JP2009012466A - 黒色を合成黒色に変換する方法 - Google Patents

Abstract

【課題】 黒色デジタル印刷を合成カラー印刷に変換する方法またはプロセスを提供する。
【解決手段】 デジタル印刷において黒色を合成黒色に変換する方法であって、（ａ）入力画像の黒色（０，０，０，Ｋ_in）から明るさ調整係数Ｋ₀を確立し、（ｂ）Ｋ₀に等しいシアンＣ₀、マゼンタＭ₀、イエローＹ₀の初期値を設定し、（ｃ）ＧＣＲ戦略によってＣ₀、Ｍ₀、Ｙ₀をＣ₁、Ｍ₁、Ｙ₁、Ｋ₁の値に変換し、（ｄ）Ｃ₁、Ｍ₁、Ｙ₁、Ｋ₁の値について、対応するグレーバランス調整の値Ｃ_out、Ｍ_out、Ｙ_out、Ｋ_outを決定し、（ｅ）Ｃ_out、Ｍ_out、Ｙ_out、Ｋ_outの前記値をデジタルカラー印刷エンジンに入力する。
【選択図】 図１

Description

本開示は、高品質の仕上がり印刷物が求められる場合の黒色デジタル印刷に関する。

従来、黒色インクによるデジタル印刷、例えば周波数変調タイプのインクドット間隔を使用するインクジェットプリンタによるデジタル印刷は、インクドットの配置不良によって粒状性に遭遇してきた。印刷作業の品質のために高濃度で純粋な黒色印刷が必要とされる場合には、印刷エンジンに、より多数の１インチ当たりドット数のインク堆積を与えるというコスト増加なしに黒色印刷の品質を改善することが求められてきた。グレー色調／濃淡色調を与えるために黒色インクが堆積される場合にも、同じ粒状性問題に遭遇してきた。

したがって、デジタル印刷エンジンにおいて黒色印刷の色調を改善する方法または手段を提供すること求められている。

本開示は、純粋な黒色インク／トナーによる黒色デジタル印刷において遭遇する可能性のある粒状性を除去する仕方で合成黒色を形成するために黒色デジタル印刷を合成カラー印刷に変換する方法またはプロセスを説明する。

本開示の方法は、色空間における黒色の座標すなわち０，０，０，Ｋ_inをシアン、マゼンタ、イエローの色空間における座標Ｃ₀，Ｍ₀，Ｙ₀に変換し、それから特定の座標Ｃ₁，Ｍ₁，Ｙ₁，Ｋ₁を与えるためにグレー成分置換ＧＣＲを実行する。これに続いて、印刷媒体上に合成黒色またはプロセス黒色を作り出すために、座標Ｃ_out，Ｍ_out，Ｙ_out，Ｋ_outを与えるためのグレーバランス調整とこれらの色空間座標のデジタル印刷エンジンへの入力とが行われる。ユーザ指定パラメータにしたがってＣＭＹＫ色空間への変換を調整するための対策が行われる。マーキング解像度、カラーモードまたはサービスタイプといった幾つかの異なる基準のいずれかに基づいて明るさ調整、ＧＣＲ戦略またはグレーバランス調整のうちのいずれか１つのために異なるパラメータを入力するユーザのための対策も行われる。印刷エンジンにおける黒色インクまたはトナーの合成変換および直接印刷を動作不能にするユーザのための対策も行われる。

本発明の第１の態様は、デジタル印刷において黒色を合成黒色に変換する方法であって、（ａ）入力画像の黒色（０，０，０，Ｋ_in）から明るさ調整係数Ｋ₀を確立し、（ｂ）Ｋ₀に等しいシアンＣ₀、マゼンタＭ₀、イエローＹ₀の初期値を設定し、（ｃ）ＧＣＲ戦略によってＣ₀、Ｍ₀、Ｙ₀をＣ₁、Ｍ₁、Ｙ₁、Ｋ₁の値に変換し、（ｄ）Ｃ₁、Ｍ₁、Ｙ₁、Ｋ₁の値について、対応するグレーバランス調整の値Ｃ_out、Ｍ_out、Ｙ_out、Ｋ_outを決定し、（ｅ）Ｃ_out、Ｍ_out、Ｙ_out、Ｋ_outの前記値をデジタルカラー印刷エンジンに入力する。

（ａ）は、黒色の値Ｋ_in対Ｋ₀のルックアップテーブルからＫ₀を決定することを含んでもよい。

（ｄ）は、ルックアップテーブルからＣ_out、Ｍ_out、Ｙ_out、Ｋ_outの値を取得することを含んでもよい。

（ｃ）は、ルックアップテーブルからＣ₁、Ｍ₁、Ｙ₁、Ｋ₁の値を取得することを含んでもよい。

図１を参照すると、本開示の本発明の方法またはプロセスのブロックフロー図が示されている。図１において、０，０，０，Ｋ_inで示されるプリントエンジンの色空間座標が明るさ調整関数（システム）１０に入力される。明るさ調整関数１０は図２および表１（ＴＡＢＬＥ Ｉ：図５および６）に示される。入力デジタル画像の画素値Ｋ_inについて、Ｋ₀の値が決定される。

次いで本システムは、特定の入力に関する黒さのための調整係数Ｋ₀を出力し続けて、シアン、マゼンタ、イエロー（ＣＭＹ）色空間座標への変換のためにステップ１４にＫ₀を入力する。ステップ１４の変換は、Ｃ₀＝Ｍ₀＝Ｙ₀＝Ｋ₀という値を得ることによって達成され、Ｃ₀、Ｍ₀、Ｙ₀の値はステップ１６でグレー成分置換（ＧＣＲ）戦略に入力される。ステップ１６のＧＣＲは、図３または表２（ＴＡＢＬＥ ＩＩ：図７〜９）といったグラフを入力し、次いでグレーバランス調整のためにステップ１８に入力される図１のＣ₁、Ｍ₁、Ｙ₁、Ｋ₁で示されるＣＭＹＫの値を得ることによって達成される。

図４および表３（ＴＡＢＬＥ ＩＩＩ：図１０および１１）を参照すると、Ｃ₁、Ｍ₁、Ｙ₁、Ｋ₁という入力値に関して、グラフまたは表から出力値Ｃ_out、Ｍ_out、Ｙ_out、Ｋ_outが得られ、色空間座標のこれらの値は、例えばラスターイメージプロセッサのような印刷エンジンに入力される。

本システムはまた、ステップ１２、１４、１６および１８の動作を不能にして黒色インクまたは黒色トナーで画像を単色印刷するためのユーザ入力コマンドを含み得る。

システム１０はまた、異なるマーキング解像度、カラーモードまたはサービスタイプ、例えば印刷作業または複写作業といったステップ１２、１４、１６、１８のいずれか１つのために異なるパラメータを入力または選択するユーザのための措置を持ち得る。

ステップ１６におけるグレー成分置換はまた、ハイライト領域において黒色インク／トナーを使用しないで（すなわちハイライトにおいてだけＣＭＹインク／トナーを使用して）、例えば中間調が到達されるまでできる限り遅くまで黒色インク／トナーの使用を遅らせる戦略を使用し得る。

ステップ１６におけるグレー成分置換はまた、全ＣＭＹＫインクカバレージを限定する戦略を使用し得る。

本開示の方法は明瞭のために、明るさ調整、ＧＣＲおよびグレーバランス調整のために別々のルックアップテーブル（ＬＵＴ）Ｉ、ＩＩおよびＩＩＩ（表１〜３：図５〜１１）の使用に関して説明されてきたが、これらのテーブルをデジタル的に電子的に単一のルックアップテーブルに結合できることが理解されるだろう。

このように、本開示は、黒色印刷作業の改善された品質を提供するためにカラー印刷エンジンにおいて単色黒色印刷を合成黒色に変換するための独自の方法を説明している。

本開示の方法のフローブロック図である。 特定の入力画像についてＫ_inからＫ₀を決定する値のグラフ表示である。 ＣＭＹ色空間からＣＭＹＫ座標色空間への変換のグラフ表示である。 印刷エンジンへの出力値を決定するためのグレーバランス調整に関するＣＭＹＫ座標の値のグラフ表示である。 特定の入力画像についてＫ_inからＫ₀を決定する表の第１の部分である。 特定の入力画像についてＫ_inからＫ₀を決定する表の第２の部分である。 ＣＭＹ色空間からＣＭＹＫ座標色空間への変換を示す表の第１の部分である。 ＣＭＹ色空間からＣＭＹＫ座標色空間への変換を示す表の第２の部分である。 ＣＭＹ色空間からＣＭＹＫ座標色空間への変換を示す表の第３の部分である。 印刷エンジンへの出力値を決定するためのグレーバランス調整に関するＣＭＹＫ座標の表の第１の部分である。 印刷エンジンへの出力値を決定するためのグレーバランス調整に関するＣＭＹＫ座標の表の第２の部分である。

符号の説明

１０ 明るさ調整関数（システム）
１２ 明るさ調整
１４ ＣＭＹ等変換
１６ ＧＣＲ戦略
１８ グレーバランス調整

Claims (4)

1. デジタル印刷において黒色を合成黒色に変換する方法であって、
   （ａ）入力画像の黒色（０，０，０，Ｋ_in）から明るさ調整係数Ｋ₀を確立し、
   （ｂ）Ｋ₀に等しいシアンＣ₀、マゼンタＭ₀、イエローＹ₀の初期値を設定し、
   （ｃ）ＧＣＲ戦略によってＣ₀、Ｍ₀、Ｙ₀をＣ₁、Ｍ₁、Ｙ₁、Ｋ₁の値に変換し、
   （ｄ）Ｃ₁、Ｍ₁、Ｙ₁、Ｋ₁の値について、対応するグレーバランス調整の値Ｃ_out、Ｍ_out、Ｙ_out、Ｋ_outを決定し、
   （ｅ）Ｃ_out、Ｍ_out、Ｙ_out、Ｋ_outの前記値をデジタルカラー印刷エンジンに入力する、
   黒色を合成黒色に変換する方法。
2. （ａ）は、黒色の値Ｋ_in対Ｋ₀のルックアップテーブルからＫ₀を決定することを含む、請求項１に記載の黒色を合成黒色に変換する方法。
3. （ｄ）は、ルックアップテーブルからＣ_out、Ｍ_out、Ｙ_out、Ｋ_outの値を取得することを含む、請求項１に記載の黒色を合成黒色に変換する方法。
4. （ｃ）は、ルックアップテーブルからＣ₁、Ｍ₁、Ｙ₁、Ｋ₁の値を取得することを含む、請求項１に記載の黒色を合成黒色に変換する方法。

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