JP3586383B2 - スリーピース缶の内面検査方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、スリーピース缶の内面に付着している汚れや塵埃等の異物、内面側を被覆している合成樹脂製の内面被膜に生じている傷等の被膜欠陥、さらに缶胴の変形等を確実に検出するためのスリーピース缶の内面検査方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
飲料や固形物を封入する缶に、スリーピース缶が多く使用されている。このスリーピース缶は、缶胴となる平板材をその対向する端部同士を接合して筒状に形成し、その両端にフランジ加工によりフランジ部を形成し、さらに缶蓋を筒状の缶胴の一方の開口端に固着し、内容物を充填した後、缶蓋を他方の開口端に固着して形成される。
【0003】
この缶体の加工工程や搬送過程において、缶胴の内面に汚れや塵埃等の異物が付着する可能性があった。そして、缶胴の内面に汚れや異物が付着したまま缶体内部に内容物を封入すると、内容物中に汚れや異物が混入するという不都合が発生するとともに、内容物のフレーバーが損なわれる可能性があった。
【0004】
また、缶体がその内容物によって腐食されることのないように、缶体の内面を熱硬化性樹脂塗膜や熱可塑性樹脂フィルム膜等の合成樹脂フィルムによって被覆することが従来広く行われている。しかし、被膜の形成時やその後の缶体の加工工程において、缶胴内面の被膜に傷等の欠陥が発生する可能性があった。そして、被膜の欠陥を放置したまま缶体内部に内容物を封入すると、その内容物によって缶胴の金属が腐食され、缶胴に腐食孔が発生したり、缶胴に用いられている金属が内容物に溶出してフレーバーが損なわれる可能性があった。
【0005】
そのため、内容物を缶体内部に充填する前に、缶胴内面の汚れや異物、被膜欠陥等の欠陥を検出することが行われている。その一例として特開昭51−6085号公報に記載された発明が知られている。ここに記載された発明は、絞り・しごき加工により製造されたブリキ製のツーピース缶の内面に塗料を塗布・乾燥焼付けし、その後ツーピース缶全体に白色電球からなる照明装置によって光を照射し、ツーピース缶の内面をテレビカメラによって撮影することによって、塗装面に存在する傷を検出するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特開昭51−6085号公報に記載された発明は、ツーピース缶を対象とし、その内面を検査する装置である。ツーピース缶は、その缶胴が金属板を絞り・しごき加工することによって形成されるものであるから、缶胴に継ぎ目が存在しないが、缶胴と缶蓋とを別々に製造するスリーピース缶では、矩形の金属板を円筒状に形成し、その対向する端部同士を溶接して缶胴が形成されるので、その溶接箇所が缶胴の内面に形成される。したがって、上述したツーピース缶を対象とした従来の検査装置によってスリーピース缶の内面検査を行うとすれば、溶接箇所が傷として検出されてしまう可能性があった。その結果、内面検査を行うことができない可能性があった。
【0007】
このような不都合を防ぐために、缶胴の内面を撮影する際の鮮明度や画像解析の精度を下げることが考えられる。しかしこのような方法では、本来の汚れや異物、被膜欠陥をも検出することができなくなる可能性があった。
【0008】
また一方、従来の装置では、撮影の際の照明装置として白色電球が使用されているが、いわゆるイージーオープン缶蓋と称される缶においては、缶蓋にビードが形成されているとともに、タブを取り付けるためのリベットが固着されているので、光が乱反射してビードやリベット等の影像が缶胴内面に映り、その影像を傷と判定する可能性があった。
【0009】
この発明は上記の事情を背景としてなされたものであり、スリーピース缶の内面に付着している汚れや塵埃等の異物、内面被膜の被膜欠陥を確実に検出することのできるスリーピース缶の内面検査方法を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段およびその作用】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、板材からその対向する端部を接合することによって筒状に形成され且つ両側の開口端にフランジ部を形成された缶胴を、その一方の開口端側から該缶胴の内面に第一照明手段から光を照射すると共に、その内面を第一撮影手段によって撮影し、その後、第一撮像処理手段によって前記缶胴の内面の撮像である第一撮像をその展開画像である第一展開画像に変換し、その後、該第一展開画像を画素に区分し、前記缶胴の周方向において該画素の明度とその画素に隣接する画素の明度との明度差を求め、この明度差を予め設定された閾値と比較し、その後前記缶胴の軸方向においてその閾値を超える画素の数を積算すると共に、その積算値が最大である前記缶胴の軸方向における画素の配列を前記缶胴の接合部と判定し、前記第一展開画像を、少なくとも前記接合部を含む領域と含まない領域の二以上の領域に分解すると共に、それぞれの領域における前記画素の明度をその領域において予め設定された二つの閾値と比較し、二つの閾値によって決定される範囲から逸脱する明度を有する前記画素の個数と、予め設定された方向にその画素からm個(ただし、mは自然数)離れた画素同士の明度差を求め、その明度差が予め設定されたを閾値を超える画素の個数とに基づいて前記缶胴の良否を判定し、更に、前記缶胴の光を照射した側の開口端のフランジ部に缶蓋を巻締め固着し、他方の開口端側から該缶胴の内面に第二照明手段から光を照射すると共に、その内面を第二撮影手段によって撮影し、その後、第二撮像処理手段によって、前記缶胴の内面の撮像である第二撮像をその展開撮像である第二展開画像に変換し、その後、該第二展開画像を画素に区分し、前記缶胴の周方向において該画素の明度とその画素に隣接する画素の明度との明度差を求め、この明度差を予め設定された閾値と比較し、その後前記缶胴の軸方向においてその閾値を超える画素の数を積算すると共に、その積算値が最大である前記缶胴の軸方向における画素の配列を前記缶胴の接合部と判定し、前記第二展開画像を、少なくとも前記接合部を含む領域と含まない領域の二以上の領域に分解すると共に、それぞれの領域における前記画素の明度をその領域において予め設定された二つの閾値と比較し、二つの閾値によって決定される範囲から逸脱する明度を有する前記画素の個数と、予め設定された方向にその画素からn個(ただし、nは自然数)離れた画素同士の明度差を求め、その明度差が予め設定されたを閾値を超える画素の個数とに基づいて前記缶胴の良否を判定することを特徴とするものである。
【0011】
したがって、請求項1に記載した発明によれば、缶胴の内面を撮影し、その撮像を展開画像に変換して、画素に区分した後、画素とその画素と缶胴の周方向において隣接する画素との明度の差を求め、その明度差が閾値よりも大きい画素の数が缶胴の軸方向に一番多い部分を缶胴の接合部と判定することによって、缶胴の軸方向に延びて形成されている接合部を確実に検出することができる。
【0012】
また、その展開画像を少なくとも缶胴の接合部を含む領域と含まない領域とに分割し、それぞれの領域において画素の明度を予め設定された二つの閾値と比較するとともに、その画素からm個だけ離れた画素同士の明度差を求め、その明度差が予め設定された閾値を超える画素の個数とに基いて缶胴の良否を判定することによって、撮像に明確に写っている汚れや異物、被膜欠陥を確実に検出することができるとともに、撮像にぼやけて写ってしまっている汚れや異物、被膜欠陥も確実に検出することができる。また、展開画像を複数領域に分割するので、缶胴の内面に照射する光により明度のばらつきが生じている缶胴の内面の撮像にもこの発明の方法を適用することができる。さらに、接合部を含む領域の閾値と含まない領域の閾値とを、汚れや異物、被膜欠陥を検出することができる最適の値に設定することができるので、接合部による内面検査への影響を最小限にすることができ、缶胴に接合部が存在するスリーピース缶の内面を確実に検査することができる。
【0013】
また、缶蓋を缶胴に固着させる前後において、第一撮影手段と第二撮影手段とによって缶胴の内面を二度撮影することによって、得られる撮像が缶胴の内面全体において鮮明ではなくとも、缶胴の軸方向における缶胴の略中央よりも撮影手段に近い缶胴内面の部分を鮮明に撮影できればよく、撮影手段の調整が容易になる。また、缶蓋が固着された缶胴の内面を撮影する際には、缶蓋のビードやリベット等の影像が缶胴内面に映りこんだとしても、その影像は缶胴の軸方向における缶胴の略中央よりも缶蓋に近い缶胴内面の部分に映りこむので、缶胴の軸方向における缶胴の略中央よりも第二撮影手段(缶胴の開口端)に近い缶胴内面の部分を鮮明に撮影し、その部分を検査対象とすればよい。このため、缶胴の軸方向における缶胴の略中央よりも缶蓋に近い缶胴内面の部分は、缶蓋が固着される前に第一撮影手段によって鮮明に撮影し、検査対象とすればよい。その結果、缶蓋のビードやリベット等の影像による影響を缶胴の内面検査から取り除くことができる。
【0014】
また、請求項2に記載した発明は、請求項1の発明に加えて、前記缶胴の一方の側の開口端のフランジ部に缶蓋が巻締め固着される前において、該一方の開口端側から該缶胴の内面に第一照明手段から光を照射すると共に、前記第一撮影手段により撮影された前記缶胴の一方の開口端側のフランジ部の第一撮像の画素の明度を、予め設定された二つの閾値と比較し、二つの閾値によって決定される範囲から逸脱する明度を有する前記画素の個数に基づいて前記一方の側の開口端のフランジ部の良否を判定し、更に、光を照射した側の前記缶胴の一方の開口端のフランジ部に缶蓋を巻締め固着し、前記缶胴の他方の開口端側から該缶胴の内面に第二照明手段から光を照射すると共に、前記第二撮影手段によって撮影された前記缶胴の他方の開口端側のフランジ部の第二撮像の画素の明度を、予め設定された二つの閾値と比較し、二つの閾値によって決定される範囲から逸脱する明度を有する前記画素の個数に基づいて前記他方の開口端側のフランジ部の良否を判定することを特徴とするものである。
【0015】
したがって、請求項2に記載した発明によれば、缶胴のフランジ部の撮像の画素の明度を予め設定された二つの閾値と比較し、予め設定された個数よりも閾値によって定められる範囲から逸脱する明度を有する画素の個数が多い場合、その缶胴を不良とすることによって、缶胴の内面検査と同時にフランジ部の変形検査を互いに影響を及ぼすことなく行うことができる。
【0016】
さらに、請求項3に記載した発明は、請求項1または請求項2の発明に加えて、第一照明手段と第二照明手段のうち少なくとも第二照明手段が、複数個の発光ダイオード(LED)が中空錐状体の内面側に配設されていることを特徴とするものである。
【0017】
したがって、請求項3に記載した発明によれば、少なくとも第二照明装置に複数個の発光ダイオード(LED)が用いられ、それらが中空錐状体の内側面に配設されていることによって、LEDからの光によって缶蓋のビードやリベット等の影が缶胴内面に写りこむことを極力防ぐことができる。その結果、缶蓋のビードやリベット等の影による影響を缶胴の内面検査からより確実に取り除くことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の具体例を、図面を参照して説明する。この発明はスリーピース缶を対象としている。そこで、まずスリーピース缶について説明する。スリーピース缶は、缶胴と缶蓋とによって構成されている。そして、図1に示すように、その缶胴1は、ブリキやティンフリースチールなどの金属平板材(図示せず)を円筒状に丸め、その重ね合わせられた端縁部同士を溶接することによって接合して形成されている。そして、それらの端縁部が接合している箇所には接合部2が形成されている。さらに、缶胴1の開口部が形成された側の両端部には、缶胴1の一方の開口端の外径を縮小させるネックイン加工と、両方の開口端を外方に折り曲げるフランジ加工とが施されており、缶蓋を巻き締めるためのフランジ部3,4が形成されている。
【0019】
つぎに、この発明によるスリーピース缶の製造から出荷までの工程を図2に示す。ここに示すように、まずステップ11において、溶接工程が行われる。これは、スリーピース缶の缶胴の材料となる金属製の平板材を、その対向する端部が互いに重なり合うように円筒状に丸め、その重なり合った端部同士を溶接によって接合して接合部2を形成し、缶胴1を形成する工程である。なお、缶胴1の内面となる平板材の一方の表面には、予め合成樹脂製の内面塗装(又は熱可塑性合成樹脂フィルム被覆)が施されており、他方の表面には印刷及び塗装が施されている。ステップ11が終了すると、ステップ12であるネックイン・フランジ加工が行われる。このネックイン・フランジ加工は、溶接工程で成形された缶胴1の開口端部をネックインして径を縮小させ、且つ缶胴1の開口端部を外方へ折り曲げてフランジ部3,4を形成するものである。
【0020】
その後、ステップ13で第一回目の内面検査が行われる。この第一回目の内面検査について詳しく説明する。図3は、第一回目の内面検査を行う装置を示している。ここに示す第一回目内面検査装置21には、検査対象である缶胴1を供給・排出するターレット22が設けられている。また、そのターレット22によって供給された缶胴1を検知する缶胴センサ23がターレット22の近傍に設けられている。さらに、その缶胴1よりも図3における上方には、図示しない光源から多数のグラスファイバーからなる光ファイバーを介して送られてきた光を照射する円環状の照明装置24が支持柱25によって支持されて設けられている。この照明装置24は、内部にハロゲンランプが配設されており、そのハロゲンランプが点灯することによって生じる光が缶胴1の内面に照射されるように設けられている。そして、その照明装置24よりも図3における上方には、缶胴1の内面を撮影するCCDカメラ26が設けられている。このCCDカメラ26には、それによって撮影された缶胴1の内面の撮像を信号として送出する通信ケーブル(図示せず)が接続されており、その通信ケーブルが撮像処理装置(図示せず)に接続されている。
【0021】
つぎに、第一回目内面検査装置21による第一回目の内面検査の方法について説明する。缶蓋が取り付けられていないことにより二つの開口端を有する缶胴1が、ターレット22が回転することによって供給され、缶胴センサ23によって検知される。缶胴センサ23によって缶胴1が検知されると、照明装置24のハロゲンランプに通電され、ハロゲンランプが点灯する。そして、ハロゲンランプから発せられた光が缶胴1の内面に照射される。さらに、光が照射された缶胴1の内面をCCDカメラ26によって撮影する。そして、缶胴1の内面の撮像を電気信号として通信ケーブルを介して撮像処理装置に送出する。一方、内面が撮影された缶胴1は、ターレット22が回転することによって排出され、後続の缶胴1が供給され、同じ作用を繰り返す。
【0022】
撮像処理装置において、撮影された缶胴1の内面の撮像から缶胴1の汚れや異物を検出し、缶胴1の良・不良を判定するフローチャートを図4に示す。ここに示すように、ステップ31で、撮影された缶胴1の内面の撮像を展開画像に変換する。なお、CCDカメラ26によって撮影された缶胴1の内面の撮像を図5に示す。ここに示す撮像41には、缶胴1の内面に該当する内面像42が円環状に撮像されている。そして、その円環の外側には、缶胴1の開口縁部に形成されているフランジ部3に該当するフランジ像43が撮像されている。また、缶胴1の円環の外周と内周とに亘って缶胴1の接合部2に該当する接合部像44が撮像されている。
【0023】
そして、図4におけるステップ31で、この撮像された缶胴1の内面の撮像を展開画像に変換する。撮像を展開画像に変換するには、極座標変換(アフィン変換)によって行う。図6は展開画像に変換された撮像41を示すものである。ここに示す変換された展開画像51には、内面像42とフランジ像43と接合部像44とが存在している。
【0024】
つぎにステップ32で、その展開画像51から接合部像44の位置を検出する。まずこの展開画像51を微小の画素に区分する。そして、それらの画素の明度が白黒256階調(0〜255)のいずれに該当するかを判定し、それらの画素それぞれに、判定された明度の数値を配当する。
【0025】
そして、所定の画素と缶胴1の周方向における一方向(図6における横方向)においてその画素に隣接する画素との明度の差を算出し(微分処理)、その明度の差をその画素の微分値とし、その微分値を予め設定された閾値と比較する。微分値が閾値よりも大きいときは、その画素の判定値を「1」と判定し、その閾値以下であれば、その画素の判定値を「0」と判定する。
【0026】
つぎに、「1」もしくは「0」と判定された画素の判定値を、缶胴1の軸方向(図6における縦方向)に隣接する複数の画素について積算する。それによって得られた積算判定値のうち、一番大きな値となる缶胴1の軸方向における画素の集合を接合部像44と判定する。このようにして接合部像44が検出することができるのは、缶胴1の接合部2が缶胴1の軸方向に亘って直線状に形成されているとともに、撮像41では接合部像44が内面像42よりも暗く写るためである。その結果、接合部像44において、そこに位置する画素の微分値が内面像42に位置する画素の微分値よりも顕著に大きくなり、予め接合部像44に位置する画素の微分値と内面像42に位置する画素の微分値とを区切る微分値の閾値を設定すると、接合部像44に位置する多くの画素の判定値が「1」と判定されることになる。そして、接合部像44での缶胴1の軸方向における画素の集合の積算判定値が、内面像42での缶胴1の軸方向における画素の集合の積算判定値と比較して一番大きくなるので、接合部像44の位置を検出することができる。
【0027】
なお、前述の微分値の閾値を設定する方法について説明する。まず、内面に汚れや異物、被膜欠陥が存在しない良品のテスト缶胴(図示せず)を用意し、それを第一回目内面検査装置21に供給して、テスト缶胴の内面をCCDカメラ26によって撮影する。そして、テスト缶胴の内面の撮像から、前述の方法によりテスト缶胴の接合部を判定する。そして、図7に示すように、テスト缶胴の接合部を除いた内面部分の画素の微分値を横軸とし、各微分値に該当する画素数を縦軸としたヒストグラムを作成する。このヒストグラムの微分値の最大値と最小値との差の数十%を余裕代とし、その余裕代の分だけ微分値の最大値より大きい値を閾値とする。
【0028】
つぎに、図4におけるステップ33で、缶胴1の内面の展開画像51をいくつかの領域52に分割する。図8に展開画像51を六つの領域52に分割した状態を示す。まず、展開画像51に複数本の直線である分割線53を引く。なお、この分割線53は、概念上のものであり、実際に缶胴1の内面に形成されているものではない。分割線53のうち、分割線53Aはフランジ像43と内面像42との境界よりもフランジ像43側に位置し缶胴1の周方向(図8における横方向)に亘って引かれている。また分割線53Bは、フランジ像43と内面像42との境界よりも内面像42側に位置し缶胴1の周方向(図8における横方向)に亘って引かれているものである。さらに分割線53Cは、缶胴1の軸方向(図8における縦方向)における略中央に位置し缶胴1の周方向(図8における横方向)に亘って引かれている。そして分割線53Dと分割線53Eとは、接合部像44を挟んで缶胴1の軸方向(図8における縦方向)に亘ってそれぞれ引かれている。なお、分割線53Dは図8において接合部像44より左側に引かれており、分割線53Eは図8において接合部像44より右側に引かれている。また分割線53D,53Eの一端部は、分割線53Aに接している。
【0029】
そして、これらの分割線53A〜53Eによって区分されている領域52について説明する。まず、図8において分割線53Aよりも上側に位置するフランジ像43の部分が領域52Aを形成している。また、分割線53Aと分割線53Bとによって挟まれた部分のうち、分割線53Dと分割線53Eとによって挟まれた部分を除く部分が領域52Bを形成している。さらに、分割線53Bと分割線53Cとによって挟まれた部分のうち、分割線53Dと分割線53Eとによって挟まれた部分を除く部分が領域52Cを形成している。そして、図8において分割線53Cよりも下側の内面像42の部分のうち、分割線53Dと分割線53Eとによって挟まれた部分を除く部分が領域52Dを形成している。また、分割線53A,53B,53D,53Eとによって囲まれる部分が領域52Eを形成している。さらに、分割線53Dと分割線53Eとによって挟まれる部分のうち、図8において分割線53Bよりも下側に位置する部分が領域52Fを形成している。
【0030】
つぎに、図4におけるステップ34で、これらの六つの領域52のそれぞれにおいて、独立して二値化処理と差分処理とを行う。なお、二値化処理とは、領域52を微小の画素に区分し、それらの画素の濃淡が白黒256階調(0〜255)のいずれかに該当するかを判定し、それらの画素それぞれに、判定された明度の数値を配当する。そして、それらの明度が予め設定された二つの閾値の間に該当するのであれば、その画素を「1」と判定し、その二つの閾値の間から外れるのであれば、その画素を「0」と判定する。そして、「0」と判定された画素の個数が予め設定された個数を超えると、その缶胴1を「不可」と判定し、予め設定された個数以下ならば、その缶胴1を「可」と判定する。
【0031】
なお、前述の明度の二つの閾値を設定する方法について説明する。まず、良品のテスト缶胴(図示せず)を用意し、それを第一回目内面検査装置21に供給し、テスト缶胴の内面をCCDカメラ26によって撮影する。そして、図9に示すように、画素の明度を横軸とし、各明度に該当する画素数を縦軸としたヒストグラムを作成する。このヒストグラムの明度の最大値と最小値との差の数十%を余裕代とし、その余裕代の分だけ明度の最大値より大きい値と、明度の最小値よりも小さい値とをそれぞれ閾値とする。
【0032】
他方、差分処理とは、検査する領域52のそれぞれにおいて、予め定められた方向で、所定の画素とその画素からm個(mは自然数であって、m=3〜5程度が適している)離れた画素との明度の差を算出し、その明度の差をその画素の差分値とし、その差分値を予め設定された閾値と比較する。差分値が閾値よりも大きいときは、その画素を「1」と判定し、その閾値以下であれば、その画素を「0」と判定する。そして、「1」と判定された画素の個数が予め設定された個数を超えると、その缶胴1を「不可」と判定し、予め設定された個数以下ならば、その缶胴1を「可」と判定する。
【0033】
なお、所定の画素に隣接する画素との差をとるのではなく、所定の画素とそれからm個離れた画素との明度の差をその画素の差分値とするのは、汚れの明暗が緩やかに変化する場合や、CCDカメラ26の焦点が合わずに精度よく汚れや異物等を撮影できずにぶれて撮影されている場合、ある画素とそれに隣接する画素との明度の差を閾値と比較するとその差が閾値よりも小さくなることによって画素が「0」と判定されることを防ぐためである。その結果、明暗の変化の緩やかな汚れや、汚れや異物、被膜欠陥等がぶれて撮影されていても、それらを確実に検出することができる。
【0034】
なお、前述の差分値の閾値を設定する方法について説明する。まず、内面に汚れや異物、被膜欠陥が存在しない良品のテスト缶胴(図示せず)を用意し、それを第一回目内面検査装置21に供給して、テスト缶胴の内面をCCDカメラ26によって撮影する。そして、図10に示すように、缶胴1の内面の画素の差分値を横軸とし、各差分値に該当する画素数を縦軸としたヒストグラムを作成する。このヒストグラムの差分値の最大値と最小値との差の数十%を余裕代とし、その余裕代の分だけ差分値の最大値より大きい値を閾値とする。
【0035】
また、それぞれの領域52において、明度の差が算出される方向が設定される。領域52A,52C,52Dでは、缶胴1の周方向と軸方向において明度の差が算出される。また、領域52Bでは、缶胴1の周方向において明度の差が算出され、領域52Fでは、缶胴1の軸方向において明度の差が算出される。これは、領域52Bにおいて缶胴1の軸方向において、また領域52Fにおいて缶胴1の周方向において明度の差が算出されると、缶胴1とフランジ部3との境界部の撮像と接合部2の撮像とが暗いことによって、缶胴1とフランジ部3との境界部や接合部2における画素が「1」と判定され、缶胴1が不良であると判定される可能性があるためである。
【0036】
つぎに、図4におけるステップ35で、フランジ部3の変形検査を行う。これは、撮像41のフランジ像43において、二値化処理を行う。この二値化処理は前述のものと同様のものである。なお、明度の二つの閾値は、フランジ部3,4に変形のないテスト缶胴(図示せず)を用意して、前述の明度の二つの閾値を設定する方法と同様に行うことによって得る。
【0037】
これらの二値化処理と差分処理とを行い、図4におけるステップ36で、これらの処理のうち一つでも不可と判定された缶胴1は、不良であると判定されてパスラインから除去される。また、全て可と判定された缶胴1は、良であると判定されて、図2におけるステップ14で、缶蓋固着手段(図示せず)によって、缶胴1の一方のフランジ部3に缶蓋(図示せず)が固着される。そして、図2におけるステップ15で、缶蓋が固着された缶胴1を、缶蓋が固着している側が下側になるように上下を反転させる。さらに、その缶蓋が固着した缶胴1が第二回目内面検査装置に供給される。そして、図2におけるステップ16である第二回目の内面検査が行われる。
【0038】
第二回目内面検査装置を図11に示す。ここに示す第二回目内面検査装置61には、缶蓋が固着された缶胴1を、その開口端が上方を向いた状態で供給するコンベア62が設けられている。また、缶胴1よりも図11における上方には、照明装置63が設けられている。この照明装置63を図12と図13とに示す。ここに示すように、照明装置63は、有底円筒状のフレーム64の内部に中空円錐台状のLED(発光ダイオード)支持部材65が、その小径部側をフレーム64の内底に固着して取りつけられている。そして、LED支持部材65の内側斜面には赤色LED(発光ダイオード)66が複数個設けられている。これらの赤色LED66が点灯することによって生じる赤色光が缶蓋付き缶胴1の内面に照射されるように、フレーム64の開口端が下方向に向けて照明装置63が設置されている。また、図11において、第二回目内面検査装置61には、缶蓋つき缶胴1を検知する缶胴センサ23が設けられているとともに、照明装置63を支持する支持柱25が設けられている。さらに、照明装置63よりも図11における上方には、CCDカメラ26が設けられている。なお、これら缶胴センサ23と支持柱25とCCDカメラ26とは、第一回目内面検査装置21に設けられているものと同様の構成を有している。
【0039】
なお、照明装置63に赤色LED66が採用され、それらが中空円錐台状のLED支持部材65の内面に設けられているのは、ハロゲンランプや蛍光灯等を照明装置として採用すると、缶胴1に固着されている缶蓋に存在するビードやリベット等の凹凸が存在することによって、缶蓋に照射した光が乱反射し、それらの凹凸の陰影が缶胴1の内面に映りこみ、これを汚れや異物、被膜欠陥と判定する可能性があるためである。照明装置63に赤色LED66を採用し、それらを中空円錐台状のLED支持部材65の内面に設けることによって、缶蓋の凹凸によって光が乱反射し、その陰影が缶胴1の内面に映りこむことを充分防ぐことができる。また、消費電力を抑制することができるとともに、光源のランプの耐用寿命を長くすることができ、しいては第二回目内面検査装置の耐用寿命を長くすることができる。
【0040】
つぎに、第二回目内面検査装置61によって缶蓋付き缶胴1を検査する方法を説明する。その方法は前述の第一回目内面検査装置21による方法と同じであって、図4に示すフローチャートに示すように二値化処理と差分処理とが行われる。そして、これらの二値化処理と差分処理とを行い、これらの処理のうち一つでも不可と判定された缶蓋付き缶胴1は、パスラインから除去される。また、全て可と判定された缶蓋付き缶胴1は、汚れや異物、被膜欠陥等がなく、フランジ部3,4に変形のない良品として、図2におけるステップ17で、最終製品とされる。
【0041】
なお、第一回目内面検査装置21によって第一回目の内面検査を行いその後第二回目内面検査装置61によって第二回目の内面検査を行うのは、缶胴1の内面をCCDカメラ26によって撮影した撮像において、缶胴1の全体が鮮明である撮像を得ることが比較的難しいためである。そのため、第一回目の内面検査では缶胴1の軸方向における略中間位置よりもCCDカメラ26に近い側(図3における上側)の撮像が鮮明になるように缶胴1の内面を撮影し、第二回目の内面検査では缶胴1の軸方向における略中間位置よりもCCDカメラ26に近い側(図11における上側であり、第一回目の内面検査で鮮明な撮像を得た部分以外の部分)の撮像が鮮明になるように缶胴1の内面を撮影する。その結果、缶胴1の内面全体の鮮明な撮像を得ることができ、確実に汚れや異物、被膜欠陥等を検出することができる。
【0042】
なお、この発明の実施例では、照明装置としてハロゲンランプと赤色LEDが用いられたが、この発明はこれに限定されることはなく、赤色以外のLEDや蛍光灯等を用いてもよい。しかし、缶蓋が固着された缶胴の内面に光を照射するための照明装置には、缶蓋のビードやリベット等の影像の影響を除くために、円錐台内面に配設されたLEDを用いるのが望ましい。
【0043】
また、この発明の実施例では、展開画像を六つの領域に分割したが、この発明はこれに限定されることはなく、所望の領域に分割してもよい。なお、接合部像や内面像とフランジ像との境界が含まれる領域は、接合部の幅方向における領域の幅や、内面像とフランジ像との境界と直交する方向の領域の長さが短いほうが好ましい。これは、それらの領域に含まれる内面像に存在する汚れや異物、被膜欠陥等が、この領域で設定される閾値が他の内面像からなる領域で設定される閾値と異なるために、検知することが難しくなる可能性があるためである。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明によれば、缶胴の内面を撮影し、その撮像を展開画像に変換して、画素に区分した後、画素とその画素と缶胴の周方向において隣接する画素との明度の差を求め、その明度差が閾値よりも大きい画素の数が缶胴の軸方向に一番多い部分を缶胴の接合部と判定することによって、缶胴の軸方向に延びて形成されている接合部を確実に検出することができる。
【0045】
また、その展開画像を少なくとも缶胴の接合部を含む領域と含まない領域とに分割し、それぞれの領域において画素の明度を予め設定された二つの閾値と比較するとともに、その画素からm個だけ離れた画素同士の明度差を求め、その明度差が予め設定された閾値を超える画素の個数とに基いて缶胴の良否を判定することによって、撮像に明確に写っている汚れや異物、被膜欠陥を確実に検出することができるとともに、撮像にぼやけて写ってしまっている汚れや異物、被膜欠陥も確実に検出することができる。また、展開画像を複数領域に分割するので、缶胴の内面に照射する光により明度のばらつきが生じている缶胴の内面の撮像にもこの発明の方法を適用することができる。さらに、接合部を含む領域の閾値と含まない領域の閾値とを、汚れや異物、被膜欠陥を検出することができる最適の値に設定することができるので、接合部による内面検査への影響を最小限にすることができ、缶胴に接合部が存在するスリーピース缶の内面を確実に検査することができる。
【0046】
また、缶蓋を缶胴に固着させる前後において、第一撮影手段と第二撮影手段とによって缶胴の内面を二度撮影することによって、得られる撮像が缶胴の内面全体において鮮明ではなくとも、缶胴の軸方向における缶胴の略中央よりも撮影手段に近い缶胴内面の部分を鮮明に撮影できればよく、撮影手段の調整が容易になる。また、缶蓋が固着された缶胴の内面を撮影する際には、缶蓋のビードやリベット等の影像が缶胴内面に映りこんだとしても、その影像は缶胴の軸方向における缶胴の略中央よりも缶蓋に近い缶胴内面の部分に映りこむので、缶胴の軸方向における缶胴の略中央よりも第二撮影手段(缶胴の開口端)に近い缶胴内面の部分を鮮明に撮影し、その部分を検査対象とすればよい。このため、缶胴の軸方向における缶胴の略中央よりも缶蓋に近い缶胴内面の部分は、缶蓋が固着される前に第一撮影手段によって鮮明に撮影し、検査対象とすればよい。その結果、缶蓋のビードやリベット等の影像による影響を缶胴の内面検査から取り除くことができる。
【0047】
また請求項2の発明によれば、缶胴のフランジ部の撮像の画素の明度を予め設定された二つの閾値と比較し、予め設定された個数よりも閾値によって定められる範囲から逸脱する明度を有する画素の個数が多い場合、その缶胴を不良とすることによって、缶胴の内面検査と同時にフランジ部の変形検査を互いに影響を及ぼすことなく行うことができる。
【0048】
さらに請求項3の発明によれば、少なくとも第二照明装置に複数個の発光ダイオード(LED)が用いられ、それらが中空錐状体の内側面に配設されていることによって、LEDからの光によって缶蓋のビードやリベット等の影が缶胴内面に写りこむことを極力防ぐことができる。その結果、缶蓋のビードやリベット等の影による影響を缶胴の内面検査からより確実に取り除くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のスリーピース缶の内面検査方法の検査対象である缶胴の一例を示す斜視図である。
【図2】この発明のスリーピース缶の内面検査方法の一例を示すフローチャートである。
【図3】第一回目内面検査装置を示す概略図である。
【図4】缶胴の良・不良の判定方法を示すフローチャートである。
【図5】缶胴内面の撮像を示す図である。
【図6】展開画像を示す図である。
【図7】閾値を設定するためのヒストグラムを示す図である。
【図8】展開画像を六つの領域に分割した状態を示す図である。
【図9】二つの閾値を設定するためのヒストグラムを示す図である。
【図10】閾値を設定するためのヒストグラムを示す図である。
【図11】第二回目内面検査装置を示す概略図である。
【図12】赤色LEDが用いられた照明装置を示す平面図である。
【図13】図12におけるXII−XII線断面図である。
【符号の説明】
1…缶胴、 2…接合部、 3,4…フランジ部、 21…第一回目内面検査装置、 24,63…照明装置、 26…CCDカメラ、 41…撮像、 42…内面像、 43…フランジ像、 44…接合部像、 51…展開画像、 52…領域、 53…分割線、 61…第二回目内面検査装置。
【発明の属する技術分野】
この発明は、スリーピース缶の内面に付着している汚れや塵埃等の異物、内面側を被覆している合成樹脂製の内面被膜に生じている傷等の被膜欠陥、さらに缶胴の変形等を確実に検出するためのスリーピース缶の内面検査方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
飲料や固形物を封入する缶に、スリーピース缶が多く使用されている。このスリーピース缶は、缶胴となる平板材をその対向する端部同士を接合して筒状に形成し、その両端にフランジ加工によりフランジ部を形成し、さらに缶蓋を筒状の缶胴の一方の開口端に固着し、内容物を充填した後、缶蓋を他方の開口端に固着して形成される。
【0003】
この缶体の加工工程や搬送過程において、缶胴の内面に汚れや塵埃等の異物が付着する可能性があった。そして、缶胴の内面に汚れや異物が付着したまま缶体内部に内容物を封入すると、内容物中に汚れや異物が混入するという不都合が発生するとともに、内容物のフレーバーが損なわれる可能性があった。
【0004】
また、缶体がその内容物によって腐食されることのないように、缶体の内面を熱硬化性樹脂塗膜や熱可塑性樹脂フィルム膜等の合成樹脂フィルムによって被覆することが従来広く行われている。しかし、被膜の形成時やその後の缶体の加工工程において、缶胴内面の被膜に傷等の欠陥が発生する可能性があった。そして、被膜の欠陥を放置したまま缶体内部に内容物を封入すると、その内容物によって缶胴の金属が腐食され、缶胴に腐食孔が発生したり、缶胴に用いられている金属が内容物に溶出してフレーバーが損なわれる可能性があった。
【0005】
そのため、内容物を缶体内部に充填する前に、缶胴内面の汚れや異物、被膜欠陥等の欠陥を検出することが行われている。その一例として特開昭51−6085号公報に記載された発明が知られている。ここに記載された発明は、絞り・しごき加工により製造されたブリキ製のツーピース缶の内面に塗料を塗布・乾燥焼付けし、その後ツーピース缶全体に白色電球からなる照明装置によって光を照射し、ツーピース缶の内面をテレビカメラによって撮影することによって、塗装面に存在する傷を検出するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特開昭51−6085号公報に記載された発明は、ツーピース缶を対象とし、その内面を検査する装置である。ツーピース缶は、その缶胴が金属板を絞り・しごき加工することによって形成されるものであるから、缶胴に継ぎ目が存在しないが、缶胴と缶蓋とを別々に製造するスリーピース缶では、矩形の金属板を円筒状に形成し、その対向する端部同士を溶接して缶胴が形成されるので、その溶接箇所が缶胴の内面に形成される。したがって、上述したツーピース缶を対象とした従来の検査装置によってスリーピース缶の内面検査を行うとすれば、溶接箇所が傷として検出されてしまう可能性があった。その結果、内面検査を行うことができない可能性があった。
【0007】
このような不都合を防ぐために、缶胴の内面を撮影する際の鮮明度や画像解析の精度を下げることが考えられる。しかしこのような方法では、本来の汚れや異物、被膜欠陥をも検出することができなくなる可能性があった。
【0008】
また一方、従来の装置では、撮影の際の照明装置として白色電球が使用されているが、いわゆるイージーオープン缶蓋と称される缶においては、缶蓋にビードが形成されているとともに、タブを取り付けるためのリベットが固着されているので、光が乱反射してビードやリベット等の影像が缶胴内面に映り、その影像を傷と判定する可能性があった。
【0009】
この発明は上記の事情を背景としてなされたものであり、スリーピース缶の内面に付着している汚れや塵埃等の異物、内面被膜の被膜欠陥を確実に検出することのできるスリーピース缶の内面検査方法を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段およびその作用】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、板材からその対向する端部を接合することによって筒状に形成され且つ両側の開口端にフランジ部を形成された缶胴を、その一方の開口端側から該缶胴の内面に第一照明手段から光を照射すると共に、その内面を第一撮影手段によって撮影し、その後、第一撮像処理手段によって前記缶胴の内面の撮像である第一撮像をその展開画像である第一展開画像に変換し、その後、該第一展開画像を画素に区分し、前記缶胴の周方向において該画素の明度とその画素に隣接する画素の明度との明度差を求め、この明度差を予め設定された閾値と比較し、その後前記缶胴の軸方向においてその閾値を超える画素の数を積算すると共に、その積算値が最大である前記缶胴の軸方向における画素の配列を前記缶胴の接合部と判定し、前記第一展開画像を、少なくとも前記接合部を含む領域と含まない領域の二以上の領域に分解すると共に、それぞれの領域における前記画素の明度をその領域において予め設定された二つの閾値と比較し、二つの閾値によって決定される範囲から逸脱する明度を有する前記画素の個数と、予め設定された方向にその画素からm個(ただし、mは自然数)離れた画素同士の明度差を求め、その明度差が予め設定されたを閾値を超える画素の個数とに基づいて前記缶胴の良否を判定し、更に、前記缶胴の光を照射した側の開口端のフランジ部に缶蓋を巻締め固着し、他方の開口端側から該缶胴の内面に第二照明手段から光を照射すると共に、その内面を第二撮影手段によって撮影し、その後、第二撮像処理手段によって、前記缶胴の内面の撮像である第二撮像をその展開撮像である第二展開画像に変換し、その後、該第二展開画像を画素に区分し、前記缶胴の周方向において該画素の明度とその画素に隣接する画素の明度との明度差を求め、この明度差を予め設定された閾値と比較し、その後前記缶胴の軸方向においてその閾値を超える画素の数を積算すると共に、その積算値が最大である前記缶胴の軸方向における画素の配列を前記缶胴の接合部と判定し、前記第二展開画像を、少なくとも前記接合部を含む領域と含まない領域の二以上の領域に分解すると共に、それぞれの領域における前記画素の明度をその領域において予め設定された二つの閾値と比較し、二つの閾値によって決定される範囲から逸脱する明度を有する前記画素の個数と、予め設定された方向にその画素からn個(ただし、nは自然数)離れた画素同士の明度差を求め、その明度差が予め設定されたを閾値を超える画素の個数とに基づいて前記缶胴の良否を判定することを特徴とするものである。
【0011】
したがって、請求項1に記載した発明によれば、缶胴の内面を撮影し、その撮像を展開画像に変換して、画素に区分した後、画素とその画素と缶胴の周方向において隣接する画素との明度の差を求め、その明度差が閾値よりも大きい画素の数が缶胴の軸方向に一番多い部分を缶胴の接合部と判定することによって、缶胴の軸方向に延びて形成されている接合部を確実に検出することができる。
【0012】
また、その展開画像を少なくとも缶胴の接合部を含む領域と含まない領域とに分割し、それぞれの領域において画素の明度を予め設定された二つの閾値と比較するとともに、その画素からm個だけ離れた画素同士の明度差を求め、その明度差が予め設定された閾値を超える画素の個数とに基いて缶胴の良否を判定することによって、撮像に明確に写っている汚れや異物、被膜欠陥を確実に検出することができるとともに、撮像にぼやけて写ってしまっている汚れや異物、被膜欠陥も確実に検出することができる。また、展開画像を複数領域に分割するので、缶胴の内面に照射する光により明度のばらつきが生じている缶胴の内面の撮像にもこの発明の方法を適用することができる。さらに、接合部を含む領域の閾値と含まない領域の閾値とを、汚れや異物、被膜欠陥を検出することができる最適の値に設定することができるので、接合部による内面検査への影響を最小限にすることができ、缶胴に接合部が存在するスリーピース缶の内面を確実に検査することができる。
【0013】
また、缶蓋を缶胴に固着させる前後において、第一撮影手段と第二撮影手段とによって缶胴の内面を二度撮影することによって、得られる撮像が缶胴の内面全体において鮮明ではなくとも、缶胴の軸方向における缶胴の略中央よりも撮影手段に近い缶胴内面の部分を鮮明に撮影できればよく、撮影手段の調整が容易になる。また、缶蓋が固着された缶胴の内面を撮影する際には、缶蓋のビードやリベット等の影像が缶胴内面に映りこんだとしても、その影像は缶胴の軸方向における缶胴の略中央よりも缶蓋に近い缶胴内面の部分に映りこむので、缶胴の軸方向における缶胴の略中央よりも第二撮影手段(缶胴の開口端)に近い缶胴内面の部分を鮮明に撮影し、その部分を検査対象とすればよい。このため、缶胴の軸方向における缶胴の略中央よりも缶蓋に近い缶胴内面の部分は、缶蓋が固着される前に第一撮影手段によって鮮明に撮影し、検査対象とすればよい。その結果、缶蓋のビードやリベット等の影像による影響を缶胴の内面検査から取り除くことができる。
【0014】
また、請求項2に記載した発明は、請求項1の発明に加えて、前記缶胴の一方の側の開口端のフランジ部に缶蓋が巻締め固着される前において、該一方の開口端側から該缶胴の内面に第一照明手段から光を照射すると共に、前記第一撮影手段により撮影された前記缶胴の一方の開口端側のフランジ部の第一撮像の画素の明度を、予め設定された二つの閾値と比較し、二つの閾値によって決定される範囲から逸脱する明度を有する前記画素の個数に基づいて前記一方の側の開口端のフランジ部の良否を判定し、更に、光を照射した側の前記缶胴の一方の開口端のフランジ部に缶蓋を巻締め固着し、前記缶胴の他方の開口端側から該缶胴の内面に第二照明手段から光を照射すると共に、前記第二撮影手段によって撮影された前記缶胴の他方の開口端側のフランジ部の第二撮像の画素の明度を、予め設定された二つの閾値と比較し、二つの閾値によって決定される範囲から逸脱する明度を有する前記画素の個数に基づいて前記他方の開口端側のフランジ部の良否を判定することを特徴とするものである。
【0015】
したがって、請求項2に記載した発明によれば、缶胴のフランジ部の撮像の画素の明度を予め設定された二つの閾値と比較し、予め設定された個数よりも閾値によって定められる範囲から逸脱する明度を有する画素の個数が多い場合、その缶胴を不良とすることによって、缶胴の内面検査と同時にフランジ部の変形検査を互いに影響を及ぼすことなく行うことができる。
【0016】
さらに、請求項3に記載した発明は、請求項1または請求項2の発明に加えて、第一照明手段と第二照明手段のうち少なくとも第二照明手段が、複数個の発光ダイオード(LED)が中空錐状体の内面側に配設されていることを特徴とするものである。
【0017】
したがって、請求項3に記載した発明によれば、少なくとも第二照明装置に複数個の発光ダイオード(LED)が用いられ、それらが中空錐状体の内側面に配設されていることによって、LEDからの光によって缶蓋のビードやリベット等の影が缶胴内面に写りこむことを極力防ぐことができる。その結果、缶蓋のビードやリベット等の影による影響を缶胴の内面検査からより確実に取り除くことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の具体例を、図面を参照して説明する。この発明はスリーピース缶を対象としている。そこで、まずスリーピース缶について説明する。スリーピース缶は、缶胴と缶蓋とによって構成されている。そして、図1に示すように、その缶胴1は、ブリキやティンフリースチールなどの金属平板材(図示せず)を円筒状に丸め、その重ね合わせられた端縁部同士を溶接することによって接合して形成されている。そして、それらの端縁部が接合している箇所には接合部2が形成されている。さらに、缶胴1の開口部が形成された側の両端部には、缶胴1の一方の開口端の外径を縮小させるネックイン加工と、両方の開口端を外方に折り曲げるフランジ加工とが施されており、缶蓋を巻き締めるためのフランジ部3,4が形成されている。
【0019】
つぎに、この発明によるスリーピース缶の製造から出荷までの工程を図2に示す。ここに示すように、まずステップ11において、溶接工程が行われる。これは、スリーピース缶の缶胴の材料となる金属製の平板材を、その対向する端部が互いに重なり合うように円筒状に丸め、その重なり合った端部同士を溶接によって接合して接合部2を形成し、缶胴1を形成する工程である。なお、缶胴1の内面となる平板材の一方の表面には、予め合成樹脂製の内面塗装(又は熱可塑性合成樹脂フィルム被覆)が施されており、他方の表面には印刷及び塗装が施されている。ステップ11が終了すると、ステップ12であるネックイン・フランジ加工が行われる。このネックイン・フランジ加工は、溶接工程で成形された缶胴1の開口端部をネックインして径を縮小させ、且つ缶胴1の開口端部を外方へ折り曲げてフランジ部3,4を形成するものである。
【0020】
その後、ステップ13で第一回目の内面検査が行われる。この第一回目の内面検査について詳しく説明する。図3は、第一回目の内面検査を行う装置を示している。ここに示す第一回目内面検査装置21には、検査対象である缶胴1を供給・排出するターレット22が設けられている。また、そのターレット22によって供給された缶胴1を検知する缶胴センサ23がターレット22の近傍に設けられている。さらに、その缶胴1よりも図3における上方には、図示しない光源から多数のグラスファイバーからなる光ファイバーを介して送られてきた光を照射する円環状の照明装置24が支持柱25によって支持されて設けられている。この照明装置24は、内部にハロゲンランプが配設されており、そのハロゲンランプが点灯することによって生じる光が缶胴1の内面に照射されるように設けられている。そして、その照明装置24よりも図3における上方には、缶胴1の内面を撮影するCCDカメラ26が設けられている。このCCDカメラ26には、それによって撮影された缶胴1の内面の撮像を信号として送出する通信ケーブル(図示せず)が接続されており、その通信ケーブルが撮像処理装置(図示せず)に接続されている。
【0021】
つぎに、第一回目内面検査装置21による第一回目の内面検査の方法について説明する。缶蓋が取り付けられていないことにより二つの開口端を有する缶胴1が、ターレット22が回転することによって供給され、缶胴センサ23によって検知される。缶胴センサ23によって缶胴1が検知されると、照明装置24のハロゲンランプに通電され、ハロゲンランプが点灯する。そして、ハロゲンランプから発せられた光が缶胴1の内面に照射される。さらに、光が照射された缶胴1の内面をCCDカメラ26によって撮影する。そして、缶胴1の内面の撮像を電気信号として通信ケーブルを介して撮像処理装置に送出する。一方、内面が撮影された缶胴1は、ターレット22が回転することによって排出され、後続の缶胴1が供給され、同じ作用を繰り返す。
【0022】
撮像処理装置において、撮影された缶胴1の内面の撮像から缶胴1の汚れや異物を検出し、缶胴1の良・不良を判定するフローチャートを図4に示す。ここに示すように、ステップ31で、撮影された缶胴1の内面の撮像を展開画像に変換する。なお、CCDカメラ26によって撮影された缶胴1の内面の撮像を図5に示す。ここに示す撮像41には、缶胴1の内面に該当する内面像42が円環状に撮像されている。そして、その円環の外側には、缶胴1の開口縁部に形成されているフランジ部3に該当するフランジ像43が撮像されている。また、缶胴1の円環の外周と内周とに亘って缶胴1の接合部2に該当する接合部像44が撮像されている。
【0023】
そして、図4におけるステップ31で、この撮像された缶胴1の内面の撮像を展開画像に変換する。撮像を展開画像に変換するには、極座標変換(アフィン変換)によって行う。図6は展開画像に変換された撮像41を示すものである。ここに示す変換された展開画像51には、内面像42とフランジ像43と接合部像44とが存在している。
【0024】
つぎにステップ32で、その展開画像51から接合部像44の位置を検出する。まずこの展開画像51を微小の画素に区分する。そして、それらの画素の明度が白黒256階調(0〜255)のいずれに該当するかを判定し、それらの画素それぞれに、判定された明度の数値を配当する。
【0025】
そして、所定の画素と缶胴1の周方向における一方向(図6における横方向)においてその画素に隣接する画素との明度の差を算出し(微分処理)、その明度の差をその画素の微分値とし、その微分値を予め設定された閾値と比較する。微分値が閾値よりも大きいときは、その画素の判定値を「1」と判定し、その閾値以下であれば、その画素の判定値を「0」と判定する。
【0026】
つぎに、「1」もしくは「0」と判定された画素の判定値を、缶胴1の軸方向(図6における縦方向)に隣接する複数の画素について積算する。それによって得られた積算判定値のうち、一番大きな値となる缶胴1の軸方向における画素の集合を接合部像44と判定する。このようにして接合部像44が検出することができるのは、缶胴1の接合部2が缶胴1の軸方向に亘って直線状に形成されているとともに、撮像41では接合部像44が内面像42よりも暗く写るためである。その結果、接合部像44において、そこに位置する画素の微分値が内面像42に位置する画素の微分値よりも顕著に大きくなり、予め接合部像44に位置する画素の微分値と内面像42に位置する画素の微分値とを区切る微分値の閾値を設定すると、接合部像44に位置する多くの画素の判定値が「1」と判定されることになる。そして、接合部像44での缶胴1の軸方向における画素の集合の積算判定値が、内面像42での缶胴1の軸方向における画素の集合の積算判定値と比較して一番大きくなるので、接合部像44の位置を検出することができる。
【0027】
なお、前述の微分値の閾値を設定する方法について説明する。まず、内面に汚れや異物、被膜欠陥が存在しない良品のテスト缶胴(図示せず)を用意し、それを第一回目内面検査装置21に供給して、テスト缶胴の内面をCCDカメラ26によって撮影する。そして、テスト缶胴の内面の撮像から、前述の方法によりテスト缶胴の接合部を判定する。そして、図7に示すように、テスト缶胴の接合部を除いた内面部分の画素の微分値を横軸とし、各微分値に該当する画素数を縦軸としたヒストグラムを作成する。このヒストグラムの微分値の最大値と最小値との差の数十%を余裕代とし、その余裕代の分だけ微分値の最大値より大きい値を閾値とする。
【0028】
つぎに、図4におけるステップ33で、缶胴1の内面の展開画像51をいくつかの領域52に分割する。図8に展開画像51を六つの領域52に分割した状態を示す。まず、展開画像51に複数本の直線である分割線53を引く。なお、この分割線53は、概念上のものであり、実際に缶胴1の内面に形成されているものではない。分割線53のうち、分割線53Aはフランジ像43と内面像42との境界よりもフランジ像43側に位置し缶胴1の周方向(図8における横方向)に亘って引かれている。また分割線53Bは、フランジ像43と内面像42との境界よりも内面像42側に位置し缶胴1の周方向(図8における横方向)に亘って引かれているものである。さらに分割線53Cは、缶胴1の軸方向(図8における縦方向)における略中央に位置し缶胴1の周方向(図8における横方向)に亘って引かれている。そして分割線53Dと分割線53Eとは、接合部像44を挟んで缶胴1の軸方向(図8における縦方向)に亘ってそれぞれ引かれている。なお、分割線53Dは図8において接合部像44より左側に引かれており、分割線53Eは図8において接合部像44より右側に引かれている。また分割線53D,53Eの一端部は、分割線53Aに接している。
【0029】
そして、これらの分割線53A〜53Eによって区分されている領域52について説明する。まず、図8において分割線53Aよりも上側に位置するフランジ像43の部分が領域52Aを形成している。また、分割線53Aと分割線53Bとによって挟まれた部分のうち、分割線53Dと分割線53Eとによって挟まれた部分を除く部分が領域52Bを形成している。さらに、分割線53Bと分割線53Cとによって挟まれた部分のうち、分割線53Dと分割線53Eとによって挟まれた部分を除く部分が領域52Cを形成している。そして、図8において分割線53Cよりも下側の内面像42の部分のうち、分割線53Dと分割線53Eとによって挟まれた部分を除く部分が領域52Dを形成している。また、分割線53A,53B,53D,53Eとによって囲まれる部分が領域52Eを形成している。さらに、分割線53Dと分割線53Eとによって挟まれる部分のうち、図8において分割線53Bよりも下側に位置する部分が領域52Fを形成している。
【0030】
つぎに、図4におけるステップ34で、これらの六つの領域52のそれぞれにおいて、独立して二値化処理と差分処理とを行う。なお、二値化処理とは、領域52を微小の画素に区分し、それらの画素の濃淡が白黒256階調(0〜255)のいずれかに該当するかを判定し、それらの画素それぞれに、判定された明度の数値を配当する。そして、それらの明度が予め設定された二つの閾値の間に該当するのであれば、その画素を「1」と判定し、その二つの閾値の間から外れるのであれば、その画素を「0」と判定する。そして、「0」と判定された画素の個数が予め設定された個数を超えると、その缶胴1を「不可」と判定し、予め設定された個数以下ならば、その缶胴1を「可」と判定する。
【0031】
なお、前述の明度の二つの閾値を設定する方法について説明する。まず、良品のテスト缶胴(図示せず)を用意し、それを第一回目内面検査装置21に供給し、テスト缶胴の内面をCCDカメラ26によって撮影する。そして、図9に示すように、画素の明度を横軸とし、各明度に該当する画素数を縦軸としたヒストグラムを作成する。このヒストグラムの明度の最大値と最小値との差の数十%を余裕代とし、その余裕代の分だけ明度の最大値より大きい値と、明度の最小値よりも小さい値とをそれぞれ閾値とする。
【0032】
他方、差分処理とは、検査する領域52のそれぞれにおいて、予め定められた方向で、所定の画素とその画素からm個(mは自然数であって、m=3〜5程度が適している)離れた画素との明度の差を算出し、その明度の差をその画素の差分値とし、その差分値を予め設定された閾値と比較する。差分値が閾値よりも大きいときは、その画素を「1」と判定し、その閾値以下であれば、その画素を「0」と判定する。そして、「1」と判定された画素の個数が予め設定された個数を超えると、その缶胴1を「不可」と判定し、予め設定された個数以下ならば、その缶胴1を「可」と判定する。
【0033】
なお、所定の画素に隣接する画素との差をとるのではなく、所定の画素とそれからm個離れた画素との明度の差をその画素の差分値とするのは、汚れの明暗が緩やかに変化する場合や、CCDカメラ26の焦点が合わずに精度よく汚れや異物等を撮影できずにぶれて撮影されている場合、ある画素とそれに隣接する画素との明度の差を閾値と比較するとその差が閾値よりも小さくなることによって画素が「0」と判定されることを防ぐためである。その結果、明暗の変化の緩やかな汚れや、汚れや異物、被膜欠陥等がぶれて撮影されていても、それらを確実に検出することができる。
【0034】
なお、前述の差分値の閾値を設定する方法について説明する。まず、内面に汚れや異物、被膜欠陥が存在しない良品のテスト缶胴(図示せず)を用意し、それを第一回目内面検査装置21に供給して、テスト缶胴の内面をCCDカメラ26によって撮影する。そして、図10に示すように、缶胴1の内面の画素の差分値を横軸とし、各差分値に該当する画素数を縦軸としたヒストグラムを作成する。このヒストグラムの差分値の最大値と最小値との差の数十%を余裕代とし、その余裕代の分だけ差分値の最大値より大きい値を閾値とする。
【0035】
また、それぞれの領域52において、明度の差が算出される方向が設定される。領域52A,52C,52Dでは、缶胴1の周方向と軸方向において明度の差が算出される。また、領域52Bでは、缶胴1の周方向において明度の差が算出され、領域52Fでは、缶胴1の軸方向において明度の差が算出される。これは、領域52Bにおいて缶胴1の軸方向において、また領域52Fにおいて缶胴1の周方向において明度の差が算出されると、缶胴1とフランジ部3との境界部の撮像と接合部2の撮像とが暗いことによって、缶胴1とフランジ部3との境界部や接合部2における画素が「1」と判定され、缶胴1が不良であると判定される可能性があるためである。
【0036】
つぎに、図4におけるステップ35で、フランジ部3の変形検査を行う。これは、撮像41のフランジ像43において、二値化処理を行う。この二値化処理は前述のものと同様のものである。なお、明度の二つの閾値は、フランジ部3,4に変形のないテスト缶胴(図示せず)を用意して、前述の明度の二つの閾値を設定する方法と同様に行うことによって得る。
【0037】
これらの二値化処理と差分処理とを行い、図4におけるステップ36で、これらの処理のうち一つでも不可と判定された缶胴1は、不良であると判定されてパスラインから除去される。また、全て可と判定された缶胴1は、良であると判定されて、図2におけるステップ14で、缶蓋固着手段(図示せず)によって、缶胴1の一方のフランジ部3に缶蓋(図示せず)が固着される。そして、図2におけるステップ15で、缶蓋が固着された缶胴1を、缶蓋が固着している側が下側になるように上下を反転させる。さらに、その缶蓋が固着した缶胴1が第二回目内面検査装置に供給される。そして、図2におけるステップ16である第二回目の内面検査が行われる。
【0038】
第二回目内面検査装置を図11に示す。ここに示す第二回目内面検査装置61には、缶蓋が固着された缶胴1を、その開口端が上方を向いた状態で供給するコンベア62が設けられている。また、缶胴1よりも図11における上方には、照明装置63が設けられている。この照明装置63を図12と図13とに示す。ここに示すように、照明装置63は、有底円筒状のフレーム64の内部に中空円錐台状のLED(発光ダイオード)支持部材65が、その小径部側をフレーム64の内底に固着して取りつけられている。そして、LED支持部材65の内側斜面には赤色LED(発光ダイオード)66が複数個設けられている。これらの赤色LED66が点灯することによって生じる赤色光が缶蓋付き缶胴1の内面に照射されるように、フレーム64の開口端が下方向に向けて照明装置63が設置されている。また、図11において、第二回目内面検査装置61には、缶蓋つき缶胴1を検知する缶胴センサ23が設けられているとともに、照明装置63を支持する支持柱25が設けられている。さらに、照明装置63よりも図11における上方には、CCDカメラ26が設けられている。なお、これら缶胴センサ23と支持柱25とCCDカメラ26とは、第一回目内面検査装置21に設けられているものと同様の構成を有している。
【0039】
なお、照明装置63に赤色LED66が採用され、それらが中空円錐台状のLED支持部材65の内面に設けられているのは、ハロゲンランプや蛍光灯等を照明装置として採用すると、缶胴1に固着されている缶蓋に存在するビードやリベット等の凹凸が存在することによって、缶蓋に照射した光が乱反射し、それらの凹凸の陰影が缶胴1の内面に映りこみ、これを汚れや異物、被膜欠陥と判定する可能性があるためである。照明装置63に赤色LED66を採用し、それらを中空円錐台状のLED支持部材65の内面に設けることによって、缶蓋の凹凸によって光が乱反射し、その陰影が缶胴1の内面に映りこむことを充分防ぐことができる。また、消費電力を抑制することができるとともに、光源のランプの耐用寿命を長くすることができ、しいては第二回目内面検査装置の耐用寿命を長くすることができる。
【0040】
つぎに、第二回目内面検査装置61によって缶蓋付き缶胴1を検査する方法を説明する。その方法は前述の第一回目内面検査装置21による方法と同じであって、図4に示すフローチャートに示すように二値化処理と差分処理とが行われる。そして、これらの二値化処理と差分処理とを行い、これらの処理のうち一つでも不可と判定された缶蓋付き缶胴1は、パスラインから除去される。また、全て可と判定された缶蓋付き缶胴1は、汚れや異物、被膜欠陥等がなく、フランジ部3,4に変形のない良品として、図2におけるステップ17で、最終製品とされる。
【0041】
なお、第一回目内面検査装置21によって第一回目の内面検査を行いその後第二回目内面検査装置61によって第二回目の内面検査を行うのは、缶胴1の内面をCCDカメラ26によって撮影した撮像において、缶胴1の全体が鮮明である撮像を得ることが比較的難しいためである。そのため、第一回目の内面検査では缶胴1の軸方向における略中間位置よりもCCDカメラ26に近い側(図3における上側)の撮像が鮮明になるように缶胴1の内面を撮影し、第二回目の内面検査では缶胴1の軸方向における略中間位置よりもCCDカメラ26に近い側(図11における上側であり、第一回目の内面検査で鮮明な撮像を得た部分以外の部分)の撮像が鮮明になるように缶胴1の内面を撮影する。その結果、缶胴1の内面全体の鮮明な撮像を得ることができ、確実に汚れや異物、被膜欠陥等を検出することができる。
【0042】
なお、この発明の実施例では、照明装置としてハロゲンランプと赤色LEDが用いられたが、この発明はこれに限定されることはなく、赤色以外のLEDや蛍光灯等を用いてもよい。しかし、缶蓋が固着された缶胴の内面に光を照射するための照明装置には、缶蓋のビードやリベット等の影像の影響を除くために、円錐台内面に配設されたLEDを用いるのが望ましい。
【0043】
また、この発明の実施例では、展開画像を六つの領域に分割したが、この発明はこれに限定されることはなく、所望の領域に分割してもよい。なお、接合部像や内面像とフランジ像との境界が含まれる領域は、接合部の幅方向における領域の幅や、内面像とフランジ像との境界と直交する方向の領域の長さが短いほうが好ましい。これは、それらの領域に含まれる内面像に存在する汚れや異物、被膜欠陥等が、この領域で設定される閾値が他の内面像からなる領域で設定される閾値と異なるために、検知することが難しくなる可能性があるためである。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明によれば、缶胴の内面を撮影し、その撮像を展開画像に変換して、画素に区分した後、画素とその画素と缶胴の周方向において隣接する画素との明度の差を求め、その明度差が閾値よりも大きい画素の数が缶胴の軸方向に一番多い部分を缶胴の接合部と判定することによって、缶胴の軸方向に延びて形成されている接合部を確実に検出することができる。
【0045】
また、その展開画像を少なくとも缶胴の接合部を含む領域と含まない領域とに分割し、それぞれの領域において画素の明度を予め設定された二つの閾値と比較するとともに、その画素からm個だけ離れた画素同士の明度差を求め、その明度差が予め設定された閾値を超える画素の個数とに基いて缶胴の良否を判定することによって、撮像に明確に写っている汚れや異物、被膜欠陥を確実に検出することができるとともに、撮像にぼやけて写ってしまっている汚れや異物、被膜欠陥も確実に検出することができる。また、展開画像を複数領域に分割するので、缶胴の内面に照射する光により明度のばらつきが生じている缶胴の内面の撮像にもこの発明の方法を適用することができる。さらに、接合部を含む領域の閾値と含まない領域の閾値とを、汚れや異物、被膜欠陥を検出することができる最適の値に設定することができるので、接合部による内面検査への影響を最小限にすることができ、缶胴に接合部が存在するスリーピース缶の内面を確実に検査することができる。
【0046】
また、缶蓋を缶胴に固着させる前後において、第一撮影手段と第二撮影手段とによって缶胴の内面を二度撮影することによって、得られる撮像が缶胴の内面全体において鮮明ではなくとも、缶胴の軸方向における缶胴の略中央よりも撮影手段に近い缶胴内面の部分を鮮明に撮影できればよく、撮影手段の調整が容易になる。また、缶蓋が固着された缶胴の内面を撮影する際には、缶蓋のビードやリベット等の影像が缶胴内面に映りこんだとしても、その影像は缶胴の軸方向における缶胴の略中央よりも缶蓋に近い缶胴内面の部分に映りこむので、缶胴の軸方向における缶胴の略中央よりも第二撮影手段(缶胴の開口端)に近い缶胴内面の部分を鮮明に撮影し、その部分を検査対象とすればよい。このため、缶胴の軸方向における缶胴の略中央よりも缶蓋に近い缶胴内面の部分は、缶蓋が固着される前に第一撮影手段によって鮮明に撮影し、検査対象とすればよい。その結果、缶蓋のビードやリベット等の影像による影響を缶胴の内面検査から取り除くことができる。
【0047】
また請求項2の発明によれば、缶胴のフランジ部の撮像の画素の明度を予め設定された二つの閾値と比較し、予め設定された個数よりも閾値によって定められる範囲から逸脱する明度を有する画素の個数が多い場合、その缶胴を不良とすることによって、缶胴の内面検査と同時にフランジ部の変形検査を互いに影響を及ぼすことなく行うことができる。
【0048】
さらに請求項3の発明によれば、少なくとも第二照明装置に複数個の発光ダイオード(LED)が用いられ、それらが中空錐状体の内側面に配設されていることによって、LEDからの光によって缶蓋のビードやリベット等の影が缶胴内面に写りこむことを極力防ぐことができる。その結果、缶蓋のビードやリベット等の影による影響を缶胴の内面検査からより確実に取り除くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のスリーピース缶の内面検査方法の検査対象である缶胴の一例を示す斜視図である。
【図2】この発明のスリーピース缶の内面検査方法の一例を示すフローチャートである。
【図3】第一回目内面検査装置を示す概略図である。
【図4】缶胴の良・不良の判定方法を示すフローチャートである。
【図5】缶胴内面の撮像を示す図である。
【図6】展開画像を示す図である。
【図7】閾値を設定するためのヒストグラムを示す図である。
【図8】展開画像を六つの領域に分割した状態を示す図である。
【図9】二つの閾値を設定するためのヒストグラムを示す図である。
【図10】閾値を設定するためのヒストグラムを示す図である。
【図11】第二回目内面検査装置を示す概略図である。
【図12】赤色LEDが用いられた照明装置を示す平面図である。
【図13】図12におけるXII−XII線断面図である。
【符号の説明】
1…缶胴、 2…接合部、 3,4…フランジ部、 21…第一回目内面検査装置、 24,63…照明装置、 26…CCDカメラ、 41…撮像、 42…内面像、 43…フランジ像、 44…接合部像、 51…展開画像、 52…領域、 53…分割線、 61…第二回目内面検査装置。
Claims (3)
- 板材からその対向する端部を接合することによって筒状に形成され且つ両側の開口端にフランジ部を形成された缶胴を、その一方の開口端側から該缶胴の内面に第一照明手段から光を照射すると共に、その内面を第一撮影手段によって撮影し、
その後、第一撮像処理手段によって前記缶胴の内面の撮像である第一撮像をその展開画像である第一展開画像に変換し、
その後、該第一展開画像を画素に区分し、前記缶胴の周方向において該画素の明度とその画素に隣接する画素の明度との明度差を求め、この明度差を予め設定された閾値と比較し、その後前記缶胴の軸方向においてその閾値を超える画素の数を積算すると共に、その積算値が最大である前記缶胴の軸方向における画素の配列を前記缶胴の接合部と判定し、
前記第一展開画像を、少なくとも前記接合部を含む領域と含まない領域の二以上の領域に分解すると共に、それぞれの領域における前記画素の明度をその領域において予め設定された二つの閾値と比較し、二つの閾値によって決定される範囲から逸脱する明度を有する前記画素の個数と、予め設定された方向にその画素からm個(ただし、mは自然数)離れた画素同士の明度差を求め、その明度差が予め設定されたを閾値を超える画素の個数とに基づいて前記缶胴の良否を判定し、
更に、前記缶胴の光を照射した側の開口端のフランジ部に缶蓋を巻締め固着し、他方の開口端側から該缶胴の内面に第二照明手段から光を照射すると共に、その内面を第二撮影手段によって撮影し、
その後、第二撮像処理手段によって、前記缶胴の内面の撮像である第二撮像をその展開撮像である第二展開画像に変換し、
その後、該第二展開画像を画素に区分し、前記缶胴の周方向において該画素の明度とその画素に隣接する画素の明度との明度差を求め、この明度差を予め設定された閾値と比較し、その後前記缶胴の軸方向においてその閾値を超える画素の数を積算すると共に、その積算値が最大である前記缶胴の軸方向における画素の配列を前記缶胴の接合部と判定し、
前記第二展開画像を、少なくとも前記接合部を含む領域と含まない領域の二以上の領域に分解すると共に、それぞれの領域における前記画素の明度をその領域において予め設定された二つの閾値と比較し、二つの閾値によって決定される範囲から逸脱する明度を有する前記画素の個数と、予め設定された方向にその画素からn個(ただし、nは自然数)離れた画素同士の明度差を求め、その明度差が予め設定されたを閾値を超える画素の個数とに基づいて前記缶胴の良否を判定することを特徴とするスリーピース缶の内面検査方法。 - 前記缶胴の一方の側の開口端のフランジ部に缶蓋が巻締め固着される前において、該一方の開口端側から該缶胴の内面に第一照明手段から光を照射すると共に、前記第一撮影手段により撮影された前記缶胴の一方の開口端側のフランジ部の第一撮像の画素の明度を、予め設定された二つの閾値と比較し、二つの閾値によって決定される範囲から逸脱する明度を有する前記画素の個数に基づいて前記一方の側の開口端のフランジ部の良否を判定し、
更に、光を照射した側の前記缶胴の一方の開口端のフランジ部に缶蓋を巻締め固着し、前記缶胴の他方の開口端側から該缶胴の内面に第二照明手段から光を照射すると共に、前記第二撮影手段によって撮影された前記缶胴の他方の開口端側のフランジ部の第二撮像の画素の明度を、予め設定された二つの閾値と比較し、二つの閾値によって決定される範囲から逸脱する明度を有する前記画素の個数に基づいて前記他方の開口端側のフランジ部の良否を判定することを特徴とする請求項1に記載のスリーピース缶の内面検査方法。 - 第一照明手段と第二照明手段のうち少なくとも第二照明手段が、複数個の発光ダイオード(LED)が中空錐状体の内面側に配設されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスリーピース缶の内面検査方法。
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