JP3590341B2 - 温度測定装置及び温度測定方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,基板の温度測定装置及び温度測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスの製造におけるフォトリソグラフィー工程においては,半導体ウエハ(以下,「ウエハ」)の表面にレジスト液を塗布した後の加熱処理(プリベーキング)や,パターンの露光を行った後の加熱処理(ポストエクスポージャーベーキング),各加熱処理後に行われる冷却処理等の種々の熱処理が,例えばウェハを所定温度に維持された熱板上に載置することにより行われている。この場合,歩留まりの向上のために,前記熱処理によるウェハの面内温度は,なるべく均一にさせる必要がある。
【0003】
従って,熱板上に載置されるウェハの温度分布を事前に測定して熱板上での温度特性を把握し,その結果に基づいて適宜補正して,熱板上のウェハを均一に加熱することが重要である。
【0004】
そして,従来そのような熱板上のウェハの温度分布を測定するにあたり,例えば図22に示したような温度測定装置100を用いて,実際のウェハの処理前にウェハの温度分布を把握し,ウェハの温度分布を修正するようにしていた。この温度測定装置100は,主に,実際のウェハと同じ材質で同じ形状の温度測定用ウェハKと,その温度測定用ウェハKに分散されて設けられた温度検出用の温度センサ101と,温度測定用ウェハKとの間を有線であるケーブル102で接続された測定器103とで構成されており,熱板上に載置された温度測定用ウェハKの面内温度を温度センサ101が検出し,そのデータに基づいて測定器103において温度測定が行われるようになっていた。
【0005】
そして,温度測定用ウェハKを熱処理装置内の熱せられた熱板上に載置したり,取り除いたり,熱処理装置間で温度測定用ウェハKを搬送する作業等は,作業員の手作業によって行われていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,このように作業員によって温度測定用ウェハの搬送を行うと,ケーブルを切断しないように気を付けながら,各装置間の狭い場所を運搬する必要があるため,作業効率が悪くなる。また,例えば加熱用の熱板で温度測定が行われた際には,温度測定用ウェハが高温に熱せされており,作業員が温度測定用ウェハを運搬することは,安全性の面からも好ましくない。さらに,作業員が過って温度測定用ウェハを落としたりして,高額の温度測定用ウェハを破損させる危険性も否定できない。
【0007】
本発明は,かかる点に鑑みてなされたものであり,今まで作業員が行っていた作業をできる限り自動化し,上述した弊害を回避する温度測定装置とその温度測定装置を用いた温度測定方法を提供することをその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために,請求項1の温度測定装置は,基板を載置して加熱処理又は冷却処理する熱板を備えた熱処理装置内において基板の面内温度を測定するために用いる温度測定装置であって,基板温度を模擬的に測定するための温度測定用基板と,その温度測定用基板面に設けられた,前記温度測定用基板の温度を検出する温度センサと,前記温度センサの検出データを無線通信により送信する送信装置と,前記送信装置と前記温度測定用基板とを接続する所定長さのケーブルとを有し,前記送信装置は,前記温度測定用基板を前記熱処理装置内に搬入出可能とする搬送アームの所定の位置に載置可能であり,前記搬送アームの移動に伴って,前記送信装置が前記熱処理装置の内側の一部に対して着脱自在となるように構成されていることを特徴としている。
【0009】
この請求項1の発明によれば,本格的な基板処理が開始される前の基板の面内温度を測定するにあたり,温度測定用基板を搬送アームに保持させ,送信装置を搬送アームの前記所定位置に載置することができる。そして,搬送アームが移動して,温度測定用基板を熱処理装置内の熱板上に載置し,この際に搬送アームが,例えば3次元的に移動することによって,送信装置を熱処理装置の内側の一部に装着することができる。さらに,温度センサによって温度測定用基板の温度を検出し,その検出されたデータを送信装置から無線で,例えば温度測定が行われる測定器に送信することができる。また,温度測定が終了すると,搬送アームが温度測定用基板を熱処理装置内から搬出すると共に,送信装置を前記熱処理装置内の前記一部から取り外し,搬送アーム上に載置することができる。このように,温度測定用基板と送信装置の熱処理装置内への搬入出を搬送アームを用いて行い,温度測定用基板の温度の検出データを無線で送ることによって,温度測定用基板の温度測定を自動で行うことができる。従って,従来のように作業員が狭い空間をケーブル破断しないように気を付けながら温度測定用基板を搬送することが無くなり,作業効率が向上する。また,高温の温度測定用基板を作業員が搬送することが無くなるため,作業の安全性が確保される。さらに,温度測定用基板の破損の可能性も著しく低下する。また,温度測定装置が搬送アームに保持されているため,一の熱処理装置の温度測定が終了した後にそのまま作業員が介在することなく次の熱処理装置での温度測定を行うことができるため,温度測定装置の運搬が自動化され,作業効率が向上される。なお,温度センサは,単数でも複数でもよく,複数の場合には,その配置は,分散されている方が好ましい。
【0010】
請求項2の発明によれば,基板を載置して加熱処理又は冷却処理する熱板を備えた熱処理装置内において基板の面内温度を測定するために用いる温度測定装置であって,基板温度を模擬的に測定するための温度測定用基板と,その温度測定用基板面に設けられた,前記温度測定用基板の温度を検出する温度センサと,前記温度センサの検出データを無線通信により送信する送信装置と,前記送信装置と前記温度測定用基板とを接続する所定長さのケーブルとを有し,前記送信装置は,前記温度測定用基板を前記熱処理装置内に搬入出可能とする搬送アームの所定の位置に載置可能であり,前記搬送アームの移動に伴って,前記送信装置が前記熱処理装置の外側の一部に対して着脱自在となるように構成されていることを特徴とする温度測定装置が提供される。
【0011】
請求項2の発明は,請求項1において送信装置を熱処理装置の外側の一部に着脱自在にしたものであり,請求項1と同様に,作業員が温度測定用基板を熱処理装置内に搬送する必要が無くなるため,作業効率が向上され,また作業の安全性も向上される。さらに,送信装置を熱処理装置の外側に装着するようにしたため,請求項1に比べて熱板の熱によって送信装置が悪影響を受けることが抑制される。
【0012】
別の観点から本発明によれば,基板を載置して加熱処理又は冷却処理する熱板を備えた熱処理装置内において基板の面内温度を測定するために用いる温度測定装置であって,基板温度を模擬的に測定するための温度測定用基板と,その温度測定用基板面に設けられた,前記温度測定用基板の温度を検出する温度センサと,前記温度センサの検出データを無線通信により送信する送信装置と,前記送信装置と前記温度測定用基板とを接続する所定長さのケーブルとを有し,前記送信装置は,前記温度測定用基板を前記熱処理装置内に搬入出可能とする搬送手段の一部であって前記熱処理装置と離隔されている位置に取り外し可能でかつ固定可能になっていることを特徴とする温度測定装置が提供される。
【0013】
請求項1や請求項2では,温度測定用基板の温度を測定する際には,送信装置を熱処理装置の一部に装着するようにしたが,請求項3の発明では,送信装置を搬送手段の一部に取り外し可能でかつ固定可能にする。このような場合においても,請求項1又は請求項2と同様にして,従来作業員が行っていた温度測定用基板の熱処理装置への搬入出が自動で行われ,作業効率の向上等が図られる。さらに,送信装置を熱処理装置に接触しないように設けることで,熱処理装置の熱による送信装置への悪影響をより効果的に防止できる。なお,搬送手段の所定の位置は,搬送手段の搬送アームの一部でもよいし,搬送アームに取り付けられた部材の一部であってもよい。
【0014】
かかる請求項1又は請求項2の発明において,前記送信装置と前記熱処理装置の前記一部とが,請求項4のように係止により着脱自在に構成されていてもよいし,請求項5のように磁力により着脱自在に構成されていてもよいし,請求項6のように吸引力により着脱自在に構成されていてもよい。このように,係止等により確実に送信装置を装着することにより,送信装置の落下が防止され,前記着脱プロセスを好適に行うことができる。
【0015】
上述した請求項1〜6の各温度測定装置において,請求項7のように前記送信装置に,前記ケーブルの長さを調節するための調節手段を設けるようにしてもよい。このように,前記ケーブルの長さを調節できるようにすることにより,ケーブルが垂れて熱板に接触したり,ケーブルに過度のテンションが懸かることが防止される。
【0016】
また,前記調節手段が,前記ケーブルを巻き取るためのモータを有するようにしてもよく,このようにすることによりケーブルの長さ調節が好適に行われる。
【0017】
別の観点から請求項8の発明によれば,基板を載置して加熱処理する加熱用の熱板と基板を載置して冷却処理する冷却用の熱板とを有する熱処理装置内において,基板の面内温度を測定するために用いる温度測定装置であって,基板温度を模擬的に測定するための温度測定用基板と,その温度測定用基板面に設けられた,前記温度測定用基板の温度を検出する温度センサと,前記温度センサの検出データを無線通信により送信する送信装置と,前記送信装置と前記温度測定用基板とを接続する所定長さのケーブルとを有し,前記温度測定用基板は,前記冷却用の熱板と前記加熱用の熱板との間を移動自在に構成されており,前記温度測定用基板及び前記送信装置を前記熱処理装置内に搬入出可能とする搬送手段は,上下方向に配置された少なくとも2本の搬送アームを有し,これらの搬送アームは,少なくとも前記熱処理装置内の冷却用の熱板上に移動可能であり,前記送信装置は,前記搬送アームのうちの一の搬送アームに保持可能に構成されており,前記温度測定用基板は,前記搬送アームのうちの前記一の搬送アームより下側に位置する他の搬送アームに保持可能に構成されていることを特徴とする温度測定装置が提供される。
【0018】
本発明によれば,熱処理装置が冷却用の熱板と加熱用の熱板を有する熱処理装置において加熱用の熱板に載置される基板の面内温度を測定するにあたり,温度測定用基板を前記他の搬送アームに保持させ,送信装置を前記一の搬送アームに保持させることができる。そして,前記2本の搬送アームによって,前記温度測定用基板と送信装置を冷却用の熱板上に移動させることができる。また,上側に位置する一の搬送アームをそのままの状態にしたまま,例えば下側に位置する他の搬送アームによって,温度測定用基板を一旦冷却用基板上に載置することができる。そして,例えば冷却用熱板と加熱用熱板間の基板の搬送を行う搬送装置によって,加熱用の熱板上に前記温度測定用基板を載置することができる。その後,温度センサによって温度測定用基板の温度を検出し,その検出されたデータを送信装置から無線で,例えば温度測定が行われる測定器に送信することができる。また,温度測定が終了すると,温度測定用基板が冷却用の熱板上に移され,再び他の搬送アームによって熱処理装置外に搬出することができる。このとき一の搬送アームも他の搬送アームに伴って移動し,送信装置も熱処理装置外に搬出することができる。このように,温度測定用基板と送信装置の熱処理装置内への搬入出を2本の搬送アームを用いて行い,温度測定用基板の温度の検出データを無線で飛ばすことによって,請求項1や2と同様に温度測定用基板の温度測定を自動で行うことができる。従って,請求項1と同様に,作業員が温度測定用基板を熱処理装置に搬送する必要が無くなるため,作業効率が向上され,また作業の安全性も向上される。また,この発明によれば,送信装置と温度測定用基板の両者を熱処理装置内に搬入することができるので,搬送アームが熱処理装置に搬入する位置と測定すべき熱板の位置が離れている場合においても,送信装置と温度測定用基板を繋ぐケーブルの長さ等により制限を受けることなく,好適に温度測定を行うことができる。
【0019】
また,少なくとも前記送信装置の一部が,基板と同じ形状に形成されているようにしてもよい。このように,送信装置の一部を基板と同じ形状にすることにより,搬送アームによる送信装置の保持が容易になり,通常基板の搬送に用いられている既存の搬送アームをそのまま利用することができる。
【0020】
前記発明において,前記熱処理装置の外壁には,窓が設けられていてもよい。このように,熱板処理装置の外壁に窓を設けることにより,熱板処理装置内からの電波が熱板処理装置外に伝わりやすくなり,無線によるデータの送信をより好適に行うことができる。
【0021】
以上で記載した発明において,前記温度センサが温湿度センサであってもよい。これによって温度測定用基板の面内温度だけでなく湿度も測定することができ,その計測した湿度に基づいて,例えば空調装置を調節することで,より好ましい基板の処理環境を実現することができる。
【0022】
また,前記送信装置に,前記温度センサの電源を設けるようにしてもよい。これによって,温度センサの電源を外部から例えばケーブルにより引く必要が無くなるため,温度測定装置自体が簡略化されると共に,温度測定装置の移動範囲も広がる。また,熱処理装置にケーブルを通す隙間を設ける必要がないため,熱処理装置の密閉性が確保され,より正確な温度を測定することができる。
【0023】
さらに前記無線通信がブルートゥース方式であってもよい。このようにブルートゥース方式を用いることにより,混線が防止され,一度に多数の温度測定を好適に行うことが可能となる。なお,ブルートゥース方式とは,使用周波数が,2.4GHZ帯で統一されている無線通信方式をいう。
【0024】
以上で記載した各温度測定装置において,前記送信されたデータを受信し,前記温度測定用の温度を測定する測定器を有し,さらに前記測定結果に基づいて前記温度測定を行った熱板の温度を修正する温度修正手段を有するようにしてもよい。本発明によれば,前記測定器で測定した温度測定用基板の温度に基づいて,前記熱板の温度を自動的に修正することができる。これによって,基板の処理を行う前に基板温度を模擬的に測定し,その測定結果に基づいて基板面内の温度が適切な温度になるように熱板温度を修正する一連の作業が自動化され,作業効率がさらに向上する。また,熱板の温度の修正が,例えば同一のアルゴリズムから成るプログラムによって行われるため,作業員の経験に基づいて行われていた従来に比べて,修正値のばらつきがなく好ましい。
【0025】
また,前記温度測定を行った熱板が,複数のエリアに区画されており,前記熱板の温度の修正は,前記熱板の各エリア毎に個別に行われるようにしてもよい。このように,熱板を複数のエリアに区画して,各エリア毎に前記温度の修正を行うことにより,熱板上のより狭い範囲での温度修正ができるため,基板の面内温度の均一性が向上される。
【0026】
別の観点から本発明によれば,請求項1又は2のいずれかに記載の温度測定装置を用いた温度測定方法であって,前記温度測定用基板を前記搬送アームに載置し,前記送信装置を前記搬送アームの所定位置に載置する工程と,前記温度測定用基板を前記熱処理装置内に搬送する際に,前記送信装置を前記熱処理装置の前記一部に装着させる工程と,前記搬送アームが前記熱処理装置内から退避する工程と,前記温度測定用基板の温度を検出する工程と,前記検出されたデータを前記送信装置から送信する工程と,前記送信されたデータに基づいて前記温度測定用基板の温度を測定する工程とを有することを特徴とする温度測定方法が提供される。
【0027】
かかる温度測定方法によれば,請求項1又は2で記載した基板面内の温度測定が実施できる。すなわち,温度測定用基板を搬送アームに載置し,送信装置を搬送アームの前記所定位置に載置し,その後温度測定用基板を熱処理装置内に搬送する。そして,この搬送の際に,前記送信装置を熱処理装置内の一部に装着させる。搬送アームが熱処理装置から一旦退避し,温度測定用基板が熱板上に載置されると,温度の検出が行われ,そのデータが送信装置から送信され,そのデータに基づいて温度測定用基板の温度の測定が行われる。これによって,一連の温度測定作業が自動で行われるため,請求項1や請求項2と同様に作業効率が向上され,また作業の安全性も向上される。
【0028】
別の観点から本発明によれば,請求項3に記載の温度測定装置を用いた温度測定方法であって,前記温度測定用基板を前記搬送手段に載置し,前記送信装置を前記搬送手段の一部に取り付けて固定する工程と,前記温度測定用基板を前記熱処理装置内に搬送する工程と,前記搬送手段が前記熱処理装置内から退避する工程と,前記熱板上に載置された前記温度測定用基板の温度を検出する工程と,前記検出されたデータを前記送信装置から送信する工程と,前記送信されたデータに基づいて前記温度測定用基板の温度を測定する工程とを有することを特徴とする温度測定方法が提供される。
【0029】
かかる温度測定方法によれば,請求項3の温度測定装置を用いた基板温度の模擬的な温度測定が実行できる。これによって,請求項3と同様に従来作業員が行っていた作業が自動化され,作業効率が向上し,作業の安全性が確保される。
【0030】
別の観点から本発明によれば,請求項8又は9のいずれかに記載の温度測定装置を用いた温度測定方法であって,前記温度測定用基板を前記他の搬送アームに保持させ,前記送信装置を前記一の搬送アームに保持させる工程と,前記温度測定用基板及び前記送信装置を前記熱処理装置内の冷却用の熱板上に移動させる工程と,前記温度測定用基板を加熱用の熱板上に載置する工程と,前記温度測定用基板の温度を検出する工程と,前記検出されたデータを前記送信装置から送信する工程と,前記送信されたデータに基づいて前記温度測定用基板の温度を測定する工程とを有することを特徴とする温度測定方法が提供される。
【0031】
かかる温度測定方法によれば,基板面内の温度測定が実行できる。これによって,加熱用熱板と冷却用熱板を有する熱処理装置の当該温度測定においても自動化することができる。したがって,温度測定の作業効率が向上し,作業の安全性も確保される。
【0032】
かかる発明において,前記測定結果に基づいて,前記温度測定を行った熱板の温度を修正する工程を有するようにしてもよい。かかる温度測定方法によれば,前記温度測定の結果に基づいて,前記熱板の温度を自動的に修正することができる。これによって,基板の処理を行う前に基板温度を模擬的に測定し,その測定結果に基づいて基板面内の温度が適切な温度になるように熱板温度を修正するという一連の作業が自動化され,作業効率がさらに向上する。また,熱板の温度の当該修正が,例えば一定のアルゴリズムから成るプログラムによって行われるため,作業員の経験に基づいて行われていた従来に比べて,修正値のばらつきが無くなり好ましい。
【0033】
前記温度測定が行われた熱板が,複数のエリアに区画されており,前記熱板の温度の修正は,前記各エリア毎に個別に行われるようにしてもよい。このように,熱板を複数のエリアに区画して,各エリア毎に前記温度の修正を行うことにより,熱板上のより狭い範囲での温度修正が可能となるため,基板の面内温度の均一性が向上される。
【0034】
別の観点の発明によれば,基板を載置して加熱処理又は冷却処理する熱板を備えた熱処理装置内において基板の面内温度を測定する温度測定方法であって,前記熱処理装置の基板処理の直前に基板が搬入される処理装置において,請求項1〜14のいずれかに記載の温度測定装置を用いて温度測定を行う工程と,前記熱処理装置において,請求項1〜14のいずれかに記載の温度測定装置を用いて温度測定を行う工程と,前記熱処理装置における温度測定と前記処理装置における温度測定との結果に基づいて,前記処理装置における温度を調節する工程とを有することを特徴とする温度測定方法が提供される。なお,ここでいう処理装置には,前記熱処理装置に基板が搬入される前に予め基板温度を所定の温度に加熱して置くための予備加熱装置等が含まれる。
【0035】
かかる温度測定方法によれば,前記熱処理装置における基板の処理の直前に,当該基板が搬入される処理装置と前記熱処理装置において,請求項1〜14のいずれかに記載の温度測定装置を用いた温度測定を行い,この処理装置における温度測定と前記熱処理装置における温度測定の結果に基づいて前記処理装置の温度を適切な温度に調節することができる。したがって,例えば前記処理装置から前記熱処理装置に搬送する際に基板の温度が低下する場合には,前記測定結果に基づいて,その搬送時の温度低下を考慮して前記処理装置の温度を高く設定し直すことができる。こうすることにより,前記熱処理装置での加熱時間が前記温度低下分の加熱時間だけ短縮することができるので,スループットの向上が図られる。また前記温度測定を請求項1〜14に記載の温度測定装置を用いて行うため,一連の温度測定が自動化され,作業効率の向上が図られる。
また,別の観点による本発明は,基板を載置して加熱処理する加熱用の熱板と基板を載置して冷却処理する冷却用の熱板とを有する熱処理装置内において,基板の面内温度を測定するために用いる温度測定装置であって,基板温度を模擬的に測定するための温度測定用基板と,その温度測定用基板面に設けられた,前記温度測定用基板の温度を検出する温度センサと,前記温度センサの検出データを測定器に送信する送信装置と,前記送信装置と前記温度測定用基板とを接続する所定長さのケーブルとを有し,前記温度測定用基板は,前記冷却用の熱板と前記加熱用の熱板との間を移動自在に構成されており,前記温度測定用基板及び前記送信装置を前記熱処理装置内に搬入出可能とする搬送手段は,上下方向に配置された少なくとも2本の搬送アームを有し,これらの搬送アームは,少なくとも前記熱処理装置内の冷却用の熱板上に移動可能であり,前記送信装置は,少なくとも一部が基板と同形状に形成され,前記搬送アームのうちの一の搬送アームに保持可能に構成されており,前記温度測定用基板は,前記搬送アームのうちの前記一の搬送アームより下側に位置する他の搬送アームに保持可能に構成されていることを特徴とする。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は,ウェハWのフォトリソグラフィー工程で行われる加熱処理で用いられる熱処理装置としての加熱処理装置1の縦断面図である。
【0037】
この加熱処理装置1のケーシング1aの中央部には,ウェハWを載置して加熱する厚みのある円盤形状の熱板2が設けられている。この熱板2には,加熱の熱源となるヒータ3が内蔵されており,ヒータ3は温度調節器であるコントローラ4によってその発熱量が制御できるようになっている。また,熱板2には,熱板2の温度を測定する熱板温度センサ2aが設けられており,コントローラ4に当該温度測定結果が入力されるようになっている。したがって,コントローラ4が熱板温度センサ2aの結果に基づいてヒータ3の発熱量を調節し,熱板2が設定温度T0に維持されるようになっている。
【0038】
熱板2の下方には,ウェハWを搬入出する際に,ウェハWを支持し,昇降させるための昇降ピン5が複数個設けられている。この昇降ピン5は,昇降駆動機構6により上下に移動自在であり,熱板2の下方から熱板2を貫通し,熱板2上に突出できるように構成されている。
【0039】
また,ケーシング1aの側面には,ウェハWを搬入出させるための搬送口7が設けられており,その搬送口7には,加熱処理装置1内の温度等の雰囲気を維持するための搬送口7を開閉自在なシャッタ8が設けられている。
【0040】
図2は,前記加熱処理装置1において,ウェハWの処理前にウェハの面内温度を測定するための温度測定装置10とその温度測定装置10からのデータを無線で受信する受信装置11と当該データに基づいてウェハ面内の温度を測定する測定器としてのロガー12の概略を示す斜視図である。
【0041】
温度測定装置10は,ウェハW温度を模擬的に測定するための温度測定用ウェハSと,温度測定用ウェハSの温度の検出データを受信装置11に送信するための送信装置13とを有している。また,温度測定用ウェハSと送信装置13とは,所定長さのケーブル14によって接続されている。
【0042】
温度測定用ウェハSは,通常のウェハWと同じ材質である,例えばシリコンによって形成されており,温度測定用ウェハSの形状も通常のウェハWと同一になるように形成されている。温度測定用ウェハSの上面には,図3に示すように,複数の温度センサ15が,例えば温度測定用ウェハSの中心を中心とする同一円周上に等間隔に配置され,さらにその外周にも同心円状に配置されている。これにより,これらの各温度センサ15によって温度測定用ウェハSの面内温度を偏り無く検出できるように構成されている。なお,温度センサ15は,その数が限定されるものではなく,単数であってもよい。また,温度センサ15の配置も限定されず,一方向若しくは直交する二方向に並べて設けるようにしてもよい。また,熱板2に設けられたヒータ3が所定のパターンに配置されている場合には,ヒータ温度測定用ウェハSを熱板2上に載置したときに,温度センサ15がヒータパターン上に位置するように各温度センサを配置してもよく,ヒータパターン間に位置するように配置してもよい。
【0043】
また,各温度センサ15は,温度測定用ウェハSに接続されているケーブル14にそれぞれ接続されており,各温度センサ15によって検出したデータをケーブル14を通じて送信装置13に伝送できるように構成されている。
【0044】
一方,送信装置13は,外形が例えば直方体形状に成形されている。送信装置13は,ケーブル14を介して伝送された各温度センサ15からの検出データを受信装置11に無線で送信する無線通信機能を有している。なお,この無線通信には,例えばブルートゥース方式が用いられる。
【0045】
また,送信装置13の下面には,図2に示すように凹部16が設けられている。当該凹部16は,外側から内側に向かって2段階に凹むように設けられており,後述する搬送アーム22上の載置部24と,加熱処理装置1のケーシング1aの外側に設けられた係止部材としての支持部材17に配置したときに係合するように形成されている。
【0046】
当該支持部材17は,図1,図4に示すようにケーシング1aの外側であって,搬送口7の上方に位置する着脱位置Pに設けられている。支持部材17は,図5に示すように四角形状の垂直板18と,当該垂直板18の下部から水平に伸びる2本の支持アーム19とを有しており,送信装置13をこの垂直板18と支持アーム19とで支持できるようになっている。このとき,当該支持アーム19が上述した送信装置13の凹部16と適合して,送信装置13のY方向のずれを防止できるようになっている。また,支持アーム19の先端上部には,凸状のストッパ20が設けられており,送信装置13がX方向にずれることを防止できるようになっている。これによって,送信装置13が支持部材17に配置自在となり,送信装置13が着脱位置Pに着脱自在となる。また,支持部材17には,送信装置13の接近を検出する検出センサ21が設けられている。なお,検出センサ21には,送信装置13が接近すべき時に当該検出センサ21が送信装置13の接近を検出できない場合に警告を発するアラーム機能を取り付けるようにしてもよい。
【0047】
送信装置13内には,温度センサ15の電源と前記検出データを無線で送信するための電源となる充電可能な図示しない電池が設けられており,外部から電力を供給することなく温度測定を行い,そのデータを受信装置11に送信できるように構成されている。なお,送信装置13内に記憶部を設け,温度センサ15からの検出データを一旦記憶させておき,温度を測定するための所定時間の経過後に一括して送信するようにしてもよい。
【0048】
ケーブル14には,例えば弛みや捻れを抑制するために平面からみて幅のあり,柔軟性のあるものが使用される。また,ケーブル14の長さは,送信装置13が前記着脱位置Pに装着され,温度測定用ウェハSが熱板2上に載置された際に,ケーブル14に必要以上のテンションが掛からないような長さに定められる。
【0049】
また,図2に示した受信装置11は,送信装置13からの温度の検出データを受信し,当該検出データをケーブル22を介して温度測定器であるロガー12に送信できるようになっている。ロガー12は,受信装置11から送信された検出データに基づいて温度測定用ウェハSの面内温度を測定することができる。また,ロガー12は,複数の温度センサ15の位置に対応する測定温度を表示する機能,当該測定温度をサンプリング時間毎に時系列的に表示する機能,各温度センサ15の位置毎のデータを一定時間内蓄えて,例えば平均値,偏差値等の数学的加工を行った後に当該数値を表示する機能等を有している。なお,受信装置11とロガー12とは,一体的に構成されていてもよい。ロガー12は,図1に示すようにその測定温度のデータを温度修正手段としてのコンピュータ装置23に送信可能に構成されており,ロガー12で測定された測定温度が,ウェハWの所望の処理温度,すなわち熱板2の設定温度T0の許容範囲内にない場合にのみ当該測定温度のデータがコンピュータ装置23に送られるようになっている。
【0050】
このコンピュータ装置23には,熱板2の設定温度T0と前記温度測定結果に基づいて熱板2の温度を調節するための補正値を算出するプログラムが組み込まれており,ロガー12から温度測定結果を受信すると,例えば自動的にプログラムが実行され,一定のアルゴリズムに従って補正値が算出されるようになっている。コンピュータ装置23は,上述したコントローラ4に接続されており,算出した補正値をコントローラ4に送信できるようになっている。当該補正値は,例えば熱板温度センサ2aの検出温度のオフセット値であり,当該補正値が送信されたコントローラ4では,当該補正値に基づいて熱板温度センサ2aにオフセットをかけ,熱板温度センサ2aが温度センサ15の測定温度と同じ温度を認識するようになっている。したがって,コントローラ4が,温度センサ15と同じ温度を表示する熱板温度センサ2aの温度に基づいてヒータ3を調節し,最終的には温度測定用ウェハSの温度が設定温度T0に近づくように調節される。なお,コンピュータ装置23とコントローラ4は温度修正手段を構成する。
【0051】
一方,温度測定用ウェハSを加熱処理装置1に搬送するにあたり,図4に示すような,搬送アーム25が使用される。この搬送アーム25は,加熱処理時に通常のウェハWを搬送するものであり,ウェハWの周縁部を支持するために略3/4円環状のC字型に構成されたフレーム部25aと,このフレーム部25aと一体に形成され,かつ前記フレーム部25aを支持するためのアーム部25bとで構成されている。また,搬送アーム25は,搬送基台26上に支持されており,搬送基台26に設けられた図示しない駆動機構によって,搬送基台26の前後(図4中のX方向)に移動可能になっている。これにより,搬送アーム25は,加熱処理装置1の搬送口7を通って,熱板2の上方まで移動できるようになっている。また,搬送基台26自体が上下方向に移動可能に構成されており,搬送アーム25もその移動に伴って上下方向に移動可能になっている。
【0052】
また,搬送アーム25のアーム部25b上面の中央部には,送信装置13を載置可能な載置部27が設けられている。載置部27は,図6に示すように一定の長さを有する垂直板27aと当該垂直板27aからX方向正方向に伸びる水平板27bとを有しており,当該送信装置13は,この水平板27b上に載置されるようになっている。このとき,送信装置13の凹部16が水平板27bのY方向の側部に適合するようになっている。また,水平板27bのY方向側の長さは,上述した支持部材17の2本の支持アーム19間の長さよりも短く形成されており,水平板27bが支持アーム19間に進入できるようになっている。水平板27bのX方向の両端部には,凸状のストッパ27cが設けられており,送信装置13を載置した際に送信装置13がX方向にずれることを防止できるようになっている。また,水平板27bの中央部には,送信装置13の落下を防止するための吸引口28が設けられており,送信装置13を水平板27bに吸着できるようになっている。なお,載置部27からフレーム部25aに保持された温度測定用ウェハSまでの距離が,加熱処理装置1における熱板2から前記着脱位置Pまでの距離より長くなるように構成される。
【0053】
次に,以上のように構成されている温度測定装置10を用いた,ウェハWの加熱処理前に行われる温度測定のプロセスについて説明する。
【0054】
温度測定を行う前に,熱板2を設定温度T0,例えば150℃に加熱し,ウェハWの加熱処理が行える状態にしておく。そして,先ず作業員が図4に示したように,温度測定用ウェハSを搬送アーム25のフレーム部25aに載置し,送信装置13を載置部27の水平部27b上に載置する。この際,吸引口28からの吸引によって送信装置13が水平部27bに吸着される。次に,加熱処理装置1のシャッタ8が開放され,図7に示すように搬送アーム25がX方向正方向に移動し,温度測定用ウェハSを熱板2の上方まで搬送する。このとき搬送アーム25の載置部27上の送信装置13は,ケーシング1aの着脱位置Pの少し上方に到達する。このとき検出センサ21が送信装置13を検出し,この検出をトリガとして吸引口28からの吸引が停止される。次に,搬送アーム25が下降し,温度測定用ウェハSは予め上昇して待機していた昇降ピン5に支持され,送信装置13は,図8に示すように,送信装置13がケーシング1a側の支持部材17上に支持され,着脱位置Pに装着される。
【0055】
送信装置13が支持部材17に装着されると,搬送アーム25が一旦加熱処理装置1内から退避し,シャッタ8が閉鎖される。一方,昇降ピン5に支持された温度測定用ウェハSは,昇降ピン5の下降に伴って下降し,熱板2上に載置される。温度測定用ウェハSが熱板2上に載置されて所定時間が経過し,温度測定用ウェハSの面内温度が安定したところで,温度測定が開始される。
【0056】
温度測定が開始されると,先ず,温度測定用ウェハS面上に設けられている温度センサ15によって,各測定ポイントの温度を検出する。そして,それらの検出データがケーブル14を介して,着脱位置Pに装着されている送信装置13に伝送される。次に,送信装置13から当該検出データが無線通信によって送信され,受信装置11において受信される。そして,送信装置13からロガー12に当該検出データを送信され,当該検出データを受信したロガー12では,当該検出データに基づいて温度測定用ウェハSの温度が測定される。そして,その測定温度がウェハWの所望の処理温度,すなわち設定温度T0である150℃の許容範囲内であった場合には,その時点で温度測定が終了される。一方,測定温度が許容範囲にない場合には,その測定結果のデータがコンピュータ装置23に送信され,コンピュータ装置23において,上述したプログラムが実行され,熱板温度センサ2aに対する補正値が算出される。
【0057】
コンピュータ装置23で補正値が算出されると,その補正値に基づいてコントローラ4における熱板温度センサ2aがオフセットされる。例えば測定温度が149℃で,設定温度T0が150℃の場合には,補正値1℃が算出され,熱板温度センサ2aの検出温度を実際の150℃から−1℃にオフセットし,149℃に変更される。
【0058】
オフセットされた熱板温度センサ2aの温度に基づいて熱板2の温度が調節された後,再び上述した温度測定が行われ,温度測定用ウェハSの温度が設定温度T0の許容範囲内に入るまでこの温度測定が繰り返される。そして,温度測定用ウェハSの測定温度が前記許容範囲に入ると温度測定が終了する。
【0059】
温度測定が終了すると,昇降ピン5によって温度測定用ウェハSが上昇され,その後,搬送アーム25が搬送口7から進入し,図9に示すように熱板2と温度測定用ウェハSとの間に移動する。次に温度測定用ウェハSを搬入したときの逆を辿るようにして,搬送アーム25が上昇し,フレーム部25aが温度測定用ウェハSを保持し,載置部27が送信装置13を載置する。このとき吸引口28からの吸引が開始され,送信装置13は水平板27bに吸着される。その後,搬送アーム25がX方向負方向に移動し,加熱処理装置1から退避して,図4に示すように搬送基台26上に戻される。そして,他の熱処理装置における温度測定を行わない場合には,温度測定用ウェハSと送信装置13が搬送アーム25上から取り除かれ一連の温度測定プロセスが終了する。
【0060】
以上の実施の形態によれば,温度測定装置10を搬送アーム25で搬送可能にし,さらに送信装置13を加熱処理装置1の着脱位置Pに着脱自在としたため,従来作業員が行っていた温度測定用ウェハSの熱板2上への設置等の作業を,搬送アーム25を用いて自動化することができる。また,既存の搬送アーム25を利用できるので,新しく温度測定装置10を搬送するための機構を取り付けることによって装置が複雑化することが防止できる。
【0061】
また,コンピュータ装置23によって,温度測定用ウェハSの温度の測定結果に基づいて自動的に補正値を算出し,熱板2の温度を調節することができるので,温度測定用ウェハSの温度を目標温度の許容値内に収めるまでの作業が自動化され,作業効率が向上する。また,作業員でなく一定のアルゴリズムを有するプログラムによって補正値が算出されるため,補正値のばらつきが抑制される。
【0062】
また,無線通信の方式にブルートゥース方式を採用したため,混線等が防止されるため,近い場所で無線通信が使用されている場合においても,好適に当該温度測定を実施することができる。
【0063】
以上の実施の形態では,送信装置13の着脱位置Pとの着脱は,支持部材17上への支持によって行ったが,磁力を用いて行ってもよい。この場合,例えば図10に示すように,着脱位置Pにソレノイド35を設け,送信装置13を着脱位置Pに着脱自在にする。また,着脱位置Pに送信装置13の接近を検出する検出センサ36を設け,前記実施の形態と同様に送信装置13の接近を検出するようにする。一方,搬送アーム25側には,載置部27の代わりに送信装置13の四隅を固定する係止部材37を設け,送信装置13が水平方向にずれないようにする。そして,送信装置13が搬送アーム25によって着脱位置P付近に搬送されると,検出センサ36が送信装置13を検出し,当該検出をトリガとして磁力発生手段であるソレノイド35がONに切り替えられて,送信装置13が着脱位置Pに装着される。また,搬送アーム25が送信装置13を受け取る際には,ソレノイド35がOFFにされ,搬送装置13が係止部材37に落とし込まれる。
【0064】
また,磁力の代わりに吸引力を用いて着脱自在としてもよい。この場合には,例えば着脱位置P側に吸引口を設けて,その吸引口からの吸引の動停止によって着脱自在にできる。
【0065】
以上の実施の形態において,受信装置11,ロガー12及びコンピュータ装置32を個別に設けていたが,受信装置11とロガー12の機能をコンピュータ装置32内にソフトとして組み込み,コンピュータ装置32のみで送信装置13からの検出データの受信,測定,補正値の算出等を行うようにしてもよい。
【0066】
上述した実施の形態で用いた送信装置13にケーブル14の長さを調節する調節手段を設けてもよい。このような場合,例えば図11に示すように送信装置40内に,ケーブル14を巻き取るための回転体41と,その回転体41を駆動させるための,例えばモータ42と,そのモータ42の稼動を制御するための制御装置43とを設ける。そして,送信装置40と温度測定用ウェハSの距離が短くなってケーブル14が弛む場合には,ケーブル14が巻かれケーブル14の長さを短く調節し,反対に送信装置40と温度測定用ウェハSの距離が長くなった場合には,ケーブル14を延ばすように調節する。こうすることによって,ケーブル14が常に一定のテンションを保つことができるため,例えばケーブル14が弛んで熱板2に接触してケーブル14破損したり,ケーブル14に過剰の張力がかかって切断したりすることが防止される。
【0067】
以上の実施の形態では,温度測定時に送信装置13を加熱処理装置1側に装着させていたが,搬送アーム25を有する搬送手段側の所定位置に固定して設けるようにしてもよい。以下,このような場合について第2の実施の形態として説明する。なお,第2の実施の形態で言及しない構成要素は,前記第1の実施の形態と同様とする。
【0068】
図12に示すように,ウェハWを搬送する搬送アーム50の搬送基台51には,通常,搬送アーム50のフレーム部50aにウェハWが正確に保持されているか否かを検出するためのセンサ52を有するセンサスタンド53が設けられる。このセンサスタンド53は,搬送アーム50が搬送基台51上にある時に,センサ52がフレーム部50aの先端部の上方に位置するように設けられる。また,このセンサスタンド53には,送信装置54が取り外し可能でかつ固定可能になっている。また,温度測定用ウェハSが加熱処理装置1内に搬送される際にも送信装置54はセンサスタンド53上に固定されていることから,ケーブル55の長さは,第1の実施の形態に比べて長く設けられる。
【0069】
そして,温度測定用ウェハSを用いて温度測定を行う際には,先ず,送信装置54を前記センサスタンド53に固定し,温度測定用ウェハSを搬送アーム50のフレーム部50aに載置する。その後第1の実施の形態と同様にして温度測定用ウェハSが加熱処理装置1内に搬送され,熱板2上に載置される。その後温度測定用ウェハSの温度測定が開始されるが,図13に示すように送信装置54はセンサスタンド53上にあるため,温度測定中は,搬送基台51の移動が制限される。そして第1の実施の形態同様に温度測定がされ,必要な場合には,熱板2の温度が調節される。このように,送信装置54を搬送基台51側に設け,加熱処理装置1と離隔して温度測定することによって,送信装置54に対する熱板2からの熱の影響を最小限に抑えることができ,送信装置54の破損等を回避できる。
【0070】
次に,第3の実施の形態として,ウェハWを載置して加熱する加熱用の熱板とウェハWを冷却する冷却用の熱板とが設けられている熱処理装置において,上述した第1及び第2の実施の形態と同様な事前の温度測定を行う温度測定装置について説明する。
【0071】
図14は,ウェハWの加熱処理と冷却処理を同じ装置内で行うことのできる熱処理装置としての加熱・冷却装置60を模式的に示す縦断面図であり,図15は,その加熱・冷却装置60の横断面図である。
【0072】
加熱・冷却装置60内には,冷却用の熱板としての冷却板61と加熱用の熱板62が並べられて設けられている。冷却板61及び熱板62は,厚みのある円盤状に形成されている。
【0073】
冷却板61には,図示しない例えばペルチェ素子等が内蔵されており,冷却板61を所定温度に冷却することができるようになっている。また,冷却板61の下方には,ウェハWを冷却板61上に載置する際に,ウェハWを支持し,昇降させるための昇降ピン63が設けられている。この昇降ピン63は,昇降駆動機構64により上下に移動自在であり,冷却板61の下方から冷却板61を貫通し,冷却板61上に突出できるように構成されている。
【0074】
一方,熱板62には,第1,第2の実施の形態における熱板2と同様にヒータ65と熱板温度センサ62aが内蔵されており,熱板62の温度は,コントローラ66が熱板温度センサ62aの温度に基づいてヒータ65の発熱量を制御することによって設定温度に維持されるようになっている。
【0075】
熱板62の下方には,冷却板61と同様に昇降ピン67と昇降駆動機構68とが設けられており,この昇降ピン67によって,ウェハWを熱板62上に載置自在になっている。
【0076】
また,図15に示すように冷却板61と熱板62との間には,ウェハWを冷却板61から熱板62に搬送し,またウェハWを熱板62から冷却板61に搬送するための搬送装置69が設けられている。
【0077】
加熱・冷却装置60のケーシング60aの冷却板62側には,ウェハWを加熱・冷却装置60内に搬入出するための搬送口70が設けられている。また,この搬送口70には,加熱・冷却装置60内の雰囲気を所定の雰囲気に維持するためのシャッタ71が設けられている。
【0078】
図16は,前記加熱・冷却処理装置60において,ウェハWの処理前にウェハの面内温度を測定するための温度測定装置75と,当該温度測定装置75からのデータを無線通信により受信する受信装置76と,当該受信装置76からのデータに基づいてウェハ面内の温度を測定する測定器としてのロガー77との概略を示す斜視図である。
【0079】
温度測定装置75の構成は,およそ第1の実施の形態における温度測定装置10と同様であり,温度センサ78を複数有する温度測定用ウェハS,送信装置79及びその温度測定用ウェハSと送信装置79とを接続するケーブル80とで構成されている。ただし,送信装置79は,下部が温度測定用ウェハSと同じ略円盤形状で形成されており,温度測定用ウェハSと同じである後述する搬送アーム86によって保持可能に構成されている。
【0080】
ロガー77は,第1の実施の形態で記載したロガー12と同様の構成,機能を有しており,受信装置76からのデータを受信し,そのデータに基づいて温度測定を行い,必要な場合には,その測定データを図14に示すように熱板温度センサ62aのオフセット値としての補正値を算出するコンピュータ装置81に送信できるように構成されている。
【0081】
また,図17に示すように,温度測定用ウェハSを加熱・冷却装置60内に搬入出するための搬送手段として,2本の搬送アーム85,86が備えられている。2本の搬送アーム85,86は,搬送基台87上に上下方向に重ねられて配置されている。また,各搬送アーム85,86は,個別に移動可能に構成されており,それぞれが独立して,加熱・冷却装置60内への移動を行うことができる。
【0082】
なお,加熱・冷却装置60のケーシング60aには,図14に示すように窓88が設けられており,加熱・冷却装置60内から外部への無線通信を行う際に,より電波が通り易いようになっている。
【0083】
次に,以上のように構成された温度測定装置75を用いた,ウェハWの加熱・冷却処理前の温度測定のプロセスについて説明する。
【0084】
温度測定を行う前に,第1の実施の形態と同様に熱板62を設定温度T1,例えば150℃に加熱し,ウェハWの加熱処理が行える状態にする。そして,先ず作業員が図18に示したように,上側に位置する搬送アーム86にウェハW型の送信装置79を載置し,下側に位置する搬送アーム85に温度測定用ウェハSを載置する。なお,この際に,後でケーブル80が伸張する方向を考慮し,搬送アーム86の移動方向と直角方向に,ケーブル80が伸びるように送信装置79を載置する。
【0085】
次に,加熱・冷却処理装置1のシャッタ71が開放され,搬送アーム86及び搬送アーム85が,加熱・冷却装置60の搬送口70から冷却板61上方に移動し,図19に示すように温度測定用ウェハSと送信装置79が冷却板61上方に位置する。そして,温度測定用ウェハSが昇降ピン63に受け渡され,搬送アーム86が加熱・冷却装置60内から退避するとともに,温度測定用ウェハSが冷却板61上に一旦載置される。冷却板61に載置された温度測定用ウェハSは,次に搬送装置69によって熱板62の昇降ピン67に受け渡され,図20に示すように熱板62上に載置される。なお,搬送アーム85は,この間送信装置79を保持したまま冷却板61上方で待機している。
【0086】
その後,温度測定用ウェハSが熱板62上に載置されて所定時間が経過し,温度測定用ウェハSの面内温度が安定したところで,第1の実施の形態で記載した温度測定と同様の温度測定が行われる。
【0087】
すなわち,各温度センサ78で検出した温度の検出データがケーブル80を介して送信装置79に送られ,さらにその検出データが受信装置76に無線通信によって送信される。そして,当該検出データはロガー77に送信され,当該検出データを受信したロガー77では,その検出データに基づいて温度が測定され,その測定温度が温度測定用ウェハSの目標温度,すなわち設定温度T1の許容範囲内であるか否かが判断される。そして,その測定温度が許容範囲内であった場合には,その時点で温度測定が終了される。また,前記測定温度が許容範囲にない場合には,その測定温度のデータがコンピュータ装置81に送信され,コンピュータ装置81において,上述した実施の形態と同様にして当該測定温度と熱板2の温度との差であり,熱板温度センサ62aのオフセット値となる補正値が算出される。そして当該補正値がコントローラ66に送信され,当該補正値に基づいて熱板温度センサ62aがオフセットされることによって,熱板2の温度が微調整される。その後再び上述した温度測定が行われ,温度測定用ウェハSの温度が目標温度の許容範囲内に入るまでこの温度測定が繰り返され,温度測定用ウェハSの測定温度が前記許容範囲に入ると温度測定が終了する。
【0088】
温度測定が終了すると,再び温度測定用ウェハSが熱板62上から冷却板61上に戻され,さらに冷却板61上から搬送アーム85に受け渡される。その後,搬送アーム85と搬送アーム86が同時に加熱・冷却装置60から退却し,搬送基台87上に戻される。そして,他の熱処理装置における温度測定を行わない場合には,温度測定用ウェハSと送信装置79が搬送アーム85及び86上から取り外され一連の温度測定プロセスが終了する。
【0089】
この第3の実施の形態によれば,温度測定用ウェハSと送信装置79を搬送アーム85及び搬送アーム86によって,加熱・冷却装置60内に搬送可能にしたため,従来作業員が行っていた温度測定用ウェハSの熱板62上への設置等の作業が自動化できる。また,温度測定用ウェハSと送信装置79とを独立して稼動する異なる搬送アームによって搬送可能としたため,本実施の形態のように,冷却用の熱板としての冷却板61と加熱用の熱板62とを有し,温度測定を行わない冷却板61側に搬送口70が設けられている場合においても,温度測定中に温度測定用ウェハSと送信装置79の両方を加熱・冷却装置60内に滞在させることができ,さらに温度測定用ウェハSと送信装置79とを障害物のない略直線上に配置することができるため,ケーブル80による制限を受けず好適に温度測定を行うことができる。
【0090】
また,送信装置79の一部をウェハWと同じ形状に形成したため,ウェハWを搬送する既存の搬送アームを用いて送信装置79の搬送を行うことができる。
【0091】
以上の実施の形態では,ウェハ面内の温度修正を単一のヒータによって一括して行っていたが,熱板を複数のエリア区画し,そのエリア毎にウェハ面内の温度を修正してもよい。このような場合,例えば図21に示すように,熱板90を熱板90の中心で直角に交差する2本の直線によって4等分し,その区画された各エリア90a,90b,90c,90d毎に個別のヒータ91a,91b,91c,91dを設ける。
【0092】
そして,上述した実施の形態と同様にして,温度測定用ウェハS面内上に分散されて設けられる各温度センサからの検出データをロガー92で受信し,その検出データに基づいて各エリア90a〜90d毎の温度を測定できるようになっている。また,ロガー92において,各エリア90a〜90d毎に,その測定結果が温度測定用ウェハSの目標温度の許容範囲内にあるか否かが判断され,許容範囲内にない場合には,コンピュータ装置93によって各エリア90a〜90d毎に上述した補正値が算出されるようになっている。さらに,コントローラ94は,その補正値に基づいて各ヒータ91a〜91dを個別に制御し,各エリア90a〜90d毎に熱板90の温度が微調節される。そして,最終的には,熱板90上に載置された温度測定用ウェハSの測定温度が設定温度T1に近づくように修正される。このように,温度測定用ウェハSの測定結果に基づいて,各エリア90a〜90d毎に調節することによって,より狭い範囲での温度修正が行われ,より均一に面内温度を調節することができる。
【0093】
また,以上の実施の形態では,温度測定用ウェハSの面内温度を検出するセンサとして温度センサを用いていたが,温度センサの代わりに温湿度センサを設けるようにしてもよい。このように,温湿度センサを用いることにより,温度測定用ウェハSの面内湿度も測定することができるため,事前にウェハの面内の湿度を把握し,その測定結果に基づいて,例えば熱処理装置内の雰囲気調節を行い,より好ましい環境でのウェハ処理が実現できる。また,温度に加え,温度測定用ウェハSの面内付近の気流速度を測定することも提案される。
【0094】
さらに,以上の実施の形態で記載した熱処理装置に加え,この熱処理装置でウェハWの処理が行われる直前にウェハWが搬入される処理装置,例えば予備加熱装置においても上述した温度測定を行うようにしてもよい。予備加熱装置は,加熱処理装置における高温の加熱処理が行われる前に,予めある程度ウェハWの温度を上昇させておくためのものである。そして,この予備加熱装置から加熱処理装置にウェハWが搬送される際にウェハWの温度が低下することが認められている。そこで,上述した事前の温度測定を予備加熱装置と加熱処理装置との両方で行い,その両測定結果に基づいて,搬送時の温度低下を見越した温度に予備加熱装置内を調整するようにする。こうすることにより,前記温度低下分の加熱処理装置におけるウェハWの加熱時間が短縮されるため,スループットの向上が図られる。
【0095】
以上の実施の形態にかかる温度測定装置は,加熱処理が行われる熱板上に載置されたウェハの面内温度を測定する場合に用いられていたが,冷却処理する熱板上のウェハ温度を測定する場合においても応用できる。
【0096】
また,以上で説明した実施の形態は,半導体ウェハデバイス製造プロセスのフォトリソグラフィー工程におけるウェハWの熱処理装置についてであったが,本発明は半導体ウェハ以外の基板例えばLCD基板の熱処理装置においても応用できる。
【0097】
【発明の効果】
本発明によれば,基板を処理する前に基板の面内温度を測定する際に,従来作業員が行っていた熱処理装置内への温度測定装置の搬送作業が自動化される。それによって,当該温度測定が迅速かつ正確に行われ,作業効率が向上し,さらに人が行う作業が減少するので作業の安全性が確保される。
【0098】
特に,加熱用の熱板と冷却用の熱板の両方を有する熱処理装置においても,事前の温度測定を自動的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態における熱処理装置を示す縦断面の説明図である。
【図2】第1の実施の形態における温度測定装置の概略を示す斜視図である。
【図3】図2の温度測定装置の温度測定用ウェハの平面図である。
【図4】温度測定装置を搬送する搬送アームの斜視図である。
【図5】着脱位置に設けられた支持部材の概略を示す斜視図である。
【図6】搬送アームに設けられた載置部の概略を示す斜視図である。
【図7】加熱処理装置内に温度測定用ウェハが搬送された状態を示す状態図である。
【図8】送信装置が着脱位置に装着された状態を示す斜視図である。
【図9】搬送アームが加熱処理装置内に進入した際の状態を示す加熱処理装置の縦断面の説明図である。
【図10】着脱位置にソレノイドを設けた場合の搬送アームの斜視図である。
【図11】送信装置の他の構成例を示した説明図である。
【図12】送信装置を固定して設ける温度測定装置を用いた場合の搬送アームの斜視図である。
【図13】加熱処理装置内に温度測定用ウェハを搬送し終えた搬送アームの斜視図である。
【図14】第3の実施の形態における加熱・冷却装置の縦断面の説明図である。
【図15】図14の横断面の説明図である。
【図16】第3の実施の形態における温度測定装置の概略を示す斜視図である。
【図17】第3の実施の形態で用いられる搬送アームの斜視図である。
【図18】温度測定装置を2本の搬送アームに載置した場合の搬送アームを側面からみた場合の説明図である。
【図19】温度測定装置が冷却板上に搬送された状態を模式的に示す説明図である。
【図20】温度測定装置の温度測定用ウェハが熱板上に載置された状態を模式的に示す説明図である。
【図21】ヒータを分割して設けた場合の熱板を示す説明図である。
【図22】従来の温度測定装置の概略を示す説明図である。
【符号の説明】
1 加熱処理装置
2 熱板
3 ヒータ
10 温度測定装置
12 ロガー
13 送信装置
14 ケーブル
15 温度センサ
17 支持部材
20 搬送アーム
27 載置部
P 着脱位置
W ウェハ
S 温度測定用ウェハ
Claims (20)
- 基板を載置して加熱処理又は冷却処理する熱板を備えた熱処理装置内において基板の面内温度を測定するために用いる温度測定装置であって,
基板温度を模擬的に測定するための温度測定用基板と,
その温度測定用基板面に設けられた,前記温度測定用基板の温度を検出する温度センサと,
前記温度センサの検出データを無線通信により送信する送信装置と,
前記送信装置と前記温度測定用基板とを接続する所定長さのケーブルとを有し,
前記送信装置は,前記温度測定用基板を前記熱処理装置内に搬入出可能とする搬送アームの所定の位置に載置可能であり,
前記搬送アームの移動に伴って,前記送信装置が前記熱処理装置の内側の一部に対して着脱自在となるように構成されていることを特徴とする,温度測定装置。 - 基板を載置して加熱処理又は冷却処理する熱板を備えた熱処理装置内において基板の面内温度を測定するために用いる温度測定装置であって,
基板温度を模擬的に測定するための温度測定用基板と,
その温度測定用基板面に設けられた,前記温度測定用基板の温度を検出する温度センサと,
前記温度センサの検出データを無線通信により送信する送信装置と,
前記送信装置と前記温度測定用基板とを接続する所定長さのケーブルとを有し,
前記送信装置は,前記温度測定用基板を前記熱処理装置内に搬入出可能とする搬送アームの所定の位置に載置可能であり,
前記搬送アームの移動に伴って,前記送信装置が前記熱処理装置の外側の一部に対して着脱自在となるように構成されていることを特徴とする,温度測定装置。 - 基板を載置して加熱処理又は冷却処理する熱板を備えた熱処理装置内において基板の面内温度を測定するために用いる温度測定装置であって,
基板温度を模擬的に測定するための温度測定用基板と,
その温度測定用基板面に設けられた,前記温度測定用基板の温度を検出する温度センサと,
前記温度センサの検出データを無線通信により送信する送信装置と,
前記送信装置と前記温度測定用基板とを接続する所定長さのケーブルとを有し,
前記送信装置は,前記温度測定用基板を前記熱処理装置内に搬入出可能とする搬送手段の一部であって前記熱処理装置と離隔されている位置に取り外し可能でかつ固定可能になっていることを特徴とする,温度測定装置。 - 前記送信装置と前記熱処理装置の前記一部とは,係止により着脱自在に構成されていることを特徴とする,請求項1又は2のいずれかに記載の温度測定装置。
- 前記送信装置と前記熱処理装置の前記一部とは,磁力により着脱自在に構成されていることを特徴とする,請求項1又は2のいずれかに記載の温度測定装置。
- 前記送信装置と前記熱処理装置の前記一部とは,吸引力により着脱自在に構成されていることを特徴とする,請求項1又は2のいずれかに記載の温度測定装置。
- 前記送信装置には,前記ケーブルの長さを調節するための調節手段が設けられていることを特徴とする,請求項1,2,3,4,5又は6のいずれかに記載の温度測定装置。
- 基板を載置して加熱処理する加熱用の熱板と基板を載置して冷却処理する冷却用の熱板とを有する熱処理装置内において,基板の面内温度を測定するために用いる温度測定装置であって,
基板温度を模擬的に測定するための温度測定用基板と,
その温度測定用基板面に設けられた,前記温度測定用基板の温度を検出する温度センサと,
前記温度センサの検出データを無線通信により送信する送信装置と,
前記送信装置と前記温度測定用基板とを接続する所定長さのケーブルとを有し,
前記温度測定用基板は,前記冷却用の熱板と前記加熱用の熱板との間を移動自在に構成されており,
前記温度測定用基板及び前記送信装置を前記熱処理装置内に搬入出可能とする搬送手段は,上下方向に配置された少なくとも2本の搬送アームを有し,これらの搬送アームは,少なくとも前記熱処理装置内の冷却用の熱板上に移動可能であり,
前記送信装置は,前記搬送アームのうちの一の搬送アームに保持可能に構成されており,
前記温度測定用基板は,前記搬送アームのうちの前記一の搬送アームより下側に位置する他の搬送アームに保持可能に構成されていることを特徴とする,温度測定装置。 - 少なくとも前記送信装置の一部は,基板と同じ形状に形成されていることを特徴とする,請求項8に記載の温度測定装置。
- 前記熱処理装置の外壁には,窓が設けられていることを特徴とする,請求項9に記載の温度測定装置。
- 前記温度センサが温湿度センサであることを特徴とする,請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9又は10のいずれかに記載の温度測定装置。
- 前記送信装置には,前記温度センサの電源が設けられていることを特徴とする,請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10又は11のいずれかに記載の温度測定装置。
- 前記送信されたデータを受信し,前記温度測定用基板の温度を測定する測定器を有し,
さらに前記測定結果に基づいて前記温度測定を行った熱板の温度を修正する温度修正手段を有することを特徴とする,請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11又は12のいずれかに記載の温度測定装置。 - 前記温度測定を行った熱板は,複数のエリアに区画されており,前記熱板の温度の修正は,前記熱板の各エリア毎に個別に行われることを特徴とする,請求項13に記載の温度測定装置。
- 請求項1又は2のいずれかに記載の温度測定装置を用いた温度測定方法であって,
前記温度測定用基板を前記搬送アームに載置し,前記送信装置を前記搬送アームの所定位置に載置する工程と,
前記温度測定用基板を前記熱処理装置内に搬送する際に,前記送信装置を前記熱処理装置の前記一部に装着させる工程と,
前記搬送アームが前記熱処理装置内から退避する工程と,
前記熱板上に載置された前記温度測定用基板の温度を検出する工程と,
前記検出データを前記送信装置から送信する工程と,
前記送信されたデータに基づいて前記温度測定用基板の温度を測定する工程とを有することを特徴とする,温度測定方法。 - 請求項3に記載の温度測定装置を用いた温度測定方法であって,
前記温度測定用基板を前記搬送手段に載置し,前記送信装置を前記搬送手段の一部に取り付けて固定する工程と,
前記温度測定用基板を前記熱処理装置内に搬送する工程と,
前記搬送手段が前記熱処理装置内から退避する工程と,
前記熱板上に載置された前記温度測定用基板の温度を検出する工程と,
前記検出データを前記送信装置から送信する工程と,
前記送信されたデータに基づいて前記温度測定用基板の温度を測定する工程とを有することを特徴とする,温度測定方法。 - 請求項8又は9のいずれかに記載の温度測定装置を用いた温度測定方法であって,
前記温度測定用基板を前記他の搬送アームに保持させ,前記送信装置を前記一の搬送ア ームに保持させる工程と,
前記温度測定用基板及び前記送信装置を前記熱処理装置内の冷却用の熱板上に移動させる工程と,
前記温度測定用基板を加熱用の熱板上に載置する工程と,
前記温度測定用基板の温度を検出する工程と,
前記検出されたデータを前記送信装置から送信する工程と,
前記送信されたデータに基づいて前記温度測定用基板の温度を測定する工程とを有することを特徴とする,温度測定方法。 - 前記測定結果に基づいて,前記温度測定を行った熱板の温度を修正する工程を有することを特徴とする,請求項15,16又は17のいずれかに記載の温度測定方法。
- 前記温度測定が行われた熱板は,複数のエリアに区画されており,前記熱板の温度の修正は,前記各エリア毎に個別に行われることを特徴とする,請求項18に記載の温度測定方法。
- 基板を載置して加熱処理する加熱用の熱板と基板を載置して冷却処理する冷却用の熱板とを有する熱処理装置内において,基板の面内温度を測定するために用いる温度測定装置であって,
基板温度を模擬的に測定するための温度測定用基板と,
その温度測定用基板面に設けられた,前記温度測定用基板の温度を検出する温度センサと,
前記温度センサの検出データを測定器に送信する送信装置と,
前記送信装置と前記温度測定用基板とを接続する所定長さのケーブルとを有し,
前記温度測定用基板は,前記冷却用の熱板と前記加熱用の熱板との間を移動自在に構成されており,
前記温度測定用基板及び前記送信装置を前記熱処理装置内に搬入出可能とする搬送手段は,上下方向に配置された少なくとも2本の搬送アームを有し,これらの搬送アームは,少なくとも前記熱処理装置内の冷却用の熱板上に移動可能であり,
前記送信装置は,少なくとも一部が基板と同形状に形成され,前記搬送アームのうちの一の搬送アームに保持可能に構成されており,
前記温度測定用基板は,前記搬送アームのうちの前記一の搬送アームより下側に位置する他の搬送アームに保持可能に構成されていることを特徴とする,温度測定装置。
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