JP3587003B2 - ゴム状重合体の回収方法およびゴム状重合体 - Google Patents

ゴム状重合体の回収方法およびゴム状重合体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゴム状重合体の溶液またはスラリーから溶媒をスチームストリッピングすることによりゴム状重合体を回収するに際し、特定の処理方法を組み合わせ、重合触媒や水素添加触媒の触媒残渣量を少なくすることで、透明性、耐失透性、耐湿熱性に優れたゴム状重合体を回収する方法およびゴム状重合体に関する。
【0002】
【従来の技術】
遷移金属触媒または有機リチウム触媒により重合し、その後、水素添加されたゴム状重合体は、脱触工程がない場合、重合または水素添加時に使用した重合触媒や水素化触媒に使用する金属が重合体中に残存し、透明性、耐失透性、耐湿熱性に劣る。
通常、遷移金属触媒または有機リチウム触媒により重合し、その後、水素化触媒により水素添加されたゴム状重合体を製造するに際しては、重合触媒や水素化触媒に対して不活性な炭化水素溶媒中で行われ、生成した重合体と溶媒に均一に溶解しているか、あるいは懸濁した状態で得られるため、ゴム状重合体から溶媒と重合触媒や水素化触媒を分離し、ゴム状重合体を回収する工程が必要である。
【0003】
一般に、ゴム状重合体と溶媒を分離する方法としては種々の方法があるが、その一つとして重合体溶液を熱水中に注入し、溶媒を水蒸気とともに蒸留し、重合体をクラム状で析出させるスチームストリッピング法が知られている。かかる方法においては、重合溶液の熱水への分散を良くして重合体の塊状化を防ぎ、適度の大きさのクラム状にするため適当な分散剤を使用することが提案されている。例えば、特開昭50−89494号公報、特開昭51−37987号公報、特開昭49−53991号公報、特開昭50−141693号公報、特開昭50−90693号公報、特開昭47−22687号公報などが挙げられる。これらの提案は、適度の大きさのクラムを取得する方法についてであり、使用した触媒残渣の除去については詳細な提案がなされていない。特開平1−56712号公報、特開平1−567133号公報には、リチウムの触媒除去能力についての記載があるが、上記遷移金属触媒や水素化触媒残渣の除去についての記載がない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の課題を背景になされたもので、脱触工程のない設備で適度の大きさのクラムを回収するに際して、重合触媒あるいは水素化触媒であるリチウム金属や水素化触媒中の金属の残存量を少なくし、透明性や耐失透性、耐湿熱性の良好なゴム状重合体を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ゴム状重合体の溶液またはスラリーから溶媒をスチームストリッピングすることによりゴム状重合体を回収するにあたり、下記(1)〜(5)の工程の組み合わせによって金属成分を除去したゴム状重合体を回収する方法を提供するものである。
(1)ゴム状重合体の溶液またはスラリーに、(a)ホスホン酸および/またはホスホン酸塩と(b)水と必要に応じて以下の(c)リン酸エステルおよび/またはリン酸エステル塩を添加する工程(以下「第1工程」ともいう)。
(c)ポリオキシアルキレンアルキルエーテルフォスフェート、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテルフォスフェート、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテルフォスフェートおよびポリオキシアルキレンアルケニールアリールエーテルフォスフェートの群から選ばれた少なくとも1種のリン酸エステル。
(d)ポリオキシアルキレンアルキルエーテルフォスフェート、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテルフォスフェート、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテルフォスフェートおよびポリオキシアルキレンアルケニールアリールエーテルフォスフェートの群から選ばれた少なくとも1種のリン酸エステルの、アルカリ金属塩および/またはアンモニウム塩からなるリン酸エステル塩。
【0006】
(2)上記ゴム状重合体の溶液またはスラリーに安定剤を添加する工程(以下「第2工程」ともいう)。
(3)重合体の濃度が10〜60重量%のゴム状重合体溶液またはスラリーを溶媒の沸点または該溶媒と水とが共沸する場合はその共沸温度以上、120℃以下の温度で、ストリッピングし、クラム状の重合体が水中に分散したスラリーを得る工程(以下「第工程」ともいう)。
(4)上記で得られた水分を含むゴム状重合体のクラムを脱水し、含水率3〜30重量%にする工程(以下「第工程」ともいう)。
(5)上記で得られたゴム状重合体を乾燥し、含水率を3重量%未満にする工程(以下「第工程」ともいう)。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明のスチームストリッピング法で使用するゴム状重合体は、炭化水素溶媒中、有機リチウム化合物を開始剤として共役ジエン化合物を主体として重合した重合体(以下「(e)成分」ともいう)をジシクロペンタジエニルチタンハライド、有機カルボン酸ニッケル、有機カルボン酸コバルトなどと周期律表第I〜III 族の有機金属化合物とからなる水素化触媒により水素添加して得られる水素添加物や、バナジウム化合物、チタン化合物、ニッケル化合物、コバルト化合物、ジルコニウム化合物などの遷移金属化合物からなる重合触媒を開始剤として、α−オレフィンや共役ジエン化合物を主体として重合して得られるエラストマー(以下「(f)成分」ともいう)である。
【0008】
本発明に用いられる(e)成分に使用される共役ジエン化合物としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、クロロプレンなどの1種または2種以上が挙げられるが、工業的に利用でき、また物性の優れた水素添加物を得るには、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエンが好ましく、さらに好ましくは1,3−ブタジエン、イソプレンである。
【0009】
また、(e)成分に使用されることのある他のモノマーとしてはスチレン、t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、1,1ジフェニルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン、ビニルピリジンなどが挙げられ、特にスチレン、α−メチルスチレンが好ましい。
なお、(e)成分において、共役ジエン化合物と他のモノマーとが共重合した場合、共役ジエン化合物の分布は、ブロック、ランダム、テーパー(分子鎖に沿ってモノマー成分が増加または減少するもの)、一部ブロック状、またはこれらの任意の組み合わせのいずれであってもよい。
また、(e)成分は、末端リビングと多官能カップリング剤とを反応させ、星形重合体であっても良い。
【0010】
この多官能カップリング剤としては、例えばジビニルベンゼン、1,2,4−トリビニルベンゼン、1,3−ジビニルナフタレン、1,8−ジビニルナフタレン、1,3,5−トリビニルナフタレン、3,5,4−トリビニルナフタレン、1,2−ジビニル−3,4−ジメチルベンゼン、1,5,6−トリビニル−3,7−ジエチルナフタレンなどのポリビニル芳香族化合物、エポキシ化1,2−ポリブタジエン、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、1,2,5,6,9,10−トリエポキシデカンなどのポリエポキシ化合物、ベンゼン−1,2,4−トリイソシアナート、ナフタレン−1,2,5,7−テトライソシアナート、トリフェニルメタントリイソシアナート、ナフタレン−1,3,7−トリイソシアナートなどのポリイソシアナート化合物、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、グルタル酸、ピメリン酸、セバシン酸、フタル酸、テレフタル酸、ジフェン酸、イソフタル酸、ナフタール酸、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸、クエン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などのポリカルボン酸とメチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、アミルアルコール、ヘキシルアルコール、オクチルアルコール、ベンジルアルコールなどのアルコール類、もしくはフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−メトキシフェノール、m−メトキシフェノール、p−メトキシフェノールなどのフェノール類とから誘導されるポリカルボン酸エステル化合物、上記ポリカルボン酸の酸ハロゲン化物、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸ジフェニルなどの炭酸エステル化合物、1,3,6−ヘキサントリオン、2,3−ジアセトニルシクロヘキサンなどのポリケトン化合物、1,4,7−ナフテントリカルボキシアルデヒド、1,7,9−アントラセントリカルボキシアルデヒドなどのポリアルデヒド化合物、クロロホルム、四塩化炭素、ブロモホルム、四臭化炭素、ヨードホルム、テトラヨードメタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、1,1,2,2−テトラブロモエタン、ヘキサクロロエタン、1,2,3−トリクロロプロパン、1,2,3−トリブロモプロパン、1,2,4−トリクロロプロパン、1,2,4,5−テトラクロロベンゼン、1,4−ビス(トリクロロメチル)ベンゼンなどのポリハロゲン化炭化水素、トリフルオロシラン、トリクロロシラン、メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン、ブチルトリクロロシラン、テトラクロロシラン、テトラブトキシシラン、テトラヨードシラン、(ジクロロメチル)トリクロロシラン、(ジクロロフェニル)トリクロロシラン、1,2−ビス(トリクロロシリル)エタン、ヘキサクロロジシラン、オクタクロロトリシロキサン、トリクロロメチルトリクロロシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン、トリメトキシメチルシラン、トリエトキシメチルシラン、トリエトキシクロロシラン、ジエトキシクロロメチルシラン、メチルトリアセトキシシランなどのケイ素化合物、テトラクロロスズ、メチルトリクロロスズ、ブチルトリクロロスズ、テトラメトキシスズなどのスズ化合物、テトラクロロゲルマニウムなどのゲルマニウム化合物、2,4,6−トリ(アジリニル)−1,3,5−トリアジン、トリ(1−アジリジニル)ホスフィンオキサイド、トリ(2−メチル−1−アジリジニル)ホスフィンオキサイドなどのポリアジリジニル化合物などが挙げられる。
【0011】
また、1,3−ジクロロ−2−プロパノン、2,4−ジブロモ−3−ペンタノン、1,2,4,5−ジエポキシ−3−ペンタノン、1,2,11,12−ジエポキシ−8−ペンタデカノンなど、分子内にリビングポリマーと反応可能な2種以上の官能基を有する化合物も、上記カップリング剤として用いることができる。これらの化合物の中で特に好ましいものとしては、ジビニルベンゼン、1,2,4−トリビニルベンゼン、エポキシ化1,2−ポリブタジエン、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、ベンゼン−1,2,4−トリイソシアナート、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジオクチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、テレフタル酸ジエチル、ピロメリット酸ジアンヒドリド、炭酸ジエチル、1,1,2,2−テトラクロロエタン、1,4−ビス(トリクロロメチル)ベンゼン、トリクロロシラン、メチルトリクロロシラン、ブチルトリクロロシラン、テトラクロロシラン、(ジクロロメチル)トリクロロシラン、ヘキサクロロジシラン、テトラエトキシシラン、テトラクロロスズ、1,3−ジクロロ−2−プロパノンなどが挙げられる。
【0012】
また、(e)成分として、重合体鎖末端に極性基含有原子団が結合した重合体であってもよい。極性基含有原子団とは、チッ素、酸素、ケイ素、リン、硫黄、スズから選ばれる原子を少なくとも1個含有する原子団を云う。具体的には、カルボキシル基、カルボニル基、チオカルボニル基、酸ハロゲン化物基、酸無水物基、カルボン酸基、チオカルボン酸基、アルデヒド基、チオアルデヒド基、カルボン酸エステル基、アミド基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基、リン酸基、リン酸エステル基、アミノ基、イミノ基、ニトリル基、ピリジン基、キノリン基、エポキシ基、チオエポキシ基、スルフィド基、イソシアネート基、イソチオチアネート基、ハロゲン化ケイ素基、アルコキシケイ素基、ハロゲン化スズ基、アルキルスズ基、フェニルスズ基などから選ばれる極性基を少なくとも1種含有する原子団が挙げられる。
【0013】
本発明の(e)成分の合計の重量平均分子量は、5万〜70万、好ましくは7万〜65万、さらに好ましくは10万〜65万である。5万未満では、ゴム状の性質に劣るため好ましくない。一方、70万を超えると、得られる水素添加物の流動性が低下し加工性、成形外観が劣る。
【0014】
本発明の(e)成分は、いかなる方法でもよいが、一般には有機溶媒中、有機アルカリ金属化合物を開始剤としてリビングアニオン重合し、カップリング反応する場合は多官能カップリング剤を添加し、カップリング反応させることによって得られる。
【0015】
上記有機溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、ベンゼン、キシレン、トルエンなどの炭化水素溶媒が用いられる。
重合開始剤である有機アルカリ金属化合物としては、有機リチウム化合物が好ましい。この有機リチウム化合物としては、有機モノリチウム化合物、有機ジリチウム化合物、有機ポリリチウム化合物が用いられる。これらの具体例としては、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、フェニルリチウム、ヘキサメチレンジリチウム、ブタジエニルリチウム、イソプレニルジリチウムなどが挙げられ、モノマー100重量部あたり0.02〜0.4重量部の量で用いられる。
【0016】
また、(e)成分中の共役ジエン化合物のビニル結合含量の調節は、ルイス塩基、例えばエーテル、アミンなど、具体的にはジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、プロピルエーテル、ブチルエーテル、高級エーテル、またエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテルなどのポリエチレングリコールのエーテル誘導体、1,2−ジメトキシエタン、1−メトキシ−2−エトキシエタン、1,3−ジメトキシプロパン、1−メトキシ−3−エトキシプロパンなどのアルコキシ化合物、アミンとしてはテトラメチルエチレンジアミン、ピリジン、トリブチルアミンなどの第3級アミンなどが挙げられ、上記有機溶媒とともに用いられる。
【0017】
さらに、重合反応は、通常、−30℃〜+150℃で実施される。またカップリング反応する場合は、重合反応後に多官能カップリング剤を添加し行う。重合、カップリングは、温度コントロールして実施しても、また断熱重合での上昇温度下にて実施してもよい。
重合系の雰囲気は、チッ素ガスなどの不活性ガスをもって置換することが望ましい。重合圧力は、上記重合温度範囲でモノマーおよび溶媒を液相に維持するに充分な圧力の範囲で行えばよく、特に限定されるものではない。さらに、重合系内には、触媒およびリビングポリマーを不活性させるような不純物、例えば水、酸素、炭酸ガスなどが混入しないよう留意する必要がある。
【0018】
(e)成分の他のモノマーの結合含量は、各段階における重合時のモノマーの供給量で調節され、共役ジエン化合物のビニル結合含量は、上記ミクロ調整剤の成分を変量することにより調節される。さらに、重量平均分子量は、重合開始剤、例えばn−ブチルリチウムの添加量で調節される。
【0019】
以上のようにして重合された(e)成分を水素添加することにより、共役ジエン部分の二重結合残基が水素添加された本発明のゴム状重合体が得られる。このようにして得られるゴム状重合体は、不活性溶媒中に(e)成分を溶解し、20〜150℃、1〜100kg/cmGの加圧水素下で水素化触媒の存在下で水素添加することによって得られる。
水素化に使用される不活性溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼンなどの炭化水素溶媒、またはメチルエチルケトン、酢酸エチル、エチルエーテル、テトラヒドロフランなどの極性溶媒が挙げられる。
【0020】
また、水素化触媒としては、ジシクロペンタジエニルチタンハライド、シクロペンタジエニルチタンハライド、ジシクロペンタジエニルチタンジアルキル置換フェニル、ジシクロペンタジエニルチタンジアルキル、ジシクロペンタジエニルチタンジアルキル置換フェノール、ジインデニルチタンハライド、インデニルチタンハライド、ジインデニルチタンジアルキル置換フェニル、ジインデニルチタンジアルキル、ジインデニルチタンジアルキル置換フェノール、有機カルボン酸ニッケル、有機カルボン酸コバルトなどと周期律表第I〜III 族の有機金属化合物とからなる水素化触媒、カーボン、シリカ、ケイソウ土などで担持されたニッケル、白金、パラジウム、ルテニウム、レニウム、ロジウム金属触媒、コバルト、ニッケル、ロジウム、ルテニウム錯体などの金属触媒が挙げられる。また、リチウムアルミニウムハイドライド、p−トルエンスルホニルヒドラジドなどの水素化化合物、さらにはZr−Ti−Fe−V−Cr合金、Zr−Ti−Nb−Fe−V−Cr合金、LaNi合金などの水素貯蔵合金などを用いた水素化反応も、本発明の(e)成分の水素添加物の製造方法として挙げられる。
【0021】
共役ジエン部分の水添率は、水素化触媒、水素化化合物の添加量、または水添反応時における水素圧力、反応時間を変えることにより調節される。
【0022】
一方、本発明に用いられる(f)成分は、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセンなどのα−オレフィン相互の共重合体、あるいはこれらと非共役ジエンとの共重合体、あるいは1−ヘキセンなどの高級α−オレフィンの単独重合体、ブタジエンの単独重合体、イソブチレンの単独重合体であって、エラストマー状の重合体である。
これら(f)成分は、オキシ三塩化バナジウム、四塩化バナジウムやこれらのアルコール(炭素数1〜12)変性物、あるいはバナジウムトリアセチルアセチネート、オキシバナジウムジアセチルアセトネートなどのバナジウム化合物、ナフテン酸ニッケルなどのニッケル化合物、臭化コバルトなどのコバルト化合物、ジルコニウム化合物、四塩化チタン、三塩化チタン、あるいはこれらをシリカ、アルミナ、塩化マグネシウムなどの担体に担持したチタン化合物などと周期律表第I〜III 族の有機金属化合物とからなる重合触媒により重合したものである。なお、本発明の(f)成分の重量平均分子量は、5万〜100万、好ましくは7万〜95万、さらに好ましくは10万〜95万である。5万未満では、ゴム状の性質に劣るため好ましくない。一方、100万を超えると、得られるエラストマーの流動性が低下し、加工性、成形外観が劣る。
【0023】
本発明の第1工程は、上記ゴム状重合体の溶液またはスラリーに、(a)ホスホン酸および/またはホスホン酸塩と(b)水と、必要に応じて(c)リン酸エステルおよび/または(d)リン酸エステル塩を添加する工程である。(a)ホスホン酸および/またはホスホン酸塩は重合触媒や水素化触媒に使用する金属を除くための脱触剤として、(b)水は反応停止剤として、必要に応じて(c)リン酸エステルおよび/または(d)リン酸エステル塩は脱触剤や反応停止剤の分散剤として添加する。(a)ホスホン酸および/またはホスホン酸塩を添加しない場合、最終的に得られる重合体中の触媒残渣量が多く、透明性、耐失透性、耐湿熱性に優れたものが得られない。(b)水と、必要に応じて(c)リン酸エステルおよび/または(d)リン酸エステル塩を添加しない場合、最終的に得られる重合体の透明性に劣る。
【0024】
本発明で使用する(a)ホスホン酸および/またはホスホン酸塩は、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、アミノトリ(メチレンホスホン酸)1Na塩、アミノトリ(メチレンホスホン酸)2Na塩、アミノトリ(メチレンホスホン酸)3Na塩、アミノトリ(メチレンホスホン酸)4Na塩、アミノトリ(メチレンホスホン酸)5Na塩、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸1Na塩、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸2Na塩、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸3Na塩、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸4Na塩、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)1Na塩、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)2Na塩、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)3Na塩、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)4Na塩、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)5Na塩、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)6Na塩、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)7Na塩、ヘキサメチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ヘキサメチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)1Na塩、ヘキサメチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)2Na塩、ヘキサメチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)3Na塩、ヘキサメチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)4Na塩、ヘキサメチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)5Na塩、ヘキサメチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)6Na塩、ヘキサメチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)7Na塩、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)1Na塩、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)2Na塩、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)3Na塩、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)4Na塩、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)5Na塩、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)6Na塩、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)7Na塩、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)8Na塩、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)9Na塩などが使用できる。
【0025】
(a)ホスホン酸および/またはホスホン酸塩の添加量は、開始剤として使用する有機リチウム化合物のリチウム原子と水添触媒、水添助触媒として使用する遷移金属化合物の遷移金属原子、周期律表第I〜III 族の金属原子の総量に対して、0.01倍モル〜100倍モル、好ましくは0.02倍モル〜50倍モル、さらに好ましくは0.05倍モル〜10倍モルである。(a)ホスホン酸および/またはホスホン酸塩の添加量が100倍モルを超えると、ゴム状重合体の乾燥中に残存し強酸として設備を腐食する。一方、0.01倍モル未満では、脱触能力が発現しない。
【0026】
(b)水の添加量は、開始剤として使用する有機リチウム化合物のリチウム原子と水添触媒、水添助触媒として使用する遷移金属化合物の遷移金属原子、有機アルミニウム化合物のアルミニウム原子の総量に対して、0.01倍モル〜100倍モル、好ましくは0.02倍モル〜50倍モル、さらに好ましくは0.05倍モル〜10倍モルである。100倍モルを超えると、軟鉄製の設備を腐蝕し、一方0.01倍モル未満では、脱触能力が低下する。
【0027】
上記(c)リン酸エステルおよび/または(d)リン酸エステル塩の添加量は、ゴム状重合体量に対して、0.1重量%以下、好ましくは0.05重量%以下、さらに好ましくは0.03重量%以下である。(c)リン酸エステルおよび/または(d)リン酸エステル塩の添加量が0.1重量%を超えると、スチームストリッピング時の発泡が激しくなり、実質的にストリッピング不可能になり好ましくない。
【0028】
次に、本発明の第2工程は、上記ゴム状重合体溶液またはスラリーに安定剤を添加する工程である。安定剤をこの段階で添加するのは、次の工程で溶媒を除去する際に、重合体が酸化的劣化や熱的劣化を起こすのを防止するうえで有効である。安定剤は、そのまま重合体溶液またはスラリーに添加しても、また上記炭化水素溶媒またはスラリーに溶解してもよい。安定剤としては、従来から使用されている公知の安定剤のいずれでもよく、フェノール系、有機ホスフェート系、有機ホスファイト系、アミン系、イオウ系などの種々の公知の酸化防止剤が使用される。安定剤は、一般にゴム状重合体100重量部に対して、0.001〜10重量部の範囲で使用される。10重量部を超えると、本発明のゴム状重合体を用いた成形品より安定剤がブリードし、一方0.001重量部未満では、ゴム状重合体の酸化的劣化や熱的劣化の防止能力が低い。
【0029】
なお、本発明では、上記第2工程と下記第3工程との間に、重合体溶液またはスラリー100重量部に対して、0〜100重量部、好ましくは0〜95重量部、さらに好ましくは0〜90重量部の水を接触させる工程を設けてもよい。ここで、水との接触は、ラインホモミキサーなどの機械的混合機や、スタチックミキサーなどの静置式混合機にて混合攪拌することである。重合体溶液またはスラリー100重量部に接触する水が100重量部を超えると、第工程で得られるクラム状のスラリーのクラム粒径が均一とならない。また、接触する水の温度に制限はないが、好ましくは10〜120℃、さらに好ましくは20〜110℃である。
【0030】
次に、本発明の第工程は、重合体溶液またはスラリーの重合体濃度を10〜60重量%、好ましくは15〜50重量%、さらに好ましくは20〜40重量%に調整した上記のゴム状重合体溶液またはスラリーを、溶媒の沸点または該溶媒と水とが共沸する場合はその共沸温度以上、120℃以下の温度範囲、好ましくは溶媒の沸点または共沸温度より10℃以上高く、110℃以下の温度範囲でストリッピングし、クラム状の重合体が水中に分散したスラリーを得る工程である。重合体の濃度が10重量%未満の場合は、重合体に対する溶媒の量が多いため溶媒除去効率が悪く、一方60重量%を超えると、クラム粒径の小さいものが得られず、溶媒除去槽の器壁、攪拌羽根などへの重合体の付着量が多くなり好ましくない。スチームストリッピング時における温度が溶媒の沸点未満または溶媒と水との共沸温度未満の場合には、溶媒の除去が悪く、クラム中の残存溶媒量が多くなる。また、スチームストリッピング時の温度が120℃を超えると、クラム粒径の小さいものが得られないため好ましくない。なお、溶媒除去時の水中のpHは、4〜10、好ましくは5〜9で実施する。pHが4未満、または10を超えると、溶媒除去槽の腐食が激しく好ましくない。
【0031】
本発明の第工程で使用する重合体溶液の重合体濃度は、重合体を製造する工程あるいは第2工程後の重合体濃度が本発明で規定する範囲内であれば特に調整する必要ない。しかしながら、濃度が10重量%未満の場合には、重合体溶液を1段または多段のフラッシュ槽型式、攪拌槽、薄膜蒸発器、濡壁塔などの型式から選ばれる濃縮器に導入して濃度を10重量%以上にする必要があり、逆に濃度が60重量%を超える場合には、溶媒で希釈して濃度を60重量%以下にする必要がある。本発明の第工程で使用する重合体溶液には、粒径サイズの均一性の良好なクラムを得るため、水を重合体100重量部に対して30〜3,000重量部、好ましくは50〜2,000重量部、さらに好ましくは100〜1,000重量部、あらかじめ混合したのち、溶剤除去槽に導入することもできる。あらかじめ混合する水としては、第工程で使用するストリッピング時の水の一部を循環使用しても良い。
【0032】
水中に分散したクラム状の重合体の濃度は、一般に0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜15重量%、さらに好ましくは1〜10重量%(ストリッピング時の水に対する割合)であり、この範囲であれば運転上の支障をきたすことなく、良好な粒径を有するクラムを得ることができる。
【0033】
上述の第1工程から第工程の処理は、チッ素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性雰囲気下で実施することが好ましい。脱触剤が、活性な重合触媒や水素化触媒と接触する前に酸素と接触した場合、脱触剤の脱触能力が落ちるため好ましくない。
【0034】
次に、本発明の第工程は、上記で得られた水分を含むゴム状重合体を脱水し、含水率を3〜30重量%、好ましくは2〜20重量%、さらに好ましくは2〜10重量%にする工程である。ここで、水を含むクラムを脱水するとは、ロール、バンバリー式脱水機、スクリュー押出機式絞り脱水機などの圧縮水絞機で脱水することを云う。本発明においては、一軸または二軸などの多軸スクリュー押出機式絞り脱水機が、脱水効率および作業性の点で好ましい。第工程において、クラム中の含水率を3重量%未満にするには、脱水時間が長くなりすぎたり、水絞機による剪断力で重合体が分解もしくはゲル化したりするため好ましくない。一方、含水率が30重量%を超えると、第工程での乾燥が不十分となり好ましくない。なお、本発明においては、第工程で得られるスラリー化したクラムを、あらかじめ回転式スクリーン、振動スクリーン、遠心脱水機などにより含水率35〜60重量%まで水切りしてから圧縮水絞機に導入するのが好ましい。
【0035】
次に、本発明の第工程は、上記で得られたゴム状重合体を乾燥し、含水率を3重量%未満、好ましくは2重量%以下、さらに好ましくは1重量%以下にする工程である。ここで、乾燥するとは、スクリュー押出機型、あるいはニーダー型乾燥機、エキスパンダー乾燥機、熱風乾燥機の少なくとも1種の乾燥機により含水率を3重量%未満にすることを云う。特に好適な乾燥機は、1軸または2軸などの多軸スクリューベント押出機型乾燥機であり、L/D(スクリュー長さ/径)が10〜40のものが使用できる。第工程における含水率が3重量%以上の場合には、重合体を成形する際に発泡したり、シルバーなどの外観不良を発生したりするため好ましくない。第工程において、発泡したクラム状、粒状、あるいは粉末状の形態で重合体を得ることもでき、またストランド状やペレット状で得ることもできる。
【0036】
本発明において、第工程と第工程を、脱水機と乾燥機とが一体化された装置で実施することもできる。このような装置として好適なものは、脱水用のスリットを少なくとも1個、好ましくは2〜4個有し、脱気用のベント部を少なくとも1個、好ましくは2〜4個有する2軸以上のベント押出機が挙げられる。かかる構造のベント押出機としては、L/D=15〜50程度のものが好ましく、スクリューの噛み合い構造は、噛み合い、非噛み合い、いずれでも可能であり、また回転方向については、同方向、異方向のいずれでも良い。このようなベント押出機のスクリュー回転数、シリンダー加熱温度、ベント部の圧力は、押出能力、重合体の特性(粘度や熱安定性)、製品の品質などを勘案して選定されるが、一般にスクリュー回転数20〜500回転/分、好ましくは30〜400回転/分、シリンダー温度100〜300℃、好ましくは130〜260℃、ペレット部圧力は大気圧〜10mmHg絶対圧、好ましくは500〜50mmHg絶対圧の範囲から選定される。
【0037】
上述の第1工程から第工程の処理を経て、最終的に得られる重合体は、残留金属量が500ppm以下、好ましくは300ppm以下、さらに好ましくは150ppm以下でなければならない。残留金属量が500ppmを超えると、耐失透性、耐湿熱性が劣るため好ましくない。ここで、重合体中の金属残留量は、原子吸光分光光度計を用いた原子吸光分光分析により測定することができる。本発明において、第1工程終了後、脱灰処理を施すことにより、さらなる触媒残渣の除去を行うこともできる。ここで、脱灰処理としては、多量の水と接触させて、ゴム状重合体溶液またはスラリー中に残留する触媒残渣を水中に移行させ、水のみ除去する相転移法が挙げられる。
【0038】
本発明のゴム状重合体には、目的に応じて各種添加剤、例えば老化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、銅害防止剤などの安定剤、シリカ、タルク、カーボン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、ガラスビーズ、マイカ、チタン酸カリウムウィスカー、アラミド繊維、木粉、コルク粉末、セルロースパウダー、ゴム粉などの充填剤、可塑剤、オイル、低分子量ポリマーなどの軟化剤などを配合して用いることができる。なお、これら添加剤は、第1工程以降のいずれかの工程で添加できる。
【0039】
【実施例】
以下、実施例を挙げ、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の主旨を越えない限り、本発明は、かかる実施例により限定されるものではない。
なお、実施例中の部および%は、特に断らない限り重量基準である。
また、実施例中の各評価項目は、下記のようにして測定した。
【0040】
水添率
水素添加ゴム状重合体の水添率は、四塩化エチレンを溶媒に、100MHz、H−NMRスペクトルから算出した。
重量平均分子量
重量平均分子量(以下「分子量」ともいう)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、ポリスチレン換算で求めた。
メルトフローレート(MFR
メルトフローレート(MFR)は、JIS K7210に従って測定した。
ムーニー粘度
ムーニー粘度は、JIS K6300に準拠して測定した。
【0041】
重合体のミクロ構造
共役ジエンの1,2−ビニル結合含量、シス−1,4結合含量は、赤外分析法を用い、ハンプトン法により算出した。
スチレン含量
スチレン含量は、四塩化エチレンを溶媒に、100MHz、H−NMRスペクトルから算出した。
プロピレン含量
プロピレン含量は、重クロロホルムを溶媒に、400MHz、13C−NMRスペクトルから算出した。
ヨウ素価
JIS K0070に従って測定した。
【0042】
触媒金属残留量
触媒金属残留量は、原子吸光光度計のフレーム法を用いて測定した。なお、脱触率は、測定した触媒金属残留量をゴム状重合体を得るために用いた遷移金属や有機金属の金属量で除した値の100倍である。
【0043】
耐透湿性
厚さ2mmの圧縮成形版を85℃、95%RHに72時間放置後、各試験片のHazeをJIS K6714に準拠して測定し、放置前の試験片のHazeとの差を求め、耐失透性を判断した。この差が大きいほど、耐失透性が悪い。
Hazeの差が5未満 ◎
Hazeの差が5〜15 ○
Hazeの差が15を超える ×
【0044】
耐湿熱性
厚さ2mmの圧縮成形版を120℃の高圧蒸気中に72時間浸漬後、各試験片の引張破断強度をJIS K6301に準拠して測定し、浸漬前の試験片の引張破断強度との変化率を求め、耐湿熱性を判断した。変化率が大きい程耐湿熱性が悪い。
引張破断強度の変化率が10%未満 ◎
引張破断強度の変化率が10〜30% ○
引張破断強度の変化率が30%を超える ×
色調
厚さ1mmの圧縮成形板を多光源分光測色計にて測定した黄色度(YI値)を色調とした。
【0045】
また、実施例および比較例に示す配合に用いられる各種の成分は、以下のとおりである。
脱触剤
ホスホン1;1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸〔日本モンサント(株)製、デイクエスト2010〕
ホスホン2;アミノトリ(メチレンホスホン酸)〔日本モンサント(株)製、デイクエスト2000〕
ホスホン3;エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)〔日本モンサント(株)製、デイクエスト2041〕
ホスホン4;1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸3Na塩〔日本モンサント(株)製、デイクエスト2015DN〕
ホスホン5;アミノトリ(メチレンホスホン酸)5Na塩〔日本モンサント(株)製、デイクエスト2006〕
分散剤
リン酸エステル;ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテルリン酸エステル〔第一工業製薬(株)製、プライサーフA−212E〕
【0046】
水素添加ゴム状重合体(A);
内容積10リットルのオートクレーブに、脱気・脱水したシクロヘキサン5kg、1,3−ブタジエン1,000g、テトラヒドロフラン8.5gを仕込み、重合開始温度を40℃にし、n−ブチルリチウム1.2gを添加し、昇温重合を行った。
重合が完結したのち、テトラクロロシラン0.64gを添加し、約20分間反応を行った。反応完結後、リビングLi量を測定したところ、1.9ミリモルであった。この系内に、ベンゾフェノン0.34gをオートクレーブに添加し、10分間攪拌した。ポリマー液の色の変化から、リビングアニオンとして生きているポリマー末端リチウムがないことを確認した。
次に、20mlのシクロヘキサンに溶かしたベンゾフェノン3.64gとn−ブチルリチウム1.28gをチッ素雰囲気下であらかじめ10分間反応させた反応生成物を仕込み、さらにビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド0.52gと10mlのトルエンに溶かした1.88gのジエチルアルミニウムクロライドをチッ素雰囲気下であらかじめ混合した成分を、オートクレーブ内に仕込み攪拌した。水素ガスを8kg/cmGの圧力で供給し、90℃で1.5時間、水素添加反応を行った。
得られた水添ポリマーの水添率は98%、重量平均分子量は25.1万、230℃、10kg荷重で測定したMFRは0.5g/10分であった。また、水添前の1,2−ビニル結合含量は40%であった。この水素添加ゴム状重合体を(A)とする。
【0047】
水素添加ゴム状重合体(B);
内容積10リットルのオートクレーブに、脱気・脱水したシクロヘキサン5kg、1,3−ブタジエン150g、テトラヒドロフラン0.25gを仕込み、重合開始温度を70℃にし、n−ブチルリチウム0.9gを添加し、昇温重合を行った。
重合転化率がほぼ100%となったのち、反応液を15℃に冷却し、テトラヒドロフラン75g、1,3−ブタジエン500gを加え、昇温重合を行った。重合転化率がほぼ100%となったのち、反応液を50℃に冷却し、スチレンを150g加え、昇温重合を行った。
重合が完結したのち、リビングLi量を測定したところ、12ミリモルであった。この系内に、ベンゾフェノン2.15gをオートクレーブに添加し、10分間攪拌した。ポリマー液の色の変化から、リビングアニオンとして生きているポリマー末端リチウムがないことを確認した。
次に、20mlのシクロヘキサンに溶かしたベンゾフェノン1.90gとn−ブチルリチウム0.63gをチッ素雰囲気下であらかじめ10分間反応させた反応生成物を仕込み、さらにビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド0.52gと10mlのトルエンに溶かした1.88gのジエチルアルミニウムクロライドをチッ素雰囲気下であらかじめ混合した成分を、オートクレーブ内に仕込み攪拌した。水素ガスを8kg/cmGの圧力で供給し、90℃で1.5時間、水素添加反応を行った。
得られた水添ポリマーの水添率は98%、重量平均分子量は15.5万、230℃、2.16kg荷重で測定したMFRは2.5g/10分であった。また、水素添加前の1段目重合の1,2−ビニル結合含量は15%、2段目重合の1,2−ビニル結合含量は80%、スチレン含量は14.9%であった。この水素添加ゴム状重合体を(B)とする。
【0048】
水素添加ゴム状重合体(C);
内容積10リットルのオートクレーブに、脱気・脱水したシクロヘキサン5kg、1,3−ブタジエン300g、テトラヒドロフラン0.25gを仕込み、重合開始温度を70℃にし、n−ブチルリチウム1.00gを添加して昇温重合を行った。
重合転化率がほぼ100%となったのち、反応液を15℃に冷却し、テトラヒドロフラン75g、1,3ブタジエン700gを加え、昇温重合を行った。
重合が完結したのち、テトラクロロシラン0.53gを添加し、約20分間反応を行った。反応完結後、リビングLi量を測定したところ、3.1ミリモルであった。この系内に、ベンゾフェノン0.56gをオートクレーブに添加し、10分間攪拌した。ポリマー液の色の変化から、リビングアニオンとして生きているポリマー末端リチウムのないことを確認した。
次に、20mlのシクロヘキサンに溶かしたベンゾフェノン3.51gとn−ブチルリチウム1.20gをチッ素雰囲気下であらかじめ10分間反応させた反応生成物を仕込み、さらにビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド0.52gと10mlのトルエンに溶かした1.88gのジエチルアルミニウムクロライドをチッ素雰囲気下であらかじめ混合した成分を、オートクレーブ内に仕込み攪拌した。水素ガスを8kg/cmGの圧力で供給し、90℃で1.5時間、水素添加反応を行った。
得られた水添ポリマーの水添率は98%、重量平均分子量は40.1万、230℃、10kg荷重で測定したMFRは10g/10分であった。また、水素添加前の1段目重合の1,2−ビニル結合含量は15%、2段目重合の1,2−ビニル結合含量は80%であった。この水素添加ゴム状重合体を(C)とする。
【0049】
水素添加ゴム状重合体(D);
内容積10リットルのオートクレーブに、脱気・脱水したシクロヘキサン5kg、スチレン300g、テトラヒドロフラン75gを仕込み、重合開始温度を50℃にし、n−ブチルリチウム1.60gを添加して昇温重合を行った。
重合転化率がほぼ100%となったのち、反応液を15℃に冷却し、1,3−ブタジエン700gを加え、昇温重合を行った。
重合が完結したのち、テトラクロロシラン0.85gを添加し、約20分間反応を行った。反応完結後、リビングLi量を測定したところ、2.5ミリモルであった。この系内に、ベンゾフェノン0.46gをオートクレーブに添加し、10分間攪拌した。ポリマー液の色の変化から、リビングアニオンとして生きているポリマー末端リチウムのないことを確認した。
次に、20mlのシクロヘキサンに溶かしたベンゾフェノン3.54gとn−ブチルリチウム1.24gをチッ素雰囲気下であらかじめ10分間反応させた反応生成物を仕込み、さらにビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド0.52gと10mlのトルエンに溶かした1.88gのジエチルアルミニウムクロライドをチッ素雰囲気下であらかじめ混合した成分を、オートクレーブ内に仕込み攪拌した。水素ガスを8kg/cmGの圧力で供給し、90℃で1.5時間、水素添加反応を行った。
得られた水添ポリマーの水添率は98%、重量平均分子量は20.5万、230℃、10kg荷重で測定したMFRは10g/10分であった。また、水素添加前の1,2−ビニル結合含量は80%、スチレン含量は29.5%であった。この水素添加ゴム状重合体を(D)とする。
【0050】
水素添加ゴム状重合体(E);
旭化成(株)製のポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン共重合体のポリブタジエン部分を水添したブロック共重合体(タフテックH1052)をシクロヘキサンに溶解した。この水素添加ゴム状重合体を(E)とする。
【0051】
ゴム状重合体(F);
内容積10リットルのオートクレーブに、脱気・脱水したノルマルヘキサン5kg、ジエチルアルミニウムクロライド0.72g、オキシ三塩化バナジウム0.07gを仕込み、重合開始温度を40℃とし、エチレン、プロピレン、5−エチリデン−2−ノルボルネンを、5.5:3.0:1.5の割合で連続投入して共重合した。共重合中は、分子量調節剤として水素を連続投入した。
得られたゴム状重合体のプロピレン含量は30%、ヨウ素価は15、ムーニー粘度(ML1+4 、100℃)は90であった。このゴム状重合体を(F)とする。
【0052】
ゴム状重合体(G);
日本合成ゴム(株)製のブタジエンゴム(JSR BR11)をシクロヘキサンに溶解した。このゴム状重合体を(G)とする。
【0053】
ゴム状重合体(H);
日本合成ゴム(株)製のイソプレンゴム(JSR IR2200)をシクロヘキサンに溶解した。このゴム状重合体を(H)とする。
【0054】
実施例1
水素添加ゴム状重合体(A)のシクロヘキサン溶液に、脱触剤として1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸を、反応停止剤として水を、重合、水素化反応に使用した触媒の金属量に対してそれぞれ1.5倍モル、5.0倍モル、分散剤としてポリオキシアルキレンアルキルエーテルフォスフェートをゴム状重合体量に対して0.02%添加して充分混合して反応を停止させた(第1工程)。次いで、安定剤としてペンタエリスリチルテトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕を水素添加ゴム状重合体(A)100部に対して0.5部添加した(第2工程)。この重合体溶液を、表1で示した条件下でスチームストリッピングした(第工程)。溶媒除去槽内のスラリー中の重合体クラムの濃度は、2%であった。
【0055】
次いで、上記で得られたクラム状水素添加ゴム状重合体(A)の水分散スラリーを回転式スクリーンに送り、含水率約45%の含水クラムを得た。この含水クラムを1軸スクリュー押出機型水絞り機に送り、表1に示した含水率を有する重合体を得た(第工程)。その後、上記で得られた重合体をエキスパンダー乾燥機に供給し、シリンダー温度150℃で乾燥し、クラムを得、その後、得られたクラムを1軸1段ベント押出機に供給し、シリンダー温度190℃、スクリュー回転数約70回転/分、ベントはオープンで押出した(第工程)。押出機先端からストランド状で得た重合体は、ペレタイザーにてペレット状にした。最終的に得られた重合体の含水率、金属残留量、耐失透性、耐湿熱性を表1に示す。表1に示したように、本発明の方法で得られたゴム状重合体は、重合触媒、水素化触媒に使用する金属残留量も少なく、耐失透性、耐湿熱性に優れるものであった。
【0056】
実施例2〜8
実施例1と同様の方法で、上記で得られた水素添加ゴム状重合体、ゴム状重合体を用いて、上記に示したホスホン酸またはホスホン酸塩にて各工程における条件を本発明の範囲内にて実施したものである。
表1〜2に示したように、本発明の方法で得られたゴム状重合体は、重合触媒、水素化触媒に使用する金属残留量も少なく、耐失透性、耐湿熱性に優れるものであった。
【0057】
比較例1〜5
表3の比較例1〜5は、各工程における条件を本発明の範囲外にて実施したものである。比較例1、5は、脱触剤を使用しなかったものであり、脱触率が低く、耐失透性、耐湿熱性に劣った。比較例2は、分散剤を使用しなかった例であり脱触率は低く耐失透性に劣った。比較例3は、溶媒除去槽の温度を121℃とした場合であり、脱触率が低く、耐失透性、耐湿熱性に劣った。比較例4は、溶媒除去槽の温度を90℃以下とした場合であり、脱触率が低く、耐失透性、耐湿熱性に劣った。このように、比較例1〜5は、実施例のものに比較し測定した物性のいずれかが極めて悪いものとなった。
【0058】
比較例6
実施例1の方法において、反応停止剤を添加する前に安定剤を添加した場合である。結果を表4に示す。得られたゴム状重合体中のリチウム残存量は、90ppmで、透明性、耐失透性、耐湿熱性に劣るばかりでなく、色調(YI値)も実施例1が2.0と優れているのに対し、本比較例は22.3と劣っていた。
【0059】
比較例7〜8
実施例1の方法において、ゴム状重合体溶液の濃度が約65%になるようにシクロヘキサンをフラッシュ蒸発させて得た溶液を第工程に使用する以外は、実施例1と同様の方法によりスチームストリッピングした。結果を表4に示す。その結果、粒径が30mmを超えるクラムを生じると同時に、クラム相互間での凝集がみられ、安定した運転ができなかった。また、脱触率も低い値となった(比較例7)
また、リン酸エステルの添加量を0.2%とする以外は、実施例1と同様にしてゴム状重合体を回収した(比較例8)。表4に示すように、得られるゴム状重合体の触媒金属の残存量、脱触率、耐失透性、耐失熱性などは良好であったが、上記段落「0027」で説明したように、スチームストリッピング時の発泡が激しくなり、実質的にストリッピングが不可能になり、この点で好ましくない結果となった。
【0060】
【表1】
Figure 0003587003
【0061】
【表2】
Figure 0003587003
【0062】
【表3】
Figure 0003587003
【0063】
【表4】
Figure 0003587003
【0064】
(注1)
脱触剤量、反応停止剤量は、重合触媒と水素化触媒に使用する金属原子に対するモル数である。
(注2)
分散剤量は、ゴム状重合体量に対しての%である。
(注3)
Al=アルミニウム
V=バナジウム
【0065】
【発明の効果】
本発明は、スチームストリッピング法によりゴム状重合体を取得する際、触媒残渣を効率よく除去する方法を提供するものであり、得られる重合体は透明性、耐失透性、耐湿熱性に優れるため、その特徴を生かして、射出成形、押出成形、真空成形などによって各種成型品として用いられ、その優れた特性を生かしてシート、フィルム、自動車内外装材、電気・電子の各種部材、加硫ゴム、玩具、家庭用品などに利用できる。とりわけ、耐失透性、耐湿熱性に優れたゴム状重合体が得られることから、多湿雰囲気下で使用したり、水と接触するような用途分野、例えば食品容器、食品包装材、食品容器の包装材、玩具類、防水シートなどの工業シート、医療用品などに有効に利用できる。

Claims (5)

  1. ゴム状重合体の溶液またはスラリーから溶媒をスチームストリッピングすることによりゴム状重合体を回収するにあたり、下記(1)〜(5)の工程の組み合わせによって金属成分を除去したゴム状重合体を回収する方法。
    (1)ゴム状重合体の溶液またはスラリーに、
    (a)ホスホン酸および/またはホスホン酸塩と(b)水と必要に応じて以下の(c)リン酸エステルおよび/または(d)リン酸エステル塩を添加する工程。
    (c)ポリオキシアルキレンアルキルエーテルフォスフェート、ポリオキシアルキレンアルケニールエーテルフォスフェート、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテルフォスフェートおよびポリオキシアルキレンアルケニールアリールエーテルフォスフェートの群から選ばれた少なくとも1種のリン酸エステル。
    (d)ポリオキシアルキレンアルキルエーテルフォスフェート、ポリオキシアルキレンアルケニールエーテルフォスフェート、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテルフォスフェートおよびポリオキシアルキレンアルケニールアリールエーテルフォスフェートの群から選ばれた少なくとも1種のリン酸エステルの、アルカリ金属塩および/またはアンモニウム塩からなるリン酸エステル塩。
    (2)上記ゴム状重合体の溶液またはスラリーに安定剤を添加する工程。
    (3)重合体の濃度が10〜60重量%のゴム状重合体溶液またはスラリーを溶媒の沸点または該溶媒と水とが共沸する場合はその共沸温度以上、120℃以下の温度で、ストリッピングし、クラム状の重合体が水中に分散したスラリーを得る工程。
    (4)上記で得られた水分を含むゴム状重合体のクラムを脱水し、含水率3〜30重量%にする工程。
    (5)上記で得られたゴム状重合体を乾燥し、含水率を3重量%未満にする工程。
  2. ゴム状重合体が、炭化水素溶媒中、有機リチウム化合物を開始剤として共役ジエン化合物を主体として重合した重合体水素添加物である請求項1記載のゴム状重合体の回収方法。
  3. ゴム状重合体が、バナジウム化合物、チタン化合物、ニッケル化合物、コバルト化合物、ジルコニウム化合物などの遷移金属化合物からなる重合触媒を開始剤として、α−オレフィンや共役ジエン化合物を主体として重合して得られるエラストマーである請求項1記載のゴム状重合体の回収方法。
  4. リチウム、チタン、バナジウム、ニッケルおよびアルミニウムの群から選ばれた少なくとも1種の金属の脱触率が75%以上である請求項1〜3いずれかに記載のゴム状重合体の回収方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかのゴム状重合体の回収方法で回収されるゴム状重合体。
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