる。従って、「どのくらいの吐出量であれば、粒状感が問題視されないか」について、一概に断定することは出来ない。しかし、一般に提供されているインクジェットプリンタやこれに適応可能な記録媒体より判断すると、1ドット当たり5ng以下であれば殆ど問題なく、2ng以下であればより好ましいと言える。
変形例
上記の例では、記録しようとする画像が写真と推測される場合、すなわち、グレースケール印刷が選択され、かつ記録媒体としてプロフォトペーパーが選択される場合にのみ、本発明の一実施形態に係る変換処理2が実行される例について説明した。しかし、本実施形態はこの例に限られるものではない。例えば、記録しようとする画像が写真以外であっても、グレースケール印刷が選択されているときは、変換処理2を機能させる形態であってもよい。要するに、記録しようとする画像が写真か否かは問わず、画像をグレースケールで出力するためのモノクロモードが選択されたときに変換処理2を機能させる構成としてもよい。この構成によれば、出力対象の画像がモノクロ写真である場合に限られず、グレースケール画像全般に対して、発色ずれを抑制することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2の実施形態は、上述した第1実施形態とほぼ同様であり、大きく異なる点は、モノクロ写真モードにおいて色調整するためのユーザの操作およびそれに応じた調整値の取得のための構成である。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。なお、本実施形態は、図3〜図6に示した記録システムと同じ構成に基づくものである。
図12は、本発明の第2の施形態に係るモノクロ記録の場合のインク量決定のための色変換処理を含んだ、ホストコンピュータ101による画像処理およびそれに関連した処理を示すフローチャートである。
本処理は、ユーザがアプリケーション上で記録を指示すると起動され、先ず、CPU102は記録モードを選択するための画面をCRT108に表示する(ステップS1201)。
図13は、この表示画面の例を示す図である。本実施形態のインクジェットプリンタでは、複数種類の記録媒体に記録が可能であり、それぞれの記録媒体に応じて適切な記録モードが用意されている。この記録モードの設定ないし選択は、ユーザが、図13に示す画面において、いくつかの条件に関する入力をして行われる。本実施形態では、同図に示すように、テキストボックス1301で、どの種類の記録媒体に記録を行うかを設定することができる。また、ラジオボタン1302で、色および濃度の調整を自動で行うかマニュアルで行うかを設定し、また、チェックボックス1303で、モノクロ印刷を設定する。
再び図12を参照すると、続くステップS1202では、設定された記録モードが、モノクロ写真モードであるか否かを判断する。本実施形態において、この「モノクロ写真モード」は、チェックボックス1303で、モノクロ印刷が選択され、かつテキストボックス1301でプロフォトペーパーが選択された場合に設定される。なお、チェックボックス1303でモノクロ印刷が選択され、テキストボックス1301で用紙の種類としてプロフォトペーパー以外が選択された場合は、「モノクロ写真モード」以外の、通常のモノクロモード(グレースケール印刷)が設定される。
ステップS1202でモノクロ写真モードと判断されたときは、第1実施形態と同様、「カラーデータの破棄」を行うが(ステップS1207)、その前に、ステップS1206で、カラーデータ破棄に用いる係数の入力を行う。第1実施形態で前述したように、カラーデータ破棄では、RGB信号を輝度信号Lに変換するが、その変換式の係数(チャンネルミキシング係数)を入力する。この変換式におけるR、G、Bおのおのの係数0.3、0.6、0.1は一般的ではあるが、ユーザは、不図示のユーザインターフェースを介して、カラーフィルター操作としてこれらの係数を入力し、モノクロ化(カラーデータ破棄)することができる。
以上の工程の後、ステップS1207で、RGBで表現されるカラー情報(色成分)を破棄する処理を行う。これは第1実施形態と同じ処理であり、異なる点は、変換式L=αR+βG+γBにおける係数α、β、γが上記のようにステップS1206で入力された値である。
次に、ステップS1208では、モノクロ写真画像について冷黒調または温黒調の色調整を行うか否かを判断する。これは、図16に示す「モノクロ色調」を調整するスライダの位置に応じて判断される。具体的には、「モノクロ色調」のスライダがニュートラルの位置から温黒調または冷黒調のいずれかの方にスライドされたときは、温黒調または冷黒調の調整を行うと判断する。ステップS1208にて色調整を行うと判断した場合にはステップS1209へ進む。一方、ステップS1208にて色調整を行わないと判断した場合にはそのままステップS1210へ進む。
次に、ステップS1209における色調整について説明する。ここでの色調整は、図16に示す、3つの調整要素である「モノクロ色調」、「濃度」、「コントラスト」の調整の結果として取得されるRGB信号に対して行われる。
図16は、本実施形態に係るマニュアル色調整のためのユーザインターフェースを示す図である。この操作画面は、上述したステップS1201におけるユーザ設定(図13)において、モノクロ写真モードを設定(モノクロ記録1303とプロフォトペーパー1301の選択)し、かつラジオボタン1302でマニュアル調整を選択したときに表示される。すなわち、モノクロ写真モードのときは、「モノクロ色調1601」、「濃度1602」、「コントラスト1603」の調整がアクティブになり、これにより、ユーザはそれぞれのスライダを操作してそれぞれの要素の調整することができる。例えば、「モノクロ色調1601」では、冷黒調にしたいときスライダを「冷黒調」の方へ移動させる。この移動をしたときは、上述したように、ステップS1208において色調整処理を行うと判断することになる。また、「濃度1602」では、濃度を高めたいとき、その程度に応じてスライダを「濃く」の方へ移動させる。また、「コントラスト1603」では、コントラストを強めたいとき、その程度に応じてスライダを「強く」の方へ移動させる。
図16に示す操作画面では、当然上記3つの調整要素について複合的に調整することがある。ユーザが、「モノクロ色調1601」、「濃度1602」、「コントラスト1603」の総てのスライダを操作した場合、本実施形態では、それぞれの移動量に応じて、「コントラスト」→「濃度」→「モノクロ色調」の順にRGB値を変更する。また、3つの要素のうち2つの調整要素のスライダを操作した場合も、上記の順番におけるそれら2つの要素の順番が守られてRGB値の変更が行われる。なお、ユーザが必ずしもこの順で操作するとは限らないことはもちろんである。ユーザが任意の順序でスライダの移動を行うのに応じてそれぞれの移動量を保持しておき、「OK」ボタン(図16)によって設定が確定すると、上記の順にRGB値の変換を行う。
一番目に、コントラスト調整によるRGB値の変更は以下のように行う。コントラストのスライダによる調整値(T)の範囲を−50〜50とするとき、R、G、Bそれぞれの信号に対して、下記の式(3−1)または式(3−2)によって変換を行う。
式(3−1):
R、G、B≦128のとき:

R’=((R/128)^d)×128
G’=((G/128)^d)×128
B’=((B/128)^d)×128
ここで、0≦T≦50のとき:d=1.00+(0.02×T)、
−50≦T<0のとき:d=1.00/(1.00−(0.02×T))
なお、0≦R’、G’、B’≦255であり、dは小数点以下第三位までを有効数値とする。
式(3−2):
128<R、G、Bのとき:

R’=((255−R)/127)^d)×(255−127)
G’=((255−G)/127)^d)×(255−127)
B’=((255−B)/127)^d)×(255−127)
ここで、0≦T≦50のとき:d=1.00+(0.02×T)、
−50≦T<0のとき:d=1.00/(1.00−(0.02×T))
二番目に、濃度調整によるRGB値の変更を以下のように行う。濃度調整のスライダによる調整値(T)の範囲が−50〜50とするとき、R、G、Bそれぞれの信号に対して、下記の式(4−1)または式(4−2)によって変換を行う。
式(4−1)
−25≦T≦50のとき:

R’’=((R’/255)^b)×255
G’’=((G’/255)^b)×255
B’’=((B’/255)^b)×255
ここで、0≦T≦50のとき、b=1.00+(0.02×T)
−25≦T<0のとき、b=1.00/(1.00−(0.02×T))
なお、0≦R’’、G’’、B’’≦ 255、bは小数点以下第三位までを有効数値とする。
式(4−2)
−50≦T<−25のとき:

R’’=((255+c)/255)× (((R’/255)^b)×255)−c
G’’=((255+c)/255)× (((G’/255)^b)×255)−c
B’’=((255+c)/255)× (((B’/255)^b)×255)−c
ここで、b=1.00/1.50、c=(64/25)×(T+25)
三番目に、モノクロ色調のスライダの移動量に応じて、R’’、G’’、B’’それぞれに対して、第1実施形態で前述した温黒調の式(1)または冷黒調の式(2)を用いて、RGB値の変更を行う。
以上のように、ステップS1209では、「モノクロ色調」、「濃度」、「コントラスト」の各調整値が統合的にRGB値に還元される。そして、このRGB値に対し、次のステップS1210で第1実施形態に係る図7のステップS709と同様の「変換処理2」が行われることにより、モノクロ画像に対して種々の調整を行っても発色ずれのない品位の高い画像を記録することができる。
この変換処理2は、第1の実施形態における変換処理2と基本的に同じ処理である。図14Aおよび図14Bは、本実施形態の変換処理2における色変換処理の後工程で用いるルックアップテーブル(LUT)を模式的に示す図であり、一例としてLUTのグレー軸ラインおよびイエローラインのテーブルを示している。図において、第1実施形態に係る図9に示すテーブルと異なる点は、グレー軸ライン(図14A)およびイエローライン(図14B)のいずれのテーブルも、図9に示すテーブル(a)、(d)がマゼンタ(M)を用いているのに対し、淡マゼンタ(lm)を用いている点である。その他、Kを用いる濃度範囲やこのKと他の有彩色のインク量の関係は、第1の実施形態と同じである。
すなわち、本実施形態のLUTも、第1実施形態と同様、第1に、グレー軸(図14A)およびグレー軸以外の色再現域の(図14B)を含む色再現域のそれぞれの領域で、低濃度から高濃度に至る全濃度領域においてブラックインクが用いられる。そして、そのブラックインクは全濃度領域で他の色のインクよりも高い出力値を維持する。また、このブラックインク量は単調に増加している。このように、モノクロ画像を記録するのに、画像データによって規定される総ての濃度域でブラックインクを用いるようにすることにより、CMYを用いてモノクロ画像を表現することを回避し、これにより、それら3色インクのインク量のわずかなバランスのくずれによる発色ずれを防ぐことができる。
第2に、それぞれの色再現域のそれぞれの領域において、ブラックインク以外に、淡マゼンタとイエローといった2色の有彩色インクが用いられる。そして、これらの有彩色は、それらの出力値を低レベルに保っている。すなわち、本実施形態で用いる2色の有彩色またはその一方であるイエローは、当該色再現域の色相、図14Bに示すイエローラインではイエローの色相を表現するべく用いられる。これとともに、その色再現域で用いられるブラックインク自体の特性や記録媒体との相対的な特性に起因した発色ずれを抑制するために用いられる。
このように、イエロー最大彩度点は通常の色分解テーブルではイエロー成分のみが定義され、他の色材は用いない。これに対し、変換処理2で用いるテーブルのようにモノクロ用の小さなガマットのものでは、温黒調、冷黒調といった主流とされる色が決まっているため、あらかじめイエロー最大彩度点を他の色(lm)で調色し色ずれを起こさないようにすることができる。
図15は、変換処理1で用いるLUTによる色再現域(ガマット)と変換処理2で用いるLUTによるガマットを示す図である。同図は、L色空間で表されるそれぞれのガマットをL軸方向から鳥瞰的に観た図である。
同図において、ガマット2001は変換処理2で用いられるLUTのガマットであり、ガマット2002は変換処理1で用いられるLUTのガマットである。また、同図では、それぞれのガマットについて6つの色相ラインを示している。すなわち、ガマット2001において、イエロー、レッド、マゼンタ、ブルー、シアン、グリーンそれぞれの色相ライン2001Y、2001R、2001M、2001B、2001C、2001Gが示されている。図14Bは色相ライン2001Yのテーブルを示したものである。変換処理2で用いるLUTは、第1実施形態と同様、この色相ライン2001Yに限らず、色相ライン2001R、M、B、C、Gを含む総ての色相ラインの、低濃度から高濃度までの全濃度領域(すなわち、色再現域の全域)においてブラックインクが用いられる。そして、このガマット2001は、ガマット2002より小さい色再現域となる。すなわち、モノクロ写真モードでは、ステップS1209の色調調整を行っても、基本的にグレーないしブラックによるモノクロ画像であり、色再現域はグレー軸の周囲に彩度がそれほど大きく(高く)ない、小さなガマットとなる。
(第3実施形態)
上述した第1および第2実施形態では、特に、グレー軸以外の色相でブラックインクを支配的に使うことについて説明したが、グレーインクとブラックインクの2種類を搭載できる、もしくは淡グレーインク、濃グレーインク、ブラックインクの3種類搭載できるシステムでは、それら複数の無彩色インクを支配的に使用するようにすることもできる。この場合、可能であれば濃度信号が単調増加傾向であることが好ましい。そして、有彩色インクは、「発色ずれ」を抑える役割を担うのみであり、有彩色インクの濃度値は無彩色インクの濃度信号値に対し小さな値に設定されることになる。
(他の実施形態)
以上の実施形態においては、図5で示した構成のインクジェット記録システムを例にとり本発明の説明をしたが、本発明の適用はこのような構成に限定されるものではない。図5に示される各機能を実現する構成が、ホストコンピュータとインクジェットプリンタのどちらに備わっていても良いし、全てが一体的に構成された画像形成システムであってもよい。
また、上記の実施形態では、図6で説明した一連の画像処理の全てをホストコンピュータ101のCPU102が行うものとして説明したが、例えば、処理の一部または全部がインクジェットプリンタ107にて行われる構成であってもよい。例えば、色変換処理201と出力γ補正202をホストコンピュータ101にて行い、量子化処理203をインクジェットプリンタ107にて行う形態であってもよい。また、図7で説明した記録モードの入力や設定もホストコンピュータ101ではなく、インクジェットプリンタ107にて行う形態であってもよい。
さらに、図8や図13で説明した記録モード設定のための画面も、記載した内容に限定されるわけではない。例えば、図8では、グレースケール印刷を選択するためのチェックボックス83が用意されているが、例えば、ユーザ自身が画面上で出力画像の色相および彩度を設定できる構成とすることもできる。そして、所定の色相および彩度が設定された場合に、モノクロモードが設定されたと判断するものであってもよい。
上記実施形態においては、6色のインクを吐出可能なインクジェット記録装置を用いて説明を加えてきたが、本発明は、インクジェット記録装置以外の記録装置であっても、複数の色材を用いてカラー画像を表現可能であれば、有効に適用することが出来る。但し、「発色ずれ」や「粒状感」といった現象は、インクジェットプリンタにおける特徴的な画像弊害である。よって本発明は、インクジェット記録装置を適用した場合に、特に有効に活用される。しかし、トナーを色材として用いた電子写真方式の記録装置においてモノクロ画像を記録する場合の色変換処理にも、本発明を適用できることは、以上の説明からも明らかである。
(さらに他の実施形態)
本発明は、上述した各実施形態の機能を実現するように各種のデバイスを動作させるようにそれらデバイスやシステム内のコンピュータに、前記実施形態機能を実現するための図7、図12に示したソフトウェアのプログラムコードを供給するものでもよい。それにより、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(CPUあるいはMPU)を格納されたプログラムに従って前記各種デバイスを動作させることによって実施したものも本発明の範疇に含まれる。
またこの場合、前記ソフトウェアのプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになる。その場合、そのプログラムコード自体、およびそのプログラムコードをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムコードを格納した記憶媒体は本発明を構成する。
かかるプログラムコードを格納する記憶媒体としては例えばフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
またコンピュータが供給されたプログラムコードを実行することにより、前述の実施形態の機能が実現されるだけではない。例えば、そのプログラムコードがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)、あるいは他のアプリケーションソフト等と共同して前述の実施形態の機能が実現される場合にもかかるプログラムコードは本発明の実施形態に含まれる。
さらに供給されたプログラムコードが、コンピュータの機能拡張ボードや接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに格納された後そのプログラムコードの指示に基づいてその機能拡張ボードなどのCPU等が実際の処理の一部または全部を行ってもよい。それによって、前述した実施形態の機能が実現される場合も本発明に含まれる。
従来のグレー画像を記録する場合の色変換用ルックアップテーブル(LUT)の内容を示す図である。 従来の色変換LUTの他の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係わるインクジェットプリンタの主要構成を示す斜視図である。 図3に示した各色インクの記録ヘッドの吐出口面を模式的に示す図である。 上記実施形態のインクジェットプリンタとこれに対するホストコンピュータを有して構成される本実施形態の記録システムを示すブロック図である。 図5に示したCPU102が行う、画像処理を説明するブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係るモノクロ記録の場合のインク量決定のための色変換処理を含んだ、ホストコンピュータ101による画像処理およびそれに関連した処理を示すフローチャートである。 図7の処理で記録モードを選択するためのCRT108の表示画面の例を示す図である。 図7の処理における変換処理2における色変換処理の後工程で用いるルックアップテーブル(LUT)を模式的に示す図である。 第1の実施形態に係るガマットをカラー記録の場合のガマットと比較して示す図である。 第1の実施形態に係る「モノクロ写真色調調整」の画面を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係るモノクロ記録の場合のインク量決定のための色変換処理を含んだ、ホストコンピュータ101による画像処理およびそれに関連した処理を示すフローチャートである。 図12の処理で記録モードを選択するためのCRT108の表示画面の例を示す図である。 図14Aおよび14Bは、図12の処理における変換処理2における色変換処理の後工程で用いるルックアップテーブル(LUT)を模式的に示す図である。 第2の実施形態に係るガマットをカラー記録の場合のガマットと比較して示す図である。 第2の実施形態に係る「マニュアル色調調整」の画面を示す図である。
符号の説明
1 印刷媒体
2 回復ユニット
11K、11lc、11lm、11C、11M、11Y 記録ヘッド
81 オートパレット
82 用紙の種類
83 グレースケール印刷チェックボックス
101 ホストコンピュータ
102 CPU
103 メモリ
104 外部記憶
105 入力部
106 インターフェイス
107 インクジェットプリンタ
201 色変換処理
202 出力γ補正
203 量子化処理

Claims (13)

  1. 画像処理装置において、
    画像を表す色信号を、当該画像を記録するために用いる色材に対応した信号に変換する色変換手段を具え、
    前記色変換手段は、グレー軸と該グレー軸以外の領域を含む色再現域の全域で無彩色の色材が使用されるように前記変換を行うことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記色変換手段は、前記色再現域の全域で、前記無彩色に対応した有彩色の色材が前記無彩色の色材より少なく用いられるように前記変換を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記色再現域はモノクロ画像を記録するための色再現域であり、該モノクロ画像用の色再現域はカラー画像を記録するための色再現域より小さいことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 入力された画像を表す第1の色信号における色成分を破棄した第2の色信号を生成する手段と、
    前記生成された第2の色信号に対して色調整が行われた第3の色信号を生成する手段と、をさらに具え、
    前記色変換手段で変換される色信号は、前記第3の色信号であることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  5. 画像を記録するために用いる色材に対応した信号に基づいて記録媒体に画像を記録する記録装置において、
    画像を表す色信号を、当該画像を記録するために用いる色材に対応した信号に変換する色変換手段を具え、
    前記色変換手段は、グレー軸と該グレー軸以外の領域を含む色再現域の全域で無彩色の色材が使用されるように前記変換を行うことを特徴とする記録装置。
  6. 画像処理方法において、
    画像を表す色信号を、当該画像を記録するために用いる色材に対応した信号に変換する色変換工程を有し、
    前記色変換工程は、グレー軸と該グレー軸以外の領域を含む色再現域の全域で無彩色の色材が使用されるように前記変換を行うことを特徴とする画像処理方法。
  7. 画像処理装置において、
    所定のモノクロ画像を記録するためのモノクロモード、およびカラー画像を記録するためのカラーモードを含む複数の記録モードを設定可能な手段と、
    前記記録モードとしてモノクロモードが設定された場合、前記モノクロ画像を表す色信号を、当該モノクロ画像の記録に用いる色材に対応した信号に変換する第1色変換手段と、
    前記記録モードとしてカラーモードが設定された場合、前記カラー画像を表す色信号を、当該カラー画像の記録に用いる色材に対応した信号に変換する第2変換手段と、を具え、
    前記第1色変換手段は、グレー軸と該グレー軸以外の色相を含む色再現域の全域で無彩色の色材が使用されるように前記変換を行い、
    前記第2色変換手段は、グレー軸と該グレー軸以外の色相を含む色再現域の一部で、前記無彩色の色材が使用されるように前記変換を行い、
    前記第1色変換手段の変換処理に用いる色再現域は、前記第2色変換手段の変換処理に用いる色再現域よりも小さいことを特徴とする画像処理装置。
  8. 画像処理装置において、
    モノクロ画像の色調整を行う色調整手段と、
    前記色調整されたモノクロ画像を表す色信号を、当該モノクロ画像の記録に用いる色材に対応した信号に変換する色変換手段と、を具え、
    前記色変換手段は、グレー軸と該グレー軸以外の各色相を含む色再現域の前記グレー軸および前記各色相における、前記色信号によって規定される総ての濃度域で無彩色の色材が使用されるように前記変換を行うことを特徴とする画像処理装置。
  9. 前記モノクロ画像の色調として異なる色調を設定可能な設定手段をさらに具え、
    前記色調整手段は、前記設定手段による設定結果に基づいて前記色調整を行うことを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 前記色調整手段は、前記モノクロ画像の色調、前記モノクロ画像の濃度および前記モノクロ画像のコントラストのうち少なくとも1つの変更に伴って前記色調整を行うことを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
  11. 画像処理装置において、
    所定のモノクロ画像を記録するためのモノクロモードを設定する手段と、
    前記モノクロモードが設定された場合に、記録対象となる画像を表す色信号における色成分を破棄する手段と、
    前記色成分が破棄された色信号に対して色調整を行う手段と、
    前記色調整された色信号を、前記モノクロ画像の記録に用いる色材に対応した信号に変換する色変換手段と、を具え、
    前記色変換手段は、グレー軸と該グレー軸以外の各色相を含む色再現域内の前記グレー軸および前記各色相における、前記色信号によって規定される、低濃度域から高濃度域に至る総ての濃度域で無彩色の色材が使用されるように前記変換を行うことを特徴とする画像処理装置。
  12. 画像処理方法において、
    モノクロ画像を表す色信号に対して色調整を行う工程と、
    色変換テーブルを用いて、前記色調整されたモノクロ画像を表す色信号を、当該モノクロ画像の記録に用いる色材に対応した信号に変換する工程と、を具え、
    前記色変換テーブルは、グレー軸と該グレー軸以外の各色相を含む色再現域の前記グレー軸および前記各色相における、前記色信号によって規定される総ての濃度域で無彩色の色材が使用されるように前記変換を行うテーブルであることを特徴とする画像処理方法。
  13. 画像を表す色信号を当該画像を記録するために用いる色材の信号に変換するための色変換処理を、コンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記色変換処理は、グレー軸と該グレー軸以外の領域を含む色再現域の全域で無彩色の色材が使用されるように前記変換を行うことを特徴とするプログラム。
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