JP2010134098A - 光コネクタ及び光ファイバ付き光コネクタ - Google Patents

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Mitsuaki Tamura
充章 田村
Maki Omura
真樹 大村
Masaru Sasaki
大 佐々木
Kenichiro Otsuka
健一郎 大塚
Yoshitake Abe
剛丈 阿部
Mitsuru Kihara
満 木原
Makoto Koyama
良 小山
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Abstract

【課題】 高温時におけるファイバ被覆の引っ掛かりを防止できる光コネクタを得、温度変化に伴うファイバ引き込みを防止し、光伝送の損失を防止する。
【解決手段】 被覆付き光ファイバ20を挿通して固定するための光ファイバ保持孔17aを備えた光ファイバ接続用の光コネクタ1であって、光ファイバ保持孔17aの後部より導出されて撓ませられる被覆付き光ファイバ20に沿う被覆接触面70が、光ファイバ保持孔17aの後部に設けられる。被覆接触面70は、被覆付き光ファイバ20の撓み曲率以下の曲率に設定される。また、被覆接触面70は、被覆付き光ファイバ20を収容する後端孔部と、被覆付き光ファイバ20の被覆を剥がしたガラスファイバ21を収容する先端孔部とを備えたフェルールの後端孔部の開口する後端面に形成してもよい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ガラスファイバの外周に被覆を備えた被覆付き光ファイバの装着される光コネクタ及び光ファイバ付き光コネクタに関する。
光接続部材として、光線路を構築する作業現場において光ファイバに光コネクタを取り付ける作業を容易にし、作業時間を短縮できる光コネクタが知られている(例えば、特許文献1参照)。その光コネクタの一例を図8に示す。
光コネクタ100は、ガラスファイバである内蔵光ファイバ101aを内蔵したフェルール101を有しており、内蔵光ファイバ101aが、光コネクタ100の内部で被覆が付いた被覆付き光ファイバ102と接続されている。また、光コネクタ100の後部には、後方へ導出された被覆付き光ファイバ102を覆うブーツ103が取り付けられている。フェルール101の中心軸上には、内蔵光ファイバ101aの外径と略同一の内径を有する光ファイバ保持孔101bが設けられており、内蔵光ファイバ101aの後端部は所定長さだけフェルール101から突出している。内蔵光ファイバ101aは、光ファイバ保持孔101bに挿入されて位置決めされ、接着剤により固定されている。この内蔵光ファイバ101aの後端面は、フェルール101の後方に設けられているスプライス部材104に後方から挿入される被覆付き光ファイバ102のガラスファイバ(図示省略)の前端面と接続されることになる。
スプライス部材104は、下側のベース部材105とカバー部材106とから構成されており、断面コ字状の弾性部材であるクランプ部材107によって挟まれて一体化している。ベース部材105の上面中央にはV溝108が設けられており、このV溝108に内蔵光ファイバ101aを嵌めて、カバー部材106によって位置決め及び保持を行っている。スプライス部材104の後半部分では、ベース部材105の上面中央に、被覆付き光ファイバ102を被覆の外周面を基準として位置決め固定するためのV溝109が設けられている。
すなわち、V溝109に被覆付き光ファイバ102を嵌めて、カバー部材106によって被覆を押圧することにより被覆付き光ファイバ102の位置決めとともに保持を行っている。なお、内蔵光ファイバ101aと被覆付き光ファイバ102との接合位置には、屈折率整合剤110が充填されており、接合面における伝送光の低損失及び低反射を図っている。
特開2005−345753号公報
ところで、被覆付き光ファイバ102は、ブーツ103の内部において撓むように余長を持たせてブーツ103の後端部に固定することで、接着剤を用いずに内蔵光ファイバ101aに接合させることができる。被覆付き光ファイバ102を撓ませておくことで、被覆付き光ファイバ102と内蔵光ファイバ101aの接合面に、被覆付き光ファイバ102の後方側から常に押圧力を付勢することができ、確実に接合状態を維持することができる。また、被覆付き光ファイバ102に張力が作用した際に、接合面に作用する張力を低減することもできる。
しかしながら、被覆付き光ファイバ102を内部で撓ませた光コネクタ100は、図9に示すように、高温下では、被覆付き光ファイバ102より大きい光コネクタ100の熱膨張変位ΔLにより、被覆接触面111が被覆付き光ファイバ102に接触し、被覆付き光ファイバ102を後退させて、内蔵光ファイバ101aとの接合を解消させる。一方、高温になった際、被覆接触面111に接触する被覆付き光ファイバ102の被覆113が軟化しているため、被覆表面に窪み115が発生するなどし、被覆接触面111のエッジ部111aに被覆付き光ファイバ102が引っ掛かることがある。そして、被覆付き光ファイバ102が引っ掛かった状態で、室温に戻ると、被覆付き光ファイバ102が光ファイバ保持孔101b側にx分だけ引き込まれて、ガラスファイバ116の先端が元の位置に戻らず、損失が増加した。また、被覆付き光ファイバ102の引っ掛かった状態で光コネクタ100が収縮すれば、被覆113の除去されたガラスファイバ116にマイクロベンドの生じることもあった。このような被覆接触面111と、撓みを有した被覆付き光ファイバ102との引っ掛かりによる不具合は、簡易な接続作業で高精度に被覆付き光ファイバ102を接続する目的で、挿入力により被覆付き光ファイバ102を撓ませ、図10に示す被覆除去部117によって被覆113を除去する光コネクタ100Aの場合、特に顕著となった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、高温時における熱膨張変位差から生じるファイバ被覆の引っ掛かりを防止できる光コネクタ及び光ファイバ付き光コネクタを提供し、もって、温度変化に伴うファイバ引き込みを防止し、光伝送の損失防止を図ることを目的とする。
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 被覆付き光ファイバを挿通するための光ファイバ保持孔を備えた光ファイバ接続用の光コネクタであって、
前記光ファイバ保持孔の後部より導出されて所定の撓み曲率で撓ませられる前記被覆付き光ファイバに沿う被覆接触面が、前記光ファイバ保持孔の後部に設けられ、
前記被覆接触面が、前記被覆付き光ファイバの撓み曲率以下の曲率に設定されていることを特徴とする光コネクタ。
この光コネクタによれば、被覆接触面が、被覆付き光ファイバの撓み曲率以下の曲率に設定され、エッジ部が面取り状に丸くなり、被覆が被覆接触面に一点接触したり、被覆接触面のエッジ部が被覆に食い込んだりしなくなる。このため、被覆が被覆接触面に滑らかに接触するようになり、ファイバへの押し付け力が軽減され、特に、高温時、ファイバ被覆に窪みや傷の付くことがなくなる。
(2) 前記被覆接触面が、前記被覆付き光ファイバを収容する後端孔部と該被覆付き光ファイバの被覆を剥がしたガラスファイバを収容する先端孔部とを備えたフェルールの前記後端孔部の開口する後端面に形成されていることを特徴とする(1)の光コネクタ。
この光コネクタによれば、フェルールの先端側から後端面に向かって先端孔部と後端孔部が連設され、被覆の除去されたガラスファイバがその先端孔部に挿入され、被覆の除去されていない被覆付き光ファイバが後端孔部から導出される。この後端孔部から導出された被覆付き光ファイバの撓み部分が、後端面に形成されたファイバ撓み曲率以下の被覆接触面に滑らかに接触する。
(3) 前記被覆接触面が、前記被覆付き光ファイバの先端部を収容するフェルールの後方に備えられたガイドキャピラリの光ファイバ保持孔に形成されていることを特徴とする(1)の光コネクタ。
この光コネクタによれば、フェルールの後方に、ガイドキャピラリが配設される構成において、被覆付き光ファイバがガイドキャピラリに挿通されると、撓んでいる被覆付き光ファイバがパスライン上に位置決めされるとともに、その先端が正確に被覆除去部に導かれる。このガイドキャピラリから導出された被覆付き光ファイバの撓み部分が、ガイドキャピラリ後端面に形成されたファイバ撓み曲率以下の被覆接触面に滑らかに接触する。
(4) 前記被覆接触面の表面粗さが、5μm以下であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1つの光コネクタ。
この光コネクタによれば、被覆が、被覆接触面に対し滑らかにすべることができ、室温に戻った際のファイバ引き込みが一層生じ難くなる。
(5) 前記光ファイバ保持孔の後部より導出される前記被覆付き光ファイバを撓み状態に固定する固定手段が設けられていることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1つの光コネクタ。
この光コネクタによれば、撓み部分の後部が固定手段にて固定されることで、被覆付き光ファイバが撓み状態に保持されるとともに、撓みにより生じた復元力が軸線方向の押圧力となって被覆付き光ファイバの先端側に作用する。この押圧力が、相手側光ファイバとの接着剤を用いない接合のための弾性付勢力となる。
(6) (1)〜(5)のいずれか1つの光コネクタと、
前記光ファイバ保持孔へ挿入され該光ファイバ保持孔の後部より導出されて撓ませられた被覆付き光ファイバと、
を具備したことを特徴とする光ファイバ付き光コネクタ。
この光ファイバ付き光コネクタによれば、光ファイバ保持孔の後部より導出され、撓ませられた被覆付き光ファイバが、撓み曲率以下の曲率に設定された丸い被覆接触面に滑らかに接触し、エッジ部への引っ掛かりが生じない。これにより、温度変化に伴う熱膨張変位が発生しても、その変位差で引っ張り力や座屈が被覆付き光ファイバに作用しなくなる。
本発明に係る光コネクタによれば、被覆接触面が、被覆付き光ファイバの撓み曲率以下の曲率に設定されるので、エッジ部が面取り状に丸くなり、滑らかに接触するようになって、ファイバへの押し付け力を軽減し、高温時にファイバ被覆に窪みや傷が付くことを防止できる。これにより、ファイバ被覆の引っ掛かりを生じなくし、その結果、温度変化に伴うファイバ引き込みを防止できる。
本発明に係る光ファイバ付き光コネクタによれば、(1)〜(5)のいずれか1項の光コネクタと、被覆付き光ファイバとを具備したので、光ファイバ保持孔から導出され、撓ませられた被覆付き光ファイバが、撓み曲率以下の曲率に設定された丸い被覆接触面に滑らかに接触し、エッジ部への引っ掛かりが生じなくなる。その結果、ファイバ引き込みが発生せず、光伝送の損失を防止できる。
以下、本発明に係る光コネクタ及び光ファイバ付き光コネクタの好適な実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本実施の形態に係る光コネクタの断面図、図2は図1の光コネクタが備えるベース部材であって、(A)は平面図であり、(B)は側面図である。
図1に示すように、本実施の形態による光コネクタ1は、作業現場において被覆付き光ファイバに装着することのできる光コネクタであり、先端側(図1において左端側)に光部材としての短尺光ファイバ41を備えこの短尺光ファイバ41の外径と略同一の内径を有するガラスファイバ挿入穴42を有するフェルール40と、ガラスファイバ挿入穴42に挿入された被覆付き光ファイバ(光ファイバ)20の先端面を短尺光ファイバ41の後端面(図1において右端面)に突き合わせた状態で固定する固定手段(固定部)30とを有している。そして、光コネクタ1の内部に、ガラスファイバ21の外周に被覆24を備えた光ファイバ20を挿入する際に、光ファイバ20の端部から被覆24を挿入力により除去する被覆除去部10を備えている。
図2に示すように、光コネクタ1のベース部材60は例えば全体矩形角柱形状をしており、中央部から後部(図2中右側部)にかけて、上半分(図2(B)中上半分)が平面状に切り欠かれて中間面61が形成されている。中間面61の中央には、光ファイバ20の挿入方向に沿って、被覆付きの光ファイバ20の位置決めを行うV溝65が形成されている。中間面61には、上方から、固定部30の蓋31及び撓み空間16を形成するための蓋部材50が取り付けられる。また、中間面61の側端部付近には、蓋部材50が取り付けられる領域に対応して、凹部66がV溝65と平行に設けられている。
一方、ベース部材60の前端部(図2中左端部)には、ベース部材60の前端面60aから中央に向かってフェルール取り付け穴62が形成されており、このフェルール取り付け穴62の上側には、ベース部材60の上面に開口する切欠き62aが設けられている。また、フェルール取り付け穴62の中央側(図2において右側)には、被覆除去用空間63を介してガイドキャピラリ17が内蔵されており、ガイドキャピラリ17と中間面61との間には、空間64が設けられている。
図3は図1に示したフェルールの斜視図、図4(A)は図1に示したフェルールの断面図、(B)は(A)中B−B位置の断面図、(C)は(A)中C−C位置の断面図である。
図3に示すように、フェルール40は略円柱形状の部材であり、中心に軸方向に沿って、内径D1(図5参照)がガラスファイバ21の外径d3より僅かに大きいガラスファイバ挿入穴42が設けられている。また、フェルール40の後部付近には切欠き43が設けられており、ガラスファイバ挿入穴42が露出しているが、切欠き43におけるガラスファイバ挿入穴42は、図4(C)に示すように、短尺光ファイバ41及びガラスファイバ21の少なくとも半分を覆う大きさ(断面C宇形状)とする。この切欠き43は、フェルール40をベース部材60のフェルール取引寸け穴62に嵌めた際に、ベース部材60に設けられている切欠き62aの下方に位置するため、ガラスファイバ挿入穴42は切欠き43,62aを介して外部から視認することができる。また、図4に示すように、短尺光ファイバ41は、被覆のないガラスファイバであり、フェルール40の先端面40aに前端面41aを合わせるとともに、後端面が切欠き43において露出するように、ガラスファイバ挿入穴42に挿入されて、接着剤で固定されている。
すなわち、短尺光ファイバ41とガラスファイバ21との突き合わせ接続面が切欠き43及び切欠き62aに露出することになるので、接続面に屈折率整合材44を容易に入れることができる。これにより、接続面における伝送光の低損失及び低反射を図っている。また、ガラスファイバ21をガラスファイバ挿入穴42に挿入して短尺光ファイバ41に押し付ける際に、切欠き43,62aから空気を逃がすことができるので、空気を圧縮する抵抗を生じず、円滑に接続を行うことができる。なお、図1に示すように、フェルール40はベース部材60の前端のフェルール取り付け穴62に取り付けられており、フェルール40及びベース部材60の前部は、前部ハウジング15aに収容されることになる。
図5は被覆除去部の拡大断面図である。
図5に示すように、フェルール40の後端面40bにおけるガラスファイバ挿入穴42の挿入口42aが、被覆除去部10として構成されている。この被覆除去部10は、ガラスファイバ21の外周に被覆24を有する光ファイバ20の、端面20aにおける被覆24の端面24aを押し付けることにより、ガラスファイバ21から被覆24を剥離させて除去するものである。
光ファイバ20は、例えば、中心に外径d3=125μmのガラスファイバ21を有し、その外周を覆うように外径d1=250μmの被覆24が設けられている。ガラスファイバ21は、コアと1層以上のクラッドを有するガラスファイバであり、シングルモードファイバやマルチモードファイバ等、如何なる屈折率分布を有するガラスファイバも適用可能である。
また、図5においては、被覆24は、その最内層に設けられてガラスファイバ21に接する外径d2の第1被覆層22と、第1被覆層22の外側を覆う外被である第2被覆層23とを有しているが、これに限らず、1層あるいは2層以上の構成であっても良い。また、その最外層に着色層が設けられていても良い。
なお、被覆24を構成する樹脂は、ウレタンアクリレート等の紫外線硬化型樹脂であり、添加物により適宜弾性率等の物性が設定されている。例えば、ガラスファイバ21に接する第1被覆層22は、第2被覆層23より低い弾性率(すなわち軟質)とされている。
ガラスファイバ挿入穴42は例えば丸穴、四角穴、正多角形穴の他、V溝形伏の空間とすることが可能であるが、ここでは、丸穴の場合を好適な例として説明する。丸穴であると、光ファイバ20の周方向に均一に力が作用しやすく、被覆除去性が良好である。ガラスファイバ挿入穴42の内径D1は、光ファイバ20のガラスファイバ21の外径d3よりも大きく、被覆24の外径(すなわち光ファイバ20の外径)d1よりも小さい。これにより、光ファイバ20の端面20aをフェルール40のガラスファイバ挿入穴42の周囲に押し付けると、ガラスファイバ挿入穴42の挿人口42aの先端部42bは被覆24の端面24aに当接するとともに、ガラスファイバ21には当接しないことになる。
また、ガラスファイバ挿人穴42の先端部42bの内径は、被覆24を構成する第1被覆層22の外径d2よりも小さく、ガラスファイバ21の外径d3よりも大きいことが望ましい。これにより、光ファイバ20の端面20aをガラスファイバ挿入穴42の周囲に押し付けた際に、先端部42bが第1被覆層22に当接し、第1被覆層22に対してガラスファイバ21から剥離させる力を直接作用させることができ、除去性が良好となる。そして、光ファイバ20の端面をフェルール40の挿入口42aの周囲に押し付けると、被覆24の端面24aに当接するとともに、ガラスファイバ21には当接しないことになり、ガラスファイバ21のみがガラスファイバ挿人穴42に挿入されることになる。なお、被覆除去には、150〜200gf程度の挿入力が必要である。
このような構成により、ガラスファイバ21をフェルール40に挿入する際に、同時に被覆24を除去することができるので、現場での作業が簡易になる。なお、図5に示すフェルール40の後端面40bは、被覆除去を容易にすると共に剥がされた被覆24が外側へ移動しやすいように、傾斜させている。
また、図1及び図2に示すように、固定部30はベース部材60の後端部に設けられている。固定部30は蓋31を有しており、蓋31を固定部クランパ32によってベース部材60の中間面61に押し付けることにより光ファイバ20を固定している。ベース部材60における固定部30に対応する位置にも、前記V溝65が同様に設けられており、光ファイバ20は蓋31で押さえられて所定の位置(パスライン)に固定される。なお、固定部30及びベース部材60の後部は、後部ハウジング15bに収容される。
図1及び図2に示すように、固定部30と被覆除去部10との間には、光ファイバ20を撓ませた状態で収容可能な撓み空間16を備えている。すなわち、フェルール40に挿入したガラスファイバ21の後方で被覆を有する部分の光ファイバ20を撓み空間16で撓ませ、撓み部20cとした状態で収容するとともに、固定部30において光ファイバ20を固定することにより、フェルール40のガラスファイバ挿入穴42に挿入されたガラスファイバ21の先端面に、フェルール40に内蔵されている短尺光ファイバ41の接続面に向かう弾性付勢力が付与される。したがって、短尺光ファイバ41と光ファイバ20の接続状態が安定して維持される。
撓み空間16は、ベース部材60を切り欠いて形成された中間面61に、蓋部材50を取り付けて形成することができる。蓋部材50は全体略直方体形状のブロック部材であり、下面中央部から上方へ向かう凹部51がベース部材60の長手方向に沿って形成されており、挿通されている光ファイバ20が上方へ撓むことができるように撓み空間16を形成している。蓋部材50は、クランパ53によってベース部材60と共に挟まれている。
図1に示すように、被覆除去部10と撓み空間16との間には、光ファイバ20の径方向の移動を規制するガイドキャピラリ17が設けられている。ガイドキャピラリ17には、被覆24付の光ファイバ20の外径よりも僅かに大きい内径を有する光ファイバ保持孔(位置決め穴)17aが設けられており、所定の撓み曲率で撓んでいる光ファイバ20をパスライン上に位置決めするとともに、光ファイバ20の先端を正確に被覆除去部10に導くことができるようになっている。なお、ガイドキャピラリ17の先端面17bと被覆除去部10であるフェルール40の後端面40bとの距離(すなわち、空間63の長さ)は、短い(例えば、0.5〜1.0mm程度)方がガラスファイバ21を正確にフェルール40のガラスファイバ挿入穴42に導くことができるが、空間63は除去された被覆24を収容することができる大きさを確保する必要がある。
図6(A)は被覆付き光ファイバが導出されたガイドキャピラリの光ファイバ保持孔後部の断面図、(B)は被覆接触面の変形例の断面図、図7は後部に被覆接触面を有するフェルールの断面図である。
光ファイバ20をフェルール40のガラスファイバ挿入穴42と同軸上に固定したガイドキャピラリ17は、位置決め穴17aの後部より光ファイバ20を導出する。位置決め穴17aの後部には所定の撓み曲率で撓ませられた光ファイバ20に沿う図6(A)に示す被覆接触面70が設けられている。被覆接触面70は、光ファイバ20の撓み部20cにおける撓み曲率R1以下の曲率R2に設定されている(R1>R2)。なお、光ファイバ20の撓み部20cにおける撓み曲率R1は、上記外径d1において、上限が15mm、下限が5mm程度とされる。
フェルール40の後方に、ガイドキャピラリ17が配設される構成において、光ファイバ20がガイドキャピラリ17に挿通されると、撓んでいる光ファイバ20がパスライン上に位置決めされるとともに、その先端が正確に被覆除去部10に導かれる。このガイドキャピラリ17から導出された光ファイバ20の撓み部20cが、キャピラリ後端面17cに形成されたファイバ撓み曲率R1以下の被覆接触面70に滑らかに接触する。
ガイドキャピラリ17は、ジルコニアを材料に形成された場合、被覆接触面70の表面粗さ(算術平均粗さRa)が、5μm以下であることが好ましい。表面粗さを5μm以下とすることで、被覆24が、被覆接触面70に対し滑らかにすべることができ、室温に戻った際のファイバ引き込みが一層生じ難くなる。
被覆接触面70は、滑らかな曲面とすることができるが、図6(B)に示すように、段階的に拡径されてもよい。すなわち、環状段部71a,71b,71c等を同心円上に配置した構成にできる。この構成では、上記同様にR1>R2であることが好ましいが、各環状段部71a,71b,71cに分散させて撓み部20cを接触できるので、被覆接触面70と光ファイバ20の単位圧接力が小さくなり、食い込みが生じ難くなることから、R1=R2とすることもできる。
図7は後部に被覆接触面を有するフェルールの断面図である。
上記実施の形態では、フェルール40とガイドキャピラリ17が設けられ、ガイドキャピラリ17に、被覆接触面70が設けられる構成を説明したが、本発明に係る光コネクタは、ガイドキャピラリ17が省略され、フェルールの後端面に被覆接触面が直接設けられてもよい。すなわち、図7に示すフェルール40Aは、光ファイバ20を収容する後端孔部73と、光ファイバ20の被覆24を剥がしたガラスファイバ21を収容する先端孔部74とを備える。後端孔部73と先端孔部74の間には被覆除去部10が設けられる。このようなフェルール40Aにおいては、被覆接触面70が、後端孔部73の開口する後端面75に形成される。なお、フェルール40Aと固定部30は、不図示のハウジングに収容される。撓み部20cは、ハウジングに覆われるベース部材の撓み空間に収容される。
このフェルール40Aを備えた変形例に係る光コネクタでは、フェルール40Aの先端側から後端面75に向かって先端孔部74と後端孔部73が連設され、被覆除去部10にて被覆24の除去されたガラスファイバ21がその先端孔部74に挿入され、被覆24の除去されていない光ファイバ20が後端孔部73から導出される。この後端孔部73から導出された光ファイバ20の撓み部20cが、後端面75に形成されたファイバ撓み曲率R1以下の被覆接触面70に滑らかに接触する。
上記した実施の形態、及び変形例による光コネクタでは、被覆接触面70が、光ファイバ20の撓み曲率R1以下の曲率R2に設定され、エッジ部が面取り状に丸くなり、被覆24が被覆接触面70に一点接触したり、被覆接触面70のエッジ部が被覆24に食い込んだりしなくなる。このため、被覆24が被覆接触面70に滑らかに接触するようになり、光ファイバ20への押し付け力が軽減され、特に、高温時、被覆接触面70の接触により、ファイバ被覆24に窪みや傷の付くことがなくなる。
したがって、上記構成の光コネクタ1によれば、ファイバ被覆24の引っ掛かりを生じなくし、その結果、温度変化に伴うファイバ引き込みを防止できる。
また、光コネクタ1と、光ファイバ20とを具備した光ファイバ付き光コネクタによれば、位置決め穴17aの後部より導出され、撓ませられた光ファイバ20が、撓み曲率R1以下の曲率R2に設定された丸い被覆接触面70に滑らかに接触し、エッジ部への引っ掛かりが生じない。これにより、熱膨張変位で引っ張り力や座屈が光ファイバ20に作用しなくなり、ファイバ引き込みによる光伝送の損失を防止できる。
本実施の形態に係る光コネクタの断面図である。 図1の光コネクタが備えるベース部材であって、(A)は平面図であり、(B)は側面図である。 図1に示したフェルールの斜視図である。 (A)は図1に示したフェルールの断面図、(B)は(A)中B−B位置の断面図、(C)は(A)中C−C位置の断面図である。 図1に示した被覆除去部の拡大断面図である。 (A)は被覆付き光ファイバが導出された光ファイバ保持孔後部の断面図、(B)は被覆接触面の変形例の断面図である。 後部に被覆接触面を有するフェルールの断面図である。 従来の光コネクタの断面図である。 膨張率変位した光ファイバ保持孔後部の断面図である。 被覆除去部を備えた光コネクタの要部断面図である。
符号の説明
1 光コネクタ
17 ガイドキャピラリ
17a 位置決め穴(光ファイバ保持孔)
20 光ファイバ(被覆付き光ファイバ)
21 ガラスファイバ
24 被覆
30 固定部(固定手段)
40 フェルール
70 被覆接触面
73 後端孔部
74 先端孔部
75 後端面
1 撓み曲率
2 撓み曲率以下の曲率

Claims (6)

  1. 被覆付き光ファイバを挿通するための光ファイバ保持孔を備えた光ファイバ接続用の光コネクタであって、
    前記光ファイバ保持孔の後部より導出されて所定の撓み曲率で撓ませられる前記被覆付き光ファイバに沿う被覆接触面が、前記光ファイバ保持孔の後部に設けられ、
    前記被覆接触面が、前記被覆付き光ファイバの撓み曲率以下の曲率に設定されていることを特徴とする光コネクタ。
  2. 前記被覆接触面が、前記被覆付き光ファイバを収容する後端孔部と該被覆付き光ファイバの被覆を剥がしたガラスファイバを収容する先端孔部とを備えたフェルールの前記後端孔部の開口する後端面に形成されていることを特徴とする請求項1記載の光コネクタ。
  3. 前記被覆接触面が、前記被覆付き光ファイバの先端部を収容するフェルールの後方に備えられたガイドキャピラリの光ファイバ保持孔に形成されていることを特徴とする請求項1記載の光コネクタ。
  4. 前記被覆接触面の表面粗さが、5μm以下であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の光コネクタ。
  5. 前記光ファイバ保持孔の後部より導出される前記被覆付き光ファイバを撓み状態に固定する固定手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の光コネクタ。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の光コネクタと、
    前記光ファイバ保持孔へ挿入され該光ファイバ保持孔の後部より導出されて撓ませられた被覆付き光ファイバと、
    を具備したことを特徴とする光ファイバ付き光コネクタ。
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