JP3588498B2 - エポキシ基を有する環状オレフィン系樹脂組成物および該樹脂組成物を用いた絶縁材料 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、耐熱性、耐溶剤性、低吸水性、電気絶縁性、密着性、耐薬品性等に優れた薄膜を形成することのできる絶縁材料および該絶縁材料を構成する樹脂組成物に関し、特に各種電気機器、電子部品、半導体素子に使用される回路基板に用いるオ−バコ−ト材料あるいは層間絶縁材料および該オ−バコ−ト材料あるいは層間絶縁材料を構成する樹脂組成物に関する。但し、本発明の絶縁材料は前記のような技術分野の使用に限定されるものではなく、前記のような優れた耐熱性、耐溶剤性、低吸水性、電気絶縁性、耐薬品性等の特性を生かし、種々の分野で用いることができ、特に薄膜の形成に使用される。
【0002】
【従来の技術】
エレクトロニクス産業分野における半導体、IC、ハイブリッドIC、プリント配線板、表示素子、表示部品等に使用されるオ−バコ−ト材料あるいは層間絶縁材料等の絶縁材料としては、パッシベ−ション膜、ソルダ−レジスト、メッキ用レジスト、層間絶縁材料、防湿保護膜等種々のものが知られている。これらの絶縁材料も、近年の電子部品の小型化、高密度化や高速化に伴い、より高性能化、高信頼性が望まれてきている。従来、これらの絶縁材料を構成する樹脂組成物としてはエポキシ樹脂系組成物、ポリイミド系樹脂、あるいはポリブタジエン系組成物等が知られている。しかしながら、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂は耐湿性の点で問題があり、ポリブタジエン系樹脂は、耐湿性は良好なものの耐熱性の面で問題があった。また、ソルダ−レジストやメッキ用レジスト用としては、近年配線等の高密度化等に伴い、感光性を付与し微細加工が可能なものが必要とされてきている。
前記のようなオ−バコ−ト材料あるいは層間絶縁材料等の絶縁材料に必要な特性を満足させるため新規な材料が望まれ、耐熱性でかつ良好な電気絶縁特性を有する環状オレフィン系樹脂の利用が考えられる。しかしながら、環状オレフィン系樹脂は、熱可塑性樹脂であるため耐熱性が必ずしも十分でないこと、シリコン等の無機材料との密着性が十分ではないこと、多層化する際に下層が溶剤で侵されてしまうことなどの問題があった。
このような問題点を解決するための従来技術としては、例えばノルボルネン型モノマ−とエチレンの共重合体を、硫黄架橋、有機過酸化物架橋、電子線架橋、または放射線架橋させることによって、耐熱性、耐溶剤性などを改良する方法が提案されている(特開昭62−34924号公報)。しかしながら、これらの方法は、硫黄の残留、配合液の保存安定性、多大な設備投資の必要などの点からオ−バコ−ト材料あるいは層間絶縁材料等の絶縁材料への応用には問題があることが判明した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、耐熱性、耐溶剤性、低吸水性、電気絶縁性、密着性、耐薬品性等に優れた薄膜を形成することのできるオ−バコ−ト材料あるいは層間絶縁材料等の絶縁材料および該絶縁材料を構成する樹脂組成物を提供することにより、前記のような絶縁材料の問題点を解決することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、熱可塑性ノルボルネン系樹脂にエポキシ基を導入した樹脂に架橋剤を分散させた樹脂組成物を薄膜形成後に架橋させると、熱可塑性ノルボルネン系樹脂の良好な電気的特性を損なうことなく、低吸水性でかつ耐熱性、耐溶剤性、電気絶縁性、密着性、耐薬品性に優れた絶縁膜が形成できること、また架橋剤として、光反応性化合物を用いることにより、さらに感光性をも付与することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1〜第2は、(A)エポキシ基を有する数平均分子量5,000〜200,000の熱可塑性ノルボルネン系樹脂に、(B)エポキシ用架橋剤又は架橋剤としての光反応性化合物(以下、これらをまとめて「架橋剤」ということがある)、さらには必要に応じて架橋助剤、その他の添加剤を配合した樹脂組成物とその架橋物に関する。
本発明の第3は、前記第1の樹脂組成物を含有するオーバコート材料あるいは層間絶縁材料等の絶縁材料に関する。
本発明の第4は、前記第1の樹脂組成物を架橋してなるオーバコート材料あるいは層間絶縁材料等の絶縁材料に関する。
【0005】
本発明で使用する熱可塑性ノルボルネン系樹脂としては、例えばノルボルネン型モノマーの重合体、ノルボルネン型モノマーとα−オレフィン類などの共重合可能な他のモノマーとのランダム付加型共重合体、およびこれらの(共)重合体の水素添加物などを挙げることができる。これら熱可塑性ノルボルネン系樹脂は、公知の重合法により製造することが可能であり、その重合はノルボネン型モノマーの環内二重結合を利用した付加重合法と開環重合法とがある。以下、本発明で使用する熱可塑性ノルボルネン系樹脂の種類についてさらに詳細に例示する。
(a)ノルボルネン型モノマーの開環(共)重合体を水素添加した樹脂
(b)ノルボルネン型モノマーとエチレンやα−オレフィン類との付加共重合体、または該共重合体を水素添加した樹脂
(c)ノルボルネン型モノマーを付加(共)重合させて得られるノルボルネン型モノマーの付加(共)重合体、または該付加(共)重合体を水素添加した樹脂
(d)ノルボルネン型モノマーの開環(共)重合体
(e)ノルボルネン型モノマーと非共役ジエン、および必要に応じて他のモノマーとの付加共重合体
(f)前記(e)重合体を水素添加して得られた樹脂
前記(a)、(b)および(c)は、熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂であり、また前記(d)および(e)は、分子内に炭素−炭素二重結合を有する熱可塑性ノルボルネン系樹脂である。
本発明の方法で用いられるエポキシ基を有する熱可塑性ノルボルネン系樹脂は、前記のごとき熱可塑性ノルボルネン系樹脂に変性反応によりエポキシ基を導入することにより得ることが出来る。変性反応としては、例えば(i)前記(a)、(b)および(c)の熱可塑性飽和ノルボルネン樹脂にエポキシ基含有不飽和モノマーをグラフト反応させるか、あるいは(ii)前記(d)および(e)の分子内に炭素−炭素二重結合を有する熱可塑性ノルボルネン系樹脂に過酸やハイドロパーオキサイドなどのエポキシ化剤による直接エポキシ化等によって行うことができる。
本発明で用いられるエポキシ基を有する熱可塑性ノルボルネン系樹脂は、エポキシ基を分子鎖内部、側鎖または末端部に有する樹脂で、その数平均分子量(シクロヘキサンを溶媒とするGPC分析値)は、通常5000〜20万、好ましくは8000〜10万のものであり、エポキシ基の含有量は、エポキシ基の酸素重量を基準として、ポリマーあるいは樹脂重量基準で、0.05〜5重量%、好ましくは、0.1〜3重量%の割合である。
以下に前記エポキシ基を有する熱可塑性ノルボルネン系樹脂の製造方法をさらに詳細に説明する。
【0006】
(i) エポキシ基含有不飽和モノマ−のグラフト化
先ず、以下の各種方法により熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂を製造する。
(a)公知の開環重合法により、チタンやタングステン化合物を触媒として、上記の少なくとも一種のノルボルネン型モノマ−を開環(共)重合して開環(共)重合体を製造し、次いで通常の水素添加方法により前記開環(共)重合体中の炭素−炭素二重結合を水素添加して熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂を製造する。
(b)少なくとも一種のノルボネン型モノマ−とエチレンやα−オレフィン類などの不飽和モノマ−とを、遷移金属化合物(例えばチタン化合物)/アルミニウム化合物系触媒等を用いて公知の方法により付加共重合して共重合体を得、必要があれば該共重合体を水素添加して熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂を製造する。
(c)少なくとも一種のノルボルネン型モノマ−を遷移金属化合物(例えばチタン化合物)/アルミニウム化合物系触媒あるいはパラジウム系の触媒などを用いて、公知の方法にて付加(共)重合して付加(共)重合体を製造し、必要に応じて得られた付加(共)重合体を水素添加して熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂を製造する。前記(b)および(c)の(共)重合体は、使用するノルボルネン型モノマ−の種類によっては、分子内に炭素−炭素二重結合が存在するが、その場合には、(共)重合後に水素添加して飽和させる。これらの樹脂における水素添加率は、耐熱性や耐光劣化性の観点から、通常、90%以上、好ましくは95%以上、より好ましくは99%以上である。
【0007】
前記のようにして製造した熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂(a)、(b)または(c)に、エポキシ基含有不飽和モノマーをグラフト反応させてエポキシ基を導入する。グラフト反応は、パーオキシド等のラジカル発生剤を用いて、溶液中で樹脂とエポキシ基含有不飽和モノマーとを反応させる方法(溶液法)、あるいは樹脂とエポキシ基含有不飽和モノマーとラジカル発生剤とを溶融混練して反応させる方法(溶融法)により行うことができる。
(ii) 直接エポキシ化
(d)少なくとも一種のノルボルネン型モノマーを開環(共)重合して得られる開環(共)重合体、および(e)少なくとも一種のノルボルネン型モノマーと非共役ジエン、および必要に応じて他の共重合可能な不飽和モノマーとを共重合して得られる付加共重合体は、分子内に炭素−炭素二重結合を有している。これらの熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂にエポキシ化剤を作用させることにより、エポキシ基を導入することができる。この際用いるエポキシ化剤としては過酸類、およびハイドロパーオキシド類をあげることができる。過酸類としては、例えば、過酢酸、過安息香酸、トリフルオロ過酢酸などがある。このうち、過酢酸は工業的に大量に製造されており、安価に入手でき、安定度も高いので好ましいエポキシ化剤である。ハイドロパーオキシド類としては、過酸化水素、タ−シャリ−ブチルハイドロパーオキシド、クメンパーオキシド等がある。エポキシ化反応は公知の方法にて行うことができ、これにより目的のエポキシ基を有する熱可塑性ノルボルネン系樹脂を得ることができる。
【0008】
本発明で用いられる熱可塑性ノルボルネン系樹脂を製造するために使用する環状オレフィン系モノマーとしては、特開平3−14882、特開平3−122137、特開平2−227424、特開平2−276842号公報に開示されているノルボルネン型モノマーを挙げることができる。
ノルボルネン型モノマーとしては、例えば、ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、ジメタノオクタヒドロナフタレン、ジメタノシクロペンタジエノナフタレン、シクロペンタジエンの3〜4量体、シクロペンタジエンとテトラヒドロインデン等との付加物;これらノルボルネン型化合物のアルキル、アルキリデン、芳香族置換誘導体;置換または非置換ノルボルネン型化合物のハロゲン、水酸基、エステル基、アルコキシ基、シアノ基、アミド基、イミド基、シリル基等の極性基置換誘導体等を挙げることができる。
ノルボルネン型モノマーとしては、より具体的には、例えば、2−ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、5,5−ジメチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−シアノ−2−ノルボルネン、5−メチル−5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−フェニル−2−ノルボルネン、5−フェニル−5−メチル−2−ノルボルネン;ジシクロペンタジエン、2,3−ジヒドロジシクロペンタジエン;6−メチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−エチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2,3−シクロペンタジエノナフタレン、6−エチリデン−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−クロロ−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−シアノ−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−ピリジル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−メトキシカルボニル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン;1,4:5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロ−2,3−シクロペンタジエノナフタレン、1,4:5,10:6,9−トリメタノ−1,2,3,4,4a,5,5a,6,9,9a,10,10a−ドデカヒドロ−2,3−シクロペンタジエノアントラセン;1,4−メタノ−1,4,4a,4b,5,8,8a,9a−オクタヒドロフルオレン、5,8−メタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロ−2,3−シクロペンタジエノナフタレンなどを挙げることができる。これらのノルボルネン型モノマーは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。これらの中でも6−メチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン(MTD)などのジメタノオクタヒドロナフタレン類、ジシクロペンタジエン(DCP)、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)、およびこれらの2種以上の混合物が好ましい。
【0009】
前記ノルボルネン型モノマ−と共重合可能な不飽和モノマ−としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−イコセン等のα−オレフィン類;シクロペンテン、シクロヘキセン、3,4−ジメチルシクロペンテン、3−メチルシクロヘキセン、2−(2−メチルブチル)−1−シクロヘキセンなどの脂環式オレフィン、スチレン、α−メチルスチレンなどのビニル芳香族化合物、3a,5,6,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデン等の非のノルボルネン型脂環式オレフィン;1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、メチルテトラヒドロインデン、ジビニルベンゼン、1,5−ヘキサジエン、ノルボルナジエンのような非共役ジエン;2−プロペニル−2,5−ノルボルナジエン、1,3,5−オクタトリエン、1,4,9−デカトリエンのようなトリエン類などを例示することができる。
なお、ノルボルネン型モノマ−/非共役ジエンの付加共重合体あるいはノルボルネン型モノマ−/非共役ジエン/その他の不飽和モノマ−の付加共重合体を製造する場合、前記のごとき非共役ジエンに代えてノルボルネン型の非共役ジエンを用いることもできる。このようなノルボルネン型の非共役ジエンとしては、例えば5−ビニルノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネンなどを挙げることができる。
したがって、前記のごとき付加共重合体(e)としては、例えばMTD/ENB/エチレン共重合体なども包含される。
ノルボルネン型モノマ−とこれら不飽和モノマ−とを共重合する場合、これらの不飽和モノマ−の使用量は、不飽和モノマ−の種類や生成する共重合の物性などに応じて適宜定めることができる。例えば不飽和モノマ−としてエチレンを使用する場合には、エチレンの使用量は、通常80モル%以下、好ましくは70モル%以下、より好ましくは60モル%以下である。エチレン以外の不飽和モノマ−を分子量調節や樹脂の改質のために共重合させる場合には、これらの不飽和モノマ−は、通常30モル%以下、好ましくは20モル%以下、より好ましくは10モル%以下の割合で使用する。
【0010】
エポキシ基含有不飽和モノマ−としては、具体的には、例えばグリシジルアクリレ−ト、グリシジルメタクリレ−ト、p−スチリルカルボン酸グリシジル等の不飽和モノカルボン酸のグリシジルエステル;マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、ブテントリカルボン酸、エンド−シス−ビシクロ〔2,2,1〕ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸、エンド−シス−ビシクロ〔2,2,1〕ヘプト−5−エン−2−メチル−2,3−ジカルボン酸等の不飽和ポリカルボン酸のモノグリシジルエステルあるいはポリグリシジルエステル類;アリルグリシジルエ−テル、2−メチルアリルグリシジルエ−テル、o−アリルフェノ−ルのグリシジルエ−テル、m−アリルフェノ−ルのグリシジルエ−テル、p−アリルフェノ−ルのグリシジルエ−テル、イソプロペニルフェノ−ルのグリシジルエ−テル、o−ビニルフェノ−ルのグリシジルエ−テル、m−ビニルフェノ−ルのグリシジルエ−テル、p−ビニルフェノ−ルのグリシジルエ−テル等の不飽和グリシジルエ−テル類;2−(o−ビニルフェニル)エチレンオキシド、2−(p−ビニルフェニル)エチレンオキシド、2−(o−アリルフェニル)エチレンオキシド、2−(p−アリルフェニル)エチレンオキシド、2−(o−ビニルフェニル)プロピレンオキシド、2−(p−ビニルフェニル)プロピレンオキシド、2−(o−アリルフェニル)プロピレンオキシド、2−(p−アリルフェニル)プロピレンオキシド、p−グリシジルスチレン、3,4−エポキシ−1−ブテン、3,4−エポキシ−3−メチル−1−ブテン、3,4−エポキシ−1−ペンテン、3,4−エポキシ−3−メチル−1−ペンテン、5,6−エポキシ−1−ヘキセン、ビニルシクロヘキセンモノオキシド、アリル−2,3−エポキシシクロペンチルエ−テル等が例示される。
【0011】
本発明のエポキシ基を有する熱可塑性ノルボルネン系樹脂としては、上記の種々の方法によるエポキシ含有熱可塑性ノルボルネン系樹脂を単独で、あるいは組み合わせて使用することができ、また、エポキシ含有熱可塑性ノルボルネン系樹脂とエポキシを含まない熱可塑性ノルボルネン系樹脂との混合物であっても良い。またこれらのエポキシ基を有する熱可塑性ノルボルネン系樹脂は、エポキシ基以外にも水酸基、エステル基、有機ケイ素基、カルボン酸基等の官能基を含有していても良く、所望により、フェノール系やリン系等の老化防止剤;フェノール系等の熱劣化防止剤;ベンゾフェノン系などの紫外線安定剤;アミン系等の帯電防止剤;等の各種添加剤を添加しても良い。さらに、本発明の目的を損なわない範囲で、他の樹脂、ゴム、フィラー等を混合して用いることもできる。
【0012】
架橋剤
本発明において用いられる架橋剤は、エポキシ用架橋剤又は光反応性化合物である。
本発明でエポキシ基を有する熱可塑性ノルボルネン系樹脂を架橋させるために用いられる架橋剤すなわちエポキシ用架橋剤は、一般にエポキシ基に対する架橋剤として知られている加熱によりその能力を発揮する硬化剤である。
また、このような架橋剤に適した硬化助剤や増感剤のような架橋助剤を添加することもできる。
加熱によって、エポキシ基を有する熱可塑性ノルボルネン系樹脂を架橋反応させうる硬化剤は、エポキシ樹脂硬化剤として脂肪族ポリアミン、脂環族ポリアミン、芳香族ポリアミン、ビスアジド、酸無水物、ジカルボン酸、多価フェノール、ポリアミドなどが挙げられる。このような硬化剤としては、例えば、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、ジエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミンなどの脂肪族ポリアミン;ジアミノシクロヘキサン、3(4),8(9)−ビス(アミノメチル)トリシクロ〔5,2,1,02,6〕デカン;1,3−(ジアミノメチル)シクロヘキサン、メンセンジアミン、イソホロンジアミン、N−アミノエチルピペラジン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンなどの脂環族ポリアミン;4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、α,α′−ビス(4−アミノフェニル)−1,3−ジイソプロピルベンゼン、α,α′−ビス(4−アミノフェニル)−1,4−ジイソプロピルベンゼン、4,4′−ジアミノジフェニルスルフォン、メタフェニレンジアミン等の芳香族ポリアミン類;4,4′−ビスアジドベンザル(4−メチル)シクロヘキサンノン、4,4′−ジアジドカルコン、2,6−ビス(4′−アジドベンザル)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4′−アジドベンザル)−4−メチル−シクロヘキサノン、4,4′−ジアジドジフェニルスルホン、4,4′−ジアジドジフェニルメタン、2,2′−ジアジドスチルベンなどのビスアジド;無水フタル酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、ナジック酸無水物、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、無水マレイン酸変性環状オレフィン系樹脂等の酸無水物類;フマル酸、フタル酸、マレイン酸、トリメリット酸、ハイミック酸等のジカルボン酸類;フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂等の多価フェノール類;ナイロン−6、ナイロン−66、ナイロン−610、ナイロン−11、ナイロン−612、ナイロン−12、ナイロン−46、メトキシメチル化ポリアミド、ポリヘキサメチレンジアミンテレフタルアミド、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド等のポリアミド類;等が挙げられる。これらは、一種でも二種以上の混合物として使用しても良い。これらの中でも、脂肪族系ポリアミン、芳香族系ポリアミンが、均一に分散させやすく好ましい。また、必要に応じて硬化助剤を配合して、架橋反応の効率を高めることも可能である。
前記硬化剤の配合量は、とくに制限はないものの、架橋反応を効率良く行わしめ、かつ、得られる架橋物の物性改善を計ること及び経済性の面などから、熱可塑性ノルボルネン系樹脂100重量部に対して0.1〜30重量部、好ましくは1〜20重量部の範囲で使用される。硬化剤の量が少なすぎると架橋が起こりにくく、十分な耐溶剤性、耐熱性を得ることができず、また多すぎると架橋した樹脂の電気特性、耐水性、耐湿性などの特性が低下するため好ましくない。
また、硬化助剤としては、ピリジン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、イミダゾール類等のアミン類などが例示され、硬化速度の調整を行ったり、架橋反応の効率をさらに良くする目的で添加される。硬化助剤の配合量は、とくに制限はないものの、熱可塑性ノルボルネン系樹脂100重量部に対して0.1〜30重量部、好ましくは1〜20重量部の範囲で使用される。
【0013】
エポキシ基を有する環状オレフィン系樹脂に、硬化剤あるいは必要に応じて硬化助剤を均一に分散する方法としては、樹脂溶液中で混合し、溶解・分散させて溶媒を除去する方法、樹脂が溶融した状態で混合・分散させる方法などがある。また、これらの熱架橋性環状オレフィン系樹脂組成物の使用法としては、樹脂溶液をキャストしてフィルムとしたり、架橋しない温度または架橋速度が十分に遅い温度で溶融したりして使用する。樹脂溶液の溶媒は、樹脂を溶解するものである限り特に限定されず、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン、クロロベンゼン、デカリン、テトラリンなどを用いることができる。なお、樹脂を溶融させて硬化剤を添加する方法においては、架橋反応が起こらない温度で溶融・混合・分散ができなければならず、組み合わせによっては、この方法は使用できない。樹脂溶液に添加する方法においても、溶媒を除去するために加熱する場合、架橋が起こらないように温度設定する必要がある。
これらのエポキシ基を有する環状オレフィン系樹脂組成物は、フィルムなどの所望の形状に成形した後、室温以上の加熱により架橋物とすることができる。最適の条件は硬化剤の種類によって異なるが、温度としては30℃〜400℃、好ましくは100℃〜350℃であり、時間としては数秒〜1日、好ましくは10分〜5時間程度であるが、特にこれに限定されるものではない。
【0014】
光反応性化合物
ここでいう光反応性化合物とは、g線、h線、i線等の紫外線、遠紫外線、x線、電子線等の活性光線の照射により、該環状オレフィン樹脂と反応し、架橋化合物を生成する化合物であれば特に限定されるものではないが、例えば、芳香族系ビスアジド化合物、光アミン発生剤や光酸発生剤等が挙げられる。以下、芳香族系ビスアジド化合物、光アミン発生剤および光酸発生剤について具体的に説明する。
(i)芳香族系ビスアジド化合物
芳香族系ビスアジド化合物の具体例としては、4,4′−ジアジドカルコン、2,6−ビス(4′−アジドベンザル)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4′−アジドベンザル)4−メチルシクロヘキサノン、4,4′−ジアジドジフェニルスルフォン、4,4′−ジアジドベンゾフェノン、4,4′−ジアジドジフェニル、2,2′−ジアジドスチルベン、4,4′−ジアジド−3,3′−ジメチルジフェニル、2,7−ジアジドフルオレン、4,4′−ジアジドジフェニルメタン等が代表例として挙げられる。これらは、一種でも二種以上組み合わせても使用できる。
(ii)光アミン発生剤
光アミン発生剤の具体例としては、芳香族アミンあるいは脂肪族アミンのo−ニトロベンジロキシカルボニルカーバメート、2,6−ジニトロベンジロキシカルボニルカーバメ−トあるいはα,α−ジメチル−3,5−ジメトキシベンジロキシカルボニルカーバメート体等が例示され、具体的には、アニリン、シクロヘキシルアミン、ピペリジン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンテトラアミン、1,3−(ジアミノメチル)シクロヘキサン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、フェニレンジアミンなどのo−ニトロベンジロキシカルボニルカーバメート、2,6−ジニトロベンジロキシカルボニルカーバメートあるいはα,α−ジメチル−3,5−ジメトキシベンジロキシカルボニルカーバメート体が挙げられる。これらは、一種でも二種以上組み合わせても使用できる。
【0015】
(iii)光酸発生剤
光酸発生剤とは、活性光線の照射によって、ブレンステッド酸あるいはルイス酸を生成する物質であって、例えばオニウム塩、ハロゲン化有機化合物、キノンジアジド化合物、α,α−ビス(スルホニル)ジアゾメタン系化合物、α−カルボニル−α−スルホニル−ジアゾメタン系化合物、スルホン化合物、有機酸エステル化合物、有機酸アミド化合物、有機酸イミド化合物等が挙げられる。
オニウム塩の具体例としては、未置換、対称的にまたは非対称的に置換されたアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、芳香族基、ヘテロ環状基を有するジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ヨ−ドニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、アルソニウム塩、オキソニウム塩等が挙げられる。これらオニウム塩の対アニオンの具体例としては、対アニオンを形成できる化合物であれば、特に限定されるものではないが、ホウ素酸、砒素酸、燐酸、アンチモン酸、スルホン酸、カルボン酸、あるいはこれらのハロゲン化物が挙げられる。ハロゲン化有機化合物は、有機化合物のハロゲン化物であれば特に制限はなく、各種の公知の化合物が可能であって、具体例としては、ハロゲン含有オキサジアゾ−ル系化合物、ハロゲン含有トリアジン系化合物、ハロゲン含有アセトフェノン系化合物、ハロゲン含有ベンゾフェノン系化合物、ハロゲン含有スルホキサイド系化合物、ハロゲン含有スルホン系化合物、ハロゲン含有チアゾ−ル系化合物、ハロゲン含有オキサゾ−ル系化合物、ハロゲン含有トリアゾ−ル系化合物、ハロゲン含有2−ピロン系化合物、ハロゲン含有脂肪族炭化水素化合物、ハロゲン含有芳香族炭化水素化合物、その他のハロゲン含有ヘテロ環状化合物、スルフェニルハライド系化合物などの各種化合物が挙げられる。
【0016】
さらにハロゲン化有機化合物として、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェ−ト、トリス(2,3−ジブロモ−3−クロロプロピル)ホスフェ−ト、クロロテトラブロモエタン、ヘキサクロロベンゼン、ヘキサブロモベンゼン、ヘキサブロモシクロドデカン、ヘキサブロモビフェニル、トリブロモフェニルアリルエ−テル、テトラクロロビスフェノ−ルA、テトラブロモビスフェノ−ルA、ビス(ブロモエチルエ−テル)テトラブロモビスフェノ−ルA、ビス(クロロエチルエ−テル)テトラクロロビスフェノ−ルA、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレ−ト、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン等の含ハロゲン系難燃剤、ジクロロジフェニルトリクロロエタン、ベンゼンヘキサクロライド、ペンタクロロフェノ−ル、2,4,6−トリクロロフェニル−4−ニトロフェニルエ−テル、2,4−ジクロロフェニル−3′−メトキシ−4′−ニトロフェニルエ−テル、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸、4,5,6,7−テトラクロロフサライド、1,1−ビス(4−クロロフェニル)エタノ−ル、1,1−ビス(4−クロロフェニル)−2,2,2−トリクロロエタノ−ル、エチル−4,4−ジクロロベンジレ−ト、2,4,5,4′−テトラクロロジフェニルスルフィド、2,4,5,4′−テトラクロロジフェニルスルホン等の有機クロロ系農薬等も挙げられる。キノンジアジド化合物の具体例としては、1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸エステル、2,1−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,1−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,1−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸エステル、その他のキノンジアジド誘導体のスルホン酸エステル、1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸クロライド、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸クロライド、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロライド、1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸クロライド、2,1−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸クロライド、2,1−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロライド、2,1−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸クロライド、その他のキノンアジド誘導体のスルホン酸クロライド等のo−キノンアジド化合物が挙げられる。
【0017】
α,α−ビス(スルホニル)ジアゾメタン系化合物の具体例としては、未置換、対称的にまたは非対称的に置換されたアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、芳香族基、ヘテロ環状基を有するα,α−ビス(スルホニル)ジアゾメタンなどが挙げられる。
α−カルボニル−α−スルホニル−ジアゾメタン系化合物の具体例としては、未置換、対称的にまたは非対称的に置換されたアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、芳香族基、ヘテロ環状基を有するα−カルボニル−α−スルホニル−ジアゾメタンなどが挙げられる。
スルホン化合物の具体例としては、未置換、対称的にまたは非対称的に置換されたアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、芳香族基、ヘテロ環状基を有するスルホン化合物、ジスルホン化合物などが挙げられる。
有機酸エステルの具体例としては、未置換、対称的にまたは非対称的に置換されたアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、芳香族基、ヘテロ環状基を有するカルボン酸エステル、スルホン酸エステルなどが挙げられる。
有機酸アミドの具体例としては、未置換、対称的にまたは非対称的に置換されたアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、芳香族基、ヘテロ環状基を有するカルボン酸アミド、スルホン酸アミドなどが挙げられる。
有機酸イミドの具体例としては、未置換、対称的にまたは非対称的に置換されたアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、芳香族基、ヘテロ環状基を有するカルボン酸イミド、スルホン酸イミドなどが挙げられる。これらの活性光線の照射により解裂して酸を生成可能な化合物は、単独でも2種以上混合して用いても良い。
【0018】
これらの光反応性化合物の添加量は、特に制限はないものの、該熱可塑性ノルボルネン系樹脂との反応を効率良く行わしめ、現像特性を良好に維持し、かつ得られる架橋樹脂の物性を損なわないこと及び経済性などの面から、熱可塑性ノルボルネン系樹脂100重量部に対して0.1〜30重量部、好ましくは1〜20重量部の範囲で使用される。光反応性物質の添加量が少なすぎると環状オレフィン樹脂との反応が起こりにくく、十分な感度、コントラストを得ることが出来ず、また多すぎると、架橋した樹脂部分の電気特性、耐水性、耐湿性などの特性が低下するため好ましくない。
本発明においては、最初に前記エポキシ基を有する熱可塑性ノルボルネン系樹脂と光反応性化合物よりなる感光性樹脂組成物を最初に加熱硬化し、後に光架橋し架橋硬化物を得るということも考えられるが、この場合は、溶剤現像法にてパタ−ン形成ができないという問題点があり好ましくない。
本発明の前記光架橋硬化物は、光反応性化合物が活性光線の照射により前記エポキシ基を有する熱可塑性ノルボルネン系樹脂のエポキシ基ではない部分と主に、あるいは一部のエポキシ基と反応して架橋し、感光性が付与され、また該光架橋硬化物は、加熱によりエポキシ基を含めて前記エポキシ基を有する熱可塑性ノルボルネン系樹脂との反応がさらに進み耐熱性が向上するのではないかと推測される。
【0019】
本発明の感光性樹脂組成物には、所望に応じて増感剤、保存安定剤などを添加することができる。増感剤の例としては、ベンゾフェノン、アントラキノン、1,2−ナフトキノン、1,4−ナフトキノン、ベンズアントロン、p,p′−テトラメチルジアミノベンゾフェノン、クロラニルなどのカルボニル化合物、ニトロベンゼン、p−ジニトロベンゼン、2−ニトロフルオレンなどのニトロ化合物、アントラセン、クリセンなどの芳香族炭化水素、ジフェニルジスルフィドなどのイオウ化合物、ニトロアニリン、2−クロロ−4−ニトロアニリン、5−ニトロ−2−アミノトルエン、テトラシアノエチレンなどの窒素化合物などを挙げることが出来るが、これらに限定されるものではない。
また保存安定剤の例としては、ヒドロキノン、メトキシフェノ−ル、p−t−ブチルカテコ−ル、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾ−ルなどのヒドロキシ芳香族化合物、ベンゾキノン、p−トルキノンなどのキノン類、フェニル−α−ナフチルアミンなどのアミン類、4,4′−チオビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノ−ル)、2,2′−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノ−ル)などのイオウ化合物をあげることができるが、これらに限定されるものではない。
またこれらの光反応性化合物による架橋反応を補助するために加熱によってエポキシ基と反応する前記硬化剤を添加してもよい。
【0020】
本発明の樹脂組成物は、通常溶媒に溶解して使用する。溶媒としては、樹脂および架橋剤を溶解するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン、クロロベンゼン、デカリン、シクロヘキサン、テトラリン、メチルシクロヘキサンなどを用いることができる。
この樹脂組成物の溶液を、必要とする基板に塗布、乾燥、プリベ−ク等を行った後、加熱キュア−を行い耐熱性、耐溶剤性を付与する。加熱キュア−の条件は、用いる架橋剤の種類によって異なるが、温度としては、30℃〜400℃、好ましくは100℃〜350℃であり、時間としては、数秒〜一日、好ましくは10分〜5時間程度であるが、特にこれに限定されるものではない。
本材料の穴開け等の加工はプリベ−ク後あるいは加熱キュア−後に行うことが可能である。プリベ−ク後の場合、光反応化合物を配合して感光性としたものは、塗布面にマスクを通して活性光線を照射し、必要に応じてポストベ−クを行った後、現像、リンスを行う方法で、また非感光性の架橋剤を配合したものは、レジストを用いてレジストにパタ−ンを形成した後、溶剤にてエッチングすることによって、所望のパタ−ンの作成を行うことができる。また、加熱キュア−後に加工を行う場合は、エキシマレ−ザ−等の照射によって直接材料にパタ−ンを形成することができる。
【0021】
本発明の樹脂組成物を用いて得られる絶縁材料は、例えば半導体素子、発光ダイオ−ド、各種メモリ−類等の電子素子や、ハイブリッドIC、MCM、プリント配線基板あるいは表示部品等のオ−バコ−ト材料あるいは層間絶縁材料として用いられる。例えば、電子回路の多層回路基板等の層間絶縁膜として用いられ、該層間絶縁膜は一層でもまた多層でも良く、その膜厚は100μm以下、通常は50μm以下である。
また、オ−バコ−ト材料、層間絶縁材料の用い方としては、例えば基板に塗布した後、必要に応じて前述のように穴開け等の加工を行い、加熱キュア−によって耐熱性・耐溶剤性を付与する。また、この操作を繰り返すことによって、多層化することも可能である。これにより得られた絶縁薄膜は、通常吸水率は0.1%以下、絶縁抵抗が1015〜1017Ω/cm、1MHzの誘電率、誘電正接がそれぞれ2.3〜2.6、0.0001〜0.01程度であり、従来用いられている絶縁材料であるエポキシ樹脂やポリイミド樹脂に比べて、低吸水であり低誘電率等の電気絶縁特性に優れている。一方、耐熱性は従来の絶縁材料と同等であり形成したパタ−ンを300℃のハンダに1分間接触させても、パタ−ンのダレやくずれあるいはふくれ等の異常は認められず、また各種溶剤に対する耐クラック性なども良好であり、シリコン等の無機材料や金属との密着性も良好である。
本発明の絶縁材料は、従来の絶縁材料に比較して吸水性が大幅に低く、半導体素子・電子部品の信頼性の向上に役立ち、特に感光性を有するものを使用することにより半導体素子・電子部品の製造プロセスの簡略化に大きなメリットを有する。さらに、薄膜層間絶縁材料としては、一般にポリイミド樹脂が良く使用されているが、ポリイミド樹脂は耐熱性は高いものの、一般に誘電率は3.5以上であり、吸水率は1%以上である。これに対し本発明の絶縁材料で形成した薄膜層間絶縁膜は誘電率2.6以下であり、吸水率も0.1%以下であることから電子回路の高速化、高密度化にとって大きなメリットを有する。
以下に、参考例、実施例、比較例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。また各樹脂のエポキシ酸素含有量は1H−NMRにて測定した。
【0022】
参考例1
6−メチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン(MTD)を公知の方法にて開環重合して製造した開環重合体を水素添加して得た熱可塑性ノルボルネン系樹脂〔ガラス転移温度152℃、水添率ほぼ100%:数平均分子量約28,000(ポリスチレン換算)〕50重量部とアリルグリシジルエ−テル10重量部および2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパ−オキシ)ヘキシン−3 5重量部を混合し、直径30mmベント装置付二軸押出機を用いて260℃で溶融混練することによって、エポキシ変性熱可塑性ノルボルネン系樹脂(コ−ドNo.A)を51重量部を得た。この樹脂Aのガラス転移温度はガラス転移温度154℃で、数平均分子量約26,000(ポリスチレン換算)であった。この樹脂Aの1H−NMRにて測定したエポキシ酸素重量含有率は、ポリマ−重量基準で0.44%であった。
【0023】
参考例2
参考例1にて使用した熱可塑性ノルボルネン系樹脂50重量部、5,6−エポキシ−1−ヘキセン6重量部およびジクミルパ−オキシド1.5重量部をシクロヘキサン120重量部中に溶解し、オ−トクレ−ブ中にて150℃、3時間反応を行った後、得られた反応生成物溶液を240重量部のイソプロピルアルコ−ル中に注ぎ、反応生成物を凝固させた。凝固したエポキシ変性重合体を100℃で5時間、真空乾燥し、エポキシ変性熱可塑性ノルボルネン系樹脂(コ−ドNo.B)を50重量部得た。この樹脂Bのガラス転移温度は154℃で、数平均分子量約27,000(ポリスチレン換算)であった。この樹脂Bのエポキシ酸素重量含有率は、ポリマ−重量基準で0.63%であった。
【0024】
参考例3
エチレンとMTDとのランダム付加共重合体〔エチレン組成50%、ガラス転移温度141℃、数平均分子量30,000(ポリスチレン換算)〕50重量部、アリルグリシジルエ−テル10重量部、及び2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパ−オキシ)ヘキシン−3 5重量部を混合し、直径30mmのベント装置付二軸押出機を用いて260℃で溶融混練することによって、この樹脂Cのガラス転移温度は140℃で、数平均分子量は約28,000(ポリスチレン換算)であった。この樹脂Cのエポキシ基酸素重量含有率は、ポリマ−重量基準で0.40%であった。エポキシ変性熱可塑性ノルボルネン系樹脂(コ−ドNo.C)51重量部を得た。この樹脂Cのガラス転移温度は140℃、数平均分子量28,000(ポリスチレン換算)であった。この樹脂Cのエポキシ酸素重量含有率は、ポリマ−重量基準で0.40%であった。
【0025】
参考例4
MTDとジシクロペンタジエン(DCP)との混合モノマ−(MTD/DCP=70/30モル比)を開環重合して製造した開環共重合して得た熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂〔ガラス転移温度133℃、水添率ほぼ100%、数平均分子量27,000(ポリスチレン換算)〕50重量部、5,6−エポキシ−1−ヘキセン6重量部、及びジクミルパ−オキシド1.5重量部をシクロヘキサン120重量部中に溶解し、オ−トクレ−ブ中にて、150℃で3時間反応を行った。得られた反応生成物溶液を240重量部のイソプロピルアルコ−ル中に注ぎ、反応生成物を凝固した。次いで、該反応生成物を100℃で5時間、真空乾燥し、エポキシ変性熱可塑性ノルボルネン系樹脂(コ−ドNo.D)50重量部を得た。この樹脂Dのガラス転移温度は135℃で、数平均分子量26,000(ポリスチレン換算)であった。この樹脂Dのエポキシ酸素重量含有率は、ポリマ−重量基準で0.75%であった。
【0026】
参考例5
MTD、エチレンおよび5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)を公知の方法にてランダム付加共重合して得た熱可塑性ノルボルネン系樹脂〔モル比組成MTD/エチレン/ENB=45/50/5モル比、ガラス転移温度140℃、数平均分子量30,000(ポリスチレン換算)〕10重量部をクロロホルム100重量部に溶解した。この溶液に、30%過酢酸溶液1重量部を投入し、40℃で3時間反応した。反応終了後、純水100重量部を反応液に投入して、30℃で10分間撹拌した後、30℃で20分間放置した。反応液は分液し、下層のクロロホルム層を取り出した。この溶液を500重量部のイソプロパノ−ル中に注ぎ、凝固させた。凝固した反応生成物を100℃で5時間、真空乾燥し、エポキシ変性熱可塑性ノルボルネン系樹脂(コ−ドNo.E)を得た。この樹脂Eのガラス転移温度は140℃、数平均分子量30,000(ポリスチレン換算)であった。この樹脂Eのエポキシ酸素重量含有率は、ポリマ−重量基準で0.42%であった。
【0027】
【実施例】
実施例1
参考例1で得たエポキシ変性熱可塑性樹脂A30重量部と4,4′−ビスアジドベンザル(4−メチル)シクロヘキサノン1.2重量部をキシレン100重量部中に溶解させたところ、沈澱を生じることなく均一な溶液となった。
〈吸水率の測定〉
この溶液からキャスト法により成膜し、次いで乾燥後約10μm厚みのフィルムを得た。このフィルムを窒素中にて250℃で3時間キュア−を行った。このフィルムの吸水率は0.02%であった。吸水率は、JIS K6911に従って、試験片を24時間浸水した後に増加した質量の、浸水前の試験片の質量に対する百分率を求めた。
〈オ−バ−コ−ト膜の形成(1)〉
前記の溶液を、4000Å厚のSiO2膜上にアルミニウム配線を形成したシリコンウエハ−上にスピンコ−ト法にて塗布し、90℃にて60秒プリベ−クして、アルミニウム配線上に厚さ3.3μmの塗膜を得た。このサンプルを窒素下にて250℃、3時間加熱キュア−を行い膜厚3μmのオ−バ−コ−ト膜を形成した。
〈密着性の測定〉
オ−バ−コ−ト層とアルミ及びSiO2との密着性は、ゴバン目剥離テストにて調べたところ100/100で良好であった。ゴバン目剥離テストは、塗膜上からカッタ−により1mm間隔で縦横各11本の切れ目を入れ、1mm四方のゴバン目を100個つくり、その上にセロハン粘着テ−プを貼り、該粘着テ−プを90度方向に剥離する方法により行った。100個のゴバン目の内、残存した個数を数える。
【0028】
〈耐溶剤性・耐薬品性の試験〉
前記のオ−バ−コ−ト層上に、それぞれアセトン、イソプロパノ−ル、キシレン、N,N−ジメチルホルムアミド、50%NaOH水溶液および10%塩酸をたらして10分間放置し、次いで、各溶剤または、薬品を除去後にオ−バ−コ−ト層表面を観察したところ、いずれの溶媒でもまったく溶解、クラック、膨潤等は認められなかった。
〈ハンダ耐熱性の試験〉
300℃のハンダを1分間接触させても、フクレ等の外観の異常は認められなかった。
〈耐久性試験〉
前記のオ−バ−コ−ト膜を形成したシリコンウエハ−を90℃、95%湿度の条件で1000時間放置したが、フクレ等の外観の異常、アルミの腐食、変色等は認められなかった。
〈オ−バ−コ−ト膜の形成(2)〉
前記で調製した溶液を、10μm厚のポリイミド膜上に銅配線を形成したウエハ上に、スピンコ−ト法にて塗布し、90℃にて60秒プリベ−クして、銅配線上に厚さ3.3μmの塗膜を形成した。この塗膜を形成したウエハを窒素下にて250℃、3時間加熱キュア−を行い、膜厚3μmのオ−バ−コ−ト膜を形成した。
このようにして形成されたオ−バ−コ−ト膜と銅配線及びポリイミド膜との密着性について、ゴバン目剥離テストにて調べたところ100/100で良好であった。このウエハを90℃、95%湿度の条件で1000時間放置したが、フクレ等の外観の異常、銅の腐食や変色等は認められなかった。
【0029】
実施例2〜7
表1に示したように、エポキシ変性熱可塑性ノルボルネン系樹脂及び硬化剤の組み合わせと配合割合を変更し、実施例1と同様の処理を行った。結果を表1に示した。「密着性」及び「アルミニウム・銅の腐食・変色」については、実施例1と同様にして、オ−バ−コ−ト膜を形成したウエハを2種類作成し、それぞれ密着性及び耐久性の試験を行って、総合評価した。その結果を表1および2に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
実施例8
参考例1で得たエポキシ変性熱可塑性ノルボルネン系樹脂A30重量部と2,6−ビス(4′−アジドベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン1.5重量部をキシレン70重量部に溶解した後、孔径0.22μmのミリポアフィルタ−でろ過して感光性樹脂組成物を得た。この溶液をスピナ−を使用して、シリコンウエハ−上に塗布したのち、80℃で90秒間プリベ−クして膜厚15μmの塗膜を得た。この塗膜に、ビアホ−ル形成用のテストパタ−ンマスクを用いて365nmでの光強度が5mW/cm2の紫外線を30秒間照射した後、シクロヘキサンを用いて現像し、15〜50μmのビアホ−ルを形成した。その後、オ−ブン中窒素下にて250℃、3時間加熱キュア−を行った。次にこの塗膜表面に全面銅メッキを行い膜厚5μmの銅層を形成した後、レジストを塗布し、配線パタ−ン用のマスクを用いて露光後現像を行った。これを過硫酸アンモニウム水溶液に浸して銅のエッチングを行い、レジストの剥離を行って銅配線を形成した。これらの操作において塗膜とシリコンウエハ−および銅との間の密着性は良好であった。銅配線を形成した塗膜の上に再度、先に使用した感光性樹脂組成物の溶液を塗布し、前記と同様の操作を繰り返して、絶縁層2層、配線層2層の回路基板モデルを作成した。このモデルの作成にあたっては、使用した各種の溶剤に起因するクラック発生は認められなかった(耐溶剤性)。したがって、感光性樹脂組成物の溶液を重ね塗りしても、下層の塗膜にクラック発生などの問題は生じなかった。得られた回路基板は、絶縁膜に300℃のハンダを1分間接触させても、銅配線の剥離やフクレなどの異常は認められなかった(ハンダ耐熱性)。前記の感光性樹脂組成物の溶液を用いて架橋フィルムを作成し、JIS K6911に従って測定した。結果を表3および4に示す。
【0033】
実施例9〜15
表3および4に示したように、エポキシ変性熱可塑性ノルボルネン系樹脂及び光反応性物質の組み合わせと配合割合を変更し、実施例8と同様の処理を行った。結果を表3および4に示す。
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】
実施例16
参考例1で得たエポキシ変性熱可塑性ノルボルネン系樹脂A30重量部とα,α′−ビス(4−アミノフェニル)−1,3−ジイソプロピルベンゼン1.5重量部をキシレン70重量部に溶解した後、孔径0.22μmのミリポアフィルタ−で濾過して樹脂組成物を得た。この溶液をスピナ−を使用して、シリコンウエハ−上に塗布した後、80℃で90秒間プリベ−クして膜厚15μmの塗膜を得た。塗膜を形成したシリコンウエハを、オ−ブン中、窒素下にて250℃、3時間加熱キュア−を行った。この塗膜にマスクを通してエキシマレ−ザ−を照射し、ビアホ−ルの形成を行った。次にこの表面に全面銅メッキを行い膜厚5μmの銅層を形成した後、レジストを塗布し、配線パタ−ン用のマスクを用いて露光後現像を行った。これを過硫酸アンモニウム水溶液に浸して銅のエッチングを行い、レジストの剥離を行って銅配線を形成した。これらの操作において、塗膜とシリコンウエハ−や銅との間の密着性は、良好であった。
この銅配線が形成された塗膜上に、再度、先に使用したのと同じ感光性樹脂組成物を塗布し、同様の操作を繰り返して、絶縁層2層、配線層2層の回路基板モデルを作成した。このモデルの作成にあたっては、使用した各種の溶剤に起因するクラックの発生は認められなかった(耐溶剤性)。したがって、樹脂組成物の溶液を重ね塗りしても、下層の塗膜にクラック発生等の問題は生じなかった。得られた回路基板は、300℃のハンダを1分間接触させても、銅配線の剥離やフクレなどの異常は認められなかった(ハンダ耐熱性)。
前記の樹脂組成物の溶液を用いて架橋フィルムを作成し、JIS K6911に従って、吸水率及び電気的特性(誘電率、誘電正接、絶縁抵抗)を測定した。結果を表5および6に示す。
【0037】
実施例17〜21
表5および6に示したように、エポキシ変性熱可塑性ノルボルネン系樹脂及び硬化剤の組み合わせと配合割合を変更し、実施例16と同様の処理を行った。結果を表5および6に示した。
【0038】
【表5】
【0039】
【表6】
【0040】
比較例1
参考例1で得たエポキシ変性熱可塑性ノルボルネン系樹脂Aに架橋剤を配合することなく実施例8と同様に実験を行ったところ、二層目を塗布した際に下層の中心部が溶解しへこんでしまった。また、300℃のハンダに1分間接触させたところ、その部分が溶融変形してしまった。
【0041】
比較例2
MTDの開環重合体を水素添加して得られた熱可塑性ノルボルネン系樹脂(ガラス転移温度152℃、水添率ほぼ100%、数平均分子量約28,000)30重量部と2,6−ビス(4′−アジドベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン1.5重量部をキシレン100重量部に溶解した後、孔径0.22μmのミリポアフィルタ−で濾過して感光性樹脂組成物を得た。この溶液を用いて実施例8と同様に実験を行ったところ、加熱キュア−後に絶縁層が一部剥離してしまった。また、銅層のエッチングの際に下層にクラックが入ってしまった。
【0042】
実施例22
エポキシ変性熱可塑性ノルボルネン系樹脂A30重量部と2,6−ビス(4′−アジドベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン1.5重量部をキシレン100重量部に溶解した後、孔径0.22μmのミリポアフィルタ−で濾過して感光性樹脂組成物の溶液を作成した。この溶液をスピナ−を使用して、シリコンウエハ上に塗布した後、80℃で90秒間プリベ−クして膜厚5μmの塗膜を形成した。この塗膜の上から、凸版印刷(株)製のテストパタ−ンを用いて波長365nmで、光強度5mW/cm2の紫外線を30秒間照射した後、シクロヘキサンを用いて現像したところ、5μmのパタ−ンを解像することができた。オ−ブン中、窒素下にて、250℃で3時間加熱キュア−を行った。
パタ−ンの形成されたシリコンウエハを、オ−ブン中、窒素下に、300℃で1時間加熱したところ、パタ−ンのだれ、膜減りは見られなかった。
前記と同様にして、基板との密着性(ゴバン目剥離テスト100/100=良好)、吸水率、及び誘電率を測定した。結果を表7および8に示す。
【0043】
実施例23〜27
表7および8に示すように、エポキシ変性熱可塑性ノルボルネン系樹脂及び光反応性物質の組み合わせと配合割合を変更し、実施例22と同様の処理を行った。結果を表7および8に示す。
【0044】
【表7】
【0045】
【表8】
【0046】
実施例28
エポキシ変性熱可塑性ノルボルネン系樹脂A30重量部とα,α′−ジブロモ−p−キシレン0.3重量部をキシレン100重量部に溶解した後、孔径0.22μmのミリポアフィルタ−で濾過して感光性樹脂組成物の溶液を作成した。この溶液をスピナ−を使用して、シリコンウエハ上に塗布した後、80℃で90秒間プリベ−クして膜厚5μmの塗膜を形成した。この塗膜の上から、凸版印刷(株)製のテストパタ−ンを用いて波長365nmで、光強度5mW/cm2の紫外線を30秒間照射した後、シクロヘキサンを用いて現像したところ、6μmのパタ−ンを解像することができた。オ−ブン中、窒素下にて、250℃で3時間加熱キュア−を行った。
パタ−ンの形成されたシリコンウエハを、オ−ブン中、窒素下に、300℃で1時間加熱したところ、パタ−ンのだれ、膜減りは見られなかった。
前記と同様にして、基板との密着性(ゴバン目剥離テスト100/100=良好)、吸水率、及び誘電率を測定した。結果を表9および10に示す。
【0047】
実施例29〜30
表9および10に示すように、エポキシ変性熱可塑性ノルボルネン系樹脂及び光反応性物質の組み合わせと配合割合を変更し、実施例22と同様の処理を行った。結果を表9および10に示す。
【0048】
【表9】
【0049】
【表10】
【0050】
比較例3
MTDの開環重合体[ガラス転移温度160℃、数平均分子量約21,000(ポリスチレン換算)]30重量部と2,6−ビス(4′−アジドベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン1.5重量部をキシレン80重量部に溶解した後、孔径0.22μmのミリポアフィルタ−で濾過して感光性樹脂組成物の溶液を作成した。この溶液をスピナ−を使用して、シリコンウエハ−上に塗布した後、80℃で90秒間プリベ−クして膜厚5μmの塗膜を得た。この塗膜の上から、凸版印刷(株)製テストパタ−ンマスクを用いて波長365nmで、光強度が5mW/cm2の紫外線を30秒間照射した後、シクロヘキサンを用いて現像したところ、5μmのパタ−ンを解像することができた。オ−ブン中窒素下にて250℃、3時間加熱キュア−を行った。
パタ−ンの形成されたシリコンウエハを、オ−ブン中、窒素下に、300℃で1時間加熱したところ、膜減りが観察された。
【0051】
比較例4
MTDの開環重合体を水素添加して得られた熱可塑性ノルボルネン系樹脂(ガラス転移温度152℃、水添率ほぼ100%、数平均分子量約28,000)30重量部と2,6−ビス(4′−アジドベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン1.5重量部をキシレン100重量部に溶解した後、孔径0.22μmのミリポアフィルタ−で濾過して感光性樹脂組成物の溶液を得た。この溶液をスピナ−を使用して、シリコンウエハ−上に塗布した後、80℃で90秒間プリベ−クして膜厚5μmの塗膜を得た。この塗膜の上から、凸版印刷(株)製テストパタ−ンマスクを用いて波長365nmで、光強度が5mW/cm2の紫外線を30秒間照射した後、シクロヘキサンを用いて現像したところ、5μmのパタ−ンを解像することができた。オ−ブン中窒素下にて250℃、3時間加熱キュア−を行った。
パタ−ンの形成されたシリコンウエハを、オ−ブン中、窒素下に、300℃で1時間加熱したところ、膜減りが観察された。
【0052】
以下、本発明の実施態様を列挙する。
1.エポキシ基含有環状オレフィン系樹脂100重量部に対して0.1〜30重量部、好ましくは1〜20重量部の範囲で架橋剤を含有することを特徴とする樹脂組成物、その架橋物及びそれらを含有する絶縁材料。
2.前記1の樹脂組成物、その架橋物及びそれらを含有する絶縁材料において、エポキシ基含有環状オレフィン系樹脂が、熱可塑性ノルボルネン系樹脂にエポキシ基を導入して得られたエポキシ基含有熱可塑性ノルボルネン系樹脂である樹脂組成物、その架橋物及びそれらを含有する絶縁材料。
3.前記1または2の樹脂組成物、その架橋物及びそれらを含有する絶縁材料において、熱可塑性ノルボルネン系樹脂が、少なくとも一種のノルボルネン型モノマ−を開環(共)重合して得られた開環(共)重合体の水素添加物である樹脂組成物、その架橋物及びそれらを含有する絶縁材料。
4.前記1、2または3の樹脂組成物、その架橋物及びそれらを含有する絶縁材料において、熱可塑性ノルボルネン系樹脂が、少なくとも一種のノルボルネン型モノマ−と共重合可能な不飽和モノマ−との付加(共)重合体または該(共)重合体の水素添加物である樹脂組成物、その架橋物及びそれらを含有する絶縁材料。
5.前記1、2、3または4の樹脂組成物、その架橋物及びそれらを含有する絶縁材料において、熱可塑性ノルボルネン系樹脂が、少なくとも一種のノルボルネン型モノマ−の付加(共)重合体または該(共)重合体の水素添加物である樹脂組成物、その架橋物及びそれらを含有する絶縁材料。
6.前記1、2、3、4または5の樹脂組成物、その架橋物及びそれらを含有する絶縁材料において、熱可塑性ノルボルネン系樹脂が、少なくとも一種のノルボルネン型モノマ−を開環(共)重合して得られた開環(共)重合体である樹脂組成物、その架橋物及びそれらを含有する絶縁材料。
【0053】
7.前記1、2、3、4、5または6の樹脂組成物、その架橋物及びそれらを含有する絶縁材料において、熱可塑性ノルボルネン系樹脂が、少なくとも一種のノルボルネン型モノマ−と非共役ジエンとの付加共重合体である樹脂組成物、その架橋物及びそれらを含有する絶縁材料。
8.前記1、2、3、4、5、6または7の樹脂組成物、その架橋物及びそれらを含有する絶縁材料において、熱可塑性ノルボルネン系樹脂が、少なくとも一種のノルボルネン型モノマ−、非共役ジエンおよび共重合可能なその他の不飽和モノマ−との付加共重合体である樹脂組成物、その架橋物及びそれらを含有する絶縁材料。
9.前記1、2、3、4、5、6または7の樹脂組成物、その架橋物及びそれらを含有する絶縁材料において、熱可塑性ノルボルネン系樹脂が、ジメタノオクタヒドロナフタレンの開環重合体の水素添加物である樹脂組成物、その架橋物及びそれらを含有する絶縁材料。
10.前記1、2、3、4、5、6、7、8または9の樹脂組成物、その架橋物及びそれらを含有する絶縁材料において、熱可塑性ノルボルネン系樹脂が、ジメタノオクタヒドロナフタレンとエチレンとの付加共重合体である樹脂組成物、その架橋物及びそれらを含有する絶縁材料。
11.前記1、2、3、4、5、6、7、8、9または10の樹脂組成物、その架橋物及びそれらを含有する絶縁材料において、熱可塑性ノルボルネン系樹脂が、ジメタノオクタヒドロナフタレンとジシクロペンタジエンとの開環共重合体である樹脂組成物、その架橋物及びそれらを含有する絶縁材料。
12.前記1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11記載の樹脂組成物、その架橋物及びそれらを含有する絶縁材料において、熱可塑性ノルボルネン系樹脂が、ジメタノオクタヒドロナフタレンとエチレン及び5−エチリデン−2−ノルボルネン付加共重合体である樹脂組成物、その架橋物及びそれらを含有する絶縁材料。
13.前記1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12の樹脂組成物、その架橋物及びそれらを含有する絶縁材料において、架橋剤が加熱によりその能力を発揮する硬化剤または光反応性化合物である樹脂組成物、その架橋物及びそれらを含有する絶縁材料。
14.前記1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12または13の樹脂組成物、その架橋物及びそれらを含有する絶縁材料において、環状オレフィン系樹脂および/または架橋剤が溶媒中に均一に分散されているものである樹脂組成物、その架橋物及びそれらを含有する絶縁材料。
15.前記1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13または14の樹脂組成物、その架橋物及びそれらを含有する絶縁材料において、絶縁材料が、オ−バコ−ト材料あるいは層間コ−ト材料である絶縁材料。
16.前記15の絶縁材料を基板に塗布、乾燥、プリベ−ク等を行った後、30℃〜400℃、好ましくは100℃〜350℃で加熱キュア−を行うことを特徴とする絶縁薄膜の形成方法。
17.前記16の絶縁薄膜の形成方法で得られた膜厚が100μm以下、通常は50μm以下であり、かつ吸水率が0.1%以下、絶縁抵抗が1015〜1017Ω/cm、1MHzの誘電率、誘電正接がそれぞれ2.3〜2.6、0.0001〜0.1である絶縁薄膜。
【0054】
【効果】
本発明の絶縁材料は、耐熱性、耐溶剤性、低吸水性、電気絶縁性、密着性、耐薬品性等に優れた薄膜を形成することができる。特に従来の熱硬化性樹脂で作製したものに比べて、低吸水性であり低誘電率等の電気絶縁特性も優れており、耐熱性は従来の熱硬化性樹脂成形品と同等であり、また、各種溶剤に対する耐クラック性やシリコン等の無機材料あるいは金属材料との密着性も良好である。
また、本発明の絶縁材料は、前記のような優れた耐熱性、耐溶剤性、低吸水性、電気絶縁性、耐薬品性等の特性を生かし、種々の分野で絶縁材料、特に薄膜の形成に使用することができる。
Claims (4)
- (A)エポキシ基を有する数平均分子量5,000〜200,000の熱可塑性ノルボルネン系樹脂と(B)エポキシ用架橋剤又は架橋剤としての光反応性化合物、とを含有する樹脂組成物。
- 請求項1記載の樹脂組成物を架橋して得られた架橋物。
- 請求項1記載の樹脂組成物を含有することを特徴とする絶縁材料。
- 請求項1記載の樹脂組成物を架橋してなる絶縁材料。
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