JP2000050099A - 印刷不可能な色値を印刷可能な色値に変換する方法、カラ―画像を再生する画像再生システム、及び、この画像再生システムに適した色変換手段を備える制御手段 - Google Patents

印刷不可能な色値を印刷可能な色値に変換する方法、カラ―画像を再生する画像再生システム、及び、この画像再生システムに適した色変換手段を備える制御手段

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、色パラメータにより画成された色
空間に位置する所定の色範囲の境界の外側に位置する第
1の色座標により定められる第1の色値を、この色範囲
の境界上に位置する第2の色座標により定められる第2
の色値に変換する方法に関し、色範囲の境界の非連続的
形状の影響を排除することを目的とする。 【解決手段】 境界からの第1の色座標の距離に応じ
て、境界の延長部を決定し、この延長部に基づいて第2
の色座標を得る。一実施例において、境界の延長部は、
第1の色座標から第1及び第2の距離の間に位置する部
分により定められ。第2の色座標は、境界のこの部分に
位置する色座標の平均により定められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、色パラメータによ
り画成された色空間に位置する所定の色範囲の境界の外
側に位置するこの色空間の第1の色座標により定められ
る第1の色値を、前記色範囲の前記境界上に位置する前
記色空間の第2の色座標により定められる第2の色値に
変換する、選択規則に従って前記色空間において前記第
1の色座標に最も近くに位置する前記境界の部分を決定
する段階を備える方法に関する。
【0002】本発明は、また、色パラメータにより画成
された色空間での色座標に対応する第1の色値信号より
なる電気的入力画像信号を受ける入力手段と、該入力手
段に接続され、対応する色座標が前記色空間に位置する
所定の色範囲内にある第2の色値信号よりなる電気的出
力画像信号を生成する処理手段と、制御手段に接続さ
れ、再生信号を生成する出力手段と、前記出力手段に接
続され、前記所定の色範囲内に位置する色座標を有する
色の再生に適した、供給される画像再生信号に応じたカ
ラー画像を再生する画像再生装置とを備え、前記処理手
段は、前記所定の色範囲の外側に位置する第1の色座標
に対応する第1の色値信号を、前記所定の色範囲の境界
上に位置する第2の色座標に対応する第2の色値信号へ
変換するよう適合された色変換手段を備える、カラー画
像を再生する画像再生システムに関する。
【0003】
【従来の技術】かかる種類の方法は、入力色が例えば印
刷装置等の画像再生装置により再生できない場合の問題
を述べた国際特許出願WO95/22866より公知で
ある。この問題は、例えばスキャナー、ディスプレイ、
又はグラフィックページ合成ソフトウェアプログラム等
の画像信号源が、印刷装置やディスプレイ等の画像再生
装置とは異なる色範囲(色域とも称される)を有するこ
とに起因する。印刷装置では、再生されるべき色範囲
は、主に、インクジェットプリンタの場合には用いられ
る原色インクにより定められ、電子写真式プリンタの場
合は原色トナーにより定められる。
【0004】この問題は、一般には、全入力色範囲を圧
縮して再生可能な出力色範囲に適合させることにより解
決される。この方法の欠点は、元々出力色範囲内にある
値を含む全ての入力色値が変化させられることである。
別の方法は、出力色範囲内にない色値のみを、出力色範
囲の境界の最も近い値に変換する。この方法はクリッピ
ングとして知られている。この方法では、色値が定義さ
れる色空間での入力色と、これに最も近い出力色との間
の最小ユークリッド距離が計算される。この方法は上記
特許出願でも述べられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】クリッピングの周知の
欠点は、互いに異なる入力色値が1つの同じ出力色値に
変換され得ることである。クリッピングの別の欠点は、
隣接する2つの入力色値が互いに離れた2つの出力色値
に変換され得ることである。これは、特に、出力色範囲
の境界が不連続的な形態を有し、色空間での境界が鋭い
外向きの分枝を有する場合に起こる。かかる分枝は、通
常は、原色を混合して得られる低彩度の混合色に比べて
彩度の高い原色に対応している。この場合、入力色空間
のずっと外側にある色値はこれら分枝に最も近いことが
多いため、入力色値は分枝の間にある色値よりも分枝に
対応する色値へ変換されることになる。
【0006】本発明の目的は、これらの欠点を排除する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る方法は、前
記選択規則に従って、前記第1の色座標の前記境界から
の距離に応じて、前記境界の前記最も近い部分を、前記
色空間において前記第1の色座標から遠くに位置する前
記境界の部分だけ延長し、前記境界の前記延長部に基づ
いて前記第2の色座標を得る、各段階を備えることを特
徴とする。
【0008】また、本発明に係る再生システムは、前記
色変換手段は、前記所定の色範囲の境界の延長部に位置
する色座標に基づいて前記第2の色座標に対応する前記
第2の色値信号を生成するよう適合され、該延長部は、
前記第1の色座標からより大きい距離に位置し、前記第
1の色座標の前記境界からの距離に応じて定められるこ
とを特徴とする。
【0009】第1の色座標の最も近くに位置する境界の
部分を変換のために用いることに代えて、より遠くに位
置する境界の部分も考慮される。こうして、より多くの
候補が提供されるため、第2の色座標の決定への境界の
非連続性の影響が低減される。変換される第1の色座標
と境界との間の色空間における距離を考慮することで境
界の延長部の大きさは漸進的に変化し、これにより、境
界の近くに位置する第1の色座標に対して、境界から遠
くに位置する色座標よりも少ない候補が与えられる。
【0010】本方法の別の実施例は、前記延長する段階
が、前記色空間で定義される前記第1の座標から第1及
び第2の距離の間に位置する前記境界の部分を選択する
段階を備え、前記第1の距離は前記境界の前記第1の色
座標に最も近い前記部分と前記第1の色座標との間の距
離に相当し、前記第2の距離は前記第1の距離よりも大
きいことを特徴とする。このようにして、境界の延長部
は明確に決定され、この延長部に対応する色座標は常に
第1の色座標から特定の最大距離内に位置する。
【0011】本方法の有利な一実施例は、前記第1の距
離の定数倍に等しい値だけ前記第1の距離を大きくする
ことにより前記第2の距離を得ることを特徴とする。こ
の場合、第1の色座標が境界に近いほど、選択される境
界の延長部は小さくなり、究極的には第1の色座標に一
致する。こうして、出力色空間内に変換される第1の色
座標への連続的な関係が得られる。
【0012】本発明の一実施例は、更に、前記色空間に
おける2つの色値間の距離を、少なくとも2つの色パラ
メータについての対応する色座標間の差の二乗和に基づ
いて決定することを特徴とする。これは、距離のユーク
リッド定義と等価であり、色空間での一般的な距離の定
義である。明度L、彩度C、及び色相Hに対する色パラ
メータで画成された色空間において、平面内の距離は、
例えば、パラメータL及びCのみにより求められ、空間
内の距離はパラメータL、C、及びHにより求められ
る。
【0013】本方法の更なる実施例は、距離を決定する
際、各色パラメータに対して異なる重み係数で重み付け
された差の二乗和をとることを特徴とする。距離計算の
際に色パラメータの一つ、例えば色相に大きな重みを与
えることにより、色相Hのずれが低減される。本方法の
更なる実施例では、前記境界の前記延長部の前記選択さ
れた色値の平均を求めることにより前記第2の色座標を
得る。境界上に位置する全ての色値を考慮することによ
り、第2の色座標の決定に対する境界形状の非連続性の
影響が低減される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る方法及び再生
装置について、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、スキャナー3から供給される電気的画像信号B
2又はコントローラ4を介して受信された印刷信号Pか
らの電気的画像信号B1を参照してプリンタ2により画
像を印刷するのに適した画像再生装置1の構成を示す図
である。制御ユニット5は各ユニットによる画像信号B
1及びB2の処理を、各ユニットに供給される制御信号
CTRLにより調整する。操作者は制御ユニット5を介
してこの処理に介入することができる。画像信号B1及
びB2は適当なメモリ手段6に一時的に格納され得る。
画像処理ユニット7は、制御ユニット5から与えられる
制御信号CTRLに従って画像信号B1及びB2を処理
し、出力画像信号Oを生成する。出力画像信号Oは、再
生信号Rとしてプリンタ2への供給に適するように出力
手段8により適合される。
【0015】スキャナー3は、CCD等の光電変換器に
より原稿をスキャンし、スキャンされた各画像要素に対
してカラー画像信号R,G,Bを生成するように適合さ
れている。このカラー画像信号は、赤、緑、及び青の各
色の反射光量を連続的に示している。カラー画像信号
R,G,Bは、アナログデジタル変換器により、それぞ
れ8ビットでデジタル形式に変換される。
【0016】同様に、コントローラ4は、例えばページ
合成ワークステーションやデータ処理コンピュータによ
り生成された電気的印刷信号Pをカラー画像信号R,
G,Bへ変換するように適合されている。この場合、印
刷信号Pは特定の文字を特定の色で印刷するための文字
コマンドを含んでおり、コントローラ4は、この文字コ
マンドを各画像要素毎にカラー画像信号R,G,Bへ変
換しなければならない。この処理は、しばしば、ラスタ
ライジングと称される。
【0017】メモリ手段6は、好ましくは少なくとも1
つの完全な画像に対する電気的画像信号R,G,Bをデ
ジタル形式で格納するように適合されている。メモリ手
段6は、例えば、RAM等の半導体メモリや磁気式ディ
スクメモリを備える。画像処理ユニット7は、拡大縮
小、シャープニング、スムーシング等の所要のフィルタ
処理操作、及びスキャナー3又はコントローラ4からの
入力色からプリンタ2の出力色への変換等の画像フィル
タ処理動作制御ユニット5により要求される画像処理操
作を実行する。出力手段8は、8ビット多値出力画像信
号Oを1ビット再生信号Rへ変換する。この処理は、ハ
ーフトーン化とも称される。
【0018】プリンタ2は、光導電体を備える電子写真
式であってよい。光導電体の表面では、レーザ照射又は
LED照射により再生信号Rに応じた帯電像が形成さ
れ、インク粉トナーが現像される。また、プリンタ2
は、インクジェット式であってもよい。インクジェット
式プリンタでは、液体インクが情報担体上に直接噴射さ
れる。3色印刷の場合、通常、シアン、マゼンタ、及び
黄のインク又はトナーが用いられる。4色印刷の場合に
は黒が加えられ、7色印刷の場合には、例えば、赤、
緑、及び青のインク又はトナーが更に加えられる。
【0019】図1に示す画像再生装置1は、カラー複写
機の場合のようにユニットの組立体として示されてい
る。本発明に係る装置は、また、スキャナー3、コント
ローラ4、及びプリンタ2が分離して配置され、適当な
通信網でのみ相互に接続された構成とすることもでき
る。図2は、図1の画像処理ユニット7及び出力手段8
をより詳細に示す。ここで、画像処理ユニット7は、増
幅・オフセット補正ユニット9を備えている。スキャナ
ー3からユニット9へ供給されるカラー画像信号R,
G,Bは、メモリ手段6へ格納される前に、各CCD素
子のオフセット及び増幅の双方について独立に補正され
る。例えば拡大、縮小、画像位置シフト、色変換等の操
作者により要求される画像処理機能を実行可能な機能ユ
ニット10もまた設けられる。
【0020】画像情報のシャープニング及びスムーシン
グや、スキャナー及びプリンタの特性を補正するための
解像度変換等の必要とされる更なる画像処理はフィルタ
ユニット11で実行される。最後に、分離ユニット12
は、供給された入力色をプリンタ2により印刷されるべ
き色に変換する。この場合、供給されるカラー画像信号
R,G,Bは、色印象に関して対応するカラー画像信号
C,M,Y,Kに変換される。分離ユニット12には測
定及び校正により予め得られた変換規則が設けられてい
る。この変換規則は、実時間変換のための係数のマトリ
クスであってもよく、あるいは、各入力色に対する出力
色が特定されたテーブルであってもよい。プリンタ2で
は再生されない色のクリッピングもまた分離ユニット1
2で実行される。このことは、スキャナー3により又は
コントローラ4を介して供給されるR,G,B信号で表
された色のうち、プリンタ2によって再生可能な対応色
が分離ユニット12によりC,M,Y,K信号に見出さ
れない色には、特定の規則に従って再生可能な色が割り
当てられることを意味する。クリッピングの場合、割り
当てられる色は、通常、プリンタ2により再生可能な色
範囲の境界に位置する隣接色である。分離及びクリッピ
ングに加えて、OD補正もまた分離ユニット12で行わ
れる。
【0021】出力手段8は、多値8ビット信号を二値1
ビット信号に変換するハーフトーンユニット13を備え
ている。多値信号に対応するグレイ値表示は、例えば誤
差拡散法即ちディザ法に基づく適当なアルゴリズムによ
り、二値出力信号の群を選択することにより得られる。
バッファ手段14は、プリンタ2へ供給されるべき再生
信号を一時的に格納するために用いられる。
【0022】「色空間」という語を説明するため、図3
に、CIEーLab色空間の色パラメータL,a,bに
おいて起こり得る色範囲を示す。R,G,B又はC,
M,Y,Kで定義される色は装置と独立であるため、1
931年に設立された国際照明委員会(CIE)は装置
と独立の色空間を定義した。かかる色空間の2つがCI
E−Lab色空間及びXYZ色空間である。CIE−X
YZ色空間は、白色を基準として正規化されれば、RG
B色空間からの線形変換により得ることができる。ま
た、CIE−Lab色空間はCIE−XYZ色空間から
非線形変換により得ることができる。この場合も、やは
り白色を基準とすることが必要とされる。CIE−La
b色空間の別の利点は、知覚される明度に対応する非色
パラメータLと、色及び彩度を定義する色パラメータa
及びbとへの分割である。色パラメータa及びbが共に
ゼロであれば、色は問題とならず、白に対するL=10
0と黒に対するL=0との間を動くグレイ値のみが問題
となる。色パラメータa及びbにより構成されるベクト
ルが平面内でなす角は例えば赤や黄等の色を表し、ベク
トルの絶対値は色の彩度を表す。
【0023】図3(A)及び(B)は、プリンタ2によ
り再生可能な特性色範囲15を示す。ここで、彩度が最
大の色値として、インク又はトナーにより構成される原
色C,M,Y,K及びこれらを混合することにより得ら
れる二次色R,G,B、又は、トナー又はインクとして
存在する原色R,G,Bが示されている。上記の色は色
空間に不規則な形状の色範囲15の突出コーナー点を形
成している。原色及び二次色を混合することにより得ら
れる色は一般に彩度が低くL軸に近い。説明のため、図
3(A)及び(B)は、対応する色パラメータの値を色
パラメータL,a,bの三つ組(L,a,b)として示
している。図3(A)は、色範囲15の正面図(「赤」
側)であり、図3(B)は、これに対応する背面図
(「シアン」側)である。色範囲15の境界即ち外表面
が、原色及び二次色の間を凹状に延びる接続線を備える
不連続的な形状を有することが明らかである。
【0024】図3(A)及び(B)は、プリンタ2によ
り再生可能な色範囲15の一例であるが、カラースキャ
ナーにより知覚された原稿の色範囲についても同様の例
を示すことができる。カラーディスプレイにより生成さ
れ得る色範囲についても同じである。図4は、Lab空
間内でのL軸に垂直な種々のL値に対するab平面にお
ける実線19及び破線20を通る2つの異なる色範囲1
7及び18の断面図である。色範囲17及び18が互い
に一致せず、また、色範囲17及び18の境界19及び
20が連続的に延びることなく原色及び二次色により画
成される分枝を有することが明らかであろう。
【0025】図1に示す本発明に係る画像再生装置にお
いて、図4に破線で示される色範囲18は、スキャナー
3により知覚されたままの、又は、コントローラ4を介
して供給されたままの原稿の色範囲に相当する。図4に
実線で示される小さい方の色範囲17は、プリンタ2に
より再生されるべき色範囲に相当する。従って、図2に
示す分離ユニット12は、供給されたRGB色空間の色
をCMYK色空間の対応する色へ変換する役割(実際の
分離)を有するのみならず、大きな入力色範囲をクリッ
ピングしてより小さな出力色範囲を与える役割を有して
いる。ただし、本発明において、この処理が上記色空間
で行われることは本質的ではない。上記の画像再生装置
において、変換が先ずRGB色空間からCIE−XYZ
色空間を経てCIE−Lab色空間へと行われ、次に、
Lab色空間でクリッピング及び分離が行われ、その
後、CMYK色空間への最終的な変換が行われるように
することも可能である。
【0026】図5(A)は、詳細には画成されていない
色空間において、境界が破線20で示される大きな色空
間18を、境界が実線19で示される小さな又は異なる
位置にある色範囲17へ画像化する公知の原理を示して
いる。この原理は圧縮として知られており、より大きな
色範囲18が縮小されたレプリカ21へ圧縮され、レプ
リカ21の全ての色は小さい色範囲17の内側に位置す
る。従って、この場合、圧縮前から小さな色範囲17の
内側にあった色を含めて、圧縮される色範囲18の全て
の色は変化させられる。圧縮の利点は、相互の色差が維
持されることである。しかし、圧縮の欠点は、全ての色
の彩度が低下することである。
【0027】図5(B)は、クリッピングの原理を示
す。この場合、大きな色範囲18の色のうち小さな色範
囲17の外側に位置する色のみが、小さな色範囲17の
境界19上の色へ変換される。しかし、クリッピングの
欠点は、色間の差が消滅し又は増加することである。図
6は、クリッピングの上記欠点を詳細に示す。図6は、
CIE−Lab色空間における色範囲17のL軸に垂直
な平面内の部分を示す。色範囲17の外側にある第1の
色22は、種々のアルゴリズムにより、境界19上に位
置する色へ変換され得る。かかるアルゴリズムの一例と
して、ab平面内での角度により定義される色を保とう
とするクリッピングアルゴリズムがある。これは、クリ
ッピングされる色22をベクトル23に沿ってL軸に向
けてシフトさせることにより行われる。図6において、
L軸の位置は参照番号25で示されている。この場合、
おそらくは彩度及び輝度を犠牲にして色が保持される。
別のクリップアルゴリズムでは、クリッピングされる色
22から最も近い境界19上の点が探索される。これ
は、図6においてベクトル24に沿ったシフトにより示
されている。どのクリッピングアルゴリズムを選択する
かは別にして、色空間における「最小距離」が常に明確
に定義されているわけではない点を認識することは重要
である。
【0028】色空間は、例えば、ユークリッド幾何学空
間として解釈することができる。n個のパラメータで定
義されるn次元空間の場合、2つの点Yi 及びYj の間
の距離ρ(Yi j )は ρ( Yi j )=√((Yi1−Yj1)2+ ... +(Yin−Yjn)2) (1) で与えられる。
【0029】このユークリッド幾何学的距離概念は以下
の記載において用いられるが、例えば、色空間をリーマ
ン空間と解釈すること等により、異なる距離概念を用い
ることも同様に可能である。ユークリッド距離概念から
始めると、例えばCIE−Lab色空間における距離Δ
lab は ΔElab =[(ΔL)2+( Δa)2+( Δb)2]1/2 (2) により与えられる。
【0030】他の色空間でも同様の距離を定義すること
ができる。なお、「色計測委員会(Colour Measurement
Committee)により紹介されたLCH色空間での距離を
表す下記のCMC表現のように、知覚補正を加えること
も可能である。 ΔECMC =[( ΔL/ SL ) 2 +( ΔCab/ SC ) 2 + ( ΔHab/ SH ) 2 ] 1/2 (3) ただし、SL 、SC 、及びSH は知覚補正項である。こ
れに関連して、LCH空間はデカルトLab空間に等価
な円筒空間であることに留意されるべきである。LCH
空間において、H(色相)は角度であり、C(彩度)は
L軸に垂直な平面内でのベクトルの長さを与える。
【0031】上記表現の変形は、変換された色のH値が
より大きな度合いで保持されるように、色成分Hに対し
てより大きな重みを与えることにより得られる。この表
現は、重み付けΔECMC 距離と称される。 ΔECMC ={3/(2+w)[( ΔL* / SL ) 2 +( ΔC* ab/ SC ) 2 + w(ΔH* ab/ SH ) 2]}1/2 (4) なお、典型的なwの値は例えば4である。
【0032】更に、例えばC(彩度)を省略することに
より距離概念を2つの色パラメータに限定することも可
能である。 ΔECMC =[( ΔL* / SL ) 2 +( ΔH* ab/ SH ) 2 1/2 (5) 距離に関する上記の表現を常にグラフィック的に再生で
きるわけではないが、図6は、所与の距離表現におい
て、色値が最も近い色値に変換された場合に起こり得る
問題を適切に表している。最小距離に基づくクリッピン
グアルゴリズムの場合、色値22及び26がそれぞれベ
クトル24及び27に沿って同じ色値28へ変換される
ことは明らかである。更に、図6に示す状況において、
互いに近接する色値26及び29は、遠く離れた色値2
8及び30へ変換される。色範囲の境界19の非連続的
形状がこの原因であることも明らかである。特に、原色
により与えられる色値の間の境界が凹形状である色範囲
は上記の欠点を有することとなる。
【0033】図7は、上記欠点を排除することが可能な
本発明に係るクリッピングアルゴリズムの一実施例を示
す図である。図7は、CIE−Lab色空間のL軸に垂
直な平面内での色範囲17の境界19を示している。色
範囲17は原色及び二次色C,M,Y,R,G,Bによ
り定義される。これらの色値は、対応する符号を付して
示している。この色空間において、色範囲17へ変換さ
れるべき色値31から境界19の最も近い色値への最小
距離Xが決定される。図7において、最も近い色値は色
値Gである。この最小距離Xは円32によって示される
色値31から見た最小範囲を画成する。次に、第1の円
32の半径よりも最小距離XをNで除した値だけ大きな
半径を有する第2の円33を決定することによって、よ
り大きな第2の範囲が決定される。こうして決定された
第1及び第2の範囲は、色範囲17内に、その内部の境
界19上に位置する色値が選択されるようなマージンを
画成する。この境界19の部分が太線34で示されてい
る。この部分上に位置する色値を用いて、色値31が変
換されなければならない色値が決定される。一実施例で
は、円32及び33の間に位置する境界の色値の算術平
均が決定される。また、別の実施例では、線34で示さ
れる平面の中心が決定される。このようにして、色値3
1は色値35へ変換される。
【0034】最小距離Xが小さくなるほど、上記マージ
ンも小さくなるので、境界19の直ぐ近傍に位置する色
値に対して連続的な関係が得られる。原色及び二次色に
対応する色値に起因する境界19の形状の非連続性の影
響は緩和され、これにより、図6に示される問題は、あ
る程度残るにしても大幅に低減される。なお、本発明に
係る方法を平面内の円を参照して説明したが、円形範囲
を球形範囲に置き換えることにより本発明を3次元空間
に適用することができる。また、範囲の形状やマージン
の決定方法を変えることにより他の実施例を得ることも
できる。重要なのは、境界のより大きな部分が変換が行
われるべき最終的な色を決定するのに用いられ、選択さ
れた境界のサイズは最小距離Xの大きさに依存すること
である。
【0035】図8は、図7で説明した本発明に係る方法
の第1の実施例を示す。本方法によれば、ルックアップ
テーブルに、入力され得る色値が入力値として、また、
対応する出力色値が入力値に結合された出力値として、
それぞれ格納される。このように予め定められたルック
アップテーブルからの色値の探索は、常に色値を再計算
するのに比べて迅速に行うことができる。
【0036】先ず、ステップ36では、CMYKプリン
タの第1の再生可能な色値が出力色値として選択され
る。ステップ37において、これに対応する入力値が
R,G,Bの値として決定される。選択可能なCMYK
値及び選択可能なRGB値は共にそれぞれの色空間にお
ける(任意に選択された)グリッドにより定義される。
CMYK値が選択可能なRGB値に正確に対応しない場
合、最も近い選択可能なRGB値が選択される。かかる
分離は、校正平面及び色彩計を参照することにより実行
することができるので、詳細には説明しない。
【0037】ステップ38において、CMYK色値に属
するRGB色値が、対応する入出力色値としてルックア
ップテーブルに格納される。次の再生可能なCMYK値
が、これに対応するRGB色値を見出すべく、新たな選
択ステップ39において選択される。このプロセスはス
テップ40を経て、全ての再生可能なCMYK色値につ
いて繰り返される。こうして、ルックアップテーブル
は、入力色値及びこれに対する再生可能な出力色値によ
り埋められる。
【0038】ルックアップテーブルに存在する出力色値
の一つが起こり得る入力色値に対して選択されなければ
ならない。この目的のため、ステップ41においてRG
B色値である第1の起こり得る入力色値が選択される。
ステップ42では、このRGB値がステップ36〜40
で既に見出されており、従って、ルックアップテーブル
に既に収容されているか否かが判別される。肯定判別さ
れた場合、ステップ52において次の起こり得るRGB
色値が選択される。一方、ステップ42において、選択
されたRGB色値がルックアップテーブルに存在してい
ないと判別された場合は、ステップ44において、この
選択された色値とルックアップテーブルに既に格納され
ている色値との間の最小距離ΔEmin が決定される。こ
の目的のため、上記した表現の何れか一の表現を用いて
色空間での2つの色値間の距離が決定される。この決定
は、必ずしもRGB色空間又はCMYK色空間で行われ
る必要はなく、公知の変換により、例えば装置と独立な
CIE−Lab色空間で行うこともできる。
【0039】必要ならば、色範囲の境界上に位置するR
GB値のみが収容された中間テーブルを用いることもで
きる。かかる中間テーブルはステップ40の後に埋める
ことができる。ステップ45では、ステップ44で見出
された最小距離ΔEmin を用いて図6で述べたマージン
が決定される。この場合、マージンは、選択されたRG
B色値又は例えばCIE−Lab色空間でのその対応値
からの色空間における第1及び第2の距離範囲に位置す
る範囲により決定される。一実施例において、第1の距
離範囲の半径は最小距離ΔEmin で与えられ、第2の距
離範囲の半径は、 ΔEmin +ΔEmin /N (6) で与えられる。
【0040】ここで、Nは好ましくは1より大きい。一
実施例においてNは10である。ただし、上記した式と
は別の関数を用いることも可能である。重要なことは、
第2の距離範囲の半径が最小距離ΔEmin に依存し、Δ
min が小さいほど小さくなることである。ステップ4
6では、ルックアップテーブルに現れ、色範囲の境界上
に位置し、かつ、上記マージンの内側に位置する全ての
RGB値が選択される。ステップ47では、こうして選
択されたRGB色値に基づいて平均RGB色値が決定さ
れる。この場合、平均RGB色値は次式で示すように色
パラメータ(R,G,Bの三つ組で与えられる。
【0041】 (R,G,B)=(ΣRi /n ,ΣGi /n ,ΣBi /n ) (7) なお、nはステップ46で選択されたRGB色値の個数
である。一実施例において、選択された色値に基づいて
各色パラメータに対する算術平均が決定される。ステッ
プ48では、この平均値がルックアップテーブルに存在
し、色範囲の境界上に位置するか否かが判別される。こ
の判別は例えば上述した境界上に位置するRGB値の中
間テーブルを用いて容易に行うことができる。ステップ
48で否定判別されれば、ステップ49において、境界
上に位置する最も近いRGB値が選択される。この場
合、好ましくはステップ46で選択されたRGB値から
選択される。ステップ50では、平均RGB色値又は平
均RGB値に最も近い値に対応し、選択されたRGB色
値の一部を構成するCMYK色値がルックアップテーブ
ルから引き出される。次にステップ51において、CM
YK色値がクリッピングされた色値としてステップ41
又は52で選択されたRGB色値に割り当てられる。
【0042】このプロセスは、ステップ52及び53を
経て、起こり得る全てのRGB色値に対して繰り返され
る。最終的な結果は、再生可能なRGB入力色値の変換
のみならず再生不可能なRGB入力色値の変換が与えら
れたルックアップテーブルであり、後者の変換は本発明
に係る方法に従って得られたものとなる。なお、ステッ
プ47において上記平均を計算することにより平均RG
B色値を決定することに代えて、例えば、球面33によ
り画成される湾曲境界面の中央位置を求めても良い。
【0043】図9は、図2に示す分離ユニット12を詳
細に示す。図9に示す如く、分離ユニット12には、図
8を参照して述べた方法で得られたルックアップテーブ
ルを収容するメモリ手段53が設けられている。この場
合、メモリは好ましくは例えばROM、EPROM等の
半導体メモリである。かかるメモリは高速であり、か
つ、電源を必要としない。しかし、他の装置では、同じ
目的のためにRAMや、更には磁気式又は光学式記憶媒
体を用いることが有利な場合もある。
【0044】RGB色値に対応する8ビット入力色値信
号R,G,Bは入力バッファ54にバッファされた後、
適当なアドレッシング論理部55に供給され、メモリ手
段53に格納されたルックアップテーブルから入力色値
信号に対応する入力アドレスが選択される。この入力ア
ドレスに格納された出力値は、対応する出力色信号C,
M,Y,Kを生成する出力バッファ56を介して読み出
される。
【0045】図9は、本発明に係る分離ユニット12
に、入力色信号から出力色信号への予め計算された変換
が格納される場合を示しているが、この変換を毎回計算
し、又は、少なくとも再生不可能な色値のクリッピング
のみ計算することも同様に可能である。図10は、本発
明の画像再生装置の分離ユニット12の第2実施例を詳
細に示す。この分離ユニット12に設けられたメモリ手
段57は、再生可能な入力色信号R,G,Bの出力色信
号C,M,Y,Kへの変換用のルックアップテーブルの
みを備えている。このルックアップテーブルに存在しな
い入力色信号R,G,Bは、本発明の方法により別途決
定される。この目的のため、分離ユニット12は決定・
制御ユニット58を備えている。決定・制御ユニット5
8では、ルックアップテーブルを参照して変換を決定で
きるか又はこのルックアップテーブルの値に対してクリ
ッピングを実行しなければならないかが判定される。か
かる判定のため、受信された8ビット入力色信号R,
G,Bは一時的に入力バッファ59に格納され、その
後、決定・制御ユニット58は、アドレッシングユニッ
ト60を介して、入力色値がルックアップテーブルに存
在するか否かを検査する。存在すれば、対応する出力色
値が読み出されて出力バッファ61に供給され、この出
力色値に対応する出力色信号C,M,Y,Kが生成され
る。入力色値がルックアップテーブルに存在しなけれ
ば、距離決定ユニット62において、図8を参照して述
べた方法に従って、ルックアップテーブルに収容される
色値との色空間における最小距離ΔEmin が決定され
る。次に、マージン決定ユニット63は、色空間におけ
る図7に示したマージンを決定する。第1選択ユニット
64は、このマージンを用いてメモり手段57からマー
ジン内に位置する色値を選択する。次に、平均化ユニッ
ト65は選択された色値について平均色値を決定する。
第2選択ユニット66は、この平均色値を参照して、図
8に関して述べた方法に従って、ルックアップテーブル
から再生用出力色値を選択する。この出力色値は最終的
に出力バッファ61へ送られる。
【0046】当業者には、ルックアップテーブルを用い
又は常に計算を行うことが、どのような状況下でどの程
度好ましいかは明らかであろう。これは、画像再生装置
の型式のみならず必要なハードウェアのコスト及び速度
にも依存する。ハードウェアに関して、図10で述べた
ユニットをディスクリートデジタル回路として構成して
もよく、又は、中央演算プロセッサにより実行されるソ
フトウェアプログラム内のプログラムモジュールとして
構成してもよい。後者の場合、同じプログラが先ずルッ
クアップテーブルを埋め、続いてこのルックアップテー
ブルを用いるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】受信された電気的画像信号に応じて画像を印刷
する画像再生装置を示す図である。
【図2】図1の画像再生装置における色値信号の処理を
示す図である。
【図3】CIE−Lab色空間での色範囲を示す図であ
る。
【図4】2つの異なる色範囲の断面を示す図である。
【図5】図5(A)は色値の圧縮の原理を示す図であ
る。図5(B)は色値のクリッピングの原理を示す図で
ある。
【図6】色空間での最小距離に基づく色値クリッピング
の種々の例を示す図である。
【図7】色空間の外側に位置する色値を変換する本発明
の原理を示す図である。
【図8】本発明に係る方法を示す図である。
【図9】本発明に係る画像再生装置の第1実施例を示す
図である。
【図10】本発明に係る画像再生装置の第2実施例を示
す図である。
【符号の説明】
1 画像再生装置 2 プリンタ 3 スキャナー 4 コントローラ 6、53、57 メモリ手段 7 画像処理ユニット 8 出力手段 12 分離ユニット 15、17、18 色範囲 19 境界 58 決定・制御ユニット

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色パラメータにより画成された色空間に
    位置する所定の色範囲の境界の外側に位置するこの色空
    間の第1の色座標により定められる第1の色値を、前記
    色範囲の前記境界上に位置する前記色空間の第2の色座
    標により定められる第2の色値に変換する、選択規則に
    従って前記色空間において前記第1の色座標に最も近く
    に位置する前記境界の部分を決定する段階を有する方法
    であって、 前記選択規則に従って、前記第1の色座標の前記境界か
    らの距離に応じて、前記境界の前記最も近い部分を、前
    記色空間において前記第1の色座標から遠くに位置する
    前記境界の部分だけ延長し、 前記境界の前記延長部に基づいて前記第2の色座標を得
    る、各段階を備えることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記延長する段階は、前記色空間で定義
    される前記第1の座標から第1及び第2の距離の間に位
    置する前記境界の部分を選択する段階を備え、 前記第1の距離は、前記境界の前記第1の色座標に最も
    近い部分と前記第1の色座標との間の距離に相当し、 前記第2の距離は、前記第1の距離よりも大きいことを
    特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記第1の距離の定数倍に等しい値だけ
    前記第1の距離を大きくすることにより前記第2の距離
    を得ることを特徴とする請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記色空間における2つの色値間の距離
    を、少なくとも2つの色パラメータについての対応する
    色座標間の差の二乗和に基づいて決定することを特徴と
    する請求項1乃至3のうち何れか1項記載の方法。
  5. 【請求項5】 距離を決定する際、各色パラメータに対
    して異なる重み係数で重み付けされた差の二乗和をとる
    ことを特徴とする請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記境界の前記延長部の選択された色値
    の平均を求めることにより前記第2の色座標を得ること
    を特徴とする請求項2乃至5のうち何れか1項記載の方
    法。
  7. 【請求項7】 前記選択された色値の前記平均値が前記
    所定の色範囲の境界の一部を構成する場合には、前記平
    均値を第2の色値として割り当て、 そうでなければ、前記所定の色範囲の境界上の前記選択
    された色値のうち、前記平均値の最も近くに位置する色
    値を前記第2の色値として割り当てることを特徴とする
    請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記方法をCIE−Lab色空間又はC
    IE−XYZ色空間で実行することを特徴とする請求項
    1乃至7のうち何れか1項記載の方法。
  9. 【請求項9】 色パラメータにより画成された色空間の
    第1の色座標により定められる第1の色値を、前記色空
    間に位置し前記第1の色座標を含まない所定の色範囲の
    境界上に色座標が位置する第2の色値に変換する方法で
    あって、 入力値として前記第1の色値を有し、出力値として前記
    第2の色値を有する、請求項1乃至8のうち何れか1項
    記載の方法により生成した変換テーブルを用いて前記変
    換を行うことを特徴とする方法。
  10. 【請求項10】 色パラメータにより画成された色空間
    での色座標に対応する第1の色値信号よりなる電気的入
    力画像信号を受ける入力手段と、 該入力手段に接続され、対応する色座標が前記色空間に
    位置する所定の色範囲内にある第2の色値信号よりなる
    電気的出力画像信号を生成する処理手段と、 制御手段に接続され、再生信号を生成する出力手段と、 前記出力手段に接続され、前記所定の色範囲内に位置す
    る色座標を有する色の再生に適した、供給される画像再
    生信号に応じたカラー画像を再生する画像再生装置とを
    備え、 前記処理手段は、前記所定の色範囲の外側に位置する第
    1の色座標に対応する第1の色値信号を、前記所定の色
    範囲の境界上に位置する第2の色座標に対応する第2の
    色値信号へ変換するよう適合された色変換手段を備え
    る、カラー画像を再生する画像再生システムであって、 前記色変換手段は、前記所定の色範囲の境界の延長部に
    位置する色座標に基づいて前記第2の色座標に対応する
    前記第2の色値信号を生成するよう適合され、前記延長
    部は、前記第1の色座標からより大きい距離に位置し、
    前記第1の色座標の前記境界からの距離に応じて定めら
    れることを特徴とする画像再生システム。
  11. 【請求項11】 前記色変換手段は、前記第1の色座標
    から前記色空間で定義される第1及び第2の距離の間に
    位置する前記境界の延長部に基づいて前記第2の色値信
    号を生成するよう適合され、前記第1の距離は、前記境
    界の前記第1の座標に最も近い部分と前記第1の座標と
    の距離に相当し、前記第2の距離は前記第1の距離より
    も大きいことを特徴とする請求項10記載の画像再生シ
    ステム。
  12. 【請求項12】 前記色変換手段は、前記境界の前記延
    長部に基づいて前記第2の色値信号を生成し、前記第2
    の距離は、前記第1の距離の定数倍に等しい値だけ大き
    くされていることを特徴とする請求項11記載の画像再
    生システム。
  13. 【請求項13】 前記色変換手段は、色空間の2つの色
    値間の距離を少なくとも2つの色パラメータについての
    対応する色座標間の差の二乗和に基づいて決定すること
    により、前記第2の色値信号を生成するよう適合されて
    いることを特徴とする請求項12記載の画像再生システ
    ム。
  14. 【請求項14】 前記色変換手段は、各色パラメータに
    ついての差の重み付け二乗和に基づいて決定することに
    より、前記第2の色値信号を生成するよう適合されてい
    ることを特徴とする請求項13記載の画像再生システ
    ム。
  15. 【請求項15】 前記色変換手段は、前記境界の前記延
    長部の色値の平均値が所定の色範囲の一部を構成する場
    合には前記平均値に基づいて前記第2の色値信号を生成
    し、そうでない場合には前記所定の色範囲の前記境界上
    に位置する前記平均値に最も近い色値に基づいて前記第
    2の色値信号を生成するよう適合されていることを特徴
    とする請求項11乃至14のうち何れか1項記載の画像
    再生システム。
  16. 【請求項16】 前記色変換手段は、CIE−Lab色
    空間又はCIE−XYZ色空間の色座標に基づいて前記
    第2の色値信号を生成するよう適合されていることを特
    徴とする請求項10乃至14のうち何れか1項記載の画
    像再生システム。
  17. 【請求項17】 前記色変換手段は、対応する入力コー
    ドを受けると所定の出力コードを生成するメモリ手段を
    備え、 前記色変換手段は、前記第1の色座標に対応する入力コ
    ードを前記メモリ手段に供給し、その結果前記メモリ手
    段により生成される前記出力コードを参照して前記第2
    の色値信号を生成するよう適合されていることを特徴と
    する請求項10乃至16のうち何れか1項記載の画像再
    生システム。
  18. 【請求項18】 前記画像再生装置は、供給される画像
    担体にカラー画像を印刷するのに適した印刷装置として
    構成され、前記所定の色範囲は前記印刷装置によって再
    生可能な色範囲に対応することを特徴とする請求項10
    乃至17のうち何れか1項記載の画像再生システム。
  19. 【請求項19】 請求項10乃至17のうち何れか1項
    記載の色変換手段を備える制御手段。
JP19366299A 1998-07-13 1999-07-07 印刷不可能な色値を印刷可能な色値に変換する方法、カラー画像を再生する画像再生システム、及び、この画像再生システムに適した色変換手段を備える制御手段 Expired - Fee Related JP4215348B2 (ja)

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