JP3588277B2 - 基板の現像処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,基板の現像処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば半導体製造プロセスにおけるレジスト処理工程においては,半導体ウェハ(以下,「ウェハ」という。)などの基板の表面にレジスト液を塗布してレジスト膜を形成し,露光装置によって所定のパターンを露光する。その後,上記のパターンに応じたレジストパターンを得るため,ウェハに現像液を塗布して現像処理を行っている。
【0003】
ここで従来のフォトレジストを現像する現像処理方法の例を示すと,先ずウェハをスピンチャック上に真空吸着によって保持する。そして,ウェハを低速で回転させつつ,ウェハの上面に現像液を供給し,表面張力により現像液を液盛りする。しかる後に,回転を停止させ,ウェハを所定時間静止させて現像する。現像終了後,ウェハを再び回転させて,ウェハの表面に純水を供給して洗浄する。最後に,ウェハを高速度で回転させて,ウェハ表面の水分を振り切りながら乾燥させて現像処理を行っていた。
【0004】
しかし,上述のように現像液がレジスト膜表面に直接供給されると,現像液中に存在する微少な気泡や,現像液がレジストに接触する際に発生する微少な気泡がレジスト膜に付着し,部分的に現像が行われ無くなる等の現像欠陥を引き起こすことがあった。
【0005】
そのため従来は現像液を供給する前に,ウェハ表面に純水と現像液を順に供給して,純水から純水と現像液との混合液に置換しながら,ウェハ上に当該混合液による液膜を形成し,その後続けて現像液を供給して,ウェハ上の混合液を現像液に置換するようにして,現像のための現像液がいきなりレジスト膜に接触することを防止していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,始めにウェハの表面に供給された純水を現像液濃度の高い混合液へ置換するには,置換自体に時間がかかり好ましくない。また,置換自体がウェハ全面において均一に行われないため,均一な現像処理がされないおそれがあった。
【0007】
本発明は,かかる点に鑑みてなされたものであり,基板の現像処理において,ウェハ面内にて均一に現像処理を行うことのできる基板の現像処理方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
参考例として,基板に現像液を供給して,現像処理を行う現像処理方法であって,前記基板の表面に実質的な純水を供給する第1工程と,その後前記基板を回転させて前記基板上の前記純水の量を減少させつつ,純水の薄膜を前記基板の表面に形成する第2工程と,その後前記基板に現像液を供給して基板上に現像液の液盛りをする第3工程とを有することを特徴とする基板の現像処理方法を提案できる。ここで液盛りとは,供給された薬液が表面張力によって基板上で盛り上って溜まることをいい,液膜とは,基板を回転しながら薬液を供給したときにできる,液盛りより薄い基板上の薬液の膜をいい,薄膜とは,基板上の液膜を遠心力によって飛ばして形成された液膜よりさらに薄い膜をいう。
【0009】
上記参考例によれば,基板の表面に現像液を供給する前に,純水を供給し,その後基板を回転させて前記純水の量を減少させつつ,基板表面に前記純水の薄膜を形成している。そのため現像液供給時に,現像液中に存在する微少な気泡や現像液がレジスト膜に接触する際発生する微少な気泡がレジスト膜に付着することを防止できる。また基板全面に渡り均一な前記純水の薄膜を形成するため,基板面内での現像処理が均一に行われる。
【0010】
別の参考例として,基板に現像液を供給して,現像処理を行う現像処理方法であって,前記基板の表面に実質的な純水を供給する第1工程と,その後前記基板の表面に現像液を供給して,前記純水と混合する第2工程と,その後前記基板を回転させて,前記基板上の現像液と純水の混合液の量を減少させつつ,前記基板の表面上に前記混合液の薄膜を形成する第3工程と,前記基板に現像液を供給して基板上に現像液の液盛りをする第4工程を有することを特徴とする基板の現像処理方法を提案できる。
【0011】
上記参考例によれば,基板に現像液を供給し液盛りする前に,基板表面に純水と現像液を順に供給し,その後基板を回転させつつ,その純水と現像液の混合液の量を減少させて,基板の表面に前記混合液の薄膜を形成する。そのため,現像液を供給して液盛りする時に,現像液中に存在する微少な気泡や,現像液がレジスト膜表面と接触する際に発生する微少な気泡が,レジスト膜に付着することを防止できる。また基板を回転させて,混合液をとばして混合液の薄膜を形成するために,基板全面で混合液濃度に斑が無く,基板面内で現像処理が均一に行われる。
【0012】
上記参考例の前記第2工程において,現像液と純水が混合されたところで,現像液の供給を一旦停止しても良い。
【0013】
このように,現像液の供給を一旦停止するため,前記第3工程における前記混合液の薄膜の形成が効率よく行われる。
【0014】
本発明によれば,基板に現像液を供給して,現像処理を行う現像処理方法であって,基板を第1の回転数で回転させつつ基板の表面に実質的な純水を供給する第1工程と,前記第1工程で使用した第1の回転数より高い第2の回転数で前記基板を回転させ,前記基板表面上の純水を振り切りつつ現像液を吐出し,前記純水と前記現像液とを混合液化させたところで現像液の供給を止める第2工程と,現像液の供給を停止し,なおかつ前記基板を前記第2工程での第2の回転数で回転させた状態で前記混合液を振り切り,前記基板の表面上に前記混合液の薄膜を形成する第3工程と,前記基板を第2の回転数よりも低い第3の回転数で回転させつつ,前記基板に現像液を供給して基板上に現像液を液盛りする第4工程と,を有することを特徴とする基板の現像処理方法が提供される。
また,前記第3工程において,基板の回転数を変動させてもよい。
前記第3工程と前記第4工程との間に,前記基板の回転数を前記第2の回転数に維持した状態で基板に現像液を供給してもよい。
【0015】
上記発明においては,前記基板を回転させて前記混合液を減少させる際に,回転数を一定にしたり,前記回転の回転数を変化させるようにしても良い。
【0016】
このように,前記基板を回転させて前記混合液を減少させる際に,回転数を一定もしくは変化させることによって,必要に応じて薄膜の厚さをコントロールでき,基板全面でより均一な混合液の薄膜を形成できるため,基板面内で現像処理が均一に行われる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下,添付図面を参照して,本発明の好ましい実施の形態について説明する。
【0018】
図1は,本実施の形態にかかる基板の現像処理方法に使用する現像処理装置が組み込まれている塗布現像処理システム1の平面図であり,図2は,塗布現像処理システム1の正面図であり,図3は,塗布現像処理システム1の背面図である。
【0019】
塗布現像処理システム1は,図1に示すように,例えば25枚のウェハWをカセット単位で外部から塗布現像処理システム1に対して搬入出したり,カセットCに対してウェハWを搬入出したりするカセットステーション2と,塗布現像処理工程の中で枚葉式に所定の処理を施す各種処理装置を多段配置してなる処理ステーション3と,この処理ステーション3に隣接して設けられている露光装置(図示せず)との間でウェハWの受け渡しをするインタフェイス部4とを一体に接続した構成を有している。
【0020】
カセットステーション2では,載置部となるカセット載置台5上の位置決め突起6の位置に例えば4個の各カセットCがウェハWの出入り口を処理ステーション3側に向けて,X方向(図1中の上下方向)一列に載置自在となっている。そして,このカセット配列方向(X方向)とカセットCに収容されたウェハWのウェハ配列方向(Z方向;鉛直方向)に対して移送可能なウェハ搬送体7が搬送路8に沿って移動自在に設けられており,各カセットCに対して選択的にアクセスできるようになっている。
【0021】
ウェハ搬送体7は,θ方向(Z軸を中心とする回転方向)にも回転自在に構成されており,後述するように処理ステーション3側の第3の処理装置群G3に属するアライメント装置32とエクステンション装置33に対してもアクセスできるように構成されている。
【0022】
処理ステーション3では,その中心部に主搬送装置13が設けられており,主搬送装置13の周辺には各種処理装置が多段に配置されて処理装置群を構成している。該塗布現像処理システム1においては,5つの処理装置群G1,G2,G3,G4,G5が配置可能であり,第1及び第2の処理装置群G1,G2は現像処理システム1の正面側に配置され,第3の処理装置群G3は,カセットステーション2に隣接して配置され,第4の処理装置群G4は,インターフェイス部4に隣接して配置されて,さらにオプションとして波線で示した第5の処理装置群G5は背面側に別途配置可能となっている。
【0023】
第1の処理装置群G1では図2に示すように,2種類のスピンナ型処理装置,例えばウェハWに対してレジストを塗布して処理するレジスト塗布装置15と,本実施の形態にかかる現像処理方法に使用するウェハWに現像液を供給して処理する現像処理装置16が下から順に2段に配置されている。第2の処理装置群G2の場合も同様に,レジスト塗布装置17と,現像処理装置18とが下から順に2段に積み重ねられている
【0024】
第3の処理装置群G3では,図3に示すように,ウェハWを載置台に乗せて所定の処理を施すオーブン型の処理装置,例えば冷却処理を行うクーリング装置30,レジスト液とウェハWとの定着性を高めるためのアドヒージョン装置31,ウェハWの位置合わせを行うアライメント装置32,ウェハWを待機させるエクステンション装置33,露光処理前の加熱処理を行うプリベーキング装置34,35及び現像処理後の加熱処理を施すポストベーキング装置36,37等が下から順に例えば8段に重ねられている。
【0025】
第4の処理装置群G4では,例えばクーリング装置40,載置したウェハWを自然冷却させるエクステンション・クーリング装置41,エクステンション装置42,クーリング装置43,露光処理後のウェハWを加熱処理するポストエクスポージャーベーキング装置44,45,ポストベーキング装置46,47等が下から順に例えば8段に積み重ねられている。
【0026】
次に,インターフェイス部4の中央部にはウェハ搬送体50が設けられている。このウェハ搬送体50はX方向(図1中の上下方向),Z方向(垂直方向)の移動とθ方向(Z軸を中心とする回転方向)の回転が自在にできるように構成されており,第4の処理装置群G4に属するエクステンション・クーリング装置41,エクステンション装置42,周辺露光装置51及び露光装置(図示せず)に対してアクセスできるように構成されている。
【0027】
本実施の形態にかかる現像処理方法に使用する現像処理装置16は,図4に示すように,ケーシング61内において,上面が開口した環状のカップ62と,カップ62内にてウェハWを水平に載置するスピンチャック63と,現像液をウェハWに対して供給する現像液供給ノズル64と,リンス液としての純水をウェハWに対して供給する純水供給ノズル65とを備えている。
【0028】
カップ62は底面66が傾斜しており,底面66の最下部にはカップ62内で飛散した現像液を排液する排液管67が接続されている。スピンチャック63を挟んで,前記排液管67の反対側には,カップ62内部の雰囲気を排気する排気管68が接続されている。なお,スピンチャック63に保持されたウェハWの下方には,ウェハWの裏面を洗浄するために裏面洗浄ノズル69が設けられている。
【0029】
スピンチャック63は,ウェハWを載置面に吸着保持するように構成されており,カップ62下方に設けられたモータ70と支柱71を介して接続されている。モータ70は,制御装置80によって制御できるように構成されている。従って,この制御装置80の命令によってウェハWの回転数を変化させることができる。スピンチャック63は図示しない昇降機構により昇降自在となっている。
【0030】
現像供給ノズル64は,図5に示すようにカップ62の上方に,アーム72によって吊り下げられている。このアーム72には駆動機構(図示せず)が取り付けられており,これらの駆動機構(図示せず)によって,アーム72は,ケーシング61の壁面に沿って設けられている搬送レール75に沿って,往復矢印で示す水平方向に移動自在である。かかる構成によって,現像液供給ノズル64は,ウェハW上を平行に移動自在となり,現像処理の各工程に応じて移動する。また現像供給ノズル64上面には現像液を現像供給ノズル64に供給するための現像液供給管76が取り付けられている。
【0031】
また純水供給ノズル65は,図5に示すように,現像供給ノズル64と同様,駆動機構(図示しない)を備えたアーム73により吊り下げられている。純水供給ノズル65は,前記アーム73によって,搬送レール75に沿って往復矢印で示す水平方向に移動自在となっている。また純水供給ノズル65は,図示しない純水供給源と純水送液管77を介して接続されている。
【0032】
次に以上のように構成された現像処理装置16を用いた現像処理方法の作用を,塗布現像処理システム1で行われるウェハWの塗布現像処理のプロセスと共に説明する。
【0033】
先ず,ウェハ搬送体7がカセットCから未処理のウェハWを1枚取りだし,第3の処理装置群G3に属するアライメント装置32に搬入する。次いで,アライメント装置32にて位置合わせの終了したウェハWは,主搬送装置13によって,アドヒージョン装置31,クーリング装置30,レジスト塗布装置15又17,プリベーキング装置33又は34に順次搬送され,所定の処理が施される。その後,ウェハWは,エクステンション・クーリング装置41に搬送される。
【0034】
次いで,ウェハWはエクステンション・クーリング装置41からウェハ搬送体50によって取り出され,その後,周辺露光装置51を経て露光装置(図示せず)に搬送される。露光処理の終了したウェハWは,ウェハ搬送体50によりエクステンション装置42に搬送された後,主搬送装置13に保持される。次いで,このウェハWはポストエクスポージャベーキング装置44又は45,クーリング装置43に順次搬送され,これらの処置装置にて所定の処理が施された後,現像処理装置16又は18に搬送される。
【0035】
次に現像処理装置16に搬入されたウェハWの現像処理方法を図6のフローに従って説明する。
【0036】
先ず前処理の終了したウェハWは,主搬送体13によって現像処理装置16内に搬送され,スピンチャック63に吸着保持される。この時,純水供給ノズル65はホーム位置78からウェハWの中心へ移動する(図6に示す工程S1)。
【0037】
次に,スピンチャック63上のウェハWを20rpm(図6中のNは回転数(rpm)を示す)程度の低速度で回転させ,純水供給ノズル65から(例えば8秒間)ウェハW表面に純水が供給される。この時,ウェハ表面には,供給された純水が液盛りされている(工程S2)。
【0038】
所定時間純水を供給した後,純水の供給を停止し,ホーム位置78から現像供給ノズル64がウェハW上に移動する。その後ウェハWの回転を1000rpmまで上げ,現像液を現像液ノズル64から(例えば1秒間)吐出する。この時に,工程S2で形成された純水膜を振り切りながら現像液を供給し,純水から純水と現像液との混合液に置換される(工程S3)。
【0039】
工程S3のウェハWの回転数1000rpmを保ちながら,現像液の供給を(例えば1秒間)停止する。このため,前記混合液が遠心力によって飛散され,前記混合液の薄膜が形成される(工程S4)。
【0040】
所定時間経過後,ウェハWの回転数を30rpmまで落とし,現像液が再びウェハW上に(例えば2秒間)供給され,ウェハW上に現像液が液盛りされる(工程S5)。
【0041】
その後,ウェハWの回転を(例えば60秒間)停止し,所定時間現像される(工程S6)。
【0042】
現像終了後,再びウェハWの回転数を1000rpmまで上げ,純水供給ノズル65と裏面洗浄ノズル69からウェハWの表面と裏面にそれぞれ純水を(例えば15秒間)供給し,ウェハW表面の現像液を洗い流す(工程S7)。
【0043】
純水供給ノズル65と裏面洗浄ノズル69からの純水の供給を停止し,ウェハWの回転数をさらに3000rpmまで上げ,ウェハWの表面の水分を遠心力によって(例えば10秒間)振り切り,乾燥させる(工程S8)。
【0044】
一連の現像処理が終了したウェハWを,搬送体13がスピンチャック63から受け取り,現像処理装置16から搬出する(工程S9)。
【0045】
以上の本実施の形態にかかる現像処理方法によれば,工程S3でウェハW上に形成された純水と現像液との混合液の液膜を,工程S4で現像液の供給を停止して,1000rpmで振り切り,前記混合液の薄膜を形成する。この薄膜を形成することで,ウェハ表面上の混合液濃度がウェハW全面に渡りより均一になることから,この後の現像工程を含めて,ウェハW面内の現像が斑なく行われ,歩留まりの向上につながる。
【0046】
また,工程S4において,現像液を供給しないでウェハWを高速回転させるため,純水から純水と現像液との混合液への置換が速く行われ,置換自体にかかる時間を短縮させることができる。
【0047】
以上の現像処理装置16で現像処理が終了した後,ウェハWは,主搬送体13によって,処理装置群G3に属するポストベーキング装置36又は37に搬送され,以後所定の処理が行われる。
【0048】
ここで図7に示すように第1の実施の形態における工程S4と工程S5の間にウェハWの回転数を1000rpmに維持したまま(例えば2秒間)現像液を再びウェハW上に吐出しても良い(工程T5)。
【0049】
この工程T5では,1000rpmの高速回転で再び現像液を吐出するため,工程4において形成された現像液と純水の混合液の薄膜を速やかに現像液へ置換することができ,ウェハW面内において均一な現像処理が行われる。
【0050】
次に第2の実施の形態について,図8に基づいて説明する。この第2の実施の形態は,第1の実施の形態における純水と現像液との混合液の薄膜の代わりに,純水の薄膜を形成するようにした現像処理方法である。
【0051】
先ず第1の実施の形態と同様に,ウェハWが,現像処理装置16内に搬送されて,スピンチャック63に吸着保持され(工程P1),その後純水ノズル65から純水が供給されウェハ面上に液盛りされる(工程P2)。
【0052】
液盛り後,純水の供給を停止し,ウェハWの回転数を1000rpm(図8中のNは回転数(rpm)を示す)まで上昇させ,純水を振り切りながら,ウェハW上に純水の薄膜を形成する(工程P3)。
【0053】
そしてウェハWの回転数を30rpmまで落とし,ウェハW表面に現像ノズル64から現像液を供給し液盛りする(工程P4)。その後,ウェハWの回転を停止させ,ウェハWは所定時間現像される(工程P5)。
【0054】
その後の工程は第1の実施の形態と同様であり,ウェハWを洗浄し(工程P6),乾燥し(工程P7),現像処理の終わったウェハWは,主搬送体13によって,現像処理装置16から搬出される(工程P8)。
【0055】
以上の第2の実施の形態によれば,工程P3で,ウェハW上に純水の薄膜を形成するため,その後供給される現像液中に存在する微少な気泡や現像液を供給する際発生する微少な気泡が直接レジスト膜に付着することを防止できる。また,ウェハW上に形成される純水の膜が薄くなるため,ウェハW面内における膜厚差が小さくなり,均一な現像処理が可能となる。
【0056】
上述の実施の形態における工程S4又は工程P3では,ウェハWの回転数を1000rpmにし,回転数一定に保ち純水と現像液との混合液又は純水の薄膜を形成していたが,工程S4又は工程P3においてウェハWの回転数を変動させても良い。ウェハWの回転数を変動させることによって,必要に応じて薄膜の厚みを制御できるばかりか,純水と現像液がより拡散され,均一な薄膜が形成されるため,ウェハ面内においてより均一な現像処理が行われる。
【0057】
以上の実施の形態では,現像液供給前に供給する液体として純水を用いていたが,実質的な純水であれば,例えば,希薄な現像液等でも良い。また基板についても,ウェハのような円盤状のもののみならず,LCD基板のような方形の基板に対しても適用できる。
【0058】
【実施例】
次に,第1の実施の形態における現像処理方法を用いてウェハWの現像処理を実施し,従来の現像方法とウェハ面内の現像処理の均一性について比較した。
【0059】
図9に示すように本発明にかかる現像処理方法は,Step1では,N=20(Nは回転数(rpm))で8秒間ウェハ上に純水を供給し,Step2では,N=1000で1秒間現像液を供給し,Step3では,N=1000で薬液をなにも供給せず1秒間放置し,Step4では,N=30で2秒間現像液を供給し,Step5では,N=0とし60秒間静止し,Step6では,N=1000で15秒間純水を供給し,Step7ではN=3000で10秒間振り切り乾燥させる。
【0060】
図10に示すように従来の現像方法では,本発明の現像方法における図9のStep3に相当する現像液を供給しないでウェハWを1000rpmで回転させる工程がなく,その分Step2の時間を2秒間としている。
【0061】
図11は,それぞれの現像方法で現像処理されたウェハWのウェハ面内の線幅分布を表している。従来の現像方法では,ウェハ周辺部Eの片側では,線幅が0.365μmになっており,ウェハWの中心部Cとの差が0.04μm以上ある。一方,本発明にかかる現像方法では,ウェハ面内の線幅の差が最大でも0.01μm程度しかない。したがって,本発明の方法によって,従来の方法に比べてウェハ面内の線幅の均一性が向上されたことが確認できる。
【0062】
図12は,従来の現像方法と本発明にかかる現像方法に対するウェハW面内の線幅のばらつき3σの比較を現している。従来の現像方法では,3σ=26nmであり,本発明の現像方法では,3σ=12nmであり,均一性が向上されている。
【0063】
【発明の効果】
本発明によれば,現像液供給時に,現像液中に存在する微少な気泡や現像液がレジスト膜に接触する際発生する微少な気泡がレジスト膜に付着することを防止でき,また基板全面に渡り均一な純水の薄膜を形成するため,基板面内での現像処理が均一に行われ,その結果歩留まりの向上が図られる。
【0064】
本発明によれば,現像液中に存在する微少な気泡等が,レジスト膜に付着することを防止でき,また基板全面に渡り現像液濃度に斑が無くなるため,基板面内で現像処理が均一に行われ,その結果歩留まりの向上が図られる。
【0065】
本発明によれば,現像液と純水とが混合されたところで,現像液の供給を一旦停止するため,前記第3工程における前記混合液の薄膜の形成が効率よく行われ,基板面内の現像処理の均一性が向上する。
【0066】
本発明によれば,現像液中に存在する微少な気泡等が,レジスト膜に付着することを防止でき,また基板全面に渡り現像液濃度に斑が無くなるため,基板面内で現像処理が均一に行われ,その結果歩留まりの向上が図られる。また,現像液と純水とが混合されたところで,現像液の供給を一旦停止するため,前記第3工程における前記混合液の薄膜の形成が効率よく行われ,基板面内の現像処理の均一性が向上する。
【0067】
本発明によれば,必要に応じて薄膜の厚さをコントロールでき,また基板全面で均一な薄膜を形成することが可能となるため,基板面内で現像処理が均一に行われ歩留まりの向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態にかかる現像処理方法に使用する現像処理装置を備えた塗布現像処理システムの外観を示す平面図である。
【図2】図1の塗布現像処理システムの正面図である。
【図3】図1の塗布現像処理システムの背面図である。
【図4】第1の実施の形態にかかる現像処理方法に使用する現像処理装置の構成を示す縦断面の説明図である。
【図5】図4の現像処理装置の横断面の説明図である。
【図6】第1の実施の形態にかかる基板の現像処理方法のフロー図である。
【図7】第1の実施の形態にかかる基板の現像処理方法において,現像液と純水との混合液の薄膜が形成された後,再び現像液を供給する工程を含むフロー図である。
【図8】第2の実施の形態にかかる現像処理方法のフロー図である。
【図9】実施例における本発明にかかる現像処理方法の各Step毎のウェハの回転数,時間,供給薬液を示した表である。
【図10】実施例における従来の現像処理方法の各Step毎のウェハの回転数,時間,供給薬液を示した表である。
【図11】従来の現像処理方法と本発明にかかる現像処理方法を実施したウェハ面内の線幅分布を示すグラフである。
【図12】従来の現像処理方法と本発明にかかる現像処理方法に対する3σの比較を表すグラフである。
【符号の説明】
1 塗布現像処理システム
16,18 現像処理装置
63 スピンチャック
64 現像供給ノズル
65 純水供給ノズル
70 モータ
N 回転数(rpm)
W ウェハ
Claims (3)
- 基板に現像液を供給して,現像処理を行う現像処理方法であって,
基板を第1の回転数で回転させつつ基板の表面に実質的な純水を供給する第1工程と,
前記第1工程で使用した第1の回転数より高い第2の回転数で前記基板を回転させ,前記基板表面上の純水を振り切りつつ現像液を吐出し,前記純水と前記現像液とを混合液化させたところで現像液の供給を止める第2工程と,
現像液の供給を停止し,なおかつ前記基板を前記第2工程での第2の回転数で回転させた状態で,前記混合液を振り切り,前記基板の表面上に前記混合液の薄膜を形成する第3工程と,
前記基板を第2の回転数よりも低い第3の回転数で回転させつつ,前記基板に現像液を供給して基板上に現像液を液盛りする第4工程と,を有することを特徴とする,基板の現像処理方法。 - 前記第3工程において,基板の回転数を変動させることを特徴とする,請求項1に記載の基板の現像処理方法。
- 前記第3工程と前記第4工程との間に,前記基板の回転数を前記第2の回転数に維持した状態で基板に現像液を供給することを特徴とする,請求項1又は2のいずれかに記載の基板の現像処理方法。
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