JP3585762B2 - 光コネクタ - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、光コネクタに係り、特に、ハウジングに収納した光コネクタフェルールが、付勢部材によって突き合わせ接続方向前方へ付勢されるようになっている光コネクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、JIS C 5973に制定されるSC形光コネクタ(Single fiber Coupling optical fiber connector)のように、ハウジングに収納した光コネクタフェルールが、付勢部材によって突き合わせ接続方向前方へ付勢されるようになっている光コネクタを光コード先端に組み立てるには、光コード先端を口出して引き出した光ファイバ(主として光ファイバ心線)先端を光コネクタフェルールに挿入して突き合わせ接続可能に成端するとともに、光コード先端の口出し部近傍を固定手段によりハウジング後端部に固定する。
【0003】
図3は、この種の光コネクタ1を示す側断面図である。
図3において、符号2はハウジング、3は光コネクタフェルール、4は抗張力体固定部、5は抗張力体固定部4を構成する外リング、6は抗張力体固定部4を構成する内リング、7は付勢部材(ここでは、コイルスプリング)、8はブーツ、9は光コードである。
光コード9の口出しされた先端から引き出された光ファイバ10(ここでは、光ファイバ単心線)先端は、光コネクタフェルール3に挿入され、突き合わせ接続可能に成端されている。詳細には、光ファイバ10先端の被覆を除去して露出させた裸ファイバ11を光コネクタフェルール3の微細孔に挿入して精密位置決めし、前記裸ファイバ11基端部近傍に位置する光ファイバ10先端を光コネクタフェルール3内に接着等により固定する。また、光コード9の口出しされた先端から引き出された抗張力体12(ケブラ)は、内リング5と外リング6との間にカシメ等により固定される。光コード9先端は、光コネクタ1後端部(図3中右側)に固定されたブーツ8を外皮9aの外側から固定することで、突き合わせ接続方向前方(図3中左側)への押し込みが規制されている。抗張力体固定部4を構成する内外のリング5、6、および、ブーツ8はいずれも、光コード9を固定する固定手段として機能する。
【0004】
この光コネクタ1では、光コネクタフェルール3は、内リング6に反力をとった付勢部材7により、突き合わせ接続方向前方へ付勢されており、例えば、この光コネクタ1を別の光コネクタと接続する時には、光コネクタフェルール3が相手側の光コネクタフェルールと突き合わせられた時に、付勢部材7の弾性変形範囲内で突き合わせ接続方向後方への押し込みが許容され(図4参照)、光コネクタフェルール同士の突き合わせ力が過剰になることが防止される。また、押し縮められた付勢部材7から作用する付勢力により、突き合わせ接続状態の光コネクタフェルール間に突き合わせ力が与えられ、光コネクタフェルールとともに突き合わせ接続された光ファイバ間に、目的の低接続損失が得られるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述の光コネクタ1では、光コネクタフェルール3が、突き合わせ接続方向後方へ押し込まれても、光コード9は、抗張力体固定部4やブーツ8によって光コネクタ1のハウジング2に固定されているため、光コネクタ1から後方へ移動することは無い。
ところで、図5に示すように、外皮9a内に収納した抗張力体12を光ファイバ10の周囲に配置してなる光コード9では、外皮9aにおける抗張力体12の収納密度が低く、外皮9a内での光ファイバ10移動が許容されているものが多用されている。図5中、符号9bは、外皮9a内に形成される隙間を示す(但し、図5では隙間9bを誇張して表現している。実際には隙間9bは図5よりも小さい)。このような光コード9を適用した光コネクタ1では、光コネクタフェルール3の後方への押し込みに伴って移動した光ファイバ10が、光コード9内に押し込まれ、外皮9a内で緩やかに湾曲することで、余長(弛み)が吸収される(図6参照)。したがって、光ファイバ10に局所的な曲げ等が作用して、光特性に影響するといった問題は生じない。
【0006】
光コードとしては、図7に示すように、外皮9a内に抗張力体12が高密度に収納され、光ファイバ10が周囲の抗張力体12に押さえ込まれて移動しないようになっているものも提供されている(これを光コード13とする)。しかしながら、この光コード13では、外皮9a内で光ファイバ10が拘束され、移動が許容されていないから、光コード9と同様にして、この光コード13先端に光コネクタ1を組み立てると(図8参照)、光コード口出し部13aから引き出された光ファイバ10は、光コネクタフェルール3が後方へ押し込まれた時に形成される余長10aに、光特性に影響するような局所的な曲げを生じることが回避できず、実用に耐えられないといった問題があった。
【0007】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、進退動可能な光コネクタフェルールが突き合わせ接続方向後方へ押し込まれても、光コード口出し部から光コネクタフェルールまでの光ファイバに局所的な曲げを生じることを防止でき、光コードの種類を問わず組み立てが可能になっている光コネクタを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明では、光ファイバを外皮に収納してなる光コードを固定する固定手段と、前記光コード先端に口出しされた前記光ファイバ先端を突き合わせ接続可能に成端する光コネクタフェルールと、この光コネクタフェルールを収納するハウジング内に収納されて前記光コネクタフェルールを突き合わせ接続方向前方へ付勢する付勢部材とを備え、前記付勢部材の弾性変形範囲内にて、前記光コネクタフェルールの前記突き合わせ接続方向前方へ向けて進退動が許容されてなる光コネクタにおいて、前記光コードが、前記外皮内に光ファイバを、前記外皮内に収納された抗張力体としての補強繊維によって拘束して収納した構造であり、前記ハウジングに取り付けられた柔軟性のブーツの後端部の固定部に固定された前記光コード先端の口出し部から前記光コネクタフェルールまでの間に引き出された前記光ファイバに前記光コネクタフェルールの前記突き合わせ接続方向後方への押し込みによって生じる余長を規定以上の湾曲半径を確保して湾曲収納する余長収納部を内部に備えており、前記余長収納部は、前記補強繊維を固定する抗張力体固定部を構成する内リングの内側空間と、前記ブーツの内部空間とを連続させて構成され、前記光コード先端の口出し部から前記光コネクタフェルールまでの間に引き出された前記光ファイバに、別の光コネクタとの接続によって光コネクタフェルールが突き合わせ接続方向後方へ押し込まれても、押し込みによって生じる余長を規定以上の湾曲半径を確保できる長さが確保されていることを特徴とする光コネクタを前記課題の解決手段とした。この発明によれば、進退動可能な光コネクタフェルールが突き合わせ接続方向後方へ押し込まれるに伴って、光コード先端の口出し部から光コネクタフェルールまでの間に引き出された光ファイバに形成される余長を、余長収納部内にて規定以上の湾曲半径を確保して湾曲収納するようになっている。光コネクタフェルールが突き合わせ接続方向前方へ移動すると、余長収納部から余長が引き出され、余長の一部または全部が解消される。規定以上の湾曲半径は、光特性に影響を与えない範囲に設定される。請求項2記載の発明は、請求項1記載の光コネクタにおいて、さらに、前記光コネクタフェルールの後端部近傍の前記光ファイバに可撓性の補強チューブを被せてあることを特徴とする。請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の光コネクタにおいて、前記光コード先端の口出し部から前記光コネクタフェルールまでの間に引き出された前記光ファイバに、56.5mm以上の長さを確保したことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
光コネクタ内にて、固定手段によって固定された光コード先端の口出し部から光コネクタフェルールまでの間に余長収納部を形成する。そして、光コネクタフェルールが突き合わせ接続方向後方へ押し込まれた時に、前記口出し部から前記光コネクタフェルールまでの間に引き出された光ファイバに形成される余長を、前記余長収納部内に収納する。この余長収納部としては、余長を湾曲収納する構成であり、例えば、形成される余長を確実に湾曲させるためのガイド部材を備える構成等、各種構成が採用可能である。但し、この余長収納部は、光コネクタの接続解除等によって、光コネクタフェルールが突き合わせ接続方向前方へ移動した時に、余長の引き出しが可能な構成であることが必要である。また、余長収納部では、収納した余長の光伝送特性を維持できる湾曲半径、すなわち、半径30mm以上を確保することは言うまでもない。
【0010】
また、請求項3記載のように、前記光コード先端の口出し部から前記光コネクタフェルールまでの間に引き出された前記光ファイバに、56.5mm以上の長さが確保されていると、余長の局所的な曲げを、より効果的に防止できる。例えば、現在多用されている、φ0.25mmの光ファイバ単心線では、光コードの口出し部から光コネクタフェルールまでの間に56.5mm以上の長さが確保されていれば、曲げ力が広範囲に十分に分散されて、局所的な曲げを確実に防止できる。光コード先端の口出し部から光コネクタフェルールまでの光ファイバの広い範囲に亘って余長収納部を形成して、この余長収納部内での光ファイバの湾曲を許容しておくことで、曲げ力が分散されて、余長の局所的な曲げが防止される。この時、余長収納部は、光コネクタ内部に確保した単なる空間であっても、余長の局所的な曲げを防止でき、余長収納部には、余長を緩やかに湾曲させるべく誘導するための特別な構成を設ける必要が無い。
【0011】
(具体的実施例)
以下、本発明に係る光コネクタの具体的実施例を図面等を参照して説明する。なお、図中、図3から図9と同一の構成部分には同一の符号を付し、その説明を簡略化する。
図1は、本実施例の光コネクタ20を示す側断面図であり、(a)は光コネクタフェルール3の押し込み前、(b)は光コネクタフェルール3の押し込み後を示す。
図1(a)、(b)において、この光コネクタ20は、図7に示す断面構造を有する光コード13先端に組み立てられている。
【0012】
前記光コネクタ20の接続方向後端部(図1(a)、(b)中右側)に設けられた、外リング5、内リング6、柔軟性を有する樹脂製のブーツ21は、光コード13を固定する固定手段として機能する。すなわち、前記光コード13先端の口出し部13aから引き出された抗張力体12(ケブラ)は、内外のリング5、6間に挟み込まれて、カシメ固定や接着等により固定される。ブーツ21は、光コード13先端を外皮9aの外側から押さえて固定する。このブーツ21は、後端部の固定部21aのみが光コード13を固定し、内部には、空間が確保されている。なお、抗張力体12としては、ケブラに限定されず、各種補強繊維の採用が可能である。
【0013】
光コード13の口出し部13aから引き出された光ファイバ10先端は、セラミックあるいはガラスからなる光コネクタフェルール3に挿入されて、突き合わせ接続可能に成端されている。光ファイバ10としては、φ0.25mmの光ファイバ単心線を採用した。詳細には、図2に示すように、光ファイバ10先端に露出した裸ファイバ11は、光コネクタフェルール3中央部に穿設された微細孔に挿入されて接合端面3bに到達される。前記微細孔から後方へ連続する光ファイバ収納孔3c内には、前記裸ファイバ11以外の光ファイバ10先端部が収納され、接着等により固定される。接合端面3bには、研磨が施される。
【0014】
図2中、補強チューブ22は、例えば、樹脂から形成されたφ0.9mm程度の可撓性を有するチューブであり、図1(a)、(b)に示すように、光コネクタフェルール3の後端部3a近傍の光ファイバ10に被せることで、光ファイバ10の局所的な曲げを防止する。これにより、光コネクタフェルール後端部3a近傍での光ファイバ10の曲げや折れを確実に防止できる。
【0015】
前記光コネクタフェルール3は、当該光コネクタフェルール3を突き合わせ接続方向前方へ付勢する付勢部材7(コイルスプリング)の弾性変形範囲内にて、突き合わせ接続方向前方へ向けて進退動が許容されている。図1(b)中、実線は、別の光コネクタとの接続等の際に、後方へ押し込まれた状態、仮想線は、押し込み前の状態を示す。
【0016】
光コネクタ20内部に形成された余長収納部23は空間であり、光ファイバ10の、前記光コード13先端の口出し部13aから前記光コネクタフェルール3までの間に引き出された部分(以下、引通部13b)が引き通されている。この余長収納部23には、前記光コネクタフェルール3の突き合わせ接続方向後方への押し込みによって、光ファイバ10に生じた余長13cが収納される。
詳細には、余長収納部23は、内リング6の内側の空間と、ブーツ21の内部空間とを連続させて構成され、長さL=56.5mm以上が確保された引通部13bを収納できるようになっている。
【0017】
この光コネクタ20によれば、別の光コネクタとの接続等によって、相手側の光コネクタフェルールに突き合わされた光コネクタフェルール3が後方に押し込まれても、これに伴って、当初、直線状であった光ファイバ10の引通部13bに生じる余長13cが、余長収納部23内にて、緩やかに湾曲収納される。引通部13bには、長さL=56.5mm以上が確保されているから、余長13cの湾曲は広範囲に亘って分散され、光ファイバ10には、光特性に影響を与えるような局所的な曲げの発生が防止され、光特性が安定に維持される。したがって、光ファイバ10が外皮9a内に拘束されているタイプの光コード13であっても、光コネクタフェルール3の移動によって光ファイバ10を傷める心配が無く、光コネクタ20によって突き合わせ接続可能に成端することが可能である。この時、引通部13bの長さL(付勢部材7による押し出しによって、突き合わせ接続方向最も前方に位置する光コネクタフェルール後端部3aから、光コード口出し部13aまでの引通部13bの長さ。図1(a)参照)と、突き合わせ接続等によって後方へ押し込まれた光コネクタフェルール後端部3aから光コード口出し部13aまでの距離L’(図1(b)参照)とが、L>L’の関係となり、引通部13bの弛みとして、余長13cが湾曲形成される。なお、光コード13はハウジング2に対して固定であるから、光コネクタフェルール3が変位しても口出し部13aは移動せず、しかも、光コード13は内部の光ファイバ10の移動が許容されていない、いわゆるタイトコードであるから、光コード13内への光ファイバ10の押し込みは無く、口出し部13a近傍にて光コード13内に固定された光ファイバ10の移動は全く無い。
別の光コネクタとの接続解除等によって、光コネクタフェルール3が突き合わせ接続方向前方へ移動すると、引通部13bは、元の直線状に戻る。
【0018】
ところで、本発明者は、引通部13bの長さLの最適寸法について検証した。すなわち、引通部13bに局所的な曲げを生じさせないためには、長さLが長い程、効果が得られるが、長さLが長くなれば、光コード口出し部13aに口出しされた光ファイバ10の全長(裸ファイバ11を含む長さ。図2参照。以下、「口出し長M」)が当然長くなり、光コネクタフェルール3への挿入作業性等に悪影響が出ることが懸念されるため、最適の長さLを追求した。なお、光ファイバ10の口出し長Mの内、光コネクタフェルール3内に固定される固定長は、多用される光コネクタフェルールの寸法に鑑みて、15mm前後のものを採用した。
【0019】
表1は、各種口出し長Mについて行った各種試験結果である。
着脱試験は、光コネクタ20の接続、接続解除の繰り返し試験である。「コード曲げ試験」は、光コネクタ20後端近傍にて光コード13に各種方向に引っ張りや曲げ等の力を与える試験であり、光コネクタ20側方へのサイドプル等の耐性も調べる。HC試験は、ヒートサイクル試験であり、繰り返し温度変化を与える。温湿度試験は、高温多湿状況下に一定時間放置する。着脱試験以外の各試験は、光コネクタフェルール3が突き合わせ接続方向前方に位置する場合、後方に押し込まれた場合のいずれについても、行われる。表1中、各試験結果の「○」は光コネクタ20の光特性、接続精度、引通部13bの光特性等に影響の無いことを示し、以下、「△」は若干影響有り、「×」は重大な影響有りを示す。また、組立作業性の「○」は作業性良、「△」はやや悪いことを示す。
この表1の各種試験の結果と組立作業性とから、口出し長Mが70〜80mmの範囲であることが、最適であるとの結果が得られた。この範囲であれば、各種試験結果に基づく良好な特性が維持され、しかも、組立作業性も確保される。
【表1】
【0020】
なお、本発明は、前記実施の形態に限定されるものでは無く、各種変更が可能である。
例えば、本発明に係る光コネクタが適用される光コードは、外皮内に光ファイバが拘束された構成に限定されず、外皮内に収納された光ファイバの移動が許容されている構成の光コードにも適用可能である。この場合、例えば、外皮内での光ファイバの移動が円滑になされない事態が生じても、コード先端から光コネクタフェルールまでの間の光ファイバの局所的な曲げを確実に防止できる。
光コードを固定する固定手段については、各種構成が採用可能である。例えば、光コード先端を外皮の外側からクランプ固定する構成の固定手段では、外皮内に収納された光ファイバの移動が許容されている構成の光コードを適用すると、光ファイバの移動が拘束されるが、光コード先端に引き出された光ファイバに生じる余長は、余長収納部内に湾曲収納されるため、局所的な曲げを生じる心配は無い。このように、固定手段としては、簡略な構成のものを採用して、光コネクタを低コスト化することも可能である。また、光コード先端を外皮の外側からクランプ固定する構成の固定手段であれば、抗張力体を有していない光ファイバの適用も可能となる。
前記実施の形態では、単心光コード先端に組み立てられる光コネクタについて説明したが、これに限定されず、多心光コード先端に、この光コネクタを組み立てることも可能である。多心光コード先端に口出しされる光ファイバとしては、例えば、光ファイバテープ心線等が採用される。この光ファイバテープ心線は、テープ状である故、曲げに方向性が有る(厚さ方向へは曲がりやすい)ので、余長収納部は、曲げ方向にのみ形成することも可能である。また、光コネクタフェルールとしては、多心光ファイバに適合する多心用のものが採用されることは言うまでも無い。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光コネクタによれば、光コード先端の口出し部から光コネクタフェルールまでの間に引き出された前記光ファイバに、前記光コネクタフェルールの突き合わせ接続方向後方への押し込みによって生じる余長を湾曲収納する余長収納部を内部に備えるので、別の光コネクタとの接続等によって、光コネクタフェルールが後方へ押し込まれても、これに伴って移動する光ファイバに局所的な曲げを生じることを防止でき、優れた光特性を維持できるとともに、光ファイバが外皮内で拘束されているタイプの光コード先端への組み立ても可能になる等、各種光コードに対応できるようになるといった優れた効果を奏する。
【0022】
請求項3記載のように、前記光コード先端の口出し部から前記光コネクタフェルールまでの間に引き出された前記光ファイバに、56.5mm以上の長さが確保されていると、余長の曲げ力が広範囲に分散されるため、局所的な曲げを一層確実に防止できる。また、これにより、余長収納部は、余長を緩やかに湾曲させるべく導くための構成等が不要であり、単純化することができ、その結果、この光コネクタの低コスト化が可能になるといった優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光コネクタの1実施の形態を示す側断面図であり、(a)は光コネクタフェルールの押し込み前、(b)は光コネクタフェルールの押し込み後を示す。
【図2】図1の光コネクタに適用される光コードの口出し部近傍、補強チューブ、光コネクタフェルールを示す分解図である。
【図3】従来例の光コネクタを示す側断面図である。
【図4】図3の光コネクタの光コネクタフェルールの後方押し込み時を示す側断面図である。
【図5】図3の光コネクタに適用される光コードを示す断面図である。
【図6】図5の光コードの作用を示す図である。
【図7】光ファイバが外皮内で拘束されているタイプの光コードを示す断面図である。
【図8】図7の光コード先端に光コネクタを組み立てた状態を示す側断面図である。
【図9】図8において、光コネクタフェルールの後方押し込み時を示す側断面図である。
【符号の説明】
2…ハウジング、3…光コネクタフェルール、3a…光コネクタフェルール後端部、5…固定手段(外リング)、6…固定手段(内リング)、7…付勢部材(コイルスプリング)、9a…外皮、10…光ファイバ(光ファイバ単心線)、13…光コード、13a…口出し部、13b…口出し部から光コネクタフェルールまでの間に引き出された光ファイバ(引通部)、13c…余長、20…光コネクタ、21…固定手段(ブーツ)、21a…固定手段(固定部)、23…余長収納部、L…口出し部から光コネクタフェルールまでの間に引き出された光ファイバの長さ。
Claims (3)
- 光ファイバ(10)を外皮(9a)に収納してなる光コード(13)を固定する固定手段(5、6、21、21a)と、前記光コード先端に口出しされた前記光ファイバ先端を突き合わせ接続可能に成端する光コネクタフェルール(3)と、この光コネクタフェルールを収納するハウジング(2)内に収納されて前記光コネクタフェルールを突き合わせ接続方向前方へ付勢する付勢部材(7)とを備え、前記付勢部材の弾性変形範囲内にて、前記光コネクタフェルールの前記突き合わせ接続方向前方へ向けて進退動が許容されてなる光コネクタにおいて、
前記光コードが、前記外皮内に光ファイバを、前記外皮内に収納された抗張力体としての補強繊維(12)によって拘束して収納した構造であり、
前記ハウジングに取り付けられた柔軟性のブーツの後端部の固定部(21a)に固定された前記光コード先端の口出し部(13a)から前記光コネクタフェルールまでの間に引き出された前記光ファイバ(10、13b)に前記光コネクタフェルールの前記突き合わせ接続方向後方への押し込みによって生じる余長(13c)を規定以上の湾曲半径を確保して湾曲収納する余長収納部(23)を内部に備えており、前記余長収納部は、前記補強繊維を固定する抗張力体固定部を構成する内リングの内側空間と、前記ブーツの内部空間
とを連続させて構成され、
前記光コード先端の口出し部から前記光コネクタフェルールまでの間に引き出された前記光ファイバに、別の光コネクタとの接続によって光コネクタフェルールが突き合わせ接続方向後方へ押し込まれても、押し込みによって生じる余長(13c)を規定以上の湾曲半径を確保できる長さ(L)が確保されていることを特徴とする光コネクタ(20)。 - さらに、前記光コネクタフェルールの後端部(3a)近傍の前記光ファイバに可撓性の補強チューブ(22)を被せてあることを特徴とする請求項1記載の光コネクタ。
- 光コード先端の口出し部から前記光コネクタフェルールまでの間に引き出された前記光ファイバに、56.5mm以上の長さ(L)を確保したことを特徴とする請求項1又は2記載の光コネクタ。
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