JP3588923B2 - 密封装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば各種装置の軸封部に用いられるオイルシールなどの密封装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の密封装置としては、たとえば図5乃至図7に示すものがある。図5は従来技術に係る密封装置の概略構成断面図である。この密封装置100は、互いに同心的に相対可動自在に組み付けられるハウジング200とハウジング200内に挿入する可動軸300間の環状の隙間をシールするものである。
【0003】
ハウジング200の内周に嵌合される環状のはめあい部101と、可動軸300の外周に摺動自在に密封接触するシールリップ102と、シールリップ102を可動軸300方向に付勢するばね103と、はめあい部101とシールリップ102間に可動軸300の大きな偏心に対して追随性を得るように設けられたベロー部104とからオイルシール部材105が構成されている。
【0004】
また、密封装置100内に可動軸300を挿入する際に、大きく偏心することによって、シールリップ102が大きな荷重を受けて損傷してしまうことのないように、所定の範囲内に偏心を規制することで、シールリップ102を保護する保護環106がはめあい部101の内周に嵌合され固定されている。
【0005】
このように、密封装置100内はオイルシール部材105に保護環106が嵌合され固定された構成となっている。
【0006】
なお、組み付けの際にはハウジング200内に密封装置100を嵌合した後、密封装置100内に可動軸300を挿入する。
【0007】
このように構成される密封装置100を使用する際には、可動軸300を密封装置100に挿入した初期の状態ではシールリップ102は可動軸300の挿入とともに引っ張られて延びた状態となるが、その後図5に示すような正常なシールリップ102と可動軸300との接触状態となることで十分な密封力が得られる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来技術の場合には、図6に示すように保護環106の可動軸300が挿入される開口部107はプレスによる打ち抜きのみで単に円形の孔が設けられているだけであった。
【0009】
ここで、この開口部107の円の径は、密封装置100の使用状態において可動軸300の最大偏心した場合に接触することがない程度に設定するため、所定の長さ以上にしなければならない。
【0010】
そのため、可動軸300を密封装置100に挿入する際にシールリップ102が可動軸300の挿入とともに引っ張られて、シールリップ102が開口部107の開口端108の特にエッジ部により傷や切れが生じてしまったり、また、シールリップ102が開口部107の外に出てしまって、シールリップ102がめくれてしまい可動軸300に適正に接触していなかったり、その後シールリップ102が正常な位置(図5)に戻ろうとしても保護環106に引っかかってしまい図7に示すようにシールリップ102が可動軸300に正常に接触されない状態で十分な密封性が得られないまま使用されてしまっていた。
【0011】
また、図7の状態で長時間使用していると、可動軸300の偏心によりシールリップ102の根本が開口端108と接触することによって損傷してしまうことがあった。
【0012】
本発明は上記の従来技術の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、シールリップと可動軸が常に適正な接触状態で使用可能とする品質性に優れた密封装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明にあっては、外周部がハウジング内周に嵌合されるはめあい部と、内周側にリップ先端部が可動軸に密封接触するシールリップと、該シールリップと前記はめあい部間に設けられる前記可動軸の偏心に対して追随させるためのベロー部と、を有したオイルシール部材と、前記はめあい部の内周に嵌合して固定される保護環と、を備えた密封装置において、前記保護環に前記シールリップの位置を規制するガイドを備えたことを特徴とする。
【0014】
したがって、シールリップは保護環に備えられたガイドにより位置規制されるため、シールリップは可動軸に常に適正な状態で接触する。
【0015】
ガイドは軸方向に自由端を有した略円環部により、前記シールリップを位置規制するとよい。
【0016】
したがって、略円環部によりシールリップが軸心の方向に位置規制されることで、シールリップは可動軸に常に適正な状態で接触する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がないかぎりは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0018】
図1乃至図4に本発明の実施の形態に係る密封装置を示す。図1は本発明の実施の形態に係る密封装置の概略構成断面図である。この密封装置1は、互いに同心的に相対可動自在に組み付けられるハウジング20とハウジング20内に挿入する可動軸30間の環状の隙間をシールするものである。
【0019】
オイルシール部材8は、概略、ハウジング20の内周に嵌合される、環状の補強環2を内部に備えたはめあい部3と、可動軸30の外周に摺動自在に密封接触するシールリップ4と、シールリップ4を可動軸30方向に付勢するばね5と、シールリップ4の動きを安定させるためのバンパー6と、はめあい部3とシールリップ4間に設けられる可動軸30の大きな偏心に対して追随させるためのベロー部7とから構成されている。
【0020】
また、密封装置1内に可動軸30を挿入する際に、大きく偏心することによって、シールリップ4が大きな荷重を受けて損傷してしまうことのないように、所定の範囲内に偏心を規制することで、シールリップ4を保護する保護環9がはめあい部3の内周に嵌合され固定されている。
【0021】
このように、密封装置1はオイルシール部材8に保護環9が嵌合され固定された構成となっている。
【0022】
次に保護環9について、より詳しく説明する。
【0023】
図2は本発明の実施の形態に係る保護環9の概略斜視図である。図に示すように、保護環9は、はめあい部3の内周に嵌合される円筒部10と、円環部により可動軸30の偏心を所定の範囲に収めるとともに、シールリップ4を軸心の方向に位置規制させてシールリップ4が可動軸30に対して適正に接触するように導く円筒状のガイド11が設けられている。
【0024】
そして、組み付けの際にはハウジング20内に密封装置1を嵌合した後、密封装置1内、すなわち、保護環9の開口部12に可動軸30を挿入する。この時、ガイド11によって可動軸30の偏心は所定の量に収まり、また、シールリップ4は可動軸30の挿入とともに図3に示すように引っ張られていくが、その際シールリップ4が開口部12であるガイド11に接触してもエッジ等は形成されていないためシールリップ4等が傷つくこともなく、また、シールリップ4はガイド11によって軸心に向けて位置規制されるため、シールリップ4とガイド11は適正な接触状態を保ち、組み付け後はシールリップ4が徐々に元の状態に戻り、図1に示すような正常なシールリップ4と可動軸30との接触状態となることで十分な密封力が得られる。
【0025】
なお、保護環9のガイド11の形状は図4に示すように先端に向かって徐々に径が小さく先細形状13でも上記と同様の効果が得られる。
【0026】
【発明の効果】
本発明は、シールリップが保護環に備えられたガイドにより位置規制されるため、シールリップは可動軸に常に適正な状態で接触するため、常に密封性を保ち、品質に優れている。
【0027】
また、ガイドは軸方向に自由端を有した略円環部により、シールリップを位置規制することにより、シールリップが軸心の方向に位置規制されることで、シールリップは軸に正常な状態で接触することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施の形態に係る密封装置の概略構成断面図である。
【図2】図2は本発明の実施の形態に係る密封装置の主要構成部の斜視図である。
【図3】図3は本発明の実施の形態に係る密封装置の組み付けの状態を説明する概略構成断面図である。
【図4】図4は本発明の実施の形態に係る密封装置の主要構成部の斜視図である。
【図5】図5は従来技術に係る密封装置の概略構成断面図である。
【図6】図6は従来技術に係る密封装置の主要構成部の斜視図である。
【図7】図7は従来技術に係る密封装置の組み付けの状態を説明する概略構成断面図である。
【符号の説明】
1 密封装置
3 はめあい部
4 シールリップ
7 ベロー部
8 オイルシール部材
9 保護環
10 円筒部
11 ガイド
Claims (1)
- 外周部がハウジング内周に嵌合されるはめあい部と、内周側にリップ先端部が可動軸に密封接触するシールリップと、該シールリップと前記はめあい部間に設けられる前記可動軸の偏心に対して追随させるためのベロー部と、を有したオイルシール部材と、
前記はめあい部の内周に嵌合して固定される保護環と、を備えた密封装置において、
前記保護環に前記シールリップの位置を規制するガイドを備えると共に、
前記ガイドは軸方向に自由端を有した略円環部の内周面により、前記可動軸が挿入される際に、該可動軸の偏心を所定範囲に収めると共に、該可動軸の挿入とともに引っ張られる前記シールリップを軸心方向に位置規制することを特徴とする密封装置。
Priority Applications (1)
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JP19148596A JP3588923B2 (ja) | 1996-07-02 | 1996-07-02 | 密封装置 |
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JP19148596A JP3588923B2 (ja) | 1996-07-02 | 1996-07-02 | 密封装置 |
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JPH1019137A JPH1019137A (ja) | 1998-01-23 |
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ID=16275436
Family Applications (1)
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JP19148596A Expired - Fee Related JP3588923B2 (ja) | 1996-07-02 | 1996-07-02 | 密封装置 |
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Families Citing this family (1)
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KR101950444B1 (ko) * | 2018-10-11 | 2019-02-20 | 평화오일씰공업 주식회사 | 오일 씰 |
-
1996
- 1996-07-02 JP JP19148596A patent/JP3588923B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1019137A (ja) | 1998-01-23 |
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